JP2016159274A - ピペットカートリッジ及びそれを備えた止水フィルタ付きピペット - Google Patents
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Abstract
【課題】止水能力の高いピペットカートリッジ及びそれを備えた止水フィルタ付きピペットを提供する。
【解決手段】本開示のピペットカートリッジ1は、多孔質樹脂焼結フィルタ15と、多孔質樹脂焼結フィルタ15を内包する収容部13と、一方の端部に配置されたピペット接続部11と、他方の端部に配置されたピペッター接続部12とを含むハウジング14とを含む。多孔質樹脂焼結フィルタ15は、吸水性ポリマー粒子と熱可塑性樹脂粒子とを含む焼結体である。多孔質樹脂焼結フィルタ15を構成する樹脂中の吸水性ポリマーの含有量は、好ましくは2質量%以上15質量%以下である。前記熱可塑性樹脂粒子が、好ましくは超高分子量ポリエチレン粒子を含む。
【選択図】図3
【解決手段】本開示のピペットカートリッジ1は、多孔質樹脂焼結フィルタ15と、多孔質樹脂焼結フィルタ15を内包する収容部13と、一方の端部に配置されたピペット接続部11と、他方の端部に配置されたピペッター接続部12とを含むハウジング14とを含む。多孔質樹脂焼結フィルタ15は、吸水性ポリマー粒子と熱可塑性樹脂粒子とを含む焼結体である。多孔質樹脂焼結フィルタ15を構成する樹脂中の吸水性ポリマーの含有量は、好ましくは2質量%以上15質量%以下である。前記熱可塑性樹脂粒子が、好ましくは超高分子量ポリエチレン粒子を含む。
【選択図】図3
Description
本開示は、ピペットの後端に装着して使用されるピペットカートリッジ、及び当該ピペットカートリッジを含む止水フィルタ付きピペットに関する。
種々の実験に使用される液体を吸引、排出する際に用いるピペット、特に生化学に使用される滅菌されたディスポーザブルピペット(以下「ピペット」と略称する。)は、ピペッターと呼ばれる吸引、排出装置に装着して使用される。一般的に、ピペット内に吸引した液体がピペッター内に流入する事を防止する為に、ピペットの基端部(ピペットの長手方向両端部のうちのピペッターに近い端部)に綿栓が装着されている。また、クリーンベンチ等の滅菌条件下でピペットを使用する場合、綿栓はピペッターからの異物や菌がピペット内部の液体に落下する事を防ぐ目的においても重要な役割を有する。その一方で、綿栓は使用時または輸送時においても異物発生の原因となり、特に近年再生医療や免疫治療といった臨床を目的とした生化学分野での使用においては大きな問題となっている。
綿栓由来異物の発生防止を目的として、綿栓に代えて不織布または高分子多孔質焼結成形品等のフィルタを用いたピペットカートリッジが開示されている(特許文献1)。
しかし、上記フィルタによる液体を塞き止める能力(以下「止水能力」と呼ぶ。)は十分ではなく、ピペッターの汚染をより確実に防止できるピペットカートリッジへの要請がある。
本開示は、一又は複数の実施形態において、止水能力の高いピペットカートリッジ、及び当該ピペットカートリッジを含む止水フィルタ付きピペットを提供する。
本開示のピペットカートリッジは、多孔質樹脂焼結フィルタと、前記多孔質樹脂焼結フィルタを内包する収容部と、一方の端部に配置されたピペット接続部と、他方の端部に配置されたピペッター接続部とを含むハウジングとを含み、前記多孔質樹脂焼結フィルタは、吸水性ポリマー粒子と熱可塑性樹脂粒子とを含む焼結体である。
本開示の止水フィルタ付きピペットは、本発明のピペットカートリッジと、ピペットとを含み、前記ピペットカートリッジが前記ピペットの基端部に装着されている。
本開示のピペットカートリッジ及び本開示のピペットカートリッジがピペットの基端部に装着された本開示の止水フィルタ付きピペットは、止水フィルタとして、吸水性ポリマー粒子と熱可塑性樹脂粒子とを含む焼結体を用いているので止水能力の高い。
