JP2016182776A - Rtm成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】皺の発生が無く、また、繊維の配向方向がずれたりしない、精度の高い繊維プリフォームの提供。
【解決手段】二次元形状の繊維基材シートを三次元形状の成品11の展開形状に重ね代16a,16b,17aを加えた形状に裁断・積層して積層繊維基材シート13,14を製造する第1工程、積層繊維基材シート13,14の隣接する重ね代16a,16b,17a同志を重ね合わせてステッチ糸で縫合し、三面合わせ部20,22の周囲に弛み部を有する繊維プリフォームを製造する第2工程、繊維プリフォームを成形金型のキャビティにセットする第3工程、成形金型のキャビティに樹脂を注入して成品11を成形する第4工程、を含むRTM成形方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層繊維基材シートを所定形状に成形した繊維プリフォームを金型のキャビティにセットして樹脂を注入することで繊維強化樹脂部材を製造するためのRTM成形方法に関する。
凸状の賦形型の表面に平坦な繊維基材を乗せ、繊維基材の中央部を押さえた後に、繊維基材の中央部から端部に向かって順次押さえることで繊維プリフォームを製造するものが、下記特許文献1により公知である。
また金型を構成する治具上に繊維積層体を配置し、その上から治具の展開形状に合わせたシートを重ね合わせ、シートを介して繊維積層体に圧力を加えて治具に密着させることで、繊維積層体を治具の形状に賦形して繊維プリフォームを製造するものが、下記特許文献2により公知である。
また繊維の配向方向が異なる複数枚の繊維シートを積層してステッチ基材を構成し、そのステッチ基材をステッチ糸で縫合したものを金型でプレス成形して繊維プリフォームを製造するものが、下記特許文献3により公知である。
特開2006−188971号公報 特開2007−118598号公報 特開2011−102461号公報
ところで、特許文献1に記載されたものは、二次元形状の繊維基材を三次元形状の賦形型の表面に押し付けて賦形するため、賦形型の三面合わせ部(三つの面が集合する角部)の近傍で繊維基材に皺が発生するのが避けられず、繊維プリフォームの成形精度が低下する可能性があった。
また特許文献2に記載されたものは、繊維積層体に圧力を加えるシートは治具の展開形状に合わせられているが、繊維積層体自体は二次元形状であるため、特許文献1のものと同様に、治具の三面合わせ部の近傍で繊維積層体に皺が発生するのが避けられず、繊維プリフォームの成形精度が低下する可能性があった。
また特許文献3に記載されたものは、ステッチ基材自体は二次元形状であるため、特許文献1のものと同様に、金型の三面合わせ部の近傍でステッチ基材に皺が発生するのが避けられず、繊維プリフォームの成形精度が低下する可能性があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、精度の高い繊維プリフォームをプレス金型を必要とせずに製造することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、二次元形状の繊維基材シートを三次元形状の成品の展開形状に重ね代を加えた形状に裁断・積層して積層繊維基材シートを製造する第1工程と、前記積層繊維基材シートの隣接する前記重ね代どうしを重ね合わせてステッチ糸で縫合し、三面合わせ部の周囲に弛み部を有する繊維プリフォームを製造する第2工程と、前記繊維プリフォームを成形金型のキャビティにセットして前記弛み部を該成形金型の成形面に緊密に当接させる第3工程と、前記成形金型のキャビティに樹脂を注入して前記成品を成形する第4工程とを含むことを特徴とするRTM成形方法が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記第1工程において、複数個の繊維基材シートロールからそれぞれ引き出した複数枚の前記繊維基材シートを積層した状態で裁断することを特徴とするRTM成形方法が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記第1工程において、複数枚の前記繊維基材シートを繊維の配向方向が少なくとも3軸以上になるように積層して一体に縫合した後に裁断することを特徴とするRTM成形方法が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記第1工程において、前記三面合わせ部の前記重ね代と平行になるように複数のクリールから引き出した複数の繊維テープの集合で前記繊維基材シートを構成することを特徴とするRTM成形方法が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記第2工程において、前記ステッチ糸は前記三面合わせ部のコーナー部において重ね合わされた前記重ね代どうしを縫合することを特徴とするRTM成形方法が提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項5の構成に加えて、前記第2工程において、前記ステッチ糸は前記三面合わせ部のコーナー部において重ね合わされた前記重ね代の両端部および中央部を縫合することを特徴とするRTM成形方法が提案される。
