JP2016168088A - 光音響画像化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源部が光を発生させる期間に生じるノイズに起因して光音響波画像が不鮮明になるのを抑制することが可能な光音響画像化装置を提供する。
【解決手段】この光音響画像化装置100は、発光素子11と、駆動信号に応じて振動する超音波振動子21を含む検出部2と、発光素子11が光を発生させる期間のうちの少なくとも一部を含む期間に、ノイズに起因する超音波振動子21の振動を抑えるような駆動信号により、超音波振動子21を駆動させる制御を行うように構成されている制御部33とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】この光音響画像化装置100は、発光素子11と、駆動信号に応じて振動する超音波振動子21を含む検出部2と、発光素子11が光を発生させる期間のうちの少なくとも一部を含む期間に、ノイズに起因する超音波振動子21の振動を抑えるような駆動信号により、超音波振動子21を駆動させる制御を行うように構成されている制御部33とを備える。
【選択図】図2
Description
この発明は、光音響画像化装置に関し、特に、光源部を備えた光音響画像化装置に関する。
従来、光源部を備えた光音響画像化装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、レーザユニットを備えた光音響画像生成装置が開示されている。この光音響画像生成装置には、レーザユニットと、波形整形手段と、超音波探触子とが設けられている。波形整形手段は、レーザユニットから出射されたパルスレーザ光を光強度の時間変化量が大きくなるように波形整形するように構成されている。これにより、パルスレーザ光の時間変化量が大きくなる分、被検体内で発生する光音響信号が大きくなる。そして、超音波探触子は、複数の超音波振動子を含み、被検体内で発生した光音響信号を複数の超音波振動子により検出するように構成されている。
しかしながら、上記特許文献1の光音響画像生成装置では、レーザユニット(光源部)から被検体に光を照射する期間に、ノイズに起因して超音波探触子(検出部)に含まれる超音波振動子(振動子)が振動してしまうという不都合があると考えられる。たとえば、振動子を含む検出部に光が照射されることによって発生する音響波や、光源部からの電磁波ノイズなどのノイズに起因して、振動子が誤って振動する場合があると考えられる。この場合、振動子が誤って振動することに起因する超音波が、被検体に照射されるとともに、被検体に反射され、反射された音響波は、光音響波画像を生成する際に、アーチファクト(虚像)を生じさせてしまうと考えられる。このため、上記特許文献1の光音響画像化装置では、光源部が光を発生させる期間に生じるノイズに起因した振動子の振動によって、鮮明な光音響波画像を生成することが困難になるという問題点があると考えられる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、光源部が光を発生させる期間に生じるノイズに起因して光音響波画像が不鮮明になるのを抑制することが可能な光音響画像化装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による光音響画像化装置は、光源部と、光源部が被検体に光を照射することに起因して被検体内から発生する音響波により振動するとともに、駆動信号に応じて振動する振動子を含む検出部と、光源部が光を発生させる期間のうちの少なくとも一部を含む所定の期間、ノイズに起因する振動子の振動を抑えるような駆動信号により、振動子を駆動させる制御を行うように構成されている制御部とを備える。
この発明の一の局面による光音響画像化装置では、上記のように、制御部を、光源部が光を発生させる期間のうちの少なくとも一部を含む所定の期間、ノイズに起因する振動子の振動を抑えるような駆動信号により、振動子を駆動させる制御を行うように構成することにより、所定の期間に、振動子にノイズが侵入した場合でも、駆動信号により振動子の振動が抑制される。その結果、光源部が光を発生させる期間に生じるノイズに起因して光音響波画像が不鮮明になるのを抑制することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、制御部は、ノイズと逆位相の駆動信号により、振動子を駆動させる制御を行うように構成されている。このように構成すれば、振動子にノイズが侵入した場合に、互いに逆位相となる駆動信号とノイズとが打消し合うので、より確実に、ノイズに起因した振動子の振動を抑制することができる。なお、本明細書では、ノイズと逆位相の駆動信号とは、ノイズが検出部により検出された際に生じる検出信号の電圧の波形に対して、位相が約180度ずれるように振動子に電圧を印加するための駆動信号を意味する。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、所定の期間は、ノイズが正の期間に対して、振動子に印加する電圧の電圧値を負側の第1の電圧値にする駆動信号により振動子を駆動させる第1の期間と、ノイズが負の期間に対して、振動子に印加する電圧の電圧値を正側の第2の電圧値にする駆動信号により振動子を駆動させる第2の期間とを含む。このように構成すれば、ノイズが正の期間および負の期間の両方に対して、ノイズに起因する振動子の振動を抑えることができるので、光源部が光を発生させる期間に生じるノイズに起因して光音響波画像が不鮮明になるのを、より確実に抑制することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部または振動子のうちの少なくとも一方の識別情報と駆動信号の情報とが対応付られて記憶されている記憶部をさらに備え、制御部は、記憶部から識別情報に対応した駆動信号の情報を取得して、取得した駆動信号の情報に基づいた駆動信号により、振動子を駆動させる制御を行うように構成されている。ここで、光源部が光を発生させる期間に生じるノイズの波形や大きさは、光源部または振動子の種類や個体差などによって異なる場合がある。この点に着目して、本発明では、光源部または振動子のうちの少なくとも一方の識別情報に基づいた駆動信号により振動子を駆動させることにより、振動子を光源部または振動子の種類や個体差に応じて適切に、ノイズに起因する振動子の振動を抑えるように駆動させることができる。また、光源部または振動子のうちの少なくとも一方の識別情報に基づいた駆動信号により振動子を駆動させることにより、光源部または振動子の交換等がなされた場合でも、識別情報に基づいて、交換後の光源部または振動子に対応した駆動信号により振動子を適切に駆動させることができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、制御部は、所定の期間に振動子が振動することにより検出部が検出した検出信号の波形に基づいて、所定の期間に検出される検出信号が小さくなるように、所定の期間に振動子を駆動させる際の振動子に印加する電圧の電圧値および振動子に電圧を印加する期間を調整することにより、駆動信号のキャリブレーションを行うように構成されている。このように構成すれば、ノイズの波形や大きさが、使用環境によって変化したり、経時的な変化が生じた場合でも、駆動信号のキャリブレーションを行うことにより、駆動信号をノイズの変化に応じて適切に調整することができる。その結果、ノイズの大きさや波形が変化した場合でも、ノイズに起因した振動子の振動を適切に抑制することができる。
この場合、好ましくは、検出部は、アレイ状に配列された複数の振動子を含むとともに、キャリブレーション時に、複数の振動子のうちの一部の選択された振動子から検出信号を検出するように構成されている。ここで、複数の振動子の全ての検出信号を用いてキャリブレーションを行う場合には、比較的大きな時間が必要になる。これに対して、本発明では、キャリブレーション時に、複数の振動子のうちの一部の選択された振動子から検出信号を検出することにより、たとえば、選択された振動子に対応する駆動信号をキャリブレーションした後に、このキャリブレーションの結果とアレイ状に配列された振動子の配列位置とに基づいて、選択されていない振動子に対応する駆動信号をキャリブレーションすることができる。その結果、複数の振動子の全ての検出信号を用いてキャリブレーションを行う場合に比べて、キャリブレーションに要する時間を縮小することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、検出部は、複数の振動子を含み、制御部は、複数の振動子をそれぞれ個別に駆動させる制御を行うように構成されている。