JP2016138505A - Engine control device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、エンジン制御装置に関する。 The present invention relates to an engine control device.
従来、ピストンの停止位置を制御する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、内燃機関の停止指令に応じて、ピストンの停止位置を制御するためスロットル弁を開くようアクチュエータに信号を送る手段と、ピストンの停止位置を制御するためスロットル弁が開かれるとき、イグニッション・プラグの点火を停止させる手段と、を備える、内燃機関の停止を制御する装置の技術が開示されている。特許文献1の制御装置は、エンジンのイグニションをオフにした後、ピストンが上死点付近で停止するのを避けるためにスロットル弁を開き空気を導入したときに、ピストンの停止位置を狂わすことなく、かつエミッションを悪くすることなく、エンジンを停止させる制御装置であると記載されている。
Conventionally, techniques for controlling the stop position of the piston have been proposed. For example, in
ピストンが上死点の近傍で停止すると、エンジンの始動性能の低下を招いてしまう。スロットル弁の制御や点火を停止するタイミングの制御がなされたとしても、実際にピストンが停止する位置にはばらつきが発生するため完全に制御することは困難である。ピストンが上死点の近傍で停止してしまうことを抑制し、エンジンの始動性能を向上させることについて、なお改良の余地がある。 If the piston stops near the top dead center, the starting performance of the engine will be reduced. Even if the control of the throttle valve or the timing of stopping the ignition is performed, it is difficult to completely control the position where the piston actually stops because variations occur. There is still room for improvement in suppressing the piston from stopping near the top dead center and improving the engine starting performance.
本発明の目的は、エンジンの始動性能を向上させることができるエンジン制御装置を提供することである。 The objective of this invention is providing the engine control apparatus which can improve the starting performance of an engine.
本発明のエンジン制御装置は、エンジンのクランク角を検出する検出部と、前記エンジンを制御する制御部と、を備え、前記エンジンは、複数の気筒と、前記気筒内に燃料を噴射する噴射装置とを有し、前記制御部は、前記気筒内で燃料を燃焼させて発生させる燃焼エネルギーによって前記エンジンの回転を開始させて前記エンジンを始動する所定始動を実行し、前記制御部は、前記噴射装置による燃料の噴射を停止して前記エンジンを停止させる際に、前記クランク角の変化に基づいて何れかの前記気筒のピストンが圧縮上死点の近傍で停止すると予測される場合、前記エンジンの回転が停止するまでの間に膨張行程にある前記気筒で前記噴射装置に燃料を噴射させ、かつ燃料を燃焼させることで前記エンジンにトルクを発生させることを特徴とする。 An engine control device according to the present invention includes a detection unit that detects a crank angle of an engine and a control unit that controls the engine, and the engine injects fuel into a plurality of cylinders and the cylinders. The control unit executes a predetermined start to start the engine by starting rotation of the engine by combustion energy generated by burning fuel in the cylinder, and the control unit performs the injection When stopping the fuel injection by the device and stopping the engine, if it is predicted that the piston of any of the cylinders will stop near the compression top dead center based on the change in the crank angle, Injecting fuel into the injector in the cylinder in the expansion stroke until rotation stops, and generating torque in the engine by burning the fuel And butterflies.
上記エンジン制御装置は、何れかの気筒のピストンが圧縮上死点の近傍で停止すると予測される場合、膨張行程にある気筒で噴射装置に燃料を噴射させ、かつ燃料を燃焼させることでエンジンにトルクを発生させる。これにより、ピストンが圧縮上死点の近傍で停止することを抑制することができるという効果を奏する。 When it is predicted that the piston of any cylinder stops near the compression top dead center, the engine control device causes the engine to inject fuel into the cylinder in the expansion stroke and burn the fuel to the engine. Generate torque. Thereby, there exists an effect that it can suppress that a piston stops in the vicinity of a compression top dead center.
本発明のエンジン制御装置は、エンジンと駆動輪との間に配置されたクラッチと、前記エンジンのクランク角を検出する検出部と、前記エンジンおよび前記クラッチを制御する制御部と、を備え、前記エンジンは、複数の気筒と、前記気筒内に燃料を噴射する噴射装置とを有し、前記制御部は、前記気筒内で燃料を燃焼させて発生させる燃焼エネルギーによって前記エンジンの回転を開始させて前記エンジンを始動する所定始動を実行し、前記制御部は、走行中に前記クラッチを開放した状態で前記噴射装置による燃料の噴射を停止して前記エンジンを停止させる際に、前記クランク角の変化に基づいて何れかの前記気筒のピストンが圧縮上死点の近傍で停止すると予測される場合、車速が閾値以上であれば前記クラッチを係合させて前記駆動輪から前記エンジンにトルクを伝達させ、車速が前記閾値未満であれば前記エンジンの回転が停止するまでの間に膨張行程にある前記気筒で前記噴射装置に燃料を噴射させ、かつ燃料を燃焼させることで前記エンジンにトルクを発生させる。 An engine control device of the present invention includes a clutch disposed between an engine and driving wheels, a detection unit that detects a crank angle of the engine, and a control unit that controls the engine and the clutch, The engine has a plurality of cylinders and an injection device that injects fuel into the cylinders, and the control unit starts rotation of the engine by combustion energy generated by burning fuel in the cylinders. A predetermined start for starting the engine is performed, and the control unit changes the crank angle when stopping the engine by stopping fuel injection by the injection device while the clutch is released during traveling. If it is predicted that the piston of any of the cylinders will stop near the compression top dead center based on the Torque is transmitted from the wheel to the engine, and if the vehicle speed is less than the threshold, the fuel is injected into the injector and burned by the cylinder in the expansion stroke until the rotation of the engine stops. Thus, torque is generated in the engine.
