JP2016161918A - プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の色成分を有し、色相が異なる複数の色光を投射面にそれぞれ投射する表示部10と、スクリーンSCに投射された色光の反射光の色情報を計測する色計測部56と、色計測部56が計測した複数の色光の色情報に基づいて、表示部10によりスクリーンSCに投射される画像の複数の色成分を補正する補正量を算出する制御部30とを備える。
【選択図】図1
Description
特許文献1に開示のプロジェクターは、R,G及びB光を含む基準白色光を投射面に投射して、その反射光を受光したセンサー(R,G,B光のそれぞれの波長領域に感度を有するRセンサー、Gセンサー、Bセンサー)の測定値を得る。そして、各センサーの測定値と、工場等での調整工程にて測定されたセンサー基準値とに基づいてR、G及びB成分のゲインをそれぞれ調整する。
本発明によれば、色調補正の精度を向上させ、色調補正の処理時間を短縮させることができる。
本発明によれば、無彩色の基準光の色調補正の精度を向上させることができる。
本発明によれば、基準光の色情報と、調整光の色情報とに基づいて色成分を補正する補正量を算出することができる。
本発明によれば、一部の色成分の色情報の単位階調値当たりの変化量を求めて、一部の色成分の補正量を求めることができる。従って、色調補正の処理時間を短縮することができる。また、基準光の各色成分をそれぞれ有する単色の調整光の色情報を計測して、各調整光の色情報が、基準光の色情報に合致するように補正を行う必要がないので、色情報に含まれる誤差の影響を低減して、色調補正の精度を向上させることができる。
本発明によれば、一部の色成分の色情報の、単位階調値当たりの変化量を精度よく求めることができる。
本発明によれば、ホワイトバランスを調整された画像を投射面に投射することができる。
本発明によれば、基準光の色情報と、調整光の色情報とに基づいて色成分を補正する補正量を算出することができる。
図1は、実施形態のプロジェクター1の構成図である。
プロジェクター1は、パーソナルコンピューターや各種映像プレーヤー等の外部の画像供給装置3に接続され、接続した画像供給装置3から入力される画像データに基づく画像を対象物体に投射する装置である。画像供給装置3としては、ビデオ再生装置、DVD(Digital Versatile Disk)再生装置、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標) Disc)再生装置、ハードディスク・レコーダー等が挙げられる。また、画像供給装置3は、テレビチューナー装置、CATV(Cable television)のセットトップボックス、ビデオゲーム装置等の映像出力装置、パーソナルコンピューターであってもよい。
また、対象物体は、建物や物体など、一様に平らではない物体であってもよいし、スクリーンSCや、建物の壁面等の平らな投射面を有するものであってもよい。本実施形態では、平面のスクリーンSCに画像を投射する場合を例示する。
以下の説明では、画像供給装置3から供給される画像データDを対象としてプロジェクター1が処理を行う場合を例に説明する。
光源部11は、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ、LED(Light Emitting Diode)等からなる光源を備える。また、光源部11は、光源が発した光を光変調装置12に導くリフレクター及び補助リフレクターを備える構成としてもよい。また、光源部11は、投射光の光学特性を高めるためのレンズ群(図示略)、偏光板、又は光源が発した光の光量を光変調装置12に至る経路上で低減させる調光素子等を備えたものであってもよい。
光源駆動部22は、制御部30の制御に従って光源部11が備える光源を駆動する。光変調装置駆動部23は、制御部30の制御に従って、後述する画像処理部25から入力される画像信号に基づいて光変調装置12を駆動し、液晶パネルに画像を描画する。投射光学系駆動部24は、制御部30の制御に従って、投射光学系13が備える各モーターを駆動する。
記憶部54は、フラッシュメモリー、EEPROM等の不揮発性のメモリーであり、制御部30が制御に使用する制御プログラムや、後述する測定パターンとして使用する画像の階調値を示す色情報を記憶する。
