JP2016183800A - 太陽光集光システムおよびヘリオスタット - Google Patents

太陽光集光システムおよびヘリオスタット Download PDF

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Toru Miyasaka
徹 宮坂
進 岩井
Susumu Iwai
進 岩井
哲也 渡邉
Tetsuya Watanabe
哲也 渡邉
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純太郎 有馬
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Seiya Tanaka
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Abstract

【課題】本発明の目的は、複数のヘリオスタットを用いた太陽光集光システムにおいて、器材コストや運用コストのコストを低減しつつ、反射ミラーの高い角度精度を実現することに関する。
【解決手段】本発明は、例えば、ヘリオスタットを駆動する回転モータに所定の時間タイミングで動力を供給して回転動作を間欠駆動制御することに関する。また、例えば、ヘリオスタットの回転機構部が、ウォームギヤを用いた減速機構を備え、トルク発生機構により常に一定方向に回転トルクを付与することに関する。また、例えば、ヘリオスタットのミラーが、棒状材を梯子型に組合せた構造体により保持されていることに関する。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数のヘリオスタットを用いた太陽光集光システムに関する。
化石燃料の枯渇や地球環境への影響の問題から、再生可能エネルギーへの注目が高まっている。そのような中で、太陽光を反射する装置であるヘリオスタットを用いて太陽光を集光し、熱として利用する太陽熱発電は、熱慣性により出力変動が少なく、蓄熱によって出力調整でき、特に、太陽光が集光されるボイラーをタワーに設置するタワー型太陽熱発電は、高温の蒸気を作り出すことができ、タービン効率を上げて多くの電力を得ることができるため、将来のベース電源としての活用が期待されている。
国際公開第12/077285号(特許文献1)には、中央塔にレーザ発光部と受光センサを用いることにより、ヘリオスタットのミラー角度を正確かつ簡単に校正することが開示されている。
また、特開2011−099629号公報(特許文献2)には、ターゲットの周辺に配置した複数の光量センサを用いて、その差などからヘリオスタットの角度補正を行うことが開示されている。
また、特開昭58−129152号公報(特許文献3)には、ウォームギヤを用いるとともに、かみ合い隙間を調整できる減速駆動系が開示されている。
また、特開2010−101594号公報(特許文献4)には、円弧レールを用いるとともに、ワイヤやタイミングベルトにより、ミラーを駆動することが開示されている。
また、国際公開第2007/034717号(特許文献5)は、長方形の格子枠にブロックを介して複数枚の反射鏡を取り付ける構造が開示されている。
国際公開第12/077285号 特開2011−099629号公報 特開昭58−129152号公報 特開2010−101594号公報 国際公開第2007/034717号
本願発明者が、ヘリオスタットを用いた太陽光集光システムの低コスト化と高精度化の両立について鋭意検討した結果、次の知見を得るに至った。
タワー型太陽熱発電などを実用化する上で、最も重要な課題はコストである。特に、タワー型太陽熱発電においては、ヘリオスタットが数千機規模で必要であり、プラントコストの50%以上をヘリオスタットが占める。ヘリオスタットのコストインパクトは極めて大きく、タワー型太陽熱発電などのように発電に用いる太陽光集光システムでは、発電コストにも大きく影響する。このため、低価格ヘリオスタットを実現することが、タワー型太陽熱発電などを実用化する上での最重要課題である。
また、装置コストとともに、運用コストも考慮する必要がある。台数が多いために、各ヘリオスタットの稼動に必要なエネルギーを削減することが、太陽光集光システムの運用コストに大きく影響する。このため、数千機以上にも及ぶヘリオスタットを運転する際の消費エネルギーを少なくことも重要な課題である。
さらに、多数のヘリオスタットを設置する場合には、ボイラーを設置したタワーから数100m以上も離れた場所にもヘリオスタットを配置する必要がある。より高出力の太陽光集光システムを実現するために、タワーの周辺に配置するヘリオスタットの数が増え、ヘリオスタットが数万基を超えるようになったプラントでは、ヘリオスタットとタワーの最長距離が1km以上にも達すると予想される。そして、このような、非常に遠い位置にあるタワー上のボイラーに、太陽光の反射光を照射するヘリオスタットには、ミラー角度の高い精度が必要となる。