このように構成すれば、複数の振動子に対してそれぞれ個別に侵入するノイズに対応するように、それぞれ個別に複数の振動子を駆動させることができるので、複数の振動子を全て同様に駆動させる場合に比べて、より適切に、複数の振動子をノイズに起因する振動を抑えるように駆動させることができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、検出部は、それぞれ複数の振動子を有する複数の振動子群を含み、制御部は、振動子群ごとに同時に、または、検出部に含まれる振動子の全てを同時に、駆動させる制御を行うように構成されている。このように構成すれば、複数の振動子をそれぞれ個別に駆動させるために、それぞれ別々の駆動回路を設ける場合と異なり、振動子群ごと、または、検出部に含まれる振動子の全てに対して共通の駆動回路を用いることができるので、振動子を駆動させるための駆動回路が大型化するのを抑制することができる。また、検出部に含まれる振動子の全てを同時に駆動させる場合には、従来の超音波画像を取得するために振動子の全てを同時に駆動させる光音響画像化装置に対して、駆動回路を追加する必要がないので、駆動回路(ハード)を追加する必要がない分、駆動回路が大型化するのをより抑制することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、検出部が検出した検出信号をアーチファクトの情報を含んだ状態で画像化する画像化部と、画像化部により画像化されたアーチファクトを含んだ画像を表示する表示部と、表示部のアーチファクトを含んだ画像に基づいたアーチファクトを消去するためのユーザによる入力操作を受け付ける操作部とをさらに備え、制御部は、操作部により受け付けた入力操作に基づいて、駆動信号のキャリブレーションを行うように構成されている。このように構成すれば、ユーザに表示部を視認させながら、アーチファクトが消去されるように、駆動信号のキャリブレーションを行うことができる。なお、本明細書では、アーチファクトとは、光源部が光を発生させる期間に生じるノイズに起因した振動子の振動によって生じた超音波が、被検体内の検出対象物に反射されることにより検出部に検出される虚像を意味するものとして記載している。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子および有機発光ダイオード素子のうちのいずれかの素子を含む。ここで、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子または有機発光ダイオード素子を光源部として用いる場合には、固体レーザ光源を用いる場合と比べて、光源から照射される光の出力が小さくなるため、検出部により検出される信号の信号強度が比較的小さくなる。その場合、光源部を被検体の近傍(検出部の近傍)に設ける構成が考えられる一方、光源部が光を発生させる期間に生じるノイズが検出部に侵入する可能性が大きくなると考えられる。この点に対して、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子または有機発光ダイオード素子を光源部として用いる場合に、光源部が光を発生させる期間に生じるノイズに起因した振動子の振動を抑制する本発明は、特に有効である。
本発明によれば、上記のように、光源部が光を発生させる期間に生じるノイズに起因して光音響波画像が不鮮明になるのを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(光音響画像化装置の全体構成)
図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態による光音響画像化装置100の全体構成について説明する。光音響画像化装置100は、被検体P(人体など)の内部の検出対象物Q(血液、臓器、および、穿刺針など)から音響波Aを検出して、検出信号を画像化する機能を有する。
(光音響画像化装置の全体構成)
図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態による光音響画像化装置100の全体構成について説明する。光音響画像化装置100は、被検体P(人体など)の内部の検出対象物Q(血液、臓器、および、穿刺針など)から音響波Aを検出して、検出信号を画像化する機能を有する。
本発明の第1実施形態による光音響画像化装置100には、図1に示すように、照明部1aおよび1bと、検出部2と、装置本体部3とが設けられている。また、光音響画像化装置100には、照明部1aおよび1bと装置本体部3とを接続するケーブル4aと、検出部2と装置本体部3とを接続するケーブル4bとが設けられている。
照明部1aおよび1bは、検出部2に近接して配置されているとともに、検出部2を挟み込むように配置されている。また、照明部1aおよび1bは、被検体Pの表面(人体の体表など)上に配置されている。そして、照明部1aおよび1bには、それぞれ発光素子11が設けられており、発光素子11は、被検体Pに向かって、光(パルス光)を照射するように構成されている。なお、発光素子11は、本発明の「光源部」の一例である。
検出部2は、たとえば、リニア型超音波プローブとして構成されており、操作者(ユーザ)により把持されながら被検体Pの表面(人体の体表など)上に配置されている。そして、検出部2は、複数の超音波振動子21(図3参照)を含み、超音波振動子21は、電圧(駆動電圧)が印加されることにより被検体Pに超音波B1を照射することが可能に構成されているとともに、被検体Pの内部の検出対象物Qから音響波Aおよび超音波B2により振動して、振動を電圧(検出信号)として装置本体部3に伝達するように構成されている。すなわち、超音波振動子21は、超音波の送受信することが可能に構成されている。なお、超音波振動子21は、本発明の「振動子」の一例である。
装置本体部3は、照明部1aおよび1bの発光素子11からの光の照射の制御を行うとともに、検出部2の超音波振動子21の駆動を制御するように構成されている。そして、装置本体部3は、表示部31を含み、装置本体部3は、検出部2から取得した検出信号(音響波Aおよび超音波B2)の信号を画像化して、画像化した画像を表示部31に表示するように構成されている。
ここで、第1実施形態では、光音響画像化装置100は、発光素子11が光を発生させる期間Tp(図5参照)を含む期間Tcに、ノイズに起因する超音波振動子21の振動を抑えるような駆動信号により、超音波振動子21を駆動させる制御を行うように構成されている。
(光音響画像化装置の各部の構成)
第1実施形態では、照明部1aおよび1bの発光素子11は、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子および有機発光ダイオード素子のうちのいずれかの素子により構成されている。特に、好ましくは、発光素子11は、発光ダイオード素子により構成されている。そして、発光素子11は、照明部1aおよび1bに複数設けられており、たとえば、照明部1aには、70個の直列に接続された発光ダイオード素子が設けられている。これにより、たとえば、照明部1aおよび1bは、被検体P内の検出対象物Qを画像化することが可能な程度の光強度を有する光を被検体Pに照射することが可能に構成されている。
第1実施形態では、照明部1aおよび1bの発光素子11は、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子および有機発光ダイオード素子のうちのいずれかの素子により構成されている。特に、好ましくは、発光素子11は、発光ダイオード素子により構成されている。そして、発光素子11は、照明部1aおよび1bに複数設けられており、たとえば、照明部1aには、70個の直列に接続された発光ダイオード素子が設けられている。これにより、たとえば、照明部1aおよび1bは、被検体P内の検出対象物Qを画像化することが可能な程度の光強度を有する光を被検体Pに照射することが可能に構成されている。
そして、発光素子11は、装置本体部3の光源駆動回路32から駆動電力が供給されることにより、人体に比較的(可視光に比べて)侵入しやすい波長である赤外域の波長(たとえば、約850nmの波長)を有するパルス光を発光するように構成されている。
検出部2には、超音波振動子21と、音響レンズ22と、音響整合層23と、バッキング材24とが設けられている。図1に示すように、音響レンズ22と、音響整合層23と、超音波振動子21と、バッキング材24とは、検出部2の被検体P側(矢印Z2方向側)からこの順に互いに接合(積層)されて、配置されている。
超音波振動子21は、複数個設けられており(複数のチャンネルを有するように構成されており)、たとえば、チャンネルの数は128である。図3に示すように、超音波振動子21は、検出部2の内部において、X方向に互いに所定の間隔を隔てて配置されているとともに、アレイ状に配列されている。
音響レンズ22は、超音波振動子21から被検体Pに超音波B1を照射する際には、被検体P内に超音波B1を集束させるように構成されており、被検体Pから音響レンズ22に音響波Aまたは超音波B2が侵入した場合には、音響波Aまたは超音波B2を超音波振動子21に集束させるように構成されている。
