JP2016156401A - Wheel drive device - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、車輪駆動装置、詳しくは、電気自動車の車輪駆動装置の潤滑構造に関する。 The present invention relates to a wheel drive device, and more particularly to a lubricating structure for a wheel drive device of an electric vehicle.
電動モータを駆動源とし、電動モータの回転を減速機により減速して駆動車輪を回転させる車輪駆動装置には、減速機の出力軸の回転を、出力軸上に設けられたハブ輪に伝達して、ハブ輪に支持された駆動車輪を駆動するようにしたインホイールモータ方式と、上記減速機の出力軸にジョイントを介して駆動軸を接続し、駆動軸の回転をハブ輪に伝達して駆動車輪を駆動するオンボード方式とがある。 In a wheel drive device that uses an electric motor as a drive source and decelerates the rotation of the electric motor with a speed reducer to rotate the drive wheel, the rotation of the output shaft of the speed reducer is transmitted to a hub wheel provided on the output shaft. The in-wheel motor system is configured to drive the drive wheel supported by the hub wheel, and the drive shaft is connected to the output shaft of the speed reducer via a joint to transmit the rotation of the drive shaft to the hub wheel. There is an on-board system that drives a drive wheel.
インホイールモータ方式の構造について説明する。インホイールモータ駆動装置121は、図10に示すように、駆動力を発生させるモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速機Bと、減速機Bからの出力を駆動輪に伝える車輪ハブCとを備える。
The structure of the in-wheel motor system will be described. As shown in FIG. 10, the in-wheel
上記モータ部Aおよび減速機Bは、ケーシング122内に収容されている。ケーシング122は、モータ部A側のケーシング122aと、減速機B側のケーシング122bとに、仕切壁122cによって仕切られている。
The motor part A and the speed reducer B are accommodated in the
モータ部Aは、ケーシング122aの内周面にステータ123を設け、このステータ123の内周に間隔をおいてロータ124を設けたラジアルギャップタイプのものを使用している。
The motor part A uses a radial gap type of which a
ロータ124は、モータ軸124aを中心部に有し、そのモータ軸124aは減速機Bの入力軸130と接続して減速機Bのケーシング122b内に挿入され、軸受125a、125bによってケーシング122aに対して回転自在に支持されている。
The
減速機Bのケーシング122bには、下部に潤滑油のオイルタンク141が設けられ、オイルタンク141内の潤滑油をオイルポンプ142によって吸い込み、モータ部Aと減速機Bに潤滑油を分配し、潤滑と冷却を行っている(特許文献1)。
The
潤滑油をモータ部Aおよび減速機Bの内部に供給する給油通路は、モータ部Aの回転を減速する減速機Bの出力回転を利用して駆動されるオイルポンプ142の吐出口からケーシング122aの外径部の内側に沿って後方へと延びる外径部流路143aと、リアカバー122dに設けられたリアカバー流路143bと、モータ軸124aの内部通路144と、減速機Bの入力軸130の内部通路145を経て、減速機Bのケーシング122b内に至る通路、モータ軸124aの内部通路144に設けられた半径方向の油孔144aからモータ部Aのケーシング122a内、入力軸130に設けられた半径方向の油孔130aから減速機Bのケーシング122b内へと導かれ、減速機Bのケーシング122bの下方のオイルタンク141からオイルポンプ142の吸入口に至る吸込通路146とにより構成される、いわゆる軸心給油方式が採用されている。
The oil supply passage for supplying the lubricating oil to the inside of the motor part A and the speed reducer B is from the discharge port of the
そして、モータ部Aのケーシング122a内に飛散した潤滑油は、各部を冷却および潤滑を行った後、ケーシング122a内壁をつたって下部に集まり、連通孔147よりオイルタンク141に還流する。
The lubricating oil scattered in the
また、減速機Bのケーシング122b内に飛散した潤滑油は、各部を潤滑および冷却を行った後、ケーシング122b内壁をつたって下部に集まり、ケーシング122bの下部に設けられた排出口149よりオイルタンク141に還流する。
Further, the lubricating oil scattered in the
ところで、オイルポンプ142としては、電動モータAや減速機Bの出力回転を利用して駆動する、例えば、サイクロイドポンプを使用するものがある(特許文献1参照)。図10の例では、オイルポンプ142を減速機Bの出力回転によって駆動している。
Incidentally, as the
この内部の回転力によって駆動するオイルポンプ142を使用する場合、外部からの駆動力(電源等)を必要としないメリットがある。
When using the
オイルポンプ142は、電動モータAや減速機Bの出力回転を利用して駆動するので、オイルポンプ142の回転数は駆動状態によって決まる。このため、停車から始動開始の時には、オイルポンプ142の回転数が低く、十分な負圧が発生せず、潤滑油をオイルポンプ142まで引き込むまでに時間がかかる。特に、図10に示す従来のような構造では、下方のオイルタンク141からオイルポンプ142の吸入口に至る吸込通路146を通って潤滑油が引き込まれるが、油面の高さは、吸込通路146の中間ほどであり、油面とオイルポンプ142との距離が遠く、潤滑開始まで時間がかかってしまうという問題があった。潤滑油が供給されない無潤滑状態で長時間走行、例えば、極めて低速で、登坂走行などの高トルクの走行を行うと、最悪の場合、焼き付きや回転部がロックするなどの問題が懸念される。
Since the
そこで、この発明は、停車から始動開始の時にも潤滑油を供給することができる車輪駆動装置を提供しようとするものである。 Therefore, the present invention is intended to provide a wheel drive device that can supply lubricating oil even when starting from a stop.
