JP2016158225A - ノード装置、転送方法、制御装置、及びプログラム - Google Patents

ノード装置、転送方法、制御装置、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】SDN(Software Defined Network)ネットワークシステムにて制御装置への負荷集中を回避するノード装置を提供する。【解決手段】通信パケットを受信すると、通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外であるか否か判定し、送信元が自ネットワークシステム外の場合には通信パケットに対してデータ通信を示す通信種別識別情報を含む専用ヘッダを付与した後に転送先を判定する。送信元が自ネットワークシステム内の場合には専用ヘッダに含まれる通信種別識別情報によって制御通信かデータ通信かを判定し、制御通信の場合には指定された処理を実行した後に転送先を判定し、データ通信の場合にはそのまま転送先を判定する。転送先が自ネットワークシステム外の場合には通信パケットから専用ヘッダを削除した後に送信し、転送先が自ネットワークシステム内の場合には通信パケットをそのまま送信する。【選択図】図5

Description

本発明は、ネットワークシステムにおけるノード装置、パケットの転送方法、ノード装置を制御する制御装置、及びコンピュータをノード装置として機能させるプログラムに関する。
Openflowなどのフローベースの転送先判定を行うSDN(Software Defined Network)ネットワークシステムでは、ノード装置間の通信パケットは全てデータ通信として処理される(例えば、非特許文献1を参照。)。そして制御通信は全て、制御装置とノード装置との間で交換される。制御通信の例としては、ノード装置がフローベースの転送先判定を行うためのフロー設定のためのメッセージ送受信や、フローを監視するためのOAM(Operations, Administration, and Maintenance)などがある。図1は、非特許文献1のノード装置100が行う処理を説明する図である。ノード装置100は、例えば、パケットを送信する送信部10と、パケットを受信する受信部14と、フローベースの転送先判定を行う転送先判定部11と、を備えたネットワークインターフェース(NIF)120を備える。さらにノード装置100は、各NIF120で転送先が判定されたパケットを送信部14へ引き渡す転送回路13と、制御装置による設定要求を自ノード装置の各NIF120に実施する設定機能部12と、を備える。
"OpenFlow Switch Specification Version 1.3.4", "2 Switch Components", Open Networking Foundation, March 27, 2014.
非特許文献のようなネットワークシステムに存在する課題について説明する。
(課題1)制御装置への負荷集中
図2は、課題1を説明する図である。例えば、OAMの監視用通信のような通信頻度が高く、通信遅延値が小さいことが求められる制御通信は、ノード装置間で直接交換することが望ましい。しかし、従来のSDNネットワークシステムは、フローを監視するためのOAMに関しては必ず制御装置を介して制御通信が行われるように設計されており、制御装置に負荷が集中することになり、制御装置に高い性能が求められる。例えば、通信の正常性を監視するOAMのContinuity check (CC)を3msec間隔で送信する場合、1フローあたり0.3 kilo packet per sec (kpps)の負荷となり、0.1 million flow (M flow)を扱うには、制御装置は30Mpps程度の負荷を処理することとなる。なお、一般的に30Mpps程度の処理を行う通信装置は、450Gbps程度の処理が可能な通信装置である。
(課題2)パケットの混信
図3は、課題2を説明する図である。従来のSDNネットワークシステムは、ノード装置間で交換されるパケット通信について、制御通信かデータ通信かを識別する機構は備えていない。ここで、パケットの特定領域に制御通信を識別する情報が付与されたパケットを制御装置に転送するようにノード装置を設定することはできる。しかし、例えば、SDNネットワークシステム外の装置が、制御通信を識別する情報を付与されたパケットと同一のパケットをSDNネットワークシステムに入力すると、ノード装置はそのパケットが制御信号なのか外部のネットワークから入力された信号なのか判別できず混信することになる。
(課題3)フロー管理上の不具合
従来のSDNネットワークシステムは、例えばEthernet(登録商標)やIPなどの個別プロトコルで規定されたOAMのCC通信については実施可能であるが、フローに対するOAMの実施に次のような課題がある。
例えば、制御装置がノード装置に対してCCによる監視対象のフロー情報とOAM情報とを組にしたフローエントリを追加し、さらに制御装置がノード装置に対して監視対象のフロー情報とOAM情報とを付与したCCパケットを送信することで、フローの監視を行うことは可能である。しかし、監視対象のフローのパケットを生成できる装置であって制御装置以外である装置が、OAM情報と等価な情報をパケットに付与する可能性があり、課題2と同様にパケットの混信が発生することがある。さらに、監視対象のフローとOAM用のフローとで異なるフローエントリが作られることでフローエントリの数が増え、全てのフローを監視するためにはフローエントリが二倍必要になる。また、検査対象のフローエントリが誤操作や誤動作によって消去されたとしてもOAM用のフローエントリさえ残っていれば到達性が確保されているように見える。このように、フローの管理上の困難性が発生することになる。
一方、監視対象のフロー情報とOAM情報とを組にしたフローエントリを追加しない方法も考えられる。制御装置がノード装置に対して監視対象のフロー情報とOAM情報とを付与したCCパケットのTime To Live(TTL)値を少なく設定して、フローエントリに依らずにOAM情報を付与したパケットを制御装置に戻すことでフローの監視を行う。しかし、監視対象のフローのパケットを生成する装置であって制御装置以外である装置が、TTL値を含めてOAM情報と等価な情報をパケットに付与する可能性があり、課題2と同様にパケットの混信が発生することがある。さらに、監視区間の最後のノード装置では、フローエントリとパケットとのマッチング結果が設定値と異なっていたとしてもTTL値が0であることのみで制御装置にパケットを転送してしまうことから、監視対象のフローのフローエントリの正常性を監視することが困難である。
