JP2016158012A - 無線通信システム - Google Patents

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Toru Uchino
徹 内野
一樹 武田
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Abstract

【課題】キャリアアグリゲーション(CA)の実施において、各副セルについてのチャネル状態情報(CSI)の報告周期が長くても、各副セルについての下りリンク受信品質の変動に対して、迅速に下りリンク通信パラメータを追従する。
【解決手段】CAを実施する無線通信システムが、各ユーザ装置(UE)から主セルおよび副セルについてのCSIの報告を繰り返し受信する。システムは、1つのUEから副セルについてのCSIの報告を受信すると、そのUEにとっての副セルの品質をCSIに従って更新し、更新された副セルの品質に従って、副セルについての下りリンク通信パラメータを制御する。複数の副セルが互いに関連付けされている。1つのUEから第1の副セルについてのCSIの報告を受信すると、システムは、第1の副セルと関連付けされた第2の副セルが起動されていれば、第1の副セルについてのCSIを考慮して、第2の副セルの品質を計算して更新する。
【選択図】図5

Description

本発明は、キャリアアグリゲーションを実施する無線通信システムに関する。
3GPP (Third-Generation Partnership Project)のLTE (Long Term Evolution) Advancedにおいては、キャリアアグリゲーション(carrier aggregation)と呼ばれる技術が規定されている(非特許文献1、Sec. 5.5およびSec. 7.5参照)。キャリアアグリゲーションは、伝送速度を向上させるために、異なる複数の周波数帯(コンポーネントキャリア)を同時に組み合わせる通信技術である。UE (ユーザ装置、User Equipment、移動局)は、その能力に応じて同時に複数のコンポーネントキャリアを使用して受信することができ、同時に複数のコンポーネントキャリアを使用して送信することができる。
図1はキャリアアグリゲーションの概要を示す概略図である。図1において、UE1はキャリアアグリゲーションに適合して複数の周波数帯を使用することができる。UE2はキャリアアグリゲーションに適合せず1つの周波数帯のみを使用することができる。図において、1.5GHz帯、2GHz帯を示すが、これは例示のためであり、周波数帯は限定されない。UE1は、複数の周波数帯を使用可能であるので、単一の周波数帯のみしか使用できないUE2に比べて、より高速の通信が可能である。
キャリアアグリゲーションの実施のためには、複数の周波数帯を使用できるように無線基地局を準備することが必要である。キャリアアグリゲーションに適合して複数の周波数帯を使用することができるエリアでは、キャリアアグリゲーションに適合するUE1は複数の周波数帯を使用することができる。キャリアアグリゲーションに適合せず単一の周波数帯のみを使用することができるエリアでは、UE1は単一の周波数帯のみを使用することができる。
キャリアアグリゲーションにおいて、コンポーネントキャリアは、1つの主コンポーネントキャリア(PCC)と少なくとも1つの副コンポーネントキャリア(SCC)に分類される。主コンポーネントキャリアは、UEの発信またはハンドオーバでNAS (Non-Access Stratum)モビリティ情報、例えばTracking Area identity (TAI)の提供に使用されたり、セキュリティインプットの提供に使用されたりする。副コンポーネントキャリアは、主コンポーネントキャリアに加えてUEが使用可能なコンポーネントキャリアである。より厳密にいえば、上りリンクの主コンポーネントキャリアと下りリンクの主コンポーネントキャリアがあり、上りリンクの副コンポーネントキャリアと下りリンクの副コンポーネントキャリアがある。
上りリンクと下りリンクの主コンポーネントキャリアを用いてUEが通信するサービングセルを主セル(Primary Cell、PCell)といい、上りリンクと下りリンクの副コンポーネントキャリアを用いてUEが通信するサービングセルを副セル(Secondary Cell、SCell)という。この明細書において、セルとは、電波の届く範囲であるセルエリアではなく、セルエリアに対する無線通信機能を提供する基地局の装置をいう。
主セルはUEと無線通信ネットワークの間の接続性を担保するセルである。主セルは、LTEと同様のセルであり、RLM(radio link monitoring)、SPS(semi-persistent scheduling)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)の受信等をサポートする。UEはまず主セルに接続し、必要に応じて副セルを追加することができる。主セルを用いた通信品質が悪化した場合には、UEは再接続処理を行うか、他の主セルへのハンドオーバ処理を実行する。
副セルを追加すべきか否かは、UEで測定されたコンポーネントキャリアの受信品質の無線基地局への報告(Measurement Report)に基づいて、無線基地局で判断される。副セルを追加すべき場合、無線基地局はRRC Connection ReconfigurationメッセージをUEに送信する。RRC Connection Reconfigurationメッセージを受信したUEは、そのメッセージに指定されたSCellを追加する(非特許文献2、Sec. 5.3.10.3bなど参照)。移動に伴い、UEが副セルのセルエリアから出て行くとき、副セルの削除が行われる。
副セルをUEが使用するかどうかは、UEの使用状況による。副セルは、UEに追加すなわち設定された直後は、起動されていない(deactivated)状態である。MAC(Medium Access Control)レイヤで起動(activation)することにより、副セルはUEで使用可能になり、無線基地局はその副セルに関するスケジューリングを行うことができるようになる。
LTEシステムにおいては、UEで受信された下りリンクチャネルの状態を示すチャネル状態情報(Channel State Information、CSI)をUEが無線基地局(eNB)にフィードバックする機構が定義されている(非特許文献3)。フィードバックは、周期的、あるいは非周期的に(イベントトリガに応じて)実施される。フィードバックの周期すなわち報告周期が短い程、無線環境の変動への追従性が高い。eNBはUEからフィードバックされる情報に基づいて、スケジューリング(MCS(Modulation and Coding Scheme)の選択を含む)を実行する。具体的に定義されているCSIは以下の3種である。
