JP2016173434A - 情報処理装置、表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】情報処理装置の使用者の疲労を低減する。
【解決手段】処理部と、表示部と、入力インターフェース部と、記憶部と、を有し処理部は、映像信号が入力される機能を有し、処理部は、映像信号を評価して映像に関する情報を作成する機能を有し、さらに評価情報を記憶部に送信し保存させる機能を有し、入力インターフェース部は、入力ボタンを有しボタンが押下されたときに処理部に情報を送信する機能を有し、または、表示部に表示されたアイコンを有しアイコンがクリックされたときに処理部に情報を送信する機能を有し、処理部は、情報を受信したとき映像に関する情報を基に映像信号に対する処理を決定する機能を有し、表示部は、処理を施された映像信号を表示する機能を有し、処理部は、処理についての情報を記憶部に送信し保存させる機能を有する情報処理装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、物、方法、または、製造方法に関する。または、本発明は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。特に、本発明は、例えば、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法に関する。特に、本発明は、例えば情報処理装置または表示装置に関する。
近年、TVやパーソナルコンピュータ(PC)のみならず、タブレットPC、さらにはスマートフォン等が広く普及し、常に表示装置の画面を見るというライフスタイルが定着している。これらの機器には、バックライトとしてLED(Light Emitting Diode)が積極的に採用されており、LEDは可視光線におけるエネルギーの高い青色領域の光を強く発している。表示装置の表示を見続けることに対する疲労を訴える使用者も多く、対策が検討されている(特許文献1)。
また、現代社会において、パーソナルコンピュータ(PC)を長時間使用する職に従事する者が多く、その者等の雇用主においては、PCを用いた作業により従業員が受ける疲労の大きさを把握することは、労務管理及び健康管理の観点から重要である。しかし、該疲労の発生の様子は、表示装置の使用者それぞれの性質や、使用者の体調により異なる場合がある。そのため、該疲労の大きさを適切に評価し、労務管理及び健康管理に用いることができる情報を出力することができる装置は、容易に実現されるものではない。
また近年、表示装置に映し出される映像として、従来の平面映像を超えた臨場感を生み出す立体映像表示が研究されている。立体映像表示は、3次元表示(3D表示)とも言われているが、表示を観る者の左眼と右眼に異なる映像を与えることにより、擬似的に立体映像として認識させる手法が一般的である。左右の眼に異なる映像を与える方式は種々の方式が研究されているが、いずれの方法においても擬似的な3次元表示であり、表示を観る者に疲労感を与えることが知られており、その対策についても検討されている(特許文献2及び特許文献3)。
特開2015−29258号公報 特開2012−70022号公報 特開平9−18894号公報
表示装置による疲労について、先行技術文献に示す通り、検討され対策が試みられているものの、不十分である。例えば、表示装置の使用者が受ける疲労は、青色領域の光や3D表示のみならず様々な要因から生じるものである。コントラストの強い画像、青色以外の強い光も疲労の要因となり得るし、2次元表示においても疲労は発生する。また、1秒毎に数十から数百回もの数で画像を書き換えている表示装置が主流であり、この書き換えの回数の多さも疲労の発生要因であるし、まだ解明されていない要因も存在する。
また、表示装置の使用者間に疲労の発現の様子の差異があり、ある種の疲労が発現しやすい者もいれば、発現しにくい者もいる。また、同じ使用者においても、ある種の疲労が他の使用者よりも発現しにくい一方で、他の種の疲労が他の使用者よりも発現しやすいという場合もある。すなわち、疲労の発生の様子は各人で異なる。そのため、各種の疲労に対する耐性の強さを各人に対して個別に評価されるべきであり、疲労に対する対策も個別に内容を変えて行われるべきである。
また、表示装置の画像によらず、表示装置を用いた作業を長時間行うことで蓄積する疲労もある。長時間の作業により、目だけでなく肩や腰の疲労を訴える者も多く、眩暈や吐き気すら生じる者もいる。作業者等の管理者は、作業者の健康管理にも配慮する必要があり、労務管理も重要である。表示装置に映し出される画像の種類、作業時間や作業内容と、疲労との因果関係については解明されていない事象も多いが、疲労との因果関係を完全に否定できる者はいない。この必ずしも明確でない因果関係と、各人の疲労に対する耐性の多様性のため、健康管理や労務管理は容易ではない。ただし、求められているのは因果関係の徹底的な解明ではなく、あらゆる疲労に対する適切な対策である。
上記に鑑み、本発明の一態様は、新規な情報処理装置を提供することを課題の一とする。または、新規な表示装置を提供することを課題の一とする。または、装置の使用者の疲労を低減することを課題の一とする。または、装置の使用者を適切に管理するためのシステムを提供することを課題の一とする。または、装置の個々の使用者に合った表示設定を提供することを課題の一とする。または、装置の消費電力を低減することを課題の一とする。または、表示の更新に伴うちらつきの発生を抑制することを課題の一とする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様は、処理部を有し、処理部は、映像信号が入力される機能を有し、処理部は、映像信号を評価して映像に関する情報を作成する機能を有し、処理部は、映像に関する情報を基に映像信号に対する処理を決定する機能を有し、処理部は、処理及び映像信号を送信することができる機能、または、処理が施された映像信号を送信することができる機能を有する情報処理装置である。
また、本発明の他の一態様は、処理部と、入力インターフェース部と、を有し、処理部は、映像信号が入力される機能を有し、処理部は、映像信号を評価して映像に関する情報を作成する機能を有し、入力インターフェース部は、入力ボタンを有しボタンが押下されたときに処理部に情報を送信する機能を有し、または、アイコンを有しアイコンがクリックされたときに処理部に情報を送信する機能を有し、処理部は、情報を受信したとき、映像に関する情報を基に映像信号に対する処理を決定する機能を有し、処理部は、処理及び映像信号を送信することができる機能、または、処理が施された映像信号を送信することができる機能を有する情報処理装置である。
また、本発明の他の一態様は、処理部と、表示部と、入力インターフェース部と、を有し処理部は、映像信号が入力される機能を有し、処理部は、映像信号を評価して映像に関する情報を作成する機能を有し、入力インターフェース部は、入力ボタンを有しボタンが押下されたときに処理部に情報を送信する機能を有し、または、表示部に表示されたアイコンを有しアイコンがクリックされたときに処理部に情報を送信する機能を有し、処理部は、情報を受信したとき映像に関する情報を基に映像信号に対する処理を決定する機能を有し、表示部は、処理を施された映像信号を表示する機能を有し、処理部は、処理及び映像信号を送信することができる機能、または、処理が施された映像信号を送信することができる機能を有する情報処理装置である。
また、本発明の他の一態様は、処理部と、表示部と、入力インターフェース部と、記憶部と、を有し処理部は、映像信号が入力される機能を有し、処理部は、映像信号を評価して映像に関する情報を作成する機能を有し、さらに評価情報を記憶部に送信し保存させる機能を有し、入力インターフェース部は、入力ボタンを有しボタンが押下されたときに処理部に情報を送信する機能を有し、または、表示部に表示されたアイコンを有しアイコンがクリックされたときに処理部に情報を送信する機能を有し、処理部は、情報を受信したとき映像に関する情報を基に映像信号に対する処理を決定する機能を有し、表示部は、処理を施された映像信号を表示する機能を有し、処理部は、処理についての情報を記憶部に送信し保存させる機能を有する情報処理装置。
なお、本発明の一態様に係る情報処理装置において、表示部は、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、プラズマディスプレイパネル、CRT、LEDディスプレイまたは電子ペーパーであることを特徴とする情報処理装置としてもよい。また、表示部は、1Hz以下のフレーム周波数にて表示する機能を有することを特徴とする情報処理装置としてもよい。また、表示部は、酸化物半導体を用いたトランジスタを有することを特徴とする情報処理装置としてもよい。
また、本発明の一態様に係る情報処理装置において、インターフェース部が処理部に送信する情報は、情報処理装置の使用者の疲労に関する情報であることを特徴とする情報処理装置としてもよい。また、本発明の一態様に係る情報処理装置において、処理は、映像信号の明度コントラストを下げる処理、明度コントラストを上げる処理、明度を下げる処理、明度を上げる処理、補色コントラストを下げる処理、または、補色コントラストを上げる処理であることを特徴とする情報処理装置としてもよい。
なお、本発明の一態様に係る情報処理装置において、処理部は、CPU(中央演算処理装置)、または、半導体チップ(ICチップ)であることを特徴とする情報処理装置。また、本発明の一態様において、処理部は、管理装置と接続され、処置部は、処理に関する情報を管理装置に送信する機能を有することを特徴とする情報処理装置としてもよい。
また、本発明の他の一態様は、処理部と、表示部と、入力インターフェース部と、を有し処理部は、映像信号が入力される機能を有し、処理部は、映像信号を評価して映像に関する情報を作成する機能を有し、入力インターフェース部は、入力ボタンを有しボタンが押下されたときに処理部に情報を送信する機能を有し、または、表示部に表示されたアイコンを有しアイコンがクリックされたときに処理部に情報を送信する機能を有し、処理部は、情報を受信したとき映像に関する情報を基に映像信号に対する処理を決定する機能を有し、表示部は、処理を施された映像信号を表示する機能を有し、処理部は、処理及び映像信号を送信することができる機能、または、処理が施された映像信号を送信することができる機能を有する表示装置である。
本発明の一態様は、新規な情報処理装置を提供することができる。または、新規な表示装置を提供することができる。または、装置の使用者の疲労を低減することができる。または、装置の使用者を適切に管理するためのシステムを提供することができる。または、装置の個々の使用者に合った表示設定を提供することができる。または、装置の消費電力を低減することができる。または、表示の更新に伴うちらつきの発生を抑制することができる。
本発明の一態様に係る情報処理装置の構成を説明する図。 本発明の一態様に係る情報処理装置のインターフェース部の例を説明する図。 本発明の一態様に係る情報処理装置のインターフェース部の例を説明する図。 本発明の一態様に係る情報処理装置のフローの一例を示す図。 本発明の一態様に係る情報処理装置のフローの一例を示す図。 本発明の一態様に係る情報処理装置のフローの一例を示す図。 液晶層の比抵抗と液晶層の分子の双極子モーメントとの関係を示すグラフ。 本発明の一態様に係る、トランジスタの構成例を説明する図。 本発明の一態様に係る、トランジスタの作製方法例を説明する図。 本発明の一態様に係る、トランジスタの構成例を説明する図。 本発明の一態様に係る、トランジスタの構成例を説明する図。 CAAC−OSの断面におけるCs補正高分解能TEM像、およびCAAC−OSの断面模式図。 CAAC−OSの平面におけるCs補正高分解能TEM像。 CAAC−OSおよび単結晶酸化物半導体のXRDによる構造解析を説明する図。 CAAC−OSの電子回折パターンを示す図。 In−Ga−Zn酸化物の電子照射による結晶部の変化を示す図。 表示装置の一態様を示す上面図。 表示装置の一態様を示す上面図。 表示装置の一態様を示す上面図。 実施の形態に係る入出力装置の構成を説明する投影図。 実施の形態に係る入出力装置の構成を説明する断面図。 実施の形態に係る入出力装置の構成を説明する断面図。 実施の形態に係る検知回路839および変換器CONVの構成および駆動方法を説明する図。 実施の形態に係る、電子機器を説明する図。 実施の形態に係る表示を説明するための図。 実施の形態に係る表示を説明するための図。 表示装置の一態様を示す上面図。 本発明の一態様に係る情報処理装置の一例を示す図。 本発明の一態様に情報処理装置の一例を側面から観察した図。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
本明細書において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「略平行」とは、二つの直線が−30°以上30°以下の角度で配置されている状態をいう。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、85°以上95°以下の場合も含まれる。また、「略垂直」とは、二つの直線が60°以上120°以下の角度で配置されている状態をいう。
また、本明細書において、結晶が三方晶または菱面体晶である場合、六方晶系として表す。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る情報処理装置の構成について、図1乃至図6を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一態様に係る情報処理装置の構成を説明する図である。まず、図1を用いて、情報処理装置の構成及び動作の概要について説明する。
<情報処理装置の構成及び動作の概要>
図1(A)は、本発明の一態様に係る情報処理装置100を表す。情報処理装置100は、表示部101と、インターフェース部102と、処理部103と、記憶部104と、を有する。また、入力部105を介して、画像情報を供給する機器と接続されている。
なお、情報処理装置100は、各構成を一の筐体内に有している必要はなく、これらの構成を複数の筐体において実現することもできる。例えば、表示部101と、インターフェース部102と、処理部103と、記憶部104とを一つの筐体で実装している必要はなく、いずれかの構成を独立した筐体として実現することもでき、すべての構成がそれぞれ独立した筐体で実現することもできる。より具体的には、表示部101としてディスプレイ装置、インターフェース部102としてキーボード、マウス、若しくはタッチパネルを用意し、処理部103及び記憶部104を有するコンピュータと組み合わせて情報処理装置100を実現することもできる。さらに、各構成は複数の筐体に分離し搭載されることもできる。例えば、記憶部104は複数の筐体に分離して搭載されていてもよく、該複数の筐体によって記憶部104の機能を実現してもよい。例えば、パーソナルコンピュータの記憶部と、該パーソナルコンピュータに接続された管理装置の記憶部と、が協働して記憶部104の機能を実現してもよい。
入力部105は情報処理装置100において、映像信号を受信する機能を有する。入力部105は、情報処理装置100の筐体の端子部としてもよい。情報処理装置100の内部で映像信号を生成する場合においては、例えば、情報処理装置100内部の記憶媒体の読み取り装置から処理部103に映像信号を与える場合、処理部103が映像信号を受信する部分を入力部105としてもよい。さらに、処理部103自体が映像信号を生成する場合においては、処理部103において、演算を実行する領域と、映像信号が生成される領域と、の間の一領域として入力部105を観念することができる。
また、情報処理装置100の各構成は導線で接続されていてもよく、導線で接続されていなくてもよい。即ち、各構成間の信号の伝達は、導線を通じて実行されてもよく、無線通信を用いて実行されてもよい。要するに、図1において、各構成を接続する線は導線の接続、無線通信による接続、若しくはその他の方法による接続を表している。また、ある構成と別の構成とが接続されるとき、さらに別の構成を間に介していて接続されていてもよい。
図1(A)に示す本発明の一態様に係る情報処理装置100において、処理部103は、入力部105から入力された映像信号を受信する。処理部103は、映像信号を処理し、または処理せず表示部101に出力する。なお、当該処理とは、後述の画像調整処理、その他の処理を指す。表示部101は、処理部103から受信した映像信号に基づいて映像を表示する。インターフェース部102は、情報処理装置100の使用者から情報を入力されてもよく、自動的に情報を収集してもよい。
インターフェース部102は、入力された情報及び収集した情報を処理部103に送信する。処理部103は、インターフェース部102から受信した情報を用いて、上述の映像信号に対して行う画像を調整する処理の内容を決定し、当該処理を映像信号に施す。ここで、当該処理の一例としては、処理部103がインターフェース部102から受信した情報を利用して情報処理装置100の使用者が受けていると判断した疲労を軽減する処理である。
また、図1(B)は、本発明の他の一態様に係る情報処理装置100を表す。図1(B)において、情報処理装置100は、図1(A)に示された構成に加え、さらに情報入出力部106を介して、管理装置と接続される。
図1(B)に示された情報処理装置100において、上述の図1(A)に示された情報処理装置の動作に加えて、さらに処理部103は情報入出力部106を介して、管理装置に管理情報を送信することができる。ここで、管理情報の一例としては、インターフェース部102に入力された情報や、インターフェース部102が収集した情報や、情報処理装置100の使用者が受けていると判断された疲労に関する情報や、該疲労を軽減する処理の内容や、その他の情報である。
管理装置は、管理情報を情報処理装置100から受信する。管理装置は、受信した管理情報を用いて、使用者を管理するために必要な情報を生成することができる。管理装置は、受信した管理情報や、生成した情報を管理者に対して所定の形式で表示することができる。管理者は、管理装置から得た情報を基に、情報処理装置100の使用者の疲労状況、疲労に対する耐性、情報処理装置100の使用環境等を知ることができ、労務管理または健康管理をすることができる。
また、管理者は管理装置に制御情報を入力することができる。該制御情報は、情報処理装置100の動作の一部を制御するための情報である。例えば、管理者は予め使用者が受ける作業による疲労を予測し、情報処理装置100に対して、その疲労を軽減するための処理を行う指令として該制御情報を入力することができる。また、管理装置に蓄積された各種の情報を基に、管理装置が制御情報を作成し、自律的に情報処理装置100に制御情報を入力してもよい。いずれにせよ、情報処理装置100は、情報入出力部106を介して、管理装置から制御情報を受信することができる。情報処理装置100において、処理部103は、該制御情報に基づいて、画像を調整する処理を決定することができる。
次に情報処理装置100の各構成について説明する。
<表示部101>
表示部101について説明する。表示部101は、独立した表示装置でもよく、情報処理装置100として機能することができる筐体の一部に組み込まれた表示部でもよい。例えば、表示部101は液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、プラズマディスプレイパネル、CRT、LEDディスプレイ、電子ペーパー、または、その他のディスプレイ装置であり、表示機能を有する装置全般を指す。または、表示部101は、コンピュータ、タブレットPC、スマートフォン、携帯情報端末、または、その他の情報端末の表示部としてもよく、該表示部は液晶ディスプレイモジュール、ELディスプレイモジュール等としてもよい。表示部101は、トランジスタなどの半導体素子をはじめ、半導体回路、演算装置、記憶装置などを有していてもよい。また、表示部101は、複数の画素を駆動させる駆動回路等を有する。また、表示部101は、表示パネルと、該表示パネルとは別の基板上に配置された制御回路、電源回路、信号生成回路等を有していてもよい。
表示部101として、液晶ディスプレイを用いる場合、液晶ディスプレイは、フレーム周波数を1Hz以下として静止画像を表示する画素を有する液晶ディスプレイとすることができる。フレーム周波数とは、映像の書き換え速度を1秒間に映像を書き換える回数で表した数値である。フレーム周波数を1Hz以下にすることができれば、情報処理装置100の使用者が受ける疲労は軽減される。ただし、液晶ディスプレイのフレーム周波数が1Hz以下であることには限定されない。
表示部101は、処理部103から受信した映像信号に基づいて映像を表示することができる。本発明の一態様において、使用者の疲労抑制のために、該映像信号は処理部103において処理が施されていてもよい。また、表示部101が有する回路が処理部103の一部の機能またはすべての機能を有し、使用者の疲労抑制のために該映像信号を処理する構成としてもよい。また、表示部101が受信する映像信号は、入力部105から入力された映像信号と、処理部103が生成した処理指令とを併せたものでもよく、その場合、表示部101が有する回路が該処理指令に従って入力部105から入力された映像信号を処理する。なお、処理の内容については後述する。
<インターフェース部102>
インターフェース部102について説明する。インターフェース部102は、情報処理装置100の使用者が、自身が感じた疲労についての情報を情報処理装置100に入力する機能を有する。また、インターフェース部102は自動的に使用者の疲労度をモニターしてもよい。
インターフェース部102は、独立した専用の機器で実現してもよい。疲労に関する情報を入力する専用の装置600の一例の上面図を図2(A)に示す。疲労に関する情報を入力する専用の装置600は、入力ボタン601と、筐体602と、入力された情報を伝送する配線603と、を有する。入力ボタン601は複数有していてもよく、その場合、各入力ボタン601には選択肢が表示される。選択肢の一例としては、「ぼやける・かすむ」、「目が痛い」、「目が充血する・乾く」、「目が重い・しょぼしょぼする」、「涙が出る」等の直接的な目の疲労を訴えるものだけではなく、「頭痛がする」、「肩が凝る」、「眩暈がする」、「吐き気がする」等の体の不調を訴えるものでもよい。図2(A)において、配線603は信号を伝達するための導線を有するが、本発明の一態様においては、配線603を無線通信手段で代用してもよい。
