JP2016178084A - ワイヤおよびケーブル用ハロゲンフリー難燃剤tpu組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】難燃剤熱可塑性ポリウレタン(TPU)組成物を含む外シースを有するワイヤまたはケーブルを提供する。
【解決手段】難燃剤を含まない熱可塑性内シースと、該組成物の総重量に対して、10重量%〜90重量%のTPU系樹脂と、5重量%〜90重量%の金属水和物と、2重量%〜50重量%のチッ素系リン難燃剤と、2重量%〜50重量%の液体リン酸塩変性剤とを含む。外シース組成物と、を含む。外シースは絶縁被膜に接触し、外シースの厚さは0を超え0.8mmまでである。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)組成物を含む外シースを有するケーブルに関する。一態様では、本発明は、チッ素系リン難燃剤および金属水和物と含むハロゲンフリー難燃剤TPU組成物を含むケーブル外シースに関する。
TPU組成物は、広い範囲の柔軟性を有しうる。これらは、射出成型から押出しブロー
成型までの種々の方法によって製作することができる。また、透明性、耐摩耗性、耐薬品
および耐炭化水素性、ならびに荷重負荷および引張り強度の性能利点も提供する。したが
って、これらは、難燃性が要求される多くの用途をカバーする。
TPU組成物で使用される従来の難燃剤は、ハロゲン系であり、すなわち、臭素、塩素
などを含む。しかし、環境および安全のために常に存在する懸念のため、現在では、ハロ
ゲンフリー難燃剤が支持されているが、これらは、TPU組成物には難しい課題がある可
能性がある。従来の簡単に利用できるハロゲンフリー難燃剤、たとえば、レゾルシノール
ビス(リン酸ジフェニル)(RDP)およびビスフェノールAビス(リン酸ジフェニル)
(BPADP)のような有機リン酸塩に基づく難燃剤からは、良好な発煙抑制を示す難燃
剤TPU組成物は作られない。良好な機械的特性および難燃性を示すハロゲンフリーTP
U組成物が、TPU業界での継続している関心事である。
一実施形態では、本発明は、難燃剤を含まない熱可塑性内シースと、外シース組成物であって、該組成物の重量に対して、
(a)10重量%〜90重量%のTPU系樹脂と、
(b)5重量%〜90重量%の金属水和物と、
(c)2重量%〜50重量%のチッ素系リン難燃剤と、
(d)2重量%〜50重量%の液体リン酸塩変性剤と
を含む外シース組成物と、
を含むケーブルであって、
前記外シースは、前記熱可塑性内シースと接触し、および前記外シースの厚さは、0.1mm〜0.8mmであるケーブルである。
一実施形態では、外シース組成物はさらに1種以上の添加剤または充填剤、たとえば、抗酸化剤、紫外線安定剤、加工助剤および/または二酸化チタンのような金属酸化物を含む。
全ての実施形態において、外シース組成物中の全成分の総パーセンテージは、100重量%である。
非移動試験に使用される装置の概略図。
定義
反対のことの明記、本明細書の内容による暗示または当該分野の慣習でない限り、全て
の部およびパーセントは重量基準であり、全ての試験方法は、本開示の出願日時点のもの
である。米国特許実施の適用上、参照した特許、特許出願または公報は、その全体、とり
わけ、定義の開示(本開示において具体的に提示した定義と矛盾しない範囲で)および当
該分野での一般知識に関して、参照により組み込まれる(または、それと同等のUS版も
参照により組み込まれる)。
本開示における数字範囲はおおよそであり、したがって、特に断らない限り、該範囲を
外れる数値を含んでもよい。数字範囲は、任意のより低い値と任意のより高い値との間の
少なくとも2単位離れていれば、1単位を単位として、より小さい値からより大きい値ま
での全ての値を含む。例として、もし、たとえば、分子量、重量%などの組成物特性、物
性または他の特性が100〜1000の場合、100、101、102、その他のような
全ての独立した値、および100〜144、155〜170、197〜200その他のよ
うなサブの範囲が明確に列挙されている。1未満の値を含む範囲または1を超える分数(
たとえば、1.1、1.5など)を含む範囲に関しては、それに応じて、1単位を、0.
