JP2016141576A - 反応器 - Google Patents

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智史 古田
Tomohito Furuta
智史 古田
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Abstract

【課題】反応流体と熱媒体との間で効率よく熱交換を行うことができる反応器を提供する。
【解決手段】反応器1において、基準線CLに対して、反応流体が流れる第1の流路6及び熱媒体が流れる第2の流路7は螺旋状に構成される。また、径方向において、第1の流路6と第2の流路7とが交互に配置されている。このように、第1の流路6と第2の流路7とが互いに隣り合うように配置されると共に螺旋状に構成されることにより、反応流体と熱媒体との間の熱伝達が行われ易くなる。従って、反応流体と熱媒体との間で効率よく熱交換を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、脱水素化反応及び水素化反応の少なくとも一方を行う反応器に関する。
従来の脱水素化反応を行う反応器として、脱水素化反応によって有機ハイドライド等の反応流体から水素を生成して供給するものが知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に開示の反応器は、内部に脱水素化触媒が位置する反応容器と、反応容器内に供給された反応流体と熱交換を行うための熱媒体を流す流路と、を備えている。反応容器は管状に構成されており、管状に延びる熱媒体の流路の内部に配置されている。
特開2004−299924号公報
特許文献1に開示の反応器において、容器内に流れる反応流体と熱媒体との間で十分に熱交換を行うことができない場合があった。従って、脱水素化反応及び水素化反応の少なくとも一方を行う際に、反応流体と熱媒体との間で効率よく熱交換を行うことが求められていた。
そこで、本発明は、反応流体と熱媒体との間で効率よく熱交換を行うことができる反応器を提供することを目的とする。
本発明に係る反応器は、脱水素化反応及び水素化反応の少なくとも一方を行う触媒が内部に配置され、触媒と反応する反応流体が流れる第1の流路と、第1の流路を流れる反応流体と熱交換を行う熱媒体が流れる第2の流路と、を備え、所定の基準線に対して、第1の流路及び第2の流路は螺旋状に構成され、径方向において、第1の流路と第2の流路とが交互に配置されている。
本発明に係る反応器において、所定の基準線に対して、反応流体が流れる第1の流路及び熱媒体が流れる第2の流路は螺旋状に構成される。また、径方向において、第1の流路と第2の流路とが交互に配置されている。このように、第1の流路と第2の流路とが互いに隣り合うように配置されると共に螺旋状に構成されることにより、反応流体と熱媒体との間の熱伝達が行われ易くなる。従って、反応流体と熱媒体との間で効率よく熱交換を行うことができる。
本発明に係る反応器において、第1の流路及び第2の流路のうち、比熱の小さい方の流体が流れる流路は、比熱の小さい方の流体を軸方向から見て周方向に流す。ここで、反応流体と熱媒体との間の交換熱量を大きくするため要素として、流体の線速度を上げることが挙げられる。また、比熱の大きい方の流体の線速度を上げる場合に比して、比熱の小さい方の流体の線速度を上げる方が、より交換熱量が大きくなる。従って、少なくとも比熱の小さい方の流体が、軸方向から見て周方向に流れて高い線速度で流れることによって、反応流体と熱媒体との間の交換熱量を大きくすることができる。
本発明に係る反応器において、第1の流路及び第2の流路は、反応流体及び熱媒体をいずれも軸方向から見て周方向に流し、第1の流路及び第2の流路のうち、温度の高い方の流体が流れる流路は、温度の高い方の流体を軸方向から見て内周側から外周側へ流し、第1の流路及び第2の流路のうち、温度の低い方の流体が流れる流路は、温度の低い方の流体を軸方向から見て外周側から内周側へ流してよい。このような構成によって、反応流体の流れと熱媒体の流れが周方向において対向流となる。脱水素化反応は吸熱反応であり水素化反応は発熱反応であるため、反応流体の流れと熱媒体の流れを対向流とすることで、効率よく熱交換を行うことができる。更に、反応流体及び熱媒体のうち、温度の高い方の流体が軸方向から見て内周側から外周側から流れることで、放熱ロスを抑制することができる。