上記の課題を解決するため、この発明においては、駆動力を発生させるモータ部と、モータ部の回転を減速して出力する減速機とを有し、減速機の出力により車輪を駆動する車輪駆動装置であって、前記モータ部と減速機の潤滑と冷却を行うためのオイルを内部に貯留可能なオイルタンクと、前記オイルタンクからの潤滑油を吸引し、潤滑油をモータ部と減速機に供給してモータ部と減速機の潤滑と冷却を行うオイルポンプとを備え、前記オイルタンクからオイルポンプの吸込口に至る油路に、オイルタンクからオイルポンプの吸込口側に向かって潤滑油が流れる方向の時には、バルブが開き、オイルポンプの吸込口からオイルタンク側へ潤滑油が流れる方向の時には、バルブが閉じるワンウェイバルブが設けられていることを特徴とする。 In order to solve the above problems, in the present invention, a wheel drive that has a motor unit that generates a driving force and a speed reducer that decelerates and outputs the rotation of the motor unit, and drives the wheels by the output of the speed reducer. An oil tank capable of storing oil for lubricating and cooling the motor unit and the speed reducer, and sucking the lubricating oil from the oil tank, and supplying the lubricating oil to the motor unit and the speed reducer An oil pump that supplies and lubricates and cools the motor unit and the speed reducer, and in the oil path from the oil tank to the suction port of the oil pump, the lubricating oil flows from the oil tank to the suction port side of the oil pump. A one-way valve is provided in which the valve is opened when it is in the flowing direction and closed when the lubricating oil flows from the suction port of the oil pump to the oil tank side.
前記ワンウェイバルブは、前記吸込通路と繋がるオイルタンクの吐出口を開閉する位置に設けるとよい。 The one-way valve may be provided at a position that opens and closes a discharge port of an oil tank connected to the suction passage.
前記オイルポンプは、前記モータ部の回転又は減速機の回転により駆動するように構成すればよい。 What is necessary is just to comprise the said oil pump so that it may drive by rotation of the said motor part or rotation of a reduction gear.
また、前記オイルポンプは、サイクロイドポンプを使用することができる。 The oil pump can be a cycloid pump.
前記オイルポンプにサイクロイドポンプを用いる場合、回転軸に、オイルポンプとして駆動する回転方向に回転軸が回転する場合にのみ回転を伝達するワンウェイクラッチを設けるとよい。 When a cycloid pump is used as the oil pump, a one-way clutch that transmits rotation only when the rotation shaft rotates in the rotation direction of driving as the oil pump may be provided on the rotation shaft.
この発明に係る車両駆動装置においては、オイルタンクからオイルポンプの吸込口に至る油路に、オイルタンクからオイルポンプの吸込口側に向かって潤滑油が流れる方向の時には、バルブが開き、オイルポンプの吸込口からオイルタンク側へ潤滑油が流れる方向の時には、バルブが閉じるワンウェイバルブが設けられているので、オイルポンプが停止した際に、油路内の潤滑油が下に落ち、オイルタンクの方向に流れようとすると、ワンウェイバルブにより、潤滑油がオイルタンクへ流れ込むことが阻止され、油路内に潤滑油が留まった状態が維持され、停止した状態から始動を開始すると、油路内に留まっている潤滑油がオイルポンプ内に直ちに引き込まれ、減速機や軸受部に始動開始時から潤滑油を供給することができる。 In the vehicle drive device according to the present invention, when the lubricating oil flows in the oil path from the oil tank to the suction port of the oil pump in the direction in which the lubricating oil flows from the oil tank to the suction port side of the oil pump, the valve is opened. When the direction of lubricating oil flows from the suction port to the oil tank side, a one-way valve is provided to close the valve, so when the oil pump stops, the lubricating oil in the oil passage falls down and the oil tank The one-way valve prevents the lubricating oil from flowing into the oil tank and keeps the lubricating oil remaining in the oil passage, and when starting from a stopped state, the one-way valve enters the oil passage. The remaining lubricating oil is immediately drawn into the oil pump, and the lubricating oil can be supplied to the reduction gear and the bearing portion from the start of the start.
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置からなる車両駆動装置を備えた電気自動車11は、図8に示すように、シャーシ12と、操舵輪としての前輪13と、駆動輪(後輪)14と、左右の駆動輪14それぞれに駆動力を伝達するインホイールモータ駆動装置21とを備える。駆動輪14は、図9に示すように、シャーシ12のホイールハウジング12aの内部に収容され、懸架装置(サスペンション)12bを介してシャーシ12の下部に固定されている。インホイールモータ駆動装置21の搭載形態としては、図8、9で示した後輪駆動方式の他に、前輪駆動方式でも四輪駆動方式のいずれでも構わない。
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings.
