JP2016162574A - 光源装置およびプロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】エテンデューの増加による光利用効率の低下を抑制した、光源装置を提供する。また、この種の光源装置を備えたプロジェクターを提供する。【解決手段】本発明の光源装置は、発光部と、発光部から射出された光が入射する蛍光体層を有する蛍光発光素子と、発光部と蛍光体層との間の光路中に設けられた拡散素子と、を備えている。拡散素子は、第1の領域と第2の領域とを含み、第1の領域の拡散角は第2の領域の拡散角よりも大きく、第1の領域は、拡散素子へ光が入射する被照射領域の中心に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、光源装置およびプロジェクターに関するものである。
プロジェクター用の光源としてレーザー光源が注目されている。例えば、下記特許文献1には、レーザー光からなる励起光を蛍光体層に入射させることで蛍光を生成する光源装置が開示されている。この光源装置では、蛍光体層上における励起光の光密度を下げるために拡散板を用いている。
特開2013−120250号公報
上記光源装置において、拡散させた励起光を蛍光体層に効率良く入射させるには、拡散板を蛍光体層の近傍に設置すればよい。しかしながら、レーザー光源の実装ばらつきによって、拡散板でのレーザー光のスポットサイズが所望のサイズよりも大きくなってしまうことがある。すると、蛍光体層に入射する励起光サイズがさらに大きくなり、エテンデューの増加により光利用効率が低下するおそれがあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、エテンデューの増加による光利用効率の低下を抑制した、光源装置を提供することを目的の一つとする。また、本発明の一つの態様は、この種の光源装置を備えたプロジェクターを提供することを目的の一つとする。
本発明の第1態様に従えば、発光部と、前記発光部から射出された光が入射する蛍光体層を有する蛍光発光素子と、前記発光部と前記蛍光体層との間の光路中に設けられた拡散素子と、を備えた光源装置であって、前記拡散素子は、第1の領域と第2の領域とを含み、前記第1の領域の拡散角は前記第2の領域の拡散角よりも大きく、前記第1の領域は、前記拡散素子へ前記光が入射する被照射領域の中心に設けられている光源装置が提供される。
第1態様に係る光源装置によれば、例えば、発光部の実装ばらつきによって、拡散素子上における発光部からの光のスポットサイズが大きくなった場合でも、被照射領域の中心から外れた光の拡散が抑えられる。よって、発光部の実装ばらつきによって拡散素子上でのスポットサイズが大きくなっても、蛍光体層上におけるスポットサイズの増加を低減できる。したがって、拡散素子を用いることによるエテンデューの増加を抑制しつつ、蛍光体層上における光密度を小さくすることができる。
上記光源装置においては、前記第2の領域は、前記第1の領域を囲むように設けられているのが好ましい。
この構成によれば、被照射領域の中心から外れる方向によらず、被照射領域の中心から外れた光の拡散を効率良く抑えることができる。
上記光源装置においては、前記拡散素子は、前記蛍光発光素子と隣り合うように設けられているのが好ましい。
この構成によれば、拡散素子で拡散した光を蛍光体層に効率良く入射させることができる。
上記光源装置においては、前記第1の領域の大きさは、前記発光部の実装ばらつきがない場合に前記発光部から射出された光によって前記拡散素子上に形成されるスポットの大きさと同じであるのが好ましい。
この構成によれば、発光部の実装ばらつきが発生した場合、発光部から射出された光が必要以上に拡散されてしまったり、必要なだけ拡散されないといった不具合の発生が防止される。よって、エテンデューの増加を効率良く低減するとともに光密度を小さくすることが可能となる。
本発明の第2態様に従えば、上記第1態様に係る光源装置と、前記光源装置からの光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、前記画像光を投射する投射光学系と、を備えるプロジェクターが提供される。
第2態様に係るプロジェクターによれば、エテンデューの増加を低減しつつ、光密度を小さくできる光源装置を備えている。そのため、光利用効率の低下が抑制されたプロジェクターを提供することができる。
