以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。なお、以下では、パチンコ遊技機1を、単に、遊技機1という場合がある。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
以下、図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1の概略構成について説明する。なお、図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の一例を示す概略正面図である。図2は、遊技機1に設けられた表示器4の一例を示す拡大図である。図3は、遊技機1の部分平面図である。
図1において、遊技機1は、例えば遊技者の操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。この遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材5とを備えている。枠部材5は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、遊技機1の主部に対して開閉可能に構成されている。そして、枠部材5の前面側となる所定位置(例えば、軸支側とは反対側となる端部)には錠部43が設けられており、錠部43を開錠することによって枠部材5を開くことが可能となる。
遊技盤2は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域20が形成されている。遊技領域20には、下方(発射装置211;図4参照)から発射された遊技球が遊技盤2の主面に沿って上昇して遊技領域20の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材(図示せず)と、上昇した遊技球を遊技領域20の右側に案内する案内部材(図示せず)とが備えられている。
また、遊技盤2には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示部6が配設されている。画像表示部6は、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって特別図柄抽選(大当り抽選)の結果を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現等による予告演出を表示したり、特別図柄抽選が保留されている回数を示す保留画像を表示したりする。なお、画像表示部6は、液晶表示装置やEL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。さらに、遊技盤2の前面には、各種の演出に用いられる可動役物7および盤ランプ8が設けられている。可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成され、遊技の進行に応じて又は遊技者の操作に応じて、所定の動作を行うことによって演出を行う。また、盤ランプ8は、遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
遊技領域20には、遊技球の落下方向を変化させる遊技くぎ及び風車(共に図示せず)等が配設されている。また、遊技領域20には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図1においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、大入賞口23、および普通入賞口24が遊技盤2に配設されている。さらに、遊技領域20には、遊技領域20に打ち出された遊技球のうち何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域20の外に排出する排出口26が配設されている。
第1始動口21および第2始動口22は、それぞれ遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当り抽選)が始動する。第1始動口21は、予め定められた特別電動役物(大入賞口23)および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第1特別図柄表示器4a)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。また、第2始動口22は、上記特別電動役物および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第2特別図柄表示器4b)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート25を遊技球が通過すると普通図柄抽選(下記の電動チューリップ27の開閉抽選)が始動する。なお、普通入賞口24に遊技球が入賞しても抽選は始動しない。
第2始動口22は、第1始動口21の下部に設けられ、普通電動役物の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ27を備えている。電動チューリップ27は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部112(例えば、電動ソレノイド)の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉する。電動チューリップ27は、一対の羽根部が閉じていると、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が極めて狭いため、遊技球が第2始動口22へ入らない閉状態となる。一方、電動チューリップ27は、一対の羽根部が左右に開くと、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第2始動口22へ入り易い開状態となる。そして、電動チューリップ27は、ゲート25を遊技球が通過して普通図柄抽選に当選すると、一対の羽根部が規定時間(例えば、0.10秒間)開き、規定回数(例えば、1回)だけ開閉する。
大入賞口23は、第2始動口22の下側中央に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。大入賞口23は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて遊技盤2の主面から突出傾斜して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、大入賞口23は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数(例えば、16回)だけ繰り返す。
また、遊技盤2の右下には、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器4が配設されている。表示器4の詳細については後述する。
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入る(入賞する)と、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第1始動口21および第2始動口22に遊技球が1個入賞すると3個の賞球、大入賞口23に遊技球が1個入賞すると13個の賞球、普通入賞口24に遊技球が1個入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは無い。
遊技機1の前面となる枠部材5には、ハンドル31、レバー32、停止ボタン33、取り出しボタン34、スピーカ35、枠ランプ36、演出ボタン37、演出キー38、および皿39等が設けられている。
ハンドル31には、ハンドル31を握った遊技者の手のひらに対向する位置に、手のひらに向けて風を出すことで遊技者の皮膚感覚にうったえる演出を行うハンドルエア発生部45が備えられている。また、ハンドル31には、ハンドルエア発生部45を取り囲む領域を激しく発光させる演出を行うハンドルランプ46が備えられている。
遊技者がハンドル31に触れてレバー32を時計回りに回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔(例えば、1分間に100個)で、発射装置211(図4参照)が遊技球を電動発射する。皿39(図3参照)は、遊技機1の前方に突出して設けられ、発射装置211に供給される遊技球を一時的に溜めておく。また、皿39には、上述した賞球が払い出される。そして、皿39に溜められた遊技球は、遊技者のレバー32による操作と連動したタイミングで、供給装置(図示せず)によって1つずつ発射装置211に供給される。
停止ボタン33は、ハンドル31の下部側面に設けられ、ハンドル31に遊技者が触れてレバー32を時計回りに回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン34は、皿39が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿39に溜まっている遊技球を箱(図示せず)に落下させる。
スピーカ35および枠ランプ36は、それぞれ遊技機1の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ36は、点灯/点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。
次に、図2を参照して、遊技機1に設けられる表示器4について説明する。図2において、表示器4は、第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4gを備えている。
第1特別図柄表示器4aは、第1始動口21に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第1特別図柄表示器4aは、7セグ表示装置で構成され、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。また、第2特別図柄表示器4bは、第2始動口22に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第2特別図柄表示器4bも同様に、7セグ表示装置で構成され、第2始動口22に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。普通図柄表示器4eは、ゲート25を遊技球が通過することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、普通図柄表示器4eは、LED表示装置で構成され、遊技球がゲート25を通過した場合、普通図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。
第1特別図柄保留表示器4cは、第1始動口21に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。第2特別図柄保留表示器4dは、第2始動口22に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。普通図柄保留表示器4fは、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。例えば、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、および普通図柄保留表示器4fは、それぞれ列設されたLED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
遊技状態表示器4gは、遊技機1の電源投入時点における遊技状態(時短状態等)を表示する。
次に、図3を参照して、遊技機1に設けられる入力装置について説明する。図3において、遊技機1には、入力装置の一例として、演出ボタン37および演出キー38が設けられている。
演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン37は、遊技機1の前方に突出した皿39の上面脇部に設けられる。演出キー38は、中央キーと略十字に配列された4つの方向キーとを有し、演出ボタン37に隣接して皿39の上面脇部に設けられる。演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、所定のタイミングで演出ボタン37を押下することによって所定の演出(例えば操作ゲーム)を楽しむことができる。また、遊技者は、演出キー38の4つの方向キーを操作することにより、画像表示部6に表示されている複数の画像のいずれかを選択(指定)すること等が可能である。また、遊技者は、演出ボタン37を押下することにより、演出キー38で選んだ画像を情報として入力することが可能である。
また、遊技機1の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿39に払い出す払出装置(払出駆動部311)が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤2の後面には、メイン基板およびサブ基板等が配設されている。具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部100(図4参照)が構成されたメイン制御基板が配設されている。サブ基板には、遊技球を遊技領域20の上部へ発射する発射装置211を制御する発射制御部200(図4参照)が構成された発射制御基板、賞球の払出を制御する払出制御部300が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部400が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像音響制御部500が構成された画像制御基板、および各種のランプ(枠ランプ36、盤ランプ8等)や可動役物7等による演出を制御するランプ制御部600が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤2の後面には、遊技機1の電源オン/オフを切り替えるとともに、遊技機1に供給された24V(ボルト)の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
次に、図4を参照して、遊技機1における動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図4は、遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4において、遊技機1の制御装置は、メイン制御部100、発射制御部200、払出制御部300、演出制御部400、画像音響制御部500、およびランプ制御部600等を備えている。
メイン制御部100は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)101、ROM(Read Only Memory)102、およびRAM(Random Access Memory)103を備えている。CPU101は、内部抽選および当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM102には、CPU101により実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM103は、CPU101の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部100の主な機能について説明する。
メイン制御部100は、第1始動口21または第2始動口22に遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当り抽選)を行い、特別図柄抽選で当選したか否かを示す判定結果データを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、電動チューリップ27の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらには羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部100は、遊技球が第1始動口21へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、遊技球が第2始動口22へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、および遊技球がゲート25を通過したときの普通図柄抽選の実行保留回数をそれぞれ管理し、これらの保留回数に関連するデータを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口23の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで、大入賞口23が突出傾斜して開状態となるラウンドを所定回数(例えば、16回)だけ繰り返すように制御する。また、メイン制御部100は、大入賞口23が開閉する開閉時間間隔を制御する。
メイン制御部100は、遊技の進行に応じて遊技状態を変化させ、又、遊技の進行に応じて、特別図柄抽選の当選確率、特別図柄抽選の実行間隔(特別図柄が表示器4に変動表示されて停止表示される時間と言ってもよい)、電動チューリップ27の開閉動作等を変化させる。
メイン制御部100は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように払出制御部300に対して指示する。なお、メイン制御部100は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しを払出制御部300に指示しない。払出制御部300がメイン制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払出制御部300から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部100へ送られる。そして、メイン制御部100は、払出制御部300から取得した情報に基づいて、払い出した賞球の個数を管理する。
上述した機能を実現するために、メイン制御部100には、第1始動口スイッチ111a、第2始動口スイッチ111b、電動チューリップ開閉部112、ゲートスイッチ113、大入賞口スイッチ114、大入賞口開閉部115、普通入賞口スイッチ116、表示器4(第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4g)が接続されている。
第1始動口スイッチ111aは、第1始動口21へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。第2始動口スイッチ111bは、第2始動口22へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部112は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ27の一対の羽根部を開閉する。ゲートスイッチ113は、ゲート25を遊技球が通過したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口スイッチ114は、大入賞口23へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口開閉部115は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、大入賞口23を開閉する。普通入賞口スイッチ116は、普通入賞口24へ遊技球が入賞したことに応じた信号をメイン制御部100へ送る。
[本実施形態のスイッチ処理について]
以下では、本実施形態のスイッチ処理(遊技球通過判定処理)について、具体的に説明する。なお、この遊技球通過判定処理は、上記した第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、大入賞口23等に遊技球が入球(又は通過)したことを判定する場合に限らず、例えば、払い出した賞球(賞球数)を払出制御部300が判定(カウント)する場合等にも実行される。
図5は、上記した第1始動口21等への遊技球入賞(通過)を検出するための第1始動口スイッチ111a等として設置される近接スイッチの出力信号の例、および、この出力信号を通過判定閾値(5V)を用いてONレベルとOFFレベルとに2値化した2値化信号の例について説明するための図である。なお、近接スイッチは、一例として、長方形のプレートに遊技球が通過する円形の貫通孔を有しており、この貫通孔を遊技球が通過する際の磁束の変化に対応した電圧の出力信号を出力する直流2線式電子スイッチである。図5の点線で示すように、近接スイッチの出力信号の電圧レベルは、遊技球が貫通孔の中心に近づくにつれて降下していき、遊技球が貫通孔の中心に達する辺りで最小(極小)となり、遊技球が貫通孔の中心を通り過ぎて離れるにつれて上昇していく。また、図5に示すように、近接スイッチの出力信号は、コンパレータ(図示なし)によって、電圧レベルが通過判定閾値(5V)よりも大きいときには2値化信号のOFFレベルに変換され、電圧レベルが通過判定閾値(5V)以下のときには2値化信号のONレベルに変換される。なお、図5の例では、判定に用いる通過判定閾値を1つの通過判定閾値(5V)として説明したが、例えば、OFFレベルからONレベルに切り替わる際には第1の通過判定閾値(5V)を用いる一方で、ONレベルからOFFレベルに切り替わる際には第2の通過判定閾値(6V)を用いる構成としてもよい。これにより、ノイズの影響等で通過判定閾値を跨いで近接スイッチの出力信号が上下することによって2値化信号が不適切にON/OFF間で行き来することを防止できる。
そして、図10を用いて後述するメイン制御部100により4ミリ秒(4ms)間隔で実行されるタイマ割り込み処理における各処理の一部として、図5に示す2値化信号を4ミリ秒間隔でON/OFF判定することによって、遊技球の通過判定を行う。以下、具体的に説明する。
図5に示すように、2値化信号に対して、ONレベルであるのかOFFレベルであるのかが4ミリ秒間隔で判定(ON/OFF判定)される。図5では、自然数nを用いて、ON/OFF判定の順番を表している。また、図5では、n−2回目からn回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定され、その後、n+1回目のON/OFF判定によってONレベルと判定されている。ここで、本実施形態では、ONレベルと判定された場合には、このONレベルと判定したON/OFF判定の処理において、4ミリ秒間隔よりも短い所定の微小時間(例えば4マイクロ秒)が経過したタイミングで2回目のON/OFF判定を実行する。図5では、n+1回目のタイマ割り込み処理におけるON/OFF判定で2回ともONレベルと判定されている。その後、n+2回目からn+4回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定されている。なお、2値化信号のONレベルの期間(ON期間という)が図5の場合よりも長く(つまり、遊技球が図5の場合よりも遅い速度で通過して)例えばn+2回目のON/OFF判定もON期間に実行される場合には、n+2回目のON/OFF判定においても2回の判定を実行する。
本実施形態では、図5に示すように、n回目のON/OFF判定によってOFFレベルと判定されて、n+1回目のON/OFF判定によって2回ONレベルと判定されると、近接スイッチの貫通孔を遊技球が1つ通過したと判定する。なお、これらのON/OFF判定は、例えば第1始動口スイッチ111aとして設置された近接スイッチに対しては、メイン制御部100(より正確にはCPU101)が実行し、例えば払出制御部300に接続された遊技球の払い出し数を検出するための近接スイッチに対しては、払い出し制御部300(より正確にはCPU301)が実行する(図4参照)。
ここで、図5に示すn+1回目のON/OFF判定における上記した所定の微小時間(例えば4マイクロ秒)は、遊技球通過判定の演算処理を実行するためのソフトウエアのプログラミング内容によって予め設定される。つまり、上記した所定の微小時間は、このプログラミング内容によって任意な時間に設定できる可変時間である。遊技機1には微細周期のノイズ(例えば3〜15マイクロ秒周期のノイズ)が発生する場合があり、このノイズの周期は、遊技機の機種に或る程度依存している。例えば、或る機種の遊技機には5マイクロ秒周期のノイズが発生し易く、或る機種の遊技機には9マイクロ秒周期のノイズが発生し易い。そこで、本実施形態では、上記した所定の微小時間をプログラミング内容によって任意な時間に設定できる構成とすることによって、微細周期のノイズによる誤判定を有効に回避することができる。なお、上記した所定の微小時間を設けるための演算処理は、遊技進行には関係しない処理であって時間を稼ぐためだけの処理である。例えば、1マイクロ秒の時間を要する処理を4回繰り返すことによって、上記した所定の微小時間として4マイクロ秒をソフト的に設けることができる。
ところで、近年の遊技機では、演算処理内容の増大により演算処理の負荷が増大したために、以前の遊技機では2ミリ秒であったタイマ割り込み処理の実行間隔は4ミリ秒に延長され、このため、図5を用いて説明したように、近接スイッチを用いたON/OFF判定も2ミリ秒間隔から延長されて4ミリ秒間隔で実行される。