音響整合層23は、超音波振動子21と被検体Pとの間(またはいずれか一方と略同一)の音響インピーダンスを有し、超音波振動子21と被検体Pとの音響インピーダンスを整合するように構成されている。なお、音響整合層23は、一層により構成されていてもよいし、多層に構成されていてもよい。
バッキング材24は、超音波振動子21の後方側(矢印Z1方向側)に配置されており、音響波Aと、超音波B1およびB2とが後方に伝搬するのを抑制するように構成されている。
装置本体部3には、図2に示すように、表示部31と、光源駆動回路32と、制御部33と、振動子駆動回路34と、信号処理部35と、画像化部36と、記憶部37と、操作部38とが設けられている。
光源駆動回路32は、外部電源やバッテリ等(図示せず)から電力を取得するように構成されている。そして、光源駆動回路32は、制御部33からの光トリガ信号に基づいて、発光素子11に電力を供給するように構成されている。たとえば、光源駆動回路32は、繰り返し周波数が1kHzの光トリガ信号に応じて、発光素子11から、繰り返し周波数が1kHzで、かつ、パルス幅(半値全幅)が約100ns(または約150ns)のパルス光を被検体Pに照射させることが可能である。
制御部33は、光音響画像化装置100の全体を制御するように構成されている。たとえば、制御部33は、駆動信号を振動子駆動回路34に伝達して、超音波振動子21の駆動を制御する。また、制御部33は、光トリガ信号を光源駆動回路32に伝達して、光源駆動回路32を介して、発光素子11の駆動を制御する。また、制御部33は、光トリガ信号に同期されたサンプリングトリガ信号を信号処理部35に伝達して、検出信号の信号処理を制御する。
ここで、第1実施形態では、振動子駆動回路34は、駆動信号に応じた駆動電圧を、超音波振動子21の各チャンネルに、それぞれ印加するように構成されている。これにより、振動子駆動回路34は、制御部33からの駆動信号により、超音波振動子21の各チャンネルをそれぞれ個別に駆動させるように構成されている。
信号処理部35は、検出部2(超音波振動子21)から、サンプリングトリガ信号に応じて、検出信号を取得するように構成されている。信号処理部35は、取得した信号を画像化部36に伝達するように構成されている。
画像化部36は、信号処理部35から伝達された検出信号を取得して、検出信号に対して再構成処理などを行い、光音響波画像を生成するように構成されている。そして、表示部31は、液晶パネルなどからなり、画像化部36により生成された光音響波画像を表示するように構成されている。
ここで、第1実施形態では、図2および図4に示すように、記憶部37には、光源部ID(identification)37bおよび検出部ID37cと、駆動信号の情報(駆動信号の設定条件)とが対応付られた駆動信号設定テーブル37aが予め記憶されている。これにより、制御部33は、光源部ID37bおよび検出部ID37cに応じた駆動信号の設定条件(各パラメータ)を設定して、超音波振動子21の駆動を制御するように構成されている。なお、光源部ID37bは、本発明の「光源部の識別情報」の一例である。また、検出部ID37cは、本発明の「振動子の識別情報」の一例である。
操作部38は、操作者(ユーザ)による入力操作を受け付けるように構成されており、受け付けた入力操作の情報を制御部33に伝達するように構成されている。
(ノイズに起因する振動子の振動を抑制するための構成)
ここで、第1実施形態では、図5に示すように、制御部33は、発光素子11が光を発生させる期間Tpを含む期間Tcに、ノイズに起因する超音波振動子21の振動を抑えるような駆動信号により、超音波振動子21を駆動させる制御を行うように構成されている。なお、期間Tcは、本発明の「所定の期間」の一例である。
ここで、第1実施形態では、図5に示すように、制御部33は、発光素子11が光を発生させる期間Tpを含む期間Tcに、ノイズに起因する超音波振動子21の振動を抑えるような駆動信号により、超音波振動子21を駆動させる制御を行うように構成されている。なお、期間Tcは、本発明の「所定の期間」の一例である。
具体的には、第1実施形態では、制御部33は、振動子駆動回路34に、ノイズと逆位相の駆動信号を伝達するように構成されている。そして、振動子駆動回路34は、ノイズと逆位相の駆動信号に応じて、ノイズと逆位相の駆動電圧を超音波振動子21に印加するように構成されている。
詳細には、制御部33は、ノイズ(ノイズの波形)と逆位相になるように駆動信号の設定条件を、設定するように構成されており、駆動信号の設定条件は、期間T1〜T3からなる期間Tcと、電圧値V1およびV2とにより構成される。なお、期間T3は、本発明の「第1の期間」の一例である。また、期間T2は、本発明の「第2の期間」の一例である。
図5では、サンプリングトリガ信号(光トリガ信号)の信号波形(a)と、発光素子11の発光信号波形(b)と、検出信号の波形(期間Tcに、超音波振動子21を駆動させない状態)(c)と、駆動信号の波形(d)と、検出信号の波形(期間Tcに、超音波振動子21を駆動させた状態)(e)とを示している。
ここで、期間T1〜T3と、電圧値V1およびV2の定義について説明する。まず、図5(c)に示すように、期間Tcに、制御部33から駆動信号を伝達せずに、超音波振動子21を駆動しない場合には、ノイズ信号の波形が表れる。期間T1は、サンプリングトリガ信号(光トリガ信号)の電圧レベルがH(ハイ)になった時点t1から、ノイズ波形が負側のピーク値に達する前の半値(1/2×V1)となる時点t2までの期間として設定されている。なお、期間T1は、発光素子11が駆動電力(光トリガ信号)を取得してから、発光素子11が光を発生させる期間Tpが開始するまでの期間に略対応する。そして、電圧値V1は、ノイズ波形の負側のピーク値となる電圧値と略同一(ただし、正負は逆)の電圧値に設定される。
そして、期間T2は、時点t2からノイズ波形が正側のピーク値(電圧値V2)に達する前の半値(1/2(V1−V2))となる時点t4まで期間として設定される。なお、図5(b)の発光素子11が発光する期間Tpは、時点t2から時点t3までの期間であり、時点t3の後に、時点t4となるように図示しているが、時点t4の後に、時点t3となるように、期間T2を設定してもよい。
期間T3は、時点t4からノイズ波形が再び負側のピーク値に達する前の半値となる時点t5までの期間として設定される。
すなわち、第1実施形態では、期間T2は、ノイズ波形の電圧レベルが負となる期間(ノイズが負の期間)に対して、超音波振動子21に印加する電圧の電圧値を正側の電圧値V1にする駆動信号により超音波振動子21を駆動させる期間である。また、期間T3は、ノイズ波形の電圧レベルが正となる期間(ノイズが正の期間)に対して、超音波振動子21に印加する電圧の電圧値を負側の電圧値V2にする駆動信号により超音波振動子21を駆動させる期間である。
これにより、駆動信号は、ノイズ波形の電圧レベルが正となる期間には、負の電圧を超音波振動子21に印加するように、ノイズ波形の電圧レベルが負となる期間には、正の電圧を超音波振動子21に印加するように設定されるので、ノイズと逆位相(位相が略180度ずれた状態)を有する。
なお、図5(c)には、ノイズ信号の波形の一例を示しており、図5(c)に示した形状以外のノイズ信号の波形となる場合がある。たとえば、ノイズ信号の波形は、発光素子11の種類、発光のための電流の量、光のパルス幅、検出部2の種類、および、検出部2と発光素子11との配置関係・距離等によって異なる形状となる。
そして、制御部33により、期間Tcに、上記の駆動信号を、振動子駆動回路34に伝達して、振動子駆動回路34により、超音波振動子21を駆動させることにより、ノイズの信号波形と、駆動電圧(駆動信号)の波形とが打消し合う。その結果、図5(e)に示すように、検出信号は、ノイズが抑制された(超音波振動子21の振動が抑制された)状態となる。
ここで、第1実施形態では、制御部33が駆動信号の設定条件を設定する際に、制御部33は、駆動信号設定テーブル37a(図4参照)を用いて、駆動信号の条件を設定するように構成されている。すなわち、制御部33は、記憶部37から光源部ID37bおよび検出部ID37cに対応した駆動信号の情報を取得して、取得した駆動信号の情報に基づいた駆動信号により、超音波振動子21を駆動させる制御を行うように構成されている。
具体的には、図2に示すように、照明部1a(または1b)には、光源部ID37b、検出部2には、検出部ID37cが、それぞれ予め格納されており、制御部33は、照明部1aからケーブル4aを介して光源部ID37bを、検出部2からケーブル4bを介して検出部ID37cを取得するように構成されている。
そして、制御部33は、駆動信号設定テーブル37aを用いて、光源部ID37bおよび検出部ID37cに対応した、駆動信号の設定条件(期間T1〜T3、および、電圧値V1およびV2)を設定するように構成されている。
たとえば、図4に示すように、光源部ID37bの情報が「01」で、検出部ID37cの情報が「02」の場合には、制御部33は、駆動信号設定テーブル37aを用いて、駆動信号の設定条件を、期間T1を「T1b」に、期間T2を「T2b」に、期間T3を「T3b」に、電圧値V1を「V1b」に、電圧値V2を「V2b」に設定する。