(課題4)プロトコルに対する柔軟性
従来のSDNネットワークシステムは、フローのL2がEthernet(登録商標)であることを前提としてマッチングを行うため、例えばEthernet(登録商標)とは異なる規格のL2プロトコルを扱うことができないという課題があった。
また、従来のSDNネットワークシステムは、フローマッチングのルールはEthernet(登録商標)/IP/TCPなどの標準で規定されたプロトコルスイートを前提として固定的に定められている。このため、例えば、フローマッチングを効率的に行うために既存のフローマッチングの仕組みと異なる仕組みのフローマッチングを導入することが困難という課題もある。
(課題5)フロー数の制限
従来のSDNネットワークシステムのノード装置におけるフローマッチングは様々なフローを扱えるようにマッチングを行うフィールドが長く、かつ、任意ビットのマッチングルール(パケットのマッチング対象のビットが0と1とのいずれであってもマッチングするようなマッチングのルール)を扱うことができるように設計されているが、この設計は、フローエントリが長くなることで多くのメモリを消費する課題と、マッチングにかかる計算が複雑になる課題を持ち、ノード装置が収容可能なフロー数が増やしにくい。
そこで、本発明は、上記課題1〜5を解決する、ノード装置、転送方法、制御装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、ネットワークシステムの外部から流入するパケットに専用ヘッダを付与して制御通信とデータ通信を識別し、ネットワークシステムの外部へ流出するパケットから専用ヘッダを削除して既存のネットワークシステムとも通信可能とすることとした。
具体的には、本発明に係るノード装置は、通信パケットのフロー情報を用いた転送先判定を行うネットワークシステムのノード装置であって、
受信部で受信された通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外であるか自ネットワークシステム内であるかを判定する送信元判定部と、
前記送信元判定部の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットに対してデータ通信を示す通信種別識別情報を含む専用ヘッダを付与する専用ヘッダ付与部と、
前記送信元判定部の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム内の場合に、専用ヘッダに含まれる通信種別識別情報に基づいて前記通信パケットが制御通信かデータ通信かを判定するパケット種別判定部と、
前記パケット種別判定部の判定で前記通信パケットが制御通信である場合に、該通信パケットに指定された処理を実行する制御通信処理部と、
前記専用ヘッダ付与部で専用ヘッダを付与された通信パケット、前記パケット種別判定部でデータ通信と判定された通信パケット、及び前記制御通信処理部で処理された通信パケットの転送先を判定する転送先判定部と、
前記転送先判定部の判定で前記通信パケットの転送先が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットから専用ヘッダを削除する専用ヘッダ削除部と、
前記専用ヘッダ削除部で専用ヘッダを削除された通信パケット、及び前記転送先判定部で転送先が自ネットワークシステム内と判定された通信パケットを送信する送信部と、
を備えることを特徴とする。
具体的には、本発明に係る転送方法は、ネットワークシステムのノード装置で通信パケットのフロー情報を用いた転送先判定を行う転送方法であって、
受信部で受信された通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外であるか自ネットワークシステム内であるかを判定する送信元判定手順と、
前記送信元判定手順の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットに対してデータ通信を示す通信種別識別情報を含む専用ヘッダを付与する専用ヘッダ付与手順と、
前記送信元判定手順の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム内の場合に、専用ヘッダに含まれる通信種別識別情報に基づいて前記通信パケットが制御通信かデータ通信かを判定するパケット種別判定手順と、
前記パケット種別判定手順の判定で前記通信パケットが制御通信である場合に、該通信パケットに指定された処理を実行する制御通信処理手順と、
前記専用ヘッダ付与手順で専用ヘッダを付与された通信パケット、前記パケット種別判定手順でデータ通信と判定された通信パケット、及び前記制御通信処理手順で処理された通信パケットの転送先を判定する転送先判定手順と、
前記転送先判定手順の判定で前記通信パケットの転送先が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットから専用ヘッダを削除する専用ヘッダ削除手順と、
前記専用ヘッダ削除手順で専用ヘッダを削除された通信パケット、及び前記転送先判定手順で転送先が自ネットワークシステム内と判定された通信パケットを送信する送信手順と、
を行うことを特徴とする。
具体的には、本発明に係る制御装置は、通信パケットのフロー情報を用いた転送先判定を行うネットワークシステムのノード装置を制御する制御装置であって、
前記ノード装置の、
送信元判定部に、受信部で受信された通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外であるか自ネットワークシステム内であるかを判定させ、
専用ヘッダ付与部に、前記送信元判定部の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットに対してデータ通信を示す通信種別識別情報を含む専用ヘッダを付与させ、
