JP2016172229A - 水素分離膜、水素分離モジュール、水素分離装置および水素製造装置 - Google Patents

水素分離膜、水素分離モジュール、水素分離装置および水素製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 低温での水素透過速度が高い水素分離膜、水素分離モジュール、水素分離装置および水素製造装置を提供する。【解決手段】 選択的に水素を透過する金属膜3の表面のうち少なくとも一方の表面に、アニオン性の配位部位1を有する有機化合物2が存在する水素分離膜5では、金属膜3の表面における水素原子の化学吸着エネルギーが低下して、金属膜3の表面から内部への水素原子の侵入、および金属膜3の表面から気相への水素分子の脱離が容易になり、低温における水素透過速度が向上する。このような水素分離膜5を用いて水素分離モジュール7を構成し、水素分離装置10、水素製造装置20に適用することで、水素の分離効率、製造効率を向上できる。【選択図】 図1

Description

本発明は、水素分離膜、水素分離モジュール、水素分離装置および水素製造装置に関するものである。
高純度の水素を得る目的で、水素分離膜が提案されている。水素分離膜の一方式として、例えば特許文献1に示すような、選択的に水素を透過するPd、Pd系合金、V系合金、Nd系合金、Zr系合金などの金属膜を利用したものがある。この方式の分離膜では、金属膜の一方の表面に物理吸着した水素分子が、金属膜との相互作用により解離し、水素原子の状態で金属膜の一方の表面に化学吸着する。この水素原子は、金属膜の内部を拡散して金属膜の他方の表面に到達し、金属膜の他方の表面に再び化学吸着した状態になる。この状態から水素原子同士が再結合し、水素分子となって金属膜の他方の面から脱離する。上述のような金属膜において、これらの反応は水素でしか起こらないため、水素を含む混合ガスを上述のような金属膜に透過させることによって、高純度の水素ガスを生成することができる。
非特許文献1に示すように、高温における金属膜の水素透過速度は、金属膜の内部における水素原子の拡散速度により律速される。一方、300℃以下の低温における金属膜の水素透過速度は、金属膜の表面での水素の挙動により律速される。
特開2009−106794号公報
T. L. Ward et al., J. Membr. Sci. 153, 211 (2009)
非特許文献1に開示されているように、金属膜の水素透過速度は、表面過程に律速される300℃以下の低温では著しく低下するという問題があった。水素原子が金属膜の表面に化学吸着した状態は非常に安定であり、金属膜の表面から金属膜の内部への水素原子の侵入、および金属膜の表面から気相への水素ガスの脱離が、低温では起こりにくくなるためである。したがって、金属膜を水素分離膜として用いる際は、金属膜を高温に加熱する必要があった。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたもので、低温での水素透過速度が高い水素分離膜、水素分離モジュール、水素分離装置および水素製造装置を提供することを目的とする。
本発明の水素分離膜は、選択的に水素を透過する金属膜の表面のうち少なくとも一方の表面に、アニオン性の配位部位を有する有機化合物が存在することを特徴とする。
本発明の水素分離モジュールは、多孔質材料からなる支持体と、該支持体の少なくとも一方の表面に設けられた水素分離膜と、を備え、前記水素分離膜が、上述の水素分離膜であることを特徴とする。
本発明の水素分離装置は、水素分子を含むガスを導入する入口流路と、上述の水素分離モジュールと、該水素分離モジュールを透過した水素ガスを排出する出口流路と、前記水素分離モジュールを透過しない排ガスを排出する排ガス流路と、を備えることを特徴とする。
