JP2016139858A - 推定装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の信号を含む信号が受信される場合に、その複数の信号の受信タイミング差等を推定すること。
【解決手段】推定装置は、複数の信号の受信タイミングの差の大きさと、その複数の信号を含む信号の周期自己相関の値のピークの出現パターンとの対応関係を記憶しておき、無線信号を観測し、無線信号について、周期自己相関の値を導出し、無線信号について導出された周期自己相関の値と記憶されている対応関係とに基づいて、無線信号に含まれる複数の信号の受信タイミングの差を推定する。
【選択図】 図3
【解決手段】推定装置は、複数の信号の受信タイミングの差の大きさと、その複数の信号を含む信号の周期自己相関の値のピークの出現パターンとの対応関係を記憶しておき、無線信号を観測し、無線信号について、周期自己相関の値を導出し、無線信号について導出された周期自己相関の値と記憶されている対応関係とに基づいて、無線信号に含まれる複数の信号の受信タイミングの差を推定する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、受信した無線信号に含まれる複数の信号の、受信タイミング差等の関係を推定する技術に関する。
移動体通信において、マクロセルの通信可能エリア内において、ピコセルなどのスモールセルを利用するシステムが検討されている(非特許文献1参照)。OFDM(直交周波数分割多重)をこのようなシステムに適用し、マクロセルとスモールセルとで異なる周波数リソース(例えばLTEにおけるリソースブロック)が用いられる場合について検討する。この場合、マクロセル及びスモールセルの各々からの複数の信号を受信するタイミングの差がサイクリックプリフィックスの長さ以下の範囲に収まらないと、端末での受信処理において、その複数の信号の少なくともいずれかの直交性が崩れ、受信性能が劣化する。また、端末は、基地局からの受信信号の受信タイミングに応じて上りリンクの信号の送出タイミングを決定するため、マクロセル及びスモールセルの各々からの複数の信号を受信するタイミングの差が大きいと、送信信号においても直交性を担保できない。したがって、マクロセルとスモールセルとからの受信信号の受信タイミングの差を十分に小さく抑えることが重要となる。
小西 聡 他、"TDM型干渉制御手法を適用したピコ局混在型HetNetにおける下りリンクの性能評価"、電子情報通信学会総合大会、B−5−73、2011年3月
マクロセルとスモールセルとからの受信信号の受信タイミングの差を十分に小さく抑えるためには、マクロセルとスモールセルとからの信号を観測して、マクロセルまたはスモールセルの基地局にその観測結果を通知することが必要となる。しかしながら、マクロセルとスモールセルとからの信号の少なくともいずれかを十分な電力で測定できない場合、信号が十分な電力で受信できないため、受信タイミングを特定するのは容易ではなくなる。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、複数の信号を含む信号が受信される場合に、その複数の信号の受信タイミング差等を推定することを可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による推定装置は、複数の信号の受信タイミングの差の大きさと、当該複数の信号を含む信号の周期自己相関の値のピークの出現パターンとの対応関係を記憶する記憶手段と、無線信号を観測する観測手段と、前記無線信号について、周期自己相関の値を導出する導出手段と、前記無線信号について導出された周期自己相関の値と前記記憶手段に記憶された前記対応関係とに基づいて、前記無線信号に含まれる複数の信号の受信タイミングの差を推定する推定手段と、を有する。
本発明によれば、複数の信号を含む信号が受信される場合に、その複数の信号の受信タイミング差等を推定することが可能となる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(システム構成)