チャネル品質インジケータ(Channel Quality Indicator、CQI)。
ランクインジケータ(Rank Indicator、RI)。
プリコーディング行列インジケータ(Precoding Matrix Indicator、PMI)。
CQIは、UEでの下りリンクの受信品質に対応する。受信品質が良好であれば、高速送信に帰結するMCSを無線基地局は選択することができる。RIは、MIMOを使用してUEへの送信に使用されるべき空間多重数(ランク(送信ストリーム)の数) を示す。PMIは、UEへの送信に使用されるべき下りリンクのプリコーディング行列のコードブックのインデックスを示す。
キャリアアグリゲーションを実施する場合には、単一のUEに対して複数のコンポーネントキャリアが設定され、同時に通信が行われるため、UEは、起動されたそれぞれのコンポーネントキャリアすなわちセルについてのCSI報告を行う必要がある。各セルについてのCSI報告に基づいて、無線基地局は、そのセルに対応するMCS等の下りリンク通信パラメータを決定することができる。
リリース12までのLTE Advancedにおいては、UEは最大で5つのコンポーネントキャリアを使用することができる。しかし、リリース13以降のLTE Advancedにおいては、UEは最大で32のコンポーネントキャリアを使用できるように機能を拡張することが検討されている(非特許文献4)。
3GPP TS 36.300 V12.4.0 (2014-12), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); "Overall description"; Stage 2 (Release 12), 2014年12月 3GPP TS 36.331 V12.14.1 (2014-12), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Radio Resource Control (RRC); "Protocol specification" (Release 12), 2014年12月 3GPP TS 36.213 V12.4.0 (2014-12), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); "Physical layer procedures" (Release 12), 2014年12月 3GPP TSG RAN Meeting #66 RP-142286, Nokia Corporation, NTT DoCoMo Inc., Nokia Networks, "New WI proposal: LTE Carrier Aggregation Enhancement Beyond 5 Carriers", 2014年8月
上記の通り、キャリアアグリゲーションを実施する場合には、UEは、起動されたそれぞれのコンポーネントキャリアすなわちセルについてのCSI報告を行う必要がある。起動されたコンポーネントキャリアが増えるにつれて、CSI報告の数が増大する。定期的なCSI報告は、PUCCHを介して送信される(非特許文献3)。PUCCHは上りリンクの主コンポーネントキャリアのみで送信されるので、CSI報告の数が増大すると、主セルでの上りリンクのリソースの使用量が増大し、上りリンクスループットの低下を招く。特に、非特許文献4で検討されている通り、各UEで使用可能なコンポーネントキャリアの数が増加すると、この問題が顕著になると予想される。
上りリンクのリソースの使用量を抑制するために、CSIの報告周期をより長くすることが考えられる。しかし、この場合には、各副セルについての下りリンク受信品質の変動に対して、迅速に下りリンク通信パラメータを追従することができない懸念がある。
そこで、本発明は、キャリアアグリゲーションの実施において、各副セルについてのチャネル状態情報の報告周期が長くても、各副セルについての下りリンク受信品質の変動に対して、迅速に下りリンク通信パラメータを追従することができる無線通信システムを提供する。
本発明に係る無線通信システムは、複数のユーザ装置の各々について設定された少なくとも1つの副セルを管理するキャリアアグリゲーション管理部と、前記ユーザ装置の各々から主セルおよび副セルについてのチャネル状態情報の報告を繰り返し受信するチャネル状態情報受信部と、前記チャネル状態情報受信部が1つのユーザ装置から前記副セルについてのチャネル状態情報の報告を受信すると、そのユーザ装置にとっての前記副セルの品質を前記チャネル状態情報に従って更新する品質情報管理部と、前記品質情報管理部によって更新された前記副セルの品質に従って、前記副セルについての下りリンク通信パラメータを制御する下りリンク通信パラメータ制御部とを備える。複数の副セルが互いに関連付けされており、前記チャネル状態情報受信部が1つのユーザ装置から第1の副セルについてのチャネル状態情報の報告を受信すると、前記品質情報管理部は、前記第1の副セルと関連付けされた第2の副セルが起動されていれば、前記第1の副セルについてのチャネル状態情報を考慮して、そのユーザ装置にとっての前記第2の副セルの品質を計算して更新する。
本発明においては、チャネル状態情報受信部が1つのユーザ装置から第1の副セルについてのチャネル状態情報の報告を受信すると、第1の副セルと関連付けされた第2の副セルが起動されていれば、品質情報管理部は、第1の副セルについてのチャネル状態情報を考慮して、そのユーザ装置にとっての第2の副セルの品質を計算して更新する。このように、ある副セルについてのチャネル状態情報を、その副セルに関連づけされた他の副セルの品質の計算に使用することによって、各副セルについてのチャネル状態情報の報告周期が長くても、各副セルについての下りリンク受信品質の変動に対して、迅速に下りリンク通信パラメータを追従することができる。
キャリアアグリゲーションの概要を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る無線通信システムを示すブロック図である。 図2の無線通信システムの各セルで形成されるセルエリアの例を示す概略図である。 図2の無線通信システムの各セルで使用される下りリンク周波数帯の例を示すチャートである。 本発明の実施の形態に係る無線通信システムの詳細を示すブロック図である。 実施の形態に係る無線通信システムで使用される副セル管理テーブルの一例を示す図である。 ユーザ装置からマクロセルにフィードバックされるCQIが示すインデックスと、インデックスで指定されるMCSの例を示す表である。 実施の形態に係る無線通信システムにおいて、1つのUEから送信されるCSIの報告と、それらに応じたeNBの動作を示すシーケンスダイアグラムである。 実施の形態に係る無線通信システムのeNBで実行される動作を示すフローチャートである。 比較例の無線通信システムにおいて、1つのUEから送信されるCSIの報告と、それらに応じたeNBの動作を示すシーケンスダイアグラムである。 代替的な実施の形態に係る無線通信システムのセルエリアの例を示す概略図である。 図12のシステムでの重み付け係数の設定の例を示す表である。 図12のシステムでの重み付け係数の設定の他の例を示す表である。 ある副セルがリセットされた場合のその副セルに関するUEとeNBの間の情報交換を示すシーケンスダイアグラムである。