情報処理装置100の使用者は、疲労を感じたときに該当する症状に対応するボタンを押下する。装置600は、いずれかの入力ボタン601が押下されたとき、配線603を通じて処理部103に押下されたことと、押下された入力ボタン601の情報を送信する。なお、図2(A)においては、複数の入力ボタン601を有する場合を示したが、入力ボタン601の数を1とし、疲労の種類を問わず疲労を感じたときに入力ボタン601を押下する構成としてもよい。
図2(A)に、インターフェース部102の一例として疲労に関する情報を入力する専用の装置600を円形として示したが、疲労に関する情報を入力する専用の装置600の形状はこれに限らない。
また、インターフェース部102は、キーボード、マウス、またはリモートコントローラーに疲労に関する情報を入力する装置を一体化して実現することもできる。キーボード、マウス、またはリモートコントローラーに該装置を設けることなく、ボタンまたはキーの一部がインターフェース部102としての機能することができる構成としてもよい。
図2(B)に、インターフェース部102の一例として、キーボード610に疲労に関する情報を入力する装置611を組み込んだ例を示す。キーボード610は、キー612の他に疲労に関する情報を入力する装置611を有する。疲労に関する情報を入力する装置611が有するボタンについては、装置600で説明した構成と同様である。また、疲労に関する情報を入力する装置611を円形で示したが、形状は円形に限定されない。
また、インターフェース部102は、表示部101にアイコンとして表示してもよい。図3(A)に、表示部101として機能する液晶ディスプレイ620の画面に、インターフェース部102として機能するアイコン621を表示させた例を示す。アイコンは、表示部101に常時表示されていてもよく、表示部の表示が開始されてから所定の時間が経過した後に自動的に表示されてもよい。また、情報処理装置100の使用者が必要に応じて当該アイコンを表示させるための操作を行い、当該操作がされたときにアイコンを表示させてもよい。
液晶ディスプレイ620は、筐体622、表示パネル623、及びスタンド624を有する。表示パネル623にはアイコン621が表示されており、アイコン621には、装置600と同様に入力ボタンが表示されており、疲労を感じた使用者は、カーソル625をマウス等を用いて入力ボタンのアイコンに移動させ、該アイコンをクリックすることにより疲労に関する情報を入力することができる。アイコン621の機能は、装置600の機能と同様である。
また、液晶ディスプレイ620は、表示パネル623に透明なタッチパネルが設けられていてもよく、その場合、使用者は各種入力をタッチパネルですることができる。したがって、使用者は、アイコン621の入力ボタンのクリックをタッチパネルで行うことができる。
なお、液晶ディスプレイ620の表示パネル623に表示されたアイコン621により疲労に関する情報を入力する構成において、表示パネル623には、処理部103の指令により調整された映像に対する評価を入力するためのアイコンをさらに表示させてもよい。調整された映像に対する評価を入力することにより、処理部103は使用者の特性、嗜好、または傾向についての情報を作成することができ、より各使用者に適した精度の高い調整を映像信号に施すことができる。ただし、後述する通り調整された映像に対する評価が使用者から行われない場合においても、様々な情報から処理部103は使用者の特性、嗜好、または傾向についての情報を作成することができる。
また、インターフェース部102は、使用者からの入力がされなくとも、処理部103からの指令により自動的に情報を取得してもよい。図3(B)に、表示部101として機能する液晶ディスプレイ630の筐体に撮像装置631を取り付けた例を示す。撮像装置631は、処理部103から指令を受け自動的に使用者の顔を撮影することができ、画像を処理部103に送信することができる。処理部103は、使用者の顔の表情から疲労の情報を判定することができる。当該構成により、使用者は疲労の様子を入力する必要がなくなり、また、より客観的な情報の取得が可能となる。また、自動的な撮影が好ましくない状況においては、撮影をしない設定が可能であることが好ましい。
<処理部103>
処理部103について説明する。処理部103は、インターフェース部102から使用者の疲労に関する情報を受信し、該疲労を評価し、映像信号に該疲労を低減することを目的とした処理を行い、表示部101に調整された映像を表示するための信号を送信する機能を有する。また、処理部103は、疲労に関する情報、映像信号に対する処理の内容、処理についての使用者の評価情報等を記憶部104との間で送信または受信することができる。また処理部103は、使用者の特性、嗜好、または傾向についての情報を作成する機能を有していてもよい。
また、処理部103は情報入出力部106を介して、管理装置に管理情報を送信する機能を有していてもよい。ここで、管理情報の一例としては、インターフェース部102に入力された情報や、インターフェース部102が収集した情報や、情報処理装置100の使用者が受けていると判断された疲労に関する情報や、該疲労を軽減する処理の内容や、その他の情報である。また、処理部103は、情報入出力部106を介して管理装置から制御情報を受信する機能を有していてもよい。処理部103は、該制御情報に基づいて、画像調整処理を決定してもよい。
情報処理装置100が有するCPU(中央演算処理装置)、MCU(マイクロコントローラユニット)等の半導体チップ(ICチップ)により処理部103の機能を実行させることができる。処理部103が行う処理をプログラムとして記憶部104に格納しておき、該プログラムに基づいて処理部103としての機能を実行させることができる。なお、処理部103の機能は、一の筐体の中ですべてが実現されている必要はなく、複数の筐体の半導体チップが連動して処理部103の機能を実現してもよい。
処理部103の機能について説明する。
まず、入力部105から入力された映像信号を処理部103が受信する。処理部103がインターフェース部102からの疲労に関する情報または管理装置からの制御情報が入力されていないとき、映像信号に特段の処理を行わずに表示部101に映像信号を出力する。
また、後述の処理に有用であるため、映像信号から映像に関する情報を作成し、記憶部104に送信し保存する。映像に関する情報とは、映像全体または一部のコントラストの大きさ、明るさに関する情報であり、彩度、明度、色相等の情報が含まれる。映像信号そのものを映像に関する情報として蓄積してもよいが、その場合その情報の保存に要する容量が大きくなるため、後に処理部103が処理を決定するために必要とする情報を保存することが望ましい。また、当該情報は所定の期間の経過後に消去されてもよい。処理部103が処理を決定するにあたり参照する必要のない程の時間が経過した情報については、もはや保存を継続する必要はなく、情報の省容量化のために消去されてもよい。また、映像信号から映像に関する情報は、ある種の映像が表示された時間の長さや、表示部101における表示が開始されてから経過した時間についての情報も含まれてもよい。
また、記憶部104には予め、例えば、使用者の年齢、性別、視力、めがね又はコンタクトレンズの使用の有無等の情報処理装置100の使用者に関する情報と、予定された作業内容、作業量及び作業時間といった、使用者がする作業の内容を保存させてもよい。これらの情報も後述の処理に有用となる場合がある。
次に、処理部103に、インターフェース部102からの疲労に関する情報または管理装置からの制御情報が入力されたとき、その情報や記憶部104に保存した情報を元に、映像信号に行われるべき処理を処理部103が決定する。次に、表示部101に処理された映像信号を送信する。または、処理されていない映像信号と、行われるべき処理の情報を表示部101に送信する。
処理部103が決定する処理の内容の一例について説明する。
まず、インターフェース部102からの疲労に関する情報を受信したとき、処理部103は記憶部104から必要な過去の映像に関する情報を取得する。過去の映像に関する情報とは、記憶部104に保存された映像に関する情報であり、処理部103が処理の内容を決定するために必要な情報である。次に、疲労に関する情報と過去の映像に関する情報とを関連付ける。疲労に関する情報とは、インターフェース部102において押下された入力ボタン601の種類と、押下されたタイミング、押下された回数等である。ここでタイミングとは、ボタンが押下されたときに時刻、表示部101が表示を開始してからの時間、または、使用者が作業を開始してから経過した時間等の時間に関する情報である。
次に、処理部103は、過去の映像に関する情報に対して評価をする。評価の観点の一例としては、映像のコントラストと明度がある。コントラストについては、特に明度コントラストの強さと補色コントラストの強さを評価の対象とするとよい。
例えば、まず、明度コントラストの評価を行う。過去の映像が明度コントラストの高い状態が続いていると判断された場合、処理部103は、明度コントラストを下げる処理を映像信号に行う。具体的には明るい色の明度を下げる処理、暗い色の明度を上げる処理、または、その両方の処理を行う。一方で、明度コントラストの評価の結果、過去の映像が明度コントラストの強い状態が続いていると判断されない場合は、過去の映像が明度コントラストの低い状態が続いているか否か評価する。過去の映像が明度コントラストの低い状態が続いていると判断された場合は、明度コントラストを上げる処理を映像信号に行う。具体的には明るい色の明度を上げる処理、暗い色の明度を下げる処理、または、その両方の処理を行う。過去の映像が明度コントラストの低い状態が続いていると判断されない場合、他の処理を行う。以上の処理のフローを図4(A)に示す。
処理の強さについては、情報処理装置100の使用者の疲労の傾向についての情報が十分に蓄積されていない間は、処理の効果を評価しやすくするために処理を比較的強くし、使用者の疲労の傾向の情報が十分蓄積されているときは、その疲労の傾向から必要と判断される強さとすることが好ましい。なお、処理の強さについては、下記の処理においても同様に決定されるべきであるため、以降説明を省略する。
次に、映像の明度の大きさの評価を行う。その結果、過去の映像の明度が高い状態が続いていると判断された場合、処理部103は、映像の明度を下げる処理を映像信号に行う。具体的には全色の明度を下げる処理を行う。過去の映像の明度が高い状態が続いていると判断さない場合は、過去の映像の明度が低い状態が続いているか否か評価する。過去の映像の明度が低い状態が続いていると判断される場合、処理部103は、映像の明度を上げる処理を映像信号に行う。具体的には全色の明度を上げる処理を行う。過去の映像の明度が低い状態が続いていると判断されない場合、他の処理を行う。以上の処理のフローを図4(B)に示す。
次に、補色コントラストの評価を行う。その結果、過去の映像が補色コントラストの高い状態が続いていると判断された場合、処理部103は、補色コントラストを下げる処理を映像信号に行う。具体的には、まずどの補色間のコントラストが高いかを評価する。あらゆる色にとってその補色の関係となる色が存在するため、補色の関係は無数に存在する。そのため、補色コントラストが高い原因となる補色関係をまず特定し、その補色関係の2色間のコントラストを弱める処理を行う。より具体的には、その補色関係にある2色のうち一方または両方の明度を調整し、2色間の明度の差を広げる。補色コントラストにおいては、2色の明度の差が小さいとコントラストが高いため、明度の差を広げることにより補色コントラストが下がる。
過去の映像が補色コントラストの高い状態が続いていると判断されない場合、過去の映像が補色コントラストの低い状態が続いているか否か評価する。その結果、過去の映像が補色コントラストの高い状態が続いていると判断された場合、補色コントラストを上げる処理を行う。なお、補色コントラストが低いことは疲労の原因とは言えない場合もあるが、補色コントラストが低く色の識別が容易ではない映像が使用者にストレスを与える場合もあり、補色コントラストを上げる処理が該ストレスの解消する場合もある。以上の処理のフローを図5(A)に示す。
なお、本発明の一態様においては、表示部101が3次元映像を表示するとき、当該3次元映像により生じる使用者の疲労をも軽減することができる。処理部に疲労に関する情報が入力されたときに、処理部が過去の3次元映像についての情報をもとに、疲労を軽減する処理を該3次元映像に行う。例えば、3次元映像としての要素を弱め、さらには3次元映像として表示を中止し2次元映像を表示してもよい。処理のフローについては他のフローと同様となるため省略する。
処理部103は上記で行った処理についての情報を記憶部104に保存する。処理の後にさらにインターフェース部102からの疲労についての情報又は、処理についての評価に関する情報を受信した場合、当該処理の有効性を評価し、記憶部104に評価情報を蓄積する。
蓄積された処理についての情報と、評価情報と、その他の情報から、情報処理装置100の使用者の疲労の傾向を処理部103が判定することもできる。使用者の疲労の傾向が判定できた場合、処理部103は、使用者に疲労が生じやすい映像の状態が続いていると判断し、インターフェース部102から疲労についての情報が入力されていなくとも、疲労を軽減する処理を映像信号に行うことができる。具体的には、記憶部104に保存された処理の評価情報から、映像に起因する疲労の軽減に有効と判断された処理を行う。以上の処理のフローを図5(B)に示す。このように本発明の一態様によれば、映像の内容と疲労との因果関係が究明されていなくとも、疲労を軽減する処理をすることができる。
また、処理部103が映像に処理を行っても効果が認められず、使用者の疲労の傾向が映像信号に依存しないという場合もあり得る。その場合は、疲労が、使用者が行う作業内容、作業量、作業時間等に依存していると評価される場合もあり得る。または、使用者の年齢、性別等の性質に依存していると評価される場合もあり得る。作業前に記憶部104に入力されるこれら作業内容の情報、使用者の情報から、特定の疲労が生じやすい作業状態であると判断される場合、処理部103は当該疲労を軽減する処理を映像信号に行うことができる。具体的には、記憶部104に保存された処理の評価情報から、作業状態に起因する疲労の軽減に有効と判断された処理を行う。以上の処理のフローを図5(C)に示す。
ある使用者においては、表示部101の表示が1秒毎に数十から数百回もの数で画像を書き換えているということ自体が疲労の原因となる場合もあり得る。1秒毎に数十から数百回もの数で画像を書き換えているということが疲労の原因となる作業者である場合、表示部の表示の書き換え速度を低下させる指令を表示部に送信することができる。映像の内容次第では、1回の書き換え時間を1秒以上とする速度としてもよい。以上の処理のフローを図6(A)に示す。また、インターフェース部102において、疲労についての情報が入力されたときに、過去の映像が書き換え速度を低下させることができる映像が続いている場合、表示部101の表示速度を低下させてもよい。書き換え速度を低下させることができる映像が続いていない場合、その他の処理を行う。以上の処理のフローを図6(B)に示す。
上記の各種処理を繰り返していくと、記憶部104に各種の情報が蓄積される。
記憶部104に蓄積された情報は作業者等の健康管理または労務管理に有用な情報となる場合があるため、情報処理装置100に管理装置が接続されている場合、処理部103は当該情報を管理装置に送信することができる。
管理装置を用いた使用者の管理の一例について説明する。企業においては従業員の健康管理は非常に重要であり、疲労や過労をどう防ぐか重大な関心事である。各従業員がそれぞれの情報処理装置の使用者として業務を行うとき、従業員の管理者は、本発明の一態様に関連する当該管理装置を用いて従業員の疲労に関する情報を収集することができる。さらに作業内容についての情報収集することにより、管理者は、どの社員が作業を多くしているか、どの従業員が疲れやすいか、最近働きすぎている従業員がいないか、といった情報をモニターすることができる。このような情報に基づき、管理者は使用者に仕事の分配の適化、休暇の取得の勧告、医者による問診の実施、医薬品・その他の物品の支給等の対応をとることができる。従業員の疲労をコントロールできるようになれば、企業のパフォーマンスを向上させることができる。また、例えば、管理者は予め使用者が受ける作業による疲労を予測し、管理装置を通じて情報処理装置100に対して、その疲労を軽減するための動作をする指令として該制御情報を入力することができる。
なお、処理部103は、インターフェース部102において入力ボタン601が押下されたとき、管理装置に存在する情報及び記憶部104に存在する情報をもとに映像信号を処理してもよい。その場合、入力ボタン601が押下された場合、入力ボタン601の種類、過去の映像の変化、作業環境、使用者に対応した疲労を軽減しやすい対処方法の情報がある場合、処理部103は、該情報を基に疲労を軽減しやすい処理を映像信号に行う。また、そのような情報がない場合、入力ボタン601の種類、過去の映像の変化に対応した統計的な疲労を軽減しやすい対処方法の情報がある場合、処理部103は、該情報を基に疲労を軽減しやすい処理を映像信号に行う。そのような情報もない場合、処理部103はその他の処理を行う。以上の処理のフローを図6(C)に示す。
<記憶部104>
記憶部104について説明する。記憶部104は、処理部103から受信した情報を保存し、要求に応じて情報を処理部に送信する機能を有する。記憶部104は、処理部103が搭載された筐体に搭載されたハードディスク、ソリッドステートドライブ、メモリ(SRAMやDRAM)等で実現してもよく、処理部103が搭載された筐体に接続されたフラッシュメモリ、リムーバブルメモリ等の記憶媒体で実現してもよい。また、記憶部104を単独の筐体内で実現していてもよく、複数の筐体に情報を分散して実現してもよい。上述の管理装置に設けてもよい。情報の保存は、情報処理装置100の電源を切断されたときに消去される一時的なものでもよく、電源が切断されても保存され続けるものでもよい。
また、記憶部104は、表示部101、インターフェース部102、または処理部103が、その機能を発揮するためのプログラムを記録していてもよい。その場合、記憶部104は、表示部101、インターフェース部102、または処理部103に該プログラムを送信する機能を有する。
本発明の一態様に係る情報処理装置100の構成を説明した。なお、情報処理装置100は、疲労を軽減するための装置として独立して取引の対象としてもよく、パーソナルコンピュータ、タブレットPC、スマートフォン等の機器に搭載して取引することもできる。また、情報処理装置100は、表示部、インターフェース部、処理部、記憶部を有する装置において、該装置を動作させるプログラムを記憶部に組み込むことで製造してもよく、該プログラムが組み込まれた装置として取引の対象とすることができる。
また、本発明の他の一態様は、処理部と記憶部とを備えた装置であり、表示部及びインターフェース部をさらに接続することで上述の情報処理装置100として機能する。この場合、装置の外形は、例えば、パーソナルコンピュータの本体、パーソナルコンピュータの周辺機器、または、ゲーム機等である。
また、本発明の他の一態様は、表示部と記憶部とを備えた装置であり、処理部をさらに接続し、処理部に記憶部からプログラムを読み込ませることで上述の情報処理装置100として機能する。この場合、装置の外形は、例えば、ディスプレイ、モニター、または、テレビジョン等である。また、この場合、該装置はさらにインターフェース部を有していてもよい。
また、本発明の他の一態様は、管理装置であり、一つまたは複数のパーソナルコンピュータと接続し、該パーソナルコンピュータにプログラムを実行させることによりパーソナルコンピュータを上述の情報処理装置100として機能させることができる。この場合、管理装置の外形は、管理用のパーソナルコンピュータまたはタブレットPC等である。
また、本発明の他の一態様は、表示モジュールである。該表示モジュールは、表示パネルとドライバー回路とを有する。該表示モジュールをディスプレイに組み込み、プログラムをパーソナルコンピュータに組み込み実行させることによりパーソナルコンピュータを上述の情報処理装置100として機能させることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
なお、本明細書等においては、ある一つの実施の形態において述べる図または文章において、少なくとも一つの具体例が記載される場合、その具体例の上位概念を導き出すことは、当業者であれば容易に理解される。したがって、ある一つの実施の形態において述べる図または文章において、少なくとも一つの具体例が記載される場合、その具体例の上位概念も、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。そして、その発明の一態様は、明確であると言える。
なお、本明細書等においては、少なくとも図に記載した内容(図の中の一部でもよい)は、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。したがって、ある内容について、図に記載されていれば、文章を用いて述べていなくても、その内容は、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。同様に、図の一部を取り出した図についても、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。そして、その発明の一態様は明確であると言える。
