JP2016151531A - 感圧センサ - Google Patents

感圧センサ Download PDF

Info

Publication number
JP2016151531A
JP2016151531A JP2015030099A JP2015030099A JP2016151531A JP 2016151531 A JP2016151531 A JP 2016151531A JP 2015030099 A JP2015030099 A JP 2015030099A JP 2015030099 A JP2015030099 A JP 2015030099A JP 2016151531 A JP2016151531 A JP 2016151531A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
sheet member
strain gauge
protrusion
strain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015030099A
Other languages
English (en)
Inventor
正人 松下
Masato Matsushita
正人 松下
耕治 岩田
Koji Iwata
耕治 岩田
吉田 隆彦
Takahiko Yoshida
隆彦 吉田
茂樹 土谷
Shigeki Tsuchiya
茂樹 土谷
浩文 幹
Hirofumi Miki
浩文 幹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitta Corp
Wakayama University
Original Assignee
Nitta Corp
Wakayama University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitta Corp, Wakayama University filed Critical Nitta Corp
Priority to JP2015030099A priority Critical patent/JP2016151531A/ja
Publication of JP2016151531A publication Critical patent/JP2016151531A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)

Abstract

【課題】加圧位置がどのような位置であっても圧力位置及びその位置の圧力値を正確に測定し、分解能を高くする。
【解決手段】第1シート部材10と第2シート部材20との間に、ひずみゲージ30が配置されている。第1シート部材10には第2シート部材20に向かって突起11が形成されている。第1シート部材10を第2シート部材20に向けて加圧すると、突起11により第2シート部材20が変形し、この変形に基づいてひずみゲージ30が変形し、抵抗値が変化する。この抵抗値から圧力値を測定することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧力を検出する感圧センサに関する。
圧力分布を測定する感圧センサとして、従来より、2枚のシート部材間に複数のひずみゲージを配置したものが知られている。特許文献1では、図13(a)に示すように、基板800上にひずみゲージ830を配置し、基板800の下面側において、ひずみゲージ830に対応する位置に、基板800が変形可能な凹部801を形成している。ひずみゲージ830の上には、保護膜840が形成されている。
土台900にセンサを載せ、図13(b)に示すように、押圧部材850により圧力を加えると、基板800において圧力が加えられた位置の凹部801が変形し、凹部801に対応した位置に存在するひずみゲージ830が変形する。これによりひずみゲージ830の抵抗値が変化する。図13(b)では、図中の中央のひずみゲージ830が変形していることから、図中の中央部分のみに圧力が加えられたことを検出でき、その位置における圧力値を測定できる。
特開2013−79837号公報
ところで、特許文献1のセンサでは、図13(a)に示すように、隣り合う2つの凹部801間に柱802が形成されている。柱802の上方には、ひずみゲージ830が配置されていない。
図13(c)に示すように、柱802の上方だけに押圧部材850が配置されると、柱802は変形せず、基板800全体が変形しない。そのため、ひずみゲージ830も変形せず、抵抗値が変化しない結果、加圧位置も圧力値も測定することができない。このように、特許文献1のセンサでは加圧位置と圧力値を測定できない不感部分が存在するため、センサの分解能が低いという問題がある。また、特許文献1では、図13(d)に示すように、押圧部材860が硬い平板の場合についても負荷した圧力の多くが柱802に直接伝わり、凹部801付近でほとんど変形が起こらなくなり、圧力を正しく検出できないという問題がある。
そこで、本発明の目的は、圧力が加えられる位置がどのような位置であっても、加圧位置を検出できるとともに加圧位置の圧力値を測定できる、分解能が高い感圧センサを提供することである。
本発明の感圧センサは、可撓性を有する第1シート部材と、可撓性を有するとともに前記第1シート部材に対向するように配置された第2シート部材と、前記第1シート部材と前記第2シート部材との間に配置された複数のひずみゲージとを有するシート積層体であり、前記第1シート部材には、前記第2シート部材に向かって突出した複数の突起が形成され、前記シート積層体表面を加圧したとき、前記突起により前記第2シート部材が変形し、前記第2シート部材の変形に基づいて前記ひずみゲージが変形する。
上記構成では、感圧センサに圧力が加えられると、加圧位置がどのような位置であっても、加圧位置近傍の突起が第2シート部材を押圧する。これにより第2シート部材が変形し、この変形に基づいてひずみゲージが変形し、抵抗値が変化する。この抵抗値から加圧位置及び加圧量を測定することができる。なお、突起間の領域に圧力が加えられても、第1シート部材が撓みながら周囲の突起に力が伝わり第2シート部材を押圧する。これにより、ひずみゲージが変形し、抵抗値が変化するため、加圧位置及び加圧量を測定することができる。したがって、加圧位置がどのような位置であっても、正確な加圧位置及び加圧量を検出することができ、センサの分解能が高い。
また、上記感圧センサにおいて、前記複数のひずみゲージはそれぞれ前記複数の突起のいずれか1つに対応する位置に配置されていることが好ましい。
上記構成では、第1シート部材に圧力が加えられると、第2シート部材の突起に押圧された位置およびその周辺に大きなひずみが発生するため、ひずみゲージが変形しやすい。このため抵抗値が変化しやすい。したがって、より正確な加圧位置及び加圧量を検出することができ、センサの分解能がより高い。
また、上記感圧センサにおいて、前記ひずみゲージと、そのひずみゲージに対応する位置に配置された前記突起の少なくとも一部とが、前記第1シート部材と前記第2シート部材とが対向する方向に重なって配置されることが好ましい。
第1シート部材に圧力が加えられると、第2シート部材の突起に押圧された位置に最大ひずみが発生する。上記構成では、最大ひずみが発生する位置にひずみゲージが配置されているため、ひずみゲージが変形しやすい。したがって、より正確な加圧位置及び加圧量を検出することができるため、センサの分解能がより高い。