本発明によれば、反応流体と熱媒体との間で効率よく熱交換を行うことができる。
本発明の実施形態に係る反応器を備える反応器システムの構成を示す概略構成図である。 変形例に係る反応器の構成を示す概略構成図である。 変形例に係る反応器の構成を示す概略構成図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。
図1は、本実施形態に係る反応器を備えた反応器システムの構成を示す概略構成図である。図1に示す反応器1は、脱水素化反応及び水素化反応の少なくとも一方を行う装置である。反応器1は、反応流体と熱媒体との間で熱交換を行いながら、脱水素化反応又は水素化反応を行う。反応器システム100は、反応器1と、反応器1に対して反応流体を供給する反応流体供給部2と、反応器1に対して熱媒体を供給する熱媒体供給部3と、を備える。
反応器1は、脱水素化反応及び水素化反応の少なくとも一方を行う触媒4が内部に配置され、触媒4と反応する反応流体が流れる第1の流路6と、第1の流路6を流れる反応流体と熱交換を行う熱媒体が流れる第2の流路7と、を備えている。第1の流路6及び第2の流路7は、所定の基準線CLに対して、螺旋状に構成される。また、径方向において、第1の流路6と第2の流路7とは、交互に配置されている。なお、本実施形態では、反応器1の中心軸線が基準線CLとして設定されている。ただし、螺旋の巻き方や反応器の形状によっては、基準線CLの位置は中心からずれていてもよい。基準線CLは、第1の流路6及び第2の流路7の螺旋構造の内周側において、起点となる線であればよい。
本実施形態においては、反応器1の外形形状は、全体として円柱状に形成されている。反応器1は、螺旋状に巻回される第1の隔壁11と、螺旋状に巻回される第2の隔壁12と、を備えている。第1の隔壁11と第2の隔壁12とは、径方向において互いに離間して対向する状態を維持して、基準線CL周りを渦巻き状に巻回されている。第1の隔壁11及び第2の隔壁12は、直線状の基準線CLに沿って真っ直ぐに延びている。図1に示す例では、外周側において第1の隔壁11で仕切られ、内周側において第2の隔壁12で仕切られる流路が、第1の流路6として構成される。内周側において第1の隔壁11で仕切られ、外周側において第2の隔壁12で仕切られる流路が、第2の流路7として構成される。第1の流路6及び第2の流路7の径方向の幅は、0.8mm〜10mmであってよい。なお、第1の流路6と第2の流路7の径方向の幅は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
軸方向における第1の隔壁11及び第2の隔壁12の両端部は、側壁で塞がれている。なお、図1では、反応器1の内部構成を示すために、側壁は省略されている。第1の流路6及び第2の流路7の周方向における両端部(すなわち、最も外周側に配置される部分と、最も内周側に配置される部分)は、端壁によって封止されている。本実施形態では、最外周側に第1の流路6が配置されているが、最外周側に第2の流路7が配置されていてもよい。反応器1を構成する各壁部の材質は、主成分としてSUS、炭素鋼を含んでいてよい。また、壁部の表面が、Cu、Ti、Al、Snなどでコーティングされていてよい。
上述のように構成された反応器1を径方向に切断した場合の断面を見た場合、第1の隔壁11と第2の隔壁12とが交互に配置される。従って、径方向において、第1の流路6と第2の流路7とが交互に配置される。第1の流路6と第2の流路7とは、第1の隔壁11を挟んで径方向に隣り合う。あるいは、第1の流路6と第2の流路7とは、第2の隔壁12を挟んで径方向に隣り合う。なお、第1の流路6及び第2の流路7の巻回の回数は特に限定されるものではない。
第1の流路6の外周側の端部には、第1の流路6へ反応流体を取り込み、あるいは第1の流路6から反応後の流体を排出するための出入口部16が接続されている。第1の流路6の内周側の端部には、第1の流路6から反応後の流体を排出し、あるいは第1の流路6へ反応流体を取り込むための出入口部17が接続されている。第2の流路7の外周側の端部には、第2の流路7へ反応流体を取り込み、あるいは第2の流路7から反応後の流体を排出するための出入口部18が接続されている。第2の流路7の内周側の端部には、第2の流路7から反応後の流体を排出し、あるいは第2の流路7へ反応流体を取り込むための出入口部19が接続されている。以上のような構成により、第1の流路6及び第2の流路7は、反応流体及び熱媒体をいずれも軸方向から見て周方向に流す構成となっている。なお、流体の流れる方向についての詳細は、後述する。図1に示す出入口部16,17,18,19の構成は一例にすぎず、反応流体及び熱媒体の取り込み、又は排出を行うことができる限り、どのような形状であってもよく、引き出し方向なども特に限定されない。