画像処理部25は、画像データDをフレームメモリー27にフレーム毎に展開し、展開した画像データDに対して画像処理を実行する。画像処理部25が実行する処理には、例えば、解像度変換、フレームレート変換、形状補正、ズーム、色調補正、輝度補正等が含まれる。また、画像処理部25がこれらのうち複数の処理を組み合わせて実行することも勿論可能である。
ズームは、後述するリモコン5や操作パネル51の操作によりズームが指示された場合に画像処理によって画像を拡大/縮小する処理である。色調補正は、画像データDの色調を変換する処理であり、制御部30により指定された色調に合わせて画像データDに含まれる各画素のデータを変更する。また、画像処理部25は、色調補正として、ホワイトバランスの補正を行ってもよい。画像処理部25は、後述する色計測部56が計測したセンサー値に基づき制御部30が算出したR,G,Bの各成分の補正量r,g,bを制御部30から取得する。画像処理部25は、取得した補正量r,g,bに基づいて画像データDの補正を行う。なお、補正量r,g,bについては後述する。
輝度補正は、光源部11の発光状態やプロジェクター1が設置された環境の明るさ等に対応して、画像データDの輝度を補正する処理である。
画像処理部25が実行する上記の処理の内容、パラメーター、及び処理の開始並びに終了のタイミングは制御部30により制御される。画像処理部25は、処理後の画像をフレームメモリー27から読み出して、この画像に対応するR、G、Bの画像信号を生成し、光変調装置駆動部23に出力する。
また、プロジェクター1は、ユーザーが使用するリモコン5を有する。リモコン5は各種のボタンを備えており、これらのボタンの操作に対応して赤外線信号を送信する。プロジェクター1の本体には、リモコン5が発する赤外線信号を受光するリモコン受光部52が配置される。リモコン受光部52は、入力処理部53に接続される。リモコン受光部52は、リモコン5から受光した赤外線信号をデコードして、リモコン5における操作内容を示す操作信号を生成し、入力処理部53に出力する。リモコン受光部52で生成された操作信号は、入力処理部53を介して制御部30に入力される。
色計測部56は、プロジェクター1から測定パターンを形成する光として投射されてスクリーンSCで反射した反射光を受光し、X,Y及びZの各成分をそれぞれ電気信号(センサー値)に変換し、変換したセンサー値(色情報)を制御部30に出力する。
色計測部56から出力されるセンサー値の色空間は、色計測部56の備えるカラーセンサーによって異なる。このため、制御部30は、色計測部56から入力されるセンサー値をそのまま用いて後述する演算を行ってもよいし、他の色空間のセンサー値に変換してから演算を行ってもよい。
例えば、ユーザーによる操作パネル51の操作により、ホワイトバランス補正の開始指示が入力されることで(ステップS1/YES)、制御部30は処理を開始する。
制御部30は、処理を開始すると、まず測定パターン生成部31により測定パターンの画像データ(以下、簡単に測定パターンと呼ぶ)を生成する。測定パターン生成部31は、記憶部54から色情報を読み出して、読み出した色情報に基づいて測定パターンを生成する(ステップS2)。色情報は、ホワイトバランスを補正する階調ごとに用意される。また、各階調の色情報には、ホワイトバランス補正に必要な複数の測定パターンを生成するための色情報が含まれる。例えば、中間階調のグレーのホワイトバランスを補正する場合、測定パターン生成部31は、第1測定パターンから第4測定パターンまでの4つの測定パターンを色情報に基づいて生成する。各測定パターンの階調値は、以下の通りである。
第1測定パターンは、無彩色の基準光を生成すための画像データであり、白色又はグレーの無彩色の画像データである。本実施形態では、プロジェクター1が処理する画像データDの階調が、0〜255の256階調であるとする。この場合、第1測定パターンは、中間階調のグレーを表す画像データであり、R成分、G成分及びB成分の階調値がそれぞれ「128」の画像データである。R,G,B成分は、スクリーンSCに投射される色光の色成分となる。
