JP2016165035A - アンテナ装置及びアンテナ装置の設計方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、第1素子部の幅と前記第2素子部の幅の比を設定する過程において、前記グランドパターンのサイズが小さくなるに伴い、前記第1素子部の幅の前記第2素子部の幅に対する比が大きくなるように設定する、ようにしてもよい。
また、給電部と前記短絡部との間の離間距離を設定する過程において、グランドパターンのサイズが小さくなるのに伴い、前記離間距離が小さくなるように設定する、ようにしてもよい。
[1]第1実施形態
図1は、第1実施形態のアンテナの外観斜視図である。
第1実施形態は、グランド板上にU字型折り返しモノポールアンテナ(UFMA:U-shaped Folded Monopole Antenna)エレメントを形成したアンテナユニット10についての実施形態である。
グランドパターン11は、図1中、x方向の長さ=GPxとされ、y方向の長さ=GPyとされている。
実施形態のアンテナ装置は、グランドパターンと、前記グランドパターンと所定距離離間して対向して配置されて接地されたアンテナエレメントと、を備えたアンテナ装置であって、アンテナエレメントは、エレメント長を一定のままグランド板を小型化した場合の当該アンテナ装置の基準入力インピーダンス整合値に対する入力インピーダンス値の低下を補償する形状とされている。
換言すれば、アンテナ装置を設計するに際し、所定のサイズを有する基準グランドパターンと、グランド所定距離離間して対向して配置されて接地されたアンテナエレメントと、を備えた基準入力インピーダンス整合値を有する基準アンテナ装置を想定し、この基準アンテナ装置のグランドパターンのサイズを基準グランドパターンよりも小型化するときに、グランドパターンのサイズの小型化に伴う前記アンテナ装置の基準入力インピーダンス整合値に対する入力インピーダンス値の低下をシミュレートする(ステップS11)。
この結果、得られるアンテナ装置は、原理的に基準有力インピーダンス整合値を有することとなる。したがって、グランドパターンの小型化、ひいてはアンテナ装置の小型化を図りつつ所望の性能を発揮するアンテナ装置を実現できる。
図3は、第1実施形態のアンテナユニットの設計原理の説明図である。
ここで、アンテナユニット10の設計に先立ち、所定の基準入力インピーダンス(たとえば、50Ω)に整合された基準アンテナユニット10pを想定する。
ここで、一例として、基準アンテナユニット10pのx方向の長さGPxp=80mmであり、y方向の長さGPyp=50mmであったものとする。
図4において、縦軸は、S11パラメータ、横軸は周波数である。
図4に示すように、2.4GHz帯において、y方向の長さGPyp≧40mmであれば、要求仕様を満足していることがわかる。
逆に言えば、y方向の長さGPyp<30mmでは、要求仕様を満たさないということがわかる。
図5においては、基準アンテナユニット10pを構成しているUFMA12pの寸法を同一のまま、グランドパターン11pの寸法を変更して、自由空間に配置した場合のUFMAのシミュレーション結果のスミスチャート(インピーダンス平面)が示されている。
図6においては、基準アンテナユニット10pを構成しているUFMA12pの寸法及びグランドパターン11pのy方向の長さGPypを同一のまま、グランドパターン11pのx方向の長さGPxpを変更して、自由空間に配置した場合のS11パラメータ(反射特性パラメータ)のシミュレーション結果が示されている。
図6において、縦軸は、S11パラメータ、横軸は周波数である。
図7においては、基準アンテナユニット10pを構成しているUFMA12pの寸法及びグランドパターン11pのy方向の長さGPypを同一のまま、グランドパターン11pのx方向の長さGPxpを変更して、自由空間に配置した場合のUFMAのシミュレーション結果のスミスチャート(インピーダンス平面)が示されている。
図8においては、基準アンテナユニット10pを構成しているUFMA12pの寸法及びグランドパターン11pのx方向の長さGPxpを同一のまま、グランドパターン11pのy方向の長さGPypを変更して、自由空間に配置した場合のS11パラメータ(反射特性パラメータ)のシミュレーション結果が示されている。
