<<実施形態1>>
以下、図面を用いて、本発明の実施形態1に係る遊技台(パチンコ機100)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、本発明の実施形態1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置844と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120、枠ランプ122、ターボ状態報知ランプ151などが取り付けられている。
ここで、ターボ状態報知ランプ151とは、発射ハンドル134の発射強度が、後述するターボ状態であることを示唆するためのランプ(LED)のことであり、ターボ状態の場合に点灯し、そうでない場合(通常状態の場合)に消灯する。
遊技領域124は、前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで区画形成される。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置844へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置844へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置844は、本体104の下方に取り付けられ、発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
<遊技台の背面>
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射制御基板174を収納する発射制御基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186を配設している。
以下、主制御部300を構成する主基板156を、主制御基板156という場合があり、第1副制御部400を構成する第1副基板160を、第1副制御部基板160という場合があり、第2副制御部500を構成する第2副基板164を、第2副制御部基板164という場合があり、払出制御部600を構成する払出基板170を、払出制御基板170という場合がある。
<遊技盤>
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、遊技領域124の右下には、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、遊技状態表示ランプ222と、ラウンドランプ223と、状態表示灯(右打ち表示灯)224と、を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
また、特図1第4図柄表示領域208eは、後述する特図1変動遊技の当否結果を表示し、特図2第4図柄表示領域208fは、後述する特図2変動遊技の当否結果を表示する領域であり、例えば、特図変動遊技中(特図の変動中)は「−」を点滅表示させ、特図変動遊技の当否判定結果が当選の場合には、当りの種別に応じて「○」や「△」を表示させ、特図変動遊技の当否判定結果がはずれの場合には「×」を表示させる。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
ラウンドランプ223は、大当り遊技のラウンド数を報知するためのランプである。状態表示灯(右打ち表示灯)224は、遊技者に対して、後述する右打ちを促す報知を行うためのランプであり、右打ちを促す場合に点灯し、そうでない場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228a,228bと、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、第1可変入賞口234と、第2可変入賞口235を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200の左下に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228a,228b(以下、普図始動口228a,228bの両方を指して普図始動口228という場合がある)は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の右側中央に普図始動口228bを1つ配設し、左側中央に普図始動口228aを1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技(特図1変動遊技)を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の右下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技(特図2変動遊技)を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第1可変入賞口234と第2可変入賞口235は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施形態では、第1可変入賞口234を遊技盤200の中央部下方に配設し、第2可変入賞口235を第1可変入賞口234の右上に(遊技盤200の右下に)配設している。なお、本明細書においては、第1可変入賞口234を「第一アタッカ」と言う場合があり、第2可変入賞口2345を「第二アタッカ」と言う場合がある。
これらの第1可変入賞口234と第2可変入賞口235は同一構造からなり、それぞれ、開閉自在な扉部材234a、235aを備え、扉部材234a、235aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に、扉部材234a、235aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する(詳細は後述)。なお、第1可変入賞口234と第2可変入賞口235は、互いに異なる構造であってもよい。
本実施形態では、第2可変入賞口235は遊技盤200の右下に配置されているため、球を遊技領域124の右側のルートを狙って流下させること(いわゆる、右打ち)で第2可変入賞口235に入賞(入球)可能であるが、遊技領域124の左側のルートを狙って流下させること(いわゆる、左打ち)では第2可変入賞口235に入球させることができない(または、入球が困難になる)ように構成されている。一方、第1可変入賞口234は遊技盤200の中央部下方に配置されているため、球を右打ちしても左打ちしても第1可変入賞口234に入球可能に構成されている。すなわち、第2可変入賞口235への入球確率(入賞率)は、左打ちした場合の入賞率(本実施形態では0%)よりも、右打ちした場合の入賞率が高くなっている。
なお、本実施形態では、球を右打ちしたときに第2可変入賞口235に入球しなかった球(例えば、第2可変入賞口235の扉部材235aによって弾かれた球)は第1可変入賞口234に入球することが可能な配置としているが、例えば、第1可変入賞口234を遊技盤200の左下に配置し、第1可変入賞口234は左打ちした場合にのみ入球可能とする一方で、第2可変入賞口235は右打ちした場合にのみ入球可能に構成してもよい。すなわち、第1可変入賞口234と第2可変入賞口235を、それぞれ遊技領域124の異なるルート上に配置してもよい。
また、本実施形態では、特図1変動遊技に当選した場合には、第1可変入賞口234の扉部材234aを所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、特図2変動遊技に当選した場合には、第2可変入賞口235の扉部材235aを所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。また、第1可変入賞口234または第2可変入賞口235への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数の球を賞球として上皿126に排出する。なお、第1可変入賞口234と第2可変入賞口235に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射ソレノイドを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。演出可動体224は、不図示のモータを備え、モータによって例えば上下に動作する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、主に遊技の進行(例えば、遊技者による操作の検出、遊技状態の遷移、遊技媒体の払出制御、当否判定など)を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222、ラウンドランプ223と、状態表示灯(右打ち表示灯)224等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(詳細は後述する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている(詳細は図31(a)を用いて後述する)。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
また、払出制御部600には、外部端子板609を接続しており、払出制御部600は、この外部端子板609を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350に対して、主制御部300や払出制御部600が有する各種情報を出力する(詳細は後述する)。なお、ここでは、外部端子板609を主制御部300や払出制御部600と別体にする例を示したが、主制御部300または払出制御部600に内蔵してもよいし、その他の構成を採用してもよい。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、球の発射を許可または禁止する発射許可信号や、発射ハンドル134内に設けた各種センサが出力する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射装置844の制御や、上皿126から発射装置844に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。同図(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。
そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
同図(a)には、特図1の図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図G」までの7種類の特図が、また、特図2の図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図a」から「特図d」までの4種類の特図が示されている。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」と「特図a」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図B」と「特図b」は7R特別大当り図柄であり、「特図C」と「特図c」は7R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態(または確変状態)と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態(または非確変状態)と称する。
また、15R特別大当り、7R特別大当り、および7R大当りの遊技終了後はいずれも時短状態(電サポ状態)に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態(または電サポ状態)と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態(または非電サポ状態)と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」と「特図a」は、特図高確率普図高確率状態であり、7R特別大当り図柄である「特図B」と「特図b」は、特図高確率普図高確率状態であり、7R大当り図柄である「特図C」と「特図c」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」〜「特図C」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
また、「特図D」は、特図高確率普図高確率状態の2R大当り図柄であり、「特図E」は、特図高確率普図低確率状態の2R大当り図柄である。「特図F」は小当り図柄(以下、「小当り」ともいう。)であり、該小当りの遊技終了後は、該小当りが表示された際の遊技状態を継続する。なお、普図高確率状態における遊技において特図Fが表示された場合には、小当りの遊技中は、普図高確率状態を維持していても良いし、維持していなくても良い。大当りの遊技中は、普図低確率状態に移行する。また、「特図G」と「特図d」は、はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。本実施形態では、15R大当りや7R大当りよりも相対的に利益量が小さな当り(特図D〜特図F)を特図1にのみ設定することで、特図1変動遊技よりも特図2変動遊技の方が相対的に有利な変動遊技となるようにしている。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、15R特別大当り、または15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。また、15R特別大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。また、隠れ確変や小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示し、突然確変を報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示し、はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同図(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図5(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、当り図柄である「普図B」と、はずれ図柄である「普図C」の3種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述の検出センサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」、または「普図B」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図C」を停止表示する。なお、この同図(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
なお、本明細書に記載の実施例における遊技機では、上記の図柄にのみ依存して遊技状態が変化する内容を記載しているが、あくまでも一例であり発明の内容をこれらに限定するものでは無い。例えば、特定の特図が表示された場合に、アタッカが開放し、該アタッカ内に設けられた領域を遊技球が検出したことに基づいて、遊技状態を特図高確率状態に移行させたり、小当りを大当りに昇格させても良い。(いわゆる1種2種タイプの遊技機やアタックラウンドシステムタイプの遊技機に本件記載内容を適用しても良い。)また、大当りとなる特図が表示された場合に、該特図の表示に基づく大当りの開始が自動的に行われずに、遊技球の通過が検出された場合に該大当りの開始を発生するような構成であっても良い。
<発射ハンドル>
次に、図6を用いて、上述の発射ハンドル134について詳細に説明する。なお、図6(a)は、発射ハンドル134の外観斜視図であり、同図(b)は、発射ハンドル134を遊技者が操作している状態を示す側面図であり、同図(c)は、発射ハンドル134の分解斜視図である。
<発射ハンドルの構造>
同図(c)の分解斜視図に示すように、発射ハンドル134は、パチンコ機100の前面枠扉106に固定される円筒形状のハンドルベース802と、このハンドルベース802の内側空間に収容されるハンドル検出部804と、ハンドルベース802の開口部に配設されてハンドルベース802に対して摺動可能なダイヤル806と、このダイヤル806を挟んでハンドルベース802の反対側に配設されて演出などに用いられるハンドル照明部808と、を有して構成されている。
<発射ハンドル/ハンドルベース>
ハンドルベース802は、小径部810と、この小径部810の一端側に連続して形成された大径部812と、によって構成されている。大径部812の開口部の外縁には、ダイヤル806が嵌合かつ摺動可能なダイヤル用案内溝812aが全周に亘って形成されている。また、大径部812の内側空間には、ハンドル照明部808のハンドル照明基板取付ベース808aを固定・支持するための第1軸部812b、第2軸部812c、および第3軸部812dが立設されている。
第1軸部812bは、ダイヤル806の第1案内溝806aと係合することで、ダイヤル806を所定方向に案内しつつ、ダイヤル806の回動範囲(最小回転量)を制限する部材としても機能し、第2軸部812cは、ダイヤル806の第2案内溝806bと係合することで、ダイヤル806を所定方向に案内しつつ、ダイヤル806の回動範囲(最大回転量)を制限する部材としても機能するものである。
<発射ハンドル/ハンドル検出部>
ハンドル検出部804は、ダイヤル806を初期位置の方向に付勢するための発射バネ804aと、ダイヤル806に固定される発射ボリューム804bと、この発射ボリューム804bを保持する発射ボリュームブラケット804cと、この発射ボリュームブラケット804cに配設されるタッチスイッチ804dと、発射ボリュームブラケット804cに回動可能に支持される発射停止レバー804eと、この発射停止レバー804eの状態を検出することが可能な発射停止スイッチ804fと、球の発射強度を変更するためのターボボタン804gと、このターボボタン804gの状態を検出することが可能なターボスイッチ804hと、ダイヤル806の台座となるワッシャ804iと、を有して構成されている。
発射ボリューム804bは、ダイヤル806に固定される回転軸804b1を有し、ダイヤル806の回転角度を検出することが可能なポテンショメータ(可変抵抗器)によって構成されており、検出した回転角度の情報を、発射強度調整信号として外部に出力可能である。この発射ボリューム804bは、図示しないハーネスによって発射制御部630に電気的に接続されており、発射制御部630では、発射強度調整信号により、ダイヤル806の回転角度を検出することが可能である。
タッチスイッチ804dは、ダイヤル806が遊技者によって握られているか否か(遊技者がダイヤル806に触れているか否か)を検出することが可能なタッチセンサによって構成されており、本例では、ダイヤル806が遊技者によって握られている(遊技者がダイヤル806に触れている)場合には、ローレベルのタッチスイッチ信号を外部に出力し、ダイヤル806が遊技者によって握られていない(遊技者がダイヤル806に触れていない)場合には、ハイレベルのタッチスイッチ信号を外部に出力する。このタッチスイッチ804dは、図示しないハーネスによって発射制御部630に電気的に接続されており、発射制御部630では、タッチスイッチ信号により、ダイヤル806が遊技者によって握られているか否か(遊技者がダイヤル806に触れているか否か)の判定が可能である。なお、タッチスイッチ804dからの配線が断線している場合にはハイレベルのタッチスイッチ信号を外部に出力し、タッチスイッチ804dからの配線が短絡している場合にはローレベルのタッチスイッチ信号を外部に出力してもよい。
発射停止スイッチ804fは、発射停止レバー804eが押下操作されているか否かを検出することが可能なセンサによって構成されており、本例では、発射停止レバー804eが遊技者によって押下操作されていない場合には、ローレベルの発射停止スイッチ信号を外部に出力し、発射停止レバー804eが遊技者によって押下操作されている場合には、ハイレベルの発射停止スイッチ信号を外部に出力する。この発射停止スイッチ804fは、図示しないハーネスによって発射制御部630に電気的に接続されており、発射制御部630では、発射停止スイッチ信号により、発射停止レバー804eが押下操作されているか否かの判定が可能である。
ターボスイッチ804hは、ターボボタン804gが押下操作されているか否かを検出することが可能であり、本例では、ターボボタン804gが遊技者によって押下操作されていない場合には、ローレベルの発射強度切替スイッチ信号(ターボスイッチ信号)を外部に出力し、ターボボタン804gが遊技者によって押下操作されている場合には、ハイレベルの発射強度切替スイッチ信号を外部に出力する。このターボスイッチ804hは、図示しないハーネスによって発射制御部630に電気的に接続されており、発射制御部630では、発射強度切替スイッチ信号により、ターボボタン804gが押下操作されているか否かの判定が可能である。なお、ターボスイッチ804hからの配線が断線している場合にはローレベルのタッチスイッチ信号を外部に出力し、ターボスイッチ804hからの配線が短絡している場合にはハイレベルのタッチスイッチ信号を外部に出力してもよい。
<発射ハンドル/ダイヤル>
ダイヤル806は、ハンドルベース802の第1軸部812bに係合される第1案内部806aと、ハンドルベース802の第2軸部812cに係合される第2案内部806bと、発射ボリューム804bの回転軸804b1に嵌合・固定される円筒形状の中央軸部806cと、遊技者がダイヤル806の操作を行うための操作部(凸部)806dと、を有して構成されている。
本例の操作部806dは、ダイヤル806の外側に突出形成された第1操作部806d1と第2操作部806d2によって構成されている。第1操作部806d1は、正面視三角形状の部材からなり、正面視左側の側面に傾斜を形成することで、遊技者が指(例えば、親指)を引っかけることが可能な形状としている。また、第2操作部806d2は、正面視三角形状の部材からなり、正面視左側の側面に傾斜を形成することで、同図(b)に示すように、遊技者が指(例えば、人差し指)を引っかけることが可能な形状としている。
<発射ハンドル/ハンドル照明部>
ハンドル照明部808は、ハンドルベース802に固定されるハンドル照明基板取付ベース808aと、このハンドル照明基板取付ベース808aに取り付けられるハンドル照明基板808bと、このハンドル照明基板808bの一方側の面を覆うためのハンドル照明基板カバー808cと、これらのハンドル照明基板取付ベース808a、ハンドル照明基板808b、およびハンドル照明基板カバー808cの全体を覆うための半球状のハンドルカバー808dと、を有して構成されている。
ハンドル照明基板808bには、複数のLEDが搭載されており、これらのLEDから出射された光は、ハンドルカバー808dを通じて外部に届けられる。このハンドル照明基板808bは、図示しないハーネスによって発射制御部630に電気的に接続されており、発射制御部630では、ハンドル照明基板808bに搭載されたLEDの点灯制御が可能である。
なお、本実施形態に係るハンドルカバー808dは、遊技者がダイヤル806を回動操作した場合にダイヤル806と連動して回転する構成となっているが、ダイヤル806のみが回動する構成であってもよい(例えば、図19参照)。また、ハンドル照明基板808bに搭載された複数のLEDは、本例では演出に使用するものであるが、ターボボタン804gが操作された場合に、演出で使用する発光態様と異なる発光態様で発光させることで、前面枠扉106の前面に設けたターボ状態報知ランプ151と同様に、ターボ状態であるか否かを報知可能な報知手段として機能させてもよい。また、ハンドルカバー808dに表示機能を備え、当該表示機能により、ターボボタン804gの操作中であることを報知する表示や、ターボボタン804gを押下すべきであることを報知する表示をしてもよい。また、ハンドルカバー808dに貸出ボタンや返却ボタンの機能を設けてもよい。
<発射ハンドルの機能>
遊技者がダイヤル806の操作部806dを操作することで、初期位置のダイヤル806が時計回りに回転されると(ダイヤル806の回転操作が行われると)、ダイヤル806に固定された発射ボリューム804bの回転軸804b1が、ダイヤル806の回転に同期して回転する。詳細は後述するが、発射制御部630は、発射ボリューム804bから入力される発射強度調整信号に基づいて遊技球の発射強度の制御を行う。
また、発射制御部630は、タッチスイッチ804dから入力されるタッチスイッチ信号の情報(遊技者がダイヤル806に触れているか否かの情報)に基づいて、遊技球の発射を行うか否かの判定を行う。当該判定の結果、遊技者がダイヤル806に触れていないと判定した場合は、ダイヤル806が回転操作されていても、発射動作を行わないように構成している。
また、発射制御部630は、発射停止スイッチ804fから入力される発射停止スイッチ信号の情報(発射停止レバー804eが押下操作されているか否かの情報)に基づいて、遊技球の発射を行うか否かの判定を行う。当該判定の結果、発射停止レバー804eが押下操作されていると判定した場合は、ダイヤル806が回転操作されていても、発射動作を行わないように構成している。また、発射制御部630は、ターボスイッチ804hから入力される発射強度切替スイッチ信号の情報に基づいて、球の発射強度の制御を行う。
<各種基板>
次に、図7を用いて、パチンコ機100を構成する各種基板について説明する。なお、図7は、基板構成の一例を示したブロック図である。なお、上記図2及び図4を用いて説明した構成については、図面において同一の符号を付すとともに、その説明は省略する。
<各種基板/遊技盤側>
本例の遊技盤200には、主として、主制御基板156、第1副制御基板160、第2副制御基板164、液晶制御基板820、盤面基板822が搭載されている。主制御基板156は、遊技盤200内で、第1副制御基板160、盤面基板822、図柄表示基板823(例えば、図4に示す特図表示装置212,214、普図表示装置210,各種状態表示部328などが搭載される基板)、特図1始動口センサ838、および特図2始動口センサ840に接続されているとともに、本体104に搭載された内枠中継基板824にも接続されている。
第1副制御基板160は、遊技盤200内で、液晶制御基板820および第2副制御基板164に接続されている。液晶制御基板820は、メイン液晶826(例えば、図4に示す装飾図柄表示装置208)およびサブ液晶828(例えば、装飾図柄表示装置208とは別体の液晶表示装置)に接続されている。第2副制御基板164は、サブ液晶828を駆動するためのサブ液晶可動部830と、盤面側可動役物832(例えば、図4に示す演出可動体224)と、盤面側照明基板834(例えば、図4に示す遊技盤用ランプ駆動装置530、遊技盤用ランプ532)に接続されている。主制御基板156に接続された盤面基板822は、さらに盤面中継基板836を介して、各種センサ320および各種ソレノイド332に接続されている。
また、第1副制御基板160は、本体104側の盤枠中継基板847を介して、ボタン(チャンスボタン)136、ボタン照明(チャンスボタンランプ)138、ドア側可動役物(ボタン内可動物)246、ドア側照明基板(各種ランプ)418、スピーカ120に接続されているとともに、本体104側の内枠周辺基板846を介して、電源基板182に接続されている。
<各種基板/本体側>
本例の本体104には、主として、払出制御基板170、発射制御基板174、電源基板182、ガラス枠中継基板842が搭載されている。払出制御基板170は、内枠中継基板824を介して、遊技盤200側の主制御基板156に接続されているとともに、本体104内で発射制御基板174などに接続されている。発射制御基板174は、発射装置844(例えば、図4に示す発射モータ632、球送り装置634)およびガラス枠中継基板842に接続されている。なお、本例では、発射装置844の駆動源としてロータリーソレノイド(発射ソレノイド)を用いているが、ソレノイドやモータなどを駆動源としてもよい。
電源基板182は、本体104側の内枠中継基板824を介して、遊技盤200側の主制御基板156や当該主制御基板156に接続された基板や部品に電力を供給する。また、電源基板182は、本体104側の内枠周辺基板846を介して、遊技盤200側の第1副制御基板160や当該第1副制御基板160に接続された基板や部品に電力を供給する。また、電源基板182は、本体104側の払出制御基板170および発射制御基板174やこれらの基板に接続された基板や部品に電力を供給する。
ガラス枠中継基板842は、発射ハンドル134内に搭載されたハンドル中継基板848を介して、上述の発射停止スイッチ804f、タッチスイッチ804d、発射ボリューム804b、ターボスイッチ804hに接続されているとともに、ターボボタン804gの押下操作の有無を報知するためのターボ押下ランプ850に接続されている。
<発射制御基板>
次に、図8および図9を用いて、発射制御基板174の内部構成について詳細に説明する。なお、図8は、発射制御基板174の内部構成を示したブロック図であり、図9は、発射制御基板174の回路図である。
図8に示すように、発射制御部174は、球を発射するための各種条件を設定する入力条件設定部174aと、この入力条件設定部174aや発射特性設定部174dにクロック信号を供給するクロック発生部174bと、このクロック発生部174bから入力されるクロック信号に基づいて球の発射タイミングを計測する発射カウンタ部174cと、球の発射特性を制御する発射特性設定部174dと、球の発射強度を制御する発射強度設定部174eと、発射装置844の発射モータ632を駆動する定電流制御部174fと、を有して構成されている。
<発射制御基板/入力条件設定部>
次に、発射制御基板174の入力条件設定部174aについて詳細に説明する。図8に示す入力条件設定部174aは、一つまたは複数の入力信号に基づいて、発射カウンタ部174cに出力する出力信号を制御する回路である。本例では、払出制御基板170から入力する発射許可信号と、発射ハンドル134のタッチスイッチ804dから入力するタッチスイッチ信号と、発射停止スイッチ804fから入力する発射停止スイッチ信号の3つの入力信号に基づいて、発射カウンタ部174cに対してカウントを許可または禁止する信号を出力する。
図9の回路図を用いて詳細に説明すると、入力条件設定部174aは、主として、フィルタ部174a1と、信号反転部174a2(IC5)と、信号ラッチ部174a3(IC3)と、信号比較部174a4(IC1)によって構成されている。
フィルタ部174a1は、コネクタCN2から入力するタッチスイッチ信号および発射停止スイッチ信号や、コネクタCN1から入力する発射許可信号をそれぞれ整流するための回路であり、本例では、各々の信号のフィルタを2つの抵抗とコンデンサで構成している。
信号反転部174a2は、入力信号の論理を反転して出力するための回路であり、本例では、インバータICを用いている。フィルタ部174a1を通過したタッチスイッチ信号、および発射停止スイッチ信号は、それぞれ信号反転部174a2を2回通過した後、信号ラッチ部174a3の入力端子に入力される。一方、フィルタ部174a1を通過した発射許可信号は、信号反転部174a2を通過することなく信号反転部174a2を迂回して、信号ラッチ部174a3の入力端子に入力される。
信号ラッチ部174a3は、後述するクロック発生部174bからクロック入力端子Clockに入力するクロック信号の立ち上がりエッジを検出した場合に、入力端子1D〜8Dに入力する入力信号を内部にラッチ(一時記憶)するための回路である。本例では、信号反転部174a2から入力するタッチスイッチ信号および発射停止スイッチ信号と、信号反転部174a2を迂回して入力する発射許可信号を、クロック入力端子Clockに入力するクロック信号の立ち上がりエッジを検出したタイミングでラッチする。なお、信号ラッチ部174a3におけるラッチタイミングは入力クロック信号の立ち上がりエッジに限定されず、入力クロックの立ち下がりエッジを検出したタイミングでもよいし、その他のタイミングでもよい。
信号比較部174a4は、複数の入力信号に基づいて1つの出力信号を生成するための回路である。本例では、3つのインバータを有する3入力AND回路を用いており、3つの入力信号がすべてローレベルの信号の場合に、ハイレベルの信号を発射カウンタ部174cに向けて出力し、3つの入力信号のいずれかがローレベルの信号ではない場合に、ローレベルの信号を発射カウンタ部174cに向けて出力するように構成している。
すなわち、本例では、入力条件設定部174aは、タッチスイッチ信号、発射停止スイッチ信号、および発射許可信号がすべてローレベルの信号の場合にのみ、換言すれば、ダイヤル806が遊技者によって握られており、かつ、発射停止レバー804eが遊技者によって押下操作されておらず、かつ、払出制御基板170から入力する発射許可信号が発射許可の状態を示している場合にのみ、発射カウンタ部174cにハイレベルの信号を出力するように構成されている。
<発射制御基板/クロック発生部>
次に、発射制御基板174のクロック発生部174bについて詳細に説明する。図8に示すクロック発生部174bは、入力条件設定部174a、発射カウンタ部174c、および発射特性設定部174dにクロック信号を供給する回路である。本例では、生成した所定周波数(所定周期)のクロック信号を、入力条件設定部174a、発射カウンタ部174c、および発射特性設定部174dに出力する。
図9の回路図を用いて詳細に説明すると、クロック発生部174bは、主として、発振子174b1(X1)と、第1分周部174b2(IC6)と、第2分周部174b3(IC4)によって構成されている。本例のクロック発生部174bでは、発振子174b1から出力されるクロック信号を第1分周部174b2と第2分周部174b3で2回、分周することで、周波数20kHz、周期50msのクロック信号を生成する。そして、このクロック信号を、入力条件設定部174aの信号ラッチ部174a3のクロック入力端子Clockと、入力条件設定部174aの信号反転部174a2を介して、発射カウンタ部174cのカウント部174c1のクロック入力端子CLKに向けて出力する。
<発射制御基板/発射カウンタ部>
次に、発射制御基板174の発射カウンタ部174cについて詳細に説明する。図8に示す発射カウンタ部174cは、クロック発生部174bから入力されるクロック信号に基づいて球の発射タイミングを計測する回路である。本例では、クロック発生部174bから入力される周期50msのクロック信号を12回カウントすることで600ms(=50ms×12回)を計測し、600msに1回の周期で、球の発射を許可または禁止する発射制御信号を定電流制御部174fに向けて出力する。
図9の回路図を用いて詳細に説明すると、発射カウンタ部174cは、主として、カウンタ部174c1(IC2)と、3入力NOR回路174c2と、3つのインバータを有する3入力AND回路174c3によって構成されている。
カウンタ部174c1は、クロック入力端子CLKに所定回数(本例では、12回)のクロック信号が入力された場合に、このクロック信号の立ち上がりエッジに同期して、RC0端子からハイレベルの信号が出力可能である。本例では、クロック入力端子CLKには、クロック発生部174bから入力される周期50msのクロック信号が入力されるため、600ms(=50ms×12回)に1回の周期で、クロック信号の立ち上がりエッジに同期して、RC0端子からハイレベルの信号が出力可能となる。
また、カウンタ部174c1は、ENT入力端子とENP入力端子の両方にハイレベルの信号が入力された場合にのみ、RC0端子からの出力信号を許可する機能を備えている。本例では、ENT入力端子にはDC5vの電圧が常時入力するように構成していることから、ENP入力端子に入力される入力信号、すなわち、入力条件設定部174aの信号比較部174a4から出力される出力信号がハイレベルの場合にのみ(タッチスイッチ信号、発射停止スイッチ信号、および発射許可信号がすべてローレベルの信号の場合にのみ)、クロック信号の立ち上がりエッジに同期して、RC0端子からハイレベルの発射制御信号が出力される。
カウンタ部174c1のRC0端子から出力される発射制御信号は、3入力NOR回路174c2で論理が反転された後、カウンタ部174c1の/LOAD入力(「/」の記号は、該当する信号がローアクティブであることを示す)にフィードバックされるとともに、3入力AND回路174c3に出力される。カウンタ部174c1は、/LOAD入力にローレベルの信号が入力された場合に、内部のカウンタを初期化するように構成されており、本例では、RC0端子からハイレベルの発射制御信号が出力された場合に内部のカウンタが初期化され、改めて12回のカウントが開始される。なお、初回のみ12回を超える回数(例えば15回)のカウントを行ってもよい。
また、3入力NOR回路174c2から出力された信号は、インバータで再び論理が反転された後、3入力AND回路174c3の2つの入力端子に入力される。また、3入力AND回路174c3の残りの1つの入力端子には、入力条件設定部174aの信号比較部174a4から出力される出力信号が入力される。したがって、3入力AND回路174c3においても、入力条件設定部174aの信号比較部174a4から出力される出力信号がハイレベルの場合にのみ(タッチスイッチ信号、発射停止スイッチ信号、および発射許可信号がすべてローレベルの信号の場合にのみ)、ハイレベルの出力信号の出力が可能となる。
<発射制御基板/発射強度設定部>
次に、発射制御基板174の発射強度設定部174eについて詳細に説明する。図8に示す発射強度設定部174eは、球の発射強度を制御する回路である。本例では、発射ハンドル134の発射ボリューム804dから入力する発射強度調整信号に基づいて、後段の定電流制御部174fに出力する電流(電圧)の制御を行う。
図9の回路図を用いて詳細に説明すると、発射強度設定部174eは、主として、バッファ回路174e1と、増幅部174e2と、後述する発射特性設定部174dのゲイン調整部174d2およびバイアス調整部174d3と、加算部174e3よって構成されている。
バッファ回路174e1は、コネクタCN2から入力する発射強度調整信号のノイズを低減するための回路であり、本例では、演算増幅器(オペアンプ)を用いている。増幅部174e2は、バッファ回路174e1を通過した後の発射強度調整信号を増幅するための回路であり、本例では、演算増幅器(オペアンプ)を用いている。なお、増幅部174e2の出力電圧Vo1は、入力電圧をVi、抵抗R28の抵抗値をr1、抵抗R22の抵抗値をr2と定義した場合に、Vi1(1+(r1/r2))で算出することができる。
加算部174e3は、増幅部174e2を通過した後の発射強度調整信号に基づいて複数の電圧を加算するための回路であり、本例では、演算増幅器(オペアンプ)を用いている。なお、加算部174e3の出力電圧Vo2は、入力電圧をVi2、抵抗R24の抵抗値をr1、抵抗R19の抵抗値をr2、抵抗R17の抵抗値をr3、抵抗R18と抵抗R16と可変抵抗VR1の合成抵抗値をr4、抵抗R24の地点の電圧をv1、抵抗R19の地点の電圧をv2、抵抗R17の地点の電圧をv3と定義した場合に、−(r4/r1)v1−(r4/r2)v2−(r4/r3)v3で算出することができる。
なお、本例では、加算部174e3の抵抗R17に対して、第一の方向に電流を流すためのダイオードD1を直列に接続するとともに、加算部174e3の抵抗R19に対して、第一の方向とは反対の第二の方向に電流を流すためのダイオードD2を直列に接続している。このような構成により、加算部174e3の出力電力Vo2は、入力電圧Vi2(=増幅部174e2を通過した後の発射強度調整信号の電圧)の大きさに応じて、
(1)−(r4/r1)v1−(r4/r2)v2−(r4/r3)v3
(2)−(r4/r1)v1−(r4/r3)v3(※r2に電流が流れない場合)
(3)−(r4/r1)v1−(r4/r2)v2(※r3に電流が流れない場合)
の3段階に変化することになる。
<発射制御基板/発射特性設定部>
次に、発射制御基板174の発射特性設定部174dについて詳細に説明する。図8に示す発射特性設定部174dは、球の発射特性を制御する回路である。本例では、発射特性設定部174dは、発射ハンドル134のターボスイッチ804hから入力する発射強度切替スイッチ信号に基づいて、発射ハンドル134の発射特性を、第一の発射特性(以下、「通常発射」と言う場合がある)と第二の発射特性(以下、「ターボ発射」という場合がある)の一方から他方に切り替える制御を行う。
図9の回路図を用いて詳細に説明すると、発射特性設定部174dは、主として、入力条件設定部174aの信号反転部174a2および信号ラッチ部174a3と、スイッチング部174d1と、ゲイン調整部174d2と、バイアス調整部174d3によって構成されている。
コネクタCN2から入力する発射強度切替スイッチ信号は、信号反転部174a2を通過した後、信号ラッチ部174a3の入力端子に入力され、クロック発生部174bから入力するクロック信号の立ち上がりエッジのタイミングでラッチされる。
スイッチング部174d1は、ゲイン調整部174d2およびバイアス調整部174d3の機能をオンまたはオフにする回路であり、本例では、FET回路を用いている。本例では、信号ラッチ部174a3でラッチされた発射強度切替スイッチ信号がハイレベルの信号の場合に、FET回路がオンとなることで、ゲイン調整部174d2およびバイアス調整部174d3の機能がオンとなり、球の発射特性が第二の発射特性(ターボ発射)となる。なお、第二の発射特性(ターボ発射)の詳細については後述する。
一方、信号ラッチ部174a3でラッチされた発射強度切替スイッチ信号がローレベルの信号の場合に、FET回路がオフとなることで、ゲイン調整部174d2およびバイアス調整部174d3の機能がオフとなり、球の発射特性が第一の発射特性(通常発射)となる。なお、第一の発射特性(通常発射)の詳細については後述する。
ゲイン調整部174d2は、上述の発射強度設定部174eの加算部174e3の抵抗R24に並列に接続された抵抗R33を接続状態または未接続状態にすることで、加算部174e3の出力電圧を変化させるための回路である。バイアス調整部174d3は、上述の発射強度設定部174eが備える抵抗R27に並列に接続された抵抗R34を接続状態または未接続状態にすることで、発射強度設定部174eおよび定電流制御部174fのバイアス電圧を変化させるための回路である。
また、信号ラッチ部174a3でラッチされた発射強度切替スイッチ信号は、発射強度切替スイッチ信号のオン/オフに同期してFET回路(Q4)をオン/オフする。これにより、FET回路(Q4)から払出制御基板170に対して、発射強度切替スイッチ信号のオン/オフ状態を示す信号(発射強度状態信号)がコネクタCN4を通じて払出制御基板170に出力される。なお、払出制御基板170は、発射強度状態信号がオン状態を示す信号の場合に、ターボ状態報知ランプ151を点灯し、発射強度状態信号がオフ状態を示す信号の場合に、ターボ状態報知ランプ151を消灯する制御を行う。
<発射制御基板/定電流制御部>
次に、発射制御基板174の定電流制御部174fについて詳細に説明する。図8に示す定電流制御部174fは、発射装置844のロータリーソレノイド(発射ソレノイド)を駆動するための回路である。本例では、発射強度設定部174eから出力される電圧に基づいてロータリーソレノイドに供給する電流(発射ソレノイド信号)を制御することで、ロータリーソレノイドの駆動を行う。
図9の回路図を用いて詳細に説明すると、定電流制御部174fは、主として、電圧比較部174f1と、電流調整部174f2によって構成されている。電圧比較部174f1は、前段の発射強度設定部174eから入力する目標電圧と、発射装置844のロータリーソレノイドからフィードバックされる電圧を比較し、ロータリーソレノイドからフィードバックされる電圧が目標電圧を下回っている場合には、後段の電流調整部174f2のFET回路Q1、Q2をオンにすることで、ロータリーソレノイドに電流(発射ソレノイド信号)を供給する。一方、ロータリーソレノイドからフィードバックされる電圧が目標電圧を上回っている場合には、後段の電流調整部174f2のFET回路Q1、Q2をオフにすることで、ロータリーソレノイドへの電流供給を停止する。
このようなFET回路のオン/オフ制御により、遊技者による発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度でロータリーソレノイドが駆動され、発射杆146および発射槌148によって球が発射される。
<発射制御信号>
次に、図10を用いて、上述の発射カウンタ部174cのカウンタ部174c1が出力する発射制御信号について詳細に説明する。なお、図10は、発射制御信号を含む各種信号のタイムチャートである。
ここで、「発射タイマ用クロック」として示す波形は、発射カウンタ部174cのカウンタ部174c1のクロック入力端子CLKに入力されるクロック信号の波形を示したものであり、「発射状態」として示す波形は、発射カウンタ部174cのカウンタ部174c1のRC0端子から出力される発射制御信号の波形を示したものである。
また、「ターボボタン」として示す波形は、発射ハンドル134から発射制御基板174に入力される発射強度切替スイッチ信号の波形を示したもの(ターボボタンが押下時にON、非押下時にOFF)であり、「ターボ有効状態」として示す波形は、信号ラッチ部174a3でラッチされた発射強度切替スイッチ信号を示した波形であり、「ターボラッチ用クロック」として示す波形は、入力条件設定部174aの信号ラッチ部174a3のクロック入力端子Clockに入力されるクロック信号の波形を示したものである。
上述のとおり、発射カウンタ部174cのカウンタ部174c1のクロック入力端子CLKには、クロック発生部174bから入力される周期50msのクロック信号が、反転部174a2を通過して論理が反転した後に入力される。そして、カウンタ部174c1は、タッチスイッチ信号、発射停止スイッチ信号、および発射許可信号がすべてローレベルの信号の場合には、600ms(=50ms×12回)に1回の周期で、クロック信号(発射タイマ用クロック)の立ち上がりエッジに同期して、RC0端子からハイレベルの発射制御信号を出力する。
一方、入力条件設定部174aの信号ラッチ部174a3のクロック入力端子Clockには、クロック発生部174bから入力される周期50msのクロック信号が反転部174a2を通過することなく入力される。そして、信号ラッチ部174a3は、50msに1回の周期で、クロック信号(ターボラッチ用クロック)の立ち上がりエッジに同期して、発射強度切替スイッチ信号を内部にラッチする。
上述のとおり、発射特性設定部174dは、信号ラッチ部174a3によってラッチされた発射強度切替スイッチ信号に基づいて、第一の発射特性(通常発射)と第二の発射特性(ターボ発射)の一方から他方に切り替える制御を行う。このため、図10に示すT1およびT2のタイミングでは、信号ラッチ部174a3によってラッチされた発射強度切替スイッチ信号がハイレベルを示していることから、第二の発射特性(ターボ発射)で球が発射され、同図に示すT3およびT4のタイミングでは、信号ラッチ部174a3によってラッチされた発射強度切替スイッチ信号がローレベルを示していることから、第一の発射特性(通常発射)で球が発射される。なお、本例では、T2のタイミングから25ms間は第二の発射特性(ターボ発射)で球が発射され、T2から25ms後のタイミングから25ms間は第一の発射特性(通常発射)で球が発射される。このため、T2のタイミングから発射された球の発射強度は、T1のタイミングから発射された球(50ms間を第二の発射特性(ターボ発射)で球が発射される場合)の発射強度と比べて、発射強度が小さくてもよいし、同じでもよい。また、本例では、T4のタイミングから25ms間は第一の発射特性(通常発射)で球が発射され、T4から25ms後のタイミングから25ms間は第二の発射特性(ターボ発射)で球が発射される。このため、T4のタイミングから発射された球の発射強度は、T3のタイミングから発射された球(50ms間を第一の発射特性(通常発射)で球が発射される場合)の発射強度と比べて、発射強度が大きくてもよいし、同じでもよい。また、信号ラッチ部174a3によってラッチされた発射強度切替スイッチ信号がハイレベルの場合に第一の発射特性(通常発射)で球が発射され、信号ラッチ部174a3によってラッチされた発射強度切替スイッチ信号がローレベルの場合に第二の発射特性(ターボ発射)で球が発射されてもよい。
<発射装置の発射特性>
次に、図11を用いて、発射装置844の発射特性について詳細に説明する。なお、図11(a)は、通常発射とターボ発射の特性を示したグラフである。
ここで、図11(a)に示す発射特性図の横軸は、発射ハンドル134の(ダイヤル806の)操作量、換言すれば、発射ボリューム804dの回転量を示している。本例では、発射ハンドル134の操作量の度合いを、平仮名の(あ)〜(さ)の符号で示しており、符号(あ)が最小操作量を、符号(さ)が最大操作量をそれぞれ示している。なお、符号(あ)〜符号(い)までの発射ハンドル134の操作範囲は、発射停止スイッチ804fが機械的に押下される範囲であるので遊技球の発射は行われないが、発射ボリューム804dの回転量は0よりも大きいため、符号(あ)の操作量であっても所定量の発射強度となる。
図11(b)は操作量が最小操作量のときの発射ハンドル134の正面図であり、同図(c)は操作量が最大操作量のときの発射ハンドル134の正面図である。例えば、同図(b)に示す状態は、ダイヤル806が発射バネ804aによって初期位置まで付勢されており、操作量が0(最小)のときの発射ハンドルである。また、同図(c)に示す状態は、初期位置にあるダイヤル806を時計回りに所定角度(例えば、45度)回転させており、操作量が最大のときの発射ハンドルである。
なお、符号(え)で示す操作量から、符号(お)に示す操作量まで変化させるには、例えば、ダイヤル806を時計回りに5度回転させる必要があり、符号(お)で示す操作量から、符号(こ)に示す操作量まで変化させるには、例えば、ダイヤル806を時計回りに22.5度回転させる必要がある。
また、図11(a)に示す発射特性図の縦軸は、横軸の操作量に対応する球の発射強度(発射ソレノイドの電流値)を示している。本例では、球の発射強度の度合いを、片仮名の(ア)〜(ス)の符号で示しており、符号(ア)が最小発射強度を、符号(ス)が最大発射強度をそれぞれ示している。なお、図11(a)に示す発射特性図の縦軸の発射強度は、入力条件設定部174aが発射カウンタ部174cに対してカウントを許可または禁止する信号の出力内容に関わらないものである。
<発射装置の発射特性/第一の発射特性(通常発射)>
図11(a)において符号NLで示すグラフは、第一の発射特性(通常発射)の一例を示している。
第一の発射特性(通常発射)は、発射特性設定部174dのゲイン調整部174d2およびバイアス調整部174d3の機能がオフであり、かつ、発射強度設定部174eの加算部174e3の出力電圧Vo2が発射強度調整信号の電圧の大きさに応じて3段階で変化することに対応して、概ね、発射特性NL1、発射特性NL2、および発射特性NL3の3段階の発射特性を示す。
発射特性NL1は、発射ハンドル134の操作量が、符号(あ)に示す操作量から符号(お)に示す操作量までの範囲にある場合の発射特性である。この発射特性NL1における発射強度の傾きは、符号(ウ)に示す発射強度と符号(カ)に示す発射強度とを結ぶ直線の傾きにほぼ等しく、3つの発射特性NL1〜NL3の中で最も傾きが大きくなっている。
発射特性NL2は、発射ハンドル134の操作量が、符号(お)に示す操作量から符号(こ)に示す操作量までの範囲にある場合の発射特性である。この発射特性NL2における発射強度の傾きは、符号(カ)に示す発射強度と符号(コ)に示す発射強度とを結ぶ直線の傾きにほぼ等しく、3つの発射特性NL1〜NL3の中で最も傾きが小さくなっている。
発射特性NL3は、発射ハンドル134の操作量が、符号(こ)に示す操作量から符号(さ)に示す操作量までの範囲にある場合の発射特性である。この発射特性NL3における発射強度の傾きは、符号(コ)に示す発射強度と符号(シ)に示す発射強度とを結ぶ直線の傾きにほぼ等しく、発射特性NL1の傾きよりも小さく、発射特性NL2の傾きよりも大きくなっている。
すなわち、第一の発射特性(通常発射)では、第一の操作量の範囲(符号(あ)に示す操作量から符号(お)に示す操作量)における発射強度は、最も傾きが大きい発射特性NL1にしたがって変化し、続く第二の操作量の範囲(符号(お)に示す操作量から符号(こ)に示す操作量)における発射強度は、最も傾きが小さい発射特性NL2したがって変化し、続く第三の操作量の範囲(符号(こ)に示す操作量から符号(さ)に示す操作量)における発射強度は、発射特性NL1の傾きよりも小さく発射特性NL2の傾きよりも大きい発射特性NL3にしたがって変化する。
なお、本明細書においては、第一の発射特性(通常発射)に基づいて発射ハンドル134の発射強度の制御を行っている状態を、「通常時」、「非ターボ時」、「非ターボ状態」、「第一の状態」などと言う場合がある。
<発射装置の発射特性/第二の発射特性(ターボ発射)>
図11(b)において符号TLで示すグラフは、第二の発射特性(ターボ発射)の一例を示している。
上述のとおり、発射強度設定部174eの加算部174e3の出力電圧Vo2は発射強度調整信号の電圧の大きさに応じて3段階で変化するが、第二の発射特性(ターボ発射)は、発射特性設定部174dのゲイン調整部174d2およびバイアス調整部174d3の機能がオンであることから、概ね、発射特性TL1、および発射特性TL2の2段階の発射特性を示す。
発射特性TL1は、発射ハンドル134の操作量が、符号(あ)に示す操作量から符号(き)に示す操作量までの範囲にある場合の発射特性である。この発射特性TL1における発射強度の傾きは、符号(イ)に示す発射強度と符号(ス)に示す最大発射強度とを結ぶ直線の傾きにほぼ等しく、第一の発射特性(通常発射)の3つの発射特性NL1〜NL3のいずれよりも傾きが大きくなっている。なお、ダイヤル806を発射特性TL1に対応する操作量の範囲内(上記図11(a)の符号(あ)で示す操作量と符号(き)に示す操作量の範囲内)で変化させるには、ダイヤル806を時計回りに概ね5度から10度くらい回転させる必要がある。
発射特性TL2は、発射ハンドル134の操作量が、符号(き)に示す操作量から符号(さ)に示す操作量までの範囲にある場合の発射特性である。この発射特性TL2における発射強度は、符号(ス)に示す最大発射強度で一定値である。
すなわち、第二の発射特性(ターボ発射)では、第四の操作量の範囲(符号(あ)に示す操作量から符号(き)に示す操作量)における発射強度は、第一の発射特性(通常発射)の3つの発射特性NL1〜NL3のいずれよりも傾きが大きい発射特性TL1にしたがって変化し、続く第五の操作量の範囲(符号(き)に示す操作量から符号(さ)に示す操作量)における発射強度は、第一の発射特性(通常発射)の最大発射強度(符号(シ)に示す発射強度)よりも強い発射強度(符号(ス)に示す発射強度)となる。
なお、本明細書においては、第二の発射特性(ターボ発射)に基づいて発射ハンドル134の発射強度の制御を行っている状態を、「非通常時」、「ターボ時」、「ターボ状態」、「第二の状態」などと言う場合がある。また、発射特性NL1は図9に示すR24とR17に電流が流れる場合であり、発射特性NL2は図9に示すR24に電流が流れる場合であり、発射特性NL3は図9に示すR24とR19に電流が流れる場合である。また、発射特性TLは図9に示すR24とR33に電流が流れる場合である。なお、発射特性TLが発射特性NLと同様に複数の傾きを有する場合には、発射ハンドルの操作量が小さいときはR17に電流が流れる場合があり、発射ハンドルの操作量が大きいときはR19に電流が流れる場合があってもよい。
<発射強度と球の到達位置>
次に、図12を用いて、発射ハンドル134の発射強度と、球の到達位置との関係について説明する。なお、図12は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
発射装置844の発射杆146および発射槌148によって打ち出された球は、外レール202と内レール204で囲まれた球通路を通過し、遊技領域124の上部に到達するが、発射装置844の発射強度(発射ソレノイドの電流値)によって、遊技領域124における到達位置が異なる。
例えば、上記図11(a)の符号(カ)で示す発射強度で発射された球は、図12の符号P1で示す軌跡を描いて移動し、内レール204の終端部を少し超えた辺りで下方に落下する。したがって、符号(カ)で示す発射強度は、左打ちを行う場合(遊技領域124の左側のルートを狙って遊技球を流下させる場合)に適した発射強度である。
なお、図示はしないが、符号(カ)で示す発射強度よりも弱い発射強度(上記図11(a)の符号(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)、(オ)で示す発射強度)で発射された球は、内レール204を乗り越えることができずに下皿128に排出されるか、内レール204を乗り越えて遊技領域124の左側に落下する。
また、上記図11(a)の符号(ク)で示す発射強度で発射された球は、図12の符号P2で示す軌跡を描いて移動し、遊技領域124のほぼ中央で下方に落下する。したがって、符号(ク)で示す発射強度は、遊技領域124の中央を狙って遊技球を流下させる場合に適した発射強度である。
なお、図示はしないが、符号(キ)で示す発射強度で発射された球は、符号(ク)で示す発射強度で発射された球よりも遊技領域124のやや左寄りで下方に落下する。
また、上記図11(a)の符号(コ)で示す発射強度で発射された球は、図12の符号P3で示す軌跡を描いて移動し、遊技領域124の右側に配設された、低反発部材からなる球止めゴム203に衝突した後、この球止めゴム203の下方に向かって落下する。したがって、符号(コ)で示す発射強度は、右打ちを行う場合(遊技領域124の右側のルートを狙って遊技球を流下させる場合)に適した発射強度である。
なお、図示はしないが、符号(コ)で示す発射強度よりも強い発射強度(上記図11(a)の符号(サ)、(シ)、(ス)で示す発射強度)で発射された球は、球止めゴム203に衝突した後、この球止めゴム203の下方に向かって落下する点では共通するが、球が符号(コ)で示す発射強度よりも強い発射強度で発射されるため、球が発射されてから球止めゴム203に到達するまでの時間は、符号(コ)で示す発射強度、符号(サ)で示す発射強度、符号(シ)で示す発射強度、符号(ス)で示す発射強度の順番で早くなる。結果、球が発射されてから遊技領域124の右側の入賞口や始動口に到達するまでの時間も、同様の順番で早くなる。
<ターボボタンの使用有無と発射強度>
次に、図13〜図15を用いて、ターボボタン804gの使用の有無と、発射強度との関係について説明する。
図13(a)は、ターボボタン804gを押下操作せず、かつ、発射ハンドル134が初期位置にあるときのパチンコ機100の様子を示した正面図であり、図15(a)は、ターボボタン804gを押下操作せず、かつ、発射ハンドル134が初期位置にあるときの発射ハンドル134の背面図である。
この初期位置では、発射ハンドル134の操作量が、上記図11(a)の符号(あ)に対応する操作量、すなわち0であるため、発射強度は、上記図11(a)の符号(ア)に対応する発射強度、すなわち0である。したがって、初期位置では、球が遊技領域124に打ち出されることがなく、遊技者が発射ハンドル134を握っているだけの状態である。
また、図15(a)に示すように、この初期位置では、ターボボタン804gは、発射停止レバー804eよりも高い位置にあり、第1操作部806d1および第2操作部806d2よりも背面視で左側に位置している。遊技者が発射ハンドル134を通常の握り方で握った場合、人差し指は第1操作部806d1と第2操作部806d2の間に位置するため、この初期位置では、人差し指を使ってターボボタン804gを押下操作することは困難である。
また、図13(b)は、ターボボタン804gを押下操作せず、かつ、発射ハンドル134を初期位置から時計方向に回転させたときのパチンコ機100の様子を示した正面図である。
この状態は、発射ハンドル134の操作量が、例えば、上記図11(a)の符号(く)に対応する操作量であり、発射強度は、上記図11(a)の符号(ク)に対応する発射強度である。上述のとおり、符号(ク)で示す発射強度で発射された球は、遊技領域124のほぼ中央で下方に落下する。なお、遊技者が発射ハンドル134を通常の握り方で握った場合には、図13(a)に示す初期位置に比べ、ダイヤル806の操作量(回転角度)の分だけ、指の位置がダイヤル806の回転方向にずれることになる。
また、図14(a)は、ターボボタン804gを押下操作せず、かつ、発射ハンドル134を時計方向に最大操作量だけ回転させて全開位置まで回動したときのパチンコ機100の様子を示した正面図であり、図15(b)は、ターボボタン804gを押下操作せず、かつ、発射ハンドル134を時計方向に最大操作量だけ回転させて全開位置まで回動したときの発射ハンドル134の背面図である。
この全開位置は、発射ハンドル134の操作量が、例えば、上記図11(a)の符号(さ)に対応する操作量であり、発射強度は、上記図11(a)の符号(シ)に対応する発射強度である。上述のとおり、符号(シ)で示す発射強度で発射された球は、遊技領域124の右側に配設された球止めゴム203に衝突した後、この球止めゴム203のほぼ真下に向かって落下する。このように、遊技者が通常の握り方で右打ちを行った場合には、手首をダイヤル806の回転方向に大きく回転する(捻る)必要があり(図14(a)参照)、長時間の右打ち遊技においては遊技者が手首の疲労を感じる場合がある。
また、図15(b)に示すように、この全開位置では、ターボボタン804gは、第1操作部806d1と第2操作部806d2との間であって第1操作部806d1よりも第2操作部806d2に近い場所に位置している。遊技者が発射ハンドル134を通常の握り方で握った場合、人差し指は第1操作部806d1と第2操作部806d2の間であって第2操作部806d2に近い場所に位置するため、この全開位置では、人差し指を移動させれば人差し指を使ってターボボタン804gを押下操作することは容易であるが、親指はターボボタン804gから離れた第1操作部806d1の背面視右側面に位置するため、親指を使ってターボボタン804gを押下操作することは困難である。
また、図14(b)は、発射ハンドル134を時計方向に所定の操作量だけ回転させ、かつ、ターボボタン804gを押下操作したときのパチンコ機100の様子を示した正面図であり、図15(c)は、発射ハンドル134を時計方向に所定の操作量だけ回転させ、かつ、ターボボタン804gを押下操作したときの発射ハンドル134の背面図である。
この状態は、発射ハンドル134の操作量が、例えば、上記図11(a)の符号(く)に対応する操作量であり、発射強度は、上記図11(a)の符号(ス)に対応する発射強度である。上述のとおり、符号(ス)に対応する発射強度で発射された球は、遊技領域124の右側に配設された球止めゴム203に衝突した後、この球止めゴム203の下方に向かって落下する。また、符号(ス)に対応する発射強度は、図14(a)で説明した符号(シ)に対応する発射強度よりも強いため、球が発射されてから球止めゴム203に到達するまでの時間や、球が発射されてから遊技領域124の右側の入賞口や始動口に到達するまでの時間は、図14(a)で説明した符号(シ)に対応する発射強度よりも早くなる。
また、図15(c)に示すように、この位置では、ターボボタン804gは、第1操作部806d1と第2操作部806d2との間であって第1操作部806d1よりも第2操作部806d2に近い場所に位置している。遊技者が発射ハンドル134を通常の握り方で握った場合、人差し指は第1操作部806d1と第2操作部806d2の間であって第2操作部806d2に近い場所に位置するため、この位置では、人差し指を使ってターボボタン804gを押下操作することは容易であり、最もターボボタン804gの押下操作がし易い位置であるが、親指はターボボタン804gから離れた第1操作部806d1の側面に位置するため、親指を使ってターボボタン804gを押下操作することは困難である。
さらに、上記図14(a)におけるターボボタン804gを使用しない場合と比較すると、右打ちに際して手首の回転角度が少ないため、長時間の右打ち遊技に適している場合がある。また、本実施形態においては、通常の握り方において左打ち遊技を快適に行えるように、ダイヤル806の回動角度を設計しているため、快適な操作を行いつつターボボタン804を操作できる場合がある。
以上説明したように、本例に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が少なくとも操作可能な操作手段(例えば、発射ハンドル134)と、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、を備えた遊技台であって、前記発射手段は、複数の状態のうちのいずれかの状態となることが可能なものであり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第一の状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)であり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第二の状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)であり、前記発射手段は、少なくとも第一の場合に、第一の発射強度(例えば、図11(a)の符号(ス)で示す発射強度)で遊技球を発射するものであり、前記発射手段は、少なくとも第二の場合に、第二の発射強度(例えば、図11(a)の符号(ス)で示す発射強度)で遊技球を発射するものであり、前記第一の場合とは、前記第二の状態において前記操作手段に第一の操作(例えば、図11(a)の符号(く)で示す操作量で発射ハンドル134を回転操作)が行われている場合のことであり、前記第二の場合とは、前記第二の状態において前記操作手段に第二の操作(例えば、図11(a)の符号(け)で示す操作量で発射ハンドル134を回転操作)が行われている場合のことであり、前記第一の操作は、前記第二の操作と異なる操作であり、前記第一の発射強度は、前記第二の発射強度と同じ強度である、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、疲労や汗で遊技者が操作手段に行う操作内容が意図せず変化してしまった場合であっても操作内容の変化による遊技者の不利益を防止することができる場合があり、発射手段に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。
なお、本発明に係る「第一の場合」、「第二の場合」、「第三の場合」、「第四の場合」、「第五の場合」、および「第六の場合」は、発射許可信号がオン、発射停止スイッチがオフ、タッチスイッチがオン、異常(エラー)の発生が無し、のうちの1または複数の場合を含むものである(以下同様)。
また、本例に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が少なくとも操作可能な操作手段(例えば、発射ハンドル134)と、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、を備えた遊技台であって、前記発射手段は、複数の状態のうちのいずれかの状態となることが可能なものであり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第一の状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)であり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第二の状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)であり、前記発射手段は、少なくとも第一の場合に、第一の発射強度(例えば、図11(a)の符号(ス)で示す発射強度)で遊技球を発射するものであり、前記発射手段は、少なくとも第二の場合に、第二の発射強度(例えば、図11(a)の符号(ス)で示す発射強度)で遊技球を発射するものであり、前記発射手段は、少なくとも第三の場合に、第三の発射強度(例えば、図11(a)の符号(ク)で示す発射強度)で遊技球を発射するものであり、前記発射手段は、少なくとも第四の場合に、第四の発射強度(例えば、図11(a)の符号(ケ)で示す発射強度)で遊技球を発射するものであり、前記第一の場合とは、前記第二の状態において前記操作手段に第一の操作(例えば、図11(a)の符号(く)で示す操作量で発射ハンドル134を回転操作)が行われている場合のことであり、前記第二の場合とは、前記第二の状態において前記操作手段に第二の操作(例えば、図11(a)の符号(け)で示す操作量で発射ハンドル134を回転操作)が行われている場合のことであり、前記第三の場合とは、前記第一の状態において前記操作手段に前記第一の操作が行われている場合のことであり、前記第四の場合とは、前記第一の状態において前記操作手段に前記第四の操作が行われている場合のことであり、前記第一の操作は、前記第二の操作と異なる操作であり、前記第三の操作は、前記第一の操作と同じ操作であり、前記第四の操作は、前記第二の操作と同じ操作であり、前記第三の発射強度は、前記第四の発射強度と異なる強度であり、前記第一の発射強度は、前記第二の発射強度と同じ強度である、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、疲労や汗で遊技者が操作手段に行う操作内容が意図せず変化してしまった場合であっても操作内容の変化による遊技者の不利益を防止することができる場合があり、発射手段に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。
また、本例に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が少なくとも操作可能な操作手段(例えば、発射ハンドル134)と、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、を備えた遊技台であって、前記発射手段は、複数の状態のうちのいずれかの状態となることが可能なものであり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第一の状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)であり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第二の状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)であり、前記発射手段は、少なくとも第一の場合に、第一の発射強度(例えば、図11(a)の符号(オ)で示す発射強度)で遊技球を発射するものであり、前記発射手段は、少なくとも第二の場合に、第二の発射強度(例えば、図11(a)の符号(オ)で示す発射強度)で遊技球を発射するものであり、前記第一の場合とは、前記第一の状態において前記操作手段に第一の操作(例えば、図11(a)の符号(う)で示す操作量で発射ハンドル134を回転操作)が行われている場合のことであり、前記第二の場合とは、前記第二の状態において前記操作手段に第二の操作(例えば、図11(a)の符号(う)で示す操作量で発射ハンドル134を回転操作)が行われている場合のことであり、前記第一の操作は、前記第二の操作と同じ操作であり、前記第一の発射強度は、前記第二の発射強度と同じ強度である、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、発射手段の状態が変化してしまった場合であっても遊技者の不利益を防止することができる場合があり、発射手段に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。
また、本例に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)によれば、遊技者が少なくとも操作可能な操作手段(例えば、発射ハンドル134)と、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、を備えた遊技台であって、前記発射手段は、複数の状態のうちのいずれかの状態となることが可能なものであり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第一の状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)であり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第二の状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)であり、前記発射手段は、少なくとも第一の場合に、第一の発射強度(例えば、図11(a)の符号(コ)で示す発射強度)で遊技球を発射するものであり、前記発射手段は、少なくとも第二の場合に、第二の発射強度(例えば、図11(a)の符号(サ)で示す発射強度)で遊技球を発射するものであり、前記発射手段は、少なくとも第三の場合に、第三の発射強度(例えば、図11(a)の符号(カ)で示す発射強度)で遊技球を発射するものであり、前記発射手段は、少なくとも第四の場合に、第四の発射強度(例えば、図11(a)の符号(キ)で示す発射強度)で遊技球を発射するものであり、前記第一の場合とは、前記第二の状態において前記操作手段に第一の操作(例えば、図11(a)の符号(お)で示す操作量で発射ハンドル134を回転操作)が行われている場合のことであり、前記第二の場合とは、前記第二の状態において前記操作手段に第二の操作(例えば、図11(a)の符号(か)で示す操作量で発射ハンドル134を回転操作)が行われている場合のことであり、前記第三の場合とは、前記第一の状態において前記操作手段に前記第三の操作が行われている場合のことであり、前記第四の場合とは、前記第一の状態において前記操作手段に前記第四の操作が行われている場合のことであり、前記第一の操作は、前記第二の操作と異なる操作であり、前記第三の操作は、前記第一の操作と同じ操作であり、前記第四の操作は、前記第二の操作と同じ操作であり、前記第一の発射強度は、前記第二の発射強度と異なる強度であり、前記第三の発射強度は、前記第四の発射強度と異なる強度であり、前記第一の発射強度と前記第二の発射強度との差は、前記第三の発射強度と前記第四の発射強度との差よりも大きいものである、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、同じ操作でありながら第二の状態では第一の状態よりも発射強度を強くすることができる場合があり、発射手段に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。
また、本例に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が少なくとも操作可能な第一の操作手段(例えば、ターボボタン804g)と、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、を備えた遊技台であって、前記発射手段は、複数の状態のうちのいずれかの状態となることが可能なものであり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第一の状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)であり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第二の状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)であり、前記第一の操作手段は、複数の操作状態のうちのいずれかの状態となることが可能なものであり、前記複数の操作状態のうちの少なくとも一つは、第一の操作状態であり、前記複数の操作状態のうちの少なくとも一つは、第二の操作状態であり、前記第一の操作状態とは、前記第一の操作手段が操作されない状態(例えば、ターボボタン804gの押下操作がされていない状態)のことであり、前記発射手段は、前記第一の操作手段が前記第二の操作状態である期間において、前記第二の状態となることが可能なものであり、前記発射手段は、前記第一の操作手段が前記第一の操作状態である期間において、前記第二の状態となることが可能なものである、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、疲労や汗で遊技者が第二の操作手段に行う操作内容が意図せず変化してしまった場合であっても操作内容の変化による遊技者の不利益を防止することができる場合がある。すなわち、ターボボタンから指が意図せず離れてしまっても遊技球をターボ状態で発射することができ、遊技者の不利益を防止することができる場合があり、発射手段に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。
また、前記発射手段は、少なくとも第三の場合に、第三の発射強度(例えば、図11(a)の符号(コ)で示す発射強度)で遊技球を発射するものであり、前記発射手段は、少なくとも第四の場合に、第四の発射強度(例えば、図11(a)の符号(サ)で示す発射強度)で遊技球を発射するものであり、前記第三の場合とは、前記第二の状態において前記操作手段に第三の操作(例えば、図11(a)の符号(お)で示す操作量で発射ハンドル134を回転操作)が行われている場合のことであり、前記第四の場合とは、前記第二の状態において前記操作手段に第四の操作(例えば、図11(a)の符号(か)で示す操作量で発射ハンドル134を回転操作)が行われている場合のことであり、前記第三の操作は、前記第四の操作と異なる操作であり、前記第三の発射強度は、前記第四の発射強度と異なる強度であってもよい。
このような構成とすれば、ターボ時でも発射強度を調整することができる場合がある。
また、前記発射手段は、発射実行手段(例えば、発射手段844)を少なくとも含んで構成されるものであり、前記発射手段は、発射制御手段(例えば、発射制御基板174)を少なくとも含んで構成されるものであり、前記発射実行手段は、前記発射制御手段によって制御されるものであり、前記発射制御手段は、前記複数の状態のうちのいずれかの状態となることが可能なものであってもよい。
また、演出表示を少なくとも実行可能な表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備え、前記第一の状態にある前記発射手段は、第一の領域に遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の状態にある前記発射手段は、前記第一の領域に遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の状態にある前記発射手段は、第二の領域に遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第一の領域とは、前記表示手段の正面視右側となる領域(例えば、遊技領域124の右側の領域)のことであり、前記第二の領域とは、前記表示手段の正面視左側となる領域(例えば、遊技領域124の左側の領域)のことであってもよい。
このような構成とすれば、ターボ時でも遊技領域の左右に遊技球を打ち分けることができる場合がある。
また、前記操作手段は、遊技者の操作に応じて操作量を少なくとも変更可能なものであり、前記第一の操作の前記操作量は、第一の操作量であり、前記第三の操作の前記操作量は、第三の操作量(例えば、図11(a)の符号(お)で示す操作量)であり、前記第三の操作量は、前記第一の操作量(例えば、図11(a)の符号(く)で示す操作量)よりも小さいものであってもよい。
このような構成とすれば、ターボ時は操作量が小さい範囲で発射強度を調整することができる場合がある。
また、前記操作手段は、第一の範囲(例えば、図11(a)の符号(あ)で示す操作量から符号(き)で示す操作量の範囲)で前記操作量を少なくとも変更可能なものであり、
前記操作手段は、第二の範囲(例えば、図11(a)の符号(き)で示す操作量から符号(さ)で示す操作量の範囲)で前記操作量を少なくとも変更可能なものであり、
前記第一の範囲は、前記第二の状態において、前記操作量の変化に応じて前記発射手段の発射強度が変化する範囲であり、前記第二の範囲は、前記第二の状態において、前記操作量の変化に応じて前記発射手段の前記発射強度が変化しない範囲であり、前記第二の範囲の大きさは、前記第一の範囲の大きさよりも大きいものであってもよい。
このような構成とすれば、ターボ時は少ない操作の変更で発射強度を調整することができる場合がある。
また、前記第一の状態にある前記発射手段は、第一の発射特性(例えば、第一の発射特性(通常発射))で遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の状態にある前記発射手段は、第二の発射特性で遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射特性(例えば、第二の発射特性(ターボ発射))は、前記第一の発射特性とは異なるものであってもよい。
このような構成とすれば、異なる発射特性で遊技球を発射することができる場合がある。
<図9の発射制御基板の回路図について>
上記図9を用いて説明した回路図に関連する事項は、次の構成を採用してもよい。すなわち、発射制御手段は、発射装置を駆動するための電流を制御する定電流制御部を少なくとも含むものであってもよい。また、発射制御手段は、発射装置の発射強度を設定する強度設定部を少なくとも含むものであってもよい。また、発射制御手段は、発射装置の発射可能条件を設定する入力条件設定部を少なくとも含むものであってもよい。また、発射制御手段は、発射装置の発射特性を設定する発射特性設定部を少なくとも含むものであってもよい。
また、強度設定部は、少なくとも複数の部品で構成されるものであり、複数の部品のうちの一つは、第一の部品(図9のIC9)であり、第一の部品は、少なくとも複数の端子を有するものであり、複数の端子のうちの一つは、第一の端子(図9のIC9の端子2)であり、複数の端子のうちの一つは、第二の端子(図9のIC9の端子3)であり、発射特性設定部は、変化条件の成立があった場合に、第一の端子に入力される電流の値を少なくとも変化させることが可能なものであり、発射特性設定部は、変化条件の成立があった場合に、第二の端子に入力される電流の値を少なくとも変化させることが可能なものであってもよい。
また、変化条件は、ターボボタンが押下されたことを示す信号がラッチされたことを少なくとも含むものであってもよい。また、複数の部品のうちの一つは、第二の部品(図9のR24)であり、複数の部品のうちの一つは、第三の部品(図9のR27)であり、複数の部品のうちの一つは、第四の部品(図9のR33)であり、複数の部品のうちの一つは、第五の部品(図9のR34)であり、第一の端子は、配線を介して第二の部品と少なくとも接続されるものであり、第二の端子は、配線を介して第三の部品と少なくとも接続されるものであり、第一の端子は、配線を介して第四の部品と少なくとも接続されるものであり、第二の端子は、配線を介して第五の部品と少なくとも接続されるものであり、発射特性設定部は、変化条件の成立があった場合に、第二の部品と第四の部品を並列接続させることが可能なものであり、発射特性設定部は、変化条件の成立があった場合に、第三の部品と第五の部品を並列接続させることが可能なものであってもよい。
また、複数の部品のうちの一つは、第六の部品(図9のPHC1)であり、複数の部品のうちの一つは、第七の部品(図9のOPHC2)であり、第六の部品は、第一の発光部を有するものであり、第六の部品は、第一の受光部を有するものであり、第七の部品は、第二の発光部を有するものであり、第七の部品は、第二の受光部を有するものであり、発射特定設定部は、変化条件の成立があった場合に、第一の発光部を発光させて第一の受光部が受光することにより、第二の部品と第四の部品を並列接続させることが可能なものであり、発射特定設定部は、変化条件の成立があった場合に、第二の発光部を発光させて第二の受光部が受光することにより、第三の部品と第五の部品を並列接続させることが可能なものであってもよい。
また、複数の部品のうちの一つは、第八の部品(図9のR19)であり、複数の部品のうちの一つは、第九の部品(図9のD2)であり、第一の端子は、配線を介して第八の部品と少なくとも接続されるものであり、第八の部品は、第九の部品と直列接続されるものであってもよい。
また、複数の部品のうちの一つは、第十の部品(図9のR17)であり、複数の部品のうちの一つは、第十一の部品(図9のD1)であり、第一の端子は、配線を介して第十の部品と少なくとも接続されるものであり、第十の部品は、第十一の部品と直列接続されるものであってもよい。
また、第一の部品は、オペアンプであってもよく、第二の部品は、抵抗であってもよく、第三の部品は、抵抗であってもよく、第四の部品は、抵抗であってもよく、第五の部品は、抵抗であってもよく、第八の部品は、抵抗であってもよく、第十の部品は、抵抗であってもよい。
また、第九の部品は、ダイオードであってもよく、第十一の部品は、ダイオードであってもよく、第四の部品は、第二の部品よりも抵抗値が低いものであってもよく、第四の部品は、第八の部品よりも抵抗値が低いものであってもよく、第四の部品は、第十の部品よりも抵抗値が低いものであってもよく、第十の部品は、第二の部品よりも抵抗値が低いものであってもよく、第十の部品は、第八の部品よりも抵抗値が低いものであってもよく、第八の部品は、第二の部品よりも抵抗値が低いものであってもよく、第五の部品は、第三の部品よりも抵抗値が高いものであってもよい。
また、第三の部品は、第二の部品よりも抵抗値が高いものであってもよく、第六の部品は、フォトMOSリレーであってもよく、第六の部品は、フォトカプラであってもよく、第七の部品は、フォトMOSリレーであってもよく、第七の部品は、フォトカプラであってもよい。
また、機構でターボ状態を保持可能に構成してもよいし、回路でターボ状態を保持可能に構成してもよいし、制御でターボ状態を保持可能に構成してもよいし、上記のうちの少なくとも一以上でターボ状態を保持可能に構成してもよい。また、制御でのターボ状態保持方法の一例としては、例えば、回路や機構はターボ状態を保持しない構成であって、払出制御部がターボ信号オンを所定期間入力した場合にターボ状態を保持し(つまりターボ信号オフを入力してもターボ状態を保持し)、解除する場合は、ターボ信号オンオフの短期間の入力などが挙げられる。
<図10のタイムチャートについて>
上記図10を用いて説明したタイムチャートに関連する事項は、次の構成を採用してもよい。すなわち、発射制御手段は、第二の条件の成立があった場合に、第一の状態となるものであり、第二の条件は、操作手段(ターボボタン)が第一の操作状態(非押下)である期間に成立する場合があり、第二の条件は、操作手段(ターボボタン)が第二の操作状態(押下)である期間に成立する場合があってもよい。
また、発射制御手段は、発射タイマ用クロックをN回(例えば、一周期50msを12回)カウントした場合に、発射装置を駆動するものであってもよい。また、発射タイマ用クロックの周期は、50msとは異なる周期であってもよい。また、ターボラッチ用クロックの周期は、50msとは異なる周期であってもよい。
また、ターボラッチ用クロックの周期は、発射タイマ用クロックの周期とは異なる周期であってもよく、ターボラッチ用クロックの周期は、発射タイマ用クロックの周期よりも小さい周期であってもよく、ターボラッチ用クロックの周期は、発射タイマ用クロックの周期よりも大きい周期であってもよい。
また、ターボラッチ用クロックの周期は、600msよりも小さい周期であってもよく、発射タイマ用クロックの周期は、600msよりも小さい周期であってもよい。また、発射制御手段は、ターボボタンが押下された場合に、ターボボタンが押下されたことを示す信号の状態を所定時間(例えば50ms)変化させるものでもよい。
また、ターボボタンが押下されたことを示す信号の状態を変化させる時間は、ターボラッチ用クロックの1周期と同じであってもよいし小さくてもよいし大きくてもよい。また、発射制御手段は、発射可能条件の成立があった場合に、発射タイマ用クロックのカウントを実行可能(または必ず実行可能)なものであってもよい。また、発射制御手段は、発射可能条件の成立があった場合に、発射タイマ用クロックのカウントを中断可能(または必ず中断可能)なものであってもよい。
また、発射制御手段は、発射タイマ用クロックのカウントが中断されている期間に発射可能条件の成立があった場合に、発射タイマ用クロックのカウントを再開可能(または必ず再開可能)なものであってもよい。また、発射手段は、第一の状態(非ターボ状態)において、第一の発射間隔(600ms)で遊技球を発射可能なものであり、第二の状態(ターボ状態)において、第一の発射間隔(600ms)で遊技球を発射可能なものであり、第一の発射間隔は、第二の発射間隔と同じであってもよい。
また、図16は、発射制御信号を含む各種信号のタイムチャートの変形例であり、上記図10に対応する図である。本例は、球の発射中に入力条件信号がローレベルからハイレベルに変化したことで、発射状態が発射となる期間が、上記図10を用いて説明した50msよりも短縮され、25msになる例である。
ここで、同図における「入力条件信号」として示す波形は、信号ラッチ部174a3によってラッチされるタッチスイッチ信号、発射停止スイッチ信号、および、発射許可信号のいずれかの信号を示す波形である。なお、入力条件信号は、タッチスイッチ信号、発射停止スイッチ信号、および、発射許可信号の全てに基づいて生成される信号(例えば、信号ラッチ部174a3から発射カウンタ部174cに向けて出力される信号)であってもよい。
また、「発射可能状態」として示す波形は、入力条件設定部174aが発射カウンタ部174cに対して出力する、カウント(発射)を許可または禁止する信号を示した波形であり、本例では、ローレベルが発射を許可する(可能にする)信号、ハイレベルが発射を禁止する(不可能にする)信号である。
本例のT5のタイミングでは、信号ラッチ部174a3によってラッチされた発射強度切替スイッチ信号がハイレベルを示していることから、第二の発射特性(ターボ発射)で球が発射され、同図に示すT6のタイミングでは、信号ラッチ部174a3によってラッチされた発射強度切替スイッチ信号がローレベルを示していることから、第一の発射特性(通常発射)で球が発射される。また、本例のT5'のタイミングでは、発射可能状態がローレベルを示していることから、第二の発射特性(ターボ発射)での発射が停止され、同図に示すT6'のタイミングでは、発射可能状態がローレベルを示していることから、第一の発射特性(通常発射)での発射が停止される。
なお、発射状態期間(例えば、T5からT5'までの期間、またはT6からT6'までの期間)のうちの第一のタイミングで入力条件信号がローレベルになった場合と、発射状態期間のうちの第一のタイミングとは異なる第二のタイミングで入力条件信号がローレベルになった場合とで、発射が停止されるタイミングは、同じであってもよいし、異なっていてもよいし、入力条件信号がローレベルになるタイミングが早い方が発射が停止されるタイミングが早くてもよいし遅くてもよい。また、T5のタイミングから発射された球の発射強度は、図10のT1のタイミングから発射された球(50ms間を第二の発射特性(ターボ発射)で球が発射される場合)の発射強度と比べて、発射強度が小さくてもよい。また、T6のタイミングから発射された球の発射強度は、図10のT3のタイミングから発射された球(50ms間を第一の発射特性(通常発射)で球が発射される場合)の発射強度と比べて、発射強度が小さくてもよい。また、T5のタイミングから発射された球の発射強度は、図10のT2のタイミングから発射された球の発射強度と比べて、発射強度が小さくてもよい。また、T6のタイミングから発射された球の発射強度は、図10のT4のタイミングから発射された球の発射強度と比べて、発射強度が小さくてもよい。
<図11の発射特性について>
上記図11を用いて説明した発射特性に関連する事項は、次の構成を採用してもよい。すなわち、第二の状態は、第一の状態と比べて、ハンドルの最大操作時(図11(a)の符号(さ)の操作量)での発射強度が大きくてもよい。この場合、発射装置が経年劣化や破損などして本来の性能を発揮できずに第一の状態で遊技領域の右側に遊技球を発射できない場合でも第二の状態で遊技領域の右側に遊技球を発射できる場合がある。
また、第二の状態は、第一の状態と比べて、ハンドルの最大操作時(同図(a)の符号(さ)の操作量)での発射強度が同じでもよいし、第二の状態は、第一の状態と比べて、ハンドルの最大操作時((さ)の操作量)での発射強度が小さくてもよい。また、第二の状態は、第一の状態と比べて、同図(a)の符号(う)の操作量での発射強度が同じでもよい。また、第二の状態は、第一の状態と比べて、ハンドルの最小操作時(同図(a)の符号(あ)の操作量)での発射強度が小さくてもよい。この場合、第二の状態では第一の状態よりも遊技領域に到達できない遊技球を迅速に球受け皿に返却することができる場合がある。
また、第二の状態は、第一の状態と比べて、ハンドルの最小操作時((あ)の操作量)での発射強度が同じでもよいし、第二の状態は、第一の状態と比べて、ハンドルの最小操作時((あ)の操作量)での発射強度が大きくてもよい。また、第二の状態は、第一の状態と比べて、遊技領域左側に遊技球を発射する発射強度(同図(a)の符号(カ)の発射強度)から遊技領域右側に遊技球を発射する発射強度(同図(a)の符号(コ)の発射強度)までのハンドルの操作量が小さくてもよく、第二の状態は、第一の状態と比べて、同図(a)の符号(お)の操作量での発射強度と同図(a)の符号(か)の操作量での発射強度の差が大きくてもよい。
また、第二の状態は、同図(a)の符号(く)の操作量での発射強度と同図(a)の符号(け)の操作量での発射強度が同じでもよい。また、第二の状態は、同図(a)の符号(く)の操作量で発射した遊技球の遊技領域内の到達位置と同図(a)の符号(け)の操作量で発射した遊技球の遊技領域内の到達位置が同じでもよい。また、第一の状態は、同図(a)の符号(く)の操作量での発射強度と同図(a)の符号(け)の操作量での発射強度が異なっていてもよい。また、第一の状態は、同図(a)の符号(く)の操作量で発射した遊技球の遊技領域内の到達位置と同図(a)の符号(け)の操作量で発射した遊技球の遊技領域内の到達位置が異なっていてもよい。
また、第二の状態は、同図(a)の符号(き)の操作量から同図(a)の符号(さ)の操作量までハンドルを回しても発射強度は変化しなくてもよい。また、第二の状態は、同図(a)の符号(き)の操作量から同図(a)の符号(さ)の操作量まで発射特性図の線の傾きが0であってもよい。また、第二の状態は、同図(a)の符号(き)の操作量から同図(a)の符号(さ)の操作量まで発射特性図の線が直線であってもよい。また、第二の状態は、同図(a)の符号(あ)の操作量から同図(a)の符号(き)の操作量までハンドルを回すと発射強度が一律に変化するようにしてもよい。
また、第二の状態は、同図(a)の符号(き)の操作量から同図(a)の符号(さ)の操作量まで発射特性図の線の傾きが一つであってもよい。また、第二の状態は、同図(a)の符号(あ)の操作量から同図(a)の符号(き)の操作量まで発射特性図の線が直線一つであってもよい。また、第二の状態は、同図(a)の符号(き)の操作量から同図(a)の符号(さ)の操作量まで発射特性図の線の傾きが二または三以上であってもよい。
また、第二の状態は、同図(a)の符号(あ)の操作量から同図(a)の符号(き)の操作量まで発射特性図の線が二つの直線または三つ以上の直線であってもよい。また、第二の状態は、同図(a)の符号(あ)の操作量から同図(a)の符号(さ)の操作量まで発射特性図の線の傾きが二つ((き)から(さ)は傾斜0)であってもよい。また、第二の状態は、同図(a)の符号(あ)の操作量から同図(a)の符号(さ)の操作量まで発射特性図の線の傾きが三つまたは四つ以上であってもよい。
また、第二の状態の発射特性図の線は、第一の状態の発射特性図の線と同一の傾斜角度を含んでもよく該同一の傾斜角度は0でもよい。また、同図(a)の符号(ス)の発射強度は、発射強度設定部に入力される電圧値によって決定されるものであってもよい、また、第二の状態の発射特性図の線は、曲線を含んでもよい。また、第二の状態の発射特性図の線は、連続的であってもよい。また、第二の状態の発射特性図の線は、不連続的であってもよい。
また、第二の状態の発射特性図の線は、第一の状態の発射特性図の線と同一の傾斜角度を含んでもよく該同一の傾斜角度は0でもよい。また、同図(a)の符号(ス)の発射強度は、発射強度設定部に入力される電圧値によって決定されるものであってもよい、また、第二の状態の発射特性図の線は、曲線を含んでもよい。第二の状態の発射特性図の線は、連続的であってもよい。第二の状態の発射特性図の線は、不連続的であってもよい。
また、図17は、通常発射とターボ発射の特性を示したグラフの変形例であり、上記図11に対応する図である。図17(a)では、第二の発射特性(ターボ発射)のうちの発射特性TL1を、符号(あ)に示す操作量から符号(お)に示す操作量までの範囲にある場合の発射特性TL1aと、符号(お)に示す操作量から符号(く)に示す操作量までの範囲にある場合の発射特性TL1bで構成している。そして、前半部分の発射特性TL1aの傾きを、後半部分の発射特性TL1bの傾きよりも大きくしている。
一方、図17(b)では、第二の発射特性(ターボ発射)のうちの発射特性TL1を、符号(あ)に示す操作量から符号(お)に示す操作量までの範囲にある場合の発射特性TL1cと、符号(お)に示す操作量から符号(か)に示す操作量までの範囲にある場合の発射特性TL1dで構成している。そして、後半部分の発射特性TL1dの傾きを、前半部分の発射特性TL1cの傾きよりも大きくしている。
なお、本例では、符号(お)に示す操作量から第一の発射特性と第二の発射特性がともに傾きを変化させる例を示したが、第二の発射特性が第一の発射特性よりも小さい操作量で傾きを変化させてもよいし、第二の発射特性が第一の発射特性よりも大きい操作量で傾きを変化させてもよい。また、本例では、(き)の操作量よりも大きい操作量では第二の発射特性は発射強度が変化しない例を示したが、(き)の操作量から(さ)の操作量まで発射強度を変化(例えば、(ス)の発射強度よりも大きく)させてもよく、(お)の操作量から(さ)の操作量まで傾きを同じとしてもよく、(お)の操作量と(こ)の操作量で傾きを変化させてもよく、(お)の操作量から(さ)の操作量まで傾きを1または複数回変化させてもよい。また、本例では、第一の発射特性の傾きが3以上である例を示したが、第一の発射特性の傾きが一つでもよいし、二つでもよい。
<本発明に係る発射手段、発射制御手段について>
本発明に係る発射手段は、発射装置を含むものであってもよく、発射装置のみを含むものであってもよく、発射装置と発射制御手段を含むものであってもよく、発射装置と発射制御手段のみを含むものであってもよく、発射装置と発射制御手段と発射ハンドルを含むものであってもよく、発射装置と発射制御手段と発射ハンドルのみを含むものであってもよく、発射装置と発射制御手段と払出制御手段を含むものであってもよく、発射装置と発射制御手段と払出制御手段のみを含むものであってもよく、発射装置と発射制御手段と発射ハンドルと払出制御手段を含むものであってもよく、発射装置と発射制御手段と発射ハンドルと払出制御手段のみを含むものであってもよい。
また、払出制御手段と発射制御手段は、同じ基板に設けられるものであってもよく、払出制御手段が発射タイマ用クロックを生成してもよい。また、発射装置は、ロータリーソレノイドであってもよく、発射装置は、ソレノイドであってもよく、発射装置は、モーターであってもよい。
また、本発明に係る発射制御手段は、発射可能条件の成立があった場合に、遊技球を発射可能であり、発射可能条件は、発射許可信号がONであることを少なくとも含むものでもよく、発射可能条件は、発射停止スイッチがOFFであることを少なくとも含むものでもよく、発射可能条件は、タッチスイッチがONであることを少なくとも含むものでもよく、発射可能条件は、ハンドルが操作されていることを少なくとも含むものでもよく、発射可能条件は、異常を検知していないこと(例えば、断線検知がOFF)を含んでもよい。