また、上記構成において、前記ひずみゲージは、金属線から形成された感圧部を有し、前記感圧部は、前記ひずみゲージと対応する位置に配置された前記突起の中心を基準点とした径方向に対して±45°以内に傾斜する方向に延在し且つ径方向に対して交差する方向に並んだ複数の径方向延在部と、径方向に対して交差する方向に隣り合う2つの前記径方向延在部を接続する第1接続部とを有しており、前記径方向延在部の長さは、前記第1接続部の長さより長いことが好ましい。
上記構成では、ひずみゲージの径方向延在部が第1接続部より長いため、ひずみゲージの感度が径方向に高い。第1シート部材と第2シート部材の間にフィルムを配置し、第1シート部材をフィルムに向けて加圧したとき、フィルムの第1シート部材側の面では、突起との接触領域の外側周辺において、径方向に引張、周方向に圧縮ひずみが発生する。そこで、フィルムの第1シート部材側の面において、突起との接触領域の外側周辺に上記ひずみゲージを配置すると、ひずみゲージの感度が高い方向(径方向)と大きな引張ひずみが生じる方向(径方向)とが一致するため、より正確な圧力値を測定することができる。
また、前記ひずみゲージは、金属線から形成される感圧部を有し、前記感圧部は、前記ひずみゲージと対応する位置に配置された前記突起の中心に対して前記中心から離れるように凸状に湾曲した複数の湾曲部を有し、前記複数の湾曲部は、前記中心に対して径方向に並んでおり、前記径方向に隣り合う2つの前記湾曲部は第2接続部によって接続され、前記湾曲部の長さが、前記第2接続部の長さより長いことが好ましい。
上記構成では、ひずみゲージの湾曲部が第2接続部より長いため、ひずみゲージの感度が周方向に高い。第1シート部材と第2シート部材の間にフィルムを配置し、第1シート部材をフィルムに向けて加圧したとき、フィルムの第2シート部材側の面では、突起との接触領域の外側周辺において、径方向に圧縮ひずみが生じ、周方向に引張ひずみが発生する。そこで、フィルムの第2シート部材側の面において、突起の外側周辺に上記ひずみゲージを配置すると、ひずみゲージの感度が高い方向(周方向)と大きな引張ひずみが生じる方向(周方向)とが一致するため、より正確な圧力値を測定することができる。
前記ひずみゲージは、1本の金属線を折り曲げて形成した感圧部を有し、前記感圧部は、複数の延在部と、隣り合う2つの前記延在部を接続する第3接続部とを有しており、全ての前記延在部及び全ての前記第3接続部が形成された部分を含む領域内において、最も離れた2つの前記延在部の間に前記突起の中心が位置することが好ましい。
第1シート部材と第2シート部材の間にフィルムを配置し、第1シート部材をフィルムに向けて加圧すると、突起の中心付近には、フィルムの第1シート部材に対向する側の面では、向きによらず圧縮ひずみが発生し、フィルムの第2シート部材側の面では、向きによらず引張ひずみが発生する。したがって、ひずみゲージをフィルムの第1シート部材に対向する側の面に形成すると、ひずみゲージ全体が圧縮変形する。また、ひずみゲージをフィルムの第2シート部材に対向する側の面に形成すると、ひずみゲージ全体が引張変形する。つまり、ひずみゲージをフィルムのどちらの面に形成しても、ひずみゲージの延在部と第3接続部に同じ変形(圧縮又は引張)が生じる。よって、延在部と第3接続部の抵抗変化が相殺されなくなるため、正確な圧力値を検出することができる。
また、上記感圧センサにおいて、前記第1シート部材と前記第2シート部材との間に配置された可撓性を有するフィルムをさらに備え、前記複数のひずみゲージが前記フィルムの一方の面に形成されていることが好ましい。
上記構成では、ひずみゲージの形成および配置を一度に行えるようになるため、センサを製造しやすくなる。また、突起との位置あわせが行いやすくなることで加圧位置の誤差が生じにくくなる。これによりセンサの分解能がより高くなる。
また、上記感圧センサにおいて、前記複数のひずみゲージは、前記フィルムの前記第2シート部材側の面に形成されていることが好ましい。
上記構成では、第1シート部材をフィルムに向けて加圧したとき、突起の中心付近において、フィルムの第1シート部材側の面には、径方向及び周方向に大きな圧縮ひずみが発生し、フィルムの第2シート部材側の面には、径方向及び周方向に大きな引張ひずみが発生する。ひずみゲージでは圧縮ひずみと引張ひずみのどちらも検出可能であるが、圧縮時にはひずみゲージがしわ状に屈曲変形する可能性があり正確なひずみ量が評価できない場合があるため、センサとして使用するには引張ひずみを検出するのが好ましい。上記構成では、ひずみゲージがフィルムの第2シート部材側の面に形成されているため、突起の中心付近において、加えられた圧力を引張ひずみとして検出できる。よって、より正確な圧力値を測定することができる。
また、上記感圧センサにおいて、前記第1シート部材と前記第2シート部材との間に配置された複数の行電極及び複数の列電極と、前記行電極と前記列電極とが重なる位置に配置された絶縁部材とをさらに備えていることが好ましい。
行電極と列電極に囲まれた領域にひずみゲージを配置することにより、ひずみゲージがマトリックス状に配置される。これにより、少ない配線数で多くのひずみゲージの抵抗値を評価できるようになり、様々な位置で圧力値を測定できるようになるため、センサの分解能をより高くすることができる。
また、上記感圧センサにおいて、前記突起の先端面は、湾曲状に形成されていることが好ましい。特に、前記突起は半球状に形成されていることが好ましい。
突起を湾曲状にすることにより、突起のエッジ部分による局所的な応力集中が緩和されて接触状態を安定化させることができる。また、湾曲部分が増えると突起先端の断面積が小さくなることで突起による接触面圧が高くなり、発生するひずみが大きくなってひずみゲージが変形しやすくなるため、より正確な圧力値を測定することができる。
本発明によると、感圧センサに圧力が加えられると、加圧位置がどのような位置であっても、加圧位置近傍の突起が第2シート部材を押圧する。これにより第2シート部材が変形し、この変形に基づいてひずみゲージが変形し、抵抗値が変化する。この抵抗値から正確な加圧位置及び加圧量を測定することができるため、センサの分解能が高い。
第1実施形態に係る感圧センサの分解斜視図である。 (a)は第1シート部材の下面であり、(b)は第2シート部材の上面及びフィルムの上面である。 感圧センサの断面図であり、図1のIII-III線に沿った図である。 ひずみゲージの平面図である。 (a)は感圧センサ全体を加圧したときの感圧センサの一部断面図であり、(b)は(a)の一部拡大図である。 (a)は感圧センサの一部を加圧したときの感圧センサの一部断面図であり、(b)は(a)の一部拡大図である。 第2実施形態に係る感圧センサの断面図である。 (a)は感圧センサ全体を加圧したときの感圧センサの一部断面図であり、(b)は感圧センサの一部を加圧したときの感圧センサの一部断面図である。 感圧センサを加圧したときのひずみゲージの平面図である。 (a)〜(c)は変形例に係る感圧センサの一部断面図である。 (a)〜(d)は変形例のひずみゲージの正面図である。 (a)〜(b)は他の変形例のひずみゲージの正面図である。 (a)〜(d)は従来の感圧センサの断面図である。
〔第1実施形態〕