第1実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図。 光源装置の概略構成を示す図。 (a)、(b)は蛍光体ホイールの一例を示す図。 (a)、(b)は拡散素子の構成を示す図。 第2実施形態の光源装置の概略構成を示す図。 (a)、(b)は蛍光体ホイールの一例を示す図。 変形例に係る拡散素子の構造を示す図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(第1実施形態)
図1は本実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態のプロジェクター1は、スクリーンSCR上にカラー画像を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクター1は、赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの各色光に対応した3つの光変調装置を用いている。プロジェクター1は、光源装置2の光源として、高輝度・高出力の光が得られる半導体レーザーを用いている。
プロジェクター1は、光源装置2と、色分離光学系3と、赤色光用光変調装置4Rと、緑色光用光変調装置4Gと、青色光用光変調装置4Bと、合成光学系5と、投射光学系6と、を概略備えている。
光源装置2は、白色の照明光WLを色分離光学系3に向けて射出する。光源装置2には、後述する本発明の一つの実施形態である光源装置が用いられる。
色分離光学系3は、光源装置2から射出された白色の照明光WLを赤色光LRと緑色光LGと青色光LBとに分離する。色分離光学系3は、第1のダイクロイックミラー7aと、第2のダイクロイックミラー7bと、第1の反射ミラー8aと、第2の反射ミラー8bと、第3の反射ミラー8cと、第1のリレーレンズ9aと、第2のリレーレンズ9bと、を備えている。
第1のダイクロイックミラー7aは、光源装置2から射出された照明光WLを赤色光LRと、緑色光LGおよび青色光LBと、に分離する機能を有する。第1のダイクロイックミラー7aは、赤色光LRを透過し、緑色光LGおよび青色光LBを反射する。第2のダイクロイックミラー7bは、第1のダイクロイックミラー7aで反射した光を緑色光LGと青色光LBとに分離する機能を有する。第2のダイクロイックミラー7bは、緑色光LGを反射し、青色光LBを透過する。
第1の反射ミラー8aは、赤色光LRの光路中に配置されている。第1の反射ミラー8aは、第1のダイクロイックミラー7aを透過した赤色光LRを赤色光用光変調装置4Rに向けて反射する。第2の反射ミラー8bと第3の反射ミラー8cとは、青色光LBの光路中に配置されている。第2の反射ミラー8bと第3の反射ミラー8cとは、第2のダイクロイックミラー7bを透過した青色光LBを青色光用光変調装置4Bに向けて反射させる。緑色光LGは、第2のダイクロイックミラー7bで反射し、緑色光用光変調装置4Gに向けて進む。
第1のリレーレンズ9aと第2のリレーレンズ9bとは、青色光LBの光路中における第2のダイクロイックミラー7bの光射出側に配置されている。第1のリレーレンズ9aと第2のリレーレンズ9bとは、青色光LBの光路長が赤色光LRや緑色光LGの光路長よりも長くなることに起因した青色光LBの光損失を補償する機能を有している。
赤色光用光変調装置4Rは、赤色光LRを画像情報に応じて変調し、赤色光LRに対応した画像光を形成する。緑色光用光変調装置4Gは、緑色光LGを画像情報に応じて変調し、緑色光LGに対応した画像光を形成する。青色光用光変調装置4Bは、青色光LBを画像情報に応じて変調し、青色光LBに対応した画像光を形成する。
赤色光用光変調装置4R、緑色光用光変調装置4G、および青色光用光変調装置4Bには、例えば透過型の液晶パネルが用いられる。また、液晶パネルの入射側および射出側には、図示しない一対の偏光板が配置されている。偏光板は、特定の方向の直線偏光光を透過させる。
赤色光用光変調装置4Rの入射側には、フィールドレンズ10Rが配置されている。緑色光用光変調装置4Gの入射側には、フィールドレンズ10Gが配置されている。青色光用光変調装置4Bの入射側には、フィールドレンズ10Bが配置されている。フィールドレンズ10Rは、赤色光用光変調装置4Rに入射する赤色光LRを平行化する。フィールドレンズ10Gは、緑色光用光変調装置4Gに入射する緑色光LGを平行化する。フィールドレンズ10Bは、青色光用光変調装置4Bに入射する青色光LBを平行化する。
合成光学系5は、赤色光LR、緑色光LG、および青色光LBのそれぞれに対応した画像光を合成し、合成された画像光を投射光学系6に向けて射出する。合成光学系5には、例えばクロスダイクロイックプリズムが用いられる。