上記エンジン制御装置は、何れかの気筒のピストンが圧縮上死点の近傍で停止すると予測される場合、車速が閾値以上であればクラッチを係合させて駆動輪からエンジンにトルクを伝達させ、車速が閾値未満であればエンジンの回転が停止するまでの間に膨張行程にある気筒で噴射装置に燃料を噴射させ、かつ燃料を燃焼させることでエンジンにトルクを発生させる。これにより、外部からのトルクあるいはエンジンで発生させるトルクによってエンジンの停止位置を変化させ、ピストンが圧縮上死点の近傍で停止することを抑制することができるという効果を奏する。 When the engine control device predicts that the piston of any cylinder stops near the compression top dead center, if the vehicle speed is equal to or higher than the threshold, the clutch is engaged to transmit torque from the drive wheels to the engine, If the vehicle speed is less than the threshold value, the fuel is injected into the injection device by the cylinder in the expansion stroke until the rotation of the engine is stopped, and the engine is caused to generate torque by burning the fuel. Thereby, the stop position of the engine is changed by the torque generated from the outside or the torque generated by the engine, and the piston can be prevented from stopping near the compression top dead center.
本発明に係るエンジン制御装置は、何れかの気筒のピストンが圧縮上死点の近傍で停止すると予測される場合、膨張行程にある気筒で噴射装置に燃料を噴射させ、かつ燃料を燃焼させることでエンジンにトルクを発生させる。本発明に係るエンジン制御装置によれば、ピストンが圧縮上死点の近傍で停止することを抑制してエンジンの始動性能を向上させることができるという効果を奏する。 The engine control device according to the present invention causes the injection device to inject fuel into the cylinder in the expansion stroke and burn the fuel when the piston of any cylinder is predicted to stop near the compression top dead center. To generate torque in the engine. According to the engine control device of the present invention, it is possible to improve the starting performance of the engine by suppressing the piston from stopping near the compression top dead center.
以下に、本発明の実施形態に係るエンジン制御装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。 Hereinafter, an engine control apparatus according to an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In addition, this invention is not limited by this embodiment. In addition, constituent elements in the following embodiments include those that can be easily assumed by those skilled in the art or those that are substantially the same.
[第1実施形態]
図1から図9を参照して、第1実施形態について説明する。本実施形態は、エンジン制御装置に関する。図1は、本発明の第1実施形態に係る車両の要部を示す図、図2は、第1実施形態に係るエンジンの概略構成図である。
[First Embodiment]
The first embodiment will be described with reference to FIGS. 1 to 9. The present embodiment relates to an engine control device. FIG. 1 is a diagram showing a main part of a vehicle according to a first embodiment of the present invention, and FIG. 2 is a schematic configuration diagram of an engine according to the first embodiment.
図1に示すように、本実施形態に係る車両100は、エンジン制御装置1およびエンジン2を有する。エンジン2は、燃料の燃焼エネルギーを回転運動に変換する。第1実施形態のエンジン制御装置1は、クランク角度センサ30およびECU50を含む。クランク角度センサ30は、エンジン2のクランク角を検出する検出部である。クランク角度センサ30の検出結果を示す信号は、ECU50に出力される。ECU50は、エンジン2を制御する制御部である。
As shown in FIG. 1, a
図2に示すように、本実施形態のエンジン2は、所謂直噴式の内燃機関である。エンジン2は、気筒20、噴射装置28、および点火装置29をそれぞれ複数有する。ECU50は、噴射装置28による燃料の噴射量や噴射タイミングを制御する噴射制御、および点火装置29による点火タイミングを制御する点火制御を実行する。本実施形態のエンジン2は、6つの気筒20を有しており、気筒20がV字型に配置された所謂V型6気筒エンジンである。本実施形態では、各気筒20において燃焼行程が実行される順序に従って、6つの気筒20を一番気筒20a、二番気筒20b、三番気筒20c、四番気筒20d、五番気筒20e、および六番気筒20fと称する。
As shown in FIG. 2, the
それぞれの気筒20に対して、ピストン22、吸気弁25、排気弁27、噴射装置28、および点火装置29が配置されている。ピストン22は、シリンダボア21内に往復運動可能に配置されている。エンジン2は、ピストン22がシリンダボア21内を二往復する間に、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、および排気行程の4行程を実行する、所謂4サイクルエンジンである。吸気行程では、吸気弁25が開弁した状態でピストン22が上死点から下死点に向けて移動することで、吸気ポート24から燃焼室23に空気が吸入される。圧縮行程では、吸気弁25および排気弁27が閉弁した状態でピストン22が上死点に向けて移動することで、燃焼室23内の気体が圧縮される。
