JP2016161303A - 物理量検出装置 - Google Patents

物理量検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016161303A
JP2016161303A JP2015037622A JP2015037622A JP2016161303A JP 2016161303 A JP2016161303 A JP 2016161303A JP 2015037622 A JP2015037622 A JP 2015037622A JP 2015037622 A JP2015037622 A JP 2015037622A JP 2016161303 A JP2016161303 A JP 2016161303A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit board
physical quantity
detection device
quantity detection
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015037622A
Other languages
English (en)
Inventor
阿部 博幸
Hiroyuki Abe
博幸 阿部
余語 孝之
Takayuki Yogo
孝之 余語
浩昭 星加
Hiroaki Hoshika
浩昭 星加
崇裕 三木
Takahiro Miki
崇裕 三木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2015037622A priority Critical patent/JP2016161303A/ja
Publication of JP2016161303A publication Critical patent/JP2016161303A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)

Abstract

【課題】回路基板の外観品質向上と共に、熱応答性の高い物理量検出装置を提供すること。
【解決手段】主通路を通過する被計測気体の物理量を検出する少なくとも一つの検出部と、検出部により検出された物理量を演算処理する回路部とが設けられたプリント基板からなる回路基板と、回路基板を収容するハウジングとを有する物理量測定装置であって、回路基板の表面に形成するレジスト膜704、および、階層を構成する樹脂シート部材の色調を暗色とした。
【選択図】図5−2