投射光学系6は、複数の投射レンズを含む投射レンズ群から構成されている。投射光学系6は、合成光学系5により合成された画像光をスクリーンSCRに向けて拡大投射する。これにより、スクリーンSCR上には、拡大されたカラー画像が表示される。
続いて、光源装置2について説明する。図2は光源装置2の概略構成を示す図である。
図2に示すように、本実施形態の光源装置2は、発光部21と、コリメート光学系22と、集光光学系23と、拡散素子50と、蛍光体ホイール(蛍光発光素子)15と、ピックアップ光学系40と、インテグレータ光学系31と、偏光変換素子32と、重畳光学系33とを備えている。
上記の構成要件のうち、発光部21と、コリメート光学系22と、集光光学系23と、拡散素子50と、ピックアップ光学系40と、インテグレータ光学系31と、偏光変換素子32と、重畳光学系33とは、照明光軸ax1上に順次並んで配置されている。
発光部21は、複数の半導体レーザー(発光素子)21aを備える。複数の半導体レーザー21aは、照明光軸ax1と直交する面内において、アレイ状に並んで配置されている。半導体レーザー21aの個数は特に限定されない。
半導体レーザー21aは、例えば青色の励起光を射出する。励起光BLaは、発光部21aからコリメート光学系22に向けて射出される。
発光部21は、複数の半導体レーザー21aを備えるので、複数の励起光BLaを射出する。以下、複数の励起光BLaの束を励起光BLと称する。
発光部21から射出された励起光BLは、コリメート光学系22に入射する。コリメート光学系22は、励起光BLaを平行光束に変換する。コリメート光学系22は、例えばアレイ状に並んで配置された複数のコリメーターレンズ22aで構成されている。複数のコリメーターレンズ22aは、複数の半導体レーザー21aにそれぞれ対応して配置されている。
コリメート光学系22を通過した励起光BLは、集光光学系23に入射する。集光光学系23は、励起光BLを集光させて拡散素子50の所定位置に入射させる。
ここで、集光光学系23により蛍光体ホイール15の蛍光体層11上に励起光BLを直接集光させてしまうと、光密度が高くなることで蛍光体層11の温度が上昇し、蛍光発光効率が低下してしまうおそれがある。
これに対し、本実施形態では、集光光学系23と蛍光体ホイール15との間に拡散素子50を配置し、該拡散素子50によって励起光BLを拡散させた状態で蛍光体ホイール15の蛍光体層11に入射させるようにしている。これにより、光密度が高くなることによる蛍光発光効率の低下を抑制するようにしている。
本実施形態において、拡散素子50は、蛍光体ホイール15と隣り合うように設けられているため、拡散素子50によって拡散された励起光BLが大きく拡がる前に蛍光体層11に入射する。そのため、拡散素子50により拡散した励起光BLを効率良く蛍光体層11に入射させることが可能となっている。
図3は、蛍光体ホイール15の一例を示す構成図であり、図3(a)は平面図であり、図3(b)は図3(a)のA1−A1矢視断面図である。
蛍光体ホイール15は透過型の回転蛍光板である。蛍光体ホイール15は、図3(a)、(b)に示すように、モーター12(図2参照)により回転軸Oの周りに回転駆動される円盤状の回転基板15aと、回転基板15aの一方の面において周方向(回転方向)に沿って形成された誘電体多層膜16と、誘電体多層膜16上に形成されたリング状の蛍光体層11とを有する。
回転基板15aは、プロジェクター1の使用時において所定の回転数で回転する。これにより、蛍光体層11の特定の領域に対して励起光BLが連続的に入射することが抑制されるので、蛍光体層11の長寿命化が図られる。
回転基板15aは、励起光BLを透過する材料からなる。回転基板15aの材料としては、例えば、石英ガラス、水晶、サファイア、光学ガラス、透明樹脂等を用いることができる。本実施形態では、回転基板15aとして、円盤状のガラス基板を使用する。
蛍光体層11は、蛍光を発する蛍光体粒子を有しており、励起光BL(青色光)を吸収し、黄色の蛍光YLに変換する機能を有する。
蛍光体粒子は、励起光BLを吸収し、蛍光を発する粒子状の蛍光物質である。例えば、蛍光体粒子には、波長が約450nmの青色光によって励起されて蛍光を発する物質が含まれており、励起光BLを黄色の蛍光YLに変換して射出する。
蛍光体粒子としては、通常知られたYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体を用いることができる。なお、蛍光体粒子の形成材料は、1種であっても良く、2種以上の形成材料を用いて形成されている粒子を混合したものを蛍光体粒子として用いることとしても良い。