図1は、ヘリオスタットからターゲットまでの距離と、ヘリオスタットのミラー面傾斜誤差と、ターゲット上での反射光のずれ量の関係を、計算した示すグラフである。例えば、ヘリオスタットからターゲットまでの距離が300mの場合、ミラー面の角度精度が0.1度ずれただけで、ターゲット上の反射光の位置は、1m程度ずれることになる。ヘリオスタットとタワーの距離が遠いほど、要求角度精度が高くなり、ヘリオスタットからターゲットまでの距離が1kmに達した場合には、ミラー面の角度精度は0.03度以下とする必要がある。
特許文献1や特許文献2では、設置後のヘリオスタットにおけるミラーの制御角度を計測し、補正することにより精度を確保する方法を開示している。設置後のヘリオスタットの構成は重要であるが、各ヘリオスタット自身におけるミラーなどの構造体精度や駆動機構における精度確保を、低価格で実現することは、更に重要である。
特許文献3では、ウォームギヤを用い、かみ合い隙間を調整することにより、コストと精度確保を目指している。ウォームギヤのみで高精度を実現するような噛み合い調整は、コスト高を招く可能性がある。精度とコストを鑑みた調整作業を行うことが必要である。
特許文献4では、駆動機構の簡略化するために、ワイヤやタイミングベルトを用いる方式を開示している。しかし、伸びが生じるため、ワイヤやタイミングベルトによって、風などの外乱の大きな屋内環境下で、精度を確保するのは難しい。また、経時的に精度低下を起こすことも懸念される。
特許文献5は、バランスを保って複数枚の反射鏡を保持することにより、比較的小さな動力で駆動することを目的としている。しかし、風などの外乱の大きな屋内環境下で、バランスを保つことは難しいと考えられる。
このように従来方式には弱点があるため、本発明の目的は、複数のヘリオスタットを用いた太陽光集光システムにおいて、器材コストや運用コストのコストを低減しつつ、反射ミラーの高い角度精度を実現することに関する。
本発明は、例えば、ヘリオスタットを駆動する回転モータに所定の時間タイミングで動力を供給して回転動作を間欠駆動制御することに関する。また、例えば、ヘリオスタットの回転機構部が、ウォームギヤを用いた減速機構を備え、トルク発生機構により常に一定方向に回転トルクを付与することに関する。また、例えば、ヘリオスタットのミラーが、棒状材を梯子型に組合せた構造体により保持されていることに関する。
本発明によれば、運転時の太陽光集光システム全体の低消費電力化、ヘリオスタット本体の構造簡略化および低コスト化、ならびに風のある屋外環境下における安定した回転角度位置制御などを実現できる。
ヘリオスタットからターゲットまでの距離と、ヘリオスタットのミラー面傾斜誤差と、ターゲット上での反射光のずれ量の関係を、計算した結果を示すグラフ 実施例にかかる太陽光集光システムの全体構成を示す図 実施例のヘリオスタットを示す図 実施例にかかる反射ミラー4の保持構造を示す図 ミラーの反り量と端部のたわみ角を計算した結果を示すグラフ ミラーに当たる風によって、変形するミラー形状を解析した結果を示すグラフ 反射ミラー保持枠5を構成する棒状材の断面形状の変形例を示す図 反射ミラー4、反射ミラー保持枠5および反射ミラー保持枠支えアーム6の接続状態を示す図 仰角方向の付加回転トルクの最悪想定条件を説明する図 旋回角方向の付加回転トルクの最悪想定条件を説明する図
実施例では、ヘリオスタットを駆動する回転モータに所定の時間タイミングで動力を供給して回転動作を間欠駆動制御する太陽光集光システムを開示する。また、間欠駆動制御における回転モータの駆動時間間隔が、ターゲットとの距離が遠いヘリオスタットほど短い間隔であることを開示する。また、ヘリオスタットの回転角度を検知する回転角度検知手段が、規定の範囲を超えた回転角度を検知した場合、回転モータを駆動してヘリオスタットを所定の回転角度に戻すように制御することを開示する。また、回転角度検知手段が、回転モータの回転角度を検知する検知手段であることを開示する。
また、実施例では、ヘリオスタットを駆動する回転モータに所定の時間タイミングで動力が供給され回転動作が間欠駆動制御されるヘリオスタットを開示する。また、ヘリオスタットが、回転モータの回転角度を検知して当該ヘリオスタットの回転角度を検知する回転角度検知手段を備えることを開示する。
また、実施例では、ヘリオスタットの回転機構部が、ウォームギヤを用いた減速機構を備え、トルク発生機構により常に一定方向に回転トルクが付与されていることを開示する。また、トルク発生機構が、回転機構部に巻きつくワイヤと、ワイヤに吊り下げられた錘を備えることを開示する。また、回転トルクの付与方向が、ヘリオスタットが太陽を追尾する際の回転方向と逆の方向、または重力方向であることを開示する。
また、ヘリオスタットのミラーが、棒状材を梯子型に組合せた構造体により保持されていることを開示する。また、棒状材が、アルミ合金の引抜加工材であることを開示する。
また、構造体においてミラーを保持している保持枠の最大幅が、ミラーの幅の1/3〜2/3であることを開示する。
また、構造体とミラーが弾性シートにより接続されていることを開示する。