As shown in FIG. 8, an
懸架装置12bは、左右に伸びるサスペンションアームによって駆動輪14を支持すると共に、コイルスプリングとショックアブソーバとを含むストラットによって、駆動輪14が地面から受ける振動を吸収してシャーシ12の振動を抑制する。さらに、左右のサスペンションアームの連結部分には、旋回時等に車体の傾きを抑制するスタビライザが設けられる。なお、懸架装置12bは、路面の凹凸に対する追従性を向上し、駆動輪の駆動力を効率良く路面に伝達するために、左右の車輪を独立して上下させることができる独立懸架式とするのが望ましい。
The
この電気自動車11は、ホイールハウジング12a内部に、左右の駆動輪14をそれぞれ駆動するインホイールモータ駆動装置21を設けることによって、シャーシ12上にモータ、ドライブシャフト、およびデファレンシャルギヤ機構等を設ける必要がなくなるので、客室スペースを広く確保でき、かつ、左右の駆動輪の回転をそれぞれ制御することができるという利点を備えている。
The
インホイールモータ駆動装置21は、図1に示すように、駆動力を発生させるモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速機Bと、減速機Bからの出力を駆動輪14に伝える車輪ハブCとを備え、モータ部Aと減速機Bとはケーシング22に収納されて、図9に示すように電気自動車11のホイールハウジング12a内に取り付けられる。
As shown in FIG. 1, the in-wheel
上記モータ部Aおよび減速機Bは、ケーシング22内に収容されている。ケーシング22は、モータ部A側のケーシング22aと、減速機B側のケーシング22bと、ケーシング22aと22bを仕切る仕切壁22cと、このケーシング22の後面に装着されるリアカバー22dとによって形成されている。
The motor part A and the speed reducer B are accommodated in the
仕切壁22cの中心にはモータ部Aのモータ軸24aを挿通する貫通部が形成されている。減速機B側のケーシング22bの前方壁には、出力軸33を挿通する貫通部が形成されている。この減速機B側のケーシング22bの前方壁に設けられた貫通部と出力軸33との間にシール付き転がり軸受90を設け、ケーシング22bの内側で出力軸33を回転支持するとともに、車輪ハブCの交換時に、減速機B内の潤滑油の漏れ出しを防止し、また、減速機B内へのゴミの侵入を防止している。モータ部Aの仕切壁22cには、オイルポンプ42が設けられている。
A through portion through which the
モータ部Aは、ケーシング22aの内周面にステータ23を設け、このステータ23の内周に間隔をおいてロータ24を設けたラジアルギャップタイプのものを使用している。
The motor part A uses a radial gap type in which a
ロータ24は、モータ軸24aを中心部に有し、そのモータ軸24aは減速機Bの入力軸30と接続して減速機Bのケーシング22b内に挿入され、軸受25a、25bによってケーシング22に対して回転自在に支持されている。
The
減速機Bのケーシング22bには、下部に潤滑油のオイルタンク41が設けられ、オイルタンク41内の潤滑油を吐出口46aから吸込通路46を経てオイルポンプ42によって吸い込み、モータ部Aと減速機Bに潤滑油を供給し、潤滑と冷却を行っている。
The
インホイールモータ駆動装置21の潤滑油路は、オイルポンプ42の吐出口からケーシング22aの内側に沿って後方へと延びる外径部の給油通路43aと、ケーシング22aの背面のリアカバー22dに設けられたリアカバー流路43bと、モータ軸24aの内部通路44と、減速機Bの入力軸30の内部通路45と、減速機Bのケーシング22bの下部に設けた排出口49と、減速機Bのケーシング22bの底部の下方のオイルタンク41の吐出口46aからオイルポンプ42の吸入口に至る吸込通路46とにより主に構成される。
The lubricating oil passage of the in-wheel
そして、オイルポンプ42によって供給される潤滑油は、モータ軸24aの内部通路44に設けられた半径方向の油孔44aから遠心力およびオイルポンプ42の圧力によって飛散し、飛沫となった潤滑油がモータ部Aのケーシング22a内に導かれる。モータ部Aのケーシング22a内に飛散した潤滑油は、各部を冷却および潤滑を行った後、ケーシング22a内壁をつたって下部に集まり、仕切壁22cに設けられた連通孔(図示省略)よりオイルタンク41に還流する。
Then, the lubricating oil supplied by the
また、減速機Bの入力軸30の内部通路45にも半径方向に油孔45a、45bが設けられ、この油孔45a、45bから遠心力およびオイルポンプ42の圧力によって潤滑油が飛散し、減速機B内を潤滑及び冷却する、いわゆる軸心給油方式が採用されている。減速機Bのケーシング22b内に飛散した潤滑油は、各部を潤滑および冷却を行った後、ケーシング22b内壁をつたって下部に集まり、ケーシング22bの下部に設けられた排出口49よりオイルタンク41に還流する。
In addition,
オイルタンク41からオイルポンプ42の吸込口に至る油路には、ワンウェイバルブ48が設けられ、オイルタンク41からオイルポンプ42へ潤滑油が流れる方向への流れのみを許容している。この実施形態では、ワンウェイバルブ48は、オイルタンク41の吐出口46aを開閉する位置に設けられている。このワンウェイバルブ48は、オイルタンク41から吸込通路46(油路)に向かって潤滑油が流れる方向の時には、バルブが開き吐出口46aが開放され、吸込通路46からオイルタンク41側へ潤滑油が流れる方向の時には、バルブが閉じ吐出口46aが閉鎖する。
A one-
オイルポンプ42は、図4に示すように、減速機Bの出力回転を利用して回転するインナーロータ72と、インナーロータ72の回転に伴って従動回転するアウターロータ73と、ポンプ室74と、オイルポンプの吸込通路46に連通する吸入口75と、ケーシング22aに形成された給油通路43aに連通する吐出口76とを備えるサイクロイドポンプである。
As shown in FIG. 4, the
インナーロータ72は、外径面にサイクロイド曲線で構成される歯形を有する。具体的には、歯先部分72aの形状がエピサイクロイド曲線、歯溝部分72bの形状がハイポサイクロイド曲線となっている。このインナーロータ72は、ワンウェイクラッチ60を介して減速機Bの出力軸33によって回転する。具体的には、出力軸33に接続されたポンプ駆動軸33cによってワンウェイクラッチ60を介してインナーロータ72が回転する。
アウターロータ73は、内径面にサイクロイド曲線で構成される歯形を有する。具体的には、歯先部分73aの形状がハイポサイクロイド曲線、歯溝部分73bの形状がエピサイクロイド曲線となっている。このアウターロータ73は、仕切壁22cに設けられたポンプケース77aに回転自在に支持されている。