次に、図面を用いて本開示のピペットカートリッジの一例を説明する。図1は、本開示のピペットカートリッジ及び本開示の止水フィルタ付きピペットの一例の使用状態を説明する、概念平面図であり、図2は、図1の部分拡大図であり、図3は、図2の断面図である。
図1に示されるように、ピペットカートリッジ1は、ピペッター3とピペット2とを連結する止水フィルタカートリッジであり、ピペット2とピペッター3の間に配置されて使用される。図2及び図3に示されるように、ピペットカートリッジ1は、ハウジング14と、ハウジング14内に配置された止水フィルタとして多孔質樹脂焼結フィルタ15とを含む。
ピペッター3により排出される空気は多孔質樹脂焼結フィルタ15を通ってピペット2に送られるので、多孔質樹脂焼結フィルタ15によって、ピペッター3からピペット2内部への落下菌等の異物混入が防止できる。また、ピペッター3により吸引される空気は多孔質樹脂焼結フィルタ15を通ってピペッター3に送られるので、ピペット2で過剰吸引した液体がピペッター3を汚染する事やピペッターの破損を抑制できる。
[ハウジング]
ハウジング14は、例えば、中空略円筒状であり、ピペット2と接続可能なピペット接続部11と、ピペッター3と接続可能なピペッター接続部12と、ピペット接続部11とピペッター接続部12との間に配置され多孔質樹脂焼結フィルタ15を収容するための収容部13とを含む。収容部13の内径は、多孔質樹脂焼結フィルタ15の外径よりも若干小さく形成され、多孔質樹脂焼結フィルタ15は、収容部13内に圧入され、ハウジング14から脱落することのないようになっている。
ハウジング14は、例えば、中空略円筒状であり、ピペット2と接続可能なピペット接続部11と、ピペッター3と接続可能なピペッター接続部12と、ピペット接続部11とピペッター接続部12との間に配置され多孔質樹脂焼結フィルタ15を収容するための収容部13とを含む。収容部13の内径は、多孔質樹脂焼結フィルタ15の外径よりも若干小さく形成され、多孔質樹脂焼結フィルタ15は、収容部13内に圧入され、ハウジング14から脱落することのないようになっている。
図1〜図3に示したピペットカートリッジ1では、ピペット接続部11が、ピペット2の内腔内に沿挿入される挿入部11aと、ピペット2の内腔よりも外径が大きくピペット2の基端側端面と当接する径大部11bとを含む。ピペットカートリッジ1では、挿入部11aの外径が、ピペット2の基端部における内径とほぼ等しく、ピペット接続部11がピペット2の基端部と嵌合により接続されるが、本開示のピペットカートリッジ1におけるピペット接続部11の形態はこれに限定されない。例えば、ピペット2の基端部がピペット接続部11の内腔に挿入されることにより両者が嵌合する形態であってもよい。ピペッター接続部12とピペッター3との接続方式は、ピペット2とピペッター3との従来から公知の接続方式と同じでよい。
図1〜図3に示したピペットカートリッジ1では、ハウジング14のうちの、収納部13とピペッター接続部12とからなる部分(カートリッジ1のピペット接続部11を除いた部分)が、内径及び外径が長手方向(気体の流通方向)に沿って一定な円筒体からなるが、本開示のピペットカートリッジはこの形態に限定されず、例えば、多孔質樹脂焼結フィルタ15が収納部13内の所定の位置に安定して保持されるように、円筒体の内面に多孔質樹脂焼結フィルタ15の端面が当接する段差が設けられたものであってもよい。
ハウジング14は、成形性、ディスポーザブル化、低コストの点を考慮してプラスチック樹脂により構成されていることが好ましいが、ハウジング14の外周面からの多孔質樹脂焼結フィルタ15の視認性が高いと好ましく、少なくとも収容部13は透明な材料から形成されていると、液体が過剰に吸い上げられた場合に、当該液体が多孔質樹脂焼結フィルタ15内で塞き止められた状態で吸引操作を停止することが出来る。ハウジング14の材料について特に制限はないが、透明性が高く、成形性が良好で、更には放射線滅菌耐性の高い、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、及びポリアクリロニトリルのうち少なくとも一つを含む熱可塑性樹脂が好ましい。