また、構造体を支えるアームの少なくとも1つが、ミラーの反射面に平行な方向にスライドできるように当該ミラーと接続されていることを開示する。
実施例では、直線性の高い棒状材を梯子型に組み合わせた保持構造体により、反射ミラーを保持部するとともに、梯子型保持材の幅をミラー幅の1/3〜2/3とした。また、直線性の高い棒状材として、アルミを用いた引抜き加工材とした。
また、実施例では、ミラーを回転する機構部に、常に一定方向に規定の回転トルクが発生する手段を配置するとともに、ミラーの仰角機構部には、常に下向きに規定の回転トルクが発生する手段を配置した。回転トルクの付与方向を太陽追尾時の駆動方向と逆方向になるようにした。規定の回転トルクは、運用時の最大想定風力の1/2〜1/10の風圧が、ミラー反面にのみあたると仮定したときの回転トルクとした。
また、実施例では、ミラーを回転する機構部の最終段をウォームギヤとするとともに、駆動モータの最大駆動速度を定格付近とする減速ギヤからなる減速駆動手段を用いた。また、駆動源に回転角度検出手段を配置することにより、比較的低精度の回転検出手段を使っても、ミラー角度を高精度に検出できるようにした。太陽追尾動作時においては、駆動モータを規定時間間隔での間欠駆動動作とするとともに、規定時間間隔を、ヘリオスタットとタワー上のターゲットとの距離に応じて決めるように構成した。さらに、回転角度検出手段は常時モニタすることにより、突風などによるミラーの角度ずれを検出し、異常時は駆動モータで補正制御するように構成した。
以下、上記およびその他の新規な特徴と効果について図面を参酌して説明する。なお、図面は専ら発明の理解のために用いるものであり、権利範囲を限縮するものではない。
<太陽光集光システの基本構成>
まずはじめに、本実施例のヘリオスタットを用いた太陽光集光システムについて説明する。図2は、本実施例にかかる太陽光集光システムの全体構成を示す図である。太陽光集光システムは、太陽光を集光するターゲット1と、ターゲット1を高い位置に保持するためのタワー2と、ターゲット1に太陽光を反射させて、集光するための多数のヘリオスタット3から構成されている。
ヘリオスタット3は、水平角(旋回角)と垂直角(仰角)などの2つの回転駆動系を具備しており、反射ミラーを任意の方向に傾斜可能な装置である。ヘリオスタット3は、太陽の移動にあわせて、ミラー面の角度を制御することにより、太陽の反射光を、ターゲット1に照射できる。
各へリオスタット3は、太陽光を反射させることにより、タワー2上のターゲット1に太陽光を集光させる。ターゲット1は、集光された太陽光により熱せられる。ターゲット1として、ボイラーなどを用いることにより、高温蒸気を作り出すことができる。これを用いてタービンなどを回せば発電を行える。一方、太陽光を集光した熱により、発電を行うシステムは、太陽熱発電と呼ばれる。大容量の発電が可能な再生エネルギーシステムとして、注目されている。また、熱エネルギーは、蓄熱することが比較的容易であり、昼間集めた熱を使って、夜間発電を行うことも可能であるため、太陽熱発電は将来のベース電源としても期待されている。また、ターゲット1に集められる熱エネルギーの利用方法としては、発電以外にも、水素生成への利用など、数多くの利用方法が提案および検討されている。
この太陽光集光システムにおいて、より多くの熱エネルギーをターゲット1に集めるためには、より多くのヘリオスタット3による反射光を、ターゲット16に集約することが必要となる。実際に必要となるヘリオスタット3の数としては、数千から1万基程度である。しかし、現在、数万基にもおよぶヘリオスタット3を用いるシステムも計画されている。ヘリオスタット3の数が増えるとヘリオスタット3の設置面積が増加し、ターゲット1を設置したタワー2からの距離も遠くなる。現在の太陽熱発電プラントなどの太陽光集光システムでは、ターゲット1を設置したタワー2からの距離としては、半径数百メートル以上の規模である。現在計画されている数万基にもおよぶヘリオスタット3を用いるシステムでは、ターゲット1を設置したタワー2からの距離としては、半径1km以上に達することになる。
<ヘリオスタットの基本構成>
図3は、本実施例のヘリオスタットを示す図である。以下、図3を用いて、本実施例にかかるヘリオスタットの基本構成について説明する。
ヘリオスタット3は、地面などの設置基礎17に基礎柱16を立てて設置される。基礎柱16の上には、反射ミラーを地面に平行な方向に回転させるための旋回方向駆動ユニット9が配置されている。旋回方向駆動ユニット9の上に、仰角方向駆動ユニット13と仰角駆動用直動アーム14を含む仰角方向駆動機構が配置されている。反射ミラー4は、反射ミラー保持枠5(梯子型保持構造体)、反射ミラー保持枠支えアーム6および連結フレーム7により一体として保持されている。反射ミラー4は、仰角リンク板15を介して、仰角駆動用直動アーム14と連結されており、仰角駆動用直動アーム14の伸縮によって、仰角の回転中心8を中心に、反射ミラー4を、ミラー稼動方向(仰角方向)20に稼動させるように構成されている。
<反射ミラー保持構成>