感圧センサ1は、図1に示すように、互いに対向するように配置された第1シート部材10及び第2シート部材20と、第1シート部材10と第2シート部材20との間において第2シート部材20の上面に配置されたフィルム23と、フィルム23を固定する図示しないコネクタとを備えている。コネクタは圧力検出機能を備えた電源(図示せず)に接続されている。図1では、第1シート部材10が第2シート部材20の上方に配置されている。なお、本実施形態では、X軸及びY軸を第1シート部材10及び第2シート部材20の平面内で互いに直交する軸とし、Z軸をX軸及びY軸に直交する軸としている。
図2(a)には第1シート部材10の下面(第2シート部材20に対向する面)を示し、図2(b)には第2シート部材20の上面(第1シート部材10に対向する面)及びフィルム23の上面(第1シート部材10に対向する面)を示している。
第1シート部材10の下面には、図2(a)に示すように、複数の半球状の突起11が所定の間隔で形成されている(図3参照)。複数の突起11は互いに離隔している。突起11の先端面は湾曲している。
フィルム23の上面には、図2(b)に示すように、複数の帯状の行電極21と、複数の帯状の列電極22と、複数のひずみゲージ30とが配置されている。
複数の行電極21は、X軸方向に延在し、Y軸方向に所定のピッチで離隔して配置されている。一方、複数の列電極22は、Y軸方向に延在し、X軸方向に所定のピッチで離隔して配置されている。行電極21の上に列電極22が配置され、行電極21と列電極22は互いに対向し且つ平面視において直交するように配置されている。行電極21及び列電極22に囲まれた領域には、ひずみゲージ30は配置されている。ひずみゲージ30はマトリックス状に並んでいる。ひずみゲージ30はフィルム23の上面に形成されており、フィルム23は第2シート部材20に固定されている(図3参照)。
行電極21と列電極22が対向する部分には、絶縁膜(絶縁部材)24が配置されている(図3参照)。絶縁膜24により、各行電極21及び各列電極22は絶縁されている。
行電極21及び列電極22は図示しない配線に接続されている。配線は図示しない端子に接続されている。端子はフィルム23を固定した図示しないコネクタに接続されている。
第1シート部材10を第2シート部材20に対向するように配置すると、図3に示すように、第1シート部材10とフィルム23との間に、行電極21、列電極22及びひずみゲージ30が配置される。各ひずみゲージ30は各突起11に対向するように配置される。第1シート部材10と第2シート部材20の対向方向(Z方向)について、ひずみゲージ30は各突起11の少なくとも一部と重なって配置されている。このように各突起11は互いに異なるいずれか1つのひずみゲージ30に対応する位置に配置されている。突起11はひずみゲージ30に接触してもよく、接触しなくてもよい。
感圧センサ1に力が加わると、突起11が第2シート部材20に向かってフィルム23を押し込み、フィルム23にひずみが発生して、ひずみゲージ30が変形されることにより、加えた力の値を計測することができる。
ひずみゲージ30の感圧部は、図4に示すように、金属材料からなる1本の帯状部材を折り曲げて形成されている。ひずみゲージ30の一端及び他端には、それぞれ第1平板部31及び第2平板部32が形成されている。第1平板部31は行電極21上に配置され、第2平板部32は列電極22上に配置される(図2(b)参照)。これにより、ひずみゲージ30と行電極21と列電極22とが電気的に接続される。ひずみゲージ30の構成については後述する。
図2(b)に示すように、同じ行(同じX方向)に配置された複数のひずみゲージ30は、それぞれ、同じ行電極21に接続されているが、互いに異なるいずれか1つの列電極22に接続されている。また、同じ列(同じY方向)に配置されたひずみゲージ30は、それぞれ、同じ列電極22に接続されているが、互いに異なるいずれか1つの行電極21に接続されている。
感圧センサ1に圧力が加えられると、各ひずみゲージ30が変形し、抵抗値が変化する。抵抗値は図示しない端子、マルチプレクサ及びAD変換器へ伝達され、圧力の強さに対応するデジタル値に変換される。例えば、図2(b)において、第1列のひずみゲージ30(A1),30(B1),30(C1)・・・の変形によって変化した抵抗値が順に端子へ伝達される。第1列の最終行のひずみゲージ30(F1)の変形によって変化した抵抗値が端子へ伝達されると、第2列のひずみゲージ30(A2),30(B2)・・・の変形によって変化した抵抗値が順に端子へ伝達される。最後に最終列にある最終行のひずみゲージ30(F5)の変形によって変化した抵抗値が端子へ伝達されると、再び第1列第1行のひずみゲージ30(A1)に戻り、上記の手順が繰り返される。抵抗値はAD変換器で圧力の強さに対応するデジタル値に変換され、コンピュータに送られる。また、抵抗についてはブリッジ回路を用いて測定しても良いし、抵抗値のクロストークによる測定誤差の補正を複数端子の測定値から行っても良い。
図2(a)に示す第1シート部材10は可撓性を有しており、例えばPDMS、ゴム、プラスチック等の材料で形成されている。また、第1シート部材10と突起11は同一材料で一体化して形成されていても良いし、同一または別材料を接合して形成されていても良い。図2(b)に示す第2シート部材20は可撓性を有しており、例えばPDMS、ゴム、発泡ゴム、発泡プラスチック等の柔軟な材料で形成されている。フィルム23は可撓性を有しており、例えばポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)などプラスチック材料が用いられている。ひずみゲージ30は、例えば銅・ニッケル系合金、ニッケル・クロム系合金などの導電性部材によって形成されている。
なお、第1シート部材10、第2シート部材20及びフィルム23が有する「可撓性」とは、力が加えられると変形し、力の大きさ(圧力値)によって変形量が変わるものである。例えば、第1シート部材10の可撓性は、感圧センサ1が押圧されたときに適度に撓むことによって押圧された位置近傍の突起のみに力を伝えることが可能な可撓性である。第2シート部材20の可撓性は、感圧センサ1が押圧されたときに圧縮変形可能な可撓性である。また、フィルム23の可撓性は、感圧センサ1が押圧されたときに曲げ変形可能な可撓性である。
図3に示す第1シート部材10の厚みT1(突起11が形成されていない部分)は、例えば0.01mm以上1mm以下であり、突起11の半径r1は、例えば0.03mm以上2.5mm以下である。第2シート部材20の厚みT2は、例えば0.02mm以上4mm以下である。また、ひずみゲージの幅W1は、例えば0.05mm以上5mm以下である。
次に、図4を参照しつつひずみゲージ30の構成について説明する。なお、図4には、ひずみゲージ30と、感圧センサ1に圧力が加えられたときの突起11との位置関係を示している。
ひずみゲージ30は、対向する突起11の中心Cに対して径方向に延在した複数の径方向延在部33を有している。複数の径方向延在部33は突起11の中心Cに対して周方向に並び、全体で略環状を形成している。周方向は径方向に交差する方向である。本実施形態では、全ての径方向延在部33が突起11の中心Cを基準点とした径方向に延在し、径方向に対して傾斜していない。
隣り合う2つの径方向延在部33は、突起11の中心Cに近い位置で第1接続短部(第1接続部)34によって接続されている。また、これとは異なる隣り合う2つの径方向延在部33は、突起11の中心Cに遠い位置で第1接続長部(第1接続部)35によって接続されている。第1接続長部(第1接続部)35の周方向長さは、第1接続短部(第1接続部)34の周方向長さより長い。径方向延在部33、第1接続短部(第1接続部)34及び第1接続長部(第1接続部)35によって、ひずみゲージ30の感圧部が構成されている。感圧部の中央には孔36が形成されている。
