以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
<光源装置>
図1は、本技術の一実施形態に係る光源装置100の構成例を示す斜視図である。この光源装置100は、青色波長域のレーザ光、及び、そのレーザ光によって励起される蛍光物質から生じる赤色波長域から緑色波長域の光を合成して白色光を出射するタイプの、プロジェクタ用の光源装置である。
図1(A)に示すように、光源装置100は、底部に設けられたベース1と、ベース1に固定される側壁部2とを有する。また光源装置100は、側壁部2に接続される前面部3及び上面部4と、上面部4に接続される蓋部5とを有する。これら側壁部2、前面部3、上面部4及び蓋部5により、光源装置100の筐体部10が構成される。
ベース1は、一方向に延びる細長い形状を有する。ベース1の細長く延びる長手方向が光源装置100の左右方向となり、長手方向に直交する短手方向が前後方向となる。従って短手方向で対向する2つの長手部分の一方が前方側6となり、他方が後方側7となる。また長手方向及び短手方向の両方に直交する方向が、光源装置100の高さ方向となる。図1に示す例では、x軸、y軸及びz軸方向が、それぞれ左右方向、前後方向及び高さ方向となる。
図1(B)は、前面部3、上面部4及び蓋部5の図示を省略した図であり、光源装置100の内部の構成例を示す図である。図1(B)に示すように、側壁部2には、前方側6の中央に切り欠き9が形成され、また後方側7には開口11が形成されている。側壁部2の前方側6の切り欠き9には、蛍光体ユニット20が配置される。蛍光体ユニット20は、出射面21が前方側に向くように、切り欠き9を介してベース1に固定される。従って蛍光体ユニット20から出射される光の光軸Aは、ベース1の略中央を通ってy軸方向に沿って延在する。
蛍光体ユニット20の後方側7には、2つの集光ユニット30が配置される。集光ユニット30は、蛍光体ユニット20から出射される光の光軸Aを対称にして配置される。後に詳しく説明するが、各集光ユニット30は、青色レーザ光B1を出射可能な複数のレーザ光源31を有する。図1(B)に示すように側壁部2の後方側7の開口11に、複数のレーザ光源31を有する2つの光源部32が長手方向に並ぶように配置される。各集光ユニット30は、複数のレーザ光源31からの青色レーザ光B1を蛍光体ユニット20に向けて集光する。
図1(A)に示すように、上面部4は、2つの集光ユニット30の上方に配置される。上面部4は、側壁部2及び2つの集光ユニット30に接続される。前面部3は、蛍光体ユニット20の上方に配置され、蛍光体ユニット20、上面部4及びベース1に接続される。蓋部5は、2つの集光ユニット30の中間部分を覆うように配置され、上面部4と接続される。
部材同士を固定及び接続する方法は限定されない。例えば所定の係合部を介して部材同士が係合され、ネジ留め等により部材同士が固定及び接続される。
図2は、図1(B)に示す光源装置100を上方から見た平面図である。図2では、集光ユニット30を1つのユニットとして支持する支持部33の図示が省略されている。図3は、光源装置100による光の出射を説明するための概略的な構成図である。
集光ユニット30は、複数のレーザ光源31を含む光源部32と、複数のレーザ光源31からの出射光である青色レーザ光B1を所定のポイント8に集光する集光光学系と、光源部32及び集光光学系34を1つのユニットとして支持する支持部33とを有する。
複数のレーザ光源31は、例えば、400nm−500nmの波長範囲内に発光強度のピーク波長を有する青色レーザ光B1を発振可能な青色レーザ光源である。複数のレーザ光源31は、所定波長域の光を出射光として出射可能な1以上の固体光源に相当する。固体光源として、LED等の他の光源が用いられてもよい。また所定波長域の光も、青色レーザ光B1に限定されない。
集光光学系34は、非球面反射面35と、平面反射部36とを有する。非球面反射面35は、複数のレーザ光源31からの出射光を反射して集光する。平面反射部36は、非球面反射面35により反射された出射光が所定のポイント8に集光するように、その反射された出射光を所定のポイント8へ反射する平面反射面37を含む。平面反射部36は、蛍光体ユニット20が有する蛍光体22上の所定のポイント8に出射光である青色レーザ光B1を集光する。
上記した支持部33は、光源部32、非球面反射面35、及び平面反射部36を1つのユニットとして支持することになる。集光ユニット30は、本実施形態において光源ユニットに相当する。集光ユニット30については、後に詳しく説明する。
蛍光体ユニット20の内部には、図3に示す蛍光体ホイール23が設けられる。蛍光体ホイール23は、青色レーザ光B1を透過させる円盤形状の基板24と、その基板24の配置面28上に設けられた蛍光体層22とを有している。基板24の中心には、蛍光体ホイール23を駆動するモータ25が接続され、蛍光体ホイール23は、基板24の中心を通る法線に回転軸26を有し、回転軸26を中心として回転可能に設けられている。
蛍光体ホイール23の回転軸26は、その延在方向が蛍光体ユニット20の略中央を通る光軸Aと同じ方向となるように設けられる。また回転軸26は、蛍光体層22の所定のポイント8が蛍光体ユニット20の略中央(光軸A上)に位置するように、光軸Aとは異なる位置に配置される。図2に示すように、集光ユニット30は、蛍光体ユニット20の略中央に配置された所定のポイント8に青色レーザ光B1を集光する。