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る実施の形態を説明する。
図2は本発明の実施の形態に係る無線通信システムを示す。この無線通信システムは、複数のマクロセル(マクロセル基地局)10を有する。各マクロセル10はeNB(evolved NodeB)を有する。各マクロセル10は、アンテナユニットを備え、それ自体がUE1と通信する機能を有する。
各マクロセル10には、アンテナユニットである複数のスモールセル(スモールセル基地局)21,22が、例えば光ファイバのような有線伝送路により接続されている。スモールセル21,22はマクロセル10から地理的に離間した位置に配置されている。さらに、各マクロセル10の設備は、マクロセル10のeNBのアンテナユニットとは別の複数のスモールセル(スモールセル基地局)23,24を有する。したがって、スモールセル23,24はマクロセル10に地理的に一致した位置に配置されている。スモールセル21〜24のいずれもがUE1と通信する機能を有する。
図3は、各セルで形成されるセルエリアの例を示す。マクロセル10は、最も高い送信電力を有し、最も広大なマクロセルエリア10Cを形成する。スモールセル21,22は、次に高い送信電力を有し、次に広いスモールセルエリア21C,22Cを有する。マクロセル10の設備内のスモールセル23,24(図2参照)は、最も低い送信電力を有し、最も狭いスモールセルエリア23C,24Cを有する。スモールセルエリア23C,24Cはほぼ完全に重なっている。
図4は、各セルで使用される下りリンク周波数帯の例を示す。図において、周波数帯A,B,Cは互いに離間している。マクロセル10は最も低いマクロセル周波数帯を使用する。図示の例では、マクロセル周波数帯は周波数帯Aの全帯域を占める。スモールセル21,22,23,24は、それぞれスモールセル周波数帯#1,#2,#3,#4を使用する。スモールセル21,22が使用するスモールセル周波数帯#1,#2は、1つの周波数帯B(帯域幅40MHz)に属する連続した周波数帯であり、それぞれ20MHzの帯域幅を有する。スモールセル23,24が使用するスモールセル周波数帯#3,#4は、1つの周波数帯C(帯域幅40MHz)に属する連続した周波数帯であり、それぞれ20MHzの帯域幅を有する。
キャリアアグリゲーションに適合するUE1がマクロセルエリア10Cに入ると、UE1はマクロセル10にハンドオーバされる。ハンドオーバにより、UE1の主セルはマクロセル10に設定され、PCCはマクロセル周波数帯に設定される。
UE1がスモールセルエリア21Cに到達すると、SCCの追加すなわち副セルの追加が行われる。スモールセル周波数帯#1がSCCとしてUE1で使用可能な周波数に追加される(スモールセル21がUE1の副セルとして追加される)。副セルを追加すべきか否かは、UEで測定されたコンポーネントキャリアの受信品質のマクロセル10への報告(Measurement Report)に基づいて、マクロセル10で判断される。副セルを追加すべき場合、マクロセル10はRRC Connection ReconfigurationメッセージをUEに送信する。RRC Connection Reconfigurationメッセージを受信したUEは、そのメッセージに指定された副セルを追加する。これにより、UE1は、下りリンクに関して、マクロセル周波数帯(PCC)だけでなく、スモールセル周波数帯#1をSCCとして使用するオプションを得る。
移動に伴い、UE1がスモールセルエリア21Cとスモールセルエリア22Cの重なり部分に入ると、SCCの追加すなわち副セルの追加が行われる。スモールセル周波数帯#2がSCCとしてUE1で使用可能な周波数に追加される(スモールセル22がUE1の副セルとして追加される)。これにより、UE1は、さらにスモールセル周波数帯#2をSCCとして使用するオプションを得る。
移動に伴い、UE1がスモールセルエリア23C,24Cに入ると、SCCの追加すなわち副セルの追加が行われる。スモールセル周波数帯#3,#4がSCCとしてUE1で使用可能な周波数に追加される(スモールセル23,24がUE1の副セルとして追加される)。これにより、UE1は、さらにスモールセル周波数帯#3,#4をSCCとして使用するオプションを得る。
移動に伴い、UE1があるスモールセルエリアから出て行くとき、そのスモールセルエリアに対応するSCCの削除すなわち副セルの削除が行われる。移動に伴い、UE1がマクロセルエリア10Cから他のマクロセルエリアに移るとき、ハンドオーバが実行され、主セルが切り替わるとともに、PCCが切り替えられる。
副セルをUEが使用するかどうかは、UEの使用状況による。副セルは、UEに追加すなわち設定された直後は、起動されていない(deactivated)状態である。MAC(Medium Access Control)レイヤで起動(activation)することにより、副セルはUEで実際に使用可能になり、マクロセル10のeNBはその副セルに関するスケジューリングを行うことができるようになる。
以上の説明の通り、マクロセル10のeNBがUEの主セルになりうる。各スモールセルはUEの副セルになりうる。
副セルとUE1の接続が伝搬環境の急激な変化で切れた場合でも、主セルすなわちマクロセル10との接続は維持される。そして、UE1がスモールセルと再接続すべきか否か(副セルを追加すべきか否か)は、UE1で測定されたコンポーネントキャリアの受信品質のマクロセル10への報告に基づいて、マクロセル10で判断される。
図5は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムの詳細を示す。マクロセル10は、eNB11、スモールセル23,24を有する。eNB11は、無線受信部114、無線送信部115、CA(キャリアアグリゲーション)管理部116、CSI(チャネル状態情報)報告処理部118、品質情報管理部120、スケジューラ122、およびメモリ124を有する。
