JP2016160247A - 臓器保存装置、血流判定装置及び血流状態の判定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】生体から分離した臓器に灌流液を灌流させて臓器の血流を判定する装置であって、臓器を保持する臓器保持部と、上記灌流液を上記臓器と温度差のある状態に温度管理すると共に上記臓器への上記灌流液の供給を行う灌流部と、上記臓器保持部に保持された臓器を撮影する撮影部と、上記撮影部により取得した画像に基づいて臓器における灌流液の流動状況を判定する判定部とを具備し、上記温度管理部は、灌流液の温度を臓器の温度よりも0.5〜10℃の温度差があるように温度を管理することを特徴とする血流判定装置。
【選択図】図1
Description
かかる装置では、正常体温条件において肝臓又は肝臓移植片を保存することができるように、温度や流通させる液体の圧力や流量を調節できるようになっている。
また、特許文献2にかかる臓器保存装置は生体から取り出した臓器を保存し、且つ保存中の臓器の状態を解析して最適な保存状態を選択できる装置であり、保存装置としては特許文献1における課題を解消した高性能なものであった。
しかし、提供臓器不足の課題を抱えている現状においては、移植可能適用可能な臓器を多数確保することが求められている。しかし、提供される臓器の数を増やすのは容易ではなく、多数確保するためには、1つでも多くの臓器を移植可能とすることが必要であり、条件の厳しい臓器を臓器保存装置で灌流することにより臓器の機能回復を図ることに大いに期待されている。しかしながら、条件の悪い臓器は血流の状態が悪く、移植後の血流再開時に十分な血流が流れないなどの障害を引き起こすことが知られている。そして、このような臓器の不健全な臓器を移植前に検出して、一つでも多くの提供臓器を用いて確実な移植を行うことができるように対処するための技術の開発が要望されているのが現状である。
したがって本発明は、摘出された臓器において移植に課題のある血管状態の不健全な臓器を検出することができる臓器保存装置、血流判定装置及び血流状態の判定方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は以下の装置を提供するものである。
1.生体から分離した臓器に潅流液を灌流させて灌流保存する臓器保存装置であって、
臓器を保持する臓器保持部と、
上記灌流液の温度管理を行うと共に上記臓器への上記灌流液の灌流を行う灌流部と、
上記臓器保持部に保持された臓器を撮影する撮影部と、
上記撮影部により取得した画像に基づいて臓器における灌流液の流動状況を判定する判定部とを具備し、
上記温度管理部は、灌流液の温度を臓器の温度よりも0.5〜10℃の温度差があるように温度を管理することを特徴とする臓器保存装置。
2.生体から分離した臓器に灌流液を灌流させて臓器の血流を判定する装置であって、
臓器を保持する臓器保持部と、
上記灌流液を上記臓器と温度差のある状態に温度管理すると共に上記臓器への上記灌流液の供給を行う灌流部と、
上記臓器保持部に保持された臓器を撮影する撮影部と、
上記撮影部により取得した画像に基づいて臓器における灌流液の流動状況を判定する判定部とを具備し、
上記温度管理部は、灌流液の温度を臓器の温度よりも0.5〜10℃の温度差があるように温度を管理することを特徴とする血流判定装置。
3.生体から分離した臓器における血流状態の判定方法であって、
上記臓器に灌流液を灌流させるに際して、上記灌流液の温度を臓器の温度よりも0.5〜10℃の温度差があるように温度を管理し、
この温度管理された灌流液を上記臓器に灌流させた状態で該臓器の画像を取得し、
上記画像を分析して、上記臓器における上記灌流液の灌流状態を確認し、
確認された上記灌流状態に基づいて臓器の血流状態を判定する
ことを特徴とする血流状態の判定方法。
本発明の血流状態の判定方法によれば、保存中の臓器の不健全な部分を検出することができる。
以下詳述する。