図3に示すように、蛍光体ホイール23は、基板24の2つの主面のうち、蛍光体層22が設けられていない側の主面27を集光ユニット30側に向けるようにして配置されている。また、蛍光体ホイール23は、集光ユニット30により集光される青色レーザ光B1の焦点位置が蛍光体層22上の所定のポイントに一致するように配置されている。
蛍光体層22は、複数のレーザ光源31からの光に励起されてその光の波長よりも長波長域の可視光を発する発光体に相当する。本実施形態では、蛍光体層22は、約445nmの中心波長を持つ青色レーザ光B1によって励起されて蛍光を発する蛍光物質を含んでいる。そして蛍光体層22は、複数のレーザ光源31が出射する青色レーザ光B1の一部を、赤色波長域か緑色波長域までを含む波長域の光(すなわち黄色光)に変換して出射する。
蛍光体層22に含まれる蛍光物質としては、例えばYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体が用いられる。なお、蛍光物質の種類、励起される光の波長域、及び励起により発生される可視光の波長域は限定されない。
また、蛍光体層22は、励起光の一部を吸収する一方、励起光の一部を透過させることにより、複数のレーザ光源31から出射された青色レーザ光B1も出射することができる。これにより、蛍光体層22から出射される光は、青色の励起光と黄色の蛍光との混色による白色光となる。このように励起光の一部を透過させるため、蛍光体層22は、例えば光透過性を有する粒子状の物質であるフィラー粒子を含んでいてもよい。
モータ25によって基板24が回転することにより、レーザ光源31は、蛍光体層22上の照射位置を相対的に移動させながら、蛍光体層22に励起光を照射する。これにより蛍光体ユニット20により、蛍光体層22を透過した青色レーザ光B2と、蛍光体層22からの可視光である緑色光G2及び赤色光R2を含む光が出射光として出射される。蛍光体ホイール23が回転することで、蛍光体層22上の同一の位置に長時間励起光が照射されることによる劣化を避けることができる。
蛍光体ユニット20は、本実施形態において出射部に相当する。なお蛍光体ユニット20の構成は限定されず、例えば蛍光体ホイール23が用いられなくてもよい。例えば他の保持部により蛍光体層22が保持されて、そこに集光ユニット30からの青色レーザ光が集光されてもよい。
図4及び図5は、集光ユニット30の構成例を示す斜視図である。図5では、支持部33の図示が省略されている。図6は、図5に示す集光ユニット30を上方から見た平面図である。
上記したように集光ユニット30は、光源部32、非球面反射面35、平面反射部36、及びこれらを1つのユニットとして支持する支持部33を有する。これらを1つのユニットとして一体的に支持可能であるのならば、支持部33の形状や大きさは限定されない。典型的には、青色レーザ光B1が外部に漏れないように、筐体状を有する支持部33が用いられる。これにより青色レーザ光B1の利用効率が向上する。
図5に示すように、本実施形態では、光源部32として28個のレーザ光源31を有するレーザ光源アレイが用いられる。光源部32は、開口38が形成された板状のフレーム39を有し、フレーム39の裏面40(後方側7の面)に、複数のレーザ光源31が実装された実装基板41が配置される。複数のレーザ光源31は、フレーム39の開口38を介して、前方側6に向けて青色レーザ光B1を出射する。レーザ光源31は、光源装置100の左右方向(x軸方向)に4つ、高さ方向(z軸方向)に7つ並ぶように配置される。
フレーム39の前面42(前方側6の面)には、複数のレーザ光源31の位置に応じて28個のコリメータレンズ43が配置される。コリメータレンズ43は、回転対称非球面レンズであり、各レーザ光源31から出射される青色レーザ光B1を略平行光束にする。本実施形態では、直線状に並ぶ4つのコリメータレンズ43が一体的に形成されたレンズユニット44が用いられる。このレンズユニット44が高さ方向に沿って7つ配列される。レンズユニット44は、フレーム39に固定された固定部材45により保持される。なお図面上においてコリメータレンズ43をレーザ光源31として説明を行う場合がある。
光源部32の構成は限定されず、上記のフレーム39が用いられなくてもよい。レーザ光源31の数や配列、コリメータレンズ43の構成等も限定されない。例えばレンズユニット44が用いられず、レーザ光源31ごとにコリメータレンズが配置されてもよい。あるいは複数のレーザ光源31からの光束が、1つのコリメータレンズによりまとめて略平行光束にされてもよい。なお、図面上では複数のレーザ光源31(コリメータレンズ43)から出射される青色レーザ光B1の一部の光束が図示されている。
複数のレーザ光源31の前方側6には、非球面反射面35を有する反射部材48が配置される。反射部材48は、非球面反射面35が複数のレーザ光源31と対向するように配置される。非球面反射面35は、複数のレーザ光源31が配置される配置面42の平面方向(xz面方向)に対して斜めに配置される。これにより青色レーザ光B1は、平面反射部36に向けて反される。反射部材48としては、例えば反射ミラーが用いられる。
非球面反射面35は、典型的には鏡面状の凹面反射面であり、複数のレーザ光源31からの青色レーザ光B1を反射して集光可能なように形状が設計される。反射部材48の材料は限定されず、例えば金属材料やガラス等が用いられる。