図4は、本実施例にかかる反射ミラー4の保持構造を示す図であり、反射ミラー保持部を、反射ミラー4の裏側から見た図である。
反射ミラー4の裏側には、棒状材を梯子型に組合せた反射ミラー保持枠5が配置されている。反射ミラー保持枠5は、直線性および平面性の高い棒状材を組み合わせて構成されている。アルミ合金を用いた引抜き加工材は、一般に直線性や平面性が高いとともに、引抜くための型を作成すれば、様々な断面形状の棒状材が作成できる。また、量産性にも優れる。本実施例の反射ミラー保持枠5は、主に6000番台のアルミ合金を用いた引抜き加工材を用いている。本実施例の試作検討によれば、型形状と引抜き条件を調整することにより、1mあたりの反り量が数10μm程度以下での量産も可能であることがわかっている。
図5は、ミラーの反り量と端部のたわみ角を計算した結果を示すグラフである。1mあたりの反り量が数100μm以下であれば、2〜3m棒材でも端部のたわみ角が、0.05度以下となることがわかる。本実施例の反射ミラー保持枠5は、このような直線性の高いアルミの引抜き加工材を組合せて製作されており、簡単な調整で高い平面性を有する保持枠を構成している。
また、本実施例にかかる反射ミラー4の保持方法では、梯子型の反射ミラー保持枠5の幅を保持するミラー幅の1/3〜2/3としている。図6は、ミラーに当たる風によって、変形するミラー形状を解析した結果を示すグラフである。図6に示すように、梯子型の反射ミラー保持枠5の幅によって、風によるミラー表面の変形形状に差が生じる。梯子型の反射ミラー保持枠5の幅を適正にすることにより、図6の上から3段目のように、風によってミラー面が変形しても、反射ミラー保持枠5の内側におけるミラー面はほぼ平面の状態を保持できる。また、反射ミラー保持枠5の外側のミラー面は、たわむことにより、風を受け流すことができ、ヘリオスタット全体にかかる風圧の影響を少なくすることに寄与できる。図6に示した解析と実験の結果によれば、ミラー幅の1/2付近で適正なたわみ形状になることがわかっている。保持する反射ミラー4幅に対する梯子型の反射ミラー保持枠5幅の適正値は、ミラーの固定方法などで多少差が生じる。しかし、反射ミラー幅の1/3〜2/3の範囲に、梯子型の反射ミラー保持枠5幅の適正値が存在する。最終的な適正値は、解析と実験によって決めることが望ましい。
また、本実施例では、縦方向(重力に垂直方向)に長い梯子型の反射ミラー保持枠5を採用している。このように配置することにより、風を左右方向に逃がすことができる。仮に、横方向(地面と平行な方向)に長い梯子型の反射ミラー保持枠5とした場合は、上側と地面側に風を逃がすことになる。ヘリオスタットの下方には、地面が近接しているが、上方には何も無い。このため、風による影響が上下対称ではなくなり、反射ミラー面が不安定となりやすい。これを防ぐために、反射ミラー面を地面から離すように、高く設置することも考えられる。しかし、一般に、地面付近に比べて、上方の風は強い。少しでも、風の影響を抑制するためには、地面に近接した位置に、反射ミラーを配置することが好ましい。これに対して、ヘリオスタットの左右方向は、比較的対称であり、風を受け流す方向としては好ましい。これらのことから、本実施例にかかるヘリオスタット3の反射ミラー保持枠5は、重力に垂直方向に長い梯子型としている。
本実施例の反射ミラー保持枠5は、反射ミラーの厚み方向に厚さを持たせることにより、ミラー面が風を受けても平面性を確保できる強度を有している。図6の実施例では、断面が縦長の矩形である角形の棒状材を用いているが、ミラー保持面の平面性と風による力に耐える形状であれば、この限りではない。
図7は、反射ミラー保持枠5を構成する棒状材の断面形状の変形例を示す図である。角形の他、断面形状は、T形(b)、H形(c)、三角形(d)、溝形(e)または逆V形を内部に含む溝形(f)でもよい。ミラー保持面の平面性を確保するためには、反射ミラーの垂線に対して左右対称が望ましい。また、上下対象のほうが、成型時のそりを抑制しやすい。また、肉厚は薄いほうが、使用材料が少なくコスト削減効果がある。これらの点を考慮して、反射ミラー保持枠5を構成する棒状材の断面形状を決めることが望ましい。
これらの断面形状をする棒状材を、保持するミラーより幅の狭い梯子型に組み合わせた本実施例の反射ミラー保持枠5は、少ない使用材料で高い強度を確保できる。このため、ある程度の強風時でもミラー平面を高い精度で保持できるヘリオスタット3を、低コストで実現することが可能となった。
図8は、反射ミラー4、反射ミラー保持枠5および反射ミラー保持枠支えアーム6の接続状態を示す図であり、接続部の状態を模式的に示している。