径方向延在部33の径方向長さRは、第1接続短部(第1接続部)34の周方向長さ及び第1接続長部(第1接続部)35の周方向長さより長い。ひずみゲージ30の感圧部は、主に径方向に長い径方向延在部33によって構成されているため、ひずみゲージ30の感度は径方向に高い。
ここで、本発明者らは、感圧センサ1に圧力を加えたときのひずみ分布を評価するため、シミュレーションを行った。
半球状の突起11をフィルム23に接触させると、フィルム23の上面(第1シート部材10側の面)において、突起11との接触領域の中心付近には径方向及び周方向に大きな圧縮ひずみが生じ、突起11との接触領域の外側の領域には、径方向に大きな引張ひずみが生じた。また、径方向に大きな圧縮ひずみが発生する領域と径方向に大きな引張ひずみが発生する領域との境界は、突起11とフィルム23の接触部分と非接触部分の境界付近であることがわかった。つまり、突起11とフィルム23の接触部分には、径方向及び周方向に大きな圧縮ひずみが生じ、突起11とフィルム23の非接触部分には、径方向に大きな引張ひずみが生じることがわかった。突起11とフィルム23の接触部分と非接触部分の境界は、図4に示す一点鎖線に相当する。
図4に示すひずみゲージ30では径方向の感度が高いため、上記結果から、例えば、径方向に大きな引張ひずみが生じる領域(突起11とフィルム23の非接触部分)にひずみゲージ30を配置すると、ひずみゲージ30の感度が高い方向(径方向)と大きなひずみが生じる方向(径方向)とが一致するため、極めて正確な圧力値を測定できる。
例えば、図3に示す突起11の半径r1を0.5mm(直径2r1=1.0mm)とし、図4に示すひずみゲージ30の内径R1を0.15mmとし、ひずみゲージ30の外径R2を0.4mmとし、径方向延在部33の径方向長さRを0.25mmとした場合、突起11の中心とひずみゲージ30の中心とを一致させるようにすると、ひずみゲージ30(特に径方向延在部33)が径方向に大きな引張ひずみが生じる領域に配置される。これにより、検出精度がより一層高まる。
続いて、感圧センサ1に圧力が加えられたときの状態を、図5,6を参照しつつ説明する。なお、図5,6では行電極21及び列電極22を省略している。
図5(a)に示すように、感圧センサ1におもり50を載せ、感圧センサ1の全面に圧力を加えると、第1シート部材10が押し下げられ、突起11の先端面がその下方のひずみゲージ30の内縁部に接触する。これにより、第2シート部材20及びフィルム23において突起11に対応した位置が変形し、これらの変形に基づいてひずみゲージ30が変形する。ひずみゲージ30の変形によって抵抗値が変化し、この抵抗値から各圧力位置を検出し、各圧力位置における圧力値を測定することにより、圧力分布が得られる。
図5(b)に示すように、フィルム23の上面(第1シート部材10側の面)において、突起11の中心C付近には径方向及び周方向の大きな圧縮ひずみ(点線矢印)が生じるが、この領域より外側の領域には径方向に大きな引張ひずみ(実線矢印)が生じる。径方向に感度が大きいひずみゲージ30は、主に径方向に大きな引張ひずみが生じる領域に配置されているため、発生した引張ひずみ量に応じて、引張ひずみ量を正確に反映するように変形する。このため加えられた圧力値をより正確に測定でき、分解能が非常に高い。
次に、図6(a)に示すように、隣り合う2つの突起11の間におもり60を載せると、2つの突起11の間に力が加えられる。おもり60の下方には、突起11もひずみゲージ30も存在しないが、第1シート部材10が撓み、両側の2つの突起11が斜め方向に押し下げられ、下方のひずみゲージ30に接触する。これにより、第2シート部材20及びフィルム23において2つの突起11に対応した位置が変形し、これらの変形に基づいて2つの突起11に対応した位置に存在する2つのひずみゲージ30が変形する。ひずみゲージ30の変形によって抵抗値が変化し、この抵抗値から各圧力位置を検出し、各圧力位置における圧力値を測定することにより、圧力分布を測定することができる。
このように、本実施形態の感圧センサ1では、圧力を加える位置に突起11及びひずみゲージ30が存在するかにかかわらず、どのような位置に圧力が加えられても、正確な圧力位置を検出でき、その位置における正確な圧力値を測定することができる。
以上のように本実施形態によると以下の効果を奏する。
加圧位置がどのような位置であっても、第1シート部材10に圧力が加えられると、加圧位置近傍の突起11が第2シート部材20及びフィルム23を押圧する。これにより第2シート部材20及びフィルム23が変形し、この変形に基づいてひずみゲージ30が変形し、抵抗値が変化する。この抵抗値から加圧位置及び加圧量を検出することができる。なお、突起11及びひずみゲージ30が存在しない位置に圧力が加えられても、図6(a)及び図6(b)に示すように、第1シート部材10が撓みながら突起11に力を伝達し、突起11が第2シート部材20及びフィルム23を押圧する。これにより、ひずみゲージ30が変形するため、圧力位置を検出でき、その位置での圧力値を測定することができる。したがって、加圧位置がどの位置であっても、正確な加圧位置及び加圧量を検出することができるため、センサの分解能が高い。
また、本実施形態では、第1シート部材10に圧力が加えられると、突起11が押圧することにより発生するひずみが大きい位置にひずみゲージ30が配置されているため、ひずみゲージ30が変形しやすい。したがって、より正確な加圧位置及び加圧量を検出することができ、センサの分解能がより高い。
さらに、フィルム23の上面に複数のひずみゲージ30を形成することにより、複数のひずみゲージ30の配置を一度に行えるようになるため、感圧センサ1を製造しやすくなる。また、フィルム23によってひずみゲージ30を固定することができるため、加圧位置に誤差が生じにくくなる。これによりセンサの分解能がより高くなる。
また、ひずみゲージ30を行電極21と列電極22に囲まれた領域に配置することにより、ひずみゲージ30がマトリックス状に配置される。これにより、少ない配線数で多くの様々な位置で圧力値を測定できるため、センサの分解能がより高くなる。
さらに、突起11の先端面が湾曲状に形成されているため、先端面が平坦な時と比べて局所的な応力集中が緩和されて接触状態を安定化させることができる。また、突起11の先端の断面積が小さくなることにより、突起による接触面圧が高くなり、ひずみゲージ30が変形しやすい。このため、より正確な圧力値及び加圧位置を検出することができる。
また、ひずみゲージ30の感圧部は、主に、突起11の中心Cに対して径方向に長い径方向延在部33によって構成されているため、径方向の感度が高い。本実施形態では、ひずみゲージ30を、径方向に大きなひずみが発生する位置に配置しているため、より正確な圧力値を検出することができる。