なお、本実施の形態において、本発明の一態様について述べた。または、他の実施の形態において、本発明の一態様について述べる。ただし、本発明の一態様は、これらに限定されない。つまり、本実施の形態および他の実施の形態では、様々な発明の態様が記載されているため、本発明の一態様は、特定の態様に限定されない。または例えば、場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様は、インターフェース部を有していなくてもよく、処理部を有していなくてもよく、表示部を有していなくてもよく、記憶部を有していなくてもよい。または例えば、場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様において、映像信号のすべてが処理を受けていなくてもよく、すべての映像信号が処理を受けていなくてもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で説明した表示部101に液晶表示装置を用いたときに、該表示部101に用いられる液晶材料について説明する。なお、本実施の形態で説明する液晶材料は、該液晶表示装置がフレーム周波数を1Hz以下(1秒間に書き換える回数が1回以下の書き換え速度)として画素を表示できる場合の液晶材料である。該液晶材料が用いられた液晶層は、双極子モーメントが0デバイ以上3デバイ以下の分子を有していてもよい。
<双極子モーメントについて>
まずは、双極子モーメントを0デバイ以上3デバイ以下の分子を液晶層が有することによる作用について説明する。図7に示すグラフは、双極子モーメントを0デバイ以上3デバイ以下とする分子を有する液晶層の一例として、分子の双極子モーメントと比抵抗の関係を示している。
図7に示すグラフの縦軸は、分子の双極子モーメントを示すものである。図7の値を測定にあたり、液晶層は母体液晶と、それに添加する添加材料を混合して構成する。双極子モーメントは添加材料の分子の双極子モーメントである。図7に示す横軸は液晶層、すなわち母体液晶と、添加材料との、混合物の比抵抗を示すものである。母体液晶と、添加材料との混合比は、混合材料全体に対して添加材料が20重量%となるように混合する。以下、母体液晶と、添加材料の混合物を「混合液晶」と表す。図7の各点は、母体液晶に添加する添加材料の種類を変え、添加材料の種類ごとに添加材料の分子の双極子モーメントと、添加材料を添加した各混合液晶の比抵抗の関係を示したものである。
図7では、添加材料の分子の双極子モーメントの値の減少に伴い、混合液晶の比抵抗値が増加する。逆にいうと、添加材料の双極子モーメントが大きいと比抵抗が減少する。
図7によれば、添加材料の分子の双極子モーメントが3デバイ以下の混合液晶は比抵抗値が1.0×1014(Ω・cm)以上である。添加材料の分子の双極子モーメントが小さければ比抵抗値が大きくなる。が、もっとも小さい、双極子モーメントがゼロというのは、分子内の電荷の偏りが無い状態である。たとえば、分子構造が、分子の中心に対して対称である場合は電荷分布に偏りがないので双極子モーメントが0になる。このため、本実施の形態で説明する表示部として、添加材料の分子の永久双極子モーメントは0デバイ単位以上、3デバイ単位以下であることが好ましく、さらに比抵抗が1.0×1014(Ω・cm)以上とすると好ましい。
<双極子モーメントと液晶層の動作との関係の説明>
ここで、双極子モーメントについて説明する。異なる種類の原子からなる分子の場合、それぞれの原子の電気陰性度は異なっているのが通常であり、これらが結合して分子になると、電気陰性度の差から分子の内部で電荷の分布に偏りが生じる。この偏りの量を定量的に示す量が双極子モーメントである。なお、分子内部で電荷が偏っているものは、永久双極子モーメントを持つ、という言い方をする場合もある。
電荷の偏りを、極性の異なる点電荷+q、−qが距離lだけ離れている状態として模式的に表した場合、積qlが双極子モーメントとなる。単位は電荷と長さの積であるC・m(クーロン・メートル)である。
双極子モーメントは慣例的に「デバイ」で表す。「デバイ」は場合によっては、「デバイ単位」、または「debye」、またはアルファベットで「D」、またはアルファベットで「DU」と示すこともある。デバイとSI単位との関係を式(1)に示す。式(1)からも分かるように、SI単位を用いると非常に小さい値になる。分子の双極子モーメントは1デバイ程度の大きさになるのが一般的なので、双極子モーメントの大きさを示す場合はデバイ単位を用いるのが一般的である。本明細書でも双極子モーメントの大きさはデバイで示すが、式(1)の関係式を用いればSI単位に変換が可能である。
(数1)
1デバイ=3.33564×10−30Cm (1)
液晶層に関しては、液晶層を構成する分子(以下、液晶分子と表す)は複数の異なる原子が化合して得られる化合物であり、このため、液晶分子の内部で電荷の分布に偏りがあり、その結果、双極子モーメントを有する。
表示部101に適した液晶層の液晶分子の形状は棒状であるのが一般的である。また液晶層は誘電体であり、誘電率は、棒状形状の液晶分子の配列方向によって異なる、誘電率異方性を示す。
誘電率異方性は、分子内部における、たとえばシアノ、ハロゲンといった電子吸引性基や、電子供与性基が、その発現に寄与している。誘電率異方性は、電場等の外場に対する液晶分子の動作の応答性に直接関係する特性であり、大きな誘電率異方性を示すような分子構造になるように適宜選択する。しかしながら、誘電率異方性を大きくすることをねらって電子吸引性基を増やすなどして誘電率異方性をより大きくしようとすると、今度は、電荷の偏り、すなわち双極子モーメントが過剰に大きくなり、イオン性の不純物を取り込みやすくなる。
液晶層のイオン性の不純物濃度が高まると、液晶層でのイオン伝導が生じやすくなり、液晶層の電圧保持率が低下する。さらに液晶層の表面にイオン性不純物による電荷が滞留し、これが液晶層の内部で電圧を発生させることで生じる、残留DCを大きくする原因となる。残留DCは表示装置の焼き付きの起こしやすさの目安となる量で、小さくなることが好ましい。
不純物イオンを取り込む工程としては、材料の合成時に始まり、パネルの作製工程など、多岐に亘る。各工程での不純物汚染を避けるのはもちろんであるが、材料自体の不純物イオンの取り込みやすさを低減させることが、液晶層の電圧保持率の向上、残留DCの低減に有効であり、液晶分子一つ一つの双極子モーメントを小さくするように、材料を選択することが好ましい。
その結果、得られた材料を含む、液晶層の比抵抗と、液晶層に含有させた、分子の双極子モーメントの関係を示したのが図7である。上述したように液晶層の双極子モーメントが3を超えると、液晶層に含まれる不純物の影響が顕著になる。この不純物が液晶層に残留することで、液晶層の比抵抗が下がることで液晶層の導電率が増大し、表示装置のリフレッシュレートを低減する場合に、画素に書き込んだ電圧を保持することが困難になる。
液晶層が有する分子の双極子モーメントが低いと、液晶層中の不純物の量を低減することができるため、液晶層の導電率を低減できる。そのため、液晶層が有する分子の双極子モーメントが低い方が、リフレッシュレートを低減する場合に画素に書き込んだ電圧をより長く保持することができる点で有利である。
しかしながら、液晶層が有する分子の双極子モーメントを単純に小さくすると、電界との相互作用が小さくなる傾向が生じる場合がある。この場合、液晶層の挙動が遅いため、高速動作を促すために駆動電圧を高く設定する必要がある。そのために消費電力の低減を目的として、リフレッシュレートを低減する液晶層の構成としては、望ましくない。
特に、リフレッシュレートを低減する駆動から動画表示を行うためにリフレッシュレートを増大する方に切り替えた場合に、駆動電圧が大きいと液晶表示装置全体で消費電力の増加が著しくなり、好ましくない。
したがって、本実施の形態における一態様として、液晶層が有する分子の双極子モーメントを0デバイ以上3デバイ以下とする構成が好適である。液晶層が有する分子の双極子モーメントを0デバイ以上3デバイ以下とする構成は、液晶層に含まれる不純物の割合を低減できるとともに、動画表示を行う際の消費電力の増大を伴うことなく、液晶層の駆動電圧を好ましい範囲に設定することが可能である。
なお、液晶層が有する分子の双極子モーメントを0デバイ以上3デバイ以下とする場合、消費電力の増大を伴わない範囲において、液晶層の駆動電圧を高く設定することが好適である。液晶層の駆動電圧が高いと、階調値のずれに対する許容範囲が増える。つまり駆動電圧が高い分、電圧変化分に対する階調値のずれが少ない分だけフリッカーを低減できる。
なお、液晶層が有する分子の双極子モーメントは、0デバイ以上3デバイ以下とする構成について説明したが、好ましくは、0デバイ以上2.5デバイ以下である。また、より好ましくは0デバイ以上1.8デバイ以下である。
なお本実施の形態で示す液晶層の説明は、一例としてTN(Twisted Nematic)モードの液晶層に基づく説明するが、他のモードであってもよい。
液晶層のTNモード以外の動作モードとして、ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optical Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)などを用いることができる。なお表示装置の各画素における画素電極は、各表示モードに従って、電極の構造等を適宜変更可能である。
以上説明したように、液晶層に含まれる分子の双極子モーメントを0デバイ以上3デバイ以下とする構成とすることで、同一静止画像における階調値のずれとして許容できる範囲に収めることができ、フリッカーを抑制することができる。その結果、表示品位の向上を図ることができ、また、情報処理装置100の使用者が受ける疲労を軽減することができる。
なお、同一静止画像における階調値のずれとして許容できる範囲とは、例えば、256段階の透過率を制御して画像を表示する場合、0階調以上3階調以下のずれをいう。同一静止画像における階調値のずれとして0階調以上3階調以下の階調値のずれであれば、視認者がフリッカーを知覚しづらいものとなる。また別の例としては、1024段階と透過率を制御して画像を表示する場合、0階調以上12階調以下のずれをいう。すなわち、同一静止画像における階調値のずれとして許容できる範囲は、表示する最大階調数の1%乃至1.2%以内が好適である。
なお、液晶層が有する分子の双極子モーメントを0デバイ以上3デバイ以下とする構成に、リフレッシュレートを切り替えて動画表示及び静止画表示を切り替える駆動を組み合わせることが特に好適である。リフレッシュレートを切り替えて駆動を行う液晶表示装置は、動画表示から静止画表示に切り替える際、フレーム周波数60Hzから、1Hz以下好ましくは0.2Hz以下に切り替えて、消費電力を低減する。すなわち、静止画表示時において、リフレッシュレートを低減する構成において、本実施の形態の構成は特に好適である。
リフレッシュレートを切り替えて表示を行う表示装置では、動画表示時及び静止画表示時において消費電力の低減及び表示品位の低下を防ぎ、使用者の疲労を低減できることが望ましい。静止画表示時においてリフレッシュレートを低減すると、画素に電圧を書き込む間隔が開くことになる。言い換えれば、静止画表示時においてリフレッシュレートを低減すると、一定期間、画素に電圧を書き込まれない期間が存在することとなる。
そのため、静止画表示時におけるリフレッシュレートを低減する駆動の場合、一旦画素に書き込んだ電圧を一定の値で保持できるかが重要となる。加えて、動画表示時におけるリフレッシュレートを高くして駆動する場合、フレーム周波数が高くなることを考慮して、駆動電圧を低く設定し、消費電力の低減を図ることが重要となる。
上述したように本実施の形態において、液晶層が有する分子の双極子モーメントが3デバイを超えるものに比べて、液晶層に含まれる不純物を低減する構成としている。そのため、液晶層に含まれる不純物に起因したリーク電流が小さく、リフレッシュレートを低減する場合に画素に書き込んだ電圧を保持することができる。
また、本実施の形態において、液晶層に含まれる不純物に起因したリーク電流が小さくできるため、画素の保持容量を予め大きくすることなく、フリッカーを低減する構成とすることができる。そのため、フリッカーを低減するために、保持容量を大きくして設計する必要がない。そのため、保持容量を小さくして設計することができ、画素の高精細化を図ることができる。画素を高精細化してリフレッシュレートを低減することで、目の疲労を軽減することができる。
以上のように、双極子モーメントの取りうる範囲を0デバイ以上3デバイ以下とした分子を有する液晶層を用い、液晶層の電圧保持率の高い材料を用いることで残留DCを抑えることができる。別言すると、一旦画素に書き込んだ電圧の変化を、同一画像における階調値のずれとして許容できる範囲に収めることができる。したがって、表示品位をそこなうことのない、使用者の疲労の少ない表示部101とすることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、液晶表示装置の画素に適用できるトランジスタの構成例について、図面を参照して説明する。
<トランジスタの構成例>
図8(A)に、以下で例示するトランジスタ1100の上面概略図を示す。また図8(B)に図8(A)中に示す切断線A−Bにおけるトランジスタ1100の断面概略図を示す。図8(A)(B)で例示するトランジスタ1100はボトムゲート型のトランジスタである。
トランジスタ1100は、基板1101上に設けられるゲート電極1102と、基板1101及びゲート電極1102上に設けられる絶縁層1103と、絶縁層1103上にゲート電極1102と重なるように設けられる酸化物半導体層1104と、酸化物半導体層1104の上面に接する一対の電極1105a、1105bとを有する。また、絶縁層1103、酸化物半導体層1104、一対の電極1105a、1105bを覆う絶縁層1106と、絶縁層1106上に絶縁層1107が設けられている。
《基板》
基板1101の材質などに大きな制限はないが、少なくとも、後の熱処理に耐えうる程度の耐熱性を有する材料を用いる。例えば、ガラス基板、セラミック基板、石英基板、サファイヤ基板、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)基板等を、基板1101として用いてもよい。また、シリコンや炭化シリコンを材料とした単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウムを材料とした化合物半導体基板、SOI基板等を適用することも可能である。また、これらの基板上に半導体素子が設けられたものを、基板1101として用いてもよい。
また、基板1101として、プラスチックなどの可撓性基板を用い、該可撓性基板上に直接、トランジスタ1100を形成してもよい。または、基板1101とトランジスタ1100の間に剥離層を設けてもよい。剥離層は、その上層にトランジスタの一部あるいは全部を形成した後、基板1101より分離し、他の基板に転載するのに用いることができる。その結果、トランジスタ1100は耐熱性の劣る基板や可撓性の基板にも転載できる。
したがって例えば、本明細書等において、様々な基板を用いて、トランジスタを形成することが出来る。基板の種類は、特定のものに限定されることはない。その基板の一例としては、半導体基板(例えば単結晶基板又はシリコン基板)、SOI基板、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板、サファイアガラス基板、金属基板、ステンレス・スチル基板、ステンレス・スチル・ホイルを有する基板、タングステン基板、タングステン・ホイルを有する基板、可撓性基板、貼り合わせフィルム、繊維状の材料を含む紙、又は基材フィルムなどがある。ガラス基板の一例としては、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、又はソーダライムガラスなどがある。可撓性基板、貼り合わせフィルム、基材フィルムなどの一例としては、以下のものがあげられる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に代表されるプラスチックがある。または、一例としては、アクリル等の合成樹脂などがある。または、一例としては、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリフッ化ビニル、又はポリ塩化ビニルなどがある。または、一例としては、ポリアミド、ポリイミド、アラミド、エポキシ、無機蒸着フィルム、又は紙類などがある。特に、半導体基板、単結晶基板、又はSOI基板などを用いてトランジスタを製造することによって、特性、サイズ、又は形状などのばらつきが少なく、電流能力が高く、サイズの小さいトランジスタを製造することができる。このようなトランジスタによって回路を構成すると、回路の低消費電力化、又は回路の高集積化を図ることができる。
また、基板として、可撓性基板を用い、可撓性基板上に直接、トランジスタを形成してもよい。または、基板とトランジスタの間に剥離層を設けてもよい。剥離層は、その上に半導体装置を一部あるいは全部完成させた後、基板より分離し、他の基板に転載するために用いることができる。その際、トランジスタは耐熱性の劣る基板や可撓性の基板にも転載できる。なお、上述の剥離層には、例えば、タングステン膜と酸化シリコン膜との無機膜の積層構造の構成や、基板上にポリイミド等の有機樹脂膜が形成された構成等を用いることができる。
つまり、ある基板を用いてトランジスタを形成し、その後、別の基板にトランジスタを転置し、別の基板上にトランジスタを配置してもよい。トランジスタが転置される基板の一例としては、上述したトランジスタを形成することが可能な基板に加え、紙基板、セロファン基板、アラミドフィルム基板、ポリイミドフィルム基板、石材基板、木材基板、布基板(天然繊維(絹、綿、麻)、合成繊維(ナイロン、ポリウレタン、ポリエステル)若しくは再生繊維(アセテート、キュプラ、レーヨン、再生ポリエステル)などを含む)、皮革基板、又はゴム基板などがある。これらの基板を用いることにより、特性のよいトランジスタの形成、消費電力の小さいトランジスタの形成、壊れにくい装置の製造、耐熱性の付与、軽量化、又は薄型化を図ることができる。
《ゲート電極》
ゲート電極1102は、アルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンから選ばれた金属、または上述した金属を成分とする合金か、上述した金属を組み合わせた合金等を用いて形成することができる。また、マンガン、ジルコニウムのいずれか一または複数から選択された金属を用いてもよい。また、ゲート電極1102は、単層構造でも、二層以上の積層構造としてもよい。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にチタン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、窒化タンタル膜または窒化タングステン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、チタン膜と、そのチタン膜上にアルミニウム膜を積層し、さらにその上にチタン膜を形成する三層構造等がある。また、アルミニウムに、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、クロム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた一または複数を組み合わせた合金膜、もしくは窒化膜を用いてもよい。
また、ゲート電極1102は、インジウム錫酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化シリコンを添加したインジウム錫酸化物等の透光性を有する導電性材料を適用することもできる。また、上記透光性を有する導電性材料と、上記金属の積層構造とすることもできる。
また、ゲート電極1102と絶縁層1103との間に、In−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜、In−Sn系酸窒化物半導体膜、In−Ga系酸窒化物半導体膜、In−Zn系酸窒化物半導体膜、Sn系酸窒化物半導体膜、In系酸窒化物半導体膜、金属窒化膜(InN、ZnN等)等を設けてもよい。これらの膜は5eV以上、好ましくは5.5eV以上の仕事関数を有し、トランジスタのしきい値電圧をプラスにシフトすることができ、所謂ノーマリーオフ特性のスイッチング素子を実現できる。例えば、In−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜を用いる場合、少なくとも酸化物半導体層1104より高い窒素濃度、具体的には7原子%以上のIn−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜を用いる。
《絶縁層》
絶縁層1103は、ゲート絶縁膜として機能する。酸化物半導体層1104の下面と接する絶縁層1103は、酸化物絶縁膜であることが好ましい。
絶縁層1103は、例えば酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ガリウムまたはGa−Zn系金属酸化物、窒化シリコンなどを用いればよく、積層または単層で設ける。
また、絶縁層1103として、ハフニウムシリケート(HfSiO)、窒素が添加されたハフニウムシリケート(HfSi)、窒素が添加されたハフニウムアルミネート(HfAl)、酸化ハフニウム、酸化イットリウムなどのhigh−k材料を用いることでトランジスタのゲートリークを低減できる。
《一対の電極》
一対の電極1105a及び1105bは、トランジスタのソース電極またはドレイン電極として機能する。
一対の電極1105a、1105bは、導電材料として、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、またはタングステンなどの金属、またはこれを主成分とする合金を単層構造または積層構造として用いることができる。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する二層構造、タングステン膜上にチタン膜を積層する二層構造、銅−マグネシウム−アルミニウム合金膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜または窒化チタン膜と、そのチタン膜または窒化チタン膜上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にチタン膜または窒化チタン膜を形成する三層構造、モリブデン膜または窒化モリブデン膜と、そのモリブデン膜または窒化モリブデン膜上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にモリブデン膜または窒化モリブデン膜を形成する三層構造等がある。なお、酸化インジウム、酸化錫または酸化亜鉛を含む透明導電材料を用いてもよい。