臓器保持部10は、一面が開口とされており、且つ中空の長方体状の箱体からなり、内部に灌流液に浸漬された臓器1(本実施形態においては肝蔵)が載置されようになされている。開口はここでは特に図示しないが開閉自在の蓋が設けられていてもよい。
また、特に図示しないが、臓器保持部中の溶液のpHはpH測定器により測定され、前記臓器保持部中の溶液の溶存酸素量は溶存酸素濃度計(Do計)により測定される。
また、本実施形態の臓器保存装置1には、臓器保持部10に保持されている臓器に臓器保存用の灌流液を灌流させる灌流液灌流部50が設けられている。
灌流液灌流部50は、臓器Aに灌流液を導入する導入管部51と臓器から灌流液を排出する排出管部52と、温度調節された灌流液を貯蔵する灌流液貯蔵部53とからなる。
導入管部51は、灌流液貯蔵部53の灌流液を臓器内に導入するためのものであり、移送ポンプ(図示せず)に連結されて液を移送できるようになされている。また、排出管部52は、臓器内部に注入された灌流液を灌流液貯蔵部53に還流させるための部分であり、移送ポンプ(図示せず)に連結されて液を移送できるようになされている。
また、導入管部51及び排出管部52は、それぞれ必要に応じてエアトラップ(図示せず)、酸素添加装置(図示せず)、導入管に配された流量計(図示せず)、圧力センサー(図示せず)及びバルブ(図示せず)を備えていてもよい。
温度管理部20は、臓器Aの温度を測定する臓器温度測定部と21、臓器Aに灌流させる灌流液の温度を測定する灌流液温度測定部22と、灌流液を加熱冷却する熱交換部(図示せず)と、臓器温度測定部21及び灌流液温度測定部22からのデータを基に灌流液を設定した温度に調整するための信号を熱交換部に伝達する調整部の中央プロセッサ(図示せず)とからなる。
臓器温度測定部21及び灌流液温度測定部22は通常の熱電対式の温度計で構成することができ、臓器温度測定部21においては、所定温度の灌流液に浸漬および灌流された臓器の表面に温度計を密着させて臓器の温度を測定する。
また、熱交換部は灌流液を貯蔵する際に灌流液を加熱冷却してもよいし、灌流液を輸送する際に熱交換器を通過させて加熱冷却するように構成してもよい。
そして、上記温度管理部は、灌流液の温度を臓器の温度よりも0.5〜10℃の温度差があるように、好ましくは0.5〜3℃の温度差があるように温度管理する。
この範囲内に温度管理することにより、臓器に影響を与えることなく、保存中の臓器における血流状態を観測することが可能となる。
通常、移植のために摘出された臓器は,氷温中で保存され臓器の温度は4〜10℃程度に設定するので、灌流液の温度は4.5〜13℃の範囲内に調整されるのが好ましい。また,近年提案されている室温保存においては、23℃程度,また体温と同等の恒温保存においては37℃に調整されており、それぞれ20℃〜23℃、34〜37℃に灌流液の温度が調節されるのが好ましい。すなわち温度差があればよく、灌流液の温度が高くても低くてもよいが、臓器の温度が単純冷却保存後であれば25℃よりも高いときは灌流液の温度は高い方が、25℃よりも低いときは高い方が臓器への影響の低さの点から好ましい。
撮影部30は、赤外線温度分布計測装置(いわゆる赤外線カメラ)などの温度を感知する計測装置により構成される。本実施形態においては、臓器保存部を全体的に撮影できるように2台の赤外線温度分布計測装置を臓器保存部の対角線上に設置している。これにより臓器を1方向のみではなく、2方向から撮影し、より正確に臓器の温度変化を測定できるようにしている。
判定部40は、撮影部30において撮影された画像データを取得するためにケーブル(図示せず)を介して撮影部に連結されており、所定のプログラムを格納する記録媒体と、記録媒体に連結されてプログラムを処理する中央演算装置と、データを一時的に格納するメモリとからなり、通常はいわゆるコンピュータにより構成される。そして、通常は判定結果を表示するための液晶ディスプレイなどの表示部が供えられる。
そして、この判定部において上記記録媒体に格納される上記の所定のプログラムは以下の各ステップを具備して構成される。
臓器の画像から温度分布を把握するステップ、