ここで、以前の遊技機は、n回目のON/OFF判定でOFFレベルと判定してn+1回目のON/OFF判定でONレベルと判定してn+2回目のON/OFF判定でONレベルと判定したことをもって1つの遊技球が通過したと判定していた(以下、「以前の判定方法」という)。つまり、3回のタイマ割り込み処理による3回のON/OFF判定によって遊技球通過を判定していた。なお、このようにn+1回目およびn+2回目でONレベルと判定するのは、ノイズにより偶然ONレベルと1回判定されたことによって遊技球が通過したと誤判定することを回避するためである。しかしながら、ON/OFF判定の間隔が4ミリ秒間隔に延長された近年の遊技機においては、上記した以前の判定方法では、速い速度で通過する遊技球の通過を判定することはできない。例えば、図5に示すような2値化信号のONレベルの期間(ON期間)が非常に短くなる(例えば7ミリ秒前後)ほど、速い速度で通過する遊技球の通過を判定することは困難となってしまう。そこで、本実施形態では、図5を用いて説明した判定方法により、1つの遊技球が通過したと判定する。このことから、本実施形態によれば、2回のタイマ割り込み処理によるON/OFF判定によって、ノイズによる誤判定を防止しつつ確実に遊技球通過を判定することができる。
ところで、遊技機1には、遊技機1への電源供給が遮断されたことを検知するための電源監視回路、近接スイッチの配線が断線したことを検知するための断線検知回路、および近接スイッチの配線が短絡(ショート)したことを検知するための短絡検知回路等の異常検知回路(何れも図示なし)が設けられている。これらの異常検知回路は、異常発生を判定するための閾値(異常判定レベル)を、図5に示した通過判定閾値(5V)よりも高い電圧レベルに設けることによって、断線、電源遮断、又は短絡により近接スイッチの出力信号の電圧が低下した場合に、この出力信号の電圧が通過判定閾値まで降下する前に異常を判定して、遊技球が通過したと誤判定することを防止している。このように、通過判定閾値よりも高い電圧レベルに異常判定レベルを設けているため、通過判定閾値を高い値(例えば10V)にすることによってON期間を長く取ることは困難である(図5参照)。この結果として、遊技機1において、出力信号のON期間を長く取って、上記した以前の判定方法を用いて遊技球通過を判定することは、現実的ではない。
なお、以上に説明したスイッチ処理において、ON判定されたタイマ割り込み処理の後に実行されるON判定されるタイマ割り込み処理においては、2回目のON/OFF判定は行わない構成としてもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、2値化信号がONからOFFに切り替わるところを検出して遊技球の通過を判定する構成としてもよい。つまり、図5において、n+1回目のタイマ割り込み処理で2回ON判定してn+2回目のタイマ割り込み処理でOFF判定したことを持って1つの遊技球が通過したと判定してもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、1回のタイマ割り込み処理(ON検出)において、3回以上ON/OFF判定を行ってもよいし、又、1回のタイマ割り込み処理(OFF検出)において、2回以上ON/OFF判定を行ってもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチの出力信号(アナログ信号)を2値化信号(デジタル信号)に変換することなく遊技球通過判定を行う構成としてもよい。つまり、近接スイッチの出力信号(アナログ信号)に対して通過判定閾値(5V)以下か否かを判定することによって、遊技球通過判定を行ってもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチの出力信号は、遊技球非検出時には低電圧レベルであり遊技球検出時に高電圧レベルになる出力信号であり、この出力信号を反転させる信号反転手段によりこの出力信号を反転させて図5の点線で示すような信号に変換する構成としてもよい。
また、以上に説明したスイッチ処理において、近接スイッチ自身がアナログ信号を2値化信号に変換して出力する構成を備えて、近接スイッチから2値化信号が出力される構成としてもよい。
以上で、本実施形態のスイッチ処理(遊技球通過判定処理)についての説明を終了し、説明は図4に戻る。
また、メイン制御部100は、第1始動口21への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第1特別図柄表示器4aに表示する。メイン制御部100は、第2始動口22への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第2特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第2特別図柄表示器4bに表示する。メイン制御部100は、第1特別図柄抽選を保留している保留回数を、第1特別図柄保留表示器4cに表示する。メイン制御部100は、第2特別図柄抽選を保留している保留回数を、第2特別図柄保留表示器4dに表示する。メイン制御部100は、ゲート25への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器4eに表示する。メイン制御部100は、普通図柄抽選を保留している保留回数を、普通図柄保留表示器4fに表示する。また、メイン制御部100は、遊技機1の電源投入時にその時点の遊技状態を遊技状態表示器4gに表示する。
発射制御部200は、CPU201、ROM202、およびRAM203を備えている。CPU201は、発射装置211に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM202は、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM203は、CPU201の作業用メモリ等として用いられる。
レバー32は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー32は、遊技者によって時計回りに回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部200に出力する。発射制御部200は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置211の発射動作を制御する。例えば、発射制御部200は、レバー32の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置211の動作を制御する。発射制御部200は、停止ボタン33が押下された信号が出力された場合、発射装置211が遊技球を発射する動作を停止させる。
払出制御部300は、CPU301、ROM302、およびRAM303を備えている。CPU301は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ROM302は、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM303は、CPU301の作業用メモリ等として用いられる。
払出制御部300は、メイン制御部100から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。具体的には、払出制御部300は、メイン制御部100から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部311を制御する。ここで、払出駆動部311は、遊技球の貯留部(球タンク)から遊技球を送り出す駆動モータ等で構成される。
演出制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、およびRTC(リアルタイムクロック)404を備えている。また、演出制御部400には、遊技者によって操作される演出キー38が接続され、演出制御部400は、遊技者による演出キー38の操作に応じて演出キー38から出力される操作データを取得する。また、演出制御部400は、ランプ制御部600を介して演出ボタン37から出力される操作データを取得する。CPU401は、演出を制御する際の演算処理を行う。ROM402は、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM403は、CPU401の作業用メモリ等として用いられる。RTC404は、現時点の日時を計測する。
演出制御部400は、メイン制御部100から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。また、演出制御部400は、遊技者によって演出ボタン37または演出キー38が押下操作された場合、当該操作入力や検出結果に応じて演出内容を設定する場合もある。
画像音響制御部500は、CPU501、ROM502、およびRAM503を備えている。CPU501は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行う。ROM502は、CPU501にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM503は、CPU501の作業用メモリ等として用いられる。
画像音響制御部500は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、画像表示部6に表示する画像およびスピーカ35から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部500のROM502には、特別図柄抽選結果を報知等するための装飾図柄画像、予告演出や先読み予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等の画像、特別図柄抽選が保留されていることを示す保留画像、および各種背景画像等を、画像表示部6に表示するための画像データが記憶されている。また、画像音響制御部500のROM502には、画像表示部6に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ35から出力させる楽曲や音声等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部500のCPU501は、ROM502に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU501は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、装飾図柄画像表示、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理を行って、演出制御部400から送られたコマンドに対応した各種演出表示を行う。そして、CPU501は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示部6に表示する。また、CPU501は、読み出した音響データを用いて音声処理を行い、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ35から出力する。
ランプ制御部600は、CPU601、ROM602、およびRAM603を備えている。CPU601は、盤ランプ8、枠ランプ36等の発光、および可動役物7等の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM602は、CPU601にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM603は、CPU601の作業用メモリ等として用いられる。
ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ8、枠ランプ36およびハンドルランプ46の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、可動役物7の動作を制御する。具体的には、ランプ制御部600のROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた盤ランプ8や枠ランプ36等での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36等の発光を制御する。また、ROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた可動役物7の動作パターンデータが記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物7の動作を制御する。
また、ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、ハンドルエア発生部45を制御して風による演出を実行制御する。
また、ランプ制御部600には、遊技者によって操作される演出ボタン37が接続される。ここで、ランプ制御部600は、演出ボタン37自身を突出させる動作を行わせる駆動装置(図示なし)を制御することによって、演出ボタン37を突出させる演出を実行制御する。つまり、ランプ制御部600は、演出ボタン37を可動役物として動作制御する場合もある。また、ランプ制御部600は、遊技者による演出ボタン37の操作に応じて演出ボタン37から出力される操作データを取得して、当該操作データを演出制御部400に伝達する。
なお、演出制御部400は、ランプ制御部600から伝達される演出ボタン37の操作データ、および演出キー38から出力された操作データに基づいて、画像音響制御部500に対して、演出ボタン37および演出キー38の操作状態を通知する。ここで、演出ボタン37および演出キー38の操作状態とは、操作が行われているか否かや、どのような操作が行われているか(例えば、演出ボタン37の長押しや、演出キー38左方向キーの押下)等を含む情報である。したがって、例えば演出ボタン37が遊技者によって操作された場合、ランプ制御部600によって検出された演出ボタン37の操作状態が、演出制御部400を介して画像音響制御部500に伝達される。このため、画像音響制御部500は、演出制御部400から伝達される演出ボタン37の操作状態に基づいて、演出内容を変化させることもできる。
[本実施形態における遊技状態の概要]
次に、本実施形態における遊技機1の遊技状態について説明する。遊技機1の遊技状態としては、高確状態、低確状態、電サポ状態、非電サポ状態、時短状態、非時短状態、大当り遊技状態が少なくとも存在する。低確状態は、特別図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/200)に設定されている遊技状態であり、高確状態は、特別図柄抽選の当選確率が、低確状態よりも高確率(例えば1/50)に設定されている遊技状態である。非電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/10)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合であっても電動チューリップ27が短時間(例えば0.10秒間を1回)しか開放制御されない遊技状態であり、このため、第2始動口22に遊技球が入球し難い遊技状態である。電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が非電サポ状態よりも高確率(例えば10/10)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合に電動チューリップ27が長時間(例えば2.00秒間を3回)開放されるように制御される遊技状態であり、このため、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されて第2始動口22に遊技球が頻繁に入球(入賞)し易くなる遊技状態である。非時短状態とは、特別図柄抽選の実行時間が通常の所定時間である遊技状態であり、時短状態とは、特別図柄抽選の実行時間が、非時短状態よりも短縮される遊技状態である。大当り遊技状態とは、特別図柄抽選に当選して(大当りして)大入賞口23が開放される大当り遊技が実行されている遊技状態である。なお、本実施形態においては、電サポ状態と時短状態とは同時に制御されるものとするが、この遊技状態においては、第2始動口22へ遊技球が入賞し易くなることにより遊技球が殆ど減ることなく、かつ短時間で多数の特別図柄抽選を実行できることとなる。また、以下では、低確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態を通常遊技状態といい、高確状態かつ電サポ状態かつ時短状態に制御される遊技状態を確変遊技状態という。なお、本実施形態では、高確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態である潜伏遊技状態は設けておらず、特別図柄抽選に当選すると、大当り遊技が終了してから、遊技状態は確変遊技状態または通常遊技状態で制御される。
[本実施形態における大当り遊技の概要]
次に、本実施形態における特別図柄抽選の大当り遊技の概要について、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態に係る特別図柄抽選の大当り内訳の一例を説明するための図である。図6の(1)は、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳を示し、図6の(2)は、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳を示す。図6の(1)に示すように、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りAの当選確率が70%であり、大当りBの当選確率が30%である。また、図6の(2)に示すように、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りCの当選確率が50%であり、大当りAの当選確率が20%であり、大当りBの当選確率が30%である。以下に、図6の(3)を参照して、各大当りA〜Cに当選した場合の大当り遊技について説明する。
大当りAに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、大入賞口23が閉状態から開状態にされて1ラウンド(以下、単に「R」と記載する場合がある)のラウンド遊技が開始される。1Rにおいて、大入賞口23に遊技球が10個入賞するか開放時間が29.5秒経過すると、大入賞口23が開状態から閉状態にされて1Rのラウンド遊技が終了される。その後、ラウンドとラウンドとの間のインターバル期間(例えば2秒間)が設けられた後に、1Rと同様に大入賞口23が開放されてから2Rのラウンド遊技が開始され、大入賞口23が閉鎖されて2Rのラウンド遊技が終了する。以後同様に、インターバル期間を挟んで大入賞口23の開閉によって計4回のラウンド遊技が実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。したがって、遊技者は、この大当り遊技の間に約500球の賞球総数を獲得することができる。その後、遊技状態は、大当り遊技が終了してから次回特別図柄抽選に当選するまで(より正確には、特別図柄抽選が9999回実行されるまで)の間、確変遊技状態に制御される。
大当りBに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、インターバル期間を挟んで大入賞口23の開閉によって計4回のラウンド遊技が実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。したがって、遊技者は、この大当り遊技の間に約500球の賞球総数を獲得することができる。その後、遊技状態は、大当り遊技が終了してから通常遊技状態に制御される。
大当りCに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、インターバル期間を挟んで大入賞口23の開閉によって計16回のラウンド遊技が実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。したがって、遊技者は、この大当り遊技の間に約2000球の賞球総数を獲得することができる。その後、遊技状態は、大当り遊技が終了してから次回特別図柄抽選に当選するまで(より正確には、特別図柄抽選が9999回実行されるまで)の間、確変遊技状態に制御される。
以上のように、本実施形態では、複数種類の大当りが用意されているが、大当りBに当選すると、大当り遊技後には、非時短状態(通常遊技状態)で遊技が制御される。このため、以下では、大当りBのことを時短なし大当りということがある。
次に、パチンコ遊技機1が実行する処理フローについて説明する。
[メイン制御部100によるメイン処理]
まず、図7を参照しつつ、メイン制御部100によって実行されるメイン処理について説明する。なお、このメイン処理は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると開始され、メイン制御部100が起動している間、継続的に実行される。
図7のステップS901において、まず、CPU101は、例えば2000ms待機して、処理はステップS902に移る。なお、図示はしていないが、演出制御部400のCPU401は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると、待機処理を行うことなく、メイン制御部100からの信号を受信可能な状態となる。すなわち、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100のCPU101よりも先に、処理を開始できる状態となる。
ステップS902において、CPU101は、RAM103へのアクセスを許可して、処理はステップS903に移る。
ステップS903において、CPU101は、不図示のRAMクリアスイッチが「ON」であるか否かを判定する。ステップS903での判定がYESの場合、処理はステップS904に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS907に移る。
ステップS904において、CPU101は、RAMクリアを行う。ここで、RAMクリアは、公知の技術であるため詳細な説明は省略するが、RAM103に格納されている各種情報(例えば遊技状態を示す情報)を所定の初期状態とすることである。その後、処理はステップS905に移る。
ステップS905において、CPU101は、RAMクリア時の作業領域を設定し、処理はステップS906に移る。
ステップS906において、CPU101は、周辺部の初期設定を行う。ここで、周辺部とは、演出制御部400や払出制御部300等である。周辺部の初期設定は、それぞれの制御部に対して、初期設定の実行を指示する初期設定コマンドを送信することによって行われる。その後、処理はステップS910に移る。
ステップS907において、CPU101は、バックアップフラグが「ON」であるか否かを判定する。なお、バックアップフラグとは、電源遮断時にバックアップデータの生成が正常に完了した場合、オンになるフラグであり、生成したバックアップデータに関連付けて、当該バックアップデータが有効であることを示すフラグである。ステップS907での判定がYESの場合、処理はステップS908に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS908において、CPU101は、チェックサムが正常であるか否かを判定する。ステップS908での判定がYESの場合、処理はステップS909に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS909において、CPU101は、後述する復旧処理(図9参照)を実行し、処理はステップS910に移る。
ステップS910において、CPU101は、内蔵されているCTC(タイマカウンタ)の周期(4ms)を設定する。なお、CPU101は、ここで設定された周期を用いて後述するタイマ割込処理(図10参照)を実行する。その後、処理はステップS911に移る。
ステップS911において、CPU101は、後述する電源遮断監視処理(図8参照)を実行し、処理はステップS912に移る。
ステップS912において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを禁止する設定を行い、処理はステップS913に移る。
ステップS913において、CPU101は、各種の初期値乱数を更新し(カウントアップし)、処理はステップS914に移る。ここで、初期値乱数とは、後述するタイマ割り込み処理(図10参照)においてカウントアップ更新される各種の乱数(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)の開始値を決定するための乱数であり、各種の乱数に対応して複数の初期値乱数が用意されている。なお、初期値乱数は、所定のCTCの周期(4ms)ごとに発生するタイマ割込み処理(図10参照)と、その残余時間(すなわち、この所定のCTCの周期からタイマ割込み処理に要する処理時間を減じた時間)に処理されるメイン処理(図7参照)の両方でカウントアップ更新され、設定されている乱数の最大値(例えば299)に達した後は再び最小値(例えば0)に戻る。また、この残余時間は、CPU101の処理状況に応じて異なるので、ランダムな時間となっており、残余時間で更新される初期値乱数の更新回数もランダムとなる。一方、詳細は後述するが、他の各種乱数(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数)は、タイマ割込み処理(図10参照)でしか更新されないため、初期値乱数とは乱数更新処理の処理周期が相違する。このように、処理周期が相違することにより、例えば、初期値乱数と大当り乱数の乱数範囲が同じ(例えば0〜199)であったとしても、大当り乱数の開始値として取得される初期値乱数の値は毎回ランダムとなる。そのため、大当りを発生させる大当り乱数値が取得されるタイミングを予測することを困難にすることができる。