第1の流路6には、脱水素化反応及び水素化反応の少なくとも一方を行う触媒20が配置されている。触媒20は、粒状のものであってよく、当該粒状の触媒20を第1の流路6内に充填させてもよい。粒状の触媒20の形状は特に限定されず、球状、円柱状であってよく、ペレット、ハニカム板、多孔質塊であってよい。ただし、その大きさ及び形状は、第1の流路6内に充填可能に設定される。または、触媒20は、第1の流路6内の壁面に表面処理することによって構成されてもよい。あるいは、触媒20として、粒状のものと表面処理によって構成されるものを両方採用してもよい。触媒20としては、アルミナ、シリカ、チタニア、シリカライト、ゼオライト等の多孔質担体に、例えば白金、ニッケル、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、スズ、レニウム又はゲルマニウム等の触媒金属を担持したものが挙げられる。反応器1を用いて水素化反応を行う場合、触媒20の触媒金属は、ニッケルが特に好ましい。反応器1を用いて脱水素化反応を行う場合、触媒20の触媒金属は、白金を含むことが特に好ましい。
反応器1で脱水素化反応を行う場合、第1の流路6を流れる反応流体として、有機ハイドライドが採用される。有機ハイドライドは、不飽和結合を有する有機化合物の水素化物であり、脱水素化触媒を用いて、水素と脱水素化物(不飽和結合を有する有機化合物)とを含む脱水素化反応物に変換することができる。有機ハイドライドとして、メチルシクロヘキサン、アルキルデカリン、イソプロピルアルコール等が挙げられる。なお、有機ハイドライドを生成するために使用される水素としては、例えば、製油所などで大量に生産される水素、自然エネルギーを用いた水の電気分解により発生する水素などが挙げられるが、これらには限られない。
不飽和結合を有する有機化合物とは、二重結合あるいは三重結合を分子内に一つ以上有する有機化合物である。二重結合としては、炭素−炭素二重結合(C=C)、炭素−窒素二重結合(C=N)、炭素−酸素二重結合(C=O)、窒素−酸素二重結合(N=O)が例示される。三重結合としては、炭素−炭素三重結合、炭素−窒素三重結合が例示される。不飽和結合を有する有機化合物としては、貯蔵性および輸送性の観点から、常温常圧下で液体状の有機化合物であることが好ましい。
不飽和結合を有する有機化合物としては、例えばオレフィン類、ジエン類、アセチレン類、ベンゼン、炭素鎖置換芳香族類、へテロ置換芳香族類、多環芳香族類、シフ塩基類、ヘテロ芳香族類、ヘテロ5員環化合物類、キノン類、ケトン類などが挙げられる。オレフィン類としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、ウンデセン、ドデセンなどが挙げられる。ジエン類としては、アレン、ブタジエン、ペンタジエン、ヘキサジエン、へブタジエン、オクタジエン、ピペリレン、イソプレンなどが挙げられる。アセチレン類としては、アセチレン、プロピン、ビニルアセチレンなどが挙げられる。炭素鎖置換芳香族類としては、アルキル置換芳香族類などが挙げられる。アルキル置換芳香族類としては、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、エチルベンゼン、クメン、安息香酸などが挙げられる。へテロ置換芳香族類としては、アニソール、ジメトキシベンゼン、フェノール、アニリン、N,N−ジメチルアニリンなどが挙げられる。多環芳香族類としては、ナフタレン、メチルナフタレン、アントラセン、テトラセン、フェナントレン、テトラリン、アズレンなどが挙げられる。シフ塩基類としては、2-aza-hept-1-en-1-yl-cyclohexaneなどが挙げられる。ヘテロ芳香族類としては、ピリジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリンなどが挙げられる。ヘテロ5員環化合物類としては、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾールなどが挙げられる。キノン類としては、ベンゾキノン、ナフトキノンなどが挙げられる。ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。なお、言うまでもないことであるが、二酸化炭素や一酸化炭素は不飽和結合を有しているが一般に有機化合物とは見なされないので、本実施形態における不飽和結合を有する有機化合物から除外される。