本発明の水素製造装置は、水素原子を含む原料を導入する入口流路と、前記原料から水素分子を生成する改質部と、上述の水素分離モジュールと、該水素分離モジュールを透過した水素ガスを排出する出口流路と、前記水素分離モジュールを透過しない排ガスを排出する排ガス流路と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、低温での水素透過速度が高い水素分離膜、水素分離モジュール、水素分離装置および水素製造装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係る水素分離膜の表面近傍を示す断面模式図である。 本発明の他の実施形態に係る水素分離膜の表面近傍を示す断面模式図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る水素分離膜の表面近傍を示す断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る水素分離モジュールを示す断面模式図である。 本発明の他の実施形態に係る水素分離モジュールを示す断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る水素分離装置を示す断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る水素製造装置を示す断面模式図である。 本発明の他の実施形態に係る水素製造装置を示す断面模式図である。 水素透過特性の評価装置の概略図である。
本発明の水素分離膜の実施形態について、図1〜3に基いて説明する。図1〜3は、本実施形態の水素分離膜の表面近傍を示す断面模式図である。本実施形態では、金属膜3の少なくとも一方の表面に、アニオン性配位部位1を有する有機化合物2が存在している。ここで、アニオン性配位部位1とは、溶媒に溶解させた際、官能基からカチオンが容易に解離し、アニオンとなる官能基を意味する。
金属膜3は、その表面に水素分子を物理吸着する。金属膜3の一方の表面に物理吸着した水素分子は、金属原子Mとの相互作用により水素原子に解離する。解離した水素原子は金属膜3の表面に化学吸着した後、金属膜3の内部に侵入し、拡散する。金属膜3の内部を拡散して金属膜3の他方の表面に到達した水素原子は、金属膜3の他方の表面に再び化学吸着した状態となる。金属膜3の他方の表面に化学吸着した水素原子同士は、再結合して水素分子となり、金属膜3の他方の面から脱離する。
金属膜3の表面における水素原子の化学吸着エネルギーは大きいため、低温(例えば300℃以下)では、水素原子が金属膜3の表面にとどまりやすい。そのため、300℃以下の温度領域における金属膜3の水素透過速度は、金属膜3の表面から内部への水素原子の侵入、および金属膜3の表面から気相への水素分子の脱離により律速される。
本実施形態では、金属膜3の少なくとも一方の表面にアニオン性の配位部位1が存在する。アニオン性の配位部位1と金属膜3を構成する金属原子Mとの間に存在する結合により、水素原子と金属原子Mとの間の結合が弱められる。その結果、水素原子の化学吸着エネルギーが低下して、金属膜3の表面から内部への水素原子の侵入、および金属膜3の表
面から気相への水素分子の脱離が容易になり、低温における水素透過速度が向上するという効果が得られる。
また、金属膜3の水素透過速度は時間とともに低下する。これは、金属膜3を用いた水素分離処理を開始した初期段階では、金属膜3は内部に水素原子を含有していないため、水素原子が金属膜3の内部を容易に拡散し透過するが、水素分離処理の稼働時間が経過するとともに金属膜3の表面及び内部における水素濃度が高くなり、新たな水素の解離・吸着、および水素原子の金属膜内部における拡散が困難になるためである。このように、水素透過速度が低下すると、分離された水素分子(水素ガス)の流量が安定しないという懸念があった。
本実施形態では、金属膜3のアニオン性の配位部位1が存在する表面において、水素原子の化学吸着エネルギーが低下するため、水素原子が金属膜3の内部に拡散しやすくなり、金属膜3の表面および内部における水素の濃度分布が速やかに定常状態に達する。したがって、水素の透過速度が速やかに一定値に収束し、分離された水素分子(水素ガス)の流量が安定するという効果が得られる。
また、金属膜3は、汚染された場合には洗浄液で洗浄する。しかし、金属膜3を洗浄液で洗浄すると、金属膜3の水素透過速度が著しく低下してしまう。これは、洗浄液の分子が金属膜3の表面に吸着してしまい、金属膜3の表面における水素分子の解離・吸着サイトが極端に少なくなってしまうことに起因する。
本実施形態では、金属膜3のアニオン性の配位部位1が存在する表面において、洗浄液の分子の吸着エネルギーも小さくなる。結果として、洗浄液の分子が金属膜3の表面に吸着しにくくなり、洗浄液で水素分離膜5を洗浄しても、水素透過速度が低下しにくくなる。