The
インナーロータ72は、回転中心c1を中心として回転する。一方、アウターロータ73は、インナーロータの回転中心c1と異なる回転中心c2を中心として回転する。また、インナーロータ72の歯数をnとすると、アウターロータ73の歯数は(n+1)となる。なお、この実施形態においては、n=5としている。
The
インナーロータ72とアウターロータ73との間の空間には、複数のポンプ室74が設けられている。そして、インナーロータ72が減速機Bの出力軸33の回転を利用して回転すると、アウターロータ73は従動回転する。このとき、インナーロータ72およびアウターロータ73はそれぞれ異なる回転中心c1、c2を中心として回転するので、ポンプ室74の容積は連続的に変化する。これにより、吸入口75から流入した潤滑油が吐出口76から給油通路43aに圧送される。
A plurality of
図1に示す実施形態においては、オイルポンプ42のインナーロータ72とポンプ駆動軸33cとの間に、バック走行(逆回転)時にポンプ駆動軸33cの伝達を遮断するワンウェイクラッチ60を設けている。オイルポンプ42にサイクロイドポンプを使用している場合は、バック走行(逆回転)時に、吸入・吐出方向が逆転するため、油路内の潤滑油が逆流するので、ワンウェイクラッチ60を設けて、バック走行(逆回転)時には、オイルポンプ42が駆動しないようにしている。特に、この実施形態では、オイルタンク41の吐出口46aを開閉するワンウェイバルブ48が設けられ、潤滑油が吸込通路46からオイルタンク41へ送られる方向の場合には、吐出口46aが閉じられ、油路が閉鎖される。この状態で、オイルポンプ42が逆流方向に駆動すると、回転抵抗が増大する。そして、潤滑油が吐出できなくなると、オイルポンプ42が回転不能になる虞がある。これを防止するために、ワンウェイクラッチ60を設け、オイルポンプ42の回転をオイルタンク41から潤滑油を吸い込む方向の回転だけを許容するようにしている。
In the embodiment shown in FIG. 1, a one-way clutch 60 is provided between the
図5(a)はワンウェイクラッチの動力伝達状態を示し、図5(b)はワンウェイクラッチの動力遮断状態を示している。 FIG. 5A shows the power transmission state of the one-way clutch, and FIG. 5B shows the power cutoff state of the one-way clutch.
図5(a)(b)のワンウェイクラッチは一般にローラタイプと呼ばれるものであり、主に外輪61、ローラ62、スプリング63及び保持器64からなる。外輪61の外周面はオイルポンプ42のインナーロータ72の内周面に嵌入され、外輪61はオイルポンプ42のインナーロータ72と一体回転する。外輪61の内周面には所定のカム面が形成されている。ポンプ駆動軸33cの外周面と外輪61の内周面(カム面)との間には環状の隙間が設けられ、そこにローラ62とスプリング63とのセットが複数配設されている。またこれらが保持器64に保持されている。各スプリング63は、各ローラ62を周方向一方側に付勢している。
The one-way clutch shown in FIGS. 5A and 5B is generally called a roller type, and mainly includes an
ポンプ駆動軸33cが外輪61に対して時計回り方向に回転しようとすると、スプリング63のばね力により、ローラ62が外輪61の内周面(カム面)の噛み合い位置に進み、外輪61の内周面(カム面)とローラ62とのくさび作用でポンプ駆動軸33cの回転が外輪61に伝達され、オイルポンプ42のインナーロータ72が回転する。
When the
反対に、ポンプ駆動軸33cが外輪61に対して反時計回り方向に回転すると、ポンプ駆動軸33cは外輪61に対して相対的に回転することになり、ローラ62は外輪61の内周面(カム面)から離れ、外輪61はポンプ駆動軸33cに対して空転し、ポンプ駆動軸33cの回転力が遮断され、オイルポンプ42のインナーロータ72は回転しない。
On the other hand, when the
以上のように、ワンウェイクラッチ60は、ポンプ駆動軸33cの回転方向によって、ON−OFFの切り換えが行われ、オイルポンプ42の回転をオイルタンク41から潤滑油を吸い込む方向の回転だけを許容する。この結果、バック時には、オイルポンプ42の回転は停止し、オイルポンプ42の回転不能を防ぐと共に、油路内の潤滑油が空になることを防ぐことができる。
As described above, the one-way clutch 60 is switched between ON and OFF depending on the rotation direction of the
なお、上記ワンウェイクラッチ60では、カム面を外輪61の内周面に設けた例を示したが、ポンプ駆動軸33cの外周面にカム面を設けて外輪61の内周面を円筒面に形成してもよい。更に、ローラタイプ以外のワンウェイクラッチを用いてもよい。
In the one-way clutch 60, the cam surface is provided on the inner peripheral surface of the
サイクロイド式の減速機Bは、図1、図2、図3に示すように、入力軸30に設けられた偏心軸部30a、30bによって2枚の曲線板31を回転自在に支持し、それらの曲線板31の外周に形成された波形歯形31aを減速機Bのケーシング22bの内側に配設された外ピン32に噛合し(図2参照)、上記入力軸30の回転により曲線板31を偏心揺動運動させ、その曲線板31の自転を入力軸30と同軸上に配置された出力軸33から出力し、車輪ハブCを回転させている。
As shown in FIGS. 1, 2, and 3, the cycloid reducer B rotatably supports two
減速機Bのケーシング22bの内側に配設された外ピン32の数は、曲線板31の外周の波形歯形31aより多い。
The number of
外ピン32は、図2に示すように、減速機Bのケーシング22bの内径面に隙間を介して位置する外ピンハウジング50に支持されている。外ピンハウジング50は、減速機Bのケーシング22bに対してアウター側とインナー側に、フローティングボルト(図示省略)によってフローティング支持されている。
As shown in FIG. 2, the
入力軸30は、図1に示すように、その一端部がスプライン嵌合(セレーション嵌合を含む。以下同じ)によりロータ24のモータ軸24aに接続されてモータ部Aにより回転駆動されるようになっており、その他端部に偏心軸部30a、30bが設けられている。