《絶縁層》
絶縁層1106は、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物絶縁膜を用いることが好ましい。化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物絶縁膜は、加熱により一部の酸素が脱離する。化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物絶縁膜は、昇温脱離ガス分光法(TDS:Thermal Desorption Spectroscopy)分析にて、酸素原子に換算しての酸素の脱離量が1.0×1018atoms/cm以上、好ましくは3.0×1020atoms/cm以上である酸化物絶縁膜である。なお、上記TDS分析時における膜の表面温度としては100℃以上700℃以下、または100℃以上500℃以下の範囲が好ましい。
絶縁層1106としては、酸化シリコン、酸化窒化シリコン等を用いることができる。
なお、絶縁層1106は、後に形成する絶縁層1107を形成する際の、酸化物半導体層1104へのダメージ緩和膜としても機能する。
また、絶縁層1106と酸化物半導体層1104の間に、酸素を透過する酸化物膜を設けてもよい。
酸素を透過する酸化物膜としては、酸化シリコン、酸化窒化シリコン等を用いることができる。なお、本明細書中において、酸化窒化シリコン膜とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多い膜を指し、窒化酸化シリコン膜とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い膜を指す。
絶縁層1107は、酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する絶縁膜を用いることができる。絶縁層1106上に絶縁層1107を設けることで、酸化物半導体層1104からの酸素の外部への拡散と、外部から酸化物半導体層1104への水素、水等の侵入を防ぐことができる。酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する絶縁膜としては、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等がある。
<トランジスタの作製方法例>
続いて、図8に例示するトランジスタ1100の作製方法の一例について説明する。
まず、図9(A)に示すように、基板1101上にゲート電極1102を形成し、ゲート電極1102上に絶縁層1103を形成する。
ここでは、基板1101としてガラス基板を用いる。
《ゲート電極の形成》
ゲート電極1102の形成方法を以下に示す。はじめに、スパッタリング法、CVD法、蒸着法等により導電膜を形成し、導電膜上に第1のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成する。次に、該レジストマスクを用いて導電膜の一部をエッチングして、ゲート電極1102を形成する。その後、レジストマスクを除去する。
なお、ゲート電極1102は、上記形成方法の代わりに、電解メッキ法、印刷法、インクジェット法等で形成してもよい。
《ゲート絶縁層の形成》
絶縁層1103は、スパッタリング法、PECVD法、蒸着法等で形成する。
絶縁層1103として酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、または窒化酸化シリコン膜を形成する場合、原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体及び酸化性気体を用いることが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化窒素等がある。
また、絶縁層1103として窒化シリコン膜を形成する場合、2段階の形成方法を用いることが好ましい。はじめに、シラン、窒素、及びアンモニアの混合ガスを原料ガスとして用いたプラズマCVD法により、欠陥の少ない第1の窒化シリコン膜を形成する。次に、原料ガスを、シラン及び窒素の混合ガスに切り替えて、水素濃度が少なく、且つ水素をブロッキングすることが可能な第2の窒化シリコン膜を成膜する。このような形成方法により、絶縁層1103として、欠陥が少なく、且つ水素ブロッキング性を有する窒化シリコン膜を形成することができる。
また、絶縁層1103として酸化ガリウム膜を形成する場合、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いて形成することができる。
《酸化物半導体層の形成》
次に、図9(B)に示すように、絶縁層1103上に酸化物半導体層1104を形成する。
酸化物半導体層1104の形成方法を以下に示す。はじめに、酸化物半導体膜を形成する。続いて、酸化物半導体膜上に第2のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成する。次に、該レジストマスクを用いて酸化物半導体膜の一部をエッチングして、酸化物半導体層1104を形成する。その後、レジストマスクを除去する。
この後、加熱処理を行ってもよい。加熱処理を行う場合には、酸素を含む雰囲気下で行うことが好ましい。また、上記加熱処理の温度としては、例えば、150℃以上600℃以下、好ましくは200℃以上500℃以下とすればよい。
《一対の電極の形成》
次に、図9(C)に示すように、一対の電極1105a、1105bを形成する。
一対の電極1105a、1105bの形成方法を以下に示す。はじめに、スパッタリング法、PECVD法、蒸着法等で導電膜を形成する。次に、該導電膜上に第3のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成する。次に、該レジストマスクを用いて導電膜の一部をエッチングして、一対の電極1105a、1105bを形成する。その後、レジストマスクを除去する。
なお、図8(B)に示すように、導電膜のエッチングの際に酸化物半導体層1104の上部の一部がエッチングされ、薄膜化することがある。そのため、酸化物半導体層1104の形成時、酸化物半導体膜の厚さを予め厚く設定しておくことが好ましい。
《絶縁層の形成》
次に、図9(D)に示すように、酸化物半導体層1104及び一対の電極1105a、1105b上に、絶縁層1106を形成し、続いて絶縁層1106上に絶縁層1107を形成する。
絶縁層1106として酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜を形成する場合、原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体及び酸化性気体を用いることが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化窒素等がある。
例えば、プラズマCVD装置の真空排気された処理室内に載置された基板を180℃以上260℃以下、さらに好ましくは200℃以上240℃以下に保持し、処理室に原料ガスを導入して処理室内における圧力を100Pa以上250Pa以下、さらに好ましくは100Pa以上200Pa以下とし、処理室内に設けられる電極に0.17W/cm以上0.5W/cm以下、さらに好ましくは0.25W/cm以上0.35W/cm以下の高周波電力を供給する条件により、酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜を形成する。
成膜条件として、上記圧力の反応室において上記パワー密度の高周波電力を供給することで、プラズマ中で原料ガスの分解効率が高まり、酸素ラジカルが増加し、原料ガスの酸化が進むため、酸化物絶縁膜中における酸素含有量が化学量論比よりも多くなる。しかしながら、基板温度が、上記温度であると、シリコンと酸素の結合力が弱いため、加熱により酸素の一部が脱離する。この結果、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含み、加熱により酸素の一部が脱離する酸化物絶縁膜を形成することができる。
また、酸化物半導体層1104と絶縁層1106の間に酸化物絶縁膜を設ける場合には、絶縁層1106の形成工程において、該酸化物絶縁膜が酸化物半導体層1104の保護膜となる。この結果、酸化物半導体層1104へのダメージを低減しつつ、パワー密度の高い高周波電力を用いて絶縁層1106を形成することができる。
例えば、PECVD装置の真空排気された処理室内に載置された基板を180℃以上400℃以下、さらに好ましくは200℃以上370℃以下に保持し、処理室に原料ガスを導入して処理室内における圧力を20Pa以上250Pa以下、さらに好ましくは100Pa以上250Pa以下とし、処理室内に設けられる電極に高周波電力を供給する条件により、酸化物絶縁膜として酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜を形成することができる。また、処理室の圧力を100Pa以上250Pa以下とすることで、該酸化物絶縁層を成膜する際に、酸化物半導体層1104へのダメージを低減することが可能である。
酸化物絶縁膜の原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体及び酸化性気体を用いることが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化窒素等がある。
絶縁層1107は、スパッタリング法、PECVD法等で形成することができる。
絶縁層1107として窒化シリコン膜、または窒化酸化シリコン膜を形成する場合、原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体、酸化性気体、及び窒素を含む気体を用いることが好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化窒素等がある。窒素を含む気体としては、窒素、アンモニア等がある。
以上の工程により、トランジスタ1100を形成することができる。
<トランジスタの変形例>
以下では、トランジスタ1100と一部が異なるトランジスタの構成例について説明する。
《変形例1》
図10(A)に、以下で例示するトランジスタ1110の断面概略図を示す。トランジスタ1110は、酸化物半導体層の構成が異なる点で、トランジスタ1100と相違している。
トランジスタ1110が有する酸化物半導体層1114は、酸化物半導体層1114aと酸化物半導体層1114bとが積層されて構成される。
なお、酸化物半導体層1114aと酸化物半導体層1114bの境界は不明瞭である場合があるため、図10(A)等の図中には、これらの境界を破線で示している。
酸化物半導体層1114aは、代表的にはIn−Ga酸化物、In−Zn酸化物、In−M−Zn酸化物(MはAl、Ti、Ga、Y、Zr、La、Ce、Nd、またはHf)を用いる。また、酸化物半導体層1114aがIn−M−Zn酸化物であるとき、ZnおよびOを除いてのInとMの原子数比率は、好ましくは、Inが50atomic%未満、Mが50atomic%以上、さらに好ましくは、Inが25atomic%未満、Mが75atomic%以上とする。また例えば、酸化物半導体層1114aは、エネルギーギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である材料を用いる。
酸化物半導体層1114bはIn若しくはGaを含み、代表的には、In−Ga酸化物、In−Zn酸化物、In−M−Zn酸化物(MはAl、Ti、Ga、Y、Zr、La、Ce、NdまたはHf)であり、且つ酸化物半導体層1114aよりも伝導帯の下端のエネルギーが真空準位に近く、代表的には、酸化物半導体層1114bの伝導帯の下端のエネルギーと、酸化物半導体層1114aの伝導帯の下端のエネルギーとの差が、0.05eV以上、0.07eV以上、0.1eV以上、または0.15eV以上、且つ2eV以下、1eV以下、0.5eV以下、または0.4eV以下とすることが好ましい。
また、酸化物半導体層1114bがIn−M−Zn酸化物であるとき、Zn及びOを除いてのInとMの原子数比率は、好ましくは、Inが25atomic%以上、Mが75atomic%未満、さらに好ましくは、Inが34atomic%以上、Mが66atomic%未満とする。
例えば、酸化物半導体層1114aとしてIn:Ga:Zn=1:1:1、In:Ga:Zn=1:1:1.2、またはIn:Ga:Zn=3:1:2の原子数比のIn−Ga−Zn酸化物を用いることができる。また、酸化物半導体層1114bとしてIn:Ga:Zn=1:3:2、1:6:4、または1:9:6の原子数比のIn−Ga−Zn酸化物を用いることができる。なお、酸化物半導体層1114a、及び酸化物半導体層1114bの原子数比はそれぞれ、誤差として上記の原子数比のプラスマイナス20%の変動を含む。
上層に設けられる酸化物半導体層1114bに、スタビライザーとして機能するGaの含有量の多い酸化物を用いることにより、酸化物半導体層1114a、及び酸化物半導体層1114bからの酸素の放出を抑制することができる。
なお、これらに限られず、必要とするトランジスタの半導体特性及び電気特性(電界効果移動度、しきい値電圧等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とするトランジスタの半導体特性を得るために、酸化物半導体層1114a、酸化物半導体層1114bのキャリア密度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離、密度等を適切なものとすることが好ましい。
なお、上記では酸化物半導体層1114として、2つの酸化物半導体層が積層された構成を例示したが、3つ以上の酸化物半導体層を積層する構成としてもよい。
《変形例2》
図10(B)に、以下で例示するトランジスタ1120の断面概略図を示す。トランジスタ1120は、酸化物半導体層の構成が異なる点で、トランジスタ1100及びトランジスタ1110と相違している。
トランジスタ1120が有する酸化物半導体層1124は、酸化物半導体層1124a、酸化物半導体層1124b、酸化物半導体層1124cが順に積層されて構成される。
酸化物半導体層1124a及び酸化物半導体層1124bは、絶縁層1103上に積層して設けられる。また酸化物半導体層1124cは、酸化物半導体層1124bの上面、並びに一対の電極1105a、1105bの上面及び側面に接して設けられる。
例えば、酸化物半導体層1124bとして、上記変形例1で例示した酸化物半導体層1114aと同様の構成を用いることができる。また例えば、酸化物半導体層1124a、1124cとして、上記変形例1で例示した酸化物半導体層1114bと同様の構成を用いることができる。
例えば、酸化物半導体層1124bの下層に設けられる酸化物半導体層1124a、及び上層に設けられる酸化物半導体層1124cに、スタビライザーとして機能するGaの含有量の多い酸化物を用いることにより、酸化物半導体層1124a、酸化物半導体層1124b、及び酸化物半導体層1124cからの酸素の放出を抑制することができる。
また、例えば酸化物半導体層1124bに主としてチャネルが形成される場合に、酸化物半導体層1124bにInの含有量の多い酸化物を用い、酸化物半導体層1124bと接して一対の電極1105a、1105bを設けることにより、トランジスタ1120のオン電流を増大させることができる。
<トランジスタの他の構成例>
以下では、本発明の一態様の酸化物半導体膜を適用可能な、トップゲート型のトランジスタの構成例について説明する。
なお、以下では、上記と同様の構成、または同様の機能を有する構成要素においては、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
《構成例》
図11(A)に、以下で例示するトップゲート型のトランジスタ1150の断面概略図を示す。
トランジスタ1150は、絶縁層1151が設けられた基板1101上に設けられる酸化物半導体層1104と、酸化物半導体層1104の上面に接する一対の電極1105a、1105bと、酸化物半導体層1104、一対の電極1105a、1105b上に設けられる絶縁層1103と、絶縁層1103上に酸化物半導体層1104と重なるように設けられるゲート電極1102とを有する。また、絶縁層1103及びゲート電極1102を覆って絶縁層1152が設けられている。
絶縁層1151は、基板1101から酸化物半導体層1104への不純物の拡散を抑制する機能を有する。例えば、上記絶縁層1107と同様の構成を用いることができる。なお、絶縁層1151は、不要であれば設けなくてもよい。
絶縁層1152には、上記絶縁層1107と同様、酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する絶縁膜を適用することができる。なお、絶縁層1107は不要であれば設けなくてもよい。
《変形例1》
以下では、トランジスタ1150と一部が異なるトランジスタの構成例について説明する。
図11(B)に、以下で例示するトランジスタ1160の断面概略図を示す。トランジスタ1160は、酸化物半導体層の構成が異なる点で、トランジスタ1150と相違している。
トランジスタ1160が有する酸化物半導体層1164は、酸化物半導体層1164a、酸化物半導体層1164b、及び酸化物半導体層1164cが順に積層されて構成されている。
酸化物半導体層1164a、酸化物半導体層1164b、酸化物半導体層1164cのうち、いずれか一、またはいずれか二、または全部に、先に説明した酸化物半導体膜を適用することができる。
例えば、酸化物半導体層1164bとして、上記変形例1で例示した酸化物半導体層1114aと同様の構成を用いることができる。また例えば、酸化物半導体層1164a、1164cとして、上記変形例1で例示した酸化物半導体層1114bと同様の構成を用いることができる。
また、酸化物半導体層1164bの下層に設けられる酸化物半導体層1164a、及び上層に設けられる酸化物半導体層1164cに、スタビライザーとして機能するGaの含有量の多い酸化物を用いることにより、酸化物半導体層1164a、酸化物半導体層1164b、酸化物半導体層1164cからの酸素の放出を抑制することができる。
《変形例2》
以下では、トランジスタ1150と一部が異なるトランジスタの構成例について説明する。
図11(C)に、以下で例示するトランジスタ1170の断面概略図を示す。トランジスタ1170は、酸化物半導体層1104に接する一対の電極1105a、1105bの形状、及びゲート電極1102の形状等で、トランジスタ1150と相違している。
トランジスタ1170は、絶縁層1151が設けられた基板1101上に設けられる酸化物半導体層1104と、酸化物半導体層1104上の絶縁層1103と、絶縁層1103上のゲート電極1102と、絶縁層1151及び酸化物半導体層1104上の絶縁層1154と、絶縁層1154上の絶縁層1156と、絶縁層1154、1156に設けられる開口部を介して酸化物半導体層1104に電気的に接続される一対の電極1105a、1105bと、絶縁層1156及び一対の電極1105a、1105b上の絶縁層1152と、を有する。
絶縁層1154としては、例えば水素を含む絶縁膜で形成される。該水素を含む絶縁膜としては、窒化シリコン膜等が挙げられる。絶縁層1154に含まれる水素は、酸化物半導体層1104中の酸素欠損と結合することで、酸化物半導体層1104中でキャリアとなる。したがって、図11(C)に示す構成においては、酸化物半導体層1104と絶縁層1154が接する領域をn型領域1104b及びn型領域1104cとして表している。なお、n型領域1104bとn型領域1104cに挟まれる領域は、チャネル領域1104aとなる。
酸化物半導体層1104中にn型領域1104b、1104cを設けることで、一対の電極1105a、1105bとの接触抵抗を低減させることができる。なお、n型領域1104b、1104cとしては、ゲート電極1102の形成時、及びゲート電極1102を覆う絶縁層1154を用いて自己整合的に形成することができる。図11(C)に示すトランジスタ1170は、所謂セルフアライン型のトップゲート型のトランジスタである。セルフアライン型のトップゲート型のトランジスタ構造とすることで、ゲート電極1102と、ソース電極及びドレイン電極として機能する一対の電極1105a、1105bと、の重なりが生じないため、電極間に生じる寄生容量を低減することができる。
また、トランジスタ1170が有する絶縁層1156としては、例えば、酸化窒化シリコン膜等により形成することができる。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様において、表示部または表示装置に適用することのできる酸化物半導体膜の構成について以下詳細に説明を行う。
酸化物半導体は、エネルギーギャップが3.0eV以上と大きく、酸化物半導体を適切な条件で加工し、そのキャリア密度を十分に低減して得られた酸化物半導体膜が適用されたトランジスタにおいては、オフ状態でのソースとドレイン間のリーク電流(オフ電流)を、従来のシリコンを用いたトランジスタと比較して極めて低いものとすることができる。
酸化物半導体膜をトランジスタに適用する場合、酸化物半導体膜の膜厚は2nm以上40nm以下とすることが好ましい。
適用可能な酸化物半導体としては、少なくともインジウム(In)あるいは亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。特にInとZnを含むことが好ましい。また、該酸化物半導体を用いたトランジスタの電気特性のばらつきを減らすためのスタビライザーとして、それらに加えてガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタノイド(例えば、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、ガドリニウム(Gd))から選ばれた一種、または複数種が含まれていることが好ましい。