アニオン性配位部位1は、金属膜3を構成する金属原子4との間に配位結合を形成していることが望ましい。アニオン性配位部位1と、金属膜3を構成する金属原子Mとの間に強い結合が形成されることによって、水素原子が金属膜3の表面に化学吸着した際、水素原子と金属原子Mとの間の結合がより効果的に弱められる。すなわち、金属膜3の表面における水素原子の化学吸着エネルギーが低下し、金属膜3の表面から内部への水素原子の侵入、および金属膜3の表面から気相への水素分子の脱離がさらに容易になる。その結果、金属膜3の表面における水素原子の吸着・水素分子の脱離過程(以下、単に表面過程という場合もある)に律速される、低温での水素透過速度がさらに向上する。また、金属膜3の表面および内部における水素の濃度分布が速やかに定常状態に達するため、水素の透過速度がより速やかに一定値に収束し、より安定した流量の水素が得られる。また、金属膜3を洗浄液で洗浄する際、金属膜3の表面における洗浄液の分子の吸着エネルギーが小さくなるため、洗浄液で水素分離膜5を洗浄しても、水素透過速度が低下しにくくなる。
アニオン性配位部位1としては、カルボキシ基(−COOH)、フェノール性ヒドロキシ基(−PhOH)、チオール基(−SH)、スルホ基(−SOH)、ホスホン酸基(−PO)、リン酸基(−OPO)、およびこれらが有する水素原子(H)をアルカリ金属、アルカリ土類金属などの原子で置換したものが挙げられる。これらのアニオン性配位部位1は、Hあるいはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンなどが容易に解離して、−COO、−PhO、−S、−SO 、−PO 2−、−OPO 2−などのアニオンとなり、金属原子Mに配位しやすくなるため望ましい。なお、アニオン化したこれらの官能基も、アニオン性配位部位1と呼称する。
有機化合物2は、図1に示すような環状構造を含んでいることが望ましい。図1では、
有機化合物2の一例としてトリメシン酸を示した。有機化合物2が環状構造を含む場合、環状構造のサイズが金属膜3を構成する金属原子Mよりも大きいため、金属膜3の表面において、隣接する有機化合物2の分子同士の間隔は、隣接する金属原子M同士の間隔よりも大きくなる。すなわち、有機化合物2のアニオン性配位部位1は、金属膜3の表面に存在する金属原子Mの一部と結合するだけで、金属膜3の表面には、アニオン性配位部位1が配位していない金属原子Mが多く存在する。アニオン性配位部位1が配位していない金属原子Mは、水素が解離・吸着するためのサイトになる。すなわち、アニオン性配位部位1によって水素原子の化学吸着エネルギーを低下させると同時に、水素が解離・吸着するサイトが十分に存在するため、水素の透過速度がより向上する。
環状構造は、図1のような芳香環であってもよいし、芳香性を有さない環状構造であってもよい。三員環、四員環、五員環、六員環、七員環など、環を構成する分子数は特に限定されないが、サイズの大きい五員環以上とすることで、有機化合物2同士が一定の間隔で配列しやすいため望ましい。環は、炭素のみで構成されていてもよいし、窒素、酸素、硫黄などの他の元素を含有する複素環であってもよい。イミダゾールのように、環状構造の中の窒素原子がカチオンと結合しており、それが解離することによってアニオン化するものでもよく、この場合はイミダゾール分子そのものがアニオン性配位部位1として機能する。
有機化合物2は、図2に示すような分枝構造を含んでいてもよい。図2では、有機化合物2の一例として3,3−ジプロピルヘキサン酸を示した。有機化合物2が分枝構造を含む場合、側鎖との接触を避けるため、金属膜3の表面において、隣接する有機化合物2の分子同士の間隔は、隣接する金属原子M同士の間隔よりも大きくなり、環状構造の場合と同様の効果が得られる。有機化合物2の分子同士の距離を十分に保つため、側鎖の長さは2原子以上であることが望ましい。同様の理由により、有機化合物2が側鎖を2つ以上有していることが望ましい。
なお、有機化合物2の構造は、図3に示すような直鎖状であってもよいが、この場合、有機化合物2のアニオン性配位部位1が、金属膜3の表面に存在する金属原子Mの大半を占有してしまう恐れがある。この場合、水素が解離・吸着するサイトが極端に少なくなり、水素の透過速度が著しく低下する懸念がある。したがって、有機化合物2の構造が直鎖状である場合は、金属膜3の表面に存在する有機化合物2の量(密度)を低減するなどの工夫が必要である。