さらに、ひずみゲージ30は突起11の少なくとも一部と対向する位置に配置され、ひずみゲージ30の中心と突起11の中心Cが一致するように配置されている。第2シート部材20には、突起11との接触境界付近に径方向の大きなひずみが発生するが、本実施形態ではこの位置にひずみゲージ30が配置されているため、ひずみゲージが変形しやすい。したがって、より正確な加圧位置及び加圧量を検出することができるため、センサの分解能がより高い。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について、図7〜9を参照しつつ説明する。第2実施形態において第1実施形態と異なる点は、突起の形状である。なお、図8では、行電極21、列電極22、フィルム23及び絶縁膜24を省略している。また、上述した第1実施形態と同一の構成については同一の符号を用い、その説明を適宜省略する。
図7に示すように、突起211は柱状に形成され、先端面が湾曲している。突起211の幅w20は、ひずみゲージ30の内径R1より小さい。
図8(a)に示すように、感圧センサにおもり50を載せ、感圧センサの全面に圧力を加えると、第1シート部材210が押し下げられ、突起211が下方のひずみゲージ30の孔36を通って、フィルム23に接触する。これにより、第2シート部材20及びフィルム23において、突起211に対応した位置及びその周囲が変形し、これらの変形に基づいてひずみゲージ30が変形する。ひずみゲージ30の変形によって抵抗値が変化し、この抵抗値から各圧力位置を検出し、各圧力位置における圧力値を測定することにより、圧力分布が得られる。
また、図8(b)に示すように、隣り合う2つの突起211の間の領域に力が加えられると、第1シート部材10が撓み、両側の2つの突起211が斜め方向に押し下げられ、下方のひずみゲージ30の孔36を通って、フィルム23に接触する。これにより、第2シート部材20及びフィルム23において、2つの突起211に対応した位置が変形し、これらの変形に基づいて、2つの突起211に対応した位置に存在する2つのひずみゲージ30が変形する。ひずみゲージ30の変形によって抵抗値が変化し、この抵抗値から各圧力位置を検出し、各圧力位置における圧力値を測定することにより、圧力分布が得られる。
図9には、ひずみゲージ30と、感圧センサに圧力が加えられたときの突起211との位置関係を示している。感圧センサに力を加えると、突起211はひずみゲージ30の孔36に配置され、ひずみゲージ30に接触しない。しかし、突起211はフィルム23に接触することにより(図8(a)及び図8(b)参照)、フィルム23及び第2シート部材20が変形し、この変形に基づいてひずみゲージ30が変形する。これにより抵抗値が変化し、この抵抗値から圧力位置及びその圧力位置における圧力値を測定することができる。
したがって、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、加圧位置がどのような位置であっても、正確な加圧位置及び加圧量を検出することができ、センサの分解能が高い。
なお、上述した第1実施形態及び第2実施形態では2種類の突起11,211について説明したが、突起の形状は上記に限られず、変更可能である。以下では、突起の変形例1〜3について、図10を参照しつつ説明する。なお、図10では、行電極21、列電極22、フィルム23及び絶縁膜24を省略している。
(変形例1)
図10(a)に示すように、突起311の先端面は弧状に形成され、湾曲している。突起311の幅w30はひずみゲージ30の幅W1より大きい。突起311の高さh1は、第1実施形態の突起11の半径r1(高さ)より短い。
感圧センサに力が加えられると、突起311の先端面がその下方のひずみゲージ30の内縁部に接触する。
(変形例2)
図10(b)に示すように、突起411は円柱状に形成されている。突起411の先端面は、平面である。突起411の幅(直径)w40は、ひずみゲージ30の外径R2(幅W1)より小さく、ひずみゲージ30の内径R1より大きい。
感圧センサに力が加えられると、突起411の先端面はひずみゲージ30の内縁部周辺に接触する。突起411が柱状である場合、力が図中の鉛直方向に伝わってフィルム23を押圧するため、錘台状(多角錐台状、円錐台状等)の突起より変形しやすい。
なお、変形例2の変形例として、突起411の幅(直径)w40をひずみゲージ30の内径R1より小さくしてもよい。この場合、感圧センサに力が加えられると、突起411は、第2実施形態のように、ひずみゲージ30の孔36を通ってフィルム23に接触する(図8(a)及び図8(b)参照)。これにより、第2シート部材20及びフィルム23が変形し、この変形に基づいてひずみゲージ30が変形するため、加圧位置及びその位置での圧力値を正確に検出できる。
また、変形例2では突起411が円柱状であるが、突起411は多角柱状でもよい。
(変形例3)
図10(c)に示すように、突起511は四角錐台状に形成され、対向するひずみゲージ30に近付くにつれて先細り形状である。突起311の先端面は、平面である。突起511の先端の幅w50は、ひずみゲージ30の外径R2(幅W1)より小さく、ひずみゲージ30の内径R1より大きい。
感圧センサに力が加えられると、突起511の先端面はひずみゲージ30の内縁部周辺に接触する。
なお、変形例3では突起511は四角錐台状であるが、突起511は円錐台状でもよい。
上記では突起の形状について説明したが、感圧センサに力が加えられたときにフィルム23に接触し第2シート部材20及びフィルム23を変形させる機能を有しているのであれば突起の形状はどのような形状であってもよい。また、機能が同等であれば一部の突起の形状が他の突起と異なっていてもよい。
また、ひずみゲージ30の形状についても変更可能である。以下では、ひずみゲージの変形例1〜6について、図11及び図12を参照しつつ説明する。なお、変形例1〜6のひずみゲージには、第1実施形態のひずみゲージと同様に、行電極21上に配置される第1平板部31が一端に形成され、列電極22上に配置される第2平板部32が他端に形成されている。また、図11及び図12に示す突起11の中心Cは、ひずみゲージが第1シート部材10の突起11に対応する位置に配置された場合(例えば、ひずみゲージの中心と突起11の中心とが一致するように配置された場合、ひずみゲージと突起11が対向するように配置された場合)の突起11の中心である。
(変形例1)
ひずみゲージ230は、図11(a)に示すように、第1実施形態のひずみゲージ30の一部から構成されている。複数の径方向延在部33は、突起11の中心Cに対して周方向に並び、全体で扇形状を形成している。
ひずみゲージ230の感圧部は、主に径方向に長い径方向延在部33によって構成されているため、ひずみゲージ30の感度は径方向に高い。
ひずみゲージ230が、第1実施形態のように、径方向に大きな引張ひずみが生じる領域に配置されると、より正確な圧力値及び加圧位置を検出でき、より高い分解能が得られる。
(変形例2)
ひずみゲージ330は、図11(b)に示すように、突起11の中心Cに対して径方向に延在した複数の径方向延在部333を有している。複数の径方向延在部333は突起11の中心Cに対して周方向に並び、全体で環形状を形成している。
ひずみゲージ330の内径R21は、第1実施形態のひずみゲージ30の内径R1より小さい。また、径方向延在部333の径方向長さR30は、第1実施形態の径方向延在部33の径方向長さRよりも短い。
隣り合う2つの径方向延在部333は、突起11の中心Cに近い位置で第1接続短部(第1接続部)334によって接続されている。また、これとは異なる隣り合う2つの径方向延在部333は、突起11の中心Cに遠い位置で第1接続長部(第1接続部)335によって接続されている。第1接続長部(第1接続部)335の周方向長さは、第1接続短部(第1接続部)334の周方向長さより長い。径方向延在部333、第1接続短部(第1接続部)334及び第1接続長部(第1接続部)335によって、感圧部が形成されている。本実施形態では、全ての径方向延在部333が突起11の中心Cを基準点とした径方向に延在し、径方向に対して傾斜していない。