Description

本発明は、内燃機関の吸入空気の物理量検出装置に関する。
特許文献1には、回路部が形成された回路基板に物理量を計測するセンシング素子が設けられ、回路基板の回路部が筐体の中に配置され、回路基板のセンシング素子が外部に晒される空気流量測定装置の構造が示されている。特許文献1では、回路基板は筐体に接着固定されている。
特開2012−163504号公報
特許文献1に示すように空気流量を検出するセンシング素子及び駆動回路がプリント基板上に設けられた構造であって、特に、エンジンルーム内に搭載される車載用機器のような過酷環境において採用する場合、以下に提示する課題がある。
プリント基板を形成する材料はガラス繊維で包括したエポキシシートやエポキシシート、回路配線パターンが形成された金属箔による回路配線パターン等を階層状に積層し、ホットプレスすることで形成され、更に、プリント基板表面に、はんだのブリッジ防止やマイグレーション対策としてのエポキシ樹脂等によるレジスト膜が形成されている。前記したプリント基板を構成する樹脂で包括された繊維シートや、レジストはエポキシ樹脂が原材料として加工されたものが多く使用されているが、ガラス繊維を包括しるエポキシート用のポキシ樹脂は本来の色調がアイボリーやクリーム色であり、車載での環境条件、特に高温放置等の高温に長い時間晒されると、アイボリーの色調が酸化により茶色となり、やがて黒色化する。
また、プリント基板の表面に形成されたレジストコート膜も同様である。プリント基板のほとんどはレジストの色調が緑色である。緑色のレジストも前記したように高温で放置状態に晒されると、色調が酸化により茶色となりやがて黒色化する。黒色化したエポキシシートやレジストは、その性能、つまり物理的特性、化学的特性、機械的特性が変化はしない。ただ、変色による外観的変化によって外観品質低下と判断されてしまうおそれがある。変色しないプリント基板用エポキシシートやエポキシ系のレジスト材料は、少なくとも現時点で存在しないために外観品質低下の対応が課題となる。
また、エンジンルーム内部に設置したプリント基板に物量量検出装置を実装した電子機器は塵埃、カーボン、ガソリン等燃料雰囲気、内燃機関の燃焼ガス雰囲気等がプリント基板に直接に晒される。つまり、プリント基板には主に褐色から黒色の塵埃が付着することで、表面の色調が変化する。また、燃焼ガスの蒸気、エンジンオイル蒸気等も当初は、褐色であるが酸化とすることで黒色化した状態でプリント基板に付着することで、外観品質が低下する。
物理量、特に、空気流量を計測する熱式空気流量測定装置において、プリント基板に実装された吸入空気温度を計測する素子と吸入空気温度を計測するサーミスタとを有する場合、吸入空気温度に変化が生じた際に、プリント基板は熱伝導率が小さく熱的追従性が悪いため同じプリント基板に実装されているサーミスタ等の熱応答が遅れてしまい結果として空気流量温度計測誤差となる。また、空気流量計測素子を実装したプリント基板の温度と吸入空気流量の温度に差異が発生した場合、空気流量計測誤差の原因となる恐れがある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、回路基板の外観品質向上と共に、熱応答性の高い物理量検出装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の物理量検出装置は、 主通路を通過する被計測気体の物理量を検出する少なくとも一つの検出部と、該検出部により検出された物理量を演算処理する回路部とが設けられたプリント基板からなる回路基板400と、該回路基板を収容するハウジングとを有する物理量測定装置であって、前記回路基板の表面に形成するレジスト膜704、および、階層を構成する樹脂シート部材の色調を暗色とした。
本発明によれば、回路基板の外観品質向上と共に、熱応答性の高い物理量検出装置を提供することができる。なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
内燃機関制御システムに本発明に係る物理量検出装置を使用した一実施例を示すシステム図。 物理量検出装置の正面図。 物理量検出装置の背面図。 物理量検出装置の左側面図。 物理量検出装置の右側面図。 物理量検出装置の平面図。 物理量検出装置の下面図。 物理量検出装置から表カバーを取り外した状態を示す正面図。 物理量検出装置から裏カバーを取り外した状態を示す背面図。 物理量検出装置から表カバーと裏カバーを取り外した状態を示す左側面図。 物理量検出装置から表カバーと裏カバーを取り外した状態を示す右側面図。 図3−1のA−A線断面矢視図。 回路基板の正面図。 回路基板の右側面図。 回路基板の背面図。 回路基板の左側面図。 図4−1のB−B線断面図。 図4−1のB−B線断面に相当する他の実施例を示す図。 回路基板の実施例を示す正面図。 回路基板の断面構造図
以下に説明する、発明を実施するための形態(以下、実施例)は、実際の製品として要望されている種々の課題を解決しており、特に車両の吸入空気の物理量を検出する検出装置として使用するために望ましい色々な課題を解決し、種々の効果を奏している。下記実施例が解決している色々な課題の内の一つが、上述した発明が解決しようとする課題の欄に記載した内容であり、また下記実施例が奏する種々の効果のうちの1つが、発明の効果の欄に記載された効果である。下記実施例が解決している色々な課題について、さらに下記実施例により奏される種々の効果について、下記実施例の説明の中で述べる。従って、下記実施例の中で述べる、実施例が解決している課題や効果は、発明が解決しようとする課題の欄や発明の効果の欄の内容以外の内容についても記載されている。