図1は、本実施形態に係る無線通信システムの概念図を示している。本無線通信システムは、一例として、マクロセル基地局101と端末102とが通信する無線通信ネットワーク100と、スモールセル基地局103と端末102とが通信する無線通信ネットワーク104とを含む。端末102は、マクロセル基地局101からの信号の受信タイミングに応じた送信タイミングで、マクロセル基地局101へ信号を送信する。また、端末102は、スモールセル基地局103からの信号の受信タイミングに応じた送信タイミングで、スモールセル基地局103へ信号を送信する。このとき、送信信号がOFDM(直交周波数分割多重)信号であるとすると、マクロセル基地局101へ信号を送信する送信タイミングと、スモールセル基地局103へ信号を送信する送信タイミングとが一致するようにすることが重要である。すなわち、マクロセル基地局101へ送信する信号と、スモールセル基地局103へ送信する信号とが、互いに直交し、干渉しないようにすることが重要である。
図1は、本実施形態に係る無線通信システムの概念図を示している。本無線通信システムは、一例として、マクロセル基地局101と端末102とが通信する無線通信ネットワーク100と、スモールセル基地局103と端末102とが通信する無線通信ネットワーク104とを含む。端末102は、マクロセル基地局101からの信号の受信タイミングに応じた送信タイミングで、マクロセル基地局101へ信号を送信する。また、端末102は、スモールセル基地局103からの信号の受信タイミングに応じた送信タイミングで、スモールセル基地局103へ信号を送信する。このとき、送信信号がOFDM(直交周波数分割多重)信号であるとすると、マクロセル基地局101へ信号を送信する送信タイミングと、スモールセル基地局103へ信号を送信する送信タイミングとが一致するようにすることが重要である。すなわち、マクロセル基地局101へ送信する信号と、スモールセル基地局103へ送信する信号とが、互いに直交し、干渉しないようにすることが重要である。
したがって、マクロセル基地局101からの信号の受信タイミングとスモールセル基地局103からの信号の受信タイミングとが一致又はその差が所定値以下となるのが望ましい。このため、端末102は、マクロセル基地局101からの信号とスモールセル基地局103からの信号とを観測して受信タイミングの差を推定し、その結果をマクロセル基地局101とスモールセル基地局103との少なくともいずれかに通知するべきである。マクロセル基地局101とスモールセル基地局103との少なくともいずれかは、受信タイミングの差の推定結果の通知を受けると、送信タイミングをその推定結果に応じてずらすことで、端末102における受信タイミングの差が所定値以下となる。その結果、例えば、端末102の、マクロセル基地局101及びスモールセル基地局103への信号の送信タイミングを一致させることが可能となり、信号の伝送品質の劣化を抑えることが可能となる。
このような制御を行うためには、端末102が、マクロセル基地局101からの信号の受信タイミングとスモールセル基地局103からの信号の受信タイミングとの差を推定する推定装置を含むことが必要となる。ここで、マクロセル基地局101からの信号とスモールセル基地局103からの信号との受信電力レベルが同等である場合、又は、これらの信号の少なくともいずれかの無線品質が低い場合、信号の受信タイミングの差を特定するのは容易ではなくなる。信号の復調等の処理を行うことが容易ではなくなるからである。
そこで、本実施形態の端末102は、復調等の処理を伴わずに、複数の信号を含む観測信号について、周期自己相関の値を導出して、その周期自己相関の値のピークの出現パターンに応じて、信号の受信タイミングの差を推定する。ここで、周期自己相関の値とは、Cyclic Autocorrelation Function(CAF、周期自己相関信号)の値のことである。CAFの計算式は、
によって与えられる。ここで、αはサイクリック周波数であり、τはラグパラメータである。CAFは、信号の波形の周期性に応じて、様々な特徴が出現する。ここで、1つのOFDM信号に着目すると、OFDM信号では、時間長がTUのOFDMシンボルのうち、例えばそのシンボルの末尾の時間長TCP分の波形がシンボルの先頭にサイクリックプリフィックス(CP)として付加される。したがって、OFDM信号x(t)についてのx(t)x(t−τ)においては、τ=±TUにおいて、TU+TCPの周期でピークが出現する。この結果、パラメータτ=±TU及びα=n/(TU+TCP)(ただし、nは整数)において、CAFはピークを有することとなる。また、これらの値以外のパラメータでは、CAFはピークを有しない(すなわち、CAFの値は0に近くなる)こととなる。