As shown in FIG. 1, one end of the
偏心軸部30a、30bは、図2に示すように、入力軸30の軸方向に一対設けられている。その一対の偏心軸部30a、30bは、円筒状外径面の中心が周方向に180°位相がずれるようにして設けられ、その一対の偏心軸部30a、30bのそれぞれの外径面に転がり軸受34が嵌合されている。
As shown in FIG. 2, a pair of
偏心軸部30a、30bには、油孔45a、45b、45cが設けられ、この油孔45a、45b、45cから入力軸30の内部通路45を通る潤滑油が飛散し、各部の転動面、摺動面を潤滑する。
The
一対の偏心軸部30a、30bを設けた入力軸30には、一対の偏心軸部30a、30bを挟むように一対のカウンタウェイト35を、周方向に180°位相をずらして設けている。
The
曲線板31は、図3に示すように、転がり軸受34によって入力軸30に回転自在に支持され、その外周に形成された波形歯形31aはトロコイド曲線歯形とされている。曲線板31には、回転軸心を中心とする一つの円上に複数のピン孔36が等間隔に形成され、軸方向に並ぶ一対のピン孔36のそれぞれに内ピン37が余裕をもって挿入され、その内ピン37に回転自在に支持された針状ころ軸受37aの外周一部がピン孔36の内周一部に接触している。
As shown in FIG. 3, the
減速機Bは、図2に示すように、偏心軸部30a、30bに回転自在に保持される公転部材としての2枚の曲線板31と、曲線板31の外周部の波形歯形31aに係合する複数の外ピン32と、曲線板31の自転運動を出力する出力軸33と、2枚の曲線板31の隙間に取り付けられてこれら曲線板31の端面に当接して曲線板31の傾きを防止するセンターカラー38とを備える。
As shown in FIG. 2, the speed reducer B is engaged with two
図1に示すように、出力軸33は、フランジ部33aと軸部33bとを有する。フランジ部33aには、出力軸33の回転軸線を中心とする円周上に、内ピン37が等間隔に固定されている。軸部33bの外径面には、図1に示すように、セレーション(またはスプライン)によりトルク伝達可能な状態で車輪ハブCが設けられている。図2に示すように、複数の内ピン37を介しフランジ部33aとスタビライザ33dが連結され、出力軸33とスタビライザ33dは一体に回転する。スタビライザ33dのモータ部A側の端部には、オイルポンプ42のインナーロータ72に接続するポンプ駆動軸33cが設けられている。
As shown in FIG. 1, the
外ピン32は、入力軸30の回転軸線の円周軌道上に等間隔に設けられる。そして、曲線板31が公転運動すると、外周の波形歯形31a(図3参照)と外ピン32とが係合して、曲線板31に自転運動を生じさせる。
The outer pins 32 are provided at equal intervals on the circumferential track of the rotation axis of the
図1および図2に示すように、出力軸33のフランジ部33aの内径面と入力軸30の外径面とは、転がり軸受91を介して相対的に回転可能に支持されている。
As shown in FIGS. 1 and 2, the inner diameter surface of the
曲線板31は、出力軸33の対向するフランジ部33aおよびスタビライザ33dの間に組み込まれている。また、出力軸33の対向するフランジ部33aおよびスタビライザ33dには、組み込まれた曲線板31のピン孔36を貫通する内ピン37の両端が支持されている。
The
図2に示すように、出力軸33の対向するフランジ部33aおよびスタビライザ33dに支持された複数の内ピン37は、入力軸30の回転軸線を中心とする円周軌道上に等間隔に設けられ、曲線板31との摩擦抵抗を低減するために、2枚の曲線板31の各ピン孔36の内壁面に当接する位置に針状ころ軸受37aがそれぞれ設けられている。ピン孔36の内径寸法は、内ピン37の外径寸法(「針状ころ軸受37aを含む最大外径」を指す。以下同じ。)より所定分大きく設定されている。
As shown in FIG. 2, the plurality of
車輪ハブCは、図1に示すように、出力軸33の軸部33bの外径面にセレーション(またはスプライン)によりトルク伝達可能な状態で嵌合連結された内輪部材81と、内輪部材81をケーシング22bに対して回転自在に保持する外輪部材82とを備える。内輪部材81と外輪部材82とは複列アンギュラ玉軸受を構成し、内輪部材81と外輪部材82の間に複列の転動体83を設置している。内輪部材81には、車輪取付けフランジ部84が一体に設けられている。
As shown in FIG. 1, the wheel hub C includes an
外ピン32は、ケーシング22bに直接保持されているわけではなく、図1及び図2に示すように、ケーシング22bの内径面にフローティング状態に支持された外ピンハウジング50に保持されている。
The
インホイールモータ駆動装置21においては、軽量化の観点からケーシング22は、アルミ合金やマグネシウム合金等の軽金属で形成し、高い強度が求められる外ピンハウジング50は、鋼で形成するのが望ましい。
In the in-wheel
また、サイクロイド式の減速機Bの潤滑は、オイルポンプ42から供給された潤滑油が、入力軸30の内部通路45を通り、偏心軸部30a、30bに設けた油孔45a、45b、45cから飛散し飛沫となって、また、外ピンハウジング50の内部に溜まった潤滑油が、曲線板31の回転で掻き上げられ飛沫となって、各部の転動面、摺動面を潤滑する。潤滑油は、モータ部Aと減速機B内の潤滑と冷却を行った後、減速機Bのケーシング22bの排出口49と、減速機Bのケーシング22bとモータ部Aのケーシング22aとの間の仕切壁22cに設けられた連通孔(図示省略)からオイルタンク41に排出される。
The cycloid reduction gear B is lubricated by the lubricating oil supplied from the
上記構成のインホイールモータ駆動装置21のモータ部Aは、図1に示すように、例えば、ステータ23のコイルに交流電流を供給することによって生じる電磁力を受けて、永久磁石または磁性体によって構成されるロータ24が回転する。
As shown in FIG. 1, the motor unit A of the in-wheel
これにより、ロータ24に接続されたモータ軸24aが回転すると、曲線板31はモータ軸24aの回転軸線を中心として公転運動する。このとき、外ピン32が、曲線板31の曲線形状の波形歯形と転がり接触するよう係合して、曲線板31をモータ軸24aの回転とは逆向きに自転運動させる。