以下の実施例で、同一の参照符号は、図番が異なっていても同一の構成を示しており、同じ作用効果を成す。既に説明済みの構成について、図に参照符号のみを付し、説明を省略する場合がある。
1. 内燃機関制御システムに本発明に係る物理量検出装置を使用した一実施例
図1は、電子燃料噴射方式の内燃機関制御システムに、本発明に係る物理量検出装置を使用した一実施例を示す、システム図である。エンジンシリンダ112とエンジンピストン114を備える内燃機関110の動作に基づき、吸入空気が被計測気体30としてエアクリーナ122から吸入され、主通路124である例えば吸気ボディ、スロットルボディ126、吸気マニホールド128を介してエンジンシリンダ112の燃焼室に導かれる。燃焼室に導かれる吸入空気である被計測気体30の物理量は、本発明に係る物理量検出装置300で検出され、その検出された物理量に基づいて燃料噴射弁152より燃料が供給され、吸入空気20と共に混合気の状態で燃焼室に導かれる。なお、本実施例では、燃料噴射弁152は内燃機関の吸気ポートに設けられ、吸気ポートに噴射された燃料が吸入空気である被計測気体30と共に混合気を成形し、吸気弁116を介して燃焼室に導かれ、燃焼して機械エネルギを発生する。
燃焼室に導かれた燃料および空気は、燃料と空気の混合状態を成しており、点火プラグ154の火花着火により、爆発的に燃焼し、機械エネルギを発生する。燃焼後の気体は排気弁118から排気管に導かれ、排気ガス24として排気管から車外に排出される。前記燃焼室に導かれる吸入空気である被計測気体30の流量は、アクセルペダルの操作に基づいてその開度が変化するスロットルバルブ132により制御される。前記燃焼室に導かれる吸入空気の流量に基づいて燃料供給量が制御され、運転者はスロットルバルブ132の開度を制御して前記燃焼室に導かれる吸入空気の流量を制御することにより、内燃機関が発生する機械エネルギを制御することができる。
1.1 内燃機関制御システムの制御の概要
エアクリーナ122から取り込まれ主通路124を流れる吸入空気である被計測気体30の流量、温度、湿度、圧力などの物理量が物理量検出装置300により検出され、物理量検出装置300から吸入空気の物理量を表す電気信号が制御装置200に入力される。また、スロットルバルブ132の開度を計測するスロットル角度センサ144の出力が制御装置200に入力され、さらに内燃機関のエンジンピストン114や吸気弁116や排気弁118の位置や状態、さらに内燃機関の回転速度を計測するために、回転角度センサ146の出力が、制御装置200に入力される。排気ガス24の状態から燃料量と空気量との混合比の状態を計測するために、酸素センサ148の出力が制御装置200に入力される。
制御装置200は、物理量検出装置300の出力である吸入空気の物理量と、回転角度センサ146の出力に基づき計測された内燃機関の回転速度とに基づいて、燃料噴射量や点火時期を演算する。これら演算結果に基づいて、燃料噴射弁152から供給される燃料量、また点火プラグ154により点火される点火時期が制御される。燃料供給量や点火時期は、実際にはさらに物理量検出装置300で検出される温度やスロットル角度の変化状態、エンジン回転速度の変化状態、酸素センサ148で計測された空燃比の状態に基づいて、きめ細かく制御されている。制御装置200は、さらに内燃機関のアイドル運転状態において、スロットルバルブ132をバイパスする空気量をアイドルエアコントロールバルブ156により制御し、アイドル運転状態での内燃機関の回転速度を制御する。
1.2 物理量検出装置の検出精度向上の重要性と物理量検出装置の搭載環境
内燃機関の主要な制御量である燃料供給量や点火時期はいずれも物理量検出装置300の出力を主パラメータとして演算される。従って、物理量検出装置300の検出精度の向上や、経時変化の抑制、信頼性の向上が、車両の制御精度の向上や信頼性の確保に関して重要である。
特に近年、車両の省燃費に関する要望が非常に高く、また排気ガス浄化に関する要望が非常に高い。これらの要望に応えるには、物理量検出装置300により検出される吸入空気20の物理量の検出精度の向上が極めて重要である。また、物理量検出装置300が高い信頼性を維持していることも大切である。
物理量検出装置300が搭載される車両は、温度や湿度の変化が大きい環境で使用される。物理量検出装置300は、その使用環境における温度や湿度の変化への対応や、塵埃や汚染物質などへの対応も、考慮されていることが望ましい。
また、物理量検出装置300は、内燃機関からの発熱の影響を受ける吸気管に装着される。このため、内燃機関の発熱が主通路124である吸気管を介して物理量検出装置300に伝わる。物理量検出装置300は、被計測気体と熱伝達を行うことにより被計測気体の流量を検出するので、外部からの熱の影響をできるだけ抑制することが重要である。
車に搭載される物理量検出装置300は、以下で説明するように、単に発明が解決しようとする課題の欄に記載された課題を解決し、発明の効果の欄に記載された効果を奏するのみでなく、以下で説明するように、上述した色々な課題を十分に考慮し、製品として求められている色々な課題を解決し、色々な効果を奏している。物理量検出装置300が解決する具体的な課題や奏する具体的な効果は、以下の実施例の記載の中で説明する。
2.物理量検出装置300の外観構造
図2−1〜図2−6は、物理量検出装置300の外観を示す図であり、図2−1は物理量検出装置300の正面図、図2−2は背面図、図2−3は左側面図、図2−4は右側面図、図2−5は平面図、図2−6は下面図である。