ステップS914において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを許可する設定を行い、処理がステップS911に戻される。すなわち、CPU101は、ステップS911〜ステップS914の処理を繰り返し実行する。
[メイン制御部100による電源遮断監視処理]
図8は、図7のステップS911における電源遮断監視処理の詳細フローチャートである。図8のステップS9111において、CPU101は、割込処理を禁止し、処理はステップS9112に移る。
ステップS9112において、CPU101は、不図示の電源部から電源遮断信号が入力されたか否かに基づいて、パチンコ遊技機1に対する電源供給が遮断されたか否かを判定する。ステップS9112での判定がYESの場合、処理はステップS9114に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9113に移る。
ステップS9113において、CPU101は、割込処理を許可し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図7のステップS912に移る)。
一方、ステップS9114において、CPU101は、CPU101に対して各種情報が入出力される出力ポートをクリアし、処理はステップS9115に移る。
ステップS9115において、CPU101は、現在の遊技機1の遊技状態等に基づいて、バックアップデータをRAM103に作成後、RAM103の内容からチェックサムを作成してRAM103に格納する。なお、この処理は、メイン制御部100に供給される電源の電源遮断により電源電圧が低下し始めたことを検出してから(ステップS9112で「YES」と判定されてから)電源電圧が「0」になるまでの期間に行われる。この処理によって、電源が遮断される直前の遊技状態情報等がRAM103に記憶される。その後、処理はステップS9116に移る。
ステップS9116において、CPU101は、バックアップフラグを「ON」に設定し、処理はステップS9117に移る。
ステップS9117において、CPU101は、RAM103へのアクセスを禁止し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図7のステップS912に移る)。
[メイン制御部100による復旧処理]
図9は、図7のステップS909における復旧処理の詳細フローチャートである。まず、図9のステップS9091において、CPU101は、復旧時におけるRAM103の作業領域を設定し、処理はステップS9092に移る。
ステップS9092において、CPU101は、RAM103の情報を参照して、電源遮断時における遊技状態や特別図柄抽選の保留数に関する情報を確認し、当該情報を含めた復旧通知コマンドを演出制御部400に対して送信する。このように、CPU101は、パチンコ遊技機1に対する電源供給が復旧したことを通知するために、電源遮断時の状態を示す復旧通知コマンドを演出制御部400へ送信する。このステップS9092の処理により、演出制御部400は、電源遮断前の遊技状態等を確認することができる。
ステップS9093において、CPU101は、周辺部の設定を行い、処理はステップS9094に移る。
ステップS9094において、CPU101は、バックアップフラグを「OFF」に設定し、復旧処理を終了する(処理は図7のステップS910に移る)。
[メイン制御部のタイマ割り込み処理]
次に、メイン制御部100において実行されるタイマ割込処理について説明する。図10は、メイン制御部100によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図10を参照して、メイン制御部100において行われるタイマ割込み処理について説明する。メイン制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図10に示す一連の処理を一定時間(4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図10以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部100で行われる処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS1において、メイン制御部100のCPU101は、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各種の乱数の更新、および各乱数がカウントアップ更新される際の開始値となるそれぞれの初期値乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。ここで、大当り乱数は、特別図柄抽選の当選又は落選を判定する(つまり、特別図柄抽選を行う)ための乱数である。図柄乱数は、特別図柄抽選に当選した場合に大当りの種類を決定するための乱数である。大当り乱数及び図柄乱数は、後に説明する図12のステップS407の処理で使用される乱数である。リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定するための乱数である。ここで、特別図柄の変動時間は、この特別図柄の変動に同期して実行される報知演出(変動演出)の実行時間と等しい。リーチ乱数及び変動パターン乱数は、後に説明する図12のステップS408の処理で使用される。ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等は、それぞれ、1ずつ加算されて更新される。つまり、カウントアップされる。そして、ステップS2の始動口スイッチ(SW)処理やステップS3のゲートスイッチ(SW)処理において各乱数が取得されて、後述するステップS4の特別図柄処理やステップS5の普通図柄処理で使用される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば変動パターン乱数では299)に達した後は再び0に戻る(つまり、循環する)。また、ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各カウンタは、それぞれ、ループカウンタのカウントが一巡すると、その時点での各乱数に対応する初期値乱数を取得して、当該初期値乱数の値を開始値として、新たにループカウンタのカウントを開始する。なお、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の乱数範囲は、任意に設定すればよいが、それぞれを異なる広さの範囲に設定することで、これらの乱数の間でカウンタの値(カウント値)が同期しないように設定することが好ましい。
次に、ステップS2において、CPU101は、第1始動口スイッチ111a及び第2始動口スイッチ111bの状態を監視し、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞したと判定した時点で、第1特別図柄抽選の保留数U1や第2特別図柄抽選の保留数U2に関する処理や各種乱数を取得する処理を行う始動口スイッチ処理を実行する。この始動口スイッチ処理の詳細については、図11を参照して後に詳述する。
次に、ステップS3において、CPU101は、ゲートスイッチ113の状態を監視し、ゲートスイッチ113からの出力信号に基づいて、ゲート25を遊技球が通過したと判定された時点で普通図柄抽選の保留数が上限値(例えば4)未満か否かを判断し、保留数が上限値未満であると判断した場合、後述するステップS5の普通図柄処理に使用される乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する。
次に、ステップS4において、CPU101は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選を実行し、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bに特別図柄を変動表示させた後にこれらの抽選結果を示す停止図柄の表示処理や、演出制御部400へ各種コマンドを送信等するための特別図柄処理を実行する。この特別図柄処理については、図12を参照して後に詳述する。
次に、ステップS5において、CPU101は、ステップS3のゲートスイッチ処理で取得された乱数が所定の当たり乱数と一致するか否かを判定する普通図柄処理を実行する。そして、CPU101は、普通図柄表示器4eに普通図柄を変動表示させた後に判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。具体的には、CPU101は、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる普通図柄変動時間を、非時短状態では10秒に設定し、時短状態では0.5秒に短縮する。また、CPU101は、普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄となる確率(つまり、普通図柄抽選の当選確率)を、非時短状態では低確率(1/10)に設定し、時短状態では高確率(10/10)に上昇させる。
次に、ステップS6において、CPU101は、ステップS4の特別図柄処理で特別図柄抽選に当選したと判定された場合(大当りした場合)等に、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23に所定の開閉動作を行わせ、また、いわゆる大当り遊技演出等に関する各種コマンドを演出制御部400に対して送信等するための大入賞口処理を実行する。この処理によって、大当り遊技(特別遊技)が進行され、遊技者は多量の賞球を獲得可能となる。この大入賞口処理については、図17及び図18を参照して後に詳述する。
次に、ステップS7において、CPU101は、ステップS5の普通図柄処理によって普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄である場合(つまり、普通図柄抽選に当選した場合)に、電動チューリップ27を作動させる電動チューリップ処理を実行する。その際、CPU101は、非電サポ状態では電動チューリップ27を極短期間(0.10秒間を1回)開放制御し、電サポ状態では電動チューリップ27を長期間(2.00秒間を3回)開放制御する。なお、電動チューリップ27が開放状態に制御されることによって第2始動口22に遊技球が入賞可能な状態となり、第2始動口22に遊技球が入賞することで、第2特別図柄抽選が行われることとなる。
次に、ステップS8において、CPU101は、遊技球の入賞個数の管理及び入賞に応じた賞球の払出しを制御する賞球処理を実行する。
次に、ステップS9において、CPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理、ステップS4の特別図柄処理、ステップS6の大入賞口処理、ステップS8の賞球処理等でRAM103にセットされた各種コマンドや演出に必要な情報を演出制御部400又は払出制御部300へ出力する出力処理を実行する。なお、CPU101は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、普通入賞口24に遊技球が入賞する毎に、それぞれの入賞口に遊技球が入賞したことを通知するための入賞コマンドをRAM103にセットして、当該入賞コマンドを演出制御部400又は払出制御部300へ出力する。
[始動口スイッチ処理]
図11は、図10のステップS2における始動口スイッチ処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図10のステップS2における始動口スイッチ処理について、図11を参照して説明する。
まず、ステップS201において、メイン制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111aからの出力信号に基づいて、第1始動口21に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS201での判定がYESの場合、処理はステップS202に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS202において、CPU101は、ROM102から第1特別図柄抽選の保留数の上限値Umax1(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第1特別図柄抽選の保留数U1が上限値Umax1未満であるか否かを判定する。ステップS202での判定がYESの場合、処理はステップS203に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS203において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS204に移る。
ステップS204において、CPU101は、第1特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セット(遊技情報)を、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図12のステップS406の処理によって第1特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第1特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のステップS204の処理によって取得された直近3回の上記乱数セットが、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS205に移る。
ステップS205において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のステップS204の処理で取得されてRAM103に格納された大当り乱数等の乱数セット(つまり、直近に格納された第1特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を読み出し、この大当り乱数等がROM102に記憶されている所定値等と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第1特別図柄抽選の結果が大当りであるか否かや、リーチ演出を実行するか否か等を事前判定する。つまり、先読み予告演出や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図12のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、処理はステップS206に移る。
ステップS206において、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、ステップS205の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」という)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第1保留数増加コマンドが、図10のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第1特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第1特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理はステップS207に移る。
ステップS207において、CPU101は、第2始動口スイッチ111bからの出力信号に基づいて、第2始動口22に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS207での判定がYESの場合、処理はステップS208に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS208において、CPU101は、ROM102から第2特別図柄抽選の保留数の上限値Umax2(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第2特別図柄抽選の保留数U2が上限値Umax2未満であるか否かを判定する。ステップS208での判定がYESの場合、処理はステップS209に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS209において、CPU101は、RAM103に格納されている保留数U2の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS210に移る。
ステップS210において、CPU101は、第2特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セットを、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図12のステップS404の処理によって第2特別図柄抽選の保留数U2の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第2特別図柄抽選の保留数U2の値が「3」の場合、直近3回のステップS210の処理によって取得された直近3回の上記乱数セットが、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS211に移る。
ステップS211において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のステップS210の処理で取得されてRAM103に格納された大当り乱数等の乱数セット(つまり、直近に格納された第2特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を読み出し、この大当り乱数等がROM102に記憶されている所定値等と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第2特別図柄抽選の結果が大当りであるか否かや、リーチ演出を実行するか否か等を事前判定する。つまり、先読み予告演出や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図12のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、処理はステップS212に移る。
ステップS212において、CPU101は、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、ステップS211の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第2保留数増加コマンドが、図10のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第2特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第2特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理は図10のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
[特別図柄処理]
図12は、図10のステップS4における特別図柄処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図12を参照して、図10のステップS4における特別図柄処理について説明する。
まず、ステップS401において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)に基づいて、遊技機1の現在の状態が大当り遊技中(大当り遊技状態)であるか否かを判定する。つまり、特別図柄抽選に当選した場合に実行される大当り遊技(特別遊技)の実行中であるか否かを判定する。ステップS401での判定がYESの場合、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS402に移る。
ステップS402において、CPU101は、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ステップS402での判定がYESの場合、処理はステップS411に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS403に移る。
ステップS403において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2が1以上であるか否か(つまり第2特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS403での判定がYESの場合、処理はステップS404に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS405に移る。
ステップS404において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2を、1減算した値に更新する。また、その際、CPU101は、RAM103に格納されている図11のステップS210によって取得されて格納された乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はステップS407に移る。
一方、ステップS405において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1が1以上であるか否か(つまり第1特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS405での判定がYESの場合、処理はステップS406に移り、この判定がNOの場合、実行されるべき特別図柄抽選は無いとみなして、処理はステップS415に移る。
ステップS406において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1を、1減算した値に更新する。また、その際、CPU101は、RAM103に格納されている図11のステップS204によって取得されて格納された乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はステップS407に移る。
以上のステップS403〜S406の処理によって、第2特別図柄抽選が、第1特別図柄抽選よりも優先して実行されることとなる。
ステップS407において、CPU101は、特別図柄抽選が大当りであるかハズレであるかを判定する大当り判定処理を実行する。具体的には、ステップS404の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS404の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。一方、ステップS406の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS406の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。そして、CPU101は、特別図柄抽選の結果がハズレと判定した場合、特別図柄抽選にハズレたことを表すハズレ図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。一方、CPU101は、特別図柄抽選の結果が大当りであると判定した場合、この判定に使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された図柄乱数がROM102に記憶されている所定値の何れと一致するかに基づいて、今回の大当りの種類(図6に示す大当りA〜Cのいずれか)を判定する。なお、図6から分かるように、本実施形態では、第2特別図柄抽選に当選した場合に実行されるラウンド遊技の回数(ラウンド数)の期待値は、第1特別図柄抽選に当選した場合に実行されるラウンド数の期待値よりも大きい。つまり、第2特別図柄抽選に当選した場合の利益度合は、第1特別図柄抽選に当選した場合の利益度合よりも大きい。なお、利益度合は、このようにラウンド数に依存する獲得賞球数に限られるものではなく、例えば大当り後に制御される遊技状態(大当り後に高確状態で制御される確率や時短回数等)であってもよい。そして、CPU101は、大当りしたこと及び大当りの種類を表す大当り図柄の情報を、設定情報における特別図柄の停止図柄の情報としてRAM103にセットする。その後、処理はステップS408に移る。
[変動パターン選択処理]
ステップS408において、CPU101は、変動パターン選択処理を実行する。具体的には、ステップS408において、CPU101は、通常遊技状態(非時短状態)のときには、図13及び図14に示す変動パターン決定テーブルHT1−1及びHT1−2を使用し、確変遊技状態(時短状態)のときには、図15及び図16に示す変動パターン決定テーブルHT2−1及びHT2−2を使用して、特別図柄抽選毎に変動パターンを決定(選択)する。ここで、この変動パターンは、表示器4に特別図柄が変動表示されてから停止表示されるまでの時間である特別図柄変動時間であり、この特別図柄変動時間は、報知演出の実行時間と同期しており報知演出の実行時間と同じ時間である。なお、以下では、変動パターン決定テーブルHT1−1、HT1−2、HT2−1およびHT2−2を、単に、HT1−1、HT1−2、HT2−1およびHT2−2いう場合がある。