また、図1に示すように、有機化合物2が複数のアニオン性配位部位1を有していてもよい。有機化合物2が複数のアニオン性配位部位1を有する場合、1種類のアニオン性配位部位1だけでなく、異なる2種類以上のアニオン性配位部位1であってもよい。金属膜3の表面に存在する有機化合物2は、1種類だけでなく2種類以上が存在していてもよい。
金属膜3の表面に有機化合物2が存在していることは、たとえば水素分離膜5から有機化合物2を脱離させ、脱離した有機化合物2を適当な分析手法によって同定することで確認すればよい。有機化合物2を脱離させる方法としては、水素分離膜5を高温まで加熱することで有機化合物2を気化させる、溶媒に浸漬して溶媒中有機化合物2を脱離させる、有機化合物2を拭き取るなどの方法が挙げられる。有機化合物2の分析の手法としては、ガスクロマトグラフィ(GC)、核磁気共鳴分光法(NMR)、赤外分光法(IR)、ラマン分光法、X線回折(XRD)、元素分析などが挙げられる。また、水素分離膜5を直接、IR、ラマン分光法、X線光電子分光(XPS)、オージェ電子分光法(AES)、二次イオン質量分析法(SIMS)、マジック角回転NMR(MAS−NMR)などによって分析し、有機化合物2に由来するスペクトルを観察してもよい。
金属膜3は、Pd、V、Nb、TaおよびWのうち少なくともいずれか1種を含む金属または合金であることが望ましい。パラジウム(Pd)は水素分子を水素原子に解離させる能力が高く、水素透過速度に優れた材料である。パラジウムは、銀(Ag)および銅(Cu)のいずれか一方との合金として用いることが特に望ましい。パラジウムは、水素脆化による割れが起こりやすいが、合金化することで水素脆化による割れが抑制されるためである。パラジウムと銀の合金の組成は、組成式Pd1−xAgにおいて、x=0.2〜0.3とすることが望ましい。特に、x=0.22〜0.26とすることが望ましい。パラジウムと銅の合金の組成は、組成式Pd1−xCuにおいて、x=0.4〜0.7とすることが望ましい。特に、x=0.5〜0.6とすることが望ましい。パラジウムと銅の合金においては、B2構造を含んでいることがさらに望ましい。
また、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、タングステン(W)は、体心立方構造を有しているため、結晶格子内の水素原子の拡散速度が速く、水素透過速度に優れた材料である。これらの金属または合金を金属膜3とした場合、その表面にパラジウム(Pd)が存在していることが好ましい。パラジウムは、水素分子を水素原子に解離させる能力が高いため、水素透過速度をより高めることができる。
金属膜3の厚さは、3〜50μmであることが望ましい。特に、5〜20μmであることが望ましい。金属膜3の厚さが薄すぎると、金属膜3にクラックやピンホールが生成しやすくなり、水素以外のガスも透過してしまう懸念がある。金属膜3の厚さが厚すぎると、水素透過速度が低下する。
本発明の水素分離膜5は、例えば以下のような方法で作製すればよい。厚さ3〜50μmの、Pd、V、Nb、TaおよびWのうち少なくともいずれか1種を含む金属または合金からなる金属膜3と、有機化合物2を溶媒に溶解した溶液(有機化合物2を含む溶液)とを準備する。金属膜3を、有機化合物2を含む溶液に浸漬する。浸漬時間は12時間以上が望ましい。また、金属膜3に、有機化合物2を含む溶液を塗布したり、噴霧してもよい。溶媒としては水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、ヘキサン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどを用いることができる。特にエタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、テトラヒドロフランを用いることが望ましい。これらの溶媒は、極性が中程度のため、有機化合物2をよく溶解するとともに、金属膜3の表面の金属原子Mに吸着しにくいためである。溶媒の極性が大きすぎると、有機化合物2よりも溶媒が優先的に金属原子Mに吸着してしまう。