上記の不飽和化合物の中でも、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ナフタレン、メチルナフタレン、テトラリンなど(以下「ベンゼン等」とする。)は、水素化の前後において非水溶性であり、水と相分離可能であるため、生成物としての回収容易性の観点で、アセトン等の水溶性の有機化合物よりも好ましい。なお、非水溶性の有機化合物としては、ベンゼン等のうちの1種の化合物でもよいし、2種以上の化合物の混合物でもよい。
反応器1で水素化反応を行う場合、第1の流路6を流れる反応流体として、上述に示した不飽和結合を有する有機化合物が採用される。
反応器1で吸熱反応である脱水素化反応を行う場合、第2の流路7を流れる熱媒体として、第1の流路6を流れる反応流体へ熱を与える加熱媒体が採用される。加熱媒体として、例えば熱媒油、燃焼ガス等が採用される。脱水素化反応を行う場合、第1の流路6では、常圧〜1.0MPa(ゲージ圧)で、260〜400℃にて反応が起こる。脱水素化反応は吸熱反応であるため、反応流体へ熱を与えるために、熱媒体供給部3から、260〜400℃の熱媒体が第2の流路7へ供給される。
反応器1で発熱反応である水素化反応を行う場合、第2の流路7を流れる熱媒体として、第1の流路6を流れる反応流体から熱を奪う除熱媒体が採用される。除熱媒体として、例えば水、冷媒油、メタン、反応生成物が採用される。水素化反応を行う場合、第1の流路6では、常圧〜5.0MPa(ゲージ圧)で、150〜250℃にて反応が起こる。水素化反応は発熱反応であるため、反応流体から熱を奪うために、熱媒体供給部3から、50〜200℃の熱媒体が第2の流路7へ供給される。
第1の流路6及び第2の流路7のうち、比熱の小さい方の流体が流れる流路は、比熱の小さい方の流体を軸方向から見て周方向に流す。本実施形態では、第1の流路6及び第2の流路7は、比熱に関わらず、反応流体及び熱媒体をいずれも軸方向から見て周方向に流す。反応流体の流れる方向と、熱媒体の流れる方向は、互いに異なっていてよい。なお、反応流体が気体であって、熱媒体が液体である場合、反応流体が「比熱の小さい方の流体」に該当する。
第1の流路6及び第2の流路7のうち、温度の高い方の流体が流れる流路は、温度の高い方の流体を軸方向から見て内周側から外周側へ流してよい。第1の流路6及び第2の流路7のうち、温度の低い方の流体が流れる流路は、温度の低い方の流体を軸方向から見て外周側から内周側へ流してよい。
すなわち、反応器1で脱水素化反応を行う場合、温度の高い方の流体である熱媒体が、第2の流路7を内周側から外周側へ向かって周方向に流れる。一方、温度の低い方の流体である反応流体が、第1の流路6を外周側から内周側へ向かって流れる。図1に示す実施形態では、このような場合を例示している。従って、第1の流路6の外周側の出入口部16に反応流体供給部2が接続されている。反応流体供給部2から出入口部16を介して第1の流路6に供給された反応流体は、第1の流路6内を内周側へ向かって旋回し、内周側の出入口部17から排出される。第2の流路7の内周側の出入口部19に熱媒体供給部3が接続されている。熱媒体供給部3から出入口部19を介して第2の流路7に供給された熱媒体は、第2の流路7内を外周側へ向かって旋回し、外周側の出入口部18から排出される。
反応器1で水素化反応を行う場合、温度の低い方の流体である熱媒体が、第2の流路7を外周側から内周側へ向かって周方向に流れる。一方、温度の高い方の流体である反応流体が、第1の流路6を内周側から外周側へ向かって流れる。
ただし、各流体の流れの方向は特に限定されるものではない。例えば、第1の流路6及び第2の流路7のうち、温度の高い方の流体が流れる流路が、温度の高い方の流体を軸方向から見て外周側から内周側へ流し、第1の流路6及び第2の流路7のうち、温度の低い方の流体が流れる流路が、温度の低い方の流体を軸方向から見て内周側から外周側へ流してよい。また、第1の流路6及び第2の流路7の両方が、反応流体及び熱媒体を外周側から内周側へ流してもよく、内周側から外周側へ流してもよい。
次に、本実施形態に係る反応器1の作用・効果について説明する。