また、発射制御手段は、発射許可信号がONである場合に、発射許可信号がONであることを示す信号の状態を所定時間(例えば50ms)変化させるものでもよい。また、ターボラッチ用クロックを生成するクロック生成部は、発射許可信号がONであることを示す信号をラッチするためのクロックを生成してもよい。
また、ターボラッチ用クロックを生成するクロック生成部は、発射停止スイッチがOFFであることを示す信号をラッチするためのクロックを生成してもよい。また、ターボラッチ用クロックを生成するクロック生成部は、タッチスイッチがONであることを示す信号をラッチするためのクロックを生成してもよい。
また、ターボラッチ用クロック、発射許可信号がONであることを示す信号をラッチするためのクロック、発射停止スイッチがOFFであることを示す信号をラッチするためのクロック、タッチスイッチがONであることを示す信号をラッチするためのクロックは、それぞれ別々のクロック生成部で生成されてもよいし、少なくとも複数は同じクロック生成部で生成されてもよい。
また、発射許可信号がONであることを示す信号の状態を変化させる時間は、ターボラッチ用クロックの1周期と同じであってもよいし小さくてもよいし大きくてもよい。また、発射制御手段は、発射停止スイッチがOFFである場合に、発射停止スイッチがOFFであることを示す信号の状態を所定時間(例えば50ms)変化させるものでもよい。
また、発射停止スイッチがOFFであることを示す信号の状態を変化させる時間は、ターボラッチ用クロックの1周期と同じであってもよいし小さくてもよいし大きくてもよい
・発射制御手段は、タッチスイッチがONである場合に、タッチスイッチがONであることを示す信号の状態を所定時間(例えば50ms)変化させるものでもよい。
また、タッチスイッチがONであることを示す信号の状態を変化させる時間は、ターボラッチ用クロックの1周期と同じであってもよいし小さくてもよいし大きくてもよい。
また、本例に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な位置に少なくとも設けられた第一の操作手段(例えば、ターボボタン804g)と、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、を備えた遊技台であって、第一の発射制御状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、第二の発射制御状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射制御状態は、前記第一の発射制御状態と少なくとも異なるものであり、前記発射手段は、少なくとも第一の期間において、前記第一の発射制御状態となるものであり、前記第一の期間とは、前記第一の操作手段が少なくとも操作されている期間(例えば、ターボボタン804gの押下操作が行われている期間)のことであり、前記発射手段は、少なくとも第二の期間において、前記第二の発射制御状態となるものであり、前記第二の期間とは、前記第一の操作手段が少なくとも操作されていない期間(例えば、ターボボタン804gの押下操作が行われていない期間)のことである、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の発射制御状態と第二の発射制御状態の切り替えを素早く行うことができる場合があり、発射に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。例えば、ターボボタンの1回の操作ごとに第一の発射制御状態と第二の発射制御状態の切り替えを行う場合、第一の発射制御状態から再び第一の発射制御状態に戻すまで最低でも2回の第一の操作手段の操作が必要であるが、本発明によれば、第一の操作手段の押下操作の有無で第一の発射制御状態と第二の発射制御状態の切り替えを行うことができ、(発射停止レバー804eと同様の操作で)第一の発射制御状態と第二の発射制御状態の切り替えを素早く行うことができる場合がある。
また、前記発射手段は、遊技者が操作可能な位置に少なくとも設けられた第二の操作手段(例えば、ダイヤル806)を備えたものであり、前記第一の期間とは、前記第二の操作手段が操作されている状態で記第一の操作手段が操作されている期間のことであり、前記第二の期間とは、前記第二の操作手段が操作されている状態で前記第一の操作手段が操作されていない期間のことであってもよい。
このような構成とすれば、第一の操作手段の操作有無に関連して第一の発射制御状態と第二の発射制御状態を切り替えることができる場合がある。
また、前記第二の操作手段が操作されていることを少なくとも検知可能な検知手段(例えば、タッチスイッチ804d)を備え、前記第一の期間とは、前記検知手段による検知がされている状態で前記第一の操作手段が操作されている期間のことであってもよい。
このような構成とすれば、発射が可能な時にのみ発射強度を変更できる場合がある。また、ターボボタンを使用した場合であっても、従来通り、遊技者にハンドル操作を確実に行わせることができる場合がある。
また、前記第二の操作手段が操作されていることを少なくとも検知可能な検知手段を備え、前記第一の期間とは、前記検知手段による検知がされている状態で記第一の操作手段が操作されている期間のことであり、前記第二の期間とは、前記検知手段による検知がされている状態で前記第一の操作手段が操作されていない期間のことであり、前記第一の期間とは、前記第二の操作手段が操作されている状態であっても、前記検知手段による検知がされていない期間を除いた期間のことであり、前記第二の期間とは、前記第二の操作手段が操作されている状態であっても、前記検知手段による検知がされていない期間を除いた期間のことであってもよい。
また、前記第二の操作手段は、第一の位置(例えば、初期位置)と第二の位置の間を少なくとも移動可能なものであり、前記検知手段は、遊技者が前記検知手段に触れていることを少なくとも検知可能なものであり、「前記第二の操作手段が操作されている状態であっても、前記検知手段による検知がされていない期間を除いた期間」とは、前記第二の操作手段が前記第一の位置を除く位置にいる状態で前記検知手段による検知がされない期間(例えば、ダイヤルの操作量が0ではない状態であって、単なる検知手段の故障、遊技者がハンドル固定でコイン等をハンドルにはさみ遊技者がハンドル(タッチセンサ)に触れない場合など)のことであってもよい。
このような構成とすれば、遊技者がしっかりとハンドルに触れているときのみ発射強度を変更可能であり、不用意に遊技球が発射されることを防止できる場合がある。また、ハンドル固定で手を放しているときは、発射を抑制できる。
また、前記第一の発射制御状態にある前記発射手段は、第一の発射強度(例えば、図11(a)の符号(ス)で示す発射強度)で遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射制御状態にある前記発射手段は、第二の発射強度(例えば、図11(a)の符号(キ)で示す発射強度)で遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射強度は、前記第二の操作手段の操作量に少なくとも応じた発射強度であり、前記第一の発射強度は、前記第二の操作手段の操作量が前記第二の発射強度と同じ状態(例えば、図11(a)の符号(き)で示す操作量)において、該第二の発射強度よりも少なくとも強い発射強度であってもよい。
このような構成とすれば、容易に発射強度の強弱を切り替えることができる場合がある。
また、前記第一の発射強度は、前記第二の操作手段の操作量に少なくとも応じた発射強度であってもよい。
また、前記発射手段は、遊技者が操作可能な位置に少なくとも設けられた第三の操作手段(例えば、発射停止レバー804e)を備えたものであり、前記第一の期間とは、前記第三の操作手段が操作されない期間のことであってもよい。
このような構成によれば、発射停止レバー(ストップボタン)の操作の有無により発射の実行可否を調整できる点では、ターボボタンを搭載した場合であっても従来通りであり、遊技者が操作に迷うことがない。
また、前記第三の操作手段は、前記第二の操作手段が操作されない場合は、遊技者が該第三の操作手段を操作しなかったとしても操作された状態とされるものであってもよい。
このような構成とすれば、ハンドルの回動操作を行った状態で、ターボボタンを操作することで初めて発射強度を変更できるので、従来の操作+ターボボタンの操作となる。つまり、遊技者にとって遊技操作が複雑になることを防止できる場合がある。
また、前記第二の操作手段は、第一の位置(例えば、初期位置)と第二の位置の間を少なくとも移動可能なものであり、「前記第一の操作手段が操作されない場合は、遊技者が該第三の操作手段を操作しなかったとしても操作された状態とされるもの」とは、前記第二の操作手段が、前記第一の位置に少なくとも位置する状態のことであってもよい。
このような構成とすれば、発射停止レバー(ストップボタン)の操作を発射条件とすることができる場合がある。
また、前記遊技台は、ぱちんこ機であり、演出表示を少なくとも実行可能な表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備え、前記第一の発射制御状態にある前記発射手段は、前記表示手段の正面視右側となる領域(遊技領域124の右側の領域)に遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射制御状態にある前記発射手段は、前記第二の操作手段の操作量に応じて前記表示手段の正面視右側となる領域に遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射制御状態にある前記発射手段は、前記第二の操作手段の操作量に応じて前記表示手段の正面視左側となる領域(遊技領域124の左側の領域)に遊技球を少なくとも発射可能なものであってもよい。
このような構成とすれば、手首の負担を軽減することができる場合がある(従来の第一の操作手段を使用しない右打ちは、第二の操作手段の回動操作量が多く、操作しにくい場合がある)。また、手首の負担を軽減するために第二の操作手段を握りなおす場合もあり、ターボボタンの操作により操作性を向上させることができる場合がある。
また、前記第二の発射制御状態にある前記発射手段は、前記第二の操作手段の操作量が第一の操作量よりも小さい場合に前記表示手段の左側となる領域に遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第一の発射制御状態にある前記発射手段は、前記第二の操作手段の操作量が第二の操作量よりも小さい場合に前記表示手段の左側となる領域に遊技球が少なくとも発射可能なものであり、前記第二の操作量は、前記第一の操作量よりも小さい操作量であってもよい。
このような構成とすれば、第一の操作手段の使用を遊技者が任意に選択可能となる場合がある。
また、前記第一の発射制御状態であることを少なくとも報知可能な報知手段(例えば、ターボ状態報知ランプ151)を備えてもよい。なお、報知手段は、ターボによる右打ちが行われている期間に報知可能であってもよく、ターボボタンを使用しない場合は右打ちであったとしても報知しなくてもよい。また、ターボボタンが使用されている状態であっても球が発射されていない場合は報知しなくてもよい。
また、前記発射手段は、遊技者による発射操作がなければ、遊技球を発射しないものであってもよい。
また、ターボボタンの採用は、二段階であってもよく、例えば、遊技者が操作できない設けられたスイッチによりターボの機能を許容するか否かを設定可能とし、前記スイッチが許容状態でありかつ、本発明の条件を満たした場合にターボになる構成であってもよい。また、ターボボタンは全体的に発射強度が弱くなるものであってもよいし、少なくとも一部のハンドル操作量に対応する範囲で弱くなるものであってもよい。
また、ターボボタンは、ストップスイッチと同じ押しボタン形式であるが、タッチセンサ等の別のものも適宜採用してもよく、押しボタン形式であってストップスイッチと同じ触感であってもよいし、異なる触感であってもよい。また、例えばハンドルユニットが可動式であり、可動状態が所定の状態になった場合にターボが機能する構成であってもよい(例えば、所定の稼働状態でターボに関するスイッチがオンになる構成であってもよい)。
また、本例に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技者が操作可能な位置に設けられた複数の操作手段と、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、を備えた遊技台であって、前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第一の操作手段(例えば、発射停止レバー804e)であり、前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第二の操作手段(例えば、ターボボタン804g)であり、前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第三の操作手段(例えば、ダイヤル806)であり、前記発射手段は、前記第一の操作手段が操作された場合は、遊技球を少なくとも発射しないものであり、第一の発射制御状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、第二の発射制御状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射制御状態は、前記第一の発射制御状態と少なくとも異なる状態であり、前記発射手段は、少なくとも第一の期間において、前記第一の発射制御状態となるものであり、前記第一の期間とは、前記第三の操作手段が少なくとも操作されている期間のことであり、前記発射手段は、少なくとも第二の期間において、前記第二の発射制御状態となるものであり、前記第二の期間とは、前記第二の操作手段と前記第三の操作手段が少なくとも操作されている期間のことであり、前記第一の操作手段は、第一の位置(例えば、図15(a)に示す、背面視右下の位置)に少なくとも設けられたものであり、前記第二の操作手段は、第二の位置(例えば、図15(a)に示す、背面視上側の位置)に少なくとも設けられたものであり、前記第二の位置は、前記第一の位置よりも少なくとも上方となる位置である、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、第一の操作手段(ハンドル)を操作しながら容易に第二の操作手段を操作できる場合があり、発射に特徴を持った遊技台を提供できる。
また、前記発射手段は、ハンドルユニット(例えば、発射ハンドル)を少なくとも含んで構成されたものであり、前記第一の操作手段は、前記ハンドルユニットに少なくとも設けられたものであり、前記第二の操作手段は、前記ハンドルユニットに少なくとも設けられたものであり、前記第三の操作手段は、前記ハンドルユニットに少なくとも設けられたものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の操作手段(ハンドル)を操作しながら、第二の操作手段により発射強度を容易に変更することができる場合がある。
また、前記第三の操作手段は、第一の凸部(例えば、第1操作部806d1)を少なくとも備えたものであり、前記第一の凸部は、前記第三の操作手段の操作に応じて第一の位置と第二の位置の間を少なくとも移動可能なものであり、前記第二の位置は、前記第三の操作手段を操作可能な範囲の最終位置となる場合における前記第一の凸部の位置であり、前記第一の操作手段は、前記第二の位置から見て第一の方向に少なくとも位置するものであり、前記第二の操作手段は、前記第二の位置から見て第二の方向に少なくとも位置するものであり、前記第二の方向は、前記第一の方向に対して前記第一の凸部を挟んで反対側となる方向であってもよい。
このような構成とすれば、第二の操作手段の操作を第一の操作手段を操作する指(例えば親指)と異なる指(例えば人差し指)で操作させることができる場合がある。
また、前記第一の位置は、前記第三の操作手段を操作しない場合における前記第一の凸部の位置であり、前記第一の操作手段は、前記第一の位置から見て第一の方向に少なくとも位置するものであり、前記第二の操作手段は、前記第一の位置から見て第二の方向に少なくとも位置するものであってもよい。
このような構成とすれば、発射状態で不用意に第三の操作手段(発射停止レバー)を操作することを防止できる場合がある。
また、前記第二の操作手段は、前記第一の位置と前記第二の位置との間で回動操作が少なくとも可能なものであり、前記第一の凸部が前記第二の位置となる状態における第一の方向とは、前記第一の凸部が前記回動操作に応じて前記第二の位置から前記第一の位置に向かう側の方向であってもよい。
また、前記第三の操作手段は、第二の凸部(例えば、第2操作部806d2)を少なくとも備えたものであり、前記第二の凸部は、前記第三の操作手段の操作に応じて第三の位置と第四の位置の間を少なくとも移動可能なものであり、前記第二の凸部は、前記第一の凸部が前記第一の位置となる状態において少なくとも第三の位置となるものであり、前記第二の凸部は、前記第一の凸部が前記第二の位置となる状態において少なくとも第四の位置となるものであり、前記第二の操作手段は、前記第三の位置から見て前記第二の方向に少なくとも位置するものであり、前記第二の操作手段は、前記第四の位置から見て前記第一の方向に少なくとも位置するものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の凸部と第二の凸部の間に置く指により、ハンドルを握りながら第二の操作手段(ターボボタン)を容易に操作させることができる場合がある。また、初期状態で第二の操作手段(ターボボタン)をの位置を確認しやすい場合がある。
また、前記遊技台は、ぱちんこ機であり、演出表示を少なくとも実行可能な表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備え、前記第一の発射制御状態にある前記発射手段は、前記第三の操作手段の操作量が第一の操作量となる場合(以下、「第一の場合」という。)に前記表示手段の左側となる領域に遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第一の凸部は、前記第一の場合に少なくとも第五の位置となるものであり、前記第二の凸部は、前記第二の場合に少なくとも第六の位置となるものであり、前記第二の操作手段は、前記第五の位置から見て前記第二の方向に少なくとも位置するものであり、前記第二の操作手段は、前記第六の位置から見て前記第一の方向に少なくとも位置するものであってもよい。
このような構成とすれば、左打ちの状態で第一の凸部と第二の凸部の間にターボボタンが位置するので、操作しやすい場合がある。
また、前記第三の操作手段は、略半球体状の本体部を少なくとも備えたものであり、前記第一の操作手段は、前記本体部における頂上からの距離が第一の距離であり、前記第二の操作手段は、前記本体部における頂上からの距離が第二の距離であり、前記第二の距離は、前記第一の距離よりも少なくとも長い距離であってもよい。
このような構成とすれば、右手で第一の操作手段(ハンドル)の操作を行う場合は、一般的に第一の凸部の左側に親指を接触させる(人差し指も低頻度ながらあり得る)。つまり、第三の操作手段(発射停止レバー)を親指(や人差し指)で操作する場合には、第二の操作手段(ターボボタン)は人差し指(や中指)で操作する可能性が高いので、第一の操作手段(ハンドル)の球体形状の頂上部分からの距離が指の長さに合わせられることになり、、第二の操作手段(ターボボタン)の操作性が向上する場合がある。
また、前記第三の操作手段は、複数の凸部を備えたものであり、前記複数の凸部のうちの少なくとも一つは、前記第一の凸部であり、前記複数の凸部のうちの少なくとも一つは、前記第二の凸部であり、前記第一の凸部は、前記第二の凸部と少なくとも隣り合う凸部であり、前記第一の凸部は、前記第三の操作手段が操作されていない状態において、前記第一の操作手段に少なくとも一番近い凸部であってもよい。
また、ターボボタンの押下方向は発射停止レバーの押下方向と異なるものでもよい。この場合、発射強度を上げる機能と、発射を止める機能はほぼ反対の機能であり、操作の感触や外郭形状だけでなく、操作方向も異ならせることで誤操作を防止できる場合がある。
また、上記凸部については、3つ以上の複数であってもよい。また、本例のハンドル内の発光手段は、ターボ機能が作動中であることを報知するために使用してもよいし、別の発光手段等で報知してもよい。また、ターボボタンを演出ボタンとして使用してもよい。
<発射ハンドルの変形例>
次に、上述の発射ハンドル134の変形例について説明する。本発明に係る遊技台は、上述の発射ハンドル134に代えて、以降に説明する発射ハンドルを備えたものであってもよい。
<発射ハンドルの変形例/変形例1>
図18は、変形例1に係る発射ハンドル860を備えた遊技台の正面図であり、図19は、発射ハンドル860による報知の一例を示した図である。
この発射ハンドル860のハンドルカバー862には、文字や図形などからなる図柄が施されており、当該図柄により、ターボボタン864の位置を示唆する報知(ハンドル報知)を行うように構成されている。本例では、「TURBO」の文字と、矢印を模した図形からなる図柄が施されたシールをハンドルカバー862に貼付し、このシールを用いてハンドル報知を行う例を示すが、例えば、図柄をハンドルカバー862に彫ってもよいし、図柄をハンドルカバー862に印刷してもよい。また、図柄の態様は、文字や図形に限定されず、記号や模様などを施してもよい。
例えば、図19(a)に示す例では、発射ハンドル860の非操作時(発射ハンドル860の操作を行っていない時、または、発射ハンドル860の操作を行っているがターボボタン864を押下操作していない時)は、ハンドルカバー862のシールに施された矢印の先端が、ターボボタン864の方向を指すように構成することで、ターボボタン864の位置を遊技者に示唆するハンドル報知を行っている。
一方、発射ハンドル134のターボ時(ターボボタン864を押下操作した時)は、ハンドルカバー862のシールに施された矢印の先端が、ターボボタン864以外の方向を指すように構成することで、ターボボタン864が押下操作されていること(ターボボタン864の操作が受け付けられていること)を遊技者に示唆するハンドル報知を行っている。
このようなハンドル報知を行えば、遊技者は、非操作時にはターボボタン864の位置を確実に知ることができ、ターボボタン864の存在を知らなかった場合でも存在に気づくことができる。また、ターボ時にはターボボタン864の押下操作が受け付けられていることを容易に確認することができ、安心感を得ることができる上に、ハンドルカバー862のシールに施された矢印の先端がターボボタン864以外の方向を指すように構成することで、ターボボタン864を押下操作している最中も遊技者の手によって視認性が阻害されることが少なく、ハンドル報知の視認性を高めることができる。
また、図19(b)に示す例では、発射ハンドル860の非操作時(発射ハンドル860の操作を行っていない時、または、発射ハンドル860の操作を行っているがターボボタン864を押下操作していない時)は、ハンドルカバー862のシールに施された矢印の先端が、ターボボタン864以外の方向を指すように構成することで、ターボボタン864が押下操作されていないこと(ターボボタン864の操作が受け付けられていないこと)を遊技者に示唆するハンドル報知を行っている。
一方、発射ハンドル134のターボ時(ターボボタン864を押下操作した時)は、ハンドルカバー862のシールに施された矢印の先端が、ターボボタン864の方向を指すように構成することで、ターボボタン864が押下操作されていること(ターボボタン864の操作が受け付けられていること)を遊技者に示唆するハンドル報知を行っている。
このように、ターボボタン864が備えられている位置を少なくとも報知可能な報知手段を備えれば、非操作時における発射ハンドル134のデザイン性を高めることができるとともに、遊技者は、ターボ時にはターボボタン864の押下操作が受け付けられていることを容易に確認することができ、安心感を得ることができる。また、遊技者が分かりやすく、誤作動を防止することができる場合がある。
なお、本例の報知手段は、本体枠にシール等でターボボタンの位置を報知するものでよいし、本体枠のランプ等の諧調制御でターボボタンの位置を報知するものでもよいし、ハンドルの球体状の部分にシール等でターボボタンの位置を報知するものでもよく、表示手段や音声によるものでもよい。また、報知は、デモ中等の非遊技状態、ダイトモなどの設定中、演出の一部などで行ってよい。また、ターボボタン自体に機能が分かるように報知してもよい。
<発射ハンドルの変形例/変形例2>
図20(a)は、変形例2に係る発射ハンドル870の外観斜視図であり、同図(b)は、発射ハンドル870の分解斜視図である。図21(a)〜(c)は、発射ハンドル870の操作の一例を示した図である。
この発射ハンドル870は、上述の発射ハンドル134のターボボタン804gおよびターボスイッチ804hに代えて、ターボボタン870gおよびターボスイッチ870hを適用したものである。
上述のターボボタン804gは、ハンドルベース802の大径部812の背面に斜め上を向けて配置し、発射ハンドル134の軸心方向(発射ハンドル134の長手方向)に対して斜め方向にスライド可能に構成されている。このため、遊技者がターボボタン804gの押下操作を行う場合には、ターボボタン804gを手前斜め下方に押し込む操作が必要である。
これに対して、変形例のターボボタン870gは、ハンドルベース802の小径部810上面であってダイヤル806に近い位置に真上に向けて配置し、発射ハンドル870の軸心に対して垂直方向(発射ハンドル134の短手方向)にスライド可能に構成されている。このため、遊技者がターボボタン870gの押下操作を行う場合には、図21(a)に示すように、ターボボタン870gを真下に押し込む操作が必要である。
このように、変形例の発射ハンドル870では、ターボボタン870gを、ハンドルベース802の小径部810上面であってダイヤル806に近い位置に真上に向けて配置し、真下にスライド可能に構成しているため、図21(a)に示すように、ダイヤル806を握っている場合でも遊技者の指がターボボタン870gに伸ばしやすく、ターボボタン870gの押下操作がしやすい。このため、上述の発射ハンドル134よりも、さらに操作性を高めることができる。
また、ターボボタン870gの台座を兼ねるターボスイッチ870hを箱状体としているため、図21(b)に示すように、ターボボタン870gの押下操作を行っていない非操作時において、ダイヤル806を握ったままターボスイッチ870hの右側面に指(本例では、人差し指)を引っ掛けることができ、ダイヤル806の状態を容易かつ確実に保持できる場合がある。また、台座を兼ねるターボスイッチ870g自体の形状により、ターボスイッチ870gの配置場所を報知できる場合がある。
また、図21(c)に示すように、ダイヤル806を最大操作量、回転させた場合には、第1操作部806d1がターボボタン870gよりも左側に位置することになるが、第1操作部806d1に引っ掛ける指(通常は親指)とターボボタン870gとの間の距離を確保することができるため、ターボボタン870gを誤って押下操作してしまうような誤操作を未然に防止することができる。
なお、図示はしないが、本例では、ターボスイッチ870hと制御部を接続するハーネスを、ハンドルベース802の内側空間に引き込んだ後、他のハーネスとともにハンドルベース802の後方から引き出すように構成している。しかしながら、ターボスイッチ870hの台座部分の長さをハンドルベース802の後端まで延長し、ターボスイッチ870hと制御部を接続するハーネスを、ターボスイッチ870hの内側空間に引き込んで後方から引き出すように構成してもよい。
このような構成とすれば、ターボボタン870gとターボスイッチ870hをユニット化することができ、ターボボタン870gとターボスイッチ870hの部品交換などを容易に行うことができる場合がある。
<発射装置の発射特性の変形例>
次に、発射装置844の発射特性の変形例について詳細に説明する。
<発射ハンドルの発射特性の変形例/変形例1>
図22(a)は、変形例1に係る通常発射とターボ発射の特性を示したグラフであり、上記図11に対応するグラフである。上記図11に示した発射特性では、第一の発射特性(通常発射)NLの最大操作量(符号(さ)に示す操作量)に対応する発射強度を、符号(シ)で示す発射強度に設定し、第二の発射特性(ターボ発射)TLの最大操作量の発射強度を、符号(ス)で示す発射強度に設定しており、第二の発射特性(ターボ発射)の最大操作量の発射強度の方を大きくしていた。
これに対して、本例では、図22(a)に示すように、第一の発射特性(通常発射)NLaの最大操作量H1に対応する発射強度S1と、第二の発射特性(ターボ発射)TLbの最大操作量H1の発射強度S1を、同一の発射強度に設定している。
<発射装置の発射特性の変形例/変形例2>
図22(b)は、変形例2に係る通常発射とターボ発射の特性を示したグラフであり、上記図11に対応するグラフである。本例では、図22(b)に示すように、第一の発射特性(通常発射)NLbの最大操作量H4に対応する発射強度S2が、第二の発射特性(ターボ発射)TLbの最大操作量H4の発射強度S3よりも大きくなるように設定している(S2>S3)。
また、本例では、操作量が0〜H2の範囲内では、第一の発射特性(通常発射)NLbの発射強度が、第二の発射特性(ターボ発射)の発射強度よりも大きくなるように設定し、操作量がH2〜H3の範囲内では、第一の発射特性(通常発射)NLbの発射強度が、第二の発射特性(ターボ発射)の発射強度よりも小さくなるように設定し、操作量がH3〜H4の範囲内では、第一の発射特性(通常発射)NLbの発射強度が、第二の発射特性(ターボ発射)TLbの発射強度よりも大きくなるように設定している。これにより、第一の発射特性(通常発射)NLbのグラフと第二の発射特性(ターボ発射)TLbのグラフが、操作量H2に対応する交点C1と、操作量H3に対応する交点C1の2点で交差するように構成している。
なお、本例では、操作量がH3〜H4の範囲内では、第一の発射特性(通常発射)NLbの発射強度を操作量に比例して上昇させるように構成したが、第二の発射特性(ターボ発射)と同様に、操作量がH3〜H4の範囲内における発射強度を一定としてもよい。
<発射装置の発射特性の変形例/変形例3>
図23(a)は、変形例3に係る通常発射とターボ発射の特性を示したグラフであり、上記図11に対応するグラフである。上記図11に示した発射特性では、第一の発射特性(通常発射)NLの最小操作量(符号(あ)に示す操作量=0)に対応する発射強度を、符号(ウ)で示す発射強度に設定し、第二の発射特性(ターボ発射)TLの最大操作量の発射強度を、符号(イ)で示す発射強度に設定しており、第二の発射特性(ターボ発射)の最大操作量の発射強度の方を小さくしていた。
これに対して、本例では、図23(a)に示すように、第一の発射特性(通常発射)NLcの最小操作量H1(=0)に対応する発射強度S3と、第二の発射特性(ターボ発射)TLcの最小操作量H1(=0)の発射強度S3を、同一の発射強度に設定している。
<発射装置の発射特性の変形例/変形例4>
図23(b)は、変形例4に係る通常発射とターボ発射の特性を示したグラフであり、上記図11に対応するグラフである。本例では、図23(b)に示すように、第一の発射特性(通常発射)NLdの最小操作量H6(=0)に対応する発射強度S5が、第二の発射特性(ターボ発射)TLdの最小操作量H6(=0)の発射強度S4よりも小さくなるように設定している(S4>S5)。
また、本例では、最小操作量H6〜最大操作量H7のすべての範囲(発射ハンドル操作可能範囲)内において、第一の発射特性(通常発射)NLdの発射強度が、第二の発射特性(ターボ発射)TLdの発射強度よりも小さくなるように設定しており、第一の発射特性(通常発射)NLbのグラフと第二の発射特性(ターボ発射)TLbのグラフが交差しないように構成している。
<発射装置の発射特性の変形例/変形例5>
図24(a)は、変形例5に係る通常発射とターボ発射の特性を示したグラフであり、上記図11に対応するグラフである。本例では、図24(a)に示すように、最小操作量H8〜最大操作量H9のすべての範囲(発射ハンドル操作可能範囲)内において、第二の発射特性(ターボ発射)TLeの発射強度が、第一の発射特性(通常発射)NLeの発射強度よりも所定量αだけ大きくなるように設定しており、第一の発射特性(通常発射)NLeのグラフと第二の発射特性(ターボ発射)TLeのグラフが交差しないように構成している。
<発射装置の発射特性の変形例/変形例6>
図24(b)は、変形例6に係る通常発射とターボ発射の特性を示したグラフであり、上記図11に対応するグラフである。本例では、図24(b)に示すように、発射ハンドル操作可能範囲内における第一の範囲(本例では、最小操作量H10〜操作量H11の範囲)において、第二の発射特性(ターボ発射)TLfの発射強度が、第一の発射特性(通常発射)NLfの発射強度よりも所定量αだけ大きくなるように設定し、発射ハンドル操作可能範囲内における第二の範囲(本例では、操作量H11〜最大操作量H12の範囲)において、第二の発射特性(ターボ発射)TLfの発射強度が、第一の発射特性(通常発射)NLfの発射強度よりも所定量β(β<α)または所定量β未満の量だけ大きくなるように設定しており、第一の発射特性(通常発射)NLeのグラフと第二の発射特性(ターボ発射)TLeのグラフが交差しないように構成している。
<発射制御基板の変形例>
次に、図25を用いて、上述の発射制御基板174の変形例について詳細に説明する。なお、図25は、変形例に係る発射制御基板890の回路図であり、上記図9に対応する回路図である。
本例では、上記図9に示した回路に加えて、図25において点線で囲った部分の回路を追加・変更することで、遊技者がターボボタン804gの押下操作を途中で止めた場合でも、ダイヤル806に触れている限り、ターボボタン408gの押下操作を有効にする機能を追加している。
具体的には、図25に示すように、変形例に係る発射制御基板890は、フリップフロップ回路からなる記憶部892(IC10)を備えている。この記憶部893のクロック信号入力端子2CKには、コネクタCN2から入力する発射強度切替スイッチ信号が入力され、クリア信号入力端子2CLRには、コネクタCN2から入力するタッチスイッチ信号が入力されている。そして、コネクタCN2から入力するタッチスイッチ信号がローレベルの場合(遊技者がダイヤル806に触れている場合)には、発射強度切替スイッチ信号を記憶(保持)し、記憶した信号を出力信号端子1Q及び/1Qに出力するように構成している。
記憶部892の出力信号端子1Qから出力される信号がハイレベルの信号の場合(発射強度切替スイッチ信号がハイレベル信号の場合)には、FET回路がオンとなることで、ゲイン調整部174d2およびバイアス調整部174d3の機能がオンとなり、球の発射特性が第二の発射特性(ターボ発射)となる。一方、記憶部892の出力信号端子1Qから出力される信号がハイレベルの信号の場合(発射強度切替スイッチ信号がローレベルの信号の場合)には、FET回路がオフとなることで、ゲイン調整部174d2およびバイアス調整部174d3の機能がオフとなり、球の発射特性が第一の発射特性(通常発射)となる。
また、記憶部892の出力信号端子/1Qから出力される信号は、発射強度切替スイッチ信号のオン/オフに同期してFET回路(Q4)をオン/オフする。これにより、FET回路(Q4)から払出制御基板170に対して、発射強度切替スイッチ信号のオン/オフ状態を示す信号(発射強度状態信号)がコネクタCN4を通じて払出制御基板170に出力される。
<複数のターボボタンを備えた発射ハンドル>
次に、図26を用いて、複数のターボボタンを備えた発射ハンドル900について説明する。なお、図26(a)〜(c)は、ターボボタンを複数備えた発射ハンドル900の背面図であり、同図(d)は、同図(a)の状態を側面から側面図である。
この発射ハンドル900は、第1ターボボタン902と、この第1ターボボタン902と同形状の第2ターボボタン904の2つを備えている。なお、ターボボタンの数は1つまたは2つに限定されず、3つ以上のターボボタンを備えていてもよい(以下、同様)。
第1ターボボタン902は、背面視で第2ターボボタン904の右側の位置であって、ハンドルベース802の外縁近傍に配設され、第2ターボボタン904は、背面視で第1ターボボタン902の左側の位置であってハンドルベース802の外縁から少し離れた位置に配設されている。また、発射停止レバー905は、背面視でハンドルベース904の右下に配設されている。
同図(a)、(d)に示すように、発射ハンドル900の先端部Pを基準点とした場合、先端部Pから発射停止レバー905までの最短距離L1、先端部Pから第1ターボボタン902までの最短距離L2、および、先端部Pから第2ターボボタン904までの最短距離L3の関係は、距離L1<距離L2<距離L3の関係にあり、一般的な遊技者の指の長さの関係、すなわち、親指の長さ<人差し指の長さ<中指の長さの関係に対応している。
このため、遊技者は、発射停止レバー905の操作を親指で行い、第1ターボボタン902の操作を人差し指で行い、第2ターボボタン904の操作を中指で行うことで、3種類の操作手段を確実かつ容易に操作することが可能で、発射ハンドル900の操作性を飛躍的に高めることができる。
また、詳細は後述するが、第1ターボボタン902が押下操作された場合には、上述の第一の発射特性(通常発射)よりも発射強度が強く、かつ、後述する第三の発射特性(強ターボ発射)よりも発射強度が弱い第二の発射特性(弱ターボ発射)にしたがって球が発射される。一方、第2ターボボタン904が押下操作された場合には、上述の第一の発射特性(通常発射)及び第二の発射特性(弱ターボ発射)よりも発射強度が強い第三の発射特性(強ターボ発射)にしたがって球が発射される。なお、本例における第1、第2ターボボタン902、904の形状を、上記図21を用いて説明した、台座を有するターボボタンの構造としてもよく、このような構造を採用すれば、操作性の向上やターボボタンの存在を報知することができるという効果が得られる場合がある。
図26(a)は、第1ターボボタン902および第2ターボボタン904を押下操作せず、かつ、発射ハンドル900が初期位置にあるときの発射ハンドル900の背面図である。
この初期位置では、第1ターボボタン902および第2ターボボタン904は、発射停止レバー804eよりも高い位置にあり、どちらも第1操作部906d1および第2操作部906d2よりも背面視で左側に位置している。遊技者が発射ハンドル900を通常の握り方で握った場合、人差し指は第1操作部906d1と第2操作部906d2の間に位置するため、この初期位置では、人差し指を使って第1ターボボタン902または第2ターボボタン904を押下操作することは困難である。
図26(b)は、発射ハンドル900を時計方向に所定の操作量だけ回転させ、かつ、第1ターボボタン902を人差し指で押下操作したときの発射ハンドル900の背面図である。
この位置では、第1ターボボタン902は、第1操作部906d1と第2操作部906d2との間であって第1操作部906d1よりも第2操作部906d2に近い場所に位置している。遊技者が発射ハンドル900を通常の握り方で握った場合、人差し指は第1操作部906d1と第2操作部906d2の間であって第2操作部906d2に近い場所に位置するため、この位置では、人差し指を移動させれば人差し指を使って第1ターボボタン902を押下操作することは容易である。
しかしながら、親指は第1ターボボタン902から離れた第1操作部906d1の背面視右側面に位置するため、親指を使って第1ターボボタン902を押下操作することは困難であり、中指は第1ターボボタン902から離れた第2操作部906d2の背面視左側面に位置するため、中指を使って第1ターボボタン902を押下操作することも困難である。
図26(c)は、発射ハンドル900を時計方向に所定の操作量だけ回転させ、かつ、第2ターボボタン904を中指で押下操作したときの発射ハンドル900の背面図である。
この位置では、第2ターボボタン902は、第2操作部906d2の背面視左側に位置している。遊技者が発射ハンドル900を通常の握り方で握った場合、中指は第2操作部906d2の背面視左側に位置するため、この位置では、中指を移動させれば中指を使って第2ターボボタン904を押下操作することは容易である。
しかしながら、親指は第2ターボボタン904から離れた第1操作部906d1の背面視右側面に位置するため、親指を使って第2ターボボタン904を押下操作することは困難であり、人差し指は第2操作部906d2の背面視右側に位置するため、人差し指を使って第2ターボボタン904を押下操作することも困難である。
<複数のターボボタンを備えた発射ハンドル/変形例>
図27(a)は、形状の異なるターボボタンを2つ備えた発射ハンドル910の背面図である。この発射ハンドル910は、第1ターボボタン912と、この第1ターボボタン912と形状が異なる第2ターボボタン914の2つを備えている。本例では、第1ターボボタン912を背面視円形形状にしているのに対して、第2ターボボタン914を背面視菱形形状としている。
同形状のターボボタンを発射ハンドルの背面に複数配設した場合、遊技者が操作を誤る可能性があるが、本例によれば、第1ターボボタン912と第2ターボボタン914を触感で判別することが可能となるため、遊技者の操作ミスを防ぐことができ、遊技者の遊技意欲を減退させることがない。
なお、本例では、複数のターボボタンの各々の形状を異ならせる例を示したが、各々の大きさを異ならせてもよいし、各々の突出量を異ならせてもよいし、各々の操作感覚を異ならせてもよいし、各々の材質や触感を異ならせてもよい。
図27(b)は、2つのターボボタンを第1操作部916d1と第2操作部916d2の間に並べて配設した発射ハンドル920の背面図である。この発射ハンドル920は、第1ターボボタン922と、この第1ターボボタン922と同形状の第2ターボボタン924の2つを備えている点では、上述の発射ハンドル900と同様であるが、第1ターボボタン922と第2ターボボタン924を第1操作部916d1と第2操作部916d2の間に並べて配設している点が異なっている。
本例によれば、第1ターボボタン922と第2ターボボタン924を一本の指(例えば、人差し指)で操作することが可能で、操作手段の操作性を高めることができる。
<複数のターボボタンを備えた発射ハンドル/発射制御基板>
次に、図28を用いて複数のターボボタンを備えた発射ハンドルの発射制御基板930の内部構成について詳細に説明する。なお、図28は、発射制御基板930の内部構成を示したブロック図であり、上記図8に対応するブロック図である。
図28に示すように、発射制御部930は、入力条件設定部174a、クロック発生部174b、発射カウンタ部174c、発射特性設定部174d、発射強度設定部174e、および、定電流制御部174fを有する点では上述の発射制御部174と同じであるが、発射特定設定部174dが、第1ターボスイッチ932と第2ターボスイッチ934から入力する発射強度切替スイッチ信号に基づいて、第一の発射特性(通常発射)、第二の発射特性(弱ターボ発射)、または、第三の発射特性(強ターボ発射)のいずれかを選択する制御を行う点が異なっている。
第1ターボスイッチ932は、上述の発射ハンドル900の第1ターボボタン902が押下操作されたか否かを検出することが可能であり、本例では、第1ターボボタン902が遊技者によって押下操作されていない場合には、ローレベルの発射強度切替スイッチ信号を外部に出力し、第1ターボボタン902が遊技者によって押下操作されている場合には、ハイレベルの発射強度切替スイッチ信号を発射制御部に出力する。
また、第2ターボスイッチ934は、上述の発射ハンドル900の第2ターボボタン904が押下操作されたか否かを検出することが可能であり、本例では、第2ターボボタン904が遊技者によって押下操作されていない場合には、ローレベルの発射強度切替スイッチ信号を外部に出力し、第2ターボボタン904が遊技者によって押下操作されている場合には、ハイレベルの発射強度切替スイッチ信号を発射制御部に出力する。なお、第1ターボスイッチ932と第2ターボスイッチ934の両方が押下操作された場合には、いずれか一方の押下操作のみを受付けるようにしてもよい。
発射制御基板930の発射特性設定部174dは、入力条件設定部174aの信号ラッチ部174a3によってラッチされた発射強度切替スイッチ信号に基づいて、第一の発射特性(通常発射)、第二の発射特性(弱ターボ発射)、または、第三の発射特性(強ターボ発射)のいずれかを選択する制御を行う。
<複数のターボボタンを備えた発射ハンドル/発射制御基板>
次に、図29を用いて、発射ハンドル900の発射特性について詳細に説明する。なお、図29は、通常発射、弱ターボ発射、および強ターボ発射の特性を示したグラフであり、上記図11に対応するグラフである。
本例の通常発射の発射特性NLは、上記図11の符号NLで示す通常発射の発射特性と同じであり、本例の強ターボ発射の発射特性TLsは、上記図11の符号TLで示すターボ発射の発射特性と同じであるため、その説明は省略する。
本例の弱ターボ発射の発射特性TLwは、傾斜部分の発射特性TLw1では、強ターボ発射の発射特性TLs1よりも発射強度が緩やかに変化するように設定されており、続く水平部分の発射特性TLw2では、強ターボ発射の発射特性TLs2よりも大きな操作量になった場合に最大発射強度に達するように設定されている。
<複数のターボボタンを備えた遊技台>
次に、図30を用いて、複数のターボボタンを備えた遊技台について説明する。なお、図30は、複数のターボボタンを備えた遊技台の正面図である。
この遊技台は、上記図18および図19を用いて説明した発射ハンドル860が備えるターボボタン864とは別に、前面枠扉106の前面に第2ターボボタン893を備えている。ターボボタン864は、発射ハンドル860の発射特性を上述の通常発射からターボ発射(または、ターボ発射から通常発射)に切り替えるための操作手段であり、もう一つの第2ターボボタン893は、発射ハンドル860の発射特性を上述の通常発射からターボ発射(または、ターボ発射から通常発射)に切り替えるための操作手段であり、本例では、どちらも同じ機能を有している。
なお、ターボボタン864と第2ターボボタン893の機能を異ならせてもよく、例えば、一方を、上述の通常発射から弱ターボ発射(または、弱ターボ発射から通常発射)に切り替えるための操作手段とし、他方を上述の通常発射から強ターボ発射(または、強ターボ発射から通常発射)に切り替えるための操作手段としてもよい。また、第2ターボボタン893の配設場所も特に限定されず、例えば、遊技台の本体104に配設してもよいし、前面枠扉106に配設されたチャンスボタン136の隣に配設してもよい。
本例によれば、一方のターボボタンと他方のターボボタンが同一の機能を有する場合には、遊技者が操作しやすいターボボタンを任意に選択することができ、遊技者の利便性を高めることができる場合がある。また、一方のターボボタンと他方のターボボタンが異なる機能を有する場合には、押し間違えなどの誤操作を防止することができる場合がある。
以上説明したように、本例に係る遊技台は、遊技者が操作可能な位置に設けられた複数の操作手段と、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、を備えた遊技台であって、第一の発射制御状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、第二の発射制御状態(例えば、第二の発射特性(弱ターボ発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、第三の発射制御状態(例えば、第三の発射特性(強ターボ発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第一の操作手段(例えば、ハンドル806)であり、前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第二の操作手段(例えば、第1ターボボタン902)であり、前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第三の操作手段(例えば、第2ターボボタン904)であり、前記発射手段は、少なくとも第一の期間において、前記第一の発射制御状態となるものであり、前記第一の期間とは、前記第一の操作手段が少なくとも操作されている期間のことであり、前記発射手段は、少なくとも第二の期間において、前記第二の発射制御状態となるものであり、前記第二の期間とは、前記第一の操作手段と前記第二の操作手段が少なくとも操作されている期間のことであり、前記発射手段は、少なくとも第三の期間において、前記第三の発射制御状態となるものであり、前記第三の期間とは、前記第一の操作手段と前記第三の操作手段が少なくとも操作されている期間のことである、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、第二の操作手段、第三の操作手段を用いて、通常である第一の発射制御状態から複数の発射制御状態(第二の発射制御状態、第三の発射制御状態)に容易に調整できる場合があり、発射に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。
なお、本発明に係る「発射手段」は「遊技球を少なくとも発射可能なもの」であればよく、上記実施例の発射装置844のように、発射停止レバー804eの押下操作などによって一時的に遊技球が発射不能になるが、発射停止レバー804eの押下操作の解除によって遊技球が発射可能になるものも当然に含まれる。
また、前記第一の発射制御状態にある前記発射手段は、第一の発射強度で遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射制御状態にある前記発射手段は、第二の発射強度で遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第三の発射制御状態にある前記発射手段は、第三の発射強度で遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第一の発射強度は、前記第一の操作手段の操作量に少なくとも応じた発射強度であり、前記第二の発射強度は、前記第一の操作手段の操作量が前記第一の発射強度と同じ状態において、該第一の発射強度よりも少なくとも強い発射強度であり、前記第三の発射強度は、前記第一の操作手段の操作量が前記第一の発射強度と同じ状態において、該第一の発射強度よりも少なくとも強い発射強度であり、前記第三の発射強度は、前記第一の操作手段の操作量が前記第二の発射強度と同じ状態において、該第二の発射強度よりも少なくとも強い発射強度であってもよい(例えば、図30の発射特性NL、TLw、TLsを参照)。
このような構成とすれば、通常の発射強度よりも強い発射強度を容易に選択できる場合がある。
また、前記第二の操作手段は、前記第三の操作手段と一体的に構成されたものであり、前記発射手段は、前記第二の操作手段における第一の操作により前記第二の発射強度で遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記発射手段は、前記第二の操作手段における第二の操作により前記第三の発射強度で遊技球を少なくとも発射可能なものであってもよい。
このような構成とすれば、発射強度に関する操作手段を極力減らすことができ、操作性が向上する場合がある。遊技者は、遊技中は表示手段等に興味を持つ傾向にあるため、操作手段の位置を確認しない場合がある。つまり、操作手段の数を不用意に多くしないことにより操作性が向上する場合がある。
また、前記第二の操作は、前記第一の操作が行われた後で少なくとも実行可能な操作であってもよい(例えば、ターボボタンを第一の回数操作→弱(強)ターボ→ターボボタンを第二の回数操作→強(弱)ターボ。または、ターボボタンを第一の時間押し続ける→弱(強)ターボ→ターボボタンを第二の時間押し続ける→強(弱)ターボ)。
このような構成とすれば、一つの操作手段で段階的に発射強度を変更することができる場合がある。また、第一の操作(弱ターボ)経由で第二の操作(強ターボ)に移行可能なため、ターボボタンを使用しない場合(通常の回動操作量に応じて徐々に発射強度が大きくなる)と類似した発射強度の移行を行うことができるので、遊技者にとって分かりやすい場合がある。
また、前記第一の操作は、前記第二の操作が行われた後で少なくとも実行可能な操作であってもよい(例えば、ターボボタンを第一の回数操作→弱(強)ターボ→ターボボタンを第二の回数操作→強(弱)ターボ。または、ターボボタンを第一の時間押し続ける→弱(強)ターボ→ターボボタンを第二の時間押し続ける→強(弱)ターボ)。
このような構成とすれば、遊技状態によっては、とにかくまず強く発射したい場合(例えば、特図2優先変動で左打ちから右打ちに変更する場合に、相対的に不利な大当りとなる振り分けが多い特図1の入賞を避けたい場合など)があり、先に第二の操作(強ターボ)にすることで遊技者が操作しやすい場合がある。
また、前記第二の操作手段は、前記第三の操作手段と別体で構成されたものであってもよい。
このような構成とすれば、一体のものと比較して回数や時間等の複雑な操作を必要とせず、低コスト化などを実現できる場合がある。
また、前記発射手段は、ハンドルユニット(例えば、発射ハンドル134)を少なくとも含んで構成されたものであり、前記ハンドルユニットは、本体に対して固定的に設けられた固定部(例えば、ハンドルベース802)を少なくとも含んで構成されたものであり、前記第一の操作手段は、前記固定部に対して少なくとも回動可能に設けられたものであり、前記第二の操作手段は、前記固定部に少なくとも設けられたものであり、前記第三の操作手段は、前記固定部に少なくとも設けられたものであってもよい。
このような構成とすれば、第二、第三の操作手段(ターボボタン)が、固定部に集中的に配置される構成のため、操作に迷うことが少なく、遊技者が操作しやすい場合がある。
また、前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第四の操作手段(発射停止レバー804e)であり、前記第四の操作手段は、前記固定部に少なくとも設けられたものであり、前記第二の操作手段は、前記第一の操作手段の回動方向に沿った距離であって、前記第四の操作手段からの距離が第一の距離となる位置に少なくとも設けられたものであり、前記第三の操作手段は、前記第一の操作手段の回動方向に沿った距離であって、前記第四の操作手段からの距離が第二の距離となる位置に少なくとも設けられたものであり、前記第一の距離は、前記第二の距離よりも近いものでもよい。
このような構成とすれば、第三の操作手段(強ターボ)よりも第二の操作手段(弱ターボ)の方を先に機能させやすい場合があり、発射強度の順に操作させやすい場合がある。また、ターボボタンを使用しない場合(通常の回動操作量に応じて徐々に発射強度が大きくなる)と類似した発射強度の移行を行うことができるので、遊技者にとって分かりやすい場合がある。
また、前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第四の操作手段(発射停止レバー804e)であり、前記第四の操作手段は、前記固定部に少なくとも設けられたものであり、前記第二の操作手段は、前記第一の操作手段の回動方向に沿った距離であって、前記第四の操作手段からの距離が第三の距離となる位置に少なくとも設けられたものであり、前記第三の操作手段は、前記第一の操作手段の回動方向に沿った距離であって、前記第四の操作手段からの距離が第四の距離となる位置に少なくとも設けられたものであり、前記第四の距離は、前記第三の距離よりも近いものでもよい。
このような構成とすれば、強ターボ=回動量:小の場合に操作しやすく、弱ターボ=回動量:大の場合に操作しやすいので、通常の発射からの比較として、強ターボの方はより急激な発射強度の変化を可能とする一方、弱ターボの方は相対的に緩やかな発射強度の変化とすることができる場合がある。
また、前記発射手段は、ハンドルユニット(例えば、発射ハンドル134)を少なくとも含んで構成されたものであり、前記ハンドルユニットは、本体に対して固定的に設けられた固定部を少なくとも含んで構成されたものであり、前記第一の操作手段は、前記固定部に対して回動可能に設けられたものであり、前記第二の操作手段と前記第三の操作手段のうちの一方の操作手段は、前記固定部に設けられたものであり、前記第二の操作手段と前記第三の操作手段のうちの他方の操作手段は、前記本体に設けられたものでもよい。
このような構成とすれば、第二の操作手段(弱ターボ)と第三の操作手段(強ターボ)の誤操作を防止することができる場合がある。
また、前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第五の操作手段(例えば、本体に設けた切替スイッチ)であり、前記第五の操作手段は、該第五の操作手段の操作(例えば、切り替えスイッチのオンオフによる切り替え)により、前記固定部に設けられた操作手段の操作による発射強度を前記第二の発射強度とするか、前記第三の発射強度とするか少なくとも選択可能なものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技者が任意によく使用するターボの種類を操作しやすい方に選択配置できる場合がある。
また、弱ターボの発射強度が、通常の発射強度よりも弱く設定すれば、強弱の切り替え操作を簡単に行うことができる場合がある。また、3つ以上のターボボタンを有していてもよく、そのうちの任意の2つを本発明の第二、第三の操作手段に適用してもよい。また、弱ターボ←→強ターボの移行は、通常→弱→強や通常→強→弱であってもよいし、弱ターボ、強ターボへの移行の際には必ず通常を介在させるようにしてもよい(通常→弱→通常→強など)。弱ターボ←→強ターボの直接的な移行を規制することで、発射に関する制御の負担を軽減できる場合がある。
また、弱ターボと強ターボが一体的なものであって、例えば操作時間の経過で弱ターボから強ターボに切り替えるタイプ(同じ操作で弱→強が切り替わるタイプ)は、例えば弱ターボを一時的な発射強度として使用することもできる。この場合、急激な発射強度の変化を起こすことを弱ターボの構成により緩和できる場合がある。また、弱ターボ、強ターボは、さらに別の条件により実行可否が決定されるものであってもよい。例えば、遊技状態に関する条件や遊技者の個別情報等の条件を加味して決定されるものであってもよい。また、ターボボタンは、タッチセンサ式等の構成であってもよい。
また、第二の操作手段(ターボボタン1)は、適度な発射強度となる場合は、第2操作部(第二の凸部)よりも左側となるが、第三の操作手段(ターボボタン2)は、第二の凸部よりも右側に配置すればターボボタン1と2は異なる指で操作させることができる場合があり、誤操作を招かない可能性が高い。反対に、ターボボタン2を第二の凸部よりも左側に配置すれば、ターボボタン1と2を同じ指で操作させることができる場合があり、操作性が高いものとなる。
また、発射停止レバー、ターボボタン1、ターボボタン2について、ハンドルカバーの頂上部分からの距離関係は、ストップスイッチ<ターボボタン1<=ターボボタン2の関係が好ましい。また、ターボボタン1を人差し指、ターボボタン2を中指で操作する場合は、1<2とすればよいし、両方同じ指で操作する場合には1=2とすればよい。
また、ターボボタンは、プッシュ式のボタン以外にもスライド式のボタンでもよいし、トグル式、レバー式、ロッカー式、ロータリー式、キーボード式のボタンでもよい。なお、ボタンを操作している期間だけターボが作動するという構造においては、操作していない場合に所定位置に自動復帰する機構を具備しているとさらによい。また、その構造は、チャンスボタンのようにカバー体を有して遊技者がカバー体に触れてスイッチが操作されるものであってもよいし、操作により発光したり、振動や、送風を行ったりするような演出手段としての機能を有していてもよい。さらにチャンスボタンとの識別が可能な構成を具備してもよい。例えば、ターボボタンであることがわかるような文字による報知(例えば、図109参照。半透明等のカバー体を介して見えるような文字)や、大きさや形状の違い、発光態様の違いを設けてもよい。また、ターボボタンの押下中を目立たせるためにターボボタン押下中に文字や発光態様が変化する構成であってもよい。また、ターボボタンの存在を目立たせないように、ターボボタンが配設される位置周辺の形状や色に同化または近似する構成であってもよい。
また、ターボボタンの位置は、上記実施例に限定されず、1つまたは複数のボタンの位置は、ハンドルや前面枠、上皿、ガラス周辺の枠装飾部分など遊技者が操作可能な位置であれば任意に設定可能である。特に、配設位置において周囲よりも突出した位置に設けられると操作がしやすいが、突出しない構成であってもよい。この場合は、遊技者がターボボタンを誤作動させてしまうことを防止できる場合がある。また、遊技者が操作不能な位置に別のターボ設定手段を設けてもよい。例えば、遊技台裏面側にディップスイッチ等を設けて、遊技店側でターボ設定の可否を選択可能とし、ターボ可能と設定された場合にのみ遊技者が操作可能な操作手段で調整が可能に構成されてもよい。
また、発射ハンドルは、回動式だけに限定されず、例えば、バイク型のハンドルや、スライドレバー等でもよい。また、正面視において右側にハンドルが配設されているが、左側であってもよいし、左右両方にハンドルを設けて一方をターボハンドル(ターボボタンと同様の機能を有するハンドル)としてもよい。さらに、遊技球は、正面視左側から垂直発射されるものでもよいし、正面視左上から横方向に発射するもの(例えば封入式の遊技台においては、遊技球の循環機構が遊技台下部に設けられるため、発射装置が正面視左上となる場合がある)であってもよい。
また、第四の発射制御状態として、弱ターボ、強ターボとは別の発射制御状態を有していてもよい。第四の発射制御状態は、弱ターボ、強ターボと異なる発射特性により制御される状態としてもよいし、いずれか一方と同じであってもよい。また、第四の発射制御状態を発射特性が通常の発射制御状態よりも弱くなるような状態としてもよい。この場合、第四の発射制御状態は、発射強度の微調整に利用できる場合がある。なお、第四の発射制御状態となりうる条件は、他の発射制御状態と同じ条件であってもよいし、異なる条件であってもよい。
<制御基板間の通信>
次に、図31を用いて、パチンコ機100の制御基板間の通信について説明する。図31(a)は制御基板間の接続の一例を示したブロック図である。なお、同図に示す発射ユニット940は、上述の発射ハンドル134および発射装置844を含むユニットのことである。
発射制御基板174は、上記図7に示すハンドル中継基板848やガラス枠中継基板842を介して、発射ユニット940の発射ハンドル134に接続されている。発射ハンドル134から発射制御基板174には、発射ボリューム804bから入力される発射強度調整信号や、タッチスイッチ804dから入力されるタッチスイッチ信号や、発射停止スイッチ804fから入力される発射停止スイッチ信号や、ターボスイッチ804hから入力される発射強度切替スイッチ信号などが入力される。また、発射制御基板174は、発射ユニット940の発射装置844にも接続されており、発射制御基板174から発射装置844には、発射ソレノイド信号などが出力される。
また、発射制御基板174は、払出制御基板170にも接続されており、払出制御基板170から発射制御基板174には、発射許可信号などが出力され、発射制御基板174から払出制御基板170には、タッチスイッチ信号や発射強度状態信号などが出力される。
払出制御基板170は、上記図7に示す内枠中継基板824を介して、主制御基板156にシリアル通信線で接続されており、払出制御基板170と主制御基板156は、双方向のシリアル通信が可能である。また、主制御基板156は、第1副制御基板160にも接続されているが、主制御基板156と第1副制御基板160は、主制御基板156から第1副制御基板160への一方向の通信のみが可能である。
払出制御基板170が取得したタッチスイッチ信号や発射強度状態信号などは、払出制御基板170から主制御基板156にシリアル通信で出力することが可能であり、これらの信号は、さらに主制御基板156から第1副制御部160に一方向通信で出力することが可能である。なお、払出制御基板170が取得したタッチスイッチ信号や発射強度状態信号などを、払出制御基板170から主制御基板156や第1副制御部160に出力しないように構成してもよい。
<制御基板間の通信/変形例>
図31(b)は、制御基板間の接続の他の例を示したブロック図である。本例では、発射制御基板174と主制御基板156を、払出制御基板170を介することなく直接、接続しており、発射制御基板174から主制御基板156に対して、発射強度調整信号、タッチスイッチ信号、発射停止スイッチ信号、発射強度切替スイッチ信号などを出力可能に構成している。
なお、主制御部300は第一の経路と第二の経路の両方で発射に関連する信号を受信可能であってもよい。また、第一の経路は払出制御基板170とのシリアル通信、第二の経路は発射制御基板174からの直接入力してもよい。また、発射に関連する信号は、第一の経路と第二の経路ともに発射強度状態信号であってもよいし、第一の経路と第二の経路ともに発射強度切替スイッチ信号であってもよいし、一方は発射強度状態信号、他方は発射強度切替スイッチ信号であってもよい。
本例によれば、払出制御基板170に何らかの不具合が発生することで、主制御基板156が、発射ユニット940が出力する各種信号を払出制御基板170から取得できなくなった場合でも、代わりに発射制御基板174から各種信号を取得することができ、安定した遊技制御を行うことができる場合がある。
また、図31(c)は、制御基板間の接続の他の例を示したブロック図である。本例では、発射制御基板174と第1副制御基板160を、払出制御基板170および主制御基板156を介することなく直接、接続しており、発射制御基板174から第1副制御基板160に対して、発射強度調整信号、タッチスイッチ信号、発射停止スイッチ信号、発射強度切替スイッチ信号などを出力可能に構成している。
本例によれば、払出制御基板170に何らかの不具合が発生することで、主制御基板170が、発射ユニット940が出力する各種信号を払出制御基板174から取得できなくなった場合でも、代わりに第1副制基板160が発射制御基板174から各種信号を取得することができ、安定した遊技制御を行うことができる場合がある。
なお、第1副制御部400は第一の経路と第二の経路の両方で発射に関連する信号を受信可能であってもよい。また、第一の経路は主制御部300からのコマンド、第二の経路は発射制御部630からの直接入力してもよい。また、主制御部300からのコマンドは、払出制御部600とのシリアル通信に基づくコマンドであってもよいし、第二の経路とは異なる発射制御部630からの直接入力であってもよい。また、発射に関連する信号は、第一の経路と第二の経路ともに発射強度状態信号であってもよいし、第一の経路と第二の経路ともに発射強度切替スイッチ信号であってもよいし、一方は発射強度状態信号、他方は発射強度切替スイッチ信号であってもよい。
また、図32(a)は、制御基板間の接続の他の例を示したブロック図である。本例では、発射ユニット940と発射制御基板174を複数の通信線(例えば、パラレル信号線)で接続しており、各々の通信線を介して、発射強度調整信号、タッチスイッチ信号、発射停止スイッチ信号、発射強度切替スイッチ信号、発射ソレノイド信号などを個別に入出力可能に構成している。
また、本例では、発射制御基板174と払出制御基板170との間を一方向通信にしており、発射制御基板174から払出制御基板170には発射許可信号などが出力可能である。さらに、本例では、払出制御基板170に、主制御基板156と遊技球等貸出装置接続端子板942を接続しており、遊技球等貸出装置接続端子板942に対しても、主制御基板156と同様に、発射強度調整信号、タッチスイッチ信号、発射停止スイッチ信号、発射強度切替スイッチ信号などを出力可能に構成している。
また、図32(b)は、制御基板間の接続の他の例を示したブロック図である。本例では、発射ユニット940と発射制御基板174に加えて、発射ユニット940と払出制御基板170も複数の通信線で接続しており、発射強度調整信号、タッチスイッチ信号、発射停止スイッチ信号、発射強度切替スイッチ信号、発射ソレノイド信号などを、発射ユニット940から払出制御基板170に直接、出力可能に構成している。
本例によれば、発射制御基板174に何らかの不具合が発生することで、払出制御基板170が、発射ユニット940が出力する各種信号を発射制御基板174から取得できなくなった場合でも、代わりに発射ユニット940から各種信号を直接、取得することができ、安定した遊技制御を行うことができる場合がある。
なお、発射ユニット940から払出制御基板170に、タッチスイッチ信号と発射停止スイッチ信号を直接出力する構成の場合、これらの信号も加味した上で発射許可信号を発射制御基板174に出力可能になるので、発射制御基板174の回路構成を簡略化できる場合がある。
<払出制御用マイクロコンピュータの概要>
次に、図33を用いて、払出制御基板170に搭載される払出制御用マイクロコンピュータ770について説明する。図33(a)は、払出制御用マイクロコンピュータ770が備える主な端子を例示したものである。
払出制御用マイクロコンピュータ(以下、「払出制御マイコン」という場合がある)770は、2つのパラレル出力ポートPOP0,POP1と、2つのパラレル入力ポートPIP0,PIP1と、データ信号入出力端子D0〜D7と、を有して構成されている。パラレル出力ポートPOP0は、チップセレクト信号を出力可能なチップセレクト出力端子PO00/XCS0,PO01/XCS1,PO02/XCS2,PO03/XCS3,PO04/XCS4,PO05/XCSEと、シリアル通信の送信信号を出力可能な出力端子PO06/TXによって構成されている。また、パラレル出力ポートPOP1は、汎用の出力端子PO10〜PO16で構成されている。
また、パラレル入力ポートPIP0は、汎用の入力端子PI00〜PI07で構成され、パラレル入力ポートPIP1は、汎用の入力端子PI10と、外部割り込み入力端子としても使用可能な入力端子PI11/XINTと、ノンマスカブル割り込み入力端子としても使用可能な入力端子PI12/XNMIと、シリアル通信の受信信号を入力可能な入力端子PI13/RXで構成されている。なお、「/」で示す端子は機能兼用端子であることを示しており、内蔵ROMのプログラム管理エリアに値を設定することにより機能を選択可能となっている。例えば、PO01/XCS1端子は、出力ポートと外部デバイスへのチップセレクト出力のいずれかの機能を選択可能な端子である。
図33(b)は、払出制御マイコン770と外部デバイス(IC)との接続を示した図(一部抜粋)である。本例では、払出制御マイコン770のデータ信号出力端子D0〜D7を3つのIC1、IC2、およびIC3にそれぞれ接続するとともに、チップセレクト出力端子PO00/XCS0を、8本の入出力端子を有するIC1に接続し、チップセレクト出力端子PO01/XCS1を、8本の入出力端子を有するIC2に接続し、チップセレクト出力端子PO02/XCS2を、8本の入出力端子を有するIC3に接続している。
本例では、IC1から8ビットのデータを入力する場合には、チップセレクト出力端子PO00/XCS0にローレベルの信号を出力することでIC1を選択した上で、データ信号入出力端子D0〜D7からデータを入力する。また、IC2に8ビットのデータを出力する場合には、チップセレクト出力端子PO01/XCS1にローレベルの信号を出力することでIC2を選択した上で、データ信号入出力端子D0〜D7からデータを出力する。また、IC3に8ビットのデータを出力する場合には、チップセレクト出力端子PO02/XCS2にローレベルの信号を出力することでIC3を選択した上で、データ信号入出力端子D0〜D7からデータを出力する。
なお、本例では、IC1〜IC3のチップセレクト入力がローアクティブの場合の例を示したが、IC1〜IC3のチップセレクト入力がハイアクティブの場合には、チップセレクト出力端子PO00/XCS0,PO01/XCS1,PO02/XCS2から出力する信号の論理を反転させればよい。
<メインコマンド>
次に、図34を用いて、主制御部300(主制御基板156)から第1副制御部400(第1副制御基板160)に送信されるメインコマンドについて説明する。なお、図34は、メインコマンドの一例を示した図である。
本例のメインコマンドは、16ビット長のデータからなり、8ビット長の上位コマンドと8ビット長の下位コマンドに分類される。上位コマンドのビット6〜ビット4は、メインコマンドのグループを表す固定データであり、例えば、メインコマンドは、電源投入コマンド、特図保留球数コマンド等の遊技状態に関するコマンド、デバイスコマンド等のグループに分類される。また、上位コマンドのビット3〜0は、同一グループのコマンドを識別するためのデータである。なお、上記コマンドのビット7(最上位ビット)は、STB(ストローブ情報)の値が格納される領域であり、STB(ストローブ情報)の値がオンの場合、メインコマンドがセットされていることを示している。
また、下位コマンドのビット7〜ビット0は、各コマンドのパラメータ(数、種別、状態、回数、各種フラグなど)を表す可変データである。例えば、特図保留数コマンド1の下位コマンドには、当該コマンドのパラメータとして、特図1保留球数を示す数値が格納され、デバイスコマンド1−1の下位コマンドには、当該コマンドのパラメータとして、払出制御通信異常検出状態、盤面スイッチレベル異常検出状態、外部クロック異常検出状態、衝撃、磁気異常検出状態、磁界異常検出状態が格納される。
また、たとえば、特図変動停止コマンドは、特図の変動停止時に送信するコマンドであり、発射位置コマンドは、特図の停止後の、確定ウェイト時間(例えば、600ms)の経過後に送信するコマンドである。主制御部300は、確定ウェイト時間の経過後に遊技状態を変化させており、例えば、電サポは、当該タイミングで終了し、右打ち表示灯224の消灯も、当該タイミングで行う。他のコマンドのパラメータは同図に示すとおりである。
<外部端子板信号>
次に、図35と図36を用いて、上述の外部端子板609を介して外部に出力する外部端子板信号について説明する。なお、図35は、主基板156、払出基板170、外部端子板609、および外部装置(ホールコンピュータ)670の接続例を示した図であり、図36(a)は主基板156から出力する外部端子板信号の一例を示した図であり、図36(b)は払出基板170から出力する外部端子板信号の一例を示した図である。
<外部端子板信号3〜10>
主基板156は、図36(a)に示す8種類の外部端子板信号3〜10を出力可能に構成している。外部端子板信号10(セキュリティ情報信号)は、電源投入時や異常検出時に、所定期間(例えば、30秒間)、所定レベル(例えば、ハイレベル)の電圧を出力する信号である。ここで、セキュリティ情報信号の出力開始条件となる「電源投入時」とは、主制御部300の電圧監視回路338に入力される低電圧信号がオフになった後(電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(9V)に達した後)に、第1副制御部400の起動時間が経過した場合(主制御部300がカウントする副制御部起動待ちカウンタが0になった場合)が一例として挙げられる。
また、セキュリティ情報信号の出力開始条件となる「異常検出時」とは、後述する主制御部タイマ割込処理のデバイス監視処理で監視するエラーのうち、入賞に関する異常(例えば、磁気異常エラー、磁界異常エラー)や、スイッチに関する異常(例えば、スイッチレベル異常エラー、スイッチ未接続エラー)を検出した場合が一例として挙げられる。
外部端子板信号9(払出予定情報信号)は、遊技球の払出予定数を示す信号であり(詳細は後述)、外部端子板信号5〜8(大当り情報1〜4信号)は、特図変動遊技の当否判定結果に関する情報を示す信号であり、外部端子板信号4(始動口情報信号)は、始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に関する情報を示す信号であり、外部端子板信号3(図柄確定回数情報信号)は、普図や特図の図柄変動に関する情報を示す信号である。
図35に示すように、主基板156の出力端子(または入出力端子)から出力される8種類の外部端子板信号3〜10は、払出基板170と外部端子板609を介して、外部装置670(例えば、ホールコンピュータ)が備える情報入力回路350に入力される。これにより、外部装置670は、主基板157が有する各種情報を取得することが可能である。なお、この例では、外部端子板信号3〜10を主基板156の出力端子(または入出力端子)から出力する例を示したが、外部端子板信号3〜10に相当する情報を、上述の出力インターフェイスを介して、主基板156から払出基板170に制御コマンドとして出力してもよい。
また、主制御部300は、図36(a)に示すように、RAM308に1バイト長の外部出力信号情報の記憶領域を設けており、この外部出力信号情報のBit0〜Bit7には、外部端子板信号3〜10に対応する情報がそれぞれ割り当てられている。例えば、外部出力信号情報の値が10000000B(Bは2進数)の場合、外部端子板信号10に対応するセキュリティ情報が1、その他の外部端子板信号3〜9に対応する図柄確定回数情報、始動口情報、大当り情報1〜4、および払出予定情報が0であることを示している。
<外部端子板信号1、2>
払出基板170は、図36(b)に示す8種類の外部端子板信号1〜2、CR遊技機READY信号、CR遊技機貸出完了信号、払出エラーLED1〜4信号を出力可能に構成している。外部端子板信号1(払出信号)は、遊技球の払出数(払出完了数)を示す信号であり(詳細は後述)、外部端子板信号2(扉開放信号)は、前面枠扉106の開放状態を示す信号であり、CR遊技機READY信号は、遊技が可能な状態であるか否かを示す信号であり、CR遊技機貸出完了信号は、後述するEXS信号であり、払出エラーLED1〜4信号は、後述する払出報知用LEDの点灯/消灯状態を示す信号である。
図35に示すように、払出基板170の出力端子(または入出力端子)から出力される2種類の外部端子板信号1〜2は、外部端子板609を介して、外部装置670(例えば、ホールコンピュータ)が備える情報入力回路350に入力される。これにより、外部装置670は、払出基板170が有する各種情報を取得することが可能である。
また、払出制御部600は、図36(b)に示すように、RAMに1バイト長の外部出力信号情報の記憶領域を設けており、この外部出力信号情報のBit0〜Bit7には、外部端子板信号1〜2、CR遊技機READY信号、CR遊技機貸出完了信号、払出しエラーLED1〜4信号に対応する情報がそれぞれ割り当てられている。例えば、外部出力信号情報の値が00000001B(Bは2進数)の場合、外部端子板信号1に対応する払出情報が1、その他の外部端子板信号2に対応する扉開放情報、CR遊技機READY信号に対応する情報、CR遊技機貸出完了信号に対応する情報、および払出しエラーLED1〜4信号に対応する情報が0であることを示している。
<外部端子板信号の他の接続例>
次に、図37を用いて、外部端子板信号の他の接続例について説明する。図37(a)は、上記図35に示した接続例に対して、主基板と払出基板の配置を逆にした接続例である。この例では、払出基板170の出力端子(または入出力端子)から出力される2種類の外部端子板信号1〜2は、主基板156と外部端子板609を介して、外部装置670が備える情報入力回路350に入力される。また、主基板156の出力端子(または入出力端子)から出力される8種類の外部端子板信号3〜10は、(払出基板170を介することなく)外部端子板609を介して、外部装置670が備える情報入力回路350に入力される。
このような構成とすれば、払出基板170に何らかの異常が生じた場合でも、払出基板170を介さない8種類の外部端子板信号3〜10を主基板156から外部装置670に出力することが可能である。このため、例えば、払出基板170の異常により外部端子板信号1(払出情報信号)を外部装置670に出力することができなくても、主基板156が正常に動作していれば、主基板156から外部端子板信号9(払出予定情報信号)を外部装置670に出力することができ、遊技媒体の払出数に関する情報を外部装置670に確実に伝えることが可能となる。
また、図37(b)は、主基板156と払出基板170の両方を直接、外部端子板609に接続した接続例である。この例では、払出基板170の出力端子(または入出力端子)から出力される2種類の外部端子板信号1〜2は、(主基板156を介することなく)外部端子板609を介して、外部装置670が備える情報入力回路350に入力される。また、主基板156の出力端子(または入出力端子)から出力される8種類の外部端子板信号3〜10は、(払出基板170を介することなく)外部端子板609を介して、外部装置670が備える情報入力回路350に入力される。
このような構成とすれば、払出基板170に何らかの異常が生じた場合でも、払出基板170を介さない8種類の外部端子板信号3〜10を主基板156から外部装置670に出力することが可能であるとともに、主基板156に何らかの異常が生じた場合でも、主基板156を介さない2種類の外部端子板信号1〜2を払出基板170から外部装置670に出力することが可能である。
このため、例えば、払出基板170の異常により外部端子板信号1(払出情報信号)を外部装置670に出力することができなくても、主基板156が正常に動作していれば、主基板156から外部端子板信号9(払出予定情報信号)を外部装置670に出力することができ、また、主基板156の異常により外部端子板信号9(払出予定情報信号)を外部装置670に出力することができなくても、払出基板170が正常に動作していれば、払出基板170から外部端子板信号1(払出情報信号)を外部装置670に出力することができ、遊技媒体の払出数に関する情報を外部装置670に確実に伝えることが可能となる。
<主制御部から払出制御部に送信されたコマンドの処理>
図38は、本実施形態のパチンコ機100の主制御部300から払出制御部600に送信されたコマンドの処理について示す概要図である。
同図の如く、主制御部300と払出制御部600とはシリアル通信回線を介して電気的に接続されており、コマンド送信条件の成立があった場合に、主制御部300は払出制御部600に所定のコマンドを送信する。そして払出制御部600は、受信したコマンドを一旦(コマンドの解析より先に)、記憶手段(例えば、CPUコアレジスタやRAMなど)に記憶する処理と、記憶手段に記憶されたコマンドを解析する処理とを少なくとも行う。
つまり、同図に示すように、第一の処理を行う主制御部300から第二の処理を行う払出制御部600に複数のコマンド(コマンド1、コマンド2)が送信された場合、コマンド1、コマンド2のいずれもRAMなどに記憶し、その後、記憶されたコマンド1、コマンド2をそれぞれ解析するものである。例えば、コマンド2は正常なコマンドであるが、コマンド1が不正なコマンドであるような場合であっても、いずれのコマンドも一旦、RAMなどに記憶する。その後、コマンドの解析処理が行われ、不正なコマンド1は破棄され、正常なコマンド2は破棄されずコマンドに対応した処理(第二の処理)が実行される。
<主制御部と払出制御部のシリアル通信>
図39を参照して、パチンコ機100の主制御部300と払出制御部600のシリアル通信について詳細に説明する。
図39は、パチンコ機100の主制御部300と払出制御部600のシリアル通信を説明するブロック図であり、図39(a)は、シリアル通信回路の概略ブロック図であり、図39(b)は、主制御部300と払出制御部600のシリアル通信に関するレジスタを説明するブロック図である。また図39(c)は、主制御部300と払出制御部600シリアル通信の流れを説明するブロック図である。
同図(a)を参照して説明すると、パチンコ機100は、遊技制御を少なくとも実行可能な主制御部用マイクロコンピュータ(マイクロプロセッサ)760と、賞球付与制御を少なくとも実行可能な払出制御部用マイクロコンピュータ(マイクロプロセッサ)770を有する。主制御部用マイクロコンピュータ760は、主制御部300を構成する主制御基板156に実装され、払出制御部用マイクロコンピュータは、払出制御部600を構成する払出制御基板170(主制御基板156とは別の基板)に実装される。主制御部用マイクロコンピュータ760と、払出制御部用マイクロコンピュータ770は、それぞれ同図(b)に示すシリアル通信回路750、752を内蔵し、信号(例えば、賞球コマンド)をシリアル通信で送受信することができる。
主制御部用マイクロコンピュータ760は、シリアル通信用のレジスタとして例えば、ステータスレジスタ762、受信データレジスタ764、送信データレジスタ766、その他のレジスタ768を有する。また、主制御部用マイクロコンピュータ760は、汎用レジスタ(Aレジスタ712、HLレジスタ(ペアレジスタ)714、その他レジスタ716など)を含むCPUコアレジスタ710や、ROM306、RAM(バッファ)308等を備える。
払出制御部用マイクロコンピュータ770は、シリアル通信用のレジスタとして例えば、ステータスレジスタ772、受信データレジスタ774、送信データレジスタ776、その他のレジスタ778を有する。
また、払出制御部用マイクロコンピュータ770は、汎用レジスタ(記憶領域)として、汎用レジスタ(Aレジスタ722、HLレジスタ(ペアレジスタ)724、その他レジスタ726など)を含むCPUコアレジスタ720および、ROM706、RAM(バッファエリア)708等を備える。
具体的には同図(a)に示すように、記憶領域(第一の記憶領域)にRAM(バッファエリア)708が設けられ、他の記憶領域(第二の記憶領域)にCPUコアレジスタ720が設けられ、他の記憶領域(第三の記憶領域)に払出制御部用マイクロコンピュータ770の受信データレジスタ774および送信データレジスタ776が設けられる。
なお、主制御部用マイクロコンピュータ760の受信データレジスタ764および送信データレジスタ766は、1つの送受信データレジスタであってもよい。また、払出制御部用マイクロコンピュータ770の受信データレジスタ774および送信データレジスタ776は、1つの送受信データレジスタであってもよい。
同図(b)に示すように、シリアル通信回路750,752は、4チャンネル(Ch0、Ch1、Ch2、Ch3)の回路を内蔵している。すべてのチャンネルは機能的に独立しており、送信部と受信部を有して送受信が可能なチャンネルと、送信部のみを有し送信のみが可能なチャンネルがある。主制御部用マイクロコンピュータ760と払出制御部用マイクロコンピュータ770のシリアル通信には、送受信が可能なチャンネル(Ch0)を使用する。また、シリアル通信回路750、752は、FIFOモードで動作する。送信は64バイト、受信は8バイトがFIFOとして使用できる。
例えば、主制御部用マイクロコンピュータ760がデータ送信を行う場合、主制御部300のCPU304が主制御部用マイクロコンピュータ760に内蔵されたシリアル通信回路750のステータスレジスタを参照して「送信可能」の場合に送信データレジスタ766にデータをセットする。シリアル通信回路750は送信データレジスタ766にセットされたデータを送信する。
例えば、払出制御部用マイクロコンピュータ770がデータ受信を行う場合、受信データが払出制御部用マイクロコンピュータ770に内蔵されたシリアル通信回路752の受信データレジスタ774に書き込まれる。払出制御部600のCPUはステータスレジスタを参照して「受信完了」になった場合に受信データレジスタ774から受信データを読み込む。
例えば、払出制御部用マイクロコンピュータ770がデータ送信を行う場合、払出制御部600のCPUが払出制御部用マイクロコンピュータ770に内蔵されたシリアル通信回路752のステータスレジスタを参照して「送信可能」の場合に送信データレジスタ776にデータをセットする。シリアル通信回路752は送信データレジスタ776にセットされたデータを送信する。
例えば、主制御部用マイクロコンピュータ760がデータ受信を行う場合、受信データが主制御部用マイクロコンピュータ760に内蔵されたシリアル通信回路750の受信データレジスタ764に書き込まれる。主制御部300のCPUはステータスレジスタを参照して「受信完了」になった場合に受信データレジスタ764から受信データを読み込む。
また、シリアル通信回路750、752はデータを送信する場合、シリアル通信回路750、752のステータスレジスタ762、772を参照し送信状態(データ送信完了など)を検出できる。また、シリアル通信回路750、752はデータを受信する場合、ステータスレジスタ762、772を参照し、所定条件が成立している場合に受信データレジスタ764、774からデータを読み込む。具体的には、ステータスレジスタ762、772を参照することで、受信データにノイズ検出されたデータがあるか否か、ブレークコード、フレーミングエラーおよびパリティエラーを含むデータの有無、またはオーバーランの検出の有無などを確認することができる。
このようにして例えば、主制御部用マイクロコンピュータ760から送信されたコマンドは、払出制御部用マイクロコンピュータ770の受信データレジスタ774に書き込まれ、各種演算処理や判定処理のために払出制御部用マイクロコンピュータ770のCPUコアレジスタ712に格納された後、RAM(バッファ)708に格納される。また、後述するが、払出制御部600で受信したコマンドは、コマンド解析処理の前に一旦、RAM(バッファ)708に保存される。このように受信コマンドのバッファへの保存をコマンド解析処理に優先して行うことにより、受信データレジスタ774からRAM708にコマンドが送信される期間または、受信データレジスタ774からCPUコアレジスタ712にコマンドが送信される期間を短縮することができるので、コマンドが各レジスタに点在する状況を減らすことが可能になるため、遊技制御の安定化が可能になる場合がある。
図39(c)を参照して、主制御部300と払出制御部600のシリアル通信処理の流れについて説明する。まず主制御部300から払出制御部600に、第一の通信確認コマンド(主制御通信確認コマンド)を送信する(1)。払出制御部600は、主制御部300から主制御通信確認コマンドを受信する(2)。払出制御部600は、主制御通信確認コマンドを受信すると、第二の通信確認コマンド(第一の通信確認コマンドに対する応答のコマンド、払出制御通信確認コマンド)を主制御部300に送信する(3)。払出制御通信確認コマンドを受信した主制御部300は、払出制御部600にコマンド(例えば、ここでは賞球コマンド)を送信する(4)。
処理(1)〜(3)は通信確認中の状態であり、この状態では主制御部300は払出制御部600に対してコマンドを送信しない。処理(3)が完了すると、通信確認が完了となり、この状態で主制御部300は払出制御部600に賞球コマンドを送信する。例えば、ノイズなどの影響も考慮し、処理(1)は複数回行い、処理(3)の通信確認の完了を示すコマンドが所定回数得られない場合に通信エラー状態とする。この通信エラーの状態となった場合も、主制御部300は払出制御部600に賞球コマンドを送信しない。また、エラーを報知するため、外部に接続する装置に信号を出力する。なお、外部に接続する装置への信号出力は行わなくてもよい。
処理(1)は、例えば所定回数の割込み処理毎に1回、例えば、主制御部のタイマ割込み処理を25回(50回、・・など)実行するうちに1回、実行する。処理(2)および処理(3)は同一の割込み処理で実行してもよいし、別の割込み処理で実行してもよい。また、処理(3)と同一の割込み処理で、払出制御部600の制御状態を送信してもよい。払出制御部600の制御状態は、変化のある場合のみ(例えば、正常な状態から異常な状態に変化した場合(エラーの場合)など)送信するものとしてもよい。
また、払出制御部600は、第1のコマンド(賞球コマンド)が第一の記憶手段(受信データレジスタ774など)に記憶されている場合に賞の付与に関する処理を少なくとも実行可能であり、第2のコマンド(主制御通信確認コマンド)が前記第一の記憶手段に記憶されている場合に、主制御部300に第3のコマンド(払出制御通信確認コマンド(主制御通信確認コマンドの応答コマンド))を送信する処理を少なくとも実行可能である(これについては後に詳述する)。
なお、主制御部用マイクロコンピュータ760の受信データレジスタ764、送信データレジスタ766および、払出制御部用マイクロコンピュータ770の受信データレジスタ774、送信データレジスタ776いずれも、そのサイズに限りがあり、CPUコアレジスタ712、722やRAM308、708とデータを送受信する場合に、例えば、異常が発生するなどの条件が発生した場合などにデータの漏れが発生する場合がある。
図40は、本実施形態の電源制御について説明する図である。図40(a)は、電源の遮断及び供給のタイミングに伴う各制御部の動作状態を示す概要図であり、図40(b)は、電源遮断時における各制御部の動作状態を示す概要図である。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される電源を直流に変換し、払出制御部600および第1副制御部400に供給する。払出制御部600は主制御部300に電源を供給し、第1副制御部400は第2副制御部500に電源を供給する。つまり、電源がOFF状態からON状態に立ち上がると、第1副制御部400がリセット状態からリセット解除状態に立ち上がり、その後、第2副制御部500がリセット状態からリセット解除状態に立ち上がる。同様に、電源がOFF状態からON状態に立ち上がると、払出制御部600がリセット状態からリセット解除状態に立ち上がり、その後、主制御部300がリセット状態からリセット解除状態に立ち上がる。なお、電源はAC100Vを入力してもよい。
後述するが、払出制御部600がリセット解除状態に立ち上がってから主制御部300がリセット解除状態に立ち上がるまでの期間において、払出制御部600は、コマンドを受信することができ、受信したコマンドを解析することもできる。また、払出制御部600は、賞球数を設定することも可能であるが、払出処理は実行されない。その後、主制御部300がリセット解除状態に立ち上がった後に、主制御部300から送信された初回の主制御通信確認コマンドを払出制御部600で受信した場合に、設定した賞球数を(意図しないタイミングで送信された賞球コマンドとして)消去する場合がある。また、主制御部300がリセット解除状態に立ち上がった後(かつ、払出制御部600がリセット解除状態に立ち上がった後)、賞球コマンドが主制御部300から払出制御部600に送信された場合は、正常なコマンドとして処理を行う。
ここで、上記説明した内容を踏まえて、遊技台への電圧供給が低下した場合の動作について説明する。例えば大当り中の状態で停電などによって電源が切られた場合、再度電源投入によって遊技台が初期状態になると、遊技者にとって著しく不利益な状態になる。このような事態にならないよう、コンデンサに蓄えられた電力により遊技台の状態を保持する電断時処理(後述する)が実行される。この電断時処理は、電源が切られた場合(以下、電源オフと称する)の他、静電気などの要因により供給電圧が一時的に低下した場合(以下、瞬断と称する)にも実行される。同図(b)は、電断時処理の動作を示す図である。
電源が切られた場合、電圧が供給されなくなる(電断発生)が、すぐに電圧は0にはならず、コンデンサに蓄えられた電力により供給電圧が徐々に降下する。例えば、12Vの供給電圧が所定の電圧(本実施形態では9.66V)まで降下すると電圧監視回路338から低電圧信号が主制御部300のCPU304に送信される。この信号を受信したことにより、主制御部300のメイン処理(後述する)により電断が発生したと判定され、電断時処理が実行される。つまり、同図(b)に示すように、主制御部300の電源監視状態としては、電断が発生してから供給電圧が9.66Vに降下するまでは電源断解除状態であり、供給電圧が9.66Vより降下した後は、電源断状態となる。なお、ここでの電源断状態とは、電圧が所定の値を下回り、後述する低電圧信号がオンになる状態を意味するものであり、電源が実際に遮断された状態を意味するものではない。
同様に、払出制御部600では、12Vの供給電圧が所定の電圧(本実施形態では8.3V)まで降下すると、電断が発生したと判定され、電断時処理が実行される。つまり、同図(b)に示すように、払出制御部600の電源監視状態としては、電断が発生してから供給電圧が8.3Vに降下するまでは電源断解除状態であり、供給電圧が8.3Vより降下した後は、電源断状態となる。
また、主制御部300と払出制御部600はそれぞれに、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(後述する)を設けている。例えば主制御部300では、基本回路302のCPU304が起動信号の入力を受付けると、リセット割込によりリセットスタートして(リセット解除状態となり)ROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。払出制御部600も同様である。そして、12Vの供給電圧が所定の電圧を下回った場合には、リセット状態となり、電源断解除状態になるまで待機する。
<主制御部メイン処理>
次に、図41を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従ってに示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定等を行う。また、後述する通信確認コマンドの初期値として25(約100msの時間に相当する数値)を設定する。
ステップS103では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9.66V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103の処理を繰り返し実行し、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9.66V)に達しない場合にも、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS103の処理を繰り返し実行する。
ステップS105では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定の出力ポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS107では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS115)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS115に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。
そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS115に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には、電断前の状態に復帰すべくステップS109に進んでから、その後の処理を遅延させるべくステップS111に進む。チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS115に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS115に進む。
ステップS109では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS121内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS109では、その送信情報記憶領域に、電源投入情報(復電コマンド)をセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。電源投入情報は、初期起動による電源投入の場合は00Hがセットされ、復帰起動による電源投入の場合は01Hがセットされる。つまり、ステップS109では、電源投入情報として復帰起動を示す値(01H)がセットされる。ステップS111では、遅延処理を実行する。詳細は後述するが、この遅延処理では、第1副制御部400の起動を待つための処理等を行う。なお、この例では、遅延処理(ステップS111)よりも前のステップS109の処理において、電源投入情報をセットしている。これにより、電源投入情報を参照して、第1副制御部400側に、初期起動であるか復帰起動であるかを送信することができる。ただしこの構成に限らず、復電時処理(ステップS109)よりも遅延処理(ステップS111)が先に実行されるものであってもよい。