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、In−Zn系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−Mg系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、In−Ga−Zn系酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、Sn−Ga−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−Zr−Zn系酸化物、In−Ti−Zn系酸化物、In−Sc−Zn系酸化物、In−Y−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、In−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。
ここで、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを主成分として有する酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。
また、酸化物半導体として、InMO(ZnO)(m>0、且つ、mは整数でない)で表記される材料を用いてもよい。なお、Mは、Ga、Fe、Mn及びCoから選ばれた一の金属元素または複数の金属元素、若しくは上記のスタビライザーとしての元素を示す。また、酸化物半導体として、InSnO(ZnO)(n>0、且つ、nは整数)で表記される材料を用いてもよい。
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1、In:Ga:Zn=1:3:2、In:Ga:Zn=3:1:2、あるいはIn:Ga:Zn=2:1:3の原子数比のIn−Ga−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いるとよい。
酸化物半導体膜に水素が多量に含まれると、酸化物半導体と結合することによって、水素の一部がドナーとなり、キャリアである電子を生じてしまう。これにより、トランジスタのしきい値電圧がマイナス方向にシフトしてしまう。そのため、酸化物半導体膜の形成後において、脱水化処理(脱水素化処理)を行い酸化物半導体膜から、水素、又は水分を除去して不純物が極力含まれないように高純度化することが好ましい。
なお、酸化物半導体膜への脱水化処理(脱水素化処理)によって、酸化物半導体膜から酸素も同時に減少してしまうことがある。よって、酸化物半導体膜への脱水化処理(脱水素化処理)によって増加した酸素欠損を補填するため酸素を酸化物半導体膜に加える処理を行うことが好ましい。本明細書等において、酸化物半導体膜に酸素を供給する場合を、加酸素化処理と記す場合がある、または酸化物半導体膜に含まれる酸素を化学量論的組成よりも多くする場合を過酸素化処理と記す場合がある。
このように、酸化物半導体膜は、脱水化処理(脱水素化処理)により、水素または水分が除去され、加酸素化処理により酸素欠損を補填することによって、i型(真性)化またはi型に限りなく近く実質的にi型(真性)である酸化物半導体膜とすることができる。なお、実質的に真性とは、酸化物半導体膜中にドナーに由来するキャリアが極めて少なく(ゼロに近く)、キャリア密度が1×1017/cm以下、1×1016/cm以下、1×1015/cm以下、1×1014/cm以下、1×1013/cm以下であることをいう。
またこのように、i型又は実質的にi型である酸化物半導体膜を備えるトランジスタは、極めて優れたオフ電流特性を実現できる。例えば、酸化物半導体膜を用いたトランジスタがオフ状態のときのドレイン電流を、室温(25℃程度)にて1×10−18A以下、好ましくは1×10−21A以下、さらに好ましくは1×10−24A以下、または85℃にて1×10−15A以下、好ましくは1×10−18A以下、さらに好ましくは1×10−21A以下とすることができる。なお、トランジスタがオフ状態とは、nチャネル型のトランジスタの場合、ゲート電圧がしきい値電圧よりも十分小さい状態をいう。具体的には、ゲート電圧がしきい値電圧よりも1V以上、2V以上または3V以上小さければ、トランジスタはオフ状態となる。
<酸化物半導体の構造>
以下では、酸化物半導体の構造について説明する。
酸化物半導体は、単結晶酸化物半導体と、それ以外の非単結晶酸化物半導体とに分けられる。非単結晶酸化物半導体としては、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)、多結晶酸化物半導体、nc−OS(nanocrystalline Oxide Semiconductor)、擬似非晶質酸化物半導体(a−like OS:amorphous like Oxide Semiconductor)、非晶質酸化物半導体などがある。
また別の観点では、酸化物半導体は、非晶質酸化物半導体と、それ以外の結晶性酸化物半導体とに分けられる。結晶性酸化物半導体としては、単結晶酸化物半導体、CAAC−OS、多結晶酸化物半導体、nc−OSなどがある。
非晶質構造の定義としては、一般に、準安定状態で固定化していないこと、等方的であって不均質構造を持たないことなどが知られている。また、結合角度が柔軟であり、短距離秩序性は有するが、長距離秩序性を有さない構造と言い換えることもできる。
逆の見方をすると、本質的に安定な酸化物半導体の場合、完全な非晶質(completely amorphous)酸化物半導体と呼ぶことはできない。また、等方的でない(例えば、微小な領域において周期構造を有する)酸化物半導体を、完全な非晶質酸化物半導体と呼ぶことはできない。ただし、a−like OSは、微小な領域において周期構造を有するものの、鬆(ボイドともいう。)を有し、不安定な構造である。そのため、物性的には非晶質酸化物半導体に近いといえる。
<CAAC−OS>
まずは、CAAC−OSについて説明する。
CAAC−OSは、c軸配向した複数の結晶部(ペレットともいう。)を有する酸化物半導体の一つである。
透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって、CAAC−OSの明視野像と回折パターンとの複合解析像(高分解能TEM像ともいう。)を観察すると、複数のペレットを確認することができる。一方、高分解能TEM像ではペレット同士の境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を明確に確認することができない。そのため、CAAC−OSは、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
以下では、TEMによって観察したCAAC−OSについて説明する。図12(A)に、試料面と略平行な方向から観察したCAAC−OSの断面の高分解能TEM像を示す。高分解能TEM像の観察には、球面収差補正(Spherical Aberration Corrector)機能を用いた。球面収差補正機能を用いた高分解能TEM像を、特にCs補正高分解能TEM像と呼ぶ。Cs補正高分解能TEM像の取得は、例えば、日本電子株式会社製原子分解能分析電子顕微鏡JEM−ARM200Fなどによって行うことができる。
図12(A)の領域(1)を拡大したCs補正高分解能TEM像を図12(B)に示す。図12(B)より、ペレットにおいて、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層の配列は、CAAC−OSの膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映しており、CAAC−OSの被形成面または上面と平行となる。
図12(B)に示すように、CAAC−OSは特徴的な原子配列を有する。図12(C)は、特徴的な原子配列を、補助線で示したものである。図12(B)および図12(C)より、ペレット一つの大きさは1nm以上のものや、3nm以上のものがあり、ペレットとペレットとの傾きにより生じる隙間の大きさは0.8nm程度であることがわかる。したがって、ペレットを、ナノ結晶(nc:nanocrystal)と呼ぶこともできる。また、CAAC−OSを、CANC(C−Axis Aligned nanocrystals)を有する酸化物半導体と呼ぶこともできる。
ここで、Cs補正高分解能TEM像をもとに、基板5120上のCAAC−OSのペレット5100の配置を模式的に示すと、レンガまたはブロックが積み重なったような構造となる(図12(D)参照。)。図12(C)で観察されたペレットとペレットとの間で傾きが生じている箇所は、図12(D)に示す領域5161に相当する。
また、図13(A)に、試料面と略垂直な方向から観察したCAAC−OSの平面のCs補正高分解能TEM像を示す。図13(A)の領域(1)、領域(2)および領域(3)を拡大したCs補正高分解能TEM像を、それぞれ図13(B)、図13(C)および図13(D)に示す。図13(B)、図13(C)および図13(D)より、ペレットは、金属原子が三角形状、四角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なるペレット間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
次に、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)によって解析したCAAC−OSについて説明する。例えば、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OSに対し、out−of−plane法による構造解析を行うと、図14(A)に示すように回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC−OSの結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に略垂直な方向を向いていることが確認できる。
なお、CAAC−OSのout−of−plane法による構造解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。より好ましいCAAC−OSは、out−of−plane法による構造解析では、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さない。
一方、CAAC−OSに対し、c軸に略垂直な方向からX線を入射させるin−plane法による構造解析を行うと、2θが56°近傍にピークが現れる。このピークは、InGaZnOの結晶の(110)面に帰属される。CAAC−OSの場合は、2θを56°近傍に固定し、試料面の法線ベクトルを軸(φ軸)として試料を回転させながら分析(φスキャン)を行っても、図14(B)に示すように明瞭なピークは現れない。これに対し、InGaZnOの単結晶酸化物半導体であれば、2θを56°近傍に固定してφスキャンした場合、図14(C)に示すように(110)面と等価な結晶面に帰属されるピークが6本観察される。したがって、XRDを用いた構造解析から、CAAC−OSは、a軸およびb軸の配向が不規則であることが確認できる。
次に、電子回折によって解析したCAAC−OSについて説明する。例えば、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OSに対し、試料面に平行にプローブ径が300nmの電子線を入射させると、図15(A)に示すような回折パターン(制限視野透過電子回折パターンともいう。)が現れる場合がある。この回折パターンには、InGaZnOの結晶の(009)面に起因するスポットが含まれる。したがって、電子回折によっても、CAAC−OSに含まれるペレットがc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に略垂直な方向を向いていることがわかる。一方、同じ試料に対し、試料面に垂直にプローブ径が300nmの電子線を入射させたときの回折パターンを図15(B)に示す。図15(B)より、リング状の回折パターンが確認される。したがって、電子回折によっても、CAAC−OSに含まれるペレットのa軸およびb軸は配向性を有さないことがわかる。なお、図15(B)における第1リングは、InGaZnOの結晶の(010)面および(100)面などに起因すると考えられる。また、図15(B)における第2リングは(110)面などに起因すると考えられる。
上述したように、CAAC−OSは結晶性の高い酸化物半導体である。酸化物半導体の結晶性は不純物の混入や欠陥の生成などによって低下する場合があるため、逆の見方をするとCAAC−OSは不純物や欠陥(酸素欠損など)の少ない酸化物半導体ともいえる。
なお、不純物は、酸化物半導体の主成分以外の元素で、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などがある。例えば、シリコンなどの、酸化物半導体を構成する金属元素よりも酸素との結合力の強い元素は、酸化物半導体から酸素を奪うことで酸化物半導体の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。また、鉄やニッケルなどの重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化物半導体の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。
酸化物半導体が不純物や欠陥を有する場合、光や熱などによって特性が変動する場合がある。例えば、酸化物半導体に含まれる不純物は、キャリアトラップとなる場合や、キャリア発生源となる場合がある。また、酸化物半導体中の酸素欠損は、キャリアトラップとなる場合や、水素を捕獲することによってキャリア発生源となる場合がある。
不純物および酸素欠損の少ないCAAC−OSは、キャリア密度の低い酸化物半導体である。具体的には、8×1011個/cm未満、好ましくは1×1011/cm未満、さらに好ましくは1×1010個/cm未満であり、1×10−9個/cm以上のキャリア密度の酸化物半導体とすることができる。そのような酸化物半導体を、高純度真性または実質的に高純度真性な酸化物半導体と呼ぶ。CAAC−OSは、不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い。即ち、安定な特性を有する酸化物半導体であるといえる。
<nc−OS>
次に、nc−OSについて説明する。
nc−OSは、高分解能TEM像において、結晶部を確認することのできる領域と、明確な結晶部を確認することのできない領域と、を有する。nc−OSに含まれる結晶部は、1nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下の大きさであることが多い。なお、結晶部の大きさが10nmより大きく100nm以下である酸化物半導体を微結晶酸化物半導体と呼ぶことがある。nc−OSは、例えば、高分解能TEM像では、結晶粒界を明確に確認できない場合がある。なお、ナノ結晶は、CAAC−OSにおけるペレットと起源を同じくする可能性がある。そのため、以下ではnc−OSの結晶部をペレットと呼ぶ場合がある。
nc−OSは、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OSは、異なるペレット間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。したがって、nc−OSは、分析方法によっては、a−like OSや非晶質酸化物半導体と区別が付かない場合がある。例えば、nc−OSに対し、ペレットよりも大きい径のX線を用いた場合、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークは検出されない。また、nc−OSに対し、ペレットよりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子回折を行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測される。一方、nc−OSに対し、ペレットの大きさと近いかペレットより小さいプローブ径の電子線を用いるナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測される。また、nc−OSに対しナノビーム電子回折を行うと、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。さらに、リング状の領域内に複数のスポットが観測される場合がある。
このように、ペレット(ナノ結晶)間では結晶方位が規則性を有さないことから、nc−OSを、RANC(Random Aligned nanocrystals)を有する酸化物半導体、またはNANC(Non−Aligned nanocrystals)を有する酸化物半導体と呼ぶこともできる。
nc−OSは、非晶質酸化物半導体よりも規則性の高い酸化物半導体である。そのため、nc−OSは、a−like OSや非晶質酸化物半導体よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、nc−OSは、異なるペレット間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、nc−OSは、CAAC−OSと比べて欠陥準位密度が高くなる。
<a−like OS>
a−like OSは、nc−OSと非晶質酸化物半導体との間の構造を有する酸化物半導体である。
a−like OSは、高分解能TEM像において鬆が観察される場合がある。また、高分解能TEM像において、明確に結晶部を確認することのできる領域と、結晶部を確認することのできない領域と、を有する。
鬆を有するため、a−like OSは、不安定な構造である。以下では、a−like OSが、CAAC−OSおよびnc−OSと比べて不安定な構造であることを示すため、電子照射による構造の変化を示す。
電子照射を行う試料として、a−like OS(試料Aと表記する。)、nc−OS(試料Bと表記する。)およびCAAC−OS(試料Cと表記する。)を準備する。いずれの試料もIn−Ga−Zn酸化物である。
まず、各試料の高分解能断面TEM像を取得する。高分解能断面TEM像により、各試料は、いずれも結晶部を有することがわかる。
なお、どの部分を一つの結晶部と見なすかの判定は、以下のように行えばよい。例えば、InGaZnOの結晶の単位格子は、In−O層を3層有し、またGa−Zn−O層を6層有する、計9層がc軸方向に層状に重なった構造を有することが知られている。これらの近接する層同士の間隔は、(009)面の格子面間隔(d値ともいう。)と同程度であり、結晶構造解析からその値は0.29nmと求められている。したがって、格子縞の間隔が0.28nm以上0.30nm以下である箇所を、InGaZnOの結晶部と見なすことができる。なお、格子縞は、InGaZnOの結晶のa−b面に対応する。
図16は、各試料の結晶部(22箇所から45箇所)の平均の大きさを調査した例である。ただし、上述した格子縞の長さを結晶部の大きさとしている。図16より、a−like OSは、電子の累積照射量に応じて結晶部が大きくなっていくことがわかる。具体的には、図16中に(1)で示すように、TEMによる観察初期においては1.2nm程度の大きさだった結晶部(初期核ともいう。)が、累積照射量が4.2×10/nmにおいては2.6nm程度の大きさまで成長していることがわかる。一方、nc−OSおよびCAAC−OSは、電子照射開始時から電子の累積照射量が4.2×10/nmまでの範囲で、結晶部の大きさに変化が見られないことがわかる。具体的には、図16中の(2)および(3)で示すように、電子の累積照射量によらず、nc−OSおよびCAAC−OSの結晶部の大きさは、それぞれ1.4nm程度および2.1nm程度であることがわかる。
このように、a−like OSは、電子照射によって結晶部の成長が見られる場合がある。一方、nc−OSおよびCAAC−OSは、電子照射による結晶部の成長がほとんど見られないことがわかる。即ち、a−like OSは、nc−OSおよびCAAC−OSと比べて、不安定な構造であることがわかる。
また、鬆を有するため、a−like OSは、nc−OSおよびCAAC−OSと比べて密度の低い構造である。具体的には、a−like OSの密度は、同じ組成の単結晶の密度の78.6%以上92.3%未満となる。また、nc−OSの密度およびCAAC−OSの密度は、同じ組成の単結晶の密度の92.3%以上100%未満となる。単結晶の密度の78%未満となる酸化物半導体は、成膜すること自体が困難である。
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体において、菱面体晶構造を有する単結晶InGaZnOの密度は6.357g/cmとなる。よって、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体において、a−like OSの密度は5.0g/cm以上5.9g/cm未満となる。また、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体において、nc−OSの密度およびCAAC−OSの密度は5.9g/cm以上6.3g/cm未満となる。
なお、同じ組成の単結晶が存在しない場合がある。その場合、任意の割合で組成の異なる単結晶を組み合わせることにより、所望の組成における単結晶に相当する密度を見積もることができる。所望の組成の単結晶に相当する密度は、組成の異なる単結晶を組み合わせる割合に対して、加重平均を用いて見積もればよい。ただし、密度は、可能な限り少ない種類の単結晶を組み合わせて見積もることが好ましい。
以上のように、酸化物半導体は、様々な構造をとり、それぞれが様々な特性を有する。なお、酸化物半導体は、例えば、非晶質酸化物半導体、a−like OS、nc−OS、CAAC−OSのうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
以上、本実施の形態で示す構成、方法は、他の実施の形態で示す構成、方法と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態においては、表示モジュールの一例について、図17、図18、及び図19を用いて以下説明を行う。