また請求項7に記載された発明によれば、請求項1〜請求項6の何れか1項の構成に加えて、前記第1工程において、前記積層繊維基材シートは前記三面合わせ部の三つのコーナー部に沿うように分割され、その分割部に設けた前記重ね代どうしを縫合することを特徴とするRTM成形方法が提案される。
尚、実施の形態の繊維強化樹脂部材11は本発明の成品に対応し、実施の形態の第1積層繊維基材シート13および第2積層繊維基材シート14は本発明の積層繊維基材シートに対応し、実施の形態の第1繊維基材シート16および第2繊維基材シート17は本発明の繊維基材シートに対応する。
請求項1の構成によれば、第1工程で、二次元形状の繊維基材シートを三次元形状の成品の展開形状に重ね代を加えた形状に裁断・積層して積層繊維基材シートを製造し、第2工程で、積層繊維基材シートの隣接する重ね代どうしを重ね合わせてステッチ糸で縫合し、三面合わせ部の周囲に弛み部を有する繊維プリフォームを製造し、第3工程で、繊維プリフォームを成形金型のキャビティにセットして弛み部を該成形金型の成形面に緊密に当接させ、第4工程で、成形金型のキャビティに樹脂を注入して成品を成形するので、繊維プリフォームをプレス成形するための特別のプレス金型を不要にして製造コストを削減できるだけでなく、繊維の伸縮を伴う賦形を行う必要がないために繊維プリフォームが成形金型の成形面に密着し易くなり、成形金型のキャビティにセットされた繊維プリフォームに皺が発生したり繊維の配向方向がずれたりするのを防止して製品の成形精度を高めることができる。
また請求項2の構成によれば、第1工程において、複数個の繊維基材シートロールからそれぞれ引き出した複数枚の繊維基材シートを積層した状態で裁断するので、複数枚の繊維基材シートの積層作業が容易になるだけでなく、繊維基材シートを1枚ずつ裁断する場合に比べて裁断回数を減らして作業工数を削減できる。
また請求項3の構成によれば、第1工程において、複数枚の繊維基材シートを繊維の配向方向が少なくとも3軸以上になるように積層して一体に縫合した後に裁断するので、積層繊維基材シートの繊維の配向方向が3軸以上になって繊維プリフォームの強度が向上するだけでなく、繊維基材シートを1枚ずつ裁断する場合に比べて裁断回数を減らして作業工数を削減できる。しかも複数枚の繊維基材シートを積層した状態で一体に縫合するので層間の拘束が強くなり、成形金型のキャビティに樹脂を注入したときに繊維流れが発生し難くなって層間強度が向上する。
また請求項4の構成によれば、第1工程において、三面合わせ部の重ね代と平行になるように複数のクリールから引き出した複数の繊維テープの集合で繊維基材シートを構成するので、成品の展開形状に合わせて繊維テープを裁断する際に、無駄になる繊維テープの量を最小限に抑えることができる。
また請求項5の構成によれば、第2工程において、ステッチ糸は三面合わせ部のコーナー部において重ね合わされた重ね代どうしを縫合するので、繊維基材シートの繊維が切断されるために強度が低下し易いコーナー部で重ね代を2枚重ねにして充分な強度を確保することができる。
また請求項6の構成によれば、第2工程において、ステッチ糸は三面合わせ部のコーナー部において重ね合わされた重ね代の両端部および中央部を縫合するので、コーナー部の層間強度が一層向上して層間剥離の発生が確実に防止される。
また請求項7の構成によれば、第1工程において、積層繊維基材シートは三面合わせ部の三つのコーナー部に沿うように分割され、その分割部に設けた重ね代どうしを縫合するので、三面合わせ部の三つのコーナー部の全てにおいて重ね代どうしを重ね合わせて縫合することが可能となり、三面合わせ部の近傍における繊維プリフォームの強度を一層高めることができる。
繊維強化樹脂部材の斜視図。(第1の実施の形態) 第1繊維基材シートの形状を示す図。(第1の実施の形態) 第2繊維基材シートの形状を示す図。(第1の実施の形態) 第1積層繊維基材シートおよび第2積層繊維基材シートの分解斜視図。(第1の実施の形態) 繊維プリフォームの斜視図およびコーナー部の拡大断面図。(第1の実施の形態) 成形金型による繊維強化樹脂部材の成形工程の説明図。(第1の実施の形態) 積層繊維基材シートの製造方法の説明図。(第2の実施の形態) 積層繊維基材シートの製造方法の説明図。(第3の実施の形態) 積層繊維基材シートの製造方法の説明図。(第4の実施の形態) パッチによる繊維プリフォームの補強構造の説明図。(第4の実施の形態)