Thereby, when the
曲線板31のピン孔36に挿通する内ピン37は、ピン孔36の内径よりも十分に細く、曲線板31の自転運動に伴ってピン孔36の内壁面と当接する。これにより、曲線板31の公転運動が内ピン37に伝わらず、曲線板31の自転運動のみが出力軸33を介して車輪ハブCに伝達される。
The
このとき、回転軸線と同軸に配置された出力軸33は、減速機Bの出力軸として曲線板31の自転を取り出し、モータ軸24aの回転が減速機Bによって減速されて出力軸33に伝達されるので、低トルク、高回転型のモータ部Aを採用した場合でも、駆動輪に必要なトルクを伝達することが可能となる。
At this time, the
このように、多段構成とすることなく大きな減速比を得ることができる減速機Bを採用することにより、コンパクトで高減速比のインホイールモータ駆動装置21を得ることができる。また、外ピン32を外ピンハウジング50に対して回転自在とし、内ピン37の曲線板31に当接する位置に針状ころ軸受37aを設けたことにより、摩擦抵抗が低減されるので、減速機Bの伝達効率が向上する。
Thus, by adopting the reduction gear B that can obtain a large reduction ratio without using a multi-stage configuration, a compact and high reduction ratio in-wheel
前記の実施形態においては、減速機Bの曲線板31を180°位相を変えて2枚設けたが、この曲線板の枚数は任意に設定することができ、例えば、曲線板を3枚設ける場合は、120°位相を変えて設けるとよい。
In the embodiment described above, two
また、前記の実施形態において、曲線板31を支持する転がり軸受34として円筒ころ軸受の例を示したが、これに限ることなく、例えば、すべり軸受、深溝玉軸受、円錐ころ軸受、針状ころ軸受、自動調心ころ軸受、アンギュラ玉軸受、4点接触玉軸受等、すべり軸受であるか転がり軸受であるかを問わず、転動体がころであるか玉であるかを問わず、さらには複列か単列かを問わず、あらゆる軸受を適用することができる。また、その他の場所に配置される軸受についても、同様に任意の形態の軸受を採用することができる。
In the above-described embodiment, an example of a cylindrical roller bearing has been shown as the rolling
上述したように、減速機Bの出力回転を利用するオイルポンプ42の場合、モータ軸24a近傍にオイルポンプ42が位置し、下方に位置するオイルタンク41から吸込通路46を通り、オイルポンプ42の吸込口75に潤滑油が吸い込まれる。潤滑油の油面高さは、吸込通路46の中間位置の高さ程度である。
As described above, in the case of the
このため、停止状態が続くと、吸込通路46の潤滑油が下に落ちてしまい、吸込通路46に潤滑油がなくなり、空気が入った状態となる。この状態で、インホイールモータ駆動装置21が駆動すると、減速機Bの回転数と同期してオイルポンプ42が作動するが、特に、停車状態から低速運転の時には、十分な負圧が発生せずに、潤滑油を引き込むまでに時間がかかる。しかし、長期間停止した状態から始動する場合は、すぐに減速機Bや軸受部に潤滑油を循環させる必要がある。
For this reason, if the stop state continues, the lubricating oil in the
そこで、この実施形態においては、図1、図6、図7に示すように、オイルタンク41の吐出口46aを開閉する位置にワンウェイバルブ48が設けられている。このワンウェイバルブ48は、オイルタンク41から吸込通路46に向かって潤滑油が流れる方向の時には、バルブが開き吐出口46aが開放され、吸込通路46からオイルタンク41側へ潤滑油が流れる方向の時には、バルブが閉じ吐出口46aが閉鎖するように構成している。このため、インホイールモータ駆動装置21が停止し、オイルポンプ42が停止した際に、吸込通路46内の潤滑油が下に落ち、オイルタンク41の方向に流れようとすると、ワンウェイバルブ48が閉じ、潤滑油がオイルタンク41へ流れ込むことが阻止され、吸込通路46内に潤滑油が留まった状態が維持される。
Therefore, in this embodiment, as shown in FIGS. 1, 6, and 7, a one-
停止した状態から始動を開始すると、オイルタンク41からオイルポンプ42の吸込口75に至る吸込通路46に留まっている潤滑油がオイルポンプ42内に直ちに引き込まれ、減速機Bや軸受部に始動開始時から潤滑油を供給する。オイルポンプ42が回転すると、ワンウェイバルブ48が開き、オイルタンク41から潤滑油が吸込通路46を経てオイルポンプ42に供給される。
When starting is started from the stopped state, the lubricating oil remaining in the
図6に従い、ワンウェイバルブ48の構造につき説明する。図6は、図1のAで囲んだ部分の拡大図であり、(a)はワンウェイバルブが閉じた状態、(b)はワンウェイバルブが開いた状態を示している。
The structure of the one-
ワンウェイバルブ48は、バルブ本体48bと、バルブ本体48bに引張バネ48cで取り付けられた弁板48aとからなり、バルブ本体48bがオイルタンク41の壁に吸込口48dが下向きになるように、ネジ48eにより取り付けられ、オイルタンク41の吐出口46aを開閉する位置にワンウェイバルブ48が設けられている。
The one-
図6(a)に示すように、オイルポンプ42が停止中は、引張バネ48cの付勢力により、弁板48aが吐出口46aを閉鎖する。このため、吸込通路46内の潤滑油が下に落ち、オイルタンク41の方向(図中矢印方向)に流れようとすると、弁板48aが吐出口46aを閉鎖しているので、潤滑油がオイルタンク41へ流れ込むことが阻止され、吸込通路46内に潤滑油が留まった状態が維持される。
As shown in FIG. 6A, when the
図6(b)に示すように、オイルポンプ42が回転すると、オイルポンプ42の負圧により、ワンウェイバルブ48の弁板48aが引張バネ48cの付勢力に抗して開き、吐出口46aを介してオイルタンク41から潤滑油が吸込通路46に吸い込まれ、減速機Bや軸受部に潤滑油が循環する。
As shown in FIG. 6 (b), when the
また、摩耗粉などの異物は、自重でオイルタンク41の底に沈むので、この実施形態のワンウェイバルブ48の吸込口48dは、下方向に向けて、異物の吸込を防ぐように構成している。