For each
噴射装置28は、気筒20内の燃焼室23に燃料噴霧28aを噴射する。噴射装置28によって噴射された燃料と燃焼室23の空気とが混合されて混合気となる。点火装置29は、燃焼室23内の混合気に点火する。混合気が着火して燃焼すると、その燃焼圧力によりピストン22が下死点に向けて押し下げられる(膨張行程)。排気行程では、排気弁27が開かれて、燃焼室23内の排気が排気ポート26に排出される。なお、本実施形態では、燃焼室23において燃料の燃焼が実行されるか否かによらず、圧縮行程と排気行程との間の行程を膨張行程と称する。つまり、膨張行程は、ピストン22が後述する圧縮上死点TDCを超えてから下死点に向けて移動する行程であって、かつ排気弁27が開弁するまでの行程を示す。
The
ECU50は、走行中や停車中に所定のエンジン停止条件が成立すると自動的にエンジン2を停止させ、かつ所定の再始動条件が成立すると停止していたエンジン2を再始動させるスタート・アンド・ストップ制御(以下、単に「S&S制御」と称する。)を実行する。所定のエンジン停止条件は、例えば、アクセルオフの状態であることを含む条件である。ECU50は、所定のエンジン停止条件が成立すると、エンジン2における噴射装置28による燃料噴射を停止させてエンジン2の回転を停止させる。本実施形態のECU50は、エンジン2を自動的に停止する際に、エンジン2と駆動輪との動力伝達を遮断する。動力伝達の遮断は、例えば、エンジン2と駆動輪との間に配置されたクラッチを開放することにより実行される。
The
本実施形態のエンジン2は、所定始動による始動が可能に構成されている。本実施形態において、所定始動は、気筒20内で燃料を燃焼させて発生させる燃焼エネルギー(膨張圧力)によってエンジン2の回転を開始させてエンジン2を始動する始動方法である。ECU50は、所定始動において停止しているエンジン2の回転を開始させるために、膨張行程にある気筒20の燃焼室23に燃料を噴射させて燃料を燃焼させる。ECU50は、エンジン2が回転を開始すると、各気筒20で四行程を順次実行させてエンジン回転速度Neを上昇させる。ECU50は、エンジン回転速度Neが所定速度まで上昇すると、エンジン2の運転モードを所定始動による始動モードから通常モードへ切り替える。
The
ここで、所定始動を開始するときのエンジン2のクランク角によっては、所定始動による始動が不可能、または困難となる。図3には、所定始動が不可能または困難となるエンジン2の停止位置の一例が示されている。図3において、原点を中心とする回転角度がエンジン2のクランク角を示している。原点から半径方向に向かう太線は、各気筒20a,20b,20cのピストン位置を示す。図3には、二番気筒20bのピストン22が圧縮行程から膨張行程へ移行する上死点TDC(Top Dead Center)で停止した状態が示されている。以下の説明では、圧縮行程から膨張行程へ移行する上死点TDCを単に「圧縮上死点TDC」と称する。ピストン22が圧縮上死点TDCの近傍にあるときにエンジン2が回転エネルギーを失うと、各気筒20の筒内圧が均衡してしまい、ピストン22が圧縮上死点TDCの近傍に位置している状態でエンジン2が停止してしまうことがある。この状態から二番気筒20bの噴射装置28に燃料を噴射させて燃焼を実行させたとしても、十分な燃焼エネルギーが発生しないことなどにより、所定始動が成功しない可能性が高い。
Here, depending on the crank angle of the
本実施形態のECU50は、複数の気筒20のピストン22のうち何れかのピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止すると予測される場合、以下に説明するようにエンジン2の回転が停止するまでの間に膨張行程にある気筒20において噴射装置28により燃料を噴射させて燃焼を起こさせ、エンジン2にトルクを発生させる。これにより、ピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止してしまうことを抑制し、エンジン2の始動性能を向上させることができる。
When it is predicted that any one of the
図4には、二番気筒20bが圧縮上死点TDCで停止すると予測された場合の動作が示されている。二番気筒20bのピストン22は、圧縮上死点TDCに向けて移動している。クランク角の変化に基づいて、二番気筒20bのピストン22が圧縮上死点TDCで停止すると予測されている。一番気筒20aのピストン22は既に圧縮上死点TDCを超えて膨張行程に対応する位置にある。ECU50は、一番気筒20aの噴射装置28によって燃焼室23に燃料を噴射させ、点火装置29に点火を実行させる。一番気筒20aで発生する燃焼エネルギーによって、矢印Y1で示すトルクが発生する。このトルクY1により、二番気筒20bのピストン22は圧縮上死点TDCで停止せず、エンジン2は圧縮上死点TDCのクランク角を超えて回転する。エンジン2のクランク角が圧縮上死点TDCのクランク角を超えれば、各気筒20の筒内圧による力の均衡がくずれる。その結果、所定始動を実行可能な位置までピストン22が移動することが期待できる。
FIG. 4 shows the operation when the
図5には、膨張行程の気筒20に燃料を噴射させて燃焼させてトルクを発生させた結果のエンジン2の停止位置の一例が示されている。図3に示すようにピストン22が圧縮上死点TDCの近傍に位置していると筒内圧による力が均衡してしまい、そのままピストン22が停止してしまう可能性があるが、ピストン22の位置が圧縮上死点TDCの近傍よりも進角側にずれれば、力の均衡が崩れる。これにより、エンジン2は、例えば、図5に示すように二番気筒20bが膨張行程の気筒となるクランク角で停止する。エンジン2は、膨張行程にある気筒20の筒内圧による力と圧縮行程にある気筒20の筒内圧による力とがバランスするように停止する可能性が高い。このように、本実施形態のエンジン制御装置1は、ピストン22が圧縮上死点TDCで停止する可能性が高い場合にエンジン2に一時的に燃焼を行わせてトルクY1を発生させることで、エンジン2の停止位置を変化させ、エンジン2の始動性能を向上させる。
FIG. 5 shows an example of the stop position of the
なお、本実施形態において、圧縮上死点TDCの近傍とは、圧縮上死点TDCを含む所定のクランク角の範囲である。所定のクランク角の範囲は、例えば、圧縮上死点TDC前10[deg]から圧縮上死点TDC後10[deg]までの範囲である。本実施形態における所定のクランク角の範囲は、所定始動によってエンジン2を始動させることができない範囲として設定されており、エンジン2の諸源等によって具体的な範囲が異なる。ピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止した場合、その気筒20において膨張(燃焼)行程を実行させたとしてもエンジン2が回転を開始しない、もしくはエンジン2を回転させることが困難である。エンジン2を回転させることが困難な状況とは、例えば、エンジン2がわずかに回転するが、次の燃焼順序のピストン22が圧縮上死点TDCを超えることができず、膨張行程に移行できない状況である。