によって与えられる。ここで、αはサイクリック周波数であり、τはラグパラメータである。CAFは、信号の波形の周期性に応じて、様々な特徴が出現する。ここで、1つのOFDM信号に着目すると、OFDM信号では、時間長がTUのOFDMシンボルのうち、例えばそのシンボルの末尾の時間長TCP分の波形がシンボルの先頭にサイクリックプリフィックス(CP)として付加される。したがって、OFDM信号x(t)についてのx(t)x(t−τ)においては、τ=±TUにおいて、TU+TCPの周期でピークが出現する。この結果、パラメータτ=±TU及びα=n/(TU+TCP)(ただし、nは整数)において、CAFはピークを有することとなる。また、これらの値以外のパラメータでは、CAFはピークを有しない(すなわち、CAFの値は0に近くなる)こととなる。
一方、複数のOFDM信号を含む信号のCAFの値がピークを有するパラメータ、及びピークにおけるCAFの大きさ(絶対値)は、1つのOFDM信号のCAFの値がピークを有するパラメータと異なる。すなわち、CAFの値のピークが出現するパラメータとピークが出現しないパラメータとの組み合わせ及びCAFのピークの絶対値が、観測信号に含まれる信号の数が1つの場合と複数の場合とで変化する。また、CAFの値のピークが出現するパラメータとピークが出現しないパラメータとの組み合わせ及びCAFのピークの絶対値は、例えば2つの信号が含まれる信号においても、その2つの信号の受信タイミングの差の値によって変化する。したがって、観測信号に関してCAFを導出し、その導出したCAFの値のピークが出現するパラメータ(ピークの出現パターン)を特定することにより、観測信号に含まれる複数の信号の受信タイミングの差を推定することができる。
このため、本実施形態の端末102は、複数の信号の受信タイミングの差の値をパラメータとして、その複数の信号が同時に受信された場合のCAFの値のピークの出現パターンを事前計算して、計算結果と受信タイミングの差との対応関係を記憶しておく。例えば、端末102は、2つの信号の受信タイミングの差が、1つのOFDMシンボルの1/8、1/4、3/8、及び1/2の長さに相当する場合について、それぞれのCAFの値を所定の信号を用いて事前算出する。なお、受信タイミングの差が1つのOFDMシンボルの5/8、6/8、7/8である場合は、それぞれ、受信タイミングの差が1つのOFDMシンボルの3/8、2/8、1/8である場合と同等であるため、この事前計算が省略されうる。また、端末102は、さらに細かい間隔の受信タイミングの差ごとに、CAFのピークの出現パターンを算出して、受信タイミングの差の値とCAFのピークの出現パターンとの対応関係を記憶しておいてもよい。
端末102は、(例えば複数の信号を含む)無線信号を観測し、その無線信号について、CAFの値を導出する。そして、端末102は、そのCAFのピークが出現するパターンと、予め算出して記憶しておいた受信タイミングの差ごとのCAFのピークの出現パターンとを比較する。端末102は、記憶されているCAFのピークの出現パターンのうち、例えば、パターン間の差が最小または所定値以下となる1つのパターンを特定し、その1つのパターンに対応する受信タイミングの差を特定する。例えば、導出されたCAFのピークの出現パターンが、記憶されたCAFのピークの出現パターンのうち、受信タイミングの差がOFDMシンボルの1/4である場合のパターンに最も近い場合、端末102は、受信タイミングの差が1/4であると推定する。なお、導出された観測信号に関するCAFのピークの出現パターンと、記憶されたCAFのピークの出現パターンとの比較は、例えば、CAFのピークの絶対値に基づいて行われる。すなわち、導出されたCAFのピークの絶対値と、記憶された出現パターンに係るCAFのピーク値の絶対値とが比較される。また、この比較による推定は、相関値の計算や最小二乗誤差基準で行われうる。
なお、CAFのピークの出現パターンは、信号の特性によっても変化する。例えば、OFDM信号のシンボル長とサイクリックプリフィックスの長さの比に応じて、CAFのピークが出現するパラメータが変化する。したがって、端末102は、CAFの算出の前に、観測対象の無線信号に含まれる無線信号がどのような特性を有しているかを特定してもよい。なお、この特定は、事前に他の装置又は端末102の利用者等からの通知によってなされうる。また、この場合、端末102は、観測対象の無線信号に含まる可能性がある信号が有し得る特性ごとに、CAFのピークの出現パターンを事前計算し、それらの特性及び受信タイミングの差と計算結果との対応関係を記憶しておいてもよい。そして、端末102は、特定した信号の特性に応じて、記憶しておいたCAFのピークの出現パターンのうち、いずれを参照すべきかを特定することにより、様々な特性の信号について、同様にして信号の受信タイミングを特定することができる。