ステップS113では、WDT314による時間計測を開始する。ステップS115では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS115)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS117では、上記ステップS111と同じ遅延処理を実行する(詳細は後述)。ステップS119では、WDT314への動作許可及び初期値の設定を行う。本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定し、RAM308に設けたマスク情報に初期値(例えば、11111111B(FFH(Hは数値が16進数であることを示す。以下同じ)))を設定する。なお、WDT314への起動許可は上記ステップS101で行ってもよい。この場合、ステップ119でWDT314のクリア&リスタートを行うように構成してもよい。
ステップS121では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS207でも更新する。なお、ステップS121では、基本乱数初期値更新処理の他に後述する基本乱数更新処理を行ってもよいし、基本乱数更新処理のみを行ってもよい。
また、ステップS123では、コマンド送信処理を行う。このコマンド送信処理では、後述するステップS233で送信情報記憶領域にセットされたコマンド(上述のメインコマンド)を第1副制御部400に送信する処理を行う。なお、上述のSTB(ストローブ情報)は、該処理でオン、オフするようにしている。ここで、主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS121、S123の処理を繰り返し実行する。
<遅延処理>
次に、図42を用いて、主制御部300のCPU304が実行する遅延処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理における遅延処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS131では、I/O310の所定の出力ポートからクリア信号を送信する処理を実行する。ステップS133では、第1副制御部400の起動を待つ周期を決める副制御部起動待ちカウンタを初期設定(例えば90を設定)する。ステップS135では、割込み機能限定カウンタを初期設定(例えば250を設定)する。割込み機能限定カウンタは、4ms毎のタイマ割込み処理で減算される。
ステップS137では、基本乱数初期値更新処理を実行する(詳細は後述)。なお、ステップS137では、基本乱数初期値更新処理の他に後述する基本乱数更新処理を行ってもよいし、基本乱数更新処理のみを行ってもよい。ステップS139では、コマンド送信処理を行い、これにより各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。
ステップS141では、割込み機能限定カウンタが0であるか否かの判定を行い、割込み機能限定カウンタが0以外の場合、ステップS137の処理に戻る。一方、割込み機能限定カウンタが0の場合、すなわち、ステップS135において割込み機能限定カウンタに250が設定され、4ms毎のタイマ割込み処理で減算されて1000ms=1秒経過した場合、ステップS143に進む。
ステップS143では、副制御部起動待ちカウンタを1減算する。ステップS145では、副制御部起動待ちカウンタが0であるか否かの判定を行い、副制御部起動待ちカウンタが0以外の場合、ステップS135に戻る。一方、副制御部起動待ちカウンタが0の場合、すなわち、ステップS133において副制御部起動待ちカウンタに90が設定され、90秒経過した場合、ステップS147に進む。ステップS147では、その他の処理を実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図43を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
なお、WDT314のクリア&リスタートは、タイマ割込処理で行わずに、メイン処理におけるループ処理の先頭(例えばステップS121の実行前)などで行うように構成してもよい。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約4msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。また、払出制御手段を介さずに発射強度状態信号や発射強度切替スイッチ信号を入力する場合には、当該ステップS205の処理で入出力の検出を行うように構成してもよい。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。ステップS212では、割込み機能限定カウンタが0であるか否かの判定を行い、割込み機能限定カウンタが0以外の場合、ステップS213に進む。一方、割込み機能限定カウンタが0の場合、ステップS214に進む。ステップS213では、割込み機能限定カウンタを1減算し、その後、ステップS215〜S235の処理を行うことなく、ステップS239に進む。
ステップS214では、特定異常検出フラグ(詳細は後述)がONであるか否かの判定を行い、特定異常検出フラグがONの場合、ステップS215〜S235の処理を行うことなく、ステップS239に進む。一方、特定異常検出フラグがOFFの場合、ステップS215に進む。
ステップS215では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS216では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。詳細は後述するが、この入賞受付処理では、一般入賞口226、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合に、RAM308に入賞口および始動口毎に設けた賞球数記憶領域に、対応する賞球数を記憶する。ステップS219では、シリアルコマンド管理処理を行う。詳細は後述するが、このシリアルコマンド管理処理では、払出制御部600とのシリアル通信の管理等を行う。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(普図A)および外れ図柄(普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
ステップS224では、特図先読み制御処理を行う。この特図先読み制御処理では、特図当選乱数値などの先読みを行う。次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報をRAM308の所定の領域である出力要求情報エリアに追加記憶する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当りフラグがオンの場合には特図G、第2小当りフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当り図柄(特図A)、15R大当り図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当り図柄(特図G)、第2小当り図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第2はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報をRAM308の所定の領域である出力要求情報エリアに追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報をRAM308の所定の領域である出力要求情報エリアに追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報をRAM308の所定の領域である出力要求情報エリアに追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報をRAM308の所定の領域である出力要求情報エリアに追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報をRAM308の所定の領域である出力要求情報エリアに追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS232では、デバイス監視処理を実行する。詳細は後述するが、このデバイス監視処理では、各種デバイスのエラーの有無を検出する処理などを行う。
ステップS233では、コマンド設定送信処理を行う。具体的には、出力要求情報エリアを参照し、第1副制御部400へのコマンド出力要求が発生しているか否かを判定する。コマンド出力要求が発生している場合には、対応するメインコマンドを送信情報記憶領域にセットする処理を行う。例えば、メインコマンドが特図保留球数コマンド1の場合には、特図1保留球数の情報をRAM308の所定領域から取得するとともに該情報を示す下位コマンド(例えば、保留球数が3の場合は、「00000011」)および特図保留球数コマンド1であることを示す上位コマンドを送信情報記憶領域にセットする。
第1副制御部400では、受信したメインコマンドに含まれる上位コマンドにより、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、メインコマンドに含まれる下位コマンドの情報に基づいて、詳細な演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS234では、表示器表示設定処理を行う。この表示器表示設定処理では、上述の各種状態表示部328(普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222、ラウンドランプ223と、状態表示灯(右打ち表示灯)224)の点灯/消灯制御を行う。
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。詳細は後述するが、この外部出力信号設定処理では、払出基板170に向けて外部端子板信号3〜10を出力する処理等を行う。なお、上述のとおり、外部端子板信号3〜10は、払出基板170を介さずに外部端子板609に出力するように構成してもよい。
ステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、上述の主制御部メイン処理に復帰する。
<入賞受付処理>
次に、図44を用いて、上述の主制御タイマ割込処理における入賞受付処理(ステップS217)について説明する。なお、同図(a)は、入賞受付処理の流れを示すフローチャートであり、同図(b)は、入賞口および始動口毎に設けた賞球数記憶領域308a〜308dの構成例を示した図である。
ステップS151では、上記ステップS203における入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致するか否かの判定結果を用いて、一般入賞口226、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合にはステップS152に進み、入賞が無かった場合には処理を終了する。また、ステップS152では、入賞口および始動口毎に設けた賞球数記憶領域308a〜308dに、対応する賞球数を記憶するとともに、必要に応じて各種乱数値を取得する。
例えば、一般入賞口226への入賞があった場合には、一般入賞口226に対応する所定バイト(この例では、1バイト)の一般入賞口用賞球数記憶領域308dに、一般入賞口226に対応する賞球数(例えば、10)を記憶する。また、第1特図始動口230への入賞があった場合には、第1特図始動口230に対応する所定バイト(この例では、1バイト)の第1特図始動口用賞球数記憶領域308bに、第1特図始動口230に対応する賞球数(例えば、4)を記憶する。また、第1特図始動口230に対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
また、第2特図始動口232への入賞があった場合には、第2特図始動口232に対応する所定バイト(この例では、1バイト)の第2特図始動口用賞球数記憶領域308cに、第2特図始動口232に対応する賞球数(例えば、4)を記憶する。また、第2特図始動口232に対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
また、普図始動口228への入賞があった場合、かつ普図始動口228に対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。また、可変入賞口234への入賞があった場合には、可変入賞口234に対応する所定バイト(この例では、1バイト)の可変入賞口用賞球数記憶領域308aに、可変入賞口234に対応する賞球数(例えば、15)を記憶する。
なお、入賞口や始動口の数は本実施形態の例に限定されるものではなく、例えば、可変入賞口を複数個備える場合には、各々の可変入賞口に対して上記処理と同様の処理を行えばよい。また、球検出センサは、1つの入賞口毎または1つの始動口毎に設けてもよく、複数の入賞口毎または複数の始動口毎に設けてもよい。例えば、本実施形態では、一般入賞口226を複数備えるが、各々の一般入賞口226毎に球検出センサを設けてもよいし、複数の一般入賞口226に対して1つの球検出センサを設けてもよい。また、球検出センサを複数の入賞口毎または複数の始動口毎に設けた場合、当該複数の入賞口毎または複数の始動口毎に賞球数記憶領域を設けてもよい。また、賞球数記憶領域は1バイト長(0〜15)より大きな領域でもよく、例えば、2バイト長(0〜255)の領域でもよい。
<シリアルコマンド管理処理>
次に、図45(a)を用いて、上述の主制御タイマ割込処理におけるシリアルコマンド管理処理(ステップS219)について説明する。なお、同図(a)は、シリアルコマンド管理処理の流れを示すフローチャートである。
上述のとおり、このシリアルコマンド管理処理は、上記ステップS212において割込み機能限定カウンタが0以外であると判定された場合(タイマ割込みの機能が限定されている場合)、または、上記ステップS214において特定異常検出フラグがONであると判定された場合(磁気異常エラーや磁界異常エラーなどの特定異常情報がある場合)には実行されない処理である。なお、タイマ割込みの機能が限定されている場合に当該シリアルコマンド管理処理が実行されるように構成してもよく、特定異常情報がある場合に当該シリアルコマンド管理処理が実行されるように構成してもよい。
シリアルコマンド管理処理のステップS155では、シリアルコマンド受信処理を行う。詳細は後述するが、このシリアルコマンド受信処理では、払出制御部600からコマンドを受信したか否かを判定し、コマンドを受信した場合には、当該コマンドに対応する処理を行う。ステップS156では、シリアルコマンド送信処理を行う。詳細は後述するが、このシリアルコマンド送信処理では、払出制御部600に対してコマンドを送信する処理を行う。
<シリアルコマンド受信処理>
次に、図46(a)を用いて、上述のシリアルコマンド管理処理におけるシリアルコマンド受信処理(ステップS155)について説明する。なお、図46(a)は、シリアルコマンド受信処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS156では主制御部用マイクロコンピュータ760のステータスレジスタ762の特定ビット(受信データフルフラグ)を参照して払出制御部600からコマンドを受信したか否かを判定し、コマンドを受信していない場合には処理を終了し、コマンドを受信した場合にはステップS157に進む。なお、受信データフルフラグは、受信データレジスタ764にデータがある場合にセットされる。ステップS157では、受信したコマンドを取得して内部レジスタやRAMに保存し、ステップS158では、保存しコマンドが正常であるか否かを判定する。ここで、ステップS158では、受信したコマンドの上位バイト(コマンドコード)が予め記憶されたコマンドコードの数値範囲内にあるか無いか等に基づいて、コマンドが正常であるか否かを判定する。当該判定の結果、コマンドが正常である場合にはステップS159のコマンド解析処理(詳細は後述)に進み、コマンドが正常でない場合には、コマンド解析処理を行うことなく処理を終了する。
<シリアルコマンド受信処理/コマンド解析処理>
次に、図46(b)を用いて、上述のシリアルコマンド受信処理におけるコマンド解析処理(ステップS159)について説明する。なお、図46(b)は、コマンド解析処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS160では、払出制御部600から通信確認コマンドを受信したか否かを判定し、当該コマンドを受信した場合には、後続のステップS161〜S163の処理を実行することで各種情報を初期化し、当該コマンドを受信していない場合にはステップS164に進む。
ステップS161では、RAM308に記憶しているシリアルコマンドステータスに初期値(この例では、0)を設定し、次のステップS162では、RAM308に記憶している通信確認コマンド送信カウンタに初期値(この例では、10)を設定する。ここで、シリアルコマンドステータスは、賞球コマンドを送信可能な状態か否かを示す情報であり、当該情報が数値の0の場合には、賞球コマンドが送信可能な状態を示しており、当該情報が数値の1の場合には、賞球コマンドが送信不能な状態を示している。
また、通信確認コマンド送信カウンタは、後述するシリアルコマンド送信処理のステップS177において、通信確認コマンドを1回送信する毎に1つ減算されるカウンタであり、払出制御部600からの通信確認コマンドを正常に受信しているか否かを判定するために使用されるものである。通信確認コマンド送信コマンドの初期値として10を設定した場合、後述するシリアルコマンド送信処理のステップS178において通信確認コマンド送信カウンタが0であると判定されるのは、主制御部300が通信確認コマンドを10回送信している期間中に、払出制御部600からの通信確認コマンドを1回も受信できなかったときである。
ステップS163では、RAM308に記憶しているシリアルコマンド通信エラーフラグに0を設定した後に処理を終了する。ここで、シリアルコマンド通信エラーフラグは、シリアル通信において異常が発生したか否かを示す情報であり、当該情報が数値の0の場合には、シリアル通信が正常であることを示しており、当該情報が数値の1の場合には、シリアル通信で異常が発生したことを示している。
ステップS164では、払出制御部600から賞球信号出力要求コマンドを受信したか否かを判定し、当該コマンドを受信した場合には、後続のステップS165に進んで賞球信号出力要求数に1を加算した後に処理を終了し、当該コマンドを受信していない場合にはステップS166に進む。
ステップS166では、受信したコマンドに対応するステータス(デバイス情報)を更新し、次のステップS167では、ステータス(デバイス情報)に変化があったかどうかを判定する。当該判定の結果、ステータス(デバイス情報)に変化があった場合にはステップS168に進み、対応するメインコマンド出力要求にセットした後に処理を終了し、ステータス(デバイス情報)に変化がなかった場合には、ステップS168の処理を行うことなく処理を終了する。
ここで、上記ステップS166では、例えば、払出制御部600からデバイスコマンド1(図60、図61参照)を受信した場合には、まず、RAM308に設けたデバイス情報1に記憶されている情報を前回情報としてCPUのコアレジスタ(例えばCレジスタ)に格納する。次に、当該デバイスコマンド1に含まれる払出個数スイッチエラー状態、不正払出エラー状態、および払出超過エラー状態に対応してRAM308に設けたデバイス情報1(図50(b)参照)を更新する。そして、ステップS167で、CPUのコアレジスタの値と更新後のデバイス情報1を比較することにより、ステータスに変化があったか否かを判定する。なお、他のデバイスコマンド2〜4についても同様の処理を行い、デバイスコマンド2〜4に対応してRAM308に設けたデバイス情報2〜4(図50(b)参照)を更新する。
<シリアルコマンド送信処理>
次に、図47を用いて、シリアルコマンド送信処理について説明する。なお、同図(a)は、シリアルコマンド送信処理の流れを示すフローチャートであり、同図(b)は主制御部300が払出制御部600に送信するコマンドの一例である。
ステップS171では、通信確認コマンド送信タイマから1を減算し、次のステップS172では、通信確認コマンド送信タイマが0であるか否か(払出制御部600に通信確認コマンドを送信してから所定の時間(本実施形態では、100ms)が経過したかどうか)を判定し、0の場合(所定の時間が経過した場合)にはステップS174以降の処理を行い、0以外の場合(所定の時間が経過した場合)にはステップS173に進む。ステップS173では、賞球コマンド設定処理を行う。詳細は後述するが、この賞球コマンド設定処理では、賞球コマンドの送信条件が成立した場合に賞球コマンドの送信準備等の処理を実行する。
ステップS174では、通信確認コマンド送信タイマに初期値(この例では、25)を設定し、次のステップS175では、上述のシリアルコマンドステータスに1(賞球コマンドが送信不能な状態)を設定する。通信確認コマンド送信タイマは、ステップS171において、主制御部タイマ割込処理の周期(本実施形態では、約4ms)毎に1つ減算されるカウンタであり、払出制御部600に通信確認コマンドを送信してから所定の時間が経過したかどうかを判定するために使用されるものである。通信確認コマンド送信タイマの初期値として25を設定した場合、ステップS172において通信確認コマンド送信タイマが0であると判定されるのは、約100ms(=4ms×25)経過後である。
なお、本実施形態では、ステップS175においてシリアルコマンドステータスに1を設定することで、通信確認コマンドを送信するタイミングでは、主制御部300から払出制御部600に賞球コマンドを送信できないように構成しているが、同タイミングで主制御部300から払出制御部600に賞球コマンドを送信できるように構成してもよい。
ステップS176では、送信データレジスタに通信確認コマンド(後述する)に対応する数値をセットすることで、シリアル通信線612を介して払出制御部600に通信確認コマンドを送信する。ステップS177では、通信確認コマンド送信カウンタから1を減算し、次のステップS178では、通信確認コマンド送信カウンタ0であるか否か(通信確認コマンドを10回送信したかどうか)を判定し、0の場合(10回送信した場合)にはステップS179以降の処理を行い、0以外の場合(10回送信していない場合)にはステップS181に進む。
ステップS179では、通信確認コマンド送信カウンタに初期値(この例では、10)を設定し、次のステップS180では、シリアルコマンドステータスに初期値(この例では、0)を設定した後にステップS181に進む。ステップS181では、その他シリアルコマンド送信処理を行った後に処理を終了する。
同図(b)に示すように、主制御部300が払出制御部600に送信するコマンドには、初期起動時の主制御通信確認コマンド(値は、10H)、復帰起動時の主制御通信確認コマンド(値は、11H)、3球の遊技球の払出を指示する賞球コマンド(値は、23H)、10球の遊技球の払出を指示する賞球コマンド(値は、2AH)、15球の遊技球の払出を指示する賞球コマンド(値は、2FH)などがある。主制御部300から受信した最初のコマンドが、復帰起動時の主制御通信確認コマンド(値は、11H)である場合、復帰処理を行い、初期起動時の主制御通信確認コマンド(値は、10H)の場合は、RAMクリア処理等を行う。このように、主制御部300は、通信確認コマンドを送信する際、常に電源投入情報を加味し、通信確認コマンドを意味する値(10H)と電源投入情報を示す値を加算して送信する。電源投入情報を示す値は、初期起動時は00Hであり、復帰起動時は01Hである。これにより、初期起動時の主制御通信確認コマンドの値は10Hとなり、復帰起動時の主制御通信確認コマンドの値は、11Hとなる。なお、通信確認コマンドを意味する値と、電源投入情報を示す値とは、通信確認コマンドの送信時に毎回加算されてもよいし、初回のみ加算されてもよいし、通信確認コマンドを所定回数送信する間は毎回加算されるものであってもよい。
本実施形態では、上述のステップS176において、主制御通信確認コマンド(値は、10H)と、主制御部メイン処理の復電時処理(ステップS109)でセットされた電源投入情報を示す値(00Hまたは01H)とを加算した値(すなわち、10Hまたは11H)を、送信データレジスタにセットして、シリアル通信線612を介して主制御部300から払出制御部600に送信される。なお、主制御通信確認コマンドは、一例として100msに1回のタイミングで送信される。
<賞球コマンド設定処理>
次に、図48と図49を用いて、上述のシリアルコマンド送信処理における賞球コマンド設定処理(ステップS173)について説明する。なお、図48は、賞球コマンド設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS191では、賞球コマンド送信条件が成立したか否かを判定し、成立した場合にはステップS192に進み、成立していない場合にはステップS198に進む。ここで、「賞球コマンド送信条件が成立した場合」とは、上述の入賞受付処理(ステップS216)において、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、または可変入賞口234への入賞があったと判定され、かつ、シリアルコマンドステータスが0(賞球コマンドが送信可能な状態)を示している場合、などが該当する。
ステップS192では、上述の可変入賞口用賞球数記憶領域308a、第1特図始動口用賞球数記憶領域308b、第2特図始動口用賞球数記憶領域308c、および、一般入賞口用賞球数記憶領域308dに記憶された賞球数の更新を行う。本実施形態では、賞球コマンド設定処理を実行する毎に(1回の主制御部タイマ割込処理を実行する毎に)、可変入賞口用賞球数記憶領域308a→第1特図始動口用賞球数記憶領域308b→第2特図始動口用賞球数記憶領域308c→一般入賞口用賞球数記憶領域308dの順番で各々の賞球数記憶領域を参照し、当該賞球数記憶領域に記憶された賞球数が1以上であるか否かを判定する。そして、賞球数が1以上の場合、賞球数から1を減算して賞球数を更新するとともに、参照している賞球数記憶領域308a〜308dに対応する賞球コマンドを賞球コマンドテーブルから取得する。
ステップS193では、ステップS192で取得した賞球コマンドに対応する数値を送信データレジスタにセットすることで、シリアル通信線612を介して払出制御部600に賞球コマンドを送信する。
図49(a)〜(c)は、賞球数記憶領域308a〜308dの賞球数の変化の一例を示した図であり、同図(d)は、賞球コマンドテーブルの一例を示した図である。この例では、N回目(Nは正の整数)の賞球コマンド設定処理において、第1特図始動口用賞球数記憶領域308bに記憶された賞球数が2(00000010B)であったことから、第1特図始動口用賞球数記憶領域308bの賞球数から1を減算し、賞球数を2(00000010B)から1(00000001B)に更新している。また、同図(d)に示す賞球コマンドテーブルから、参照している第1特図始動口用賞球数記憶領域308bに対応する第1特図始動口用の賞球コマンド(03H)を取得し、当該第1特図始動口用の賞球コマンド(03H)を払出制御部600に送信している。
また、N+1回目の賞球コマンド設定処理において、第1特図始動口用賞球数記憶領域308bに記憶された賞球数が1(00000001B)であったことから、第1特図始動口用賞球数記憶領域308bの賞球数から1を減算し、賞球数を1(00000001B)から0(00000000B)に更新している。また、同図(d)に示す賞球コマンドテーブルから、参照している第1特図始動口用賞球数記憶領域308bに対応する第1特図始動口用の賞球コマンド(03H)を取得し、当該第1特図始動口用の賞球コマンド(03H)を払出制御部600に送信している。
また、N+2回目の賞球コマンド設定処理において、一般入賞口用賞球数記憶領域308dに記憶された賞球数が1(00000001B)であったことから、一般入賞口用賞球数記憶領域308dの賞球数から1を減算し、賞球数を1(00000001B)から0(00000000B)に更新している。また、同図(d)に示す賞球コマンドテーブルから、参照している一般入賞口用賞球数記憶領域308dに対応する一般入賞口用の賞球コマンド(0AH)を取得し、当該一般入賞口用の賞球コマンド(0AH)を払出制御部600に送信している。
なお、ここでは、1回の賞球コマンド設定処理で賞球数を1つ減算する例を示したが、1回の賞球コマンド設定処理で賞球数を2つ以上減算してもよいし、この場合、同一種類の入賞口(または始動口)の賞球数を減算してもよいし、異なる種類の入賞口(または始動口)の賞球数を減算してもよい。また、賞球数記憶領域308a〜308dの参照の順番も限定されず、例えば、賞球数が多いものから先に参照してもよく、乱数値を取得するもの(例えば、第1特図始動口213や第2特図始動口214)から先に参照してもよい。また、1回の賞球コマンド設定処理で送信する賞球コマンドの回数も1回に限定されず、2回以上であってもよい。
図48に戻って、ステップS194では、賞球数記憶領域308a〜308dの値を読み出し、各々の賞球数記憶領域308a〜308dに記憶された値を加算し、RAM308に設けた全賞球数記憶領域に記憶する。ステップS195では、ステップS194で算出した全賞球数記憶領域の値(全賞球数)が所定数(この例では、10)以上であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS196に進み、該当しない場合にはステップS198に進む。
ステップS196では、全賞球数記憶領域の値から10を減算し、次のステップS197では、RAM308に設けた出力要求数に1を加算した後にステップS195に戻る。ステップS198では、その他の賞球コマンド設定処理を行った後に処理を終了する。
なお、この例では、ステップS195において全賞球数が所定数以上と判定された場合に、ステップS196、S197の処理を行った後に、再びステップS195の判定に戻る構成としているため、例えば、全賞球数が25の場合には、ステップS196、S197の処理が2回行われる結果、出力要求数には2が設定されることになる。しかしながら、本発明はこのような処理に限定されず、例えば、ステップS196、S197の処理を行った後に、一度、賞球コマンド設定処理を終了し、次回以降の賞球コマンド設定処理において残りの出力要求数を加算する構成としてもよい。
このような構成とした場合、先の例では、ステップS196において全賞球数が25から15に減算され、続くステップS197において出力要求数に1が設定され、次回の賞球コマンド設定処理のステップS196において全賞球数が15から5に減算され、続くステップS197において出力要求数に1が設定されることになる。
<デバイス監視処理>
次に、図50を用いて、上述の主制御部タイマ割込処理におけるデバイス監視処理(ステップS232)について説明する。なお、図50(a)はデバイス監視処理の流れを示すフローチャートであり、図50(b)は、RAM308に設けた信号状態記憶領域の構成例を示した図である。
ステップS251では、ステータス(デバイス情報)の一時記憶に利用するコアレジスタ(本例では、Cレジスタ)の初期設定を行う。具体的には、Cレジスタをクリアするとともに、所定のポート情報(磁界検知やRAMクリアスイッチ信号等に対応するポートの情報)をCレジスタにセットする。ステップS252では、Cレジスタを参照し、特定の異常があるか無いか(本例では、Cレジスタのビット0に割り当てている磁界検知のビットが1か0か)を判定し、特定の異常が検出された場合(磁界検知のビットが1の場合)にはステップS253に進む。一方、特定の異常が検出されなかった場合(磁界検知のビットが0の場合)には、ステップS255に進む。なお、ステップS252で判定する「特定の異常」は、磁界検知に限定されるものではなく、他の1つまたは複数の異常を特定の異常として設定してもよい。
ステップS254では、RAM308に記憶している特定異常検出フラグをオンにし、次のステップS255に進む。なお、特定異常検出フラグは必ずしも使用しなくてもよい(後述するデバイスエラーステータスのビット0を用いればよい)。
ステップS255では、上述のシリアルコマンド通信エラーフラグが1か0かを判定し、1の場合にはステップS256に進んで、コアレジスタ(Cレジスタ)の所定ビットに1をセットした後、ステップS257に進む。一方、シリアルコマンド通信エラーフラグが0の場合には、ステップS256の処理を行うことなくステップS257に進む。このように、Cレジスタは、所定のポートの情報をセットするとともに、各種エラー情報をセットするために用いる。そして、後述する前回情報記憶用のステータス(デバイスエラーステータス)と比較して、ステータスに変化があったか否かを判定するのである。
ステップS257では、各種センサの信号状態を参照し、その他の異常がある場合にはコアレジスタ(Cレジスタ)の該当ビットに1をセットした後、ステップS258に進む。ステップS258では、コアレジスタ(Cレジスタ)の値と、RAM308に記憶しているデバイスエラーステータスとを比較し、ステータスに変化が無い場合には処理を終了し、変化がある場合にはステップS259に進む。
ステップS259では、コアレジスタ(Cレジスタ)の値を、前回情報記憶用のステータス(デバイスエラーステータス)に上書きした後、コマンド設定送信処理(ステップS233)でデバイスコマンド1−1(主制御で監視するデバイスに関するコマンド)の送信設定をすべきことを示す所定の送信情報をRAM308の所定の領域である出力要求情報エリアに追加記憶して、処理を終了する。
ここで、このデバイス監視処理で監視するエラーとしては、磁界異常エラー、磁気異常エラー、衝撃センサエラー、外部クロック異常エラー、スイッチレベル異常エラー、などが挙げられる。また、払出し制御側で監視するエラーとしては、下受け皿満タンエラー(下皿満タンエラー)、払出装置エラー、払出超過エラー、不正払出エラー、払出個数スイッチエラー、主制御通信エラー、CRユニット未接続エラー、CRユニット通信エラー、などが挙げられる。
下受け皿満タンエラーとは、下皿満タンスイッチ信号のオン状態が、メイン基板の所定の入力ポートによってタイマ割り込みでオンを1回読み込んだとき(オフ状態からオン状態に切り換わるとき)にメインから払出に出力されるものである。払出装置エラーとは、払出モータが払出要求数分の駆動を終了後(実際は+ブレーキ期間+無励磁期間経過後)の次の割り込み内で、払出数(払出個数スイッチのカウント数)が払出要求数よりも少ない場合に払出装置エラーの発生を検知するものである。1個ずつ遊技球を払い出すリトライ処理が完了することにより、当該エラー状態が解除される。
払出超過エラーとは、払出要求数に対して実際に払い出された遊技球が10個多く検知されたとき払出動作を停止するものである。この払出超過エラーは、エラー解除スイッチ168によって解除するエラーであり、エラー解除スイッチ168を操作するか、RAMクリアスイッチ180による初期化(RAMクリア)によって当該エラー状態が解除される。不正払出エラーとは、払出要求が発生していない状態で遊技球の払出を検知(払出個数スイッチがカウント)したとき払出動作を停止するものである。この不正払出エラーは、エラー解除スイッチ168によって解除するエラーであり、エラー解除スイッチ168を操作するか、RAMクリアスイッチ180による初期化(RAMクリア)によって当該エラー状態が解除される。
払出個数スイッチエラーとは、払出制御基板170に制御される遊技球の払出個数スイッチ(不図示)のエラーであり、払出個数スイッチの接続異常を検知したとき(メイン基板は関係なし)払出動作を停止するものである。この払出個数スイッチエラーは、エラー解除スイッチ168によって解除するエラーであり、スイッチの接続が正しいか確認した後、エラー解除スイッチ168を操作するか、RAMクリアスイッチ180による初期化(RAMクリア)によって当該エラー状態が解除される。主制御通信エラーとは、主制御接続確認信号のオフ状態を検知した場合、または主制御動作確認信号のオン状態を2割り込み継続して検知した場合に発生するエラーであり、メイン基板からのコマンド受信が不能になるものである。但し、払出要求数が残存している場合は、その分までは払い出す。主制御接続確認信号のオン状態を検知した場合で、かつ、主制御動作確認信号のオフ状態を2割り込み継続して検知した場合に当該エラー状態が解除される。
CRユニット未接続エラーとは、CRユニット未接続エラーが解除状態のときに、CRユニット接続信号(VL信号)のオフ状態を検知し、16ms継続した場合に発生するものであり、貸出停止(賞球の払出には影響なし)となるものである。CRユニット接続信号のON状態を検知し、16ms継続した場合に当該エラー状態が解除される。なお、エラー解除した後、CRユニットREADY信号(BRDY信号)およびCRユニット貸出要求完了確認信号(BRQ信号)がオフ状態となるまでCRユニットとの通信が無効状態になる。
ここで、CRユニットとインタフェースの接続信号関係について説明する。各種信号が、CRユニットからインタフェースを介して払出基板へと伝達される場合、CRユニット接続信号とは、CRユニット内の+18V電源からなるVL信号である。CRユニットREADY信号とは、CRユニットが貸し出しの処理中であることを伝達するBRDY信号である。CRユニット貸出要求確認信号とは、CRユニットが基本単位分25個の貸出要求と貸出指示を伝達するBRQ信号である。
CRユニット通信エラーとは、貸出要求発生前にBRQ信号のオン状態を検知した場合に発生するものである(なお、他の条件もあるが、ここでは特に関係がないため割愛する)。遊技機側から通信異常を通知した後、BRDY信号およびBRQ信号をオフ状態にすることで当該エラー状態が解除される。
磁気異常エラーとは、所定量を超える磁力を検出したとき主制御動作を停止するものである。外部クロック異常エラーとは、乱数更新用クロックに異常を検出した場合に発生するエラーである。磁界異常エラーとは、所定量を超える磁界を検出した場合に発生するエラーである。スイッチレベル異常エラーとは、入賞スイッチを検出し、1s継続した場合に発生するエラーである。枠開放エラーとは、ガラス枠または内枠の開放を検出した場合に発生するエラーである。スイッチ未接続エラーとは、入賞スイッチ(不図示)のエラーであり、入賞スイッチの接続異常を検出した場合に発生するエラーである。衝撃センサエラーとは、衝撃センサが所定量を超える衝撃を検出したとき電源断まで継続してエラーを報知するものである。
<外部出力信号設定処理>
次に、図51を用いて、主制御部300のCPU304が実行する外部出力信号設定処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理における外部出力信号設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301では、上述の外部出力信号情報に対応する各情報(払出予定情報を除く、図柄確定回数情報、始動口情報、大当り情報1〜4、およびセキュリティ情報)に基づいて、外部出力信号情報の値を更新する。例えば、セキュリティ情報が1で、他の情報が0の場合には、外部出力信号情報の値を10000000Bに更新する。
ステップS302では、出力要求数が1以上であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS303に進み、該当しない場合にはステップS305に進む。ステップS303では、外部出力信号情報のBit6(払出予定情報)に1をセットする。例えば、先の例では、外部出力信号情報の値を10000000Bから11000000Bに更新する。また、ステップS304では、出力要求数から1を減算してステップS305に進む。
ステップS305では、特定異常検出フラグがオンかオフかを判定し、オンの場合にはステップS306に進み、オフの場合にはステップS307に進む。ステップS306では、RAM308に設けた外部出力情報のマスク処理を行う。
図52は、ステップS306における外部出力信号情報のマスク処理の一例を説明するための図である。この例では、マスク処理前の外部出力信号情報の値が11000001B、すなわち、セキュリティ情報、払出予定情報、および図柄確定回数情報が1、その他の大当り情報1〜4、および始動口情報が0の場合を示している。また、マスク処理に用いるマスク情報の値は10000000Bであることを示している。
ここで、「マスク情報」は、外部出力信号情報と同じ1バイト長の情報であり、マスク情報のBit0〜Bit7は、それぞれ外部出力信号情報のBit0〜Bit7に対応している。ステップS306のマスク処理では、このマスク情報と外部出力信号情報の論理積(AND)を算出することによって、外部出力信号情報の一部を強制的に0に設定(マスク)できるように構成している。
主制御部300は、初期設定において、マスク情報を11111111B(初期値)に設定するが、外部出力信号設定処理のステップS305において特定異常検出フラグオンと判定した場合(特定異常情報がある場合)には、マスク情報のBit0〜7のいずれかを1から0に更新する。本実施形態では、磁気異常エラーまたは磁界異常エラーが発生している場合には、図52に示すように、マスク情報のBit0〜6を1から0に更新することでマスク情報を10000000Bに設定し、マスク処理により外部出力信号情報のBit0〜6を強制的に0に設定(マスク)する。
これにより、外部出力信号情報のBit0〜6のいずれかに1が設定されている場合、すなわち、図柄確定回数情報、始動口情報、大当り情報1〜4、および払出予定情報のいずれかに1が設定されている場合でも、当該情報は全て0にマスク(設定)され、各々の情報に対応する信号からはローレベルの信号が出力される。
図51に戻って、ステップS307では、例えば、外部出力信号情報に基づいて、払出基板170に向けて外部端子板信号3〜10を出力する処理等を行う。具体的には、外部出力信号情報のBit0に1が設定されている場合には、外部端子板信号3(図柄確定回数情報信号)として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。
同様に、外部出力信号情報のBit1に1が設定されている場合には、外部端子板信号4(始動口情報信号)として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。また、外部出力信号情報のBit2に1が設定されている場合には、外部端子板信号5(大当り情報1信号)として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。また、外部出力信号情報のBit3に1が設定されている場合には、外部端子板信号6(大当り情報2信号)として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。
また、外部出力信号情報のBit4に1が設定されている場合には、外部端子板信号7(大当り情報3信号)として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。また、外部出力信号情報のBit5に1が設定されている場合には、外部端子板信号8(大当り情報4信号)として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。
また、外部出力信号情報のBit6に1が設定されている場合には、外部端子板信号9(払出予定情報信号)として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。また、外部出力信号情報のBit7に1が設定されている場合には、外部端子板信号10(セキュリティ情報信号)として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。なお、本例における「所定期間(各信号の出力時間)」は500msの期間に限定されるものではなく、500ms未満の期間でもよいし、500msよりも大きい期間でもよい。
<外部出力信号設定処理の変形例1>
図53は外部出力信号設定処理の変形例1を示した図である。この変形例1に係る外部出力信号設定処理では、上記図56に示した外部出力信号設定処理のステップS305〜S306の処理に替えて、ステップS305、S401、S402の処理を適用している。
具体的には、ステップS305では、特定異常検出フラグがオンかオフかを判定し、オンの場合にはステップS401に進んで外部出力信号の第一のマスク処理を行い、オフの場合にはステップS402に進んで外部出力信号の第二のマスク処理を行う。第一のマスク処理では、上記ステップS306のマスク処理と同様の処理を行うが、第二のマスク処理では、第一のマスク処理で用いるマスク情報(第一のマスク情報)とは異なるマスク情報(第二のマスク情報)を用いてマスク処理を行う。ここで、本実施例では、第一のマスク情報をRAM308の記憶領域内に設け、内容の書き換えを可能としている一方で、第2のマスク情報をROM306の記憶領域内に設け、内容の書き換えを不可能としている。
例えば、第一のマスク処理では、マスク情報のBit0〜6を1から0に更新することで、マスク情報を初期値の11111111Bから10000000Bに変更し、マスク処理により外部出力信号情報のBit0〜6を強制的に0に設定(マスク)する。一方、第二のマスク処理では、マスク情報として初期値の11111111Bをそのまま使用し、マスク処理により外部出力信号情報のBit0〜7を強制的に0に設定(マスク)しないようにする。
このような構成とすれば、条件に応じて(例えば、特定異常の有無に応じて)マスク処理を使い分けることができ、条件に適した外部信号を出力できる場合がある。
<外部出力信号設定処理の変形例2>
図59は外部出力信号設定処理の変形例2を示した図である。この変形例2に係る外部出力信号設定処理では、上記図51に示した外部出力信号設定処理のステップS305のの処理と、ステップS302〜S304の処理の順番を入れ替えている。
具体的には、ステップS305では、特定異常検出フラグがオンかオフかを判定し、オンの場合にはステップS306に進んでマスク処理を行い、オフの場合にはステップS302以降の処理に進むように構成している。
このような構成とすれば、所定の条件が成立している場合に、外部信号を出力しないように(または、外部信号を遅延させるように)することができ、例えば、特定異常がある場合には外部信号を出力しないように(または、外部信号を遅延させるように)することができる場合がある。このため、外部信号を適切なタイミングで出力できる場合がある。
<払出制御マイコン>
次に、払出制御基板170に搭載される払出制御マイコン770について詳細に説明する。
<払出制御マイコン/端子配置>
図55は、払出制御マイコン770の端子配置の一例を示した図である。上述のとおり、払出制御マイコン770は、2つのパラレル入力ポートPIP0,PIP1を備えており、本例では、パラレル入力ポートPIP0の端子配置を、同図(a)に示す端子配置にしているとともに、パラレル入力ポートPIP1の端子配置を、同図(b)に示す端子配置にしている。例えば、同図(a)の場合、例えば、Bit0の払出個数スイッチ信号に対応する端子はPI00端子であり、Bit2の払出スイッチ動作確認信号に対応する端子はPI02端子である。以下も同様である。また、払出制御マイコン770は、2つのパラレル出力ポートPOP0,POP1を備えており、本例では、パラレル出力ポートPOP0の端子配置を、同図(c)に示す端子配置に設定し、パラレル出力ポートPOP1の端子配置を、同図(d)に示す端子配置に設定している。
また、払出制御マイコン770は、IC1〜IC3と接続されており、同図(e)はIC1に対応するものであり、同図(f)はIC1に対応するものであり、同図(g)はIC3に対応するものである。
<払出制御マイコンの詳細/端子配置/LED制御>
図56(a)は、パラレル出力ポートPOP1のデータを出力するための出力ポート1レジスタのデータ構成を示した図であり、図56(b)は、7SEGデコーダを介して出力する場合の出力パターンを示した図である。また、図56(c)は、出力端子POP10〜POP16とLEDの各セグメントの対応関係を示した図である。
本例では、パラレル出力ポートPOP1の出力端子POP10〜POP16を、7セグメントLEDの各セグメントに接続しており、パラレル出力ポートPOP1のデータを出力するための出力ポート1レジスタを介して、7セグメントLEDの点灯/消灯制御を行う。
同図(a)に示すように、本例の出力ポート1レジスタは、ビット7(7DEN)の設定によって、内蔵の7SEGデコードを介してLEDを制御するか否かの選択が可能である。ビット7(7DEN)を1に設定した場合には、出力端子POP10〜POP16の各々のオン/オフを個別に制御することで、LEDの各セグメントの点灯/消灯制御を行う。なお、出力端子POP10〜POP16とLEDの各セグメントの対応関係は、同図(c)に示す通りである。
一方、ビット7(7DEN)を0に設定した場合には、出力端子POP10〜POP16(出力ポート1レジスタのビット6〜ビット0)から、同図(b)に示す出力パターンを7SEGデコーダに出力することで、7SEGデコードを介してLEDの点灯/消灯制御を行う。
図57は、エラー名称と、LEDの表示(LEDの点灯パターン)と、エラー表示LEDの状態と、払出表示LEDの状態の関係を示した図である。本例では、例えば、エラーが発生していない場合には、LEDを用いて数字の0を表示するとともに、エラー表示LEDと払出LEDを消灯する制御を行う。一方、エラーが発生した場合には、エラーの種類に応じて、LEDを用いて数字の1〜8を表示するとともに、同図に示す表示パターンにしたがってエラー表示LEDと払出LEDを点灯または消灯する制御を行う。
なお、エラー表示LEDや払出LEDは、払出制御基板170に設けられていてもよいし、遊技者が視認可能な遊技盤や遊技枠に設けられていてもよいし、いずれか一方を払出制御基板170に設けて他方を遊技盤や遊技枠に設けてもよい。また、エラー表示LEDを複数設け、第一のエラー表示LEDを払出制御基板170に設け第二のエラー表示LEDを遊技盤や遊技枠に設けてもよい。
<払出制御マイコン/タイマ>
図58(a)は、払出制御マイコン770が使用するタイマの一例を示した図である。払出制御マイコン770は、同図(a)に示す複数のタイマ(ソフトウェアタイマ)をRAM708に記憶しており、これらのタイマを、後述する払出制御部割込み処理のタイマ更新処理において定期的に更新(カウントアップまたはカウントダウン)するように構成されている。なお、「タイマ値(ms)」の項目に記載した数値は、各タイマによって計測する時間を示しており、例えば、CRユニット接続信号監視タイマは、2秒(=2000ms)を計測するために使用されるタイマであることを示している。
<払出制御マイコン/信号状態記憶部>
図58(b)は、払出制御マイコン770のRAM708の記憶領域の一部を示した図である。払出制御マイコン770は、RAM708の記憶領域の一部(本例では、アドレスF051h〜F056hの範囲)に、同図(b)に示す各種状態を記憶するための信号状態記憶領域を設けている。
<払出制御マイコン/検出可能エラー>
次に、図59を用いて、払出制御マイコン770で検出可能なエラーについて説明する。図59(a)は、払出制御マイコン770で検出可能なエラーの一例を示した図であり、図59(b)は、扉開放エラーの発生条件であるガラス枠開放エラーと内枠開放エラーの組み合わせを示した図である。
上述のとおり、主制御部300は、デバイス監視処理(ステップS232)で検出した各種デバイスのエラーを、払出制御部600に出力可能であるため、払出制御マイコン770では、主制御部300と同様に、下受け皿満タンエラー(下皿満タンエラー)、払出装置エラー、払出超過エラー、不正払出エラー、払出個数スイッチエラー、主制御通信エラー、CRユニット未接続エラー、CRユニット通信エラー、磁気異常エラー、外部クロック異常エラー、磁界異常エラー、スイッチレベル異常エラー、枠開放エラー(前面枠扉開放エラー)、スイッチ未接続エラー、衝撃センサエラーなどの検出が可能である。また、これらのエラーの他に、払出制御マイコン770では、主制御部300からの通信確認コマンドが所定時間(本例では1000ms)、受信できなかった場合の主制御通信エラーなども検出可能である。
<払出制御マイコン/払出制御コマンド>
次に、図60および図61を用いて、払出制御部600(払出制御基板170)から主制御部300(主制御基板156)に送信される払出制御コマンドについて説明する。なお、図60は、払出制御コマンドの一例を示した図であり、図61は、後述する送信コマンド処理を実行する際に用いる送信コマンド出力要求情報の一例(a)と一部の払出制御コマンドのデータ構成を示した図(b〜e)である。
払出制御部600が主制御部300から受信するコマンドには、通信確認コマンド(「主制御通信確認コマンド」という場合がある)と、賞球数コマンド(「賞球コマンド」という場合がある)がある。これらの受信コマンドは、後述する払出制御部メイン処理のコマンド解析処理(ステップS309)で解析され、各々のコマンドに対応する処理が実行される。
主制御通信確認コマンドは、主制御部300と払出制御部600の通信状態と主制御部300の起動方法(初期起動または復帰起動)を示すコマンドである。また、賞球コマンドは、指定賞球数分の遊技球の払出を示すコマンドである。
払出制御部600が主制御部300に送信するコマンドには、通信確認戻りコマンドと、賞球信号出力要求コマンドと、デバイスコマンド1〜4と、賞球払出動作状態コマンドがある。これらの送信コマンドは、後述する払出制御部メイン処理の送信コマンド処理(ステップS311)において主制御部300に送信される。主制御部300では、上述の主制御部タイマ割込処理のコマンド解析処理(ステップS159)において、これらのコマンドを解析し、各々のコマンドに対応する処理を実行する。
通信確認戻りコマンド(「通信確認コマンド」という場合がある)は、主制御部300からの通信確認コマンドを受信したことを示すコマンドである。賞球信号出力要求コマンドは、試射試験信号端子への賞球信号の出力を指示するコマンドである。デバイスコマンド1〜4は、デバイスの各種状態を示すコマンドであり、各々のデータ構成は図61に示すとおりである。賞球払出動作状態コマンドは、賞球払出しの動作状態を示すコマンドである。
本例では、上述の発射強度状態信号(ターボスイッチ信号)の情報は、デバイスコマンド4として(ビット1に設定される)払出制御部600から主制御部300に送信され、上述のタッチスイッチ信号の情報は、デバイスコマンド4として(ビット0に設定される)払出制御部600から主制御部300に送信される。なお、本例では、発射強度状態信号とタッチスイッチ信号を同じデバイスコマンドで送信可能に構成しているが、これに限定することなく、別のデバイスコマンドで送信するように構成してもよい。また、発射強度状態信号等(タッチスイッチ信号を含む)は、他の信号と同じデバイスコマンドで送信可能に構成してもよく、所定の信号(例えばCRユニット未接続エラー)とは別のデバイスコマンドで送信可能に構成するなど、デバイスコマンド1〜4と各種状態の組み合わせは適宜可能である。また、デバイスコマンドの種類は1〜4に限らない。
<払出制御マイコン/RAM>
次に、図62および図63を用いて、本実施形態の記憶領域であるRAM(バッファエリア)708の構成について説明する。図62は、払出制御部600のRAM708に設けた各記憶領域に記憶される項目の一例を示す概要図である。また、図63は、主制御部300のRAM308および、払出制御部600のRAM708にそれぞれ設けた記憶領域と、当該記憶領域の初期化のタイミングについて示す概要図である。
主制御部300および払出制御部600は、電断・復電時(例えば停電復旧時など)に遊技状態の復旧を行うため電断発生時の遊技状態を電源遮断処理によりRAM308,708に記憶し、バックアップ電源によりRAMの内容を保持する。
パチンコ機100のバックアップ機能の構成として、図示は省略するがバックアップ電源部、電源監視回路、RAMクリアスイッチを備えている。RAMクリアスイッチは、バックアップしたRAMのデータを初期化するものである。
図62に示すように、払出制御部600のRAM708に、小さいアドレス(ここでは、7F00H)からアドレス7F0DHまでの第一の領域708Aと、アドレス7F0EHからアドレス7FFFHまでの第二の領域708Bとが設けられている。第一の領域708Aは更に、複数の記憶領域に分かれ、例えば、賞球数、遊技球数、遊技情報、エラー状態、未送信コマンド、プログラム起動状態フラグ、電源状態情報などが格納される。一方、第二の領域708Bは、設定ポインタ用保存エリア、解析ポインタ保存用エリア、受信コマンドバッファエリアなどに分かれる。受信コマンドバッファエリアは、受信したコマンドが記憶される領域であり、設定ポインタ用保存エリアおよび解析ポインタ保存用エリアは、受信したコマンドの記憶処理に用いるポインタが格納される領域である。設定ポインタ用保存エリア、解析ポインタ保存用エリアおよび受信コマンドバッファエリアについては、後述する。
そして、第一の領域708Aは、電源遮断時には格納された情報が退避(バックアップ)される領域であり、第二の領域708Bは、電源投入直後に初期化される領域である。例えば、電断検出をしていない初期化処理(例えば、図41のステップS115)ではこれらの記憶領域の全てを初期化(クリア)し、復帰起動時の復電時処理(図41のステップS109)ではこれらのうち一部のみを初期化(クリア)する。つまり初期化処理では第一の領域708Aと第二の領域708Bがクリアされるが、電断が発生した場合には、第一の領域708Aの情報のみがバックアップされる。そして、その後の復電時処理では第一の領域は、RAM708の所定の領域にバックアップされた情報が復元(設定)され、第二の領域708Bのみがクリアされる。このように、払出制御部600のRAM708をクリアするタイミングは複数あり、かつ、クリアする領域も複数(第一の領域708A、第二の領域708B)ある。更に、第二の領域702Bは、払出制御部600の復帰起動時であっても、クリアされる場合があり、電断が発生した場合でもバックアップされない。つまり、受信したコマンドを記憶する領域(受信コマンドバッファエリア)およびその記憶処理に用いられる設定ポインタ用保存エリアおよび解析ポインタ保存用エリア(各ポインタの値)は復帰起動時でもクリアされる場合があり、電断時にはバックアップされない領域となる。このような構成とすることにより、主制御部300と払出制御部600の初期起動時であっても復帰起動時であっても、払出制御部600の電源投入直後は、第二の領域をクリアすることができ、意図しないタイミングで賞球コマンド等が払出制御部600に送信されることを防止できる場合がある。
ここでの図示は省略するが、主制御部300のRAM308も同様の構成としてもよい。すなわち、電断が発生した場合にバックアップされる第一の領域と、その後の復電時処理でクリアされる第二の領域とを有してもよる。主制御部300の第一の領域に格納されている情報は例えば、大当り状態(ラウンド回数も含む)、高確率・時短状態、保留メモリ(特別図柄、普通図柄)の乱数値、エラー状態、未送信コマンド、可動部材(普通電動役物、第1種特別電動役物)の動作状態などである。また、主制御部300のRAM308においても、電断が発生した場合には第一の領域に格納された情報のみがバックアップされるようにしてもよい。
図63は、図62に示した、払出制御部600のRAM708の第一の領域、第二の領域について初期化のタイミングを示す図である。本実施形態では、RAM708の初期化を行うタイミングが複数設けられている。同図において、第一のタイミングは、払出制御部600のそれぞれの電源投入直後のタイミングであり、第二のタイミングは、主制御通信確認コマンド受信時処理のタイミングである。なお、払出制御部600の電源投入直後のタイミングについては後述(図64等)する。
(1)主制御部300および払出制御部600のいずれもが初期起動等の場合
この場合、第一のタイミングでは、第一の領域708Aと第二の領域708Bのいずれもが初期化され、第二のタイミングでは第一の領域708Aと第二の領域708Bのいずれも初期化されない。
(2)主制御部300が復帰起動で、払出制御部600が初期起動等の場合は、(1)と同様である。
(3)主制御部300が初期起動等で払出制御部600が復帰起動の場合
この場合、第一のタイミングでは、第二の領域708Bのみが初期化され、第二のタイミングでは第一の領域708Aのみが初期化される。
(4)主制御部300および払出制御部600のいずれもが復帰起動の場合
この場合、第一のタイミングでは、第二の領域708Bのみが初期化され、第二のタイミングではいずれの領域も初期化されない。
<払出制御部メイン処理>
払出制御部600は、CPU、RAM708、ROM、I/Oポート、および電圧監視回路を備えている。これらCPU、RAM708、ROM、I/Oポートは一のマイクロコンピュータ(払出制御用マイクロコンピュータ)で構成されている。また、この払出制御用マイクロコンピュータは、本明細書における主制御用マイクロコンピュータと一部の機能が同じでもよく、例えば一部の機能(例えば乱数回路)を備えていなくてもよい。払出制御部600が備える電圧監視回路も、主制御部300が備える電圧監視回路と同じく、電源管理部650から払出制御部600に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9.66V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を払出制御部600のCPUに出力する。なお、主制御部300の電圧監視回路338から低電圧信号が出力されていても、この払出制御部600の電圧監視回路からは低電圧信号は出力されていないことはある。
払出制御部600には、主制御部300のCPU304から電源投入情報を含めたコマンドが送信される。このコマンドを受信したことに基づいて、払出制御部600のCPUは、払出制御部メイン処理を開始する。本実施形態では、コマンド受信時に払出制御部割込み処理は行わず、タイマ割込みで払出制御部割込み処理を行うが、シリアル通信回路の設定によって、コマンド受信時に払出制御部割込み処理を行うこともできる。
<払出制御部/払出制御部メイン処理>
次に、図64を参照して、払出制御部メイン処理について説明する。図64は、払出制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS301では、初期設定1を行う。この初期設定1では、払出制御部600のCPUのスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定等を行う。ステップS302では、払出制御部600の電圧監視回路から低電圧信号が出力されているか否か、すなわち低電圧信号がオンであるか否かを判定する。低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS302の処理を繰り返し実行し、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS303に進む。
ステップS303では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する払出制御部タイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタ・タイマに設定する処理、払出制御部600のRAM708への書き込みを許可する設定、I/Oポートの初期設定等を行う。
ステップS304では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(パチンコ機100を初期状態にする場合)にはステップS305に進み、電断前の状態に復帰する場合にはステップS306に進む。具体的には、このステップS304でも、主制御部メイン処理のステップS107と同様な処理が行われ、RAMクリアが必要な場合には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS305に進む。一方、RAMクリアが必要でない場合には、払出制御部600のRAM708から電源ステータスの情報を読み出し、電源ステータスの情報が、サスペンドを示す情報でない場合にはパチンコ機100を初期状態にすべくステップS305に進み、サスペンドを示す情報である場合には払出制御部600のRAM708についてチェックサムを実行し、チェックサムの結果が正常である場合には電断前の状態に復帰すべくステップS306に進み、チェックサムの結果が異常である場合には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS305に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS305に進む。
ステップS305では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割り込み禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定、払出制御部600のRAM708の所定の領域(例えば、全ての記憶領域)の初期化などを行う。
ステップS306では、復電時処理を行う。この復電時処理では、払出制御部600のRAM708の記憶領域のうち、復電時にクリアすべき記憶領域の初期化などを行う。すなわち、本ステップの状態は、第一のタイミング(払出制御部600の電源投入直後の状態)であるので、初期起動等であれば、第一の領域708Aおよび第二の領域708Bをクリアし、復帰起動であれば、第二の領域708Bのみをクリアする(図63参照)。
ステップS307では、初期設定3を行う。この初期設定3では、払出制御部600のRAM708に設けたエラー情報の一部をクリアしたり、割り込み許可の設定などを行う。
ステップS308では、主制御部300から入力したデータの中に未解析データがあるか無いかを判定する。ここでは、RAM708の設定ポインタで参照する値と解析ポインタで参照する値とを比較する処理を行って判定するが、これについては後述する。判定の結果、未解析データがある場合にはステップS309でコマンド解析処理を行い、未解析データがない場合にはステップS310に進む。
ステップS310では、未送信コマンドの有無を判定し、未送信コマンドがある場合はステップS311に進み、未送信コマンドが無い場合は、ステップS312に進む。
ステップS311では、未送信コマンドを払出制御部側マイクロコンピュータ770の送信データレジスタ776に設定し、送信コマンドとして出力する。
ステップS312では、ステップS302と同じく、低電圧信号がオフであるか否かを監視し、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS308に戻り、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS313に進む。
ステップS313では、電断時処理を行う。この電断時処理では、払出制御部600のRAM708に設けたスタックポインタ退避領域に現在のスタックポインタの値を記憶し、上述の電源ステータス記憶領域にサスペンドを示す情報を設定する。また、払出制御部600のRAM708の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算し、チェックサム算出用数値記憶領域に記憶している値からその加算した結果を減算した値をチェックサム(電断時チェックサム)として算出し、算出した電断時チェックサムを上述のチェックサム算出用数値記憶領域に記憶し、払出制御部600のRAM708への書き込みを禁止する設定などを行う。また、払出制御部600のRAM708の第一の領域708Aのみ、格納されている情報のバックアップを行う。
その後のステップS314では、ステップS302と同じく低電圧信号がオフであるか否かを監視する処理を行い、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)には払出制御部メイン処理の先頭(ステップS301)に戻り、低電圧信号がオンの場合は、ステップS314を繰り返し実行する。
<払出制御部/払出制御部割込み処理>
次に、図65を参照して、払出制御部600が実行する払出制御部割込み処理について説明する。同図は、払出制御部割込み処理の流れを示したフローチャートである。払出制御部600は、所定の周期(本実施形態では1msに1回)でタイマ割り込みを発生するカウンタ・タイマを備えており、このタイマ割り込みを契機として払出制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。
ステップS401では、レジスタ値を退避し、ステップS402では、割り込みフラグをクリアし、ステップS403では、WDTクリアおよびリスタートを行う。また、ステップS404では、受信コマンドの処理を行う。この処理では、主制御部300からのコマンド受信(例えば、賞球コマンドの受信など)の有無を判定し、受信している場合は、受信したコマンドデータを受信コマンドバッファエリアに設定する。
ステップS405では、主制御通信確認コマンドを受信済みか否かを判定する。受信済みの場合は、ステップS406に進み、そうでない場合はステップS414に進む。上述のとおり、主制御部300は払出制御部600から電源の供給を受けているため、その起動が払出制御部600より遅れる。このため、本ステップでは主制御部300が起動するまで、これ以降のステップS406〜ステップS413の処理を待機するために判定処理を行う。
ステップS406では、ポート入力処理を行う。このポート入力処理では、I/Oポートの値を取得して、各種センサの状態などを検出する。具体的には、カードユニット608からインタフェース部606を介して入力する各種信号の状態、払出センサ604から入力する球払出信号、下皿センサから入力する信号、エラー解除スイッチから入力する信号の状態などを取得して、RAMに設けた入力信号情報記憶領域に記憶する。また、発射制御基板174から入力する発射強度状態信号がオン状態を示す信号の場合に、ターボ状態報知ランプ151を点灯し、発射強度状態信号がオフ状態を示す信号の場合に、ターボ状態報知ランプ151を消灯する制御を行う。
ステップS407では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、主制御通信監視タイマや、RAMに設けた貸出要求待ちタイマおよび貸出指示待ちタイマや、払出報知用LEDの点灯/消灯時間、モータ駆動/非駆動時間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS408では、デバイス監視処理を行う。詳細は後述するが、このデバイス監視処理では、主制御部300との通信に異常があるか否かを監視するとともに、各種エラーが発生しているか否かを判定し、エラーの発生状況に応じてLEDの消灯/点灯制御を行う。
ステップS409では、CRユニット通信処理を行う。このCRユニット通信処理では、カードユニット608からインタフェース部606を介して入力する各種信号の状態に基づいて、カードユニット608との通信を行う。例えば、カードユニット608から遊技球の貸出要求信号を受けた場合に、後述する貸出用払出数記憶部の払出数情報に貸出要求信号に含まれる貸出要求数を加算する。
ステップS410では、払出管理処理を行う。この払出管理処理では、払出装置552の制御などを行う。ステップS411では、信号出力処理を行う。この信号出力処理では、外部端子板(不図示)から外部に出力する信号の制御を行う。
ステップS412では、送信コマンド設定処理を行う。この送信コマンド設定処理では、払出制御部600から主制御部300に送信する各種コマンドを設定する処理を行う。この各種コマンドには、エラーに関するコマンドも含まれる。本明細書において「エラー」とは、払出個数スイッチエラー、不正払出エラー、払出超過エラー、下皿満タンエラー、払出しエラー、主制御通信エラー、扉開放エラーなど、本明細書において「エラー」と表記したものをすべて含む。ステップS413ではポート出力処理を行う。詳細は後述するが、このポート出力処理では、発射制御基板174に対して発射許可信号を出力する処理などを行う。
ステップS414ではレジスタ値を復帰し、ステップS415では、割り込み許可設定を行った後に処理を終了する。
このように、本実施形態では、受信コマンドをRAM708(バッファ)に格納する処理は、払出制御部割込み処理の受信コマンド処理(ステップS404)で行い、コマンドを解析する処理は、払出制御部メイン処理のコマンド解析処理(ステップS309)で行う。
<受信コマンド処理(実施例A,実施例B)>
図66は、図65に示した払出制御部割込み処理の受信コマンド処理(ステップS404)の詳細について説明する図であり、図66(a)は、受信コマンド処理の一例(実施例A)を示すフローチャートであり、図66(b)は受信コマンド処理の他の例(実施例B)を示すフローチャートである。
同図(a)を参照して、実施例Aの受信コマンド処理では、まずステップS501において、払出制御部用マイクロコンピュータ770のステータスレジスタ772の特定ビット(受信データフルフラグ)を参照し、主制御部400からコマンドの受信の有無を判定する。受信データフルフラグは、受信データレジスタ774にデータがある場合にセットされる。払出制御部用マイクロコンピュータ770の受信データレジスタで主制御部400から送信されたコマンドを受信した場合、当該受信コマンドがAレジスタ722に格納される。Aレジスタ722に受信したコマンドがある場合は、ステップS502に進み、そうでない場合は、処理を終了する。
ステップS502では、ポインタ(後述)を用いてAレジスタ722の受信コマンドをRAM708のバッファ(第二の領域708Bに設けられた受信コマンドバッファエリア)に格納する。
実施例Aでは、受信したコマンドがある場合は、常に当該受信コマンドを受信コマンドバッファエリアに格納する。本来受け付けるべきでないコマンド(不正なコマンド)は、払出制御部メイン処理のコマンド解析処理(ステップS309)において、排除する。
また、同図(b)を参照して、実施例Bの受信コマンド処理では、まずステップS601において、払出制御部用マイクロコンピュータ770の受信データレジスタを参照し、主制御部400からコマンドの受信の有無を判定する。受信したコマンドがある場合は、ステップS602に進み、そうでない場合は、処理を終了する。
ステップS602では、主制御部300からの主制御通信確認コマンドの受信の有無を判定する。主制御通信確認コマンドを受信している場合には、ステップS604に進み、そうでない場合はステップS603に進む。
ステップS603では、賞球コマンド受付許可フラグがオンであるか否かを確認する。オンの場合は、ステップS604に進み、そうでない場合は処理を終了する。賞球コマンド受付許可フラグについては後述する。
ステップS604では、受信コマンドをRAM708のバッファ(第二の領域708Bに設けられた受信コマンドバッファエリア)に格納する。
実施例Bでは、主制御通信確認コマンド以外のコマンドについては、賞球コマンド受付許可フラグがオンであれば、バッファ(第二の領域708Bに設けられた受信コマンドバッファエリア)に格納する。より詳細には、払出制御部用マイクロコンピュータ770のシリアル通信関連レジスタである受信データレジスタ774のデータを、CUPコアレジスタ720の例えば、Aレジスタ722等に格納し、その後、第二の領域708Bに設けられた受信コマンドバッファエリアに格納する。あるいは、払出制御部用マイクロコンピュータ770の受信データレジスタ774のデータを直接、受信コマンドバッファエリアに格納する。
つまりこの場合も、本来受け付けるべきでないコマンド(不正なコマンド)は、払出制御部メイン処理のコマンド解析処理(ステップS309)において、排除する。なお、ステップS1603の判定処理の前に、受信したコマンドが賞球コマンドであるか否か、を判定する処理を行ってもよい。これにより、本来受信すべきでないコマンド(例えば、主制御通信確認コマンドや賞球コマンド以外のコマンド)を受信した場合に、当該判定処理で排除することができる。
<コマンド解析処理>
図67および図68を参照して、図64の払出制御部メイン処理のコマンド解析処理(ステップS309)について説明する。図67は、コマンド解析処理(実施例C)の処理の流れを示すフローチャートである。例えば、図64に示す払出制御部メイン処理のコマンド解析処理(ステップS309)として、図67に示す処理(実施例C)を行う場合は、図65に示す払出制御部割込み処理の受信コマンド処理(ステップS404)で図66(a)の処理(実施例A)を行う。あるいは、実施例Aの受信コマンド処理と、実施例Cあるいは実施例Dのコマンド解析処理のいずれかを組み合わせる処理としてもよい。また、これに限らず、実施例A,Bの受信コマンド処理と、実施例C,Dのコマンド解析処理は、制御に不具合が無い限り、適宜組み合わせることが可能である。
図67を参照して、実施例Cのコマンド解析処理について説明する。ステップS701では、RAM708の受信コマンドバッファエリアに格納されている受信コマンドを取得する。ステップS702では、取得した受信コマンドを解析する処理を行う。この処理の詳細については後述する。
ステップS703では、主制御部300からの主制御通信確認コマンドを受信しているか否かを判定する。この主制御通信確認コマンドは、図47に示した主制御部300のシリアルコマンド送信処理によって払出制御部600に送信されるものである。主制御通信確認コマンドを受信している場合は、ステップS706に進み、そうでない場合はステップS704に進む。ステップS704では、主制御通信確認コマンド受信処理を行う。主制御通信確認コマンド受信処理については後述する。
ステップS705では、受信コマンドが賞球コマンドであるか否かを判定する。受信コマンドが賞球コマンドである場合は、ステップS706に進み、そうでない場合は、処理を終了する。本ステップにおいて、受信コマンドが、主制御通信確認コマンドおよび賞球コマンドのいずれでもない場合には、受信コマンドに対する処理を行わずにコマンド解析処理を終了することになる。
ステップS706では、賞球コマンド受付許可フラグがオンであるか否かを判定し、オンの場合は、ステップS707に進み、そうでない場合は処理を終了する。ステップS707では、賞球コマンド受信時処理を行う。賞球コマンド受信時処理については、後述する。
<主制御通信確認コマンド受信時処理(実施例E)>
次に、図68(a)を用いて、上記コマンド解析処理における主制御通信確認コマンド受信時処理(ステップS704、S805)について説明する。なお、同図(a)は、主制御通信確認コマンド受信時処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS901では、受信した主制御通信確認コマンドが、払出制御部500の起動後に最初に受信した主制御通信確認コマンドであるか否かを判定し、該当する場合にはステップS902に進み、該当しない場合にはステップS904に進む。最初に受信した主制御通信確認コマンドであるか否かは、RAM708に設けた主制御通信確認コマンド受信済みフラグがオフであるか否かを判定し、主制御通信確認コマンド受信済みフラグがオフの場合は、ステップS902に進む。
ステップS902では、主制御通信確認コマンド受信済みフラグをオンに設定した後に、ステップS903に進んで起動処理(詳細は後述)を実行する。
ステップS904では、主制御通信監視タイマに初期値(この例では、500)を設定し、次のステップS905では、主制御通信エラーフラグをオフに設定する。また、ステップS906では、通信確認コマンド受信フラグをオンに設定した後に処理を終了する。
<起動処理>
次に、図68(b)を用いて、上記主制御通信確認コマンド受信時処理における起動処理(ステップS903)について説明する。なお、同図(b)は、起動処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001では、受信した主制御通信確認コマンドが初期起動であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS1002に進み、該当しない場合には処理を終了する。本ステップの判定は、主制御部300から払出制御部600に送信される主制御通信確認コマンドの値(初期起動時は10H、復帰起動時は11H)の下位4ビットの値を参照して判定する。つまり、主制御通信確認コマンドの値が10Hの場合にはステップS1002に進み、主制御通信確認コマンドの値が11Hの場合などには処理を終了する。ここで、一度、主制御通信確認コマンドの値が10Hであることを判定した場合、それ以降、次に初期起動になるまではは復帰起動時となるため(常に、主制御通信確認コマンドの値は11Hとなるため)、次回以後に、主制御通信確認コマンドを受信した場合であっても下位4ビットの値を参照することはない。なお、主制御部300側で11Hを送信した後は、10Hを送信するようにしてもよい。
ステップS1002では、払出制御部600が復帰起動(電断前の状態に復帰する起動)であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS1003に進み、該当しない場合には処理を終了する。
ステップS1003では、払出制御部割込み処理を起動するタイマ割込みを含むすべての割込み禁止し、その後のステップS1004ではRAM708の一部を初期化する。ここで初期化される領域は、主制御部300が初期起動(ステップS1001)、かつ、払出制御部600が復帰起動(ステップS1002)であって、第二のタイミング(主制御通信確認コマンド受信時処理)であるので、RAM708の第一の領域708Aのみが初期化される。
ステップS1004に続く、ステップS1005では、払出制御部割込み処理を起動するタイマ割込みを含むすべての割込みを許可し、処理を終了する。
<賞球コマンド受信時処理(実施例F,実施例G)>
図69を参照して、賞球コマンド受信時処理(図67のステップS707)について説明する。図24(a)は、図67のステップS707の賞球コマンド受信時処理(実施例F)の流れを示すフローチャートである。
図69(a)を参照して実施例Fの賞球コマンド受信時処理について説明する。まず、ステップS1101では、払出制御部割込み処理を起動するタイマ割込みを含むすべての割込みを禁止する。
次のステップS1102では、解析データに基づいて賞球数を次賞球数エリアに加算する。本実施形態では、主制御部300から受信した賞球コマンドに含まれている賞球数(払出要求数)を、払出制御部600のRAM708に設けた次賞球数エリアに次賞球要求数として加算・記憶しておき、所定の期間の終了後に、その次賞球要求数分の賞球を連続的に払い出す。このため、本ステップにおいて、RAM408に設けた賞球数記憶領域に未解析データとして記憶した賞球数(払出要求数)を、次賞球数エリアに記憶されている次賞球要求数に加算する。なお、本実施形態の賞球コマンドの値は、23H(3球払出指示)、2AH(10球払出指示)、2FH(15球払出指示)であるので、本ステップにおいて賞球コマンドの下位4ビットを参照して、3H,AH,FH以外のコマンドの場合は、加算しない(排除する)ようにしてもよい。
次のステップS1103では、払出制御部割込み処理を起動するタイマ割込みを含むすべての割込みを許可して、処理を終了する。
<タイマ更新処理>
次に、図70を用いて、上述の払出制御部割込み処理におけるタイマ更新処理(ステップS707)について説明する。なお、同図は、タイマ更新処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS751では、主制御通信監視タイマが0以外であるかどうかを判定し、0以外の場合にはステップS752に進んで主制御通信監視タイマから1を減算した後にステップS753に進み、0の場合にはステップS753に進む。なお、本実施形態では、払出制御部タイマ割込み処理の周期は約1msであり、上記主制御通信確認コマンド受信時処理において主制御通信監視タイマの初期値として500を設定しているため、ステップS751において主制御通信監視タイマが0であると判定されるのは、主制御部300から通信確認コマンドを受信してから約1000ms(=約1ms×1000)が経過した時である。また、図58で例に挙げたタイマについても、該ステップS753で更新を行う。
ステップS753では、その他のタイマ更新処理を行った後に処理を終了する。なお、その他のタイマ更新処理としては、例えば、RAMに設けた貸出要求待ちタイマおよび貸出指示待ちタイマの更新処理や、払出報知用LEDの点灯/消灯時間、モータ駆動/非駆動時間などを計時するためのタイマの更新処理などが挙げられる。
<デバイス監視処理>
次に、図71を参照して、上述の払出制御部割込み処理におけるデバイス監視処理(ステップS408)について説明する。同図は、デバイス監視処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1301では、主制御通信監視タイマが0であるかどうかを判定し、0の場合(主制御部300から主制御通信確認コマンドを受信してから所定時間(本実施形態では、約1000ms)が経過した時)にはステップS1302に進み、0以外の場合にはステップS1304に進む。
ステップS1302では、主制御通信エラーフラグをオンに設定した後にステップS1303に進む。ステップS1303では、賞球コマンド受付許可フラグをオンに設定する。つまり、主制御通信確認コマンドを受信後、所定期間(1000ms=100ms×10)が経過した場合に、賞球コマンド受付許可フラグがオフに設定される。しかしこれに限らず、主制御部300から通信確認状態である旨のコマンドを受信した場合(すなわち、主制御通信確認コマンドを受信後、1000ms到達前)に、賞球コマンド受付許可フラグをオフに設定してもよい。
なお、主制御部300で特定異常(磁気エラー)を検出した場合には、上述のとおり、主制御部300はステップS219のシリアルコマンド管理処理を実行しなくなるので、払出制御部600に主制御通信確認コマンドを送信することができなくなる。その結果、払出制御部600では主制御通信エラーとなり、遊技球を発射不能な状態に移行することとなる。ここで、本例では、主制御部300で特定異常を検出してから払出制御部600が主制御通信エラーになるまでの時間は約1000msを要するため、特定異常検出後であっても遊技球を少なくとも1球発射可能に構成している。しかしながら、これに限定することなく、例えば、主制御部300が特定異常を検出した場合には、払出制御部600に特定異常であることを示すコマンドを送信し、払出制御部600は直ちに発射許可信号をオフにするように構成してもよい。
ステップS1304では、その他デバイス状態更新処理を行う。ステップS1305では、表示器表示設定処理を行う。この表示器表示設定処理では、ステップS1305で更新したデバイス状態に基づいてLEDの点灯/消灯/点灯制御を行う。ここでは、例えば、パチンコ機100がエラー状態になった場合に、エラーが発生していることを遊技者に報知するためのLED(例えば、パチンコ機100の上部に配設されたLED)を点灯させるとともに、エラーが解消した場合には、そのLEDを消灯させる。例えば、RAM708に設けた払出超過エラーフラグがセットされている場合には、払出超過エラーが発生していることを遊技者に報知するためのLEDを点灯させるとともに、払出超過エラーフラグがクリアされた場合には、そのLEDを消灯させる。また、RAM708に設けた下皿満タンエラーフラグがセットされている場合には、下皿満タンエラーが発生していることを遊技者に報知するためのLEDを点灯させるとともに、下皿満タンエラーフラグがクリアされた場合には、そのLEDを消灯させる。
ステップS1306では、その他デバイス監視処理を行った後に処理を終了する。その他デバイス監視処理としては、例えば、ステップS1302で主制御部通信エラーフラグがオンに設定された場合に、発射装置844による球の打ち出しや払出を中止する処理などが挙げられる。
<払出管理処理>
次に、図72を用いて、上述の払出制御部割込み処理における払出管理処理(ステップS710)について説明する。なお、同図は、払出管理処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS901では、払出センサ604から球払出信号の入力があるか無いかを判定し、該当する場合にはステップS902に進み、該当しない場合にはステップS911に進む。ステップS902では、RAMに設けた貸出用払出数記憶部の払出数情報の値が0よりも大きいか否かを判定し、大きい場合にはステップS903に進み、そうでない場合にはステップS904に進む。ステップS903では、貸出用払出数記憶部の払出数情報の値をデクリメント(1つ減算)する。
ステップS904では、上記払出用払出数記憶部の払出数情報の値が0よりも大きいか否かを判定し、大きい場合にはステップS905に進み、そうでない場合にはステップS910に進む。ステップS905では、払出用払出数記憶部の払出数情報の値をデクリメント(1つ減算)する。ステップS906では、RAMに設けた払出時外部出力用払出記憶部の払出数情報をインクリメント(1つ加算)する。
ステップS907では、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報の値が10以上であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS908に進み、該当しない場合にはステップS911に進む。ステップS908では、RAMに設けた払出時外部装置出力カウントの値をインクリメント(1つ加算)する。ステップS909では、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報の値から10を減算し、減算結果を払出数情報に記憶する。ステップS910では、払出超過エラー状態と判定し、当該情報をRAMに記憶した後にステップS911に進む。
ステップS911では、払出禁止状態であるか否か、すなわち、払出超過エラー中、受皿満タンセンサ検知中、主制御部と未接続中、カードユニット608と未接続中、カードユニット608との通信異常などに該当するか否かを判定する。そして、払出禁止状態でない場合にはステップS912に進み、払出禁止状態の場合には処理を終了する。
なお、皿満タンセンサの検知中でも、払出制御を行い、払出装置と下皿をつなぐ通路まで球がいっぱいになり、払出装置が物理的に払出を行うことができない状態になったら払出動作を止めるように構成してもよい。また、皿満タンセンサの検出に基づいて、副制御部400が皿満タンの報知を行うように構成してもよい。
ステップS912では、上記貸出用払出数記憶部の払出数情報の値が0よりも大きいか否かを判定し、大きい場合にはステップS914に進み、そうでない場合にはステップS913に進む。ステップS913では、上記払出用払出数記憶部の払出数情報の値が0よりも大きいか否かを判定し、大きい場合にはステップS914に進み、そうでない場合には処理を終了する。ステップS914では、払出装置152の払出モータ602を駆動して遊技球の払出を行う。
<信号出力処理>
次に、図73を用いて、上述の払出制御部割込み処理における信号出力処理(ステップS711)について説明する。なお、同図は、信号出力処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS951では、上記払出時外部装置出力カウンタが0より大きいか否かを判定し、該当する場合にはステップS952に進み、該当しない場合にはステップS954に進む。ステップS952では、外部端子板609に対して払出時払出数情報を示す信号(遊技球の払出完了数を示す払出信号)を出力し、ステップS953では、外部装置出力カウンタの値をデクリメント(1つ減算)する。
より具体的には、払出制御部600は、主制御部300から上述の出力予定情報および払出要求情報を受信した後、上記払出管理処理のステップS907において払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報の値が10以上の場合には、次のステップS908において払出時外部装置出力カウンタをインクリメントする。これにより、払出制御部600は、信号出力処理(割込み処理)のステップS952において、外部端子板609を介して情報入力回路350に払出情報信号を出力する。すなわち、払出制御部600は、払出処理において球の払出を開始した後に、遊技球の払出完了数を示す払出情報信号を外部端子板609を介して情報入力回路350に出力する。
ステップS952では、その他の信号出力処理として、例えば、外部出力信号情報に基づいて、外部端子板609に向けて外部端子板信号1〜2、CR遊技機READY信号、CR遊技機貸出完了信号、および払出しエラーLED1〜4信号を出力する処理等を行う。具体的には、外部出力信号情報のBit0に1が設定されている場合には、外部端子板信号1(払出情報信号)として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。
同様に、外部出力信号情報のBit1に1が設定されている場合には、外部端子板信号2(扉開放情報信号)として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。また、外部出力信号情報のBit2に1が設定されている場合には、CR遊技機READY信号(PRDY信号)として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。また、外部出力信号情報のBit3に1が設定されている場合には、CR遊技機貸出完了信号(EXS信号)として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。
また、外部出力信号情報のBit4に1が設定されている場合には、払出しエラーLED1信号として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。また、外部出力信号情報のBit5に1が設定されている場合には、払出しエラーLED2信号として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。
また、外部出力信号情報のBit6に1が設定されている場合には、払出しエラーLED3信号として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。また、外部出力信号情報のBit7に1が設定されている場合には、払出しエラーLED4信号として第一のレベルの信号(例えば、ハイレベルの信号)を所定期間(例えば、500msの期間)だけ出力し、0が設定されている場合には第二のレベルの信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。
<送信コマンド処理>
次に、図74(a)を用いて、上述の払出制御部割込み処理における送信コマンド処理(ステップS412)について説明する。なお、図74(a)は、送信コマンド処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2001では、送信コマンド出力要求情報設定処理(詳細は後述)を行い、次のステップS2002では、送信コマンド設定処理(詳細は後述)を行った後に処理を終了する。
ここで、払出制御部600が主制御部300にコマンドを送信するまでの処理概要を説明する。まず、ステップS2001の送信コマンド出力要求情報設定処理では、主制御300に送信するコマンドの種別を決定する処理を行う。次に、ステップS2002の送信コマンド設定処理では、送信対象コマンドの具体的な内容を決定して、送信するコマンドの情報(未送信コマンド)をRAM708の送信コマンドバッファエリアにセットする。そして、払出制御部メイン処理のステップS311の送信コマンド出力処理で、送信コマンドバッファエリアにセットされた未送信コマンドを払出制御部側マイクロコンピュータ770の送信データレジスタ776に設定することにより、払出制御部600から主制御部300にコマンドを送信する処理が行われる。
<送信コマンド出力要求情報設定処理>
次に、図74(b)を用いて、上述の送信コマンド処理における送信コマンド出力要求情報設定処理(ステップS2001)について説明する。なお、図74(b)は、送信コマンド出力要求情報設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2003では、第一の種類のコマンド出力要求情報設定処理(詳細は後述)を行い、次のステップS2004では、第二の種類のコマンド出力要求情報設定処理(詳細は後述)を行った後に処理を終了する。
ここで、払出制御部600が主制御部300に送信するコマンドには、通信確認戻りコマンドの送信に合わせて送信するコマンドである第一の種類のコマンドと、送信すべき情報が発生した場合に送信するコマンドである第二の種類のコマンドが存在する。第一の種類のコマンドは、デバイスコマンド1、デバイスコマンド2、デバイスコマンド3、デバイスコマンド4および賞球払出動作状態コマンドであり、第二の種類のコマンドは、賞球信号出力要求コマンドおよびデバイスコマンド2(主制御通信エラーのみ)である。上述のステップS2003は、第一の種類のコマンドを送信するか否かの決定(設定)に係る処理であり、上述のステップS2004は、第二の種類のコマンドを送信するか否かの決定(設定)に係る処理である。なお、本例では、本発明の特徴の一つである「発射強度状態」を含むデバイスコマンド4は、第一の種類のコマンドとしているが、第二の種類のコマンドとしてもよい。
<第一の種類のコマンド出力要求情報設定処理>
次に、図75(a)を用いて、上述の送信コマンド出力要求情報設定処理における第一の種類のコマンド出力要求情報設定処理(ステップS2003)について説明する。なお、図75(a)は、第一の種類のコマンド出力要求情報設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2101では、通信確認コマンド受信フラグがオンかオフかを判定し、オフの場合には処理を終了し、オンの場合にはステップS2102に進む。ステップS2102では、通信確認戻りコマンド出力要求をセットする。具体的には、送信コマンド出力要求情報のBit0に所定の値(例えば「1」)をセットする(図61参照。以下、同様。)。ここで、送信コマンド出力要求情報は、RAM708の所定の領域に記憶するように構成してもよいし、CPUコアレジスタ(例えばCレジスタ)に記憶するように構成してもよい。次に、ステップS2103では、他の第一の種類のコマンド出力要求をセットしてステップS2104に進む。具体的には、送信コマンド出力要求情報のBit2〜Bit6に所定の値(例えば「1」)をセットする。そして、ステップS2104では、通信確認コマンド受信フラグをオフにし、次のステップS2105では、賞球コマンド受付許可フラグをオンにした後に処理を終了する。ここで、本例では、通信確認戻りコマンド出力要求をセットする場合には、各種ステータスに関わらずデバイスコマンド等の出力要求をセットするように構成しているが、例えばステータスに変化がある場合のみ出力要求をセットするように構成してもよい。また、本例では、通信確認戻りコマンド出力要求をセットする場合には、Bit2〜6に所定の値(例えば「1」)をセットするように構成しているが、いずれか一つのみをセットし、他の出力要求は次の通信確認戻りコマンド出力要求をセットする場合にセットするように構成してもよい。
<第二の種類のコマンド出力要求情報設定処理>
次に、図75(b)を用いて、上述の送信コマンド出力要求情報設定処理における第二の種類のコマンド出力要求情報設定処理(ステップS2004)について説明する。なお、図75(b)は、第二の種類のコマンド出力要求情報設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2201では、主制御通信エラーフラグがオンかオフかを判定し、オフの場合にはステップS2203に進み、オンの場合にはステップS2202に進む。ステップS2202では、主制御通信エラーコマンド出力要求(デバイスコマンド2出力要求)をセットする。具体的には、送信コマンド出力要求情報のBit3に所定の値(例えば「1」)をセットする。