径方向延在部333の径方向長さR30は、第1接続短部(第1接続部)334の周方向長さ及び第1接続長部(第1接続部)335の周方向長さより長い。ひずみゲージ330の感圧部は、主に径方向に長い径方向延在部333によって構成されているため、ひずみゲージ330の感度は径方向に高い。
第1実施形態では、感圧センサ1に圧力を加えたときのフィルム23上面のシミュレーション結果について説明したが、フィルム23下面(フィルム23の第2シート部材20側の面)では、以下の分布が得られた。
半球状の突起11をフィルム23に接触させると、フィルム23下面において、突起11の中心付近(突起11とフィルム23との接触部分)には、径方向及び周方向に大きな引張ひずみが生じ、突起11の中心付近より径方向外側の領域(突起11とフィルム23との非接触部分)には、径方向に大きな圧縮ひずみが生じることが分かった。
ひずみゲージ330は内径及び外径が小さく、径方向の感度が高いため、例えば、フィルム23下面において、径方向に大きな引張ひずみが生じる突起11の中心付近(突起11とフィルム23の接触部分)にひずみゲージ330を配置すると、ひずみゲージ30の感度が高い方向(径方向)と大きなひずみが生じる方向(径方向)とが一致するため、極めて正確な圧力値を測定できる。
ひずみゲージ330の中心と突起11の中心Cとが対向するように、ひずみゲージ330を突起11と対向して配置し、感圧センサに力を加えると、図11(b)に示すように、突起11の先端面がひずみゲージ330の内縁部から外縁部の近くまでの領域に接触し、径方向延在部333の殆どの部分が突起11の先端面と接触する。これにより、径方向延在部333は、発生した引張ひずみに応じて径方向にひずむ。
(変形例3)
ひずみゲージ430の感圧部は、図11(c)に示すように、1本の金属線を折り曲げて形成され、突起11の中心Cから離れるように凸状に湾曲した複数の湾曲部436を有している。複数の湾曲部436は、中心Cに対して径方向に並んでおり、全体で扇形状を形成している。湾曲部436は中心Cに対して周方向に延在している。
径方向に隣り合う2つの湾曲部436は、一端同士が第2接続部437によって接続されている。また、これとは異なる径方向に隣り合う2つの湾曲部436は、他端同士が第2接続部438によって接続されている。湾曲部436と第2接続部437,438によって感圧部が形成されている。
湾曲部436の長さは、第2接続部437及び第2接続部438より長い。ひずみゲージ430の感圧部は、主に周方向に長い湾曲部436によって構成されているため、ひずみゲージ430の感度は湾曲部436の長手方向(本変形例では、突起11の中心Cに対して周方向)に高い。
そこで、中心Cに対して周方向に大きなひずみが生じる領域にひずみゲージ430を配置すると、大きなひずみが生じる方向(周方向)とひずみゲージ430の感度が高い方向(周方向)とが一致するため、極めて正確な圧力値を測定できる。周方向に大きなひずみが生じる領域は、例えば、フィルム23下面において、突起11の中心付近の領域(突起11とフィルム23との接触部分)である。
なお、湾曲部436は、突起11の中心Cに対して周方向に延在しているが、周方向に延在せず、単に突起11の中心Cから離れるように凸状に湾曲した形状でもよい。
(変形例4)
ひずみゲージ530は、図11(d)に示すように、突起11の中心Cに対して渦巻き状に形成された感圧部531を有している。感圧部531は、突起11の中心Cから離れるように凸状に湾曲しており、中心Cに対してほぼ周方向に延在している。このため、ひずみゲージ530の感度は周方向に高い。したがって、ひずみゲージ530を周方向に大きなひずみが生じる領域、例えば、フィルム23下面において、突起11の中心付近の領域(突起11とフィルム23との接触部分)に配置すると、極めて正確な圧力値を測定できる。
(変形例5)
ひずみゲージ630は、図12(a)に示すように、1本の金属線を折り曲げて形成され、突起11の中心Cに対して周方向に並んだ4つの感圧部631,632,633,634を有している。
感圧部631は、突起11の中心Cを基準点とした径方向に対して±45°以内に傾斜する方向に延在した複数の径方向延在部641を有している。例えば、図12(a)の拡大図に示すように、径方向延在部641(A)は中心Cを基準点とした径方向に延在した直線l1に対して±45°以内に傾斜している。また、その隣の径方向延在部641(B)は中心Cを基準点とした径方向に延在した直線l2に対して±45°以内に傾斜している。さらに、その隣の径方向延在部641(C)は中心Cを基準点とした径方向に延在した直線l3に対して±45°以内に傾斜している。図12(a)中のθ123は、それぞれ、中心Cを基準点とする径方向に延在した直線l1,l2,l3に対する径方向延在部641(A),641(B),641(C)の傾斜角である。θ123は、±45°以内である。
複数の径方向延在部641は、中心Cを基準点とした径方向に対して交差する方向に並んでいる。径方向に対して交差する方向に隣り合う2つの径方向延在部641は、中心Cに近い位置で第1接続部642によって接続されている。また、これとは異なる隣り合う2つの径方向延在部641は、中心Cに遠い位置で第1接続部643によって接続されている。径方向延在部641は第1接続部642,643より長い。
感圧部632は、突起11の中心Cを基準点とした径方向に対して±45°以内に傾斜する方向に延在した複数の径方向延在部651を有している。径方向に交差する方向に隣り合う2つの径方向延在部651は、中心Cに近い位置で第1接続部652によって接続されている。また、これとは異なる隣り合う2つの径方向延在部651は、中心Cに遠い位置で第1接続部653によって接続されている。径方向延在部651は第1接続部652,653より長い。
感圧部633は、突起11の中心Cを基準点とした径方向に対して±45°以内に傾斜する方向に延在した複数の径方向延在部661を有している。径方向に交差する方向に隣り合う2つの径方向延在部661は、中心Cに近い位置で第1接続部662によって接続されている。また、これとは異なる隣り合う2つの径方向延在部661は、中心Cに遠い位置で第1接続部663によって接続されている。径方向延在部661は第1接続部662,663より長い。
感圧部634は、突起11の中心Cを基準点とした径方向に対して±45°以内に傾斜する方向に延在した複数の径方向延在部671を有している。径方向に交差する方向に隣り合う2つの径方向延在部671は、中心Cに近い位置で第1接続部672によって接続されている。また、これとは異なる隣り合う2つの径方向延在部671は、中心Cに遠い位置で第1接続部673によって接続されている。径方向延在部671は第1接続部672,673より長い。
ひずみゲージ630の感圧部631,632,633,634は、それぞれ、突起11の中心Cを基準点とした径方向に対して±45°以内に傾斜する方向に延在した複数の径方向延在部641,651,661,671によって構成されているため、径方向の感度が高い。このため、ひずみゲージ630を径方向に大きなひずみが発生する位置(例えば、フィルム23の上面(第1シート部材10側の面)において、突起11の中心C付近より外側の領域)に配置すると、より正確な圧力値を検出することができる。