第1の実施の形態
以下、図1〜図6に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
本実施の形態は、例えば図1に示すような三次元形状の繊維強化樹脂部材11を、RTM(Resin Transfer Molding:樹脂トランスファー成形)により製造するための方法に関する。RTMは、複数の繊維層を積層して所定の三次元形状に賦形した繊維プリフォーム12(図5(A)参照)を金型内にセットして型締めした後に、金型内に低粘度の樹脂を高圧で注入して繊維プリフォーム12を包むように硬化させるものである。
本実施の形態の繊維強化樹脂部材11は、四角錐台状の第1部分11aと、その周囲を取り囲む平坦な第2部分11bとを備えており、繊維プリフォーム12は、繊維強化樹脂部材11の第1部分11aに埋設される第1積層繊維基材シート13と、繊維強化樹脂部材11の第2部分11bに埋設される第2積層繊維基材シート14とを一体に接合して構成される。
図2に示すように、第1積層繊維基材シート13は、多数のカーボン繊維を相互に直交する二つの方向に配向した繊維基材シート素材15を所定形状に裁断した第1繊維基材シート16を複数枚積層したもので、第1繊維基材シート16の形状は繊維強化樹脂部材11の第1部分11aの展開形状の外周部に帯状の重ね代16a…,16b…を突出させたものである。積層される複数枚の第1繊維基材シート16…は、第1積層繊維基材シート13の強度が高めるべく、相互に隣接する第1繊維基材シート16,16のカーボン繊維の配向方向が45°ずれている(図2(A)および図2(B)参照)。
図3に示すように、第2積層繊維基材シート14は、多数のカーボン繊維を相互に直交する二つの方向に配向した繊維基材シート素材15を所定形状に裁断した第2繊維基材シート17を複数枚積層したもので、第2繊維基材シート17の形状は繊維強化樹脂部材11の第2部分11bの形状の内周部に帯状の重ね代17a…を突出させたものである。積層される複数枚の第2繊維基材シート17…は、第2積層繊維基材シート14の強度を高めるべく、相互に隣接する第2繊維基材シート17,17のカーボン繊維の配向方向が45°ずれている(図3(A)および図3(B)参照)。
図4に示すように、これらの第1積層繊維基材シート13および第2積層繊維基材シート14は、図示せぬステッチ糸で例えばジグザグに縫合されて積層状態に一体化されるため、その繊維の配向方向は0°、90°、45°および−45°の4軸方向となる。
図5(A)に示すように、第1積層繊維基材シート13は、重ね合わされた4枚の第1繊維基材シート16…の各々毎に8個の重ね代16a…を備えており、隣接する重ね代16a…,16a…どうしを重ね合わせてステッチ糸19…(図5(B)参照)で縫合することで、四角錐台状に構成される。この第1積層繊維基材シート13は、四つの三面合わせ部20…、つまり三つのコーナー部21…で区画された三つの平面が集合する部分を備えており、各三面合わせ部20の三つのコーナー部21…のうちの一つのコーナー部21がステッチ糸19…で縫合されることになる。
また第1積層繊維基材シート13は、重ね合わされた4枚の第1繊維基材シート16…の各々毎に4個の重ね代16b…を備えるとともに、第2積層繊維基材シート14は、重ね合わされた4枚の第2繊維基材シート17…の各々毎に4個の重ね代17a…備えており、第1積層繊維基材シート13の重ね代16a…および第2積層繊維基材シート14の重ね代17a…どうしを重ね合わせてステッチ糸19…で縫合することで、繊維プリフォーム12が構成される。この繊維プリフォーム12は、更に四つの三面合わせ部22…を備えており、各三面合わせ部22の三つのコーナー部21,23,23が全てステッチ糸19…で縫合される。
以上のように、繊維プリフォーム12のコーナー部21…,23…では、第1積層繊維基材シート13あるいは第2積層繊維基材シート14が2枚重ねになるため、その部分で繊維が切断されていても充分な強度が確保される。しかも2枚重ねになったコーナー部21…,23…の両端部をステッチ糸19…で縫合するので、繊維プリフォーム12の強度が向上する。このとき、コーナー部21…,23…の両端部に加えて中央部もステッチ糸19…で縫合すれば、コーナー部21…,23…の層間強度が一層向上して層間剥離の発生が確実に防止される。(図5(C)参照)。
完成した繊維プリフォーム12は三次元的な形状を有するものであるが、それをテーブル等の平坦な場所に置くと自己の形状を維持できずに潰れてしまう。しかしながら、潰れた繊維プリフォーム12は完全な二次元形状にはならず、三面合わせ部20…,22…の周囲に弛み部24…が形成される。