誘電体多層膜16はダイクロイックミラーとして機能し、励起光BLの一部を透過させ、蛍光体層11から射出される蛍光YLを反射させる特性を有する。
蛍光体層11に入射した励起光BLの一部は、蛍光体粒子に吸収されることで蛍光YLに変換される。蛍光YLは直接あるいは誘電体多層膜16に反射されることで蛍光体層11から外部に射出される。一方、励起光BLのうち蛍光体粒子に吸収されなかった成分(励起光BLのうちの一部の成分である青色光BL1)は蛍光体層11から外部に射出される。
図2に戻り、蛍光体ホイール15の蛍光体層11から射出された蛍光YLと青色光BL1とは白色の照明光WLを構成する。照明光WLは、ピックアップ光学系40を介してインテグレータ光学系31に入射する。ピックアップ光学系40は、第1レンズ40aおよび第2レンズ40bを含む。
インテグレータ光学系31は、照明光WLを複数の小光束に分割する。インテグレータ光学系31は、例えば、第1レンズアレイ31aおよび第2レンズアレイ31bから構成されている。第1レンズアレイ31aおよび第2レンズアレイ31bは、複数のマイクロレンズがアレイ状に配列されたものからなる。
インテグレータ光学系31から射出された照明光WL(複数の小光束)は、偏光変換素子32に入射する。偏光変換素子32は、照明光WLを直線偏光に変換する。偏光変換素子32は、例えば、偏光分離膜と位相差板とミラーとから構成されている。
直線偏光に変換された照明光WLは、重畳レンズ33aに入射する。重畳レンズ33aは、偏光変換素子32から射出された複数の小光束を照明対象物上で互いに重畳させる。これにより、照明対象物を均一に照明することができる。本実施形態の重畳光学系33は、第1レンズアレイ31aおよび第2レンズアレイ31bからなるインテグレータ光学系31と重畳レンズ33aとにより構成される。
ところで、光源装置2においては、発光部21を構成する半導体レーザー21aの実装がばらつくことがあり得る。半導体レーザー21aの実装にばらつきが生じると、複数の励起光BLaの拡散素子50への入射位置もばらついてしまう。
複数の励起光BLaの拡散素子50への入射位置がばらついた場合(半導体レーザー21aの実装のばらつきがある場合)は、複数の励起光BLaの入射位置がばらつかない場合(半導体レーザー21aの実装のばらつきが無い場合)に比べ、励起光BLの拡散素子50上におけるスポットサイズが所望のサイズ(所定スポットサイズ)よりも大きくなる。
ここで、所定スポットサイズとは、複数の励起光BLaの入射位置がばらつかない場合、すなわち、仮に実装のばらつきが発生していないとした場合に、発光部21から射出された励起光BLが拡散素子50上に形成する所定スポットのサイズのことを意味する。
比較として、一般的な従来の拡散素子を例に挙げつつ、本実施形態の拡散素子50の効果について説明する。図4(a)は本実施形態の拡散素子50の平面図を示し、図4(b)は拡散素子50の断面図である。
一般的な従来構成に係る拡散素子では、場所によらず拡散角が同じとなっている。そのため、励起光BLが拡散素子上に形成するスポットサイズが所定スポットサイズよりも大きい場合、所定スポットの外側へ広がった光線が所定スポット内での拡散と同じ程度で拡散されてしまう。
すると、蛍光体層11上での励起光BLによるスポットサイズが大型化してしまい、エテンデューの増加により蛍光利用効率が低下してしまう。
これに対し、本実施形態の拡散素子50は、図4(a)に示すように、第1の領域51と第2の領域52とを含む構造を採用した。第1の領域51と第2の領域52とは、拡散領域を構成する。
第1の領域51は、拡散素子50へ励起光BLが入射する被照射領域の中心に設けられ、励起光BLを拡散させる矩形状の領域である。第2の領域52は、第1の領域51を囲むように設けられ、励起光BLを拡散させる枠状の領域である。
拡散素子50は、例えば、ガラス、水晶などの透明基材50aを用いて形成される。拡散領域は、透明基材50aの蛍光体層11と対向する第1面に形成されている。拡散領域を、透明基材50aの蛍光体層11とは反対側の第2面に設けてもよい。しかし、拡散領域を透明基材50aの第1面に設けた方が拡散領域を透明基材50aの第2面に設けた場合よりも、拡散領域と蛍光体層11との間の距離を小さくすることができるため、拡散された励起光BLを効率的に蛍光体層11へ入射させることができる。
本実施形態において、図4(b)に示すように、第1の領域51の拡散角θ1は、第2の領域52の拡散角θ2よりも大きくなっている。
第1の領域51及び第2の領域52の拡散角を異ならせる方法としては、例えば、サンドブラストを用いた方法を例示することができる。