0001、0.001、0.01または0.1と考える。10未満の1字だけの数字(た
とえば、1〜5)を含む範囲については、1単位は、通常、0.1と考える。これらは、
具体的に意図されるものの単なる例示であり、列挙されている下限および上限の間の数値
の全ての可能な組み合わせが、本開示に明確に記載されていると考えるべきである。数字
範囲は、本開示内では、とりわけ、組成物中の成分の量を提供している。
「ワイヤ」および類似語は、導電性金属、たとえば銅もしくはアルミニウムの1本の素
線、または光ファイバーの1本の素線を意味する。
「ケーブル」および類似語は、少なくとも1本のワイヤまたは光ファイバーであって、
該ワイヤまたは光ファイバーは、シース、たとえば絶縁シースまたは保護外シース内にあるものを意味する。典型的には、ケーブルは、典型的には同じ絶縁内シースおよび/または保護外シースに一緒に結合する2本以上のワイヤまたは光ファイバーである。外シース内の個々のワイヤまたはファイバーは、剥き出しでも、被覆されていてもまたは絶縁されていでもよい。結合ケーブルは、電線および光ファイバーの両方を含んでもよい。該ケーブルなどは、低電圧、中電圧および高電圧印加用に設計することができる。典型的なケーブル設計が、米国特許第5,246,783号、第6,496,629および第6,714,707号明細書に説明されている。
「組成物」および類似語は、2種以上の成分の混合物またはブレンドを意味する。
用語「ポリマー」(および類似語)は、同じまたは異なる種類のモノマーを反応(すな
わち、重合)することによって製造される高分子化合物である。「ポリマー」には、ホモ
ポリマーおよびインターポリマーが含まれる。
「インターポリマー」は、少なくとも2種の異なるモノマーの重合によって製造される
ポリマーを意味する。この総称には、普通、2種の異なるモノマーから製造されるポリマ
ーを言うために使用される共重合体、および2種以上の異なるモノマーから製造されるポ
リマー、たとえばターポリマー、テトラポリマーなどが含まれる。
「ハロゲンフリー」および類似語は、本発明の組成物は、ハロゲンを含まないまたは実
質的にハロゲンを含まない、すなわち、該組成物はイオンクロマトグラフィー(IC)ま
たは類似する分析方法により測定して、2000mg/kg未満のハロゲンしか含まない
ことを意味する。この量未満のハロゲン含有量は、本発明の組成物から造られる多くの製
品、たとえば、ワイヤまたはケーブル被覆物の効力には影響を与えないと考えられる。
「熱可塑性」物質は、直鎖または分岐状ポリマーであって、繰返して、加熱されると柔
らかく、流動性になり、室温に冷却されると硬い状態に戻ることが可能である。一般的に
、ASTM D638−72法を使用した弾性係数が、10,000psi(68.95
MPa)を超える。さらに、熱可塑性物質は、加熱され柔軟な状態になりと、任意の所定
の形体の物品に成型または押出し成型することができる。
HFFR TPU組成物
本開示は、ハロゲンフリー難燃剤(HFFR)熱可塑性ポリウレタン(TPU)組成物
で造られたケーブル外シースを提供する。HFFR TPU組成物は、(a)TPUと、(b)金属水和物と、(c)チッ素系リン難燃剤と、(d)液体リン酸塩変性剤とを含む。
(A)熱可塑性ポリウレタン(TPU)
本発明の実施で使用される熱可塑性ポリウレタンは、ポリイソシアネート(典型的には
ジイソシアネート)、1種以上の高分子ジオール、および場合によっては1種以上の2官
能性鎖延長剤の反応生成物である。本明細書で使用する「熱可塑性物質」は、(1)元の
長さを超えて延長され、開放されると実質的にその元の長さに戻る能力を有し、(2)熱
に曝されると柔らかくなり、室温に冷却されると、実質的にその元の状態に戻るポリマー
を言う。
TPUは、プレポリマー、準プレポリマーまたはワンショット方法によって製造しても
よい。イソシアネートは、TPU中でハードセグメントを形成し、芳香族、脂肪族または
脂環族イソシアネート、およびこれらの化合物の2種以上の組み合わせであってもよい。
ジイソシアネート(OCN−R−NCO)から誘導される構造単位の限定ではない一例と
して、
式(I)
Figure 2016178084
(式中、Rは、アルキレン、シクロアルキレンまたはアリーレン基である)で表される
ものがある。これらのジイソシアネートの代表的な例示は、米国特許第4,385,13
3号、第4,522,975号および第5,167,899号明細書に見出すことができ
る。適切なジイソシアネートの限定ではない例示として、4,4’−ジイソシアナトジフ
ェニル−メタン、p−フェニレン−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチ
ル)−シクロヘキサン、1,4−ジイソシアナト−シクロヘキサン、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−
ビフェニルジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−ジシクロヘキシルメタン、2
,4−トルエンジイソシアネート、および4,4’−ジイソシアネートジフェニルメタン
が挙げられる。
高分子ジオールは、得られたTPU中でソフトセグメントを形成する。高分子ジオール
の分子量(数平均)の範囲は、たとえば、200〜10,000g/モルが可能である。
複数の高分子ジオールを使用することができる。適切な高分子ジオールの限定ではない例
示として、ポリエーテルジオール(「ポリエーテルTPU」を得る)、ポリエステルジオ
ール(「ポリエステルTPU」を得る)、ヒドロキシ末端ポリカーボネート(「ポリカー
ボネートTPU」を得る)、ヒドロキシ末端ポリブタジエン、ヒドロキシ末端ポリブタジ
エン−アクリロニトリル共重合体、ジアルキルシロキサンとエチレンオキシド、プロピレ
ンオキシドのようなアルキレンオキシドとのヒドロキシ末端共重合体、中性油ジオール、
およびこれらのいずれかの組み合わせが挙げられる。先に記載した高分子ジオールの1種
またはそれ以上は、アミン末端ポリエーテルおよび/またはアミノ末端ポリブタジエン−
アクリロニトリル共重合体と混合してもよい。
2官能性鎖延長剤としては、鎖中に2〜10個(末端の数字を含む)の炭素原子を持つ
、脂肪族直鎖および分岐鎖状ジオールが可能である。そのようなジオールの例として、エ
チレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなど、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、ハイドロキノンビス(ヒドロキシエチル)エーテル、シクロヘ
キシレンジオール(1,4−、1,3−および1,2−異性体)、イソプロピリデンビス
(シクロヘキサノール)、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エタノール
アミン、N−メチル−ジエタノールアミンなど、およびこれらのいずれかの混合物がある
。先に記載したように、わずかな割合(約20当量%未満)の2官能性延長剤は、得られ
るTPUの熱可塑性を損ねない範囲で、3官能性延長剤で置換してもよい場合があり、そ
のような延長剤の例示として、グリセロール、トリメチロールプロパンなどがある。
鎖延長剤は、特定の反応成分、ハードおよびソフトセグメントの所望量、およびモジュ
ラスおよび引裂き強度のような良好な機械的特性を提供するのに十分な指標の選択によっ
て決定された量で、ポリウレタン中に組み込まれる。ポリウレタン組成物は、たとえば、
2〜25、好ましくは3〜20、より好ましくは4〜18重量%の鎖延長剤成分を含有し
うる。
場合によっては、しばしば「鎖停止剤」と言われる、モノヒドロキシル官能性またはモ
ノアミノ官能性化合物を少量使用して、分子量を制御してもよい。そのような鎖停止剤の
例示として、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、およびヘキサノールがある。鎖
停止剤を使用する場合、これらは、典型的には、ポリウレタン組成物に導く反応混合物全
体の0.1〜2重量%のわずかな量で存在する。
高分子ジオールの延長剤に対する当量比は、TPU生成物の所望の硬さに依存して大き
く変化しうる。一般的に言えば、該当量比は、それぞれ、約1:1〜約1:20、好まし
くは約1:2〜約1:10の範囲に入る。同時に、イソシアネートの当量の活性水素含有
物質の当量に対する全体比率は、0.90:1〜1.10:1、好ましくは0.95:1
〜1.05:1の範囲内である。
一実施形態では、TPUは、ポリエーテル系またはポリエステル系ポリウレタンの少な
くとも1種である。ポリエーテル系ポリウレタンに基づくTPU組成物が好ましい。
適切なTPUの限定ではない例示として、PELLETHANE(ペレセイン)(商標
)熱可塑性ポリウレタンエラストマー、ルーブリゾール社から入手可能;エスタン(ES
TANE)(商標)熱可塑性ポリウレタン、テコフレックス(TECOFLEX)(商標
)熱可塑性ポリウレタン、カルボセン(CARBOTHANE)(商標)熱可塑性ポリウ
レタン、テコフィリック(TECOPHILIC)(商標)熱可塑性ポリウレタン、テコ
プラスト(TECOPLAST)(商標)熱可塑性ポリウレタンおよびテコセイン(TE
COTHANE)(商標)熱可塑性ポリウレタン、以上全てノベオンから入手可能;エル
ストラン(ELASTOLLAN)(商標)熱可塑性ポリウレタンおよび他の熱可塑性ポ
リウレタン、BASFから入手可能;およびバイエル、ハンツマン、ルーブリゾール社お
よびメルキンサから入手可能な市販の熱可塑性ポリウレタンが挙げられる。
本発明の組成物のTPU成分は、1種以上の熱可塑性ポリウレタンを含み、場合によっ
ては、1種以上の追加の熱可塑性ハロゲンフリーポリマーを含むことができる。該追加の