また、駆動信号設定テーブル37aには、超音波振動子21の各チャンネルに対応した、光源部ID37bおよび検出部ID37cに対応する駆動信号の設定条件の情報が設けられている。これにより、図6に示すように、第1実施形態では、制御部33は、超音波振動子21の各チャンネル毎に、それぞれ駆動信号の設定条件を、駆動信号設定テーブル37aを用いて、設定するように構成されている。
また、照明部1aおよび1bが、光源部ID37bの情報が「02」である照明部1aおよび1bに交換された場合には、制御部33は、光源部ID37bの情報が「02」、検出部ID37cの情報が「02」として、駆動信号の設定条件を、期間T1を「T1c」に、期間T2を「T2c」に、期間T3を「T3c」に、電圧値V1を「V1c」に、電圧値V2を「V2c」に設定する。
また、制御部33は、期間Tcにおける、検出信号の大きさ(電圧値)がしきい値電圧Vt以下か否かを判断して、検出信号の大きさがしきい値電圧Vtを超える場合には、駆動信号の設定内容が不良と判断するように構成されている。また、制御部33は、期間Tcにおける、検出信号の大きさがしきい値電圧Vt以下の場合には、継続して、照明部1aおよび1bからの光の照射、検出部2からの信号の検出、および、光音響波画像の生成を行うように構成されている。
(第1実施形態による光音響画像化装置と比較例による光音響画像化装置との比較結果)
次に、図1および図7〜図10を参照して、第1実施形態による光音響画像化装置100と、期間Tcに、駆動信号により超音波振動子を駆動させないように構成されている比較例による光音響画像化装置との比較結果について説明する。
次に、図1および図7〜図10を参照して、第1実施形態による光音響画像化装置100と、期間Tcに、駆動信号により超音波振動子を駆動させないように構成されている比較例による光音響画像化装置との比較結果について説明する。
図1に示すように、検出部対象物Q(穿刺針)を、被検体P内に、検出部2から距離Dを有する位置に配置した。そして、第1実施形態による光音響画像化装置100、および、比較例による光音響画像化装置の検出信号の波形(図7および図9)および光音響波画像(図8および図10)を比較した。
比較例による光音響画像化装置では、図7に示すように、検出信号として、発光素子から光を発生させた時点t11の直後からノイズ信号S1が取得された。そして、比較例による光音響画像化装置では、被検体P内で音が距離Dを伝搬するのに要する時間に対応する期間T11の経過後(時点t12の後)に、信号S2が取得された。そして、さらに、期間T12(期間T11と略同一の長さの期間)の経過後(時点t13の後)に、アーチファクトの信号S3が取得された。なお、この比較結果では、距離Dを20mmとしており、期間T11は、13μsec(=距離D/音速)、期間T11と期間T12との合計は、26μsec(=T11×2)となった。なお、音速を1540m/secとした。
そして、図8に示すように、比較例による光音響画像化装置では、光音響波画像として、距離Dに対応する位置に穿刺針の像F1が表示された。また、比較例による光音響画像化装置では、距離Dの略2倍の深度に対応する位置にアーチファクト(虚像)F2が表示された。
この結果から、比較例による光音響画像化装置では、発光素子が光を発生させる期間Tpおよび直後に、ノイズによって超音波振動子が振動していると考えられる。また、比較例による光音響画像化装置では、期間T11の略2倍の期間経過後(時点t13)に、アーチファクトの信号S3が取得されたことから、発光素子が光を発生させる期間Tpおよび直後に発生したノイズに起因した超音波振動子の振動により生じた超音波が、期間T11の間に穿刺針に到達して、穿刺針に反射されることにより、期間T11の略2倍の期間経過後に、検出部2にノイズとして到達したと考えられる。
第1実施形態による光音響画像化装置100では、図9に示すように、検出信号として、時点t21から被検体P内で音が距離Dを伝搬するのに要する時間に対応する期間T11の経過後(時点t22の後)に、信号S2が取得される一方、比較例による光音響画像化装置において取得された、ノイズ信号S1およびアーチファクトの信号S3(時点t23における信号)は取得されなかった。
そして、第1実施形態による光音響画像化装置100では、光音響波画像として、距離Dに対応する位置に穿刺針の像F1が表示された。一方、第1実施形態による光音響画像化装置100では、比較例による光音響画像化装置において表示されたアーチファクト(虚像)F2は表示されなかった。
したがって、第1実施形態による光音響画像化装置100は、期間Tcに超音波振動子21を、ノイズに起因する振動子の振動を抑えるような駆動信号(図5(d)により駆動させるので、超音波振動子21が振動せず、ノイズ信号S1が取得されないことが判明した。また、第1実施形態による光音響画像化装置100では、アーチファクト(虚像)も観測されないことが判明した。
これらの結果、第1実施形態による光音響画像化装置100は、比較例による光音響画像化装置に比べて、ノイズに起因するアーチファクトを含んだ画像が表示されない分、光音響波画像が不鮮明に表示されないことが判明した。
(制御部の制御処理フロー)
次に、図11を参照して、第1実施形態による光音響画像化装置100の制御処理フローについて説明する。光音響画像化装置100における処理は、制御部33により行われる。
次に、図11を参照して、第1実施形態による光音響画像化装置100の制御処理フローについて説明する。光音響画像化装置100における処理は、制御部33により行われる。
まず、ステップS1において、「電源」がオンされたか否かが判断される。たとえば、操作部38により、ユーザからの「電源」がオンするための操作を受け付けたか否かが判断される。「電源」がオンされるまでこの判断は繰り返され、「電源」がオンされた場合には、ステップS2に進む。
ステップS2において、光源部ID37bおよび検出部ID37cの取得が行われる。その後、ステップS3に進む。
ステップS3において、光源部ID37bおよび検出部ID37cと、駆動信号設定テーブル37aとを用いて、駆動信号の設定が行われる。その後、ステップS4に進む。
ステップS4において、「観測」が開始されたか否かが判断される。たとえば、操作部38により、「観測」が開始するための操作を受け付けたか否かが判断される。「観測」が開始されるまでこの判断は繰り返され、「観測」が開始された場合には、ステップS5に進む。
ステップS5において、照明部1aおよび1bから光の照射が行われる。その後、ステップS6に進む。
ステップS6において、駆動信号により超音波振動子21の駆動(図5(d)参照)が行われる。その後、ステップS7に進む。
ステップS7において、検出信号の取得が行われる。その後、ステップS8に進む。
ステップS8において、期間Tcにおける検出信号の大きさ(電圧値)が、しきい値電圧Vt以下か否かが判断される。検出信号の大きさがしきい値電圧Vt以下の場合には、ステップS9に進み、検出信号の大きさがしきい値電圧Vtを超える場合には、ステップS11に進む。
ステップS9において、検出信号の画像化処理および画像化された画像の表示部31での表示が行われる。その後、ステップS10に進む。
ステップS10において、「観測」が終了されたか否かが判断される。たとえば、操作部38により、「観測」が終了するための操作を受け付けたか否かが判断される。「観測」が終了された場合には、第1実施形態による光音響画像化装置100の制御処理は終了され、「観測」が終了されない場合には、ステップS5に戻る。
また、ステップS8において検出信号の大きさがしきい値電圧Vtを超える場合に進むステップS11において、駆動信号の設定内容が不良であると判断される。その後、第1実施形態による光音響画像化装置100の制御処理は終了される。
[第1実施形態の効果]