次に、ステップS2203では、賞球信号フラグがオンかオフかを判定し、オフの場合には処理を終了し、オンの場合にはステップS2204に進む。ステップS2204では、賞球信号コマンド出力要求をセットした後に処理を終了する。具体的には、送信コマンド出力要求情報のBit1に所定の値(例えば「1」)をセットした後に処理を終了する。なお、ステップ2201〜ステップ2202の処理は、ステップ2003の処理においてデバイスコマンド2出力要求に所定の値(例えば「1」)がセットされている場合には実行しないように(処理を通らないように)構成してもよい。また、ステップ2203〜ステップ2204の処理は、ステップ2003の処理において賞球信号コマンド出力要求に所定の値(例えば「1」)がセットされている場合には実行しないように(処理を通らないように)構成してもよい。
<送信コマンド設定処理>
次に、図75(c)を用いて、上述の送信コマンド処理における送信コマンド設定処理(ステップS2002)について説明する。なお、図75(c)は、送信コマンド設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2205では、出力要求情報に基づいてコマンドを設定した後に処理を終了する。
<ポート出力処理>
次に、図76を用いて、上述の払出制御部割込み処理におけるポート出力処理(ステップS413)について説明する。なお、図76は、ポート出力処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2301では、発射許可信号ビットをクリアし、次のステップS2302では、主制御部通信エラーが発生しているか否かを判定し、発生している場合にはステップS2305に進み、発生していない場合にはステップS2303に進む。ステップS2303では、CRユニット未接続エラーが発生しているか否かを判定し、発生している場合にはステップS2305に進み、発生していない場合にはステップS2304に進む。すなわち、主制御部通信エラーではなく、かつ、CRユニット未接続エラーではない場合にのみ、ステップS2304に進む。
ステップS2304では、発射許可信号ビットをセットする。これにより、払出制御基板170から発射制御基板174に向けて発射許可信号が出力されることになる。ステップS2305では、その他ポート出力処理を行った後に処理を終了する。
<発射強度状態(発射強度状態を含むデバイスコマンド4)の送信タイミング>
次に、図77および図78を用いて、上述のデバイスコマンド4(発射強度状態を含むコマンド)の送信タイミングについて説明する。なお、図77(a)は、発射強度状態信号がオンの場合における払出制御部600から主制御部300への送信タイミングの一例を示したタイムチャートであり、同図(b)は、発射強度状態信号がオフの場合における払出制御部600から主制御部300への送信タイミングの一例を示したタイムチャートである。また、図78は、主制御部300から第1副制御部400への送信タイミングの一例を示したタイムチャートである。
図77に示す時間T1〜T7は、発射強度状態信号がオンからオフ(またはオフからオン)に切り替わったタイミングからの経過時間を示しており、時間T1、T5は、100ms未満の時間(例えば、80ms)、時間T2、T6は、T1、T5よりも長い100ms以上の時間(例えば、120ms)、時間T3、T7は、T2、T6よりも長い時間(例えば、180ms)を示している。
上述のとおり、本例では、払出制御部600は、発射強度状態信号の情報をデバイスコマンド4のビット1にセットすることで主制御部300に送信するように構成している。しかしながら、発射強度状態信号がオフからオン(またはオンからオフ)に切り替わってから時間T1経過後、T5経過後のタイミングでは100ms未満であるため(図55参照)、時間T1経過後、T5経過後のタイミングではデバイスコマンド4の発射強度状態はオフとなるように構成されている。
また、発射強度状態信号がオフからオン(またはオンからオフ)に切り替わってから時間T2経過後、T6経過後のタイミングでは、100msを超えているが、払出制御部600から主制御部300に通信確認コマンドを送信するタイミングが到来していないため、時間T2経過後、T6経過後のタイミングではデバイスコマンド4自体を送信しないように構成されている。
そして、発射強度状態信号がオフからオン(またはオンからオフ)に切り替わってから時間T3経過後、T7経過後のタイミングでは、100msを超えており、払出制御部600から主制御部300に通信確認コマンドを送信するタイミングであるため、時間T3経過後、T7経過後のタイミングでは、発射強度状態がオンであるデバイスコマンド4を送信するように構成されている。
また、本例では、主制御部300は、払出制御部600から受信した発射強度状態信号の情報を、制御コマンドとして第1副制御部400に送信するが、図75に示すように、発射強度状態信号がオフからオン(またはオンからオフ)に変化したときだけ送信するように構成している。しかしながら、変化したときだけではなく、主制御部300が第1副制御部400にコマンドを送信するタイミング毎や、払出制御部600からコマンドを受信した直後の第1副制御部400にコマンドを送信するタイミング毎に送信するように構成してもよい。
また、第1副制御部400は、約33msに1回のタイミングで主制御部300からのコマンドを処理(受信したコマンドを解析して所定の処理を実行)するため、発射強度状態信号のオンオフ判定は、主制御部300と比較すると最大で約33ms遅れることになり、当該発射強度状態信号に基づいて行う各種処理(例えば、発射強度状態信号に基づく表示)は、最低でも当該時間分は遅れることになる(なお、上述のとおり、ターボボタン870gを操作してからの時間は、各制御部で遅延するため、該33ms以上遅れることになる)。
<主制御部300と払出制御部600の通信例1>
次に、図79を用いて、主制御部300と払出制御部600の通信例1について説明する。なお、同図は、主制御部300と払出制御部600の通信例1のタイミングチャートと所定のタイミングにおける変数の変化の一例を示した図である。
主制御部300は、N(Nは正の整数)回目の主制御部タイマ割込処理のシリアルコマンド送信処理において、通信確認コマンド送信タイマから1を減算し、この通信確認コマンド送信タイマが0になったタイミングで、通信確認コマンド送信タイマに初期値の25(約100msの時間に相当する数値)を設定し、シリアルコマンドステータスに1(賞球コマンドが送信不能な状態であることを示す数値)を設定する。また、同タイミングにおいて、送信データレジスタに通信確認コマンドに対応する数値をセットすることで、シリアル通信線612を介して払出制御部600に通信確認コマンドを送信した後、通信確認コマンド送信カウンタから1を減算し、例えば、通信確認コマンド送信カウンタの値が10の場合には9に更新する。
これに対し、払出制御部600は、コマンド解析処理において主制御通信確認コマンドを受信した場合に、主制御通信確認コマンド受信時処理を実行する。そして、この主制御通信確認コマンド受信時処理において、主制御通信監視タイマに初期値の1000(約1000msの時間に相当する数値)を設定し、主制御通信エラーフラグをオフに設定し、通信確認コマンド受信フラグをオンに設定する。
続いて、払出制御部600は、送信コマンド処理のステップS1001において通信確認コマンド受信フラグがオンであると判定することから、送信データレジスタに通信確認コマンドに対応する数値をセットすることで、シリアル通信線612を介して主制御部300に通信確認コマンドを送信した後に、通信確認コマンド受信フラグがオフに設定する。
また、主制御部300は、N+1回目の主制御部タイマ割込処理のシリアルコマンド受信処理において、払出制御部600から通信確認コマンドを受信したと判定することから、シリアルコマンドステータスに初期値である0(賞球コマンドを送信可能な状態であることを示す数値)を設定し、通信確認コマンド送信カウンタに初期値である10を設定し、シリアルコマンド通信エラーフラグに0を設定する。また、N+1回目の主制御部割込処理のシリアルコマンド送信処理において、通信確認コマンド送信タイマから1を減算することで、通信確認コマンド送信タイマの値を25から24に更新する。
続いて、主制御部300は、N+2回目以降の主制御部タイマ割込処理の賞球コマンド設定処理において、賞球コマンド送信条件が成立したか否かを判定し、成立した場合には、賞球コマンドに対応する数値を送信データレジスタにセットすることで、シリアル通信線612を介して払出制御部600に賞球コマンドを送信する。
<賞球コマンドの送信タイミングの一例>
例えば、同図のt1に示す期間では、主制御部300は、N+1回目の主制御部タイマ割込処理において払出制御部600から通信確認コマンドを受信してシリアルコマンドステータスが0になった後に(賞球コマンドが送信可能な状態になった後に)、賞球コマンド送信条件が1回成立したことから、N+3回目の主制御部タイマ割込処理において、払出制御部600に対して賞球コマンドを1回、送信している。
また、同図のt2に示す期間では、N+1回目の主制御部タイマ割込処理において払出制御部600から通信確認コマンドを受信してシリアルコマンドステータスが0になった後に(賞球コマンドが送信可能な状態になった後に)、賞球コマンド送信条件が2回成立したことから、N+2回目とN+3回目の主制御部タイマ割込処理において、払出制御部600に対して賞球コマンドをそれぞれ1回、送信している。
また、同図のt3に示す期間では、主制御部300は、N+1回目の主制御部タイマ割込処理において払出制御部600から通信確認コマンドを受信してシリアルコマンドステータスが0になる前に(賞球コマンドが送信可能な状態になる前に)、賞球コマンド送信条件が1回成立したことから、賞球コマンドの送信を一時的に保留している。そして、N+1回目の主制御部タイマ割込処理において払出制御部600から通信確認コマンドを受信するのを待って(賞球コマンドが送信可能な状態になるのを待って)、当該N+1回目の主制御部タイマ割込処理において、払出制御部600に対して賞球コマンドを1回、送信している。
図80(a)は、賞球コマンド送信時のタイムチャートの拡大図である。この例では、符号Aで示すタイミングにおいて始動口または入賞口に球が入球し、その後のN回目の主制御部タイマ割込処理の符号Bで示すタイミングにおいて、始動口または入賞口への入球を検出している。また、同じN回目の主制御部タイマ割込処理の符号Cで示すタイミングにおいて、払出制御部600に対して賞球コマンドを1回、送信している。
一方、図80(b)は、図79のt3に示す期間のタイムチャートの拡大図である。この例では、符号Aで示すタイミングにおいて始動口または入賞口に球が入球し、その後のN回目の主制御部タイマ割込処理の符号Bで示すタイミングにおいて、始動口または入賞口への入球を検出している。また、同じN回目の主制御部タイマ割込処理の符号Fで示すタイミングにおいて、始動口または入賞口への入球パターンが予め定めた入賞判定パターン情報に一致したと判定しているが、この例では、同時に通信確認コマンドを送信するタイミングが到来したため、符号Fで示すタイミングにおいて、賞球コマンドよりも優先して通信確認コマンドを送信している(賞球コマンドの送信を一時的に保留している)。
これに対し、払出制御部600は、M+1(Mは正の整数)回目の払出制御部メイン処理の符号Hで示すタイミングにおいて、主制御部300に通信確認コマンドを送信している。また、主制御部300は、N+1回目の主制御部タイマ割込処理の符号Cで示すタイミングにおいて払出制御部600からの通信確認コマンドの受信を確認した後、払出制御部600に対して、保留していた賞球コマンドを1回、送信している。
図79に戻って、同図のt4に示す期間では、主制御部300は、N回目の主制御部タイマ割込処理の前に、賞球コマンド送信条件が2回成立したことから、N回目の主制御部タイマ割込処理において、払出制御部600に対して賞球コマンドを1回、送信しているが、その直後に、払出制御部600に通信確認コマンドを送信するタイミングが到来したことから、シリアルコマンドステータスを1に設定している(賞球コマンドが送信不能な状態になっている)。このため、賞球コマンドの送信を一時的に保留し、N+2回目の主制御部タイマ割込処理において払出制御部600から通信確認コマンドを受信するのを待って(賞球コマンドが送信可能な状態になるのを待って)、当該N+2回目の主制御部タイマ割込処理において、払出制御部600に対して賞球コマンドを1回、送信している。
<シリアル通信エラーの一例>
同図のt6に示す期間では、主制御部300は、N回目の主制御部タイマ割込処理において払出制御部600に通信確認コマンドを送信した後、N回目以降の主制御部タイマ割込処理において当該通信確認コマンドに対する払出制御部600の応答を受信できていないことから、シリアルコマンドステータスを1に保持している。
以降、主制御部300は、通信確認コマンド送信カウンタの値が10から0になるまで通信確認コマンドに対する払出制御部600の応答を待ち、それでも応答が無い場合に、同図のt8に示すように、シリアル通信エラーフラグを0から1に変更する。また、その後に払出制御部600からの応答があった場合には、同図のt9に示すように、シリアル通信エラーフラグを1から0に変更して、シリアル通信を再開する。
<始動口または入賞口の複数の入賞を検出した場合>
図81(a)は、1回の主制御部タイマ割込処理において始動口または入賞口の複数の入賞を検出した場合のタイムチャートの一例である。この例では、符号Aと符号Iで示すタイミングにおいて始動口または入賞口に球がそれぞれ入球し、その後のN回目の主制御部タイマ割込処理の符号Bと符号Jで示すタイミングにおいて、始動口または入賞口への入球を検出している。また、同じN回目の主制御部タイマ割込処理の符号Cで示すタイミングにおいて、払出制御部600に対して賞球コマンドを1回、送信し、続くN+1回目の主制御部タイマ割込処理の符号Kで示すタイミングにおいて、払出制御部600に対して賞球コマンドを1回、送信している。
<払出制御部600からの通信確認コマンドの変形例>
図81(b)は、払出制御部600からの通信確認コマンドの変形例を示すタイムチャートである。この例では、符号Aで示すタイミングにおいて始動口または入賞口に球が入球し、その後のN回目の主制御部タイマ割込処理の符号Bで示すタイミングにおいて、始動口または入賞口への入球を検出している。また、同じN回目の主制御部タイマ割込処理の符号Fで示すタイミングにおいて、始動口または入賞口への入球パターンが予め定めた入賞判定パターン情報に一致したと判定しているが、この例では、同時に通信確認コマンドを送信するタイミングが到来したため、符号Fで示すタイミングにおいて、賞球コマンドよりも優先して通信確認コマンドを送信している(賞球コマンドの送信を一時的に保留している)。
これに対し、払出制御部600は、M+1(Mは正の整数)回目の払出制御部メイン処理の符号Hで示すタイミングにおいて、主制御部300に通信確認コマンドを送信している。また、主制御部300は、N+1回目の主制御部タイマ割込処理の符号Cで示すタイミングにおいて払出制御部600からの通信確認コマンドの受信を確認した後、払出制御部600に対して賞球コマンドを1回、送信している。また、この賞球コマンドに対し、払出制御部600は、M+3回目の払出制御部メイン処理の符号Mで示すタイミングにおいて、主制御部300に通信確認コマンドを送信している。
<外部端子板信号の出力例>
次に、図82〜図89を用いて、外部端子板信号の出力例について説明する。なお、図面における「賞球」は、主制御部300による入賞検出のタイミングと賞球数(払出要求数)を示しており、「払出」は、払出制御部600による遊技球の払出のタイミングと払出数を示している。また、「払出予定情報信号」は、主制御部300によって出力される払出予定情報信号(外部端子板信号9)の波形を示しており、「払出情報信号」は、払出制御部600によって出力される払出情報信号(外部端子板信号1)の波形を示している。
<外部端子板信号の出力例1>
図82は、外部端子板信号の出力例1を示すタイムチャートである。この例では、主制御部300は、第1特図始動口230への入賞を検出したことにより、入賞口カウンタ更新処理(ステップS216)において、第1特図始動口230に対応する賞球数記憶領域に賞球数として3を記憶するとともに、シリアルコマンド管理処理(ステップS219)において、払出要求数(=賞球数3)の情報を含む賞球コマンドを払出制御部600に送信する。
また、主制御部300は、シリアルコマンド管理処理(ステップS219)において、全賞球数が所定数10以上であるか否かを判定し、該当する場合には全賞球数から10を減算し、出力要求数に1を加算するが、ここでは、全賞球数が3であるため、出力要求数に1を加算する処理は行わない。また、主制御部300は、外部出力信号設定処理(ステップS235)において、出力要求数が1以上の場合に払出予定情報信号を1回出力するが、ここでは、出力要求数が0であるため、払出予定情報信号を出力する処理は行わない。
続いて、払出制御部600は、コマンド解析処理の賞球コマンド受信時処理(ステップS503)において、主制御部300から受信した賞球コマンドに含まれる払出要求数(この例では3)を、払出用払出数記憶部の払出数情報(この例では初期値の0)と、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報(この例では初期値の0)にそれぞれ加算し、払出用払出数記憶部の払出数情報を3、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報を3に更新する。また、払出制御部600は、払出管理処理(ステップS710)において、払出用払出数記憶部の払出数情報に基づいて、払出装置152の払出モータ602を駆動して遊技球の払出を行った後に、払出用払出数記憶部の払出数情報を払出数だけ減算するが、ここでは、払出用払出数記憶部の払出数情報が3であるため、3個の遊技球の払出を行った後に、払出用払出数記憶部の払出数情報を0(=3−3)に更新する。
続いて、払出制御部600は、信号出力処理(ステップS711)において、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報の値が所定数(本実施形態では10)以上の場合には、外部端子板609を介して情報入力回路350に払出情報信号を出力するための処理を行うが、ここでは、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報が3であるため、払出情報信号を出力するための処理は行わない。
続いて、主制御部300は、可変入賞口234への入賞を検出したことにより、入賞口カウンタ更新処理(ステップS216)において、可変入賞口234に対応する賞球数記憶領域に賞球数として15を記憶するとともに、シリアルコマンド管理処理(ステップS219)において、払出要求数(=賞球数15)の情報を含む賞球コマンドを払出制御部600に送信する。また、主制御部300は、シリアルコマンド管理処理(ステップS219)において、全賞球数が所定数10以上であるか否かを判定し、該当する場合には全賞球数から10を減算し、出力要求数に1を加算する。この例では、全賞球数が15で所定数10以上であるため、全賞球数15から所定数10を減算して全賞球数を5に更新し、出力要求数を1に更新し、出力要求数を1に更新する。
続いて、主制御部300は、外部出力信号設定処理(ステップS235)において、出力要求数が1以上の場合に払出予定情報信号を1回出力するが、この例では、出力要求数が1であるため、外部出力信号設定処理(ステップS235)において、1回目の払出予定情報信号として、ハイレベルの信号を所定期間Taに亘って出力している。
続いて、払出制御部600は、コマンド解析処理の賞球コマンド受信時処理(ステップS503)において、主制御部300から受信した賞球コマンドに含まれる払出要求数(この例では15)を払出用払出数記憶部の払出数情報(この例では0)と、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報(この例では3)にそれぞれ加算し、払出用払出数記憶部の払出数情報を15、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報を18に更新する。また、払出制御部600は、払出管理処理(ステップS710)、払出用払出数記憶部の払出数情報に基づいて、払出装置152の払出モータ602を駆動して遊技球の払出を行った後に、払出用払出数記憶部の払出数情報を払出数だけ減算するが、ここでは、払出用払出数記憶部の払出数情報が15であるため、15個の遊技球の払出を行った後に、払出用払出数記憶部の払出数情報を0(=15−15)に更新する。
また、払出制御部600は、信号出力処理(ステップS711)において、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報の値が所定数(本実施形態では10)以上の場合には、外部端子板609を介して情報入力回路350に払出情報信号を出力するための処理を行うが、ここでは、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報が18であるため、払出数情報の値が所定数(本実施形態では10)以上であると判定したタイミングで払出情報信号を1回出力している。なお、この例では、払出情報信号として、ハイレベルの信号を期間Tbに亘って出力している。
ここで、主制御部300が出力する払出予定情報信号のハイレベルの期間Taと、払出制御部600が出力する払出情報信号のハイレベルの期間Tbについては特に限定されないが、この例では、期間Taを期間Tb(最短期間は800ms)よりも長く設定している。このような構成とすれば、外部装置は、パルス幅の違いによって払出予定情報信号と払出情報信号を容易に区別することができる場合がある。
<外部端子板信号の出力例2>
図83は、外部端子板信号の出力例2を示すタイムチャートである。上述のとおり、主制御部300は、シリアルコマンド管理処理(ステップS219)において、全賞球数が所定数10以上であるか否かを判定し、該当する場合には全賞球数から10を減算し、出力要求数に1を加算する。この例では、全賞球数が24で所定数10以上であるため、全賞球数24から所定数10を減算して全賞球数を14に更新し、出力要求数を1に更新した後、減算後の全賞球数が14で所定数10以上であるため、再び、全賞球数14から所定数10を減算して全賞球数を4に更新し、出力要求数を2に更新している。
続いて、主制御部300は、外部出力信号設定処理(ステップS235)において、出力要求数が1以上の場合に払出予定情報信号を1回出力するが、この例では、出力要求数が2であるため、外部出力信号設定処理において、1回目の払出予定情報信号として、ハイレベルの信号を所定期間に亘って出力した後、その後の外部出力信号設定処理において、一度、ローレベルの信号を期間Tcに亘って出力し、その後の外部出力信号設定処理において、2回目の払出予定情報信号として、ハイレベルの信号を所定期間に亘って出力している。
続いて、払出制御部600は、コマンド解析処理の賞球コマンド受信時処理(ステップS503)において、主制御部300から受信した賞球コマンドに含まれる払出要求数(この例では15)を払出用払出数記憶部の払出数情報(この例では0)と、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報(この例では9)にそれぞれ加算し、払出用払出数記憶部の払出数情報を15、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報を24に更新する。また、払出制御部600は、払出管理処理(ステップS710)において、払出用払出数記憶部の払出数情報に基づいて、払出装置152の払出モータ602を駆動して遊技球の払出を行った後に、払出用払出数記憶部の払出数情報を払出数だけ減算するが、ここでは、払出用払出数記憶部の払出数情報が15であるため、15個の遊技球の払出を行った後に、払出用払出数記憶部の払出数情報を0(=15−15)に更新する。
また、払出制御部600は、信号出力処理(ステップS711)において、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報の値が所定数(この例では10)以上の場合には、外部端子板609を介して情報入力回路350に払出情報信号を出力するための処理を行うが、ここでは、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報が24で所定数10以上であるため、払出情報信号を1回出力するとともに、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報24から所定数10を減算し、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報を14に更新している。また、払出制御部600は、減算後の払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報が14で所定数10以上であるため、再び、払出情報信号を1回出力するとともに、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報14から所定数10を減算し、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報を4に更新している。なお、この例では、1回目の払出情報信号として、ハイレベルの信号を所定期間に亘って出力した後、一度、ローレベルの信号を期間Tdに亘って出力した後、2回目の払出情報信号として、ハイレベルの信号を所定期間に亘って出力している。
この例では、主制御部300による払出予定情報信号の出力と、払出制御部600による払出情報信号の出力を、各々2回ずつ行っているとともに、主制御部300による1回目の払出予定情報信号のハイレベル信号の出力期間と、払出制御部600による1回目の払出情報信号のハイレベル信号の出力期間の一部が重なっている。このような構成とすれば、外部装置は、払出予定情報信号および払出情報信号を同時に検出することができ、両者の論理和や論理積を算出することによって、従来に無い新たな情報を取得できる場合がある。
また、主制御部300が出力する1回目の払出予定情報信号と2回目の払出予定情報信号の間隔Tcよりも、払出制御部600が出力する1回目の払出情報信号と2回目の払出情報信号の間隔Tdを長く設定している。このような構成とすれば、外部装置は、払出予定情報信号の出力間隔と払出情報信号の出力間隔の違いによって、払出予定情報信号と払出情報信号を容易に区別することができる場合がある。
なお、この例では、主制御部300は、シリアルコマンド管理処理において、全賞球数が24で所定数10以上であるため、全賞球数24から所定数10を減算して全賞球数を14に更新し、出力要求数を1に更新した後、減算後の全賞球数が14で所定数10以上であるため、再び、全賞球数14から所定数10を減算して全賞球数を4に更新し、出力要求数を2に更新しているが、この例に限定されるものではない。
したがって、例えば、主制御部300は、N(Nは正の整数)回目のシリアルコマンド管理処理において、全賞球数24から所定数10を減算して全賞球数を14に更新し、出力要求数を1に更新した後、一度、シリアルコマンド管理処理を終了し、外部出力信号設定処理において1回目の払出情報信号を出力した後、N+1回目以降のシリアルコマンド管理処理において、全賞球数14から所定数10を減算して全賞球数を4に更新し、出力要求数を1に更新した後、外部出力信号設定処理において2回目の払出情報信号を出力してもよい。すなわち、一回のシリアルコマンド管理処理において出力要求数の更新を全て行う替りに、複数回のシリアルコマンド管理処理に分けて出力要求数の更新を行うようにしてもよい。
このような構成とすれば、賞球数の大小によってシリアルコマンド管理処理の処理時間がばらつくような事態を回避することができ、払出情報信号の出力タイミングが遅延することが無い上に、安定した遊技制御を行うことができる場合がある。
<外部端子板信号の出力例3>
図84は、外部端子板信号の出力例3を示すタイムチャートである。ここで、図における「図柄関連信号」は、主制御部300によって出力される図柄確定回数情報信号(外部端子板信号3)の波形を示しているが、その他の始動口情報信号(外部端子板信号4)、大当り情報1〜4信号(外部端子板信号5〜8)のいずれかに置き換えて考えることもできる(以下に説明する例も同様)。
この例では、主制御部300は、N(Nは正の整数)回目の外部出力信号設定処理において、払出予定情報信号としてハイレベルの信号を出力するとともに、図柄関連信号としてハイレベルの信号を出力している。また、その後、N+1回目以降の外部出力信号設定処理において、払出予定情報信号としてローレベルの信号を出力するとともに、図柄関連信号としてハイレベルの信号を出力している。すなわち、払出予定情報信号および図柄関連信号として同一期間、ハイレベル信号を出力している。
このような構成とすれば、外部装置は、払出予定情報信号および図柄関連信号を同時に検出することができ、両者の論理和や論理積を算出することによって、従来に無い新たな情報を取得できる場合がある。
<外部端子板信号の出力例4>
図85は、外部端子板信号の出力例4を示すタイムチャートである。この例では、主制御部300は、N(Nは正の整数)回目の外部出力信号設定処理において、出力要求数が1以上であり、かつ特定異常検出フラグオン(例えば、磁気異常を検出)の場合に、当該N回目の外部出力信号設定処理では払出予定情報信号を出力せずに、N+1回目以降の外部出力信号設定処理において払出予定情報信号の出力を行うことで、払出予定情報信号をN回目の外部出力信号設定処理から所定期間だけ遅延させて出力している。
一方、主制御部300は、N回目の外部出力信号設定処理において、出力要求数が1以上であり、かつ特定異常検出フラグオン(例えば、磁気異常を検出)の場合に、当該外部出力信号設定処理では図柄関連信号を出力せずに、N+1回目以降の外部出力信号設定処理においても図柄関連信号を出力しないように構成している。
このような構成とすれば、パチンコ機100において何らかの異常が発生したことを外部に知らせることができ、不正行為などを未然に防止できる場合がある。なお、この例では、特定異常検出フラグオンの場合に図柄関連信号を出力しない例を示したが、払出予定情報信号と同様に、本来出力するタイミングよりも遅延させて出力を行うように構成しても、同様の効果を得ることができる場合がある。
<外部端子板信号の出力例5>
図86は、外部端子板信号の出力例5を示すタイムチャートである。なお、この例では、可変入賞口234への入賞による賞球数を10に設定している。
この例では、主制御部300は、可変入賞口234への入賞を検出したことにより、入賞口カウンタ更新処理(ステップS216)において、可変入賞口234に対応する賞球数記憶領域に賞球数として10を記憶するとともに、シリアルコマンド管理処理(ステップS219)において、払出要求数(=賞球数10)の情報を含む賞球コマンドを払出制御部600に送信する。また、主制御部300は、シリアルコマンド管理処理(ステップS219)において、全賞球数が所定数10以上であるか否かを判定し、該当する場合には全賞球数から10を減算し、出力要求数に1を加算する。この例では、全賞球数が10で所定数10以上であるため、全賞球数10から所定数10を減算して全賞球数を0に更新し、出力要求数を1に更新する。
続いて、主制御部300は、外部出力信号設定処理(ステップS235)において、出力要求数が1以上の場合に払出予定情報信号を1回出力するが、この例では、出力要求数が1であるため、外部出力信号設定処理(ステップS235)において、払出予定情報信号として、ハイレベルの信号を所定期間に亘って出力している。
すなわち、この例では、可変入賞口234への入賞による賞球数(この例では10)と、出力要求数を加算する条件となる閾値(この例では10)を同一に設定しているため、1回のシリアルコマンド管理処理において出力要求数を1に更新し、後続の外部出力信号設定処理において、払出予定情報信号としてハイレベルの信号を出力している。
このように、特定の入賞口への入賞による賞球数と、出力要求数を加算する条件となる閾値を同一に設定する構成とすれば、特定の入賞口に1回入賞するたびに、払出予定情報信号を1回出力することができるため、特定の入賞口への入賞回数を推測することが可能となり、例えば、単位時間当りの入賞回数が所定回数を超える場合に、異常と判定して適切な処理(例えば、エラー報知)を行うことができる場合がある。
<外部端子板信号の出力例6>
図87は、外部端子板信号の出力例6を示すタイムチャートである。この例では、主制御部300は、可変入賞口234への入賞を2回検出したことにより、N(Nは正の整数)回目の外部出力信号設定処理において、1回目の払出予定情報信号としてハイレベルの信号を所定期間Taだけ出力した後に、所定期間Tc経過後のN+1回目以降の外部出力信号設定処理において、2回目の払出予定情報信号としてハイレベルの信号を所定期間だけ出力している。
一方、払出制御部600は、信号出力処理(ステップS711)において、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報の値が所定数(この例では10)以上であると判定したタイミングで、払出情報信号を所定期間Tbだけ1回出力している。
この例では、主制御部300による2回目の払出予定情報信号のハイレベル信号の出力期間と、払出制御部600による1回目の払出情報信号のハイレベル信号の出力期間の一部が重なっている。このような構成とすれば、外部装置は、2回目の払出予定情報信号および1回目の払出情報信号を同時に検出することができ、両者の論理和や論理積を算出することによって、従来に無い新たな情報を取得できる場合がある。
<外部端子板信号の出力例7>
図88は、外部端子板信号の出力例7を示すタイムチャートであり、同図(a)は上記図83のタイムチャートの一部を抜き出して示したもの、同図(b)は同図(a)に示す例において特定異常検出フラグオンと判定した場合のタイムチャートである。
この例では、同図(b)に示すように、主制御部300は、外部出力信号設定処理において、出力要求数が1以上であり、かつ特定異常検出フラグオン(例えば、磁気異常を検出)の場合に、払出予定情報信号を出力しないように構成している。このような構成とすれば、パチンコ機100において何らかの異常が発生したことを外部に知らせることができ、不正行為などを未然に防止できる場合がある。
<外部端子板信号の出力例8>
図89は、外部端子板信号の出力例8を示すタイムチャートであり、同図(a)は正常時のタイムチャートの一部を抜き出して示したもの、同図(b)は異常発生時のタイムチャートである。
この例では、同図(b)に示すように、主制御部300は、外部出力信号設定処理において、出力要求数が1以上であり、かつ特定異常検出フラグオン(例えば、磁気異常を検出)の場合に、払出予定情報信号を出力していないが、セキュリティ情報信号を出力している。一方、払出制御部600は、信号出力処理(ステップS1708)において、払出時外部出力用払出数記憶部の払出数情報の値が所定数(この例では10)以上であると判定したタイミングで、払出情報信号を出力している。
このような構成とすれば、断線などが原因でセキュリティ情報信号が外部装置に出力できない場合でも、外部装置は、主制御部300からの払出予定情報信号と、払出制御部600からの払出情報信号の情報に基づいて、払出に関する異常の有無を把握できる場合がる。また、外部装置は、セキュリティ信号および払出情報信号を同時に検出することができ、両者の論理和や論理積を算出することによって、従来に無い新たな情報を取得できる場合がある。なお、セキュリティ情報信号を出力する場合には、セキュリティ情報信号を出力しない場合の払出予定情報信号の出力タイミングよりも所定時間だけ遅延させたタイミングで払出予定情報信号を出力するようにしてもよい。
<実施形態3>
以下、図面を用いて、本発明の実施形態3に係るパチンコ機(遊技台)について詳細に説明する。なお、図90〜図93及びこれらの参照符号は、本実施形態3における説明のみに使用するものとする。
図90は、上述の電源基板182、払出基板170、および主基板156間の電源供給例を示している。図90(a)に示す例では、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を備える電源基板182から電源ラインpl01と電源ラインpl02とが引き出され、電源ラインpl01と電源ラインpl02が共に、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を備える払出基板(払出制御基板)170に接続されている。電源投入後に一定時間経過したら電源ラインpl01にはDC(直流)12Vの電圧が印加され、電源ラインpl02にはDC12Vと異なる直流電圧が印加される。払出基板170からは電源ラインpl03が引き出され、電源ラインpl03は、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板(主制御基板)156に接続されている。電源ラインpl03は払出基板170内で電源ラインpl01に接続されている。従って、電源投入後に一定時間経過したら主基板156には払出基板170を介して電源基板182からDC12Vの電圧が供給される。なお、これらの電圧値は一例であって、駆動する回路によってこれらと異なる電圧値の電圧を印加するようにしてももちろんよい。
図90(b)に示す例では、電源基板182から電源ラインpl04と電源ラインpl05、および電源ラインpl06が引き出されている。電源ラインpl04は主基板156に接続されている。電源ラインpl05と電源ラインpl06は共に、払出基板170に接続されている。電源投入後に一定時間経過したら電源ラインpl04と電源ラインpl05にはDC12Vの電圧が印加され、電源ラインpl06にはDC12Vと異なる直流電圧が印加される。つまり、電源投入後に一定時間経過したら主基板156には払出基板170を介さずに、電源基板182から直接にDC12Vの電圧が供給される。
図90(c)に示す例では、電源基板182から電源ラインpl07、電源ラインpl08、電源ラインpl09、および電源ラインpl10が引き出されている。電源ラインpl07と電源ラインpl08は主基板156に接続されている。電源ラインpl09と電源ラインpl10は共に、払出基板170に接続されている。電源投入後に一定時間経過したら電源ラインpl07と電源ラインpl09にはDC12Vの電圧が印加され、電源ラインpl08にはDC5Vの電圧が印加され、電源ラインpl10にはDC5V/12Vとは異なる直流電圧が印加される。つまり、電源投入後に一定時間経過したら主基板156には払出基板170を介さずに、電源基板182から直接にDC5VとDC12Vの2種類の電圧が供給される。
図91は、主基板156内の電源供給例を示している。本例では図90(a)に示す構成を用いて説明する。払出基板170から引き出された電源ラインpl03は主基板156内に引き込まれて、DC−DCコンバータ7001の入力端子に接続されている。DC−DCコンバータ7001は電源ラインpl03に印加されたDC12Vの電圧をDC5Vに変換する機能を有している。DC−DCコンバータ7001で生成されたDC5Vの電圧は電源ラインpl11に印加される。
電源ラインpl11には複数の分岐ラインが接続されており、所定の分岐ラインがリセットIC7003の電源端子Aに接続されている。電源投入後に一定時間経過したら電源端子AにDC5Vの電圧が駆動電圧として印加され、これによりリセットIC7003が駆動される。また、電源ラインpl11から分岐した別の分岐ラインがマイコン(CPU)304の電源端子Fに接続されている。電源投入後に一定時間経過したら電源端子FにDC5Vの電圧がマイコン304の駆動電圧として印加される。なお、リセットIC7003とマイコン304の駆動電圧は同じでなく異なっていてもよい。また、リセットIC7003やマイコン304の駆動電圧の電圧値自体と電源ラインpl11に印加される電圧の電圧値が同じでなく異なっているようにいてもよい。
リセットIC7003の信号入力端子Bは別の分岐ラインを介して電源ラインpl11に接続されている。リセットIC7003は、信号入力端子Bの端子電圧をモニタして、マイコン304の端子Fに印加されるマイコン304の駆動電圧の状態を把握するようになっている。一方、リセットIC7003の信号入力端子Cは所定の分岐ラインを介して電源ラインpl03に接続されている。リセットIC7003は、信号入力端子Cの端子電圧をモニタして、電源ラインpl03に印加されている電圧の状態を把握するようになっている。
リセットIC7003には少なくとも2つの信号出力端子D、Eが設けられている。信号出力端子Dからはリセット信号(起動信号)が出力され、信号出力端子Eからは低電圧信号が出力される。リセットIC7003は、信号入力端子Bの端子電圧がマイコン304の動作保証電圧(例えば、4.5V)を超えていないと判断したら、信号出力端子Dに出力しているリセット信号をネゲート(無効)状態にする。一方、信号入力端子Bの端子電圧がマイコン304の動作保証電圧を超えたと判断したら、信号出力端子Dに出力しているリセット信号をアサート(有効)状態にする。つまり、信号入力端子Bの端子電圧がマイコン304の動作保証電圧(例えば、4.5V)を超えていない場合に、信号出力端子Dに出力されているリセット信号がネゲート状態になり、信号入力端子Bの端子電圧がマイコン304の動作保証電圧を超えた場合には、信号出力端子Dに出力されているリセット信号がアサート状態になる。なお、リセットIC7003の端子の数は任意であり図示のものは一例示であり、説明に必要な端子を図示しているだけであって、端子の数、配置位置は図示のものと同じでもよいし同じでなくてもよい。
リセットIC7003の信号出力端子Dは、信号ラインpl12を介してマイコン304の信号入力端子Gに接続されている。信号入力端子Gはシステムリセット(XSRST)端子として用いられている。このため、信号ラインpl12に出力されているリセット信号がアサート状態になると、マイコン304はセキュリティモードに移行する。このように、リセットIC7003は、信号出力端子Dがリセット信号出力端子として機能して図4に示す起動信号出力回路340としての役割を果たしている。
リセットIC7003は、信号入力端子Cの端子電圧が所定の電圧値(例えば、9V)を超えていないと判断したら、信号出力端子Eに出力している低電圧信号をアサート状態にする。一方、信号入力端子Cの端子電圧が所定の電圧値を超えたと判断したら、信号出力端子Eに出力している低電圧信号をネゲート状態にする。
リセットIC7003の信号出力端子Eは、信号ラインpl13を介してマイコン304の信号入力端子Hに接続されている。信号入力端子Hはデータ端子D0〜D7のいずれか1つのデータ端子として用いられている。例えば、マイコン304は、信号ラインpl13に出力されている低電圧信号がネゲート状態になるまで、例えば図42のステップS103とステップS105の処理を繰り返す。このように、リセットIC7003は、信号出力端子Eが定電圧信号出力端子として機能して図4に示す電圧監視回路338としての役割を果たしている。
この例では信号ラインpl13上の低電圧信号がアサート状態からネゲート状態(あるいはその逆)になるときの信号入力端子Cの所定の閾値電圧値を9Vとしているがこれに限られない。例えば、上述の主制御部タイマ割込処理のステップS239およびステップS243における電断検出から電断処理に要する期間中にマイコン304が電断処理を継続できる電圧が電源端子Fに印加されていればよい。DC−DCコンバータ7001から電源ラインpl11に出力されるDC5V電圧は、DC−DCコンバータ7001に入力する電源ラインpl03のDC12V電圧が7V程度に低下する辺りから徐々に低下を始める。そこで、信号入力端子Cの端子電圧が所定の電圧値(例えば、9V)未満になると、信号出力端子Eに出力している低電圧信号をネゲート状態からアサート状態にするようにしている。所定の電圧値として例えば9Vを用いれば、電源ラインpl11の電圧が徐々に低下しても主制御部タイマ割込処理のステップS239およびステップS243における電断検出から電断処理に要する期間中にマイコン304が動作を継続できる。
図92は、電源基板182と主基板156内の電源供給例を示している。図91に示す電源供給構成と比較して説明すると、図91で主基板156内に配置されていたDC−DCコンバータ7001とリセットIC7003が、図92に示す構成では電源基板182上に配置されている。これにより、電源ラインpl11と信号ラインpl12およびpl13は電源基板182および主基板156の間を跨いで配線されている。このような構成によれば、DC5V、DC12V、およびその他の電圧値の電源を電源基板182で全て供給可能になるので、主基板156や払出基板170に電源供給用回路を設ける必要がなくなり、基板上の回路レイアウトに余裕を持たせることができる場合がある。
図93は、主基板156内の電源供給例を示している。図93(a)は、CPU304の外部マスカブル割込み端子XINTと外部ノンマスカブル割込み端子XNMIに電源ラインpl11の分岐ラインを接続して、両端子XINTおよびXNMIにDC5Vの電圧を常時印加している状態を示している。こうすることにより、両端子XINTおよびXNMIに入力する割込み信号は常にネゲート状態を維持するため、割込み端子による外部割込みを使用しない場合には、ノイズ等による誤動作を確実に防止することができる。図93(b)に示す構成は、図91に示す構成におけるCPU304の端子Hが外部ノンマスカブル割込み端子XNMIとして機能している場合を例示している。なお、割込み端子の符号のXは、ローアクティブを示しておりL信号が入力されてアサート状態となるが、ハイアクティブでアサート状態になる回路の場合はL信号(例えば、0V)を常に入力させるようにする。
<受信コマンド処理、受信コマンド取得処理、受信コマンド解析処理(詳細)>
図94〜図101を参照して受信コマンド処理、受信コマンド取得処理および受信コマンド解析処理の詳細について説明する。
図94および図95は、払出制御部600のRAM708の第二の領域708Bに設けられた、受信コマンドバッファエリアの一例を示す図である。
図94に示すように、受信コマンドバッファエリアは、固定長(ここでは、アドレス00H〜03H)の記憶領域(バッファ)をリング状に利用し、そのバッファにデータを格納するリングバッファとして設けられる。なお、ここでは、バッファのサイズとしてアドレス00H〜03Hの記憶領域を例示しているが、バッファのサイズはこれに限らない。受信コマンドバッファエリアでは、図示の如くデータの書き込み用ポインタ(設定ポインタ)と、データの読出し用ポインタ(解析ポインタ)を用いてデータ(受信コマンドの値)の設定と解析とを行う。どちらのポインタもバッファの終端(ここでは最下層)に達すると、バッファの先頭(ここでは最上層)に戻るように回転される。このようにして、概念的にあたかも環であるかのようにしてデータが処理され、実際の領域(固定長のバッファエリア)と二つのポインタ変数(設定ポインタと解析ポインタ)のみで、データが溢れることの無いバッファ管理を実現できる。
図94は、設定ポインタの値が直接、記憶領域のアドレスを示す例である。まず、同図(a)に示すように、設定ポインタと解析ポインタはいずれも受信コマンドバッファエリアの先頭アドレス(00H)の位置を参照している。リングバッファでは、読み出し用ポインタ(解析ポインタ)は、現在参照する位置からデータを読み出すが、書き込み用ポインタ(設定ポインタ)と参照アドレスが一致した場合には、データの読み込みを終了(待機)する。つまり同図(a)の状態では、設定ポインタと解析ポインタの位置が同じであるので、払出制御部600のCUPは、データの読み出しを待機している。
この状態で、払出制御部600が主制御部300から最初の受信コマンド(例えば、2AH(10球払出を指示する賞球コマンド)を受信すると、設定ポインタの位置(00H)に受信コマンドの値(2AH)が書き込まれ(同図(b))、設定ポインタは次のアドレス(01H)に移動する(同図(c))。なお、図94および図95においては、受信コマンドの値について16進数を示す「H」を省略して示す。
設定ポインタと解析ポインタとは異なるアドレスを参照しているため、解析ポインタはデータの読み込みを開始する。つまり解析ポインタは、先頭のアドレス(00H)に格納されている値(ここでは2AH)を参照し、当該値から受信コマンドの内容を解析して対応するモジュールにジャンプする(同図(c))。解析ポインタにより値が読み出された後に、解析ポインタが参照する記憶領域がクリアされ(同図(d))、解析ポインタは次のアドレス(01H)に移動する(同図(e))。なお、解析ポインタの値をインクリメントした後にデータを読み出してもよい。
次に受信コマンド(例えば、23H(3球払出を指示する賞球コマンド)を受信すると、設定ポインタの位置(01H)に受信コマンドの値(23H)が書き込まれ(同図(f))、設定ポインタは次のアドレス(02H)に移動する(同図(g))。次の受信コマンド(例えば、2FH(15球払出を指示する賞球コマンド)を受信すると、設定ポインタの位置(02H)に受信コマンドの値(2FH)が書き込まれ(同図(h))、設定ポインタは次のアドレス(03H)に移動する(同図(i))。解析ポインタは現在のアドレス(01H)に格納されている値(ここでは23H)を参照し、当該値から受信コマンドの内容を解析して対応するモジュールにジャンプし(同図(i))、その後、解析ポインタの参照する記憶領域がクリアされる(同図(j))。解析ポインタの参照する記憶領域がクリアされると、解析ポインタは次のアドレス(02H)に移動し(同図(k))、(設定ポインタの位置とは不一致であるので)バッファの値(2FH)を読み込んで解析する。その後、解析ポインタの参照する記憶領域がクリアされ(同図(l))、解析ポインタは次のアドレス(03H)に移動する(同図(m))。
同図(m)の状態では、設定ポインタと解析ポインタの参照アドレスが一致しているため、解析ポインタはデータの読み込みを待機する。次の受信コマンド(例えば、23H)を受信すると、設定ポインタの位置(03H)に受信コマンドの値(23H)が書き込まれ(同図(n))、設定ポインタは次のアドレス(00H)に移動する(同図(o))。解析ポインタは現在のアドレス03Hの値23Hを読出し、解析を行う(同図(o))。以下同様に、データの書き込みと読み出しが行われる。
図94は、受信コマンドバッファエリアの他の例を示す図である。同図に示す例では、設定ポインタおよび解析ポインタが参照する位置(その値)と、実際にデータが格納された記憶領域のアドレスとが異なる場合を示している。つまり、設定ポインタおよび解析ポインタが参照する位置(その値)に基づき、データが格納されたアドレスを算出して、データの書き込み及び読み込みを行うものである。
図94(a)を参照して、受信コマンドが格納される受信コマンドバッファエリアとして、例えばアドレス7F10H〜7F13Hまでの領域が確保されている。一方、設定ポインタは、例えばRAM708のアドレス7F0EHに記憶され、解析ポインタは例えば、RAM708のアドレス7F0FHに記憶されており、設定ポインタと解析ポインタにそれぞれ図示の値(例えば、00H〜03H)をセットする。
つまり、同図の状態では、設定ポインタと解析ポインタはいずれもの先頭の値00Hがセットされており、受信コマンドバッファエリアにはデータが格納されていない。
この状態で、払出制御部600が主制御部300から最初の受信コマンド(例えば、2AH)を受信した場合、設定ポインタにセットされた値(00H)に基づいて所定の演算処理を行い、受信コマンドバッファエリアの先頭アドレスの値(7F10H)を算出する。そして受信コマンドバッファエリアのアドレス7F10Hに受信コマンド(2AH)を格納する(同図(b))。そして、受信コマンド格納された後、設定ポインタの位置は更新(インクリメント)され、次のアドレスに移動する。解析ポインタは、セットされている値(00H)に基づいて所定の演算処理を行い、受信コマンドバッファエリアの先頭アドレスの値(7F10H)を算出する。そして受信コマンドバッファエリアのアドレス7F10Hのデータ(2AH)を読み込み、解析する(同図(c))。その後、受信コマンドバッファエリアのアドレス7F10Hがクリアされ(同図(d))、解析ポインタが更新されて次のアドレスの値がセットされる(同図(e))。この状態で、払出制御部600が主制御部300から次の受信コマンド(例えば、23H)を受信した場合、設定ポインタにセットされる値(01H)に基づいて所定の演算処理を行い、受信コマンドバッファエリアの先頭アドレスの値(7F11H)を算出し、当該アドレス7F11Hに受信コマンド(23H)を格納する(同図(f))。その後、設定ポインタは次のアドレスを参照し、解析ポインタはセットされた値(01H)に基づいて所定の演算処理を行い、受信コマンドバッファエリアのアドレス7F11Hを算出して、格納されているデータ(23H)を取得し、解析する。以降、同様の処理を繰り返してデータの格納と解析が行われる。
なお、設定ポインタおよび解析ポインタにセットする値は、実際には、0〜15(4ビット)の値を用い、インクリメント関数で値の更新をしている。設定ポインタおよび解析ポインタは8ビットであるが、ポインタには、セットする値(4ビットで0〜15)と0FHとの論理積の演算結果をセットするので、0〜15の範囲で循環させることが可能になる。
<記憶領域の構成>
図96(a)(b)は、本実施形態の受信コマンド処理、受信コマンド取得処理および受信コマンド解析処理において使用する記憶領域の一部の構成を示す概要図である。また図96(c)は、主制御部300が払出制御部600に送信するコマンド(受信コマンド)の一例である。
図96(a)は、払出制御用マイクロコンピュータ770の内蔵レジスタの一部である、ステータスレジスタ772と受信データレジスタ774の概要図である(図39参照)。ステータスレジスタ772にはシリアル通信回路の状態を示す情報が格納され、受信データレジスタ774には、受信コマンドが格納される。なお、ここでは払出制御部600で受信したコマンドを格納する受信データレジスタ774として示しているが、送受信データが格納される送受信データレジスタであってもよい。
図96(b)は、払出制御部600のRAM708の第二の領域708Bの構成を示す概要図である。同図に示すように、第二の領域708Bは例えば、アドレス7F0EH〜7F13Hまでの領域で構成され、アドレス7F0EHが設定ポインタ保存用エリア7081であり、アドレス7F0FHが解析ポインタ保存用エリア7082であり、アドレス7F10H〜7F13Hが受信コマンドバッファエリア(リングバッファ)708Rである。
受信コマンドバッファエリア708Rには、同図(c)で示す受信コマンドが格納される。同図(c)の内容は、図47(b)に示すものと同様であるので、説明は省略する。
<受信コマンド処理(詳細)>
図97を参照して、受信コマンド処理の一例について、詳細に説明する。上述したように、受信コマンド処理は、払出制御部割込み処理(図65)のステップS404において行われる処理(図66参照)である。また、以下の説明では図93に示したように、設定ポインタおよび解析ポインタの値に基づき、受信コマンドバッファエリアのアドレスを間接的に算出して参照する場合を例に示す。つまり、初期状態では、設定ポインタおよび解析ポインタの値はいずれも00Hであり、最初にデータが格納される領域は、受信コマンドバッファエリアのアドレス7F10Hである。
まず、払出制御部600のCPUはステータスレジスタ772の特定ビットを参照して「受信完了」になった場合に、受信データレジスタ774から受信データ(受信コマンド)を読み込む(1)。
受信コマンドの格納先は、一例として、設定ポインタ保存エリア7081の値と、受信コマンドバッファエリア708Rの先頭アドレスに基づいて求める。すなわち、設定ポインタ保存エリア7081(アドレス7F0EH)の値(01H)に、受信コマンドバッファエリア708Rの先頭アドレス7F10Hを加算して格納先のアドレス7F11Hを算出する(2)。払出制御部600のCPUは、受信データレジスタ774の受信コマンドを、受信コマンドバッファエリア708Rのアドレス7F11Hに格納する(3)。受信データレジスタ774から受信コマンドが読み出されると、ステータスレジスタ772の特定ビットがクリアされる。また、払出制御部600のCPUは、設定ポインタの値を更新(インクリメント)する(4)。
なお、払出制御部600のCPUが、受信データレジスタ774の受信コマンドを、受信コマンドバッファエリア708Rのアドレス7F11Hに格納するとともに、ステータスレジスタ772の特定ビットをクリアしてもよい。
<受信コマンド取得処理(詳細)>
図98を参照して、受信コマンド取得処理の一例について、詳細に説明する。受信コマンド取得処理は、払出制御部メイン処理(図64)のステップS309において行われる処理(図67のステップS701)である。
まず、払出制御部600のCPUは、設定ポインタ保存エリア7081の値(ここでは02H)と、解析ポインタ保存エリア7082の値(ここでは01H)の値を比較し(1)、これらの値が不一致である場合、解析を行う。解析するデータ(受信コマンド)の格納先は、一例として、解析ポインタ保存エリア7082の値と、受信コマンドバッファエリア708Rの先頭アドレスに基づいて求める。すなわち、解析ポインタの値(ここでは01H)と、受信コマンドバッファエリア708Rの先頭アドレス7F10Hを加算して格納先のアドレス7F11Hを算出する(2)。払出制御部600のCPUは、受信コマンドバッファエリア708Rのアドレス7F11Hに格納されているデータを別の領域(例えば、Aレジスタ722など)に格納し、受信コマンドバッファエリア708Rのアドレス7F11Hのデータをクリアする(3)。また、払出制御部600のCPUは、解析ポインタの値を更新(インクリメント)する(4)。
この後、払出制御部600のCPUは、Aレジスタ722に格納した受信コマンドの種別(賞球コマンドであるか、通信確認コマンドであるか)を解析し、対応するモジュールにジャンプする。
<受信コマンド解析処理>
図99〜図101を参照して、受信コマンド解析処理の一例について、詳細に説明する。受信コマンド解析処理は、払出制御部メイン処理のステップS309において行われる処理(図67のステップS702)である。
図99は受信コマンドのデータの一例とジャンプテーブルの関係を示す図である。同図(a)は、受信コマンドのビット単位の設定例(内容)を示す図であり、同図(b)はジャンプテーブルの一例を示す図である。
同図(a)に示すように、受信コマンドは8ビットデータであり、上位4ビットがコマンド種別を示し、下位4ビットが実データを示している。例えば、上位4ビットの値が「1」の場合が主制御通信確認コマンドであり、そのうち、下位4ビットの実データ部分の値が「0」の場合に初期起動時であることを示し、下位4ビットの実データ部分の値が「1」の場合に復帰起動時であることを示す。また、例えば、上位4ビットの値が「2」の場合が賞球コマンドであり、そのうち、下位4ビットの実データ部分の値が「3」の場合に3球の払い出しであることを示し、下位4ビットの実データ部分の値が「10」の場合に10球の払い出しであることを示し、下位4ビットの実データ部分の値が「15」の場合に15球の払い出しであることを示す。なお、上位4ビットのコマンド種別と下位4ビットの実データは別々に一時保存されるが、これについては後述する。
同図(b)は、ジャンプテーブルの一例を示す。ジャンプテーブルは、払出制御部600のROM706の、ROM制御領域に設けられ、アドレス0700Hに、主制御通信確認コマンド受信処理(プログラム)の先頭アドレス0750Hのうちの下位8ビット(または上位8ビット)が記憶され、0701Hには、主制御通信確認コマンド受信処理の先頭アドレス(ここでは0750H)のうちの上位8ビット(または下位8ビット)が記憶されている。また、アドレス0702Hに、賞球数コマンド受信時処理(プログラム)の先頭アドレス(ここでは0780H)のうちの下位8ビット(または上位8ビット)が記憶され、0703Hには、賞球数コマンド受信時処理の先頭アドレス0780Hのうちの上位8ビット(または下位8ビット)が記憶されている。
払出制御部600のCPUは、賞球コマンドの上位4ビットを解析し、「1」の場合は、同図(b)のジャンプテーブルのアドレス0700Hを参照し、主制御通信確認コマンド受信時処理の先頭アドレス(ここでは0750H)にジャンプする。また、払出制御部600のCPUは、賞球コマンドの上位4ビットを解析し、「2」の場合は、同図(b)のジャンプテーブルのアドレス0702Hを参照し、賞球数コマンド受信時処理の先頭アドレス(ここでは0780H)にジャンプする。
図100および図101は、引き続き、受信コマンド解析処理の詳細を示す図であり、図98の(3)でAレジスタに格納された受信コマンドの解析例を示す図である。
図100(a)では、Aレジスタに例えば、3球払出を指示する賞球コマンド(23H)として「00100011」が格納されている場合を示す。まず、払出制御部600のCPUは、後にコマンド種別の判定を行うため、Aレジスタの値をBレジスタに退避する。なお、上述したように本実施形態では、図66(b)のステップS1403で賞球コマンド受付許可フラグがオフになっている場合には受信コマンドをバッファに格納せずに処理を終了し、また図67のステップS706で賞球コマンド受付許可フラグがオフになっている場合には、賞球コマンド受信時処理を行わずに処理を終了している。しかし図100(a)に示すタイミング(賞球コマンドをバッファに格納した後に)で、上位4ビットを参照して賞球コマンドであることを解析し、賞球コマンドの受付が不可(賞球コマンド受付許可フラグがオフ)となっている場合には、コマンドを破棄して処理を終了してもよい。また、主制御通信確認コマンドおよび賞球コマンド以外のコマンドを破棄した場合や、賞球コマンド受付許可フラグをオフすることで意図しない賞球コマンドを破棄した場合であっても、主制御部300にエラーである旨を送信しなくてもよい。
次に、同図(b)に示すように、Aレジスタの下位4ビットの値を取得するためにAレジスタの値「00100011」と0FH(「00001111」)の論理積を算出してAレジスタに格納する。この結果Aレジスタの値は上位4ビットがマスクされ実データ部分の値のみ(「00000011」)となる。
次に、同図(c)に示すように、Aレジスタの値(実データ部分)をCレジスタに退避し、その後、同図(d)に示すように、コマンド種別判定のためにBレジスタの値「00100011」をAレジスタに格納(復帰)する。なお、実データ部分の対比処理と、コマンド種別判定のための復帰処理の順番は、逆でもよい。
次に、同図(e)に示すように、Aレジスタの上位4ビットの値を取得するためにAレジスタの値「00100011」とF0H(「11110000」)の論理積を算出してAレジスタに格納する。この結果Aレジスタの値は下位4ビットがマスクされ、コマンド種別を示す値のみ(「00100000」)となる。
引き続き図101(a)では、Aレジスタの値について右シフトを4回行う。これによりAレジスタの値は、賞球コマンドの場合は図示の如く「00000010」となる(主制御通信確認コマンドの場合は、「00000001」となる)。
同図(b)では、オフセット算出のため、Aレジスタの値を減算(デクリメント)し、「00000001」を得る。その後、同図(c)に示すようにAレジスタのデクリメント後の値と特定の値(ここでは例えば02H)を比較(CP 02H命令)する。このタイミングで(デクリメント後の)Aレジスタの値は、通常では00Hまたは01Hであるので、キャリーが発生した場合には、正常なコマンドであり、キャリーが発生しなかった場合には意図しないコマンドと判定できる。したがって、キャリーが発生しなかった場合には意図しないコマンドであるとして処理を終了する。なお、特定の値との比較は減算処理前に行ってもよい。
次に、同図(d)では、図99(b)に示したジャンプテーブルの先頭アドレス0700Hを、払出制御部600のHLレジスタ(ペアレジスタ)724に格納する。
次に、同図(e)に示すように、HLレジスタの値に、同図(b)のAレジスタの値を2倍した値「00000010」を加算し、加算後のHLレジスタに記憶されているアドレスにジャンプする(モジュールに移行する)。HLレジスタに記憶されているアドレスへのジャンプは、例えば、「JP(HL)命令」などで行う。この例では、ジャンプテーブルのアドレス0702Hに格納されているアドレス0780Hにジャンプし、賞球数コマンド受信時処理が実行される。
また、図示は省略するが、受信コマンドが主制御通信確認コマンドの場合、同図(b)のAレジスタの値が「00000000」となる。つまり、同図(e)でHLレジスタに加算するAレジスタの値の2倍値も「00000000」となり、ジャンプテーブルのアドレス0700Hに格納されているアドレス0750Hにジャンプすることとなり、主制御通信確認コマンド受信時処理が実行される。
なお、同図(e)の後に、賞球数コマンド受信時処理に移行した場合は、図100(c)においてCレジスタに退避した実データ部分が賞球数となるので、この賞球数を図69(a)のステップS1102または図69(b)のステップS1203において、次賞球数エリアに加算する処理を行う。なお、賞球個数についての不正対策は行っていないが、賞球個数の不正対策として、Cレジスタに退避した実データ部分(下位4ビット)を参照する処理を行ってもよい。
以上、受信コマンド処理、受信コマンド取得処理および受信コマンド解析処理について説明したが、送信コマンド処理(図65のステップS412)や、送信コマンド出力処理(図64のステップS311)は、上述の受信コマンド処理、受信コマンド取得処理および受信コマンド解析処理の少なくとも一つ以上と同様に実行してもよい。
なお、主制御通信確認コマンドは定期的に払出制御部600に送信しているが、賞球コマンド送信前だけ送信するようにしてもよく、その場合、初回の主制御通信確認コマンドのみ、賞球コマンドと別に送信するようにしてもよい。また、例えば、賞球コマンド1送信につき、主制御通信確認コマンド1送信するものとしてもよい。また、主制御部タイマ割込み処理の1割込みにつき1送信、あるいは1割り込みにつき複数送信、1割り込みにつきグループ単位で送信、1割り込みにつき255を超えない範囲で複数送信などを行うものであってもよい。
また、賞球が発生した場合の賞球コマンドの送受信の際に、デバイス等の状態に関する情報を送受信すると通信量が増えすぎてしまうため、主制御部300と払出制御部600の間で定期的に通信確認コマンドを送受信する場合には、払出制御部600では側は通信確認コマンドの送受信のタイミングで、デバイス等の状態に関する情報も送受信するとよい。
また、主制御通信確認コマンドを受信しない場合には、エラーに関するコマンドを主制御部300に送信しないものとしてもよい。この場合、エラーコマンドを使って、所定の種別のエラーは送信するなど一部のエラーについては送信するものとしてもよい。
また、主制御通信確認コマンドを受信した場合、主制御部300に、複数種類のコマンドを、別々のタイミング(例えば、異なるメイン処理など)で送信する場合がある。例えば、複数種類のコマンドの送信が同時に発生した場合には、例えばエラーコマンドの上位4ビットが小さいもの順に送るなどとしてもよいし、上位4ビットが大きいもの順に送るなどとしてもよい。また、賞球コマンドは賞球に関わる重要なコマンドであることから、コマンドを暗号化してもよい。
また、上記の実施形態で説明した各処理のフローは、同様の機能が得られるものであれば、図示の流れに限定されるものではなく、処理順序は適宜入れ替えることが可能である。
また、払出制御部メイン処理で受信コマンド処理(ステップS404)を実行し、払出制御部割込み処理でコマンド解析処理(ステップS309)を実行するようにしてもよし、払出制御部メイン処理で受信コマンド処理(ステップS404)とコマンド解析処理(ステップS309)を実行するようにしてもよいし、払出制御部割込み処理で受信コマンド処理(ステップS404)とコマンド解析処理(ステップS309)を実行するようにしてもよい。
なお、図69(b)に示す賞球コマンド受信時処理では、払出制御部割込み処理(図65)における受信コマンド処理(ステップS404)の、賞球コマンド受付許可フラグの判定処理(図66(b)のステップS1403)では、賞球コマンド受付許可フラグがオフであっても、本ステップの賞球コマンド受付許可フラグがオンの場合には、次のステップS1203に進む。つまり、払出制御部割込み処理では不正なコマンドと判定されても、本ステップにおいて正常な受信コマンドとしての処理を行う場合がある。
<主制御部のデータテーブル>
次に、パチンコ機100の主制御部300のROM306が記憶しているデータテーブルについて説明する。
<特図当否判定用テーブル>
図102(a)は特図当否判定用低確率状態テーブル(特図1)の一例を示したものであり、同図(b)は特図当否判定用高確率状態テーブル(特図1)の一例を示したものである。また、同図(c)は特図当否判定用低確率状態テーブル(特図2)の一例を示したものであり、同図(d)は特図当否判定用高確率状態テーブル(特図2)の一例を示したものである。
これらの特図当否判定用テーブルには、特図確変の有無(特図高確率状態または特図低確率状態)と、特図大当り判定用の抽選値データと、特図変動遊技の当否結果が対応付けされて記憶されている。主制御部300の基本回路302は、この当否判定用テーブルと、特図確変の有無と、第1特図始動口230(または第2特図始動口232)に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に取得する特図当選乱数値に基づいて、特図1変動遊技(または特図2変動遊技)の当否結果を決定する大当り判定を行う。
<特図当否判定用テーブル/特図1変動遊技の大当り判定>
特図1変動遊技の大当り判定で特図低確率状態(特図確変なし)の場合には、同図(a)に示す特図当否判定用低確率状態テーブル(特図1)を参照し、取得した特図当選乱数値が10001〜10219である場合は、特図1変動遊技の当選(大当り)と判定してRAM308に設けた大当りフラグの格納領域に大当りとなることを示す情報を設定する(以下、大当りフラグの格納領域に大当りの情報を設定することを「大当りフラグをオンに設定する」という)。また、取得した特図当選乱数値が10220〜10384である場合は、特図1変動遊技の当選(小当り)と判定してRAM308に設けた小当りフラグの格納領域に小当りとなることを示す情報を設定する(以下、小当りフラグの格納領域に小当りの情報を設定することを「小当りフラグをオンに設定する」という)。
また、取得した特図当選乱数値が0〜10000または10385〜65535の数値である場合には、特図変動遊技のはずれと判定して上述の大当りフラグと小当りフラグの格納領域に、はずれとなることを示す情報を設定する(以下、大当りフラグの格納領域に、はずれの情報を設定することを「大当りフラグをオフに設定する」といい、小当りフラグの格納領域に、はずれの情報を設定することを「小当りフラグをオフに設定する」という)。
本実施形態では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、特図低確率状態における大当りの抽選値データの数値範囲は10001〜10219(数値範囲の大きさは219)であるから、特図低確率状態の特図1変動遊技の大当りの当選確率は、約1/299(=219/65536)であり、特図低確率状態における小当りの抽選値データの数値範囲は10220〜10384(数値範囲の大きさは164)であるから、特図低確率状態の特図変動遊技の小当りの当選確率は、約1/399(=165/65536)である。
また、特図1変動遊技の大当り判定で特図高確率状態(特図確変あり)の場合には、同図(b)に示す特図当否判定用高確率状態テーブル(特図1)を参照し、取得した特図当選乱数値が10001〜12185である場合は、特図1変動遊技の当選(大当り)と判定して大当りフラグをオンに設定する。また、取得した特図当選乱数値が12186〜12349である場合は、特図1変動遊技の当選(小当り)と判定して小当りフラグをオンに設定する。また、取得した特図当選乱数値が0〜10000または12350〜65535の数値である場合には、特図変動遊技のはずれと判定して大当りフラグおよび小当りフラグをオフに設定する。
本実施形態では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、特図高確率状態における大当りの抽選値データの数値範囲は10001〜12185(数値範囲の大きさは2185)であるから、特図高確率状態の特図1変動遊技の大当りの当選確率は、約1/30(=2185/65536)であり、特図高確率状態における小当りの抽選値データの数値範囲は12186〜12349(数値範囲の大きさは164)であるから、特図高確率状態の特図変動遊技の小当りの当選確率は、約1/399(=163/65536)である。しがって、特図1変動遊技においては、特図高確率状態の特図変動遊技の小当りの当選確率は、特図低確率状態の特図変動遊技の小当りの当選確率とほぼ同一に設定されている。なお、本実施例においては、特図の抽選確率状態に関わらずに大当りとなる乱数(例えば10001)を設定しているが、複数の抽選確率状態で、大当りとなる乱数が重複しないように設定しても良い。
<特図当否判定用テーブル/特図2変動遊技の大当り判定>
特図2変動遊技の大当り判定で特図低確率状態(特図確変なし)の場合には、同図(c)に示す特図当否判定用低確率状態テーブル(特図2)を参照し、取得した特図当選乱数値が10001〜10219である場合は、特図2変動遊技の当選(大当り)と判定して大当りフラグをオンに設定する。また、取得した特図当選乱数値が0〜10000または10220〜65535の数値である場合には、特図変動遊技のはずれと判定して大当りフラグおよび小当りフラグをオフに設定する。
本実施形態では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、特図低確率状態における大当りの抽選値データの数値範囲は10001〜10219(数値範囲の大きさは219)であるから、特図低確率状態の特図2変動遊技の大当りの当選確率は、約1/299(=219/65536)である。
また、特図2変動遊技の大当り判定で特図高確率状態(特図確変あり)の場合には、同図(d)に示す特図当否判定用高確率状態テーブル(特図1)を参照し、取得した特図当選乱数値が10001〜12185である場合は、特図2変動遊技の当選(大当り)と判定して大当りフラグをオンに設定する。また、取得した特図当選乱数値が0〜10000または12186〜65535の数値である場合には、特図変動遊技のはずれと判定して大当りフラグおよび小当りフラグをオフに設定する。
本実施形態では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、特図高確率状態における大当りの抽選値データの数値範囲は10001〜12185(数値範囲の大きさは2185)であるから、特図高確率状態の特図2変動遊技の大当りの当選確率は、約1/30(=2185/65536)である。なお、本実施形態では、特図1に小当りを振り分けつつ、特図2には小当りを振り分けていないが、逆に特図2にのみ小当りを振り分けても良いし、両方に振り分けても良い。また、小当り自体を設けなくても良い。
<普図当否判定用テーブル>
図103(a)は普図当否判定用低確率状態テーブルの一例を示したものであり、同図(b)は普図当否判定用高確率状態テーブルの一例を示したものである。
これらの普図当否判定用テーブルには、特図確変の有無(特図高確率状態または特図低確率状態)と、普図当り判定用の抽選値データと、普図変動遊技の当否結果が対応付けされて記憶されている。主制御部300の基本回路302は、この普図当否判定用テーブルと、特図確変の有無と、普図始動口228aまたは普図始動口228bを球が通過したことを所定の球検出センサが検出した場合に取得する普図当選乱数値に基づいて、普図変動遊技の当否結果を決定する当り判定を行う。
<普図当否判定用テーブル/普図変動遊技の当り判定>
普図変動遊技の当り判定で特図低確率状態(特図確変なし)の場合には、同図(a)に示す普図当否判定用低確率状態テーブルを参照し、取得した普図当選乱数値が49である場合は、普図変動遊技の当選(当り)と判定してRAM308に設けた当りフラグの格納領域に当りとなることを示す情報を設定する(以下、当りフラグの格納領域に当りの情報を設定することを「当りフラグをオンに設定する」という)。また、取得した普図当選乱数値が0〜48または50〜99の数値である場合には、普図変動遊技のはずれと判定して上述の当りフラグの格納領域に、はずれとなることを示す情報を設定する(以下、当りフラグの格納領域に、はずれの情報を設定することを「当りフラグをオフに設定する」という)。
本実施形態では、普図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜99(数値範囲の大きさは100)、特図低確率状態における当りの抽選値データの数値範囲は49(数値範囲の大きさは1)であるから、特図低確率状態の普図変動遊技の当りの当選確率は、1/100である。
また、普図変動遊技の当り判定で特図高確率状態(特図確変あり)の場合には、同図(b)に示す普図当否判定用高確率状態テーブルを参照し、取得した普図当選乱数値が0〜99の数値範囲の場合は、普図変動遊技の当選(当り)と判定して当りフラグをオンに設定する。
本実施形態では、普図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜99(数値範囲の大きさは100)、特図高確率状態における当りの抽選値データの数値は100であるから、特図高確率状態の普図変動遊技の当りの当選確率は、100/100=100%である。このように、特図高確率状態における普図変動遊技の当選確率は、特図低確率状態における普図変動遊技の当選確率よりも高く設定されており、特図高確率状態は、特図低確率状態よりも普図変動遊技に当選しやすい状態である。なお、普図の当選確率は特に限定されず、例えば、特図高確率状態における普図変動遊技の当選確率と特図低確率状態における普図変動遊技の当選確率の両方を100%に設定してもよい。逆に、特図低確率状態においては普図の当選確率を0%に設定しても良い。
<普図の当り時動作テーブル>
図103(c)は、普図の当り時の動作を定義した当り時動作テーブルの一例である。主制御部300の基本回路302は、同図(c)に示すテーブルと、取得した図柄抽選乱数値に基づいて、普図停止図柄の種類を決定する普図図柄抽選を行う。なお、当りフラグがオンの場合には、上述の普図当選乱数値から生成した当り用図柄乱数値を図柄抽選乱数値として使用し、当りフラグがオフの場合には、上述の普図当選乱数値から生成したはずれ用図柄乱数値を図柄抽選乱数値として使用する。
本例の普図図柄抽選では、普図が当りの場合には、50/100の確率で普図Aを選択し、50/100の確率で普図Bを選択し、普図がはずれの場合には、100/100の確率で普図Cを選択する。そして、時短未作動時に普図Aを選択した場合には、電チュー232を100ms開放した後に500ms閉鎖し、次に5250ms開放する制御を行い、時短作動時に普図Aを選択した場合には、電チュー232を180ms開放した後に500ms閉鎖する制御を3回行う。
また、時短未作動時に普図Bを選択した場合には、電チュー232を100ms開放する制御を行い、時短作動時に普図Bを選択した場合には、電チュー232を2400ms開放した後に500ms閉鎖し、次に1450ms開放した後に500ms閉鎖し、最後に1450ms開放する制御を行う
本実施形態では、時短未作動時における普電役開放時間の平均時間を時短作動時における普電役開放時間の平均時間よりも短いものとしたがこれに限らず、時短未作動時の方が普電役開放時間の平均時間が長くても良い。
<特図1決定用テーブル>
図104(a)は、特図1の停止図柄を決定する際に用いる特図決定用テーブルの一例であり、同図(b)は、特図1の停止図柄の各々に対応する大当り動作の一例を示した図である。
主制御部300の基本回路302は、この特図決定用決定テーブルと、取得した図柄抽選乱数値に基づいて、特図1停止図柄(または特図2停止図柄)の種類を決定する図柄抽選を行う。なお、大当りフラグがオンの場合には、上述の特図当選乱数値から生成した大当り用図柄乱数値を図柄抽選乱数値として使用し、小当りフラグがオンの場合には、上述の特図当選乱数値から生成した小当り用図柄乱数値を図柄抽選乱数値として使用し、大当りフラグおよび小当りフラグがオフの場合(大当り判定結果および小当り判定結果がはずれの場合)には、上述の特図当選乱数値から生成したはずれ用図柄乱数値を図柄抽選乱数値として使用する。
特図1変動遊技の図柄抽選において特図1変動遊技の当否判定結果が大当りのときは、30/100の確率で特図Aを選択し、25/100の確率で特図Bを選択し、25/100の確率で特図Cを選択し、10/100の確率で特図Dを選択し、10/100の確率で特図Eを選択する。また、特図1変動遊技の当否判定結果が小当りのときは、図柄抽選乱数値(小当り用図柄乱数値)とは無関係に、すなわち、小当り時に100%の確率で特図Fを選択する。また、特図1変動遊技の当否判定結果が、はずれのときは、図柄抽選乱数値(はずれ用図柄乱数値)とは無関係に、すなわち、はずれ時に100%の確率で特図Gを選択する。
また、特図A、特図B、特図D、または特図Eを選択した場合には、大当り遊技終了後に特図高確率状態(確変)に移行するが、特図Cを選択した場合には大当り遊技終了後に特図低確率状態(非確変)に移行する。また、特図A、特図B、特図C、または、特図Dを選択した場合には、特図高確率状態および特図低確率状態のいずれ状態でも大当り遊技終了後に時短(電サポ)を付与する。なお、特図Cを選択した場合には、付与する時短を特図1の100変動分としている。また、特図低確率状態かつ時短未作動時に特図Eを選択した場合には、大当り遊技終了後に時短を付与せず潜伏確変状態となり、特図低確率状態かつ時短未作動時以外の状態で特図Eを選択した場合には、大当り遊技終了後に時短を付与する。
なお、本実施形態では、時短のみ特図の変動回数に応じて性能が変化するものとしたが、これに限らず、確変も特図の変動回数に応じて性能を変化させても良い。例えば特図高確率状態で特図が100変動したことに基づいて特図低確率状態に移行させても良い。また、当否判定とは別に転落抽選を実行し、該転落抽選に当選した場合に特図高確状態から特図低確率状態に移行させても良い。
同図(b)に示すように、特図1の図柄抽選の結果、特図Aを選択した場合には、第二アタッカ(可変入賞口235)を29000msの開放時間で開放する大当り遊技を15回(ラウンド)行い、特図Bまたは特図Cを選択した場合には、第一アタッカ(可変入賞口234)を29000msの開放時間で開放する大当り遊技を7回(ラウンド)行い、特図Dを選択した場合には、第一アタッカ(可変入賞口234)を29000msの開放時間で開放する大当り遊技を2回(ラウンド)行う。
また、特図低確率状態かつ時短未作動時に特図Eを選択した場合には、第一アタッカ(可変入賞口234)を100msの開放時間で開放する大当り遊技を2回(ラウンド)行い、特図低確率状態かつ時短未作動時以外の状態で特図Eを選択した場合には、第一アタッカ(可変入賞口234)を29000msの開放時間で開放する大当り遊技を2回(ラウンド)行う。すなわち、特図低確率状態かつ時短未作動時に特図Eを選択した場合には第一アタッカ(可変入賞口234)の入球が困難であり、特図低確率状態かつ時短未作動時以外に特図Eを選択した場合には第一アタッカ(可変入賞口234)の入球が容易となる。また、特図F(小当り)を選択した場合には、第一アタッカ(可変入賞口234)を100msの開放時間で2回開放し、特図低確率状態かつ時短未作動時に特図Eを選択した場合と同様の制御を行う。
なお、第一アタッカ(可変入賞口234)と第二アタッカ(可変入賞口235)の開放パターンは、図104(b)に示す例に限定されず、例えば、1回の大当り遊技中に第一アタッカ(可変入賞口234)と第二アタッカ(可変入賞口235)の両方を開閉する制御を行ってもよい。また、特図1が大当りとなった場合には、必ず第一アタッカ(可変入賞口234)のみが開放し、特図1が大当りとなった場合には、第二アタッカ(可変入賞口235)が開放しないようにしていても良い。また、あらかじめ定められた数の遊技球が可変入賞口に入賞した場合には、あらかじめ定められた開放時間に達する前に可変入賞口を閉鎖状態に移行させても良い。
<特図2決定用テーブル>
図105(a)は、特図2の停止図柄を決定する際に用いる特図決定用テーブルの一例であり、同図(b)は、特図2の停止図柄の各々に対応する大当り動作の一例を示した図である。
特図2変動遊技の図柄抽選において特図2変動遊技の当否判定結果が大当りのときは、70/100の確率で特図aを選択し、5/100の確率で特図bを選択し、25/100の確率で特図cを選択する。また、特図2変動遊技の当否判定結果が、はずれのときは、図柄抽選乱数値(はずれ用図柄乱数値)とは無関係に、すなわち、はずれ時に100%の確率で特図dを選択する。
また、特図a、または特図bを選択した場合には、大当り遊技終了後に特図高確率状態(確変)に移行するが、特図cを選択した場合には大当り遊技終了後に特図低確率状態(非確変)に移行する。また、特図a、特図b、または特図cを選択した場合には、特図高確率状態および特図低確率状態のいずれ状態でも大当り遊技終了後に時短(電サポ)を付与する。なお、特図cを選択した場合には、付与する時短を特図2の100変動分としている。
同図(b)に示すように、特図2の図柄抽選の結果、特図aを選択した場合には、第二アタッカ(可変入賞口235)を29000msの開放時間で開放する大当り遊技を15回(ラウンド)行い、特図bまたは特図cを選択した場合には、第二アタッカ(可変入賞口235)を29000msの開放時間で開放する大当り遊技を7回(ラウンド)行う。
このように、特図2変動遊技は、出球の少ない小当りが無く、大当り遊技中の第二アタッカ(可変入賞口235)の開放時間がすべて29000msであり、大当り遊技終了後に必ず時短が付与されるため、特図1変動遊技よりも有利度が高い遊技である。また、可変入賞口234と可変入賞口235で、遊技球が入賞した場合に遊技者に払い出される賞球を異ならせたり、一回の開放における最大入賞数を異ならせることで、より特図毎の有利度に差を設けることができる。
<第1副制御部メイン処理>
次に、図106(a)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部メイン処理について説明する。なお、図106(a)は、第1副制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400は、上述のリセット回路403からリセット信号を入力した場合に、リセット割込によりリセットスタートしてROM406に予め記憶した制御プログラムに従って処理を実行する。まず、ステップS301では、初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、各種変数の初期化処理(後述する変数CNTを0に初期化する処理も含む)などを行う。
ステップS302では、RAM408に記憶している変数CNTが33以上であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS303に進み、該当しない場合にはステップS302の判定処理を繰り返し実行する。ここで、変数CNTは、後述する1msタイマ割込処理において1msごとに加算される変数である。したがって、ステップS302で変数CNTが33以上であるか否かを判定する処理は、ステップS301またはステップS303において変数CNTを0に初期化してから、33msの時間が経過したか否かを判定する処理と同義である。ステップS303では、変数CNTを0に初期化した後にステップS304に進む。なお、ステップS302の処理は本例に限定されず、例えば、100msに3回(1秒間に30回)、メインループ処理(ステップS302〜S312)を実行するように構成してもよい。
ステップS304では、液晶受信ドライバ処理を行う。この液晶受信ドライバ処理では、不図示の液晶制御部(装飾図柄表示装置208の制御を行う制御部)から受信したコマンドの処理などを行う。ステップS305では、演出制御ドライバ処理を行う。この演出制御受信ドライバ処理では、第2副制御部500から受信したコマンドの処理などを行う。
ステップS306では、演出制御メインループ処理を行う。この演出制御メインループ処理では、後述するコマンド受信割込処理によって受信した未処理コマンドを、RAM408に設けたコマンド記憶領域から取得し、当該未処理コマンドに対応する処理を行い、例えば、上記図14に示した演出実行タイミングデータに基づいてランプや音の制御等を行う。
ステップS307では、ランプ制御メインループ処理を行う。このランプ制御メインループ処理では、ステップS306の演出制御メインループ処理で設定されたランプデータに基づいてランプに関連する制御を行う。ステップS308では、サウンド制御メインループ処理を行う。詳細は後述するが、このサウンド制御メインループ処理では、ステップS306の演出制御メインループ処理で設定されたサウンドデータに基づいてサウンド(音)に関連する制御を行う。
ステップS309では、ランプドライバ処理を行う。このランプドライバ処理では、ステップS307のランプ制御メインループ処理で設定されたランプ制御情報に基づいて、各種ランプ418、440から出力する光の制御を行う。ステップS310では、サウンドドライバ処理を行う。詳細は後述するが、このサウンドドライバ処理では、ステップS308のサウンド制御メインループ処理で設定されたサウンド制御情報に基づいて、音制御回路431を介してスピーカ120から出力する音の制御を行う。
ステップS311では、液晶通信ドライバ処理を行う。この液晶通信ドライバ処理では、不図示の液晶制御部にコマンドを送信する処理などを行う。ステップS312では、演出制御部通信ドライバ処理を行う。この演出制御通信ドライバ処理では、第2副制御部500にコマンドを送信する処理などを行った後にステップS302に進む。
第1副制御部400は、後述するコマンド受信割込処理、1msタイマ割込処理、10msタイマ割込処理、または、DMA割込処理による中断を除いて、ステップS302〜S312の処理を繰り返し実行する。
<コマンド受信割込処理>
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行するコマンド受信割込処理について説明する。なお、同図(b)は、コマンド受信割込処理の流れを示すフローチャートである。
このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300からのコマンドを受信した場合に発生するコマンド受信割込みを契機として実行する処理である。ステップS401では、主制御部300から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶した後に処理を終了する。
<1msタイマ割込処理>
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行する1msタイマ割込処理について説明する。なお、同図(c)は、1msタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400は、所定時間(本例では、1ms)に1回、タイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、1msタイマ割込処理を実行する。ステップS501では、RAM406に設けた変数CNTに1を加算する処理を行った後に処理を終了する。
<10msタイマ割込処理>
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行する10msタイマ割込処理について説明する。なお、同図(d)は、10msタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400は、所定時間(本例では、10ms)に1回、タイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、10msタイマ割込処理を実行する。ステップS601では、第一のセンサ読み取り処理を行い、次のステップS602では、第二のセンサ読み取り処理を行った後に処理を終了する。ここで、第一のセンサ読み取り処理では、例えば、センサ回路428(図6参照)を介して第2出力設定スイッチ194の検出信号を取得し、取得した検出信号を、遊技者設定値としてRAM408に記憶する処理などを行う。また、第二のセンサ読み取り処理では、他のスイッチ類の検出信号を取得し、取得した検出信号をRAM408に記憶する処理などを行う
<DMA割込処理>
次に、同図(e)を用いて、第1副制御部400のCPU404が実行するDMA割込処理について説明する。なお、同図(e)は、DMA割込処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400は、DMA転送の終了を知らせるDMA割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このDMA割込を契機として、DMA割込処理を実行する。ステップS701では、DMA転送の終了に伴う各種処理を行った後に処理を終了する。
<演出制御メインループ処理>
次に、図107(a)を用いて、上記第1副制御部メイン処理における演出制御メインループ処理(ステップSについて説明する。なお、図107(a)は、演出制御メインループ処理の流れを示すフローチャートである。
演出制御メインループ処理のステップS801では、RAM408のコマンド記憶領域に記憶した、主制御部300のコマンドを取得する。ステップS802では、取得したコマンドに基づいてステータスの更新を行う。ここで、第1副制御部400は、図107(b)に示すように、RAM408の記憶領域の一部にステータス管理エリアを設けており、当該エリアに各種ステータスを記憶している。ステップS803では、電チューロング開放演出(詳細は後述)を行い、次のステップS804では、その他演出制御メインループ処理を行った後に処理を終了する。
<電チューロング開放演出>
次に、図108を用いて、上記演出制御メインループ処理における電チューロング開放演出(ステップS803)について説明する。なお、図108は、電チューロング開放演出の流れを示すフローチャートである。
ステップS2401では、RAM408に記憶している電チューロング開放演出実行規制フラグがオフかオンかを判定し、オンの場合にはステップS2406に進み、オフの場合にはステップS2402に進む。ここで、電チューロング開放演出実行規制フラグとは、本例では、特図の当否判定結果に基づいて行われる演出の期間中はオンに設定され、当該演出中以外の期間はオフに設定されるフラグである。
ステップS2402では、普図の当否判定結果が当りであるか否かを判定し、当り(本例では、普図の停止図柄が普図Aまたは普図B)の場合にはステップS2403に進み、はずれ(本例では、普図の停止図柄が普図C)の場合にはステップS2407に進む。
ステップS2303では、普図の停止図柄が普図Aであるか否かを判定し、該当する場合にはステップS2404に進んで成功パターンの演出に対応する演出データを設定し、該当しない場合(本例では、普図の停止図柄が普図Bの場合)にはステップS2405に進んで失敗パターンAの演出に対応する演出データを設定し、ステップS2406に進む。ここで、本例の成功パターンの演出では、ターボボタン902の押下操作を示唆する報知(ターボボタン報知)を行うように構成している。なお、ターボボタン報知の具体例については後述する。
ステップS2407では、電チューロング開放ガセ演出実行抽選処理を行い、次のステップS2408では、ステップS2407の抽選に当選したか否かを判定し、当選した場合にはステップS2409に進んで失敗パターンBの演出に対応する演出データを設定し、ステップS2406に進む。一方、ステップS2407の抽選に当選しなかった場合には演出データを設定することなくステップS2406に進む。ステップS2406では、その他電チューロング開放演出制御処理を行った後に処理を終了する。
なお、失敗パターンAと失敗パターンBの演出データは異なるデータであってもよいし、同じデータであってもよい。また、普図の当否判定結果が当りの場合には必ず成功パターンの演出を行う例を示したが、普図の当否判定結果が当りの場合に、演出抽選を行い、当該演出抽選に当選した場合にのみ成功パターンの演出を行うように構成してもよい。
なお、本実施形態における遊技台においては、上記電チューロング開放の構成を有しているため、普図低確率状態においても電チューが配置された遊技盤面右側に向けて遊技球を発射する機会がある。本実施形態における電チューは、遊技盤面右側に配置されているため、右打ちしないと入賞させることができないがこれに限らず、左打ち時にのみ入賞可能であり、右打ちをすると入賞しない構成であっても良いし、左右両方から入賞可能な位置に配置されていても良い。また、遊技球を打ち出す方向によって絶対に入賞しない構成であっても良いし、一方よりも他方の入賞率が悪くなる構成であっても良い。
<ターボボタン報知>
次に、上述のターボボタン報知の実施例について説明する。
<ターボボタン報知/実施例1−1>
図109は、実施例1−1に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。なお、以降の図面においては、ターボボタン804gの押下操作の有無を説明するために、ターボボタン804gを発射ハンドル134の上方に誇張して描いている。なお、実際にターボボタンを上皿126に設けても良いし、発射ハンドル134の背面に設けつつ、更に上皿126にも設けても良い。
上述のとおり、パチンコ機100の遊技領域124には、中央に装飾図柄表示装置208を配設し、左側に普図始動口228aを配設し、右側に普図始動口228b、第2特図始動口232、および第2可変入賞口235を配設し、中央下部に第1特図始動口230および第1可変入賞口234を配設している。
同図(a)は、遊技状態が通常状態であり、遊技者が発射ハンドル134を操作して球を遊技領域124に打ち出している状態である。この通常状態は右打ちが推奨される遊技状態ではないため、第1副制御部400は、ターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、同図(b)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの押下操作を止めるように促す第一のターボボタン報知を行う。本例では、第一のターボボタン報知として、「ターボを離して」という文字表示(警告表示)を、装飾図柄表示装置208における第一の表示領域を用いて行うとともに、「ターボを離して」という音声(警告音)を、第一の音量でスピーカ120から出力している。なお、報知の実行条件はボタンの押下に限らず、例えば盤面右側に設けられた遊技球の通過を検出可能な構成(例えば普図始動口228aや第2可変入賞口235)により、遊技球の通過が検出された場合に報知が行われても良い。
また、第1副制御部400は、同図(b)に示す第一のターボボタン報知を行ってから所定時間(例えば、10秒)が経過した後にターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、同図(c)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの押下操作を止めるように促す第二のターボボタン報知を行う。本例では、第二のターボボタン報知として、「警告 今すぐにターボボタンを離して下さい。」という文字表示(警告表示)を、第一の表示領域よりも大きな第二の表示領域を用いて行うとともに、「今すぐにターボボタンを離して下さい」という音声(警告音)を、第一の音量よりも大きな第二の音量でスピーカ120から出力している。
このようなターボボタン報知を行えば、遊技者の不利益につながる操作を止めさせることができるため、遊技者の遊技意欲を持続させることができる場合がある。また、遊技店にとっては、遊技者に対する過大な利益の付与を抑止することができる場合がある。