ポリマーとして、エチレン−酢酸ビニル(EVA)、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレンまたはプロピレン共重合体、スチレン系ブロック共重合体などが挙げられるが、こ
れらに限定されない。これらの他のポリマーは、組成物のTPU樹脂層に不連続または共
連続で分散させることができる。
前記他のポリマーが存在する場合、該他のポリマーは、TPU成分および他のポリマー
を合わせた重量に対して、典型的には0.1重量%〜50重量%、より典型的には0.1
重量%〜15重量%、さらにより典型的には0.1重量%〜10重量%重量%の量で存在
する。
TPUは、HFFR TPU組成物の重量パーセント(重量%)の、典型的には少なく
とも10重量%、より典型的には少なくとも20重量%、さらにより典型的には少なくと
も30重量%を構成する。TPUは、HFFR TPU組成物の総重量に対して、典型的
には90重量%以下、より典型的には80重量%以下、さらにより典型的には50重量%
以下を構成する。
(B)金属水和物
本発明の実施での使用に適切な金属水和物として、三水酸化アルミニウム(ATHまた
はアルミニウム三水和物としても知られる)および水酸化マグネシウム(二水酸化マグネ
シウムとしても知られる)が挙げられるが、これらに限定されない。金属水和物は、天然
でも合成でもよく、単独で、または互いにおよび/または他の無機難燃剤、たとえば、炭
酸カルシウム、シリカなど(典型的にはわずかな量で)と組み合わせて使用することがで
きる。
金属水和物は、HFFR TPU組成物の総重量に対して、典型的には少なくとも5重
量%、より典型的には少なくとも10重量%、さらにより典型的には少なくとも20重量
%を構成する。金属水和物は、HFFR TPU組成物の総重量に対して、典型的には9
0重量%以下、より典型的には60重量%以下、さらにより典型的には40重量%以下を
構成する。
(C)チッ素系亜リン酸難燃剤
HFFR TPU組成物は、チッ素系リン難燃剤を含んでもよい。チッ素系リン難燃剤
は、典型的には、結合リン−チッ素種としてまたは別々の成分として、チッ素を付与する
成分も1種以上含む。
本発明の実施で使用されるチッ素系リン難燃剤として、リンエステルアミド、リン酸ア
ミド、ホスホン酸アミド、ホスフィン酸アミド、ならびにメラミンおよびメラミン誘導体
、たとえば、メラミンポリリン酸塩、メラミンピロリン酸塩およびメラミンシアヌレート
、ならびにこれらの物質の2種以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
アンモニウムおよびピペラジンポリリン酸塩およびピロリン酸塩は、しばしば、メラミ
ン誘導体のような難燃添加剤と組み合わせて、広く使用される。一実施形態では、チッ素
系リン難燃剤は、株式会社アデカのアムファイン(AMFINE)FP−2100J、リ
ン−チッ素系難燃剤混合物を含む。一実施形態では、チッ素系リン難燃剤は、ブーデンハ
イム社のブジット(BUDIT)3167、リン−チッ素系難燃剤混合物を含む。FP−
2100Jおよびブジット3167は、典型的には、TPUおよび他の樹脂系に良好な膨
張性難燃性能を提供する。
チッ素系リン難燃剤は、HFFR TPU組成物の総重量に対して、少なくとも1重量
%、より典型的には少なくとも2重量%、さらにより典型的には少なくとも5重量%を構
成する。チッ素系リン難燃剤は、HFFR TPU組成物の総重量に対して、典型的には
30重量%以下、より典型的には20重量%以下、さらにより典型的には10重量%を構
成する。
(D)液体リン酸塩変性剤
HFFR TPU組成物は、場合によっては、液体リン酸塩変性剤を含む。液体リン酸
塩変性剤をHFFR TPU組成物へ導入することによって、歪および傷付き白化性が大
きく減少し、一方全体的な相乗特性利点が提供される。これらの液体リン酸塩変性剤は、
HFFR TPU組成物との非常に良好な相溶性を有し、チッ素系リン難燃剤との燃焼相
乗効果を有する。本明細書で使用される「液体リン酸塩変性剤」は、周囲条件で液体、ま
たは周囲条件で低融点固体だが融点が150℃未満であるリン酸塩難燃剤を意味する。
適切な液体リン酸塩変性剤の例として、高分子量レゾルシノールジフェニルホスフェー
ト(RDP)、ビスフェノールAジホスフェート(BDP)、トリフェノールホスフェー
ト(TPP)、トリブトキシエチルホスフェート(TBEP)、トリクレシルホスフェー
ト(TCP)、レゾルシノールビス(キシレノールホスフェート(XDP)、およびこれ
らの化合物の2種以上の混合物が挙げられる。
液体リン酸塩変性剤が存在する場合、該変性剤は、HFFR TPU組成物の総重量に
対して、典型的には少なくとも1重量%、より典型的には少なくとも2重量%、さらによ
り典型的には少なくとも3重量%を構成する。液体リン酸塩は、HFFR TPU組成物
の総重量に対して、典型的には20重量%以下、より典型的には15重量%以下、さらに
より典型的には10重量%以下を構成する。