図7及び図8は、反射部材48の一例を示す模式的な図である。反射部材48が有する非球面反射面35は、回転対称非球面であってもよいし、回転対称軸を有さない自由曲面であってもよい。複数のレーザ光源31の位置、光を反射する方向及び集光の位置、非球面反射面35に入射するレーザ光B1の光束の大きさや入射角度等をもとに、非球面反射面35の形状は適宜設定される。
図8は、反射部材48を非球面反射面35の反対側の背面50側から見た図である。また図8には、反射部材48を互いに略直交する方向での断面図が図示されている。図8に示すように、反射部材48は、背面50側から見ると略矩形状の外形を有している(以下背面50側から見た外形を単に外形と記載する)。また反射部材48は、非球面反射面35の形状に沿った断面形状を有している。
例えばコリメータレンズ43により略平行光束にされた青色レーザ光B1の照射領域の大きさに合わせて、反射部材48の外形形状は適宜変更することができる。例えば図8に示すように略矩形状の反射部材48が用いられてもよいし、三角形状やその他多角形状の反射部材48等が用いられてもよい。これにより、複数のレーザ光源31らの光を集光するために集光レンズが用いられる場合よりも、反射部材48の外形を適宜調整して小さくすることが可能となる。
例えば図8に示す反射部材48の非球面反射面35の全体にわたって青色レーザ光B1が照射されるとする。この場合、集光レンズを用いて当該青色レーザ光B1を集光させようとすると、少なくとも反射部材48の外形を含むような大きさのレンズ(破線の円G参照)が必要となる。また反射部材48の厚み(断面図参照)も、集光レンズが用いられる場合よりも小さくすることができる。この結果、集光光学系34をコンパクトにすることが可能となり、光源装置100の大型化を抑えることが可能となる。また一般的にレンズを用いた屈折系よりも、放物面形状を持つ反射面の方が、小型の集光光学系に向いていることは望遠鏡の光学系からも明らかである。
図6に示すように、反射部材48は支持部材49により支持される。図4に示すように支持部材49は、支持部33にネジ留めにより固定される。これにより反射部材48は支持部33により支持される。
図9は、支持部33に支持された平面反射部36を拡大した拡大図である。図10は、平面反射部36の構成例を示す図である。
平面反射部36は、平面反射面37を有する平面反射部材52を含む。平面反射面37は、非球面反射面35により反射された青色レーザ光B1を蛍光体層22上の所定のポイント8へ反射する。平面反射面37は、典型的には鏡面である。平面反射部材52としては、例えば反射ミラーが用いられる。平面反射部材52の材料は限定されず、例えば金属材料やガラス等が用いられる。
また平面反射部36は、平面反射部材52を保持する部材保持部54と、部材保持部54の下部を回転可能及び傾動可能に支持する支持フレーム55と、部材保持部54の上部側で部材保持部54及び支持フレーム55を連結する連結部56とを有する。本実施形態では、部材保持部54(保持部に相当)、支持フレーム55(軸支持部に相当)、及び連結部56により平面反射面37の位置及び角度を調整する調整機構57が構成される。
図9及び図10に示すように、部材保持部54は板状でなり、一方の面のほぼ全体領域に凹部58が形成されている。その凹部58に板状の平面反射部材52が嵌めこまれる。部材保持部54は、高さ方向(z軸方向)に沿って立設される。凹部58が形成された面の法線方向、すなわち平面反射面37の法線方向は、z軸に直交する方向となる。
部材保持部54の端部には、z軸方向に延在する軸部60が形成されている。軸部60は、部材保持部54と一体的に形成されており、例えば軸部60が回転すると部材保持部54も回転する。従って部材保持部54に保持された平面反射部材52も軸部60と一体的に動く。すなわち部材保持部54は、平面反射面37を軸部60と一体的に保持している。
図9及び図10に示すように、軸部60は、部材保持部54の上下に直線状に並ぶようにそれぞれ形成される。部材保持部54の上下には後に説明する取付部61が形成され、その取付部61に軸部60が形成される。上下に形成される取付部61同士、及び軸部60同士は互いに同様の形状を有する。
2つの軸部60のうち一方の軸部60が支持フレーム55に形成された軸支持孔63に挿入される。他方の軸部60は、平面反射面37の角度を調整する際に操作される操作部64として用いられる。操作部64側の取付部61に連結部56が取り付けられる。例えば平面反射面37の配置位置や集光ユニット30の設計等をもとに、軸支持孔63に挿入される軸部60が適宜選択される。
部材保持部54が形成される際には、その上下となる部分に同じ形状を有する軸部60がそれぞれ形成される。すなわち軸部60と操作部64とを区別することなく同じ形状で形成すればよいので、部材保持部54の製造コストを下げることができる。また軸支持孔63に挿入される軸部60を選択することが可能なので、部材保持部54の取付に関する自由度を向上させることができる。
支持フレーム55は、下部支持部65と、上部支持部66と、これらを連結する連結フレーム67とを有する。下部支持部65及び上部支持部66は、z軸方向において、部材保持部54の下部及び上部と略等しい位置に、互いに対向するように配置される。連結フレーム67はz軸方向に沿って延在して、下部支持部65及び上部支持部66を連結する。
下部支持部65には、部材保持部54の軸部60を支持する軸支持孔63が形成されている。軸支持孔63に軸部60が挿入されることで、部材保持部54が回転可能及び傾動可能に支持される。以下、軸支持孔63及び軸部60の形状について詳しく説明する。