図6に示すように、繊維強化樹脂部材11を成形する成形金型25は雄型26および雌型27からなり、雄型26の凸状の成形面26aおよび雌型27の凹状の成形面27a間にキャビティが形成される。繊維プリフォーム12を雄型26上にセットすると、四角錐台状に縫合された第1積層繊維基材シート13が雄型26の凸状の成形面26aに沿うことで、繊維プリフォーム12の弛み部24…が伸長し、雌型27を型締めすると繊維プリフォーム12が雄型26および雌型27の成形面26a,27aに緊密に当接する。そして排気孔27bからキャビティ内を真空引きしながら、注入孔27cからキャビティ内に溶融した熱硬化性の樹脂を注入して硬化させることで、繊維強化樹脂部材11を成形する。
以上のように、本実施の形態によれば、繊維強化樹脂部材11の展開形状に合わせて裁断および積層した第1積層繊維基材シート13および第2積層繊維基材シート14を縫合して繊維プリフォーム12を形成するので、繊維プリフォーム12をプレス成形するための特別のプレス金型を不要にして製造コストを削減できるだけでなく、繊維の伸縮を伴う賦形を行う必要がないために繊維プリフォーム12が成形金型25の成形面26a,27aに密着し易くなり、成形金型25のキャビティにセットされた繊維プリフォーム12に皺が発生したり繊維の配向方向がずれたりするのを防止して繊維強化樹脂樹部材11の成形精度を高めることができる。
第2の実施の形態
次に、図7に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態は、繊維プリフォーム12の素材である繊維基材シート素材15が幅広の帯状に形成されて繊維基材シートロール31に巻き取られており、複数の繊維基材シートロール31…から引き出した繊維基材シート素材15…を積層した状態で所定形状に裁断し、ステッチ糸18…で縫合することで第1積層繊維基材シート13あるいは第2積層繊維基材シート14を構成する。繊維基材シートロール31…から引き出した繊維基材シート素材15は繊維配向方向が0°/90°のものと、45°/−45°のものとがあり、それらを積層することで繊維が4軸方向に配向された第1積層繊維基材シート13あるいは第2積層繊維基材シート14を得ることができる。
本実施の形態によれば、繊維基材シートロール31…から引き出した複数枚の繊維基材シート素材15…を積層することで積層作業が容易になるだけでなく、積層した複数枚の繊維基材シート素材15…を一括して裁断することで、繊維基材シート素材15…を1枚ずつ裁断する場合に比べて作業工数が削減される。しかも第1繊維基材シート16…あるいは第2繊維基材シート17…を積層した状態でステッチ糸18…で一体に縫合するので層間の拘束が強くなり、成形金型25のキャビティに樹脂を注入したときに繊維流れが発生し難くなって層間強度が向上する。
第3の実施の形態
次に、図8に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第3の実施の形態は、第1、第2の実施の形態の幅広の繊維基材シート素材15に代えて、クリール32に引き出し自在に巻き取られた数センチメートル程度の細幅の繊維テープ33を用いる。繊維テープ33は多数の繊維を平行に引き揃えたもので構成され、相互に平行に並置された複数のクリール32…を、複数の繊維テープ33…を引き出しながら移動させることで、1層分の第1繊維基材シート16あるいは第2繊維基材シート17を積層することができる。図8では、平行に並置された複数のクリール32…のうちの1個だけが示される。
例えば、第1繊維基材シート16を積層するとき、クリール32…の移動方向を第1繊維基材シート16の外周のラインと平行に、特に重ね代16aのラインと平行に移動させるとともに、各繊維テープ33の始端および終端を重ね代16aの端部に一致させることで、繊維テープ33の切除される部分を減らして歩留りを高め、コストダウンに寄与することができる。またクリール32…の移動方向を各層毎に変化させることで、各層の繊維配向方向を任意に異ならせることができる。このようにして複数層に積層された第1繊維基材シート16…をステッチ糸18…で縫合することで、第1積層繊維基材シート13が完成する。第2積層繊維基材シート14も同様にして製造可能である。
第4の実施の形態
次に、図9および図10に基づいて本発明の第4の実施の形態を説明する。
図9に示すように、第4の実施の形態は、第1の実施の形態の第1積層繊維基材シート13を全てのコーナー部21…において切断することで5枚の部材13′…に分割したものであり、5枚の部材13′…の外周には重ね代16a…,16b…が形成されており、この重ね代16a…,16b…と、第2積層繊維基材シート14の重ね代17a…とを重ね合わせて縫合することで、三次元形状の繊維プリフォーム12が構成される。