物理量検出装置300は、ハウジング302と、表カバー303と、裏カバー304とを備えている。ハウジング302は、合成樹脂製材料をモールド成形することによって構成されており、物理量検出装置300を主通路124である吸気ボディに固定するためのフランジ311と、フランジ311から突出して外部機器との電気的な接続を行うためのコネクタを有する外部接続部321と、フランジ311から主通路124の中心に向かって突出するように延びる計測部331を有している。
計測部331には、ハウジング302をモールド成形する際にインサート成形により回路基板400が一体に設けられている(図3−1、図3−2を参照)。回路基板400には、主通路124を流れる被計測気体30の物理量を検出するための少なくとも一つの検出部と、検出部で検出した信号を処理するための回路部が設けられている。検出部は、被計測気体30に晒される位置に配置され、回路部は、表カバー303によって密閉された回路室に配置される。
計測部331の表面と裏面には副通路溝が設けられており、表カバー303及び裏カバー304との協働により第1副通路305が形成される。計測部331の先端部には、吸入空気などの被計測気体30の一部を第1副通路305に取り込むための第1副通路入口305aと、第1副通路305から被計測気体30を主通路124に戻すための第1副通路出口305bが設けられている。第1副通路305の通路途中には、回路基板400の一部が突出しており、その突出部分には検出部である流量検出部602(図3−1を参照)が配置されて、被計測気体30の流量を検出するようになっている。
第1副通路305よりもフランジ311寄りの計測部331の中間部には、吸入空気などの被計測気体30の一部をセンサ室Rsに取り入れるための第2副通路306が設けられている。第2副通路306は、計測部331と裏カバー304との協働により形成される。第2副通路306は、被計測気体30を取り込むために上流側外壁336に開口する第2副通路入口306aと、第2副通路306から被計測気体30を主通路124に戻すために下流側外壁338に開口する第2副通路出口306bを有している。第2副通路306は、計測部331の背面側に形成されたセンサ室Rsに連通している。センサ室Rsには、回路基板400の裏面に設けられた検出部である圧力センサと湿度センサが配置されている。
3. ハウジング302の全体構造とその効果
次に、ハウジング302の全体構造について図3−1〜図3−5を用いて説明する。図3−1〜図3−5は、物理量検出装置300から表カバー303および裏カバー304を取り外したハウジング302の状態を示す図であり、図3−1はハウジング302の正面図、図3−2はハウジング302の背面図、図3−3はハウジング302の右側面図、図3−4はハウジング302の左側面図、図3−5は図3−1のA−A線断面図である。
ハウジング302は、フランジ311から計測部331が主通路124の中心に向かって延びる構造を成している。計測部331の基端側には回路基板400がインサート成形されている。回路基板400は、計測部331の表面と裏面との中間位置で計測部331の面に沿って平行に配置されて、ハウジング302に一体にモールドされており、計測部331の基端側を厚さ方向一方側と他方側とに区画している。
計測部331の表面側には、回路基板400の回路部を収容する回路室Rcが形成され、裏面側には、圧力センサ421と湿度センサ422を収容するセンサ室Rsが形成されている。回路室Rcは、表カバー303をハウジング302に取り付けることにより密閉され、外部から完全に隔離される。一方、裏カバー304をハウジング302に取り付けることにより、第2副通路306と、第2副通路306を介して計測部331の外部に連通する室内空間であるセンサ室Rsを形成する。回路基板400の一部は、計測部331の回路室Rcと第1副通路305との間を仕切る仕切壁335から第1副通路305内に突出しており、その突出した部分の計測用流路面430に流量検出部602が設けられている。
4. 副通路溝の構造
計測部331の長さ方向先端側には、第1副通路305を成形するための副通路溝が設けられている。第1副通路305を形成するための副通路溝は、図3−1に示される表側副通路溝332と、図3−2に示される裏側副通路溝334を有している。表側副通路溝332は、図3−1に示すように、計測部331の下流側外壁338に開口する第1副通路出口305bから上流側外壁336に向かって移行するに従って漸次計測部331の基端側であるフランジ311側に湾曲し、上流側外壁336の近傍位置で、計測部331を厚さ方向に貫通する開口部333に連通している。開口部333は、上流側外壁336と下流側外壁338との間に亘って延びるように、主通路124の被計測気体30の流れ方向に沿って形成されている。
裏側副通路溝334は、図3−2に示すように、上流側外壁336から下流側外壁338に向かって移行し、上流側外壁336と下流側外壁338との中間位置で二股に分かれて、一方は、排出通路としてそのまま一直線状に延在して下流側外壁338の排出口305cに開口し、他方は、下流側外壁338に移行するに従って漸次計測部331の基端側であるフランジ311側に湾曲し、下流側外壁338の近傍位置で、開口部333に連通している。
5. 回路基板400の外観
5.1 流量検出部602を備える計測用流路面430の成形
図7−1〜図7−6に回路基板400の外観を示す。なお、回路基板400の外観上に記載した斜線部分は、樹脂モールド工程でハウジング302を成形する際に樹脂により回路基板400が覆われて固定される固定面432および固定面434を示す。