一実施形態では、液体リン酸塩変性剤はBDPである。BDPは、市販されている、色
の淡い、高沸点不燃性の低粘性および低酸性難燃剤添加剤であって、可撓性硬質ポリウレ
タンおよびポリイソシアヌレート発泡体、不飽和ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル、接
着剤、エラストマー、酢酸セルロース、ニトロセルロース、エポキシ樹脂およびその他の
樹脂での使用が知られている。BDPは、単分子として存在してもよく、またはオリゴマ
ー、すなわち、少数の繰返し単位しか持たないポリマー様物質として存在してもよい。B
DPのオリゴマー形体は、一般的に、平均して、1分子当たり、2個以上のホスフェート
単位および/またはホスホン酸エステル単位を有する。
添加剤および充填剤
本発明のHFFR TPU組成物は、場合によっては、添加剤および/または充填剤を
含有することも可能である。代表的な添加剤として、抗酸化剤、加工助剤、着色剤、紫外
線安定剤(UV吸収剤を含む)、帯電防止剤、防滴剤、成核剤、スリップ剤、可塑剤、潤
滑剤、粘度調整剤、粘着付与剤、ブロッキング防止剤、界面活性剤、伸展油、酸捕捉剤、
および金属不活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。これらの添加剤が存在する
場合、該添加剤は、典型的には、通常の方法で、通常の量、たとえば、組成物の総重量に
対して、0.01重量%以下〜10重量%以上で使用される。
代表的な充填剤として、種々の金属酸化物、たとえば、二酸化チタン;炭酸金属塩、た
とえば、炭酸マグネシウムおよび炭酸カルシウム;金属硫化物および硫酸金属塩、たとえ
ば、2硫化モリブデンおよび硫酸バリウム;ホウ酸金属塩、たとえば、ホウ酸バリウム、
ホウ酸メタバリウム、ホウ酸亜鉛およびホウ酸メタ亜鉛;金属無水物、たとえば、アルミ
ニウム無水物;クレー、たとえば、珪藻土、カオリン、およびモンモリロナイト;ハンタ
イト;セライト;石綿;粉砕された鉱物;およびリトポンが挙げられるが、これらに限定
されない。これらの充填剤が存在する場合、これらは、典型的には、通常の方法で、通常
の量、たとえば、組成物の重量に対して、5重量%以下〜50重量%以上で使用される。
一実施例では、本発明のHFFR TPU組成物は、さらに、防滴剤を含む。例示とし
て、1種以上のトリグリシジルイソシアヌレート、エポキシ化ノボラック樹脂、およびフ
ッ素系樹脂、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンとヘキサ
フルオロプロピレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニ
ルエーテルとのフッ素樹脂、ポリビニリデンフルオリドなどが挙げられるが、これらは限
定ではない。
防滴剤が存在する場合、防滴剤は、HFFR TPU組成物の総重量に対して、典型的
には少なくとも0.1重量%、より典型的には少なくとも0.2重量%、さらにより典型
的には少なくとも0.4重量%を構成する。防滴剤が存在する場合、防滴剤は、HFFR
TPU組成物の総重量に対して、典型的には10重量%以下、より典型的には8重量%
以下、さらにより典型的には5重量%以下を構成する。
適切な紫外線安定剤として、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)および紫外線吸収
剤(UVA)添加剤が挙げられる。該組成物で使用することができる代表的なHALSと
して、チヌビン(TINUVIN)XT850、チヌビン622、チヌビン(登録商標)
770、チヌビン(登録商標)144、サンデュボア(SANDUVOR)(登録商標)
PR−31およびキマソーブ(Chimassorb)119FLが挙げられるが、これ
らに限定されない。チヌビン(登録商標)770は、ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジニル)セバケートであり、分子量は約480グラム/モル、チバ社(現
在はBASFの一部)から市販され、2個の2級アミン基を有する。チヌビン(登録商標
)144は、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)−2−n−
ブチル−2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネートで
あり、分子量は約685グラム/モル、3級アミンを含有し、これもチバから入手可能で
ある。サンデュボア(登録商標)PR−31は、プロパン二酸、[(4−メトキシフェニ
ル)−メチレン]−ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エ
ステルであり、分子量は約529グラム/モル、3級アミンを含有し、クラリアントケミ
カルズ(インド)社から入手可能である。キマソーブ119FLまたはキマソーブ119