まず、通常遊技状態(非時短状態)のときに、図13及び図14に示すHT1−1及びHT1−2を使用して変動パターンを選択する場合について、説明する。図13は、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合に、変動パターン決定に使用されるテーブルである。図14は、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合に、変動パターン決定に使用されるテーブルである。
[非時短状態/第1特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図13を用いて、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。
ステップS408において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で第1特別図柄抽選で大当りしたと判定した場合、変動パターン乱数に基づいて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、HT1−1の「大当り」の部分の各変動パターンに割り振られた乱数値の何れと一致するかに基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。例えば、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が「78」である場合、HT1−1の「大当り」の部分の変動パターン「90.03秒」に割り振られた乱数値「75〜124」に一致するので、変動パターンとして「90.03秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、「大当り」の部分の変動パターン「15.01秒」、「40.01秒」、「40.02秒」、「40.03秒」、「90.01秒」、「90.02秒」、「90.03秒」、「90.04秒」及び「90.05秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「リーチ当り」、「第3SP当り」、「第2SP当り」、「第1SP当り」、「第5SPSP当り」、「第4SPSP当り」、「第3SPSP当り」、「第2SPSP当り」及び「第1SPSP当り」に対応する。また、「リーチ当り」はリーチ成立した後に大当りするタイプであり、「第1SP当り」〜「第3SP当り」は最終的にSPリーチに発展した後に大当りするタイプであり、「第1SPSP当り」〜「第5SPSP当り」は最終的にSPSPリーチに発展した後に大当りするタイプである。
なお、リーチ(リーチ演出)とは、報知演出において例えば複数の装飾図柄のうち最後に停止される変動中の装飾図柄が、特定の図柄で停止表示された場合には、既に停止中の他の図柄と合わせて大当りの図柄パターンとなることを期待させる演出であり、典型的には、右側と左側の装飾図柄が同じ図柄(例えば7)で停止しており、最後に停止される中央の装飾図柄が、同じ図柄(例えば7)で停止する(つまり、ゾロ目777となる)ことを期待させて変動表示される演出である。また、SPリーチとは、一般にスーパーリーチやスペシャルリーチと呼ばれ、リーチよりも大当りすることを更に期待させる演出であり、例えば主人公のキャラクタがミニゲームを行う動画像の演出である。また、SPSPリーチとは、一般にスーパースーパーリーチやスペシャルスペシャルリーチと呼ばれ、SPリーチ演出よりも大当りすることを更に期待させる演出であり、例えば主人公のキャラクタが敵のキャラクタと戦う動画像の演出である。
また、ステップS408において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で第1特別図柄抽選でハズレと判定した場合、第1特別図柄抽選の保留数(U1)、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。
具体的には、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」である場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出されたリーチ乱数(0〜99のうちの何れか1つ)が、HT1−1の「ハズレ」の保留数「1、2」の部分のリーチ乱数値範囲「0〜69」に含まれるのかリーチ乱数値範囲「70〜99」に含まれるのかを判定する。
そして、CPU101は、この読み出されたリーチ乱数がリーチ乱数値範囲「0〜69」に含まれる場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、変動パターン乱数値範囲「0〜59」に含まれるのか変動パターン乱数値範囲「60〜299」に含まれるのかを判定する。そして、CPU101は、この変動パターン乱数が変動パターン乱数値範囲「0〜59」に含まれる場合には変動パターンとして「8.00秒」を決定し、この変動パターン乱数が変動パターン乱数値範囲「60〜299」に含まれる場合には変動パターンとして「13.50秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、変動パターン「8.00秒」及び「13.50秒」は、何れも、報知演出の演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応する。なお、「即ハズレ」は、リーチ成立もなく即ハズレる演出パターンのタイプである。
一方、CPU101は、この読み出されたリーチ乱数がリーチ乱数値範囲「70〜99」に含まれる場合、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数(0〜299のうちの何れか1つ)が、HT1−1の上記したリーチ乱数値範囲「70〜99」の部分の各変動パターンに割り振られた変動パターン乱数値範囲の何れに含まれるかに基づいて、変動パターン(特別図柄変動時間)を決定する。例えば、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が「260」である場合、変動パターン「40.05秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「256〜271」に含まれるので、変動パターンとして「40.05秒」を決定する。ここで、HT1−1に示すように、HT1−1の上記したリーチ乱数値範囲「70〜99」の部分の変動パターン「15.02秒」、「40.04秒」、「40.05秒」、「40.06秒」、「90.06秒」、「90.07秒」、「90.08秒」、「90.09秒」及び「90.10秒」は、それぞれ、報知演出の演出パターンのタイプ「リーチハズレ」、「第3SPハズレ」、「第2SPハズレ」、「第1SPハズレ」、「第5SPSPハズレ」、「第4SPSPハズレ」、「第3SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」及び「第1SPSPハズレ」に対応する。また、「リーチハズレ」はリーチ成立した後にハズレるタイプであり、「第1SPハズレ」〜「第3SPハズレ」は最終的にSPリーチに発展した後にハズレるタイプであり、「第1SPSPハズレ」〜「第5SPSPハズレ」は最終的にSPSPリーチに発展した後にハズレるタイプである。
また、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「3」の場合、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合と基本的に同様にして、変動パターンを決定する。但し、第1特別図柄抽選の保留数が「3」の場合には、CPU101は、HT1−1に示すように、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合に対して、リーチ乱数値範囲「0〜69」を「0〜79」に置き換え、リーチ乱数値範囲「70〜99」を「80〜99」に置き換え、又、変動パターン「8.00秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「0〜59」を「0〜209」に置き換え、変動パターン「13.50秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「60〜299」を「210〜299」に置き換えた乱数値範囲によって、変動パターンを決定する。
また、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が「4」の場合、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合と基本的に同様にして、変動パターンを決定する。但し、第1特別図柄抽選の保留数が「4」の場合には、CPU101は、HT1−1に示すように、上記した第1特別図柄抽選の保留数が「1」又は「2」の場合に対して、リーチ乱数値範囲「0〜69」を「0〜84」に置き換え、リーチ乱数値範囲「70〜99」を「85〜99」に置き換え、又、変動パターン「8.00秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「0〜59」を「210〜269」に置き換え、変動パターン「13.50秒」に割り振られた変動パターン乱数値範囲「60〜299」を「270〜299」に置き換え、更に、演出パターンのタイプ「即ハズレ」に対応し変動パターン乱数値範囲「0〜209」が割り振られた変動パターン「3.00秒」が加えられた内容の乱数値範囲によって、変動パターンを決定する。
以上に図13に示す変動パターン決定テーブルHT1−1を用いて説明したように、通常遊技状態(非時短状態)において第1特別図柄抽選でハズレた場合には、第1特別図柄抽選の保留数が少ないほど、リーチありの変動パターンが選択され易く、又、リーチなしの変動パターンが選択された場合には第1特別図柄抽選の保留数が少ないほど長い変動パターンが選択され易い。
[大当り信頼度]
ここで、大当り信頼度(大当り期待度)について説明する。大当り信頼度が高い演出とは、その演出が実行された場合において大当りが報知される可能性が高い演出であり、大当り信頼度が低い演出とは、その演出が実行された場合において大当りが報知される可能性が低い演出である。以下、図13に示すHT1−1を用いて具体的に説明する。HT1−1の「大当り」の部分から分かるように、大当りの場合には、「リーチ当り」、「第3SP当り」、「第2SP当り」、「第1SP当り」、「第5SPSP当り」、「第4SPSP当り」、「第3SPSP当り」、「第2SPSP当り」、「第1SPSP当り」の順で、変動パターン乱数値範囲が大きくなっている(一部同一あり)。一方で、HT1−1の「ハズレ」の部分から分かるように、ハズレの場合には、「リーチハズレ」、「第3SPハズレ」、「第2SPハズレ」、「第1SPハズレ」、「第5SPSPハズレ」、「第4SPSPハズレ」、「第3SPSPハズレ」、「第2SPSPハズレ」、「第1SPSPハズレ」の順で、変動パターン乱数値範囲が小さくなっている(一部同一あり)。以上から分かるように、大当りの場合に実行され易くハズレの場合に実行され難い演出は大当り信頼度が高い一方で、大当りの場合に実行され難くハズレの場合に実行され易い演出は大当り信頼度が低い。つまり、「リーチ演出」、「第3SPリーチ演出」、「第2SPリーチ演出」、「第1SPリーチ演出」、「第5SPSPリーチ演出」、「第4SPSPリーチ演出」、「第3SPSPリーチ演出」、「第2SPSPリーチ演出」、「第1SPSPリーチ演出」の順で大当り信頼度が高くなる。
[非時短状態/第2特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図14を用いて、通常遊技状態(非時短状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図13を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図13を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図14に示すHT1−2を用いて第2特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図14に示すHT1−2は、図13に示したHT1−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わった点で異なるのみである。つまり、図13を用いて説明した変動パターン決定の処理では第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、この変動パターン決定の処理では第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。
[時短状態/第1特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図15を用いて、確変遊技状態(時短状態)においてステップS407の処理で第1特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図13を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図13を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図15に示すHT2−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図15に示すHT2−1は、図13に示したHT1−1に対して、「ハズレ」においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合において、第1特別図柄抽選の保留数に関わらず一律に変動パターン「13.50秒」(即ハズレに対応)が選択される点で異なる。
[時短状態/第2特別図柄抽選での変動パターン選択処理]
以下に、図16を用いて、確変遊技状態(時短状態)においてステップS407の処理で第2特別図柄抽選が実行された場合における変動パターンの決定について、説明する。ステップS408において、CPU101は、図13を用いて説明した変動パターン決定の処理と基本的に同様の処理を行って、変動パターンを決定する。但し、CPU101は、図13を用いて説明した変動パターン決定の処理ではHT1−1を用いて第1特別図柄抽選に対して処理を行ったのに対して、この変動パターン決定の処理では図16に示すHT2−2を用いて第2特別図柄抽選に対して処理を行う点で異なる。ここで、図16に示すように、HT2−2は、図13に示したHT1−1に対して、「第1特別図柄抽選の保留数」が「第2特別図柄抽選の保留数」に置き換わっている。つまり、図13を用いて説明した変動パターン決定の処理では第1特別図柄抽選の保留数が考慮されたのに対して、この変動パターン決定の処理では第2特別図柄抽選の保留数が考慮される。また、図16に示すように、HT2−2では、「ハズレ」における第2特別図柄抽選の保留数「1」の場合においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合に、一律に変動パターン「13.50秒」が決定される。また、図16に示すように、HT2−2では、「ハズレ」における第2特別図柄抽選の保留数「2〜4」の場合においてリーチ乱数によってリーチなしが選択された場合に、変動パターン乱数値範囲「0〜239」において変動パターン「2.00秒」が決定され、変動パターン乱数値範囲「240〜269」において変動パターン「4.00秒」が決定され、変動パターン乱数値範囲「270〜299」において変動パターン「10.00秒」が決定される。
ここで、ステップS403〜S406での処理で説明したように、本実施形態では、第2特別図柄抽選の保留が、第1特別図柄抽選の保留よりも優先して消化される。また、確変遊技状態(時短状態)では、図10のステップS5及びS7での処理で説明したように、電動チューリップ27が頻繁に長期間開放して第2始動口22に遊技球が頻繁に入賞するので、第2特別図柄抽選が頻繁に連続して実行される。また、図6に示したように、第2始動口22への遊技球入賞による第2特別図柄抽選の方が、第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選よりも、遊技者の利益が大きい。このことから、逆に言えば、確変遊技状態(時短状態)において、第1特別図柄抽選が実行されると、遊技者にとって不利益と言える。本実施形態では、以上に図16のHT2−2を用いて説明したように、確変遊技状態(時短状態)においては、第2特別図柄抽選の保留数が2〜4でリーチなしの場合には短時間の変動パターン(2.00秒、4.00秒)を選択し易くして第2特別図柄抽選の保留が高速で消化されるようにしてスピード感のある遊技を実行する一方で、第2特別図柄抽選の保留数が1でリーチなしの場合には長時間の変動パターン(13.50秒)を必ず選択して遊技者に比較的不利な第1特別図柄抽選が実行され難く制御している。更に、本実施形態では、以上に図15のHT2−1を用いて説明したように、確変遊技状態(時短状態)においては、遊技者に比較的不利な第1特別図柄抽選が実行されたとしても、第1特別図柄抽選の保留数が1〜4の全てにおいて、リーチなしの場合には長時間の変動パターン(13.50秒)を必ず選択して、第2始動口22に遊技球が入賞して遊技者に比較的有利な第2特別図柄抽選が実行されるための時間を稼ぐように制御している。
以上のようにしてステップS408において決定された変動パターンの情報(つまり、報知演出の実行時間:報知演出の演出パターンのタイプの情報とも言える)は、設定情報としてRAM103にセットされる。その後、処理はステップS409に移る。
ステップS409において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理によってセットされた設定情報、及びステップS408の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む報知演出開始コマンドを生成して、RAM103にセットする。ここで、報知演出開始コマンドは、演出制御部400に対して、画像表示部6及びスピーカ35等による報知演出の開始を指示するコマンドである。また、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報には、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報も含まれる。また、CPU101は、現在の遊技状態(例えば、確変遊技状態)を示す遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。上記した報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドは、図10のステップS9における出力処理によって、演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS410に移る。
ステップS410において、CPU101は、ステップS409の処理でセットされた報知演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を開始する。その後、処理はステップS411に移る。
ステップS411において、CPU101は、ステップS410における特別図柄の変動表示の開始時点から、ステップS408の変動パターン選択処理で設定された変動パターンが示す特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。ステップS411での判定がYESの場合、処理はステップS412に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS412において、CPU101は、画像表示部6等による報知演出の終了を指示する報知演出停止コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はステップS413に移る。なお、ステップS412でセットされた報知演出停止コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
ステップS413において、CPU101は、ステップS410の処理で開始した第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を終了してその停止図柄を表示する。なお、このとき、CPU101は、図柄確定コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はステップS414に移る。
ステップS414において、CPU101は、停止中処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で大当りしたと判定した場合、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)を大当り遊技中(大当り遊技状態)であることを示すものに変更し、大当り遊技演出の開始を指示するオープニングコマンドをRAM103にセットする。なお、ステップS414における処理は、規定の確定時間(例えば0.5秒)が経過することで終了され、その後、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。このため、次のタイマ割り込み処理によって再び図12に示す特別図柄処理が実行されるタイミングは、ステップS413の処理において特別図柄の変動表示が終了してから確定時間(0.5秒)を経過したタイミング(より正確には、確定時間を経過して初めて到来する割り込みタイミング)となる。なお、上記したオープニングコマンドは、ステップS414の処理が開始されてから(ステップS413の処理が終了してから)、規定の確定時間(0.5秒)が経過すると、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、大当り遊技演出が開始される。
ステップS415おいて、CPU101は、客待ちコマンドおよび現在の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドを、ステップ416の処理(後述)で既に送信済みであるか否かを判定する。ここで、客待ちコマンドとは、ステップS414の処理が開始されてから規定の確定時間(0.5秒)を経過した時点(言い換えると、ステップS413の処理において特別図柄の変動表示が終了してから0.5秒経過した時点)において、特別図柄抽選の保留が存在しない場合に送信されるコマンドであり、特別図柄抽選の抽選結果を報知する報知演出が実行されていない状態(いわゆる客待ち状態)になったことを通知するコマンドである。ステップS415での判定がYESの場合、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS416に移る。
ステップS416おいて、CPU101は、客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。この客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドは図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、当該客待ちコマンドに基づいて、所定の停止演出(装飾図柄停止表示の演出)が開始される。なお、上記した停止演出が開始されてから所定時間(90秒)が経過すると、原則として、デモ演出が開始される。ここで、デモ演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中に実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。その後、処理は図10のステップS5(普通図柄処理)に移る。
[大入賞口処理]
図17及び図18は、図10のステップS6における大入賞口処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図10のステップS6における大入賞口処理について、図17及び図18を参照して説明する。
まず、ステップS601において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に格納されている情報(典型的には、フラグによる情報)に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技中であるか否かを判定する。ステップS601での判定がYESの場合、処理はステップS602に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS602において、CPU101は、RAM103に格納されている情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のオープニング演出中であるか否かを判定する。ステップS602での判定がYESの場合、処理はステップS603に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS609に移る。