なお、本例では、第二のターボボタン報知において、第一のターボボタン報知で用いた第一の表示領域よりも大きな第二の表示領域を用いた表示を行っているが、装飾図柄表示装置208に同時に表示している装飾図柄、保留アイコン、および、変動アイコンの視認性が阻害されない位置に第二の表示領域を設定している。
また、本例では、装飾図柄表示装置208による警告表示と、スピーカ120による警告音でターボボタン報知を行う例を示したが、例えば、ターボボタン804gを振動させることによって、ターボボタン804gの押下操作を止めるように促してもよい。また、この場合に、第一のターボボタン報知と第二のターボボタン報知で振動量を異ならせてもよいし、第一のターボボタン報知では振動させずに第二のターボボタン報知だけ振動させてもよい。また、ターボボタン804gを発光させたり点滅させたりすることによって、ターボボタン804gの押下操作を止めるように促してもよい。
また、第1副制御部400は、ターボボタン804gの押下操作を検出しなくなった後も(遊技者がターボボタン804gの押下操作を止めた後も)、所定時間(例えば、10秒)が経過するまで、同図(c)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて第二のターボボタン報知を継続するように構成している。なお、ターボボタン804gを使用してターボボタン報知を行う場合には、ターボボタン804gの押下操作を検出しなくなったときに第二のターボボタン報知を終了してもよい。
<ターボボタン報知/実施例1−2>
図110は、実施例1−2に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例では、第1副制御部400は、同図(a)に示すように、通常状態のノーマルリーチの演出中にターボボタン804gの押下操作を検出した場合には、第一のターボボタン報知を行う一方で、同図(b)に示すように、通常状態のスーパーリーチの演出中にターボボタン804gの押下操作を検出した場合には、第二のターボボタン報知を行う。
なお、同図(b)に示すように、スーパーリーチ中は、リーチ状態の装飾図柄の表示を装飾図柄表示領域の左上隅に移動して縮小表示するため、第二のターボボタン報知を行う場合には、第二のターボボタン報知による文字表示の上に、装飾図柄の表示の少なくとも一部を重ねて表示してもよいし、反対に、装飾図柄の表示の上に、第二のターボボタン報知による文字表示の少なくとも一部を重ねて表示してもよい。この際、一方の表示を他方の表示に重ねることで、他方の表示が全く遊技者から視認できなくなっても良い。
また、スーパーリーチ中の第二のターボボタン報知では、スピーカ120による警告音を中止し、装飾図柄表示装置208による警告表示のみを行ってもよい。このような構成とすれば、スピーカ120による警告音によってスーパーリーチ中の音声が聞き取りにくくなることがなく、遊技者の遊技意欲を減退させることがない。逆に第二のターボボタン報知中は、本来スーパーリーチ中に報知されるハズであった音が報知されなくなっていても良い。なお、ターボボタン報知を複数の報知態様(音、表示、振動など)で行う場合、リーチ中は、すべての報知態様で第一のターボボタン報知を行い、スーパーリーチ中は、少なくとも一つの報知態様を変更したり中止したりすることで第二のターボボタン報知を行ってもよい。
<ターボボタン報知/実施例1−3>
図111は、実施例1−3に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例では、第1副制御部400は、普図始動口228bを球が通過したときのターボボタン804gの押下操作の状態に応じてターボボタン報知の態様を変化させる。
具体的には、第1副制御部400は、同図(b)に示すように、普図始動口228bを球が通過したときにターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの押下操作を止めるように促す第一のターボボタン報知を行う。本例では、第一のターボボタン報知として、「ターボを離して」という文字表示(警告表示)を装飾図柄表示装置208を用いて行うとともに、「ターボを離して」という音声(警告音)をスピーカ120から出力している。
一方、第1副制御部400は、同図(c)に示すように、普図始動口228bを球が通過したときにターボボタン804gの押下操作を検出していないことを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、発射ハンドル134(のダイヤル806)を左に回転させるように促す第三のターボボタン報知を行う。本例では、第三のターボボタン報知として、「ハンドルを左に戻して」という文字表示(警告表示)を装飾図柄表示装置208を用いて行うとともに、「ハンドルを左に戻して」という音声(警告音)をスピーカ120から出力している。
本例によれば、操作手段の操作態様に応じて最適な報知を行うことができ、遊技者の利益を高めることができる場合がある。なお、第一および第二のターボボタン報知が実行されている間に普図始動口228aを遊技球が通過したこと(ターボボタンが解除された、または、発射ハンドルが左に捻られた)が検出されたことに基づいて、該報知を中止しても良いし、一定時間は報知を継続して行っても良い。
<ターボボタン報知/実施例1−4>
図112は、実施例1−4に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。同図(a)は、遊技状態が電サポ確変状態(特図高確率普図高確率状態)であり、遊技者が発射ハンドル134を操作して球を遊技領域124に打ち出している状態である。この電サポ確変状態は右打ちが推奨される遊技状態であるため、第1副制御部400は、同図(a)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、右打ちを促す右打ち促進報知を行う。本例では、右打ち促進報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、「右打ち」という文字表示と、複数の右向き矢印を右方向に移動させるアニメーション表示を行う。
また、第1副制御部400は、同図(a)に示す右打ち促進報知を行った後にターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、同図(b)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの押下操作が受け付けられていることを示唆するターボボタン押下中報知を行う。本例では、ターボボタン押下中報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、「ターボ中」という文字表示と、複数の右向き矢印を右方向に移動させるアニメーション表示(「右打ち」表示中よりも矢印が右方向に移動する速度が早い)を行い、更に、画面端に半透明のオーラを表示するとともに、走っている吉宗が加速している様子を表す。
ここで、ターボボタン804gの押下操作が受け付けられたことに基づいて態様を変更される報知は、抽選結果に関するものであっても良いし、抽選結果に関わらず報知されているものであっても良い。
すなわち、ターボボタン804gの押下操作前に行う右打ち促進報知と、ターボボタン804gの押下操作後に行うターボボタン押下中報知では、複数の右向き矢印を右方向に移動させるアニメーション表示は共通しているが、文字表示が異なっている。このように、ターボボタン804gの押下操作前に行う報知と、ターボボタン804gの押下操作後に行う報知で、一部の報知態様のみを異ならせてもよい(他部の報知態様は共通)し、すべての報知態様を異ならせてもよい。
本例によれば、右打ち促進報知によって遊技者にとっても有利な情報を提供することができる上に、ターボボタン804gの押下操作が受け付けられていることを容易に確認することができるため、遊技者に安心感を与えることができる場合がある。また、ターボボタン804gの押下有無により態様を変更することができるため、ターボボタン804gの押下を促進することができる。
同図(c)は、大当り遊技の開始を待っている大当り開始インターバル状態である。この大当り開始インターバル状態は通常状態(普図低確率状態且つ可変入賞口の開放無し)であるが、同図(d)に示すように、大当り遊技(大当り状態)においては第2可変入賞口235の開放制御が行われ右打ちが推奨される状態であるため、第1副制御部400は、大当り開始インターバル状態でターボボタン804gの押下操作を検出した場合でも、ターボボタン804gの押下操作を止めるように促す第一のターボボタン報知を行わないように構成している。
また、第1副制御部400は、同図(d)に示すように、大当り遊技の実行中にターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの押下操作が受け付けられていることを示唆するターボボタン押下中報知を行う。本例では、ターボボタン押下中報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、「タ」の文字が施された円形の画像(ターボボタン802gを模した画像)を回転させるアニメーション表示を行う。なお、ターボボタン804gが押下操作されていない場合には、「タ」の文字が施された円形の画像自体が表示されなくても良いし、表示されているものの回転していなかったり回転速度が押下時よりも遅く表示されていても良い。
本例のように、遊技状態によって(例えば、電サポ確変状態と大当り状態とで)ターボボタン押下中報知の報知態様を異ならせてもよいし、一部を共通にしてもよい。また、ターボボタン押下中報知は、動画でも静止画でもよい。
<ターボボタン報知/実施例1−5>
図113および図114は、実施例5に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は通常状態であるが、図114(c)、(d)に示すように、普図の当否判定結果が普図Aまたは普図Bの場合(第2特図始動口232を所定時間開放する制御が行われる場合)において右打ちが推奨される状態となるため、第1副制御部400は、本例の通常状態でターボボタン804gの押下操作を検出した場合でも、ターボボタン804gの押下操作を止めるように促す第一のターボボタン報知を行わないように構成している。(常時第一のターボボタン報知を行わない構成であっても良いし、上記普図Aまたは普図Bが当選した場合における所定期間のみ第一のターボボタン報知が行われない構成であっても良い。後者の場合には、それ以外の期間においては第一のターボボタン報知を含む右打ちについての警告報知が行われる。)
具体的には、第1副制御部400は、図113(a)、(b)に示す通常状態において、普図表示装置210による普通図柄の変動中に、普図の当否判定結果に関する普図予告報知を行っている。また、図113(b)に示すように、普図予告報知において、普図の当否判定結果が当り(本例では、普図Aまたは普図B)であることを示唆する画像g1(「助」が記された球の画像)を表示している。
続いて、第1副制御部400は、図114(c)に示す通常状態において、普図の当否判定結果が当りであったことに伴って、第2特図始動口232を所定時間開放する制御(電チュー開放)が行われることを示唆する電チュー開放演出を行うとともに、右打ちを促す右打ち促進報知を行う。本例では、電チュー開放演出として、装飾図柄表示装置208を用いて、「お助けチャンス発生中」という文字表示を行い、右打ち促進報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、「右打ち!」という文字表示を行う。
続いて、第1副制御部400は、図114(d)に示すように、電チュー開放の実行中にターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの押下操作が受け付けられていることを示唆するターボボタン押下中報知を行うとともに効果音を出力し続ける。
本例では、ターボボタン押下中報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、「タ」の文字が施された円形の画像(ターボボタン802gを模した画像)を回転させるアニメーション表示を行う。また、本例では、右打ち促進報知による「右打ち!」の文字表示の一部の上に、ターボボタン押下中報知によるアニメーション表示を重ねているとともに、電チュー開放演出の一部を、変動表示中の装飾図柄によって覆っている。
なお、ターボボタン押下中報知は、右打ち促進報知後にターボボタン804gの押下操作を検出していない場合に、ターボボタン804gの押下操作を促すターボボタン押下示唆報知として適用してもよい。この場合、ターボボタン804gの押下操作を検出した場合でもターボボタン押下示唆報知の表示を継続してもよいし、ターボボタン押下示唆報知の少なくとも一部を覆うように他の表示を重ねて表示してもよい。また、「タ」の文字が施された円形の画像を表示することでターボボタン押下示唆報知を行いつつ、該報知中にターボボタンの押下操作が検出されたことに基づいて該「タ」の文字が施された円形の画像を回転表示させても良い。つまり、押下促進報知と押下中報知を関連づけて報知しても良い。
なお、本実施例では、遊技状態が通常の場合であっても、電チューが長時間開放する場合には、右打ちを許可する内容としたがこれに限らず、打ち出し方向を遊技状態毎に完全に規定していても良い。例えば、上記と同様に通常状態においても電チューがロング開放する場合があり、右打ちの方が入賞率が良い場合であっても、右打ちをすると警告されるような構成であっても良い。
<ターボボタン報知/実施例1−6>
図115は、実施例1−6に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、遊技状態が電サポ確変状態から通常状態に移行する場合に、両方の遊技状態に跨がってターボボタン804gの押下操作が行われた状態を示している。
第1副制御部400は、電サポ確変状態においてターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、同図(a)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの押下操作が受け付けられていることを示唆するターボボタン押下中報知を行う。なお、本例に係るパチンコ機は回数切り確変機(ST機)であり、当該変動の次の変動から遊技状態が通常状態に移行する。
続いて、第1副制御部400は、遊技状態が電サポ確変状態から通常状態に移行した後にターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、同図(b)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの押下操作を止めるか、左打ちを促す右打ち中止報知を所定時間(本例では、当該特図変動が終了するまでの期間中)行う。本例では、右打ち中止報知として、「左打ちに戻してください」という文字表示(第一の警告表示)と、複数の左向き矢印を左方向に移動させるアニメーション表示(第二の警告表示)を、装飾図柄表示装置208を用いて行うとともに、「左打ちに戻してください」という音声(警告音)をスピーカ120から出力している。
また、第1副制御部400は、右打ち中止報知の終了後にターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、同図(c)に示すように、ターボボタン804gの押下操作を止めるように促す第一のターボボタン報知を行う。本例では、第一のターボボタン報知として、「ターボを離して」という文字表示(警告表示)を、装飾図柄表示装置208における第一の表示領域を用いて行うとともに、「ターボを離して」という音声(警告音)を、第一の音量でスピーカ120から出力している。
本例によれば、ターボボタン408gの押下操作中に遊技状態が変化した場合でも、適切な報知を行うことができるため、遊技者の利益を高めることができる場合がある。本例とは逆の内容となるが、ターボボタンの押下が許可される期間から該ボタンの操作が許可されない期間に亘ってボタンが押下され続けた場合には、許可されない期間においてボタンが押下された場合に本来行うハズの報知を行わなくても良い。許可されない期間においてボタンが離され、再度ボタンが操作された場合には改めて警告報知を行っても良い。
<ターボボタン報知/実施例1−7>
図116は、実施例1−7に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、通常状態におけるデモ中に、ターボボタン804gの押下操作が行われた状態を示している。
同図(a)、(b)に示す状態は、通常状態において特図変動停止から所定時間(本例では、30秒)が経過したことを条件としてデモが開始された状態である。なお、本例では、同図(b)に示すデモ(模擬遊技)を開始した場合に、同図(a)に示すタイミングで装飾図柄表示装置208に表示していた装飾図柄、保留アイコン表示領域、変動アイコン表示領域を消去するとともに、「DEMO」の文字表示を行っている。
第1副制御部400は、同図(c)に示すように、デモ中にターボボタン804gの押下操作を検出した場合でも、ターボボタン報知は行わない一方で、同図(d)に示すように、デモ中にターボボタン804gの押下操作を検出し、かつ、普図始動口228bを球が通過したことを条件として、左打ちを促す左打ち促進報知を行う。本例では、左打ち促進報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、「左打ちに戻して」という文字表示を行う。
すなわち、本例では、図柄変動表示中にターボボタン804gの押下操作が行われた場合に報知が行われるように構成されている。また、例えば、同図(c)の状態で遊技球が発射された直後に遊技者がハンドルを手放しつつ、ターボボタン804gの押下は継続して行った場合であっても同時(d)のように警告報知を行っても良い。つまり、警告報知は、右打ちが実際に行われたタイミングではなく、該タイミングから少し遅れた報知であっても良い。
<ターボボタン報知/実施例1−8>
図117は、実施例1−8に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、小当り状態中にターボボタン804gの押下操作が行われた状態を示している。
同図(a)に示す状態は、特図変動遊技の当否判定結果が当選(小当り)であり、小当りに対応する装飾図柄の組合せ(本例では、装飾1−装飾2-装飾3)を停止表示している状態であり、同図(b)は、小当り遊技が開始された状態である。
この小当り状態は第2特図始動口232の開放制御が行われ、第2可変入賞口235が開放可能な遊技状態であるため、第1副制御部400は、同図(b)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、右打ちを促す右打ち促進報知を行う。本例では、右打ち促進報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、「右打ち」という文字表示と、右向き矢印の静止画の表示を行うと共に、図示はしていないが、状態表示灯(右打ち表示灯)224)を点灯する。
また、第1副制御部400は、同図(b)に示す右打ち促進報知を行った後にターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、同図(c)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの押下操作を止めるように促す第一のターボボタン報知を行う。本例では、第一のターボボタン報知として、「ターボを離して」という文字表示(警告表示)を、装飾図柄表示装置208を用いて行うとともに、「ターボを離して」という音声(警告音)をスピーカ120から出力している。なお、このときターボボタン804gの押下操作が検出されたことに基づいて、「右打ち」という文字の表示位置を変更している。
つまり、本例においては、目立たない態様ではあるものの、遊技者に右打ちを促す「右打ち」表示を行っているにも関わらず、実際にターボボタンを押下して右打ちしようとすると警告報知が実行されるものである。
なお、本例において、同図(b)に示す右打ち促進報知を行った後に発射ハンドル134による右打ちを検出した場合には、左打ちを促す右打ち中止報知を行ってもよいし、当該報知を行わなくてもよい。
<ターボボタン報知/実施例1−9>
図118は、実施例1−9に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、ターボボタン押下中報知によって他の画像を隠したり、他の画像によってターボボタン押下中報知を隠す例を示している。
第1副制御部400は、同図(a)に示すように、電サポ確変状態においてターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、ターボボタン押下中報知を行う。本例では、ターボボタン押下中報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、「ターボ中」という文字表示と、複数の右向き矢印を右方向に移動させるアニメーション表示を行う。
本例では、同図(a)に示す、電サポ確変状態における装飾図柄の変動中や、同図(b)に示す、電サポ確変状態におけるリーチ状態の装飾図柄の揺れ変動中においては、装飾図柄の上にターボボタン押下中報知が重なるように表示を行う場合がある。本例によれば、ターボボタン押下中報知の視認性を高めることができ、ターボボタン押下中報知によってターボボタン804gの押下操作の有無を確実に確認することができる上に、装飾図柄の変動も確認することができるため、遊技者に安心感を与えることができる場合がある。
一方、同図(c)に示す装飾図柄の停止表示中は、ターボボタン押下中報知の上に装飾図柄が重なるように表示を行う場合があり、同図(d)に示すスーパーリーチ中は、ターボボタン押下中報知をスーパーリーチ演出で視認不能にする場合がある。本例によれば、遊技者にとって重要な表示や演出の視認性を高めることができる上に、ターボボタン押下操作中報知によってターボボタン804gの押下操作の有無を確認することができるため、遊技者に安心感を与えることができる場合がある。
以上説明したように、本例に係る遊技台(パチンコ機)は、複数の報知を少なくとも報知可能な報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射ハンドル134)と、を備えた遊技台であって、前記複数の報知のうちの少なくとも一つは、第一の報知(例えば、図112(b)に示すターボボタン押下中報知(「ターボ中」という文字表示と、複数の右向き矢印を右方向に移動させるアニメーション表示))であり、第一の発射制御状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、第二の発射制御状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射制御状態は、前記第一の発射制御状態とは少なくとも異なる状態であり、前記発射手段は、少なくとも第一の期間(例えば、ターボボタン804gの押下操作によりターボ状態に移行している期間)において、前記第一の発射制御状態となるものであり、前記発射手段は、少なくとも第二の期間(例えば、ターボボタン804gの押下操作の中止により通常状態に移行している期間)において、前記第二の発射制御状態となるものであり、前記報知手段は、前記第一の期間において、前記第一の報知を少なくとも報知開始可能なものである、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、第一の報知によって発射手段が第一の発射制御状態にあるか否かを容易に把握することができるため、遊技者は第一の報知にしたがって適切な操作を行うことができ、発射手段に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。
また、前記第一の発射制御状態にある前記発射手段は、第一の発射特性(例えば、第一の発射特性(通常発射))で遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射制御状態にある前記発射手段は、第二の発射特性(例えば、第二の発射特性(ターボ発射))で遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射特性は、前記第一の発射特性とは異なる特性であってもよい。
このような構成とすれば、異なる発射特性で遊技球を発射することができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記第二の期間において、前記第一の報知を少なくとも報知しないものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の報知によって発射手段が第二の発射制御状態にあるか否かを容易に把握することができるため、遊技者は発射手段の状態に合わせた遊技を行うことができる場合がある。
また、前記複数の報知のうちの少なくとも一つは、第二の報知(例えば、図112(a)に示す右打ち促進報知(「右打ち」という文字表示と、複数の右向き矢印を右方向に移動させるアニメーション表示)であり、前記第二の報知は、前記第一の報知(例えば、図111(b)に示す第一のターボボタン報知を(「ターボを離して」という文字表示(警告表示)と「ターボを離して」という音声(警告音))とは異なる報知であり、前記遊技台は、複数の遊技状態のうちのいずれか一つの遊技状態となることが可能なものであり、前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一つは、第一の遊技状態(例えば、通常状態)であり、前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一つは、第二の遊技状態(例えば、電サポ確変状態)であり、前記発射手段は、少なくとも第三の期間において、前記第一の発射制御状態となるものであり、前記報知手段は、前記第三の期間において、前記第二の報知を少なくとも報知開始可能なものであり、前記第一の期間とは、前記第一の遊技状態中の期間のことであり、前記第三の期間とは、前記第二の遊技状態中の期間のことであってもよい。
また、遊技者が操作可能な位置に少なくとも設けられた第一の操作手段(例えば、ターボボタン804g)を備え、前記第一の期間とは、前記第一の操作手段が少なくとも操作されている期間のことであり、前記第二の期間とは、前記第一の操作手段が少なくとも操作されていない期間のことであってもよい。
また、前記複数の報知のうちの少なくとも一つは、第三の報知(例えば、図133(d)に示すターボボタン押下操作促進報知(「ターボ待機中」という文字表示))であり、前記報知手段は、前記第一の期間において、前記第三の報知を少なくとも報知しないものであり、前記報知手段は、前記第二の期間において、前記第三の報知を少なくとも報知開始可能なものであってもよい。
また、複数の前記報知手段(以下「複数の報知手段」という)を備え(例えば、装飾図柄装置装置208、スピーカ120、各種ランプ、演出可動体を備え)、前記複数の報知手段のうちの少なくとも一つは、第一の報知手段であり、前記複数の報知手段のうちの少なくとも一つは、第二の報知手段であり、前記第一の報知手段は、前記第一の期間において前記第一の報知を少なくとも報知開始可能なものであり、前記第二の報知手段は、前記第一の期間において前記第一の報知を少なくとも報知開始可能なものであってもよい。
また、前記第二の報知手段による前記第一の報知は、前記第一の報知手段による前記第一の報知よりも遅れて報知が開始されるものであってもよい。
また、前記発射手段は、遊技者による発射操作が行われた場合に、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記発射手段は、遊技者による発射操作が行われていない場合には、遊技球を発射しないものであってもよい。
また、遊技者が少なくとも操作可能な第二の操作手段(例えば、発射ハンドル134)と、前記発射手段を少なくとも制御可能な発射制御手段(例えば、発射制御基板174)と、を備え、前記発射手段は、第一の条件の成立があった場合に、第一の発射強度(例えば、図11(a)の符号(オ)で示す発射強度)で遊技球を発射可能なものであり、前記発射手段は、第二の条件の成立があった場合に、第二の発射強度(例えば、図11(a)の符号(オ)で示す発射強度)で遊技球を発射可能なものであり、前記第一の条件は、前記発射制御手段が前記第一の発射制御状態において前記操作手段に第一の操作(例えば、図11(a)の符号(う)で示す操作量で発射ハンドル134を回転操作)が行われたことを少なくとも含むものであり、前記第二の条件は、前記発射制御手段が前記第二の発射制御状態において前記操作手段に第二の操作(例えば、図11(a)の符号(う)で示す操作量で発射ハンドル134を回転操作)が行われたことを少なくとも含むものであり、前記第一の操作は、前記第二の操作と同じものであり、前記第一の発射強度は、前記第二の発射強度と同じものであってもよい。
このような構成とすれば、発射制御手段の状態が変化してしまった場合であっても遊技者の不利益を防止することができる場合があり、発射手段に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。
また、遊技者が少なくとも操作可能な第二の操作手段(例えば、発射ハンドル134)と、前記発射手段を少なくとも制御可能な発射制御手段(例えば、発射制御基板174)と、を備え、前記発射手段は、第一の条件の成立があった場合に、第一の発射強度(例えば、図11(a)の符号(コ)で示す発射強度)で遊技球を発射可能なものであり、前記発射手段は、第二の条件の成立があった場合に、第二の発射強度(例えば、図11(a)の符号(サ)で示す発射強度)で遊技球を発射可能なものであり、前記発射手段は、第三の条件の成立があった場合に、第三の発射強度(例えば、図11(a)の符号(カ)で示す発射強度)で遊技球を発射可能なものであり、前記発射手段は、第四の条件の成立があった場合に、第四の発射強度(例えば、図11(a)の符号(キ)で示す発射強度)で遊技球を発射可能なものであり、前記第一の条件は、前記発射制御手段が前記第二の発射制御状態において前記操作手段に第一の操作(例えば、図11(a)の符号(お)で示す操作量で発射ハンドル134を回転操作)が行われたことを少なくとも含むものであり、前記第二の条件は、前記発射制御手段が前記第二の発射制御状態において前記操作手段に第二の操作(例えば、図11(a)の符号(か)で示す操作量で発射ハンドル134を回転操作)が行われたことを少なくとも含むものであり、前記第三の条件は、前記発射制御手段が前記第一の発射制御状態において前記操作手段に前記第一の操作が行われたことを少なくとも含むものであり、前記第四の条件は、前記発射制御手段が前記第一の発射制御状態において前記操作手段に前記第二の操作が行われたことを少なくとも含むものであり、前記第一の操作は、前記第二の操作と異なるものであり、前記第一の発射強度は、前記第二の発射強度と異なるものであり、前記第三の発射強度は、前記第四の発射強度と異なるものであり、前記第一の発射強度と前記第二の発射強度との差は、前記第三の発射強度と前記第四の発射強度との差よりも大きいものであってもよい。
このような構成とすれば、同じ操作でありながら第二の状態では第一の状態よりも発射強度を強くすることができる場合があり、発射手段に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記発射手段が前記第一の発射制御状態にある場合に、前記第一の報知を少なくとも報知可能なものであってもよい。
また、遊技状態毎に報知態様を異ならせてもよく、例えば、発射状態が第一の状態から第二の状態に切り替わった時に報知を行ってもよく、発射状態が第二の状態から第一の状態に切り替わった時に報知を行ってもよい。また、ターボ中は常に報知が継続して行われてもよいし、ターボ作動時にのみ報知が行われてもよい。また、確変電サポ中と時短中は報知態様が同じでもよく、第一の態様は、ターボが作動中であることを示す報知であり、第二の態様は、ターボの作動をやめるように促す報知であってもよい。また、押下検出で報知を行わない場合があってもよい(遊技者が損をする期間においては押下を検出しても報知しない。遊技者が得をする期間においては報知する)
また、遊技球が発射されていない場合(ストップボタン押下、上皿残球数0)であっても報知されるようにしてもよい。また、遊技球が発射されていない場合には、発射特性が変わっていても報知されないようにしてもよい。また、発射状態が切り替わっていても遊技球の発射がない場合には報知態様が異なる(または報知が行われない)ものでもよい。ターボを作動させると遊技者が損をする可能性が高い期間であるにも関わらず、ターボを作動させても怒られない(遊技者が損をする期間で報知される報知が報知されない。そもそも何の報知もされない。)場合があってもよい。
また、パカパカ系の当りや復電直後、エラーの報知中など、報知が複数の要素(表示・音・発光・可動物動作等)からなる場合に、他の報知により、一つ以上の要素が隠される場合がある。ただし、隠されていない他の要素については報知が継続して行われてもよい。また、遊技を停止させるような重大なエラーが発生した場合には、ターボボタンの押下検出に基づいて、遊技球の発射自体を停止するように促す報知を行ってもよい。
また、ターボ系報知により他の報知が隠されるようにしてもよく、他の報知によりターボ系報知が隠されるようにしてもよい。例えば、報知の一部が隠される、報知の全部が隠される、ターボ系報知により予告が隠される(当該変動の予告、先読み予告、保留、図柄、キャラなど)、スーパーリーチ中はターボ報知が隠される、可動役物によりターボ報知が隠される、発射位置示唆報知(「左打ちに戻してください。」)によりターボ報知が隠される、エラー報知によりターボ系報知が隠される、電源の復旧から所定時間は報知が行われない(該報知が行われない期間においても発射特性は変更されている)、操作回数や操作時間で報知態様が変化する、報知態様が全く別の態様に変化する、報知が行われなくなる(遊技者が任意の操作で報知をやめさせることができる。)、報知態様が段階的に変化する(複数の報知態様に関連性がある。)、操作すべきでない期間において、第一の操作回数と第二の操作回数で報知態様を変更する、パスワードを入力している遊技者に対しては報知が行われ、パスワードを入力していない遊技者には報知が行われない(報知条件が達成された場合であっても)、その他の検出手段の検出結果に応じて報知態様を変更する(ハンドルのタッチセンサがOFFであるにも関わらずターボボタンがONになりっぱなし。この場合、故障の恐れがあるので、普段の報知態様とは別のエラーのような態様で報知)でもよい。
また、報知手段毎に報知タイミングにズレが生じる場合があってもよい。また、遊技者から視認困難な位置で報知される場合があってもよい(ハンドル裏に設けられたターボボタンが光る)。また、ターボボタン押下に基づく報知は、遊技盤の中心から右側で報知され、ターボボタン非押下(離したこと)に基づく報知は、遊技盤の中心から左側で報知されてもよい。
また、操作手段の操作に関する条件が成立(例えば重大なエラーの発生や不正行為の検出、店員による操作など)した場合には、発射手段の発射を停止または、複数の発射特性のうちの一方を用いた発射を行うことができないように制御してもよい。また、第一の大当り時に開閉する第一のアタッカと、第二の大当り時に開閉する第二のアタッカを備え、第一のアタッカと第二のアタッカは異なる流下経路上に設けられているにも関わらず、本遊技台は、第一の大当りも第二の大当りも同じハンドル角度で消化(大当り中に開閉するアタッカに遊技球を入球させることができる。)することができるものでもよい(第一のハンドル角は、第一の大当りと第二の大当りの両方を消化することができるが、第二のハンドル角は、第二の大当りの消化のみ可能で、第一の大当りを消化することができない)。つまり、同じハンドル角であってもターボボタンの押下により発射特性を変更できるため、上記内容を実現することができる。
また、ターボボタンに関する報知が行われ、該報知に従って操作を行うことで、該報知が終了するようにしてもよい(ターボボタンを離すように報知が行われ、遊技者がボタンを離したことが検出されたことに基づいて、該報知が終了)。この場合、離すように促す報知は、遊技者がターボボタンを押下していることに基づいて行われてもよいし、遊技者がターボボタンを操作しているか否かに関わらず行われてもよい。
<ターボボタン報知/実施例2−1>
図119および図120は、実施例2−1に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、遊技状態の変化に基づいてターボボタン902に関する報知を行う例を示している。
第1副制御部400は、図119(a)に示すように、電サポ確変状態においてターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、ターボボタン押下中報知を行う。本例では、ターボボタン押下中報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、「ターボ中」という文字表示と、複数の右向き矢印を右方向に移動させるアニメーション表示を行っている。
続いて、第1副制御部400は、図119(b)に示すように、遊技状態が電サポ確変状態から通常状態に移行したことを条件として、右打ち中止報知を行う。本例では、右打ち中止報知として、「ハンドルを左に戻して下さい」という文字表示(第一の警告表示)と、「ターボボタンを離して下さい」という文字表示(第二の警告表示)を、装飾図柄表示装置208を用いて行っている。なお、本例では、遊技状態が電サポ確変状態から通常状態に移行したことを条件として右打ち中止報知を行っているため、ターボボタン804gの押下操作を検出していない場合でも、遊技状態が電サポ確変状態から通常状態に移行したときには右打ち中止報知を行う。(ターボボタンを放し、ハンドルを右に捻っている場合でも右打ち中止報知が行われる。)
また、第1副制御部400は、図119(c)に示すように、右打ち中止報知を行った後にターボボタン804gの押下操作を検出しなかった場合(遊技者がターボボタン804gを押下操作を止めた場合)や、図119(d)に示すように、右打ち中止報知を行った後にターボボタン804gの新たな押下操作を検出した場合(右打ち中止報知を行った後に遊技者がターボボタン804gを押下操作を止めた後に再びターボボタン804gを押下操作を行った場合)にも、右打ち中止報知を継続する。本例によれば、遊技状態に合致した適切な操作方法を報知することができ、遊技者の利益を高めることができる場合がある。
また、第1副制御部400は、図120(e)に示すように、右打ち中止報知を開始してから所定時間(本例では、30秒)が経過したこと(または、ターボボタン804gの押下操作が中止され、ターボ状態から通常状態に切り替わってから所定時間(例えば、30秒)が経過したこと)を条件として右打ち中止報知を終了し、その後は、図120(f)に示すように、ターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの押下操作を止めるように促す第一のターボボタン報知を行う。本例では、第一のターボボタン報知として、「ターボを離して」という文字表示(警告表示)を、装飾図柄表示装置208を用いて行うとともに、「ターボを離して」という音声(警告音)をスピーカ120から出力している。
<ターボボタン報知/実施例2−2>
図121は、実施例2−2に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、右打ち中止報知において、発射ハンドルに関する報知とターボボタン804gに関する報知の2つを同時に行う例を示している。
同図(a)に示す状態は、遊技者が通常状態において発射ハンドル134による右打ちを行った状態であり、第1副制御部400は、通常状態において普図始動口228bを球が通過したことを検出したことを条件として、同図(c)に示す右打ち中止報知を行う。本例では、右打ち中止報知として、「ハンドルを左に戻して下さい」という文字表示(第一の警告表示)と、「ターボボタンを離して下さい」という文字表示(第二の警告表示)を、装飾図柄表示装置208を用いて行っている。すなわち、本例では、ターボボタン804gによる右打ちを行っていない場合でも、「ターボボタンを離して下さい」という文字表示(第二の警告表示)が行われることがあり、実際の操作と報知とが一部、矛盾することになる。
一方、同図(b)に示す状態は、遊技者が通常状態においてターボボタン804gの押下操作を行った状態であり、第1副制御部400は、通常状態においてターボボタン804gの押下操作を検出したこと(または、普図始動口228bを球が通過したときにターボボタン804gの押下操作を検出したこと)を条件として、発射ハンドル134による右打ちの場合と同様に、同図(c)に示す右打ち中止報知を行う。すなわち、本例では、発射ハンドル134による右打ちを行っていない場合でも、「ハンドルを左に戻して下さい」という文字表示(第一の警告表示)が行われることがあり、実際の操作と報知とが一部、矛盾することになる。
本遊技台においては、ハンドルを右に捻りつつターボボタンを押下することも可能であるため、そのような状況においては上述の右打ち中止報知は矛盾しないことになる。つまり、1の報知について、状況によっては矛盾が生じたり生じなかったりしても良い。
<ターボボタン報知/実施例2−3>
図122は、実施例2−3に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、ターボボタン804gを押し続けている期間中に複数種類の報知を行う例を示している。
同図(a)に示す状態は、通常状態における特図の変動表示中であり、右打ちが推奨される遊技状態ではないため、第1副制御部400は、ターボボタン804gの押下操作を検出していることを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの押下操作を止めるように促す第一のターボボタン報知を行う。本例では、第一のターボボタン報知として、「ターボボタンを離してください」という文字表示(警告表示)を、装飾図柄表示装置208を用いて行うとともに、「ターボを離してください」という音声(警告音)をスピーカ120から出力している。
続く同図(b)に示す状態は、通常状態における特図の停止表示中であり、右打ちが推奨される遊技状態ではないため、第1副制御部400は、ターボボタン804gの押下操作を検出していることを条件として、ターボボタン804gの押下操作を止めるように促す第一のターボボタン報知を継続する。なお、本例では、第一のターボボタン報知よりも装飾図柄の停止表示の方が表示に関して優先順位が高いため、第一のターボボタン報知の上に、装飾図柄を表示させている。
続く同図(c)に示す状態は、通常状態における大当り確定表示であり、右打ちが推奨される遊技状態ではなく、ターボボタン804gの押下操作を検出しているが、第1副制御部400は、同図(d)に示す大当り開始インターバルのタイミングまで、第一のターボボタン報知を行わないようにしている。
続く同図(d)に示す状態は、大当り遊技の開始を待っている大当り開始インターバル状態である。この大当り開始インターバル状態は通常状態であるが、直後に開始される大当り遊技(大当り状態)において右打ちが推奨される状態であるため、第1副制御部400は、装飾図柄表示装置208を用いて、右打ちを促す右打ち促進報知を行う。本例では、右打ち促進報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、「ターボボタンを押して右のアタッカを狙え!」という文字表示を行っている。
なお、本例では、遊技状態が大当り開始インターバル状態に移行したことを条件として右打ち促進報知を行っているため、ターボボタン804gの押下操作を検出している場合(大当り開始インターバル状態への移行前から遊技者がターボボタン804gの押下操作を継続している場合)でも、遊技状態が大当り開始インターバル状態に移行したときには右打ち促進報知を行う。つまり、遊技者が既にターボボタン804gを押下している場合であっても改めて操作するように促す報知が行われるため、操作を継続して行っていた遊技者に違和感を生じさせる構成である。
<ターボボタン報知/実施例2−4>
図123および図124は、実施例2−4に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、ターボボタン804gの実際の操作と矛盾する報知を行う例を示している。
図123(a)に示す状態は、電サポ確変状態においてターボボタン押下中報知を行っている状態である。第1副制御部400は、電サポ確変状態中にターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの押下操作が受け付けられていることを示唆するターボボタン押下中報知を行う。本例では、ターボボタン押下中報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、「ターボ中」という文字表示と、複数の右向き矢印を右方向に移動させるアニメーション表示を行っている。
同図(b)に示す状態は、回数切り確変機(ST機)において特図の変動遊技回数が規定回数(本例では100回)に到達し、通常状態に移行した状態である。第1副制御部400は、電サポ確変状態中に特図の変動遊技回数が規定回数(本例では100回)に到達したことを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、右打ちの中止を促す右打ち中止報知を行う。本例では、右打ち中止報知として、「ハンドルを左に戻して下さい」という文字表示(第一の警告表示)と、「ターボボタンを離して下さい」という文字表示(第二の警告表示)を、装飾図柄表示装置208を用いて行っている。遊技台は、移行の検出結果に関わらず、一定時間この報知を継続して実行する。
すなわち、本例では、発射ハンドル134による右打ちを行っていない場合でも、「ハンドルを左に戻して下さい」という文字表示(第一の警告表示)が行われることがあり、実際の操作と報知とが一部、矛盾することになる。また、本例では、ターボボタン804gの新たな押下操作を行っていない場合(ターボボタン804gを同図(b)に示すタイミング以前から押下操作している場合)でも、「ターボボタンを離して下さい」という文字表示(第二の警告表示)が行われることがあり、実際の操作と報知とが一部、矛盾することになる。
また、本例では、続く同図(c)〜(d)に示す通常状態においては、ターボボタン804gの押下操作を検出していないが、同図(b)のタイミングで開始した打ち中止報知を継続している。
また、図124(e)に示す大当り開始インターバルでは、第1副制御部400は、右打ち中止報知を継続しつつ、ターボボタン804gの押下操作を促すターボボタン押下操作示唆報知(本例では、「ターボボタンを押せ!」という文字表示と、ターボボタン804gの押下操作にあわせて「タ」の文字が施された円形の画像(ターボボタン802gを模した画像)が回転するアニメーション表示)を行っている。
すなわち、本例では、ターボボタン804gの押下を止めるように促す報知と、ターボボタン804gの押下を促す報知と、を同時に行っている。本例によれば、矛盾した報知を行うことによって、遊技性を高めることができ、遊技に新たな面白みを付加できる場合がある。該複数の報知による矛盾した状態は、右打ち中止報知が先に終了されることで正常になる場合と、ターボボタン押下促進報知が先に終了されることで、正常になる場合の複数のパターンがある。また、複数の報知が同時に終了することで、矛盾が解消されても良い。
<ターボボタン報知/実施例2−6>
図125は、実施例2−6に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、遊技状態の変化に基づく報知の態様と、ターボボタン804gの押下操作に基づく報知の態様が共通する例を示している。
同図(a)に示す状態は、電サポ確変状態においてターボボタン押下中報知を行っている状態である。第1副制御部400は、電サポ確変状態中にターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの押下操作が受け付けられていることを示唆するターボボタン押下中報知を行う。本例では、ターボボタン押下中報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、「ターボ中」という文字表示と、複数の右向き矢印を右方向に移動させるアニメーション表示を行っている。
同図(b)に示す状態は、同図(a)に示す電サポ確変状態から通常状態に移行した状態である。第1副制御部400は、ターボボタン804gの押下操作を検出したこととは無関係に、遊技状態が変化したことを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、右打ちの中止を促す右打ち中止報知を行う。本例では、右打ち中止報知として、「ハンドルを左に戻して下さい」という文字表示(第一の警告表示)と、「ターボボタンを離して下さい」という文字表示(第二の警告表示)を、装飾図柄表示装置208を用いて行っている。
一方、同図(c)に示す状態は、通常状態においてターボボタン804gの押下操作を検出した状態である。第1副制御部400は、遊技状態とは無関係に、ターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、同図(b)と同じ報知態様の右打ち中止報知を行う。
すなわち、本例では、同図(b)に示す、遊技状態の変化に基づく報知の態様と、同図(c)に示す、ターボボタン804gの押下操作に基づく報知の態様と同一にしている。本例によれば、異なる要因に基づいて同一の報知が行われるため、意外性のある報知を行うことができる場合がある。なお、遊技状態の変化に基づく報知の態様と、ターボボタン804gの押下操作に基づく報知の態様は完全同一でなくてもよく、少なくとも一部が共通するものであればよい。このようにすれば、条件毎に報知態様を切り替える必要がなくなるため、設計や制御が楽になる。
本例に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、複数の報知を少なくとも報知可能な報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置884)と、を備えた遊技台であって、前記複数の報知のうちの一つは、第一の報知(例えば、図119(b)〜(d)に示す右打ち中止報知(「ハンドルを左に戻して下さい」という文字表示と「ターボボタンを離して下さい」という文字表示))であり、第一の発射制御状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、第二の発射制御状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射制御状態は、前記第一の発射制御状態とは少なくとも異なる状態であり、前記発射手段は、少なくとも第一の期間において、前記第一の発射制御状態となるものであり、前記発射手段は、少なくとも第二の期間において、前記第二の発射制御状態となるものであり、前記報知手段は、前記第一の期間において、前記第一の報知を少なくとも報知開始可能なものであり、前記報知手段は、前記第二の期間において、前記第一の報知を開始しないものであり、前記報知手段は、前記第二の期間において、前記第一の期間で報知が開始された前記第一の報知を継続(例えば、図119(b)〜(d)に示す期間中、継続)して少なくとも報知可能なものである、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、発射手段が第一の発射制御状態から第二の発射制御状態に変更になった場合でも第一の報知を継続することができるため、遊技者は第一の報知にしたがって適切な操作を行うことができ、発射手段に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。
また、前記第一の報知は、前記第一の期間および前記第二の期間のいずれか一方の期間への変更を促す報知(例えば、図119(b)〜(d)に示す右打ち中止報知(「ハンドルを左に戻して下さい」という文字表示と「ターボボタンを離して下さい」という文字表示))であるであってもよい。
このような構成とすれば、遊技者は第一の報知にしたがって操作手段の状態の切り替え適切に行うことができ、遊技意欲を持続させることができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記第二の期間において、第一の時間(例えば、30秒)に亘って、前記第一の期間で報知が開始された前記第一の報知を少なくとも報知可能なものであってもよい。
また、前記複数の報知のうちの少なくとも一つは、第二の報知であり、前記報知手段は、前記第二の期間において、第二の報知を少なくとも報知開始可能なものであり、前記報知手段は、前記第一の期間において、前記第二の期間で報知が開始された前記第二の報知を継続して少なくとも報知可能なものであり、前記第二の報知は、前記第一の報知と異なる報知であってもよい。
また、前記複数の報知のうちの少なくとも一つは、第三の報知であり、前記報知手段は、前記第一の期間において、前記第三の報知を少なくとも報知開始可能なものでであってもよい。
また、ターボボタンの検出結果にかかわらずに報知を実行してもよく、例えば、ターボボタンを押下していないが、盤面右側に設けられたスルーが遊技球を検出したことに基づいて、ターボボタンを離すよう報知するものでもよい(当然離しても離さなくても報知内容は変わらない)。また、遊技球がスルーを通過したことに基づいて、初めてターボボタンが押下されているか否かを判定し、該判定結果に基づいて報知を行ってもよい。
また、ターボボタンを押下中であるにも関わらず(例えば、遊技状態の変化タイミングや、特定の当否判定結果が導出されたタイミングで)ターボボタンの押下を促す報知が行われるようにしてもよい。また、報知は所定の時間にわたって行われるものでもよい。また、ターボボタンの押下検出結果にかかわらずに開始された報知は、ターボボタンの押下検出結果に基づいて終了するものでもよい。また、押下検出結果に関わらずに行われる報知は、発射特性の変更を促す報知するものでもよい。また、押下検出結果に関わらずに行われる報知は、遊技者の利益に関する報知するものでもよい。また、押下検出結果に関わらずに行われる報知は、遊技者の利益に関しない報知を行うものでもよい。また、該報知は、所定の時間にわたって報知されてもよい。
また、検出結果に基づく報知を行っているにもかかわらず、検出結果に基づかない報知を行ってよく、例えば、検出結果に基づく報知と検出結果に基づかない報知は、絶対に一緒に報知されないようにしてもよい。また、一方の報知の実行中に他方の報知が開始された場合に、実行中であった報知が中止される場合があってもよい(通常遊技状態において、大当り直前にターボボタンを押して警告報知、該警告報知中に図柄停止+右打ち報知(ターボボタンの押下検出結果に基づかずにターボボタンの押下を促進する報知)。また、検出結果に基づく報知は、検出結果に基づかない報知よりも長い時間(または、短い時間)、報知されるようにしてもよい。
また、検出結果に基づく報知と検出結果に基づかない報知が同時に行われる場合があってもよく、例えば、右打ち終了時に検出結果に基づかずに「左に戻せ」報知を実行しつつ、該報知中にオートボタンの押下を検出したため、該押下検出に基づいてさらに「左に戻せ報知」を追加で行ってもよい。また、相反する報知が同時に行われる場合があってもよく、例えば、非電サポ中にオートボタンが押下されたことに基づいて「左に戻せ報知」を開始し、該報知中に普図が当たったことに基づいて、「右打ち促進(オートボタンを押すように促す)報知」を行ってもよい。
<ターボボタン報知/実施例3−1>
図126および図127は、実施例3−1に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、電サポ確変状態中にチュートリアル報知を行う例を示している。
同図(a)から同図(b)に示す状態は、電サポ確変状態(非変動中)においてチュートリアル報知を開始した状態である。第1副制御部400は、電サポ確変状態中に特図変動遊技が所定時間(本例では、30秒)発生しなかったことを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの使用方法を報知するチュートリアル報知を行う。なお、本例におけるチュートリアル報知は、ムービーからなり、遊技者による操作によって進行状況は変化しない。(中止については下記参照。)
本例では、チュートリアル報知として、図126(b)〜図127(f)の期間中に、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの配置場所の説明(本例では、図126(c)に示す「ハンドルの近くに「タ」と書かれたボタンがあるじゃろ?」という文字表示)、ターボボタン804gの機能の説明(本例では、図127(e)に示す「球の強さが変わるんじゃ!」という文字表示)を行うアニメーション表示を行っている。なお、チュートリアル報知はアニメーション表示に限定されず、1または複数の静止画によって構成してもよい。
なお、チュートリアル報知においては、ターボボタンに関する各種構成(ハンドルやターボボタンなど)を映像や画像で遊技者に報知しても良い。この際遊技者に視認可能となるものは実際の構成ではなく、CG等であっても良い。また、実際の構成と全く同じである必要もなく、デフォルメ等が施されていても良い。
また、同図(g)に示す状態は、チュートリアル報知を終了した状態である。第1副制御部400は、チュートリアル報知の内容にしたがった操作(本例では、ターボボタン804gの押下操作)を検出したことを条件として、チュートリアル報知を終了する。なお、チュートリアル報知の終了条件は、ターボボタン804gの押下操作に限定されず、その他の操作手段の操作を検出した場合に終了してもよいし、チュートリアル報知が最後まで行われた場合に自動的に終了してもよい。
また、本例では、第1副制御部400は、所定の条件が成立したこと(本例では、チュートリアル報知の途中でターボボタン804gの押下操作を検出したこと)を条件として、チュートリアル報知を途中で強制終了(キャンセル)するように構成している。なお、チュートリアル報知の強制終了条件は、ターボボタン804gの押下操作に限定されず、その他の操作手段の操作を検出した場合に強制終了してもよいし、特図の変動が開始された場合に強制終了してもよい。
<ターボボタン報知/実施例3−2>
図128は、実施例3−2に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、大当り開始インターバル時にチュートリアル報知を行う例を示している。
同図(a)に示す状態は、通常状態における特図の停止表示中であり、続く同図(b)に示す状態は、大当り遊技の開始を待っている大当り開始インターバル状態である。
第1副制御部400は、大当り開始インターバル状態に移行したことを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの使用方法を報知するチュートリアル報知を行う。
本例では、チュートリアル報知として、同図(c)のタイミングで、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの配置場所の説明(本例では、「押して」という文字表示と、ターボボタン804gを指し示す矢印の画像表示)、ターボボタン804gによる右打ちで狙う入賞口の説明(本例では、「入れろ!」という文字表示と、第2可変入賞口235を指し示す矢印の画像表示)を行うアニメーション表示を行っている。なお、本例では、大当り開始インターバル状態の直後に大当り遊技が開始され、第2可変入賞口235の開放制御が行われるため、同図(c)に示すタイミング(第2可変入賞口235が開いていない状態)で第2可変入賞口235に関連する説明を行っても、直後に第2可変入賞口235が開くため、遊技者が著しく不利になることはない。
また、同図(d)に示す状態は、チュートリアル報知を終了した状態である。第1副制御部400は、大当り遊技が開始されたこと(大当り開始インターバル状態が終了したこと)を条件として、チュートリアル報知を終了する。
<ターボボタン報知/実施例3−3>
図129および図130は、実施例3−3に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、右打ちが推奨されない通常状態中にチュートリアル報知を行う例を示している。
同図(a)から同図(b)に示す状態は、通常状態においてチュートリアル報知を開始した状態である。第1副制御部400は、通常状態中に特図の当否判定結果が特定の結果(本例では、はずれ)であり、かつ、特図の変動時間が特定の変動時間であることを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの使用方法を報知するチュートリアル報知の開始示唆表示を行う。
同図(b)に示す状態は、チュートリアル報知の開始示唆表示を行っている状態である。第1副制御部400は、所定条件が成立したこと(本例では、特図変動が開始されると共に、該特図変動の抽選結果がはずれで且つ特定の変動タイマが選択された場合)を条件として、チュートリアル報知を開始する。なお、チュートリアル報知の開始条件は、チャンスボタン136の押下操作に限定されず、その他の操作手段の操作を検出した場合に終了してもよいし、チュートリアル報知を自動的に開始してもよい。
特図変動が開始されると、キャラクタ爺による発言「ターボボタンとは何ですかな?」が表示されると共にキャラクタ吉宗の側にチャンスボタンが表示される。所定時間内にチャンスボタンの押下が検出された場合には同図(c)に示すように演出が進行し、所定時間内にチャンスボタンの押下が検出されなかった場合には、演出を終了する。なお、チャンスボタンの押下が検出されなかった場合であっても演出を進行させても良い。
本例では、チュートリアル報知として、図129(b)〜図130(f)の期間中に、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの配置場所の説明(本例では、図129(c)に示す「ターボボタンとは何ですかな?」、「ハンドルそばのボタンのことじゃ」という文字表示)、ターボボタン804gの機能の説明(本例では、図129(d)に示す「押すとどうなるのですかな?」、「球の勢いが変わるのじゃ!」という文字表示)を行うアニメーション表示を行っている。
なお、チュートリアル報知はアニメーション表示に限定されず、1または複数の静止画によって構成してもよい。また、通常遊技中のチュートリアル報知は、特図の当否判定結果がはずれであることを示唆する予告報知を兼ねていてもよく、チュートリアル報知が行われる特図変動遊技の当選確率がチュートリアル報知が行われない特図変動遊技の当選確率よりも低いことを示唆する予告報知を兼ねていてもよい。
同図(g)に示す状態は、チュートリアル報知を終了した状態である。第1副制御部400は、所定の条件が成立したこと(本例では、チュートリアル報知が最後まで行われたこと)を条件として、チュートリアル報知を終了する。なお、チュートリアル報知の終了条件は、チュートリアル報知が最後まで行われたこと限定されず、操作手段の操作を検出した場合に終了してもよい。
また、本例では、同図(f)に示すチュートリアル報知中は、ターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、ターボボタン804gの押下操作を止めるように促す第一のターボボタン報知(本例では、「ターボボタン804gを離してください」という文字表示(警告表示))を、装飾図柄表示装置208を用いて行っている。すなわち、本例では、チュートリアル報知において説明された操作(ターボボタン804gの押下操作)を行ったにも関わらず、当該操作の中止を促す報知を行っている。
また、同図(g)に示すチュートリアル報知後は、普図始動口228bを球が通過したことを条件として、右打ち中止報知(本例では、「ハンドルを左に戻して下さい」という文字表示(第一の警告表示)と、「ターボボタンを離して下さい」という文字表示(第二の警告表示))を、装飾図柄表示装置208を用いて行っている。すなわち、本例では、チュートリアル報知において説明された操作(ターボボタン804gの押下操作)によって生じたイベント(普図始動口228bの入球)にも関わらず、当該操作の中止を促す報知を行っている。つまり、チュートリアル報知が行われているからといってチュートリアル報知で報知された通りの操作を行うと、当該操作を止めるように促される場合がある。また、図示はしていないが、当該操作を止めるように促す報知によってチュートリアル報知の一部または全部を妨げても良い。
<ターボボタン報知/実施例3−4>
図131は、実施例3−4に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、遊技者の操作に応じたチュートリアル報知を行う例を示している。
本例では、チュートリアル報知として、大当り遊技の2Rの実行中に、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの配置場所の説明やターボボタン804gの機能の説明を行っている。具体的には、第1副制御部400は、同図(b)に示すタイミングでは、ターボボタン804gの押下操作を検出していないことを条件として、ターボボタン804gの配置場所の説明(本例では、「ハンドルそばのターボボタンを使うと大当りの消化が楽です」という文字表示)を、装飾図柄表示装置208を用いて行っている。
また、同図(c)に示すタイミングでは、ターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、ターボボタン804gの配置場所の説明(本例では、「そう!そのボタンです」という文字表示)を、装飾図柄表示装置208を用いて行っている。また図示はしていないが、このタイミングで別の操作手段が操作された場合(例えばチャンスボタン136)には、間違っている旨の報知を行っても良いし、ターボボタン804gが設けられた領域を図示することで、ターボボタン804gの正しい配置位置を遊技者に報知しても良い。
また、同図(d)に示すタイミングでは、ターボボタン804gの押下操作を検出していることを条件として、ターボボタン804gの機能の説明(本例では、そのボタンを押している間は球の勢いが強くなります。」という文字表示)を、装飾図柄表示装置208を用いて行っている。なお、該報知中に遊技者がターボボタン804gを放したことに基づいて別の報知が行われるように構成していても良い。
<ターボボタン報知/実施例3−5>
図132は、実施例3−5に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、複数の操作手段に関するチュートリアル報知を同時に行う例を示している。
本例では、第1副制御部400は、同図(a)に示すチュートリアル表示と同図(b)に示すチュートリアル表示を繰り返し実行することで、ターボボタン804gによる右打ちの説明と発射ハンドル134による右打ちの説明を同時に行っている。なお、同図(a)に示すチュートリアル表示と同図(b)に示すチュートリアル表示を繰り返し実行するアニメーションを表示してもよい。
具体的には、同図(a)に示すチュートリアル表示では、ターボボタン804を模した画像表示と「ターボボタンを・・・」という文字表示によって、ターボボタン804の説明であることを示唆するとともに、発射ハンドル134を手で握っている画像表示と「ハンドルを・・・」という文字表示によって、発射ハンドル134の説明であることを示唆している。
また、同図(b)に示すチュートリアル表示では、ターボボタン804を押した様子を表す画像表示と「押す!」という文字表示によって、ターボボタン804による右打ち方法を示唆するとともに、発射ハンドル134を回転させている様子を表す画像表示と「捻る!」という文字表示によって、発射ハンドル134による右打ち方法を示唆している。
なお、本実施例に記載したチュートリアル報知は、右打ちが推奨される期間(電サポ中、大当り中など)が実際に開始される直前の状態において報知されていても良いし、右打ちが推奨される期間中に報知されていても良い。また、同図(a)(b)に示すように両報知が同じ周期で繰り返し実行される必要はなく、それぞれの報知で周期が異なっていても良いし、一方の報知が周期的に繰り返されるものではなく、一回で終わるものであっても良い。
本例に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、複数の報知を少なくとも報知可能な報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、を備えた遊技台であって、前記複数の報知のうちの少なくとも一つは、チュートリアル報知(例えば、図126(b)〜図127(f)に示すチュートリアル報知)であり、第一の発射制御状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、第二の発射制御状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射制御状態は、前記第一の発射制御状態とは少なくとも異なる状態であり、前記発射手段は、少なくとも第一の期間において、前記第一の発射制御状態となるものであり、前記発射手段は、少なくとも第一の期間において、前記第二の発射制御状態となるものであり、前記第一の期間とは、第一の操作で少なくとも操作されている期間のことであり、前記第二の期間とは、第二の操作で少なくとも操作されている期間のことであり、前記チュートリアル報知とは、前記第一の操作に関する報知(例えば、ターボボタン804gの配置場所の説明やターボボタン804gの機能の説明)を少なくとも含む報知のことである、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、第一の操作に関するチュートリアル報知を行うことができるため、遊技者はチュートリアル報知にしたがって操作に関する情報を把握した上で適切な操作を行うことができ、発射手段に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。
また、遊技者が操作可能な位置に少なくとも設けられた第一の操作手段(例えば、ターボボタン804g)を備え、前記第一の操作とは、前記第一の操作手段が少なくとも操作されている操作のこと(例えば、押下操作すること)であり、前記第二の操作とは、前記第一の操作手段が少なくとも操作されていない操作のこと(例えば、押下操作を中止すること)であってもよい。
このような構成とすれば、第一の操作手段によって第一の状態と第二の状態の切り替えを容易に行うことができ、遊技者の利便性を高めることができる場合がある。
また、前記チュートリアル報知とは、前記第一の期間を前記第二の期間に移行するための前記第一の操作手段の操作方法を示唆する報知(例えば、図128(c)に示す、「押して」という文字表示と、ターボボタン804gを指し示す矢印の画像表示)を少なくとも含む報知のことであってもよい。
このような構成とすれば、遊技者はチュートリアル報知によって第一の操作手段の操作方法を知ることができ、適切な操作を行うことができる場合がある。
また、前記遊技台は、複数の遊技状態のうちのいずれか一つの遊技状態となることが可能なものであり、前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一つは、第一の遊技状態であり、前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一つは、第二の遊技状態であり、前記発射手段は、少なくとも第三の期間において、前記第二の発射制御状態となるものであり、前記第二の期間は、前記第一の遊技状態中の期間であり、前記第三の期間は、前記第二の遊技状態中の期間であり、前記第二の期間は、前記第三の期間よりも遊技者にとって不利な期間であり、前記報知手段は、前記第二の期間において、前記チュートリアル報知を少なくとも報知開始可能なものであってもよい。
また、図柄変動表示を少なくとも表示可能な図柄表示手段を備え、前記報知手段は、前記図柄変動表示が行われていない期間において、前記チュートリアル報知を少なくとも報知開始可能なものであってもよい。
また、当否判定を少なくとも実行可能な当否判定手段を備え、前記報知手段は、前記当否判定手段によって第一の当否判定結果が導出された場合に、前記チュートリアル報知を少なくとも報知開始可能なものであってもよい。
また、前記図柄表示手段は、前記当否判定手段によって、ハズレが導出された場合に、ハズレ図柄変動を少なくとも表示可能なものであり、前記報知手段は、前記ハズレ図柄変動の表示中に、前記チュートリアル報知を少なくとも報知開始可能なものであってもよい。
また、遊技者が少なくとも操作可能な第二の操作手段(例えば、ダイヤル806)を備え、演出表示を少なくとも実行可能な表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備え、前記発射手段は、少なくとも第四の期間において、前記第一の発射制御状態となるものであり、前記発射手段は、前記表示手段の正面視右側となる領域(以下「右打ち領域」という)に遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第四の期間とは、前記第二の操作手段が第三の操作で少なくとも操作されている期間のことであり、前記第一の発射制御状態にある前記発射手段は、前記右打ち領域に遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記チュートリアル報知とは、前記第一の操作および前記第三の操作のうちのいずれか一つを示唆する報知を少なくとも含む報知(例えば、図132(a)に示す、ターボボタン804gに関するチュートリアル表示と、同図(b)に示す、ハンドル806に関するチュートリアル表示のいずれか一方)のことであってもよい。
また、遊技者が少なくとも操作可能な第二の操作手段(例えば、ダイヤル806)を備え、演出表示を少なくとも実行可能な表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備え、前記発射手段は、少なくとも第四の期間において、前記第一の発射制御状態となるものであり、前記発射手段は、前記表示手段の正面視右側となる領域(以下「右打ち領域」という)に遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第四の期間とは、前記第二の操作手段が第三の操作で少なくとも操作されている期間のことであり、前記第一の発射制御状態にある前記発射手段は、前記右打ち領域に遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記チュートリアル報知は、前記第一の操作および前記第三の操作の両方を示唆する報知を少なくとも含む報知(例えば、図132(a)に示す、ターボボタン804gに関するチュートリアル表示と、同図(b)に示す、ハンドル806に関するチュートリアル表示の両方)のことであってもよい。
また、デモ中にターボボタンに関するチュートリアル報知を行ってもよい。また、図柄変動が開始された場合にチュートリアル報知をキャンセルしてもよい。また、チュートリアル報知として、発射特性を変更するための操作が図示されてもよい。また、チュートリアル報知の最中であっても、遊技状態によってはチュートリアル報知に従うと警告されるようにしてもよい。
また、チュートリアル報知に従った発射(ターボ押下右打ち)を行っている場合にチュートリアル報知が中断される確率は、チュートリアル報知に従っていない発射を行っている場合よりもチュートリアル報知が中断されにくくしてもよい。また、チュートリアル報知は遊技者の操作によって開始されるようにしてもよい。また、チュートリアル報知は遊技者の操作によってキャンセルされるようにしてもよい。また、チュートリアル報知中にターボボタン押下の検出が行われ、検出結果に基づいて報知態様が変化するようにしてもよい(例えば、チュートリアル報知が遊技者の操作態様に応じて変化していくようにしてもよい)。
また、図柄変動中にターボボタンに関するチュートリアル報知を行ってもよい。また、実行されるタイミングや条件によってチュートリアルの報知態様が異なるようにしてもよい。また、大当り変動よりもハズレ変動の方がチュートリアル報知が実行されやすくてもよい(例えば、大当り変動ではチュートリアル報知が行われなくてもよい)。
また、チュートリアル報知は、その他の予告報知(当該変動・先読み予告にかかわらず)によって一部または全部が隠される場合があってもよい。また、当該変動の抽選結果に応じてチュートリアル報知が実行されるようにしてもよい(例えば、当該変動の結果、ターボボタンを押下してもよい(押下した方がよい)状態が開始されるため、該状態が開始されることの予告報知として、チュートリアル報知を実行してもよい)。また、変動中のチュートリアル演出は、当該変動が大当りとなることを予告報知するものであってもよい。
また、実際にターボボタンを用いて遊技を行う期間が開始される直前にチュートリアル報知を行ってもよい。また、突確大当り中にチュートリアル報知を行ってもよい。また、操作手段の操作に関する条件が成立した場合には、発射手段の発射を停止または、複数の発射特性のうちの一方を用いた発射を行うことができないように制御してもよい。
また、第一の大当り時に開閉する第一のアタッカと、第二の大当り時に開閉する第二のアタッカを備え、第一のアタッカと第二のアタッカは異なる流下経路上に設けられているにも関わらず、第一の大当りも第二の大当りも同じハンドル角度で消化することができる(大当り中に開閉するアタッカに遊技球を入球させることができる)ものでもよい。第一のハンドル角は、第一の大当りと第二の大当りの両方を消化することができるが、第二のハンドル角は、第二の大当りの消化のみ可能で、第一の大当りを消化することができない。
また、ターボボタンに関する報知が行われ、該報知に従って操作を行うことで、該報知が終了するようにしてもよく、例えば、ターボボタンを離すように報知が行われ、遊技者がボタンを離したことが検出されたことに基づいて、該報知が終了するようにしてもよい。また、離すように促す報知は、遊技者がターボボタンを押下していることに基づいて行われてもよいし、遊技者がターボボタンを操作しているか否かに関わらず行われてもよい。
<ターボボタン報知/実施例4−1>
図133および図134は、実施例4−1に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、装飾図柄の組合せを用いてターボボタン報知を行う例を示している。
図133(a)に示す状態は、リーチ状態の装飾図柄組合せ(本例では、装飾7−(変動中)―装飾7)を表示している状態であり、図133(b)に示す状態は、リーチ状態の装飾図柄組合せを用いてターボボタン報知を開始した状態である。
第1副制御部400は、リーチ状態の装飾図柄組合せを表示した後に所定時間が経過したことを条件として、リーチ状態の装飾図柄組合せを用いてターボボタン報知を行う。本例では、同図(b)〜(c)に示すように、ターボボタン報知として、リーチ状態の装飾図柄組合せのうち、変動表示中の装飾図柄の画像(↓)の手前に、透過性を有する「ターボ」の文字を施した矩形画像を徐々に出現させるアニメーション表示を行っている。
なお、このターボボタン報知は、変動中の特図の当否判定結果が特定の当否判定結果(例えば、特図D(突然確変))であることを示唆する予告報知を兼ねていてもよく、他の当否判定結果(例えば、はずれや小当り)であることを示唆する予告報知を兼ねていてもよい。また、同図(b)に示すような透過性を有する「ターボ」の文字を施した矩形画像が表示された場合には、必ず特図Dが停止表示されても良いし、はずれが停止表示される場合があっても良い。また、該矩形画像が表示されなかった場合よりも表示された場合の方が突然確変が生起される確率が高くなっていても良い。
本例によれば、変動中の特図の当否判定結果を示唆することが可能な上に、当該当否判定結果によって実行されるイベント(電チュー開放など)を示唆することができるため、遊技者の期待感を高めることができる場合がある。また、該イベントが発生する前と発生している最中とで関連した報知を行うことで、遊技者の遊技への没入感を煽ることができる場合がある。
また、同図(d)に示す状態は、第2可変入賞口235の開放制御が行われる大当り遊技を実行している状態である。この大当り遊技は右打ちが推奨される遊技状態であるため、第1副制御部400は、装飾図柄表示装置208を用いて、右打ちを促す右打ち促進報知を行う。本例では、右打ち促進報知として、複数の右向き矢印を右方向に移動させるアニメーション表示を行う。
また、本例では、この右打ち促進報知と同時に、ターボボタン804gの押下操作を推奨する期間であることを示唆するターボボタン押下操作促進報知を行う。本例では、ターボボタン押下操作促進報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、「ターボ待機中」という文字表示を行っている。なお、本例のターボボタン押下操作促進報知では、大当り遊技の直前に行うターボボタン報知との関連性を高めるために、「ターボ」の文字を使用した報知を例示したが、他の文字を使用した報知でもよいし、ターボボタン804gを模した画像を使用した報知でもよい。
また、図134(e)、(f)に示す状態は、大当り状態から電サポ確変状態に移行する終了インターバルの状態であり、図134(g)に示す状態は、電サポ確変状態である。第1副制御部400は、大当り状態(終了インターバル)においては、右打ちを促す右打ち促進報知を継続するとともに、ターボボタン押下操作促進報知の態様を、「ターボ待機中」の文字表示→「ターボ発動!!」の文字表示→ターボボタン804を模した画像表示と「ターボボタンを・・・」という文字表示+ターボボタン804を押した様子を表す画像表示と「押す!」という文字表示、の順番で変化させている。
また、同図(g)に示す状態は、電サポ確変状態においてターボボタン押下中報知を行っている状態である。第1副制御部400は、電サポ確変状態中にターボボタン804gの押下操作を検出したことを条件として、装飾図柄表示装置208を用いて、ターボボタン804gの押下操作が受け付けられていることを示唆するターボボタン押下中報知を行う。本例では、ターボボタン押下中報知として、装飾図柄表示装置208を用いて、「ターボ中」という文字表示と、複数の右向き矢印を右方向に移動させるアニメーション表示を行っている。
<ターボボタン報知/実施例4−2>
図135は、実施例4−2に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、特図の先読み結果に基づいてターボボタン報知を行う例を示している。
同図(b)に示す状態は、変動中および保留中の特図の先読み結果に基づいてターボボタン報知を行っている状態である。第1副制御部400は、当該変動中の特図の先読み結果(または保留中の特図の先読み結果)に基づいて、ターボボタン報知を行う。本例では、ターボボタン報知として、2番目の保留に対応する特図の先読み結果に基づいて、「ターボ準備中」という文字が施された帯状の画像表示と、2番目の保留に対応する保留アイコンに「Turbo」という文字表示を付加している。
また、本例では、特図の保留増加と同時に、ターボボタン804gを点滅させる演出を開始し、当該演出を、増加した保留に対応する特図変動遊技が終了するまで継続する。なお、増加した保留に対応する特図変動遊技が終了する前に演出を終了してもよいし、当該演出を行う一方で右打ちの機会を付与しないガセ演出を行ってもよい。なお、該演出が実行された場合には、必ず特図Dが停止表示されても良いし、はずれや特図Dとは別の大当りや小当りが発生しても良い。更に保留アイコンに「Turbo」と表示される演出と、「ターボ準備中」と表示される演出がそれぞれ別に実行されても良い。
本例に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、複数の報知を少なくとも報知可能な報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、当否判定を少なくとも実行可能な当否判定手段(例えば、図43に示すステップS229の特図2関連抽選処理、図43に示すステップS231の特図1関連抽選処理)と、を備えた遊技台であって、前記複数の報知のうちの少なくとも一つは、第一の報知(例えば、図133(b)、(c)に示す、リーチ状態の装飾図柄組合せを用いて行うターボボタン報知)であり、第一の発射制御状態にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、第二の発射制御状態にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射制御状態は、前記第一の発射制御状態とは少なくとも異なる状態であり、前記発射手段は、少なくとも第一の期間において、前記第一の発射制御状態となるものであり、前記発射手段は、少なくとも第二の期間において、前記第二の発射制御状態となるものであり、前記報知手段は、前記当否判定の結果が第一の当否判定結果(例えば、特図D(突然確変))であった場合に、前記第一の報知を少なくとも報知可能なものであり、前記第一の報知とは、前記第一の発射制御状態に関する報知を少なくとも含む報知である、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、遊技者は第一の報知にしたがって適切な操作を行うことができる上に、第一の報知によって何らかの利益が得られるかもしれないという期待感を抱くことができ、発射手段に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。
また、図柄変動表示を少なくとも表示可能な図柄表示手段(例えば、第2特図表示装置214)を備え、前記報知手段は、前記第一の当否判定結果に対応する前記図柄変動表示が終了するよりも前に前記第一の報知の報知を終了するものであってもよい。
このような構成とすれば、当該変動の予告報知として第一の報知を行うことができ、遊技者の期待感をさらに高めることができる場合がある。
また、図柄変動表示を少なくとも表示可能な図柄表示手段(例えば、第2特図表示装置214)を備え、前記報知手段は、前記第一の当否判定結果と対応する前記図柄変動表示の表示開始前に、前記第一の報知を少なくとも報知開始可能なものであってもよい。
このような構成とすれば、当該変動以降の変動の先読み予告報知として第一の報知を行うことができ、遊技者の期待感をさらに高めることができる場合がある。
また、前記報知手段は、前記当否判定手段によって第二の当否判定結果が導出された場合に、前記第一の報知を報知しないものであってもよい。
また、前記報知手段は、前記複数の報知のうちの少なくとも一つは、第二の報知であり、
前記報知手段は、前記当否判定手段によって第二の当否判定結果が導出された場合に、前記第二の報知を少なくとも報知可能なものであり、前記第二の報知は、前記第一の報知と同一の報知態様を含むものであり、前記第二の報知は、前記第一の報知と異なる報知態様を含むものであってもよい。
また、前記遊技台は、複数の遊技状態のうちのいずれか一つの遊技状態となることが可能なものであり、前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一つは、第一の遊技状態(例えば、非電サポ状態)であり、前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一つは、第二の遊技状態(例えば、電サポ状態)であり、前記遊技台は、前記当否判定手段によって前記第一の当否判定結果が導出された場合に、前記第一の遊技状態から前記第二の遊技状態に移行可能なものであり、前記第一の遊技状態において前記発射手段が前記第一の発射制御状態にある場合には、前記第二の遊技状態において前記発射手段が前記第二の発射制御状態にある場合よりも遊技者にとって不利であってもよい。
また、先読み予告でターボボタンの押下促進報知をおこなってもよい。また、保留アイコンの報知態様が、発射手段の発射特性を変更した場合に報知される報知態様と関連する態様からなる。(発射特性が変更されている間に報知される態様の少なくとも一部と、保留アイコンの表示態様の少なくとも一部が同じ。)
また、ターボ中図柄(第一の状態であることを示唆する装飾図柄)については、抽選結果を示す図柄組み合わせのうち、少なくとも1の図柄の態様が発射手段の発射特性を変更した場合に報知される報知態様と関連する態様からなるものでもよい。また、普図ロング解放演出については、普図変動の抽選結果に応じてターボに関する報知が行われるようにしてもよいし、該演出におけるターボに関する報知と、ターボに関しない報知は、態様の一部が共通し、他部が共通しないようにしてもよい。
また、発射特性が変更されている場合と、発射特性が変更されていない場合とでは、特定の演出の実行確率が異なるようにしてもよく、例えば、一方の特性では実行されない演出があってもよい。また、ターボ状態の開始のみを予告するものではなく、ターボ状態が終了することを予告報知してもよい。また、予告された内容とは異なる現象(ガセ演出(偽の演出))が発生する場合があってもよい。
<ターボボタン報知/実施例5−1>
図136は、実施例5−1に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、遊技状態に応じてターボボタン報知の報知態様を変化させる例を示している。
本例は、同図(a)に示す通常状態(電サポ状態が始まる直前の通常状態)では、上記図133(b)を用いて説明した、リーチ状態の装飾図柄組合せを用いたターボボタン報知を行い、同図(b)に示す大当り状態(終了インターバル)では、上記図134(f)を用いて説明した、ターボボタン押下操作促進報知を行う。
また、同図(c)に示す電サポ状態では、上記図134(g)を用いて説明した、右打ち促進報知を行い、同図(d)に示す通常状態(電サポ状態が終わった直後の通常状態)では、同図(a)〜(c)に示す報知の態様とは異なる態様で、左打ちを促す左打ち促進報知を行っている。
本例によれば、電サポ状態が始まる直前の通常状態において、同図(a)に示す、装飾図柄組合せを用いたターボボタン報知を行うことに加えて、電サポ状態に移行する直前の大当り状態(終了インターバル)において、同図(b)に示す、ターボボタン押下操作促進報知を行うため、遊技者は電サポ状態に移行する前に、ターボボタン804gによる右打ちの準備を行うことができ、電サポ状態において、より確実に利益を得ることが可能となる。このため、遊技者の遊技台に対する印象を良くすることができる上に、遊技台の稼働率を高めることができる場合がある。
また、電サポ状態が終わった直後の通常状態においては、同図(d)に示す左打ち促進報知を行うが、ターボボタン804gの操作に関する報知は行わないため、ターボボタン804gに対する煩わしさを遊技者に与えることが無く、遊技者の遊技意欲が必要以上に減退してしまうことがない。また、発射ハンドル134によって右打ちを行っていた遊技者に対しては、遊技に適した操作を報知することができる。
<ターボボタン報知/実施例5−2>
図137は、実施例5−2に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、遊技者の有利度合いに応じてターボボタン報知の報知態様を変化させる例を示している。
本例は、同図(a)に示す出玉有り大当りの開始時においては、上記図134(f)を用いて説明した、ターボボタン押下操作促進報知を行う。この出玉有り大当り開始時は、第2可変入賞口235の開放時間が、同図(b)に示す出玉なし大当り開始時よりも長く、出玉なし大当り開始時よりも遊技者にとって有利な状態であるため、ターボボタン押下操作促進報知を積極的に行うようにしている。これにより、第2可変入賞口235への入賞確率を高めることができ、遊技者の遊技意欲を向上させることができる場合がある。
一方、同図(b)に示す出玉なし大当り開始時においては、ターボボタン押下操作促進報知の一部を「ターボ?」の文字表示に変更した報知を行う。この出玉なし大当り開始時は、第2可変入賞口235の開放時間が、同図(a)に示す出玉有り大当り開始時よりも短く、出玉有り大当り開始時より遊技者にとって不利な状態であるため、右打ちを促す報知は行う一方で、ターボボタンの押下操作を促進する報知は積極的に行わないようにしている。これにより、遊技者に無駄な操作(利益にほとんど結びつかない操作)を行わせないようにすることができ、遊技者の遊技意欲の減退を回避できる場合がある。
本例によれば、右打ちが遊技者にとって有利な操作になる場合には、ターボボタンの押下操作を促進する報知を行い、そうでない場合には、ターボボタンの押下操作を促進する報知を行わないように構成しているため、遊技者に煩わしさを与えることがなく、ターボボタンに対する印象を良くすることができ、遊技意欲を高めることができる場合がある。
また、本例に係る遊技台(例えば、パチンコ機)によれば、複数の報知を少なくとも報知可能な報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、を備えた遊技台であって、前記複数の報知の一つは、第一の報知(例えば、図136(d)に示す、左打ちを促す左打ち促進報知)であり、第一の発射制御状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、第二の発射制御状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)にある前記発射手段は、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記第二の発射制御状態は、前記第一の発射制御状態とは少なくとも異なる状態であり、前記発射手段は、少なくとも第一の期間において、前記第一の発射制御状態になるものであり、前記発射手段は、少なくとも第二の期間において、前記第二の発射制御状態になるものであり、前記遊技台は、前記第一の期間において、第一の操作で操作された場合に、第一の状態をとるものであり、前記遊技台は、前記第二の期間において、第二の操作で操作された場合に、前記第一の状態をとるものであり、前記第二の操作は、前記第一の操作とは異なる操作であり、前記第一の報知は、前記第一の状態に関する報知を少なくとも含む報知である、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、第一の報知によって遊技台が第一の状態にあるか否かを容易に把握することができるため、遊技者は第一の報知にしたがって適切な操作を行うことができ、発射手段に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。
また、遊技者が少なくとも操作可能な複数の操作手段を備え、前記複数の操作手段のうちの一つは、第一の操作手段(例えば、ターボボタン804g)であり、前記複数の操作手段のうちの一つは、第二の操作手段(例えば、発射ハンドル134)であり、前記第一の操作とは、前記第一の操作手段を操作すること(例えば、押下操作すること)であり、前記第一の操作とは、前記第二の操作手段を操作すること(例えば、回転させること)であり、前記第二の操作とは、前記第一の操作手段を操作しないこと(例えば、押下操作を中止すること)であり、前記第二の操作とは、前記第二の操作手段を操作することであってもよい。
このような構成とすれば、第一の操作手段によって第一の状態と第二の状態の切り替えを容易に行うことができ、遊技者の利便性を高めることができる場合がある。
また、演出表示を少なくとも実行可能な表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備え、前記発射手段は、前記表示手段の正面視左側となる領域(以下「左打ち領域」という)に遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記遊技台は、前記第二の期間において、第三の操作で操作された場合に第二の状態をとるものであり、前記第二の状態は、前記第一の状態とは異なる状態であり、前記第二の状態は、前記発射手段が前記左打ち領域に遊技球を少なくとも発射する状態であり、前記第三の操作とは、前記第一の操作手段を操作しないことであり、前記第三の操作とは、前記第二の操作手段を操作することであってもよい。
また、前記複数の報知のうちの一つは、前記第二の報知は、前記第二の操作および前記第三の操作のいずれか一方に関する報知を少なくとも含む報知(例えば、図136(d)に示す、左打ちを促す左打ち促進報知)のことであり、前記第二の報知は、前記第一の報知とは異なる報知であってもよい。
なお、「左打ち」に関する報知については、ターボボタンとダイヤルのどちらか一方でも操作が継続されていると左打ちは実現できないため、具体的な方法に対する報知を行うのではなく、方法を用いた場合に起こりうる現象を報知するようにしてもよい。これは、左打ちに戻すタイミングは有利な状態が終了(大当り終了、電サポ終了など)したタイミングであることが多く、有利な状態が終了して遊技者が苛立ちを感じている可能性があるのにも関わらず、遊技者が既に行っている方法について改めて口を出すとより遊技者の苛立ちを増幅させてしまうおそれがあるためである。
また、「右打ち」に関する報知については、具体的な報知を行わない場合を有しつつも、具体的な報知を行う場合を設けることで、具体的に行われた報知を強調することができる場合がある。また、「左打ち」および「右打ち」の両方の方法を具体的に報知するパターンがあってもよく、方法についての具体的な説明が行われるパターンを有することで、方法についての報知を具体的に報知しないパターンであっても遊技者が該報知中にどのような方法をとれば良いかを想像することができる場合がある。
また、結果は同じ(左に戻してほしい)であるにも関わらず、報知態様が異なる場合があってもよく、例えば、遊技状態の切り替わりにより「左に戻せ」、ターボ状態でない時にターボを検出したことに基づいて「左に戻せ」といった報知を行ってもよい。また、操作手段の操作に関する条件が成立した場合には、発射手段の発射を停止または、複数の発射特性のうちの一方を用いた発射を行うことができないように制御してもよい。
また、ターボボタンに関する報知が行われ、該報知に従って操作を行うことで、該報知が終了するようにしてもよく、例えば、ターボボタンを離すように報知が行われ、遊技者がボタンを離したことが検出されたことに基づいて、該報知が終了するようにしてもよい。また、離すように促す報知は、遊技者がターボボタンを押下していることに基づいて行われてもよいし、遊技者がターボボタンを操作しているか否かに関わらず行われてもよい。
<ターボボタン報知/実施例6>
図138および図139は、実施例6に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、遊技状態に応じてターボボタン報知の報知態様を変化させる例を示している。
図138(b)に示す状態では、特図の停止表示を行った時点で、遊技状態が同図(a)に示す電サポ状態から通常状態に移行している。主制御部300は、特図の停止表示を行った後に、遊技状態が電サポ状態から通常状態に移行したことを知らせる制御コマンド(サブコマンド)を第1副制御部400に送信するが、本例は、当該サブコマンドの送信タイミングは次回の特図の変動表示開始時点であるため、第1副制御部400が遊技状態の移行を把握できるのは、次回の特図の変動開始時点よりも遅いタイミングとなる。
図138(c)に示す状態は、主制御部300は遊技状態が通常状態であると認識しているが、第1副制御部400は遊技状態の移行を未だ把握できておらず遊技状態が電サポ状態であると認識している状態である。
この状態では、第1副制御部400は、ターボボタンを押下すべきではない期間(通常状態)であることを認識することができないため、ターボボタン804gの押下操作を知らせるサブコマンドを受信したとしても、ターボボタン報知(警告表示)は行うことができない。
また、電サポ状態中にはデモ演出を行わないが、通常状態中にデモ開始条件が成立した場合(例えば、特図の停止表示から30秒が経過した場合)にデモ演出を開始する遊技台の場合、同図(c)に示す状態では、第1副制御部400は、ターボボタンを押下すべきではない期間(通常状態)であることを認識することができないため、主制御部300からデモ開始を知らせるデモ開始コマンドを受信したとしても、デモ演出を開始することができない。
続く図138(c)に示す状態は、第1副制御部400は遊技状態の移行を未だ把握できておらず遊技状態が電サポ状態であると認識しているときに、主制御部300が普図始動口228bへの入球を検出した状態である。