また、CAFのピークの出現パターンは、信号の電力によって、すなわち、観測対象の無線信号に含まれる複数の信号の電力比によって、変化し得る。したがって、端末102は、受信タイミングの差の推定と同時に、観測対象の信号に含まれる複数の信号の電力比を推定することができる。なお、この場合、端末102は、複数の信号の電力比ごと、かつ、受信タイミングの差ごとに、CAFのピークの出現パターンを事前計算して、電力比及び受信タイミングの差と計算結果との対応関係を記憶しておく。そして、端末102は、記憶しておいたCAFのピークの出現パターンと、観測信号について導出したCAFのピークの出現パターンとを比較して、観測対象の信号に含まれる複数の信号の受信タイミングの差と同時に、これらの信号の電力比を推定する。
なお、端末102は、少なくとも受信タイミングの差を推定すると、その推定結果を、マクロセル基地局101とスモールセル基地局103との少なくともいずれかに通知する。そして、マクロセル基地局101とスモールセル基地局103との少なくともいずれかは、この通知を受けると、通知された受信タイミングの差に基づいて、自身における信号の送信タイミングを制御する。これにより、マクロセル基地局101とスモールセル基地局103との間で(少なくとも一定の精度で)時間同期が確立され、結果として、端末102が信号をこれらの基地局に送信する際の信号の直交性が担保されることとなる。その結果、端末102が送信する信号に関して、伝送品質の劣化を防ぐことが可能となる。
(端末の構成)
図2に端末102のハードウェア構成例を示す。なお、端末102は、上述のように、複数の信号を含む無線信号を観測して、少なくともその複数の信号の受信タイミングの差を推定する、推定装置として機能し、又は推定装置を含む。端末102は、図2に示すように、例えば、CPU201、ROM202、RAM203、外部記憶装置204、及び通信装置205を有する。端末102では、例えばROM202、RAM203及び外部記憶装置204のいずれかに記録された、以下に示す端末102の各機能を実現するプログラムをCPU201により実行するような制御が行われる。そして、端末102は、通信装置205を用いて、無線信号の受信などの情報収集を行い、又は推定結果を基地局へ通知する。なお、図2では、端末102は、1つの通信装置205を有するとしているが、複数の通信装置を有してもよい。なお、通信装置205は、例えば、無線信号を受信するアンテナを含む。
図2に端末102のハードウェア構成例を示す。なお、端末102は、上述のように、複数の信号を含む無線信号を観測して、少なくともその複数の信号の受信タイミングの差を推定する、推定装置として機能し、又は推定装置を含む。端末102は、図2に示すように、例えば、CPU201、ROM202、RAM203、外部記憶装置204、及び通信装置205を有する。端末102では、例えばROM202、RAM203及び外部記憶装置204のいずれかに記録された、以下に示す端末102の各機能を実現するプログラムをCPU201により実行するような制御が行われる。そして、端末102は、通信装置205を用いて、無線信号の受信などの情報収集を行い、又は推定結果を基地局へ通知する。なお、図2では、端末102は、1つの通信装置205を有するとしているが、複数の通信装置を有してもよい。なお、通信装置205は、例えば、無線信号を受信するアンテナを含む。
なお、端末102は、以下に説明する各機能を実行する専用のハードウェアを備えてもよいし、一部をハードウェアで実行し、プログラムを動作させるコンピュータでその他の部分を実行してもよい。また、以下の全機能をコンピュータとプログラムにより実行させてもよい。
図3は、端末102の機能構成例を示すブロック図である。端末102は、例えば、観測部301、CAF導出部302、推定部303、及び記憶部304を有する。観測部301は、場合によって複数の信号成分を含む無線信号を観測する。なお、観測部301は、例えば、無線信号のベースバンド信号又は中間周波数(IF)帯の信号への変換、無線信号のフィルタリング処理(ローパスフィルタ等による信号成分の抽出)等を行ってもよい。なお、CAFの導出においては、無線周波数(RF)成分は乗算処理によって除去されるため、これらの処理は行われなくてもよいが、これらの処理によって、他の周波数帯の信号の影響を低減して、無線品質の推定精度を向上させることができる。