パケット種別判定部に、前記送信元判定部の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム内の場合に、専用ヘッダに含まれる通信種別識別情報に基づいて前記通信パケットが制御通信かデータ通信かを判定させ、
制御通信処理部に、前記パケット種別判定部の判定で前記通信パケットが制御通信である場合に、該通信パケットに指定された処理を実行させ、
転送先判定部に、前記専用ヘッダ付与部で専用ヘッダを付与された通信パケット、前記パケット種別判定部でデータ通信と判定された通信パケット、及び前記制御通信処理部で処理された通信パケットの転送先を判定させ、
専用ヘッダ削除部に、前記転送先判定部の判定で前記通信パケットの転送先が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットから専用ヘッダを削除させ、
送信部に、前記専用ヘッダ削除部で専用ヘッダを削除された通信パケット、及び前記転送先判定部で転送先が自ネットワークシステム内と判定された通信パケットを送信させる
ことを特徴とする。
通信パケットのフロー情報を用いた転送先判定を行うネットワークシステムにおいて、外部から流入するパケットに専用ヘッダの付与し、外部へ流出するパケットから専用ヘッダを除去することで、データ通信と制御通信を明確に識別できノード装置間で混信を防いで制御通信を扱うことが可能となる(課題2の解決)。さらに、ノード装置間で直接通信可能となるため制御装置の負荷が低減される(課題1の解決)。従って、本発明は、課題1と課題2を解決できるノード装置、転送方法、及び制御装置を提供することができる。
本発明に係るノード装置の前記転送先判定部は、
通信パケットの転送先の判定に前記専用ヘッダを考慮する拡張転送先判定部と、
通信パケットの転送先の判定に前記専用ヘッダを考慮しないシフト転送先判定部と、
前記専用ヘッダに基づいて通信パケットを前記拡張転送先判定部か前記シフト転送先判定部に振り分けるパケット振分部と、
を有することを特徴とする。
パケットによって拡張転送先判定部とシフト転送先判定部を切り替えることで、フローのOAMを確実に実施でき(課題3の解決)、かつ、既存のネットワークシステムとの後方互換性を保つことができる。後方互換性を保つことができる理由は次の通りである。専用ヘッダ付与部は、受信したパケット全てに専用ヘッダを付与するが、既存ヘッダも残しており、従来のプロトコルスイート(Ethernet(登録商標)/IP/TCP系)のパケットであれば、シフト転送先判定部は既存ヘッダを用いてフローマッチングできる。このため、本発明は、既存のネットワークシステムとの後方互換性を保つことができる。
本発明に係るノード装置の前記パケット種別判定部は、
前記通信パケットがデータ通信と判定した場合に、前記通信パケットのプロトコルスイートを識別する情報を前記専用ヘッダに付与する機能を有することを特徴とする。
新しいL2プロトコルを処理可能となる効果や、既存のプロトコルスイートとは異なるプロトコルスイートで構成されるフローを、既存のプロトコルスイートと併存させて処理することが可能となる(課題4の解決)。
本発明に係るノード装置の前記拡張転送先判定部は、
通信パケットが自ネットワークシステム内にある他のノード装置を転送先とする場合に、前記通信パケットに専用ラベルフィールドを形成して前記他のノード装置の転送ラベルを付与、又は前記専用ラベルフィールドの転送ラベルを書き換え、
他の場合に、前記専用ラベルフィールドの転送ラベルを削除する
機能を有することを特徴とする。
パケットに専用ラベルフィールドを形成し、転送先のノード装置のラベルを付与することで、ノード装置間でのフローマッチングを単純化でき、フローテーブルを小さく抑え、かつ、パケットを高速に転送することができる(課題5の解決)。
本発明に係るプログラムは、コンピュータを前記ノード装置として機能させる。本発明に係るノード装置はコンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
本発明は、上記課題1〜5を解決する、ノード装置、転送方法、制御装置、及びプログラムを提供することができる。
ノード装置が行う処理を説明する図である。 本発明が解決しようとする課題を説明する図である。 本発明が解決しようとする課題を説明する図である。 本発明に係るノード装置と制御装置を含むネットワークシステムの構成例を説明する図である。(a)(b)(c)は図15に説明するパケットのフォーマットである。 本発明に係るノード装置が行う処理を説明する図である。 本発明に係るノード装置が行うデータ通信設定を説明するシーケンス図である。 本発明に係るノード装置が行う制御通信設定を説明するシーケンス図である。 本発明がどのように課題を解決したかを説明する図である。 本発明がどのように課題を解決したかを説明する図である。 本発明に係るノード装置が行う処理を説明する図である。 本発明に係るノード装置のシフト転送先判定部の動作を説明する図である。 本発明に係るノード装置と制御装置を含むネットワークシステムの構成例を説明する図である。 本発明に係るノード装置が行う処理を説明する図である。 本発明に係るノード装置が行うデータ通信設定を説明するシーケンス図である。 本発明に係るノード装置と制御装置を含むネットワークシステムでのパケットフォーマットの例を説明する図である。 本発明に係るノード装置と制御装置を含むネットワークシステムでのパケットフォーマットの例を説明する図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(実施形態1)
図4は、本実施形態のネットワークシステム301の構成例を説明する図である。ネットワークシステム301は、SDNネットワークシステムであり、複数の第一ノード装置101とこれらを制御する制御装置150を含む。これらの装置は相互に接続され、データ通信及び制御通信を行うことができる。
第一ノード装置101の一部又は全部は、ネットワークシステム301の外部のネットワークシステム(300A、300B)が含む第二ノード装置100と接続している。第二ノード装置100は、図1で説明したノード装置100である。