図8において、縦軸は、S11パラメータ、横軸は周波数である。
図9においては、基準アンテナユニット10pを構成しているUFMA12pの寸法及びグランドパターン11pのx方向の長さGPxpを同一のまま、グランドパターン11pのy方向の長さGPypを変更して、自由空間に配置した場合のUFMAのシミュレーション結果のスミスチャート(インピーダンス平面)が示されている。
図6及び図8に示したように、グランドパターン11のx方向の長さGPxは、30mm程度までは、その変化の影響は小さく、y方向の長さGPyの影響が大きいと思われたので、グランドパターン11のx方向の長さGPx=30mmとして、y方向の長さGPyを可変した場合について説明する。
また、折返し部の幅wa3=1mm、第1素子部21と第2素子部23との間の離間距離sa=1mm、第1素子部21及び第2素子部23の長さla=27mm、給電部24の幅wf=1mmとなっている。
参考のため、基準アンテナユニット10pにおいては、幅wa1=1mm、幅wa2=1mm、すなわち、wa1:wa2=1:1とされていた点だけが異なっていた。
一般的には、グランドパターンのサイズが小さくなるほど、幅wa1と幅wa2との比=wa1/wa2が大きくなるように設定することとなる。
上記第1実施形態においては、グランドパターンのx方向の長さGPx=30mmとして、y方向の長さGPyを変更した場合について説明したが、本第2実施形態は、グランドパターンのx方向の長さGPx=40mmとして余裕を持たせ、y方向の長さGPyを変更した場合の実施形態である。
図13は、基準アンテナユニットを構成しているUFMAのグランドパターンのx方向の長さを40mmに固定したままy方向の長さ変更して、自由空間に配置した場合のS11パラメータ(反射特性パラメータ)のシミュレーション結果の説明図である。
また、図16に示すように、アンテナユニット10の入力インピーダンスは、基本的に基準入力インピーダンス以上となっており、実使用上、より好ましい状態を維持することができる。
上記第1実施形態及び第2実施形態は、アンテナユニットとしてUFMAエレメントを備えた場合について説明したが、本第3実施形態は、アンテナユニットとしてLIFA(WIFA)を備えた場合の実施形態である。
第3実施形態は、グランド板上に線状逆Fアンテナ(LIFA:Linear Inverted F Antenna)エレメントを形成したアンテナユニット30についての実施形態である。
ここで、アンテナであるLIFA32の入力インピーダンスの設定について検討する。
LIFA32においては、給電部42と短絡部43との離間距離dxを変更させることで、入力インピーダンスを変更することが可能である。
一般的には、グランドパターンのサイズが小さくなるほど、離間距離dxが小さくなるように設定することとなる。
図19においては、基準アンテナユニット30P(図17参照)を構成しているLIFAの寸法及びグランドパターンのx方向の寸法GPxp=30mmとし、グランドパターンのy方向の長さGPypを変更して、自由空間に配置した場合のS11パラメータ(反射特性パラメータ)のシミュレーション結果が示されている。
図19において、縦軸は、S11パラメータ、横軸は周波数である。
図20においては、基準アンテナユニット30P(図18参照)を構成しているLIFAの寸法及びグランドパターンのx方向の寸法GPxp=30mmとし、グランドパターンのy方向の長さGPypを変更して、自由空間に配置した場合のLIFAアンテナのシミュレーション結果のスミスチャート(インピーダンス平面)が示されている。
図20に示すように、基準アンテナユニット30pのグランドパターンサイズを変更するに際し、x方向の長さGPxp=30mmに固定して、y方向の長さGPypを短くしていくと、y方向の長さGPypを短くしていくのに伴い、アンテナの入力インピーダンスが低インピーダンス側にシフトしていく傾向があることがわかる。
図21においては、基準アンテナユニット10pを構成しているUFMA12pの寸法及びグランドパターン11pのy方向の長さGPypを固定したまま、グランドパターン11pのy方向の長さGPypを変更して、自由空間に配置した場合のS11パラメータ(反射特性パラメータ)のシミュレーション結果が示されている。
図21において、縦軸は、S11パラメータ、横軸は周波数である。