この状態でも、第1副制御部400は、ターボボタンを押下すべきではない期間(通常状態)であることを認識することができないため、普図始動口228bへの入球を検出したことを知らせるサブコマンドを受信したとしても、ターボボタン報知(警告表示)は行うことができない。
図139(f)に示す状態は、主制御部300が第1特図始動口230への入球を検出し、特図の変動表示を開始する直前の状態である。主制御部300は、特図の変動表示の開始とともに、遊技状態が電サポ状態から通常状態に移行したことを知らせるサブコマンドを第1副制御部400に送信するため、同図(f)のタイミング以降、第1副制御部400は遊技状態の移行を把握することが可能となる。
図139(g)に示す状態は、第1副制御部400が遊技状態の移行を把握している状態である。第1副制御部400は、遊技状態が電サポ状態から通常状態に移行したことに基づいて、左打ちを促進する報知を行っている。
また、図139(h)に示す状態は、第1副制御部400が遊技状態の移行を把握している状態で、主制御部300からターボボタン804gの押下操作を知らせるサブコマンドを受信した状態である。
この状態では、第1副制御部400は、ターボボタンを押下すべきではない期間(通常状態)であることを認識することができているため、ターボボタン804gの押下操作を知らせるサブコマンドを受信した場合には、ターボボタン報知(警告表示)は行うことができる。
<ターボボタン報知/実施例7>
図140および図141は、実施例7に係るターボボタン報知の一例を時系列で示した図である。本例は、電源の遮断(電断)と電源の復帰(復電)時におけるターボボタン報知の報知態様の例を示している。
図140(c)に示す状態は、停電などにより通常状態中に電断が発生した状態である。この状態では、遊技台への電源供給が停止しているため、ターボボタン804gが押下操作されたとしても、当該操作を検出することができない。したがって、ターボボタン804gに対応する処理は行わず、装飾図柄表示装置208への表示も行うことができない。
続く図140(d)に示す状態は、復電により遊技台が電断前の状態に復帰している途中(電源の復旧中)の状態である。遊技台への電源供給が開始された場合、第1副制御部400は、復電処理を行うが、当該復電処理の一部の処理として、装飾図柄表示装置208の装飾図柄表示領域に「???」の図柄を表示する。また、主制御部300は、払出制御部600を介して発射制御部630に対し、ターボボタン804gのLEDを特別な態様で点灯させることを指示するコマンドを送信する。これにより、ターボボタン804gのLEDは、特別な態様で点灯することで復電中であることを報知する。
また、図141(e)に示すように、第1副制御部400は、電源の復旧中においては、普図始動口228bへの入球を検出したことを知らせるサブコマンドを受信したり、ターボボタン804gの押下操作を知らせるサブコマンドを受信したとしても、ターボボタン報知(警告表示)は行わない。
なお、本例では、第1副制御部400は、電源の投入から所定時間が経過するまでの期間中に、ターボボタン804gの押下操作を知らせるサブコマンドを受信した場合には、ターボボタン804gのLEDを、特別な態様で点灯するとともに、スピーカ120から「ターボボタン」という音声を出力するように構成している。このような構成とすれば、ターボボタン804gが有効に機能しているか否かを容易に確認することができる場合がある。
図141(f)に示す状態は、電源の復旧により、電断時に変動中であった特図が停止表示された状態である。第1副制御部400は、この電源の復旧以降は、普図始動口228bへの入球を検出したことを知らせるサブコマンドを受信したり、ターボボタン804gの押下操作を知らせるサブコマンドを受信したときに、ターボボタン報知(警告表示)を行う。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、第一の報知を少なくとも実行可能な第一の報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、前記発射手段の制御を少なくとも実行可能な第一の制御手段(例えば、発射制御基板174)と、前記第一の報知手段の制御を少なくとも実行可能な第二の制御手段(例えば、払出制御基板170、主制御基板156、第1副制御基板160、第2副制御基板164、演出制御基板820)と、を備えた遊技台であって、前記発射手段は、複数の状態に少なくとも移行可能なものであり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第一の状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)であり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第二の状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)であり、前記第一の状態は、前記発射手段が遊技球を少なくとも発射することが可能な状態であり、前記第二の状態は、前記発射手段が遊技球を少なくとも発射することが可能な状態であり、前記第二の状態は、前記第一の状態とは異なる状態であり、前記第一の状態と前記第二の状態は、前記第一の報知(例えば、図122(d)に示す右打ち促進報知(「ターボボタンを押して右のアタッカを狙え!」という文字表示)や、ターボボタン押下中報知、ターボボタン操作を促す報知、ターボボタン操作を解除する旨の報知、ターボボタンに関するチュートリアル報知、ターボボタンのモニタ信号、前記第二の状態に関する報知など)の行われやすさが異なる、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の報知によって発射手段が第一の状態にあるか第二の状態にあるかを容易に把握することができるため、遊技者は第一の報知にしたがって適切な操作を行うことができ、遊技者は第一の報知にしたがって適切な操作を行うことができる上に、多彩な態様で報知を行うことで、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。また、発射手段の制御を実行可能な第一の制御手段と報知手段の制御を実行可能な第二の制御手段を備えるため、制御負担を分散させることで各々の制御手段の制御負担を軽減することができ、安定した遊技制御ができる場合がある。
また、前記発射手段は、前記第一の制御手段を含んで構成されたものであり、前記発射手段は、発射実行手段(例えば、発射ソレノイド)を含んで構成されたものであり、前記第一の制御手段は、前記発射実行手段の制御を少なくとも実行可能なものであり、前記第一の制御手段は、前記複数の状態に少なくとも移行可能なものであってもよい。
また、前記第一の状態は、第一の発射特性(例えば、第二の発射特性(ターボ発射))で遊技球を少なくとも発射可能な状態であり、前記第二の状態は、第二の発射特性(例えば、第一の発射特性(通常発射))で遊技球を少なくとも発射可能な状態であり、前記第二の発射特性は、前記第一の発射特性とは異なる特性であってもよい。
また、前記第一の報知は、第一の条件の成立があった場合(例えば、右打ち報知を行う場合、左打ち報知を行う場合、ターボ押せ表示を行う場合、ターボ離せ表示を行う場合)に、少なくとも報知するように構成されたものであってもよい。
また、第二の報知を少なくとも実行可能な第二の報知手段(例えば、右打ち表示灯224)を備えていてもよい。また、前記第二の報知は、第二の条件の成立があった場合に、少なくとも報知するように構成されたものであってもよい。
また、前記発射手段は、発射操作が行われた場合に、遊技球を少なくとも発射可能なものであり、前記発射手段は、発射操作が行われていない場合には、遊技球を発射しないものであってもよい。また、前記第一の報知手段は、画像を少なくとも表示可能なものであってもよい。
また、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段と、第一の制御を少なくとも実行可能な第一の制御手段と、第一の報知を少なくとも実行可能な報知手段と、前記報知手段を少なくとも制御可能な第二の制御手段と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御は、前記発射手段から発射される遊技球の発射強度を調整する制御を少なくとも含むものであり、前記第一の制御手段は、複数の状態に少なくとも移行可能なものであり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第一の状態であり、前記第一の状態は、前記発射強度に関する状態であり、前記第一の状態は、第一の条件の成立があった場合に、少なくとも移行可能な状態であり、前記第一の条件は、第一の操作手段が操作されている場合に、成立する場合がある条件であり、前記第一の報知は、前記第一の操作手段に関する報知を少なくとも含むものである、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
また、第一の報知や第二の報知のタイミングは、液晶ローディング中、特別な処理を行っていないとき(制御部の負荷が少ないとき)、通常遊技状態中のターボボタン操作時(特別演出時は例外)、特別演出時(潜伏小当り時の状態示唆のための演出、一発告知のトリガー、昇格演出のトリガー)、特別遊技状態中のターボボタン操作時、電サポ遊技状態中のターボボタン操作時、特別遊技状態移行時(但し、小当り、潜伏確変の場合は例外)、特別遊技状態中の特定ラウンド開始時(エクストララウンド、Vアタッカ開放時)、電サポ遊技状態移行時、電サポ確変状態から確変状態に移行時(右打ち遊技状態→左打ち遊技状態)、非通常遊技状態から通常遊技状態移行時(右打ち遊技状態→左打ち遊技状態)、操作を促すべき状態中の特別演出以外(右打ち報知は継続)であってもよい(以下同様)。
また、第一の報知や第二の報知を行う条件は、上記図57に示した各種エラー(下受け満タンエラー、払出数不足エラーなど)のうちの1つ、複数、もしくは全てが発生した場合、または、発生していない場合であってもよい。
また、報知手段は、発射制御基板等が制御する、ターボボタンが有効であることを示すLEDや、発射制御基板等が制御する、ターボボタンが操作されていることを示すLEDや、払出制御基板が制御する、ターボボタン信号接続LED,ターボボタンオンオフLEDや、主制御基板が制御するターボボタンオンオフLEDや、第1副制御基板等が制御する、ターボボタンオンオフLED,ターボボタンの操作を戻す報知(または操作を促す)スピーカ,LED,液晶表示装置,役物、ターボボタン自体,枠右上の装飾体などであってもよい(以下同様)。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、第一の報知を少なくとも実行可能な第一の報知手段(例えば、状態表示灯(右打ち表示灯)224を含む各種状態表示部328)と、第二の報知を少なくとも実行可能な第二の報知手段(例えば、装飾図柄表示装置)と、を備えた遊技台であって、前記発射手段は、複数の状態に少なくとも移行可能なものであり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第一の状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)であり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第二の状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)であり、前記第一の状態は、遊技球を少なくとも発射可能な状態であり、前記第二の状態は、遊技球を少なくとも発射可能な状態であり、前記第二の状態は、前記第一の状態とは異なる状態であり、前記第二の報知(例えば、右打ち表示灯224の点灯)は、第一の遊技状態(例えば、当り状態、電サポ状態)の場合に、少なくとも報知可能なものであり、前記第一の条件は、第一の遊技状態(例えば、大当り遊技状態)である場合に、少なくとも報知するように構成されたものであり、前記第一の報知(例えば、状態表示灯(右打ち表示灯)224を点灯させることによる右打ち促進報知や、ターボボタン押下中報知、ターボボタン操作を促す報知、ターボボタン操作を解除する旨の報知、ターボボタンに関するチュートリアル報知、ターボボタンのモニタ信号、前記第二の状態に関する報知など)の実行開始タイミングは、前記第二の報知の実行開始タイミングとは異なるものである、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の報知によって発射手段が第二の状態にあるか否かを容易に把握することができるため、遊技者は第一の報知にしたがって適切な操作を行うことができる上に、多彩な態様で報知を行うことで、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。また、第一の報知を実行可能な第一の報知手段と第二の報知を実行可能な第二の報知手段を備えるため、制御負担を分散させることで各々の制御手段の制御負担を軽減することができ、安定した遊技制御ができる場合がある。
また、前記第二の報知は、第三の条件の成立があった場合に、少なくとも報知するように構成されたものであり、前記第三の条件は、第一の遊技状態である場合に、成立する場合がある条件であってもよい。
また、前記第二の報知は、第二の遊技状態(例えば、非電サポ状態)の場合に、報知しないように構成されたものであり、前記第二の遊技状態は、前記第一の遊技状態とは有利度が少なくとも異なる状態であってもよい。
また、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段と、第一の制御を少なくとも実行可能な発射制御手段と、第一の報知を少なくとも実行可能な第一の報知手段と、第二の報知を少なくとも実行可能な第二の報知手段と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御は、前記発射手段から発射される遊技球の発射強度を調整する制御を少なくとも含むものであり、前記発射制御手段は、複数の状態に少なくとも移行可能なものであり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第一の状態であり、前記第一の状態は、前記発射強度に関する状態であり、前記第一の状態は、第一の条件の成立があった場合に、少なくとも移行可能な状態であり、前記第一の条件は、第一の操作手段が操作されている場合に、成立する場合がある条件であり、前記第一の報知は、第二の条件の成立があった場合に、少なくとも実行可能なものであり、前記第二の条件は、第一の遊技状態である場合に、成立する場合がある条件であり、前記第二の報知は、前記第一の操作手段に関する報知を少なくとも含むものであり、前記第二の報知の実行開始タイミングは、前記第一の報知の実行開始タイミングと異なるものである、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、第一の報知を少なくとも実行可能な第一の報知手段(例えば、装飾図柄表装置208)と、を備えた遊技台であって、前記発射手段は、複数の状態に少なくとも移行可能なものであり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第一の状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)であり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第二の状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)であり、前記第一の状態は、遊技球を少なくとも発射可能な状態であり、前記第二の状態は、遊技球を少なくとも発射可能な状態であり、前記第二の状態は、前記第一の状態とは異なる状態であり、第一の遊技状態と第二の遊技状態(例えば、通常状態と当り状態、電サポ状態と非電サポ状態)では、前記第一の報知(例えば、図115(b)に示す右打ち中止報知(「左打ちに戻してください」という文字表示と、複数の左向き矢印を左方向に移動させるアニメーション表示)や、ターボボタン押下中報知、ターボボタン操作を促す報知、ターボボタン操作を解除する旨の報知、ターボボタンに関するチュートリアル報知、ターボボタンのモニタ信号、前記第二の状態に関する報知など)の行われやすさが異なる、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の報知によって発射手段が第二の状態にあるか否かを容易に把握することができるため、遊技者は第一の報知にしたがって適切な操作を行うことができる上に、多彩な態様で報知を行うことで、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。発射手段に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。また、第一の遊技状態の場合に第一の報知を行うため、遊技者は第一の報知を通して遊技状態を把握することが可能で、遊技状態に適した操作を行うことができる場合がある。
また、図柄変動表示を少なくとも実行可能な表示手段を備え、前記第一の条件(第一の遊技状態、かつ、図柄変動表示の非実行中、または、図柄変動表示の非実行中など)は、前記図柄変動表示が実行されていない場合に、成立する場合がある(図柄変動表示が実行されている場合にも成立する場合がある)条件であってもよい。また、「報知の開始」は、図柄変動表示の非実行中でもよいし、図柄変動表示の実行中でもよい。
また、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段と、第一の制御を少なくとも実行可能な発射制御手段と、第一の報知を少なくとも実行可能な報知手段と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御は、前記発射手段から発射される遊技球の発射強度を調整する制御を少なくとも含むものであり、前記発射制御手段は、複数の状態に少なくとも移行可能なものであり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第一の状態であり、前記第一の状態は、前記発射強度に関する状態であり、前記第一の状態は、第一の条件の成立があった場合に、少なくとも移行可能な状態であり、前記第一の条件は、第一の操作手段が操作されている場合に、成立する場合がある条件であり、前記第一の報知は、前記第一の操作手段に関する報知を少なくとも含むものであり、前記第一の報知は、第二の条件の成立があった場合に、少なくとも実行可能なものであり、前記第二の条件は、第一の遊技状態である場合に、成立する場合がある条件である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段(例えば、発射装置844)と、第一の報知を少なくとも実行可能な報知手段(例えば、装飾図柄表装置208)と、を備えた遊技台であって、前記発射手段は、複数の状態に少なくとも移行可能なものであり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第一の状態(例えば、第一の発射特性(通常発射)による制御状態)であり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第二の状態(例えば、第二の発射特性(ターボ発射)による制御状態)であり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第三の状態(例えば、発射停止レバー804eが押下操作されている状態、遊技者がダイヤル806に触れていない状態、制御部間の通信エラーが発生している状態など)であり、前記第一の状態は、遊技球を少なくとも発射可能な状態であり、前記第二の状態は、遊技球を少なくとも発射可能な状態であり、前記第三の状態は、遊技球を少なくとも発射不能な状態であり、前記第二の状態は、前記第一の状態とは異なる状態であり、前記第三の状態であっても、前記第一の報知(例えば、図115(b)に示す右打ち中止報知(「左打ちに戻してください」という文字表示と、複数の左向き矢印を左方向に移動させるアニメーション表示)や、ターボボタン押下中報知、ターボボタン操作を促す報知、ターボボタン操作を解除する旨の報知、ターボボタンに関するチュートリアル報知、ターボボタンのモニタ信号、前記第二の状態に関する報知など)を少なくとも報知可能に構成されたものである、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の報知によって発射手段が第二の状態にあるか否かを容易に把握することができるため、遊技者は第一の報知にしたがって適切な操作を行うことができる上に、多彩な態様で報知を行うことで、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。発射手段に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。また、第三の状態でも第一の報知を行うため、遊技者は第一の報知を通して発射不能な状態であるか否かを把握することが可能で、遊技状態に適した操作を行うことができる場合がある。
また、遊技球を少なくとも発射可能な発射手段と、第一の制御を少なくとも実行可能な発射制御手段と、第一の報知を少なくとも実行可能な報知手段と、を備えた遊技台であって、前記第一の制御は、前記発射手段から発射される遊技球の発射強度を調整する制御を少なくとも含むものであり、前記発射制御手段は、複数の状態に少なくとも移行可能なものであり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第一の状態であり、前記複数の状態のうちの少なくとも一つは、第二の状態であり、前記第一の状態は、前記発射強度に関する状態であり、前記第二の状態は、前記発射手段に遊技球の発射をさせない状態であり、前記第一の状態は、第一の条件の成立があった場合に、少なくとも移行可能な状態であり、前記第一の条件は、第一の操作手段が操作されている場合に、成立する場合がある条件であり、前記第一の報知は、前記第一の操作手段に関する報知を少なくとも含むものであり、前記第一の報知は、第二の条件の成立があった場合に、少なくとも実行可能なものであり、前記第二の条件は、前記発射制御手段が前記第一の状態であっても、成立する場合がある条件であり、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
なお、本発明に係る遊技台の構成は、上記実施形態に係るパチンコ機100の構成に限定されるものではなく、パチンコ機100の構成に代えて(または加えて)以下に説明する変形例を適用してもよい。
<変形例/受信コマンド処理>
図142は、受信コマンド処理の変形例を示すフローチャートである。この受信コマンド処理では、まずステップS601において、払出制御部用マイクロコンピュータ770の受信データレジスタを参照し、主制御部400からコマンドの受信の有無を判定する。受信したコマンドがある場合は、ステップS602に進み、そうでない場合は、処理を終了する。
ステップS602では、主制御部300からの主制御通信確認コマンドの受信の有無を判定する。主制御通信確認コマンドを受信している場合には、ステップS604に進み、そうでない場合はステップS603に進む。ステップS603では、賞球コマンド受付許可フラグがオンであるか否かを確認する。オンの場合は、ステップS604に進み、そうでない場合は処理を終了する。ステップS604では、受信コマンドをRAM708のバッファ(第二の領域708Bに設けられた受信コマンドバッファエリア)に格納する。
実施例Bでは、主制御通信確認コマンド以外のコマンドについては、賞球コマンド受付許可フラグがオンであれば、バッファ(第二の領域708Bに設けられた受信コマンドバッファエリア)に格納する。より詳細には、払出制御部用マイクロコンピュータ770のシリアル通信関連レジスタである受信データレジスタ774のデータを、CUPコアレジスタ720の例えば、Aレジスタ722等に格納し、その後、第二の領域708Bに設けられた受信コマンドバッファエリアに格納する。あるいは、払出制御部用マイクロコンピュータ770の受信データレジスタ774のデータを直接、受信コマンドバッファエリアに格納する。
つまりこの場合も、本来受け付けるべきでないコマンド(不正なコマンド)は、払出制御部メイン処理のコマンド解析処理(ステップS309)において、排除する。なお、ステップS1603の判定処理の前に、受信したコマンドが賞球コマンドであるか否か、を判定する処理を行ってもよい。これにより、本来受信すべきでないコマンド(例えば、主制御通信確認コマンドや賞球コマンド以外のコマンド)を受信した場合に、当該判定処理で排除することができる。
<変形例/コマンド解析処理>
図143は、コマンド解析処理の変形例を示すフローチャートである。このコマンド解析処理のステップS801では、RAM708の受信コマンドバッファエリアに格納されている受信コマンドを取得する。ステップS802では、取得した受信コマンドを解析する処理を行う。
ステップS803では、主制御部300からの主制御通信確認コマンドを受信しているか否かを判定する。この主制御通信確認コマンドは、主制御部300のシリアルコマンド送信処理によって払出制御部600に送信されるものである。主制御通信確認コマンドを受信している場合は、ステップS805に進み、そうでない場合はステップS804に進む。
ステップS804では、受信コマンドが賞球コマンドであるか否かを判定する。受信コマンドが賞球コマンドである場合は、ステップS806に進み、そうでない場合は、処理を終了する。ステップS805では、主制御部通信確認コマンド受信時処理を行い、ステップS806では、次に説明する賞球コマンド受信時処理を行う。
図144は、上記図143に示すコマンド解析処理における賞球コマンド受信時処理(ステップS806)の流れを示すフローチャートである。この賞球コマンド受信時処理のステップS1201では、払出制御部割込み処理を起動するタイマ割込みを含むすべての割込みを禁止する。
次のステップS1202では、賞球コマンド受付許可フラグがオンであるか否かを判定する。賞球コマンド受付許可フラグがオンの場合は、ステップS1203に進み、そうでない場合はステップS1204に進む。本ステップにおいて、賞球コマンド受付許可フラグがオフの場合、受信コマンドは無視される。つまり、払出制御部のメイン処理のコマンド解析処理(ステップS309)において、不正なコマンドを排除している。
次のステップS1203では、解析データに基づいて賞球数を次賞球数エリアに加算する。次のステップS1204では、払出制御部割込み処理を起動するタイマ割込みを含むすべての割込みを許可して、処理を終了する。
<変形例/送信コマンド処理>
図145は、送信コマンド処理の変形例を示すフローチャートである。この送信コマンド処理のステップS1501では、通信確認コマンド受信フラグがオンかオフかを判定し、オンの場合にはステップS1504〜S1507の処理を実行し、オフの場合にはステップS1502に進む。ステップS1504では、RAM708に記憶している1バイト長の送信コマンド出力要求情報のBit0に1を設定することで、払出制御通信確認コマンド(10H)の送信要求を設定する。
また、ステップS1505では、その他のコマンドの送信要求を設定する。払出制御部600から主制御部300に送信するその他のコマンドとして例えば、賞球信号出力要求コマンド(20H)、エラー1コマンド(30H、31H、32H、34H、38H)、エラー2コマンド(40H、41H、42H、44H、48H)、払出表示LED報知コマンド(50H、51H)などがある。
賞球信号出力要求コマンド(20H)を送信する場合には、送信コマンド出力要求情報のBit1に1を設定することで、賞球信号出力要求コマンド(20H)の送信要求を設定し、エラー1コマンド(30H、31H、32H、34H、38H)を送信する場合には、送信コマンド出力要求情報のBit2に1を設定することで、エラー1コマンド(30H、31H、32H、34H、38H)の送信要求を設定する。
また、エラー2コマンド(40H、41H、42H、44H、48H)を送信する場合には、送信コマンド出力要求情報のBit3に1を設定することで、エラー2コマンド(40H、41H、42H、44H、48H)の送信要求を設定し、払出表示LED報知コマンド(50H、51H)を送信する場合には、送信コマンド出力要求情報のBit4に1を設定することで、払出表示LED報知コマンド(50H、51H)の送信要求を設定する。
また、ステップS1506では、その他のコマンドの出力情報を設定する。ここでは、エラー情報としてエラー解除状態または賞球払出動作終了を通知する場合には、RAMに設けた1バイト長の出力情報のBit0に0を設定し、払出個数スイッチエラーの発生、下受け皿満タンエラーの発生、または賞球払出動作中を通知する場合には、出力情報のBit0に1を設定する。また、不正払出エラーまたは払出装置エラーの発生を通知する場合には、出力情報のBit1に1を設定し、払出超過エラーまたは主制御通信エラーの発生を通知する場合には、出力情報のBit2に1を設定し、扉開放エラーまたはCRユニット未接続エラーの発生を通知する場合には、出力情報のBit3に1を設定する。
ステップS1502では、主制御通信エラーフラグがオンかオフかを判定し、オンの場合にはステップS1503の処理を実行し、オフの場合にはステップS1508に進む。ステップS1503では、送信データレジスタに主制御通信エラーコマンドに対応する数値をセットすることで、シリアル通信線612を介して主制御部300に主制御通信エラーコマンドを送信した後にステップS1508に進む。ステップS1507では、賞球コマンド受付許可フラグをオンに設定した後、ステップS1508に進む。
ステップS1508では、賞球信号コマンド送信要求設定条件が成立したか否かを判定し、成立した場合にはステップS1509に進み、成立していない場合にはステップS1510に進む。ステップS1509では、賞球信号コマンドの送信要求を設定した後にステップS1510に進む。ステップS1510では、RAM708に記憶している送信コマンド設定カウンタに5を設定した後に、ステップS1511に進む。
ステップS1511では、送信コマンド設定処理実行条件が成立したか否かを判定し、成立した場合にはステップS1512に進み、成立していない場合にはステップS1513に進む。ステップS1512では、送信コマンド設定処理を行う。この送信コマンド設定処理では、ステップS1505で設定した送信コマンド出力要求情報の最下位Bit(Bit0)を参照し、1が設定されている場合には、送信データレジスタに通信確認コマンドに対応する数値(この例では、10H)をセットすることで、シリアル通信線612を介して主制御部300に通信確認コマンドを送信する。
続いて、送信コマンド出力要求情報を右方向に1Bitシフトした後に最下位Bit(Bit0)を参照し、1が設定されている場合には、ステップS1506で設定した出力情報と、エラー1コマンドに対応する数値(この例では、30H)を合成し、送信データレジスタに合成後の数値(この例では、30H、31H、32H、34H、38Hのいずれか)をセットすることで、シリアル通信線612を介して主制御部300にエラー1コマンドを送信する。
続いて、送信コマンド出力要求情報を右方向に1Bitシフトした後に最下位Bit(Bit0)を参照し、1が設定されている場合には、ステップS1506で設定した出力情報と、エラー2コマンドに対応する数値(この例では、40H)を合成し、送信データレジスタに合成後の数値(この例では、40H、41H、42H、44H、48Hのいずれか)をセットすることで、シリアル通信線612を介して主制御部300にエラー2コマンドを送信する。
続いて、送信コマンド出力要求情報を右方向に1Bitシフトした後に最下位Bit(Bit0)を参照し、1が設定されている場合には、ステップS1506で設定した出力情報と、払出表示LEDに対応する数値(この例では、50H)を合成し、送信データレジスタに合成後の数値(この例では、50H、51Hのいずれか)をセットすることで、シリアル通信線612を介して主制御部300に払出表示LED報知コマンドを送信する。
ステップS1513では、送信コマンド設定カウンタから1を減算した後に、ステップS1514に進む。ステップS1514では、送信コマンド設定カウンタが0であるか否かを判定し、0の場合には処理を終了し、0以外の場合にはステップS1511に戻ってコマンドの送信処理を継続する。
<変形例/主制御通信確認コマンド受信時処理>
図146は、主制御通信確認コマンド受信時処理の変形例を示すフローチャートである。この主制御通信確認コマンド受信時処理のステップS1601では、受信した主制御通信確認コマンドが、払出制御部600の起動後に最初に受信した主制御通信確認コマンドであるか否かを判定し、該当する場合にはステップS1602に進み、該当しない場合にはステップS1604に進む。ステップS1602では、RAM708に設けた主制御通信確認コマンド受信済みフラグをオンに設定した後に、ステップS1603に進んで上述の起動処理を実行する。
ステップS1604では、主制御通信監視タイマに初期値(この例では、500)を設定し、次のステップS1605では、主制御通信エラーフラグをオフに設定する。次のステップS1606では、賞球コマンド受付許可フラグをオンに設定し、次のステップS1607では、通信確認コマンド受信フラグをオンに設定した後に処理を終了する。
<変形例/送信コマンド処理>
図147は、送信コマンド処理の変形例を示すフローチャートである。この送信コマンド処理のステップS1701では、通信確認コマンド受信フラグがオンかオフかを判定し、オンの場合にはステップS1702〜S1704の処理を実行し、オフの場合にはステップS1705に進む。ステップS1702では、送信データレジスタに通信確認コマンドに対応する数値をセットすることで、シリアル通信線612を介して主制御部300に通信確認コマンドを送信する。
ステップS1703では、通信確認コマンド受信フラグをオフに設定し、次のステップS1704では、他のエラーコマンドセット処理を行った後にステップS1705に進む。ステップS1704で実行する他のエラーコマンドセット処理としては、例えば、通信確認コマンドと、主制御通信エラーコマンド以外の第二のコマンド(例えば、払出しエラーの発生を知らせるためのコマンド)の両方を送信する必要があるかどうかを判定し、必要がある場合に、通信確認コマンドに続けて第二のコマンドを送信する処理などが該当する。
ステップS1705では、主制御通信エラーフラグが1であるか否か(オンかオフか)を判定し、オン(1)の場合にはステップS1706の処理を実行し、オフの場合にはステップS1708に進む。ステップS1706では、送信データレジスタに主制御通信エラーコマンドに対応する数値をセットすることで、シリアル通信線612を介して主制御部300に主制御通信エラーコマンドを送信する。
次のステップS1707では、賞球コマンド受付許可フラグにオフを設定し、次のステップS1708ではその他送信コマンド処理を実行して処理を終了する。
<パチンコ機100の表示制御>
次に、図148および図149を用いて、本実施形態に係るパチンコ機100の表示制御について説明する。なお、図148は、パチンコ機100の表示制御を説明するための概念図であり、図149は、「打ち方に関する表示」の具体例を示した図である。
パチンコ機100には、装飾図柄表示装置208に表示可能な表示として、図148(a)に示す「第一の種類の打ち方に関する表示」と、図148(b)に示す「第二の種類の打ち方に関する表示」と、がある。また、同図(a)に示す「第一の種類の打ち方に関する表示」には、さらに、同図(e)に示す「第一の打ち方に関する表示」と、図示しない「第二の打ち方に関する表示」があり、同図(b)に示す「第二の種類の打ち方に関する表示」には、さらに、図示しない「第一の打ち方に関する表示」と、同図(f)に示す「第二の打ち方に関する表示」があるとする。
ここで、「第一の種類の打ち方に関する表示」の一例としては、「遊技球の打ち方に関する表示」が挙げられ、「第一の打ち方に関する表示」の一例としては、「右打ちに関する表示」、(例えば、図149(a)〜(c)に示す、3種類の右打ち報知)が挙げられ、「第二の打ち方に関する表示」の一例としては、「左打ちに関する表示」(例えば、図149(d)、(e)に示す、2種類の左打ち報知)が挙げられる。
<パチンコ機100の表示制御/右打ち報知、左打ち報知>
また、図149(a)〜(c)に示す、3種類の右打ち報知の各々は、表示内容や表示領域の位置・大きさが異なっており、また、表示開始条件が成立してから表示が開始されるまでの時間や、表示終了条件が成立してから表示が終了するまで時間が異なっている。また、図149(c)に示す「右打ちしてください」という右打ち報知は、遊技者に対して警告を行うための警告表示に分類されるもので、他の表示態様とは種類が異なっている。なお、大当り中の右打ち報知では、同図(a)、(b)、(c)の報知を、この順番で段階的に行ってもよい。
また、図149(d)、(e)に示す、2種類の左打ち報知の各々は、表示内容や表示領域の位置・大きさが異なっており、また、表示開始条件が成立してから表示が開始されるまでの時間や、表示終了条件が成立してから表示が終了するまで時間が異なっている。また、図149(e)に示す「左打ちしてください」という左打ち報知は、遊技者に対して警告を行うための警告表示に分類されるもので、他の表示態様とは種類が異なっている。
<パチンコ機100の表示制御/ターボボタン報知>
また、「第二の種類の打ち方に関する表示」の一例としては、「右打ちに関する表示」が挙げられ、「第一の打ち方に関する表示」の一例としては、「発射ハンドル134による右打ちに関する表示」(例えば、「ハンドルを右に回せ」という文字表示など)が挙げられ、「第二の打ち方に関する表示」の一例としては、「ターボボタン804gによる右打ちに関する表示」(例えば、図149(f)〜(i)に示す、4種類のターボボタン804gに関するターボボタン報知)が挙げられる。
また、図149(f)〜(i)に示す、4種類のターボボタン報知の各々は、表示内容や表示領域の位置・大きさが異なっており、また、表示開始条件が成立してから表示が開始されるまでの時間や、表示終了条件が成立してから表示が終了するまで時間が異なっている。また、図149(i)に示す「ターボボタン操作の禁止状態です」というターボボタン報知は、遊技者に対して警告を行うための警告表示に分類されるもので、他の表示態様とは種類が異なっている。
本例では、図148(c)に示すように、「第一の種類の打ち方に関する表示」と「第二の種類の打ち方に関する表示」は、装飾図柄表示装置208の表示領域に同時に表示可能であり、図148(d)に示すように、「第一の種類の打ち方に関する表示」と「第二の種類の打ち方に関する表示」との間の表示領域には、他の表示が表示可能である。
一方、図148(e)に示すように、「第一の種類の打ち方に関する表示」のうちの「第一の打ち方に関する表示」と「第二の打ち方に関する表示」は、いずれか一方のみが排他的に表示可能であり、図148(f)に示すように、「第二の種類の打ち方に関する表示」のうちの「第一の打ち方に関する表示」と「第二の打ち方に関する表示」も、いずれか一方のみが排他的に表示可能である。
また、図148(g)に示す例では、「第二の種類の打ち方に関する表示」のうちの「第二の打ち方に関する表示」が、「第一の種類の打ち方に関する表示」のうちの「第一の打ち方に関する表示」の少なくとも一部を覆って、「第一の種類の打ち方に関する表示」のうちの「第一の打ち方に関する表示」の少なくとも一部の表示を視認不能(または視認困難)としている(少なくとも視認性が変化している。その結果、逆に視認し易くなってもよい)。
また、図148(h)に示す例では、「第二の種類の打ち方に関する表示」のうちの「第二の打ち方に関する表示」の全体が、「第一の種類の打ち方に関する表示」のうちの「第一の打ち方に関する表示」の表示領域内に収まることで、「第一の種類の打ち方に関する表示」のうちの「第一の打ち方に関する表示」の大部分の表示を視認不能(または視認困難)にしている(少なくとも視認性が変化している。その結果、逆に視認し易くなってもよい)。
図148(j)に示すタイムチャートは、状態の変化を模式的に示した図であり、同図のt1に示すタイミングで「第一の状態」であったものが、同図のt2に示すタイミングで「第一の状態」から「第二の状態」に変化し、この「第二の状態」が同図t3に示すタイミング以降も維持されていることを表している。
ここで、「第一の状態」と「第二の状態」の組合せの一例としては、例えば、「通常状態」と「大当り遊技」、「特図の停止表示」と「特図の変動表示」、「電サポ状態」と「非電サポ状態」、「確変状態」と「非確変状態」、「点灯状態」と「消灯状態」、「ターボ状態」と「非ターボ状態」などが挙げられる。
上述の「第一の種類の打ち方に関する表示」や「第二の種類の打ち方に関する表示」の表示期間は、図148(i)のt1に示すタイミングからt3に示すタイミングまでの期間でもよいし、図148(i)のt1に示すタイミングからt2に示すタイミングまでの期間でもよいし、図148(i)のt2に示すタイミングからt3に示すタイミングまでの期間でもよい。また、図148(i)のt1に示すタイミングからt2に示すタイミングまでの期間は第一の表示態様で表示し、その後のt2に示すタイミングからt3に示すタイミングまでの期間は第一の表示態様とは異なる第二の表示態様で表示してもよい。
なお、「第一の種類の打ち方に関する表示」と「第二の種類の打ち方に関する表示」の分類は本例に限らず、「第一の種類の打ち方に関する表示」が警告表示(例えば、図149(c)、(e)、(i)など)で「第二の種類の打ち方に関する表示」が警告表示以外の表示という分け方でもよいし、「第一の種類の打ち方に関する表示」が第一の段階(例えば時系列的に表示を切り替える構成における最初に表示されるもの)における表示(例えば、図149(a)、(d)、(f)など)で「第二の種類の打ち方に関する表示」が第二の段階(例えば、第一の段階の後や異なるタイミングで表示されるもの)における表示(例えば、図149(b)、(e)など)という分け方にするなど、図149における「第一の種類の打ち方に関する表示」、「第二の種類の打ち方に関する表示」、「第一の打ち方に関する表示」、「第二の打ち方に関する表示」と図150における各表示態様は適宜組み合わせ可能である。
<右打ち報知の一例>
次に、図150を用いて、上述の右打ち報知の一例について説明する。なお、図150は、大当り遊技中の右打ち報知を時系列で示した図である。なお、符号(a)〜(i)に示す各表示は、同図(a)に示す特図変動表示から同図(i)に示す大当り中演出までの期間で行う表示の一部を抜き出して示したものであり、各表示間の時間間隔は必ずしも一定でなくてもよい。
同図(a)に示すタイミングでは、特図の変動表示と装飾図柄の変動表示を行い、続く同図(b)に示すタイミングでは、特図の停止表示を行う一方で、大当りに対応する装飾図柄組合せ(装飾7−装飾7−装飾7)を用いた揺れ変動表示を行っている。また、続く同図(c)に示すタイミングでは、大当りに対応する装飾図柄組合せ(装飾7−装飾7−装飾7)で停止表示を行い、続く同図(d)に示すタイミングでは、遊技状態を通常遊技から特別遊技状態に移行するとともに、ラウンドランプ223(この例では、16R)と、右打ち表示灯224を点灯させている。
また、続く同図(e)に示すタイミングでは、装飾図柄表示装置208を用いて大当り報知(本例では、「大当り」の文字表示)と第一の右打ち報知(本例では、上記図149(a)に示す右打ち報知)を行い、続く同図(f)に示すタイミングでは、ターボボタン報知(本例では、上記図149(g)に示すターボボタン報知)を行っている。
また、続く同図(g)に示すタイミングでは、第一の右打ち報知に代えて、第二の右打ち報知(本例では、上記図149(b)に示す右打ち報知)を行い、続く同図(h)に示すタイミングでは、可変入賞口(アタッカ)235の開放を行い、続く同図(i)に示すタイミングでは、大当り中演出と第一の右打ち報知を行っている。
同図(j)に示すように、本例では、同図(d)に示すタイミングで遊技状態を通常状態から特別遊技状態に移行した後に、同図(e)に示すタイミングで第一の右打ち報知(第一の種類の打ち方に関する表示のうちの第一の打ち方に関する表示)を行い、同図(f)に示すタイミングでターボボタン報知(第二の種類の打ち方に関する表示)を行い、同図(g)に示すタイミングで第二の右打ち報知(第一の種類の打ち方に関する表示のうちの第二の打ち方に関する表示)を行い、同図(h)に示すタイミングで可変入賞口(アタッカ)235の開放を行い、同図(i)に示すタイミングで第一の右打ち報知(第一の種類の打ち方に関する表示のうちの第一の打ち方に関する表示)を行っている。
なお、各表示の実行順序(同図(e)、(f)、(g)、(i))は本例に限らない。例えば、同図(f)の後に同図(e)が表示されてもよいし、同図(g)の後に同図(e)(f)が同時に表示されてもよい。なお、各動作状態と各表示の実行タイミングや実行順序についても同様である。また、実行順序等は1種類のみ有してもよいし、2種類以上有していてもよい。例えば、大当りの種類に応じて少なくとも一部の実行順序が異なるように構成してもよい。
<ターボボタン報知の遅延処理>
次に、図151および図152を用いて、ターボボタン報知の遅延処理について説明する。図151(a)は、電サポ中にターボボタンの押下操作が行われた場合のターボボタン報知を時系列で示した図であり、同図(b)は、非電サポ中にターボボタンの押下操作が行われた場合のターボボタン報知を時系列で示した図である。また、図152は、第1副制御基板160に入力される発射関連信号と、当該発射関連信号の基ととなる入力信号の一例を示した図である。
本例の遊技台は、発射関連信号(図152の出力信号に示す、発射強度状態信号、タッチスイッチ信号、ソレノイド信号)を遅延回路を通して第1副制御部160に入力する第一の経路と、発射関連信号を遅延回路を迂回させて第1副制御部160に入力する第二の経路と、を備えている。そして、同図(a)に示す電サポ中は、ターボボタン804gの押下操作に基づく発射強度切替スイッチ信号を第二の経路で第1副制御部160に入力することで、ターボボタン804gの押下操作を検出してから、発射強度切替スイッチ信号に基づいてターボボタン報知(本例では、「ターボボタン押下中」の文字表示)を行うまでの時間をTaとしている。
一方、同図(b)に示す非電サポ中は、ターボボタン804gの押下操作に基づく発射強度切替スイッチ信号を第一の経路で第1副制御部160に入力することで、ターボボタン804gの押下操作を検出してから、発射強度切替スイッチ信号に基づいてターボボタン報知(本例では、「ターボボタン操作の禁止状態です」の文字表示)を行うまでの時間を、Taよりも遅延させてTbとしている。
なお、本例では、第1副制御基板160に発射関連信号をダイレクトに入力する例を示したが、上述のとおり、発射制御基板174、払出制御基板170、主制御基板156ななどの他の制御部や基板などを介してもよい。また、発射関連信号は、発射強度状態信号、タッチスイッチ信号、およびソレノイド信号のうちの一つまたは複数でもよい。
また、発射強度状態信号や発射強度切替えスイッチ信号(一方でもよいし、両方でもよい)に関する情報(信号そのもの、状態を示すコマンド等)を払出制御基板は入力するが、主制御基板やサブ制御基板は入力しない構成、払出制御基板および主制御基板は入力するがサブ制御基板は入力しない構成等を採った場合であっても、各例における発射に関する報知を行う遊技台については本願の適用範囲内である。
また、図152(a)に示す状態は、通常状態であり、同図(b)に示す状態は、同図(a)に示す通常状態においてターボボタン804gの押下操作が行われた状態であり、同図(c)に示す状態は、発射ハンドル134の操作中、かつ、発射許可信号がオフの状態である。また、同図(d)は、同図(c)の状態に加えてターボボタン804gの押下操作が行われた状態であり、同図(e)に示す状態は、ターボボタン804gだけの押下操作が行われた状態であり、同図(f)は、発射停止レバーの押下操作が行われた状態である。
<遊技球発射不能状態におけるターボボタン報知>
次に、図153を用いて、遊技球発射不能状態におけるターボボタン報知について説明する。なお、図153は、磁気エラー検出中にターボボタンの押下操作が行われた場合のターボボタン報知を時系列で示した図である。
本例では、遊技中に特定のエラー(遊技球の発射を禁止するエラー。例えば、磁気エラー)が発生した場合に、発射装置844による球の発射を禁止するとともに、装飾図柄表示装置208を用いてエラー報知を行うように構成している。なお、特定のエラーが発生した場合には、遊技球の発射が禁止されることに加えて、主制御部タイマ割込処理の一部の処理が制限され、電源の入れ直しやRAMクリアなどの操作を行わない限り、特定のエラーから通常の遊技状態に復帰できないように構成している。
しかしながら、本例では、このような特定のエラー発生中でも、ターボボタン804gの押下操作を受け付けることが可能である上に、当該押下操作に基づいてターボボタン報知(本例では、ターボボタン操作の禁止状態です」の文字表示)を行うことを可能としている。なお、特定のエラーは、磁気エラーに限定されず、例えば、CRユニット未接続エラー、主制御通信エラー、ソレノイド信号がオフになる状態(発射停止レバーを押下している状態やタッチスイッチがオフの状態)などのエラーでもよい。また、特定のエラーの検出は、主制御部300に限定されず、他の制御部で行ってもよい。
なお、何からのエラー中におけるターボボタン操作に係る表示は、非エラー時と比較して視認性が変化していたり、変化していなくてもよい。変化している場合、エラー表示とターボボタン操作に係る表示のうちの少なくとも一方が視認困難(不能)となってもよい。この場合、一方の表示が他方の表示の視認性を変化させるものであってもよいし、一方の表示に関連するもの(例えばLED)によって視認性が変化するものであってもよい。
<ターボボタンの他の応用例>
次に、図154を用いて、ターボボタン804gの他の応用例について説明する。なお、図154は、ターボボタン804gの応用例を説明するための図である。
同図(a)、(c)に示す状態は、遊技台に電源が投入される前の状態を示しており、装飾図柄表示装置208の表示領域には何も画像が表示されていない状態である。この状態から、遊技台に電源が投入されると、第一の初期動作として、例えば、装飾図柄表示装置208の初期設定(例えば、VRAMに演出データを展開する処理、役物の動作確認処理、音を出力したりLEDを点灯させる処理、チャンスボタン136を動作させる処理など)を行う。また、この第一の初期動作中は、同図(b)、(d)に示すように、装飾図柄表示装置208を用いて第一の初期動作中であることを示唆する報知(本例では、ロード中(第一の初期動作))の文字表示)を行う。
また、本例では、第一の初期動作の終了後、遊技者や遊技店員が操作可能な位置に設けられた操作手段(本例では、ターボボタン804g、またはチャンスボタン160)が操作された場合に、第二の初期動作を行うように構成している。なお、操作手段が操作された場合に第二の初期動作を行う例を示したが、例えば、他の条件が成立している場合(例えば、前面枠扉106が開放中の場合)であって、操作手段が操作された場合に第二の初期動作を行うように構成してもよい。
<ターボボタン報知中の電断・復電>
次に、図155を用いて、ターボボタン報知中の電断・復電について説明する。なお、図155は、ターボボタン報知中の電断・復電を説明するための図である。
本例は、同図(a)に示す大当り中にターボボタン804gの押下操作が行われ、同図(b)に示すターボボタン報知(本例では、「ターボ作動中!!」の文字表示)が行われている時に電断・復電が行われた例を示している。
復電後、装飾図柄表示装置208を用いて初期画面を表示させるが、本例では、復電前にターボボタン報知を行っていたことに基づいて、復電後の初期画面の一部に、右打ち報知(本例では、「右打ちしてください→」の文字表示)を表示している。なお、この右打ち報知は、ターボボタン804gの押下操作を受け付けた場合でも、同図(d)に示すように、表示を維持するように構成している。
<各種表示の実行タイミング>
図156は、各種表示の実行タイミングの一例を示した図である。右打ち表示(右打ち報知)は、同図の一番右側の列に示す各種タイミング(例えば、小当り開始時など)で開始することができる。また、ターボ押せ表示は、同図の一番右側の列と右から二番目の列に示す各種タイミングで開始することができる。また、左打ち表示(左打ち報知)は、同図の一番右側の列と左から二番目の列に示す各種タイミング(例えば、小当り終了後など)で開始することができる。また、ターボ離せ表示は、同図の一番右側の列と一番左の列に示す各種タイミング(例えば、非電サポ時のターボ操作)で開始することができる。
なお、本例の実行タイミングはあくまで例示であり、例えば、本実施形態や後述する実施形態におけるあらゆる表示のタイミング(例えば、後述する導光板による演出開始タイミング、ブラックアウト演出終了後のタイミング)や動作のタイミング(可動物の動作開始タイミング、サブ液晶の移動開始タイミングなどの外部的なものの他、内部的なタイミング(例えば変動パターンテーブルの移行タイミング))などのタイミングを含めてもよいし、含めなくてもよい。また、R数の決定やアタッカの開放を開始するための所定のゲートへの遊技球の通過タイミングなど、遊技台の制御状態を変化させる条件のうちの一つである所定の検知(ゲート等の所定領域への遊技球の進入検知)のタイミングなども含めてもよい。
また、後述するが、本実施形態におけるターボボタンに関する表示(操作前に表示されるもの、操作中や操作後に表示されるもののうちの少なくとも一つの表示)は、他のオブジェクト(表示や役物などの遊技台を構成するものであればよい)によって視認性が変化してもしなくてもよく、また、他のオブジェクトの視認性を変化させたりさせなかったりしてもよい。また、間接的なものも含めてもよい。例えば、ターボボタン操作に基づいて画像が表示されるとともに、後述する導光板にエフェクトが表示される構成における、導光板のエフェクトによって他のオブジェクトの視認性を変化させてもよい。また、間接的なものと直接的なもののうちの少なくとも一つで視認性を変化させればよい(両方も含む)。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態2に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
<<実施形態2>>
<全体構成>
まず、図157を用いて、本発明の実施形態2に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する前面枠扉開放センサ109を備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で、且つ発射装置へと遊技球を案内する扉側球通路ユニットが設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
<背面>
図158は、図157のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図159は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、遊技領域124の右下には、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。なお、装飾図柄表示装置208は、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
また、装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208c、演出表示領域208d、特図1第4図柄表示領域208e、および特図2第4図柄表示領域208fを有して構成されている。左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。また、特図1第4図柄表示領域208eは(後述する)特図1変動遊技の当否結果を表示し、特図2第4図柄表示領域208fは(後述する)特図2変動遊技の当否結果を表示する領域であり、例えば、特図変動遊技中(特図の変動中)は「−」を点滅表示させ、特図変動遊技の当否結果が当選の場合には「○」を表示させ、特図変動遊技の当否結果がはずれの場合には「×」を表示させる。なお、各表示領域208a〜208fの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の下方には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、第1可変入賞口234と、第2可変入賞口235を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の右側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の右下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第1可変入賞口234と第2可変入賞口235は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の中央部下方と右下にそれぞれ配設している。詳細は後述するが、これらの第1可変入賞口234と第2可変入賞口235は同一構造からなり、開閉自在な扉部材234a、235aを備え、扉部材234a、235aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材234a、235aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。なお、本実施形態では、特図1変動遊技に当選した場合には、第1可変入賞口234の扉部材234aを所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、特図2変動遊技に当選した場合には、第2可変入賞口235の扉部材235aを所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。また、第1可変入賞口234または第2可変入賞口235への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお第1可変入賞口234と第2可変入賞口235に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。演出可動体224は、不図示のモータを備え、当該モータによって装飾図柄表示装置208の前方を上下方向に移動可能に構成されている。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図160を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232a、第1可変入賞口234の扉部材234a、第2可変入賞口235の扉部材235a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図161(a)〜(d)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。同図(a)は特図1の停止図柄態様の一例を示したものであり、同図(b)は特図2の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。
そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図161(a)には、図柄変動停止表示における特図1の停止図柄態様として「特図A」から「特図E」までの5種類が示されており、同図(b)には、図柄変動停止表示における特図2の停止図柄態様として「特図a」から「特図d」までの4種類が示されている。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
特図1の停止図柄態様のうち、「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。
また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
他の特図1の停止図柄態様について説明すると、「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は小当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。「特図E」は、はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
また、特図2の停止図柄態様について説明すると、「特図a」は16R特別大当たり図柄であり、「特図b」は8R特別大当たり図柄であり、「特図c」は8R大当たり図柄であり、「特図d」は、はずれ図柄である。
図161(c)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、「特図B」の15R大当たり、「特図c」の8R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。また、「特図A」の15R特別大当たり、「特図a」の16R特別大当たり、「特図b」の8R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図D」の小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示し、「特図C」の突然確変と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。一方、「特図E」や「特図d」のはずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同図(c)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図161(d)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この同図(d)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部のデータテーブル>
次に、パチンコ機100の主制御部300のROM306が記憶しているデータテーブルについて説明する。
<当否判定用テーブル>
図162(a)は当否判定用高確率状態テーブル(特図1)の一例を示したものであり、同図(b)は当否判定用低確率状態テーブル(特図1)の一例を示したものである。また、同図(c)は当否判定用高確率状態テーブル(特図2)の一例を示したものであり、同図(d)は当否判定用低確率状態テーブル(特図2)の一例を示したものである。
これらの当否判定用テーブルには、特図確変の有無(特図高確率状態または特図低確率状態)と、特図大当り判定用の抽選値データと、特図変動遊技の当否結果が対応付けされて記憶されている。主制御部300の基本回路302は、この当否判定用テーブルと、特図確変の有無と、第1特図始動口230(または第2特図始動口232)に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に取得する特図当選乱数値に基づいて、特図1変動遊技(または特図2変動遊技)の当否結果を決定する大当り判定を行う。
<当否判定用テーブル/特図1変動遊技の大当り判定>
特図1変動遊技の大当り判定では、例えば、特図高確率状態(特図確変あり)で、取得した特図当選乱数値が10001〜12185である場合は、特図1変動遊技の当選(大当り)と判定してRAM308に設けた大当りフラグの格納領域に大当りとなることを示す情報を設定する(以下、大当りフラグの格納領域に大当りの情報を設定することを「大当りフラグをオンに設定する」という)。また、特図高確率状態(特図確変あり)で、取得した特図当選乱数値が12186〜13823である場合は、特図1変動遊技の当選(小当り)と判定してRAM308に設けた小当りフラグの格納領域に小当りとなることを示す情報を設定する(以下、小当りフラグの格納領域に小当りの情報を設定することを「小当りフラグをオンに設定する」という)。また、特図高確率状態(特図確変あり)で、取得した特図当選乱数値が10001〜12185または12186〜13823以外の数値である場合には、特図変動遊技のはずれと判定して上述の大当りフラグと小当りフラグの格納領域に、はずれとなることを示す情報を設定する(以下、大当りフラグの格納領域に、はずれの情報を設定することを「大当りフラグをオフに設定する」といい、小当りフラグの格納領域に、はずれの情報を設定することを「小当りフラグをオフに設定する」という)。
本実施形態では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、特図高確率状態における大当りの抽選値データの数値範囲は10001〜12185(数値範囲の大きさは12185)であるから、特図高確率状態の特図1変動遊技の大当りの当選確率は、約1/30(=12185/65536)であり、特図高確率状態における小当りの抽選値データの数値範囲は12186〜13823(数値範囲の大きさは12185)であるから、特図高確率状態の特図変動遊技の小当りの当選確率は、約1/399(=1638/65536)である。一方、特図低確率状態の特図1変動遊技の大当りの当選確率は、約1/299(=219/65536)であり、特図低確率状態における小当りの抽選値データの数値範囲は10220〜11857(数値範囲の大きさは1638)であるから、特図低確率状態の特図変動遊技の小当りの当選確率は、約1/399(=1638/65536)である。
<当否判定用テーブル/特図2変動遊技の大当り判定>
特図2変動遊技の大当り判定では、例えば、特図高確率状態(特図確変あり)で、取得した特図当選乱数値が10001〜12185である場合は、特図2変動遊技の当選(大当り)と判定して大当りフラグをオンに設定する。なお、特図2変動遊技では小当りには当選しないように構成している。また、特図高確率状態(特図確変あり)で、取得した特図当選乱数値が10001〜12185以外の数値である場合には、特図変動遊技のはずれと判定して大当りフラグおよび小当りフラグをオフに設定する。
本実施形態では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、特図高確率状態における大当りの抽選値データの数値範囲は10001〜12185(数値範囲の大きさは12185)であるから、特図高確率状態の特図2変動遊技の大当りの当選確率は、約1/30(=12185/65536)であり、特図高確率状態の特図1変動遊技の大当りの当選確率と同一に設定されている。一方、特図低確率状態の特図2変動遊技の大当りの当選確率は、約1/299(=219/65536)であり、特図低確率状態の特図1変動遊技の大当りの当選確率と同一に設定されている。
<特図決定用テーブル>
図163(a)は、特図1の停止図柄を決定する際に用いる特図決定用テーブルの一例であり、同図(b)は、特図2の停止図柄を決定する際に用いる特図決定用テーブルの一例である。これらの特図決定用テーブルには、特図1変動遊技(または特図2変動遊技)の当否判定結果と、抽選値データと、停止図柄の種類が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この特図決定用決定テーブルと、図柄抽選乱数値に基づいて、特図1停止図柄(または特図2停止図柄)の種類を決定する図柄抽選を行う。なお、大当りフラグがオンの場合には、取得した大当り用図柄乱数値を図柄抽選乱数値として使用し、小当りフラグがオンの場合には、上述の特図当選乱数値から生成した小当り用図柄乱数値を図柄抽選乱数値として使用し、大当りフラグおよび小当りフラグがオフの場合(大当り判定結果および小当り判定結果がはずれの場合)には、取得した、はずれ用図柄乱数値を図柄抽選乱数値として使用する。
<特図決定用テーブル/特図1停止図柄>
例えば、特図1変動遊技の当否判定結果が大当りのときは、図柄抽選乱数値が0〜24の数値である場合、特図1停止図柄として特図Aを選択し、図柄抽選乱数値が25〜49の数値である場合、特図1停止図柄として特図Bを選択し、図柄抽選乱数値が50〜99の数値である場合、特図1停止図柄として特図Cを選択する。また、特図1変動遊技の当否判定結果が小当りのときは、図柄抽選乱数値(小当り用図柄乱数値)とは無関係に、すなわち、小当り時に100%の確率で、特図1停止図柄として特図Dを選択し、特図1変動遊技の当否判定結果が、はずれのときは、図柄抽選乱数値(はずれ用図柄乱数値)とは無関係に、すなわち、はずれ時に100%の確率で、特図1停止図柄として特図Eを選択する。
<特図決定用テーブル/特図2停止図柄>
例えば、特図2変動遊技の当否判定結果が大当りのときは、図柄抽選乱数値が0〜69の数値である場合、特図2停止図柄として特図aを選択し、図柄抽選乱数値が70〜74の数値である場合、特図2停止図柄として特図bを選択し、図柄抽選乱数値が75〜99の数値である場合、特図2停止図柄として特図cを選択する。また、特図2変動遊技の当否判定結果が、はずれのときは、図柄抽選乱数値(はずれ用図柄乱数値)とは無関係に、すなわち、はずれ時に100%の確率で、特図2停止図柄として特図dを選択する。
<可変入賞口性能、特図性能>
図164(a)は、可変入賞口性能を示したものである。この可変入賞口性能には、可変入賞口の種別と、遊技盤200における配置位置と、大当り遊技の最大ラウンド数と、1ラウンド当りの最大カウント数と、1カウント当りの賞球数の関係を示している。また、同図(b)は、特図性能を示したものである。この特図性能には、特図1または特図2の停止図柄と、可変入賞口の種別と、最大ラウンド数と、累計賞球数と、確変および電サポの有無の関係を示している。
主制御部300の基本回路302は、上述の図柄抽選で特図1停止図柄として特図Aを選択した場合には15R特別大当り遊技を行う。この15R特別大当り遊技は、第1可変入賞口234の扉部材234aを最大15回開放し、1ラウンド当りの最大カウント数が9回、1カウント当りの賞球数が14の遊技であり、その遊技価値の大きさ(累計賞球数)は、最大ラウンド数15回×最大カウント数9回×賞球数14=1890で表現することができる。また、15R特別大当り遊技の終了後は、遊技状態が特図高確率普図高確率状態(確変あり、電サポあり)に移行する。
上述の図柄抽選で特図1停止図柄として特図Bを選択した場合には15R通常大当り遊技を行う。この15R通常大当り遊技は、第1可変入賞口234の扉部材234aを最大15回開放し、1ラウンド当りの最大カウント数が9回、1カウント当りの賞球数が14の遊技であり、その遊技価値の大きさ(累計賞球数)は、最大ラウンド数15回×最大カウント数9回×賞球数14=1890で表現することができる。また、15R通常大当り遊技の終了後は、遊技状態が特図低確率普図高確率状態(確変なし、電サポあり)に移行する。
上述の図柄抽選で特図1停止図柄として特図Cを選択した場合には2R特別大当り遊技を行う。この2R特別大当り遊技は、第1可変入賞口234の扉部材234aを最大2回、短時間開放する遊技であり、その遊技価値の大きさ(累計賞球数)は、ほぼ0と表現することができる。また、2R特別大当り遊技の終了後は、遊技状態が特図高確率普図高確率状態(確変あり、電サポあり)に移行する。
上述の図柄抽選で特図1停止図柄として特図Dを選択した場合には2R通常大当り遊技を行う。この2R通常大当り遊技は、第1可変入賞口234の扉部材234aを最大2回、短時間開放する遊技であり、その遊技価値の大きさ(累計賞球数)は、ほぼ0と表現することができる。また、2R通常大当り遊技の終了後は、遊技状態を移行させない。
また、上述の図柄抽選で特図2停止図柄として特図aを選択した場合には16R特別大当り遊技を行う。この16R特別大当り遊技は、第2可変入賞口235の扉部材235aを最大16回開放し、1ラウンド当りの最大カウント数が10回、1カウント当りの賞球数が15の遊技であり、その遊技価値の大きさ(累計賞球数)は、最大ラウンド数16回×最大カウント数10回×賞球数15=2400で表現することができる。また、16R特別大当り遊技の終了後は、遊技状態が特図高確率普図高確率状態(確変あり、電サポあり)に移行する。
また、上述の図柄抽選で特図2停止図柄として特図bを選択した場合には8R特別大当り遊技を行う。この8R特別大当り遊技は、第2可変入賞口235の扉部材235aを最大8回開放し、1ラウンド当りの最大カウント数が10回、1カウント当りの賞球数が15の遊技であり、その遊技価値の大きさ(累計賞球数)は、最大ラウンド数8回×最大カウント数10回×賞球数15=1200で表現することができる。また、8R特別大当り遊技の終了後は、遊技状態が特図高確率普図高確率状態(確変あり、電サポあり)に移行する。
また、上述の図柄抽選で特図2停止図柄として特図cを選択した場合には8R通常大当り遊技を行う。この8R通常大当り遊技は、第2可変入賞口235の扉部材235aを最大8回開放し、1ラウンド当りの最大カウント数が10回、1カウント当りの賞球数が15の遊技であり、その遊技価値の大きさ(累計賞球数)は、最大ラウンド数8回×最大カウント数10回×賞球数15=1200で表現することができる。また、8R通常大当り遊技の終了後は、遊技状態が特図低確率普図高確率状態(確変なし、電サポあり)に移行する。
<主制御部メイン処理>
次に、図165を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図160に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS207でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図166を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図160に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234、235やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第1可変入賞口234、第2可変入賞口235へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図161(d)に示す普図A)および外れ図柄(図161(d)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、図161(a)に示す特図a〜特図d(特図1状態更新処理では、図161(a)に示す特図A〜特図E)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または第2可変入賞口235(特図1は第1可変入賞口234)に所定球数(例えば最大カウント数)の遊技球の入賞を検出するまで)第2可変入賞口235の扉部材235a(特図1は第1可変入賞口234の扉部材234a)の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材235a(特図1は扉部材234a)を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)第2可変入賞口235の扉部材235a(特図1は第1可変入賞口234の扉部材234a)の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材235a(特図1は扉部材234a)を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(例えば100回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特図始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に第1可変入賞口234または第2可変入賞口235に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、第1可変入賞口234(または第2可変入賞口235)への入賞の有無などを含む。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、上述の主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図167を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS311では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。ステップS313では、ステップS309で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。
ステップS315では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。ステップS317では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS319では、ステップS309で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。ステップS321では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS503では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップS313の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS601では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS603では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS605に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS605では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS601でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS607では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS609では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS611に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS611では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図168を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS701では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS701で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS703では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS705の処理に移行する。
ステップS705では、タイマ変数に0を代入する。ステップS707では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS709では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS707で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS711では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。ステップS713では、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、ステップS703に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS801では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS901では、図164(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS703において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS703において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップS903では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第1可変入賞口234(第2可変入賞口235)の構造>
次に、上述の第1可変入賞口234の構造について詳細に説明する。なお、第2可変入賞口235は第1可変入賞口234と同一構造であるため、その説明は省略する。図169(a)は、装飾部材250に取り付けられ、扉部材234aが閉鎖された状態の第1可変入賞口234の外観斜視図であり、同図(b)は、装飾部材250に取り付けられ、扉部材234aが開放された状態の第1可変入賞口234の外観斜視図である。また、図170は、装飾部材250と第1可変入賞口234の分解斜視図である。
装飾部材250は、上述の一般入賞口226を構成する壁部250a1が形成された入賞口ユニット250aと、この入賞口ユニット250aが固定されるベースユニット250bと、このベースユニット250bに嵌め込まれて固定される透明部材からなる装飾ユニット250cと、を有して構成されている。
入賞口ユニット250aには、一般入賞口226を構成するU字形状の壁部250a1が2つ形成されている。ベースユニット250bには、入賞口ユニット250aに形成された壁部250a1に対応する位置に、壁部250a1内に入球した遊技球を所定位置に案内するための球通路256b1が突出形成されている。また、ベースユニット250bには、正面視左側に、装飾ユニット250cを背面側から嵌め込むための第1開口部250b2が形成されているとともに、正面視右側に、第1可変入賞口234の扉部材234aが嵌め込まれる矩形状の第2開口部250b3が形成されている。
第1可変入賞口234は、ベースユニット250bの第2開口部250b3に回動自在に取り付けられる扉部材234aと、この扉部材234aの後方に配置されてベースユニット250bに取り付けられる可変入賞口ユニット260と、を有して構成されている。
<可変入賞口ユニット>
次に、可変入賞口ユニット260について詳細に説明する。図170の分解斜視図に示すように、可変入賞口ユニット260は、半透明部材からなる下ケース262と、下ケース262のセンサ収容部に収容される直方体形状の入球センサ264と、下ケース262の駆動部収容部に収容され、扉部材234aを駆動するための駆動部266と、この駆動部266を覆うように配置される板状の防磁板268と、下ケース262に固定される半透明部材からなる上ケース270と、を有して構成されている。
入球センサ264は、遊技球の最大直径よりもやや大きな内径を有する球通路264aを備え、この球通路264aを遊技球が通過したことを検知可能に構成されている。なお、入球センサ264による遊技球の検出方法は限定されないが、例えば、遊技球が球通路264aの内部空間を通過しているときにハイレベルの信号を出力し、遊技球が球通路264aの内部空間を通過していないときにローレベルの信号を出力するように構成される。また、入球センサ264は、その長手方向が下ケース262の短手方向に沿うように(下ケース262の長手方向に直交するように)配設されている。これにより、可変入賞口ユニット260の長手方向の長さを従来の遊技台よりも短くして省スペース化を図っている。
駆動部266は、ソレノイド266aと、このソレノイド266aのソレノイド軸に係合され、ソレノイド軸の軸方向にスライド可能な軸受部266bと、この軸受部266bに係合され、扉部材234aを回動させる腕部266cと、を有して構成されている。また、ソレノイド266aの上方には、防磁板268が配設されており、これにより、ソレノイド266aが通電時に発する磁力が外部に漏えいして遊技球の転動に影響を及ぼすことを防止している。
ソレノイド266aへの電力が供給されていない状態では、ソレノイド軸がソレノイド266a側に退出することにより、軸受部266bに係合する腕部266cが反時計回りに回動される。これにより、腕部266cに係合する扉部材234aが、図169(a)に示す閉鎖位置に回動される。一方、ソレノイド266aへの電力が供給されている状態では、ソレノイド軸がソレノイド266aから遠ざかる方向に突出することにより、軸受部266bに係合する腕部266cが時計回りに回動される。これにより、腕部266cに係合する扉部材234aが、図169(b)に示す開放位置に回動される。すなわち、ソレノイド266aへ通電を行うことによって扉部材234aを開放位置に移動させ、第1可変入賞口234に球が入球可能な状態とすることができ、ソレノイド266aへ通電を停止することによって扉部材234aを閉鎖位置に移動させ、第1可変入賞口234に球が入球不可能な状態とすることができる。
<可変入賞口ユニット/球通路>
図171(a)は、可変入賞口ユニット260を正面右斜め上方から見た外観斜視図であり、同図(b)は、可変入賞口ユニット260を正面左斜め上方から見た外観斜視図である。また、図172(a)は、図171(a)よりもやや下方から見た可変入賞口ユニット260の外観斜視図であり、同図(b)は、球通路272の側面276の側断面図である。
可変入賞口ユニット260には、扉部材234aが開放位置にあるときに扉部材234aを転動して進入した遊技球を所定位置まで案内するための球通路272(274、276、278)が設けられている。球通路272は、下ケース262に形成された下面274と、下ケース262に垂直方向に突出形成された下側側面262bおよび上ケース270に垂直方向に突出形成された上側側面270bからなる側面276(262a、270b)と、上ケース270に形成された上面278と、によって三方を囲まれて構成されている。すなわち、側面276に対向する部位は、扉部材234aによって開放または閉鎖される開口部とされている。
球通路272の下面274は、可変入賞口ユニット260の正面視右側端部274aから左側端部274bに向かって下降する傾斜面とされている。この下面274の傾斜面により、球通路272に進入した遊技球を、下面274の右側端部274aから左側端部274bに向かって転動させ、左側端部274b近傍に配置された入球センサ264の球通路264aの方向に円滑かつ確実に案内するようにしている。
また、下面274の左側端部274b近傍には、上方に向けて突出された誘導壁274cが形成されている。この誘導壁274cは、下面274における扉部材234a側から入球センサ264側に向かって下降する傾斜面とされている。この誘導壁274cの傾斜面により、下面274の右側端部274aから左側端部274bに向かって転動した遊技球を、左側端部274b近傍に配置された入球センサ264の球通路264aに向けて円滑かつ確実に案内するとともに、遊技球が球通路272から扉部材234a側に飛び出さないようにしている。
また、図172(b)に示すように、球通路272の側面276を、下ケース262の下側側面262bと、上ケース270の上側側面270bの2つの部材で構成しているため、下側側面262bと上側側面270bとの間には僅かな隙間が設けられている。したがって、球通路272の側面276に接触しながら下面274上を転動する遊技球Bは、下側側面262bの端部262b1や、上側側面270bの端部270b1に接触し、これらの端部262b1、270b1に案内されながら(移動が規制されて)下面274上を転動することになる。これにより、遊技球を側面276に沿って入球センサ264の球通路264aに向けて円滑かつ確実に案内するようにしている。なお、図172(b)においては、下側側面262bと上側側面270bを面一としたが、一方の面を他方の面に対して突出させ、突出する面の端部によって遊技球を案内するように構成してもよい。
図173は、可変入賞口ユニット260の一部を透過して示す平面図である。下ケース262の下側側面262aには、球通路274に向かって突出する誘導凸部262a1が形成されている。この誘導凸部262a1は、平面視で逆三角形形状に成形されている。この誘導凸部262a1により、球通路272の下側側面262aに接触しながら下面274上を右側端部274aから左側端部274bに向かって転動する遊技球を、誘導壁274cの方向に導くようにしている。
また、上ケース270の上面278には、下ケース262側に向かって突出する三角リブ278aが形成されている。この三角リブ278aにより、下面274上において他の遊技球に衝突するなどして跳ね上がった遊技球を、入球センサ264の球通路264aに向けて円滑かつ確実に案内するようにしている。
図174は、図173におけるA−A線に沿う側断面図である。球通路272の側面276の背面(球通路274とは反対側の面)には、ギザギザ形状のローレット加工が施されている。このローレット加工により、側面276の背面側に配置された基板280や、ソレノイド266aが、遊技者によって正面側から視認困難とし、基板280やソレノイド266aに不正な細工を施されることを防止している。また、基板280を収容する収容部と、ソレノイド266aを収容する収容部との間には、遊技球が通過可能な角筒形状の球通路282を形成しているとともに、その内壁には、内方に向かって突出するリブ282aを設けている。このリブ282aには、上述のローレット加工を施さないようにしており、これにより、球通路282を通過する遊技球が正面側から視認可能になるように構成している。
また、球通路272の下面274における入球センサ264の近傍には、下面274に蓄積されたゴミや塵などを下方に排出するための挿通孔274dが形成されている。このような挿通孔274dを設けることで、遊技球に付着して入球センサ264の近傍に蓄積されたゴミや塵を下方に落下させることができ、入球センサ264の近傍における球詰まりを未然に防止することができる。また、図示はしないが、可変入賞口ユニット260を組み立てると、この挿通孔274dの一部に、他の部材が挿し込まれるように構成されており、挿通孔274内に堆積したゴミや塵が他の部材によって強制的に排出されるように構成している。また、入球センサ264の左方外側にはリブ810が設けられている。
<扉部材>
図175(a)〜(f)は、それぞれ、扉部材243aの平面図、正面図、左側面図、右側面図、底面図、および背面図であり、同図(g)は、扉部材243aの斜視図である。
扉部材243aは、板状の透明部材からなり、長手方向両端には、背面290を基端として垂直方向に突出形成された第1脱落防止壁290a、第2脱落防止壁290bが形成されている。これらの第1脱落防止壁290a、第2脱落防止壁290bは、扉部材243aが開放位置にあるときに背面290上に進入した遊技球が、背面290の両側から落下(脱落)しないように防止するための部材である。
第1脱落防止壁290aには、可変入賞口ユニット260の駆動部266の腕部266cに係合される2本の棒状部材からなる係合部290a1が突出形成されている。第2脱落防止壁290bには、同図(c)の左側面図に示すように、凹部290b1が形成されている。この凹部290b1は、扉部材243aが透明部材で構成されていることから、当該部位における光の屈曲率を変化させ、扉部材243aの正面から(同図(b)の方向から)、扉部材243aの左奥に配置される入球センサ264を見にくくし(入球センサ264の視認を妨げ)、不正行為などを防止する役割を果たす部位である。
また、同図(f)、(g)に示すように、扉部材243aの背面290には、遊技球が進入する側の長辺である進入側長辺290cから、遊技球が退出する側の長辺である退出側長辺290dに向かって下降する第1傾斜面290eと、この第1傾斜面とは異なる角度で退出側長辺290dに向かって下降する第2傾斜面290fが形成されている。
また、扉部材243aの背面290の長手方向両側には、第1脱落防止壁290aと退出側長辺290dが交わる点を頂点として、背面290に向かって下降する第1誘導斜面290gと、第2脱落防止壁290bと退出側長辺290dが交わる点を頂点として、背面290に向かって下降する第2誘導斜面290hが形成されている。これらの第1誘導斜面290g、第2誘導斜面290hは、進入側長辺290cを乗り越えて背面290に進入した遊技球を、退出側長辺290dの中央部方向に誘導するための部位であり、進入側長辺290cから退出側長辺290dに向かって拡径する背面視がほぼ三角形状の非対象の部位とされている。
また、本実施形態では、第1誘導斜面290gの傾斜角度よりも、第2誘導斜面290hの傾斜角度の方が大きくなるように設計しており、遊技球が同じ速度で扉部材243aの背面290に進入した場合でも、第1誘導斜面290gの傾斜は乗り越えられるが、第1誘導斜面290gよりも急な第2誘導斜面290hの傾斜は乗り越えることができない場合がある。
また、同図(a)、(b)、(e)に示すように、扉部材243aの正面294には、正面視右側上部から下部にかけて、突出部294aが突出形成されている。なお、正面294に形成する突出部は、図176(a)に示すように曲線形状でもよく、また、同図(b)に示すように、多角錐形状であってもよい。このような突出部を形成することで、正面294に装飾用のシール等を貼り付ける場合に、位置決めを容易に行うことができる場合がある。
図176(c)は、開放位置にある従来の扉部材を右側面から見た図であり、同図(d)は、開放位置にある本実施形態に係る扉部材243aを右側面から見た図である。本実施形態に係る扉部材243aの先端部の最大幅W2は、従来の扉部材の先端部の最大幅W1よりも狭くなるように設計されており、扉部材243aと透明板部材(盤面ガラス)118との間に遊技球が挟まる可能性を従来よりも低減している。また、本実施形態に係る扉部材243aの最大突出量L2は、従来の扉部材の最大突出量L1よりも大きくなるように設計されており、扉部材243aが開放位置にあるときに、従来よりも多くの遊技球を扉部材243a内に進入させ、遊技者になるべく多くの利益を付与できるようにしている。
<遊技球の転動ルート>
次に、第1可変入賞口234に入球した遊技球が転動する転動ルートについて詳細に説明する。図177は、遊技球の転動ルートの一例を示した図である。遊技球の転動ルートは複数種類考えられるが、例えば、第1ルートR1、第2ルートR2、および第3ルートR3の3つが考えられる。
図178は、第1ルートR1を通過する遊技球の様子を示した図である。同図に示すように、第1ルートR1は、扉部材234aが開放位置にあるときに扉部材234aの背面290に進入した遊技球が、第1誘導斜面290gを乗り越えて速度を落とした後(同図(a))、球通路272の下面274の右側端部274a近傍に進入し(同図(b))、下面274の側面276に沿って右側端部274aから左側端部274bに向かって傾斜面を転動し(同図(b)〜(c))、誘導凸部262a1に衝突して側面276から遠ざかる方向に跳ね返り(同図(c))、側面276に対向する誘導壁274cに衝突し(同図(d))、この誘導壁274cに沿って下面274を左側端部274bまで転動し(同図(e))、入球センサ264の球通路264aを通過し(同図(f))、球通路に到達するルートである。
図179は、第2ルートR2を通過する遊技球の様子を示した図である。第2ルートR2は、扉部材234aが開放位置にあるときに扉部材234aの背面290に進入した遊技球が、第1誘導斜面290gに乗り上げることなく第1誘導斜面290gの縁に沿って背面290上を転動し(同図(a))、扉部材243aと下面274に高低差(段差)がある部位では背面290を転動し(同図(b))、扉部材293aと下面274に高低差(段差)がない部位では、球通路272の下面274に進入し(同図(c)〜(d))、誘導壁274cの脇を通過して下面274を左側端部274bまで転動し(同図(d)〜(e))、入球センサ264の球通路264aを通過し(同図(f))、球通路に到達するルートである。この第2ルートR2は、遊技球が扉部材234aの背面290に進入してから入球センサ264の球通路264aを通過するまでの時間(第1可変入賞口234内に遊技球が滞在する時間)が、第1ルートR1〜第3ルートR3の中で最も短くなる最短ルートである。
図180は、第3ルートR3を通過する遊技球の様子を示した図である。第3ルートR3は、扉部材234aが開放位置にあるときに扉部材234aの背面290に進入した遊技球が、第2誘導斜面290hに乗り上げた後に(同図(a))、側面276に衝突して左側端部274bから右側端部274aに向かって下面274の傾斜に逆らって転動した後(同図(b))、右側端部274aから左側端部274bに向かって傾斜面を転動し始め(同図(c))、誘導壁274cの脇を通過して左側端部274bまで転動し(同図(d)〜(e))、入球センサ264の球通路264aを通過し(同図(f))、球通路に到達するルートである。この第3ルートR3は、遊技球が扉部材234aの背面290に進入してから入球センサ264の球通路264aを通過するまでの時間(第1可変入賞口234内に遊技球が滞在する時間)が、第1ルートR1〜第3ルートR3の中で最も長くなる最長ルートである。
図181は、第3ルートR3を通過する遊技球の他の様子を示した図である。扉部材234aが開放位置にあるときに扉部材234aの背面290に進入した遊技球が、第2誘導斜面290hに乗り上げた後に(同図(a))、側面276に衝突するまでは、上記図180のルートと同じであるが、この例では、同図(b)に示すように、遊技球が、当該遊技球の進行方向に対して略90度の反射角度で跳ね返った後に、第1誘導斜面290gの縁に沿って背面290上を転動し(同図(c))、さらに背面290上を長手方向に沿ってループ状に転動した後に(同図(d)〜(f))、誘導壁274cの脇を通過して左側端部274bまで転動し(同図(g)〜(h))、入球センサ264の球通路264aを通過し、球通路に到達するルートである。このルートでは、側面276によって遊技球を入球センサ264から遠ざかる方向(入賞口外部)に案内することができるため、進入してきた遊技球を再度入賞口の外に出しやすくなり、遊技球が検出手段を通過するまでにかかる時間をより長くすることができる場合がある。
<第1可変入賞口と第2可変入賞口の効果>
次に、第1可変入賞口234と第2可変入賞口235の効果について説明する。図182は、遊技盤200を正面から見た略示正面図であり、上記図159と同じ図面である。
上述のとおり、本実施形態では、遊技盤200の中央部下方に第1可変入賞口234を配設し、遊技盤200の右下に第2可変入賞口235を配設しており、遊技領域124の左側を狙って遊技球を打ち出した場合には、第2可変入賞口235よりも第1可変入賞口234に遊技球が入球しやすく、遊技領域124の右側を狙って遊技球を打ち出した場合には、第1可変入賞口234よりも第2可変入賞口235に遊技球が入球しやすくなるように構成されている。また、特図1変動遊技に当選した場合には、第1可変入賞口234の扉部材234aを所定の時間間隔、所定の回数で開閉する大当り遊技(または小当り遊技)を行い、特図2変動遊技に当選した場合には、第2可変入賞口235の扉部材235aを所定の時間間隔、所定の回数で開閉する大当り遊技を行うように構成している。
したがって、遊技者は、特図1変動遊技に当選した場合には、第1可変入賞口234への入球を狙って、遊技球を遊技領域124の左側に打ち出す(いわゆる、左打ちをする)ように球発射ハンドル134の操作量を調整し、特図2変動遊技に当選した場合には、第2可変入賞口235への入球を狙って、遊技球を遊技領域124の右側に打ち出す(いわゆる、右打ちをする)ように球発射ハンドル134の操作量を調整して遊技を行うことになる。
このため、第1可変入賞口234への入球は、第1可変入賞口234の右側からの入球(第1ルートR1または第2ルートR2)よりも、左側からの入球(第3ルートR3)の可能性が高く、第1可変入賞口234内に遊技球が滞在する時間が長くなり、第2可変入賞口235よりも、オーバー入賞を誘発し、特図1変動遊技に基づく大当り遊技を長時間楽しむことができる。