図4には、ネットワークシステム301で送受されるパケットのフォーマット(a)(b)(c)も記載している。図15にフォーマット(a)(b)(c)の具体例を説明する。ネットワークシステム301とネットワークシステム(300A、300B)との間で送受されるパケットのフォーマットは従来から規定されている図15のフォーマット(a)である。一方、ネットワークシステム301内で転送されるデータ通信のパケットフォーマットは図15のフォーマット(b)であり、制御通信のパケットフォーマットは図15のフォーマット(c)である。
図5は、第一ノード装置101が行う処理を説明する図である。第一ノード装置101は、通信パケットのフロー情報を用いた転送先判定を行うネットワークシステムのノード装置であって、
受信部で受信された通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外であるか自ネットワークシステム内であるかを判定する送信元判定部21と、
送信元判定部21の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットに対してデータ通信を示す通信種別識別情報を含む専用ヘッダを付与する専用ヘッダ付与部22と、
送信元判定部21の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム内の場合に、専用ヘッダに含まれる通信種別識別情報に基づいて前記通信パケットが制御通信かデータ通信かを判定するパケット種別判定部(23a、23b)と、
パケット種別判定部(23a、23b)の判定で前記通信パケットが制御通信である場合に、該通信パケットに指定された処理を実行する制御通信処理部(24a、24b)と、
専用ヘッダ付与部22で専用ヘッダを付与された通信パケット、パケット種別判定部23aでデータ通信と判定された通信パケット、及び制御通信処理部24aで処理された通信パケットの転送先を判定する転送先判定部11aと、
転送先判定部11aの判定で前記通信パケットの転送先が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットから専用ヘッダを削除する専用ヘッダ削除部25と、
専用ヘッダ削除部25で専用ヘッダを削除された通信パケット、及び転送先判定部11aで転送先が自ネットワークシステム内と判定された通信パケットを送信する送信部14と、
を備えることを特徴とする。
第一ノード装置101のNIF121は、受信部10、送信元判定部21、専用ヘッダ付与部22、パケット種別判定部(23a、23b)、制御通信処理部(24a、24b)、転送先判定部11a、専用ヘッダ削除部25、及び送信部14を有する。また、第一ノード装置101は、各NIF121で転送先が判定されたパケットをパケット種別判定部23bへ引き渡す転送回路13と、制御装置による設定要求を自ノード装置の各NIF121に実施する設定機能部12と、を備える。
第一ノード装置101の動作を詳細に説明する。
受信部10は、パケットを第一ノード装置101外から受信する(ステップS401)。受信部10が受信するパケットのフォーマットは、第一ノード装置101が含まれるSDNネットワークシステム301外からのデータ通信であれば図15のフォーマット(a)であり、制御装置150等SDNネットワークシステム301内で生成された制御通信であれば図15のフォーマット(c)である。
送信元判定部21の判定部1は、装置の記憶域に予めターミナルなどから設定された設定値が制御装置150と接続するNIFであることを示す場合に、受信したパケットを設定機能部12に送る(ステップS402)。
設定機能部12は制御装置150からの設定要求を解釈し、各NIF121に必要な設定を施す(ステップS403)。なお、本実施形態では制御装置150と接続されるNIFとそれ以外のNIFとを共通化しているが、制御装置150と接続されるNIFとを他のNIFとで種別を分けて設置しても良い。
送信元判定部21の判定部2は、制御装置150から予め通知された設定情報によって、NIF121の接続先がSDNネットワークシステム外の装置であるかを識別する。判定部2は、NIF121の接続先がSDNネットワークシステム外の装置である場合、パケットを専用ヘッダ付与部22に送り、それ以外の場合、パケットを通信種別情報判定部23aに送る(ステップS405、S406)。
専用ヘッダ付与部22は、通信種別がデータ通信であることを示す専用ヘッダをパケットに付与する(ステップS407)。ここで、当該データ通信のパケットのフォーマットが図15のフォーマット(a)からフォーマット(b)となる。
通信種別情報判定部23aはパケットの専用ヘッダの通信種別を示す情報によりデータ通信であるか、制御通信であるかを判定して(ステップS408)、データ通信である場合、該パケットを転送先判定部11aに送り、それ以外の場合、該パケットを制御通信処理部24aに送る(ステップS409)。
転送先判定部11aは、パケットの専用ヘッダを含む情報を用いて、フローテーブルからパケットのフローを検索し、該パケットの適切な出力先NIFを選択して待ち行列に格納する(ステップS410)。
転送回路13は各NIFの転送先判定部11aの待ち行列をチェックし、適切な出力先NIFへ順次パケットを転送する(ステップS411)。
制御通信処理部24aは、制御通信のパケットを受信すると、制御装置から予め要求された処理があればその処理をパケットに施し、該パケットが自分宛であるかを確認し(ステップS412)、自分宛である場合は受信し、それ以外の場合は転送先判定部11aに送る(ステップS413)。また、制御通信処理部24aは、制御装置150からパケット生成の要求を受けると、要求に従って、例えばOAM用のCCパケットを生成して転送先判定部11aに送る(ステップS414)。
通信種別情報判定部23bは、転送回路13を経由してきたパケットの専用ヘッダの種別情報により、該パケットがデータ通信か制御通信かを判定し(ステップ415)、データ通信である場合、判定部3へ送り、制御通信である場合、制御通信処理部24bへ送る(ステップS416)。
制御通信処理部24bは、制御パケットを受信すると、制御装置150から予め要求された処理があればその処理をパケットに施し(ステップS417)、該パケットが自分宛であるかを確認し、自分宛である場合は受信し、それ以外は判定部3に転送する(ステップS418)。