[多孔質樹脂焼結フィルタ]
多孔質樹脂焼結フィルタ15は、連続空孔を有し、通気性を有する焼結体であり、吸水性ポリマー粒子と、その他の熱可塑性樹脂粒子との混合物を鋳型に入れ、加熱及び加圧することにより得た焼結体である。止水フィルタとして、多孔質樹脂焼結フィルタ15を用いると、吸水性ポリマーにより液体が吸収されて液体によるピペッター3の汚染が効果的に抑制され、且つ、吸水性ポリマーの液体の吸収に伴う吸水性ポリマーの膨潤が熱可塑性樹脂によって抑制されるので、吸水性ポリマーによる液体の吸収に伴う圧力損失の増大が抑制される。
多孔質樹脂焼結フィルタ15は、連続空孔を有し、通気性を有する焼結体であり、吸水性ポリマー粒子と、その他の熱可塑性樹脂粒子との混合物を鋳型に入れ、加熱及び加圧することにより得た焼結体である。止水フィルタとして、多孔質樹脂焼結フィルタ15を用いると、吸水性ポリマーにより液体が吸収されて液体によるピペッター3の汚染が効果的に抑制され、且つ、吸水性ポリマーの液体の吸収に伴う吸水性ポリマーの膨潤が熱可塑性樹脂によって抑制されるので、吸水性ポリマーによる液体の吸収に伴う圧力損失の増大が抑制される。
多孔質樹脂焼結フィルタ15に含まれる吸水性ポリマーは、水に溶けることなく、自重の1〜数100倍もの水を吸収し、且つ保持する能力を有するポリマーである。吸水性ポリマーの純水に対する吸水能は、好ましくは50〜1,000ml/g、より好ましくは100〜1,000ml/gである。吸水性ポリマーには、例えば、一般的におむつ材料として使用されている吸水性ポリマー等を使用でき、例えば、架橋ポリアクリルアミドの部分加水分解物、架橋されたアクリル酸−アクリルアミド共重合体、架橋されたポリアクリル酸塩、架橋されたアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、架橋されたイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、および架橋されたカルボン酸変性ポリビニルアルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリスチレン(PS),スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS)、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂等が挙げられるが、多孔質樹脂焼結フィルタ15には、ハウジング14の収納部13に挿入される際、欠けたり、割れることないよう、適度な柔軟性が求められるため、これらの中でも、超高分子量ポリエチレン、又はEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)が好ましいが、吸水率が低く、寸法安定性に優れた、超高分子量ポリエチレンが好ましく、粘度法による平均分子量が100万以上700万以下の超高分子量ポリエチレンがより好ましく、粘度法による平均分子量が300万以上600万以下の超高分子量ポリエチレンがさらに好ましい。
多孔質樹脂焼結フィルタ15を構成する樹脂中の吸水性ポリマーの含有量は、高い止水能力が得られるという理由から、2質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、大気からの吸湿によって保存性が悪くなることを防止するという理由から、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
多孔質樹脂焼結フィルタ15が、熱可塑性樹脂粒子として超高分子量ポリエチレン粒子を含む場合、多孔質樹脂焼結フィルタ15を構成する樹脂における、吸水性ポリマーと超高分子量ポリエチレンの質量比(吸水性ポリマー/超高分子量ポリエチレン)は、高い止水能力が得られるという理由から、2/98以上が好ましく、5/95以上がより好ましく、大気からの吸湿によって保存性が悪くなることを防止するという理由から、15/85以下が好ましく、10/90以下がより好ましい。