は、10重量%の4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタ
ノールとのコハク酸ジメチルポリマーおよび90重量%のN,N’’’−[1,2−エタ
ンジイルビス[[[4,6−ビス[ブチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジニル)アミノ]−1,3,5−トライジン−2−イル]イミノ]−3,1−プロパ
ンジイル]]ビス[N’N’’−ジブチル−N’N’’−ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジニル)]−1であり、チバ社から市販されている。代表的な紫
外線吸収剤(UVA)添加剤として、ベンゾトリアゾール系、たとえば、チバ社から市販
されているチヌビン326およびチヌビン328が挙げられる。HALおよびUVA添加
剤のブレンドも効果的である。
抗酸化剤の例として、ヒンダードフェノール、たとえば、テトラキス[メチレン(3,
5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタン;ビス[(β
−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−メチルカルボキシエチ
ル)]スルフィド、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール
)、4,4’−チオビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−
チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)およびチオジエチレンビス(
3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート;亜リン酸塩およ
び亜ホスホン酸塩、たとえば、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフ
ァイトおよびジ−tert−ブチルフェニル−ホスホニト;チオ化合物、たとえば、ジラ
ウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、およびジステアリル
チオジプロピオネート;種々のシロキサン類;重合2,2,4−トリメチル−1,2−ジ
ヒドロキノリン、n,n’−ビス(1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミン
)、アルキル化ジフェニルアミン、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェ
ニルアミン、ジフェニル−p−フェニレンジアミン、混合ジ−アリール−p−フェニレン
ジアミン、および他のヒンダードアミン抗分解剤または安定剤が挙げられるが、これらに
限定されない。抗酸化剤は、たとえば、組成物の重量に対して、0.1〜5重量%の量で
使用することができる。
加工助剤の例として、カルボン酸の金属塩、たとえば、ステアリン酸亜鉛またはステア
リン酸カルシウム;脂肪酸、たとえば、ステアリン酸、オレイン酸またはエルカ酸;脂肪
酸アミン、たとえば、ステアルアミド、オレアミド、エルカミド、またはN,N’−エチ
レンビス−ステアルアミド;ポリエチレンワックス;酸化型ポリエチレンワックス;エチ
レンオキシドのポリマー;エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの共重合体;植物
ワックス;石油系ワックス;非イオン界面活性剤;シリコーン流体およびポリシロキサン
が挙げられるが、これらに限定されない。
混合/成型
本発明の組成物の混合は、当業者に公知の標準的な手段によって行うことができる。混
合装置の例として、バッチ式内部ミキサー、たとえば、バンバリーまたはボウリング内部
ミキサーが挙げられる。あるいは、一軸または二軸連続混合機を使用することもでき、た
とえば、ファレル(Farrel)連続ミキサー、ウェルナー(Werner)およびフ
ライデラー(Pfleiderer)二軸ミキサーまたはBuss混錬連続押出し機が挙
げられる。利用するミキサーの種類およびミキサーの操作条件により、組成物の特性、た
とえば、粘度、体積抵抗および押出された表面の平滑度は影響されるだろう。
TPUを金属水和物、チッ素系リン難燃剤および任意の液体リン変性剤および添加剤パ
ッケージと混合する温度は、典型的には120〜220℃、より典型的には160〜20
0℃である。最終組成物の種々の成分は、いかなる順番でもまたは同時に加え、混合する
ことができるが、典型的には、TPUは、添加剤と混合する前に、先ず1種以上の難燃剤
と混合される。
いくつかの実施形態では、添加剤は、事前に混合されたマスターバッチとして加えられ
る。そのようなマスターバッチは、通常、添加剤を別々にまたは一緒に、少量のTPU、