金属膜3は、有機化合物2を含む溶液に浸漬した後、洗浄することが望ましい。洗浄に用いる洗浄液としては、上述のような溶媒を用いればよい。洗浄後、乾燥処理を行って溶媒を除去することが望ましい。乾燥処理は真空中(例えば真空度10−1〜10Pa)で行うことが望ましく、乾燥温度は100℃以上とすることが望ましい。
水素分離膜5の他の作製方法としては、有機化合物2を蒸発させ、金属膜3に吸着させてもよい。また、有機化合物2を加熱融解させ、金属膜3に塗布してもよい。いずれの場合も、処理後に洗浄および乾燥処理を行うのが望ましい。
本発明の水素分離モジュールの実施形態について、図4、5に基き説明する。本実施形態の水素分離モジュール7は、多孔質材料からなる支持体6の少なくとも一方の表面に、上述の水素分離膜5が設けられたものである(図4を参照)。支持体6の表面に水素分離膜5を設けることにより、水素分離膜5が破損しにくくなる。さらに、水素分離膜5が破損または劣化した際、水素分離モジュール7ごと交換できるため、交換作業が容易になる。
支持体6を構成する多孔質材料としては、金属などのメッシュやセラミックスが挙げられる。特にセラミックスは、耐熱性が高く、金属膜3と支持体6との間で、それぞれを構成する元素の拡散が起こりにくいため望ましい。支持体6の形状としては、筒状、棒状、平板状など、どのような形状でもよいが、筒状とすることが特に望ましい。支持体6の形状を筒状とすることで、単位体積当たりの水素分離膜5の面積を大きくすることができる。水素分離膜5は、筒状の支持体6の外側、内側のいずれの表面に配置されていてもよい。筒状の指示体6の外側、内側の両方の表面に配置されていてもよい。
水素分離膜5は、支持体6の表面に固定されていることが望ましい。支持体6の表面に水素分離膜5を固定する手段としては、接着剤、ろう材、溶接、融着などが挙げられる。ガスケットやバンドを用いた、圧着固定法を用いてもよい。
表面に有機化合物2が存在していない金属膜3を、前述のような方法で支持体6に固定した後、金属膜3の支持体6に固定されていない表面に有機化合物2を配置し、水素分離膜5としてもよい。また、支持体6の表面に直接、メッキ、CVDなどの方法で金属膜3を形成した後、金属膜3の支持体6に固定されていない表面に有機化合物2を配置し、水素分離膜5としてもよい。
図5に示すように、支持体6を構成する多孔質材料に、水素を生成可能な触媒8が担持されていてもよい。触媒8は、多孔質材料の表面や、細孔の内壁に担持されている。図5において、水素源としてたとえばメタンガスと水蒸気とを、筒状の支持体6の内側の空間に導入すると、触媒8により水素ガスが生成するとともに、二酸化炭素などの不純物ガスが生成する。生成した水素ガスは、水素分離膜5を介して高純度化され筒状の水素分離モジュール7(支持体6)の外側の空間に透過する。すなわち、本実施形態の水素分離モジュール7を用いることで、水素の生成と高純度化とを一度に行うことができ、省スペース化が可能となる。また、触媒8により生成された水素は、水素分離膜5を介して筒の外側に透過し、筒の内側の水素濃度が低下するので、触媒8による水素の生成が促進される。その結果、より低温でも水素の生成反応が進行するようになるため、触媒8や水素分離膜5が長寿命化する。触媒8としては、白金、ルテニウム、ロジウムのいずれかの金属、およびこれらを含む合金が挙げられる。多孔質材料に担持される触媒は、2種類以上であってもよい。
本発明の水素分離装置および水素製造装置の実施形態について、図6〜8に基き説明する。本実施形態の水素分離装置10は、水素分子を含むガスを導入する入口流路11と、水素分離モジュール7と、水素分離モジュール7を透過した水素ガスを排出する出口流路12と、水素分離モジュール7を透過しない排ガスを排出する排ガス流路13と、を備える(図6を参照)。本実施形態の水素分離装置10では、出口流路12から高純度の水素ガスが排出される。得られた水素ガスは、燃料電池や半導体製造に好適に用いることができる。
本実施形態では、水素分離モジュール7を加熱するためのヒーターが設置されていることが望ましい。ヒーターで水素分離膜5を加熱することによって、水素の透過速度が向上し、水素分離速度が向上する。加熱温度は60〜300℃が望ましい。ヒーターは支持体6に接していることが望ましく、支持体6の表面または内部に直接形成されていることがさらに望ましい。ヒーターと支持体6が接していることによって、ヒーターの熱がより効率的に水素分離膜5に伝わるため、水素の透過速度が向上する。