判定部3は、制御装置150から予め通知された設定情報によって、NIFの接続先がSDNネットワークシステム外の装置であるかを識別する(ステップS419)。判定部3は、NIFの接続先がSDNネットワークシステム外の装置である場合、パケットを専用ヘッダ除去部25に送り、それ以外の場合、パケットを送信部14に送る(ステップS420)。
専用ヘッダ除去部25は、専用ヘッダをパケットから除去して送信部14へ送る(ステップS421)。ここで、データ通信のパケットのフォーマットが図15のフォーマット(b)からフォーマット(a)となる。
送信部14は、パケットを第一ノード装置外(他の第一ノード装置101、制御装置150、又は第二ノード装置100)へ送信する(ステップS422)。
制御装置150は、通信パケットのフロー情報を用いた転送先判定を行うネットワークシステムのノード装置101を制御する制御装置であって、
ノード装置101の、
送信元判定部21に、受信部10で受信された通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外であるか自ネットワークシステム内であるかを判定させ、
専用ヘッダ付与部22に、送信元判定部21の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットに対してデータ通信を示す通信種別識別情報を含む専用ヘッダを付与させ、
パケット種別判定部(23a、23b)に、送信元判定部21の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム内の場合に、専用ヘッダに含まれる通信種別識別情報に基づいて前記通信パケットが制御通信かデータ通信かを判定させ、
制御通信処理部(24a、24b)に、パケット種別判定部(23a、23b)の判定で前記通信パケットが制御通信である場合に、該通信パケットに指定された処理を実行させ、
転送先判定部11aに、前記専用ヘッダ付与部で専用ヘッダを付与された通信パケット、パケット種別判定部23aでデータ通信と判定された通信パケット、及び制御通信処理部24aで処理された通信パケットの転送先を判定させ、
専用ヘッダ削除部25に、転送先判定部11aの判定で前記通信パケットの転送先が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットから専用ヘッダを削除させ、
送信部14に、専用ヘッダ削除部25で専用ヘッダを削除された通信パケット、及び転送先判定部11aで転送先が自ネットワークシステム内と判定された通信パケットを送信させる
ことを特徴とする。
図6及び図7は、第一ノード装置101が図5で説明した処理を行うように制御装置150から各第一ノード装置101に対して行う設定シーケンスを説明する図である。図6は、データ通信についての設定を説明し、図7は制御通信についての設定を説明したものである。なお、当該設定は、制御装置から各第一ノード装置101へプログラムを送り、各第一ノード装置101に該プログラムを実行させることで実施することができる。
まず、図6のデータ通信に関する設定から説明する。設定前の状態では、第二ノード装置100から転送されてきたパケット(フォーマット(a))は、SDNネットワークシステム301内でのフォーマットと異なるため、第一ノード装置101で破棄される。
制御装置から第一ノード装置へ設定のプログラムが送られ(ステップS111、S113)、設定が開始される。ステップS111は、第二ノード装置100に接続される第一ノード装置101の受信部10で受信するパケットに、通信種別がデータ通信の専用ヘッダを付与する設定と、第二ノード装置100に接続される第一ノード装置101の送信部14で送信するパケットから専用ヘッダを除去する設定の要求である。ステップS113は、第一ノード装置101の転送判定部11aでデータ通信パケットを転送する設定の要求である。ステップS112及びステップS114は、それぞれステップS111及びステップS113の要求を実施する。そして、第一ノード装置101の設定が終了した後、第二ノード装置100から転送されてきたパケット(フォーマット(a))は、第一ノード装置101で専用ヘッダが付加されてフォーマット(b)となり、SDNネットワークシステム301内で転送が可能になる。そして、当該パケットは、SDNネットワークシステム301から流出する際に第一ノード装置101で専用ヘッダが削除され、フォーマット(a)に戻る。このため、従前の第二ノード装置100は、当該パケットを受信することができる。すなわち、従前のSDNネットワーク300AからSDNネットワーク300Bへパケット転送がなされる場合であっても、パケットフォーマットが異なるSDNネットワーク301が存在を考慮せずパケットの転送が可能となる。
続いて、図7の制御通信に関する設定を説明する。制御装置150から各第一ノード装置101へ設定のプログラムが送られ、設定が開始される。ステップS121、ステップS122、及びステップS123は、それぞれ第一ノード装置101の制御通信処理部(24a、24b)に制御通信のパケットについての送信、転送、及び受信を設定する要求である。そして、それぞれの第一ノード装置101は、ステップS124、ステップS125、及びステップS126で制御通信のパケットについての送信、転送、及び受信を設定する。設定が完了した後は、第一ノード装置(1)で送信された制御通信のパケットが第一ノード装置(2)で転送され、第一ノード装置(3)で受信される。なお、第一ノード装置(2)は、制御通信のパケットの受信タイムアウト等で故障を検知した場合(ステップS127)、制御装置150へ故障検知を通知する(ステップS128)。
図8は、本実施形態のSDNネットワークシステムが課題1を解決できていることを説明する図である。図8(a)は、従前の課題1を有するネットワークシステムであり、制御装置150は監視を含む全ての制御通信の始点と終点になるため、非常に高負荷となっていた。図8(b)は、本実施形態のネットワークシステムであり、第一ノード装置101は監視などの制御通信をノード装置間で交換し、故障などを検知した場合のみ制御装置150に通知する。このため、制御装置150は、制御通信として設定と故障報告受信のみ行うので負荷が大幅に低減する。従って、本実施形態のSDNネットワークシステムは課題1を解決している。