TPUを他の樹脂、たとえば、ポリエチレンまたはポリプロピレンと組み合わせて使用す
る場合は、少量の該他の樹脂を合わせて、分散することによって形成する。マスターバッ
チは、溶融混合方法によって形成するのが都合がよい。
製造物品
一実施形態では、本発明のケーブルは、難燃剤を含まない熱可塑性内シースと、HFFR TPU組成物を含む外シースを含み、該外シースは、熱可塑性内シースと接触する。外シースの厚さは、0を超え0.8mmまでであり、好ましくは0.2〜0.6mmである。熱可塑性内シースは、ポリオレフィン、好ましくはポリプロピレンを含んでもよい。
本発明のHFFR TPU組成物は、公知の量および公知の方法で(たとえば、米国特
許第5,246,783号および第4,144,202号明細書に記載されている装置お
よび方法によって)ケーブルに適用することができる。
典型的には、HFFR TPU組成物を、ケーブル塗布ダイを備える反応器−押出し機
で調製し、組成物成分の調合後、ケーブルを前記ダイで引き抜きながら、HFFR TP
U組成物をケーブルの熱可塑性内シースの回りに押し出す。次いで、該外シースを、典型的には、物品が所望の架橋度になるまで、周辺温度から組成物の融点未満の温度で行われる硬化に供する。硬化は反応器−押出し機内で始まってもよい。
本発明のHFFR TPU組成物を含むケーブル外シースは、ハロゲン化難燃剤を使用することなく、十分な難燃特性を示し、したがって、組成物が燃焼する間、環境および健康に関する懸念を取除く。
以下の実施例によって本発明をさらに詳しく記載する。他の記載がない限り、全ての部
およびパーセントは重量基準である。
具体的実施形態
物質
これらの実施例で使用したTPUは、エスタン(商標)58219、ルブリゾールアド
バンスドマテリアルズから入手可能なポリエーテル熱可塑性ポリウレタンである。使用の
前に、TPUサンプルを、真空下、90℃で少なくとも6時間予備乾燥する。エチレン−
酢酸ビニル共重合体であるELVAX(登録商標)265を、デュポンから取得し、受け
取ったまま使用する。BDPをアデカからFP600の等級名で入手し、受け取ったまま
使用する。チッ素系リン難燃剤、FP2100Jをアデカから取得し、およびブジット(
登録商標)3167を、ブーデンハイムから取得する。アルミニウム三水和物H42Mを
、昭和化工から入手し、これを真空下、100℃で6時間予備乾燥する。
溶剤を含まないエポキシ化ノボラック、DEN431をダウケミカル社から入手し、酸
化チタン(TiO)をデュポンからR350として取得する。抗酸化剤イルガノックス
(IRGANOX)(登録商標)1010および加工安定剤イルガフォス(IRGAFO
S)(登録商標)168を、チバスペシャリティケミカルズから取得する。紫外線安定剤
はチヌビン866で、これもチバスペシャリティケミカルズから取得する。カラーマスタ
ーバッチクラリアント(Clariant)MBは、クラリアントから入手する。
調製
表Aに示す組成物を、2軸押出し機で調製し、押出し特徴および重要な特性を評価する
。比較例(CE)および実施例(IE)の両方を示す。物質の調製および評価で、以下に
示すステップを使用する。50Lの高速ミキサーに、TPU樹脂、EVAおよび酸化アル
ミニウム三水和物充填剤の一部を加え、10秒撹拌する。次いで、チッ素系リン難燃剤(
FP2100Jまたはブジット3167)と、もし存在するなら液体リン酸塩変性剤(B
DP)とともに、残りの酸化アルミニウム三水和物を前記混合物に加える。予備加熱され
たエポキシ化ノボラックを、スプーンですくって徐々にミキサーに入れる。次いで、イル
ガノックス1010およびイルガフォス168添加剤を加える。
全ての成分をミキサーに加えると、それらを1800RPMで1分混合する。次いで、
予備混合されたブレンドを、バレル温度190℃、スクリュー直径40.0mmおよびL
/D38.6の2軸押出し機によって、出力約60kg/時間で押出す。最後に、得られ
たペレットを120℃で6時間乾燥する。
ケーブルを、スクリュー直径70mmおよびL/D21.4のワイヤ塗装機械上に押出
す。TPU組成物をジャケット/シースとして、肉厚0.4mmで押出した。絶縁心材は、標準A58データケーブル心材である。押出しの線速は80m/分である。
特徴付け
破断時引張り強度および破断時伸びを、ASTM D−638に従って、室温および5
00mm/分の速度で測定する。引張り試験は、INSTRON(インストロン)556
5引張り試験機で行う。引張り試験用の試験片は、185℃の成型温度で製造された圧縮
成型プラークであり、低圧サイクルを使用して溶融を促進し、次いで高圧に暴露して、1
.4×200×200mmのプラークを形成する。モールドを高圧(15MPa)に維持
し、8分で室温まで冷却し、プラークを固化する。
VW−1試験を、UL1581−2001に従って、VW−1チャンバで行う。各サン
プルについて、5個の試験片を試験する。以下の現象のいずれかとなるだろう。「不合格