ステップS603において、CPU101は、オープニング演出の実行時間を規定する設定オープニング時間が経過したか否かを判定する。ステップS603での判定がYESの場合、処理はステップS604に移り、この判定がNOの場合、オープニング演出は終了していないので、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS604において、CPU101は、大当り遊技の全ラウンド数Rmaxと大当り遊技の大入賞口23の動作パターンとを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。具体的には、CPU101は、大当り遊技に含まれるラウンドの数量(Rmax:本実施形態では「4」又は「16」)と大当り遊技中の大入賞口23の動作パターンを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。ステップS604の処理によって、大当り遊技の全ラウンド数Rmax、大当り遊技中のラウンドとラウンドとの間のインターバル時間、大当り遊技の最後にエンディング演出を行う時間である設定エンディング時間等が設定される。その後、処理はステップS605に移る。
ステップS605において、CPU101は、RAM103に格納されている大入賞口23への遊技球の入賞数Cを「0」にリセットする。その後、処理はステップS606に移る。
ステップS606において、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技のラウンド数Rを、1加算した値に更新する。その後、処理はステップS607に移る。
ステップS607において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23の開放制御を開始する。この処理によって、大当り遊技のラウンド(ラウンド遊技)が開始されて大入賞口23の開放動作(1つのラウンドの開放動作)が開始される。その後、処理はステップS608に移る。
ステップS608において、CPU101は、ラウンド開始(ラウンド遊技開始)を通知するラウンド開始通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出(ラウンド遊技演出)が開始されることとなる。なお、このラウンド開始通知コマンドには、ステップS604で設定された全ラウンド数Rmaxを示す情報およびステップS606の処理により更新された現在のラウンド数Rを示す情報が含まれている。その後、処理はステップS612に移る。
ステップS609において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のインターバル中であるか否かを判定する。ステップS609での判定がYESの場合、処理はステップS610に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS611に移る。
ステップS610において、CPU101は、大当り遊技中の前回のラウンド終了時に大入賞口23が閉塞された時点から、ステップS604の処理で設定された大当り遊技中の設定インターバル時間が経過したか否かを判定する。ステップS610での判定がYESの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっているので処理はステップS605に移り、この判定がNOの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっていないので、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS611において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS611での判定がYESの場合、処理は図18のステップS621に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS612に移る。
ステップS612において、CPU101は、遊技機1の状態が大当り遊技のラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ114からの出力信号に基づいて、大入賞口23に遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS612での判定がYESの場合、処理はステップS613に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS614に移る。
ステップS613において、CPU101は、RAM103に格納されている大入賞口23への遊技球の入賞数Cを、1加算した値に更新する。ステップS613の処理が大入賞口23に遊技球が入賞する毎に実行されることで、1つのラウンド中に大入賞口23に入賞した遊技球の総数(入賞数C)がRAM103に累積記憶されていく。また、CPU101は、大入賞口23に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、図21のステップS124の入賞処理指示が実行されることとなる。その後、処理はステップS614に移る。
ステップS614において、CPU101は、ステップS607の処理で大入賞口23の開放制御が開始された時点から規定の開放制御時間(本実施形態では29.5秒間)が経過したか否かを判定する。ステップS614での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS615に移る。
ステップS615において、CPU101は、今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Cが、大入賞口23が閉塞されるタイミングを規定する上限遊技球数Cmax(本実施形態では「10」)となったか否かを判定する。ステップS615での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS616において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して、ステップS607で開始した大入賞口23の開放制御を終了する。このように、CPU101は、大当り遊技中の各ラウンドにおいて、大入賞口23を開放してから29.5秒が経過するまでに大入賞口スイッチ114によって検出された遊技球の総数(入賞数C)が10個(Cmax)に達したこと、又は大入賞口23を開放してから10個の遊技球が入賞することなく29.5秒が経過したことを条件として大入賞口23を閉塞する。その後、処理はステップS617に移る。
ステップS617において、CPU101は、ラウンド終了(ラウンド遊技終了)を通知するラウンド終了通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図10のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が終了されることとなる。その後、処理はステップS618に移る。
ステップS618において、CPU101は、RAM103に格納されている現在のラウンド数Rが、ステップS604の処理で設定された大当り遊技の最大ラウンド数Rmaxに達したか否かを判定する。ステップS618での判定がYESの場合、処理は図18のステップS619に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
図18のステップS619において、CPU101は、RAM103に格納されているラウンド数Rを「0」にリセットする。その後、処理はステップS620に移る。
ステップS620において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技のエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを、RAM103にセットする。この処理でセットされたエンディングコマンドは、図10のステップS9(出力処理)によって演出制御部400へ送信される。なお、このエンディングコマンドとしては、大当り図柄および大当り遊技終了後に制御される遊技状態に対応したコマンドが送信され、演出制御部400は、このエンディングコマンドに基づいて、エンディング演出終了後(大当り遊技演出終了後)の演出を制御する。具体的には、大当り後に確変遊技状態で制御される大当り(例えば、図6に示す大当りA)を示す大当り図柄に対応したエンディングコマンドである場合には、演出制御部400は、当該エンディングコマンドに基づいて、大当り遊技演出の終了後、確変遊技状態を示す演出モードの演出を実行する。その後、処理はステップS621に移る。
ステップS621において、CPU101は、ステップS620でエンディングコマンドをRAM103にセットした時点から図17のステップS604の処理で設定された設定エンディング時間が経過したか否かを判定する。ステップS621での判定がYESの場合、処理はステップS622に移り、この判定がNOの場合、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS622において、CPU101は、大当り遊技を終了する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技中であることを示す設定情報(典型的には、フラグによる情報)を解除して、大当り遊技を終了する。その後、処理はステップS623に移る。
ステップS623において、CPU101は、遊技状態設定処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS622で大当り遊技を終了した場合に、今回の大当りの種類(大当り図柄)に応じて遊技状態を切り替える(つまり、特別図柄抽選の当選確率設定および電動チューリップ27の開放設定等を切り替える)。その後、処理は図10のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
[演出制御部によるタイマ割り込み処理]
図19は、演出制御部400によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図19を参照して、演出制御部400において行われるタイマ割込み処理について説明する。演出制御部400は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図19に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、演出制御部400で行われる処理は、ROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS11において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から図10のステップS9の出力処理により出力された各種コマンドを受信して、受信したコマンドに応じて演出内容を設定し、設定した演出内容の演出を画像音響制御部500等に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットするコマンド受信処理を実行する。このコマンド受信処理については、図20及び図21を参照して後に詳述する。
次に、ステップS12において、CPU401は、ステップS11の処理でRAM403にセットされた各種コマンドを画像音響制御部500等に出力する出力処理を実行する。この処理によって、ステップS11の処理で実行決定された各種演出が、画像音響制御部500等の実行制御により、画像表示部6、スピーカ35および盤ランプ8等で実行されることとなる。
なお、上記したタイマ割り込み処理の実行毎に、CPU401は、演出に使用する各種演出乱数を更新する乱数更新処理を行う。この乱数更新処理においても、図10のステップS1の乱数更新処理と同様に、典型的にはループカウンタが用いられ、そのカウント値(更新された乱数値)は、最大値(例えば、99)に達した後は再び0に戻る(つまり、循環する)。また、この乱数更新処理において、各演出乱数のカウンタは、それぞれ、1回循環するとランダムに初期値(循環の起点となる値)を更新する。このことによって、これらの演出乱数の間でカウンタの値(カウント値)が同期することを回避できる。
[コマンド受信処理]
図20および図21は、図19のステップS11のコマンド受信処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図20および図21を参照して、図19のステップS11のコマンド受信処理について説明する。
まず、ステップS111において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から保留増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図11のステップS206及びS212参照)。ステップS111での判定がYESの場合、処理はステップS112に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS114に移る。
ステップS112において、CPU401は、ステップS111の処理で受信した保留増加コマンドに応じて、画像音響制御部500に指示して、画像表示部6に特別図柄抽選の保留を示す保留画像の追加表示処理や、保留画像を先読み表示態様に変化させる保留画像表示処理を行う。なお、表示された保留画像は、後述するステップS115の処理に基づいて報知演出が開始される際に順番に消去される。この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。また、CPU401は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第1特別図柄抽選の保留を示すデータ(保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させ、一方、第2保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第2特別図柄抽選の保留を示すデータ(保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させる。また、その際に、CPU401は、保留増加コマンドに含まれる事前判定情報を抽出して上記した各保留データに含めて、RAM403に記憶する。その後、処理はステップS113に移る。
ステップS113において、CPU401は、先読み予告演出設定処理を行う。具体的には、CPU401は、RAM403に記憶されている特別図柄抽選の保留数(保留データの数)が、ステップS112で追加された保留を含めて2以上である場合、直近にRAM403に記憶された(つまり、直近の保留データに含まれる)事前判定情報に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かを抽選等によって判定する。より具体的には、CPU401は、事前判定情報が、「大当り」を示すものである場合、「ハズレ」かつ「リーチ演出あり」を示すもの(リーチハズレ)である場合、または、「ハズレ」かつ「リーチ演出なし」を示すもの(即ハズレ)である場合のそれぞれにおいて、先読み乱数(演出乱数)を取得し、当該先読み乱数が所定の先読み当選値に一致した場合に、先読み予告演出を実行すると決定する。ここで、図30を用いて後述するが、本実施形態では、先読み予告演出の実行頻度を増加させるカスタマイズを遊技者が行うことができる。このため、CPU401は、先読み予告演出の実行頻度を増加させるカスタマイズが行われている場合には、当該カスタマイズが行われていない場合よりも、上記の先読み当選値の数値範囲を増加させて、先読み予告演出を実行するか否かを決定する。なお、この先読み当選値は、事前判定情報が「大当り」の場合と、「リーチハズレ」の場合と、「即ハズレ」の場合とで、それぞれ異なる個数が設定されるものとしてもよい。例えば、「大当り」の場合の先読み当選値の個数は、「リーチハズレ」の場合の先読み当選値の個数よりも多く設定することにより、「大当り」時には先読み予告演出が実行され易いものとしてもよい。そして、先読み予告演出を実行すると決定した場合、CPU401は、この事前判定情報の条件(大当りしたか否かの条件等)を満たす多数の先読み予告演出のパターンから、抽選等によって、実行する先読み予告演出の内容を設定する。つまり、先読み予告演出として、各報知演出においてどの様な予告演出を行うかを設定する。なお、先読み予告演出は、少なくとも予告対象の報知演出より前に実行される報知演出において、大当りの可能性を示唆する予告演出である(図33(3)参照)。その後、処理はステップS114に移る。
ステップS114において、CPU401は、図12のステップS409でセットされた報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS114での判定がYESの場合、処理はステップS115に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS116に移る。
ステップS115において、CPU401は、ステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドに応じて、画像表示部6等による報知演出の演出内容を設定し、設定した内容の報知演出の実行を画像音響制御部500等に指示して開始させる報知演出設定処理を行う。ここで、報知演出(変動演出)は、特別図柄の変動表示に応じて画像表示部6等において実行されて特別図柄抽選の結果を示唆する演出であり、例えば、装飾図柄が変動表示され、当該変動表示された装飾図柄が停止表示されることにより特別図柄抽選の結果が報知される演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。この報知演出設定処理については、図31を用いて後に詳述する。その後、処理はステップS116に移る。
ステップS116において、CPU401は、図12のステップS412の処理でセットされた報知演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS116での判定がYESの場合、処理はステップS117に移り、この判定がNOの場合、処理は図21のステップS118に移る。
ステップS117において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS115の処理で実行開始した報知演出を終了して、変動表示させていた装飾図柄を最終的に全て停止させて(確定停止表示させて)特別図柄抽選の結果を演出的に報知する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理は図21のステップS118に移る。
図21のステップS118において、CPU401は、図12のステップS414の停止中処理でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS118での判定がYESの場合、処理はステップS119に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS121に移る。
ステップS119において、CPU401は、画像表示部6等により実行される大当り遊技演出の内容を設定する大当り遊技演出設定処理を行う。なお、大当り遊技演出は、大当り遊技の実行中に実行される演出であり、オープニング演出、ラウンド演出(ラウンド遊技演出)、およびエンディング演出から成る。この大当り遊技演出設定処理については、図34〜図43を用いて後に詳述する。その後、処理はステップS120に移る。
ステップS120において、CPU401は、画像音響制御部500等に対して、ステップS119で設定した大当り遊技演出の内容に基づいたオープニング演出の実行(開始)を指示する。これに応じて、画像音響制御部500等は、CPU401が設定した内容のオープニング演出を開始することとなる。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS121に移る。
ステップS121において、CPU401は、図17のステップS608の処理でセットされたラウンド開始通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS121での判定がYESの場合、処理はステップS122に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS123に移る。
ステップS122において、CPU401は、画像音響制御部500等に対して、ステップS119で設定した大当り遊技演出の内容に基づいたラウンド演出(ラウンド遊技演出)の実行(開始)を指示する。これに応じて、画像音響制御部500等は、CPU401が設定した内容のラウンド演出を開始することとなる。ここで、ラウンド演出は、大当り遊技のラウンド遊技中に実行される演出であり、例えば、主人公のキャラクタが敵のキャラクタと戦っている画像等による演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS123に移る。
ステップS123において、CPU401は、図17のステップS613等の処理でセットされ、図9のステップS9の出力処理によって出力された入賞コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS123での判定がYESの場合、処理はステップS124に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS125に移る。
ステップS124において、CPU401は、画像音響制御部500に対して、入賞処理の実行を指示する。ここで、入賞処理は、例えば大当り遊技中(ラウンド遊技中)に開放される大入賞口23に入賞した遊技球に基づいて払い出された賞球数をカウントする処理であり、入賞処理の実行を指示された画像音響制御部500のCPU501は、演出制御部400を介して受信した入賞コマンドのうち、大入賞口23への遊技球入賞に基づく入賞コマンドを受信する毎に(すなわち、大入賞口23へ遊技球が1つ入賞する毎に)、大入賞口23に対応する賞球数「13」をRAM503に記憶された賞球総数に加算して更新し、更新された賞球総数を画像表示部6に表示する。その後、処理はステップS125に移る。
ステップS125において、CPU401は、図17のステップS617の処理でセットされたラウンド終了通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS125での判定がYESの場合、処理はステップS126に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS127に移る。
ステップS126において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のラウンド演出を終了する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS127に移る。
ステップS127において、CPU401は、図18のステップS620の処理でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS127での判定がYESの場合、処理はステップS128に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS129に移る。
ステップS128において、CPU401は、画像音響制御部500等に対して、ステップS119で設定した大当り遊技演出の内容に基づいたエンディング演出の実行(開始)を指示する。これに応じて、画像音響制御部500等は、CPU401が設定した内容のエンディング演出を実行して大当り遊技演出を終了することとなる。ここで、エンディング演出は、例えば、大当り遊技後の遊技状態(例えば、確変遊技状態)を示唆する演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS129に移る。
ステップS129において、CPU401は、図12のステップS416の処理でセットされた客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS129での判定がYESの場合、処理はステップS130に移り、この判定がNOの場合、コマンド受信処理を終了し、処理は図19のステップS12に移る。
ステップS130において、CPU401は、ステップS129で受信した客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドに基づいて、画像音響制御部500に指示して、客待ち処理を開始させる。その後、コマンド受信処理は終了し、処理は図19のステップS12に移る。客待ち処理は、いわゆる客待ち状態になることを契機に開始される処理であり、客待ち処理の開始を指示された画像音響制御部500のCPU501は、報知演出の開始指示(図20のS115参照)を受けるまで、この客待ち処理を実行し、報知演出の開始指示を受けることで、この客待ち処理を終了すると共に報知演出を開始する。なお、CPU501は、ゲート25を遊技球が通過したことを示す情報や、普通入賞口に遊技球が入賞したことを示す情報を通知された場合には、客待ち処理を終了せずに継続する。以下に、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500が実行する客待ち処理について図22を参照して説明する。
[客待ち処理]