把握された温度分布と、臓器形状から類推される臓器の血管の位置情報とを対比するステップ、
対比した結果把握された温度分布と臓器の血管の位置情報とに不整合な点がある場合にはその部分を特定するステップ、
不整合な位置が特定された場合、その情報を表示部に表示するステップ、
不整合な個所がない場合にはその旨表示部に表示するステップ。
・臓器の画像から温度分布を把握するステップ、
まず、撮影部としてのカメラで撮影し(201)、画像を取得する(202)。この画像から灌流液を潅流させた臓器における各部位の温度を把握する。これにより臓器における温度の違いを認識することが可能となる。
すなわち、通常臓器内部の血管がすべて正常に機能する状態であれば、臓器の温度と異なる温度の灌流液が血管をとおり臓器の隅々にまでいきわたることになるため、臓器内部に温度の異なる部位が生じることとなる。このためカメラによる撮影映像には灌流液のいきわたった部分の温度の違いにより灌流液の流動の有無ならびにその程度を認識できる。これにより灌流液の到達した血管の健全性を確認することができる。
たとえば、温度分布が色調情報として表示される場合、温度分布のある部分が白く表示され、温度分布がなくなるに従い黒く表示されるので、白い部分は正常に機能する血管のある部位であると把握することができる。
・把握された温度分布と臓器の血管の位置情報とを対比するステップ、
温度分布のある部分は正常に機能している血管のある位置と推定することができるので、その部位を正常な血管の位置情報とする。
図1に示す例では2台の赤外線温度分布計測装置を上方の左右両側に設置しているが、このようにして臓器の一方及び他方を同時に計測することで単に臓器表面のみではなく内部温度をも推察することが可能となり、また臓器における温度分布位置の正確な把握が可能となる。
・不整合な点がある場合にはその部分を特定するステップ、
得られた血管の位置情報とあらかじめ用意した臓器における血管の位置情報とを対比して(204)、整合するか否か、両者の違いを認識する(205)。その結果、整合しない場合、すなわち本来血管があるはずであり温度分布が生じているべきか所に温度分布が存在しない場合には、当該箇所の血管は正常に機能していない血管である可能性が高いので、当該箇所を特定して把握することにより血流状況を把握する(206)。
また、灌流液を流しながら所定時間ごとに画像を取得すると、灌流液の流動している臓器の部分は臓器温度が灌流液温度に一致するように上昇または下降することになるが、流動していない部分は温度変化が見られないので、灌流液を流してからの臓器の温度変化を追うことによっても不整合な点を特定することができる。
・不整合な位置が特定された場合、その情報を表示部に表示するステップ、
そして、特定された不整合な位置がある場合には、その位置がどの部分なのか、また不整合な程度はどの程度(全然血流がないと考えられるのか、本来の50%程度と考えられる等)なのかを表示部に表示する。
・不整合な個所がない場合にはその旨表示部に表示するステップ
不整合な個所がない場合には、その旨を表示部に表示する。
また、温度分布の把握を連続的に行うステップを具備させることもできる。
このステップのように温度分布の把握を経時的に行うと、単に血管が正常か否かだけではなく、正常な血管における血流のよさの程度を判定することもでき、微小血管における微小循環の程度が判定できる。すなわち、単に血管が正常に機能しているか否かを見るだけなら撮影画像の色の違いを見れば把握できるが、この色の違いが経時的にどう変化するかを確認することで血流状態をより精密に把握することができる。
また、本実施形態においては、複数種類の薬剤(有効成分剤)を個別に保存しておけるように複数のタンクを設け、灌流液に適宜薬剤を投入できるように構成してもよい。
この際用いることができる薬剤(有効成分剤)としては、以下のもの等を挙げることができる。