図22においては、アンテナユニット30を構成しているLIFA32の寸法及びグランドパターン31のy方向の長さGPyを固定したまま、グランドパターン31のx方向の長さGPxを変更して、自由空間に配置した場合のLIFAのシミュレーション結果のスミスチャート(インピーダンス平面)が示されている。
図22に示すように、アンテナユニット30のグランドパターンサイズを変更するに際し、y方向の長さGPy=50mmに固定して、x方向の長さGPxを短くしていくと、x方向の長さGPxを短くしていくのに伴い、アンテナの入力インピーダンスが低インピーダンス側にシフトしていく傾向があることがわかる。
図23においては、基準アンテナユニット10pを構成しているUFMA12pの寸法及びグランドパターン11pのy方向の長さGPypを固定したまま、グランドパターン11pのy方向の長さGPypを変更して、自由空間に配置した場合のS11パラメータ(反射特性パラメータ)のシミュレーション結果が示されている。
図23において、縦軸は、S11パラメータ、横軸は周波数である。
図24においては、基準アンテナユニット30pを構成しているLIFA32pと同じLIFAを用い、グランドパターン31のx方向の長さGPxを固定したまま、グランドパターン31のy方向の長さGPyを変更して、自由空間に配置した場合のLIFAのシミュレーション結果のスミスチャート(インピーダンス平面)が示されている。
図24に示すように、グランドパターン31のサイズを変更するに際し、x方向の長さGPx=80mmに固定して、y方向の長さGPyを短くしていくと、y方向の長さGPyを短くしていくのに伴い、アンテナの入力インピーダンスが低インピーダンス側にシフトしていく傾向があることがわかる。
図26に示すように、アンテナユニット30のグランドパターンサイズを変更するに際し、x方向の長さGPx=30mmに固定して、y方向の長さGPyを短くしていくと、y方向の長さGPyを短くしていくのに伴い、アンテナの入力インピーダンスが低インピーダンス側にシフトしていくが、2.4GHz帯においては、十分な性能を発揮できていることがわかる。
図27においては、基準アンテナユニット30P(図17参照)を構成しているLIFAの寸法及びグランドパターンのx方向の寸法GPxp=40mmとし、グランドパターンのy方向の長さGPypを変更して、自由空間に配置した場合のS11パラメータ(反射特性パラメータ)のシミュレーション結果が示されている。
図27において、縦軸は、S11パラメータ、横軸は周波数である。
図28においては、基準アンテナユニット30P(図18参照)を構成しているLIFAの寸法及びグランドパターンのx方向の寸法GPxp=40mmとし、グランドパターンのy方向の長さGPypを変更して、自由空間に配置した場合のLIFAアンテナのシミュレーション結果のスミスチャート(インピーダンス平面)が示されている。
図28に示すように、基準アンテナユニット32pのグランドパターンサイズを変更するに際し、x方向の長さGPxp=40mmに固定して、y方向の長さGPypを短くしていくと、y方向の長さGPypを短くしていくのに伴い、アンテナの入力インピーダンスが低インピーダンス側にシフトしていく傾向があることがわかる。
図30に示すように、基準アンテナユニット10pのグランドパターンサイズを変更するに際し、x方向の長さGPxp=40mmに固定して、y方向の長さGPypを短くしていくと、アンテナの入力インピーダンスが多少低インピーダンス側にシフトしていく傾向はあるが、そのシフト量が抑制されていることがわかる。
以上の説明のように、各実施形態によれば、入力インピーダンスを基準入力インピーダンスに保って、性能を維持したまま、グランドパターンの小型化、ひいては、アンテナユニット30の小型化を図ることができ、自動車、鉄道車両等の車内、鉄筋コンクリート製の建物内等における通信性能の低下を抑制しつつ、設置要件を緩和でき、様々な分野で容易に小型の無線通信システムを構築することができる。
また、アンテナとして、UFMA、LIFAに限らず、他のアンテナであっても適用が可能である。
11 グランドパターン
12 UFMA(アンテナエレメント)
21 第1素子部
22 折返部
23 第2素子部
24 給電部
30 アンテナユニット
31 グランドパターン
32 LIFA(アンテナエレメント)