図22は、画像音響制御部500によって行われる客待ち処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御部500は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図22(及び図23)に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、画像音響制御部500で行われる処理は、ROM502に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS701において、演出制御部400から客待ち処理の開始を指示するコマンド(図21のS130参照)を受けた画像音響制御部500のCPU501は、このコマンドを受信した直後(すなわち、客待ち状態になった直後)であるか否かを判定する。ステップS701での判定がYESの場合、処理はステップS702に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS704に移る。
ステップS702において、CPU501は、画像表示部6において客待ち画面の表示を開始する。ここで、客待ち画面とは、変動表示されていた装飾図柄が全て完全に停止して特別図柄抽選の結果がハズレであることが報知されてから規定の確定時間(0.5秒)そのまま停止表示された時点において、続いて実行される次の報知演出がない場合(つまり、保留がない場合)に表示される停止画面であって、報知演出が実行されていないことを示す画面である(後述する図25参照)。客待ち画面としては、典型的には、報知演出の終了時に装飾図柄が完全に停止表示された画像が引き継がれて表示される画面であるが、報知演出が実行されていないことを示すものであればよく、この典型例に限定されるものではない。その後、処理はステップS703に移る。
ステップS703において、CPU501は、画像表示部6に画像を表示させる制御等に使用する時間計測可能なカウンタ機能を用いて(つまり、画像表示制御においてフレーム数をカウントして)、客待ち処理の開始を指示するコマンドを受信してからの経過時間Xのカウントを開始する。その後、処理はステップS704に移る。
ステップS704において、CPU501は、画像表示部6に客待ち画面の表示中であるか否かを判定する。ステップS705での判定がYESの場合、処理はステップS705に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS709に移る。
ステップS705において、CPU501は、TOPメニュー切替操作があったか否かを判定する。ここで、TOPメニュー切替操作とは、後述するTOPメニュー画面(図26参照)への切り替えを指示する演出ボタン37に対する押下操作であり、本実施形態では、画像表示部6において、客待ち画面の表示中や、デモ演出画面の表示中において、演出ボタン37に対して押下操作が行われると、TOPメニュー画面への切り替えが行われる。ステップS705での判定がYESの場合、処理はステップS707に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS706に移る。
ステップS706において、CPU501は、ステップS703でカウント開始されたXが所定時間(60秒)になったか否かを判定する。つまり、客待ち状態になってから何ら操作が行われない期間が60秒間継続されたか否かを判定する。ステップS706での判定がYESの場合、処理はステップS708に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS709に移る。
ステップS707において、CPU501は、ステップS703でカウント開始されたXのカウントを0秒にリセットして、Xのカウント動作を停止する。その後、処理はステップS708に移る。
ステップS708において、CPU501は、画像表示部6において、TOPメニュー画面の表示を開始するとともに、時間計測可能なカウンタ機能を用いて、メニュー画面表示の実行時間Yのカウントを開始する。その後、処理はステップS709に移る。ここで、図26を用いて具体的に後述するが、TOPメニュー画面には複数のメニュー項目が表示され、遊技者が演出キー38を操作してメニュー項目を何れか選択し、演出ボタン37を操作して当該メニュー項目を決定することにより、当該メニュー項目に対応したサブメニュー画面(カスタマイズ画面)に移行できることを示唆する画面である。
以上のように、本実施形態では、客待ち画面の表示中にTOPメニュー切替操作があるか、または、客待ちコマンドを受信してから何ら操作が行われない期間が所定時間(60秒間)継続されると、TOPメニュー画面に切り替え表示される。
ステップS709において、CPU501は、画像表示部6にTOPメニュー画面の表示中であるか否かを判定する。ステップS709での判定がYESの場合、処理はステップS710に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS716に移る。
ステップS710において、CPU501は、TOPメニュー画面においてメニュー項目を決定するメニュー決定操作があったか否かを判定する。ステップS710での判定がYESの場合、処理はステップS711に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS713に移る。
ステップS711において、CPU501は、画像表示部6において、ステップS710で決定されたメニュー項目に対応するカスタマイズ画面の表示を開始する。その後、処理はステップS712に移る。ここで、図27〜図30を用いて具体的に後述するが、カスタマイズ画面は、メニュー画面の一種であり、遊技者が演出内容をカスタマイズするための画面である。
ステップS712において、CPU501は、Yのカウントを0秒にリセットしてそのカウント動作を再開する。また、Xのカウントがリセットされていない場合には0秒にリセットしてそのカウント動作を停止する。その後、処理はステップS713に移る。
ステップS713において、CPU501は、Xが所定時間(90秒)になったか、または、Yが所定時間(90秒)になったか否かを判定する。つまり、客待ちコマンドを受信してから何ら操作が行われない期間が90秒間継続されたか、または、何ら操作が行われずにTOPメニュー画面(又はカスタマイズ画面)が表示されている期間が90秒間継続されたか否かを判定する。ステップS713での判定がYESの場合、処理はステップS714に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS716に移る。
ステップS714において、CPU501は、画像表示部6において、デモ演出画面の表示を開始して、その後、処理はステップS715に移る。ここで、デモ演出とは、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を、予め定められた所定時間(例えば再生時間60秒)表示させる演出であり、このデモ演出によって、遊技が中断又は終了していることが示唆されるとともに、画像表示部6に静止画像の焼き付き(ゴーストイメージ)が発生することが防止される。
ステップS715において、CPU501は、時間計測可能なカウンタ機能を用いて、デモ演出画面の表示の実行時間Zのカウントを開始するとともに、Yのカウントを0秒にリセットしてそのカウント動作を停止し、あるいは、Xのカウントがリセットされていない場合には0秒にリセットしてそのカウント動作を停止する。その後、処理はステップS716に移る。
ステップS716において、CPU501は、図23を用いて以下に説明するカスタマイズ画面表示中処理を実行する。
[カスタマイズ画面表示中処理]
図23のステップS750において、CPU501は、画像表示部6にカスタマイズ画面(図27〜図30参照)の表示中であるか否かを判定する。ステップS750での判定がYESの場合、処理はステップS751に移り、この判定がNOの場合、カスタマイズ画面表示中処理は終了して、処理は図22のステップS717に移る。
ステップS751において、CPU501は、表示されているカスタマイズ画面における項目の選択表示を移動させる操作が有ったか否かを判定する
ステップS752において、CPU501は、ステップS751で判定した移動操作に応じて、カスタマイズ画面における項目の選択表示を移動させる。その後、処理はステップS753に移る。
ステップS753において、CPU501は、Yのカウントを0秒にリセットしてそのカウント動作を再開する。その後、処理はステップS754に移る。
ステップS754において、CPU501は、表示されているカスタマイズ画面における項目を決定する操作が有ったか否かを判定する。具体的には、図27〜図30を参照して後述するが、CPU501は、選択中の項目(選択表示中の項目;図27〜図30の太枠表示された項目)について決定する遊技者の演出ボタン37の押下操作が有ったか否かを判定する。ステップS754での判定がYESの場合、処理はステップS755に移り、この判定がNOの場合、カスタマイズ画面表示中処理は終了して、処理は図22のステップS717に移る。
ステップS755において、CPU501は、ステップS754で決定操作された項目が、複数同時に(複数並行して)設定不能な項目であるか否かを判定する。具体的には、図30を参照して後述するが、カスタマイズ画面の項目には複数同時に設定できる項目と複数同時に設定できない項目があり、CPU501は、ステップS754で決定操作された項目がどちらの項目であるかを判定する。ステップS755での判定がYESの場合、処理はステップS756に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS757に移る。
ステップS756において、CPU501は、両立しない(複数同時に設定不能な)カスタマイズ項目が既に設定中であるか否かを判定する。ステップS756での判定がYESの場合、処理はステップS758に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS757に移る。
ステップS757において、CPU501は、ステップS754で決定操作された項目をカスタマイズとして設定(有効設定)する。その後、処理はステップS759に移る。
ステップS758において、CPU501は、ステップS754で決定操作された項目をカスタマイズとして設定すると共に、ステップS756において設定中と判定された両立しないカスタマイズ項目を非設定にする。その後、処理はステップS759に移る。
ここで、ステップS754においてカスタマイズ項目を決定する操作を検出してステップS757又はS758によってカスタマイズ設定する前の状態(つまり、カスタマイズ項目が選択表示の状態であってカスタマイズ設定前の状態)で第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞して客待ち状態が終了すると共に報知演出が開始される場合には、選択表示されているカスタマイズ項目が自動的にカスタマイズ設定される。なお、他の実施形態では、この様に客待ち状態が終了すると共に報知演出が開始される場合において、前回カスタマイズ設定されていたカスタマイズ項目がある場合にはその項目が継続してカスタマイズ設定され、前回カスタマイズ設定されていたカスタマイズ項目がない場合(つまり、初期設定の状態の場合)には初期設定が継続される構成としてもよい。
ステップS759において、CPU501は、遊技者によるキャンセル操作が有ったか否かを判定する。具体的には、図27〜図30を参照して後述するが、各カスタマイズ画面には「キャンセル」と描かれた項目が表示されており、CPU501は、この項目を選択して決定する遊技者の操作が有ったか否かを判定する。ステップS759での判定がYESの場合、処理はステップS760に移り、この判定がNOの場合、カスタマイズ画面表示中処理は終了して、処理は図22のステップS717に移る。
ステップS760において、CPU501は、画像表示部6において、TOPメニュー画面の表示を開始する。なお、このTOPメニュー画面の表示は、遊技機1の遊技状態(通常遊技状態、確変遊技状態)に関わらず、実行される。その後、処理はステップS761に移る。
ステップS761において、CPU501は、Yのカウントを0秒にリセットしてそのカウント動作を再開する。その後、カスタマイズ画面表示中処理は終了して、処理は図22のステップS717に移る。
説明は図22に戻り、ステップS717において、CPU501は、デモ演出画面の表示中にTOPメニュー切替操作があったか否かを判定する。なお、本実施形態では、デモ演出画面の表示中には、ボタン操作としては、TOPメニュー切替操作のみが可能となる。ステップS717での判定がYESの場合、処理はステップS719に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS718に移る。
ステップS718において、CPU501は、Zが所定時間(60秒)になったか否かを判定する。つまり、デモ演出画面が60秒間継続して表示されたか否かを判定する。ステップS718での判定がYESの場合、処理はステップS719に移り、この判定がNOの場合、一連の客待ち処理を終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図22に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS719において、CPU501は、画像表示部6において、TOPメニュー画面の表示を開始して、その後、処理はステップS720に移る。つまり、本実施形態では、デモ演出画面の表示中にTOPメニュー切替操作があるか、または、デモ演出画面の表示時間が所定時間(60秒)に達すると、TOPメニュー画面に切り替え表示される。なお、本実施形態では、デモ演出画面の表示時間が所定時間(60秒)に達すると、TOPメニュー画面に切り替え表示されるものとしたが、客待ち画面に切り替え表示されるものとしてもよい。
ステップS720において、CPU501は、時間計測可能なカウンタ機能を用いて、Yのカウントを開始するとともに、Zのカウントを0秒にリセットしてそのカウント動作を停止する。そして、一連の客待ち処理を終了し、次のタイマ割り込み処理のタイミングによって再び図22に示す処理を繰り返し実行する。
[客待ち状態における画面遷移および具体的画面]
次に、図22および図23を用いて以上に説明した画像音響制御部500による客待ち処理によって実行される客待ち状態における画面遷移および具体的画面について、図24〜図30を用いて説明する。
図24に示すように、客待ち状態において画像表示部6において表示される画面は、「客待ち画面」、「TOPメニュー画面」、「各種カスタマイズ画面」、「デモ演出画面」の間で遷移する。
まず、客待ち状態になると、「客待ち画面」が表示される。具体的には、客待ち画面として、図25に示すように、装飾図柄DIが停止表示されたままの画面が表示され、演出ボタン37を操作することでTOPメニュー画面へ遷移することを示唆する画像(文字画像)が表示される。
次に、客待ち状態になってから60秒が経過するか、客待ち画面においてTOPメニュー切替操作(演出ボタン37の押下操作)が実行されると、図26に示すTOPメニュー画面に遷移する(図24の矢印A参照)。ここで、TOPメニュー画面には、図26に示すように、各種のカスタマイズ画面に移行できることを示す複数のメニュー項目からなるメニュー選択画面が表示される。
そして、TOPメニュー画面において、TOPメニュー切替操作により客待ち画面からTOPメニュー画面に遷移した場合にはTOPメニュー画面に遷移してから90秒後にデモ演出画面に遷移し(図24の矢印B参照)、一方、TOPメニュー切替操作がなく客待ち状態になってから60秒経過してTOPメニュー画面に遷移した場合には客待ち状態になってから90秒後にデモ演出画面に遷移する(図24の矢印B参照)。デモ演出画面は、具体的な画面を図示していないが、例えば遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像の画面であり、図25の客待ち画面と同様に、演出ボタン37を操作することでTOPメニュー画面へ遷移することを示唆する画像(文字画像)が表示される。
そして、デモ演出画面になってから60秒が経過するか、デモ演出画面においてTOPメニュー切替操作(演出ボタン37の押下操作)が実行されると、図26に示すTOPメニュー画面に遷移する(図24の矢印C参照)。
TOPメニュー画面において、演出キー38の操作が行われた場合、この操作に応じてメニュー項目の選択表示が移動される。図26の例では、「お気に入りキャラ選択」メニューが選択表示されて太枠表示されている。また、TOPメニュー画面において、メニュー決定操作(演出ボタン37の押下操作)が行われた場合、選択表示中のメニュー項目が示すカスタマイズ画面に遷移する(図24の矢印D参照)。具体的には、「お気に入りキャラ選択」メニューが選択表示中のときにメニュー決定操作が行われた場合には図27に示すお気に入りキャラ選択画面に遷移し、「お気に入りキャラカットイン選択」メニューが選択表示中のときにメニュー決定操作が行われた場合には図28に示すお気に入りキャラカットイン選択画面に遷移し、「大当りオープニング選択」メニューが選択表示中のときにメニュー決定操作が行われた場合には図29に示す大当りオープニング選択画面に遷移し、「ゲーム性選択」メニューが選択表示中のときにメニュー決定操作が行われた場合には図30に示す大当りゲーム性選択画面に遷移する。
そして、カスタマイズ画面において演出キー38を操作して「キャンセル」の項目を選択表示(太枠表示)にしてから演出ボタン37を押下操作することによってキャンセル操作が行われると、図26に示すTOPメニュー画面に遷移する(図24の矢印E参照)。また、カスタマイズ画面に移行してから項目の選択表示を移動させる操作が行われることなく90秒経過するか、項目の選択表示を移動させる最後の操作が行われてから90秒経過すると、デモ演出画面に移行する(図24の矢印F参照)。
[カスタマイズ画面におけるカスタマイズ設定]
次に、図23を用いて以上に説明した画像音響制御部500によるカスタマイズ画面表示中処理により設定されるカスタマイズ設定について、図27〜図30を用いて具体的に説明する。
まず、図26の「お気に入りキャラ選択」メニューから移行するカスタマイズ画面である「お気に入りキャラ選択画面」によるカスタマイズ設定について、図27を用いて説明する。ここで、本実施形態では様々な演出に特定のキャラクタが使用され、例えば報知演出において表示される大当りを期待させるミニキャラや背景画像の一部として表示されるキャラクタ画像等として、この特定のキャラクタが使用される。遊技者は「お気に入りキャラ選択画面」によるカスタマイズ設定によって、キャラA〜Eのうちの1つのキャラクタを、この特定のキャラクタとして設定することができる。具体的には、図27に示すように、お気に入りキャラ選択画面において、演出キー38を操作して所望のキャラクタの画像(項目)を選択表示(太枠表示)の状態にしてから演出ボタン37を押下することによって、この所望のキャラクタを上記した特定のキャラクタとして設定することができる。図27では、キャラBが選択表示(太枠表示)されている状態であり、この状態で演出ボタン37が押下されることによって、キャラBが上記した特定のキャラクタとして設定される。
次に、図26の「お気に入りキャラカットイン選択」メニューから移行するカスタマイズ画面である「お気に入りキャラカットイン選択画面」によるカスタマイズ設定について、図28を用いて説明する。ここで、本実施形態では、報知演出において大当りの可能性が高いことを示唆するお気に入りキャラカットイン予告演出が実行され、このお気に入りキャラカットイン予告演出は、上記したお気に入りキャラ選択画面(図27参照)でカスタマイズ設定されたお気に入りキャラの画像を表示する予告演出である。そして、遊技者は「お気に入りキャラカットイン選択画面」によるカスタマイズ設定によって、キャラA〜Eのそれぞれについて、上記のお気に入りキャラカットイン予告演出として表示される画像を選択(設定)することができる。具体的には、図28に示すように、お気に入りキャラカットイン選択画面において、キャラA〜Eのそれぞれについて複数の異なる画像(そのキャラの様々な表情の画像)が表示されており、演出キー38および演出ボタン37を操作することによってキャラクタ毎に所望の画像をお気に入りキャラカットイン予告演出として表示される画像として設定することができる。図28では、キャラAについては右側の画像が設定され、キャラBについては左側の画像が設定され、キャラCについては左側の画像が設定されている。なお、図28ではキャラD及びEについて表示されていないが、キャラD及びEについては、演出キー38の操作に応じてスクロール表示される。このお気に入りキャラカットイン予告演出については、図32(2)および図33(1)等を用いて具体的に後述する。
次に、図26の「大当りオープニング選択」メニューから移行するカスタマイズ画面である「大当りオープニング選択画面」によるカスタマイズ設定について、図29を用いて説明する。遊技者は、図29に示す「大当りオープニング選択画面」によるカスタマイズ設定によって、大当り遊技演出のオープニング演出中に実行される「やったね」ムービー演出の種類を選択(設定)することができる。具体的には、図29に示すように、大当りオープニング選択画面において、選択可能な「やったね」ムービー演出として、ライブステージの動画演出を示す画像ST1〜ST5、および、キャラクタA〜Eの動画演出を示すキャラA〜Eの画像が表示されており、演出キー38および演出ボタン37を操作することによって「やったね」ムービー演出として実行される動画演出を設定することができる。図29では、ライブステージの動画演出を示す画像ST2が、大当り遊技演出のオープニング演出中に実行される「やったね」ムービー演出として設定されている。この「やったね」ムービー演出については、図35〜図38等を用いて具体的に後述する。
次に、図26の「ゲーム性選択」メニューから移行するカスタマイズ画面である「ゲーム性選択画面」によるカスタマイズ設定について、図30を用いて説明する。遊技者は、図30に示す「ゲーム性選択画面」によるカスタマイズ設定によって、演出に関して様々なカスタマイズ設定をすることができる。具体的には、図30に示すように、ゲーム性選択画面において、カスタマイズメニューとして、「先読み予告増加」メニューと、「大当りオープニング昇格完全告知」メニューと、「ハンドルフラッシュ大当り告知増加」メニューと、「ハンドルエア大当り告知増加」メニューと、「沖パチ(ハンドルフラッシュ/ハンドルエア大当り告知増加)」メニューと、「プレミア演出大当り告知増加」メニューとが表示されている。
「先読み予告増加」メニューは、初期設定はOFFであり、ONに設定されることで、図20のステップS113で説明した先読み予告演出の実行確率を上げるカスタマイズが設定されるメニューである。具体的には、「先読み予告増加」メニューが初期設定のOFFの場合(つまり、カスタマイズされていない場合)先読み予告演出が例えば5%の確率で実行され、「先読み予告増加」メニューがONの場合(つまり、カスタマイズされている場合)先読み予告演出が例えば20%の確率で実行される。
「大当りオープニング昇格完全告知」メニューは、初期設定はOFFであり、ONに設定されることで、大当り遊技中において大当りの種類が昇格したことを演出的に報知する大当り昇格演出が実行される場合には必ずオープニング演出中に実行されるカスタマイズが設定されるメニューである。具体的には、図34のステップS858〜S861および図37等を用いて後述するが、「大当りオープニング昇格完全告知」メニューが初期設定のOFFの場合(つまり、カスタマイズされていない場合)、大当り昇格演出が実行される場合において30%の確率でオープニング演出中に実行され70%の確率でラウンド遊技中に実行され、「大当りオープニング昇格完全告知」メニューがONの場合(つまり、カスタマイズされている場合)、大当り昇格演出が実行される場合において100%の確率でオープニング演出中に実行される。
「ハンドルフラッシュ大当り告知増加」メニューは、初期設定はOFFであり、ONに設定されることで、報知演出においてハンドルランプ46(図1及び図4参照)を激しく発光させることにより大当りしたことを報知(確定報知)するハンドルフラッシュ演出(大当り告知演出の一種;図示なし)の実行確率を上げるカスタマイズが設定されるメニューである。具体的には、「ハンドルフラッシュ大当り告知増加」メニューが初期設定のOFFの場合(つまり、カスタマイズされていない場合)大当りした場合においてハンドルフラッシュ演出が例えば5%の確率で実行され、「ハンドルフラッシュ大当り告知増加」メニューがONの場合(つまり、カスタマイズされている場合)大当りした場合においてハンドルフラッシュ演出が例えば70%の確率で実行される。
「ハンドルエア大当り告知増加」メニューは、初期設定はOFFであり、ONに設定されることで、報知演出においてハンドルエア発生部45(図1及び図4参照)により風を発生させることにより大当りしたことを報知(確定報知)するハンドルエア演出(大当り告知演出の一種;図示なし)の実行確率を上げるカスタマイズが設定されるメニューである。具体的には、「ハンドルエア大当り告知増加」メニューが初期設定のOFFの場合(つまり、カスタマイズされていない場合)大当りした場合においてハンドルエア演出が例えば5%の確率で実行され、「ハンドルエア大当り告知増加」メニューがONの場合(つまり、カスタマイズされている場合)大当りした場合においてハンドルエア演出が例えば70%の確率で実行される。