In the present embodiment, the vicinity of the compression top dead center TDC is a predetermined crank angle range including the compression top dead center TDC. The predetermined crank angle range is, for example, a range from 10 [deg] before the compression top dead center TDC to 10 [deg] after the compression top dead center TDC. The range of the predetermined crank angle in the present embodiment is set as a range in which the
図6から図8を参照して、ピストン22が圧縮上死点TDCで停止するか否かの判定方法について説明する。本実施形態のECU50は、1つの気筒20のピストン22が圧縮上死点TDCを通過する時点から、次の気筒20のピストン22が圧縮上死点TDCを通過する時点までの損失が等しいと仮定して、将来のエンジン回転速度Neを予測する。以下の説明では、エンジン回転速度Neの予測値を「予測エンジン回転速度Nep」と称する。図6を参照して説明すると、現在のエンジン回転速度Neiと、120[deg]前のクランク角におけるエンジン回転速度Nei-120に基づいて、120[deg]先のクランク角におけるエンジン回転速度Nei+120が算出される。
A method for determining whether or not the
クランク角が120[deg]変化する間のエンジン2のエネルギーロスが等しいとすれば、下記[数1]が成立する。ここで、J:エンジン2のイナーシャ、Eloss:エンジン2のクランク角が120[deg]変化する間のエンジン2の損失、である。
上記[数1]から、下記[数2]が導かれる。ECU50は、現在のエンジン回転速度Neiと、120[deg]前のクランク角におけるエンジン回転速度Nei-120から、下記[数2]によって120[deg]先のクランク角におけるエンジン回転速度Nei+120を算出する。本実施形態の予測エンジン回転速度Nepは、[数2]に基づいて算出された120[deg]先のクランク角におけるエンジン回転速度Nei+120の値である。なお、以下の説明では、1つの気筒20のピストン22が圧縮上死点TDCにあるときに算出されたエンジン回転速度Nei+120の値を特に「予測TDC速度Net」と称する。予測TDC速度Netは、次の気筒20のピストン22が圧縮上死点TDCに到達するときのエンジン回転速度Neの予測値である。
ECU50は、1つの気筒20のピストン22が圧縮上死点TDCにあるときに、次の気筒20のピストン22が圧縮上死点TDCに到達するときの予測TDC速度Netを算出する。予測TDC速度Netが負の値であれば、次の気筒20のピストン22が圧縮上死点TDCに到達する前にエンジン回転速度Neが0まで低下する。この場合、エンジン2は一旦停止してから、例えば、筒内圧によるトルクがバランスする位置まで逆回転する。一方、予測TDC速度Netが正の値であって、かつ絶対値が十分に大きい場合、エンジン2は、次の気筒20のピストン22が圧縮上死点TDCに到達した時点では停止せず、更に回転する。
The
本実施形態のECU50は、予測TDC速度Netが所定範囲内の速度である場合に、次の気筒20のピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止すると予測する。本実施形態の所定範囲は、負の閾値Ne1から正の閾値Ne2までの範囲である。所定範囲は、例えば、適合のための実験結果や、シミュレーション結果に基づいて定められる。所定範囲は、予測TDC速度Netが所定範囲外の値であれば、ピストン22が圧縮上死点TDCで停止することはないと判断できるように定められる。
The
図7を参照して具体例について説明する。ECU50は、クランク角CA1において、120[deg]先のクランク角CA2におけるエンジン回転速度の予測値(予測TDC速度Net)を算出する。算出された予測TDC速度Netの値は、閾値Ne1と閾値Ne2との間の値である。この場合、ECU50は、クランク角CA2の近傍においてエンジン2が停止し、ピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止すると判断する。図7では、その後に実際にエンジン2が停止したときのクランク角は、圧縮上死点TDCに対応するクランク角CA2の近傍のクランク角である。
A specific example will be described with reference to FIG. The
一方、図8では、クランク角CA1とクランク角CA2との間のクランク角において予測エンジン回転速度Nepが0となる。この場合、ECU50は、ピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止しないと判断する。実際のエンジン回転速度Neは、クランク角CA1とクランク角CA2との間で0となり、その後にエンジン2は逆回転して停止する。
On the other hand, in FIG. 8, the predicted engine speed Nep is 0 at a crank angle between the crank angle CA1 and the crank angle CA2. In this case, the
図9を参照して、第1実施形態のエンジン制御装置1の動作について説明する。図9のフローチャートは、例えば、所定の間隔で繰り返し実行される。ステップS10において、ECU50は、S&Sによるエンジン停止途中であるか否かを判定する。ECU50は、所定のエンジン停止条件が成立して噴射装置28による燃料噴射を停止した後であって、かつエンジン回転速度Neが所定の回転速度(例えば、0)まで低下していない場合にステップS10で肯定判定する。ステップS10で肯定判定された場合(ステップS10−Y)にはステップS20に進み、否定判定された場合(ステップS10−N)には今回の制御プロセスが終了する。
With reference to FIG. 9, operation | movement of the
ステップS20において、ECU50は、予測エンジン回転速度Nepを算出する。ECU50は、クランク角度センサ30から取得した現在のエンジン回転速度Neの値と、記憶しておいた120[deg]前のクランク角におけるエンジン回転速度Neの値に基づいて、予測エンジン回転速度Nepを算出する。ステップS20が実行されると、ステップS30に進む。
In step S20, the
ステップS30において、ECU50は、何れかのピストン22が圧縮上死点TDCで停止するか否かを判定する。ECU50は、ピストン22が圧縮上死点TDCを通過するタイミングで算出した予測TDC速度Netの値が、所定範囲内の値である場合、ステップS30で肯定判定する。一方、ECU50は、予測TDC速度Netの値が所定範囲内の値でない場合、ステップS30で否定判定する。ステップS30で肯定判定された場合(ステップS30−Y)にはステップS40に進み、否定判定された場合(ステップS30−N)には今回の制御プロセスが終了する。