図9は、本実施形態のSDNネットワークシステムが課題2を解決できていることを説明する図である。図9(a)は、従前の課題2を有するネットワークシステムであり、SDNネットワークシステム300AからSDNネットワークシステム300Bへ送信したパケットがSDNネットワークシステム300C内の制御通信に使用される情報と同じ情報を持つ場合、制御装置に誤転送されてしまっていた。図9(b)は、本実施形態のSDNネットワークシステム301であり、SDNネットワークシステム300Aから送信されたパケットはSDNネットワークシステム301内で必ずデータ通信として区分されるため、制御装置150に誤転送されることはなく、宛先のSDNネットワークシステム300Bへ転送される。従って、本実施形態のSDNネットワークシステムは課題2を解決している。
(実施形態2)
本実施形態のネットワークシステムの構成及びパケットのフォーマットは、実施形態1と同じである。
図10は、第一ノード装置101Aが行う処理を説明する図である。第一ノード装置101Aと図5の第一ノード装置101との違いは、転送判定部11aが判定部4、シフト転送先判定部31、及び拡張転送先判定部32で構成されている点である。すなわち、転送先判定部11aは、通信パケットの転送先の判定に前記専用ヘッダを考慮する拡張転送先判定部32と、通信パケットの転送先の判定に前記専用ヘッダを考慮しないシフト転送先判定部31と、前記専用ヘッダに基づいて通信パケットを拡張転送先判定部32かシフト転送先判定部31に振り分けるパケット振分部(判定部4)と、
を有する。
図11は、シフト転送先判定部31が転送先を判定する手法を説明する図である。図11(b)及び(c)は、図4(b)及び(c)で説明したフォーマットと同じである。シフト転送先判定部31は、パケットの専用ヘッダを除いた部分を用いて、フローテーブルからパケットのフローを検索し、該パケットの適切な出力先NIFを選択して待ち行列に格納する。拡張転送先判定部32は、パケットの専用ヘッダを含む情報を用いて、フローテーブルからパケットのフローを検索し、該パケットの適切な出力先NIFを選択して待ち行列に格納する。
判定部4は、設定情報(シフト転送先判定部へ転送されるプロトコルスイート値のリスト、または、拡張転送先判定部へ転送されるプロトコルスイート値のリストのいずれかもしくは両方)が制御装置150から予め通知されている。あるいは、判定部4は、第一ノード装置の記憶域に設定情報(同上)が予めターミナルなどから設定されている。そして、判定部4は、上記設定情報のいずれかをもしくは両方を用い、受信したパケットの専用ヘッダフィールドのプロトコルスイート値に基づいて当該パケットをシフト転送先判定部へ送るか、拡張転送先判定部に送るかを決定する。
本実施形態の第一ノード装置101Aが課題3を解決することを説明する。課題3を再度説明すれば、次の通りである。
従前のSDNネットワークシステムでは、OAM情報を付与されたパケットをノード装置が監視パケットと峻別して制御装置に転送する場合、かつ、制御装置以外がOAM情報と等価な情報をデータ通信のパケットに付与した場合に、
(不具合1)制御装置以外にてOAM情報と等価な情報を付与されたデータ通信のパケットがノード装置にて誤って監視パケットとして処理されてしまう可能性、
(不具合2)ノード装置にて監視対象であるデータ通信のフローとOAM用のフローとで異なるフローエントリが作られることでフローエントリの数が増え、全てのフローを監視するためにはフローエントリが二倍必要
(不具合3)監視対象のフローエントリが誤操作や誤動作によって消去されたとしてもOAM用のフローエントリさえ残っていれば到達性が確保されているように見える可能性、
という不具合があった。
本実施形態では、制御装置以外にてOAM情報と等価な情報を付与されたいずれのパケットも専用ヘッダが更に付与されてデータ通信パケットとして峻別可能となっている。このため、ノード装置にて誤って監視パケットとして処理されることがなくなり上記不具合1を解消できる。そして、シフト転送先判定部でデータ通信と制御通信とが同じフローテーブルを通ることができるようになるので、フローエントリが無駄に増加することを防止でき上記不具合2を解消できる。さらに、本実施形態は、監視対象のフローとOAM用のフローと2つ必要であったところ1つのフローで済むため、フローエントリが誤操作や誤動作によって消去されたことを容易に認知でき、上記不具合3を解消できる。
(実施形態3)
図12は、本実施形態のネットワークシステムの構成を説明する図である。図16は、本実施形態のパケットのフォーマット例を説明する図である。ネットワークシステム301とネットワークシステム(300A、300B)との間で送受されるパケットのフォーマットは従来から規定されている図16のフォーマット(a)である。図16のフォーマット(a)は図15のフォーマット(a)と同じである。一方、ネットワークシステム301内で転送されるデータ通信のパケットフォーマットは図16のフォーマット(d)又はフォーマット(e)であり、制御通信のパケットフォーマットは図16のフォーマット(f)又はフォーマット(g)である。
図13は、第一ノード装置101Bが行う処理を説明する図である。第一ノード装置101Bと図10の第一ノード装置101Aとの違いは、パケットに付与する専用ヘッダの記載事項とパケットにさらに転送ラベルを付与する点である。すなわち、パケット種別判定部23aは、前記通信パケットがデータ通信と判定した場合に、前記通信パケットのプロトコルスイートを識別する情報を前記専用ヘッダに付与する機能を有する。さらに、拡張転送先判定部32は、通信パケットが自ネットワークシステム内にある他のノード装置を転送先とする場合に、前記通信パケットに専用ラベルフィールドを形成して前記他のノード装置の転送ラベルを付与、又は前記専用ラベルフィールドの転送ラベルを書き換え、他の場合に、前記専用ラベルフィールドの転送ラベルを削除する機能を有する。