多孔質樹脂焼結フィルタ15の連続空孔のサイズ(平均気孔径)は、ピペット2の吸引−排出動作が大きく妨げられることなく好適に行え、ピペッター3からピペット2への落下菌の混入を効果的に防止でき、且つ、ピペット2からピペッター3への液体の侵入が効果的に抑制されるという理由から、1μm以上20μm以下が好ましく、2μm以上15μm以下が更に好ましい。
多孔質樹脂焼結フィルタ15の気孔率(空隙率)は、ピペット2の吸引−排出動作が大きく妨げられることなく好適に行え、ピペッター3からピペット2への落下菌の混入を効果的に防止でき、且つ、ピペット2からピペッター3への液体の侵入が効果的に抑制されるという理由から、20%以上50%以下が好ましく、35%以上40%以下がより好ましい。
多孔質樹脂焼結フィルタ15の長手方向(気体の流通方向)の長さは、ピペッター3からピペット2への落下菌の混入を効果的に防止でき、且つ、ピペット2からピペッター3への液体の侵入が効果的に抑制されるという理由から、5mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましく、ピペット2の吸引−排出動作が大きく妨げられることなく好適に行えるという理由から50mm以下が好ましく、30mm以下がより好ましい。
多孔質樹脂焼結フィルタ15の形成に使用する吸水性ポリマー粒子と熱可塑性樹脂粒子は、真球状でも不定形でもよく、一次粒子からなるものでも、一次粒子が複数個凝集した二次粒子であってもよいが、均質な止水フィルタを得る観点から、粒径分布は可能な限り狭いと好ましい。
多孔質樹脂焼結フィルタ15の形成に適した吸水性ポリマー粒子の平均粒子径及び熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径は、ピペット2の吸引−排出動作が大きく妨げられることなく好適に行えるという理由から、1μm以上が好ましく、2μm以上がより好ましく、ピペッター3からピペット2への落下菌の混入を効果的に防止でき、且つ、ピペット2からピペッター3への液体の侵入が効果的に抑制されるという理由から、25μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましい。尚、吸水性ポリマー粒子の平均粒子径及び熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径は、粒子の透過型電子顕微鏡写真から粒子100個以上について個々に短径と長径とを測定し、それらを平均することにより得られる。また、吸水性ポリマー粒子の平均粒子径及び熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径は、焼結前と後とで、ほとんどかわらない。
ピペットカートリッジ1は、例えば、押し出し成形又は射出成形等の成形方法により形成されたハウジング14の収容部13内に、ピペッター接続部12側から多孔質樹脂焼結フィルタ15を圧入することにより形成できる。ピペットカートリッジ1は、包材により包装し、滅菌した態で市場に提供してもいし、例えば、プラスチック製ピペットの基端部にピペットカートリッジ1を装着して得られる止水フィルタ付きピペットを包材により包装し、これを滅菌してから市場に提供してもよい。ピペットカートリッジ1が装着されるピペットは、従来公知のピペットであってよい。
以下、本開示を以下の実施例及び比較例に基づいて説明するが、本開示はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