In step S30, the
ステップS40において、ECU50は、膨張行程の気筒20で燃料の噴射および点火を実行させる。ECU50は、現在膨張行程にある気筒20の噴射装置28に対して燃料の噴射を指令し、当該気筒20の点火装置29に対して点火を指令する。ECU50は、膨張行程にある気筒20の筒内の推定空気量に基づいて燃料噴射量を決定する。空燃比をリッチとするように燃料噴射量を定めた場合、発生するトルクを大きくしてピストン22が圧縮上死点TDCで停止することをより確実に抑制できる。また、空燃比をリッチとした場合、混合気の着火性が高くなる。一方、空燃比をリーンとするように燃料噴射量を定めた場合、発生するトルクを小さくしてショックを抑制することや、燃料消費量を抑制することができる。エンジン2において一時的に燃焼を実行させる際に、発生する燃焼エネルギーが大きすぎると、トルク変動によりドライバに違和感を与えることがある。ECU50は、トルク変動が大きなものとならないように、点火時期を遅角させることが好ましい。ステップS40が実行されると、今回の制御プロセスが終了する。
In step S40, the
以上説明したように、本実施形態に係るエンジン制御装置1のECU50は、噴射装置28による燃料の噴射を停止してエンジン2を停止させる際に、クランク角の変化に基づいて何れかの気筒20のピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止すると予測される(ステップS30−Y)場合、エンジン2の回転が停止するまでの間に膨張行程にある気筒20で噴射装置28に燃料を噴射させ、かつ燃料を燃焼させる(ステップS40)ことでエンジン2にトルクを発生させる。エンジン制御装置1は、エンジン2にトルクを発生させることでエンジン2の停止位置を変化させ、ピストン22が圧縮上死点TDCで停止することを抑制することができる。
As described above, the
[第2実施形態]
図10から図12を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態については、上記第1実施形態で説明したものと同様の機能を有する構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図10は、第2実施形態に係る車両の要部を示す図である。第2実施形態において、上記第1実施形態と異なる点は、ピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止すると予測される場合に、ECU60がクラッチ3(図10参照)を一時的に係合させて駆動輪7からエンジン2にトルクを伝達させる点である。
[Second Embodiment]
The second embodiment will be described with reference to FIGS. 10 to 12. In the second embodiment, components having the same functions as those described in the first embodiment are given the same reference numerals, and duplicate descriptions are omitted. FIG. 10 is a diagram illustrating a main part of the vehicle according to the second embodiment. The second embodiment is different from the first embodiment in that the
図10に示すように、第2実施形態に係る車両100は、エンジン2、変速機4、およびエンジン制御装置101を有する。エンジン制御装置101は、クラッチ3と、クランク角度センサ30と、ECU60とを有する。本実施形態の変速機4は、1速変速段から5速変速段までの変速段に切り替えられる有段の自動変速機である。変速機4の出力軸は、デファレンシャルギヤ5および駆動軸6を介して左右の駆動輪7と接続されている。クラッチ3は、エンジン2と変速機4との間に配置されている。係合状態のクラッチ3は、エンジン2と変速機4との間で動力を伝達する。開放状態のクラッチ3は、エンジン2と変速機4とを切り離し、エンジン2と変速機4との動力伝達経路を遮断する。本実施形態のクラッチ3は、摩擦係合式のクラッチ装置である。クラッチ3は、油圧制御装置によって供給される油圧に応じて係合あるいは開放する。ECU60は、エンジン2およびクラッチ3を制御する制御部である。
As shown in FIG. 10, the
ECU60は、車両100の走行中にS&S制御においてエンジン2を自動的に停止させる場合、クラッチ3を開放した状態で噴射装置28による燃料噴射を停止させてエンジン2の回転速度を低下させる。ECU60は、車両100の走行中にクラッチ3を開放した状態でエンジン2を停止させる際に、複数の気筒20のピストン22の何れかが圧縮上死点TDCの近傍で停止すると予測される場合、膨張行程にある気筒20で燃料を燃焼させてトルクを発生させること、およびクラッチ3を係合することの少なくとも何れか一方によってピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止することを回避させる。走行中にクラッチ3が係合されると、クラッチ3を介して駆動輪7からエンジン2にトルクが伝達される。このトルクによってエンジン2が被駆動状態となり、エンジン2の停止位置が変化する。これにより、ピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止することが抑制される。
When the
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に膨張行程の気筒20で燃料を燃焼させることによるエンジン2の停止位置制御を「第一制御」と称し、クラッチ3を係合させることによるエンジン2の停止位置制御を「第二制御」と称する。第二制御では、第一制御と異なり、燃料を消費することなくエンジン2の回転位置を変化させることができる。よって、燃料消費量の低減が可能となる。
In the second embodiment, similarly to the first embodiment, the stop position control of the
本実施形態のECU60は、ピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止すると予測される場合、車速に基づいて、第一制御あるいは第二制御の何れを実行するかの判定を行う。本実施形態では、第二制御の実行を許可する車速の下限値が定められている。この下限値(閾値)は、ショックの発生によるドライバビリティの低下を抑制する観点から定められている。低車速で走行中にクラッチ3が係合される場合、高車速で走行中にクラッチ3が係合される場合よりも、ドライバがトルク変動に対して違和感を覚えやすい。このため、ECU60は、車速が閾値よりも低速である場合、第二制御を実行せず、第一制御によってエンジン2の停止位置を変化させる。