Further, since foreign matter such as wear powder sinks to the bottom of the
上記したように、オイルポンプ42が停止中は、引張バネ48cの付勢力により、弁板48aが吐出口46aを閉鎖しているので、潤滑油がオイルタンク41へ流れ込むことが阻止され、吸込通路46内に潤滑油が留まった状態が維持される。停止状態から始動を開始すると、吸込通路46内に留まった潤滑油がオイルポンプ42に直ちに供給されることになり、潤滑油がオイルポンプ42から吐出される。この結果、潤滑油がない状態で減速機Bが回転するのを防ぐことができ、減速機Bなどの摺動面の摩耗を防ぐことができる。
As described above, when the
また、長時間停車後は、減速機Bなどは潤滑油が落ちきり、摺動面が油膜切れ状態になるが、潤滑油が供給されるまでの間は摺動面が金属接触するため損傷のリスクが高まるが、この実施形態では、直ちにオイルポンプ42から潤滑油が吐出されるので、油膜切れの状態の時間は大幅に短縮でき、損傷のリスクを減らすことができる。
In addition, after stopping for a long time, the reducer B and the like lose the lubricating oil, and the sliding surface is in a state of running out of the oil film, but the sliding surface is in metal contact until the lubricating oil is supplied. Although the risk increases, in this embodiment, the lubricating oil is immediately discharged from the
図7に従い、ワンウェイバルブ48の他の構造につき説明する。図7は、図1のAで囲んだ部分の拡大図であり、(a)はワンウェイバルブが閉じた状態、(b)はワンウェイバルブが開いた状態を示している。
Another structure of the one-
ワンウェイバルブ48は、バルブ本体48bと、吸込通路46内に挿入され固定板48fと、固定板48fに圧縮バネ48gで取り付けられた弁板48aとからなり、バルブ本体48bがネジ48eにより取り付けられ、オイルタンク41の吐出口46aを開閉する位置にワンウェイバルブ48が設けられている。バルブ本体48bの弁板48aと対向する位置に吸込口48dが設けられている。
The one-
図7(a)に示すように、オイルポンプ42が停止中は、圧縮バネ48gの付勢力により、弁板48aが吐出口46aを閉鎖する。このため、吸込通路46内の潤滑油が下に落ち、オイルタンク41の方向(図中矢印方向)に流れようとすると、弁板48aが吐出口46aを閉鎖しているので、潤滑油がオイルタンク41へ流れ込むことが阻止され、吸込通路46内に潤滑油が留まった状態が維持される。
As shown in FIG. 7A, when the
図7(b)に示すように、オイルポンプ42が回転すると、オイルポンプ42の負圧により、ワンウェイバルブ48の弁板48aが圧縮バネ48gの付勢力に抗して開き、吐出口46aを介してオイルタンク41から潤滑油が吸込通路46に吸い込まれ、減速機Bや軸受部に潤滑油が循環する。
As shown in FIG. 7 (b), when the
前記の実施形態においては、モータ部Aに、ケーシング22aに固定されるステータ23と、ステータ23の内側に径方向の隙間を空けて対面する位置に配置されるロータ24とを備えるラジアルギャップモータを採用した例を示したが、これに限ることなく、任意の構成のモータを適用可能である。例えばステータとロータとが軸方向に開いた隙間を介して対向配置されるアキシアルギャップモータであってもよい。
In the above-described embodiment, a radial gap motor including the
また、前記の実施形態においては、オイルポンプ42は、減速機Bの出力回転を利用してインナーロータ72が回転する例を示したが、これに限ることなく、モータ部Aのロータ24の回転を利用してインナーロータが回転するオイルポンプであってもよい。
Further, in the above-described embodiment, the
また、前記の実施形態においては、インホイールモータ方式にこの発明を適用した例につき説明したが、減速機の出力軸にジョイントを介して駆動軸を接続し、その駆動軸の回転をハブ輪に伝達して駆動車輪を駆動するオンボード方式にも、この発明を適用することができる。 In the above-described embodiment, the example in which the present invention is applied to the in-wheel motor system has been described. However, the drive shaft is connected to the output shaft of the speed reducer via a joint, and the rotation of the drive shaft is applied to the hub wheel. The present invention can also be applied to an on-board system that transmits and drives a drive wheel.
さらに、この発明に係る電気自動車用駆動装置を搭載した電気自動車は、後輪を駆動輪としてもよく、また、前輪を駆動輪としてもよく、4輪駆動車であってもよい。なお、本明細書中で「電気自動車」とは、電力から駆動力を得る全ての自動車を含む概念であり、例えば、ハイブリッドカー等をも含むものとして理解すべきである。 Furthermore, the electric vehicle equipped with the electric vehicle drive device according to the present invention may have the rear wheels as drive wheels, the front wheels as drive wheels, or a four-wheel drive vehicle. In the present specification, “electric vehicle” is a concept including all vehicles that obtain driving force from electric power, and should be understood as including, for example, a hybrid vehicle.