CAF導出部302は、観測された無線信号に対して、上述のようにCAFを導出し、そのピークの出現パターンを取得する。なお、CAFの算出には、観測対象の無線信号が有し得る特性に応じて定まるパラメータが用いられる。なお、端末102は、観測対象となる無線信号が有し得る特性について、事前に知っており、特定の必要はないものとする。CAF導出部302は、複数のパラメータについてCAFの値を算出することにより、CAFのピークの出現パターンを得ることができる。
推定部303は、CAF導出部302が導出した観測信号のCAFのピークの出現パターンを、記憶部304に記憶されている、受信タイミングの差ごとのCAFのピークの出現パターンと比較する。記憶部304には、例えば、受信タイミングの差の値と、1つの信号に含まれる複数の信号成分の受信タイミングの差がその値であったと仮定した場合のCAFのピークの出現パターンとの対応関係が記憶されている。推定部303は、記憶部304に記憶されているCAFのピークの出現パターンのうち、CAF導出部302が導出した観測信号のCAFのピークの出現パターンとの差が最小または所定値以下である1つのパターンを特定する。そして、推定部303は、特定した1つのパターンと対応する受信タイミングの差の値を、観測信号に含まれる複数の信号の受信タイミングの差として推定する。
なお、記憶部304は、上述のように、複数の信号が有し得る信号の特性ごとに、受信タイミングの差とCAFのピークの出現パターンとの対応関係を記憶しておいてもよい。この場合、推定部303は、記憶された対応関係のうち、観測対象の信号が有する特性に関する対応関係のみを抽出して参照する。そして、推定部303は、その抽出された対応関係に基づいて、観測対象の無線信号に含まれる複数の信号成分の受信タイミング差を推定する。
また、記憶部304は、上述のように、複数の信号の電力比及び受信タイミングの差とCAFのピークの出現パターンとの対応関係を記憶しておいてもよい。この場合、推定部303は、記憶されたCAFのピークの出現パターンと、観測信号について導出されたCAFのピークの出現パターンとを比較する。そして、推定部303は、例えば、記憶されたCAFのピークの出現パターンのうち、導出されたCAFのピークの出現パターンとの差が最小又は所定値以下の1つのパターンを特定する。推定部303は、最後に、特定した1つのパターンに対応する電力比と受信タイミングの差の値を特定し、その値を、観測対象の無線信号に含まれる複数の信号成分の電力比及び受信タイミングの差として、特定する。
なお、端末102は、不図示の通知部を有していてもよい。通知部は、上述の推定結果を、マクロセル基地局とスモールセル基地局との少なくともいずれか(すなわち、観測対象の無線信号に含まれる複数の信号の送信元の装置)に通知する。そして、マクロセル基地局とスモールセル基地局との少なくともいずれかは、その通知を受けると、通知された受信タイミングの差に基づいて、自らの信号の送信タイミングを制御する。これにより、端末102において、複数の信号の受信タイミングが一致又はその差が所定値以下となるため、その受信タイミングに応じて定まる、複数の基地局に対する送信信号の送信タイミングを一致させることが可能となる。この結果、端末102の送信する信号の伝送品質の劣化を防ぐことが可能となる。
以上のように、端末102は、複数の信号を含む観測対象の無線信号について、周期自己相関の値に基づいて、その受信タイミングの差を推定する。ここで、周期自己相関の値は、その導出に用いるサンプル数を増やすことにより、観測対象の信号の無線品質が低い場合であっても、明確なピークが出現する性質がある。したがって、周期自己相関の値に基づいて受信タイミングの差を推定することにより、例えば、マクロセル基地局とスモールセル基地局との少なくともいずれかからの信号の無線品質が良好でない場合であっても、受信タイミングの差を特定することができる。そして、この結果を観測信号に含まれる信号成分の送信元である基地局へ通知し、基地局がこの通知に応じて信号の送信タイミングを制御することで、基地局間の時間同期を確立することが可能となる。この結果、端末102が、複数の基地局に信号を同時に送信する場合であっても、それらの信号の直交性が崩れることがなくなり、その送信信号の伝送品質の劣化を防ぐことが可能となる。