図4−1は、回路基板の正面図、図4−2は、回路基板の右側面図、図4−3は、回路基板の背面図、図4−4は、回路基板の左側面図、図4−5は、図4−1のLSI部分の断面を示すB−B線断面図、図4−6は、図4−1の検出部のC−C線断面図である。
回路基板400は、基板本体401を有しており、基板本体401の表面に回路部とセンシング素子である流量検出部602が設けられ、基板本体401の裏面にセンシング素子である圧力センサ421と湿度センサ422が設けられている。基板本体401は、ガラスエポキシ樹脂製の材料により構成されており、ハウジング302を成形している熱可塑性樹脂の熱膨張係数と同一もしくは近似した値を有している。したがって、ハウジング302にインサート成形した際に熱膨張係数の差による応力を低減でき、回路基板400の歪みを小さくすることができる。
基板本体401は、一定厚さを有する平板形状を有しており、略四角形状のベース部402と、ベース部402の一辺から突出してベース部402よりも一回り小さな略四角形状の突出部403とを有する、平面視略T字形状をなしている。ベース部402の表面には、回路部が設けられている。回路部は、図示していない回路配線の上に、LSI414、マイコン415、電源レギュレータ416、抵抗やコンデンサなどのチップ部品417などの電子部品が実装されて構成されている。電源レギュレータ416は、マイコン415やLSI414などの他の電子部品と比較して発熱量が多いので、回路室Rcにおいて比較的上流側に配置されている。LSI414は、金線ワイヤ411を含むように全体が合成樹脂材419で封止されており、インサート成形する際の回路基板400の取り扱い性を向上させている。
図7−5に示すように、基板本体401の表面には、LSI414が嵌入される凹部402aが凹設されている。この凹部402aは、基板本体401にレーザ加工を施すことによって形成できる。ガラスエポキシ樹脂製の基板本体401は、セラミック製の基板本体と比較して加工が容易であり、凹部402を容易に設けることができる。凹部402は、LSI414の表面が基板本体401の表面と面一になる深さを有している。このようにLSI414の表面と基板本体401の表面の高さを一致させることによって、LSI414と基板本体401との間を金線ワイヤ411で結ぶワイヤボンディングが容易になり、回路基板400の製造が容易になる。LSI414は、例えば図7−6に示すように、基板本体401の表面に直接設けることもできる。かかる構造の場合、LSI414を被覆する合成樹脂材419がより大きく突出することになるが、基板本体401に凹部402を形成する加工が不要になり、製造を簡単化できる。
突出部403は、回路基板400をハウジング302にインサート成形した際に、第1副通路305内に配置され、突出部403の表面である計測用流路面430が被計測気体30の流れ方向に沿って延びる。突出部403の計測用流路面430には、流量検出部602が設けられている。流量検出部602は、被計測気体30と熱伝達を行い、被計測気体30の状態、例えば被計測気体30の流速を計測し、主通路124を流れる流量を表す電気信号を出力する。流量検出部602が高精度で被計測気体30の状態を計測するには、計測用流路面430の近傍を流れる気体が層流であり乱れが少ないことが望ましい。このため流量検出部602の表面と計測用流路面430の面とが面一、もしくは差が所定値以下であることが望ましい。
計測用流路面430の表面には凹部403aが凹設されており、流量検出部602が嵌入されている。この凹部403aもレーザ加工を施すことによって形成できる。凹部403aは、流量検出部602の表面が計測用流路面430の表面と面一になる深さを有している。流量検出部602とその配線部分は、合成樹脂材418で被覆されており、塩水の付着により電食が生ずるのを防いでいる。
基板本体401の裏面には、2つの圧力センサ421A、421Bと、1つの湿度センサ422が設けられている。2つの圧力センサ421A、421Bは、上流側と下流側に分かれて一列に配置されている。そして、圧力センサ421Bの下流側に湿度センサ422が配置されている。これら2つの圧力センサ421A、421Bと、1つの湿度センサ422は、センサ室Rs内に配置されている。
回路基板400は、基板本体401の裏面側に第2副通路306が配置されている。したがって、第2副通路306を通過する被計測気体30によって、基板本体401全体を冷却することができる。
5.2 温度検出部451の構造
ベース部402の上流側の端辺で且つ突出部403側の角部には、温度検出部451が設けられている。温度検出部451は、主通路124を流れる被計測気体30の物理量を検出するための検出部の一つを構成するものであり、回路基板400に設けられている。回路基板400は、第2副通路306の第2副通路入口306aから被計測気体30の上流に向かって突出する突出部450を有しており、温度検出部451は、突出部450でかつ回路基板400の裏面に設けられたチップ型の温度センサ453を有している。温度センサ453とその配線部分は、合成樹脂材で被覆されており、塩水の付着により電食が生ずるのを防いでいる。
例えば図3−2に示すように、第2副通路入口306aが設けられている計測部331の中央部では、ハウジング302を構成する計測部331内の上流側外壁336が下流側に向かって窪んでおり、前記窪み形状の上流側外壁336から回路基板400の突出部450が上流側に向かって突出している。突出部450の先端は、上流側外壁336の最も上流側の面よりも凹んだ位置に配置されている。温度検出部451は、回路基板400の背面、すなわち、第2副通路306側に面するように突出部450に設けられている。