また、上記の各実施形態においては、減速機Bにサイクロイド減速機構を採用したインホイールモータ駆動装置21の例を示したが、これに限ることなく、任意の減速機構を採用することができる。例えば、遊星歯車減速機構や平行軸歯車減速機構等が該当する。
Moreover, in each said embodiment, although the example of the in-wheel
11 :電気自動車
12 :シャーシ
12a :ホイールハウジング
12b :懸架装置
13 :前輪
14 :駆動輪
21 :インホイールモータ駆動装置
22 :ケーシング
22a :ケーシング
22b :ケーシング
22c :仕切壁
22d :リアカバー
23 :ステータ
24 :ロータ
24a :モータ軸
25a :軸受
25b :軸受
30 :入力軸
30a :偏心軸部
30b :偏心軸部
31 :曲線板
31a :波形歯形
32 :外ピン
33 :出力軸
33a :フランジ部
33b :軸部
33c :ポンプ駆動軸
33d :スタビライザ
34 :転がり軸受
35 :カウンタウェイト
36 :ピン孔
37 :内ピン
37a :軸受
38 :センターカラー
41 :オイルタンク
42 :オイルポンプ
43a :給油通路
43b :リアカバー流路
44 :内部通路
44a :油孔
45 :内部通路
45a :油孔
45b :油孔
45c :油孔
46 :吸込通路
46a :吐出口
47 :連通孔
48 :ワンウェイバルブ
48a :弁板
48b :バルブ本体
48c :引張バネ
48d :吸込口
48e :ネジ
48f :固定板
48g :圧縮バネ
49 :排出口
50 :外ピンハウジング
60 :ワンウェイクラッチ
61 :外輪
62 :ローラ
63 :スプリング
64 :保持器
72 :インナーロータ
72a :歯先部分
72b :歯溝部分
73 :アウターロータ
73a :歯先部分
73b :歯溝部分
74 :ポンプ室
75 :吸込口
76 :吐出口
77a :ポンプケース
81 :内輪部材
82 :外輪部材
83 :転動体
84 :車輪取付けフランジ部
90 :シール付き転がり軸受
91 :転がり軸受
A :モータ部
B :減速機
C :車輪ハブ
11: Electric vehicle 12: Chassis 12a: Wheel housing 12b: Suspension device 13: Front wheel 14: Drive wheel 21: In-wheel motor drive device 22: Casing 22a: Casing 22b: Casing 22c: Partition wall 22d: Rear cover 23: Stator 24: Rotor 24a: Motor shaft 25a: Bearing 25b: Bearing 30: Input shaft 30a: Eccentric shaft portion 30b: Eccentric shaft portion 31: Curved plate 31a: Corrugated tooth profile 32: Outer pin 33: Output shaft 33a: Flange portion 33b: Shaft portion 33c : Pump drive shaft 33d: Stabilizer 34: Rolling bearing 35: Counter weight 36: Pin hole 37: Inner pin 37a: Bearing 38: Center collar 41: Oil tank 42: Oil pump 43a: Oil supply passage 43b: Rear cover flow path 44: Inside Passage 44a: Oil hole 45 : Internal passage 45a: Oil hole 45b: Oil hole 45c: Oil hole 46: Suction passage 46a: Discharge port 47: Communication hole 48: One-way valve 48a: Valve plate 48b: Valve body 48c: Tension spring 48d: Suction port 48e: Screw 48f: fixed plate 48g: compression spring 49: discharge port 50: outer pin housing 60: one-way clutch 61: outer ring 62: roller 63: spring 64: retainer 72: inner rotor 72a: tooth tip portion 72b: tooth groove portion 73: Outer rotor 73a: tooth tip portion 73b: tooth gap portion 74: pump chamber 75: suction port 76: discharge port 77a: pump case 81: inner ring member 82: outer ring member 83: rolling element 84: wheel mounting flange portion 90: with seal Rolling bearing 91: Rolling bearing A: Motor part B: Reducer C: Wheel hub
Claims (6)
前記モータ部と減速機の潤滑と冷却を行うためのオイルを内部に貯留可能なオイルタンクと、前記オイルタンクからの潤滑油を吸引し、潤滑油をモータ部と減速機に供給してモータ部と減速機の潤滑と冷却を行うオイルポンプとを備え、
前記オイルタンクからオイルポンプの吸込口に至る油路に、前記オイルタンクからオイルポンプの吸込口側に向かって潤滑油が流れる方向の時には、バルブが開き、オイルポンプの吸込口からオイルタンク側へ潤滑油が流れる方向の時には、バルブが閉じるワンウェイバルブが設けられていることを特徴とする車両駆動装置。 A wheel drive device that has a motor unit that generates a driving force and a speed reducer that decelerates and outputs the rotation of the motor unit, and that drives a wheel by the output of the speed reducer,
An oil tank capable of storing oil for lubricating and cooling the motor unit and the speed reducer, and sucking the lubricating oil from the oil tank and supplying the lubricating oil to the motor unit and the speed reducer And an oil pump that lubricates and cools the speed reducer,
When the lubricating oil flows from the oil tank to the oil pump suction port in the oil passage from the oil tank to the oil pump suction port, the valve opens and the oil pump suction port moves to the oil tank side. A vehicle drive device comprising a one-way valve that closes the valve when the lubricating oil flows.
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CN112984097A (en) * | 2019-12-02 | 2021-06-18 | Fte汽车有限责任公司 | Liquid pump |
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2015
- 2015-02-23 JP JP2015032940A patent/JP2016156401A/en active Pending
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