無線受信部114は、UEから上りリンク無線信号を受信する無線受信回路である。無線受信部114は、例えばLTE Advancedに従って送信された上りリンク無線信号を受信する。eNB11は、スモールセルエリア21C,22C,23C,24Cを除くマクロセルエリア10C内にあるUEからの上りリンクデータ信号(PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)の信号)を処理するとともに、スモールセルエリア21C,22C,23C,24Cを含むマクロセルエリア10C内にあるUEからの上りリンク制御信号(PUCCHの信号)を処理する。定期的なCSI報告は、UEからPUCCHを介して送信される。PUCCHは上りリンクのPCCのみで送信されるので、図示のスモールセル21,22,23,24はCSI報告に応じた処理を行わない。
無線送信部115は、UEへ下りリンク無線信号を送信する無線送信回路である。無線送信部115は、例えばLTE Advancedに従って下りリンク無線信号を送信する。eNB11は、無線送信部115を使用して、スモールセルエリア21C,22C,23C,24Cを除くマクロセルエリア10C内にあるUE宛ての下りリンクデータ信号(PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)の信号)を送信する。eNB11は、無線送信部115を使用して、スモールセルエリア21C,22C,23C,24Cを含むマクロセルエリア10C内にあるUE宛の下りリンク制御信号(PDCCHの信号)を送信してもよいし、スモールセルエリア21C,22C,23C,24Cを除くマクロセルエリア10C内にあるUE宛ての下りリンク制御信号を送信してもよい。
マクロセル10に内包されたスモールセル23は無線受信部234および無線送信部235を有し、マクロセル10に内包されたスモールセル24は無線受信部244および無線送信部245を有する。マクロセル10の外部に設けられたスモールセル21は無線受信部214および無線送信部215を有し、マクロセル10の外部に設けられたスモールセル22は無線受信部224および無線送信部225を有する。
各スモールセルの無線受信部は、対応するスモールセルエリア内にあるUEから、例えばLTE Advancedに従って送信された上りリンク無線信号を受信する無線受信回路である。各スモールセルは、対応するスモールセルエリア内にあるUEからの上りリンクデータ信号を処理し、UEからのPUCCHの信号を処理しない。
各スモールセルの無線送信部は、対応するスモールセルエリア内にあるUEへ、例えばLTE Advancedに従って下りリンク無線信号を送信する無線送信回路である。各スモールセルは、無線送信部を使用して、対応するスモールセルエリア内にあるUE宛ての下りリンクデータ信号を送信する。各スモールセルは、無線送信部を使用して、対応するスモールセルエリア内にあるUE宛の下りリンク制御信号を送信してもよいが、eNB11の無線送信部115が下りリンク制御信号を送信してもよい。
eNB11のCA管理部116、CSI報告処理部118、品質情報管理部120、およびスケジューラ122は、eNBのプロセッサ、例えばCPU(central processing unit)がコンピュータプログラムに従って機能することによって実現される機能ブロックである。
CA管理部116は、複数のUEの各々について設定された少なくとも1つの副セルを管理する。具体的には、CA管理部116は、マクロセルエリア10CにあるいずれかのUEについて、副セルの追加、削除、起動、非起動のたびに、その変化を反映するように、メモリ124内の副セル管理テーブルを更新する。
図6は、CA管理部116によりメモリ124に記憶させられた副セル管理テーブルの一例を示す。CA管理部116は、各UEについて設定された少なくとも1つの副セル(すなわちスモールセル)のIDと、その副セルに対応するグループと、そのUEについて副セルが起動されたか否かを管理テーブルに記憶する。例えば、XXXX0のUE IDを有するUEには、4つの副セルが割り当てられ、しかもこれらの4つの副セルはこのUEについて起動されている。XXXX1のUE IDを有するUEには、1つの副セルが割り当てられ、その副セルはこのUEについて起動されていない。
副セルのグループの分類の例について説明する。複数の副セルが複数のグループのいずれかに分類されている。下りリンクチャネル状態の類似性が高い複数の副セルは同じグループに分類されている。図2〜図4に示す無線通信システムを例にとる。スモールセル23,24は同じ周波数帯Cに属する連続したスモールセル周波数帯#3,#4を使用する。しかも、スモールセル23,24はマクロセル10の設備内の同じ位置にある。したがって、スモールセル23からあるUEへの下りリンクチャネル状態は、スモールセル24からそのUEへの下りリンクチャネル状態と類似すると考えられる。したがって、スモールセル23,24は同じグループに属する。図6の副セルID AAACはスモールセル23のIDであり、副セルID AAADはスモールセル24のIDであり、これらの副セルは同じグループ"3"に分類されている。
他方、スモールセル21,22は同じ周波数帯Bに属する連続したスモールセル周波数帯#1,#2を使用する。しかし、スモールセル21,22は互いに地理的に離間した位置にある。したがって、スモールセル21からあるUEへの下りリンクチャネル状態は、スモールセル22からそのUEへの下りリンクチャネル状態とあまり類似しないと考えられる。したがって、スモールセル21,22は異なるグループに属する。図6の副セルID AAAAはスモールセル21のIDであり、この副セルはグループ"1"に分類されている。副セルID AAABはスモールセル22のIDであり、この副セルはグループ"2"に分類されている。
CSI報告処理部118は、無線受信部114で受信されたPUCCHの信号のうちCSIの報告を抽出する。したがって、無線受信部114およびCSI報告処理部118は、マクロセルエリア10C内にある各UEから主セルおよび副セルについてのCSIの報告を繰り返し受信するチャネル状態情報受信部として機能する。
品質情報管理部120は、CSI報告処理部118が1つのUEからある副セルについてのCSIの報告を受信すると、そのUEにとってのその副セルの品質をそのCSIに従ってメモリ124に記憶させる。また、品質情報管理部120は、CSI報告処理部118が1つのUEからある副セルについてのCSIの報告を受信すると、その副セルと同じグループに属する他の副セルが起動されていれば、そのCSIを考慮して、他の副セルの品質を計算して、計算結果をメモリ124に記憶させる。
スケジューラ(下りリンク通信パラメータ制御部)122は、eNB11自身およびスモールセル21〜24で下りリンクデータ信号を送信するためのスケジューリングを行う。具体的には、スケジューラ122は、品質情報管理部120によって更新された副セルの各々の品質およびCSIのRIおよびPMIに従って、副セルの各々についての下りリンク通信パラメータを制御する。例えば、スケジューラ122は、各セルでのUEへのリソースブロックの割り当てを実行する。また、スケジューラ122は、各セルでのUEへのMCSの割り当てを実行する。各セルの無線送信部115,215,225,235,245は、スケジューラ122が決定したリソースブロックおよびMCSに従って、下りリンクデータ信号を送信する。