入口流路11には、脱硫装置が設置されていることが望ましい。入口流路11から導入される混合ガス(水素分子を含むガス)に、硫化水素などの硫化物ガスが混入していると
、硫化物ガスが水素分離膜5の表面に付着し、水素の透過速度が低下する懸念がある。脱硫装置を設置することで、硫化物ガスの付着による水素分離膜5の水素透過速度の低下が抑制され、水素分離効率が向上する。
入口流路11、出口流路12および排ガス流路13には、ガスを移送するためのポンプが設置されていることが望ましい、各流路にポンプを設置することにより、ガスが流れやすくなり、水素分離速度が向上する。
入口流路11から供給されるガスの圧力は、出口流路12から排出されるガスの圧力よりも高いことが望ましい。圧力差は1〜10気圧とすることが特に望ましい。入口流路11におけるガスの圧力が、出口流路12におけるガスの圧力よりも高いことにより、入口流路11から出口流路12への水素ガスの透過が促進され、水素透過速度が向上して、水素分離効率が向上するためである。なお、圧力差が大き過ぎると水素分離膜5が破損しやすくなる。入口流路11から供給されるガスの圧力は1〜10気圧であることが望ましく、出口流路12から排出されるガスの圧力は1気圧以下であることが望ましい。
図7は、水素製造装置の一実施形態を模式的に示したものである。本実施形態の水素製造装置20は、水素原子を含む原料を導入する入口流路11と、原料から水素分子を生成する改質部14と、水素分離モジュール7と、水素分離モジュール7を透過した水素ガスを排出する出口流路12と、水素分離モジュール7を透過しない排ガスを排出する排ガス流路13と、を備える。本実施形態では、出口流路12から高純度の水素ガスが排出される。得られた水素ガスは、燃料電池や半導体製造に好適に用いることができる。
改質部14は、水素を生成可能な触媒を有していることが望ましい。触媒としては、前述したような白金、ルテニウム、ロジウムのいずれかの金属、およびこれらを含む合金が挙げられる。改質部14に用いる触媒は、2種類以上であってもよい。改質部14において、触媒は、非金属の粒子または多孔質材料からなる担体の表面や細孔の内壁に担持されていることが望ましい。担体の表面や細孔の内壁に触媒が担持されていることにより、触媒のシンタリングによる活性低下が起こりにくくなるためである。担体の材料としては、アルミナ、ジルコニア、イットリア安定化ジルコニア、カーボンなどが望ましい。
改質部14の上流側には、脱硫装置が設置されていることが望ましい。原料(ガス)に硫化水素などの硫化物ガスが混入していると、硫化物ガスが触媒の表面に付着し、触媒活性が低下する懸念がある。脱硫装置を設置することで、硫化物ガスの付着による触媒活性の低下が抑制され、水素の製造効率が向上する。
原料(ガス)としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、メタノール、エタノール、ナフサなどが望ましい。これらは安価であり、ガス化も容易なため、入口流路11からの導入が容易である。原料(ガス)には、水蒸気が混合されていることが望ましい。原料(ガス)と水蒸気の双方から水素を取り出すことができるとともに、原料(ガス)に含まれる炭素が一酸化炭素や二酸化炭素に変換され、排ガスとして排ガス流路13から容易に排出できるためである。
原料(ガス)として、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサン、デカリンなどの環式飽和炭化水素を用いてもよい。これらの環式飽和炭化水素は、触媒によって水素を取り出すと、それぞれトルエン、ベンゼン、ナフタレンといった芳香族化合物となる。排出された芳香族化合物は、水素化することによって再度メチルシクロヘキサン、シクロヘキサン、デカリンを製造することができる。すなわち、水素の貯蔵体として、繰り返し使用することができるという利点がある。