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、制御部33を、発光素子11が光を発生させる期間Tpのうちの少なくとも一部を含む期間Tc、ノイズに起因する超音波振動子21の振動を抑えるような駆動信号により、超音波振動子21を駆動させる制御を行うように構成することにより、期間Tcに、超音波振動子21にノイズが侵入した場合でも、駆動信号により超音波振動子21の振動が抑制される。その結果、発光素子11が光を発生させる期間Tpに生じるノイズに起因して光音響波画像が不鮮明になるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部33を、ノイズと逆位相の駆動信号により、超音波振動子21を駆動させる制御を行うように構成する。これにより、超音波振動子21にノイズが侵入した場合に、互いに逆位相となる駆動信号とノイズとが打消し合うので、より確実に、ノイズに起因した超音波振動子21の振動を抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、期間Tcは、ノイズが正の期間に対して、超音波振動子21に印加する電圧の電圧値を負側の電圧値V2にする駆動信号により超音波振動子21を駆動させる期間T3と、ノイズが負の期間に対して、超音波振動子21に印加する電圧の電圧値を正側の電圧値V1にする駆動信号により超音波振動子21を駆動させる期間T2とを含む。これにより、ノイズが正の期間および負の期間の両方に対して、ノイズに起因する超音波振動子21の振動を抑えることができるので、発光素子11が光を発生させる期間Tpに生じるノイズに起因して光音響波画像が不鮮明になるのを、より確実に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、光音響画像化装置100に、光源部ID37bおよび検出部ID37cと駆動信号の情報とが対応付られた駆動信号設定テーブル37aが記憶されている記憶部37を設ける。また、制御部33を、記憶部37から光源部ID37bおよび検出部ID37cに対応した駆動信号の情報を取得して、取得した駆動信号の情報に基づいた駆動信号により、超音波振動子21を駆動させる制御を行うように構成する。ここで、発光素子11が光を発生させる期間Tpに生じるノイズの波形や大きさは、発光素子11(照明部1aおよび1b)、および、超音波振動子21の種類や個体差などによって異なる場合がある。この点に着目して、第1実施形態では、光源部ID37bおよび検出部ID37cに対応した駆動信号により超音波振動子21を駆動させることにより、超音波振動子21を発光素子11(照明部1aおよび1b)、および、超音波振動子21の種類や個体差に応じて適切に、ノイズに起因する超音波振動子21の振動を抑えるように駆動させることができる。また、発光素子11(照明部1aまたは1b)、または、超音波振動子21(検出部2)の交換がなされた場合でも、光源部ID37bおよび検出部ID37cに基づいて、交換後の発光素子11(照明部1aまたは1b)、または、超音波振動子21(検出部2)に対応した適切な駆動信号により超音波振動子21を駆動させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、検出部2に、複数の超音波振動子21を設けて、制御部33を、複数の超音波振動子21をそれぞれ個別に駆動させる制御を行うように構成する。これにより、複数の超音波振動子21に対してそれぞれ個別に侵入するノイズに対応するように、それぞれ個別に複数の超音波振動子21を駆動させることができるので、複数の超音波振動子21を全て同様に駆動させる場合に比べて、より適切に、複数の超音波振動子21をノイズに起因する振動を抑えるように駆動させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、発光素子11を、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子および有機発光ダイオード素子のうちのいずれかの素子を含むように構成する。ここで、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子または有機発光ダイオード素子を発光素子11として用いる場合には、固体レーザ光源を用いる場合と比べて、光源から照射される光の出力が小さくなるため、検出部2により検出される信号の信号強度が比較的小さくなる。このため、発光素子11を被検体Pの近傍(検出部2の近傍)に設けるように構成するので、発光素子11が光を発生させる期間Tpに生じるノイズが検出部2に侵入する可能性が大きくなると考えられる。この点に対して、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子または有機発光ダイオード素子を光源部として用いる場合に、発光素子11が光を発生させる期間Tpに生じるノイズに起因した超音波振動子21の振動を抑制する第1実施形態による構成は、特に有効である。
[第2実施形態]
(第2実施形態による光音響波画像化装置の構成)
次に、図2を参照して、第2実施形態による光音響波画像化装置200の構成について説明する。第2実施形態による光音響波画像化装置200は、上記第1実施形態の構成に加えて、駆動信号のキャリブレーションを行うことが可能に構成されている。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
(第2実施形態による光音響波画像化装置の構成)
次に、図2を参照して、第2実施形態による光音響波画像化装置200の構成について説明する。第2実施形態による光音響波画像化装置200は、上記第1実施形態の構成に加えて、駆動信号のキャリブレーションを行うことが可能に構成されている。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本発明の第2実施形態による光音響画像化装置200は、図2に示すように、装置本体部203を含み、装置本体部203は、制御部233を含む。
ここで、第2実施形態では、制御部233は、期間Tcに超音波振動子21が振動することにより検出部2が検出した検出信号の波形に基づいて、期間Tcに検出される検出信号が、キャリブレーション前に比べてより小さい電圧値(調整しきい値電圧Vt2以下)となるように、期間Tcに超音波振動子21を駆動させる際の超音波振動子21に印加する電圧の電圧値(電圧値V1およびV2)、および、超音波振動子21に電圧を印加する期間(期間T1〜T3のそれぞれ)を調整することにより、駆動信号のキャリブレーションを行うように構成されている。
具体的には、制御部233は、期間Tcに検出部2が検出する検出信号が調整しきい値電圧Vt2以下になるように、期間Tcに検出部2から検出信号を取得することと、駆動信号の設定条件の調整とを交互に繰り返す制御を行う。
たとえば、制御部233は、駆動信号の期間T1を大きくするように変化させた後、期間Tcに検出部2が検出する検出信号が小さくなった場合には、駆動信号の期間T1をさらに大きくするなどして、期間Tcに検出部2が検出する検出信号(ピーク値−ピーク値の大きさ)が最小となる駆動信号の期間T1を設定する。その後、制御部233は、期間T2およびT3、電圧値V1およびV2も同様に、期間Tcに検出部2が検出する検出信号が最小となるように設定する。なお、制御部233は、駆動信号の設定条件(各パラメータ)を、1つずつ変化させてもよいし、同時に複数の設定条件を変化させてもよい。
そして、制御部233は、上記の設定条件を設定する際に、期間Tcに検出部2が検出する検出信号が調整しきい値電圧Vt2以下になった場合には、キャリブレーションを終了する制御を行う。なお、制御部233のキャリブレーションを終了する制御は、駆動信号の設定条件の全てが調整された後に行ってもよいし、駆動信号の設定条件のうちの一部が調整された時点で、期間Tcにおける検出信号の大きさが調整しきい値電圧Vt2以下の場合に行ってもよい。
また、制御部233は、上記のキャリブレーションを、超音波振動子21の各チャンネルの検出信号を用いて、超音波振動子21の各チャンネルに対してそれぞれ個別に行うように構成されている。すなわち、制御部233は、超音波振動子21の各チャンネル毎に、上記の駆動信号の設定条件の調整を行う。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(キャリブレーションに関する制御処理フロー)
次に、図12を参照して、第2実施形態による光音響画像化装置200のキャリブレーションに関する制御処理フローについて説明する。光音響画像化装置200における処理は、制御部233により行われる。
次に、図12を参照して、第2実施形態による光音響画像化装置200のキャリブレーションに関する制御処理フローについて説明する。光音響画像化装置200における処理は、制御部233により行われる。
ここで、光音響画像化装置200のキャリブレーションに関する制御処理は、たとえば、第1実施形態による光音響画像化装置100における制御処理(図11参照)のステップS11の後に実行されてもよいし、操作者からの操作部38による入力操作に応じて実行されてもよい。
まず、ステップS101において、発光素子11から光の照射が行われる。その後、ステップS102に進む。
ステップS102において、超音波振動子21に駆動させない状態で、期間Tcにおける検出信号の検出(図5(c)参照)が行われる。その後、ステップS103に進む。
ステップS103において、駆動信号の設定が行われる。すなわち、ステップS102において検出された検出信号に応じた駆動信号の設定(図5(d)参照)が行われる。その後、ステップS104に進む。
ステップS104において、発光素子11から光の照射が行われる。その後、ステップS105に進む。
ステップS105において、駆動信号により超音波振動子21に駆動させた状態で、期間Tcにおける検出信号の検出(図5(e)参照)が行われる。その後、ステップS106に進む。