図2又は図3に示した形状であって、収納部における内径が5.0mmのポリスチレン製ハウジングを作成した。ハウジングのピペット接続部は10mlピペットの基端部と接続可能な形状とした。収納部の内腔内に多孔質樹脂焼結フィルタを圧入して、実施例1のピペットカートリッジを得た。多孔質樹脂焼結フィルタの直径は5.2mm、長手方向の長さは15mm、気孔率は35%である。多孔質樹脂焼結フィルタは、平均粒子径が5μmの吸水性ポリマー(物質名 架橋ポリアクリルアミドの部分加水分解物)粒子と、平均粒子径が5μmの超高分子量ポリエチレン(粘度法による重量平均分子量 約500万)粒子とを、質量比(吸水性ポリマー/超高分子量ポリエチレン)が2/98となるように混合し、これらを鋳型に充填した後、加温加圧下で押し固めることにより得た。鋳型内への吸水性ポリマー粒子と超高分子量ポリエチレン粒子の充填量、及びこれらの押し固めの際の温度及び圧力は、得られる焼結体が、止水フィルタとして使用されたときに、ピペット及びピペッターによる液体の吸引及び排出が従来どおり行える程度の気体の透過性を有するように設定した。
図2又は図3に示した形状であって、収納部における内径が5.0mmのポリスチレン製ハウジングを作成した。ハウジングのピペット接続部は10mlピペットの基端部と接続可能な形状とした。収納部の内腔内に多孔質樹脂焼結フィルタを圧入して、実施例1のピペットカートリッジを得た。多孔質樹脂焼結フィルタの直径は5.2mm、長手方向の長さは15mm、気孔率は35%である。多孔質樹脂焼結フィルタは、平均粒子径が5μmの吸水性ポリマー(物質名 架橋ポリアクリルアミドの部分加水分解物)粒子と、平均粒子径が5μmの超高分子量ポリエチレン(粘度法による重量平均分子量 約500万)粒子とを、質量比(吸水性ポリマー/超高分子量ポリエチレン)が2/98となるように混合し、これらを鋳型に充填した後、加温加圧下で押し固めることにより得た。鋳型内への吸水性ポリマー粒子と超高分子量ポリエチレン粒子の充填量、及びこれらの押し固めの際の温度及び圧力は、得られる焼結体が、止水フィルタとして使用されたときに、ピペット及びピペッターによる液体の吸引及び排出が従来どおり行える程度の気体の透過性を有するように設定した。
(実施例2)
質量比(吸水性ポリマー/超高分子量ポリエチレン)を5/95としたこと以外は実施例1と同様の方法で、実施例2のピペットカートリッジを作製した。
質量比(吸水性ポリマー/超高分子量ポリエチレン)を5/95としたこと以外は実施例1と同様の方法で、実施例2のピペットカートリッジを作製した。
(実施例3)
質量比(吸水性ポリマー/超高分子量ポリエチレン)を10/90としたこと以外は実施例1と同様の方法で、実施例3のピペットカートリッジを作製した。
質量比(吸水性ポリマー/超高分子量ポリエチレン)を10/90としたこと以外は実施例1と同様の方法で、実施例3のピペットカートリッジを作製した。
(実施例4)
吸水性ポリマー粒子と超高分子量ポリエチレン粒子の平均粒子径を10μmとしたこと以外は実施例1と同様の方法で、実施例4のピペットカートリッジを作製した。
吸水性ポリマー粒子と超高分子量ポリエチレン粒子の平均粒子径を10μmとしたこと以外は実施例1と同様の方法で、実施例4のピペットカートリッジを作製した。
(実施例5)
吸水性ポリマー粒子と超高分子量ポリエチレン粒子の平均粒子径を10μmとしたこと以外は実施例2と同様の方法で、実施例5のピペットカートリッジを作製した。
吸水性ポリマー粒子と超高分子量ポリエチレン粒子の平均粒子径を10μmとしたこと以外は実施例2と同様の方法で、実施例5のピペットカートリッジを作製した。
(実施例6)
吸水性ポリマー粒子と超高分子量ポリエチレン粒子の平均粒子径を10μmとしたこと以外は実施例3と同様の方法で、実施例6のピペットカートリッジを作製した。
吸水性ポリマー粒子と超高分子量ポリエチレン粒子の平均粒子径を10μmとしたこと以外は実施例3と同様の方法で、実施例6のピペットカートリッジを作製した。
(比較例1)
質量比(吸水性ポリマー/超高分子量ポリエチレン)を0/100としたこと以外は実施例4と同様の方法で、比較例1のピペットカートリッジを作製した。
質量比(吸水性ポリマー/超高分子量ポリエチレン)を0/100としたこと以外は実施例4と同様の方法で、比較例1のピペットカートリッジを作製した。
[止水性能評価試験]
実施例1〜6、比較例1のピペットカートリッジを各々10mlピペットの基端部に装着して得た止水フィルタ付きピペットを用いて着色水を吸引し、着色水を多孔質樹脂焼結フィルタに到達させた。着色水が多孔質樹脂焼結フィルタに到達してから更に10秒間ピペッターによる吸引を行った後の多孔質樹脂焼結フィルタを目視にて観察した。