第2測定パターンは、調整光を生成するための画像データであり、第1測定パターンのR成分の階調値を変更したパターンである。本実施形態の第2測定パターンは、R,G,B成分の階調値がそれぞれ(136,128,128)の画像データであり、R成分を8階調増やした薄赤の画像データである。
第3測定パターンは、調整光を生成するための画像データであり、第1測定パターンのG成分の階調値を変更したパターンである。本実施形態の第3測定パターンは、R,G,B成分がそれぞれ(128,136,128)の画像データであり、G成分を8階調増やした薄緑の画像データである。
第4測定パターンは、調整光を生成するための画像データであり、第1測定パターンのB成分の階調値を変更したパターンである。本実施形態の第4測定パターンは、R,G,B成分がそれぞれ(128,128,136)の画像データであり、B成分を8階調増やした薄青の画像データである。
第1測定パターン〜第4測定パターンは、色相がそれぞれ異なるパターンである。
色計測部56は、スクリーンSCで反射した第1測定パターンの色光を受光して、受光した色光のX,Y及びZの各成分を計測する(ステップS3)。色計測部56は、計測したX,Y及びZの各成分を表すセンサー値を制御部30に出力する。
測定パターン生成部31は、色計測部56によって測定されたセンサー値が制御部30に入力されると、次の測定パターン(第2測定パターン)を画像処理部25に渡す。制御部30は、画像処理部25、表示部10、光源部11、光変調装置駆動部23及び投射光学系駆動部24を制御して、次の測定パターンの色光(調整光)をスクリーンSCに投射させる。そして、制御部30は、その反射光を受光した色計測部56のセンサー値を取得する。制御部30は、上記処理を繰り返し実施して、第1測定パターン〜第4測定パターンの各パターンでセンサー値を取得する。
変化量算出部32は、第1測定パターン〜第4測定パターンのすべてに対応するセンサー値が入力され、センサー値の取得が完了すると(ステップS4/YES)、R,G,Bの各成分の変化量をそれぞれ求める(ステップS5)。変化量算出部32は、入力されたセンサー値を以下の式(1)〜(9)により演算して、R,G,Bの各成分の変化量をそれぞれ求める。R成分の変化量は、表示色のR成分を単位階調値変化させた場合の、センサー値のX成分の変化量ΔRx、Y成分の変化量ΔRy、及びZ成分の変化量ΔRzの3つの値からなるベクトル量(ΔRx,ΔRy,ΔRz)である。G成分の変化量(ΔGx,ΔGy,ΔGz)、B成分の変化量(ΔBx,ΔBy,ΔBz)についても同様である。
ΔRy=(第2測定パターンの測定値のY成分−第1測定パターンの測定値のY成分)/(第2測定パターンのR成分の階調値−第1測定パターンのR成分の階調値)・・・(2)
ΔRz=(第2測定パターンの測定値のZ成分−第1測定パターンの測定値のZ成分)/(第2測定パターンのR成分の階調値−第1測定パターンのR成分の階調値)・・・(3)
ΔGy=(第3測定パターンの測定値のY成分−第1測定パターンの測定値のY成分)/(第3測定パターンのG成分の階調値−第1測定パターンのG成分の階調値)・・・(5)
ΔGz=(第3測定パターンの測定値のZ成分−第1測定パターンの測定値のZ成分)/(第3測定パターンのG成分の階調値−第1測定パターンのG成分の階調値)・・・(6)
ΔBy=(第4測定パターンの測定値のY成分−第1測定パターンの測定値のY成分)/(第4測定パターンのB成分の階調値−第1測定パターンのB成分の階調値)・・・(8)
ΔBz=(第4測定パターンの測定値のZ成分−第1測定パターンの測定値のZ成分)/(第4測定パターンのB成分の階調値−第1測定パターンのB成分の階調値)・・・(9)
また、「第1測定パターンのR成分の階調値」は、測定パターン生成部31が生成した第1測定パターンのR成分の階調値を指し、色情報として事前に設定された値である。「第1測定パターンのG成分及びB成分の階調値」についても同様である。また、「第2〜第4測定パターンのR成分、G成分、B成分の階調値」についても同様である。
変化量算出部32は、算出したR,G,Bの変化量を補正値算出部33に出力する。
R,G,Bの補正量をそれぞれr,g,bとし、目標とするグレーの色を、XYZ表色系の色空間の座標値(Tx,Ty,Tz)で表すと、以下の式(10)が成り立つ。目標とするグレーの色は、あらかじめ定められたグレーの色を、XYZ表色系で表した値を用いてもよいし、製品の製造工程にて測定した第1測定パターンのX,Y,Z成分等を用いてもよい。
