JP2016176838A - レーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーダ装置の温度が閾値を超えた場合に電波送信時間を短くすることで発熱量を抑制し、レーダ装置による対象物の検出を継続することを目的とする。
【解決手段】レーダ装置1は、電波を送信し、対象物において反射された電波を受信することにより対象物を検知する装置であって、当該レーダ装置1の少なくとも一部の温度であるレーダ温度を取得する温度センサ14と、1度の電波の送信において連続して電波を送信する時間である電波送信時間を制御する制御部11と、を備え、制御部11は、レーダ温度が第1の閾値を超えている場合、レーダ温度が第1の閾値以下である場合と比べて、電波送信時間を短い時間にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーダ装置に関する。
従来、対象物を検出するためのレーダ装置において、車両に搭載され、車両の速度が閾値以上である場合に、レーダ装置の保護のために電波の送信を停止する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、レーダ装置の温度を測定し、測定された温度が所定の閾値より高い場合に、電波の停止を判断するための速度の閾値をより低くする制御を行う。このような制御により、高温時にはレーダ装置が停止されやすくなり、レーダ装置の発熱が抑制される。
特開2009−173123号公報
従来の技術では、レーダ装置の発熱の結果、速度の閾値が低く設定され、車両の速度が閾値を超えてレーダ装置における電波の送信が停止されると、車両前方の対象物の検出が行われない。その結果、例えば、レーダにより検出された対象物の情報を用いたACC(Adaptive Cruise Control)、及び衝突被害軽減ブレーキ等の種々の制御が制限されることとなる。
そこで本発明は、レーダ装置の温度が閾値を超えた場合に電波送信時間を短くすることで発熱量を抑制し、レーダ装置による対象物の検出を継続することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るレーダ装置は、電波を送信し、対象物において反射された電波を受信することにより対象物を検知するレーダ装置であって、当該レーダ装置の温度であるレーダ温度を取得する取得部と、1度の電波の送信において連続して電波を送信する時間である電波送信時間を制御する制御部と、を備え、制御部は、レーダ温度が第1の閾値を超えている場合、レーダ温度が第1の閾値以下である場合と比べて、電波送信時間を短い時間にする。
本発明によれば、レーダ装置の温度が閾値を超えた場合に電波送信時間を短くすることで発熱量を抑制し、レーダ装置による対象物の検出を継続することができる。
本実施形態に係るレーダ装置を示すブロック図である。 レーダ装置における電波送信時間の制御処理を示すフローチャートである。 電波送信時間の制御における、レーダ温度と電波送信時間との対応関係を設定したマップを示す図である。 電波送信時間の制御と周波数の変調の周期による制御との関係を示す図である。 レーダ装置における電波送信時間の制御処理を示すフローチャートの他の例である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態のレーダ装置を示すブロック図である。図1に示すレーダ装置1は、例えば、車両に搭載され、自車両の周辺の対象物を検出する装置である。具体的には、レーダ装置1は、電波を送信し、対象物において反射する電波を受信することにより対象物を検知する。検知された対象物に関する情報は、ACC(Adaptive Cruise Control)及び衝突被害軽減ブレーキ等の制御に用いられる。なお、本実施形態のレーダ装置1における対象物の検出方式は、FM−CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式、パルス圧縮方式等のいずれであってもよい。また、レーダ装置1は、必ずしも車両に搭載されている必要はなく、自転車やロボットその他の移動体に搭載されていてもよい。レーダ装置1は、建物等に設置されていてもよい。
図1に示すように、レーダ装置1は、制御部11、送信部12、受信部13及び温度センサ14(取得部)を備える。
制御部11は、送信部12による電波の送信を制御する。制御部11は、送信部12に送信される電波の電波送信時間を制御する。電波送信時間は、1度の電波の送信において連続して電波を送信する時間である。