上記の通り、CSIには、CQI、RI、PMIがあり、CQIは、UEでの下りリンクの受信品質に対応する。図7は、UEから報告されるCQIが示すインデックス(0〜15)と、そのインデックス(CQIインデックス)で指定される変調・符号化方式(Modulation and Coding Scheme、MCS)の例を示す表である。この表は、非特許文献3のTable 7.2.3-1である。
UEは下りリンクの受信品質に基づいて、CQIインデックスを選択し、選択されたCQIインデックスをCSIに含めて送信する。UEは下りリンクの受信品質が高いほど、大きいCQIインデックスを選択する。
UEからフィードバックされたCQIに基づいて、eNBはそのUEのための下りリンクのMCSを決定する。一般的には、eNBは、UEから受信されたCQIインデックスに対応するMCSを、そのUEのためにそのまま使用する。例えば、CQIインデックスが6を示す場合には、eNBはQPSK(quadrature phase shift keying)、符号化率602×1024を使用する。図7に示すように、CQIインデックスが大きいほど、送信効率が高いMCSを使用することができるが、その場合には伝搬に伴う品質の劣化が起こりやすい。
図8および図9を参照しながら、この実施の形態での品質情報管理部120およびスケジューラ122の動作をより詳細に説明する。図8は、この実施の形態での1つのUEから送信されるCSIの報告と、それらに応じたeNBの動作を示すシーケンスダイアグラムである。図9は、この実施の形態でのeNBで実行される動作を示すフローチャートである。
UEからは各セルのためのCSIの報告が繰り返し送信される。eNBがCSIの報告を受信するたびに、eNBの品質情報管理部120は、CSIに含まれるCQIインデックスを、そのCSIの報告に対応するセルのそのUEにとっての品質としてメモリ124に記憶させる。すなわち、メモリ124内で、そのセルの品質(CQIインデックス)が更新される。図8には示さないが、メモリ124に記憶されているセルの品質(CQIインデックス)に従って、スケジューラ122は、各セルでの下りリンクデータ信号の送信のための下りリンク通信パラメータを決定する。
また、eNBの品質情報管理部120は、そのCSIの報告に対応するセルと同じグループに属する他の副セルが起動されていれば、そのCSIの報告に示されたCQIインデックスを考慮して、他の副セルの品質(CQIインデックス)を計算して、計算されたCQIインデックスを他のセルのそのUEにとっての品質としてメモリ124に記憶させる。すなわち、メモリ124内で、そのセルの品質(CQIインデックス)が更新される。
そのCSIの報告に対応するセルと同じグループに属するさらに他の副セルが起動されていれば、eNBの品質情報管理部120は、同様に、そのCSIの報告に示されたCQIインデックスを考慮して、他の副セルの品質(CQIインデックス)を計算して、計算されたCQIインデックスを他のセルのそのUEにとっての品質としてメモリ124に記憶させる。
上記の通り副セル23,24は同じグループに属するので、図8に示すように、eNBは副セル23についてのCSIの報告を受信すると、副セル23についての品質(CQIインデックス)を更新するだけでなく、他の副セル24についての品質を計算して更新する。eNBは副セル24についてのCSIの報告を受信すると、副セル24についての品質を更新するだけでなく、他の副セル23についての品質を計算して更新する。
他の副セルの品質(CQIインデックス)は、例えば下記の式(1)に従って計算される。
Figure 2016158012

ここで、CQIy[i]は、現時点で計算される副セルのCQIインデックスである。CQIy[i-1]はその副セルについての直前に受信されたCSI報告に示されたCQIインデックスである。CQIx[i]は他の副セルについての現在受信されたCSI報告に示されたCQIインデックスである。wは重み付け係数である。
具体的には、eNBが副セル23についてのCSIの報告を受信すると、品質情報管理部120は下記の式に従って副セル24についての品質を計算する。
Figure 2016158012

ここで、CQI24[i]は、現時点で計算される副セル24のCQIインデックスである。CQIy[i-1]は副セル24についての直前に受信されたCSI報告に示されたCQIインデックスである。CQI23[i]は副セル23についての現在受信されたCSI報告に示されたCQIインデックスである。
重み付け係数wは0から1の間の値である。重み付け係数wが0.5未満であれば、計算されるCQIインデックスは、過去の同じ副セルのCQIインデックスを、他の副セルの現在のCQIインデックスよりも反映する。重み付け係数wが0.5より大きければ、計算されるCQIインデックスは、過去の同じ副セルのCQIインデックスよりも、他の副セルの現在のCQIインデックスを反映する。無線通信システムの運営事業者は、重み付け係数wを自由に決定することができる。例えば、CSIの報告の送信周期が長い場合には、重み付け係数wを大きく設定することが好ましい。
但し、上記の式は例示であり、他の式を利用してもよい。例えば床関数の代わりに天井関数を使用してもよい。
上記の通り、メモリ124に記憶されているセルの品質(CQIインデックス)に従って、スケジューラ122は、各セルでの下りリンクデータ信号の送信のための下りリンク通信パラメータを決定する。例えば、メモリ124に記憶されているCQIインデックスが5を示す場合には、eNBはQPSK、符号化率449×1024を使用する。直前にメモリ124で更新されたCQIインデックスがCSIの報告に示されたCQIインデックスそのものであれば、スケジューラ122は、CSIの報告に示されたCQIインデックスに従って、下りリンク通信パラメータを決定する。直前にメモリ124で更新されたCQIインデックスが他のセルのCQIインデックスに基づいて計算されたCQIインデックスであれば、スケジューラ122は、他のセルのCQIインデックスに基づくCQIインデックスに従って、下りリンク通信パラメータを決定する。
図10は、比較例の無線通信システムにおいて、1つのUEから送信されるCSIの報告と、それらに応じたeNBの動作を示すシーケンスダイアグラムである。この例では、eNBがCSIの報告を受信するたびに、eNBは、CSIに含まれるCQIインデックスを、そのCSIの報告に対応するセルのそのUEにとっての品質として記憶する。しかし、副セルのグルーピングまたは関連付けはされておらず、CSIに含まれるCQIインデックスは他の副セルの品質の計算に使用されない。したがって、各副セルについてのCSIの報告周期が長い場合には、各副セルについての下りリンク受信品質の変動に対して、迅速に下りリンク通信パラメータを追従することができない懸念がある。