図17は、表示モジュールの一例を示す上面図である。図17示す表示モジュール700は、第1の基板701上に設けられた画素部702と、第1の基板701に設けられたソースドライバ回路部704及びゲートドライバ回路部706と、画素部702、ソースドライバ回路部704、及びゲートドライバ回路部706を囲むように配置されるシール材712と、第1の基板701に対向するように設けられる第2の基板705と、を有する。なお、第1の基板701と第2の基板705は、シール材712によって封止されている。すなわち、画素部702、ソースドライバ回路部704、及びゲートドライバ回路部706は、第1の基板701とシール材712と第2の基板705によって封止されている。なお、図17には図示しないが、第1の基板701と第2の基板705の間には表示素子が設けられる。
また、表示モジュール700は、第1の基板701上のシール材712によって囲まれている領域とは異なる領域に、画素部702、ソースドライバ回路部704、ゲートドライバ回路部706、ゲートドライバ回路部706と電気的に接続されるFPC端子部708(FPC:Flexible printed circuit)が設けられる。また、FPC端子部708には、FPC716が接続され、FPC716によって画素部702、ソースドライバ回路部704、及びゲートドライバ回路部706に各種信号等が供給される。また、画素部702、ソースドライバ回路部704、ゲートドライバ回路部706、及びFPC端子部708には、信号線710が各々接続されている。FPC716により供給される各種信号等は、信号線710を介して、画素部702、ソースドライバ回路部704、ゲートドライバ回路部706、及びFPC端子部708に与えられる。
また、表示モジュール700にゲートドライバ回路部706を複数設けてもよい。また、表示モジュール700としては、ソースドライバ回路部704、及びゲートドライバ回路部706を画素部702と同じ第1の基板701に形成している例を示しているが、この構成に限定されない。例えば、ゲートドライバ回路部706のみを第1の基板701に形成しても良い、またはソースドライバ回路部704のみを第1の基板701に形成しても良い。この場合、ソースドライバ回路またはゲートドライバ回路等が形成された基板(例えば、単結晶半導体膜、多結晶半導体膜で形成された駆動回路基板)を、第1の基板701に実装する構成としても良い。なお、別途形成した駆動回路基板の接続方法は、特に限定されるものではなく、COG(Chip On Glass)方法、ワイヤボンディング方法などを用いることができる。
また、表示モジュール700が有する画素部702、ソースドライバ回路部704及びゲートドライバ回路部706は、複数のトランジスタを有している。該複数のトランジスタとしては、先の実施の形態で説明したトランジスタを適用することができる。
また、表示モジュール700は、液晶素子を有することが出来る。該液晶素子を用いた表示装置の一例としては、液晶ディスプレイ(透過型液晶ディスプレイ、半透過型液晶ディスプレイ、反射型液晶ディスプレイ、直視型液晶ディスプレイ、投射型液晶ディスプレイ)などがある。なお、半透過型液晶ディスプレイや反射型液晶ディスプレイを実現する場合には、画素電極の一部、または、全部が、反射電極としての機能を有するようにすればよい。例えば、画素電極の一部、または、全部が、アルミニウム、銀、などを有するようにすればよい。さらに、その場合、反射電極の下に、SRAMなどの記憶回路を設けることも可能である。これにより、さらに、消費電力を低減することができる。
なお、表示モジュール700における表示方式は、プログレッシブ方式やインターレース方式等を用いることができる。また、カラー表示する際に画素で制御する色要素としては、RGB(Rは赤、Gは緑、Bは青を表す)の三色に限定されない。例えば、Rの画素とGの画素とBの画素とW(白)の画素の四画素から構成されてもよい。または、ペンタイル配列のように、RGBのうちの2色分で一つの色要素を構成し、色要素よって、異なる2色を選択して構成してもよい。またはRGBに、イエロー、シアン、マゼンタ等を一色以上追加してもよい。なお、色要素のドット毎にその表示領域の大きさが異なっていてもよい。ただし、開示する発明はカラー表示の表示装置に限定されるものではなく、モノクロ表示の表示装置に適用することもできる。
また、バックライト(有機EL素子、無機EL素子、LED、蛍光灯など)に白色光(W)を用いて表示装置をフルカラー表示させるために、着色層(カラーフィルタともいう。)を用いてもよい。着色層は、例えば、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)、イエロー(Y)などを適宜組み合わせて用いることができる。着色層を用いることで、着色層を用いない場合と比べて色の再現性を高くすることができる。このとき、着色層を有する領域と、着色層を有さない領域と、を配置することによって、着色層を有さない領域における白色光を直接表示に利用しても構わない。一部に着色層を有さない領域を配置することで、明るい表示の際に、着色層による輝度の低下を少なくでき、消費電力を2割から3割程度低減できる場合がある。ただし、有機EL素子や無機EL素子などの自発光素子を用いてフルカラー表示する場合、R、G、B、Y、ホワイト(W)を、それぞれの発光色を有する素子から発光させても構わない。自発光素子を用いることで、着色層を用いた場合よりも、さらに消費電力を低減できる場合がある。なお、本実施の形態においては、バックライト等を設けない構成、所謂反射型の液晶表示モジュールについて、以下説明を行う。
図17に示す一点鎖線Q−Rにおける断面図を図18に示す。図18に示す表示モジュールの詳細について、以下説明を行う。
<表示モジュールに関する説明>
図18に示す表示モジュール700は、引き回し配線部711と、画素部702と、ソースドライバ回路部704と、FPC端子部708と、を有する。また、引き回し配線部711は、信号線710を有する。また、画素部702は、トランジスタ750及び容量素子790を有する。また、ソースドライバ回路部704は、トランジスタ752を有する。
トランジスタ750及びトランジスタ752は、先に示すトランジスタを用いることができる。
本実施の形態で用いるトランジスタは、高純度化し、酸素欠損の形成を抑制した酸化物半導体膜を有する。該トランジスタは、オフ状態における電流値(オフ電流値)を低くすることができる。よって、画像信号等の電気信号の保持時間を長くすることができ、電源オン状態では書き込み間隔も長く設定できる。よって、リフレッシュ動作の頻度を少なくすることができるため、消費電力を抑制する効果を奏する。
また、本実施の形態で用いるトランジスタは、比較的高い電界効果移動度が得られるため、高速駆動が可能である。例えば、このような高速駆動が可能なトランジスタを液晶表示装置に用いることで、画素部のスイッチングトランジスタと、駆動回路部に使用するドライバトランジスタを同一基板上に形成することができる。すなわち、別途駆動回路として、シリコンウェハ等により形成された半導体装置を用いる必要がないため、半導体装置の部品点数を削減することができる。また、画素部においても、高速駆動が可能なトランジスタを用いることで、高画質な画像を提供することができる。
容量素子790は、一対の電極間に誘電体を有する構造である。より詳しくは、容量素子790の一方の電極としては、トランジスタ750のゲート電極として機能する導電膜と同一工程で形成された導電膜を用い、容量素子790の他方の電極としては、トランジスタ750のソース電極及びドレイン電極として機能する導電膜を用いる。また、一対の電極間に挟持される誘電体としては、トランジスタ750のゲート絶縁膜として機能する絶縁膜を用いる。
また、図18において、トランジスタ750、トランジスタ752、及び容量素子790上に、絶縁膜764、766、768及び平坦化絶縁膜770が設けられている。
絶縁膜764としては、例えば、PECVD装置を用いて、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜等を形成すればよい。また、絶縁膜768としては、例えば、PECVD装置を用いて、窒化シリコン膜等を形成すればよい。また、平坦化絶縁膜770としては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等の耐熱性を有する有機材料を用いることができる。なお、これらの材料で形成される絶縁膜を複数積層させることで、平坦化絶縁膜770を形成してもよい。また、平坦化絶縁膜770を設けない構成としてもよい。
また、信号線710は、トランジスタ750、752のソース電極及びドレイン電極として機能する導電膜と同じ工程で形成される。なお、信号線710は、トランジスタ750、752のソース電極及びドレイン電極と異なる工程で形成された導電膜、例えばゲート電極として機能する導電膜としてもよい。信号線710として、例えば、銅元素を含む材料を用いた場合、配線抵抗に起因する信号遅延等が少なく、大画面での表示が可能となる。
また、FPC端子部708は、接続電極760、異方性導電膜780、及びFPC716を有する。なお、接続電極760は、トランジスタ750、752のソース電極及びドレイン電極として機能する導電膜と同じ工程で形成される。また、接続電極760は、FPC716が有する端子と異方性導電膜780を介して、電気的に接続される。
また、第1の基板701及び第2の基板705としては、例えばガラス基板を用いることができる。また、第1の基板701及び第2の基板705として、可撓性を有する基板を用いてもよい。該可撓性を有する基板としては、例えばプラスチック基板等が挙げられる。
また、第1の基板701と第2の基板705の間には、構造体778が設けられる。構造体778は、絶縁膜を選択的にエッチングすることで得られる柱状のスペーサであり、第1の基板701と第2の基板705の間の距離(セルギャップ)を制御するために設けられる。なお、構造体778として、球状のスペーサを用いていても良い。また、本実施の形態においては、構造体778を第1の基板701側に設ける構成について例示したが、これに限定されない。例えば、第2の基板705側に構造体778を設ける構成、または第1の基板701及び第2の基板705双方に構造体778を設ける構成としてもよい。
また、第2の基板705側には、ブラックマトリクスとして機能する遮光膜738と、カラーフィルタとして機能する着色膜736と、遮光膜738及び着色膜736に接する絶縁膜734が設けられる。
<表示素子として液晶素子を用いる構成例>
図18に示す表示モジュール700は、液晶素子775を有する。液晶素子775は、導電膜772、導電膜774、及び液晶層776を有する。液晶層776としては、先に説明した双極子モーメントが0.01以上3以下である分子を有する液晶材料を用いる。導電膜774は、第2の基板705側に設けられ、対向電極としての機能を有する。図18に示す表示モジュール700は、導電膜772と導電膜774に印加される電圧によって、液晶層776の配向状態が変わることによって光の透過、非透過が制御され画像を表示することができる。
また、導電膜772は、トランジスタ750が有するソース電極及びドレイン電極として機能する導電膜に接続される。導電膜772は、平坦化絶縁膜770上に形成され画素電極、すなわち表示素子の一方の電極として機能する。また、導電膜772は、反射電極としての機能を有する。図18に示す表示モジュール700は、外光を利用し導電膜772で光を反射して着色膜736を介して表示する、所謂反射型のカラー液晶表示装置である。
導電膜772としては、可視光において透光性のある導電膜、または可視光において反射性のある導電膜を用いることができる。可視光において透光性のある導電膜としては、例えば、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)の中から選ばれた一種を含む材料を用いるとよい。可視光において反射性のある導電膜としては、例えば、アルミニウム、または銀を含む材料を用いるとよい。本実施の形態においては、導電膜772として、可視光において、反射性のある導電膜を用いる。
また、導電膜772として、可視光において反射性のある導電膜を用いる場合、該導電膜を積層構造としてもよい。例えば、下層に膜厚100nmのアルミニウム膜を形成し、上層に厚さ30nmの銀合金膜(例えば、銀、パラジウム、及び銅を含む合金膜)を形成する。上述の構造とすることで、以下の優れた効果を奏する。
(1)下地膜と導電膜772との密着性を向上させることができる。(2)薬液によってアルミニウム膜と、銀合金膜とを一括してエッチングすることが可能である。(3)導電膜772の断面形状を良好な形状(例えば、テーパー形状)とすることができる。(3)の理由としては、アルミニウム膜は、銀合金膜よりも薬液によるエッチング速度が遅い、または上層の銀合金膜のエッチング後、下層のアルミニウム膜が露出した場合に、銀合金膜よりも卑な金属、別言するとイオン化傾向の高い金属であるアルミニウムから電子を引き抜くため、銀合金膜のエッチングが抑制され、下層のアルミニウム膜のエッチングの進行が速くなるためである。
また、図18に示す表示モジュール700においては、画素部702の平坦化絶縁膜770の一部に凹凸が設けられている。該凹凸は、例えば、平坦化絶縁膜770を有機樹脂膜等で形成し、該有機樹脂膜の表面に凹凸を設けることで形成することができる。また、反射電極として機能する導電膜772は、上記凹凸に沿って形成される。したがって、外光が導電膜772に入射した場合において、導電膜772の表面で光を乱反射することが可能となり、視認性を向上させることができる。図18に示すように、反射型のカラー液晶表示装置とすることで、バックライトを用いずに表示することが可能となるため、消費電力を低減することができる。
また、表示モジュール700の外側に図19に示すように保護膜717を形成してもよい。保護膜717の成膜方法としては、一例としては、Atomic Layer Deposition法(以下、「ALD法」と表す)により成膜することが望ましい。
ALD法は、成膜面に対して極めて均一に成膜することができる。ALD法を用いることで、たとえば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化スズインジウム(ITO)、酸化タンタル、酸化シリコン、酸化マンガン、酸化ニッケル、酸化エルビウム、酸化コバルト、酸化テルル、チタン酸バリウム、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タンタル、窒化アルミニウム、窒化タングステン、窒化コバルト、窒化マンガン、窒化ハフニウムなどを保護膜として成膜することができる。また、保護膜は絶縁膜に限定されることはなく導電膜を成膜してもよい。たとえば、ルテニウム、白金、ニッケル、コバルト、マンガン、銅などを成膜することができる。
また、FPC端子部708など、電気的に接続する部分については、成膜されないようにマスキングすることが望ましい。マスキングする方法としては、有機膜、無機膜、金属などを用いることができる。たとえば、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等の酸化物絶縁膜、窒化シリコン、窒化アルミニウム等の窒化物絶縁膜、フォトレジスト、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等の有機材料を用いることができる。これらの膜をマスクとして用いた場合は、当該保護膜を成膜後に除去することができる。
また、ALD法により成膜される領域をメタルマスクでマスキングすることができる。当該メタルマスクは、鉄、クロム、ニッケル、コバルト、コバルト、タングステン、モリブデン、アルミニウム、銅、タンタル、チタン、から選ばれた金属元素、または上述した金属元素を成分とする合金か、上述した金属元素を組み合わせた合金等を用いて形成することができる。メタルマスクは表示パネルと近接させてもよいし、接触させてもよい。
ALD法で形成される膜は、極めて均一であり、緻密な膜を形成することができる。表示パネルの側面部にALD法で形成した保護膜717を形成することで、水分などの外的成分の浸入を抑えることができる。その結果、トランジスタ特性の変動を抑えることができ、周辺回路の動作を安定させることができる。また、狭額縁化が可能となり、画素領域の拡大、さらには表示装置を高精細化することができる。
なお、図18、または図19に示す表示モジュール700は、反射型のカラー液晶表示モジュールついて例示したが、これに限定されない、例えば、導電膜772を可視光において、透光性のある導電膜を用いることで透過型のカラー液晶表示モジュールとしてもよい。透過型のカラー液晶表示モジュールの場合、平坦化絶縁膜770に設けられる凹凸については、設けない構成としてもよい。
なお、図18、または図19において図示しないが、導電膜772、774の液晶層776と接する側に、それぞれ配向膜を設ける構成としてもよい。また、図18、または図19において図示しないが、偏光部材、位相差部材、反射防止部材などの光学部材(光学基板)などは適宜設けてもよい。例えば、偏光基板及び位相差基板による円偏光を用いてもよい。また、透過型の表示モジュール、または半透過型の表示モジュールの場合、光源としてバックライト、サイドライトなどを設けてもよい。
液晶素子としては、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、高分子分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶等を用いることができる。これらの液晶材料は、条件により、コレステリック相、スメクチック相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示す。
また、横電界方式を採用する場合、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相の一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を改善するために数重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を用いて液晶層に用いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が短く、光学的等方性であるため配向処理が不要である。また、ブルー相を示す液晶材料は、視野角依存性が小さい。また配向膜を設けなくてもよいのでラビング処理も不要となるため、ラビング処理によって引き起こされる静電破壊を防止することができ、作製工程中の液晶表示装置の不良や破損を軽減することができる。
また、表示素子として液晶素子を用いる場合、TN(Twisted Nematic)モード、ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optical Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モードなどを用いることができる。
また、ノーマリーブラック型の液晶表示装置、例えば垂直配向(VA)モードを採用した透過型の液晶表示装置としてもよい。垂直配向モードとしては、いくつか挙げられるが、例えば、MVA(Multi−Domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、ASVモードなどを用いることができる。
本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態においては、先の実施の形態で説明した表示モジュールに、タッチセンサ(接触検出装置)を設けることで、入出力装置(タッチパネルともいう)として機能させることができる構成について、図20、図21、及び図22を用いて説明する。以下において、上記実施の形態と重複する部分については、説明を省略する場合がある。なお、該入出力装置は、表示部101と、インターフェース部102を有する装置として捉えることもできる。
図20は、入出力装置の構成を説明する投影図である。
図20(A)は、入出力装置800の投影図であり、図20(B)は入出力装置800が備える検知ユニット820Uの構成を説明する投影図である。
図21は、図20(A)に示す入出力装置800のZ1−Z2における断面図である。
<入出力装置の構成例1>
本実施の形態で説明する入出力装置800は、可視光を透過する窓部834を具備し且つマトリクス状に配設される複数の検知ユニット820U、行方向(図中に矢印Rxで示す)に配置される複数の検知ユニット820Uと電気的に接続する走査線G1、列方向(図中に矢印Ryで示す)に配置される複数の検知ユニット820Uと電気的に接続する信号線DLならびに、検知ユニット820U、走査線G1および信号線DLを支持する第1の基材836を備える入力装置850と、窓部834に重なり且つマトリクス状に配設される複数の画素802および画素802を支持する第2の基材810を備える表示モジュール801と、を有する(図20(A)乃至図20(C)参照)。
検知ユニット820Uは、窓部834に重なる検知素子Cおよび検知素子Cと電気的に接続される検知回路839を備える(図20(B)参照)。
検知素子Cは、絶縁層823、絶縁層823(図20(B)には図示せず)を挟持する第1の電極821および第2の電極822を備える(図20(B)参照)。
検知回路839は、選択信号を供給され且つ検知素子Cの容量の変化に基づいて検知信号DATAを供給する。
走査線G1は、選択信号を供給することができ、信号線DLは、検知信号DATAを供給することができ、検知回路839は、複数の窓部834の間隙に重なるように配置される。
また、本実施の形態で説明する入出力装置800は、検知ユニット820Uおよび検知ユニット820Uの窓部834と重なる画素802の間に、着色層を備える。
本実施の形態で説明する入出力装置800は、可視光を透過する窓部834を具備する検知ユニット820Uを複数備える入力装置850と、窓部834に重なる画素802を複数備える表示モジュール801と、を有し、窓部834と画素802の間に着色層を含んで構成される。
これにより、入出力装置は容量の変化に基づく検知信号およびそれを供給する検知ユニットの位置情報を供給すること、ならびに検知ユニットの位置情報と関連付けられた画像情報を表示することができる。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な入出力装置を提供することができる。