図11は、支持フレーム55の下部支持部65に形成された軸支持孔63を示す図である。図11(A)は下部支持部65の斜視図であり、図11(B)は軸支持孔63を上方から見た平面図である。
図11に示すように、軸支持孔63は、下部支持部65のx軸方向における端部に形成される。軸支持孔63は、略球面形状に形成された凹部68(球座)と、凹部68の底部に形成された長円形状の貫通孔69からなる。凹部68は略半球形状に形成されている。また長円形状の貫通孔69は、その長軸lが光源装置100の前後方向であるy軸方向と一致するように形成される。短軸sは、光源装置100の左右方向であるx軸方向と一致する。
図12は、軸支持孔63に挿入される軸部60を示す斜視図である。軸部60は、断面形状が円形状の挿入部70、及び挿入部70の上部に形成される球形部71からなる。挿入部70の断面の直径の大きさは、軸支持孔63の貫通孔69の短軸sの大きさに略等しい。球形部71の形状は、軸支持孔63の凹部68に対応した略半球形状である。挿入部70は、貫通孔69に回転可能に挿入される。その際、球形部71が軸支持孔63の凹部68に移動可能に支持される。
図13は、軸支持孔63の貫通孔69に軸部60の挿入部70が挿入された状態を示す図である。図13は、その状態を下部支持部65の下方から見た図である。図14は、挿入部70が挿入された状態を示す断面図である。図14(A)は図13のA−A線断面図であり、図14(B)はB−B線断面図である。
図13において、貫通孔69内の円形状の部分が挿入部70である。この挿入部70と、貫通孔69との隙間に見えている部分が、凹部68に載置されている軸部60の球形部71である。すなわち図13の隙間72は、図14(B)の隙間72に相当する。
図14(A)に示すように、貫通孔69の短軸方向(x軸方向)では、軸部60の挿入部70と貫通孔69との間に隙間がない。従ってx軸方向に沿って軸部60を傾動させることは出来ない。すなわち図14(A)に示す矢印M方向で球形部71を凹部68に対して回転させることはできない。
一方、図14(B)に示すように、貫通孔69の長軸方向(y軸方向)では、軸部60の挿入部70と貫通孔69との間に隙間72がある。従って、軸部60と貫通孔69とが当接するまでの範囲において、y軸方向に沿って軸部60を傾動させることが可能である。すなわち図14(B)に示す矢印N方向で球形部71を凹部68に対して回転させることができる。
このように本実施形態では、下部支持部65に球形状の凹部68及び長円状の貫通孔69を有する軸支持孔63が形成される。そして軸部60に、貫通孔69に挿入される挿入部70と、凹部68に支持される球形部71が形成される。これにより、下部支持部65が軸部60を回転可能及び傾動可能に支持することが可能となる。
すなわち本実施形態では、図9に示すように、軸部60(軸B)を回転軸とした回転駆動系と、軸支持孔63を基準とした軸Cを回転軸とした回転駆動系(傾動駆動系)の2軸駆動機構が実現される。これにより軸部60の回転方向及び傾動方向において平面反射面37の角度を調整することが可能となる。なお傾動方向は貫通孔69の長軸lの方向であるy軸方向であるが、以下で説明する連結部56に沿った傾動方向は、軸Cを回転軸とした回転方向になる。
なお図11等に示すように、下部支持部65のもう一方の端部にも、軸支持孔63が形成されている。このように複数の軸支持孔63が形成され、平面反射面37の配置位置等をもとに、軸部60が挿入される軸支持孔63が適宜選択されてもよい。これにより集光ユニット30の設計の自由度を向上させることができる。
貫通孔59の長軸lの長さは、軸部60を傾動させる角度に応じて設定されればよい。長軸lの長さを大きくすれば傾動可能な角度も大きくなる。長軸lの長さが小さいと傾動可能な角度は小さくなる。本実施形態では、長軸lがy軸方向と一致するように設定された。これによりy軸方向に軸部60を傾動することが可能となった。しかしながら傾動方向をy軸方向とする場合に限定されず、長軸lの方向は適宜設定されてよい。これにより傾動可能な方向も適宜設定可能となる。
なお、軸部60を回転可能及び傾動可能に支持するための構成は、上記のものに限定されず任意の構成が採用されてよい。また下部支持部65を有する支持フレーム55や軸部60を有する部材保持部54の材質等も限定されず、例えば金属やプラスチック等が適宜用いられてよい。
図9に示すように、支持フレーム55は、フレーム支持部74により支持される。フレーム支持部74は、平面反射部36等を1つのユニットとして支持する支持部33に含まれる。本実施形態では、支持フレーム55は、フレーム支持部74に対して、光源装置100の前後方向(y軸方向)において移動可能に支持される。支持フレーム55がy軸方向に移動すると、部材保持部54と支持フレーム55とが一体的に移動する。これにより平面反射面37の位置が調整される。
支持フレーム55を移動可能とするための移動機構の構成は限定されない。例えば支持フレーム55をガイドするガイド部等が、フレーム支持部74の上下に形成される。また移動方向に弾性力を発揮するバネ部材等が適宜用いられて移動機構が構成されてもよい。その他、任意の構成が採用されてよい。移動機構により、軸Dを駆動軸とする直線駆動機構が実現される。
図9及び図10参照して連結部56について説明する。上記したように連結部56は、部材保持部54の上部に形成された取付部61に取り付けられる。取付部61の上部には操作部64(軸部60)と、これに隣接する位置に突起部75が形成されている。