「沖パチ(ハンドルフラッシュ/ハンドルエア大当り告知増加)」メニューは、初期設定はOFFであり、ONに設定されることで、上記したハンドルフラッシュ演出およびハンドルエア演出の実行確率をそれぞれ上げるカスタマイズが設定されるメニューである。具体的には、「沖パチ(ハンドルフラッシュ/ハンドルエア大当り告知増加)」メニューが初期設定のOFFの場合(つまり、カスタマイズされていない場合)大当りした場合においてハンドルフラッシュ演出およびハンドルエア演出が例えばそれぞれ5%の確率で実行され、「沖パチ(ハンドルフラッシュ/ハンドルエア大当り告知増加)」メニューがONの場合(つまり、カスタマイズされている場合)大当りした場合においてハンドルフラッシュ演出およびハンドルエア演出が例えばそれぞれ70%の確率で実行される(つまり、大当りの場合の殆どにおいて大当り告知演出が実行される)。
「プレミア演出大当り告知増加」メニューは、初期設定はOFFであり、ONに設定されることで、大当りしたことを報知(確定報知)する特別なプレミア画像を表示するプレミア演出(大当り告知演出の一種)の実行確率を上げるカスタマイズが設定されるメニューである。具体的には、「プレミア演出大当り告知増加」メニューが初期設定のOFFの場合(つまり、カスタマイズされていない場合)大当りした場合においてプレミア演出が例えば0.5%の確率で実行され、「プレミア演出大当り告知増加」メニューがONの場合(つまり、カスタマイズされている場合)大当りした場合においてプレミア演出が例えば30%の確率で実行される。このプレミア演出については、図33(2)を用いて具体的に後述する。
ここで、本実施形態においては、「ハンドルフラッシュ大当り告知増加」メニュー、「ハンドルエア大当り告知増加」メニュー、「沖パチ(ハンドルフラッシュ/ハンドルエア大当り告知増加)」メニュー、および「プレミア演出大当り告知増加」メニューは、並行して複数カスタマイズ設定できないように制御される。つまり、図23のステップSS754〜S758で説明したように、この4つのメニューは1つしかONに設定できず、1つしかONに設定表示されない(図30参照)。この様に、これらのメニューにより実行確率を挙げることができる大当り告知演出は通常は(つまり、カスタマイズOFFのときは)稀に実行されるレア演出であって遊技者が興奮する演出であるため、原則として同時に実行確率を上げられないようにしている。一方で、ハンドル31(図1参照)に関する大当り告知演出であるハンドルフラッシュ演出およびハンドルエア演出については、例外として、「沖パチ(ハンドルフラッシュ/ハンドルエア大当り告知増加)」メニューにより同時に実行確率を上げることができるようにしている。また、「ハンドルフラッシュ大当り告知増加」メニュー、「ハンドルエア大当り告知増加」メニュー、および「沖パチ(ハンドルフラッシュ/ハンドルエア大当り告知増加)」メニューについては、これらのメニューの何れか1つをONにすることで、ハンドルフラッシュ演出およびハンドルエア演出のカスタマイズの組合せの全てについて設定できるので、これらのメニューの何れか1つしかONに設定できないようにしている。なお、「先読み予告増加」メニューおよび「大当りオープニング昇格完全告知」メニューは、他のメニューと同時にカスタマイズ設定することができる。この様に、本実施形態では、同時にカスタマイズ設定できるカスタマイズメニューと、同時にカスタマイズ設定できないカスタマイズメニューとを設けている。
[報知演出設定処理]
図31は、図20のステップS115の報知演出設定処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図31を参照して、図20のステップS115の報知演出設定処理について説明する。
まず、ステップS800において、演出制御部400のCPU401は、図20のステップS114で受信した遊技状態通知コマンドに基づいて、報知演出の背景画像を決定する。具体的には、CPU401は、受信した遊技状態通知コマンドが通常遊技状態を示す場合には例えば青色の背景画像を決定し、受信した遊技状態通知コマンドが確変遊技状態(つまり、時短状態)を示す場合には例えば赤色の背景画像を決定する。その後、処理はステップS801に移る。
ステップS801において、CPU401は、図20のステップS114で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報に基づいて、大当りC(確変遊技状態になる16R大当り;図6(3)参照)に当選したか否かを判定する。ステップS801での判定がYESの場合、処理はステップS802に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS803に移る。
ステップS802において、CPU401は、大当りCの当選により実行される大当り遊技中の大当り昇格演出を実行するか否かを決定する。具体的には、CPU401は、演出乱数を用いた抽選等によって30%の確率で大当り遊技中の大当り昇格演出を実行すると決定する。なお、図37等を用いて後に具体的に説明するが、大当り遊技中の大当り昇格演出は、大当り遊技中において大当りが昇格したことを報知する演出(正確には、実際の大当りを告知する演出)である。その後、処理はステップS803に移る。
ステップS803において、CPU401は、図20のステップS114で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報等に基づいて、報知演出の演出パターンの基本シナリオを決定する。以下、具体的に説明する。まず、ステップS802の処理により大当り昇格演出を実行すると決定してない場合について説明する。この場合、CPU401は、上記の設定情報に含まれる変動パターンに対応する演出パターンのタイプ(図13等参照)を今回実行する演出パターンのタイプ(例えば、「第1SPSPハズレ」のタイプ)として決定し、又、この設定情報に大当りしたこと及び大当りの種類を表す大当り図柄の情報が含まれている場合には報知演出の最後でその大当り(例えば大当りA)に当選したことを停止図柄により報知することを決定する。なお、CPU401は、変動パターンに基づいて大当りか否かを認識してもよい(図13等参照)。そして、CPU401は、決定した演出パターンのタイプにおいて、大当りを期待させる演出を途中で実行するか否かや、実行する場合にはその種類等について、演出乱数を用いた抽選等により決定して、演出パターンの基本シナリオを決定する。図32は、ステップS803〜S806によって決定される報知演出の演出パターンの例について説明するための図である。図32(1)は、演出パターンの基本シナリオの一例である。図32(1)の基本シナリオでは、「第1SPSP当り」の演出パターンのタイプ(つまり、最終的に第1SPSPリーチ演出を実行して大当りを報知するタイプ;図13等参照)において、第1SPSPリーチ演出の前に、リーチ演出および第2SPリーチ演出を実行することが決定されている。次に、ステップS802の処理により大当り昇格演出を実行すると決定した場合について説明する。この場合、CPU401は、上記の設定情報に含まれる変動パターンに対応する演出パターンのタイプ(図13等の「大当り」の部分参照)を今回実行する演出パターンのタイプ(例えば、「第2SPSP当り」のタイプ)として決定し、報知演出の最後で大当りBに当選したことを停止図柄により演出的に報知することを決定する。つまり、実際は大当りCに当選しているが、大当り遊技演出において大当りCに昇格したように見せる大当り昇格演出を行うので、報知演出においては演出的に大当りBの当選を報知する。そして、CPU401は、決定した演出パターンのタイプにおいて、大当りを期待させる演出を途中で実行するか否かや、実行する場合にはその種類等について、演出乱数を用いた抽選により決定して、演出パターンの基本シナリオを決定する。その後、処理はステップS804に移る。
ステップS804において、CPU401は、ステップS803で決定した基本シナリオにおいて、お気に入りキャラカットイン予告演出を実行するか否か、および、実行する場合にはその演出内容等を決定する。具体的には、CPU401は、大当りしている場合において高確率(例えば30%)で実行すると決定し、ハズレている場合において低確率(例えば0.5%)で実行すると決定する演出乱数を用いた抽選等により、お気に入りキャラカットイン予告演出を実行するか否かを決定する。ここで、お気に入りキャラカットイン予告演出(お気に入りキャラカットイン予告演出)は、図27を用いて説明したカスタマイズ設定によって遊技者により設定されたお気に入りキャラの画像であって図28を用いて説明したカスタマイズ設定によって遊技者により選択された表情の画像を、報知演出中に表示させることで大当りの可能性(大当り信頼度)が高いことを示唆する予告演出である。そして、CPU401は、お気に入りキャラカットイン予告演出を実行すると決定した場合、演出乱数を用いた抽選等により、実行するタイミングを決定する。図33(2)は、図33(1)の基本シナリオにおけるお気に入りキャラカットイン予告演出の実行タイミングの例を示す図である。図33(2)では3つの実行タイミングが図示されおり、CPU401は、何れか1つの実行タイミングを決定する。そして、CPU401は、お気に入りキャラカットイン予告演出の内容を決定する。具体的には、CPU401は、上記したように、図27を用いて説明したカスタマイズ設定によって遊技者により設定されているお気に入りキャラの画像であって図28を用いて説明したカスタマイズ設定によって遊技者により選択されている表情の画像を表示することを決定する。図33(1)は、お気に入りキャラカットイン予告演出の一例である。図33(1)の例は、図27を用いて説明したカスタマイズ設定によって遊技者によりキャラAがお気に入りキャラとして設定されており、又、図28を用いて説明したカスタマイズ設定によって遊技者によりキャラAにおいて右側の画像(舌を出した顔画像)がお気に入りキャラカットイン予告演出の画像として設定されていることにより、キャラAの舌を出した顔画像を表示するお気に入りキャラカットイン予告演出となっている。なお、CPU401は、図27を用いて説明したカスタマイズ設定が遊技者により行われていない場合には、抽選等によって使用するキャラをキャラA〜キャラEから1つ決定し、又、図28を用いて説明したカスタマイズ設定が遊技者により行われていない場合には、抽選等によって使用する顔画像を1つ決定して、お気に入りキャラカットイン予告演出を実行する。その後、処理はステップS805に移る。
ステップS805において、CPU401は、ステップS803で決定した基本シナリオにおいて、大当り告知演出を実行するか否か、および、実行する場合にはその演出内容等を決定する。具体的には、CPU401は、大当りしている場合において、図30を用いて説明した「ハンドルフラッシュ大当り告知増加」メニュー、「ハンドルエア大当り告知増加」メニュー、「沖パチ(ハンドルフラッシュ/ハンドルエア大当り告知増加)」メニュー、および「プレミア演出大当り告知増加」メニューの何れも「ON」にカスタマイズ設定されていない場合には、演出乱数を用いた個別の抽選等により、ハンドルフラッシュ演出を低確率(例えば5%)で実行すると決定し、ハンドルエア演出を低確率(例えば5%)で実行すると決定し、プレミア演出を低確率(例えば0.5%)で実行すると決定する。一方、CPU401は、大当りしている場合において、「ハンドルフラッシュ大当り告知増加」メニューが「ON」にカスタマイズ設定されている場合、ハンドルフラッシュ演出を、演出乱数を用いた抽選等により高確率(例えば70%)で実行すると決定する。また、CPU401は、大当りしている場合において、「ハンドルエア大当り告知増加」メニューが「ON」にカスタマイズ設定されている場合、ハンドルエア演出を、演出乱数を用いた抽選等により高確率(例えば70%)で実行すると決定する。また、CPU401は、大当りしている場合において、「沖パチ(ハンドルフラッシュ/ハンドルエア大当り告知増加)」メニューが「ON」にカスタマイズ設定されている場合、演出乱数を用いた個別の抽選等により、ハンドルフラッシュ演出を高確率(例えば70%)で実行すると決定し、ハンドルエア演出を高確率(例えば70%)で実行すると決定する。また、CPU401は、大当りしている場合において、「プレミア演出大当り告知増加」メニューが「ON」にカスタマイズ設定されている場合、プレミア演出を、演出乱数を用いた抽選等により高確率(例えば30%)で実行すると決定する。ここで、ハンドルフラッシュ演出は、報知演出においてハンドルランプ46(図1及び図4参照)を発光させることにより大当りしたことを報知(確定報知)する大当り告知演出であり、ハンドルエア演出は、報知演出においてハンドルエア発生部45(図1及び図4参照)により風を発生させることにより大当りしたことを報知(確定報知)する大当り告知演出であり、プレミア演出は、報知演出において大当りしたことを報知(確定報知)する特別なプレミア画像を表示する大当り告知演出である。図33(2)は、プレミア演出の一例であり、大当りしたことを報知(確定報知)する特別なプレミア画像である蜂の画像が表示される大当り告知演出を示している。そして、CPU401は、大当り告知演出を実行すると決定した場合、演出乱数を用いた抽選等により、実行するタイミングを決定する。図33(3)は、図32(1)の基本シナリオにおける大当り告知演出の実行タイミングの例を示す図である。図33(2)では2つの実行タイミングが図示されおり、CPU401は、実行すると決定した大当り告知演出毎に実行タイミングを決定する。なお、CPU401は、プレミア演出の実行タイミングが、ステップS804の処理によって実行が決定されたお気に入りキャラカットイン予告演出の実行タイミングと重なる場合には、このプレミア演出の実行タイミングをずらして、決定する。その後、処理はステップS806に移る。
ステップS806において、CPU401は、ステップS803で決定した基本シナリオにおいて、先読み予告演出を実行するか否か、および、実行する場合にはその演出内容を決定する。具体的には、CPU401は、図20のステップS113における先読み予告演出設定処理による決定に従って、今回の報知演出において先読み予告演出を実行するか否か、および、実行する場合にはその演出内容を決定する。ここで、図20のステップS113において説明したが、図30の「先読み予告増加」メニューが「ON」にカスタマイズ設定されている場合には、先読み予告演出の実行確率が増加される。なお、先読み予告演出は、次回以降の報知演出において大当りする可能性を示唆する予告演出であり、典型的には複数の報知演出に亘って大当りの可能性を示唆する予告演出であり、例えば図33(3)に示すように「もうすぐ来る!!」という文字画像を表示する演出である。また、図32(4)は、図32(1)の基本シナリオにおける大当り告知演出の実行タイミングの例を示す図である。その後、処理はステップS807に移る。
ステップS807において、CPU401は、ステップS800、S803〜S806で決定した内容の報知演出の実行を、画像音響制御部500等に指示する。この指示に応じて、画像音響制御部500等によって報知演出が実行されることとなる。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、報知演出設定処理は終了する(処理は、図20のステップS116に移る)。
[大当り遊技演出設定処理]
図34は、図21のステップS119の大当り遊技演出設定処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図34を参照して、図21のステップS119の大当り遊技演出設定処理について説明する。
まず、ステップS850において、演出制御部400のCPU401は、図20のステップS114で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報(つまり、大当りの種類を示す情報)に基づいて、今回の大当りが大当りA(図6(3)参照)であるか否かを判定する。ステップS850での判定がYESの場合、処理はステップS851に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS852に移る。
ステップS851において、CPU401は、大当りAの大当り遊技演出の実行を設定する。この大当りAの大当り遊技演出については、図36(1)及び図38を用いて、後に具体的に説明する。その後、処理はステップS862に移る。
ステップS852において、CPU401は、図20のステップS114で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報(つまり、大当りの種類を示す情報)に基づいて、今回の大当りが大当りB(図6(3)参照)であるか否かを判定する。ステップS852での判定がYESの場合、処理はステップS853に移り、この判定がNOの場合、今回の大当りは大当りCであるので、処理はステップS854に移る。
ステップS853において、CPU401は、大当りBの大当り遊技演出の実行を設定する。この大当りBの大当り遊技演出については、図36(2)及び図39を用いて、後に具体的に説明する。その後、処理はステップS862に移る。
ステップS854において、CPU401は、図31のステップS802での決定(大当り昇格演出を実行するか否かの決定)に基づいて、今回の大当り遊技演出において大当り昇格演出を実行するか否かを判定する。ステップS854での判定がYESの場合、処理はステップS856に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS855に移る。
ステップS855において、CPU401は、大当りCの大当り遊技演出の実行を設定する。この大当りCの大当り遊技演出については、図36(3)及び図40を用いて、後に具体的に説明する。その後、処理はステップS862に移る。
ステップS856において、CPU401は、RTC404(図4参照)からの日時情報に基づいて、現時点の日付が「3」又は「7」の付く日付であるか否かを判定する。例えば、23日であれば「3」が付く日付であり、17日であれば「7」が付く日付である。ステップS856での判定がYESの場合、処理はステップS857に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS858に移る。
ステップS857において、CPU401は、特別オープニング昇格の大当り遊技演出の実行を設定する。この特別オープニング昇格の大当り遊技演出については、図37(3)及び図43を用いて、後に具体的に説明する。その後、処理はステップS862に移る。
ステップS858において、CPU401は、大当り遊技演出のオープニングにおいて大当り昇格演出を実行するか否かを判定する。具体的には、CPU401は、演出乱数を用いた抽選等によって、30%の確率でオープニングにおいて大当り昇格演出を実行すると決定し、70%の確率で4Rのラウンド遊技演出において大当り昇格演出を実行すると決定する。ステップS858での判定がYESの場合、処理はステップS860に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS859に移る。
ステップS860において、CPU401は、オープニングで大当りCに昇格する大当り遊技演出(通常オープニング昇格)の実行を設定する。このオープニングで大当りCに昇格する大当り遊技演出については、図37(1)及び図41を用いて、後に具体的に説明する。その後、処理はステップS862に移る。
ステップS859において、CPU401は、オープニング昇格完全告知のカスタマイズ設定がされているか否かを判定する。具体的には、CPU401は、図30を用いて説明した「大当りオープニング昇格完全告知」メニューが「ON」にカスタマイズ設定されているか否かを判定する。ステップS859での判定がYESの場合、処理はステップS860に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS861に移る。
ステップS861において、CPU401は、4Rのラウンド遊技で大当りCに昇格する大当り遊技演出の実行を設定する。この4Rのラウンド遊技で大当りCに昇格する大当り遊技演出については、図37(2)及び図42を用いて、後に具体的に説明する。その後、処理はステップS862に移る。
ステップS862において、CPU401は、以下に説明する「やったね」ムービー選択処理を実行する。その後、大当り遊技演出設定処理は終了する(処理は図21のステップS120に移る)。
[「やったね」ムービー選択処理]
図35は、図34のステップS862の「やったね」ムービー選択処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図35を参照して、図34のステップS862の「やったね」ムービー選択処理について説明する。ここで、「やったね」ムービーは、図36、図37、図38(3)及び(3−1)等を用いて具体的に後述するが、大当り遊技演出のオープニング演出において大当りの当選を祝福する動画像の演出であり、図29に示した動画像(ST1〜ST5、キャラA〜キャラE)のいずれかを表示する演出である。
まず、ステップS870において、演出制御部400のCPU401は、図29を用いて説明したカスタマイズによって、遊技者によりキャラA〜Eの何れかの「やったね」ムービーがカスタマイズ設定されているか否かを判定する。ステップS870での判定がYESの場合、処理はステップS871に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS872に移る。
ステップS871において、CPU401は、カスタマイズ設定されているキャラの「やったね」ムービーを、実行する「やったね」ムービーとして設定する。その後、「やったね」ムービー選択処理は終了する。
ステップS872において、CPU401は、図29を用いて説明したカスタマイズによって、遊技者によりライブステージST1〜ST5の何れかの「やったね」ムービーがカスタマイズ設定されているか否かを判定する。ステップS872での判定がYESの場合、処理はステップS873に移り、この判定がNOの場合、「やったね」ムービーのカスタマイズ設定は行われていないので、処理はステップS874に移る。
ステップS873において、CPU401は、カスタマイズ設定されているライブステージの「やったね」ムービーを、実行する「やったね」ムービーとして設定する。その後、「やったね」ムービー選択処理は終了する。
ステップS874において、CPU401は、図29のライブステージST1〜ST5の「やったね」ムービーのうちから、演出乱数を用いた抽選等により、実行する「やったね」ムービーとして設定する。その後、「やったね」ムービー選択処理は終了する。なお、他の実施形態では、図29のライブステージST1〜ST5の「やったね」ムービーのうちの1つが所定の順序に基づいて、実行する「やったね」ムービーとして設定されてもよい。また、他の実施形態では、図29のライブステージST1〜ST5の「やったね」ムービーのうちの特定の1つが、常に、実行する「やったね」ムービーとして設定されてもよい。
[大当り遊技演出の具体例]
以下では、図34及び図35を用いて上述した大当り遊技演出設定処理によって設定される大当り遊技演出について、図36〜図43を用いて具体的に説明する。図36及び図37は、各種の大当り遊技演出について説明するためのタイムチャートである。図38〜図43は、各大当り遊技演出を具体的に示す図である。
[大当りAに当選した場合の大当り遊技演出(大当り昇格演出なし)]
まず、図36(1)及び図38を用いて、図34のステップS851の処理によって設定される大当りAの大当り遊技演出(大当り昇格演出なし)について説明する。つまり、大当りA(図6(3)参照)に当選して大当りAの大当り遊技演出が実行される場合について説明する。ここで、既に説明したように、大当り遊技演出は、オープニング演出と、ラウンド遊技演出と、エンディング演出とから成る。なお、図36〜図43の説明では、インターバル期間中にインターバル演出が行われず、インターバル期間中にもラウンド遊技演出が行われるものとして説明する。
まず、図36(1)及び図38(1)に示すように、大当り遊技演出の開始前の報知演出において、装飾図柄DIが大当りAを示唆する揃い目で確定停止して、大当りAに当選したことが演出的に報知される。図38(1)の例では、装飾図柄DIが全て「2」で確定停止して、大当りAに当選したことが演出的に報知されている。
次に、図36(1)及び図38(2)に示すように、大当り遊技が開始されると共に大当り遊技演出のオープニング演出が開始されて、「大当りA!!」が表示されることによって、大当りAの大当り遊技演出であることが示唆される。ここで、大当りAの大当り遊技演出のオープニング演出は、この「大当りA!!」を表示する演出、「やったね」ムービー演出、及び「アタッカーを狙ってね」案内演出から成る。
次に、図36(1)及び図38(3)(又は図38(3−1))に示すように、オープニング演出において、図29等を用いて説明した「やったね」ムービー演出が実行されて、大当りしたことが祝福される。ここで、図35を用いて説明したように、図29のカスタマイズ画面によって遊技者がライブステージST1〜ST5の何れかをカスタマイズ設定している場合には、カスタマイズ設定されているライブステージの「やったね」ムービー演出が実行される。また、図29のカスタマイズ画面によって遊技者がキャラA〜Eの何れかをカスタマイズ設定している場合には、カスタマイズ設定されているキャラクタの「やったね」ムービー演出が実行される。また、図29のカスタマイズ画面によってカスタマイズ設定されていない場合には、ライブステージST1〜ST5のうちの何れかの「やったね」ムービー演出が実行される。図38(3)の例では、カスタマイズ設定がされておらず(又はライブステージST1がカスタマイズ設定されているため)、ライブステージST1の「やったね」ムービー演出が実行されている。また、図38(3−1)の例では、キャラAがカスタマイズ設定されているため、キャラAの「やったね」ムービー演出が実行されている。