41 素子部
42 給電部
43 短絡部
dx 離間距離
GPx、GPy (グランドパターンの)サイズ
wa1、wa2 幅
Claims (8)
- グランドパターンと、前記グランドパターンと所定距離離間して対向して配置されて接地されたアンテナエレメントと、を備え、
前記アンテナエレメントは、エレメント長を所定の長さとし、前記グランドパターンを小型化した場合の当該アンテナ装置の基準入力インピーダンス整合値に対する入力インピーダンス値の低下を補償する形状とされている、
アンテナ装置。 - 前記アンテナエレメントは、前記グランドパターンと所定距離離間して対向して配置されて接地された第1素子部及び前記第1素子部に折返部を介して連続し、前記グランドパターンと前記所定距離離間して対向して配置されて給電がなされる第2素子部を有するUFMAエレメントとして構成され、前記グランドパターンのサイズ及び前記基準入力インピーダンス整合値に基づいて前記第1素子部の幅の前記第2素子部の幅に対する比が設定されている、
請求項1記載のアンテナ装置。 - 前記アンテナエレメントは、グランドパターンと所定距離離間して対向して配置された素子部、前記素子部に給電を行う給電部及び前記グランドパターンに接続された短絡部を有するLIFAエレメントとして構成され、前記グランドパターンのサイズ及び前記基準入力インピーダンス整合値に基づいて前記給電部と前記短絡部との間の離間距離が設定されている、
請求項1記載のアンテナ装置。 - 所定のサイズを有する基準グランドパターンと、前記基準グランドパターンと所定距離離間して対向して配置されて接地されたアンテナエレメントと、を備えた基準入力インピーダンス整合値を有する基準アンテナ装置に対して、グランドパターンのサイズを前記基準グランドパターンよりも小型化するためのアンテナ装置の設計方法であって、
前記グランドパターンのサイズの小型化に伴う前記アンテナ装置の前記基準入力インピーダンス整合値に対する入力インピーダンス値の低下をシミュレートする過程と、
前記アンテナエレメントの形状を、エレメント長を所定の長さとし、前記グランドパターンを小型化した場合の前記入力インピーダンス値の低下を補償する形状に設定する過程と、
を備えたアンテナ装置の設計方法。 - 前記アンテナエレメントは、前記グランドパターンと所定距離離間して対向して配置されて接地された第1素子部及び前記第1素子部に折返部を介して連続し、前記グランドパターンと前記所定距離離間して対向して配置されて給電がなされる第2素子部を有するUFMAエレメントとして構成され、
前記アンテナエレメントの形状を設定する過程は、前記補償を行うために、前記グランドパターンのサイズ及び前記基準入力インピーダンス整合値に基づいて、前記第1素子部の幅の前記第2素子部の幅に対する比を設定する過程を含む、
請求項4記載のアンテナ装置の設計方法。 - 前記第1素子部の幅と前記第2素子部の幅の比を設定する過程において、前記グランドパターンのサイズが小さくなるに伴い、前記第1素子部の幅の前記第2素子部の幅に対する比が大きくなるように設定する、
請求項5記載のアンテナ装置の設計方法。 - 前記アンテナエレメントは、前記グランドパターンと所定距離離間して対向して配置された素子部、前記素子部に給電を行う給電部及び前記グランドパターンに接続された短絡部を有するLIFAエレメントとして構成され、
前記アンテナエレメントの形状を設定する過程は、前記補償を行うために、前記グランドパターンのサイズ及び前記基準入力インピーダンス整合値に基づいて前記給電部と前記短絡部との間の離間距離を設定する過程を含む、
請求項4記載のアンテナ装置の設計方法。 - 前記給電部と前記短絡部との間の離間距離を設定する過程において、前記グランドパターンのサイズが小さくなるのに伴い、前記離間距離が小さくなるように設定する、
請求項7記載のアンテナ装置の設計方法。
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社団法人電子通信学会, アンテナ工学ハンドブック, vol. 第1版第1刷, JPN6019001453, 1980, JP, pages 112 - 116, ISSN: 0003962831 * |
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