まず、反射ミラー4と反射ミラー保持枠5の接続部であるが、本実施例のヘリオスタットでは、弾性を有する500μmの両面接着シート23を用いて接着接続している。反射ミラー保持枠5の材質はアルミであり、反射ミラー4の材質はガラスである。ガラスの線膨張係数は約9.0×10-6/Kであり、アルミの線膨張係数は、2.3×10-5Kである。温度変化として50度を想定したときの1m当たりの伸びの差は、数100μm程度である。このときに、計算上想定される最大たわみ量は0.04度程度である。しかし、厚さ500μmの両面接着シート材23を用いて接着接続した本実施例のヘリオスタット3では、実際に温度変化を与えた試験環境下において、ミラー表面への影響はほとんど認められなかった。これは、線膨張の変化を弾性接着層が吸収したためと思われる。本実施例のヘリオスタットでは、厚さ数百μmの弾性シートで反射ミラー4と反射ミラー保持枠5を接続しているため、上記した熱変形による反射ミラー平面の変形を防止できる。
次に、反射ミラー保持枠5と反射ミラー保持枠支えアーム6の接続部であるが、反射ミラー保持枠5はアルミ製であり、反射ミラー保持枠支えアーム6は一般鋼材製である。アルミの線膨張係数は、2.3×10-5Kであり、一般鋼材製の線膨張係数は、1.2×10-5Kである。温度変化として50度を想定したときの1m当たりの伸びの差は、100μm強程度である。このときに、計算上想定される最大たわみ量は0.001度以下と相当小さいが、本実施例のヘリオスタット3では、この熱膨張の影響を受けないように考慮して、次のように、反射ミラー保持枠5と反射ミラー保持枠支えアーム6を接続している。
本実施例のヘリオスタットでは、反射ミラー保持枠5を構成する一本の棒状材に対して、反射ミラー保持枠支えアーム6は2箇所で接続している。このうちの一方の接続箇所である固定保持部24は、反射ミラー保持枠と支えアームを完全に固定保持している。もう一方の接続箇所であるスライド保持部25は、ミラー面に平行な方向へのずれを許容する接続構造としている。このようにすることにより、反射ミラー保持枠5と反射ミラー保持枠支えアーム6の線膨張係数差による伸びの違いは完全に防止できる。実際に温度変化を与えた試験環境下においても、ミラー表面の平面性は影響を受けなかった。
<反射ミラー駆動機構>
図3に示したように、本実施例のヘリオスタット3では、旋回方向駆動ユニット9と仰角方向駆動ユニット13の2つの駆動ユニットにより、反射ミラー4を旋回および仰角駆動する。これらの駆動ユニットは、モータおよび減速機から構成されている。そして、各駆動ユニットは減速機の最終段は、ウォームギヤを用いている。
屋外に設置されるとともに、大きなミラー面を有するヘリオスタットにとって、風による影響は大きい。自然界の風に対しては、たとえ風力を監視していたとしても、予期しない突風が発生することを考えておく必要がある。このような突風時でもミラー面が大きく動かされないような動力を持つ駆動系を設計すると、非常に大きなモータ出力や強固な減速系を用いることが必要となり、駆動系全体のコストが非常に大きくなる。
ウォームギヤは、出力側からの反力をモータ側に伝達しにくい特徴があることから、減速機の最終段をウォームギヤとすることにより、突風などによる予期せぬ外力がミラーに負荷された場合でも、ブレーキとして機能し、減速機および駆動モータが回されてしまうということは無い。また、風は常に一定の強さで吹くことはないので、風による力が小さくなったタイミングでミラーを動かせば、出力の小さいモータでも、ヘリオスタットを駆動することは十分に可能である。風などの外力によって、減速機やモータが回されてしまうことが無ければ、ミラーやモータの角度を検出してモータを制御することにより、出力の小さいモータでもヘリオスタットを駆動できる。
しかし、風のある屋外環境で確認試験をしたところ、風によってミラーが振動を繰り返すと、最終段のウォームギヤ構造のみでは、モータが回されてしまうという結果になった。そして調査の結果、次のような原因でモータが回されてしまうことが判明した。
不規則な風によって、ミラーが振動を繰り返すと、ウォームギヤはバックラッシュの中で振動する。このときのギヤの衝突力により、微小にギヤが回わされてしまう。このようなバックラシュ内でのギヤ衝突が、繰返し同じ方向に発生することにより、モータが回されてしまう。
これを防止するためには、ギヤを駆動面側で常に接触させておくことが必要である。そこで、本実施例の旋回駆動系および仰角駆動系は、風環境下でもギヤ駆動面の接触を保つための負荷付与手段が設けられている。
旋回駆動系については、太陽を追尾する際の回転方向が一定の方向になることから、これの逆方向に向けた回転トルクを付与すれば、ギヤを駆動面側で常に接触させておくことが可能となる。このような回転トルクを付与する手段として、図3に示すように、本実施例のヘリオスタットには、旋回回転トルク付加用の錘11による回転トルク付与手段を具備している。旋回駆動系用の回転トルク付与手段は、ワイヤ10の一方の端を旋回回転軸に巻きつけ、ワイヤ10の他端に錘11を吊り下げた構造的に非常に単純なものである。
なお、錘11が風などで揺れないように、基礎柱16に錘のガイド12が設けられている。