図14は、第一ノード装置101Bが図13で説明した処理を行うように制御装置150から各第一ノード装置101Bに対して行うデータ通信の設定シーケンスを説明する図である。図14を説明する。ステップS111及びステップS112は実施形態1の説明と同じである。ステップS112が終了した後、制御装置150は、フローの経路となる第一ノード装置を計算し、経路となる第一ノード装置のNIFごとに払い出す(パケットの転送先を決定する)ラベル情報の値(転送ラベル)を決定し、各第一ノード装置へ通知する(ステップS213)。そして、第一ノード装置101Bは拡張転送先判定部32へパケット転送先のノード装置とパケット送受信を可能とするようにラベルを設定する。そして、第一ノード装置101Bの設定が終了した後、第二ノード装置100から転送されてきたパケット(フォーマット(a))は、第一ノード装置(1)で専用ヘッダとラベルフィールドが付加されてフォーマット(e)となり、ラベルAが書き込まれる。そして、このパケットはラベルAが付与されたパケットの転送先として示される第一ノード装置(2)へ転送され、ラベルAがラベルBに書き替えられる。さらにこのパケットはラベルBが付与されたパケットの転送先として示される第一ノード装置(3)へ転送され、専用ヘッダフィールドとラベルフィールドが除去され、フォーマット(a)に戻る。このため、従前の第二ノード装置100は、当該パケットを受信することができる。すなわち、従前のSDNネットワーク300AからSDNネットワーク300Bへパケット転送がなされる場合であっても、パケットフォーマットが異なるSDNネットワーク301が存在を考慮せずパケットの転送が可能となる。
本実施形態の第一ノード装置101Bが課題4、5を解決することを説明する。
第一ノード装置101Bは、パケットがデータ通信である場合に、データ通信のプロトコルスイートを識別する情報であるデータ通信プロトコル識別情報を専用ヘッダに付与する(図16のフォーマット(d)参照。)。この機能によって、既存のSDNネットワークシステムでは難しかったプロトコルスイートの追加・削除が容易となる。例えばフローの先頭だけを完全一致検索することを前提として作られたプロトコルスイートを処理するノード装置では、既存に比べて少ないメモリ量と少ない計算時間で転送先の判定が可能となり、より安価に多数のフローを収容可能なノード装置を実施可能となる。
具体的には、フローの先頭で部分一致検索をするIPは、検索結果が複数出てきてそれらを絞り込むための処理が必要であったり、部分一致に利用する範囲を変えるための処理が必要である。しかし、フローの先頭を完全一致検索するEXACT MATCHは、これらの処理が不要なのでIPより少ないメモリ量と少ない計算時間で転送先の判定が可能となる。
[付記]
以下は、本発明に係るノード装置、転送方法、制御装置、及びプログラムについて説明したものである。
本発明が解決すべき課題は、
(1)Openflowでノード装置間の制御通信(例えばフローのOAM)を行うための機構
(2)OpenflowでEthernet(登録商標)/IP/TCP系のプロトコルスイートで組まれたフロー以外を扱うための機構
(3)Openflowで効率的にパケットを転送するための機構
を備えるノード装置、転送方法、制御装置、及びプログラムを提供することである。
このため、本発明は、
(a)Openflowネットワークの外から流入するパケットに専用ヘッダをつけて、制御通信とデータ通信を分離する。また、Openflowネットワークの外に流出するパケットから専用ヘッダを除く。
(b)データ通信にはさらにプロトコルスイートの識別情報などを専用ヘッダに記載し、Clean slate(プロトコルスイート(Ethernet(登録商標)/IP/TCP系)以外の新規なプロトコル)に対応させる。従来のプロトコルスイート(Ethernet(登録商標)/IP/TCP系)を使う場合は、後方互換性を保つために専用ヘッダ以外の部分でフローマッチングするようにマッチング機構に改良を加える。
(c)Openflowでプロトコルスイート(特にL2)を変える効果を示すために、フロー識別子とポート識別子を組み合わせた新規ラベルを使って高速なマッチングを行うラベル情報をパケットに付加する。
(d)制御通信も必要に応じてフローマッチングの処理を受ける(OAMのContinuity check(CC)用)。
(e)専用ヘッダには制御通信とデータ通信を識別する情報と制御通信もしくはデータ通信の種類(上記のプロトコルスイート識別情報や制御通信識別情報(OAMなど))が記載される程度で、パケットサイズの増加やヘッダの処理時間増加は小さい。
という特徴を持つ。
本発明の効果は、
(α)ノード装置間のみで制御通信を実現できることにより、制御通信に関する制御装置の負荷を低減することができる。
(β)従来技術では実現が難しかったフローのOAMを、後方互換性を保ちながら実現できる。
(γ)フローベースの転送を効率的に行うためのプロトコルや機構を、後方互換性を保ちながら導入できる。
[定義]
明細書内で使用される用語についての定義を記す。
SDN: Software Defined Network
OAM: Operations, Administration, and Maintenance
フロー: 送信元と受信先が等しいパケットの流れ
フローテーブル: フローの転送先を記載した表
フローエントリ: フローテーブルの各エントリ
フローマッチング: 受信したパケットに合致するフローをフローエントリから検索すること
本発明に係るノード装置、転送方法、制御装置、及びプログラムは、実施形態で説明したSDNやOpenflow以外にも、一般的なネットワークシステムに適用することができる。
10:受信部
11、11a:転送先判定部
12:設定機能部
13:転送回路
14:送信部
21:送信元判定部
22:専用ヘッダ付与部
23、23a、23b:パケット種別判定部、通信種別識別情報判定部
24、24a、24b:制御通信処理部
25:専用ヘッド除去部
31:シフト転送先判定部
32:拡張転送先判定部
100、101:ノード装置
120:NIF
150:制御装置
300、200A、300B、300C、301:SDNネットワークシステム

Claims (7)

  1. 通信パケットのフロー情報を用いた転送先判定を行うネットワークシステムのノード装置であって、
    受信部で受信された通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外であるか自ネットワークシステム内であるかを判定する送信元判定部と、
    前記送信元判定部の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットに対してデータ通信を示す通信種別識別情報を含む専用ヘッダを付与する専用ヘッダ付与部と、