図9等に示すように、連結部56は、長方形の板部材の一方の端部が略90度折り曲げられたL字形状を有する部材である。連結部56は、平面部76と、平面部76に対して略90度折り曲げられた先端部77とを有する。連結部56は、平面部76が取付部61及び支持フレーム55の上部支持部66上に位置するように配置される。また連結部56は、先端部77が取付部61の前面78側に位置するように配置される。
平面部76の略中央には、平面部76の長手方向に沿って開口80が形成されている。この開口80には、取付部61に形成された突起部75が、開口80内を移動可能なように挿入される。平面部76の先端部77の反対側の端部にも、長手方向に沿って開口81が形成されている。この開口81には、ワッシャ82を介してネジ83が装着される。このネジ83を介して連結部56と支持フレーム55の上部支持部66とが接続される。
平面反射面37の位置及び角度の調整は、ネジ83が仮留めの状態で行われる。操作部64が回転されることで、軸部60を中心とした平面反射面37の角度が調整される。これにより、左右方向での集光ポイント8の位置を調整することができる。また操作部64を前後方向に移動させて軸部60を傾動させることで、平面反射面37の傾きを調整することができる。これにより、高さ方向での集光ポイント8の位置を調整することができる。また支持フレーム55の前後方向における位置を調整することで、集光ポイント8のフォーカス位置を調整することができる。
これらの調整にともない連結部56は移動する。例えば平面部76に形成された開口80に対する突起部75の相対的な位置が変化する。また開口81に対するネジ83の相対的な位置が変化する(図9の連結部56の動き参照)。さらにネジ83を中心とした回転方向においても連結部56は移動する。それぞれの移動量は、調整の仕方によって変わる。
調整が終了すると、ネジ83が締められて連結部56及び上部支持部66がフレーム支持部74に固定される。また図10に示すように、連結部56の先端部77と取付部61の背面とを挟み込むように固定部材84が設けられる。これにより部材保持部54が所定の位置及び角度にて固定される。この結果、平面反射面37が所定の位置及び角度で固定される。なお、部材保持部54を固定する方法は限定されない。
ここで本実施形態に係る集光ユニットの具体的な実施例を挙げる。この実施例についての以下の説明では、上記とは異なる方向に設定されたxyz座標が用いられている。
図15及び図16は、本実施例に係る集光ユニット230の構成を示す図である。図16は、集光ユニット230を複数のレーザ光源231の背面側から斜めに見た図である。
図15及び図16に示すように、複数のレーザ光源231からの光束が、各レーザ光源231に設けられたコリメータレンズ243により略平行光束にされる。略平行光束にされた青色レーザ光B1は、反射部材248の非球面反射面235により反射されて集光される。非球面反射面235により反射された青色レーザ光B1は、平面反射面237により反射されて蛍光体層222上の所定の集光ポイント208に集光される。
図17は、複数のレーザ光源231の数及び配置位置を示す図である。図17に示すxyz座標は、図15に示すxyz座標と対応する座標である。図17に示すように、本実施形態では、複数のレーザ光源231として、x軸方向に沿って4つ並び、y軸方向に沿って7つ並ぶ合計28個のレーザ光源アレイが用いられる。なおレーザ光源231の数は限定されない。
x軸方向及びy軸方向におけるレーザ光源231の間隔は、ともに11mmである。コリメータレンズ243から射出する略平行光束のレーザ光B1の光束径は6mmである。従って、x軸方向で39mm、y軸方向で72mmの範囲において、略平行光束の青色レーザ光B1が非球面反射面235に向けて照射される。
図18及び図19は、集光ユニット230に関する各データを示す表である。表中の第1の光学系とは、複数のレーザ光源231からの出射される青色レーザ光B1の光束を略平行にする光学系のことである(図15の符号211)。従って複数のコリメータレンズ243を含む光学系が第1の光学系211に相当する。第2の光学系は、第1の光学系211により略平行光束にされた複数のレーザ光源231からの青色レーザ光B1を所定のポイント208に集光するための光学系である(図15の符号212)。従って非球面反射面235及び平面反射面237を含む光学系が第2の光学系212に相当する。
表中の物体側NAは、各レーザ光源231からの青色レーザ光B1に対するコリメータレンズ243の開口数である。第1の光学系211の焦点距離f1は、コリメータレンズ243の焦点距離である(単位はmm)。第2の光学系212の焦点距離f2は、非球面反射面235及び平面反射面237を含む光学系の焦点距離である(単位はmm)。しかしながら平面反射面237の焦点距離は無限大(infinity)であるので、焦点距離f2は非球面反射面235の焦点距離となる。
第1の光学系211の第1の光学面は、アレイ開始面に相当し、28個のレーザ光源231の出射面に相当する。面S1は、レーザ光源231を覆うカバーガラス205の光源側の面である(図15参照)。面S2は、カバーガラス205の反対側の面、すなわちレーザ光B1が出射する側の面である。面S3は、コリメータレンズ243のレーザ光源231側の平面である。面S4は、コリメータレンズ243の非球面であり、この面がアレイ最終面となる。この面S4までは、第1の光学系211に含まれる面である。