温度検出部451の下流側に、第2副通路入口306aが形成されているので、第2副通路入口306aから第2副通路306に流れ込む被計測気体30は、温度検出部451に接触してから第2副通路入口306aに流れ込み、温度検出部451に接触した際に温度が検出される。温度検出部451に接触した被計測気体30は、そのまま第2副通路入口306aから第2副通路306に流れ込み、第2副通路306を通過して第2副通路出口306bから主通路123に排出される。
5.3 回路基板400の外観とその効果
図5−1は、回路基板の正面図、図5−2は、回路基板の断面構造図を示す。
ハウジング302に固定される回路基板400は、ガラス繊維布をエポキシ樹脂で包括したプリプレグ701と回路基板400の剛性を付与するコア702及びCu等の金属部材を回路パターンし従いエッチングで形成した導体配線パターン703及び、回路基板400表面に形成されたはんだブリッジ防止及びマイグレーション防止用のレジスト膜704により形成されている。ここで、特にプリプレグ701、コア702、及びレジスト膜704の色調が黒色化する恐れがある。
現在、市場に流通しているほとんどのプリグレグ701、コア702、レジスト膜704を構成する樹脂はエポキシ系で、ナフサより精製されたエポキシ樹脂の原料はフェノール系樹脂であり、このフェノール樹脂の色調がアイボリーからクリーム色である。フェノール樹脂は、その分子構造に多くの官能基を有しているために、酸素と結合しやすい性質があり、プリプレグ701、コア702は高温に晒されると樹脂が酸化し、それに伴い色調は茶色からやがて黒色化する。同じように、レジスト膜704も緑色がほとんどであるが、高温に晒されると色調は茶色からやがて黒色化する。これは、エポキシ樹脂中の分子が熱により切断されラジカルとなり、別の分子と再結合するためと推定され、その際に色調が変化すると推定される。
そこで、本実施例では、プリプレグ701、コア702及びレジスト膜704の色調を予め茶色や褐色、黒色等のような色調の暗い色に暗色化する構成とした。このような構成により樹脂の酸化による黒色化が発生しても、レジスト等は色調的に近しい色やあるいは同調した黒色であるために、外観的変化が発生したとしてその変化は少なく済み、また、黒色化の場合は同化した色調のために外観的変化はなく、外観品質を向上させることができる。
なお、プリプレグ701、コア702及びレジスト膜704の色調を予め暗色化させる顔料として、カーボンブラック、黒鉛、グラファイト等の無機系フィラーを配合したものが好ましい。これにより、酸化後の黒色化した状態と近似した色調とすることが可能となり、経時変化による色調による変化を少なくすことが可能となる。
なお、上記の暗色化の顔料は、エポキシ樹脂のみならず、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂を配合することでも同様な効果を発揮することが可能である。
次に、回路基板400のレジスト膜704を予め暗色化することによる他の効果について説明する。エンジンルーム内では、塵埃やカーボン、ガソリン等燃料雰囲気、内燃機関の燃焼ガス雰囲気等が回路基板400に直接に晒される。つまり、回路基板400には主に褐色から黒色の塵埃が付着することで、外観色調が変化する。また、燃焼ガスの蒸気、エンジンオイル蒸気等も当初は、褐色であるが酸化することで黒色化した状態で回路基板400に付着する。そのため、本実施例の回路基板400を適用する前の当初の緑色で使用して緑色から褐色や黒色へ変化するよりも、予め回路基板400を暗色化したものを使用して、茶色や褐色、黒色から変化することで、外観品質が相対的に低下することになる。
よって、本実施例の回路基板400を暗色化した部材で形成することにより外部からの塵埃等の付着物や有機溶剤や燃焼ガスの蒸気の回路基板400に付着しても、本発明のように予め回路基板400のレジスト膜704を暗色化することで付着物と同化した色調となり付着物が外観的に目立たなくなり外観品質が向上する。
5.4 回路基板400の外観と温度検出性能改善の効果
物理量、特に、空気流量を計測する熱式空気流量測定装置において、回路基板400に実装された吸入空気温度を計測する素子と吸入空気温度を計測する温度センサ453とを有する場合、吸入空気温度に変化が生じた際に、回路基板400は熱伝導率が小さく熱的追従性が悪いため同じ回路基板400に実装されている温度センサ453の熱応答が遅れてしまい、結果として空気流量温度計測誤差となる。また、空気流量計測素子を実装した回路基板400の温度と吸入空気流量の温度に差異が発生した場合、空気流量計測誤差の原因となる恐れがあるために、回路基板400の熱応答性を向上した基板とすることが必要である。
そこで、回路基板400表面を暗色化することで、前記温度センサ453が実装されている回路基板400の熱吸収効率が増加し、吸入空気の温度変化に対しても熱的な追従性が改善される。これにより、回路基板400に実装された温度センサ453は、回路基板400からの熱影響を軽減することができ、精度の高い温度計測をプリント基板実装で実現できることになる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
30 被計測気体
124 主通路
300 物理量検出装置
302 ハウジング
400 回路基板
401 基板本体
453 温度センサ
701 プリプレグ
702 コア
703 導体配線パターン
704 レジスト膜