例えば、炭水化物(グルコース、デキストロース)、酸素、水素、電解質(ナトリウム、カリウム、重炭酸塩、カルシウム、マグネシウム)、抗生物質や抗微生物剤(グラム陰性及びグラム陽性菌、ペニシリン)、ホルモン類(インシュリン、エピネフリン)、内因性代謝物質又は内因性代謝物質の前駆物質(アデノシン、L- アルギニン)、脂肪酸(飽和及び不飽和、単鎖及び長鎖)、薬学的に活性な薬剤(血管拡張剤、ヘパリン、ニトログリセリン、ACE阻害剤、ベータブロッカー、カルシウムチャンネルブロッカー、細胞保護剤、抗酸化剤、補体、抗補体、免疫抑制剤、非ステロイド系抗炎症剤、抗真菌薬、抗ウイルス薬、ステロイド類、ビタミン類、酵素、補酵素など)などが挙げられるが、これらに限定されない。pHを調節したり、溶液を安定化させたり、粘性を調節したりなどする他の構成成分も用いることもできる。
次に、上述の装置を用いて行う生体から分離した臓器における血流状態の判定方法について説明する。
本発明の血流状態の判定方法は、上記臓器に臓器保存用の灌流液を灌流させるに際して、灌流液の温度を臓器の温度よりも所定の温度差があるように温度を管理し(以下、灌流工程という)、この温度管理された灌流液を上記臓器に灌流させた状態で該臓器の画像を取得し(以下、画像所得工程という)、上記画像を分析して、上記臓器における上記灌流液の灌流状態を確認し(以下、画像分析工程という)、確認された上記灌流状態に基づいて臓器の血流状態を判定する(血流状態判定工程)を行うことにより実施できる。
以下それぞれ説明する。
まず、生体から取り出された上記臓器を灌流液が投入されている臓器保持部に静置する。次に、上記臓器における主たる血管に灌流液注入用の管と灌流液排出用の管とを連結する。連結が完了した段階で、灌流液注入用の管から上述の所定温度に調整された灌流液を臓器内に投入することで灌流液の灌流を行う。この際の灌流液の上記の所定の温度は、上述の臓器の温度よりも0.5〜10℃の温度差がある温度である。
(画像取得工程)
上記灌流液を上記の血管内に注入し、臓器内部に満たした上で排出を行うことで臓器自体の温度と灌流液の温度との間の温度差を生じさせつつ、その状態の画像を撮影部たるカメラで撮影することで取得する。
そして、撮影した画像データはすぐにケーブルを介してコンピュータに転送され、コンピュータにおいて分析される。
(画像分析工程)
転送された画像データを、上記プログラムを用いて分析を行う。すなわち、臓器の画像から温度分布を把握し、把握された温度分布と、あらかじめ入力された臓器の血管の位置情報とを対比し、対比した結果把握された温度分布と臓器の血管の位置情報とに不整合な点がある場合にはその部分を特定し、不整合な位置が特定された場合、その情報を表示部に表示する。また、不整合な個所がない場合にはその旨表示部に表示する。
また、灌流液を流しながら所定時間ごとに画像を取得すると、灌流液の流動している臓器の部分は臓器温度が灌流液温度に一致するように上昇または下降することになるが、流動していない部分は温度変化が見られないので、灌流液を流してからの臓器の経時的な温度変化を追うことにより不整合な点を特定するように画像分析を行う。
(血流状態判定工程)
画像分析により確認された上記灌流状態に基づき、灌流液の流動がない門脈や動脈については血流が悪いと判断する。また、門脈や動脈の流動はあっても経時的に温度が灌流液温度にしたがって上昇又は下降しない場合には、微小循環を構成する毛細血管の血流が障害を有していることが想定される。このように画像分析の結果を受けて臓器のどの部分の血流がどのように障害を有しているかを判定して、その結果を表示部に表示する。
たとえば、ヒトの臓器(肝臓など)だけでなく、哺乳動物の臓器(例えばブタの肝臓など)でも、本発明の臓器保存装置を用いることが可能である。
図1に示す装置を用いて、臓器の保存を行うと共に温度差のある灌流液を流して血流状態を測定した。本実施例においては、体重20kg程度のブタを用い、全身麻酔のもとに開腹、大動脈より脱血し、心臓の停止時間に相当する温阻血時間を経て摘出した肝臓を用いた。
保存条件は、それぞれ門脈、肝動脈より0.2 ml/min/g、0.06ml/min/gの流量条件を基本条件とし、肝動脈に関しては拍動流を供給した。灌流液は、WU−gluconate液を基本として成分を調整したものを使用した。