しかし、この実施の形態においては、CSI報告処理部118が1つのUEからある副セル(第1の副セル)についてのCSIの報告を受信すると、その副セルと同じグループに属する他の副セル(第2の副セル)が起動されていれば、品質情報管理部120は、第1の副セルについてのCSIを考慮して、そのUEにとっての第2の副セルの品質(CQIインデックス)を計算して更新する。このように、あるグループに属する副セルについてのチャネル状態情報を、同じグループに属する副セルの品質の計算に使用することによって、各副セルについてのCSIの報告周期が長くても、各副セルについての下りリンク受信品質の変動に対して、迅速に下りリンク通信パラメータを追従することができる。
この実施の形態においては、図6を参照して上記したように、複数の副セルが複数のグループのいずれかに分類されている。しかし、下りリンクチャネル状態の類似性が高い複数の副セルが互いに関連付けされていれば、グルーピングは必須ではない。CSI報告処理部118が1つのUEからある副セル(第1の副セル)についてのCSIの報告を受信すると、その副セルと関連付けされた他の副セル(第2の副セル)が起動されていれば、品質情報管理部120は、第1の副セルについてのCSIを考慮して、そのUEにとっての第2の副セルの品質(CQIインデックス)を計算して更新するのでもよい。
図11は、代替的な実施の形態に係る無線通信システムのセルエリアの例を示す概略図である。この例では、スモールセル21はマクロセル10から地理的に離間した位置に配置されているが、スモールセル22〜24はマクロセル10に地理的に一致した位置に配置されている(スモールセル22〜24はマクロセル10の設備内に設けられている)。各セルで使用される下りリンク周波数帯は図4を参照して上記したものと同じと想定する。
この代替的な実施の形態において、他の副セルについてのCQIインデックスに基づいて、品質(CQIインデックス)を計算するために使用される重み付け係数を、これらの副セルの下りリンクチャネル状態の類似性に応じて変えてもよい。スモールセル23,24は同じ周波数帯Cに属する連続したスモールセル周波数帯#3,#4を使用する。しかも、スモールセル23,24はマクロセル10の設備内の同じ位置にある。したがって、スモールセル23からあるUEへの下りリンクチャネル状態は、スモールセル24からそのUEへの下りリンクチャネル状態とかなり類似すると考えられる。スモールセル23,24は互いに関連付けされる。
スモールセル22は、別の周波数帯Bに属するスモールセル周波数帯#1を使用する。しかし、スモールセル22はスモールセル23,24と同じ位置にある。したがって、スモールセル22からあるUEへの下りリンクチャネル状態は、スモールセル23からそのUEへの下りリンクチャネル状態といくぶん類似し、スモールセル24からそのUEへの下りリンクチャネル状態ともいくぶん類似すると考えられる。
したがって、副セル22を副セル23,24に関連付けてよい。そして、図12に示すように、副セル23,24の組については重み付け係数wを高く設定し、副セル22,23の組については重み付け係数wを低く設定し、副セル22,24の組については重み付け係数wを低く設定してもよい。
この場合、CSI報告処理部118が1つのUEから副セル22についてのCSIの報告を受信すると、品質情報管理部120は、副セル22の品質(CQIインデックス)を更新し、副セル23,24が起動されていれば、副セル23,24の品質(CQIインデックス)を式(1)に従って計算して更新する。計算に使用される重み付け係数wは0.3である。
CSI報告処理部118が1つのUEから副セル23についてのCSIの報告を受信すると、品質情報管理部120は、副セル23の品質(CQIインデックス)を更新し、副セル22,24が起動されていれば、副セル22,24の品質(CQIインデックス)を式(1)に従って計算して更新する。副セル22のCQIインデックスの計算に使用される重み付け係数wは0.3である。副セル24のCQIインデックスの計算に使用される重み付け係数wは0.8である。
CSI報告処理部118が1つのUEから副セル24についてのCSIの報告を受信すると、品質情報管理部120は、副セル24の品質(CQIインデックス)を更新し、副セル22,23が起動されていれば、副セル22,23の品質(CQIインデックス)を式(1)に従って計算して更新する。副セル22のCQIインデックスの計算に使用される重み付け係数wは0.3である。副セル23のCQIインデックスの計算に使用される重み付け係数wは0.8である。
以上のように、CSIの報告に対応する副セル(第1の副セル)の下りリンクチャネル状態と、CQIインデックスが計算される副セル(第2の副セル)の下りリンクチャネル状態の類似性が高いほど、重み付け係数wが大きく設定されることにより、CSIの報告に基づいて計算される副セルの品質(CQIインデックス)の計算精度が高められる。
代替的な実施の形態において、副セル21,22を相互に関連付けてもよい。スモールセル21,22は地理的に離間した位置に配置されているが、同じ周波数帯Bに属する連続したスモールセル周波数帯#1,#2を使用する。したがって、スモールセル21からあるUEへの下りリンクチャネル状態は、スモールセル22からそのUEへの下りリンクチャネル状態と少しは類似すると考えられる。この場合、図13に示すように、副セル21,22の組については、非常に低い重み付け係数wが設定される。CSI報告処理部118が1つのUEから副セル21についてのCSIの報告を受信すると、品質情報管理部120は、副セル21の品質(CQIインデックス)を更新し、副セル22が起動されていれば、副セル22の品質(CQIインデックス)を式(1)に従って計算して更新する。副セル22のCQIインデックスの計算に使用される重み付け係数wは0.1である。CSI報告処理部118が1つのUEから副セル22についてのCSIの報告を受信すると、品質情報管理部120は、副セル22の品質(CQIインデックス)を更新し、副セル21が起動されていれば、副セル21の品質(CQIインデックス)を式(1)に従って計算して更新する。副セル21のCQIインデックスの計算に使用される重み付け係数wは0.1である。
図12および図13に示された重み付け係数wの値は例示に過ぎない。無線通信システムの運営事業者は、重み付け係数wの値を自由に決定することができる。