本実施形態に係る反応器1において、基準線CLに対して、反応流体が流れる第1の流路6及び熱媒体が流れる第2の流路7は螺旋状に構成される。また、径方向において、第1の流路6と第2の流路7とが交互に配置されている。このように、第1の流路6と第2の流路7とが互いに隣り合うように配置されると共に螺旋状に構成されることにより、反応流体と熱媒体との間の熱伝達が行われ易くなる。従って、反応流体と熱媒体との間で効率よく熱交換を行うことができる。
例えば、第1の流路がチューブ型に構成され、チューブ型の第2の流路の中に配置されているような反応器の場合、反応流体と熱媒体との間で十分な熱交換を行うことができない場合がある。しかしながら、前述のようなチューブ型の反応器と比較した場合(横断面積は同じ)、本実施形態に係る反応器1では、体積当たりの熱交換量が非常に大きくなるというメリットがある。従って、本実施形態に係る反応器1の構成を採用することで、コンパクトでありながら、十分に反応流体の反応を進行させることができる。
なお、当該反応器は、水素化反応、脱水素化反応のように非常に大量の熱を供給、或いは除去してやることが必要な反応に適している。石油精製における脱硫反応のように殆ど反応に於ける発熱、吸熱が起こらない反応については螺旋型の熱交換器を適用することは困難である。一方で、水蒸気改質反応による水素発生などの激しい吸熱反応に関しては、必要とされる温度域が700℃以上の領域であり、SUS、炭素鋼といった一般的な材料を用いることが出来ない。また、螺旋型の反応器に流通させる熱媒体が存在せず、適用が出来ない。従って、本発明者らは、脱水素化反応及び水素化反応に係る反応器であれば、螺旋型の構造を用いて好適に熱交換を行うことを見出し、本願発明を導き出すに至ったものである。
また、本実施形態に係る反応器1において、第1の流路6及び第2の流路7のうち、比熱の小さい方の流体が流れる流路は、比熱の小さい方の流体を軸方向から見て周方向に流す。ここで、反応流体と熱媒体との間の交換熱量を大きくするため要素として、流体の線速度を上げることが挙げられる。流体の線速度は、軸方向に流体を流す場合に比して、軸方向から見て周方向に流体を流す方が大きくなる。また、比熱の大きい方の流体の線速度を上げる場合に比して、比熱の小さい方の流体の線速度を上げる方が、より交換熱量が大きくなる。従って、少なくとも比熱の小さい方の流体が、軸方向から見て周方向に流れて高い線速度で流れることによって、反応流体と熱媒体との間の交換熱量を大きくすることができる。なお、本実施形態では、第1の流路6及び第2の流路7の両方が流体を周方向に流している。
本実施形態に係る反応器1において、第1の流路6及び第2の流路7は、反応流体及び熱媒体をいずれも軸方向から見て周方向に流す。第1の流路6及び第2の流路7のうち、温度の高い方の流体が流れる流路は、温度の高い方の流体を軸方向から見て内周側から外周側へ流す。第1の流路6及び第2の流路7のうち、温度の低い方の流体が流れる流路は、温度の低い方の流体を軸方向から見て外周側から内周側へ流す。このような構成によって、反応流体の流れと熱媒体の流れが周方向において対向流となる。脱水素化反応は吸熱反応であり水素化反応は発熱反応であるため、反応流体の流れと熱媒体の流れを対向流とすることで、効率よく熱交換を行うことができる。
具体的には、脱水素化反応を行う場合、第1の流路6では吸熱反応が進む。第1の流路6の上流側に比して下流側の領域の方が、吸熱反応が進んだ状態となっている。一方、第2の流路7の下流側に比して、上流側の領域の方が、熱媒体の温度が高い状態である。従って、対向流構造とすることで、吸熱反応が十分に進んでいる領域の反応流体に対して、温度の高い状態の熱媒体から熱を与えることができる。水素化反応を行う場合、第1の流路6では発熱反応が進む。第1の流路6の上流側に比して下流側の領域の方が、発熱反応が進んだ状態となっている。一方、第2の流路7の下流側に比して、上流側の領域の方が、熱媒体の温度が低い状態である。従って、対向流構造とすることで、発熱反応が十分に進んでいる領域の反応流体から、温度の低い状態の熱媒体で熱を奪うことができる。更に、反応流体及び熱媒体のうち、温度の高い方の流体が軸方向から見て内周側から外周側へ流れることで、放熱ロスを抑制することができる。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