サンドブラスト法では、吹き付ける研磨剤の粒径、吹付圧力により拡散角度を制御可能である。例えば、第1の領域51を形成する際、第2の領域52を形成する場合に比べて、吹付圧力を強くすることで拡散角度を大きくすることができる。あるいは、第1の領域51を形成する際、第2の領域52を形成する場合に比べて、吹き付ける研磨剤の粒径を大きくすることで拡散角度を大きくすることができる。
本実施形態において、第1の領域51の大きさ(図4(a)に示される面積)は、上述の所定スポットサイズと同じ大きさに設定されている。
第1の領域51の大きさが所定スポットサイズよりも小さい場合、拡散素子50上において励起光BLが形成するスポットの一部が常に第1の領域51からはみ出した状態となる。この場合において実装のばらつきが生じると、励起光BLのうち第1の領域51からはみ出した量がさらに多くなり、拡散素子50全体として励起光BLの拡散性が不足してしまい、励起光BLを十分に低密度にすることができなくなってしまうおそれがある。よって、光密度を小さくできず、蛍光発光効率が低下してしまうおそれがある。
一方、第1の領域51の大きさが所定スポットサイズよりも大きい場合、実装のばらつきが生じていたとしても、励起光BLが第1の領域51からはみ出さないことがあり得る。
このとき、励起光BLの全体が第1の領域51で大きく拡散されてしまうので、蛍光体層11上において励起光BLのスポットサイズが大きくなり過ぎてしまい、エテンデューが増加し光利用効率が低下してしまうおそれがある。
これに対し、本実施形態では、上述のように第1の領域51の大きさを所定スポットサイズと同じ大きさに設定しているため、励起光の拡散性を最適化することができる。よって、エテンデューの増加を効率良く低減するとともに光密度を小さくすることができる。
本実施形態の拡散素子50によれば、実装のばらつきにより励起光BLが所定スポットの外側に拡がったとしても、該外側に拡がった励起光BLを第2の領域52にて小さい角度で拡散させることができる。これにより、所定スポットの外側へ広がった励起光BLを該所定スポット内と同様に大きい角度で拡散してしまう場合に比べ、蛍光体層11上における励起光BLのスポットの拡大を抑制できる。
したがって、該スポットの拡大に起因するエテンデューの増加および蛍光利用効率の低下を抑制することができる。
以上述べたように、本実施形態の光源装置2によれば、発光部21の実装にばらつきが生じた場合でも、上記拡散素子50を備えることで、蛍光体層11上におけるスポットサイズの増加を低減できる。したがって、拡散素子を用いることによるエテンデューの増加を抑制しつつ、蛍光体層11上における光密度を小さくすることができる。
また、本実施形態のプロジェクター1においては、エテンデューの増加を低減しつつ、光密度を小さくできる光源装置2を備えているため、光利用効率の低下が抑制されている。
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態と第1実施形態との違いは、光源装置において照明光を生成する構造である。以下では、光源装置の構造を主体に説明する。なお、第1実施形態における構成部材と同じ構成部材には同じ符号を付し、説明を省略する。
図5は本実施形態の光源装置の概略構成を示す図である。
図5に示すように、本実施形態の光源装置2Aは、第1光源装置100と第2光源装置102とを含む。
第1光源装置100は、第1発光部110、コリメート光学系70、ダイクロイックミラー80、集光光学系90、蛍光体ホイール(蛍光発光素子)15A、モーター12、インテグレータ光学系31、偏光変換素子32および重畳光学系33を備える。
第1発光部110は、励起光としてレーザー光からなる青色光(発光強度のピーク:約445nm)Eを射出する半導体レーザー(発光素子)からなる。第1発光部110は、1つの半導体レーザーからなるものであってもよいし、多数の半導体レーザーからなるものであってもよい。
なお、第1発光部110は、445nm以外の波長(例えば、460nm)の青色光を射出する半導体レーザーを用いることもできる。
本実施形態において、第1発光部110は、光軸ax3が照明光軸ax2と直交するように配置されている。
コリメート光学系70は、第1レンズ72と、第2レンズ74とを備え、第1発光部110からの光を略平行化する。第1レンズ72及び第2レンズ74は、凸レンズからなる。
ダイクロイックミラー80は、コリメート光学系70から集光光学系90までの光路中に、第1発光部110の光軸ax3及び照明光軸ax2のそれぞれに対して45°の角度で交わるように配置されている。ダイクロイックミラー80は、青色光を反射し、赤色光及び緑色光を含む黄色の蛍光を通過させる。