(変形例6)
ひずみゲージ730は、図12(b)に示すように、1本の金属線を折り曲げて形成された感圧部740を有している。感圧部740は、ジグザク形状であり、Y軸に延在した5本の延在部731を有している。5本の延在部731はX軸方向に離隔して配置されている。X軸方向に隣り合う2つの延在部731は、一端同士が第3接続部732によって接続されている。また、これとは異なる隣り合う2つの延在部731は、他端同士が第3接続部733によって接続されている。延在部731は第3接続部732,733より長い。延在部731及び第3接続部732,733によって、感圧部740が形成されている。感圧センサに圧力が加えられたとき、突起11の中心Cは、5本の延在部731と全ての第3接続部732,733とを含む領域Sに配置される。領域Sは、感圧部740を含む領域であり、Y軸方向に延在した5本の延在部731のうちX軸方向に最も離れた2本の延在部731と、この2本の延在部731の端部同士を結ぶ線とによって囲まれた領域である。2本の延在部731の端部同士を結ぶ線の一部は、第3接続部732,733と重なっている。
突起11の中心C付近には、フィルムの第1シート部材に対向する側の面では、向きによらず圧縮ひずみが発生し、フィルムの第2シート部材側の面では、向きによらず引張ひずみが発生する。突起11の中心Cは、ひずみゲージ730の感圧部740を含む領域Sに位置するため、ひずみゲージ730をフィルム23の上面(第1シート部材に対向する側の面)に形成すると、ひずみゲージ730全体が圧縮変形し、ひずみゲージ730をフィルム23の下面(第2シート部材に対向する側の面)に形成すると、ひずみゲージ730全体が引張変形する。つまり、ひずみゲージ730がフィルム23の上面に形成されても、下面に形成されても、延在部731と第3接続部732,733に同じ変形(圧縮又は引張)が生じる。このため、延在部731と第3接続部732,733の抵抗変化が相殺されることなく検出できる。よって、加圧位置及び圧力値を正確に検出でき、高い分解能が得られる。
ひずみゲージ730を用いたセンサの一例として、第2シート部材に14行14列、合計196個のひずみゲージ730をマトリックス状に配置する。ひずみゲージ730のピッチは3mmとする。また、第2シート部材に14本の行電極(幅1mm)を3mmピッチで配置し、14本の列電極(幅1mm)を3mmピッチで配置し、行電極と列電極が平面視において直交するように重ねる。行電極と列電極とが重なる位置には、絶縁膜(例えば1.6mm×1.6mmの大きさの絶縁膜)を配置する。ひずみゲージ730は、第1シート部材の突起に対向するように配置される。
なお、ひずみゲージ730は5本の延在部731を有するが、6本以上の延在部731を有する構成としてもよい。
以上、本発明の実施形態及び実施例について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態及び実施例に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上述の実施形態では、突起11,211がひずみゲージ30と対応する位置(突起11,211と対向する位置)に配置され、突起とひずみゲージが1対1の関係であるが、突起とひずみゲージとの関係は変更可能である。例えば、1つの突起が隣り合う2つのひずみゲージに対向する位置に配置されていてもよい。この場合、加圧センサに力が加えられたとき、1つの突起周りに発生するひずみを2つのひずみゲージで検出する。また、2つの突起の間の領域に1つのひずみゲージが対向するように配置されていてもよい。この場合、加圧センサに力が加えられたとき、2つの突起間の領域に発生するひずみを1つのひずみゲージで検出する。
また、第1実施形態では、ひずみゲージ30の径方向延在部33が突起11の中心Cを基準点とした径方向に延在ししているが、径方向延在部33は中心Cを基準点とした径方向に対して±45°以内の範囲で傾斜していてもよい。
また、上述の実施形態では、フィルム23の上面(第1シート部材10と対向する面)に、複数のひずみゲージ30が形成されているが、フィルム23の下面(第2シート部材20と対向する面)に、複数のひずみゲージ30が形成されていてもよい。
また、上述の実施形態では、帯状の行電極21と帯状の列電極22が互いに対向し且つ平面視において直交するように配置されているが、電極の形状、配置及び行電極と列電極の角度は変更可能である。
さらに、上述の実施形態では、複数のひずみゲージ30がマトリックス状に配置されているが、ひずみゲージ30の配置は変更可能である。
また、上述の実施形態では、第1シート部材10と第2シート部材20との間にフィルム23が配置されているが、フィルム23が配置されていなくてもよい。
1 感圧センサ
10 第1シート部材
11,211,311,411,511 突起
20 第2シート部材
21 行電極
22 列電極
23 フィルム
24 絶縁膜(絶縁部材)
30,230,330,430,530 ひずみゲージ
31 第1平板部
32 第2平板部
33,333,641,651,661,671 径方向延在部
34,35,334,335,642,643,652,653,662,663,672,673 第1接続部
36 孔
436 湾曲部
437,438 第2接続部
531,631,632,633,634,740 感圧部
731 延在部
732,733 接続部

Claims (11)

  1. 可撓性を有する第1シート部材と、
    可撓性を有するとともに前記第1シート部材に対向するように配置された第2シート部材と、
    前記第1シート部材と前記第2シート部材との間に配置された複数のひずみゲージとを有するシート積層体であり、
    前記第1シート部材には、前記第2シート部材に向かって突出した複数の突起が形成され、
    前記シート積層体表面を加圧したとき、前記突起により前記第2シート部材が変形し、前記第2シート部材の変形に基づいて前記ひずみゲージが変形することを特徴とする感圧センサ。
  2. 前記複数のひずみゲージはそれぞれ前記複数の突起のいずれか1つに対応する位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の感圧センサ。
  3. 前記ひずみゲージと、そのひずみゲージに対応する位置に配置された前記突起の少なくとも一部とが、前記第1シート部材と前記第2シート部材とが対向する方向に重なって配置されることを特徴とする請求項2に記載の感圧センサ。
  4. 前記ひずみゲージは、金属線から形成された感圧部を有し、
    前記感圧部は、前記ひずみゲージと対応する位置に配置された前記突起の中心を基準点とした径方向に対して±45°以内に傾斜する方向に延在し且つ径方向に対して交差する方向に並んだ複数の径方向延在部と、径方向に対して交差する方向に隣り合う2つの前記径方向延在部を接続する第1接続部とを有しており、
    前記径方向延在部の長さは、前記第1接続部の長さより長いことを特徴とする請求項2又は3に記載の感圧センサ。
  5. 前記ひずみゲージは、金属線から形成される感圧部を有し、
    前記感圧部は、前記ひずみゲージと対応する位置に配置された前記突起の中心に対して前記中心から離れるように凸状に湾曲した複数の湾曲部を有し、