上記の説明において、1つの主セルすなわちマクロセル10に対応する(1つのUEにとっての)副セルの最大数は4である。しかし、副セルの最大数は4に限定されない。非特許文献4で検討されている通り、各UEで使用可能なコンポーネントキャリアの数は最大で32であってよい。
上記の説明において、副セルの使用周波数帯および地理的位置が副セルの関連付けのキーである。しかし、他の指標、例えば、副セルの下りリンク送信電力、使用周波数帯の帯域幅を考慮して、副セルを関連付けするか否かを決定してもよい。
副セルについての品質を他の副セルについてのCQIインデックスに基づいて計算するので、計算の精度を高く維持することが好ましい。以下、そのための工夫を説明する。
一旦、あるUEについて副セルが起動された後、副セルに関する基地局内部の情報をリセットすることが想定される。副セルがリセットされる契機としては、例えば、ランダムアクセス手順や、ある副セルが一旦非起動にされる(deactivated)場合がある。
図14は、ある副セルが非起動にされ、リセットされた場合のその副セルに関するUEとeNBの間の情報交換を示す。その副セルの起動のためには、図14に示すように、eNBがUEに副セル起動コマンド(Scell Activation Command)を送信する。これを受信すると、UEは受領確認(Ack)をeNBに返送する。
副セル起動コマンドの受信後、UEが実際にそのコマンドに対応する副セルを起動するまでには時間がかかる。UEでの実際の副セルの起動までの期間であっても、UEはCSIの報告をeNBに繰り返し送信する。この場合のCSIの報告に含まれるCQIインデックスはゼロである。図7において、CQIインデックスがゼロの場合、"out of range"が示されている。これは、CQIインデックスが送信元のUEでの下りリンクの受信品質に基づいて計算されたのではないことを示す。図14に示すように、UEが副セルを起動した後は、UEはゼロではないCQIインデックス(すなわち有効なCQI)を含むCSIの報告(すなわち有効なCSIの報告)をeNBに送信することができる。
UEでの下りリンクの受信品質を反映しないCQIインデックス(ゼロ)に基づいて、他の副セルについての品質(CQIインデックス)を計算しても、計算されたCQIインデックスは、実際の受信品質とは大幅に異なると考えられる。例えば、副セル23がリセットされ、副セル23についてのゼロを示すCQIインデックスをeNBがUEから受信した場合、そのCQIインデックスに基づいて、副セル24についてのCQIインデックスを計算しても、計算結果は実際の副セル24についての受信品質とは大幅に異なるであろう。この計算結果を副セル24についての下りリンク通信パラメータの決定に使用するのは妥当ではない。
また、ゼロを示すCQIインデックスは、そのCQIインデックスに対応する副セルについての受信品質を反映しないので、これをその副セルについての下りリンク通信パラメータの決定に使用するのも妥当ではない。例えば、副セル23についてのゼロを示すCQIインデックスは、副セル23についての受信品質を反映しないので、これを副セル23についての下りリンク通信パラメータの決定に使用するのは妥当ではない。
そこで、UEでの下りリンクの受信品質を反映しないCQIインデックス(ゼロ)をeNBが無視または廃棄するのが好ましい。したがって、ある副セル(第1の副セル)がリセットされた場合には、CSI報告処理部118が第1の副セルについての有効なCSIの報告を初めて受信するまでは、CSI報告処理部118が第1の副セルについてのCSIの報告(CQIインデックスがゼロを示す)を受信したとしても、品質情報管理部120は、第1の副セルについてのCQIインデックスを考慮して、他の副セル(第2の副セル)の品質(CQIインデックス)を計算しない。CSI報告処理部118が第1の副セルについての有効なCSIの報告を初めて受信した後に、品質情報管理部120は、第1の副セルの品質を第1の副セルについてのCSIの報告に従って更新するとともに、第1の副セルについての有効なCQIインデックスを考慮して、そのUEの第2の副セルの品質(CQIインデックス)を計算して更新する。
このようにして、副セルについてのUEでの受信品質を反映しないCQIインデックスを他の副セルの品質の計算に使用することを排除し、計算精度が低下するのを防止することができる。
代替的な実施の形態において、ある副セル(第1の副セル)がリセットされた場合には、第1の副セルの起動に関する一処理段階から所定時間が経過するまでは、CSI報告処理部118が第1の副セルについてのCSIの報告(CQIインデックスがゼロを示す)を受信したとしても、品質情報管理部120は、第1の副セルについてのCQIインデックスを考慮して、他の副セル(第2の副セル)の品質(CQIインデックス)を計算しないようにしてもよい。所定時間が経過した後に、品質情報管理部120は、第1の副セルの品質を第1の副セルについてのCSIの報告に従って更新するとともに、第1の副セルについての有効なCQIインデックスを考慮して、そのUEの第2の副セルの品質(CQIインデックス)を計算して更新してもよい。
第1の副セルの起動に関する一処理段階とは、例えば図14に示す副セル起動コマンド(Scell Activation Command)の送信でよく、eNBはこの送信から所定時間Tの経過後に、第1の副セルについての有効なCQIインデックスを使用してよい。第1の副セルの起動に関する一処理段階とは、例えば図14に示す副セル起動コマンドへの受領確認(Ack)の受信でもよく、eNBはこの受信から所定時間Tの経過後に、第1の副セルについての有効なCQIインデックスを使用してよい。
また、ある副セル(第1の副セル)についてのCSIの報告のCQIインデックスを考慮して計算された他の副セル(第2の副セル)の品質(CQIインデックス)が、直前に更新された第2の副セルの品質(CQIインデックス)から第1の閾値より離れている場合には、品質情報管理部120は、第2の副セルの品質を更新しないことが好ましい。例えば、副セル23についてのCSIの報告のCQIインデックスを考慮して計算された副セル24のCQIインデックスが、直前に更新された副セル24のCQIインデックスから第1の閾値(例えば3)より離れている場合には、品質情報管理部120は、計算された副セル24のCQIインデックスをメモリ124に記録しないことが好ましい。直前のCQIインデックスに比べて大きく異なる計算されたCQIインデックスは、信頼度が低いため、これに基づいて下りリンク通信パラメータの決定に使用するのは妥当ではないからである。換言すれば、信頼度が低い計算結果を排除することにより、適切な下りリンク通信パラメータを決定することができる。