入口流路11から供給される原料(ガス)の圧力は、出口流路12から排出されるガスの圧力よりも高いことが望ましい。圧力差は1〜10気圧とすることが特に望ましい。入口流路11におけるガスの圧力が、出口流路12におけるガスの圧力よりも高いことにより、入口流路11から出口流路12への水素ガスの透過が促進され、水素透過速度が向上して、水素分離効率が向上するためである。なお、圧力差が大き過ぎると水素分離膜5が破損しやすくなる。入口流路11から供給されるガスの圧力は1〜10気圧であることが望ましく、出口流路12から排出されるガスの圧力は1気圧以下であることが望ましい。
改質部14の温度は、触媒活性を向上させるために200〜800℃とすることが望ましい。改質部14と水素分離モジュール7とは、接触していてもよい。改質部14と水素分離モジュール7とが接触することにより、改質部14の熱が水素分離モジュール7に伝わり、水素分離膜5が加熱されて水素の透過速度が向上する。
図8は、円筒状の支持体6に触媒8が担持されている水素分離モジュール7を、水素製造装置20に適用したものである。この場合、水素分離モジュール7において原料(ガス)が改質され水素分子が生成されるので、改質部14を設置する必要はない。
以下、本発明の水素分離膜について、実施例に基づき詳細に説明する。
<実施例1>
トリメシン酸をエタノールに溶解させ、0.1mol/Lのトリメシン酸溶液を作製した。なお、トリメシン酸はカルボキシ基を有しており、このカルボキシ基がアニオン性配位部位に相当する。作製したトリメシン酸溶液に、厚さ15μm、Pd0.77Ag0.23の組成を有する金属膜を88時間浸漬した。
金属膜をトリメシン酸溶液から取り出してエタノールですすいだ後、エタノールに10時間浸漬した。エタノールから金属膜を取り出し、真空引きしながら150℃で12時間、加熱乾燥処理することで、実施例1の試料を得た。
得られた試料の表面を二次イオン質量分析法(SIMS)にて分析したところ、トリメシン酸に由来するスペクトルが観察された。このことから、Pd0.77Ag0.23膜の表面(両面)にトリメシン酸が存在していることが確認できた。
<比較例1>
何も処理をしていない厚さ15μm、Pd0.77Ag0.23の組成を有する金属膜を比較例1の試料とした。
<比較例2>
何も処理をしていない厚さ15μm、Pd0.77Ag0.23の組成を有する金属膜を、エタノールに24時間浸漬した。エタノールから金属膜を取り出し、真空引きしながら150℃で12時間、加熱乾燥処理したものを比較例2の試料とした。
<水素透過試験>
得られた試料をガスケットで挟んで固定し、図9に示すような装置に組み込んだ。試料は直径6mmの円形である。試料の温度を80℃に保持し、バルブ41を閉じ、バルブ42、43を開けて、高圧側配管81と低圧側配管82を真空ポンプ70で排気した。バルブ42、43を閉じた後、バルブ41を開け、P=0.2MPaの水素ガスを高圧側配管81に導入した。なお、Pは圧力計31が示す圧力値である。
水素が試料を透過するのにしたがって、低圧側配管82内の圧力が上昇する。低圧側配管82内の圧力を示す圧力計32の示す圧力Pが、0.02MPaに達してから30分経過した後のPを記録した。
記録したPから0.02MPaを引いた値と、低圧側配管82の容積10mLより、気体の状態方程式を用いて、Pが0.02MPaに達した後に試料を透過した水素の物質量(水素透過量)を算出した。この試験を「1回目」とする。
バルブ41を閉じ、バルブ42と43を開けて、P=P=0.02MPaとなるように系内の水素を排気した。バルブ42、43を閉じ、1時間経過した後、バルブ41を開け、P=0.2MPaの水素ガスを高圧側配管61に導入した。30分経過した後のPを記録し、試料を透過した水素の物質量(水素透過量)を算出した。この試験を「2回目」とする。
2回目と同じ試験を繰り返した。この試験を「3回目」とする。
<結果>
2回目の試験の測定値を表1に示す。実施例1は比較例1の4倍の値を示した。すなわち、金属膜の表面にトリメシン酸が存在することによって、80℃という低温における水素透過速度が4倍に向上した。
Figure 2016172229
また、実施例1は比較例2の20倍の値を示した。実施例1と比較例2は、いずれもエタノールに24時間浸漬することによって、洗浄処理を行っている。比較例2は洗浄に用いたエタノールが金属膜表面に強く吸着し、水素の解離・吸着サイトが極めて少なくなっており、結果として水素透過速度が低下したと考えられる。一方、実施例1では、トリメシン酸が金属膜表面に配位していることによって、エタノールが金属膜表面に配位する力が弱められ、洗浄後の乾燥処理によってエタノールを容易に除去でき、高い水素透過速度を示したと考えられる。