    前記複数の湾曲部は、前記中心に対して径方向に並んでおり、
    前記径方向に隣り合う2つの前記湾曲部は第2接続部によって接続され、
    前記湾曲部の長さが、前記第2接続部の長さより長いことを特徴とする請求項2又は3に記載の感圧センサ。
  6. 前記ひずみゲージは、1本の金属線を折り曲げて形成した感圧部を有し、
    前記感圧部は、複数の延在部と、隣り合う2つの前記延在部を接続する第3接続部とを有しており、
    全ての前記延在部及び全ての前記第3接続部が形成された部分を含む領域内において、最も離れた2つの前記延在部の間に前記突起の中心が位置することを特徴とする請求項2又は3に記載の感圧センサ。
  7. 前記第1シート部材と前記第2シート部材との間に配置された可撓性を有するフィルムをさらに備え、
    前記複数のひずみゲージが前記フィルムの一方の面に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の感圧センサ。
  8. 前記複数のひずみゲージは、前記フィルムの前記第2シート部材側の面に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の感圧センサ。
  9. 前記第1シート部材と前記第2シート部材との間に配置された複数の行電極及び複数の列電極と、
    前記行電極と前記列電極とが重なる位置に配置された絶縁部材とをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の感圧センサ。
  10. 前記突起の先端面は、湾曲状に形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の感圧センサ。
  11. 前記突起は、半球状に形成されていることを特徴とする請求項10に記載の感圧センサ。
JP2015030099A 2015-02-18 2015-02-18 感圧センサ Pending JP2016151531A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015030099A JP2016151531A (ja) 2015-02-18 2015-02-18 感圧センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015030099A JP2016151531A (ja) 2015-02-18 2015-02-18 感圧センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016151531A true JP2016151531A (ja) 2016-08-22

Family

ID=56695402

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015030099A Pending JP2016151531A (ja) 2015-02-18 2015-02-18 感圧センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016151531A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019002776A (ja) * 2017-06-14 2019-01-10 コニカミノルタ株式会社 多点圧力センサ
JP2020153791A (ja) * 2019-03-19 2020-09-24 公益財団法人電磁材料研究所 力センサ
US12038336B2 (en) 2019-03-19 2024-07-16 Research Institute For Electromagnetic Materials Force sensor

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019002776A (ja) * 2017-06-14 2019-01-10 コニカミノルタ株式会社 多点圧力センサ
JP2020153791A (ja) * 2019-03-19 2020-09-24 公益財団法人電磁材料研究所 力センサ
WO2020189400A1 (ja) * 2019-03-19 2020-09-24 公益財団法人電磁材料研究所 力センサ
US12038336B2 (en) 2019-03-19 2024-07-16 Research Institute For Electromagnetic Materials Force sensor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7938025B2 (en) Array type capacitance sensor
US10302459B2 (en) Bend sensor
CN105224129A (zh) 一种压力感测输入装置
EP1956355A1 (en) Strain-inducing body, capacitance-type force sensor, and capacitance-type acceleration sensor
US11293818B2 (en) Strain gauge and multi-axis force sensor
US11740141B2 (en) Pressure-sensitive element
US8322224B2 (en) Pressure sensor with fixed deformable area
JP2016151531A (ja) 感圧センサ
DK181377B1 (en) Tactile sensor, matrix of tactile sensors, and methods for producing the same
JP2016057113A (ja) 触覚センサ及び集積化センサ
US11587482B2 (en) Flexible displays with curved electrodes, display devices and control methods thereof
JP2016193668A (ja) 把持検出装置
US20220268646A1 (en) Pressure sensing system and pressure sensing setting method
KR102090684B1 (ko) 다단계 촉각감지 센서
US11740150B2 (en) Electrostatic capacity sensor
JP5658951B2 (ja) 感圧センサー
CN113447170A (zh) 力检测装置
JP2013064681A (ja) 検出装置、電子機器、及びロボット
KR101347180B1 (ko) 힘 기반 터치 패널
KR101953760B1 (ko) 수직력 또는 전단력 측정이 가능한 센서, 센서 어레이 기판 및 이를 이용한 신발 안창
EP4193134A1 (en) Force sensing device
JP4399545B2 (ja) 触覚センサおよび多点型触覚センサ
JP7367448B2 (ja) センサ付き構造部材
KR20210008969A (ko) 스트레인 게이지, 다이아프램 구조체 및 그를 포함하는 센서
JP2022144684A (ja) トルクセンサ