When the
図11および図12を参照して、第2実施形態に係るエンジン制御装置101の動作について説明する。図11のフローチャートは、例えば、所定の間隔で繰り返し実行される。図12のタイムチャートには、(a)クランク角、(b)エンジン回転速度、および(c)クラッチ指示トルクが示されている。クラッチ指示トルクは、クラッチ3のトルク容量(係合力)についての指示値である。クラッチ指示トルクに応じて、クラッチ3に対して供給する油圧の大きさが制御される。(a)クランク角の欄には、エンジン2の停止位置制御がなされない場合の推移が破線で示されている。実線は、本実施形態の停止位置制御がなされた場合のクランク角の推移を示している。なお、(a)クランク角は、1つの気筒20のピストン22が圧縮上死点TDCを通過してから、次の気筒20のピストン22が圧縮上死点TDCを通過するまでのクランク角が示されている。つまり、ピストン22が圧縮上死点TDCを通過する毎にクランク角の値が0にリセットされる。
The operation of the
ステップS110からステップS120の動作は、上記第1実施形態(図9)のステップS10からステップS20と同様である。ステップS130においてピストン22が圧縮上死点TDCで停止すると肯定判定された場合(ステップS130−Y)にはステップS140に進み、否定判定された場合(ステップS130−N)には今回の制御プロセスが終了する。図12では、時刻t1にステップS130で肯定判定されてステップS140に進む。
The operation from step S110 to step S120 is the same as that from step S10 to step S20 in the first embodiment (FIG. 9). If it is determined affirmative in step S130 that the
ステップS140において、ECU60は、車速が閾値以上であるか否かを判定する。本実施形態の閾値は、図13に示すように、変速段に応じて異なる。4速変速段における閾値V4は、5速変速段における閾値V5よりも大きく、3速変速段における閾値V3は、4速変速段における閾値V4よりも大きい。最も高速側の変速段である5速変速段の閾値V5が最も低速の値とされている。2速変速段および1速変速段では、第2制御の実行が禁止される。これは、低速の変速段でクラッチ3が係合されると、トルク変動によるショックが発生しやすいことによる。1速変速段および2速変速段の閾値VXは、車両100において想定される最高速度よりも大きな値である。ECU60は、現在の車速が、現在の変速段に応じた閾値以上である場合にステップS140で肯定判定する。ステップS140において肯定判定された場合(ステップS140−Y)にはステップS150に進み、否定判定された場合(ステップS140−N)にはステップS160に進む。
In step S140, the
ステップS150において、ECU60は、クラッチ3を係合させる。ECU60は、油圧制御装置に対して、クラッチ指示トルクを出力してクラッチ3を係合させる。このときのクラッチ指示トルクの値は、クラッチ3をスリップ係合させるものである。図12では、時刻t1にクラッチ3の係合指示がなされる。クラッチ3を介して伝達されるトルクによって、エンジン2の回転エネルギーが増加する。これにより、エンジン2は、ピストン22の位置が圧縮上死点TDCとなるクランク角を超えて更に回転する。ECU60は、時刻t2にエンジン2のクランク角が圧縮上死点TDCに対応するクランク角を通過すると、時刻t3にクラッチ指示トルクを0に変更する。これにより、クラッチ3が開放してエンジン2が駆動輪7から切り離され、時刻t4にエンジン2が停止する。ステップS150が実行されると、今回の制御プロセスが終了する。
In step S150, the
ステップS160において、ECU60は、膨張行程の気筒20で燃料の噴射および点火を実行させる。ステップS160が実行されると、今回の制御プロセスが終了する。
In step S160, the
以上説明したように、第2実施形態のエンジン制御装置101のECU60は、走行中にクラッチ3を開放した状態で噴射装置28による燃料の噴射を停止してエンジン2を停止させる際に、クランク角の変化に基づいて何れかの気筒20のピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止すると予測される(ステップS130−Y)場合、車速が閾値以上(ステップS140−Y)であればクラッチ3を係合させて駆動輪7からエンジン2にトルクを伝達させる(ステップS150)。一方、ECU60は、車速が閾値未満(ステップS140−N)であればエンジン3の回転が停止するまでの間に膨張行程にある気筒20で噴射装置28に燃料を噴射させ、かつ燃料を燃焼させることでエンジン2にトルクを発生させる(ステップS160)。クラッチ3を係合する第二制御によれば、燃料消費量を低減しつつエンジン2の停止位置を変化させることが可能となる。ECU60は、クラッチ3を係合した場合にショックが発生しやすい車速域では、第一制御によりエンジン2の停止位置を変化させる。よって、本実施形態のエンジン制御装置101は、エンジン2の始動性能の向上と燃料消費量の低減とを両立させることができる。
As described above, the
[第2実施形態の第1変形例]
第2実施形態の第1変形例について説明する。図14は、第2実施形態の第1変形例に係る動作を示すフローチャートである。第2実施形態の第1変形例において、上記第2実施形態と異なる点は、S&S制御によるエンジン停止要求が発生した場合に、第二制御を実行可能な変速段に予めアップシフトしておく点である。本変形例では、ECU60は、エンジン2、クラッチ3、および変速機4を制御する車両制御装置としての機能を有する。
[First Modification of Second Embodiment]
A first modification of the second embodiment will be described. FIG. 14 is a flowchart showing an operation according to the first modification of the second embodiment. In the first modification of the second embodiment, the difference from the second embodiment is that when an engine stop request is generated by S & S control, an upshift is performed in advance to a gear stage that can execute the second control. It is. In this modification, the
図14を参照して、第2実施形態の第1変形例におけるエンジン制御装置101の動作について説明する。図14に示すフローチャートは、例えば、所定の間隔で繰り返し実行される。なお、図14のフローチャートは、例えば、上記第2実施形態のフローチャート(図11)と交互に実行される。
With reference to FIG. 14, the operation of the