ステップS106において、検出信号の大きさが調整しきい値電圧Vt2以下か否かが判断される。検出信号の大きさが調整しきい値電圧Vt2以下の場合には、光音響画像化装置200のキャリブレーションに関する制御処理が終了され、検出信号の大きさが調整しきい値電圧Vt2より大きい場合には、ステップS107に進む。
ステップS107において、駆動信号の設定条件の調整が行われる。たとえば、超音波振動子21に印加する電圧値V1およびV2と、超音波振動子21に電圧を印加する期間T1〜T3とが調整(変更)される。その後、ステップS104に進む。すなわち、検出信号の大きさが調整しきい値電圧Vt2以下になるまで、ステップS104〜S107が繰り返される。
[第2実施形態の効果]
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、制御部233を、期間Tcに超音波振動子21が振動することにより検出部2が検出した検出信号の波形に基づいて、期間Tcに検出される検出信号が小さく(調整しきい値電圧Vt2以下に)なるように、期間Tcに超音波振動子21を駆動させる際の超音波振動子21に印加する電圧の電圧値(電圧値V1およびV2)および超音波振動子21に電圧を印加する期間(期間T1〜T3のそれぞれ)を調整することにより、駆動信号のキャリブレーションを行うように構成する。これにより、ノイズの波形や大きさが、たとえば、使用環境によって変化したり、経時的な変化が生じた場合でも、駆動信号のキャリブレーションを行うことにより、駆動信号をノイズの変化に応じて適切に調整することができる。その結果、ノイズの大きさや波形が変化した場合でも、ノイズに起因した超音波振動子21の振動を適切に抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
(第3実施形態による光音響波画像化装置の構成)
次に、図13を参照して、第3実施形態による光音響画像化装置300の構成について説明する。第3実施形態による光音響画像化装置300では、超音波振動子21の全てのチャンネルの検出信号を用いて、キャリブレーションを行うように構成されていた第2実施形態による光音響画像化装置200と異なり、超音波振動子21のうちの一部の選択されたチャンネルから検出した検出信号を用いて、キャリブレーションを行うように構成されている。なお、上記第1実施形態および第2実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
(第3実施形態による光音響波画像化装置の構成)
次に、図13を参照して、第3実施形態による光音響画像化装置300の構成について説明する。第3実施形態による光音響画像化装置300では、超音波振動子21の全てのチャンネルの検出信号を用いて、キャリブレーションを行うように構成されていた第2実施形態による光音響画像化装置200と異なり、超音波振動子21のうちの一部の選択されたチャンネルから検出した検出信号を用いて、キャリブレーションを行うように構成されている。なお、上記第1実施形態および第2実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本発明の第3実施形態による光音響画像化装置300は、図13に示すように、検出部302と装置本体部303とを含み、装置本体部303は、制御部333を含む。
ここで、第3実施形態では、検出部302は、第1実施形態による検出部2と同様にアレイ状に配列された超音波振動子21(図3参照)を含む。そして、検出部302は、キャリブレーション時に、複数の超音波振動子21(全チャンネル)のうちの一部の選択された超音波振動子21(一部の選択されたチャンネル)から検出信号を検出するように構成されている。そして、制御部333は、超音波振動子21のうちの一部の選択されたチャンネルから検出した検出信号を用いて、キャリブレーションを行うように構成されている。
たとえば、図14に示すように、制御部333は、キャリブレーション時に、検出部302の超音波振動子21の1番から128番のチャンネルのうちの一部の選択されたチャンネルである、1番のチャンネル、32番のチャンネル、64番のチャンネル、96番のチャンネル、および、128番のチャンネルの検出信号を取得して、取得した検出信号を用いて、キャリブレーションを実行する(図12参照)ように構成されている。
そして、制御部333は、まず、1番のチャンネル、32番のチャンネル、64番のチャンネル、96番のチャンネル、および、128番のチャンネルに対する駆動信号のキャリブレーションを行う。たとえば、制御部333は、電圧値V1として、1番のチャンネルがV1a、32番のチャンネルがV1b、64番のチャンネルがV1c、96番のチャンネルがV1d、および、128番のチャンネルがV1eを設定する。
次に、制御部333は、上記の選択された5つのチャンネルの駆動信号の設定条件(電圧値V1a〜V1e)と、超音波振動子21の各チャンネルの配置位置の情報とに基づいて、選択された5つのチャンネル以外の超音波振動子21のチャンネルのキャリブレーションを実行する。
具体的には、制御部333は、1番のチャンネルの駆動信号の設定条件(電圧値V1a)と32番のチャンネルの駆動信号の設定条件(電圧値V1b)との間に配置される2番〜31番のチャンネルの駆動信号の設定条件を、配置位置に応じるように直線的に補完して算出することにより、設定するように構成されている。制御部333は、33番〜63番のチャンネル、65番〜95番のチャンネル、および、97番〜127番のチャンネルも同様に、配置位置に応じるように直線的に補完して算出することにより、設定するように構成されている。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
[第3実施形態の効果]
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、検出部302に、アレイ状に配列された超音波振動子21を設けるとともに、検出部302を、キャリブレーション時に、超音波振動子21(全チャンネル)のうちの一部の選択された超音波振動子21(選択されたチャンネル)から検出信号を検出するように構成する。ここで、全チャンネルの検出信号を用いてキャリブレーションを行う場合には、比較的大きな時間が必要になる。これに対して、第3実施形態では、キャリブレーション時に、全チャンネルのうちの一部の選択されたチャンネルから検出信号を検出することにより、たとえば、選択されたチャンネルに対応する駆動信号をキャリブレーションした後に、このキャリブレーション結果とアレイ状に配列された超音波振動子21の配列位置とに基づいて、選択されていない超音波振動子21(選択されていないチャンネル)に対応する駆動信号をキャリブレーションすることができる。その結果、全チャンネルの検出信号を用いてキャリブレーションを行う場合に比べて、キャリブレーションに要する時間を縮小することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第4実施形態]
(第4実施形態による光音響波画像化装置の構成)
次に、図13および図15を参照して、第4実施形態による光音響画像化装置400の構成について説明する。第4実施形態による光音響画像化装置400では、超音波振動子21の全てのチャンネルをそれぞれ個別に駆動するように構成されていた第1実施形態による光音響画像化装置100と異なり、超音波振動子21の振動子群ごとに同時に、駆動させるように構成されている。なお、上記第1〜第3実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
(第4実施形態による光音響波画像化装置の構成)
次に、図13および図15を参照して、第4実施形態による光音響画像化装置400の構成について説明する。第4実施形態による光音響画像化装置400では、超音波振動子21の全てのチャンネルをそれぞれ個別に駆動するように構成されていた第1実施形態による光音響画像化装置100と異なり、超音波振動子21の振動子群ごとに同時に、駆動させるように構成されている。なお、上記第1〜第3実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本発明の第4実施形態による光音響画像化装置400は、図13に示すように、検出部402と装置本体部403とを含む。そして、装置本体部403は、制御部433と振動子駆動回路434とを含む。
ここで、第4実施形態では、図15に示すように、検出部402は、それぞれ複数のチャンネルを有する第1振動子群402a、第2振動子群402b、および、第3振動子群402cを含む。また、制御部433は、上記の振動子群ごと同時に、ノイズに起因する超音波振動子21の振動を抑えるように駆動させる制御を行うように構成されている。
具体的には、図15に示すように、第1振動子群402aは、1番〜43番のチャンネルの超音波振動子21からなり、第2振動子群402bは、44番〜86番のチャンネルの超音波振動子21からなり、第3振動子群402cは、87番〜128番のチャンネルの超音波振動子21からなる。