また、UEから送信されたCSIの報告に示されたCQIインデックスに従って直前に更新されたあるセル(第2の副セル)の品質が第2の閾値より低い場合には、品質情報管理部120は、他のセル(第1の副セル)についてのCSIの報告に示されたCQIインデックスを考慮して、第2の副セルの品質(CQIインデックス)を計算しないことが好ましい。つまり、直前にUEから送信されたあるセル(第2の副セル)についてのCSIの報告に示されたCQIインデックスが第2の閾値より低い場合には、品質情報管理部120は、他のセル(第1の副セル)についてのCSIの報告に示されたCQIインデックスを考慮して、第2の副セルの品質を計算しないことが好ましい。例えば、副セル24についてのCSIの報告に示されたCQIインデックスが第2の閾値(例えば2)より低い場合には、品質情報管理部120は、副セル23についてのCSIの報告に示されたCQIインデックスを考慮して、副セル24のCQIインデックスを計算しないことが好ましい。
直前にUEから送信されたCQIインデックスが非常に低い(例えば1である)場合には、そのCQIインデックスに対応する副セルからUEへの下りリンクチャネル状態は非常に悪いはずである。この状態で、他の副セルについてのCQIインデックスを考慮して、当該副セルについてのCQIインデックスを計算すると、例えば計算されたCQIインデックスが"4"のような中程度の下りリンク受信品質を示すことがありうる。実際の下りリンクチャネル状態が非常に悪い時に、CQIインデックス"4"に対応するMCSが下りリンクのデータ送信に使用されたのでは、UEは下りリンクデータをうまく復号することができない。そこで、直前にUEから送信されたCQIインデックスが第2の閾値(例えば2)より低い場合には、他のセルについてのCQIインデックスに基づいて、CQIインデックスを計算するのは避けるべきである。
上記の実施の形態において、eNBのプロセッサが実行する各機能は、プロセッサの代わりに、ハードウェアで実行してもよいし、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array),DSP(Digital Signal Processor)等のプログラマブルロジックデバイスで実行してもよい。
1 UE(ユーザ装置)
10 マクロセル(マクロセル基地局)
10C マクロセルエリア
11 eNB
114 無線受信部(チャネル状態情報受信部)
116 CA(キャリアアグリゲーション)管理部
118 CSI(チャネル状態情報)報告処理部(チャネル状態情報受信部)
120 品質情報管理部
122 スケジューラ(下りリンク通信パラメータ制御部)
124 メモリ
21,22,23,24 スモールセル(スモールセル基地局)
21C,22C,23C,24C スモールセルエリア
214,224,234,244 無線受信部
215,225,235,245 無線送信部

Claims (6)

  1. 複数のユーザ装置の各々について設定された少なくとも1つの副セルを管理するキャリアアグリゲーション管理部と、
    前記ユーザ装置の各々から主セルおよび副セルについてのチャネル状態情報の報告を繰り返し受信するチャネル状態情報受信部と、
    前記チャネル状態情報受信部が1つのユーザ装置から前記副セルについてのチャネル状態情報の報告を受信すると、そのユーザ装置にとっての前記副セルの品質を前記チャネル状態情報に従って更新する品質情報管理部と、
    前記品質情報管理部によって更新された前記副セルの品質に従って、前記副セルについての下りリンク通信パラメータを制御する下りリンク通信パラメータ制御部
    とを備え、
    複数の副セルが互いに関連付けされており、
    前記チャネル状態情報受信部が1つのユーザ装置から第1の副セルについてのチャネル状態情報の報告を受信すると、前記品質情報管理部は、前記第1の副セルと関連付けされた第2の副セルが起動されていれば、前記第1の副セルについてのチャネル状態情報を考慮して、そのユーザ装置にとっての前記第2の副セルの品質を計算して更新する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記品質情報管理部は、前記第1の副セルについてのチャネル状態情報に示されたCQI(チャネル品質インジケータ)インデックスに、重み付け係数を与えて、前記第2の副セルの品質を計算し、
    前記第1の副セルの下りリンクチャネル状態と前記第2の副セルの下りリンクチャネル状態の類似性が高いほど、前記重み付け係数が大きい
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記第1の副セルがリセットされた場合には、前記チャネル状態情報受信部が前記第1の副セルについての有効なチャネル状態情報の報告を初めて受信するまでは、前記品質情報管理部は、前記第1の副セルについてのチャネル状態情報を考慮して前記第2の副セルの品質を計算せず、
    前記チャネル状態情報受信部が前記第1の副セルについての有効なチャネル状態情報の報告を初めて受信した後に、前記品質情報管理部は、前記第1の副セルの品質を前記第1の副セルについてのチャネル状態情報に従って更新するとともに、前記第1の副セルについての有効なチャネル状態情報を考慮して、そのユーザ装置の前記第2の副セルの品質を計算して更新する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記第1の副セルがリセットされた場合には、前記第1の副セルの起動に関する一処理段階から所定時間が経過するまでは、前記品質情報管理部は前記第1の副セルについてのチャネル状態情報を考慮して前記第2の副セルの品質を計算せず、
    前記所定時間が経過した後に、前記品質情報管理部は、前記第1の副セルの品質を前記第1の副セルについてのチャネル状態情報に従って更新するとともに、前記第1の副セルについての有効なチャネル状態情報を考慮して、そのユーザ装置の前記第2の副セルの品質を計算して更新する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無線通信システム。
  5. 前記第1の副セルについてのチャネル状態情報を考慮して計算された前記第2の副セルの品質が、直前に更新された前記第2の副セルの品質から第1の閾値より離れている場合には、前記品質情報管理部は、前記第2の副セルの品質を更新しない
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  6. 前記ユーザ装置から報告されたチャネル状態情報に従って直前に更新された第2の副セルの品質が第2の閾値より低い場合には、前記品質情報管理部は、前記第1の副セルについてのチャネル状態情報を考慮して、前記第2の副セルの品質を計算しない
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の無線通信システム。
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