」の評価において、(1)試験片下の綿が発火する、(2)フラグが燃えつきる、または
(3)炎滴が観察される。
熱変形試験は、UL1581−2001に従って行う。各配合に関し、2個の平行サン
プルプラークを炉に充填し、150℃で1時間予備加熱する。次いで、予備加熱したサン
プルを、同じ負荷で、150℃1時間プレスする。その後、プレスしたサンプルを、錘を
取外すことなく、温度を23℃に調整したASTM室にさらにある時間置く。サンプルプ
ラークの厚さの変化を記録し、HD%=(D−D)/D 100%(式中、D
、元のサンプル厚さを示し、Dは、変形加工後のサンプル厚さを示す)に従って、熱変
形比を計算する。計算した変形比は、2個の平行サンプルの平均である。
非移動試験を図1に示す装置を用いて行う。本発明による組成物で構成された2個のケ
ーブル102を、2枚のプラスチックパネル104で挟み、これをさらに、2枚のガラス
パネルで挟み、装置の上部から500gの負荷108をかける。使用したプラスチックパ
ネルはPC、ABSおよびPC/ABSである。ケーブルを、3種類のパネルそれぞれで
(すなわち、3回−パネルの各種類について1回)試験する。ケーブルの直径は重要では
ない。直径が約0.5mm〜約10mmのケーブルを使用することができる。各パネルの
寸法は、9cm×6cmである。2本のケーブルは、プレスプレート(幅:60mm)を
超えて突出する。次いで、装置を50℃80%RHで48時間保存する。次いで、プラス
チックパネルを90%エタノールで洗浄する。この開示の適用上、試験後、目視で、PC
、ABSおよびPC/ABSパネル上に残留物も腐食も観察されなければ、組成物は非移
動試験を合格するとする。
Figure 2016178084
実施例とは対照的にCE1はチッ素系リン難燃剤を含まず、CE2は金属水和物を含ん
でいない。
ケーブル心材がポリプロピレンで造られ、難燃剤添加剤を含まない場合、およびケーブ
ルジャケットが0.4mmのように非常に薄い場合、ケーブルジャケットがVW−1試験
に合格することは、非常に挑戦的なものである。チッ素系リン難燃剤または金属水和物の
みを有するCE1およびCE2は、VW−1試験に失敗した。
それぞれ、5つの内2つおよび3つしか合格しない比較例1および2とは対照的に、実
施例1〜4は、VW−1試験で驚くほど成功し、IE1〜4で、5つの試験で5つが合格
する。実施例だけが非移動試験を合格し、フラグが燃焼した面積が25%未満であり、綿
は炎滴も起こさず発火もせず、一方引張り強度、伸びおよび変形については、許容できる
値を有する。
本発明を、好ましい実施形態の先の記載によって詳しく説明してきたが、この詳細は主
に説明の目的のためにある。次に続く請求項に記載された本発明の精神および範囲から逸
脱しない限り、当業者によって、多くの変更および修正がなされうる。

Claims (8)

  1. 難燃剤を含まない熱可塑性内シースと、
    外シース組成物であって、該組成物の総重量に対して、
    (a)10重量%〜90重量%のTPU系樹脂と、
    (b)5重量%〜90重量%の金属水和物と、
    (c)2重量%〜50重量%のチッ素系リン難燃剤と、
    (d)2重量%〜20重量%の液体リン酸塩変性剤と、
    を含む外シース組成物と、
    を含み、
    外シースは内シースに接触し、
    外シースの厚さは0を超え0.8mmまでであるケーブル。
  2. 外鞘は、
    (a)30重量%〜50重量%のTPU系樹脂と、
    (b)20重量%〜40重量%の金属水和物と、
    (c)5重量%〜20重量%のチッ素系リン難燃剤と、
    (d)3重量%〜10重量%の液体リン酸塩変性剤と、
    を含む請求項1記載のワイヤまたはケーブル。
  3. 金属水和物はアルミニウム三水和物である請求項1記載のワイヤまたはケーブル。
  4. チッ素系リン難燃剤は、アンモニウムポリホスフェート(APP)、メラミンポリホス
    フェート(MPP)およびピペラジンピロホスフェートからなる群から選択される請求項
    1記載のワイヤまたはケーブル。
  5. 液体リン酸塩変性剤は、レゾルシノールジフェノールホスフェート(RDP)、ビスフ
    ェノールAジホスフェート(BDP)、トリフェノールホスフェート(TPP)、トリブ
    トキシエチルホスフェート(TBEP)、およびレゾルシノールビス(キシレノールホス
    フェート)(XDP)からなる群から選択される請求項1記載のワイヤまたはケーブル。
  6. 外シース組成物は、さらに、エポキシ化ノボラックを含む請求項1記載のワイヤまたはケーブル。
  7. 熱可塑性内シースは、ポリプロピレンを含む請求項1記載のワイヤまたはケーブル。
  8. 外シースの厚さは、0.2〜0.6mmである請求項1記載のワイヤまたはケーブル。
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