そして、振動子駆動回路434には、第1駆動回路434a、第2駆動回路434b、および、第3駆動回路434cが設けられている。そして、第1駆動回路434aは、第1振動子群402aに接続されており、制御部433からの駆動信号に応じて、第1振動子群402aの超音波振動子21を同時に駆動させるように構成されている。また、第2駆動回路434bは、第2振動子群402bに接続されており、制御部433からの駆動信号に応じて、第2振動子群402bの超音波振動子21を同時に駆動させるように構成されている。また、第3駆動回路434cは、第3振動子群402cに接続されており、制御部433からの駆動信号に応じて、第3振動子群402cの超音波振動子21を同時に駆動させるように構成されている。
なお、第4実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
[第4実施形態の効果]
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第4実施形態では、上記のように、検出部402に、それぞれ複数の超音波振動子21を有する第1振動子群402a、第2振動子群402b、および、第3振動子群402cを設ける。また、制御部433を、上記振動子群ごとに同時に駆動させる制御を行うように構成する。これにより、超音波振動子21をそれぞれ個別に駆動させるために、それぞれ別々の振動子駆動回路を設ける場合と異なり、上記振動子群ごとに共通の駆動回路(第1駆動回路434a、第2駆動回路434b、または、第3駆動回路434c)を用いることができるので、超音波振動子21を駆動させるための振動子駆動回路434が大型化するのを抑制することができる。
なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第5実施形態]
(第5実施形態による光音響波画像化装置の構成)
次に、図16および図17を参照して、第5実施形態による光音響画像化装置500の構成について説明する。第5実施形態による光音響画像化装置500では、操作者(ユーザ)がアーチファクトを含んだ光音響波画像を視認しながら行われるユーザによる入力操作に基づいて、駆動信号のキャリブレーションを行うように構成されている。なお、上記第1〜第4実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
(第5実施形態による光音響波画像化装置の構成)
次に、図16および図17を参照して、第5実施形態による光音響画像化装置500の構成について説明する。第5実施形態による光音響画像化装置500では、操作者(ユーザ)がアーチファクトを含んだ光音響波画像を視認しながら行われるユーザによる入力操作に基づいて、駆動信号のキャリブレーションを行うように構成されている。なお、上記第1〜第4実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本発明の第5実施形態による光音響画像化装置500は、図16に示すように、装置本体部503を含み、装置本体部503は、表示部531と制御部533と画像化部536と操作部538とを含む。
ここで、第5実施形態では、図17に示すように、キャリブレーション時に、画像化部536は、検出部2が検出した検出信号をアーチファクトの情報を含んだ状態で画像化するように構成されている。また、表示部531は、画像化部536により画像化されたアーチファクトを含んだ光音響波画像を表示するように構成されている。そして、操作部538は、表示部531の光音響波画像に基づいたアーチファクトを消去するための操作者(ユーザ)による入力操作を受け付けるように構成されている。すなわち、操作者がアーチファクトを含んだ光音響波画像を視認しながら、操作者によりアーチファクトを消去するように操作部38に入力が行われることにより、駆動信号の設定条件(期間T1〜T3のそれぞれと、電圧値V1およびV2)が調整される。
なお、第5実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(キャリブレーションに関する制御処理フロー)
次に、図18を参照して、第5実施形態による光音響画像化装置500のキャリブレーションに関する制御処理フローについて説明する。光音響画像化装置500における処理は、制御部533により行われる。
次に、図18を参照して、第5実施形態による光音響画像化装置500のキャリブレーションに関する制御処理フローについて説明する。光音響画像化装置500における処理は、制御部533により行われる。
まず、ステップS201において、「キャリブレーション」が開始されたか否かが判断される。たとえば、操作部38により、「キャリブレーション」を開始するための操作を受け付けたか否かが判断される。「キャリブレーション」を開始するための操作を受け付けるまでこの判断は繰り返され、「キャリブレーション」が開始された場合には、ステップS104に進む。
ステップS104およびS105においては、第2実施形態によるキャリブレーションに関する制御処理(図12参照)におけるステップS104およびS105と同様に処理される。その後、ステップS202に進む。
ステップS202において、画像化部536によりアーチファクトを含んだ検出信号を画像化して、画像化された光音響波画像が、表示部531に表示される(図17参照)。
ステップS203において、駆動信号の設定条件の変更に関する入力操作を受け付けたか否かが判断される。すなわち、表示部531の光音響波画像に基づいたアーチファクトを消去するための操作者による入力操作を受け付けたか否かが判断される。入力操作を受け付けた場合には、ステップS204に進み、入力操作を受け付けていない場合には、ステップS205に進む。
ステップS204において、入力操作に基づいて、駆動信号の設定条件の調整が行われる。その後、ステップS205に進む。
ステップS205において、「キャリブレーション」が終了されたか否かが判断される。たとえば、操作部38により、「キャリブレーション」を終了させるための入力操作を受け付けたか否かが判断される。「キャリブレーション」を終了させるための入力操作を受け付けた場合には、光音響画像化装置500のキャリブレーションに関する制御処理が終了され、「キャリブレーション」を終了させるための入力操作を受け付けていない場合には、ステップS104に戻る。
[第5実施形態の効果]
第5実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第5実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第5実施形態では、上記のように、光音響画像化装置500に、検出部2が検出した検出信号をアーチファクトの情報を含んだ状態で画像化する画像化部536と、画像化部536により画像化されたアーチファクトを含んだ光音響波画像を表示する表示部531と、表示部531のアーチファクトを含んだ光音響波画像に基づいたアーチファクトを消去するための操作者による入力操作を受け付ける操作部538とを設ける。また、制御部533を、操作部538により受け付けた入力操作に基づいて、駆動信号のキャリブレーションを行うように構成する。これにより、操作者に表示部531を視認させながら、アーチファクトが消去されるように、駆動信号のキャリブレーションを行うことができる。
なお、第5実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第5実施形態では、所定の期間(期間Tc)を、光源部が光を発生させる期間(期間Tp)全体を含むように設定する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、所定の期間(期間Tc)を、光源部が光を発生させる期間(期間Tp)の少なくとも一部を含むように設定してもよい。
また、上記第1〜第5実施形態では、駆動信号を、ノイズと逆位相となるように設定する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、駆動信号を、ノイズと逆位相以外の波形となるように設定してもよい。すなわち、駆動信号は、ノイズに起因する振動子の振動を抑えるような波形であれば、ノイズの逆位相以外の波形となるように設定してもよい。
また、上記第1〜第5実施形態では、第1の電圧値および第2の電圧値をそれぞれ一定の値(V1およびV2)に設定する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、第1の電圧値および第2の電圧値を一定の値以外に設定してもよい。たとえば、第1の電圧値および第2の電圧値を時間と共に変化するように設定してもよい。
また、上記第2、第3および第5実施形態では、キャリブレーションに関する制御処理と、識別情報に基づいて駆動信号の設定を行う処理との両方を行うように構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、キャリブレーションに関する制御処理を行う場合には、識別情報に基づいて駆動信号の設定を行う処理を行わないように構成してもよい。