Claims (8)
- 複数の信号の受信タイミングの差の大きさと、当該複数の信号を含む信号の周期自己相関の値のピークの出現パターンとの対応関係を記憶する記憶手段と、
無線信号を観測する観測手段と、
前記無線信号について、周期自己相関の値を導出する導出手段と、
前記無線信号について導出された周期自己相関の値と前記記憶手段に記憶された前記対応関係とに基づいて、前記無線信号に含まれる複数の信号の受信タイミングの差を推定する推定手段と、
を有することを特徴とする推定装置。 - 前記複数の信号の特性を特定する特定手段をさらに有し、
前記記憶手段は、前記複数の信号の特性ごとに、前記受信タイミングの差の大きさと、前記出現パターンとの対応関係を記憶し、
前記推定手段は、特定された前記特性と、前記無線信号について導出された周期自己相関の値と、前記記憶手段に記憶された前記対応関係とに基づいて、前記無線信号に含まれる複数の信号の受信タイミングの差を推定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の推定装置。 - 前記推定手段は、前記記憶手段に記憶された前記出現パターンのうち、前記無線信号について導出された周期自己相関の値のピークの出現パターンとの差が最小または所定値以下となる1つのパターンを特定し、当該1つのパターンとの前記対応関係を有する受信タイミングの差を、前記無線信号に含まれる複数の信号の受信タイミングの差として特定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の推定装置。 - 前記推定手段は、記憶された前記出現パターンにおけるピークの絶対値と、前記無線信号について導出された周期自己相関の値のピークの絶対値とを比較して、前記無線信号に含まれる複数の信号の受信タイミングの差を推定する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の推定装置。 - 前記記憶手段は、前記複数の信号の電力比ごとに、前記受信タイミングの差の大きさと、前記出現パターンとの対応関係を記憶し、
前記推定手段は、前記無線信号について導出された周期自己相関の値と前記記憶手段に記憶された前記対応関係とに基づいて、さらに、前記無線信号に含まれる複数の信号の電力比を推定する、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の推定装置。 - 推定された前記無線信号に含まれる複数の信号の受信タイミングの差を、前記複数の信号の送信元の装置の少なくともいずれかに通知する通知手段をさらに有し、
前記複数の信号の送信元の装置の少なくともいずれかは、通知された前記受信タイミングの差に基づいて、信号の送信タイミングを制御する、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の推定装置。 - 複数の信号の受信タイミングの差の大きさと、当該複数の信号を含む信号の周期自己相関の値のピークの出現パターンとの対応関係を記憶する記憶手段と、無線信号を観測する観測手段と、を有する推定装置の制御方法であって、
導出手段が、前記無線信号について、周期自己相関の値を導出する導出工程と、
推定手段が、前記無線信号について導出された周期自己相関の値と前記記憶手段に記憶された前記対応関係とに基づいて、前記無線信号に含まれる複数の信号の受信タイミングの差を推定する推定工程と、
を有することを特徴とする制御方法。 - 複数の信号の受信タイミングの差の大きさと、当該複数の信号を含む信号の周期自己相関の値のピークの出現パターンとの対応関係を記憶する記憶手段と、無線信号を観測する観測手段と、を有する推定装置に備えられたコンピュータに、
前記無線信号について、周期自己相関の値を導出する導出工程と、
前記無線信号について導出された周期自己相関の値と前記記憶手段に記憶された前記対応関係とに基づいて、前記無線信号に含まれる複数の信号の受信タイミングの差を推定する推定工程と、
を実行させるためのプログラム。
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JP2019176429A (ja) * | 2018-03-29 | 2019-10-10 | Kddi株式会社 | 測定装置、測定方法及びプログラム |
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