具体的には、制御部11は、レーダ温度が第1の閾値を超えている場合、レーダ温度が第1の閾値以下である場合と比べて、電波送信時間を短い時間にする。制御部11は、例えば、レーダ温度が第1の閾値以下である場合には電波送信時間を第1の送信時間に制御し、レーダ温度が第1の閾値を超えている場合には電波送信時間を第1の送信時間より短い第2の送信時間に制御する。レーダ温度は、後述するように、レーダ装置1の温度である。レーダ温度は、レーダ装置1の全体の温度ではなく、一部の温度であればよい。第1の閾値は、レーダ温度の判定のために適切に選択された閾値である。制御部11による電波送信時間の制御については、後に詳述する。
また、制御部11は、送信部12による電波の送信及び受信部13による電波の受信に基づいて、対象物の検知を行う。対象物とは、例えば、レーダ装置1の周囲の歩行者、車両、建物等の構造物である。また、制御部11は、送信部12による電波の送信及び受信部13による電波の受信に基づいて、レーダ装置1に対する対象物の位置、レーダ装置1に対する対象物の相対速度を算出する。制御部11により検知及び算出された対象物に関する情報は、車両の種々の制御に用いられる。また、制御部11は、温度センサ14により検出されたレーダ温度を取得する。
制御部11は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]などを備えており、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、CPUで実行することで各種の制御及び演算処理を行う。
送信部12は、制御部11による制御に基づき、電波を送信する。受信部13は、対象物において反射された電波を受信する。送信部12及び受信部13としては、周知の構成を採用することができる。
温度センサ14は、レーダ装置1の温度をレーダ温度として直接的又は間接的に検出する。温度センサ14は、例えばサーミスタであるが、他の種類の温度センサであってもよい。温度センサ14は、例えば、レーダ装置1が閉じた筐体内に収容されている場合、レーダ装置1の温度として筐体内の温度を検出してもよい。また、温度センサ14は、レーダ装置1を構成するいずれかの部品の温度を取得することとしてもよい。
温度センサ14は、例えば、レーダ装置1の構成要素のうち例えば電源系などの耐熱性が比較的低い部分又は自己発熱が比較的大きい部分の温度が測定されるように、レーダ装置1に対して配設される。しかしながら、温度センサ14の配設場所は、このような場所に限定されるものではなく、レーダ装置1を収納する筐体の内側の任意の一点の温度や筐体の外表面上の任意の一点の温度など、レーダ装置1の温度に比例した温度変化を示し、レーダ装置1の温度を推定するのに用いることができると考えられる点(又は領域)の温度を測定できるようにする限り、温度センサ14の配設場所は任意でよい。
次に、図2を参照して、レーダ装置1による電波送信時間の制御処理を詳細に説明する。図2は、レーダ装置1における電波送信時間の制御処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1において、制御部11は、温度センサ14により検出されたレーダ温度Trを取得する。続いて、ステップS2において、制御部11は、レーダ温度Trが所定の第1の閾値T1以下であるか否かを判定する。レーダ温度Trが第1の閾値T1以下であると判定された場合(ステップS2:YES)には、処理はステップS3に進められる。一方、レーダ温度Trが第1の閾値T1以下であると判定されなかった場合(ステップS2:NO)には、処理はステップS4に進められる。
ステップS3において、制御部11は、電波送信時間Ttを所定の第1の送信時間Tf1に設定する。一方、ステップS4において、制御部11は、電波送信時間Ttを所定の第2の送信時間Tf2に設定する。送信時間Tf2は、送信時間Tf1より短い時間である。
このように、レーダ装置1では、制御部11により電波送信時間が制御されることにより、レーダ装置1の温度が高いときには、短い電波送信時間が設定されるので、レーダ装置1の発熱量が抑制される。従って、レーダ装置1によれば、レーダ装置1の熱からの保護のために電波の送信が停止されることが避けられ、レーダ装置1による対象物の検出を継続することが可能となる。
なお、図2を参照して説明した例では、レーダ温度Trが第1の閾値T1以下であるか否かにより、電波送信時間Ttを第1の送信時間Tf1及び第2の送信時間Tf2のいずれかに設定することとしたが、電波送信時間の設定の方式はこれには限定されない。
例えば、制御部11は、レーダ温度Trと電波送信時間Ttとの関係を規定した関数に基づいて、電波送信時間Ttを制御することとしてもよい。また、制御部11は、レーダ温度Trと電波送信時間Ttとの関係をマッピングしたマップ情報に基づいて、電波送信時間Ttを制御することとしてもよい。