また、上記第1〜第5実施形態では、識別情報(光源部IDおよび検出部ID)を、制御部が、照明部および検出部から取得するように構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、識別情報を、制御部が、照明部および検出部から取得する以外の方法により、制御部が識別情報を取得するように構成してもよい。たとえば、ユーザによる操作部の識別情報に関する入力操作によって、制御部が識別情報を取得するように構成してもよい。
また、上記第4実施形態では、制御部により、振動子群ごとに同時に駆動させる制御を行うように構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、検出部に含まれる振動子の全てを同時に、駆動させる制御を行うように構成してもよい。この場合、従来の超音波画像を取得するために振動子の全てを同時に駆動させる光音響画像化装置に対して、駆動回路を追加する必要がないので、駆動回路(ハード)を追加する必要がない分、駆動回路が大型化するのをより抑制することができる。
また、上記第1〜第5実施形態では、検出部を、リニア型超音波プローブとして構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、検出部を、コンベックス型またはセクタ型の超音波プローブとして構成してもよい。
また、上記第1〜第5実施形態では、発光素子を、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子および有機発光ダイオード素子のうちのいずれかの素子により構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、発光素子として、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子および有機発光ダイオード素子を組み合わせて構成してもよい。すなわち、発光素子として、発光ダイオード素子および半導体レーザ素子の両方、または、発光ダイオード素子および有機発光ダイオード素子の両方を含むように構成してもよい。
また、上記第1〜第5実施形態では、振動子を、128のチャンネルを有するように構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、振動子を、128のチャンネル以外のチャンネル数により構成してもよい。たとえば、振動子を、64、192、または、256チャンネル有するように構成してもよい。
また、上記第1〜第5実施形態では、説明の便宜上、制御部の処理を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部の処理動作を、イベントごとに処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
2、302、402 検出部
11 発光素子(光源部)
21 超音波振動子(振動子)
31、531 表示部
33、233、333、433、533 制御部
36、536 画像化部
37 記憶部
38、538 操作部
100、200、300、400、500 光音響画像化装置
11 発光素子(光源部)
21 超音波振動子(振動子)
31、531 表示部
33、233、333、433、533 制御部
36、536 画像化部
37 記憶部
38、538 操作部
100、200、300、400、500 光音響画像化装置
Claims (10)
- 光源部と、
前記光源部が被検体に光を照射することに起因して前記被検体内から発生する音響波により振動するとともに、駆動信号に応じて振動する振動子を含む検出部と、
前記光源部が光を発生させる期間のうちの少なくとも一部を含む所定の期間、ノイズに起因する前記振動子の振動を抑えるような前記駆動信号により、前記振動子を駆動させる制御を行うように構成されている制御部とを備える、光音響画像化装置。 - 前記制御部は、ノイズと逆位相の前記駆動信号により、前記振動子を駆動させる制御を行うように構成されている、請求項1に記載の光音響画像化装置。
- 前記所定の期間は、ノイズが正の期間に対して、前記振動子に印加する電圧の電圧値を負側の第1の電圧値にする前記駆動信号により前記振動子を駆動させる第1の期間と、ノイズが負の期間に対して、前記振動子に印加する電圧の電圧値を正側の第2の電圧値にする前記駆動信号により前記振動子を駆動させる第2の期間とを含む、請求項1または2に記載の光音響画像化装置。
- 前記光源部または前記振動子のうちの少なくとも一方の識別情報と前記駆動信号の情報とが対応付られて記憶されている記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記記憶部から前記識別情報に対応した前記駆動信号の情報を取得して、取得した前記駆動信号の情報に基づいた前記駆動信号により、前記振動子を駆動させる制御を行うように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。 - 前記制御部は、前記所定の期間に前記振動子が振動することにより前記検出部が検出した検出信号の波形に基づいて、前記所定の期間に検出される前記検出信号が小さくなるように、前記所定の期間に前記振動子を駆動させる際の前記振動子に印加する電圧の電圧値および前記振動子に電圧を印加する期間を調整することにより、前記駆動信号のキャリブレーションを行うように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
- 前記検出部は、アレイ状に配列された複数の前記振動子を含むとともに、前記キャリブレーション時に、前記複数の振動子のうちの一部の選択された前記振動子から前記検出信号を検出するように構成されている、請求項5に記載の光音響画像化装置。
- 前記検出部は、複数の前記振動子を含み、
前記制御部は、前記複数の振動子をそれぞれ個別に駆動させる制御を行うように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。 - 前記検出部は、それぞれ複数の振動子を有する複数の振動子群を含み、
前記制御部は、前記振動子群ごとに同時に、または、前記検出部に含まれる前記振動子の全てを同時に、駆動させる制御を行うように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。 - 前記検出部が検出した前記検出信号をアーチファクトの情報を含んだ状態で画像化する画像化部と、
前記画像化部により画像化された前記アーチファクトを含んだ画像を表示する表示部と、
前記表示部の前記アーチファクトを含んだ画像に基づいた前記アーチファクトを消去すためのユーザによる入力操作を受け付ける操作部とをさらに備え、
前記制御部は、前記操作部により受け付けた前記入力操作に基づいて、前記駆動信号のキャリブレーションを行うように構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。 - 前記光源部は、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子および有機発光ダイオード素子のうちのいずれかの素子を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015048042A JP2016168088A (ja) | 2015-03-11 | 2015-03-11 | 光音響画像化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP (1) | JP2016168088A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018109950A1 (ja) * | 2016-12-16 | 2018-06-21 | プレキシオン株式会社 | 光音響画像化装置および光源ユニット |
JP2019536574A (ja) * | 2016-12-05 | 2019-12-19 | フジフイルム ソノサイト インコーポレイテッド | 装置先端可視化のためのレーザ光源 |
-
2015
- 2015-03-11 JP JP2015048042A patent/JP2016168088A/ja active Pending
Cited By (3)
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JP7053618B2 (ja) | 2016-12-05 | 2022-04-12 | フジフイルム ソノサイト インコーポレイテッド | 装置先端可視化のためのレーザ光源 |
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