Claims (7)

  1. 主通路を通過する被計測気体の物理量を検出する少なくとも一つの検出部と、該検出部により検出された物理量を演算処理する回路部とが設けられたプリント基板からなる回路基板と、該回路基板を収容するハウジングとを有する物理量測定装置であって、
    前記回路基板の表面に形成するレジスト膜、および、階層を構成する樹脂シート部材の色調を暗色としたことを特徴とする物理量検出装置。
  2. 前記回路基板は、表面及び裏面に形成されるレジスト膜、および、階層を構成する樹脂シート部材の色調を黒色としたことを特徴とする請求項1に記載の物理量検出装置。
  3. 前記回路基板は、表面及び裏面に形成されるレジスト膜のみを黒色としたことを特徴とする請求項1または2に記載の物理量検出装置。
  4. 前記回路基板は、入射した光を吸収する黒色系の色調を有する樹脂部材より形成されたことを特徴とする請求項3に記載の物理量検出装置。
  5. 前記回路基板は、入射した熱エネルギーを吸収する黒色系の色調を有する樹脂部材より形成されたことを特徴とする請求項3に記載の物理量検出装置。
  6. 前記回路基板は、樹脂シートに配合する黒色化材料として、カーボンブラック、黒鉛、グラファイト等の無機系フィラーを配合し黒色化したことを特徴とする請求項3または4に記載の物理量検出装置。
  7. 前記回路基板の表面あるいは裏面に形成する黒色のレジストはシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂からなることを特徴とする請求項6に記載の物理量検出装置。
JP2015037622A 2015-02-27 2015-02-27 物理量検出装置 Pending JP2016161303A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015037622A JP2016161303A (ja) 2015-02-27 2015-02-27 物理量検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015037622A JP2016161303A (ja) 2015-02-27 2015-02-27 物理量検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016161303A true JP2016161303A (ja) 2016-09-05