次に、図36(1)及び図38(4)に示すように、オープニング演出において、「アタッカーを狙ってね」案内演出が実行されて、開放される大入賞口23に向けて遊技球を発射して賞球を獲得するように促す案内が行われる。ここで、「アタッカーを狙ってね」案内演出は、抽選等によって選択されたキャラA〜E(図27〜図28参照)のうちの何れかのキャラクタが、「アタッカーを狙ってね」と音声で案内する演出である。図38(4)の例では、抽選等により選択されたキャラAによる「アタッカーを狙ってね」案内演出が実行されている。
次に、図36(1)及び図38(5)に示すように、1R〜4Rのラウンド遊技演出が実行されてから、図36(1)及び図38(6)に示すように、エンディング演出が実行されて、大当り遊技が終了すると共に大当り遊技演出が終了する。
[大当りBに当選した場合の大当り遊技演出(大当り昇格演出なし)]
次に、図36(2)及び図39を用いて、図34のステップS853の処理によって設定される大当りBの大当り遊技演出(大当り昇格演出なし)について説明する。つまり、大当りB(図6(3)参照)に当選して大当りBの大当り遊技演出が実行される場合について説明する。
まず、図36(2)及び図39(1)に示すように、大当り遊技演出の開始前の報知演出において、装飾図柄DIが大当りBを示唆する揃い目で確定停止して、大当りBに当選したことが演出的に報知される。図39(1)の例では、装飾図柄DIが全て「6」で確定停止して、大当りBに当選したことが演出的に報知されている。
次に、図36(2)及び図39(2)に示すように、大当り遊技が開始されると共に大当り遊技演出のオープニング演出が開始されて、「大当りB!!」が表示されることによって、大当りBの大当り遊技演出であることが示唆される。ここで、大当りBの大当り遊技演出のオープニング演出は、この「大当りB!!」を表示する演出、「やったね」ムービー演出、及び「アタッカーを狙ってね」案内演出から成る。
次に、図36(2)及び図39(3)に示すように、オープニング演出において、図29等を用いて説明した「やったね」ムービー演出が実行されて、大当りしたことが祝福される。ここで、図39では図示していないが、図38(3)及び(3−1)を用いて説明したのと同様に、図29のカスタマイズ画面によってカスタマイズ設定が為されている場合には、カスタマイズ設定された「やったね」ムービー演出が実行され、このカスタマイズ設定が為されていない場合には、ライブステージST1〜ST5のうちの何れかの「やったね」ムービー演出が実行される。図39(3)の例では、ライブステージST1の「やったね」ムービー演出が実行されている。
次に、図36(2)及び図39(4)に示すように、図38(4)と同様に、オープニング演出において、「アタッカーを狙ってね」案内演出が実行されて、開放される大入賞口23に向けて遊技球を発射して賞球を獲得するように促す案内が行われる。図39(4)の例では、抽選により選択されたキャラAによる「アタッカーを狙ってね」案内演出が実行されている。
次に、図36(2)及び図39(5)に示すように、1R〜4Rのラウンド遊技演出が実行されてから、図36(2)及び図39(6)に示すように、エンディング演出が実行されて、大当り遊技が終了すると共に大当り遊技演出が終了する。
[大当りCに当選した場合の大当り遊技演出(大当り昇格演出なし)]
次に、図36(3)及び図40を用いて、図34のステップS855の処理によって設定される大当りCの大当り遊技演出(大当り昇格演出なし)について説明する。つまり、大当りC(図6(3)参照)に当選して大当りCの大当り遊技演出(大当り昇格演出なし)が実行される場合について説明する。
まず、図36(3)及び図40(1)に示すように、大当り遊技演出の開始前の報知演出において、装飾図柄DIが大当りCを示唆する揃い目で確定停止して、大当りCに当選したことが報知される。図40(1)の例では、装飾図柄DIが全て「3」で確定停止して、大当りCに当選したことが報知されている。
次に、図36(3)及び図40(2)に示すように、大当り遊技が開始されると共に大当り遊技演出のオープニング演出が開始されて、画像表示器6の上側に配置されている可動役物7(図1参照)が画像表示器6の前面に落下移動すると共に、可動役物7が光り輝いているように見せるエフェクト画像を画像表示器6に表示する演出(可動役物落下演出)が実行される。ここで、この大当りCの大当り遊技演出のオープニング演出は、可動役物落下演出、「大当りC!!」を表示する演出、及び「やったね」ムービー演出から成る。
次に、図36(3)及び図40(3)に示すように、大当り遊技が開始されると共に大当り遊技演出のオープニング演出が開始されて、「大当りC!!」が表示されることによって、大当りCの大当り遊技演出であることが示唆される。
次に、図36(3)及び図40(4)に示すように、オープニング演出において、図29等を用いて説明した「やったね」ムービー演出が実行されて、大当りしたことが祝福される。ここで、図40では図示していないが、図38(3)及び(3−1)を用いて説明したのと同様に、図29のカスタマイズ画面によってカスタマイズ設定が為されている場合には、カスタマイズ設定された「やったね」ムービー演出が実行され、このカスタマイズ設定が為されていない場合には、ライブステージST1〜ST5のうちの何れかの「やったね」ムービー演出が実行される。図40(4)の例では、ライブステージST1の「やったね」ムービー演出が実行されている。
次に、図36(3)及び図40(5)に示すように、1R〜16Rのラウンド遊技演出が実行されてから、図36(3)及び図40(6)に示すように、エンディング演出が実行されて、大当り遊技が終了すると共に大当り遊技演出が終了する。
[大当りCに当選した場合の大当り遊技演出(通常オープニング昇格)]
次に、図37(1)及び図41を用いて、図34のステップS860の処理によって設定される大当りCの大当り遊技演出(通常オープニング昇格)について説明する。つまり、大当りC(図6(3)参照)に当選して、報知演出において大当りBの当選が演出的に報知された後に、大当りCの大当り遊技演出が実行される場合について説明する。
まず、図37(1)及び図41(1)に示すように、大当り遊技演出の開始前の報知演出において、装飾図柄DIが大当りBを示唆する揃い目で確定停止して、大当りBに当選したことが演出的に報知される。図41(1)の例では、装飾図柄DIが全て「6」で確定停止して、大当りBに当選したことが演出的に報知されている。
次に、図37(1)及び図41(2)に示すように、大当り遊技が開始されると共に大当り遊技演出のオープニング演出が開始されて、図40(2)と同様に、可動役物落下演出が実行される。ここで、この大当りCの大当り遊技演出のオープニング演出は、可動役物落下演出、「大当りC!!」を表示する演出、及び「やったね」ムービー演出から成る。
次に、図37(1)及び図41(3)に示すように、図40(3)と同様に、大当り遊技が開始されると共に大当り遊技演出のオープニング演出が開始されて、「大当りC!!」が表示されることによって、大当りCの大当り遊技演出であることが示唆される。
次に、図37(1)及び図41(4)に示すように、図40(4)と同様に、オープニング演出において、図29等を用いて説明した「やったね」ムービー演出が実行されて、大当りしたことが祝福される。図41(4)の例では、ライブステージST1の「やったね」ムービー演出が実行されている。
次に、図37(1)及び図41(5)に示すように、1R〜16Rのラウンド遊技演出が実行されてから、図37(1)及び図41(6)に示すように、エンディング演出が実行されて、大当り遊技が終了すると共に大当り遊技演出が終了する。
この様に、大当りCに当選した場合の大当り遊技演出(通常オープニング昇格)では、報知演出において大当りBの当選を演出的に報知した後に、大当り遊技演出のオープニング演出において可動役物落下演出を行った後に大当りCの大当り遊技演出であることを報知することによって、大当りBから大当りCに大当りが昇格したかのような大当り昇格演出を実行する。
なお、以上の説明では、大当り昇格演出を行わない大当りCの大当り遊技演出(図40参照)と全く同様に、大当り遊技演出を行い、報知演出において演出的に報知した大当りの種類との関係によって結果として大当り昇格演出になる構成を挙げた(図41参照)。しかし、例えば、図41のオープニング演出において、(2)の可動役物落下演出の前に、図39(2)の「大当りB!!」の表示を実行する構成にしてもよい。
[大当りCに当選した場合の大当り遊技演出(4Rで昇格)]
次に、図37(2)及び図42を用いて、図34のステップS861の処理によって設定される大当りCの大当り遊技演出(4Rで昇格)について説明する。つまり、大当りC(図6(3)参照)に当選して、大当りBの大当り遊技演出に見せる大当り遊技演出が開始され、4Rのラウンド遊技演出において大当りCに昇格したように見せる大当り昇格演出が実行される場合について説明する。
まず、図37(2)及び図42(1)に示すように、大当り遊技演出の開始前の報知演出において、装飾図柄DIが大当りBを示唆する揃い目で確定停止して、大当りBに当選したことが演出的に報知される。図42(1)の例では、装飾図柄DIが全て「6」で確定停止して、大当りBに当選したことが演出的に報知されている。
次に、図37(2)及び図42(2)〜(4)に示すように、大当りBに当選した場合の大当り遊技演出と同様に(図36(2)及び図39(2)〜(4)参照)、オープニング演出が実行される。
次に、図37(2)及び図42(5)に示すように、1R〜3Rのラウンド遊技演出が実行される。
次に、図37(2)及び図42(6)に示すように、4Rのラウンド遊技演出において、図40(2)と同様に、可動役物落下演出が実行される。
次に、図37(2)及び図42(7)に示すように、4Rのラウンド遊技演出において、「大当りC!!」が表示されることによって大当りCに昇格したことが演出的に報知される。
次に、図37(2)及び図42(8)に示すように、5R〜16Rのラウンド遊技演出が実行されてから、図37(2)及び図42(9)に示すように、エンディング演出が実行されて、大当り遊技が終了すると共に大当り遊技演出が終了する。
この様に、大当りCに当選した場合の大当り遊技演出(4Rで昇格)では、報知演出において大当りBの当選を演出的に報知した後に、大当りBの大当り遊技演出と同様の演出を開始して、4Rのラウンド遊技演出において可動役物落下演出を行った後に大当りCの大当り遊技演出であることを報知することによって、大当りBから大当りCに大当りが昇格したかのような大当り昇格演出を実行する。
[大当りCに当選した場合の大当り遊技演出(3又は7の付く日;特別オープニング昇格)]
次に、図37(3)及び図43を用いて、図34のステップS857の処理によって設定される大当りCの大当り遊技演出(特別オープニング昇格)について説明する。つまり、3又は7の付く日に固定的に実行される特別な大当り昇格演出が実行される場合について説明する。
まず、図37(3)及び図43(1)に示すように、大当り遊技演出の開始前の報知演出において、装飾図柄DIが大当りBを示唆する揃い目で確定停止して、大当りBに当選したことが演出的に報知される。図43(1)の例では、装飾図柄DIが全て「6」で確定停止して、大当りBに当選したことが演出的に報知されている。
次に、図37(3)及び図43(2)に示すように、大当りBに当選した場合の大当り遊技演出と同様に(図36(2)及び図39(2)参照)、大当り遊技が開始されると共に大当り遊技演出のオープニング演出が開始されて、「大当りB!!」が表示されることによって、大当りBの大当り遊技演出であることが示唆される。
次に、図37(3)及び図43(3)に示すように、オープニング演出において、図29等を用いて説明した「やったね」ムービー演出が実行されて、大当りしたことが祝福される。図43(3)の例では、ライブステージST1の「やったね」ムービー演出が実行されている。
次に、図37(3)及び図43(4)に示すように、オープニング演出において、「キュキューン」演出が実行される。この「キュキューン」演出は、図27のお気に入りキャラ選択画面においてお気に入りキャラとしてカスタマイズ設定したキャラクタが表示されて「キュキューン」と言う(音声出力される)演出である。なお、図27のお気に入りキャラ選択画面においてお気に入りキャラのカスタマイズ設定が為されていない場合には、キャラA〜Eのうちから抽選等によって選択されたキャラクタの「キュキューン」演出が実行される。図43(4)の例では、キャラAによる「キュキューン」演出が実行されている。
次に、図37(3)及び図43(5)に示すように、1Rのラウンド遊技演出において、可動役物落下演出が実行される。
次に、図37(3)及び図43(6)に示すように、1Rのラウンド遊技演出において、「大当りC!!」が表示されることによって大当りCに昇格したことが演出的に報知される。
次に、図37(3)及び図43(7)に示すように、2R〜16Rのラウンド遊技演出が実行されてから、図37(3)及び図43(8)に示すように、エンディング演出が実行されて、大当り遊技が終了すると共に大当り遊技演出が終了する。
この様に、大当りCに当選した場合の大当り遊技演出(3又は7の付く日;特別オープニング昇格)では、報知演出において大当りBの当選を演出的に報知した後に、大当りBの大当り遊技演出と同様のオープニング演出を開始して、オープニング演出の終盤において特徴的な演出である「キュキューン」演出を実行し(つまり、図37(2)に示す4R昇格の演出を実行する場合に対しては、「アタッカーを狙ってね」の音声を、図37(3)のように「キュキューン」の音声に変化させて)、その後、1Rのラウンド遊技演出において可動役物落下演出を実行してから大当りCの大当り遊技演出であることを報知することによって、大当りBから大当りCに大当りが昇格したかのような大当り昇格演出を実行する。
以上に説明したように、本実施形態では、大当り遊技中の大当りの種類が昇格したように見せる大当り昇格演出の内容を、3又は7の付く日ではない日には、可動役物落下演出および「大当りC!!」表示演出とし(図37(1)(2)、図41、図42参照)、3又は7の付く日には、「キュキューン」演出、可動役物落下演出および「大当りC!!」表示演出にしている(図37(3)、図43参照)。つまり、日付けによって大当り遊技中の大当り昇格演出の内容を切替えている。このことによって、本実施形態によれば、変化に富んだ斬新な大当り昇格演出を実行することができる。
また、以上に説明したように、本実施形態では、演出をカスタマイズするカスタマイズ項目のうち、特定のカスタマイズ項目については並行して同時に有効(ON)に設定できないように制御する(図23のS754〜S757、図30参照)。このことによって、本実施形態によれば、大当り告知演出について、効果的なカスタマイズを実行することができる。
また、以上に説明したように、本実施形態では、大当り信頼度の高い予告演出であるお気に入りキャラカットイン予告演出の種類を、遊技者によるカスタマイズ設定によって予め決定する(図28、図31のS804、図32(2)、図33(1)参照)。このことによって、本実施形態によれば、遊技者は、自分がカスタマイズ設定したお気に入りキャラカットイン予告演出が、大当り信頼度の高い場面において実行されるので、この大当り信頼度の高い場面を非常に楽しむことができる。
また、以上に説明したように、本実施形態では、大当り遊技演出のオープニング演出における「やったね」ムービー演出を、遊技者によるカスタマイズ設定によって予め決定する(図29、図35、図36、図37、図38(3)(3−1)参照)。このことによって、本実施形態によれば、遊技者は、自分がカスタマイズ設定した「やったね」ムービー演出が、大当り遊技のオープニング演出において実行されるので、オープニング演出を非常に楽しむことができる。
また、以上に説明したように、本実施形態では、大当り遊技演出のオープニング演出におけるキャラA〜キャラEによる「やったね」ムービー演出は(図29参照)、遊技者によってカスタマイズ設定されていない場合には実行されない(図35参照)。このように、本実施形態によれば、遊技者がカスタマイズ設定しないと実行されない演出を設けて、カスタマイズすることに価値を持たせている。
[変形例]
なお、上記した本実施形態では、大当り遊技演出において、大当りの種類が昇格したように見せる大当り昇格演出を実行する構成例を記載した(図37等参照)。しかし、例えば、大当りの種類が昇格したように見せる大当り昇格演出は、報知演出において実行されてもよい。この場合、報知演出において、大当りCに当選した場合において、大当りA又はBに当選したことを演出的に一旦報知した後に大当りCに昇格したことを演出的に報知する(つまり、大当りCを確定報知する)構成となる。更に、この様に報知演出において大当り昇格演出を実行する場合において、3又は7の付く日には、大当りCに昇格したことを演出的に報知する前に「キュキューン」演出(図43(4)参照)を実行する構成としてもよい。
また、上記した本実施形態において、客待ち状態においてカスタマイズ設定の状態を画像表示部6に表示する構成としてもよい。具体的には、図24を用いて説明した客待ち状態の画面遷移において、「客待ち画面」と「TOPメニュー画面」との間に「上位画面」を表示して、この「上位画面」にカスタマイズ設定の状態を表示することによって、遊技者に現在のカスタマイズ設定状態を報知してもよい。なお、「上位画面」への遷移は、所定時間(例えば15秒)経過に応じて自動的に行ってもよいし、遊技者による演出ボタン37等の操作に応じて行ってもよい。また、「上位画面」には、他のメニュー(パチログ設定メニュー、遊技説明メニュー等)へ遷移させるための項目を設けてもよい。
また、上記した本実施形態において、遊技者の演出ボタン37の押下操作によってカスタマイズが設定された場合において(図27〜図30参照)、カスタマイズ設定が完了したことを示す「カスタマイズ完了画面」を表示して、遊技者にカスタマイズ設定が完了したことを明確に報知してもよい。なお、この「カスタマイズ完了画面」は、所定時間(例えば3秒間)表示されると自動的に非表示にされてもよいし、遊技者の演出ボタン37の押下操作によって非表示にされてもよい。
また、上記した本実施形態において、図26を用いて説明したTOPメニュー画面に、「全てのカスタマイズを初期化」メニューを設けて、このメニュー項目を遊技者が選択して決定操作することによって、図27〜図30を用いて説明した全てのカスタマイズ設定が一括して初期化される(つまり、初期設定に戻される)構成としてもよい。これにより、新たな遊技者は、前の遊技者によるカスタマイズ設定を簡単に無効にできる。
また、上記した本実施形態において、図24を用いて説明した「各種カスタマイズ画面」(図27〜図30参照)が表示されてから所定時間(例えば30秒)経過すると、全てのカスタマイズを一括して初期化するか否かを確認する「カスタマイズ初期化確認画面」(図示なし)が自動的に表示される構成としてもよい。この「カスタマイズ初期化確認画面」には、全てのカスタマイズ設定を一括して初期化できることの説明書きと、「YES」および「NO」の項目とが表示されている。そして、「カスタマイズ初期化確認画面」が表示開始された時点では、「YES」の項目が選択表示されており(つまり、初期カーソル位置は「YES」であり)、遊技者は、「YES」が選択表示されている状態で演出ボタン37を押下操作することで全てのカスタマイズ設定を一括して初期化でき、一方、演出キー38を操作して「NO」を選択表示にしてから演出ボタン37を押下操作することで元のカスタマイズ画面に戻ることができる。また、「YES」が選択表示されている状態で遊技者が演出ボタン37を押下操作して全てのカスタマイズ設定を一括して初期化した場合には、「初期化完了しました」という表示が行われてから、元のカスタマイズ画面に戻る。このように、「カスタマイズ初期化確認画面」を自動的に表示することで、前の遊技者によるカスタマイズ設定を簡単に初期化でき、又、初期カーソル位置が「YES」であるので更に簡単に初期化できる。なお、既に全てのカスタマイズが初期化されている状態の場合には、この「カスタマイズ初期化確認画面」は表示されない構成とするのが好ましい。また、「各種カスタマイズ画面」において、選択表示項目を移動させる等の何らかの操作がされた場合には、上記の所定時間(例えば30秒)のカウントを最初から開始する構成とするのが好ましい。
また、上記した本実施形態において、図34のステップS856、S857、図37(3)および図43を用いて説明した「キュキューン演出」が実行される特別オープニング昇格が実行される期間(つまり、3又は7の付く日)において、例えば、報知演出の画面(図43(1)参照)および客待ち画面(図25参照)等の左上に、「キュキューン演出昇格対象日」と表示して、「キュキューン演出」の対象日であることを報知してもよい。また、この「キュキューン演出昇格対象日」の表示は、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出、および大当り遊技演出等の画像表示器6の画面全体を用いて表示する演出の実行中は、非表示にすることが好ましい。
また、上記した本実施形態において、図26〜図30を用いて説明したカスタマイズ設定の状態は、例えば、報知演出の画面(図43(1)参照)および客待ち画面(図25参照)等の左上に表示してもよい。また、このカスタマイズ設定の状態の表示は、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出、および大当り遊技演出等の画像表示器6の画面全体を用いて表示する演出の実行中は、非表示にすることが好ましい。
また、上記した本実施形態において、報知演出において特別な演出(例えば、特別なキャラクタによる特別なSPSPリーチ演出)を実行してから大当りした場合には、大当り遊技演出において、図29等を用いて説明した「やったね」ムービー等のカスタマイズ設定や図34のステップS856及びS857を用いて説明した3又は7の付く日の「キュキューン演出」の設定に関わらず、この特別な演出と関連する内容の特別なオープニング演出(例えば、特別なキャラクタによる特別なオープニング演出)を実行する構成としてもよい。更には、この特別な演出と関連する内容の特別なラウンド遊技演出および特別なエンディング演出を実行する構成としてもよい。つまり、この特別な演出と関連する内容の特別な大当り遊技演出を実行してもよい。
また、上記した本実施形態において、通常遊技状態になることなく連続して大当りした回数が所定回数(例えば10回)となった場合の大当り遊技(つまり、10連チャン目の大当り遊技)等の特別な大当り遊技では、図29等を用いて説明した「やったね」ムービー等のカスタマイズ設定や図34のステップS856及びS857を用いて説明した3又は7の付く日の「キュキューン演出」の設定に関わらず、この特別な大当り遊技に対応した特別な大当り遊技演出を実行する構成としてもよい。
また、上記した本実施形態では、図28等を用いて説明したように、図27を用いて説明したお気に入りキャラとして設定したキャラの画像を用いて、お気に入りキャラカットイン予告演出を実行する構成とした。しかし、図28等を用いて説明したカスタマイズ設定によって、図27を用いて説明したお気に入りキャラとして設定したキャラとは異なるキャラによって、お気に入りキャラカットイン予告演出を実行できる構成としてもよい。例えば、図27のカスタマイズ設定によってお気に入りキャラAをお気に入りキャラとして設定している場合において、図28のカスタマイズ設定によって、キャラBの左側の顔画像によって(図28参照)お気に入りキャラカットイン予告演出が実行されるようにカスタマイズ設定できるようにしてもよい。
また、上記した本実施形態において、図28を用いて説明したお気に入りキャラカットイン予告演出のカスタマイズ設定が行われていない場合には、カスタマイズ設定できるキャラA〜キャラEの顔画像の何れとも異なる画像(例えば、特別なキャラZの画像)を、お気に入りキャラカットイン予告演出に固定的に使用する構成としてもよい。また、上記した本実施形態において、図28を用いて説明したお気に入りキャラカットイン予告演出のカスタマイズ設定が行われていない場合には、図27を用いて説明したお気に入りキャラとして設定したキャラの特別な画像(図28で設定できない特別な画像)を、お気に入りキャラカットイン予告演出に使用する構成としてもよい。
また、上記した実施形態では、パチンコ遊技機を一例に挙げて本発明の説明を行った。しかし、本発明は、パチンコ遊技機に限られず、例えば、適用可能な範囲において、スロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ)に適用されてもよい。この場合、スロットマシンにメダルが投入された状態でレバーがオン操作されることによって、当たりを判定するための遊技情報(乱数;判定情報)が取得されることとなる(つまり、遊技情報が取得されるための条件が成立することとなる)。また、この場合、上記した各実施形態での「報知演出」は、スロットマシンにおけるレバーのオン操作によってリールが変動してから停止するまでの演出に対応することとなる。
また、以上に本実施形態の特徴やその変形例の特徴等について説明したが、これらの特徴を適切に組み合わせてもよいことは言うまでもない。
また、上述したパチンコ遊技機1に設けられている各構成要素の形状、数、および設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状、数、および設置位置であっても、本発明の範囲を逸脱しなければ本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述した処理で用いられている数値等は、単なる一例に過ぎず他の数値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
以上、本発明を実施形態を用いて詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。