ステップS210において、ECU60は、S&S制御によるエンジン停止要求があるか否かを判定する。ECU60は、エンジン走行中に所定のエンジン停止条件が成立すると、ステップS210で肯定判定する。ステップS210で肯定判定された場合(ステップS210−Y)にはステップS220に進み、否定判定された場合(ステップS210−N)には今回の制御プロセスが終了する。
In step S210, the
ステップS220において、ECU60は、車速が閾値以上であるか否かを判定する。ECU60は、現在の車速が現在の変速段に応じた閾値以上である場合にステップS220で肯定判定する。ステップS220で肯定判定された場合(ステップS220−Y)にはステップS230に進み、否定判定された場合(ステップS220−N)にはステップS240に進む。
In step S220, the
ステップS230において、ECU60は、クラッチ3を開放させる。ステップS230が実行されると、ステップS270に進む。
In step S230, the
ステップS240において、ECU60は、アップ変速により閾値が車速未満となるか否かを判定する。ステップS240では、現在の車速で第二制御の実行が許可される変速段が存在するか否かが判定される。例えば、現在の車速が、図13に示す4速変速段の閾値V4と5速変速段の閾値V5との間の値であり、かつ現在の変速段が4速変速段であるとする。この場合、予め5速にアップシフトしておけば、第二制御が実行可能となる。一方、現在の車速が閾値V5よりも低速である場合、閾値が現在の車速未満となるような変速段が存在しない。言い換えると、アップ変速をしたとしても、第二制御を実行可能にすることができない。ECU60は、現在の車速が、5速変速段の閾値V5以上である場合にステップS240において肯定判定する。ステップS240で肯定判定された場合(ステップS240−Y)にはステップS250に進み、否定判定された場合(ステップS240−N)にはステップS230に進む。
In step S240, the
ステップS250において、ECU60は、クラッチ3を開放させる。ステップS250が実行されると、ステップS260に進む。
In step S250, the
ステップS260において、ECU60は、アップシフトを実行する。ECU60は、閾値が現在の車速未満となる変速段まで、変速機4をアップシフトさせる。ステップS260が実行されると、ステップS270に進む。
In step S260, the
ステップS270において、ECU60は、噴射装置28による燃料噴射を停止させる。ECU60は、エンジン2に対して各気筒20における噴射装置28による燃料噴射を停止させるよう指令する。ステップS270が実行されると、今回の制御プロセスが終了する。
In step S270, the
本変形例のECU60は、予め変速機4をアップシフトさせておくことにより、ピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止すると予測される場合に、第二制御を実行する割合を増やすことができる。よって、燃料消費量の低減を図ることが可能となる。
The
なお、ECU60は、S&S制御によるエンジン停止要求がある場合に、車速が閾値以上(ステップS220−Y)であるとしても変速機4をアップシフトさせてもよい。変速機4の変速段を予め高速側の変速段にしておくことにより、クラッチ3を係合するときのトルク変動を低減することができる。ECU60は、例えば、S&S制御によるエンジン停止要求が発生した場合、予め定められた変速線に基づく変速段よりも高速側の変速段に変速機4を変速させる。変速タイミングは、クラッチ3を開放(ステップS230,S250)した後であることが好ましい。
Note that the
[第2実施形態の第2変形例]
第2実施形態の第2変形例について説明する。クラッチ3は、開放状態となることでエンジン2と駆動輪7との動力伝達経路を遮断し、係合状態となることでエンジン2と駆動輪7とを接続するものであればよい。クラッチ3は、エンジン2と駆動輪7との間に配置されていればよく、例えば、変速機4よりも駆動輪7側に設けられてもよい。あるいは、クラッチ3は、変速機4の内部のクラッチであってもよい。この場合、クラッチ3は、例えば変速機4の変速段を形成するための何れかのクラッチである。
[Second Modification of Second Embodiment]
A second modification of the second embodiment will be described. The clutch 3 may be any clutch as long as it disconnects the power transmission path between the
[上記各実施形態の第1変形例]
上記第1実施形態および第2実施形態の第1変形例について説明する。ピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止するか否かの判定方法は、上記各実施形態の方法には限定されない。一例として、各ピストン22が上死点を通過するときのエンジン回転速度Neが所定範囲内の値である場合に、ピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止すると判定することが可能である。言い換えると、エンジン回転速度Neの推移に代えて、エンジン回転速度Neの瞬時値に基づいてピストン22が圧縮上死点TDCの近傍で停止すると判定されてもよい。
[First Modification of Each Embodiment]
A first modification of the first embodiment and the second embodiment will be described. The method for determining whether or not the
[上記各実施形態の第2変形例]
ECU50,60は、S&S制御等によって自動的にエンジン2を停止するときに限らず、エンジン2の停止位置を制御するようにしてもよい。ECU50,60は、例えば、ドライバによるエンジン停止操作に応じてエンジン2を停止する場合に、上記各実施形態および変形例の停止位置制御を実行する。これにより、次回エンジン2を始動する際に所定始動が可能となり、エンジン2の始動性能が向上する。
[Second Modification of Each Embodiment]
The
[上記各実施形態の第3変形例]
エンジン2の気筒数や配列は、実施形態で例示したものには限定されない。例えば、気筒数は4気筒や8気筒などであってもよく、気筒20の配列は直列等であってもよい。エンジン2は、所定始動以外の始動方法が可能なものであってもよい。例えば、エンジン2は、スタータモータやモータジェネレータのクランキングによって始動可能なものであってもよい。
[Third Modification of Each Embodiment]
The number of cylinders and the arrangement of the
上記の各実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。 The contents disclosed in each of the above embodiments and modifications can be executed in appropriate combination.