面S5からは第2の光学系212に含まれる。面S5は、反射部材248の非球面反射面235である。面S6は、平面反射部材252の平面反射面237である。この面S6は、図15のx軸及びy軸からなるxy平面に対して偏心した偏心面として設定される。面S7は、蛍光体層222が配置される配置面228の反対側の面227である。第2の光学系212の第2の光源面は、蛍光体層222の青色レーザ光B1が入射する側の面である。
図18の表では、各面の曲率半径(mm)、面間の間隔(mm)、及び波長が445nmの青色レーザ光に対する屈折率nが記載されている。曲率半径及び間隔は、図15に示すz軸を基準として正負の符号を付けて記載されている。なお曲率半径が無限大(infinity)であるとはその面が平面であることを意味する。屈折率nは、カバーガラス205、コリメータレンズ243、及び配置面228を有する基板について記載されている。
図19には、面S4及び面S5の非球面のデータと、面S6及び面S7の偏心設定のデータとが記載されている。本実施形態では、以下の式にて非球面が表わされる。なお式中のcは曲率、Kはコーニック定数、Aiは補正係数である。
コリメータレンズ243の非球面である面S4は、図19に示すコーニック定数Kと、補正係数Aiとを上記の式に代入することで表わされる。また曲率cは、図18の曲率半径から求められる。非球面反射面であるS5は、コーニック定数Kが−1である放物面となっている。偏心面である面S6は、図15に示すxy平面に対してy軸時計回り方向に40°偏心されている。面S7は回転されずxy平面と平行に配置され、x軸方向に14.97mmシフトされている。
例えばこの実施例にて示した複数のレーザ光源231、非球面反射面235、及び平面反射面237を支持部により1つのユニットとして支持することにより、本技術に係る集光ユニット230を実現することができる。なお、この実施例で例示した各部の具体的形状や数値は、本技術を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本技術の技術的範囲が限定されるわけではない。
図20は、図15に示す集光ユニット230を2つ並べた場合の構成例を示す図である。これは図2に示す構成に対応するものである。2つの集光ユニット230は、蛍光体層222を通る軸Aを対称にした2つの位置にそれぞれ配置されている。軸Aは、蛍光体ユニット220から出射される光の光軸に相当する。このような構成により、レーザ光源231の数が倍の56個となり、蛍光体層222から出射される白色光の高輝度化を図ることができる。
図21に示すように、各集光ユニット230が有する平面反射部236も、軸Aを対称にして2つ配置される。上記したように平面反射面237の位置及び角度が適宜設定されて、2つの集光ユニット230からの青色レーザ光B1が蛍光体層222に集光される。2つの平面反射部236が軸Aを対称にして配置されるので、2つの平面反射面237の調整も互いに略同様となる。従って容易に調整を行うことができる。
なお2つの集光ユニット230からの青色レーザ光B1が、1つの集光ポイント208に集光されてもよい。一方、それぞれの集光ポイント208が蛍光体層222上の異なる位置に設定されてもよい。これにより蛍光体層222の劣化を抑えることなできる。
例えば蛍光体ホイールの回転軸からの距離が互いに異なる位置に2つの集光ポイント208が設定される。これにより蛍光体ホイールが回転するときに、回転軸を中心とした2つの円周上にて青色レーザ光B1がそれぞれ集光することになる。これにより、蛍光体の飽和や燃焼等を防止することが可能となる。この考えは集光ユニットが増えた場合にも適用できる。
例えば56個ものレーザ光源231からの光を集光レンズにて集光させようとすると、非常に大きなレンズが必要となる。しかしながら本実施形態では、非球面反射面235を用いた集光ユニット230が用いられるので、光源装置の大型化を抑えることができる。従って、装置の大型化を抑えながら、高輝度化を図ることが可能となる。
なお図20に示す蛍光体ユニット220は、蛍光体層222からの出射される白色光W1の光束を略平行光束にすることが可能な、焦点距離が可変である出射光学系280を有する。
出射光学系280は、蛍光体層222から発光する光束を照明システム500(図23参照)に取り込むための光学系である。図20に示すように、蛍光体層222を通る軸Aが集光ユニット230の光軸となる。蛍光体層222からは略ランバーシアンで光が発せられ、その発光光束が出射光学系280で略平行光束にされた後に、照明システム500に出射される。
上記したように出射光学系280の焦点距離は可変である。例えば出射光学系280を光軸方向に移動させるフォーカス機構が設けられる。これにより発光源から発光する光束を劣化なく効率的に照明システム500に取り込むことが可能となる。
本実施形態では、2つのレンズ281及び282により出射光学系280が構成されている。しかしながら出射光学系280及びフォーカス機構の構成は限定されない。
以上、本実施形態に係る光源装置100では、複数のレーザ光源31からの青色レーザ光B1が非球面反射面35により集光される。反射された青色レーザ光B1は平面反射面37により反射されることで蛍光体層22の所定のポイント8に集光される。複数のレーザ光源31を有する光源部32、非球面反射面35、及び平面反射面37を有する平面反射部36は、支持部33により1つのユニットとして支持される。