また、入出力装置800は、入力装置850が供給する信号を供給されるフレキシブル基板FPC1または/および画像情報を含む信号を表示モジュール801に供給するフレキシブル基板FPC2を備えていてもよい。
また、傷の発生を防いで入出力装置800を保護する、保護基材837、保護層837pまたは/および入出力装置800が反射する外光の強度を弱める反射防止層867pを備えていてもよい。
また、入出力装置800は、表示モジュール801の操作線に選択信号を供給する走査線駆動回路803g、信号を供給する配線811およびフレキシブル基板FPC2と電気的に接続される端子819を有する。
以下に、入出力装置800を構成する個々の要素について説明する。なお、これらの構成は明確に分離できず、一つの構成が他の構成を兼ねる場合や他の構成の一部を含む場合がある。例えば、複数の窓部834に重なる位置に着色層を備える入力装置850は、入力装置850であるとともにカラーフィルタでもある。
《入出力装置の全体の構成》
入出力装置800は、入力装置850と、表示モジュール801と、を備える(図20(A)参照)。
《入力装置》
入力装置850は、複数の検知ユニット820Uおよび検知ユニット820Uを支持する第1の基材836を備える。例えば、40行15列のマトリクス状に複数の検知ユニット820Uを第1の基材836に配設する。
《窓部、着色層および遮光性の層》
窓部834は可視光を透過する。
窓部834に重なる位置に所定の色の光を透過する着色層を備える。例えば、青色の光を透過する着色層CFB、着色層CFGまたは着色層CFRを備える(図20(B)参照)。
なお、青色、緑色または/および赤色に加えて、白色の光を透過する着色層または黄色の光を透過する着色層などさまざまな色の光を透過する着色層を備えることができる。
着色層に金属材料、顔料または染料等を用いることができる。
複数の窓部834の間には遮光性の層BMを備える。遮光性の層BMは窓部834より光を透過しにくい。遮光性の層BMは窓部834以外の領域で生じる光漏れを遮光するものであり、光漏れの状態に応じて形状を変化させることが可能である。
カーボンブラック、金属酸化物、複数の金属酸化物の固溶体を含む複合酸化物等を遮光性の層BMに用いることができる。
遮光性の層BMと重なる位置に走査線G1、信号線DL、配線VPI、配線RESおよび配線VRESならびに検知回路839を備える。
なお、着色層および遮光性の層BMを覆う透光性のオーバーコート層を備えることができる。
《窓部の変形例》
以下では、窓部834の配置方向が図20とは異なる例を示す。図20で窓部834の長辺がZ1−Z2方向に平行になるように配置する例(以下、「縦画素配置」と表す。)を示しているが、これに限定されるものではなく、窓部834の短辺がZ1−Z2方向に平行になるような配置(以下、「横画素配置」と表す。)にしてもよい。図27(A)に縦画素配置を、図27(B)に横画素配置の例を示す。図27では信号線900、走査線901、画素902、画素トランジスタ領域903を示している。
遮光性の層BMは、光漏れのように、本来は表示に寄与せず、むしろ光学特性を損なう光を遮光することを目的としているが、窓部834の開口面積を狭めることにもなり、光利用効率や電力効率の低下要因ともなる。特に反射電極の場合は、表示の光源が入出力装置の外部の環境光のみであるため、窓部834の開口面積の低下が著しい視認性の低下につながる。
また、リフレッシュレートを低減させて駆動する方法では、ちらつきを緩和するため、反転駆動を実施する必要がある。これは液晶分子の分極に由来するフレクソエレクトリック効果によるちらつきの抑制を目的としている。さらに消費電力の観点からは、ソースライン反転駆動が好ましいが、縦画素配置で同駆動を行った場合、隣接する画素間には横電界が発生して、液晶素子の液晶の配列が乱れ、光漏れが生じやすくなる。このため、この部分を遮光性の層BMで遮光する必要がある。
表示装置においては、これを遮光するためBMを形成する必要があり、開口率の低下要因となる。また液晶を挟持する為の基板のアライメント精度も考慮すると、実際に発生している光漏れ領域よりも広くBMを形成する必要がある事がさらなる低下要因となる。
しかし、横画素配置の場合、ソースライン反転駆動を実施しても横電界が発生するのは画素の短辺方向のみとなる。この場合、長辺方向は光漏れが生じないので、遮光性の層BMで遮光する必要はなく、その分を窓部の開口領域として加えることができ、光利用効率、電力効率の向上が可能である。
《検知素子》
検知素子Cは、第1の電極821、第2の電極822および第1の電極821と第2の電極822の間に絶縁層823を有する(図21参照)。
第1の電極821は他の領域から分離されるように、例えば島状に形成される。特に、入出力装置800の使用者に第1の電極821が識別されないように、第1の電極821と同一の工程で作製することができる層を第1の電極821に近接して配置する構成が好ましい。より好ましくは、第1の電極821および第1の電極821に近接して配置する層の間隙に配置する窓部834の数をできるだけ少なくするとよい。特に、当該間隙に窓部834を配置しない構成が好ましい。
例えば、大気中に置かれた検知素子Cの第1の電極821または第2の電極822に、大気と異なる誘電率を有するものが近づくと、検知素子Cの容量が変化する。具体的には、指などのものが検知素子Cに近づくと、検知素子Cの容量が変化する。これにより、近接検知器に用いることができる。
第1の電極821および第2の電極822は、導電性の材料を含む。
例えば、無機導電性材料、有機導電性材料、金属または導電性セラミックスなどを第1の電極821および第2の電極822に用いることができる。
具体的には、第1の電極821及び第2の電極822として、アルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、タングステン、ニッケル、銀またはマンガンから選ばれた金属元素、上述した金属元素を成分とする合金または上述した金属元素を組み合わせた合金などを用いることができる。
または、第1の電極821及び第2の電極822として、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などの導電性酸化物を用いることができる。
または、第1の電極821及び第2の電極822として、グラフェンまたはグラファイトを用いることができる。グラフェンを含む膜は、例えば膜状に形成された酸化グラフェンを含む膜を還元して形成することができる。還元する方法としては、熱を加える方法や還元剤を用いる方法等を挙げることができる。
または、第1の電極821及び第2の電極822として、導電性高分子を用いることができる。
《検知回路》
検知回路839は例えばトランジスタM1乃至トランジスタM3を含む。また、検知回路839は電源電位および信号を供給する配線を含む。例えば、信号線DL、配線VPI、配線CS、走査線G1、配線RES、配線VRESおよび信号線DLなどを含む。なお、検知回路839の具体的な構成は実施の形態10で詳細に説明する。
なお、検知回路839を窓部834と重ならない領域に配置してもよい。
導電性を有する材料を配線(例えば、信号線DL、配線VPI、配線CS、走査線G1、配線RES、配線VRESおよび信号線DLなど)に適用できる。例えば、無機導電性材料、有機導電性材料、金属または導電性セラミックスなどを配線に用いることができる。、または、第1の電極821および第2の電極822に用いることができる材料と同一の材料を配線として適用してもよい。
また、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、チタン、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、又はパラジウム等の金属材料や、該金属材料を含む合金材料を走査線G1、信号線DL、配線VPI、配線RESおよび配線VRESに用いることができる。
また、第1の基材836に検知回路839を形成してもよい。または、他の基材に形成された検知回路839を第1の基材836に転置してもよい。
《第1の基材及び第2の基材》
第1の基材836及び第2の基材810としては、ガラス基板、または可撓性の材料(例えば、樹脂、樹脂フィルムまたはプラスチックフィルム等)を用いることができる。
より具体的には、第1の基材836及び第2の基材810としては、無アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、カリガラス若しくはクリスタルガラス等を用いることができる。または、第1の基材836としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート若しくはアクリル樹脂等の樹脂フィルムまたは樹脂板を用いることができる。
《保護基材、保護層》
保護基材837または/および保護層837pとしては、例えば、ガラス、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート若しくはアクリル樹脂等の樹脂フィルム、樹脂板または積層体等を保護基材817に用いることができる。
保護層837pとしては、例えば、ハードコート層またはセラミックコート層を用いることができる。具体的には、UV硬化樹脂または酸化アルミニウムを含む層を第2の電極822に重なる位置に形成してもよい。
《表示モジュール》
表示モジュール801は、マトリクス状に配置された複数の画素802を備える(図20(C)参照)。
例えば、画素802は副画素802B、副画素802Gおよび副画素802Rを含み、それぞれの副画素は表示素子と表示素子を駆動する画素回路を備える。
なお、画素802の副画素802Bは着色層CFBと重なる位置に配置され、副画素802Gは着色層CFGと重なる位置に配置され、副画素802Rは着色層CFRと重なる位置に配置される。
《画素の構成》
着色層CFRは液晶素子880と重なる位置にある。なお、液晶素子880は、一方の電極として反射電極872を有する(図21参照)。これにより、反射電極872で反射された外光の一部は着色層CFRを透過して、図中に示す矢印の方向に射出される。反射電極872としては、先の実施の形態に示す反射電極として機能する導電膜772と同様の構成とすることができる。また、液晶素子880は、双極子モーメントが0.01以上3以下である液晶層を有する。
また、着色層(例えば着色層CFR)と着色層(たとえば着色層CFG)の間には遮光性の層BMがある。
遮光性の層BMは複数の着色層の間を、着色層を囲うようにして配置してもいいし、光漏れが部分的に発生しているのであれば、その部分だけ遮光するように形状を設定して配置してもよい。
《走査線駆動回路の構成》
走査線駆動回路803gは、トランジスタ803tおよび容量803cを含む(図21参照)。
《変換器》
検知ユニット820Uが供給する検知信号DATAを変換してFPC1に供給することができるさまざまな回路を、変換器CONVに用いることができる(図20(A)および図21参照)。
例えば、トランジスタM4を変換器CONVに用いることができる。
《他の構成》
表示モジュール801は、反射防止層867pを画素に重なる位置に備える。反射防止層867pとして、例えば円偏光板を用いることができる。
図20(A)に示すように、表示モジュール801は、信号を供給することができる配線811を備え、端子819が配線811に設けられている。なお、画像信号および同期信号等の信号を供給することができるフレキシブル基板FPC2が端子819に電気的に接続されている。
なお、フレキシブル基板FPC2にはプリント配線基板(PWB)が取り付けられていても良い。
表示モジュール801は、走査線、信号線および電源線等の配線を有する。様々導電膜を配線に用いることができる。
表示モジュール801が有する配線としては、例えば、アルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、タングステン、ニッケル、イットリウム、ジルコニウム、銀またはマンガンから選ばれた金属元素、上述した金属元素を成分とする合金または上述した金属元素を組み合わせた合金等を用いることができる。とくに、アルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンの中から選択される一以上の元素を含むと好ましい。特に、銅とマンガンの合金がウエットエッチング法を用いた微細加工に好適である。
表示モジュール801が有する配線の具体的な構成としては、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にチタン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、窒化タンタル膜または窒化タングステン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、チタン膜と、そのチタン膜上にアルミニウム膜を積層し、さらにその上にチタン膜を形成する三層構造等を用いることができる。または、アルミニウム膜上にチタン、タンタル、タングステン、モリブデン、クロム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた一または複数を組み合わせた合金膜、もしくは窒化膜を用いてもよい。または、酸化インジウム、酸化錫または酸化亜鉛を含む透光性を有する導電材料を用いてもよい。
また、表示モジュール800の外側に図22に示すように保護膜890を形成してもよい。保護膜890の成膜方法としては、一例としては、ALD法により成膜することが望ましい。
ALD法は、成膜面に対して極めて均一に成膜することができる。ALD法を用いることで、たとえば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化スズインジウム(ITO)、酸化タンタル、酸化シリコン、酸化マンガン、酸化ニッケル、酸化エルビウム、酸化コバルト、酸化テルル、チタン酸バリウム、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タンタル、窒化アルミニウム、窒化タングステン、窒化コバルト、窒化マンガン、窒化ハフニウムなどを保護膜として成膜することができる。また、保護膜は絶縁膜に限定されることはなく導電膜を成膜してもよい。たとえば、ルテニウム、白金、ニッケル、コバルト、マンガン、銅などを成膜することができる。
また、FPC端子部891など、電気的に接続する部分については、成膜されないようにマスキングすることが望ましい。マスキングする方法としては、有機膜、無機膜、金属などを用いることができる。たとえば、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等の酸化物絶縁膜、窒化シリコン、窒化アルミニウム等の窒化物絶縁膜、フォトレジスト、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等の有機材料を用いることができる。これらの膜をマスクとして用いた場合は、当該保護膜を成膜後に除去することができる。
また、ALD法により成膜される領域をメタルマスクでマスキングすることができる。当該メタルマスクは、鉄、クロム、ニッケル、コバルト、コバルト、タングステン、モリブデン、アルミニウム、銅、タンタル、チタン、から選ばれた金属元素、または上述した金属元素を成分とする合金か、上述した金属元素を組み合わせた合金等を用いて形成することができる。メタルマスクは表示パネルと近接させてもよいし、接触させてもよい。
ALD法で形成される膜は、極めて均一であり、緻密な膜を形成することができる。表示パネルの側面部にALD法で形成した保護膜890を形成することで、水分などの外的成分の浸入を抑えることができる。その結果、トランジスタ特性の変動を抑えることができ、周辺回路の動作を安定させることができる。また、狭額縁化が可能となり、画素領域の拡大、さらには表示装置を高精細化することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、先の実施の形態で説明した入出力装置800の検知ユニット820Uに用いることができる検知回路839の構成および駆動方法について、図23を参照しながら説明する。
図23は、検知回路839および変換器CONVの構成および駆動方法を説明する図である。
図23(A)は、検知回路839および変換器CONVの構成を説明する回路図であり、図23(B−1)および図23(B−2)は駆動方法を説明するタイミングチャートである。
検知回路839は、ゲートが検知素子Cの第1の電極821と電気的に接続され、第1の電極が例えば接地電位を供給することができる配線VPIと電気的に接続される第1のトランジスタM1を備える(図23(A)参照)。
また、ゲートが選択信号を供給することができる走査線G1と電気的に接続され、第1の電極が第1のトランジスタM1の第2の電極と電気的に接続され、第2の電極が例えば検知信号DATAを供給することができる信号線DLと電気的に接続される第2のトランジスタM2を備える構成であってもよい。
また、ゲートがリセット信号を供給することができる配線RESと電気的に接続され、第1の電極が検知素子Cの第1の電極821と電気的に接続され、第2の電極が例えば接地電位を供給することができる配線VRESと電気的に接続される第3のトランジスタM3を備える構成であってもよい。
検知素子Cの容量は、例えば、第1の電極821または第2の電極822にものが近接すること、もしくは第1の電極821および第2の電極822の間隔が変化することにより変化する。これにより、検知回路839は、検知素子Cの容量の変化に基づく検知信号DATAを供給することができる。
また、検知回路839は、検知素子Cの第2の電極822の電位を制御することができる制御信号を供給することができる配線CSを備える。
なお、検知素子Cの第1の電極821、第1のトランジスタM1のゲートおよび第3のトランジスタの第1の電極が電気的に接続される結節部をノードAという。
配線VRESおよび配線VPIは例えば接地電位を供給することができ、配線VPOおよび配線BRは例えば高電源電位を供給することができる。
また、配線RESはリセット信号を供給することができ、走査線G1は選択信号を供給することができ、配線CSは検知素子Cの第2の電極822の電位を制御する制御信号を供給することができる。
また、信号線DLは検知信号DATAを供給することができ、端子OUTは検知信号DATAに基づいて変換された信号を供給することができる。
なお、検知信号DATAを変換して端子OUTに供給することができるさまざまな回路を、変換器CONVに用いることができる。例えば、変換器CONVを検知回路839と電気的に接続することにより、ソースフォロワ回路またはカレントミラー回路などが構成されるようにしてもよい。
具体的には、トランジスタM4を用いた変換器CONVを用いて、ソースフォロワ回路を構成できる(図23(A)参照)。なお、第1のトランジスタM1乃至第3のトランジスタM3と同一の工程で作製することができるトランジスタをトランジスタM4に用いてもよい。
また、トランジスタM1乃至トランジスタM3は半導体層を有する。例えば、4族の元素、化合物半導体または酸化物半導体を半導体層に用いることができる。具体的には、シリコンを含む半導体、ガリウムヒ素を含む半導体またはインジウムを含む酸化物半導体などを適用できる。なお、酸化物半導体を有する構成のトランジスタについては、先の実施の形態を参酌することができる。
<検知回路の駆動方法>
検知回路839の駆動方法について以下説明する。
《第1のステップ》
第1のステップにおいて、第3のトランジスタM3を導通状態にした後に非導通状態にするリセット信号をゲートに供給し、検知素子Cの第1の電極821の電位を所定の電位にする(図23(B−1)期間T1参照)。
具体的には、リセット信号を配線RESに供給させる。リセット信号が供給された第3のトランジスタM3は、ノードAの電位を例えば接地電位にする(図23(A)参照)。
《第2のステップ》
第2のステップにおいて、第2のトランジスタM2を導通状態にする選択信号をゲートに供給し、第1のトランジスタM1の第2の電極を信号線DLに電気的に接続する。
具体的には、走査線G1に選択信号を供給させる。選択信号が供給された第2のトランジスタM2は、第1のトランジスタM1の第2の電極を信号線DLに電気的に接続する(図23(B−1)期間T2参照)。
《第3のステップ》
第3のステップにおいて、制御信号を検知素子Cの第2の電極822に供給し、制御信号および検知素子Cの容量に基づいて変化する電位を第1のトランジスタM1のゲートに供給する。
具体的には、配線CSに矩形の制御信号を供給させる。矩形の制御信号を第2の電極822に供給された検知素子Cは、検知素子Cの容量に基づいてノードAの電位を上昇する(図23(B−1)期間T2の後半を参照)。
例えば、検知素子が大気中に置かれている場合、大気より誘電率の高いものが、検知素子Cの第2の電極822に近接して配置された場合、検知素子Cの容量は見かけ上大きくなる。
これにより、矩形の制御信号がもたらすノードAの電位の変化は、大気より誘電率の高いものが近接して配置されていない場合に比べて小さくなる(図23(B−2)実線参照)。
《第4のステップ》
第4のステップにおいて、第1のトランジスタM1のゲートの電位の変化がもたらす信号を信号線DLに供給する。
例えば、第1のトランジスタM1のゲートの電位の変化がもたらす電流の変化を信号線DLに供給する。
変換器CONVは、信号線DLを流れる電流の変化を電圧の変化に変換して供給する。
《第5のステップ》
第5のステップにおいて、第2のトランジスタM2を非導通状態にする選択信号をゲートに供給する。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、上記実施の形態で説明した液晶表示装置を用いて作製される電子機器の具体例について、図24を用いて説明する。
本発明を適用可能な電子機器の一例として、テレビジョン装置(テレビ、またはテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音楽再生装置、遊技機(パチンコ機、スロットマシン等)、ゲーム筐体が挙げられる。これらの電子機器の具体例を図24に示す。