上記式(10)は、以下の式(11)に変換される。
補正値算出部33は、算出した補正量を画像処理部25に出力する(ステップS7)。画像処理部25は、補正値算出部33から入力される補正量r,g,bを使用して、フレームメモリー27に展開した画像データDのホワイトバランスを補正する。
表示部10は、複数の色成分(R,G,B成分)を有し、色相が異なる複数の色光(第1測定パターン〜第4測定パターンに対応する色光)をスクリーンSCにそれぞれ投射する。
色計測部56は、スクリーンSCに投射された色光の反射光のセンサー値を出力する。
制御部30は、色計測部56が計測した複数の色光のセンサー値に基づいて、表示部10によりスクリーンSCに投射される画像の複数の色成分を補正する補正量を算出する。
従って、色調補正の精度を向上させ、色調補正の処理時間を短縮させることができる。
例えば、上述した説明では、中間階調のグレーのホワイトバランスを補正する場合を例に説明したが、補正可能なグレーの階調は中間階調だけではなく、任意の階調で補正可能である。また、第2〜第4測定パターンに設定するR,G,B成分の階調値は、第1測定パターンの階調値に近い、カラーセンサーの誤差が小さく抑えられる範囲の階調値であることが好ましい。例えば、第1測定パターンのR,G,B成分の階調値を(72,72,72)とした場合、第2測定パターンのR,G,B成分の階調値は、例えば、(75,72,72)や(69,72,72)としてもよい。また、第2測定パターンのR,G,B成分の階調値を(72,80,80)や(72,64,64)としてもよい。
また、第2〜第4測定パターンに設定するR,G,B成分の階調値のいずれかを、第1測定パターンのR,G,B成分の階調値の整数倍としてもよい。例えば、第1測定パターンのR,G,B成分の階調値を(72,72,72)とした場合に、第2〜第4測定パターンのR,G,B成分の階調値を(144,72,72)、(72,144,72)、(72,72,144)としてもよい。
また、上述した実施形態では、光変調装置の色成分としてR,G,Bを有するものを例に説明したが、光変調装置の色成分はイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)であってもよい。さらに4種類以上の色成分を持っていてもよい。
Claims (7)
- 複数の色成分を有し、色相が異なる複数の色光を投射面にそれぞれ投射する投射部と、
前記投射面に投射された色光の反射光の色情報を計測する計測部と、
前記計測部が計測した前記複数の色光の色情報に基づいて、前記投射部により前記投射面に投射される画像の前記複数の色成分を補正する補正量を算出する制御部と、
を備えることを特徴とするプロジェクター。 - 前記投射部は、前記複数の色光のうちの1つとして、無彩色の基準光を前記投射面に投射する、請求項1記載のプロジェクター。
- 前記投射部は、前記無彩色の基準光と、前記複数の色成分のうちの少なくとも一部の色成分において、階調値が前記基準光の階調値とは異なる調整光とを含む前記複数の色光を前記投射面に投射する、請求項2記載のプロジェクター。
- 前記制御部は、前記一部の色成分の階調値を単位階調値変化させた場合の、前記色情報の変化量を算出し、算出した前記変化量に基づいて前記一部の色成分における補正量を算出する、請求項3記載のプロジェクター。
- 前記投射部が前記投射面に投射する前記調整光は、前記一部の色成分以外の色成分の階調値が、前記基準光の階調値と同一である、請求項3又は4記載のプロジェクター。
- 前記制御部は、前記複数の色光の前記色情報に基づいて、ホワイトバランスの補正を行う、請求項1から5のいずれかに記載のプロジェクター。
- 複数の色成分を有し、色相が異なる複数の色光を投射部により投射面にそれぞれ投射させ、
前記投射面に投射された色光の反射光の色情報を計測し、
計測された前記複数の色光の色情報に基づいて、前記投射部により前記投射面に投射される画像の前記複数の色成分を補正する、
ことを特徴とするプロジェクターの制御方法。
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