実施例1〜6、比較例1のピペットカートリッジを各々10mlピペットの基端部に装着して得た止水フィルタ付きピペットを用いて着色水を吸引し、着色水を多孔質樹脂焼結フィルタに到達させた。着色水が多孔質樹脂焼結フィルタに到達してから更に10秒間ピペッターによる吸引を行った後の多孔質樹脂焼結フィルタを目視にて観察した。
比較例1のピペットカートリッジの多孔質樹脂焼結フィルタは、その全体が着色水により着色されていたのに対し、実施例1〜6のピペットカートリッジの多孔質樹脂焼結フィルタはいずれも一部のみが着色水により着色されており、ピペット側の半分を越えて着色されているものはなかった。実施例1〜3のピペットカートリッジを用いる場合よりも、実施例4〜6のピペットカートリッジを用いた場合の方が、着色水の吸引速度が速かった。また、多孔質樹脂焼結フィルタにおける吸収性ポリマーの含有量が多いものほど、止水性能が高い傾向がみられた。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で、上記以外の形態としても実施が可能である。本出願に開示された実施形態は一例であって、これらに限定はされない。本開示の範囲は、上述の明細書の記載よりも、添付されている請求の範囲の記載を優先して解釈され、請求の範囲と均等の範囲内での全ての変更は、請求の範囲に含まれるものである。
本開示のピペットカートリッジは、一般的な理化学分野に用いられるピペットに利用でき、特に細菌のコンタミネーションを防止することが必要な細胞培養用途、さらには細胞培養を用いた医薬品の製造及び再生医療等の分野で有用である。
1 ピペットカートリッジ
11 ピペット接続部
11a 挿入部
11b 径大部
12 ピペッター接続部
13 収納部
14 ハウジング
15 多孔質樹脂焼結フィルタ
2 ピペット
3 ピペッター
11 ピペット接続部
11a 挿入部
11b 径大部
12 ピペッター接続部
13 収納部
14 ハウジング
15 多孔質樹脂焼結フィルタ
2 ピペット
3 ピペッター
Claims (7)
- 多孔質樹脂焼結フィルタと、
前記多孔質樹脂焼結フィルタを内包する収容部と、一方の端部に配置されたピペット接続部と、他方の端部に配置されたピペッター接続部とを含むハウジングとを含み、
前記多孔質樹脂焼結フィルタは、吸水性ポリマー粒子と熱可塑性樹脂粒子とを含む焼結体である、ピペットカートリッジ。 - 前記多孔質樹脂焼結フィルタを構成する樹脂中の吸水性ポリマーの含有量が2質量%以上15質量%以下である、請求項1に記載のピペットカートリッジ。
- 前記熱可塑性樹脂粒子が、超高分子量ポリエチレン粒子を含む、請求項1又は2に記載のピペットカートリッジ。
- 前記多孔質樹脂焼結フィルタを構成する樹脂における、吸水性ポリマーと超高分子量ポリエチレンの質量比(吸水性ポリマー/超高分子量ポリエチレン)が、2/98以上15/85以下である、請求項3に記載のピペットカートリッジ。
- 前記多孔質樹脂焼結フィルタの気体の流通方向の長さが、5mm以上50mm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のピペットカートリッジ。
- 前記吸水性ポリマー粒子及び前記熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径がともに、2μm以上15μm以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のピペットカートリッジ。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載のピペットカートリッジと、ピペットとを含み、前記ピペットカートリッジが前記ピペットの基端部に装着されている止水フィルタ付きピペット。
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