第1の実施の形態では、第1積層繊維基材シート13の三面合わせ部20に集合する3本のコーナー部21…のうちの1本のコーナー部21だけが重ね代16a…を重ね合わせて縫製されるが、第4の実施の形態では3本のコーナー部21…の全てが重ね代16a…を重ね合わせて縫製されるため、繊維プリフォーム12の強度が大幅に向上する。このとき、第1繊維基材シート16…および第2繊維基材シート17…の積層枚数を5枚の部材13′…で個々に異ならせることで、繊維プリフォーム12の各部の強度配分を任意に設定することができる。
また、図10に示すように、繊維プリフォーム12の各コーナー部21…,23…に繊維基材シートを帯状に裁断したパッチ34…を重ねて縫合すれば、繊維プリフォーム12の強度を更に高めることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態では繊維プリフォーム12を第1積層繊維基材シート13および第2積層繊維基材シート14の2部材で構成したが、1部材あるいは3部材以上で構成しても良い。
また繊維プリフォーム12の繊維の配向方向は4軸方向に限定されず、3軸方向以上であれば良い。
11 繊維強化樹脂部材(成品)
12 繊維プリフォーム
13 第1積層繊維基材シート(積層繊維基材シート)
14 第2積層繊維基材シート(積層繊維基材シート)
16 第1繊維基材シート(繊維基材シート)
16a 重ね代
16b 重ね代
17 第2繊維基材シート(繊維基材シート)
17a 重ね代
19 ステッチ糸
20 三面合わせ部
21 コーナー部
22 三面合わせ部
23 コーナー部
24 弛み部
25 成形金型
26a 成形面
27a 成形面
31 繊維基材シートロール
32 クリール
33 繊維テープ

Claims (7)

  1. 二次元形状の繊維基材シート(16,17)を三次元形状の成品(11)の展開形状に重ね代(16a,16b,17a)を加えた形状に裁断・積層して積層繊維基材シート(13,14)を製造する第1工程と、
    前記積層繊維基材シート(13,14)の隣接する前記重ね代(16a,16b,17a)どうしを重ね合わせてステッチ糸(19)で縫合し、三面合わせ部(20,22)の周囲に弛み部(24)を有する繊維プリフォーム(12)を製造する第2工程と、
    前記繊維プリフォーム(12)を成形金型(25)のキャビティにセットして前記弛み部(24)を該成形金型(25)の成形面(26a,27a)に緊密に当接させる第3工程と、
    前記成形金型(25)に樹脂を注入して前記成品(11)を成形する第4工程と、
    を含むことを特徴とするRTM成形方法。
  2. 前記第1工程において、複数個の繊維基材シートロール(31)からそれぞれ引き出した複数枚の前記繊維基材シート(16,17)を積層した状態で裁断することを特徴とする、請求項1に記載のRTM成形方法。
  3. 前記第1工程において、複数枚の前記繊維基材シート(16,17)を繊維の配向方向が少なくとも3軸以上になるように積層して一体に縫合した後に裁断することを特徴とする、請求項1に記載のRTM成形方法。
  4. 前記第1工程において、前記三面合わせ部(20,22)の前記重ね代(16a,16b,17a)と平行になるように複数のクリール(32)から引き出した複数の繊維テープ(33)の集合で前記繊維基材シート(16,17)を構成することを特徴とする、請求項1に記載のRTM成形方法。
  5. 前記第2工程において、前記ステッチ糸(19)は前記三面合わせ部(20,22)のコーナー部(21,23)において重ね合わされた前記重ね代(16a,16b,17a)どうしを縫合することを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のRTM成形方法。
  6. 前記第2工程において、前記ステッチ糸(19)は前記三面合わせ部(20,22)のコーナー部(21,23)において重ね合わされた前記重ね代(16a,16b,17a)の両端部および中央部を縫合することを特徴とする、請求項5に記載のRTM成形方法。
  7. 前記第1工程において、前記積層繊維基材シート(13)は前記三面合わせ部(20)の三つのコーナー部(21)に沿うように分割され、その分割部に設けた前記重ね代(16a)どうしを縫合することを特徴とする、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のRTM成形方法。
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