集光光学系90は、ダイクロイックミラー80からの青色光Eを略集光した状態で回転蛍光板30の蛍光体層42に入射させる機能と、回転蛍光板30から射出される蛍光をピックアップする機能とを有する。
集光光学系90により蛍光体ホイール15Aの蛍光体層11上に励起光BLを直接集光させてしまうと、光密度が高くなることで蛍光体層11の温度が上昇し、蛍光発光効率が低下してしまうおそれがある。
本実施形態においても、集光光学系90と蛍光体ホイール15Aとの間に拡散素子50を配置し、該拡散素子50によって励起光BLを拡散させた状態で蛍光体ホイール15Aの蛍光体層11に入射させるようにしている。これにより、光密度が高くなることによる蛍光発光効率の低下を抑制している。
第1実施形態と同様に本実施形態においても、拡散素子50を蛍光体ホイール15と隣り合うように設けることにより、拡散素子50により拡散した励起光BLを効率良く蛍光体層11に入射させることが可能となっている。
第2光源装置102は、第2光源210、集光光学系260、散乱板232及びコリメート光学系270と、を備える。
第2光源210は、上記第1光源装置100の第1発光部110と同一の半導体レーザーから構成される。
集光光学系260は、第1レンズ262及び第2レンズ264を備える。集光光学系260は、第2光源210からの青色光を散乱板232付近に集光する。第1レンズ262及び第2レンズ264は、凸レンズからなる。
散乱板232は、第2光源210からの青色光Bを散乱し、蛍光体ホイール15Aから射出される蛍光YLの配光分布に似た配光分布を有する青色光Bとする。散乱板232としては、例えば、光学ガラスからなる磨りガラスを用いることができる。
コリメート光学系270は、第1レンズ272と、第2レンズ274とを備え、散乱板232からの光を略平行化する。第1レンズ272及び第2レンズ274は、凸レンズからなる。
本実施形態において、第2光源装置102からの青色光Bはダイクロイックミラー80で反射され、蛍光体ホイール15Aから射出されダイクロイックミラー80を透過した蛍光YLと合成されて白色光Wとなる。当該白色光Wはインテグレータ光学系31に入射する。
図6は、実施形態に係る蛍光体ホイール15Aを説明するために示す図である。図6(a)は蛍光体ホイール15Aの平面図であり、図6(b)は図6(a)のB1−B1矢視断面図である。
本実施形態の蛍光体ホイール15Aは反射型の回転蛍光板である。蛍光体ホイール15Aは、図5及び図6に示すように、モーター12により回転可能な回転基板25上に、蛍光体層11がリング状に設けられてなる。蛍光体ホイール15Aは、青色光が入射する側と同じ側に向けて蛍光YLを射出する。回転基板25は、例えば、アルミや銅といった放熱性に優れた金属製の円板から構成されている。
蛍光体層11は、第1発光部110からの励起光BLによって励起されて蛍光YLを射出する。蛍光体層11と回転基板25との間には反射膜26が形成されている。反射膜26は、蛍光体層11で発生した蛍光YLを上方に反射させる。
本実施形態の光源装置2Aによれば、第1光源装置100の第1発光部110において実装ばらつきにばらつきが生じた場合でも、拡散素子50を備えることで、蛍光体層11上におけるスポットサイズの増加を低減することができる。したがって、拡散素子を用いることによるエテンデューの増加を抑制しつつ、蛍光体層11上における光密度を小さくできる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の内容は上記形態に限定されることは無く、発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。例えば、上記実施形態では、蛍光体層11が回転基板10a或いは25上に形成された回転蛍光ホイールを用いる場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、固定された基板上に設けられた蛍光体層11に励起光を照射し、蛍光を発生させる光源装置について本発明を採用しても良い。
また、上記実施形態では、拡散領域はサンドブラストにより形成された凹凸構造を備えていたが、これに限定されない。
例えば、拡散領域はエッチング法によって形成された凹凸形状を備えていてもよい。
また、拡散領域は図7に示したように、曲面を含む凹凸構造を備えていてもよい。図7に示した拡散素子50Aは、複数の曲面を含む凹凸から構成され、個々の凹部は略球面状に形成されている。このような曲面凹凸構造は、例えば、ガラス基板に対してナノインプリント法等の転写技術を用いることで簡便且つ確実に形成可能である。