実施例1と比較例1の1〜3回目の試験の測定結果を表2に示す。
Figure 2016172229
実施例1は、1〜3回目の測定値がほぼ同等だった。すなわち、実施例1は水素透過速度の低下がほとんど見られなかった。実施例1は、金属膜の表面にトリメシン酸が配位していることによって、金属膜の表面における水素原子の化学吸着エネルギーが弱められ、定常状態への移行が早くなったと考えられる。一方、比較例1では、2回目の水素透過速度が、1回目に対して約30%低下し、2回目と3回目の値は同等だった。すなわち、1回目の試験の時点では水素透過が定常状態に達しておらず、2回目で定常状態に達したと考えられる。
1 アニオン性配位部位
2 有機化合物
3 金属膜
4 金属原子
5 水素分離膜
6 支持体
7 水素分離モジュール
8 触媒
10 水素分離装置
11 入口流路
12 出口流路
13 排ガス流路
14 改質部
20 水素製造装置
31、32 圧力計
41〜43 バルブ
50 水素ガスボンベ
60 レギュレータ
70 真空ポンプ
81 高圧側配管
82 低圧側配管

Claims (13)

  1. 選択的に水素を透過する金属膜の表面のうち少なくとも一方の表面に、アニオン性の配位部位を有する有機化合物が存在することを特徴とする水素分離膜。
  2. 前記配位部位が、カルボキシ基、フェノール性ヒドロキシ基、チオール基、スルホ基、リン酸基、およびこれらが有する水素原子を金属原子で置換したもの、およびこれらが有する水素原子または金属原子が解離したもの、からなる官能基群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の水素分離膜。
  3. 前記有機化合物が、環状構造を有することを特徴とする請求項1または2に記載の水素分離膜。
  4. 前記有機化合物が、分枝構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水素分離膜。
  5. 前記金属膜が、Pd、V、Nb、TaおよびWのうち少なくともいずれか1種を含む金属または合金であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水素分離膜。
  6. 前記金属膜が、AgおよびCuのいずれか一方と、Pdと、を含む合金であることを特徴とする請求項5に記載の水素分離膜。
  7. 前記金属膜が、V、Nb、TaおよびWのうち少なくともいずれか1種を含むとともに、表面にPdを有することを特徴とする請求項5に記載の水素分離膜。
  8. 前記金属膜の厚さが、3〜50μmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の水素分離膜。
  9. 多孔質材料からなる支持体と、該支持体の少なくとも一方の表面に設けられた水素分離膜と、を備え、前記水素分離膜が、請求項1〜8のいずれかに記載の水素分離膜であることを特徴とする水素分離モジュール。
  10. 前記多孔質材料に、水素を生成可能な触媒が担持されていることを特徴とする請求項9に記載の水素分離モジュール。
  11. 水素分子を含むガスを導入する入口流路と、請求項9に記載の水素分離モジュールと、該水素分離モジュールを透過した水素ガスを排出する出口流路と、前記水素分離モジュールを透過しない排ガスを排出する排ガス流路と、を備えることを特徴とする水素分離装置。
  12. 水素原子を含む原料を導入する入口流路と、前記原料から水素分子を生成する改質部と、請求項9に記載の水素分離モジュールと、該水素分離モジュールを透過した水素ガスを排出する出口流路と、前記水素分離モジュールを透過しない排ガスを排出する排ガス流路と、を備えることを特徴とする水素製造装置。
  13. 水素原子を含む原料を導入する入口流路と、請求項10に記載の水素分離モジュールと、該水素分離モジュールを透過した水素ガスを排出する出口流路と、前記水素分離モジュールを透過しない排ガスを排出する排ガス流路と、を備えることを特徴とする水素製造装置。
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