1,101 エンジン制御装置
2 エンジン
3 クラッチ
4 変速機
7 駆動輪
20 気筒
22 ピストン
28 噴射装置
29 点火装置
30 クランク角度センサ(検出部)
50,60 ECU(制御部)
100 車両
1,101
50, 60 ECU (control unit)
100 vehicles
Claims (2)
前記エンジンを制御する制御部と、
を備え、
前記エンジンは、複数の気筒と、前記気筒内に燃料を噴射する噴射装置とを有し、
前記制御部は、前記気筒内で燃料を燃焼させて発生させる燃焼エネルギーによって前記エンジンの回転を開始させて前記エンジンを始動する所定始動を実行し、
前記制御部は、前記噴射装置による燃料の噴射を停止して前記エンジンを停止させる際に、前記クランク角の変化に基づいて何れかの前記気筒のピストンが圧縮上死点の近傍で停止すると予測される場合、前記エンジンの回転が停止するまでの間に膨張行程にある前記気筒で前記噴射装置に燃料を噴射させ、かつ燃料を燃焼させることで前記エンジンにトルクを発生させる
ことを特徴とするエンジン制御装置。 A detector for detecting the crank angle of the engine;
A control unit for controlling the engine;
With
The engine includes a plurality of cylinders and an injection device that injects fuel into the cylinders.
The control unit executes a predetermined start to start the engine by starting rotation of the engine by combustion energy generated by burning fuel in the cylinder,
When the control unit stops the fuel injection by the injection device and stops the engine, it is predicted that the piston of any one of the cylinders stops near the compression top dead center based on the change in the crank angle. In this case, the engine is caused to generate torque by injecting fuel into the injection device in the cylinder in the expansion stroke until the rotation of the engine stops, and burning the fuel. Engine control device.
前記エンジンのクランク角を検出する検出部と、
前記エンジンおよび前記クラッチを制御する制御部と、
を備え、
前記エンジンは、複数の気筒と、前記気筒内に燃料を噴射する噴射装置とを有し、
前記制御部は、前記気筒内で燃料を燃焼させて発生させる燃焼エネルギーによって前記エンジンの回転を開始させて前記エンジンを始動する所定始動を実行し、
前記制御部は、走行中に前記クラッチを開放した状態で前記噴射装置による燃料の噴射を停止して前記エンジンを停止させる際に、前記クランク角の変化に基づいて何れかの前記気筒のピストンが圧縮上死点の近傍で停止すると予測される場合、車速が閾値以上であれば前記クラッチを係合させて前記駆動輪から前記エンジンにトルクを伝達させ、車速が前記閾値未満であれば前記エンジンの回転が停止するまでの間に膨張行程にある前記気筒で前記噴射装置に燃料を噴射させ、かつ燃料を燃焼させることで前記エンジンにトルクを発生させる
ことを特徴とするエンジン制御装置。 A clutch disposed between the engine and the drive wheel;
A detector for detecting a crank angle of the engine;
A control unit for controlling the engine and the clutch;
With
The engine includes a plurality of cylinders and an injection device that injects fuel into the cylinders.
The control unit executes a predetermined start to start the engine by starting rotation of the engine by combustion energy generated by burning fuel in the cylinder,
When the control unit stops the engine by stopping the fuel injection by the injection device while the clutch is released during traveling, the piston of any of the cylinders is changed based on the change in the crank angle. When it is predicted to stop near the compression top dead center, if the vehicle speed is equal to or higher than a threshold value, the clutch is engaged to transmit torque from the drive wheels to the engine, and if the vehicle speed is lower than the threshold value, the engine An engine control device characterized by causing the engine to generate torque by injecting fuel into the injection device in the cylinder in the expansion stroke until the rotation of the engine stops and burning the fuel.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015013719A JP2016138505A (en) | 2015-01-27 | 2015-01-27 | Engine control device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015013719A JP2016138505A (en) | 2015-01-27 | 2015-01-27 | Engine control device |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016138505A true JP2016138505A (en) | 2016-08-04 |
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Family Applications (1)
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JP2015013719A Pending JP2016138505A (en) | 2015-01-27 | 2015-01-27 | Engine control device |
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Country | Link |
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-
2015
- 2015-01-27 JP JP2015013719A patent/JP2016138505A/en active Pending
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