これにより、例えば高輝度化のためにレーザ光源31の数が増えた場合でも集光ユニット30の大型化を抑えることができる。すなわちコンパクトなスペースで複数の光源31からの青色レーザ光B1を集光させることができる。また必要なレーザ光源31の数に合わせた設計や、限られたスペースに合わせた形状等を容易に実現することが可能となる。すなわち集光光学系34に非球面反射面35及び平面反射面37が用いられることで、様々な大きさや形状等の集光ユニット30を構成することができる。この結果、装置の大型化を抑えつつ高輝度化を達成し、必要な輝度や形状に応じた構造を容易に実現することが可能となる。
例えば中央に空き領域を有するレーザ光源アレイが用いられ、その正面に非球面反射面が配置される。非球面反射面は、レーザ光源からの光を中央の空き領域に向けて反射して集光するように配置される。また非球面反射面の中央には開口が形成されている。
レーザ光源アレイの中央の領域には平面反射面が配置され、非球面反射面により反射された光は平面反射面により反射される。その反射された光は非球面反射面の開口を通って蛍光体層に集光される。例えばこのような構成が採用されてもよい。この場合、集光ユニットの光軸方向の大きさや、正面から見た大きさを小さくすることができる。
このように高輝度かつ小型であり形状の自由度も高い集光ユニットを実現することができるので、その集光ユニットを複数配置することも容易となる。すなわちマルチユニットに対応することが可能となる。また種々の構成を有する集光ユニットを、適宜組み合わせて様々な仕様に対応することが可能となる。また集光光学系にレンズでなく非球面反射面を用いるので、スペースや光路の制約も少なく各部材の配置や形状等を柔軟に変更することができる。また光を1点に集光させる光学系であるので、平面反射面に入射する光の入射角度等に制限がなく、様々な構成を適宜実現することができる。また使用できるレーザ光源の数や輝度に関する自由度も高い。
図22は、集光ユニットが複数配置される他の構成例を示す模式的な図である。例えば図22(A)及び(B)に示すように、光軸Aを対称にして、4つの集光ユニット330(430)が配置されてもよい。各集光ユニット330(430)において、光軸A上の集光ポイントに光が集光するように適宜調整が行われる。配置される集光ユニットの数は限定されず、より多くの集光ユニットが配置されてもよい。
図22(A)では、複数のレーザ光源が配置される配置面として、その平面形状が矩形状であるものが用いられる。配置面の平面形状とは、複数のレーザ光源からの出射光の出射方向からみた平面形状である。例えば図5に示す光源部32では、板状のフレーム39の平面形状が配置面の平面形状に相当する。図22に示すように、集光ユニット330の出射方向から見た外形も、配置面の形状に合わせて矩形状に形成されている。
図22(B)では、複数のレーザ光源が配置される配置面として、その平面形状が三角形状であるものが用いられている。従って、集光ユニット430の外形も三角形状に形成することが可能となっている。集光光学系として非球面反射面が用いられるので、光源の数や配置等の自由度が高い。光源からの光束に応じて非球面反射面の形状や大きさ等を適宜設計することが可能だからである。その結果、図22(B)に示すような三角形状の配置面に複数の光源が配置された光源を用いることができる。そして光軸方向から見た外形が三角形状である集光ユニットを実現することができる。
このように集光ユニットの形状を自由に設定できるので、集光ユニットの形状をマルチユニットに適したような形状にすることも容易となり、限られたスペースに複数の集光ユニットを配置することも可能となる。この結果、光源装置の小型化を図ることができる。
また、光軸Aを中心に対称的に複数の集光ユニットを配置することで、集光ユニットの数や、種々の形状を有する集光ユニットの組み合わせに関して自由度を持たせることができる。その結果、様々な仕様に対応することが可能となる。なお、配置面の平面形状は、矩形や三角形状に限定されず、多角形状や円形状等であってもよい。必要な集光ユニットの形状に合わせて配置面の形状も適宜設定すればよい。
<画像表示装置>
本実施形態に係る画像表示装置について説明する。ここでは、上記の実施形態で説明した光源装置を搭載可能なプロジェクタを例に挙げて説明する。図25は、そのプロジェクタの構成例を示す模式的な図である。
プロジェクタ800は、本技術に係る光源装置100と、照明システム500と、投射システム700とを有する。照明システム500は、照射された光をもとに画像を生成する画像生成素子510と、画像生成素子510に光源装置100からの出射光を照射する照明光学系520とを有する。投射システム700は、画像生成素子510により生成された画像を投射する。
図23に示すように、照明システム500は、インテグレータ素子530と、偏光変換素子540と、集光レンズ550とを有する。インテグレータ素子530は、二次元に配列された複数のマイクロレンズを有する第1のフライアイレンズ531、及び、その各マイクロレンズに1つずつ対応するように配列された複数のマイクロレンズを有する第2のフライアイレンズ532を含んでいる。
光源装置100からインテグレータ素子530に入射する平行光は、第1のフライアイレンズ531のマイクロレンズによって複数の光束に分割され、第2のフライアイレンズ532における対応するマイクロレンズにそれぞれ結像される。第2のフライアイレンズ532のマイクロレンズのそれぞれが、二次光源として機能し、輝度が揃った複数の平行光を、偏光変換素子540に入射光として照射する。
インテグレータ素子530は、全体として、光源装置100から偏光変換素子540に照射される入射光を、均一な輝度分布に整える機能を有する。