図3は、レーダ温度Trと電波送信時間Ttとの関係をマッピングしたマップ情報の例を示す図である。図3に示すように、レーダ温度Trが第1の閾値T1以下である場合には、制御部11は、電波送信時間Ttを第1の送信時間Tf1に設定する。レーダ温度Trが第2の閾値T2と一致する場合には、制御部11は、電波送信時間Ttを第2の送信時間Tf2に設定する。第2の閾値T2は、第1の閾値T1より値が大きい。レーダ温度Trが第1の閾値T1を超えて第2の閾値T2以下の温度域である場合には、制御部11は、電波送信時間Ttを、第1の送信時間Tf1〜第2の送信時間Tf2の時間にレーダ温度Trに対してリニアに設定する。レーダ温度Trが第2の閾値T2を超える場合には、制御部11は、電波送信時間Ttを送信時間0に設定する。即ち、制御部11は、電波の送信を停止させる。
また、制御部11は、レーダ装置1がFM−CW方式のレーダである場合に、電波送信時間の制御に代えて、送信する電波の周波数の変調周期を制御することにより、レーダ装置1の発熱を抑制することとしてもよい。図4は、電波送信時間の制御と周波数の変調の周期による制御との関係を示す図である。
即ち、図4には、電波送信時間Ttにおける時間に対する、送信する電波の周波数Wの変化が示されている。この例では、送信する電波は、(時間Tm×2)の時間を変調周期として、変調されている。制御部11は、レーダ温度Trに応じて電波送信時間Ttをより短く制御することに代えて、時間Tmを短く制御することにより、レーダ装置1の発熱を抑制することとしてもよい。
図5は、レーダ装置1における電波送信時間の制御処理を示すフローチャートの他の例である。例えば、車両に対象物が接近して、衝突余裕時間(TTC:Time To Collision)が短くなっている状況では、電波送信時間Ttを長くして利得を大きくして対象物を検知可能な距離を長くすることより、電波送信時間Ttを短くして、検知した対象物の情報の更新周期を短くすることの方が有用である。このような事情に鑑みて、図5に示すような制御処理を行うこととしてもよい。
まず、ステップS11において、制御部11は、温度センサ14により検出されたレーダ温度Trを取得する。次に、ステップS12において、制御部11は、レーダ装置1が検知した対象物に対するTTCを求める。
続いて、ステップS13において、制御部11は、TTCが所定の閾値Tc1以上であるか否かを判定する。TTCが所定の閾値Tc1以上であると判定された場合(ステップS13:YES)には、処理はステップS14に進められる。この場合には、ステップS14において、図2に示したフローチャートのステップS2と同様の判定処理が行われる。即ち、制御部11は、レーダ温度Trが所定の第1の閾値T1以下であるか否かを判定する。レーダ温度Trが第1の閾値T1以下であると判定された場合(ステップS2:YES)には、処理はステップS15に進められる。一方、レーダ温度Trが第1の閾値T1以下であると判定されなかった場合(ステップS2:NO)には、処理はステップS16に進められる。ステップS15の処理は、図2に示したフローチャートのステップS3の処理と同様である。ステップS16の処理は、図2に示したフローチャートのステップS4の処理と同様である。
一方、ステップS13において、TTCが所定の閾値Tc1以上であると判定されなかった場合(ステップS13:NO)には、処理はステップS16に進められる。この場合には、車両が対象物に接近しているので、ステップS16において、制御部11は、電波送信時間Ttを、第1の送信時間Tf1より短い時間である第2の送信時間Tf2に設定する。
以上のように、本実施形態のレーダ装置1によれば、レーダ装置1の温度が高いときには、電波送信時間が短くなるように制御されるので、レーダ装置1の発熱量が抑制され、レーダによる対象物の検出を継続することが可能となる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
1…レーダ装置、11…制御部、12…送信部、13…受信部、14…温度センサ。

Claims (1)

  1. 電波を送信し、対象物において反射された電波を受信することにより前記対象物を検知するレーダ装置であって、
    当該レーダ装置の温度であるレーダ温度を取得する取得部と、
    1度の電波の送信において連続して電波を送信する時間である電波送信時間を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記レーダ温度が第1の閾値を超えている場合、前記レーダ温度が前記第1の閾値以下である場合と比べて、前記電波送信時間を短い時間にする、
    レーダ装置。
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