    前記送信元判定部の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム内の場合に、専用ヘッダに含まれる通信種別識別情報に基づいて前記通信パケットが制御通信かデータ通信かを判定するパケット種別判定部と、
    前記パケット種別判定部の判定で前記通信パケットが制御通信である場合に、該通信パケットに指定された処理を実行する制御通信処理部と、
    前記専用ヘッダ付与部で専用ヘッダを付与された通信パケット、前記パケット種別判定部でデータ通信と判定された通信パケット、及び前記制御通信処理部で処理された通信パケットの転送先を判定する転送先判定部と、
    前記転送先判定部の判定で前記通信パケットの転送先が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットから専用ヘッダを削除する専用ヘッダ削除部と、
    前記専用ヘッダ削除部で専用ヘッダを削除された通信パケット、及び前記転送先判定部で転送先が自ネットワークシステム内と判定された通信パケットを送信する送信部と、
    を備えることを特徴とするノード装置。
  2. 前記転送先判定部は、
    通信パケットの転送先の判定に前記専用ヘッダを考慮する拡張転送先判定部と、
    通信パケットの転送先の判定に前記専用ヘッダを考慮しないシフト転送先判定部と、
    前記専用ヘッダに基づいて通信パケットを前記拡張転送先判定部か前記シフト転送先判定部に振り分けるパケット振分部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のノード装置。
  3. 前記パケット種別判定部は、
    前記通信パケットがデータ通信と判定した場合に、前記通信パケットのプロトコルスイートを識別する情報を前記専用ヘッダに付与する機能を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のノード装置。
  4. 前記拡張転送先判定部は、
    通信パケットが自ネットワークシステム内にある他のノード装置を転送先とする場合に、前記通信パケットに専用ラベルフィールドを形成して前記他のノード装置の転送ラベルを付与、又は前記専用ラベルフィールドの転送ラベルを書き換え、
    他の場合に、前記専用ラベルフィールドの転送ラベルを削除する
    機能を有することを特徴とする請求項3に記載のノード装置。
  5. ネットワークシステムのノード装置で通信パケットのフロー情報を用いた転送先判定を行う転送方法であって、
    受信部で受信された通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外であるか自ネットワークシステム内であるかを判定する送信元判定手順と、
    前記送信元判定手順の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットに対してデータ通信を示す通信種別識別情報を含む専用ヘッダを付与する専用ヘッダ付与手順と、
    前記送信元判定手順の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム内の場合に、専用ヘッダに含まれる通信種別識別情報に基づいて前記通信パケットが制御通信かデータ通信かを判定するパケット種別判定手順と、
    前記パケット種別判定手順の判定で前記通信パケットが制御通信である場合に、該通信パケットに指定された処理を実行する制御通信処理手順と、
    前記専用ヘッダ付与手順で専用ヘッダを付与された通信パケット、前記パケット種別判定手順でデータ通信と判定された通信パケット、及び前記制御通信処理手順で処理された通信パケットの転送先を判定する転送先判定手順と、
    前記転送先判定手順の判定で前記通信パケットの転送先が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットから専用ヘッダを削除する専用ヘッダ削除手順と、
    前記専用ヘッダ削除手順で専用ヘッダを削除された通信パケット、及び前記転送先判定手順で転送先が自ネットワークシステム内と判定された通信パケットを送信する送信手順と、
    を行うことを特徴とする転送方法。
  6. 通信パケットのフロー情報を用いた転送先判定を行うネットワークシステムのノード装置を制御する制御装置であって、
    前記ノード装置の、
    送信元判定部に、受信部で受信された通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外であるか自ネットワークシステム内であるかを判定させ、
    専用ヘッダ付与部に、前記送信元判定部の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットに対してデータ通信を示す通信種別識別情報を含む専用ヘッダを付与させ、
    パケット種別判定部に、前記送信元判定部の判定で前記通信パケットの送信元が自ネットワークシステム内の場合に、専用ヘッダに含まれる通信種別識別情報に基づいて前記通信パケットが制御通信かデータ通信かを判定させ、
    制御通信処理部に、前記パケット種別判定部の判定で前記通信パケットが制御通信である場合に、該通信パケットに指定された処理を実行させ、
    転送先判定部に、前記専用ヘッダ付与部で専用ヘッダを付与された通信パケット、前記パケット種別判定部でデータ通信と判定された通信パケット、及び前記制御通信処理部で処理された通信パケットの転送先を判定させ、
    専用ヘッダ削除部に、前記転送先判定部の判定で前記通信パケットの転送先が自ネットワークシステム外の場合に、前記通信パケットから専用ヘッダを削除させ、
    送信部に、前記専用ヘッダ削除部で専用ヘッダを削除された通信パケット、及び前記転送先判定部で転送先が自ネットワークシステム内と判定された通信パケットを送信させる
    ことを特徴とする制御装置。
  7. コンピュータを請求項1から4のいずれかに記載のノード装置として機能させるためのプログラム。
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