計測は,臓器温度に対して5℃の温度差を有する灌流液を門脈から供給し、赤外線温度分布計測装置により2〜3秒間隔で温度分布画像情報を取得し、温度分布を可視化するとともに臓器上に設定した温度計測評価点での温度変化を整理し検討した。
この際撮影した画像を図3に示す。
また、図4に肝臓における各部位ごとの血流状態を調べた結果を示す。
図3には、低温側を白,高温側を黒とするグレースケールで示している。この例は、灌流保存条件の良好な復温灌流保存後の臓器における結果である。灌流液供給前((a) t =0s)においては灌流液供給用チューブならびに、臓器まわりの臓器ホルダーの温度が臓器に比べて低く示されているが、臓器に着目すると臓器全体に一様の温度分布を示しており、ここでは復温灌流保存後の状態であり、22〜24℃程度となっている。灌流開始後(b) t=40sにおいては、門脈の血管配置構造に対応して臓器内に枝状の低温域が示されている。ここで、中央下側の温度の変化しない領域は血管からの流動とは直接関係を持たない胆汁が集まる胆のうに対応する領域である。時間経過とともに、太い血管網から微小血管網へと灌流液が行き渡り、(d) t=293sにおいて臓器全体にわたり一様な温度分布となる。これらの空間的な温度変化情報を活用することで、臓器内の血管構造の健全性を可視化できる。
このように本発明の方法によれば、低侵襲かつ簡便に臓器内の流動情報を評価でき、臓器灌流後の臓器機能の評価や臓器灌流のための臓器配置の最適化などに適用可能であることがわかる。
また、別に用意した保存に失敗した肝臓を用いて、同様の試験を行ったケースを図4に示す。ブタ肝臓は5つの葉に分かれており、それぞれに門脈が分岐し血流が供給される。ここでは、5つの葉の中でも大きな4つの葉に着目し、その温度変化を評価した。図4に示す結果から明らかなように、流入部直近の計測点Cの変化と比較すると、A、B、Eにおいてはほぼ同様の温度変化を示し良好な流動特性が確保されていることが判るが、一方、計測点Dにおいては温度変化が他の計測点に比し小さく、充分に灌流液が供給されていなおらず、血流状態が悪いと考えられる。そこで実際に臓器を確認したところ、やはり計測店Dにあたる部分の状態の悪いことが確認された。このことから本発明の手法を用いることにより臓器内部の血流状態を正確に把握することが可能であることが判る。
Claims (3)
- 生体から分離した臓器に潅流液を灌流させて灌流保存する臓器保存装置であって、
臓器を保持する臓器保持部と、
上記灌流液の温度管理を行うと共に上記臓器への上記灌流液の灌流を行う灌流部と、
上記臓器保持部に保持された臓器を撮影する撮影部と、
上記撮影部により取得した画像に基づいて臓器における灌流液の流動状況を判定する判定部とを具備し、
上記温度管理部は、灌流液の温度を臓器の温度よりも0.5〜10℃の温度差があるように温度を管理することを特徴とする臓器保存装置。
- 生体から分離した臓器に灌流液を灌流させて臓器の血流を判定する装置であって、
臓器を保持する臓器保持部と、
上記灌流液を上記臓器と温度差のある状態に温度管理すると共に上記臓器への上記灌流液の供給を行う灌流部と、
上記臓器保持部に保持された臓器を撮影する撮影部と、
上記撮影部により取得した画像に基づいて臓器における灌流液の流動状況を判定する判定部とを具備し、
上記温度管理部は、灌流液の温度を臓器の温度よりも0.5〜10℃の温度差があるように温度を管理することを特徴とする血流判定装置。
- 生体から分離した臓器における血流状態の判定方法であって、
上記臓器に灌流液を灌流させるに際して、上記灌流液の温度を臓器の温度よりも0.5〜10℃の温度差があるように温度を管理し、
この温度管理された灌流液を上記臓器に灌流させた状態で該臓器の画像を取得し、
上記画像を分析して、上記臓器における上記灌流液の灌流状態を確認し、
確認された上記灌流状態に基づいて臓器の血流状態を判定する
ことを特徴とする血流状態の判定方法。
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