仰角駆動系については、午前中は上昇方向、午後は下降方向と、回転方向が一定しないことから、重力方向、つまり下降方向への回転トルクが付与されるように構成されている。仰角方向の回転トルク付与は、仰角機構部の重心と仰角の回転中心8をずらすことにより、容易に行える。本実施例では、反射ミラー4、反射ミラー保持枠5、および連結フレーム7の間に、仰角の回転中心8がある。連結フレーム7に対して、反射ミラー4と反射ミラー保持枠5の重量が重いため、仰角方向駆動系は、常に重力方向への回転トルクが付与されることになる。本実施例において、反射ミラー4、反射ミラー保持枠5、および連結フレーム7の間に、仰角の回転中心8が配置されているのは、規定以上の回転トルクが、仰角駆動系に負荷されないように調整しているためである。
風でギヤが回されてしまうことを防ぐために、本実施例のヘリオスタットでは、上記のような方法により回転トルク負荷を与えているが、必要以上の回転トルク付与は、駆動モータの出力増加(モータコストの増大)を招き、ヘリオスタットコスト増加の要因となる。このため、本実施例の装置により実際の使用環境下において耐風圧実験した結果、次の方法により適正な回転負荷を決定できることがわかった。
図9は、仰角方向の付加回転トルクの最悪想定条件を説明する図であり、仰角方向の最悪想定を示すためのヘリオスタットの側面図である。図10は、旋回角方向の付加回転トルクの最悪想定条件を説明する図であり、旋回方向の最悪想定を示すためのヘリオスタットの上面図である。
まず、もっとも厳しい条件として、図9および図10に示すように、ミラー面の回転軸に対して半分の面積に、想定される最大風力21が付与されたとして(最大想定風圧条件)、最大想定風圧条件で発生する回転トルク22を計算する。そして、最大想定風圧条件で発生する回転トルクの30%〜50%程度を旋回駆動系および仰角駆動系に付与すれば、減速機やモータが風で回されてしまう現象は発生しない。ヘリオスタットは、地面付近に設置されており、観測風圧よりも実際に当たる風が弱いことを考慮すると、10%程度の負荷でも十分機能する場合もある。本実施例では、運転時の最大想定風速20m/sが、ミラー面の半分に付与されたことを想定して求められた回転トルクの30%を旋回駆動系および仰角駆動系に付与することにより、屋外環境で、ミラー面が風で動かされることが無いことを確認している。
また、上記のような方法で回転負荷を与えることによりバックラッシュを抑制できるため、極端にバックラッシュの小さいウォームギヤを用いなくとも、実質的な回転角度精度を確保できる。このように、減速機の低コスト化にも有効である。
本実施例の旋回方向駆動ユニット9および仰角方向駆動ユニット13は、最終段のウォーギヤとウォームホィールによる減速系とともに、平歯車などを組合わせに減速機を介して、駆動モータと接続している。太陽の移動速度は、24時間で1周、つまり0.25度/分とかなり遅い。校正動作や強風時の退避姿勢への移行を考慮しても、フルストロークの移動が数分以下であれば、十分に実運用可能である。例えば、旋回方向の最大移動速度として、1回転2分、つまり0.5rpmとする。一般的に、ウォームギヤの減速比は、数十分の1程度である。例えば、最終段のウォームギヤの減速比を1/50とすると、ウォーギヤの入力軸側の必要最大回転数は、25rpmである。モータの種類にもよるが、一般的モータの定格回転数3000rpmに対して、かなり小さい。ウォームギヤ入力と駆動モータの間に、減速機を入れれば、駆動モータの必要トルクを小さくできる。例えば、上記例で、25rpmを3000rpmにするためには、減速比1/120の減速機を配置する必要がある(平歯車であれば3〜4段の減速機である。)。このような減速機を設けることにより、駆動モータを定格回転数付近で使用することが可能となり、より出力の小さなモータの使用が可能となる。本実施例にかかるヘリオスタットの反射ミラーは、縦3m、横4m(面積が12m2)であるが、上記した風の風圧(20/ms)での使用を想定したときに必要となるとモータ出力は数10W程度である。100W以下の出力のモータであれば、パルスモータやDCブラシレスモータなどの比較的安価なモータを利用することができる。このことは、仰角駆動系13についても同様である。本実施例のヘリオスタット3では、上記したように、ウォームギヤと多段減速機を組み合わせることにより必要出力が小さくなり、50Wクラスの低価格モータによる駆動を実現している。また、風などの屋外環境下でも反射ミラー4を安定に駆動できる反射ミラー駆動機構を実現している。
<反射ミラー駆動制御方式>
反射ミラーの高い角度位置精度を、低価格実現するためには、上記した反射ミラー保持構成と反射ミラー駆動機構とともに、次の制御機構も重要である。
本実施例のヘリオスタットにおける駆動系は、上記したように、最終段にウォームギヤの減速機を用いるとともに、規定の回転負荷を与えることにより、風のある屋外環境でも安定して、反射ミラーの駆動を可能としている。本実施例の駆動系は、基本的には風によって回されてしまうことは無いことから、ブレーキ機構などは備えていない。ブレーキ機構は、駆動負荷になるとともに、ブレーキ動作時もしくは非ブレーキ動作時に、電力を消費してしまう。ヘリオスタットの数が数千機以上であることから、各ヘリオスタットにブレーキ機構を設けた際の太陽光集光システム全体における消費電力は、非常に大きくなってしまう。