偏光変換素子540は、インテグレータ素子530等を介して入射する入射光の、偏光状態を揃える機能を有する。この偏光変換素子540は、例えば光源装置100の出射側に配置された集光レンズ550等を介して、青色レーザ光B3、緑色光G3及び赤色光R3を含む出射光を出射する。
照明光学系520は、ダイクロイックミラー560及び570、ミラー580、590及び600、リレーレンズ610及び620、フィールドレンズ630R、630G及び630B、画像生成素子としての液晶ライトバルブ510R、510G及び510B、ダイクロイックプリズム640を含んでいる。
ダイクロイックミラー560及び570は、所定の波長域の色光を選択的に反射し、それ以外の波長域の光を透過させる性質を有する。図23を参照して、例えば、ダイクロイックミラー560が、赤色光R3を選択的に反射する。ダイクロイックミラー570は、ダイクロイックミラー560を透過した緑色光G3及び青色光B3のうち、緑色光G3を選択的に反射する。残る青色光B3が、ダイクロイックミラー570を透過する。これにより、光源装置100から出射された光が、異なる色の複数の色光に分離される。
分離された赤色光R3は、ミラー580により反射され、フィールドレンズ630Rを通ることによって平行化された後、赤色光の変調用の液晶ライトバルブ510Rに入射する。緑色光G3は、フィールドレンズ630Gを通ることによって平行化された後、緑色光の変調用の液晶ライトバルブ510Gに入射する。青色光B3は、リレーレンズ610を通ってミラー590により反射され、さらにリレーレンズ620を通ってミラー600により反射される。ミラー600により反射された青色光B3は、フィールドレンズ630Bを通ることによって平行化された後、青色光の変調用の液晶ライトバルブ510Bに入射する。
液晶ライトバルブ510R、510G及び510Bは、画像情報を含んだ画像信号を供給する図示しない信号源(例えばPC等)と電気的に接続されている。液晶ライトバルブ510R、510G及び510Bは、供給される各色の画像信号に基づき、入射光を画素毎に変調し、それぞれ赤色画像、緑色画像及び青色画像を生成する。変調された各色の光(形成された画像)は、ダイクロイックプリズム640に入射して合成される。ダイクロイックプリズム640は、3つの方向から入射した各色の光を重ね合わせて合成し、投射システム700に向けて出射する。
投射システム700は、複数のレンズ710等を有し、ダイクロイックプリズム640によって合成された光を図示しないスクリーンに照射する。これにより、フルカラーの画像が表示される。
本技術に係る光源装置100を備えることにより、プロジェクタ800の小型化を図ることができる。また光源装置100の形状等を適宜設定することで、プロジェクタ800の外形のデザイン性の向上等を図ることも可能となる。
<その他の実施形態>
本技術は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態を実現することができる。
図23に示すプロジェクタ800では、透過型液晶パネルを用いて構成された照明システム500が記載されている。しかしながら反射型液晶パネルを用いても照明システムを構成することは可能である。画像生成素子として、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)等が用いられてもよい。さらには、ダイクロイックプリズム640に代わり、偏光ビームスプリッター(PBS)やRGB各色の映像信号を合成する色合成プリズム、TIR(Total Internal Reflection)プリズム等が用いられてもよい。
また上記では、本技術に係る画像表示装置として、プロジェクタ以外の装置が構成されてもよい。また画像表示装置ではない装置に本技術に係る光源装置が用いられてもよい。
以上説明した各形態の特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。
なお、本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)所定波長域の光を出射光として出射可能な1以上の固体光源を有する光源部と、
前記1以上の固体光源からの出射光を反射して集光する非球面反射面と、
前記非球面反射面により反射された前記出射光が前記出射光により励起されて前記出射光の波長よりも長波長域の可視光を発する発光体上の所定のポイントに集光するように、前記反射された出射光を前記所定のポイントへ反射する平面反射面を有する平面反射部と、
前記光源部、前記非球面反射面、及び前記平面反射部を1つのユニットとして支持する支持部と
を具備する光源ユニット。
(2)(1)に記載の光源ユニットであって、
前記平面反射部は、前記平面反射面の位置及び角度を調整する調整機構を有する
光源ユニット。
(3)(2)に記載の光源ユニットであって、
前記調整機構は、軸部を有し前記平面反射面を前記軸部と一体的に保持する保持部と、前記軸部を回転可能及び傾動可能に支持する軸支持部とを有する
光源ユニット。
(4)(3)に記載の光源ユニットであって、
前記調整機構は、前記保持部と前記軸支持部とを一体的に移動させる移動機構を有する
光源ユニット。
(5)(1)から(4)のうちいずれか1つに記載の光源ユニットであって、
前記光源部は、前記1以上の固体光源が配置され、前記出射光の出射方向から見た平面形状が多角形状である配置面を有する
光源ユニット。
(6)(5)に記載の光源ユニットであって、
前記配置面は、前記出射光の出射方向から見た平面形状が三角形状である
光源ユニット。