パチンコ機100は、第1可変入賞口234(第2可変入賞口235も同様)において、入球センサ264が所定数(例えば10個)の遊技球の通過を検知すると、扉部材235aを閉鎖状態へと変化させる。しかし、開放状態から閉鎖状態までの移動期間(完全に扉部材235aが閉鎖するまでの間)は、第1可変入賞口234に遊技球の進入が可能となる。つまり、入球センサ264が所定数(例えば10個)の遊技球の通過を検知した後も、それを超える数の遊技球の進入が可能であり、遊技者にとって有利な状態となる。このように、所定数(例えば、10個を超えて)遊技球が入賞することを、本明細書ではオーバー入賞という。
なお、第1可変入賞口234に入球してから入球センサ264に検知されるまでに時間が係る場合がある。そのため遊技球が第1可変入賞口234に滞留している期間に入球センサ264により所定数の遊技球が検知される場合がある。
一方、第2可変入賞口235への入球は、第2可変入賞口235の左側からの入球(第3ルートR3)よりも、右側からの入球(第1ルートR1または第2ルートR2)の可能性が高く、第2可変入賞口234内に遊技球が滞在する時間が短くなり、第1可変入賞口234よりもオーバー入賞が抑止され、特図2変動遊技に基づく大当り遊技の消化効率が高められる。
<可変入賞口の変形例>
次に、可変入賞口の変形例について説明する。図183(a)は、変形例1に係る可変入賞口600を模式的に示した図である。この変形例1に係る可変入賞口600は、可変入賞口ユニット602と扉部材604を備え、扉部材604の長手方向両側に脱落防止壁604aが突出形成されている。
扉部材604の背面606は、扉部材604の長手方向右側から左側に向かって下降する第1傾斜面606aと、この第1傾斜面606aの下縁に連続して形成され、かつ扉部材604の短手方向と平行な方向に可変入賞口ユニット602に向かって下降する第2傾斜面606bと、第1傾斜面606aの上縁に連続して形成され、かつ第1傾斜面606aとは反対方向に向かって下降する第3傾斜面606cと、この第3傾斜面606cの下縁に連続して形成され、かつ扉部材604の短手方向と平行な方向に可変入賞口ユニット602に向かって下降する第4傾斜面606bと、を有して構成されている。また、第3傾斜面606c、第4傾斜面606dの長手方向の長さは、それぞれ、第1傾斜面606a、第2傾斜面606bの長手方向の長さよりも長くなるように設計されている。
可変入賞口602の下面608は、扉部材604の背面606の第2傾斜面606bに隣接し、かつ可変入賞口602の短手方向と平行な方向に入球センサ610に向かって下降する第1傾斜面608aと、扉部材604の背面606の第4傾斜面606dに隣接し、かつ入球センサ610に向かって斜めに下降する第2傾斜面608bと、この第2傾斜面608bに連続して形成され、入球センサ610に向かって斜めに下降する第3傾斜面608cと、を有して構成されている。
この変形例1では、扉部材604が開放位置にあるときに扉部材604の背面606の第1傾斜面606aに入球した遊技球は、扉部材604の背面606の第1傾斜面606a→第2傾斜面606b→可変入賞口602の下面602の第1傾斜面608aの第1ルートで転動して入球センサ610に到達する。この第1ルートは、遊技球が扉部材604の背面606に進入してから入球センサ610の球通路610aを通過するまでの時間(可変入賞口600内に遊技球が滞在する時間)が最も短くなる最短ルートである。
また、扉部材604の背面606の第3傾斜面606cに入球した遊技球は、扉部材604の背面606の第3傾斜面606c→第4傾斜面606d→可変入賞口602の下面602の第2傾斜面608b(または第3傾斜面608c)の第2ルートで転動して入球センサ610に到達する。この第2ルートは、遊技球が扉部材604の背面606に進入してから入球センサ610の球通路610aを通過するまでの時間(可変入賞口600内に遊技球が滞在する時間)が最も長くなる最長ルートである。
また、扉部材604の背面606の第4傾斜面606dに入球した遊技球は、扉部材604の背面606の第4傾斜面606d→可変入賞口602の下面602の第2傾斜面608b(または第3傾斜面608c)の第3ルートで転動して入球センサ610に到達する。この第3ルートは、遊技球が扉部材604の背面606に進入してから入球センサ610の球通路610aを通過するまでの時間(可変入賞口600内に遊技球が滞在する時間)が、第2ルートよりも短く、第1ルートよりも長くなるルートである。
変形例1に係る可変入賞口600によれば、1つの可変入賞口によって、遊技球を少なくとも3つのルートを介して入球センサ610に誘導することができ、例えば、第2ルートでは、オーバー入賞を誘発し、大当り遊技を長時間楽しむことができ、第1ルートでは、オーバー入賞が抑止され、大当り遊技の消化効率が高められる。
図183(b)は、変形例2に係る可変入賞口620を模式的に示した図である。この変形例2に係る可変入賞口620は、可変入賞口ユニット622と扉部材624を備え、扉部材624の長手方向両側に脱落防止壁624aが突出形成されている。
扉部材624の背面626は、扉部材624の長手方向左側から中央に向かって下降する第1傾斜面626aと、扉部材624の長手方向右側から中央に向かって下降する第2傾斜面626bと、を有し、第1傾斜面626aと第2傾斜面626bの下縁が入球センサ630の中心軸とほぼ一致するように構成されている。また、第1傾斜面626aの長手方向の長さn1は、第2傾斜面626bの長手方向の長さn2よりも長くなるように(n1>n2)設計されている。
可変入賞口622の下面628は、可変入賞口622の長手方向左側から中央の入球センサ630に向かって下降する第1傾斜面628aと、可変入賞口622の長手方向右側から中央の入球センサ630に向かって下降する第2傾斜面628bと、を有して構成されている。また、第1傾斜面628aの長手方向の長さm1は、第2傾斜面628bの長手方向の長さm2よりも長くなるように(m1>m2)設計されている。
この変形例2では、扉部材624が開放状態のときに扉部材624の背面626の第1傾斜面626aに入球した遊技球は、扉部材624の背面626の第1傾斜面6206a→第2傾斜面626b→可変入賞口622の下面628の第2傾斜面628bの第1ルートで転動して入球センサ630に到達する。また、扉部材624の背面626の第2傾斜面626bに入球した遊技球は、扉部材624の背面626の第2傾斜面626b→第1傾斜面626a→可変入賞口620の下面628の第2傾斜面628aの第2ルートで転動して入球センサ610に到達する。
扉部材624の背面626の第1傾斜面626aの長手方向の長さn1と、可変入賞口622の下面628の第1傾斜面628aの長手方向の長さm1が同一で、かつ、扉部材624の背面626の第2傾斜面626bの長手方向の長さn2と、可変入賞口622の下面628の第2傾斜面628bの長手方向の長さm2が同一であれば、変形例2に係る可変入賞口620では、遊技球が扉部材624の背面626に進入してから入球センサ630の球通路630aを通過するまでの時間(可変入賞口620内に遊技球が滞在する時間)は、第1ルートと第2ルートで同一である。
変形例2に係る可変入賞口620によれば、遊技球が第1ルート、第2ルートのいずれのルートを通過した場合でも、可変入賞口内に遊技球が滞在する時間を均一にすることができる。
図184(a)は、可変入賞口の下面と扉部材の背面に、入球センサの中心軸を境にオーバー入賞し易いルートとオーバー入賞し難いルートを形成した例を示した図である。
この例では、扉部材の背面の右側領域に入球した遊技球は、扉部材と可変入賞口によって入球センサに近づく方向に誘導されるが、扉部材の背面の左側領域に入球した遊技球は、扉部材によって入球センサから遠ざかる方向に一度誘導された後、可変入賞口によって入球センサに近づく方向に誘導される。この例に係る可変入賞口と扉部材によれば、扉部材の入球位置によって、遊技球の転動ルートを異ならせることができる。
図184(b)は、可変入賞口の下面と扉部材の背面に、入球センサの中心軸を境にオーバー入賞し易いルートとオーバー入賞し難いルートを形成し、かつ入球センサを両方のルート上に設けた例を示した図である。
この例では、扉部材の背面の右側領域に入球した遊技球は、扉部材と可変入賞口によって右側の第1入球センサに近づく方向に誘導されるが、扉部材の背面の左側領域に入球した遊技球は、扉部材によって左側の第2入球センサから遠ざかる方向に一度誘導された後、可変入賞口によって第2入球センサに近づく方向に誘導される。この例に係る可変入賞口と扉部材によれば、扉部材の入球位置によって、遊技球の転動ルートを異ならせることができる上に、異なる入球センサに遊技球を入球させることができる。
図185(a)は、シャッタ式の可変入賞口650の一例を示した外観斜視図であり、同図(b)は、可変入賞口650の一部の断面を示す側断面図である。この可変入賞口650は、可変入賞口ユニット652への入球が可能となる開放位置と入球が不可能となる閉鎖位置との間をスライド可能な扉部材654を備える。
扉部材654は、入球センサ656から遠ざかる方向に下降する第1傾斜面654aと、この第1傾斜面654aの上縁に連続して形成され、かつ入球センサ656に近づく方向に下降する第2傾斜面654aと、を有して構成されている。
この可変入賞口650では、扉部材654の第1傾斜面654aに落下した遊技球は、第1傾斜面654aの傾斜に沿って入球センサ656から遠ざかる方向に転動し、扉部材654の開放位置への移動により可変入賞口ユニット652内に落下した場合には、可変入賞口ユニット652の底面の傾斜によって入球センサ656の方向に誘導される。一方、扉部材654の第2傾斜面654bに落下した遊技球は、第2傾斜面654bの傾斜に沿って入球センサ656に近づく方向に転動し、扉部材654の開放位置への移動により可変入賞口ユニット652内に落下した場合には、可変入賞口ユニット652の底面の傾斜によって入球センサ656の方向に誘導される。
この可変入賞口650によれば、1つの可変入賞口によって、遊技球を少なくとも2つのルートを介して入球センサ656に誘導することができ、例えば、第1傾斜面654aを転動するルートでは、オーバー入賞を誘発し、大当り遊技を長時間楽しむことができ、第2傾斜面654bを転動するルートでは、オーバー入賞が抑止され、大当り遊技の消化効率が高められる。
<可変入賞口ユニットおよび球通路の形状>
次に、図186〜図192を参照して、本実施形態の可変入賞口ユニット260および可変入賞口ユニット260の球通路274の形状についてさらに説明する。
図186は、可変入賞口ユニット260の一部を透過して示す平面図(ここでは不図示の扉部材234a側から見た正面図)である。既述の如く、可変入賞口ユニット260の球通路272は、下面(底面)274、側面276、上面278で囲まれた領域であり、可変入賞口ユニット260の前方側(図186に示す側面276に対向する部位)は、扉部材234a(ここでは不図示)によって開放または閉鎖される開口部820とされている。同図に示すように、以下、開口部820の長手方向LDにおける両端(正面視左側端部274bと正面視右側端部274a)の間の距離を、開口部幅W0といい、開口部幅W0の長手方向LDにおける中央(中心線)を、開口部中心線820cという。
可変入賞口ユニット260において、入球センサ264は、開口部中心線820cよりも左側端部274bに近い位置に設けられる。より詳細には、入球センサ264(例えば、入球センサ264の、開口部820の長手方向LDにおける中心264c)から左側端部274bまでの開口部820の長手方向LDの距離は、第1の距離LL1であり、入球センサ264の中心264cから開口部中心線820cまでの、開口部820の長手方向LDにおける距離は、第2の距離LL2であり、第2の距離LL2は、第1の距離LL1よりも長い距離である。なお、ここでは第1の距離LL1および第2の距離LL2について、入球センサ264の中心264cを基準に説明したが、入球センサ264の開口部820の長手方向LDにおけるいずれかの端部(図示の状態で左端部または右端部)を基準にしてもよい。
図187(a)は、図186におけるA−A線に沿う側断面図であり、図187(b)は、図187(a)におけるB−B線に沿う側断面図である。
同図(a)に示すように、本実施形態の可変入賞口ユニット260の球通路272は、可変入賞口ユニット260の長手方向LDに沿って並ぶ、第1球通路領域822(左下がりの斜線ハッチングの領域)、第2球通路領域824(横縞のハッチングの領域)、第3球通路領域826(右下がりの斜線ハッチングの領域)を少なくとも有する。すなわち可変入賞口ユニット260は、開口部820の左側端部274bの更に左方外側に入球センサ264が配置され、左側端部274bから右側端部274aに向かって、第3球通路領域826、第1球通路領域822および第2球通路領域824がこの順で配置される。また、第3球通路領域826、第1球通路領域822および第2球通路領域824は互いに隣接し、第3球通路領域826および第1球通路領域822はいずれも、開口部中心線820cと入球センサ264(左側端部274b)の間に配置される。第3球通路領域826は、第1球通路領域822と入球センサ264の間に配置される。
第1球通路領域822は、開口部820を通して遊技者から視認可能な位置に設けられている。また第1球通路領域822は、第1球通路幅W1を有する領域を少なくとも含む。第1球通路幅W1は同図において誘導凸部262a1の先端から、これと対向する誘導壁274cまでの可変入賞口ユニット260の短手方向SDにおける距離(幅)である。
第2球通路領域824は、第1球通路領域822と右側端部274aの間に、開口部中心線820cを挟んで開口部中心線820cの両側に渡るように配置される。第2球通路領域824は、可変入賞口ユニット260の長手方向LDにおいて、第2球通路幅W2を有する領域を少なくとも含む。第2球通路幅W2は第1球通路領域822との隣接部から右側端部274a側の端部までの可変入賞口ユニット260の長手方向LDにおける距離(幅)である。第2球通路幅W2は、第1球通路幅W1よりも大きく、遊技球Bの直径WBの2倍よりも大きい。また第2球通路幅W2は、左側端部274bから開口部中心線820cまでの可変入賞口ユニット260の長手方向LDにおける幅WC(=W0/2)より大きく、開口部幅W0より小さい。また、第2球通路領域824は、可変入賞口ユニット260の扉部材234aが開放位置にある場合(図示の状態の場合)に、遊技者から少なくとも視認容易なものである。
第3球通路領域826は、第3球通路幅W3を有する領域を少なくとも含む。第3球通路幅W3は同図において第1球通路領域822との隣接部付近における球通路272の側面276から、これと対向する誘導壁274cまでの可変入賞口ユニット260の短手方向SDにおける距離(幅)である。また第3球通路幅W3は、可変入賞口ユニット260の短手方向SDにおける第3球通路領域826の最大幅であり、第1球通路領域822の第1球通路幅W1および、遊技球の直径よりも大きい。
第3球通路領域826は、第1球通路領域822よりも入球センサ264に近い位置に設けられる。より詳細には、入球センサ264(例えば、入球センサ264の可変入賞口ユニット260の長手方向LDにおける中心264c)から第1球通路領域822(例えば、第1球通路領域822の可変入賞口ユニット260の長手方向LDにおける中心822c)までの当該長手方向LDの距離は、第3の距離LL3であり、入球センサ264の中心264cから第3球通路領域826(例えば、第3球通路領域826の可変入賞口ユニット260の長手方向LDにおける中心826c)までの、当該長手方向LDの距離は、第4の距離LL4であり、第4の距離LL4は、第3の距離LL3よりも短い距離である。
また、第2球通路領域824は、第1球通路領域822よりも、右側端部274a側に設けられた領域である。より詳細には、右側端部274aから第1球通路領域822(例えば、第1球通路領域822の中心822c)までの、可変入賞口ユニット260の長手方向LDの距離は、第5の距離LL5であり、右側端部274aから第2球通路領域824(例えば、第2球通路領域824の可変入賞口ユニット260の長手方向LDにおける中心824c)までの、当該長手方向LDの距離は、第6の距離LL6であり、第6の距離LL6は、第5の距離LL5よりも短い距離である。なお、ここでは第3の距離LL3〜第6の距離LL6について、それぞれの領域の中心を基準に説明したが、それぞれの領域の、可変入賞口ユニット260の長手方向LDにおけるいずれかの端部(図示の状態で左端部または右端部)を基準にしてもよい。
また、第2球通路領域824は、その一部に第4球通路幅W4を有する領域(幅広部824a)を少なくとも含む。第4球通路幅W4は、ここでは、第1球通路領域822との隣接部近傍の第2球通路領域824の一部(幅広部824a)の可変入賞口ユニット260の短手方向SDにおける幅である。また第4球通路幅W4は、可変入賞口ユニット260の短手方向SDにおける第2球通路領域824の最大幅であり、第1球通路領域822の第1球通路幅W1よりも大きい。
同図(b)に示すように、入球センサ264は、遊技球Bが少なくとも進入可能な球通路(センサ孔)264aを有し、遊技球Bが球通路264aに進入した場合に、遊技球Bの進入を検知可能となっている。球通路264aは第5球通路幅W5を有する。第5球通路幅W5は、球通路264aの最大幅である。ここでは一例として同図(b)の側断面視において球通路264aは、真円形状ではないが全周に渡り曲線で構成され、Y軸方向(垂直方向)の径WYよりもX軸方向(水平方向)の径WXがわずかに長い円形状であり、第5球通路幅W5はX軸方向の幅(最大となる径WX)である。また、球通路(センサ孔)264aの中心(一点鎖線の交点で示す)を通るX軸方向の径が最大の径である。そして、第1球通路領域822の第1の球通路幅W1は、第5の球通路幅W5よりも小さい幅である。
球通路264aのY軸方向の径WYおよびX軸方向の径WXはいずれも、遊技球Bの直径WBよりも長い径である。なお、Y軸方向の径WYは、第5球通路幅W5(X軸方向の径WX)と同じ長さでもよく、第5球通路幅W5より小さくてもよく、第5球通路幅W5より大きくてもよい。また、球通路264aの形状は、真円でもよく、少なくとも一部が直線で構成されていてもよく、例えば、六角形状や八角形状であってもよいが、いずれの場合も第5球通路幅W5は、最大径の長さである。
このように、本実施形態では可変入賞口ユニット260の球通路274の一部に、誘導凸部262a1によって遊技球Bの直径WBよりもその幅(第1球通路幅W1)が短いた第1球通路領域822が設けられ、図187(a)において誘導凸部262a1の右側に位置する第2球通路領域824の第2球通路幅W2(可変入賞口ユニット260の長手方向LDの幅)は第1球通路幅W1以上の幅であり、更に具体的には遊技球2個以上(遊技球Bの直径WBの2倍以上)の幅である。
第2球通路領域824は可変入賞口ユニット260を転動する遊技球Bが一時的に滞留する領域であるが、このような構成により、可変入賞口ユニット260の長手方向LDに遊技球Bが多く滞留した場合であっても、球詰まりを抑制することができる。
また、誘導凸部262a1と入球センサ264の間に第1球通路幅W1および遊技球の直径よりも広い幅(第3球通路幅W3)を含む第3球通路領域826が設けられている。
これにより、遊技球Bが入球センサ264によって検知されるまでの時間を長くし、オーバー入賞をしやすくさせることができる。
図188は、可変入賞口ユニット260の側断面を示す図であり、図188(a)は図186と同様の平面図であり、図188(b)は図188(a)におけるA−A線に沿う側断面図であり、図188(c)は図188(a)におけるB−B線に沿う側断面図であり、図188(d)は図188(a)におけるC−C線に沿う側断面図であり、図188(e)は図188(a)におけるD−D線に沿う側断面図である。
同図(b)に示すように、入球センサ264の左方外側には、アウト球の通路へ遊技球を誘導するリブ810が設けられている。リブ810は、下ケース262背面側から、上ケース270背面側、上ケース270上面側、上ケース270前面側および下ケース262前面側に渡って、側断面視において略C字状に設けられるとともに、前面側(図示の右側)よりも背面側(図示の左側)が低くなるように傾斜している。
同図(c)に示すように、可変入賞口ユニット260の球通路272の下面(底面)274の下方には、発光手段830が設けられる。発光手段830は例えばLEDであり、球通路272を下方から照明する。
同図(c)(d)に示すように、可変入賞口ユニット260の球通路272は少なくとも一部(例えば、第1球通路領域822と第3球通路領域826の領域)において、開口部820(ここでは不図示の扉部材234a)側の下面(底面)274が、他の下面274よりも高くなった誘導壁274cが構成されている。また誘導壁274cは、誘導凸部262a1付近から、入球センサ264に向かうにつれてその幅(球通路272への張り出し量)が大きくなる。このような誘導壁274cによって遊技球をスムーズに入球センサ264に誘導することができる。
一方、同図(e)に示すように、誘導凸部262a1より右端部側では、誘導壁274cが設けられず、球通路272の下面274は平坦面となっており、勢いを減少させることなく、球通路272に遊技球を転動させることができる。また、同図における第2球通路領域824の一部(幅広部824a)の下面274の幅(第4球通路幅W4)は遊技球の直径よりも大きく、この例では、第3球通路領域826の第3球通路幅W3(同図(d))より大きい幅である。
図189は、図188(b)と同じ側断面図であり、入球センサ264を通過した遊技球Bがアウト球の通路へ誘導される状態を示している。
リブ810は、背面側に向かうにつれて下方に傾斜し、入球センサ264を通過してアウト球の通路に向かう遊技球Bの球通路の幅W'を、遊技球Bの直径よりも大きくかつ、遊技球Bの直径の二倍(さらに詳細には直径の1.5倍)よりも小さくしている。
入球センサ264の球通路(センサ孔)264aを通過した遊技球Bは、リブ810の底面の形状に沿って転動し(同図(a)(b)(c))、背面側に向かう。可変入賞口ユニット260の短手方向SDの幅は小さいため、遊技球Bの転動の勢いがつきすぎると、遊技球Bが跳ね上がり、アウト球の通路に向かう途中で球詰まりを起こす可能性がある。しかし、同図(e)に示すように、リブ810によって転動の勢いが適度に減衰されて遊技球Bの跳ね上がりが抑制され、アウト球の通路にスムーズに移動させるとともに、球通路内での遊技球Bの球詰まりを防止している。
なお、本実施形態における第1球通路領域822の第1球通路幅W1は、上述したように第1球通路領域822の下面(底面)274における幅、すなわち、誘導凸部262a1の下端(下面274側の端部)から、これと対向する誘導壁274cの下端(下面274側の端部)までの距離(幅)をいう。しかしこれに限らず、第1球通路幅W1は、誘導凸部262a1の上端から、対向する誘導壁274cの上方までの水平方向の距離(幅)であってもよいし、誘導凸部262a1の下端と上端の間から、対向する誘導壁274cまでの水平方向の距離(幅)であってもよい。また、誘導壁274cは、図188(c)の側断面図に示すように、上端における側面276からの突出量よりも下端における側面276からの突出量が大きくなるように傾斜する壁(勾配が垂直以下の壁)に限らず、上端における側面276からの突出量よりも下端における側面276からの突出量が小さくなるように傾斜するオーバーハング状の壁(勾配が垂直を超える壁)でもよいし、上端と下端の間が、上端および下端よりも突出するような突起状の壁(下方に向かって勾配が垂直以下で傾斜するとともに、途中でオーバーハング状になる壁)であってもよい。
図190は、本実施形態に係るシャッタ式入賞装置(可変入賞ユニット)700の一例を示した分解斜視図である。図190は、シャッタ式入賞装置(可変入賞ユニット)700の前方から後方を図左下から右上に向かって示している。
シャッタ式入賞装置700は、大別すると、可変入賞口画成部710、入賞装置基台720、照明部730、基台カバー740、シャッタ駆動用部材750、シャッタ駆動用ソレノイド760、シャッタ駆動系収容部770、およびシャッタ800で構成されている。
可変入賞口画成部710は、例えば透明樹脂材料により一体的に成型されて、前面部(前面部表面)710a、前面部裏面710b、左側面部710c、右側面部710d、底面部第1傾斜平面710e、底面部第2傾斜平面710f、非入賞球通路710g、後方傾斜面710h、および上端辺710iを有している。なお、図190では、底面部第2傾斜平面710f、および後方傾斜面710hは隠れているので引出線および符号は付していない。また、左側面部710c、右側面部710d、底面部第1傾斜平面710e、底面部第2傾斜平面710f等は、遊技盤200表面に当接された基台平面部(ベース板)720aから前方に向かって突出するので突出部と称する場合がある。
可変入賞口画成部710は、前方に向かって形成される一対の左側面部710cおよび右側面部710dを有している。左側面部710cの上部は、右から左に下る傾斜平面の非入賞球通路710gが設けられている。右側面部710dの上部にも、右から左に下る傾斜平面が設けられている。非入賞球通路710gの傾斜平面と右側面部710d上部の傾斜平面とはほぼ同一面(以下、第1基準平面という)内に含まれている。つまり、左側面部710cの高さは右側面部710dの高さより低く形成されている。
また、可変入賞口画成部710は、左側面部710cおよび右側面部710dに連なって前面側に形成された前面部710aを有している。前面部710aの平面状の表面には、低い凹凸による飾り模様が施され、凸部は例えば金色に鍍金されている。このため、前面部710aは飾り部710aとも称する。
前面部710aの上部は、第1基準平面から所定距離をおいて第1基準平面に平行に直線状に傾斜する上端辺710iが設けられている。
前面部裏面710bは第1基準平面にほぼ直交する平面状に形成されている。前面部裏面710bの上端辺710i近傍には上端辺710iに沿って第1基準平面に平行に凹凸部900(不図示)が配置されている。凹凸部900については後述する。
左側面部710cおよび右側面部710dと前面部710aで囲む領域の下部には底面部が形成されている。底面部は、前面部裏面710bにほぼ直交し、左から右に向かって下に傾斜する底面部傾斜平面を有している。さらに底面部は、底面部傾斜平面に続く後方傾斜面710h(図190では不図示)を備えている。底面部傾斜平面は第1の傾斜角度を有する底面部第1傾斜平面710eと、底面部第1傾斜平面710eの下流に連続するとともに底面部第1傾斜平面710eよりも傾斜角度の小さい底面部第2傾斜平面710f(図190では不図示)とで構成されている。以下、底面部第2傾斜平面710fを含む平面を第2基準平面という。パチンコ機100を例えば島設備に設置した場合、第2基準平面は水平面を挟んで第1基準平面のほぼ反対側にあり、第2基準平面と水平面とでなす角は、第1基準平面と水平面とでなす角にほぼ等しくなっている。底面部第2傾斜平面710fの下流には、前方から後方に向かって下に傾斜する後方傾斜面710hが設けられている。なお、傾斜平面は、一部が曲面状であってもよい。
可変入賞口画成部710の左側面部710c、右側面部710d、底面部第1傾斜平面710e、第2底面傾斜面710f、および非入賞球通路710gの各後端辺は、前面部裏面710bから一定の所定幅だけ後側で前面部裏面710bに平行な平面内に含まれている。
入賞装置基台720は図159に示す遊技盤200の右下所定位置にシャッタ式入賞装置700を位置決め固定する際に遊技盤200に唯一ねじ留めされる部材である。入賞装置基台720は、例えば透明樹脂材料により成型されて、下から右上に向かう端辺が遊技領域124の右下端辺の円弧形状に合わせた円弧形状を有している。入賞装置基台720は、基台平面部(ベース板)720a、シャッタ出没用開口部720b、入賞球通過用開口部720c、発光窓720d、720e、シャッタ収容屋根前部720f、および一般入賞球通路720gを有している。
入賞装置基台720の前面はほぼ全面が平面状に形成されている。前面上方の所定位置には第2可変入賞口235の一内面となる基台平面部720aが設けられている。基台平面部720aの右端の所定位置には遊技球が通過可能な大きさの開口が形成された入賞球通過用開口部720cが設けられている。可変入賞口画成部710の左側面部710c、右側面部710d、底面部第1傾斜平面710e、底面部第2傾斜平面710f、および非入賞球通路710gの各後端辺を基台平面部720aの表面の所定位置に位置合わせして、2本の取付ねじ714で基台平面部720a裏面側から可変入賞口画成部710を基台平面部720aの前側に固定して第2可変入賞口235が構成される。第2可変入賞口235は、前面部裏面710bと基台平面部720a表面とで所定幅でほぼ平行に配置された対向内壁が構成され、底面部第1傾斜平面710e、底面部第2傾斜平面710f、および後方傾斜面710h、さらに前面部裏面710bに垂直で上下方向に延びる右側面部710dの左壁面で、対向内壁を結ぶ底面部および側面部が構成される。また、前面部裏面710bを含む平面、基台平面部720aの表面を含む平面、底面部第1傾斜平面710eを含む平面、および右側面部710dの左壁面を含む平面が第1基準平面と交差して画定される第1基準平面内の閉領域で第2可変入賞口235の開口面(開口領域)が構成される。後方傾斜面710hは後方端辺が入賞球通過用開口部720cの下辺上にまで延びて固定される。
第2可変入賞口235の開口面と基台平面部720aの表面との交線の下方の基台平面部720aには、当該交線に平行に当該交線の左右方向の幅内で細長長方形の開口が3つ形成された発光窓720dが配置されている。また、当該交線の上方には、当該交線に平行に当該交線の左右方向の幅をわずかに超える幅で細長長方形の開口が形成されたシャッタ出没用開口部720bが配置されている。
基台平面部720aの表面下方であって、入賞装置基台720の円弧状端辺の上側には平滑性が比較的高い透明樹脂平面板が取付られた円形外形の発光窓720eが配置されている。入賞装置基台720の所定表面には、低い凹凸による飾り模様が施され、凸部は一部が例えば金色に鍍金され、他部は透過性を備え、凹部は例えば半透過性を有するように加工されている。
基台平面部720aの裏面であってシャッタ出没用開口部720bの上方には、シャッタ収容屋根前部720fが設けられている。シャッタ収容屋根前部720fの右側には一般入賞球通路720gが配置されている。一般入賞球通路720gの前側には一般入賞口226が配置されて入賞装置基台720裏面から2本の取付ねじ716で固定されている。入賞装置基台720の円弧状端辺の上端表面には、遊技領域124の右上方から流下してくる遊技球の進路を左下方に変更する球通路712が配置されて入賞装置基台720裏面から1本の取付ねじ718で固定されている。
照明部730は、例えば透明樹脂材料により一体成型されて、入賞装置基台720の裏面に形成された不図示の凹凸部に嵌め込まれて配置される形状を有している。照明部730は、光射出部730a、730b、入賞球通過用通路730c、および上側平面部730dを有している。
光射出部730aは、照明部730が入賞装置基台720の裏面に嵌め込まれると、基台平面部720aに開口された3つの発光窓720dに嵌め込まれるように3つの発光窓720dの開口輪郭に倣う突出部を有している。突出部の前部は、光射出部730aが発光窓720dに嵌め込まれると基台平面部720a表面にほぼ一致する平面形状に形成されている。突出部の前部平面の裏面には入射光を散乱させる微小プリズムが複数整列して配置されている。突出部内方には、例えばLED等の発光素子(不図示)が配置され、光射出部730aは、当該発光素子からの光を突出部前部平面から発光窓720dを介して第2可変入賞口235内に射出する。
光射出部730bは、照明部730が入賞装置基台720の裏面に嵌め込まれると、基台平面部720aの表面下方の円形外形の発光窓720eに嵌め込まれるように発光窓720eの開口輪郭に倣う突出部を有している。突出部の前部は、光射出部730bが発光窓720eに嵌め込まれると発光窓720e裏面にほぼ一致する平面形状に形成されている。突出部の前部裏面には入射光を散乱させる微小プリズムがランダムに複数配置されている。突出部後方には、例えばLED等の発光素子(不図示)が配置され、光射出部730bは、当該発光素子からの光を突出部前部平面から発光窓720eを介して前方に射出する。
入賞球通過用通路730cは、照明部730が入賞装置基台720の裏面に嵌め込まれると、基台平面部720aの右端の所定位置に開口された入賞球通過用開口部720cと前後方向に定距離を隔てて対向する。
照明部730が入賞装置基台720の裏面に嵌め込まれると、入賞球通過用通路730cと入賞球通過用開口部720cとの間の隙間を含む所定空間が形成され、当該所定空間に球検出センサ732が挟持されるようになっている。球検出センサ732は、球が通過可能な内径を有する開口部と、開口部を球が通過すると球検出信号を生成する電気回路部とを備えている。球検出センサ732の開口部は、入賞球通過用開口部720cと入賞球通過用通路730cとの間に配置されて、第2可変入賞口235から入球して入賞球通過用開口部720cに到達した遊技球を通過させて入賞球通過用通路730cに流下させる。
光射出部730aの上部の上側平面部730dは、照明部730が入賞装置基台720の裏面に嵌め込まれると、シャッタ出没用開口部720bの左右方向の下辺より所定距離低い位置に配置される。
基台カバー740は、例えば透明樹脂材料により一体成型されて、入賞装置基台720の裏面と組合わせて配置される。基台カバー740は、前面がほぼ平面形状のカバー面とカバー面の周囲のカバー面前側に所定高さで屹立する縁部を有している。カバー面の前面と縁部とで薄い凹部が形成される。カバー面の所定位置に入賞球通過用開口部740aと上側平面部740bとが形成されている。照明部730と球検出センサ732を入賞装置基台720の裏面に嵌め込んで、不図示の発光素子とそれらの配線類を凹部に収容して基台カバー740を入賞装置基台720の裏面に位置決めして3本の取付ねじ746で入賞装置基台720の裏面に固定する。
入賞球通過用開口部740aは照明部730の入賞球通過用通路730cの後方開口を露出させる位置に配置され、上側平面部740bは、シャッタ出没用開口部720bの左右方向の下辺にほぼ一致する位置に配置される。
シャッタ駆動用部材750、シャッタ駆動用ソレノイド760、およびシャッタ800は、シャッタ駆動系収容部770に収容される。シャッタ駆動系収容部770は、例えば透明樹脂材料により一体成型されて、前面が開口された箱形状をしている。前方から開口を見て左から右に順に、ソレノイド収容部770a、シャッタ駆動板収容部770b、球通路770c、およびセンサ収容部770dが区画されている。ソレノイド収容部770a、シャッタ駆動板収容部770b、および球通路770cの上方には、シャッタ収容部770eが区画され、シャッタ収容部770e上部はシャッタ収容屋根後部770fになっている。シャッタ収容屋根後部770fには放熱用のスリットが複数開口されている。
ソレノイド収容部770aには、シャッタ駆動用ソレノイド760が収容されている。シャッタ駆動用ソレノイド760は、ヨーク760a、コイル760b、可動鉄心760cを有している。コイル670bは例えばフェライト製のボビンに銅線が巻き回されている。ボビン内方の一端側に固定鉄心を配し、固定鉄心と例えば鉄製のヨーク760aとが磁気的に接続されている。ヨーク760aは中空の箱形状から対向2面を除去した構造を有している。ヨーク760aの上下対向2面の一面にコイル670bの固定鉄心が固定され、他面にはボビン内方の他端側が位置するようにコイル670bはヨーク760a内に設置されている。ヨーク760aの当該他面にはボビン内方の他端側が露出する開口が設けられている。開口を介しボビン内方に可動鉄心760cが挿通されている。可動鉄心670cの先端にはシャッタ駆動用部材750の揺動冶具750aの上端の把持部に差し込む把持用円板が固定されている。可動鉄心670cはコイル760bの内方で上下方向に移動可能に保持されている。コイル760bに電流を流さない状態で可動鉄心670cは不図示のばねにより下方に付勢されており、コイル760bに電流を流すことにより上方に移動する。これにより、可動鉄心670cの先端に取り付けられた揺動冶具750aが上下動するようになっている。
ソレノイド収容部770aの後壁面には、シャッタ駆動用ソレノイド760をソレノイド収容部770aに固定するための取付金具772が、2つの取付ねじ776で固定されている。シャッタ駆動用ソレノイド760のヨーク760aのソレノイド収容部770aの後壁と対面する側には2つのねじ穴が設けられている。ソレノイド収容部770aの後壁および取付金具772には当該2つのねじ穴に対応する位置に貫通孔がそれぞれ設けられている。この貫通孔を介して取付金具772の後側から2つの取付ねじ774をヨーク760aの2つのねじ穴にねじ込んでシャッタ駆動用ソレノイド760がソレノイド収容部770aに固定されている。
シャッタ駆動用部材750は、揺動冶具750aとシャッタ駆動板とを有している。揺動冶具750aは例えば黒色樹脂等で成型されている。シャッタ駆動板は例えば黒色樹脂等で一体成型され、軸部750bと、それぞれ板状の第1板部750c、第2板部750d、および第3板部750eを有している。
第1板部750cの下端左側面には、ソレノイド収容部770aに収容された揺動冶具750aの右側面に形成された案内溝内に突出して、当該案内溝で方向を規制されて移動可能な案内軸が形成されている。
第1板部750cの上端辺には左右側面からほぼ垂直に突出する軸を有する軸部750bが形成されている。第2板部750dの下端辺は第1板部750cの上端辺と一体となり軸部750bを共有している。第1板部750cに対し、第2板部750dは軸部750bで前側に所定角度で曲げられている。第3板部750eは第2板部750dの上端辺から第2板部750dの板面に平行に延びて形成されている。第3板部750eの板厚は第2板部750dの板厚より薄く形成されている。第3板部750eの上端辺は断面が円弧状に形成されている。
軸部750bから第3板部750e上端までの距離は、軸部750bから第1板部750cの案内軸までの距離より長く形成されている。
シャッタ駆動用部材750のシャッタ駆動板はシャッタ駆動板収容部770bに収容される。シャッタ駆動板収容部770bにはシャッタ駆動板の軸部750bの両軸を受ける軸受部が設けられている。シャッタ駆動板をシャッタ駆動板収容部770bに収容して軸部750bの両軸を軸受部に載置すると、シャッタ駆動板の第1乃至第3板部750c〜750eは軸部750bを回転中心として前後に回動(揺動)可能となる。
また、シャッタ駆動板をシャッタ駆動板収容部770bに収容して、第1板部750cの下端左側面に突出する案内軸はソレノイド収容部770aに収容された揺動冶具750aの右側面に形成された案内溝に差し込まれる。
シャッタ駆動用ソレノイド760の非駆動時には、可動鉄心670cの先端の揺動冶具750aはその底面がソレノイド収容部770aの底面に当接して停止している。この非駆動時の揺動冶具750aの案内溝内の案内軸の停止位置における第3板部750eの上端辺の位置を初期位置とする。
揺動冶具750aの案内溝は、揺動冶具750aが上昇すると、軸部750bを回転中心として第1板部750cの案内軸を前方向に回転移動させるように溝通路が形成されている。このため、シャッタ駆動用ソレノイド760に通電して可動鉄心670cを駆動して揺動冶具750aを所定距離上昇させると、揺動冶具750aの案内溝の上昇に伴い案内溝内の溝通路に倣って案内軸が移動して軸部750bを回転中心として第1板部750cを前方向に回転移動させる。これにより、軸部750bを挟んで第1板部750cの反対側に位置する第3板部750eの上端辺を初期位置から所定距離後方に移動させることができる。
シャッタ収容部770eには、収容したシャッタ800を前後に出没可能に保持するための一組の左右レール部材752、754が取り付けられている。左右レール部材752、754はそれぞれ例えば黒色樹脂等で成型されている。左レール部材752は、逆コ字状の凹型レール部と、凹型レール部の基端に設けられた取付端部とを有している。右レール部材754は、コ字状の凹型レール部と、凹型レール部の基端に設けられた取付端部とを有している。左右レール部材752、754は、シャッタ800の左右端辺をそれぞれ摺動可能に保持する余裕を持たせてシャッタ収容部770eの後壁面に2つの取付ねじ756、758でそれぞれ固定されている。また、左右レール部材752、754は、シャッタ式入賞装置700を組み立てたときに、シャッタ800がシャッタ出没用開口部720bから出没可能なように、左レール部材752より右レール部材754の方が上方に取り付けられている。
シャッタ(扉部材)800は、例えば透明樹脂部材で一体成型されて全体視において、薄板直方体形状をしている。シャッタ800は、シャッタ平面部800a、シャッタ先端部800b、および駆動用部材連結部800cを有している。シャッタ平面部800aはほぼ長方形平面を有しており、左右幅は第2可変入賞口235の開口面の左右幅よりわずかに広い幅を有している。シャッタ平面部800aの前側端辺から所定幅でシャッタ先端部800bが形成されている。シャッタ先端部800bは、シャッタ平面部800aの上平面の前側端辺から所定角度で前方に下降する傾斜上平面と、シャッタ平面部800aの下平面に一致して前方に延びる下平面を有している。傾斜上平面と下平面が交差する先端辺は所定の丸め加工が施されている。傾斜上平面と下平面とで挟む角は、例えば25度〜30度である。シャッタ800のシャッタ先端部800bを細く形成したので、シャッタ800と遊技球とが接触した時点の接点となる面積を減らして球噛みの可能性を低減させることができる。シャッタ先端部800bの上面側が傾斜しているので、凹凸部900の角部との間で遊技球が挟まりかけたときの力を逃がすことができる。
シャッタ平面部800aの後側端辺ほぼ中央部に駆動用部材連結部800cが設けられている。駆動用部材連結部800cは下側が開口してシャッタ駆動用部材750の第3板部750eの上端辺が差し込まれる凹部を有している。
シャッタ800の駆動用部材連結部800c側を後方にして左右レール部材752、754にシャッタ800の左右側面部を差し込みながら、駆動用部材連結部800cの凹部にシャッタ駆動用部材750の第3板部750eの上端辺を差し込んで、シャッタ800およびその駆動系が構成される。
シャッタ駆動系収容部770は、シャッタ駆動板収容部770bの右側に球通路770cが形成されている。また、球通路770cの右側にセンサ収容部770dが形成されている。センサ収容部770dには所定のセンサ762が配置されている。
シャッタ駆動用部材750、シャッタ駆動用ソレノイド760、およびシャッタ800等を収容したシャッタ駆動系収容部770は、入賞装置基台720の裏面にねじ留めされた基台カバー740の裏面に3本の取付ねじ748で基台カバー740に固定される。なお、基台カバー740の裏面の所定位置には、シャッタ駆動板の軸部750bの軸がシャッタ駆動板収容部770bの軸受部から脱落しないように軸受部の開口を塞ぐ閉鎖部が設けられている。また、シャッタ駆動系収容部770のシャッタ収容屋根後部770fの上面はシャッタ収容屋根前部720fの上面にほぼ一致している。
図191は組み立てられたシャッタ式入賞装置700の斜視図である。図191(a)、(b)共に、シャッタ式入賞装置700の前方から後方を図左下から右上に向かって示している。図191(a)は、シャッタ800が現出して第2可変入賞口235の開口面を塞いでいる状態を示している。図191(a)に示す状態は、シャッタ駆動用ソレノイド760が非駆動状態で可動鉄心670cがばねにより下方に押されて第3板部750eが初期位置で駆動用部材連結部800cを介してシャッタ800を前方に押している状態である。これにより、シャッタ出没用開口部720bからシャッタ800が現出して、シャッタ先端部800bが前面部裏面710bに接触し、第2可変入賞口235の開口面を塞いで第2可変入賞口235を閉鎖状態にしている。
また、シャッタ先端部800bの左端は非入賞球通路710gの上方に、右端は右側面部710dの上方に一部がかぶるように現出して第2可変入賞口235の開口面の閉鎖を行っている。シャッタ平面部800aは、右から左に向かって下降するように傾斜しており、球通路として機能する。第2可変入賞口235の開口面上方のスペースを極力広く取っているので、シャッタ800の閉鎖時にシャッタ800の上部に乗った遊技球を速やかに流下させることが可能となっている。例えば、球通路712に達した球はバウンドしたり転がったりしながら第2可変入賞口235上のシャッタ平面部800aを通過して、非入賞球通路710gを転がったり跳び越したりして左下方に流下する。
図191(b)は、シャッタ800が退出して第2可変入賞口235の開口面が現れている状態を示している。図191(b)に示す状態は、シャッタ駆動用ソレノイド760が駆動状態でばねの力より電磁石の磁力が勝り可動鉄心670cが上昇して、第3板部750eの上端辺が初期位置から後方に移動して駆動用部材連結部800cを介してシャッタ800を後方に引っ張っている状態である。この状態で、シャッタ出没用開口部720bの後方にシャッタ800が退出して、第2可変入賞口235の開口面が現れて第2可変入賞口235が開放されている。このように、シャッタ800は、可変入賞口画成部710の左側面部710cの左上端辺と右側面部710dの右上端辺、および前面部710aの上端辺710iを含む空間S内に出没可能になっている。図191(b)に示すように第2可変入賞口235の開口面が現れている場合は、例えば球通路712に達した球はバウンドしたり転がったりしながら高確率で空間Sおよび開口面を通過して第2可変入賞口235に入球する。
特図1または特図2始動口230、232に入球があり特図1または特図2の関連抽選処理(図163のステップS229、S231)により当否判定結果が15R特別大当りとなると、主制御部300は当該特図変動遊技の終了後の大当り遊技において特図1または特図2の状態更新処理(図163のステップS225、S227)によりシャッタ800の出没動作の制御を行う。この際に、第1副制御部400の制御(図164のステップS315等)に基づき、大当り遊技中に、第2可変入賞口235の開口面の後下側に臨んでいる光射出部730aからの発光および光射出部730bからの発光によりシャッタ式入賞装置700が光る演出が行われる。
なお、同図に示すシャッタ式入賞装置700に、他の入球手段(入賞口)が設けられてもよい。
図192は組み立てられたシャッタ式入賞装置700を示している。図192(a)は、シャッタ式入賞装置700を上方から右後方にずれた位置から見た斜視図であって、シャッタ式入賞装置700の前側を図左方に示し、左側を図上方に示している。図192(b)は、シャッタ式入賞装置700を直上から見た状態であって、シャッタ式入賞装置700の前側を図左方に示し、左側を図上方に示している。図192(a)、(b)は共にシャッタ800がシャッタ出没用開口部720b内に没して第2可変入賞口235(または第1可変入賞口234、以下同様)の開口面が露出した図191(b)の状態を示している。
図192(a)、(b)に示すように、前面部裏面710bの上端辺710i近傍に上端辺710iにほぼ平行に延びる凹凸部900が形成されている。凹凸部900は空間S内でシャッタ800の現出位置よりも上部に形成されている。凹凸部900は、例えば可変入賞口画成部710と一体的に成型され、上端辺710iに沿って延びる凸状の梁部の上面に略同一形状の斜面部が一列に離散的に複数配置された構造を有している。斜面部は前面部裏面710bの上端辺710i寄りから後下方に向かって延びる傾斜平面を有しており、当該傾斜平面を一側面とする三角柱の概略形状をしている。この形状は凹凸部900で左右方向に形成される。この形状により、上方から流下してきた遊技球が当該傾斜平面に当たると遊技球を第2可変入賞口235の後側に落下させることができる。また、前面部裏面710bと凸状梁部下面の角部が凹凸部900の凹部となっている。凹凸部900の詳細については図168を用いて後程説明する。
図192(a)、(b)に示すように、前面部裏面710bと右側面部710dの左壁面との交差角部には前面部裏面710bにほぼ垂直に平面状の板状部の球整列第1部材910が形成されている。球整列第1部材910は凹凸部900の下方で例えば前面部裏面710bおよび右側面部710dの左壁面と一体的に成型されている。球整列第1部材910は、右側面部710dの左壁面から前面部裏面710bに対し所定距離隔てて左方に平
行に延びる後端辺と、後端辺から左前方に延びて前面部裏面710bと接する直線状の斜端辺とを有している。
前面部裏面710bと基台平面部720aの表面との間の幅は、例えば、遊技球の直径(11mm)の1.3倍〜1.6倍程度であり好適には1.5倍程度になっている。同様に、球整列第1部材910の前面部裏面710bから後端辺までの幅は、例えば、遊技球の直径の0.3倍〜0.5倍程度であり好適には0.4倍程度に設定されている。このため、球整列第1部材910の板状部が前面部裏面710b側から遊技球1/2個分よりも小さく突出形成されているので、球整列第1部材910上に遊技球が乗り上げてしまわないようになっている。また、遊技球の転動による側面側の摩擦を軽減可能となる。
図192(b)に示すように、直上から見た球整列第1部材910の後端辺の長さは、例えば、遊技球の直径の1.3倍〜1.6倍程度であり好適には1.5倍程度である。同様に、球整列第1部材910の斜端辺の長さは、例えば、遊技球の直径の0.6倍〜1.0倍程度であり好適には1.0倍程度である。図192(b)に示すように直上から見ると、後方傾斜面710hは球整列第1部材910の後端辺で一部が隠されて遊技球1個分が載置可能な略正方形に観察される。
球整列第1部材910の後端辺や斜端辺に遊技球が接触することにより、底面部第1傾斜平面710e、底面部第2傾斜平面710f、および後方傾斜面710hの底面傾斜部で構成される球通路の下流側における遊技球の転動可能な幅(または領域)を徐々に狭くして流下する球を整列させることができる。これにより、球検出センサ732に向かって、球検出センサ732に近づくにつれて遊技球を整列させることが可能になる。また、第2可変入賞口235内の球通路の球詰まりを解消することができる。
図192(a)、(b)に示すように、球整列第1部材910と交差して平面状の薄板状の球整列第2部材920が形成されている。球整列第2部材920は、後方傾斜面710hから立上がって右側面部710dの左壁面にほぼ平行で前面部裏面710bにほぼ垂直に形成されている。球整列第2部材920は、例えば、前面部裏面710b、球整列第1部材910、および後方傾斜面710hと一体的に成型されている。球整列第2部材920は、後方傾斜面710hから前面部裏面710bに対し所定距離隔てて上方に平行に延びる後端辺と、後端辺上端部から前方に延びて前面部裏面710bと接する直線状の上端辺とを有している。
球整列第2部材920の前面部裏面710bから後端辺までの幅は、球整列第1部材910のそれとほぼ同一である。球整列第2部材920の右側面部710dの左壁面からの距離は、例えば遊技球の直径の0.3倍〜0.5倍程度であり好適には0.4倍程度である。このため、球整列第2部材920上に遊技球が乗り上げてしまわないようになっている。
球整列第1部材910は底面部第1傾斜平面710eの上方から下流側の右側面部710dの左壁面に連なって形成されるとともに、球整列第2部材920は下流側の右側面部710dの左壁面から遊技球1/2個分よりも短い距離となる位置に突出形成している。これにより、右側面部710dの左壁面と球整列第2部材920の間に遊技球が乗ってしまうことを防止可能な場合がある。
球整列第2部材920の上端辺や後端辺に遊技球が接触することにより、後方傾斜面710h上方に遊技球が滞留したり、球整列第1部材910上側からの遊技球の入賞により、球整列第1部材910の上方に遊技球が載ってしまうことを解消することが可能となる。
<<実施形態3>>
図193〜図194を参照して、可変入賞口ユニット840および可変入賞口ユニット840の球通路842の他の形態について説明する。
図193は、不図示の扉部材が開放位置にある場合の可変入賞口ユニット840を示す図であり、図193(a)(c)が上面図であって、図187(a)に相当する図(球通路842)の下面(底面)848を視認する図)である。また図193(b)は前面側(遊技者側)から見た可変入賞口ユニット840の透過側面図である。
図193(a)(b)に示すように、可変入賞口ユニット840には、扉部材(不図示)が開放位置にあるときに可変入賞口ユニット840に進入した遊技球を所定位置まで案内するための球通路842(844、846、848、850、852)が設けられている。球通路842は、前面側(遊技者側)側面844と、これと対向する背面側側面846と、下面848と、左側側面850と、右側側面852とによって五方を囲まれて構成されている。すなわち、下面848に対向する部位は、扉部材によって開放または閉鎖される開口部860とされている。開口部860の長手方向の両端は、ここでは右側側面852と左側側面850である。またここでは一例として、図190〜図192に示したようなシャッタ式の可変入賞口ユニット840を示しており、扉部材は下面848に対向する部位において、例えば、背面側側面846と前面側側面844の間を移動して、開放位置と閉鎖位置の間でスライド可能となっており、図示の状態は、扉部材が開放位置にある場合を示している。
可変入賞口ユニット840の右側側面852よりの背面側側面846には、入球センサ854が設けられている。入球センサ854は、同図(b)の側面視において略円形状の球通路854aを有し、球通路854aは、可変入賞口ユニット840の右側側面852の近傍に位置している。
また、同図(b)に示すように、可変入賞口ユニット840の左側側面850には、傾斜面850cが形成されている。傾斜面850cは可変入賞口ユニット840の上面(開口部860)から球通路842の下面848に向かうにつれて突出量が増加するような勾配を有している。また下面848は、傾斜部848aと、段差部848bと、平坦部848cを有している。傾斜部848aは、左側側面850(傾斜面850c)の下端部からから右側側面852方向に向かって下方に傾斜しており、その傾斜角度は傾斜面850cの傾斜角度より小さい。傾斜部848aの右側端部には段差部848bが形成されて、下段となる位置に平坦部848cが形成されている。平坦部848cは、入球センサ854の球通路854aの前方に位置し、球通路854aは、段差部848bと右側側面852の間に位置している。
また、前面側側面844の下端部には、可変入賞口ユニット840の球通路842に向かって突出する誘導凸部868が設けられている。誘導凸部868は、球通路842の下面上を左側側面850から右側側面852に向かって転動する遊技球を、背面側側面846の方向に導くようにしており、これにより遊技球はスムーズに入球センサ854の球通路854aに進入可能となる。
本実施形態の開口部幅W0は、開口部860の長手方向LDの距離であり、左側側面850(傾斜面850c)の上端部から右側側面の上端までの距離をいい、開口部幅W0の長手方向LDにおける中央(中心線)を、開口部中心線860cという。
誘導凸部868と、段差部848bと平坦部848c、および入球センサ854の球通路854aは、開口部中心線860cと右側側面852の間に設けられる。
つまり入球センサ854(入球を検知する球通路854a)は、開口部中心線860cよりも右側端部856aに近い位置(開口部中心線860cよりも右側端部856a側に寄った位置)に設けられる。より詳細には、球通路854aの中心から右側端部856aまでの開口部860の長手方向LDの距離は、第1の距離LL1であり、開口部中心線860cから右側端部856aまでの開口部860の長手方向LDの距離は、第2の距離LL2であり、第2の距離LL2は、第1の距離LL1よりも長い距離である。
またここでは、球通路854aの中心から開口部中心線820cまでの開口部820の長手方向LDの距離は、第2'の距離LL2'であり、第2'の距離LL2'は、第1の距離LL1よりも長い距離である。なお、球通路854aは、開口部中心線820cより右側で開口部中心線820cと右側側面852の間に配置されていればよく、第1の距離LL1が第2'の距離LL2'より長くてもよい。
同図(c)に示すように、可変入賞口ユニット840は、第1球通路領域862(左下がりの斜線ハッチングの領域)、第2球通路領域864(横縞ハッチングの領域)、および第3球通路領域866(右下がりの斜線ハッチングの領域)を有し、可変入賞口ユニット840の長手方向LDに沿って左側側面850から、第2球通路領域864、第1球通路領域862、第3球通路領域866がこの順で並んでいる。
第1球通路領域862は、開口部中心線860cと入球センサ854(球通路854a)の間に配置され、開口部860を介して遊技者から視認可能な位置に設けられている。また第1球通路領域862は、第1球通路幅W1を有する領域を少なくとも含む。第1球通路幅W1は同図において誘導凸部868の先端から、これと対向する背面側側面846までの可変入賞口ユニット840の短手方向SDにおける距離(幅)である。
第2球通路領域864は、第1球通路領域862と左側端部856bの間に配置される。第2球通路領域864は、開口部860(可変入賞口ユニット840)の長手方向LDにおいて、第2球通路幅W2を有する領域を少なくとも含む。第2球通路幅W2は第1球通路領域862との隣接部から左側側面850(傾斜面850cの上端部)端部までの水平方向の距離(可変入賞口ユニット840の長手方向LDにおける距離)である。第2球通路幅W2は、第1球通路幅W1よりも大きく、遊技球の直径の2倍よりも大きく、開口部幅W0より小さい。また、第2球通路領域864は、可変入賞口ユニット840の扉部材(不図示)が開放位置にある場合(図示の状態の場合)に、遊技者から少なくとも視認容易なものである。
第3球通路領域866は、第1球通路領域862と入球センサ854の間で、第1球通路領域862よりも入球センサ854(球通路854a)に近い位置に設けられる。より詳細には、球通路854aの中心854cから第1球通路領域862(例えば、第1球通路領域822の可変入賞口ユニット840の長手方向LDにおける中心862c)までの当該長手方向LDの距離は、第3の距離LL3であり、球通路854aの中心854cから第3球通路領域866(例えば、第3球通路領域866の可変入賞口ユニット840の長手方向LDにおける中心866c)までの、当該長手方向LDの距離は、第4の距離LL4であり、第4の距離LL4は、第3の距離LL3よりも短い距離である。
また、第3球通路領域866は、第3球通路幅W3を有する領域を少なくとも含む。第3球通路幅W3は同図において背面側側面846から、これと対向する前面側側面844までの可変入賞口ユニット840の短手方向SDにおける距離(幅)である。また第3球通路幅W3は、可変入賞口ユニット840の短手方向SDにおける第3球通路領域866の最大幅であり、第1球通路領域862の第1球通路幅W1および、遊技球の直径よりも大きい。
また、第2球通路領域864は、第1球通路領域862よりも、左側端部856b側に設けられた領域であり、第4球通路幅W4を有する領域(幅広部864a)を少なくとも含む。第4球通路幅W4は、背面側側面846から、これと対向する前面側側面844までの可変入賞口ユニット840の短手方向SDにおける距離(幅)である。また第4球通路幅W4は、可変入賞口ユニット840の短手方向SDにおける第2球通路領域864の最大幅であり、第1球通路領域862の第1球通路幅W1よりも大きい。またここでは、第3球通路幅W3と第4球通路幅W4は同等である。
入球センサ854の球通路(センサ孔)854aは第5球通路幅W5を有する。第5球通路幅W5は、球通路854aの最大幅である。ここでは一例として球通路854aのX軸方向の中心を通る径が最大の径となっている。第1球通路領域822の第1の球通路幅W1は、第5の球通路幅W5よりも小さい幅である。
なお、本実施形態の誘導凸部868は、前面側(遊技者側)側面844の一部が背面側側面846方向に突出したものである。しかしこれに限らず、誘導凸部868は下面848(傾斜部848a)の一部が上方に突出したものであってもよい。また、背面側側面846から前面側側面844方向に突出する誘導凸部868であってもよい。また、遊技者側と反対側の壁部に凸部が設けられたものであってもよい。
また、本実施形態の第1球通路領域862は、誘導凸部868と背面側側面846で挟まれた第1球通路幅W1の領域と、誘導凸部868の周囲で遊技球の直径よりも幅が広い領域(同図(c)における誘導凸部868の左右の領域)と、誘導凸部868とが含まれた領域である。しかしこれに限らず、第1球通路領域862は、誘導凸部868と背面側側面846で挟まれた第1球通路幅W1の領域のみでもよいし、遊技球の直径よりも広い幅の領域を含んでもよいし、遊技球の直径よりも狭い幅の領域のみを含んでもよいし、誘導凸部868を含まない領域であってもよい。
また、本実施形態では、第1球通路領域862と第2球通路領域864とが隣接しているが、これに限らず、第1球通路領域862と第2球通路領域864とは、隣り合う位置に設けられた領域であってもよく、第1球通路領域862と第2球通路領域864の間に他の領域が設けられていてもよい。
また、本実施形態では、第1球通路領域862と第3球通路領域866とが隣接しているが、これに限らず、第1球通路領域862と第3球通路領域866とは、隣り合う位置に設けられた領域であってもよく、第1球通路領域862と第2球通路領域864の間に他の領域が設けられていてもよい。
なお、第3球通路幅W3は、第4球通路幅W4と異なる通路幅であってもよく、第3球通路幅W3が第4球通路幅W4よりも大きい通路幅であってもよく、逆であってもよい。
図194は、第2実施形態の可変入賞口ユニット840を遊技球Bが転動する様子を示す図であり、同図(a)〜(f)が図193(a)に対応する上面図であり、同図(A)〜(F)が図193(b)に対応する透過側面図である。
同図に示すように、遊技球Bは扉部材(不図示)が開放位置にあるときに、左側端部856bよりの開口部860から進入し、左側側面850の傾斜面850cに沿って転動し(同図(a)、(A))、その後下面848の傾斜部848aに沿って左側側面850から右側側面852向かって転動して誘導凸部868に達する(同図(b)、(B))。第1球通路領域862では誘導凸部868と背面側側面846間の第1球通路幅W1が遊技球Bの直径よりも小さいため、遊技球Bは誘導凸部868と衝突してこれに乗り上げる(同図(c)、(C))。その後遊技球Bは、下面848の段差部848bを通過して(同図(d)、(D)、(e)、(E))平坦部848cに達し、入球センサ854の球通路854aに進入する(同図(f)、(F))。
左側側面850の傾斜面850cおよび、下面848の傾斜部848aは、可変入賞口ユニット840の球通路842に進入した遊技球Bを、左側端部856bから右側端部856aに向かって転動させ、右側端部856a近傍に配置された入球センサ854の球通路854aの方向に円滑かつ確実に案内するようにしている。
また、入球センサ854の球通路854aの近傍には、誘導凸部868と段差部848bが設けられている。遊技球Bは誘導凸部868に衝突するとともにこれを乗り越え、さらに段差部848bを通過して平坦部848cに落下することにより、その転動する速度(勢い)が適度に減衰される。これにより、入球センサ854の球通路854aに向けて円滑かつ確実に遊技球Bが案内されるとともに、遊技球Bが右側側面852に衝突して跳ね返り、後続の遊技球Bとも衝突するなどして、球通路854aの前方で球詰まりを起こすことを回避している。
<<実施形態4>>
図195を参照して、第2実施形態に示した可変入賞口ユニット840および可変入賞口ユニット840の球通路842の他の形態について説明する。
図195は、不図示の扉部材が開放位置にある場合の可変入賞口ユニット840を示す図であり、図195(a)(c)が上面図であって、図195(b)は前面側(遊技者側)から見た可変入賞口ユニット840の透過側面図である。なお、ここでは第2実施形態と異なる構成について主に説明し、第2実施形態と同一構成要素は同一符号で示し、その説明を省略する。
本実施形態では、下面848の一部(傾斜部848aの右側端部の一部)に上面視(同図(a))において、前面側側面844および背面側側面846のいずれからも離間した位置に、矩形状の切欠き部870を設けて、段差部848bの形状を上面視において凹凸状とし、これを誘導凸部872としている。切欠き部870は、可変入賞口ユニット840の長手方向LDにおける幅870W1も、可変入賞口ユニット840の短手方向SDにおける幅870W2も、遊技球Bの半径(WB/2)より小さく、例えばそれぞれ5mm程度である。なお、幅870W1、870W2は遊技球Bの半径と同程度であってもよい。
この場合、同図(c)に示すように、第1球通路領域862は切欠き部870と、切欠き部870の前面側の段差部848b(前面側誘導凸部872a)と背面側の段差部848b(背面側誘導凸部872b)を含む領域である。また、前面側誘導凸部872a、切欠き部870、背面側誘導凸部872bそれぞれの、可変入賞口ユニット840の短手方向SDの幅がそれぞれ、第1球通路幅W11、W12、W13である。
また、第2球通路領域864は、第1球通路領域862と左側側面850の間の領域であり、第2球通路幅W2は、可変入賞口ユニット840の長手方向LDにおける第2球通路領域864の長さである。
また、第3球通路領域866は、第1球通路領域862と右側側面852の間の領域であり、第3球通路幅W3は、前面側側面844とこれに対向する背面側側面846の間の距離である。
また、入球センサ854の球通路(センサ孔)854aの第5球通路幅W5は、一例として、球通路854aのX軸方向の中心を通る最大の径である。
本実施形態の第1球通路領域862は、第1球通路幅W11、W12、W13の領域と、誘導凸部872の周囲で遊技球Bの直径WBよりも幅が広い領域(同図(c)における誘導凸部872の左右の領域)と、誘導凸部872とが含まれた領域である。しかしこれに限らず、第1球通路領域862は、第1球通路幅W11、W12、W13の領域のみでもよいし、遊技球の直径よりも広い幅の領域を含んでもよいし、遊技球の直径よりも狭い幅の領域のみを含んでもよいし、誘導凸部872を含まない領域であってもよい。
また、本実施形態では、第1球通路領域862と第2球通路領域864とが隣接しているが、これに限らず、第1球通路領域862と第2球通路領域864とは、隣り合う位置に設けられた領域であってもよく、第1球通路領域862と第2球通路領域864の間に他の領域が設けられていてもよい。
また、本実施形態では、第1球通路領域862と第3球通路領域866とが隣接しているが、これに限らず、第1球通路領域862と第3球通路領域866とは、隣り合う位置に設けられた領域であってもよく、第1球通路領域862と第3球通路領域866の間に他の領域が設けられていてもよい。
図196は、第3実施形態の可変入賞口ユニット840を遊技球Bが転動する様子を示す図であり、同図(a)〜(e)が図193(a)に対応する上面図であり、同図(A)〜(E)が図193(b)に対応する透過側面図である。
同図に示すように、遊技球Bは扉部材(不図示)が開放位置にあるときに、左側端部856bよりの開口部860から進入し、左側側面850の傾斜面850cに沿って転動し(同図(a)、(A))、下面848の傾斜部848aに沿って左側側面850から右側側面852向かって転動して(同図(b)、(B))誘導凸部872に達する(同図(c)、(C))。上面視において凹凸状に切欠き部870が設けられた段差部848bからなる誘導凸部872は遊技球Bをわずかに保持する。その後遊技球Bは、平坦部848cに達し、入球センサ854の球通路854aに進入する(同図(d)、(D)、(e)、(E))。
同図(c)、(C)の状態において、誘導凸部872(切欠き部870)が大きすぎると遊技球Bの保持量が大きくなり、遊技球Bの転動が停止し、球詰まりの原因となる場合があるが、本実施形態では切欠き部870の幅870W1、870W2はいずれも遊技球Bの半径より小さいため、遊技球Bの転動する速度(勢い)が適度に減衰される。これにより、入球センサ854の球通路854aに向けて円滑かつ確実に遊技球Bが案内されるとともに、遊技球Bが右側側面852に衝突して跳ね返り、後続の遊技球Bとも衝突するなどして、球通路854aの前方で球詰まりを起こすことを回避している。
<変形例1>
図197は、第2実施形態の誘導凸部868の他の形態を示す図である。図197は、不図示の扉部材が開放位置にある場合の可変入賞口ユニット840を示す図であり、図197(a)が上面図であり、図197(b)は前面側(遊技者側)から見た可変入賞口ユニット840の透過側面図である。
誘導凸部868は、前面側側面844に接していなくてもよく、同図に示すように、前面側側面844、背面側側面846のいずれからも離間した位置に設けられるものであってもよい。
この場合、第1球通路領域862は第1球通路幅W11、W12を含む。第1球通路幅W11は、誘導凸部868から前面側側面844までの、可変入賞口ユニット840の短手方向SDにおける長さであり、第1球通路幅W12は、誘導凸部868から背面側側面846までの、可変入賞口ユニット840の短手方向SDにおける長さである。
そして、第1球通路領域862は、遊技球Bの直径よりも小さい幅(第1球通路幅W11、W12)の領域の他に遊技球Bの直径よりも大きい幅WZの領域を含んでいるが、遊技球Bの直径よりも小さい幅の領域の他に遊技球Bの直径と同じ幅の領域を含んでもよいし、遊技球Bの直径よりも小さい幅の領域の他に遊技球Bの直径よりも幅の狭い他の領域を含んでもよい。
図198は、第3実施形態の誘導凸部872の他の形態を示す図である。図198は、不図示の扉部材が開放位置にある場合の可変入賞口ユニット840を示す図であり、図198(a)が上面図であり、図198(b)は前面側(遊技者側)から見た可変入賞口ユニット840の透過側面図である。
誘導凸部872は、背面側側面846に隣接した位置に設けられてもよい。すなわち、背面側側面846の下面(底面)848の一部に、切欠き部870と段差部848bからなる誘導凸部872が形成される。
この場合、第1球通路領域862の第1球通路幅W1は、誘導凸部872から背面側側面846までの、可変入賞口ユニット840の短手方向SDにおける長さであり、第1球通路幅W1は、遊技球Bの半径よりも小さい。
そして、第1球通路領域862は、遊技球Bの直径よりも小さい幅(第1球通路は阿波W1)の領域の他に遊技球Bの直径よりも大きい幅WZの領域を含んでいるが、遊技球Bの直径よりも小さい幅の領域の他に遊技球の直径と同じ幅の領域を含んでもよいし、遊技球Bの直径よりも小さい幅の領域の他に遊技球の直径よりも幅の狭い他の領域を含んでもよい。
なお、この場合の誘導凸部872は、前面側側面844に隣接した位置に設けられてもよい。
また、第2実施形態の誘導凸部868、第3実施形態の誘導凸部872は、上面視において矩形状で、立方体又は直方体状に(誘導凸部868,872の壁面が垂直に)構成された場合を例に説明したが、これに限らず、誘導凸部868,872の壁面が傾斜面で構成されてもよい。その場合、誘導凸部868,872の傾斜面の勾配が垂直より小さい傾斜面であってもよいし、垂直より大きい傾斜面(オーバーハングの傾斜面)であってもよいし、これらを含んだ形状であってもよい。
<<実施形態5>>
図199を参照して、可変入賞口ユニットの他の形態について説明する。図199は、本実施形態に係る可変入賞口ユニット880の一例を示す図であり、同図(a)は外観斜視図であり、同図(b)は上面図であり、同図(c)は同図(b)のA−A線断面図であり、同図(d)は正面図であり、同図(e)は同図(d)のB−B線断面図である。また、同図においては、不図示の扉部材が開放位置にある場合の可変入賞口ユニット880を示す図である。また、図200は、図199(e)に対応する断面図である。
図199に示すように、可変入賞口ユニット880には、扉部材(不図示)が開放位置にあるときに可変入賞口ユニット880に進入した遊技球を所定位置まで案内するための球通路882(884、886、888、890、892)が設けられている。球通路882は、左側側面884と、これと対向する右側側面886と、下面(底面)888と、これに対向する上面890、背面側側面892とによって五方を囲まれて構成されている。すなわち、背面側側面892に対向する部位は、扉部材によって開放または閉鎖される第1開口部894とされている。
左側側面884は球通路882の中央方向に向かって突出するような湾曲部884aと平面部884bを含んで構成される。同様に、右側側面886は球通路882の中央方向に向かって突出するような湾曲部886aと平面部886bを含んで構成される。湾曲部884a、886aにより、球通路882は、第1開口部894から背面側に向かうにつれて、第1開口部894の長手方向LDの幅Wが徐々に狭まる形状となっている。また平面部884b、886bとは互いに平行になるように対向して配置され、背面側側面892とともに矩形状の空間SPを構成している。そして当該矩形状の空間SPにおいて、背面側側面892に対向する部位は、第2開口部896とされている。第2開口部896には、扉部材は設けられず、常に開放状態となっているが、開放状態と閉鎖状態の間を移動可能な扉部材が設けられていてもよい。また、ここでは右側側面886の平面部886bと背面側側面892との近傍に、入球センサの球通路898aが設けられる。また同図での図示は省略するが、球通路898aを通過した遊技球を検出する入球センサが設けられている。
さらにこの例では、第2開口部896に誘導凸部900が設けられている。誘導凸部900は左側側面884の下端部に、球通路882に突出するように設けられた直方体形状の凸部である。しかしこれに限らず、誘導凸部900は、傾斜面を有する形状であってもよい。また誘導凸部900は、右側側面886から突出するように設けられてもよく、その場合入球センサ898は、左側側面884の平面部884bと背面側側面892との近傍に設けられてもよい。また、誘導凸部900は、左側側面884および右側側面886のいずれからも離間して、第2開口部896の中央付近に設けられてもよい。更に誘導凸部900は、左側側面884(または右側側面886)や下面888に切欠きを設けて凹凸形状の部位であってもよい。
この例では、左側側面884の湾曲部884aおよび右側側面886の湾曲部886aとによって、第1開口部894にいずれの方向から遊技球が進入した場合であっても、最奥部に位置する入球センサの球通路898aにほぼ均等に遊技球を誘導することが可能となっている。また、可変入賞口ユニット880の最奥部に球通路898aが設けられるため、第1開口部894の左方向および右方向のいずれから遊技球が進入した場合であっても、球通路898a(入球センサ)までの距離を稼ぎ、遊技球が滞留することによってオーバー入賞を誘発し易くなっている。
このような構成において、左側側面884に設けた誘導凸部900によって、最奥部の右側に配置された球通路898aに、よりスムーズに遊技球を進入させることができる。例えば、誘導凸部900を配置しない場合には、第1開口部894の右方向から進入した遊技球は、最奥部の右側に配置された球通路898aには直接的に進入しにくく、左側側面884の平面部884bや背面側側面892等に衝突したのち、球通路898aに進入する可能性が高くなる。このとき遊技球が転動する速度によっては、平面部884b、886b、背面側側面892と衝突を繰り返し、球詰まりが発生する恐れもある。このような場合、左側側面884に誘導凸部900を設けることにより、第1開口部894の右方向から進入した遊技球がこれに衝突して転動の勢いが適度に減衰される可能性が高くなるため、球詰まりを防いで、入球センサに遊技球を進入させやすくすることができる。また誘導凸部900に衝突して方向を転換した遊技球が直接、入球センサに進入する可能性も高めることができる。
一方、第1開口部894の左方向から進入した遊技球が、誘導凸部900に衝突した場合、その転動方向が変化したり、転動する速度が低くなることによって、球通路898a(入球センサ)までの到達時間を稼ぐことができ、オーバー入賞を誘発する可能性を高めることができる。
図200に示すように、この場合の第1開口部894の幅W0は、左側側面884の前方側端部から右側側面886の前方側端部までの、第1開口部894の左側端部894bから右側端部894aまでの長手方向LDの距離である。
また、球通路882は、第1球通路領域902(左下がりの斜線ハッチングの領域)、第2球通路領域904(横縞のハッチングの領域)および第3球通路領域906(縦島のハッチングの領域)を有している。第1球通路領域902は誘導凸部900と、誘導凸部900の前面側の領域と背面側の領域とを含む領域である。また、誘導凸部900から右側側面886までの、第1開口部894の長手方向LDの幅が、第1球通路幅W1である。第2球通路領域904は、第1開口部894と第1球通路領域902の間の領域であり、第2球通路幅W2は、第1開口部894から第1球通路領域902の端部までの、可変入賞口ユニット880の前面側から背面側に向かう方向(奥行き方向DDという)の距離である。また、第3球通路領域906は、第1球通路領域902と背面側側面892の間の領域であり、第3球通路幅W3は、第1球通路領域902の端部から背面側側面892までの奥行き方向DDの距離である。
また、入球センサの球通路(センサ孔)898aの第5球通路幅W5は、一例として、球通路898aの最大径(第1開口部894の長手方向LDに平行な直径)である。
以上、複数の可変入賞口ユニットについて説明したが、少なくとも大当りの場合に、遊技球を遊技領域124の右側に打ち出す(いわゆる、右打ちをする)ように球発射ハンドル134の操作量を調整して遊技を行わせる遊技台(パチンコ機)においては、右打ちに特化した形状の可変入賞口ユニットを設けると好適である。
例えば、図182に示すように、本実施形態では、遊技盤200の右下に第2可変入賞口235を配設しており、遊技領域124の右側を狙って遊技球を打ち出した場合には、第1可変入賞口234よりも第2可変入賞口235に遊技球が入球しやすくなるように構成されている。そしてこのような場合は、第2可変入賞口235の左側上方から遊技球が進入する可能性よりも、第2可変入賞口235の右側上方から遊技球が進入する可能性が高くなる。このような構成においては、例えば、図186、図187に示すような実施形態2の可変入賞口ユニット260を設けるとよい。
これにより、可変入賞口ユニット260の球通路274を転動する遊技球を入球センサ264まで誘導し易くすることができる。また、入賞する遊技球によっては、入球センサ264までの距離を伸ばして入球センサ264で検知されるまでの時間を延長できる場合もあるので、オーバー入賞を誘発し、大当り遊技を長時間楽しむことができる。
同様に、少なくとも大当りの場合に、遊技球を遊技領域124の左側に打ち出す(いわゆる、左打ちをする)ように球発射ハンドル134の操作量を調整して遊技を行わせる遊技台(パチンコ機)においては、左打ちに特化した形状の可変入賞口ユニットを設けると好適である。
例えば、図182に示すように、遊技盤200の中央下方に第1可変入賞口234を配設することで、遊技領域124の左側を狙って遊技球を打ち出した場合には、第1可変入賞口234に遊技球が入球しやすくなる。このような場合は、第1可変入賞口234の右側上方から遊技球が進入する可能性よりも、第1可変入賞口234の左側上方から遊技球が進入する可能性が高くなる。このような構成においては、例えば、図193〜図198に示すような実施形態3の可変入賞口ユニット840を設けるとよい。
これにより、可変入賞口ユニット840の球通路842を転動する遊技球を入球センサ854まで誘導し易くすることができる。また、入賞する遊技球によっては、入球センサ854までの距離を伸ばして入球センサ854で検知されるまでの時間を延長できる場合もあるので、オーバー入賞を誘発し、大当り遊技を長時間楽しむことができる。
また、左打ち用としては、図199に示す実施形態4の可変入賞口ユニット880を用いても好適である。図199の可変入賞口ユニット880は、上述したように、遊技球が第1開口部894の左方向から進入した場合であっても、右方向から進入した場合であっても、遊技球を入球センサ898まで誘導し易くなり、また、遊技球によっては、入球センサ898までの距離を伸ばして入球センサ898で検知されるまでの時間を延長できる場合もあるので、オーバー入賞を誘発し、大当り遊技を長時間楽しむことができる。
また、図169〜図181および図186〜図189で説明している可変入賞口ユニット260は、左打ち用、右打ち用のいずれに用いても好適である。また、上記で説明した好適な可変入賞口ユニット260、840は、右打ち用のユニットが左打ち用に適用されてもよく、右打ち用のユニットが左打ち用に適用されてもよい。また、大当り中に右打ちする遊技台においても、遊技盤200の中央下方に可変入賞口が設けられてもよい。
<変形例2>
図201を参照して、可変入賞口ユニットの他の形態について説明する。図201(a)(b)は、変形例2に係る可変入賞口ユニット908の概略構成を示す図であり、前面側(遊技者側)からみた透過正面図である。
図201(a)に示すように、可変入賞口ユニット908は、羽根形状の開閉手段を備えたものであってもよい。すなわち、可変入賞口ユニット908は開放位置と閉鎖位置の移動が可能な可動部(羽根部材)924と、羽根部材924が開放位置にあるときに可変入賞口ユニット908に進入した遊技球を所定位置まで案内するための球通路912(914、916、918)と、入球センサ950が設けられている。羽根部材924は、図示の正面視において、可変入賞口ユニット908の右側面に設けられている。球通路912は、上面914と、下面(底面916)と左側側面918、および図示を省略している前面側側面および背面側側面によって五方を囲まれて構成されている。すなわち、左側側面918に対向する部位は、扉部材によって開放または閉鎖される開口部922とされている。また球通路912(下面916)は、正面視において右側端部から左方端部に向かって下方に傾斜する傾斜面となっている。また可変入賞口ユニット908の右側端部付近(球通路912の左側側面918近傍)には、入球センサ950が設けられる。そして下面916の一部に、上面方向に向かって突出する誘導凸部926が設けられている。
このように球通路912の一部に誘導凸部926を設けることにより、遊技球を入球センサ950まで誘導し易くなり、また、遊技球によっては、入球センサ950までの距離を伸ばして入球センサ950で検知されるまでの時間を延長できる場合もあるので、オーバー入賞を誘発し、大当り遊技を長時間楽しむことができる。
また、可変入球手段は、他の入賞口ユニットや、可動部(開閉手段)924を備えた可動役物としてもよく、可変入球手段の内部にさらに他の可変入球手段が設けられた2種タイプにも適用可能であり、例えば、同図(c)に示すように、第二の可変入賞口(V入賞口)932を備えた第一の可変入賞口ユニット930等に適用可能である。また、検知手段(入球センサ)を有さない可変入球手段にも適用可能である。
同図(c)を参照して、第一の可変入賞口ユニット930は、球通路912の下面916の一部に、他の入賞口(V入賞口932)を備えている。V入賞口932には、例えば、シャッタ式の扉部材962が設けられている。そして、第1特図始動口230または第2特図始動口232のいずれかに入賞した場合には、センター役物ユニット930の羽根部材924を所定時間(例えば、0.9秒)、所定回数(例えば、1回)開閉し、該開閉時にV入賞口932へ入球することにより、羽根部材924を特定時間(例えば、30秒)特定回数(例えば、15回)開閉する大当たり遊技を開始する。あるいは、特図抽選の結果、大当りに当選した場合には、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235の扉部材を開放する大当り遊技を開始し、特図抽選の結果、小当りに当選した場合には、第一の可変入賞口ユニット930の羽根部材924およびV入賞口932の扉部材962を開閉し、羽根部材924の開放時に、開放しているV入賞口932に遊技球が入球することにより、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235の扉部材を開閉する大当たり遊技を開始するものであってもよい。また、特図抽選の結果、当りに当選した場合には、羽根部材924およびV入賞口932の扉部材962を所定時間、所定回数開放し、入球した場合に払出しをおこなってもよく(1ラウンド)、羽根部材924の開放時に、開放しているV入賞口932に入球した場合は2ラウンド以降の大当りを開始するものでもよい。さらに、大当りラウンド中に、V入賞口932へ入球することにより、確変フラグがオンになるようにしてもよい。(V入賞口932へ入球しなかった場合は、特図高確普図高確状態にならない。)
図202は、本実施形態における、第1球通路領域822を説明する図であり、同図(a)が実施形態2の可変入賞口ユニット260の上面図であり、同図(b)(c)が実施形態3,4に係る可変入賞口ユニット840の上面図である。
同図(a)に示すように、第1球通路領域822は、可変入賞口ユニット260の短手方向SDにおいて遊技球Bの直径WBよりも小さい幅のみからなる領域であってもよい。この場合、遊技球Bの直径WBと同じ幅の領域は、第1球通路領域822に含まれない。すなわち、同図において、球通路272の下面274で誘導凸部262a1を除いた、ハッチングで示す領域が、第1球通路領域822である。なお、図示は省略するが、実施形態3,4に係る可変入賞口ユニット840においても同様に、第1球通路領域862は、可変入賞口ユニット840の短手方向において遊技球Bの直径WBよりも小さい幅のみからなる領域であってもよく、例えば、図193(c)において、左下がりの斜線ハッチングの領域のうち、下面848で誘導凸部868を除いた領域を、第1球通路領域862としてもよい。
さらに、図202(b)(c)に示すように誘導凸部868が複数(第1の誘導凸部8681、第2の誘導凸部8682)設けられていてもよい。この場合、第1球通路領域822は、第1の誘導凸部8681の一端(一番左の端)から第2の誘導凸部8682の一端(一番右の端)までの連続する領域であってもよく、第1の誘導凸部8681を含む領域と、第2の誘導凸部8682を含む領域との複数の(分離された)第1球通路領域822があってもよい。
またこれらの場合の第1球通路領域822は、第1の誘導凸部8681、第2の誘導凸部8682のそれぞれと、可変入賞口ユニット840の短手方向SDにおいて遊技球Bの直径WBよりも小さい幅の下面848とを含む領域であってもよく、第1の誘導凸部8681と第2の誘導凸部8682のみ(その下面のみ)の領域であってもよく、第1の誘導凸部8681、第2の誘導凸部8682を除く、遊技球Bの直径WBよりも小さい幅の下面848のみの領域(左下がりの斜線ハッチングの領域)あってもよい。
また、同図(b)に示すように、第1の誘導凸部8681と第2の誘導凸部8682とは、隣り合う位置(同じ側面(ここでは、前面側側面844))に配置されていてもよい。この場合、同図に示すように、隣り合う第1の誘導凸部8681と第2の誘導凸部8682誘導凸部とが同士が接触しない位置に配置されていてもよく、接触する位置に配置されていてもよい。また、接触しない場合において、誘導凸部同士の配置間隔は、それらの間の底面(または誘導凸部における最も幅の広い部分の端部)の距離が遊技球Bの直径WBより大きくてもよく、小さくてもよく、同じであってもよい。
また、同図(c)に示すように、第1の誘導凸部8681と第2の誘導凸部8682とは、向かい合う位置に対向して配置(前面側側面844と背面側側面846側にそれぞれ配置)されていてもよい。この場合、第1の誘導凸部8681と第2の誘導凸部8682とが可変入賞口ユニット840の長手方向LDにおいて同じ位置に、完全に対向するように配置されてもよいし、完全に対向せず、可変入賞口ユニット840の長手方向LDにおいて左右にずれた位置(一部が対向する位置)に配置されてもよいし、第1の誘導凸部8681と第2の誘導凸部8682とが前面側側面844と背面側側面846側にそれぞれ配置されつつも全く対向しないように配置されてもよいし(同右図参照)、同じ側面に設けられていなくてもよい。
また、図示は省略するが、複数の誘導凸部(第1の誘導凸部8681、第2の誘導凸部8682)は、同図(a)可変入賞口ユニット260にも適用できる。
<変形例3>
図203および図204は、第2特図始動口232を示す図であり、図203(a)は正面右上方から見た外観斜視図であり、図203(b)は正面図であり、図204(a)は、正面右上方から見た分解斜視図であり、図204(b)は背面左上方から見た分解斜視図である。
図203に示すように、第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。
図204に示すように、第2特図始動口232の羽根部材232aの背面側には球検出センサ(入球センサ)940が設けられている。第2特図始動口232への入球を入球センサ940が検出した場合、ここでは不図示の払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、排出用の球通路942を転動してパチンコ機100の裏側に誘導された後、遊技島側に排出される。
このような第2特図始動口232において、入球センサ940より後方に位置する(入球センサ940の球通路940a通過後の遊技球の通過経路に位置する)部位(ここでは、排出用の球通路942)に、遊技球を誘導する切欠き部944を設けてもよい。当該切欠き部944によって、球通路942を通過する遊技球の勢いを適度に抑制し、遊技島側に連通する球通路に遊技球をスムーズに誘導させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、可変入球手段(例えば、可変入賞口ユニット260,650,700,840,880,908,930,232)を備えた遊技台であって、前記可変入球手段は、第一の開口部(例えば、開口部820,860,894,922)が少なくとも設けられたものであり、前記可変入球手段は、検知手段(入球センサ264,854,940)が少なくとも設けられたものであり、前記可変入球手段は、第一の状態(例えば、閉鎖状態)および第二の状態(例えば、開放状態)のいずれか一方から他方に少なくとも変化可能なものであり、前記第二の状態とは、前記第一の状態よりも遊技球が少なくとも進入しやすい状態のことであり、前記検知手段は、遊技球の進入を少なくとも検知可能なものであり、前記第一の開口部における長手方向の一方の端部は、第一の端部(例えば、左側端部274b,856b,894b)であり、前記第一の開口部における長手方向の他方の端部は、第二の端部(例えば、右側端部274a,856a,894a)であり、前記検知手段は、第一の位置に少なくとも設けられたものであり、前記第一の位置とは、前記第一の開口部の中央よりも前記第一の端部に近い位置のことであり、前記可変入球手段は、第一の領域(例えば、第1球通路領域822,902)が少なくとも設けられたものであり、前記第一の領域は、第一の幅(例えば、第1球通路幅W1)の領域を少なくとも含むものであり、前記第一の幅とは、前記可変入球手段の短手方向における幅のことであり、前記第一の領域とは、前記第一の開口部の中央と前記検知手段の間に少なくとも設けられた領域のことであり、前記可変入球手段は、第二の領域(例えば、第2球通路領域824,904)が少なくとも設けられたものであり、前記第二の領域とは、前記第一の領域と前記第二の端部の間に少なくとも設けられた領域のことであり、前記第二の領域は、第一の横幅(例えば、第2球通路幅W2)の領域を少なくとも含むものであり、前記第一の横幅とは、前記可変入球手段の長手方向における幅のことであり、前記第一の横幅の距離は、前記第一の幅の距離よりも少なくとも大きい、ことを特徴とする遊技台である。
また、前記検知手段から前記第一の端部までの距離は、第一の距離であり、前記検知手段から前記第一の開口部の中央までの距離は、第二の距離であり、前記第二の距離は、前記可変入球手段の長手方向における距離のことであり、前記第二の距離は、前記第一の距離よりも少なくとも長い距離であってもよい。
本実施形態によれば、可変入球手段に特徴を持った遊技台を実現できる。すなわち、可変入球手段の内部で複数のルートを経由して検知手段に進入する遊技球のうち、検知手段から一番遠いルートで移動する遊技球が検知手段に検知されるまでの時間を長くし、遊技球を滞留させやすくすることができる場合がある。これにより、オーバー入賞を誘発させやすくすることができる場合がある。また検知手段の直前において遊技球が集中することによる球詰まりの発生を防ぐことができる場合がある。また、第一の領域の幅を第一の幅にすることにより、可変入球手段で遊技球の一部が滞留した場合であっても、可変入球手段内で球詰まりの発生を防止することができる場合がある。
また、前記可変入球手段(例えば、可変入賞口ユニット260,650,700,840,880,908,930,232)は、開閉手段(例えば、扉部材234a)が少なくとも設けられたものであり、前記第一の状態とは、前記開閉手段が少なくとも閉鎖された状態を含む状態のことであり、前記第二の状態とは、前記開閉手段が少なくとも開放された状態を含む状態のことである、ものとしてもよい。
このような構成とすることにより、可変入球手段に特徴を持った遊技台を実現できる。すなわち、可変入球手段の内部で複数のルートを経由して検知手段に進入する遊技球のうち、検知手段から一番遠いルートで移動する遊技球が検知手段に検知されるまでの時間を長くし、遊技球を滞留させやすくすることができる場合がある。これにより、オーバー入賞を誘発させやすくすることができる場合がある。また検知手段の直前において遊技球が集中することによる球詰まりの発生を防ぐことができる場合がある。また、第一の領域の幅を第一の幅にすることにより、可変入球手段で遊技球の一部が滞留した場合であっても、可変入球手段内で球詰まりの発生を防止することができる場合がある。
また、可変入球手段は、開口部と、検知手段と、開閉手段と、第一の領域と第二の領域を少なくとも含む球通路が設けられたものである。当該球通路は、第一の領域と第二の領域とそれ以外の領域を含む通路であってもよく、第一の領域と第二の領域のみを有する通路であってもよい。
また、「開閉手段が少なくとも閉鎖された状態を含む状態」とは、開閉手段が閉鎖された状態と開閉手段が開放状態から閉鎖状態へ移行している期間が含まれた状態であってもよい。また、「開閉手段が少なくとも閉鎖された状態を含む状態」とは、開閉手段が閉鎖された状態のみを示す状態であってもよい。
また、「開閉手段が少なくとも開放された状態を含む状態」とは、開閉手段が開放された状態と開閉手段が閉鎖状態から開放状態へ移行している期間が含まれた状態であってもよい。また、「開閉手段が少なくとも開放された状態を含む状態」とは、開閉手段が開放された状態のみを示す状態であってもよい。
また、「可変入球手段」は、「可変入賞手段」であってもよい。
また、検知手段は、遊技球を少なくとも検知可能なものであってもよい。
また、第一の開口部の中央から第一の端部までの距離よりも、中央から検知手段までの距離の方が長いようにしてもよい。また、逆であってもよく、同じであってもよい。
また、第一の幅とは、底面における幅のことであり、底面からの高さが第一の高さにおける通路の幅は、第五の幅であってもよい。ここで、底面から第一の高さまでの距離は、遊技球の半径と同じ距離であってもよく、半径よりも低くてもよく、半径よりも高くてもよい。また、第五の幅は、遊技球の直径よりも広くしてもよく、狭くしてもよく、同じであってもよい。また、第一の領域における開口部の底面から開口部の上面の高さは第二の高さであり、第二の高さは、第一の高さよりも高くてもよい。また、第二の高さは、遊技球の直径よりも高くてもよい。また、可変入球手段の底面から上面までの高さは第三の高さであり、第三の高さは、第一の高さよりも低くてもよく、同じであってもよく、高くてもよい。また、第三の高さは、遊技球の直径よりも高くてもよく、低くてもよく、同じであってもよい。
また、第二の領域における第一の横幅とは、「底面における遊技球の通路の横幅」のことを示していてもよい。
また、第二の領域は、第一の開口部の中央と第二の端部の間に少なくとも設けられた領域であってもよい。
また、第二の領域は、第一の開口部の中央と第二の端部の間にのみ設けられた領域であってもよい。
また、第二の領域は、第一の開口部の中央と第二の端部の間以外にも設けられた領域であってもよい。
また、前記検知手段(例えば、入球センサ264,854,940)は、遊技球が少なくとも進入可能な第二の開口部(例えば、入球センサ264の球通路264a,854a,898a,940a)が設けられたものであり、前記検知手段は、遊技球が前記第二の開口部に進入した場合に、該遊技球の進入を少なくとも検知可能なものであり、前記第一の幅(例えば、第1球通路幅W1)とは、第二の幅(例えば、第5球通路幅W5)よりも少なくとも小さい幅のことであり、前記第二の幅とは、前記第二の開口部において最大となる径のことである、ものとしてもよい。
このような構成とすることにより、可変入球手段内の球詰まりを抑止し、遊技球をスムーズに検知させることができる場合がある。
また、前記第一の横幅(例えば、第2球通路幅W2)とは、遊技球の直径の二倍よりも少なくとも大きい幅のことである、ものとしてもよい。
このような構成とすることにより、可変入球手段の内部で複数のルートを経由して検知手段に進入する遊技球のうち、検知手段から一番遠いルートで移動する遊技球が検知手段に検知されるまでの時間を長くし、遊技球を滞留させやすくすることができる場合がある。これにより、オーバー入賞を誘発させやすくすることができる場合がある。また検知手段の直前において遊技球が集中することによる球詰まりの発生を防ぐことができる場合がある。
また、前記可変入球手段は、前記第二の状態(例えば、開放状態)において第一の条件が成立した場合に、前記第一の状態(例えば、閉鎖状態)へ少なくとも変化可能なものであり、前記第一の条件の成立要件は、前記検知手段に第一の数の遊技球が検知されたことを少なくとも含む要件である、ものとしてもよい。
また、「第一の状態へ少なくとも変化可能なもの」とは、第二の状態から第一の状態のみへ変化可能であることを示していてもよい。また、「第一の状態へ少なくとも変化可能なもの」とは、第二の状態から第一の状態と異なる第三の状態へ変化可能であることを含むことを示すものであってもよい。
また、第一の条件の成立要件は、「遊技状態が大当り中であること」と「開閉手段が開放状態であること」と「検知手段に第一の数の遊技球が検知されたこと」であってもよい。
・第一の条件は、「検知手段に第一の数の遊技球が検知される」要件以外の要件を含む要件(例えば、開放状態が開始されてから所定の時間(例えば30秒)が経過する)が成立した場合にも成立するものであってもよい。
このような構成とすることにより、遊技球が検知手段に検知されるまでの時間を長くし、遊技球を滞留させやすくすることができる場合がある。これにより、オーバー入賞を誘発させやすくすることができる場合がある。
また、前記第二の領域(例えば、第2球通路領域824,904)は、前記可変入球手段(例えば、可変入賞口ユニット260)が前記第二の状態(例えば、開放状態)である場合に、遊技者から少なくとも視認容易なものである、ものとしてもよい。
ことを特徴とする遊技台。
このような構成とすることにより、遊技者から可変入球手段に入球した遊技球を見やすくし、これから利益が与えられることを認識させやすくすることで遊技者の期待感を高めることができる場合がある。
また、可変入球手段は、第二の状態と、第一の状態から第二の状態への移行期間と、第二の状態から第一の状態への移行期間において視認容易なものであってもよい。また、可変入球手段は、第二の状態である場合にのみ遊技者から視認容易なものであってもよい。
また、遊技盤(例えば、遊技盤200)を備え、前記可変入球手段(例えば、可変入賞口ユニット260,650,700,840,880,908,930,232)は、前記遊技盤に少なくとも設けられたものである、ものとしてもよい。
また、可変入球手段は、遊技盤にのみ設けられたものであってもよい。また、可変入球手段は、遊技盤以外の部品(例えば、前面枠扉)にも設けられてもよい。また、可変入球手段は、遊技板に設けられたものであってもよい。