また、各ヘリオスタットには駆動モータが必要であるが、数千機以上のヘリオスタットが駆動する際の消費電力は、非常に大きく無視できない。本実施例のヘリオスタットおよびこれを用いた太陽光集光システムでは、太陽光集光システム全体の消費電力を削減するために、以下の手段を適用している。
まず、本実施例の駆動系には、駆動モータ部に回転を検出する手段を設けている。回転を検出する手段としては、エンコーダやレゾルバなどを用いることも可能であるが、本実施例のヘリオスタットでは、モータに設けたホール素子により回転を検出している。上記したように、本実施例の減速機構は、非常に減速率が高い。例えば、減速比1/50のウォームギヤと減速比1/120の多段ギヤによる減速機の減速比は、1/6000である。反射ミラーの回転位置制御精度を0.3度とした場合、その10倍の回転角度分解能0.03を考慮したとしても、駆動モータ側の回転角度180度、つまり、モータ1回転で2パルスの信号で十分である。このように、本実施例のヘリオスタットでは、高減速比の減速機を用いることにより、比較的高価なエンコーダやレゾルバなどの回転位置制御系ではなく、モータ回転位置をホール素子などにより数パルス程度検出する回転検出手段で十分である。このように、本発明のヘリオスタット駆動系では、低コストの回転位置検出手段を利用できる。
そして、本実施例のヘリオスタットは、上記のような低価格回転位置検出手段を利用して、次のような駆動制御を実施している。本実施例のヘリオスタットでは、位置校正動作後、継続的に、上記回転位置検出手段による信号により、反射ミラーの角度位置をモニタするが、駆動モータについては、駆動時のみ動力を供給する間欠駆動とする。そして、本実施例の太陽光集光システムでは、ヘリオスタットをいくつかのグループに分けて、順次動力を供給して、規定角度回転させるように制御する。
このように、ヘリオスタットをいくつかのグループに分けて駆動することにより、同時に必要なヘリオスタットの駆動電力は少なくなる。このため、本実施例のこの間欠駆動方式は、太陽光集光システム全体の消費電力の削減に大きく寄与する。
また、本実施例にかかる太陽光集光システムのヘリオスタット制御では、全てのヘリオスタットにおけるミラーの角度位置を常時モニタしていることから、反射ミラーが想定外の風などにより動いてしまうなどの万が一の自体を即時検出することもできる。そして、何台かのヘリオスタットにおいて、反射ミラー角度に異常が生じていることを検知した場合には、異常の起きているヘリオスタットの駆動モータに動力を供給して、角度位置を補正する。
本実施例の太陽光集光システムでは、上記のようなヘリオスタット郡駆動制御手段を設けているため、ブレーキ機構を用いなくとも想定外の風の場合も反射ミラー面の角度位置を制御できるとともに、太陽光集光システム全体の消費電力を最小限に抑制できる。
また、本実施例のヘリオスタット郡駆動制御手段において、間欠駆動するためのグループに分けについては、次の点を考慮することが望ましい。
図1で示したように、ヘリオスタットの反射ミラー面の傾斜精度とターゲット上でのずれは、ヘリオスタットからターゲットまでの距離に依存する。そこで、本実施例では、間欠駆動させるグループの数について、距離に応じて差を設けた。距離の近いヘリオスタット郡は、グループ分けの数を多くし、距離の遠いヘリオスタット郡は、グループ分けの数を少なくした。これにより、各ヘリオスタットに対して、ヘリオスタット郡駆動制御手段が角度位置補正駆動する間隔の間に、ターゲット上で反射光が移動する距離を同程度とできる。
<本実施例の作用効果>
本実施例によれば、直線性の高いアルミ引抜き加工材などの棒状材を梯子型に組合せた保持構造体を反射ミラーの保持部することにより、比較的簡便な組立調整のみで、平面性を確保できる。また、梯子型保持材の幅をミラー幅の1/3〜2/3とすることにより、風を受けた際に、ミラー両端を撓ませ風を受け流すことができる。また、風環境下でも中央部の保持面の平面性を確保し、一定量の光反射とできる。
また、本実施例によれば、ミラーの回転機構部および仰角機構部の最終段をウォームギヤとするとともに、最大想定風力から算出した規定の回転トルクを与えることにより、風の吹く屋外環境下でも、バックラッシュの影響を抑制し、ミラー角度位置を安定に保持できる。
また、本実施例によれば、ミラー駆動系の変速機として、最終段がウォームギヤとするとともに、駆動モータの最大駆動速度を定格付近とする減速ギヤからなる減速駆動手段を用いることにより、ステッピングモータやDCモータなどの低価格な小型モータを利用できる。さらに、高減速比の減速機を用いることにより、比較的低価格の低精度の回転検出手段を使っても、ミラー角度を高精度に検出できる。
また、本実施例によれば、駆動モータを規定時間間隔での間欠駆動動作とすることにより、太陽光集光システム全体の電力を大幅に削減できる。規定時間間隔をヘリオスタットとタワー上のターゲットとの距離に応じて決めることにより、精度低下を起こすことなく、効率的な間欠駆動を実現できる。