凹部の深さは、例えば、球面の曲率半径の1/2程度である。第1の領域151を構成する凹部の深さは、第2の領域152を構成する凹部の深さよりも深く設定されている。これにより、第1の領域151の拡散角は、第2の領域152の拡散角よりも大きくなっている。第1の領域151および第2の領域152において、各々の凹部は励起光の入射方向から見て、ランダムに配置されていてもよい。また、各々の凹部は規則的に配置されていても良い。
また、上記実施形態において、第2の領域52の拡散角は、第1の領域51の拡散角よりも小さい場合を例に挙げたが、第2の領域52の拡散角が0度であってもよい。すなわち、第2の領域52における拡散力がゼロでも良く、拡散素子50において第1の領域51に入射した励起光BLのみが拡散され、第2の領域52に入射した励起光BLは拡散されずに射出されるようにしてもよい。
また、上記実施形態において、第2の領域52が第1の領域51の周囲を全て囲むように配置される場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。例えば、励起光BLaの入射位置がばらつく方向が予測できる場合、励起光BLaがばらつく方向にのみ第2の領域52を選択的に配置するようにしても良い。
また、上記実施形態では、3つの光変調装置4R,4G,4Bを備えるプロジェクター1を例示したが、1つの液晶光変調装置でカラー映像を表示するプロジェクターに適用することも可能である。また、光変調装置として、デジタルミラーデバイスを用いてもよい。
また、上記実施形態では本発明による光源装置をプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。本発明による光源装置は、照明器具や自動車のヘッドライト等にも適用することができる。
1…プロジェクター、2,2A…光源装置、4R,4G,4B…光変調装置、6…投写光学系11…蛍光体層、15,15A…蛍光体ホイール(蛍光発光素子)、21…発光部、50,50A…拡散素子、51,151…第1の領域、52,152…第2の領域。

Claims (5)

  1. 発光部と、
    前記発光部から射出された光が入射する蛍光体層を有する蛍光発光素子と、
    前記発光部と前記蛍光体層との間の光路中に設けられた拡散素子と、を備えた光源装置であって、
    前記拡散素子は、第1の領域と第2の領域とを含み、
    前記第1の領域の拡散角は前記第2の領域の拡散角よりも大きく、
    前記第1の領域は、前記拡散素子へ前記光が入射する被照射領域の中心に設けられている
    ことを特徴とする光源装置。
  2. 前記第2の領域は、前記第1の領域を囲むように設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記拡散素子は、前記蛍光発光素子と隣り合うように設けられている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光源装置。
  4. 前記第1の領域の大きさは、前記発光部の実装ばらつきがない場合に前記発光部から射出された光によって前記拡散素子上に形成されるスポットの大きさと同じである
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光源装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光源装置と、
    前記光源装置からの光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、
    前記画像光を投射する投射光学系と、を備える
    プロジェクター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018120111A (ja) * 2017-01-26 2018-08-02 セイコーエプソン株式会社 照明装置及びプロジェクター
JP2019090856A (ja) * 2017-11-10 2019-06-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 波長変換デバイス、光源装置、照明装置、及び、投写型映像表示装置
JP2021048354A (ja) * 2019-09-20 2021-03-25 日亜化学工業株式会社 発光装置

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