Family

ID=56846675

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015037622A Pending JP2016161303A (ja) 2015-02-27 2015-02-27 物理量検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016161303A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021039029A (ja) * 2019-09-04 2021-03-11 株式会社デンソー 空気流量測定装置

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5734979A (en) * 1980-08-11 1982-02-25 Brother Ind Ltd Type head for dot printer
US4776214A (en) * 1985-08-09 1988-10-11 Motorola, Inc. Mass air flow sensor
JPH09145440A (ja) * 1995-11-17 1997-06-06 Murata Mfg Co Ltd 流量センサ
JPH11271125A (ja) * 1998-03-24 1999-10-05 Ricoh Co Ltd 流速センサ
JP2001012987A (ja) * 1999-06-30 2001-01-19 Hitachi Ltd 熱式空気流量センサ
JP2001352014A (ja) * 2000-06-06 2001-12-21 Canon Inc 半導体装置及び太陽電池モジュール
JP2003261576A (ja) * 2002-03-08 2003-09-19 Shin Etsu Chem Co Ltd 有機ケイ素化合物の精製方法及び硬化性シリコーン組成物
JP2005210006A (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Toshiba Corp 半導体装置
DE102008042166A1 (de) * 2008-09-17 2010-03-18 Robert Bosch Gmbh Sensoranordnung zur Bestimmung eines Parameters eines fluiden Mediums
DE102010020190A1 (de) * 2010-05-11 2011-11-17 Sendsor Gmbh Laserstrukturierte Sensoreinheit
JP2012114312A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Hitachi Cable Ltd 半導体装置用テープキャリア
JP2014035309A (ja) * 2012-08-10 2014-02-24 Hitachi Automotive Systems Ltd 熱式空気流量計

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5734979A (en) * 1980-08-11 1982-02-25 Brother Ind Ltd Type head for dot printer
US4776214A (en) * 1985-08-09 1988-10-11 Motorola, Inc. Mass air flow sensor
JPH09145440A (ja) * 1995-11-17 1997-06-06 Murata Mfg Co Ltd 流量センサ
JPH11271125A (ja) * 1998-03-24 1999-10-05 Ricoh Co Ltd 流速センサ
JP2001012987A (ja) * 1999-06-30 2001-01-19 Hitachi Ltd 熱式空気流量センサ
JP2001352014A (ja) * 2000-06-06 2001-12-21 Canon Inc 半導体装置及び太陽電池モジュール
JP2003261576A (ja) * 2002-03-08 2003-09-19 Shin Etsu Chem Co Ltd 有機ケイ素化合物の精製方法及び硬化性シリコーン組成物
JP2005210006A (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Toshiba Corp 半導体装置
DE102008042166A1 (de) * 2008-09-17 2010-03-18 Robert Bosch Gmbh Sensoranordnung zur Bestimmung eines Parameters eines fluiden Mediums
DE102010020190A1 (de) * 2010-05-11 2011-11-17 Sendsor Gmbh Laserstrukturierte Sensoreinheit
JP2012114312A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Hitachi Cable Ltd 半導体装置用テープキャリア
JP2014035309A (ja) * 2012-08-10 2014-02-24 Hitachi Automotive Systems Ltd 熱式空気流量計

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021039029A (ja) * 2019-09-04 2021-03-11 株式会社デンソー 空気流量測定装置
WO2021045120A1 (ja) * 2019-09-04 2021-03-11 株式会社デンソー 空気流量測定装置
JP7099420B2 (ja) 2019-09-04 2022-07-12 株式会社デンソー 空気流量測定装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6678700B2 (ja) 物理量検出装置
JP6154966B2 (ja) 物理量検出装置
JP6325107B2 (ja) 物理量検出装置
JP6184915B2 (ja) 物理量検出装置
JP6568593B2 (ja) 物理量検出装置
JP6720200B2 (ja) 物理量検出装置
JP6181900B2 (ja) 空気流量検出装置
JP6600755B2 (ja) 流量検出装置
WO2017056700A1 (ja) 物理量検出装置
JP2016194465A (ja) 物理量検出素子
JP6674044B2 (ja) 空気流量測定装置
JP2016161303A (ja) 物理量検出装置
JP6395950B2 (ja) 物理量検出装置
JP6434893B2 (ja) 物理量検出装置
JP6546665B2 (ja) 物理量検出装置
JP6453790B2 (ja) 物理量検出装置
JP6474342B2 (ja) 物理量検出装置
JP6421092B2 (ja) 物理量検出装置
JP6775629B2 (ja) 物理量検出素子
JP2017015420A (ja) 物理量検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170117

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170124

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171024

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180417