図24(A)は、表示部を有する携帯情報端末1400を示している。携帯情報端末1400は、筐体1401に表示部1402及び操作ボタン1403が組み込まれている。本発明の一態様の液晶表示装置は、表示部1402に用いることができる。
図24(B)は、携帯電話機1410を示している。携帯電話機1410は、筐体1411に表示部1412、操作ボタン1413、スピーカー1414、及びマイク1415が組み込まれている。本発明の一態様の液晶表示装置は、表示部1412に用いることができる。
図24(C)は、音楽再生装置1420を示している。音楽再生装置1420は、筐体1421に表示部1422、操作ボタン1423、アンテナ1424が組み込まれている。またアンテナ1424からは、無線信号により情報を送受信することができる。本発明の一態様の液晶表示装置は、表示部1422に用いることができる。
表示部1402、表示部1412及び表示部1422は、タッチ入力機能を有しており、表示部1402、表示部1412及び表示部1422に表示された表示ボタン(図示せず)を指などで触れることで、画面操作や、情報を入力することができる。
先の実施の形態に示した液晶表示装置を表示部1402、表示部1412及び表示部1422に用いることで、表示品位の向上が図られた表示部1402、表示部1412及び表示部1422とすることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態9)
本実施の形態では、上記実施の形態で説明したリフレッシュレートを低減する意義に関して説明を行う。
目の疲労には、神経系の疲労と、筋肉系の疲労の2種類がある。神経系の疲労は、長時間液晶表示装置の発光、点滅画面を見続けることで、その明るさが眼の網膜や神経、脳を刺激して疲れさせるものである。筋肉系の疲労は、ピント調節のときに使用する毛様体の筋肉を酷使することにより疲れさせるものである。
図25(A)に、従来の液晶表示装置の表示を表す模式図を示す。図25(A)に示すように、従来の液晶表示装置の表示では、1秒間に60回の画像の書き換えが行われている。このような画面を長時間見続けることにより、使用者の眼の網膜や神経、脳を刺激して眼の疲労が引き起こされるおそれがあった。
本発明の一態様では、液晶表示装置の画素部に、酸化物半導体を用いたトランジスタ、例えば、CAAC−OSを用いたトランジスタを適用する。当該トランジスタのオフ電流は、極めて小さいため、フレーム周波数を下げても、液晶表示装置の輝度の維持が可能となる。
つまり、図25(B)に示すように、例えば、5秒間に1回の画像の書き換えが可能となるため、極力長い時間同じ映像を見ることが可能となり、使用者に視認される画面のちらつきが低減される。これにより、使用者の眼の網膜や神経、脳の刺激が低減され、神経系の疲労が軽減される。
また、図26(A)に示すように、1画素のサイズが大きい場合(例えば精細度が150ppi未満の場合)、液晶表示装置に表示された文字はぼやけてしまう。液晶表示装置に表示されたぼやけた文字を長時間見続けると、毛様体の筋肉が、絶えずピントを合わせようと動いているにもかかわらず、ピントが合わせづらい状態が続くことになり、目に負担をかけてしまうおそれがあった。
これに対し、図26(B)に示すように、本発明の一態様にかかる液晶表示装置では、1画素のサイズが小さく高精細な表示が可能となるため、緻密で滑らかな表示とすることができる。これにより、毛様体の筋肉が、ピントを合わせやすくなるため、使用者の筋肉系の疲労が軽減される。
なお、目の疲労を定量的に測定する方法が検討されている。例えば、神経系の疲労の評価指標としては、臨界融合周波数(CFF:Critical Flicker(Fusion) Frequency)などが知られている。また、筋肉系の疲労の評価指標としては、調節時間や調節近点距離などが知られている。
そのほか、目の疲労を評価する方法として、脳波測定、サーモグラフィ法、瞬きの回数の測定、涙液量の評価、瞳孔の収縮反応速度の評価や、自覚症状を調査するためのアンケート等がある。
本発明の一態様によれば、目に優しい液晶表示装置を提供することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態10)
本実施の形態では、実施の形態1に示した情報処理装置の一例である電子機器を示す。図28(A)は、電子機器の外観写真図であり、図28(B)は、該電子機器を側面から撮影した写真図であり、図28(C)は該電子機器を背面からの写真図である。図29は、該電子機器を側面から見たときの構造模式図である。
また、図28及び図29に示す電子機器は、腕に装着することができる表示装置であり、映像や情報を表示することができる。表示部は曲面である。電源であるリチウムイオン二次電池が可撓性を有するため、腕に合う形状を実現することができる。外観もデザイン性に優れており、アクセサリー(装身具)しての利用もできる。
図28及び図29に示す電子機器は、支持構造体1001、二次電池1002、制御基板1004、表示モジュール1011、保護部材1013、カバー1012を有する。具体的には、支持構造体1001に二次電池1002を有し、二次電池1002上に制御基板1004を有し、制御基板1004上に保護部材1013を有し、保護部材1013上に表示モジュール1011、およびカバー1012を有している。また、電子機器はワイヤレス充電のためのアンテナ1005を有し、Qi規格によるワイヤレス充電を行うことができる。また、電子機器は表示に用いるデータ(映像信号)を外部の機器と無線通信するための通信装置1007を有している。
二次電池1002は、外装体が薄く柔軟性を有するフィルムであり、曲面を有する支持構造体1001に貼り付け、支持構造体1001の曲率半径の大きい領域の曲面部分に追随して変形させることができる。
図28(B)及び(C)に示すように、電子機器は、支持構造体1001に、透光性を有するプラスチック基板が用いられると、電子機器の背面側から二次電池1002が視認でき、二次電池1002のエンボス加工されたフィルム表面を観察できる。
また、支持構造体1001は可撓性を有している。よって、支持構造体1001は、容易に湾曲させることができる。なお、支持構造体1001としてプラスチック以外の材料を用いることもできる。支持構造体1001の形状は、帯状の構造物を湾曲させた腕輪型とする。また、支持構造体1001は少なくとも一部が柔軟性を有しており、支持構造体1001を変形させながら手首にはめ込むことができる。
保護部材1013は外部からの予期せぬ衝撃から電子機器の内部の構造物、特に制御基板1004を保護する。電子機器の一部として変形するため、支持構造体1001と同様の材料を用いることができる。但し、保護部材1013の材料に、支持構造体1001とは異なる材料を用いてもよい。
カバー1012は、一方の面に接着剤が塗布された遮光性を有するフィルムで、電子機器全体を包み、各構造物を一体とする機能を有し、表示部1015において開口を有する。カバー1012は遮光性を有するため内部構造を隠すことができ、電子機器のデザイン性を向上することができる。ただし、電子機器は、外部から内部構造を視認できることを意図したデザインとすることも可能であり、そのデザインを採用する場合カバー1012は遮光性を有していなくてもよい。また、保護部材1013が遮光性を有する場合にも、カバー1012は遮光性を有していなくてもよい。
制御基板1004は、曲がるためのスリットを有し、通信装置1007、マイコン、記憶装置、FPGA、DAコンバータ、充電制御IC、レベルシフタなどを設けた構成を有する。また、制御基板1004は、入出力コネクタ1014を介して表示部1015を有する表示モジュール1011と接続する。また、制御基板1004は、配線1008を通じてアンテナ1005と接続されており、配線1003と接続部1010を通じて二次電池1002と接続されている。電源制御回路1006が二次電池1002の充放電を制御する。通信装置1007は、外部からの映像信号を受信することもできる。制御基板1004に搭載された各構成は、記憶部及び映像信号を処理することができる処理部としての機能を有する。
表示モジュール1011は少なくともFPC1009まで取り付けられた表示パネルのことを指している。図29に示す電子機器は、表示部1015とFPC1009と駆動回路を有し、さらに二次電池1002から給電するためのコンバータを設けることが好ましい。
表示モジュール1011は、表示部1015が可撓性を有し、柔軟性を有するフィルム上に表示素子を有する。また、二次電池1002と表示部が一部重なる位置に配置することが好ましく、一部または全部が重なる位置に配置することで、二次電池1002から表示部1015までの電力経路を短縮、即ち配線距離を短縮し、消費電力を低減する。また、保護部材1013とカバー1012の間に表示モジュールを設けることにより、しわや捩れ等の予期せぬ変形から表示モジュール1011を保護することができ、電子機器の製品としての寿命を向上させることができる。
柔軟性を有するフィルム上に表示素子を作製する方法としては、柔軟性を有するフィルム上に表示素子を直接作製する方法や、ガラス基板などの剛性を有する基板上に表示素子を含む層を形成した後、基板をエッチングや研磨などにより除去した後、その表示素子を含む層と柔軟性を有するフィルムを接着する方法や、ガラス基板などの剛性を有する基板上に剥離層を設け、その上に表示素子を含む層を形成した後、剥離層を利用して剛性を有する基板と表示素子を含む層を分離し、その表示素子を含む層と柔軟性を有するフィルムを接着する方法などがある。
また、表示部1015にタッチパネルを搭載し、そのタッチパネルで電子機器への情報入力や操作などが可能となるようにしてもよい。また、使用者が疲労に関する情報を入力するための、入力インターフェース部として機能することもできる。
本電子機器は、据え置き型のディスプレイと比較して表示部の大きさは小さくせざるを得ないため、使用者が表示部に表示された映像を長時間視聴し続けたときに疲労が発生しやすい。しかし、本発明の一態様に係る情報処理装置として機能する本電子機器は、映像信号に使用者の疲労を軽減する処理を行うことができる。また、本電子機器の表示部に3次元映像を表示してもよい。その場合、本電子機器は、3次元映像により発生する疲労を軽減する処理をも映像信号に行うことができる。
なお、本実施の形態に示す構成などは、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて用いることができる。
なお、ある一つの実施の形態の中で述べる内容(一部の内容でもよい)は、その実施の形態で述べる別の内容(一部の内容でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態で述べる内容(一部の内容でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを行うことが出来る。
なお、実施の形態の中で述べる内容とは、各々の実施の形態において、様々な図を用いて述べる内容、又は明細書に記載される文章を用いて述べる内容のことである。
なお、ある一つの実施の形態において述べる図(一部でもよい)は、その図の別の部分、その実施の形態において述べる別の図(一部でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態において述べる図(一部でもよい)に対して、組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、明細書の中の図面や文章において規定されていない内容について、その内容を除くことを規定した発明の一態様を構成することが出来る。または、ある値について、上限値と下限値などで示される数値範囲が記載されている場合、その範囲を任意に狭めることで、または、その範囲の中の一点を除くことで、その範囲を一部除いた発明の一態様を規定することができる。これらにより、例えば、従来技術が本発明の一態様の技術的範囲内に入らないことを規定することができる。
なお、本明細書等においては、ある一つの実施の形態において述べる図または文章において、少なくとも一つの具体例が記載される場合、その具体例の上位概念を導き出すことは、当業者であれば容易に理解される。したがって、ある一つの実施の形態において述べる図または文章において、少なくとも一つの具体例が記載される場合、その具体例の上位概念も、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。そして、その発明の一態様は、明確であると言える。
なお、本明細書等においては、少なくとも図に記載した内容(図の中の一部でもよい)は、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。したがって、ある内容について、図に記載されていれば、文章を用いて述べていなくても、その内容は、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。同様に、図の一部を取り出した図についても、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。そして、その発明の一態様は明確であると言える。
100 情報処理装置
101 表示部
102 インターフェース部
103 処理部
104 記憶部
105 入力部
106 情報入出力部
600 装置
601 入力ボタン
602 筐体
603 配線
610 キーボード
611 装置
612 キー
620 液晶ディスプレイ
621 アイコン
622 筐体
623 表示パネル
624 スタンド
625 カーソル
630 液晶ディスプレイ
631 撮像装置
700 表示モジュール
701 基板
702 画素部
703 グラフィックユニット
704 ソースドライバ回路部
705 基板
706 ゲートドライバ回路部
708 FPC端子部
710 信号線
711 配線部
712 シール材
716 FPC
717 保護膜
734 絶縁膜
736 着色膜
738 遮光膜
750 トランジスタ
752 トランジスタ
760 接続電極
764 絶縁膜
766 絶縁膜
768 絶縁膜
770 平坦化絶縁膜
772 導電膜
774 導電膜
775 液晶素子
776 液晶層
778 構造体
780 異方性導電膜
790 容量素子
800 入出力装置
801 表示モジュール
802 画素
802B 副画素
802G 副画素
802R 副画素
803c 容量
803g 走査線駆動回路
803t トランジスタ
810 基材
811 配線
817 保護基材
819 端子
820U 検知ユニット
821 電極
822 電極
823 絶縁層
834 窓部
836 基材
837 保護基材
837p 保護層
839 検知回路
850 入力装置
867p 反射防止層
872 反射電極
880 液晶素子
890 保護膜
900 信号線
901 走査線
902 画素
903 画素トランジスタ領域
1001 支持構造体
1002 二次電池
1003 配線
1004 制御基板
1005 アンテナ
1006 電源制御回路
1007 通信装置
1008 配線
1009 FPC
1010 接続部
1011 表示モジュール
1012 カバー
1013 保護部材
1014 入出力コネクタ
1015 表示部
1100 トランジスタ
1101 基板
1102 ゲート電極
1103 絶縁層
1104 酸化物半導体層
1104a チャネル領域
1104b n型領域
1104c n型領域
1105a 電極
1105b 電極
1106 絶縁層
1107 絶縁層
1110 トランジスタ
1114 酸化物半導体層
1114a 酸化物半導体層
1114b 酸化物半導体層
1120 トランジスタ
1124 酸化物半導体層
1124a 酸化物半導体層
1124b 酸化物半導体層
1124c 酸化物半導体層
1150 トランジスタ
1151 絶縁層
1152 絶縁層
1154 絶縁層
1156 絶縁層
1160 トランジスタ
1164 酸化物半導体層
1164a 酸化物半導体層
1164b 酸化物半導体層
1164c 酸化物半導体層
1170 トランジスタ
1401 筐体
1402 表示部
1412 表示部
1420 音楽再生装置
1422 表示部
1424 アンテナ
5100 ペレット
5120 基板
5161 領域

Claims (12)

  1. 処理部を有し、
    前記処理部は、映像信号が入力される機能を有し、
    前記処理部は、前記映像信号を評価して映像に関する情報を作成する機能を有し、
    前記処理部は、前記映像に関する情報を基に前記映像信号に対する処理を決定する機能を有し、
    前記処理部は、前記処理及び前記映像信号を送信することができる機能、または、前記処理が施された映像信号を送信することができる機能を有する情報処理装置。
  2. 処理部と、入力インターフェース部と、を有し、
    前記処理部は、映像信号が入力される機能を有し、
    前記処理部は、前記映像信号を評価して映像に関する情報を作成する機能を有し、
    前記入力インターフェース部は、入力ボタンを有し前記ボタンが押下されたときに処理部に情報を送信する機能を有し、または、アイコンを有し前記アイコンがクリックされたときに処理部に情報を送信する機能を有し、
    前記処理部は、前記情報を受信したとき、前記映像に関する情報を基に前記映像信号に対する処理を決定する機能を有し、
    前記処理部は、前記処理及び前記映像信号を送信することができる機能、または、前記処理が施された映像信号を送信することができる機能を有する情報処理装置。
  3. 処理部と、表示部と、入力インターフェース部と、を有し
    前記処理部は、映像信号が入力される機能を有し、
    前記処理部は、前記映像信号を評価して映像に関する情報を作成する機能を有し、
    前記入力インターフェース部は、入力ボタンを有し前記ボタンが押下されたときに処理部に情報を送信する機能を有し、または、表示部に表示されたアイコンを有し前記アイコンがクリックされたときに処理部に情報を送信する機能を有し、
    前記処理部は、前記情報を受信したとき前記映像に関する情報を基に前記映像信号に対する処理を決定する機能を有し、
    前記表示部は、前記処理を施された映像信号を表示する機能を有し、
    前記処理部は、前記処理及び前記映像信号を送信することができる機能、または、前記処理が施された映像信号を送信することができる機能を有する情報処理装置。
  4. 処理部と、表示部と、入力インターフェース部と、記憶部と、を有し
    前記処理部は、映像信号が入力される機能を有し、
    前記処理部は、前記映像信号を評価して映像に関する情報を作成する機能を有し、さらに前記評価情報を記憶部に送信し保存させる機能を有し、
    前記入力インターフェース部は、入力ボタンを有し前記ボタンが押下されたときに処理部に情報を送信する機能を有し、または、表示部に表示されたアイコンを有し前記アイコンがクリックされたときに処理部に情報を送信する機能を有し、
    前記処理部は、前記情報を受信したとき前記映像に関する情報を基に前記映像信号に対する処理を決定する機能を有し、
    前記表示部は、前記処理を施された映像信号を表示する機能を有し、
    前記処理部は、前記処理についての情報を前記記憶部に送信し保存させる機能を有する情報処理装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の情報処理装置において、
    前記表示部は、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、プラズマディスプレイパネル、CRT、LEDディスプレイまたは電子ペーパーであることを特徴とする情報処理装置。
  6. 請求項3乃至5のいずれか一に記載の情報処理装置において、
    前記表示部は、1Hz以下のフレーム周波数にて表示する機能を有することを特徴とする情報処理装置。
  7. 請求項3乃至6のいずれか一に記載の情報処理装置において、
    前記表示部は、酸化物半導体を用いたトランジスタを有することを特徴とする情報処理装置。
  8. 請求項2乃至7のいずれか一に記載の情報処理装置において、
    前記インターフェース部が前記処理部に送信する前記情報は、前記情報処理装置の使用者の疲労に関する情報であることを特徴とする情報処理装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一に記載の情報処理装置において、
    前記処理は、前記映像信号の明度コントラストを下げる処理、明度コントラストを上げる処理、明度を下げる処理、明度を上げる処理、補色コントラストを下げる処理、または、補色コントラストを上げる処理であることを特徴とする情報処理装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一に記載の情報処理装置において、
    前記処理部は、CPU(中央演算処理装置)、または、半導体チップ(ICチップ)であることを特徴とする情報処理装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一に記載の情報処理装置において、
    前記処理部は、管理装置と接続され、
    前記処置部は、前記処理に関する情報を前記管理装置に送信する機能を有することを特徴とする情報処理装置。
  12. 処理部と、表示部と、入力インターフェース部と、を有し
    前記処理部は、映像信号が入力される機能を有し、
    前記処理部は、前記映像信号を評価して映像に関する情報を作成する機能を有し、
    前記入力インターフェース部は、入力ボタンを有し前記ボタンが押下されたときに処理部に情報を送信する機能を有し、または、表示部に表示されたアイコンを有し前記アイコンがクリックされたときに処理部に情報を送信する機能を有し、
    前記処理部は、前記情報を受信したとき前記映像に関する情報を基に前記映像信号に対する処理を決定する機能を有し、
    前記表示部は、前記処理を施された映像信号を表示する機能を有し、
    前記処理部は、前記処理及び前記映像信号を送信することができる機能、または、前記処理が施された映像信号を送信することができる機能を有する表示装置。
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