上述の実施形態では、第1の流路6及び第2の流路7が、反応流体及び熱媒体をいずれも周方向に流していた。これに代えて、第1の流路6及び第2の流路7の少なくとも一方が、流体を軸方向に流す構成であってもよい。例えば、図2に示す反応器50は、第1の流路6は、反応流体を周方向(外周側から内周側へ)に流す。一方、第2の流路7は、熱媒体を軸方向へ流す。具体的には、第1の流路6の軸方向における両端部は側壁53で封止されている一方、第2の流路7の軸方向における両端部は集約部54に連通されている。集約部54は、第2の流路7において第1の流路6で径方向に隔てられた各部分を互いに連通する。軸方向における一方の集約部54には出入口部68が接続され、他方の集約部54には出入口部69が接続される。このような構成により、熱媒体供給部3から出入口部68から集約部54へ供給された熱媒体は、集約部54内で広がって第2の流路7の各部分へ流れ込む。熱媒体は、第2の流路7を軸方向へ流れ、他方の集約部54で集約され、出入口部69から排出される。
なお、図2に示すれでは、反応流体が第1の流路6を軸方向から見て周方向に流れ、熱媒体が第2の流路7を軸方向に流れていた。これに代えて、反応流体が第1の流路6を軸方向に流れ、熱媒体が第2の流路7を軸方向から見て周方向に流れてよい。あるいは、反応流体及び熱媒体の両方が軸方向に流れてもよい。この場合、反応流体と熱媒体は、軸方向において対向するように流れてもよく、軸方向において同じ方向に流れてもよい。ただし、第1の流路6及び第2の流路7のうち、比熱の小さい方の流体が流れる流路が、比熱の小さい方の流体を軸方向から見て周方向に流すことが好ましい。すなわち、反応流体の方が熱媒体に比して比熱が小さい場合、図2に示すように、第1の流路6内に反応流体を周方向に流すことが好ましい。
また、上述の実施形態では、一対の第1の流路6及び第2の流路7が螺旋状に構成されていた。しかし、反応器は、複数の対に係る第1の流路6及び第2の流路7によって構成されていてもよい。例えば、図3に示す反応器70は、二対の第1の流路6及び第2の流路7が螺旋状に構成されている。このように構成した場合であっても、第1の流路6と第2の流路7とは、径方向において交互に配置される。
なお、本実施形態に係る反応器の形状は、軸方向から見て円形をなしていた。しかし、反応器の形状は特に限定されず、軸方向から見て第1の流路と第2の流路が渦を巻くように形成されていればよい。例えば反応器の形状が、軸方向から見て、楕円形、四角形等の多角形状であってもよい。
1,50,70…反応器、6…第1の流路、7…第2の流路、20…触媒。

Claims (3)

  1. 脱水素化反応及び水素化反応の少なくとも一方を行う触媒が内部に配置され、前記触媒と反応する反応流体が流れる第1の流路と、
    前記第1の流路を流れる前記反応流体と熱交換を行う熱媒体が流れる第2の流路と、を備え、
    所定の基準線に対して、前記第1の流路及び前記第2の流路は螺旋状に構成され、
    径方向において、前記第1の流路と前記第2の流路とが交互に配置されている、反応器。
  2. 前記第1の流路及び前記第2の流路のうち、比熱の小さい方の流体が流れる流路は、前記比熱の小さい方の流体を軸方向から見て周方向に流す、請求項1に記載の反応器。
  3. 前記第1の流路及び前記第2の流路は、前記反応流体及び前記熱媒体をいずれも軸方向から見て周方向に流し、
    前記第1の流路及び前記第2の流路のうち、温度の高い方の流体が流れる流路は、前記温度の高い方の流体を軸方向から見て内周側から外周側へ流し、
    前記第1の流路及び前記第2の流路のうち、温度の低い方の流体が流れる流路は、前記温度の低い方の流体を軸方向から見て外周側から内周側へ流す、請求項1に又は2に記載の反応器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108114672A (zh) * 2017-12-25 2018-06-05 青岛科技大学 一种气固催化反应的均热式螺旋板固定床反应器
JP2021527562A (ja) * 2018-06-21 2021-10-14 バテル・メモリアル・インスティテュートBattelle Memorial Institute 向上されたマイクロチャンネルデバイスまたはメソチャンネルデバイス、及びその添加製造方法
WO2023149220A1 (ja) * 2022-02-04 2023-08-10 株式会社クリーンプラネット 発熱装置及び熱利用システム

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