また、本実施例によれば、最終段のウェームギヤと規定の回転トルクを付与することにより、想定内の風による外乱では、ミラーは回されないようにしている。また、回転角度検出手段は常時モニタすることにより、突風などによるミラーの角度ずれを検出し、異常時は駆動モータで補正制御する。これにより、最小限のモータ出力および駆動時間でも、反射ミラーの駆動精度を確保できる。本実施例の構造は、比較的簡単な構造のため低コスト化できるとともに、風などの外乱の多い屋外環境下でも、ミラーの平面性と回転角度位置を安定に保持しやすい構造体である。これにより、低価格で太陽光の反射精度を確保できるヘリオスタットを提供できる。
以上のように、本実施例によれば、運転時の太陽光集光システム全体の低消費電力化、ヘリオスタット本体の構造簡略化および低コスト化、ならびに風のある屋外環境下における安定した回転角度位置制御などを実現できる。
1 ・・・ ターゲット
2 ・・・ タワー
3 ・・・ ヘリオスタット
4 ・・・ 反射ミラー
5 ・・・ 反射ミラー保持枠
6 ・・・ 反射ミラー保持枠支えアーム
7 ・・・ 連結フレーム
8 ・・・ 仰角の回転中心
9 ・・・ 旋回方向駆動ユニット
10 ・・・ ワイヤ
11 ・・・ 錘
12 ・・・ 錘のガイド
13 ・・・ 仰角方向駆動ユニット
14 ・・・ 仰角駆動用直動アーム
15 ・・・ 仰角リンク板
16 ・・・ 基礎柱
17 ・・・ 設置基礎
18 ・・・ ミラー面垂直時の位置
19 ・・・ ミラー面水平時の位置
20 ・・・ ミラー稼動方向(仰角方向)
21 ・・・ 想定される最大風力
22 ・・・ 回転トルクの方向
23 ・・・ 両面接着シート
24 ・・・ 固定保持部
25 ・・・ スライド保持部

Claims (14)

  1. 複数のヘリオスタットを用いた太陽光集光システムであって、
    前記ヘリオスタットを駆動する回転モータに所定の時間タイミングで動力を供給して回転動作を間欠駆動制御することを特徴とする太陽光集光システム。
  2. 請求項1記載の太陽光集光システムにおいて、
    前記間欠駆動制御における前記回転モータの駆動時間間隔は、ターゲットとの距離が遠いヘリオスタットほど短い間隔であることを特徴とする太陽光集光システム。
  3. 請求項1記載の太陽光集光システムにおいて、
    前記ヘリオスタットの回転角度を検知する回転角度検知手段が、規定の範囲を超えた回転角度を検知した場合、前記回転モータを駆動して前記ヘリオスタットを所定の回転角度に戻すように制御することを特徴とする太陽光集光システム。
  4. 請求項3記載の太陽光集光システムにおいて、
    前記回転角度検知手段が、前記回転モータの回転角度を検知する検知手段であることを特徴とする太陽光集光システム。
  5. 太陽光集光システムに用いられるヘリオスタットであって、
    当該ヘリオスタットを駆動する回転モータに所定の時間タイミングで動力が供給され回転動作が間欠駆動制御されることを特徴とするヘリオスタット。
  6. 請求項5記載のヘリオスタットにおいて、
    前記回転モータの回転角度を検知して当該ヘリオスタットの回転角度を検知する回転角度検知手段を備えることを特徴とするヘリオスタット。
  7. 太陽光集光システムに用いられるヘリオスタットであって、
    当該ヘリオスタットの回転機構部は、ウォームギヤを用いた減速機構を備え、トルク発生機構により常に一定方向に回転トルクが付与されていることを特徴とするヘリオスタット。
  8. 請求項7記載のヘリオスタットにおいて、
    前記トルク発生機構が、前記回転機構部に巻きつくワイヤと、当該ワイヤに吊り下げられた錘を備えることを特徴とするヘリオスタット。
  9. 請求項7記載のヘリオスタットにおいて、
    前記回転トルクの付与方向が、当該ヘリオスタットが太陽を追尾する際の回転方向と逆の方向、または重力方向であることを特徴とするヘリオスタット。
  10. 太陽光集光システムに用いられるヘリオスタットであって、
    当該ヘリオスタットのミラーが、棒状材を梯子型に組合せた構造体により保持されていることを特徴とするヘリオスタット。
  11. 請求項10記載のヘリオスタットにおいて、
    前記棒状材が、アルミ合金の引抜加工材であることを特徴とするヘリオスタット。
  12. 請求項10記載のヘリオスタットにおいて、
    前記構造体において前記ミラーを保持している保持枠の最大幅が、前記ミラーの幅の1/3〜2/3であることを特徴とするヘリオスタット。
  13. 請求項10記載のヘリオスタットにおいて、
    前記構造体と前記ミラーが弾性シートにより接続されていることを特徴とするヘリオスタット。
  14. 請求項10記載のヘリオスタットにおいて、
    前記構造体を支えるアームの少なくとも1つが、前記ミラーの反射面に平行な方向にスライドできるように当該ミラーと接続されていることを特徴とするヘリオスタット。
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