このような構成とすることにより、可変入球手段に特徴を持った遊技台を実現できる。すなわち、可変入球手段の内部で複数のルートを経由して検知手段に進入する遊技球のうち、検知手段から一番遠いルートで移動する遊技球が検知手段に検知されるまでの時間を長くし、遊技球を滞留させやすくすることができる場合がある。これにより、オーバー入賞を誘発させやすくすることができる場合がある。また検知手段の直前において遊技球が集中することによる球詰まりの発生を防ぐことができる場合がある。また、第一の領域の幅を第一の幅にすることにより、可変入球手段で遊技球の一部が滞留した場合であっても、可変入球手段内で球詰まりの発生を防止することができる場合がある。
なお、上記の構成において、第一の幅は遊技球の直径よりも小さいものであってもよい。また、第三の幅は遊技球の直径より大きく、第一の幅は遊技球の直径よりも小さいものであってもよい。
これにより、検出手段へスムーズに遊技球を誘導させることができる場合がある。
また、可変入球手段の下面(底面)の少なくとも一部は、傾斜面であってもよい。また、当該傾斜面は、遊技球を検知手段へ少なくとも誘導可能なものであってもよい。また、当該傾斜面は、第二の領域から検知手段へ向かって下降傾斜しているものであってもよい。
また、可変入球手段の下面(底面)の少なくとも一部は、傾斜面であってもよい。また、可変入球手段の下面(底面)の全部は、傾斜面であってもよい。また、傾斜面は遊技球を検知手段へ誘導するものであってもよい。
これにより、検知手段にスムーズに遊技球を誘導させることができる場合がある。
また、開閉手段は、開閉手段(例えば、扉部材234a)の第一の面(例えば、扉部材234aの裏面側(扉部材234aが開放状態の場合に遊技球が通過する面)に傾斜面が少なくとも設けられたものであってもよい。また当該傾斜面は、開閉手段が第二の状態(例えば、開放状態)である場合に、遊技球を可変入球手段内へ少なくとも誘導可能なものであってもよい。また、開閉手段は、第二の面が設けられており、第二の面は、第一の面の裏面であってもよい。また、第二の面は、遊技球が通過可能な遊技領域と隣り合う面(例えば、扉部材234aが閉鎖状態において、遊技領域124に隣り合って視認可能となる面)であってもよい。例えば、上記の実施形態において、実施形態2の扉部材234aは、開放状態においては、上記の第一の面に遊技球が転動可能であるとともに、閉鎖状態においては第二の面に遊技球が転動可能である。
これにより、開閉手段が第二の状態の場合に、遊技球を可変入球手段内へ誘導されやすくし、遊技者に不利益を与えることを防ぐことができる場合がある。また、遊技球をスムーズに誘導し、遊技球を検知手段へ誘導するまでの時間を短くすることができる場合がある。また、遊技球が開閉手段上で停滞するのを防ぐことができる場合がある。
また、上記の構成において、開閉手段は、複数の傾斜面が少なくとも設けられたものであってもよい。また、複数の傾斜面のうちの第一の傾斜面は、第一の位置へ遊技球を少なくとも誘導可能なものであってもよい。また、複数の傾斜面のうちの第二の傾斜面は、第二の位置へ遊技球を少なくとも誘導可能なものであってもよい。また、第一の位置は、検知手段側に近い位置(第一の端部側)であってもよい。また、第二の位置は、検知手段と反対側に近い位置(第二の端部側)であってもよい。また、検知手段は、第二の位置よりも第一の位置に近い位置に設けられているものであってもよい。また、第一の傾斜面と第二の傾斜面の形状は、異なる形状(左右非対称)であってもよい。また、第一の傾斜面と第二の傾斜面の形状は、同じ形状(左右対称)であってもよい。
また、開閉手段は、1つの傾斜面のみが設けられたものであってもよい。また、開閉手段は、第一の傾斜面と第二の傾斜面のみが設けられたものであってもよい。また、開閉手段は、3つ以上の傾斜面が設けられたものであってもよい。
これにより、第二の傾斜面に誘導された遊技球が検知手段に検出されるまでの時間を長くすることができる場合がある。また、複数の方向へ遊技球が誘導されやすいので、球詰まりを起こしにくくすることができる場合がある。
また、開閉手段は、第一の面が設けられており、第一の面は、開閉手段が第一の場合に、遊技球を遊技領域へ誘導可能なものであってもよい。また、第一の面は、開閉手段が第二の場合に、遊技領域外へ移動するものであってもよい。また、なお、開閉手段は、第二の面が設けられていてもよく、第二の面は、第一の面の裏面のことであってもよい。例えば、上記の実施形態において、図191に示すようなシャッタ式可変入賞装置(可変入球ユニット)700の場合、扉部材(シャッタ800)の一方の面(シャッタ平面部800a)はシャッタ800の閉鎖状態において遊技球が転動可能であるが、開放状態においては、シャッタ平面部800aの裏面側に遊技球が転動することはない。すなわち、シャッタ式の可変入球ユニット700の場合には、扉部材の一方の面のみに、遊技球が転動可能となる。
また、上記の実施形態において、開口部の下縁の少なくとも一部が開閉手段の少なくとも一部よりも高い位置に位置しているものであってもよい。
また、開口部の下縁の一部のみが開閉手段の一部のみよりも高い位置に位置していてもよい。また、開口部の下縁の一部のみが開閉手段の全部よりも高い位置に位置していてもよい。また、開口部の下縁の全部が開閉手段の一部のみよりも高い位置に位置していてもよい。また、開口部の下縁の全部が開閉手段の全部よりも高い位置に位置していてもよい。
このように、可変入賞手段の球通路の下面(開口部の下縁)に、上方に向けて突出されるとともに傾斜面を有する誘導壁(誘導壁274c)を設けることにより、誘導壁の傾斜面に沿って、遊技球を底面から持ち上がるように転動させることができ、遊技球を検知手段の球通路に向けて円滑かつ確実に案内するとともに、遊技球が可変入賞手段の球通路から扉部材側に飛び出すことを防止することができる場合がある。
また、第一の幅は、可変入球手段の下面(底面)における幅のことであってもよい。
また、上記の実施形態において、払出手段を備え、払出手段は、第二の条件が成立した場合に、第二の数の遊技球を少なくとも払出可能なものであってもよい。また、第二の条件の成立要件は、遊技球が検知手段に検知されたことを少なくとも含む要件であってもよい。また、その場合、検知手段が第一の数の遊技球を検知すると、可変入球手段が第一の状態へ変化するものであってもよい。また、第一の状態になるまでは、遊技球は進入可能であり、可変入球手段内に第三の数の遊技球が少なくとも進入可能であり、第三の数は、第一の数より多いものであってもよい。
これにより、遊技球が検知手段に検知されるまでの時間を長くし、オーバー入賞を誘発させやすくすることができる場合がある。また、遊技者に付与される利益を増加させることができる場合がある。
また、可変入球手段(例えば、可変入賞口ユニット260,650,700,840,880,908,930,232)を備えた遊技台であって、前記可変入球手段は、第一の開口部(例えば、開口部820,860,894,922)が少なくとも設けられたものであり、前記可変入球手段は、検知手段(例えば、入球センサ264,854,940)が少なくとも設けられたものであり、前記可変入球手段は、第一の状態(例えば、閉鎖状態)および第二の状態(例えば、開放状態)のいずれか一方から他方に少なくとも変化可能なものであり、前記第二の状態とは、前記第一の状態よりも遊技球が少なくとも進入しやすい状態のことであり、前記検知手段は、遊技球の進入を少なくとも検知可能なものであり、前記第一の開口部における長手方向の一方の端部は、第一の端部(例えば、左側端部274b,856b,894b)であり、前記第一の開口部における長手方向の他方の端部は、第二の端部(例えば、右側端部274a,856a,894a)であり、前記検知手段は、第一の位置に少なくとも設けられたものであり、前記第一の位置とは、前記第一の開口部の中央よりも前記第一の端部に近い位置のことであり、前記可変入球手段は、第一の領域(例えば、第1球通路領域822,902)が少なくとも設けられたものであり、前記第一の領域は、第一の幅(例えば、第1球通路幅W1)の領域を少なくとも含むものであり、前記第一の幅とは、前記可変入球手段の短手方向における幅のことであり、前記第一の領域とは、前記第一の開口部の中央と前記検知手段の間に少なくとも設けられた領域のことであり、前記第一の領域は、前記第一の開口部を通して遊技者から少なくとも視認可能な位置に、少なくとも設けられている、ことを特徴とする遊技台である。
また、前記検知手段から前記第一の端部までの距離は、第一の距離であり、前記検知手段から前記第一の開口部の中央までの距離は、第二の距離であり、前記第二の距離は、前記可変入球手段の長手方向における距離のことであり、前記第二の距離は、前記第一の距離よりも少なくとも長い距離であるものとしてもよい。
本実施形態のパチンコ機100によれば、可変入球手段に特徴を持った遊技台を実現できる。すなわち、第一の領域の幅を第一の幅にすることにより、可変入球手段で遊技球の一部が滞留した場合であっても、可変入球手段内で球詰まりの発生を防止することができる場合がある。また、第一の開口部を通して遊技者から第一の領域が視認可能であることより、遊技者が開閉手段内の遊技球を確認しやすくし、これから利益が与えられることを認識させやすくすることで遊技者の期待感を高めることができる場合がある。
また、前記可変入球手段(例えば、可変入賞口ユニット260,650,700,840,880,908,930,232)を備えた遊技台であって、前記可変入球手段は、第一の開口部(例えば、開口部820,860,894,922)は、開閉手段(例えば、扉部材234a)が少なくとも設けられたものであり、前記第一の状態とは、前記開閉手段が少なくとも閉鎖された状態を含む状態のことであり、前記第二の状態とは、前記開閉手段が少なくとも開放された状態を含む状態のことである、ものとしてもよい。
このような構成とすることにより、可変入球手段で遊技球の一部が滞留した場合であっても、可変入球手段内で球詰まりの発生を防止することができる場合がある。また、第一の開口部を通して遊技者から第一の領域が視認可能であることより、遊技者が開閉手段内の遊技球を確認しやすくし、これから利益が与えられることを認識させやすくすることで遊技者の期待感を高めることができる場合がある。
また、前記可変入球手段(例えば、可変入賞口ユニット260,650,700,840,880,908,930,232)を備えた遊技台であって、前記可変入球手段は、第一の開口部(例えば、開口部820,860,894,922)は、第二の領域(例えば、第3球通路領域826,906)が少なくとも設けられたものであり、前記第二の領域とは、前記第一の領域よりも前記検知手段に近い位置に少なくとも設けられた領域のことであり、前記第二の領域は、第二の幅(例えば、第3球通路幅W3)の領域を少なくとも含むものであり、前記第二の幅とは、前記可変入球手段の短手方向における幅のことであり、前記第二の幅とは、前記第一の幅よりも少なくとも大きい幅のことである、ものとしてもよい。
また、前記検知手段から前記第一の領域までの距離は、第三の距離であり、前記検知手段から前記第二の領域までの距離は、第四の距離であり、前記第四の距離は、前記可変入球手段の長手方向における距離のことであり、前記第四の距離は、前記第三の距離よりも少なくとも短い距離であり、であってもよい。
このような構成とすることにより、遊技球を可変入球手段内に滞留させやすくし、遊技者に、遊技球が可変入球手段内に多く存在しているようにしているような期待感を与えやすくすることができる場合がある。また、第一の幅を有する第一の領域において遊技球が転動する勢いが適度に減衰されるため、遊技者に可変入球手段内の遊技球を視認し易くさせることができる場合がある。
また、前記検知手段(例えば、入球センサ264,854,940)は、遊技球が少なくとも進入可能な第二の開口部(例えば、入球センサ264の球通路264a,854a,898a,940a)が設けられているものであり、前記検知手段は、遊技球が前記第二の開口部に進入した場合に、該遊技球の進入を少なくとも検知可能なものであり、前記第一の幅(例えば、第1球通路幅W1)は、第三の幅(例えば、第5球通路幅W5)よりも少なくとも小さい幅であり、前記第三の幅とは、前記第二の開口部において最大となる径のことである、ものとしてもよい。
このような構成とすることにより、可変入球手段内の球詰まりを抑止し、遊技球をスムーズに検知させることができる場合がある。
また、前記第二の領域(例えば、第3球通路領域826,906)とは、前記検知手段と前記第一の領域の間に少なくとも設けられた領域のことである、ものとしてもよい。
このような構成とすることにより、遊技球が検知手段に検知されるまでの時間を長くし、遊技球を滞留させやすくすることができる場合がある。これにより、オーバー入賞を誘発させやすくすることができる場合がある。また検知手段の直前において遊技球が集中することによる球詰まりの発生を防ぐことができる場合がある。
また、前記可変入球手段(例えば、可変入賞口ユニット260,650,700,840,880,908,930,232)は、第四の領域(例えば、第2球通路領域824の一部(幅広部824a))が少なくとも設けられたものであり、前記第四の領域は、第四の幅(例えば、第4球通路幅W4)の領域が少なくとも設けられたものであり、前記第四の幅とは、前記可変入球手段の短手方向における幅のことであり、前記第四の幅とは、前記第一の幅よりも少なくとも大きい幅のことであり、前記第四の領域とは、前記第一の領域よりも前記第二の端部側に少なくとも設けられた領域のことである、ものとしてもよい。
また、前記第二の端部から前記第一の領域までの距離は、第五の距離であり、前記第二の端部から前記第四の領域までの距離は、第六の距離であり、前記第六の距離は、前記可変入球手段の長手方向における距離のことであり、前記第六の距離は、前記第五の距離よりも少なくとも短い距離である、ものとしてもよい。
であってもよい。
このような構成とすることにより、遊技球を可変入球手段に滞留させやすくし、遊技球が検知手段に検知されるまでの時間を長くすることができる場合がある。これにより、オーバー入賞を誘発させやすくすることができる場合がある。また検知手段の直前において遊技球が集中することによる球詰まりの発生を防ぐことができる場合がある。
また、前記可変入球手段(例えば、可変入賞口ユニット260,650,700,840,880,908,930,232)は、前記第二の状態(例えば、開放状態)において第一の条件が成立した場合に、前記第一の状態(例えば、閉鎖状態)へ少なくとも変化可能なものであり、前記第一の条件の成立要件は、前記検知手段に第一の数の遊技球が検知されたことを少なくとも含む要件である、ものとしてもよい。
このような構成とすることにより、遊技球が検知手段に検知されるまでの時間を長くし、オーバー入球を誘発させやすくすることができる場合がある。
また、遊技盤(例えば、遊技盤200)を備え、前記可変入球手段(例えば、可変入賞口ユニット260,650,700,840,880,908,930,232)は、前記遊技盤に少なくとも設けられたものである、ものとしてもよい。
このような構成とすることにより、第一の領域の幅を第一の幅にすることにより、可変入球手段で遊技球の一部が滞留した場合であっても、可変入球手段内で球詰まりの発生を防止することができる場合がある。また、第一の開口部を通して遊技者から第一の領域が視認可能であることより、遊技者が開閉手段内の遊技球を確認しやすくし、これから利益が与えられることを認識させやすくすることで遊技者の期待感を高めることができる場合がある。
また、検知手段は、可変入球手段の外側に設けられていてもよい。その場合、検知手段により検知された遊技球が可変入球手段へ入球することができる場合がある。
また、「底面」とは、「可変入球手段内部において、遊技球が転動可能な平面」のことであってもよく、「可変入球手段内部において、遊技球が転動可能な平面のうちの最も広い平面」のことであってもよい。なお、底面の一部または全部は傾斜していてもよい。
また、本実施形態に係るパチンコ機100は、第一の状態(例えば、扉部材234a、235aが閉鎖位置にある状態)および該第一の状態よりも遊技球が進入し易い第二の状態(例えば、扉部材234a、235aが開放位置にある状態)のいずれか一方から他方に変化可能な可変入球手段(例えば、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235)を備えた遊技台であって、前記可変入球手段は、遊技球が進入可能な開口部(例えば、球通路272の側面276に対向する開口部)を有し、前記可変入球手段は、遊技球の進入を検出可能な検出手段(例えば、入球センサ264)を有し、前記可変入球手段は、開閉可能な開閉手段(例えば、扉部材234a、235a)を有し、前記開閉手段は、前記第一の状態においては、遊技球を前記開口部へ案内不能に構成されているものであり、前記開閉手段は、前記第二の状態においては、遊技球を前記開口部へ案内可能に構成されているものであり、前記検出手段は、前記可変入球手段における第一の位置(例えば、長手方向一端部近傍)に備えられ、前記開閉手段は、複数の誘導手段を備え、前記複数の誘導手段は、第一の誘導手段(例えば、第2誘導斜面290h)および第二の誘導手段(例えば、第1誘導斜面290g)を少なくとも含み、前記複数の誘導手段は、前記開閉手段の長手方向において非対称に備えられ、前記第一の誘導手段は、前記第一の位置とは異なる第二の位置に向けて前記遊技球を誘導可能に構成されている、ものとしてもよい。
本実施形態に係るパチンコ機100によれば、複数の誘導手段を左右非対称に備えることで、開閉手段に接触する遊技球の左右の比率に差があっても球詰まり等を起こすことなく大当りを消化することができる場合がある。また、第一の誘導手段に誘導された遊技球について、可変入球手段に進入してから検出手段に検出されるまでの時間を長くすることができるため、規定数以上の遊技球が入球するオーバー入賞の頻度を向上させることができ、遊技者に付与される利益を増加させることができる場合がある。また、検出手段の方向に向かう遊技球が集中し、球詰まりを起こした場合であっても、第一の誘導手段に誘導された遊技球によって異なるベクトル(方向)の力を与えることができる場合があり、球詰まりを解消しやすい場合がある。また、背面に設けることにより、遊技球からは誘導手段の形状が視認しづらい(開閉手段の閉鎖時は見えず、開放時も遊技者の目線とほぼ水平で見づらい)上に、開閉手段の背面において遊技球の滞留時間を変化させる構成を備えることで、遊技店側に有利な調整が行われた場合であっても遊技者に気づかれ難く、遊技台の稼動の低下を防ぎつつ、遊技店側の利益を保つことができる場合がある。
また、前記可変入球手段は、(底面(例えば、下面274)に)前記第一の位置に向かって下降傾斜する傾斜面を有し、前記第一の誘導手段は、前記第二の位置に向かって下降傾斜する傾斜面を有し、前記第二の誘導手段は、前記第一の位置に向かって下降傾斜する傾斜面を有していてもよい。
このような構成とすれば、第一の誘導手段に誘導された遊技球については、第一の位置とは反対の方向に誘導されるため、可変入賞手段内での滞留時間を長くすることができ、逆に第二の誘導手段に誘導された遊技球については、滞留時間を短くすることができる。また、第二の誘導手段に誘導された遊技球は、第二の誘導手段による誘導と傾斜面による誘導により球速が速いことで、スムーズな消化を行うことができるが、その分球詰まりを起こしやすい。しかし、第一の誘導手段に誘導された遊技球が別ベクトルの力を加えることで球詰まりを解消することができる場合がある。また、可変入賞手段に向かう遊技球の方向を釘の調整により変更した場合に生じる有利度の変化が顕著になるため、遊技釘に対して遊技者の注目を集めることができる場合がある。また、一の遊技台に同一形状の可変入賞手段を複数備えた場合であっても、該可変入賞手段が備えられた領域やゲージ構成(釘の配置や調整)によって、大当りの性能を変更することができるため、遊技球の転動、特に可変入賞手段に入る様子や、可変入賞手段に入ってから検出手段に入るまでの様子に遊技者の注目を集めることができる場合がある。
また、前記第一の位置は、前記可変入球手段の短手方向における特定の側面からなり、前記検出手段は、前記第一の位置において、前記可変入球手段の長手方向と一致する方向に移動する遊技球を検出可能に備えられ、前記可変入球手段の底面は、前記検出手段が備えられた前記特定の側面側の第一の底面と、前記特定の側面とは反対側の第二の底面と、を含み、前記第一の底面は、前記傾斜面の最上部と同じ高さに設けられ、前記第二の底面は、前記傾斜面の最下部と同じ高さに設けられていてもよい。
このような構成とすれば、案内される誘導手段によって変化する滞留時間の差をより顕著にすることができる場合がある(例えば、第一の誘導手段に誘導された場合は、よりオーバー入賞を誘発し、第二の誘導手段に誘導された場合には、更に滞留時間を短縮することができる)。また、検出手段を可変入賞手段の側面に備えることで、滞留時間を短縮しつつ、該ユニットの上下方向及び前後方向の幅を従来よりもコンパクトにできる場合がある。
また、前記可変入球手段は、前記第二の状態において、短手方向の幅が遊技球の径よりも小さい狭幅領域を有し、少なくとも前記狭幅領域において前記傾斜面が設けられ、前記可変入球手段は、前記狭幅領域内の第一の位置において、第一の幅からなり、前記可変入球手段は、前記可変入球手段の長手方向において前記第一の位置よりも前記検出手段に近い前記狭幅領域内の第二の位置において、前記第一の幅よりも大きい第二の幅からなるものでもよい。
このような構成とすれば、可変入賞手段が占有する領域を小さくすることができ、開閉手段を駆動させるためのソレノイドやリンク機構等の必要な部品を備える領域に余裕ができ、設計の自由度を向上できる場合がある。また、ソレノイドから生じる熱を逃がす領域を大きく設けることができる場合がある。また、開閉手段閉鎖時における残存球の消化速度を向上させることができる場合があり、ひいては単位大当りの消化時間の短縮により同じ時間であっても遊技者により多くの利益を付与することができる場合がある。また、可変手段の閉鎖時における球詰まりを抑止しつつ、傾斜および可変手段の閉鎖により遊技球に与えられる力を該遊技球の速度に変化させることで、検出手段近傍で発生した球詰まりを解消することができる場合がある。
また、前記第一の状態において、前記開口部の下縁の少なくとも一部が、前記開閉手段の下縁よりも高い位置に位置してもよい。
このような構成とすれば、開閉手段から開口を介して可変入賞手段に進入する際に、該段差により球威を低下させられることで、奥方向への移動を抑止しつつ、最短経路で遊技球を検出手段へと誘導することができる場合がある。また、第一の誘導手段により誘導され、傾斜面を上った後に可変入賞手段に案内された遊技球を段差によって再度開閉手段上に移動させ、その後該段差と第二の誘導手段により検出手段へと誘導することで、滞留時間を最大限長く保ちつつも、開閉手段および可変入賞手段から遊技球を脱落させることが少ない場合がある。特に図173に記載のように、可変入賞手段の底面を連続的に傾斜させることで、開口部の下縁と開閉手段の下縁との位置関係を連続的に変化させても良い。本実施の形態においては、正面からみて右方向にいくほど可変入賞手段の底面が高くなるため、開閉手段の側から可変入賞手段に入賞しづらくなる。そこから左方向へとスライドしていく程下縁の高さの差が小さくなるため、入賞しやすくなる。本実施例においては、更に左に言った場合に再度下縁の高さの差を設けることで、左右方向における略中心位置の位置において下縁の高さの差を最も小さくしている。下縁の高さの差は、全領域に亘って設けられていても良い。また、本実施の形態とは逆に開閉手段の下縁を可変入賞手段の下縁よりも高い位置に設けることで可変入賞手段内の遊技球がこぼれおちることを確実に防ぐことができる場合がある。
なお、本発明に係る遊技台の構成は、上記実施形態に係るパチンコ機100の構成に限定されず、例えば、開閉手段の長手方向における両端には開閉手段上の遊技球の脱落を防止するための防護壁(例えば、第1脱落防止壁290a、第2脱落防止壁290b)を備えてもよい。また、可変入賞手段の底面に備えられた傾斜面は複数備えられてもよく、それぞれの傾斜面で傾斜角度を異ならせてもよい。また、複数の傾斜面の間の底面が水平になっていてもよい。
また、第二の誘導手段を境界とし、該第二の誘導手段に誘導された遊技球はセンサに向かう最短距離を通過し、該境界を越え、前記可変入賞手段の奥側の壁に誘導された遊技球は、センサに向かう二番目に短い距離を通過するように構成すれば、センサに入球するままでの距離と時間が2つのルートで異なるため、球詰まりの発生を抑止できる場合がある。
また、第一の誘導手段は、第一の位置に向かう遊技球よりも第二の位置に向かう遊技球の方が多くなるように遊技球を誘導可能なものであっても良い。さらに第一の誘導手段は、第一の位置に向けて遊技球を誘導しないものであっても良い。
また、開閉手段(開閉手段正面に貼り付けされた装飾シールや第一の誘導手段を設けるための成型ピンの跡)によって、可変入賞手段の側面に備えられた入球センサが視認困難に遮蔽されるように構成してもよい。また、開閉手段を駆動するためのソレノイドは、センサが備えられた方向とは反対側に備えられるとともに、その長手方向が前記可変入賞手段の長手方向に合わせて備えられていてもよい。
また、同一形状のアタッカを遊技台の中心下方と、該中心下方よりも右上方に備えることで、大当りの種別(開放するアタッカ)によって遊技者に付与する利益に差を生じさせつつ、部材削減によりコストを低減することができる場合がある。
また、扉部材の背面に段階的な傾斜を設けてもよい。また、第一の誘導手段および第二の誘導手段が傾斜によって構成されている場合には、扉の閉鎖時において、内側よりも外側の方が速く閉鎖されるため、閉鎖する際に扉部材上に残存している遊技球を落下させることなく、オーバー入賞を誘発することができる場合がある。
また、第一の状態および該第一の状態よりも遊技球が進入し易い第二の状態のいずれか一方から他方に変化可能な可変入球手段を備えた遊技台であって、前記可変入球手段は、遊技球が進入可能な開口部を有し、前記可変入球手段は、遊技球の進入を検出可能な検出手段を有し、前記可変入球手段は、前記開口部を開閉可能な開閉手段を有し、前記開閉手段は、前記第一の状態においては、遊技球を前記開口部へ案内不能に構成されているものであり、前記開閉手段は、前記第二の状態においては、遊技球を前記開口部へ案内可能に構成されているものであり、前記検出手段は、前記可変入球手段における第三の位置にある遊技球を検出可能なものであり、前記開閉手段は、複数の傾斜面を備えたものであり、前記複数の傾斜面のうちの少なくとも一つの傾斜面は、第一の傾斜面であり、前記複数の傾斜面のうちの少なくとも一つの傾斜面は、第二の傾斜面であり、前記第二の傾斜面の形状は、前記第一の傾斜面の形状とは異なるものであり、前記第一の傾斜面は、第二の位置よりも第一の位置に遊技球を誘導しやすいものであり、前記第二の傾斜面は、前記第一の位置よりも前記第二の位置に遊技球を誘導しやすいものであり、前記第一の位置は、第二の端部よりも第一の端部に近い位置であり、前記第二の位置は、前記第一の端部よりも前記第二の端部に近い位置であり、前記第三の位置は、前記第二の位置よりも前記第一の位置に近い位置であり、前記第一の位置は、前記第二の位置と前記第三の位置の間の位置であり、前記第一の端部とは、前記開口部の長手方向における一方の端部のことであり、前記第二の端部とは、前記開口部の長手方向における前記第一の端部とは逆側の端部のことであり、前記可変入球手段は、前記第二の状態において、底面の短手方向の幅が遊技球の直径よりも小さい第一の領域を有するものであり、前記第一の領域は、前記第三の位置から前記第一の位置までの距離よりも前記第三の位置から前記第一の領域までの距離が近くなる位置に設けられたものであり、前記第一の領域は、前記第二の位置よりも前記第一の位置に近い位置に設けられたものである、ものとしてもよい。
このような構成とすれば、複数の傾斜面を左右非対称に備えることで、開閉手段に接触する遊技球の左右の比率に差があっても球詰まり等を起こすことなく大当りを消化することができる場合がある。また、第一の傾斜面に誘導された遊技球について、可変入球手段に進入してから検出手段に検出されるまでの時間を長くすることができるため、規定数以上の遊技球が入球するオーバー入賞の頻度を向上させることができ、遊技者に付与される利益を増加させることができる場合がある。検出手段は、第三の位置(第一の端部の近傍)にある遊技球を検出可能となり、滞留時間を短縮しつつ、該ユニットの上下方向及び前後方向の幅を従来よりもコンパクトにできる場合がある。また、可変入賞手段が占有する領域を小さくすることができ、開閉手段を駆動させるためのソレノイドやリンク機構等の必要な部品を備える領域に余裕ができ、設計の自由度を向上できる場合がある。また、ソレノイドから生じる熱を逃がす領域を大きく設けることができる場合がある。また、開閉手段閉鎖時における残存球の消化速度を向上させることができる場合があり、ひいては単位大当りの消化時間の短縮により同じ時間であっても遊技者により多くの利益を付与することができる場合がある。また、開閉手段の閉鎖時における球詰まりを抑止しつつ、第一の領域および開閉手段の閉鎖により遊技球に与えられる力を該遊技球の速度に変化させることで、検出手段近傍で発生した球詰まりを解消することができる場合がある。また、第三の位置の近傍(遊技球の移動経路上、第一の位置を超えた位置)に第一の領域を設けて底面の短手方向の幅が遊技球の直径より狭い領域に遊技球を通過させることによって、遊技球を左側端部274b近傍に配置された入球センサ264の球通路264aに向けて円滑かつ確実に案内することができる場合がある。また、第一の領域を通過する遊技球は、球通路272の底面から持ち上がるようにして転動することで遊技球に異なるベクトルの力を与えることができ、検出手段近傍で発生する球詰まりを解消できる場合がある。
また、前記可変入球手段は、前記第二の状態において、前記短手方向の幅が遊技球の直径よりも大きい第二の領域を有するものとしてもよい。
このような構成とすれば、第一の領域と第二の領域の形状(短手方向の幅)を異ならせることにより、遊技球の転動(速度)にばらつきを与えられる場合があり、通過手段内における遊技球の滞留時間に変化を与えることができる場合がある。また、滞留時間に変化を与えることで、遊技店側に有利な調整が行われた場合であっても遊技者に気づかれ難く、遊技台の稼動の低下を防ぎつつ、遊技店側の利益を保つことができる場合がある。また、遊技球の転動(速度)がばらつくことにより、検出手段に向かう遊技球が集中することを回避できる場合があり、検出手段近傍での球詰まりを抑止しつつ、検出手段近傍で発生した球詰まりを解消することができる場合がある。また、開閉手段閉鎖時における残存球の消化速度を向上させることができる場合があり、ひいては単位大当りの消化時間の短縮により同じ時間であっても遊技者により多くの利益を付与することができる場合がある。また、可変手段の閉鎖時における球詰まりを抑止しつつ、傾斜および可変手段の閉鎖により遊技球に与えられる力を該遊技球の速度に変化させることで、検出手段近傍で発生した球詰まりを解消することができる場合がある。
また、前記可変入球手段の前記底面は、前記第二の位置から前記第一の位置に向かって下降傾斜している、ものとしてもよい。
このような構成とすれば、第二の位置から第一の位置に向かって遊技球を転動させやすくすることができ、幅が狭い第一の領域付近においても球詰まりの発生を抑制し、遊技球を確実に検出手段に案内することができる場合がある。
また、前記可変入球手段は、前記短手方向の奥側の側面に該短手方向の手前側に突出する突出部が設けられたものである、ものとしてもよい。
このような構成とすれば、球通路272の下側側面262aに接触しながら下面274上を右側端部274aから左側端部274bに向かって転動する遊技球を、誘導壁274cの方向に導くことができる場合がある。また、遊技球が誘導凸部262a1に衝突して側面276から遠ざかる方向に跳ね返らせることができる場合があり、遊技球の転動(速度)にばらつきを与えるとともに、球通路272内における遊技球の滞留時間に変化を与えることができる場合がある。また、滞留時間に変化を与えることで、遊技店側に有利な調整が行われた場合であっても遊技者に気づかれ難く、遊技台の稼動の低下を防ぎつつ、遊技店側の利益を保つことができる場合がある。また、遊技球の転動(速度)がばらつくことにより、検出手段に向かう遊技球が集中することを回避できる場合があり、検出手段近傍での球詰まりを抑止しつつ、検出手段近傍で発生した球詰まりを解消することができる場合がある。
また、前記第一の状態において、前記開口部の下縁の少なくとも一部が、前記開閉手段の下縁よりも高い位置に位置する、ものとしてもよい。
このような構成とすれば、開閉手段から開口を介して可変入賞手段に進入する際に、該段差により球威を低下させられることで、奥方向への移動を抑止しつつ、最短経路で遊技球を検出手段へと誘導することができる場合がある。また、第一の誘導手段により誘導され、傾斜面を上った後に可変入賞手段に案内された遊技球を段差によって再度開閉手段上に移動させ、その後該段差と第二の誘導手段により検出手段へと誘導することで、滞留時間を最大限長く保ちつつも、開閉手段および可変入賞手段から遊技球を脱落させることが少ない場合がある。特に図173に記載のように、可変入賞手段の底面を連続的に傾斜させることで、開口部の下縁と開閉手段の下縁との位置関係を連続的に変化させても良い。本実施の形態においては、正面からみて右方向にいくほど可変入賞手段の底面が高くなるため、開閉手段の側から可変入賞手段に入賞しづらくなる。そこから左方向へとスライドしていく程下縁の高さの差が小さくなるため、入賞しやすくなる。本実施例においては、更に左に言った場合に再度下縁の高さの差を設けることで、左右方向における略中心位置の位置において下縁の高さの差を最も小さくしている。下縁の高さの差は、全領域に亘って設けられていても良い。また、本実施の形態とは逆に開閉手段の下縁を可変入賞手段の下縁よりも高い位置に設けることで可変入賞手段内の遊技球がこぼれおちることを確実に防ぐことができる場合がある。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、遊技球が少なくとも通過可能な通過手段(例えば、球通路272)と、前記通過手段を通過した遊技球を少なくとも検出可能な検出手段(例えば、入球センサ264)と、少なくとも開閉可能な開閉手段(例えば、扉部材234a)と、を備えた遊技台であって、前記通過手段は、開口(例えば、側面276に対向する開口部)を少なくとも有するものであり、前記通過手段は、第一の領域(例えば、誘導凸部262a1と誘導壁274cの間の狭幅領域)を少なくとも有するものであり、前記通過手段は、第二の領域(例えば、図177に示す第3ルートR3の矢印の先端付近の領域)を少なくとも有するものであり、前記開口は、遊技球が少なくとも進入可能なものであり、第一の状態において、遊技球が前記開口に少なくとも進入可能なものであり、第二の状態において、遊技球が前記開口に進入不能なものであり、前記第一の領域は、第一の方向において、前記検出手段から第一の距離離れた領域であり、前記第二の領域は、前記第一の方向において、前記検出手段から第二の距離離れた領域であり、前記第一の領域における第二の方向の幅は、第一の幅であり、前記第二の領域における前記第二の方向の幅は、第二の幅であり、前記第一の状態とは、前記開閉手段が少なくとも開放されている状態のことであり、前記第二の状態とは、前記開閉手段が少なくとも閉鎖されている状態のことであり、前記第一の方向とは、前記通過手段の長手方向のことであり、前記第二の方向とは、前記通過手段の短手方向のことであり、前記第一の距離は、前記第二の距離よりも、短い距離であり、前記第一の幅は、前記第二の幅よりも狭い幅である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係るパチンコ機100によれば、通過手段に特徴を持った遊技台を実現できる。すなわち、遊技球が通過する第一の領域と第二の領域の形状(第二の方向における第一の幅と第二の幅)を異ならせることにより、遊技球の転動(速度)にばらつきを与えられる場合があり、通過手段内における遊技球の滞留時間に変化を与えることができる場合がある。また、滞留時間に変化を与えることで、遊技店側に有利な調整が行われた場合であっても遊技者に気づかれ難く、遊技台の稼動の低下を防ぎつつ、遊技店側の利益を保つことができる場合がある。また、通過手段が占有する領域を小さくすることができ、開閉手段を駆動させるためのソレノイドやリンク機構等の必要な部品を備える領域に余裕ができ、設計の自由度を向上できる場合がある。また、ソレノイドから生じる熱を逃がす領域を大きく設けることができる場合がある。また、遊技球の転動(速度)がばらつくことにより、検出手段に向かう遊技球が集中することを回避できる場合があり、検出手段近傍での球詰まりを抑止しつつ、検出手段近傍で発生した球詰まりを解消することができる場合がある。
また、前記第一の領域における底面は、第一の底面であり、前記第二の領域における底面は、第二の底面であり、前記第一の底面における前記第二の方向の幅は、前記第一の幅であり、前記第二の底面における前記第二の方向の幅は、前記第二の幅としてもよい。
このような構成とすれば、通過手段の一部において底面の幅を狭くすることができるので、遊技球の転動(速度)にばらつきを与えられる場合があり、通過手段内における遊技球の滞留時間に変化を与えることができる場合がある。また、滞留時間に変化を与えることで、遊技店側に有利な調整が行われた場合であっても遊技者に気づかれ難く、遊技台の稼動の低下を防ぎつつ、遊技店側の利益を保つことができる場合がある。また、通過手段の底面の幅方向において占有する領域を小さくすることができ、開閉手段を駆動させるためのソレノイドやリンク機構等の必要な部品を備える領域に余裕ができ、設計の自由度を向上できる場合がある。また、ソレノイドから生じる熱を逃がす領域を大きく設けることができる場合がある。また、遊技球の転動(速度)がばらつくことにより、検出手段に向かう遊技球が集中することを回避できる場合があり、検出手段近傍での球詰まりを抑止しつつ、検出手段近傍で発生した球詰まりを解消することができる場合がある。
また、前記第一の底面は、前記第二の底面よりも低い位置に少なくとも設けられたものとしてもよい。
このような構成とすれば、第二の底面から第一の底面に向かって遊技球を転動させやすくすることができ、第二の方向の幅が狭い第一の底面付近においても球詰まりの発生を抑制し、遊技球を確実に検出手段に案内することができる場合がある。
また、利益を少なくとも付与可能な利益付与手段(例えば、払出装置152)を備え、前記利益付与手段は、前記検出手段が遊技球を検出した場合に、前記利益を少なくとも付与可能なものである、ものとしてもよい。
このような構成とすれば、利益の付与に関わる遊技球を検出手段で検出する以前に、検出手段の近傍での球詰まりを抑止しつつ、開閉手段の閉鎖により遊技球に与えられる力を該遊技球の速度に変化させることで、検出手段近傍で発生した球詰まりを解消することができる場合がある。
また、前記通過手段は、第三の領域(例えば、図177に示す第1ルートR1の矢印の先端の領域)を少なくとも有するものであり、前記第三の領域は、前記第一の方向において、前記検出手段から第三の距離離れた領域であり、前記第三の領域における前記第二の方向の幅は、第三の幅であり、前記第三の距離は、前記第二の距離よりも、長い距離であり、前記第三の幅は、前記第二の幅よりも狭い幅である、ものとしてもよい。
このような構成とすれば、通過手段の形状がより複雑になるので、遊技球の転動(速度)にさらにばらつきを与えられる場合があり、通過手段内における遊技球の滞留時間に変化を与えることができる場合がある。また、滞留時間に変化を与えることで、遊技店側に有利な調整が行われた場合であっても遊技者に気づかれ難く、遊技台の稼動の低下を防ぎつつ、遊技店側の利益を保つことができる場合がある。また、通過手段の底面の幅方向において占有する領域を小さくすることができ、開閉手段を駆動させるためのソレノイドやリンク機構等の必要な部品を備える領域に余裕ができ、設計の自由度を向上できる場合がある。また、ソレノイドから生じる熱を逃がす領域を大きく設けることができる場合がある。また、遊技球の転動(速度)がばらつくことにより、検出手段に向かう遊技球が集中することを回避できる場合があり、検出手段近傍での球詰まりを抑止しつつ、検出手段近傍で発生した球詰まりを解消することができる場合がある。
また、前記通過手段は、第四の領域(例えば、入球センサ264の直近の領域)を少なくとも有するものであり、前記第四の領域は、前記第一の方向において、前記検出手段から第四の距離離れた領域であり、前記第四の領域における前記第二の方向の幅は、第四の幅であり、前記第四の距離は、前記第一の距離よりも短い距離であり、前記第四の幅は、前記第一の幅よりも広い幅である、ものとしてもよい。また、前記遊技台は、パチンコ機である、ものとしてもよい。
このような構成とすれば、通過手段の形状がより複雑になるので、遊技球の転動(速度)にさらにばらつきを与えられる場合があり、通過手段内における遊技球の滞留時間に変化を与えることができる場合がある。また、滞留時間に変化を与えることで、遊技店側に有利な調整が行われた場合であっても遊技者に気づかれ難く、遊技台の稼動の低下を防ぎつつ、遊技店側の利益を保つことができる場合がある。また、検出手段の直前において第一の領域よりも第二の方向の幅が広い領域を設けることで、検出手段近傍での球詰まりを抑止しつつ、検出手段近傍で発生した球詰まりを解消することができる場合がある。また、遊技球の転動(速度)がばらつくことによっても、検出手段に向かう遊技球が集中することを回避できる場合があり、検出手段近傍での球詰まりを抑止しつつ、検出手段近傍で発生した球詰まりを解消することができる場合がある。
なお、上記ターボボタン(第1実施形態に記載の構成)と上記アタッカ(第2〜第5実施形態に記載の構成)を遊技台に設けることで、右打ち遊技における遊技者への操作負担を軽減しつつ、アタッカへの入賞率およびオーバー入賞の発生率を向上させることができる。
特に、ターボボタンを用いることで、ハンドルを操作することなく振り打ち(盤面左側領域と盤面右側領域の両方に遊技球を発射する方法)を容易に行うことが可能となる。上記振り打ちは、ハンドルの操作量が多くコツが必要であり、初心者が実施するには難易度の高い打ち方であった。また、上記振り打ちの実行可否によって付与される利益に差が生じる場合があったため、遊技者の熟練度によって付与される利益に差が生じる恐れがあった。上記アタッカは、入賞する箇所に応じてアタッカ内部での遊技球の滞留時間がそれぞれ異なる形状をしているため、例えば、上記アタッカを盤面左側領域と盤面右側領域の両方から遊技球が進入する領域(例えば盤面中央領域)に設けた場合には、上記振り打ちを実施することで、容易にオーバー入賞を発生させることが可能となる。ここで、ターボボタンを設けることで、遊技者の熟練度によって差を生じさせずに高い利益を付与することが可能となる上記アタッカを設けることが可能となる。
<<第6実施形態>>
以下、図面を用いて、本発明の第6実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機等の弾球遊技機やスロットマシン等の回胴遊技機)について説明する。まず、図205を用いて、本実施の形態によるパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状からなる木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きでかつ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、前面枠扉106には、開口部116にガラス製または樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きでかつ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能でかつ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図207参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、カードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
図206は、図205のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させるとともに、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローのいずれか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローのいずれか他方の信号を払出制御部600(図208参照)へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158と、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162と、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166と、遊技球の払出しに関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172と、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176と、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184と、払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186と、を配設している。
図207は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、普通図柄保留ランプ216と、高確中ランプ222とを配設している。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」、第2特別図柄を「特図2」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な画像(動画像または静止画像)を表示するための表示装置であり、本実施の形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各図柄表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。特図1表示装置212および特図2表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施の形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施の形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、特図1始動口230と、特図2始動口232と、可変入賞口234とを配設している。
一般入賞口226は、本実施の形態では遊技盤200に複数配設しており、一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施の形態では、遊技球には、入賞の対価として遊技者に払い出す球(以下、「賞球」と呼ぶ場合がある)と、遊技者に貸し出す球(以下、「貸球」と呼ぶ場合がある)とが含まれる。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施の形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
特図1始動口230は、本実施の形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。特図1始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図1表示装置212による特図変動遊技(以下、「特図1変動遊技」という場合がある)を開始する。なお、特図1始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
特図2始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施の形態では特図1始動口230の真下に1つだけ配設している。特図2始動口232は、左右に開閉自在な一対の羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図2始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図2表示装置214による特図変動遊技(以下、「特図2変動遊技」という場合がある)を開始する。なお、特図2始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施の形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設しているとともに、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
パチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(特図1始動口230、特図2始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242および前面ステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉あるいはシャッタと称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、前面ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方の前面ステージ244にワープ出口242bから排出する。前面ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、前面ステージ244の中央部には、通過した球が特図1始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施の形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータを備え、肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
次に、図208を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」という)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えている。基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314と、を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路(カウンタ回路)318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334と、を接続している。本例では水晶発振器316aと乱数値生成回路318とが別に設けられているが、水晶発振器316aは乱数値生成回路318に含まれていてもよい。
なお、特図1始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、特図1始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、特図2始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、特図2始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースとをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。ただし、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信が双方向通信により行われるように構成してもよい。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412とを搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が設けられている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC(S−ROM)416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタンセンサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタンセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)434と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えている。基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512とを搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路502には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラムおよびデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530および遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御するとともに、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払出しが完了したか否かを検出する。また払出制御部600は、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施の形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
次に、図209(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の特図1表示装置212、特図2表示装置214、装飾図柄表示装置208、普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図209(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、特図2表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図1表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図2表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1または2の変動表示」を開始してから特図1または2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図209(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」〜「特図J」の10種類の特図が示されている。図209(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図B」は15R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態(以下、「特図確変」または単に「確変」という場合がある)と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも時短状態(電サポ状態)に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態のことを普図高確率状態(以下、「普図確変」という場合がある)と称し、時短状態でない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に対する有利度が相対的に大きくなる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変または潜伏確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当り図柄であり、「特図H」は第2小当り図柄であり、いずれも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当りは、2R時短無し大当りと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当り図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当り図柄等の他の図柄についても同様である。
図209(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。特図1始動口230または特図2始動口232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・→「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、「特図A」の15R特別大当りまたは「特図B」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当りを明示的に報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当り、「特図F」の突然通常と称される2R大当り、あるいは「特図G」の第1小当り、「特図H」の第2小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当り、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当りを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図209(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図209(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図B」を停止表示する。図209(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
次に、図210を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。
まずステップS101では、初期設定1を行う。初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可および初期値の設定等を行う。なお、本実施の形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS101の次のステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。ステップS103の次のステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書込みを許可する設定等を行う。
ステップS107の次のステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。
ステップS111では、復電処理を行う。この復電処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、主制御部300のRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113の次のステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタの初期値を生成するための3つの初期値生成用乱数カウンタと、普図変動時間決定用乱数値、および特図変動時間決定用乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタとを更新する。例えば、普図変動時間決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図変動時間決定用乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述する基本乱数初期値更新処理(ステップS207)でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
次に、図211を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。主制御部300は、所定の周期(本例では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
まずステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS201の次のステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本例では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本例では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203の次のステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、ステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施の形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。ステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、特図1始動口230、および特図2始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
また、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS205の次のステップS207では基本乱数初期値更新処理を行い、その次のステップS209では基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合には、それぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットするとともに、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図1乱数値生成用の乱数カウンタおよび特図2乱数値生成用の乱数カウンタがそれぞれ1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施の形態では特図1乱数値を取得するためのカウンタと特図2乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS209の次のステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS211の次のステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図1表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、特図2表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS213の次のステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
ステップS215の次のステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、特図1始動口230、特図2始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS205における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
特図1始動口230へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図1保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路(ハード乱数回路)318の特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図1当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図1乱数値生成用乱数カウンタから特図1乱数値を取得して特図1乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図1乱数値記憶領域内の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組は、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数と同数分だけ格納される。特図1乱数値記憶領域内では、特図1保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが書き込まれる。
特図2始動口232へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図2当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図2乱数値生成用乱数カウンタから特図2乱数値を取得して特図2乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図2乱数値記憶領域内の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組は、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数と同数分だけ格納される。特図2乱数値記憶領域内では、特図2保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが書き込まれる。
普図始動口228へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する普図保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する普図乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS217の次のステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS219の次のステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、普図当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、普図当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は、当り図柄(普図A)およびはずれ図柄(普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、普図当りフラグはオンにされている。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、特図2始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500ms)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、普図当りフラグはオフにされている。この普図当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および特図2始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、かつ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行う。当選とする場合にはRAM308に設けた普図当りフラグをオンに設定し、不当選の場合には普図当りフラグをオフに設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図変動時間決定用乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図変動時間決定用乱数値として取得し、取得した普図変動時間決定用乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をする度に、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理では、特図2の状態に応じて、次の複数の処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグ等のフラグが用意されている。これらのフラグは、後述する特図2関連抽選処理において、決定した停止図柄に基づいてオンまたはオフに設定される。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオフの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当りフラグがオンの場合には特図G、第2小当りフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Jそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は、15R特別大当り図柄(特図A)、15R大当り図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当り図柄(特図G)、第2小当り図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第2はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)その表示を維持するために、RAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。また、回数切り確変タイプ(STタイプ)の遊技台の場合には、RAM308に設けられた確変回数記憶部に記憶された確変回数が1以上であれば、その確変回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動フラグをオフにする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグはオンにされている。大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するために、RAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、扉部材234aの開放・閉鎖制御を所定回数(本実施の形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するために、RAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(例えば、100回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンにすることもない。
ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態(普図確変)である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図2始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延のいずれかが設定される状態を電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態という。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
また、特図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた確変回数記憶部に所定の確変回数(例えば、10000回)をセットする(STタイプの場合)。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。
さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、はずれフラグはオンにされている。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。特図2関連抽選処理は、特図1および特図2の変動遊技を行っておらず、特図1および特図2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図2変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図2乱数値記憶領域内の最先の特図2当選乱数値および特図2乱数値を用いて実行される。特図1関連抽選処理は、特図1および特図2の変動遊技を行っておらず、特図1および特図2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図1変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図1乱数値記憶領域内の最先の特図1当選乱数値および特図1乱数値を用いて実行される。
これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が1以上の場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の当否判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS229の特図2関連抽選処理の場合には、主制御部300は、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を取得し、取得した特図2始動情報内の特図2当選乱数値およびRAM308内の特図確率変動フラグの値などに基づいて、ROM306に記憶された当否判定用テーブルを用いて大当りとするか、小当りとするか、あるいははずれとするかの決定(当否判定)を行う。次いで、主制御部300は、取得した特図2始動情報内の特図2乱数値および決定した当否判定結果などに基づいて、ROM306に記憶された特図決定用テーブルを用いて特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定を行う。次いで、主制御部300は、例えば、決定した当否判定結果、停止図柄、当該当否判定時の特図2保留数、取得した特図変動時間決定用乱数値等に基づいて、ROM306に記憶された各種テーブルを用いて特図2の変動表示時間(タイマ番号)の決定を行う。
主制御部300は、特図2乱数値記憶領域から最先の特図2始動情報を取り出した後、当該最先の特図2始動情報を特図2乱数値記憶領域から消去するとともに、特図2保留数記憶領域の特図2保留数を1減算する。このとき、特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2始動情報をRAM308に設けた一時領域に記憶し、この一時領域に記憶している特図2始動情報に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
以上のような特図2関連抽選処理(ステップS229)の後に、特図1関連抽選処理(ステップS231)が同様にして行われる。
以上の説明では、特図2変動遊技が特図1変動遊技よりも優先して開始され、特図2の保留が特図1の保留よりも優先して消化される特図2優先変動を例に挙げたが、特図1変動遊技が特図2変動遊技よりも優先して開始され、特図1の保留が特図2の保留よりも優先して消化される特図1優先変動であってもよい。また、特図2変動遊技および特図1変動遊技のいずれを優先することもなく、特図1および特図2それぞれの保留に係る特図変動遊技を始動口入賞順に開始する始動口入賞順変動であってもよい。始動口入賞順変動では、例えば、保留の上限数が特図1および特図2に関わらず8つになるため、特図1および特図2のそれぞれにおいて保留の上限数が4つとなる優先変動と比較して、実質的な保留数の上限を上げることができる場合がある。
また以上の説明では、一方の特図の状態に応じて他方の特図の保留に関する抽選処理や変動遊技を行わないものとしたが、これに限定されるものではなく、前述の特図状態更新処理および特図関連抽選処理を特図1および特図2でそれぞれ独立して行うことで、複数の特図を同時に変動させるように構成してもよい。また、このように複数の特図を同時に変動させる場合には、装飾図柄表示装置208にそれぞれの特図の抽選結果を表示する複数の領域を設けるか、またはそれぞれの特図の抽選結果を表示する複数の装飾図柄表示装置を設けて、それぞれの抽選結果を別箇に表示しても良いし、1の表示が複数の特図の抽選結果を表示するように構成していても良い。また、複数の特図に関する変動が同時に行われている場合に、先に変動を停止した特図の抽選結果が後に変動を停止する特図の抽選結果に影響を与えても良い。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行う。このコマンド設定送信処理では、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施の形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始(回転開始)コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止(回転停止)コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口230への入賞の有無、特図2始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。
上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視する。前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合には、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して特図2始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して払出制御部600に出力する。
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図210に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図210に示す主制御部メイン処理に復帰する。
次に、図212を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。図212(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。まず、図212(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS401の次のステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS405の次のステップS407では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS407の次のステップS409では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS409の次のステップS411では、チャンスボタン制御処理を行う。チャンスボタン制御処理では、チャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップS409で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS411の次のステップS413では、画像制御処理を行う。画像制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。
ステップS413の次のステップS415では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS415の次のステップS417では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS417の次のステップS419では、シャッタ制御処理を行う。シャッタ制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。
ステップS419の次のステップS421では、情報送信処理を行う。情報送信処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行う。その後、ステップS403に戻る。
図212(b)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部コマンド受信割込処理(ストローブ割込処理)の流れを示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が主制御部300からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS501では、主制御部300から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図212(c)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS601では、第1副制御部メイン処理のステップS403において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS601の次のステップS603では、第1副制御部メイン処理の情報送信処理(ステップS421)で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
図212(d)は、第1副制御部メイン処理のステップS413における画像制御処理の流れを示すフローチャートである。ステップS701では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP434は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS701の次のステップS703では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS705に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS705では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS701でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434は、アトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS705の次のステップS707では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS707の次のステップS709では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS711に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS711では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
次に、図213を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。図213(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図213(a)のステップS801では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS801で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS801の次のステップS803では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS805の処理に移行する。ステップS805では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS805の次のステップS807では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS807の次のステップS809では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS807で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS809の次のステップS811では、ランプ制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。
ステップS811の次のステップS813では、可動体制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力する。その後、ステップS803に戻る。
図213(b)は、第2副制御部500のCPU504が実行するコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が第1副制御部400からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS901では、第1副制御部400から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図213(c)は、第2副制御部500のCPU504が実行するタイマ割込処理のフローチャートである。第2副制御部500は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。タイマ割込処理のステップS1001では、第2副制御部メイン処理のステップS803において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS803において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS1001の次のステップS1003では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
本実施の形態によるパチンコ機100は、遊技者に所定の操作を要求する操作要求報知(操作手段の操作を促す情報の報知の一例)を少なくとも実行可能な操作要求報知手段と、操作要求報知手段による操作要求報知の少なくとも一部または全体が遊技者に認識困難となるような動作を少なくとも実行可能な動作手段(報知制御手段の第二の制御により制御される手段の一例)とを備える。以下、遊技者に所定の操作を要求する操作要求報知、および当該操作要求報知の少なくとも一部または全体が遊技者に認識困難となるような動作のそれぞれの例について説明する。なお、操作要求報知は、所定の操作を要求していることを直接的に明示していてもよいし、直接的に明示していなくてもよい。例えば、所定の報知が行われている状態で所定の操作を行うことによって何か(例えば演出の一部または全部)が変化する場合には、当該所定の報知は操作要求報知に含まれる。
図214(a)は、装飾図柄表示装置208の表示の例を示している。図214(a)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面左上に位置する図柄表示領域208a〜208cでは、装飾図柄の変動表示が行われている。ここで、図214(a)および後述する各図では、図柄表示領域208a〜208cにおける装飾図柄の変動を下向きの太矢印で表している。装飾図柄表示装置208の画面右上には、第四図柄を表示可能な第四図柄表示領域208eと、特図変動遊技の保留数を数字で表示する特図保留数表示領域208fとが設けられている。本例では、第四図柄表示領域208eには、特図変動中であることを示す黒丸が表示されている。特図保留数表示領域208fには、特図1変動遊技の保留数が3つであることを示す数字「3」が表示されている。
図214(b)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図214(b)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面中央に位置する図柄表示領域208a〜208cでは、装飾図柄の変動表示が行われている。装飾図柄表示装置208の画面右上に位置する第四図柄表示領域208eには黒丸が表示されており、特図保留数表示領域208fには「3」が表示されている。装飾図柄表示装置208の画面下方には、当該特図変動遊技に対応する変動アイコンを表示可能な変動アイコン表示領域700と、変動アイコン表示領域700の左方に位置し、特図1変動遊技の保留数と同数の保留アイコン(例えば、円形の画像)を表示可能な特図1保留アイコン表示領域701と、変動アイコン表示領域700の右方に位置し、特図2変動遊技の保留数と同数の保留アイコンを表示可能な特図2保留アイコン表示領域702と、が設けられている。本例では、変動アイコン表示領域700には変動アイコンが表示されておらず、特図1保留アイコン表示領域701には3つの保留アイコンが表示されており、特図2保留アイコン表示領域702には保留アイコンが表示されていない。本例では、特図保留数表示領域208fで保留数を表示しつつ、特図1保留アイコン表示領域701でも保留数を表示している。
図214(c)は、保留アイコンの表示態様の例を示している。図214(c)の上段に示すように、保留アイコンの中には、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示される場合がある。チャンスボタン136の押下を示唆するマークは、例えば、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を表す下向き矢印画像とを含んでいる。このようなマークを含む保留アイコンの表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。当該保留アイコンが表示されている状態でチャンスボタン136が押下されると、当該保留アイコンまたは他の保留アイコンの表示態様は、図214(c)の下段に示すように、「八」、「代」、「将」、「軍」の4文字が円の周方向に等間隔(90°間隔)で記された態様や、所定のキャラクタ(例えば、サボハニ、番長など)の絵柄に合致した態様などの種々の態様に変化するようにしてもよい。なお、チャンスボタン136の押下によって態様が変化するのは、当該保留アイコン(チャンスボタン136の押下を示唆するマークを含む保留アイコン)であってもよいし、当該保留アイコン以外の他の保留アイコンであってもよいし、当該保留アイコンのみであってもよい。
図214(d)は、装飾図柄の停止表示態様の例を示している。図214(d)に示すように、装飾図柄は、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示された態様で表示される場合がある。チャンスボタン136の押下を示唆するマークは、例えば、「PUSH」という文字と、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を表す下向き矢印画像とを含んでいる。このようなマークを含む装飾図柄の停止表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。なお、図214(d)では「装飾2」の図柄を例示しているが、「装飾1」、「装飾3」〜「装飾10」のいずれの図柄であってもよい。例えば、変動表示される3つの装飾図柄のうち最初に停止する装飾図柄が図214(d)に示すような態様で停止表示された場合、遊技者によりチャンスボタン136が押下されると疑似連に移行する。また例えば、1つ目〜3つ目に停止する装飾図柄がそれぞれ図214(d)に示すような態様で停止表示され、停止表示される度に遊技者によりチャンスボタン136が押下され、チャンスボタン136が押下される度に抽選により成功または失敗が決定される場合に、全てが成功であったときには特別なSPリーチや特別なモードに移行する。また例えば、装飾図柄のいずれかが図214(d)に示すような態様で停止表示された場合、その状態でチャンスボタン136が押下されると、普通にチャンスボタン136が押下されたときに実行されるアクション(例えば、前述または後述の例に挙げたチャンスボタン押下時のアクション)が実行されるように構成してもよい。また例えば、図214(c)上段の保留アイコンと、図215の装飾図柄が同時に表示されている状態でチャンスボタン136の操作があった場合、そのボタン操作は、保留アイコンについて無効(例えば、反応しない、所定の演出を行わない)で装飾図柄について有効(例えば、反応する、所定の演出を行う)であってもよいし、保留アイコンについて有効で装飾図柄について無効であってもよいし、保留アイコンおよび装飾図柄の両方について無効であってもよいし、保留アイコンおよび装飾図柄の両方について有効であってもよい。なお、ボタン操作が一方について有効で他方について無効ある場合には、ボタン操作に基づき有効の方の演出を行った後は無効の方も有効になるようにしてもよい。
図214(e)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図214(e)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面上方には、右打ちを示唆する「→右打ち→」というメッセージが表示されている。このメッセージは、例えば確変中において遊技者に打ち方を示唆するために表示される。このようなメッセージの表示は、遊技者に右打ちを要求する操作要求報知に該当する。このメッセージは、例えば左側に設けられた普図始動口や、左打ち時にしか入賞しない特図1始動口に入賞した場合に、改めて警告表示として表示してもよい。
図214(f)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図214(f)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面上方には、左打ちを示唆する「←左打ち←」というメッセージが表示されている。このメッセージは、例えば確変(電サポ)が終了したときにおいて、遊技者に打ち方を示唆するために表示される。このようなメッセージの表示は、遊技者に左打ちを要求する操作要求報知に該当する。
図214(g)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図214(g)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面上方には、左打ちに戻すことを示唆する「左打ちに戻して下さい」というメッセージが表示されている。このメッセージは、例えば、左打ちすべき遊技状態で右打ちされた場合(例えば、左打ちすべき遊技状態に移行した後に、右打ちルートに設けられている普図始動口を遊技球が通過した場合)に警告として表示される。このようなメッセージの表示は、遊技者に左打ちを要求する操作要求報知に該当する。
図214(h)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図214(h)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面上方には、可変入賞口234を狙うことを示唆する「↑チャンスアタッカを狙え」というメッセージが表示されている。このメッセージは、例えば、大当り遊技における初期のラウンドや、小当り遊技において、可変入賞口234に入った球を使って演出を行う遊技台などで表示される。このようなメッセージの表示は、可変入賞口234を狙って遊技球を打ち出すことを遊技者に要求する操作要求報知に該当する。
図215(a)、(b)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図215(a)に示す状態では、装飾図柄表示装置208の画面下方に、「吉宗は・・・」というメッセージ(チュートリアル表示の一部)とともに、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示されている。この表示は、チャンスボタン136を押下することによって、チュートリアル表示の続きが表示されることを遊技者に示唆している。この状態でチャンスボタン136が押下されると、図215(b)に示すように、「八大将軍です」というチュートリアル表示の続きが表示される。図215(a)に示す「吉宗は・・・」というメッセージ、およびチャンスボタン136の押下を示唆するマークの表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。
図215(c)は、大当り遊技中の装飾図柄表示装置208の表示の例を示している。図215(c)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面左上に位置する図柄表示領域208a〜208cには、当選した図柄組合せ「装飾7−装飾7−装飾7」が表示されている(この図柄組合せの表示自体が大当りの利益度を示す情報である場合がある)。装飾図柄表示装置208の画面上方には、大当り遊技中であることを報知する「〜大当り中〜」というメッセージが表示されている。また装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の現ラウンド数(本例では「10R」)、連荘中に倒した敵の数などの大当り遊技中の演出に係る数値(本例では「16体撃破」)、連荘中に獲得した賞球数(本例では「28314pt」)等が表示されている。これらの表示は、可変入賞口234を狙って遊技球を打ち出すことを遊技者に要求する操作要求報知に該当する。なお、例えば賞球15個の可変入賞口234に1つの遊技球が入球した場合、表示される賞球数は、得られた賞球数「15」と可変入賞口234への入球で失われた球数「1」との差(純利益)である「14」(=15−1)であってもよいし、賞球数の「15」であってもよい。
また、装飾図柄表示装置208の画面左方には、「球を抜いてください」というメッセージが表示されている。このメッセージは、下皿満タンエラーの情報を含むコマンドを主制御部300から受信したことに基づく第1副制御部400の制御によって表示される。このメッセージは、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。
図215(d)は、装飾図柄表示装置208のデモ表示の例を示している。図215(d)に示すように、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cには、はずれを報知する図柄組合せ「装飾2−装飾8−装飾0」が表示されている。第四図柄表示領域208eには、特図変動遊技が終了していることを示す白丸が表示され、特図保留数表示領域208fには、特図変動遊技の保留数が0であることを示す数字「0」が表示されている。すなわち、図柄表示領域208a〜208c、第四図柄表示領域208eおよび特図保留数表示領域208fは、この遊技台が空き台であることを表示している。これらの表示は、次の遊技者に遊技操作の開始を要求する操作要求報知に該当する場合がある。
また装飾図柄表示装置208の画面上方には、この遊技台が空き台(デモ中)であることを報知する「〜客待ち中〜」というメッセージが表示されている。なお、空き台であることを示す表示は、必ずしも本例のように文字メッセージで明示する必要はなく、画面の背景表示でデモ中であることが分かるようになっていてもよい。また、デモ中であることが分からなくても図柄が停止していることが分かればよい。これらの表示は、次の遊技者に遊技操作の開始を要求する操作要求報知に該当する場合がある。
また装飾図柄表示装置208の画面右方には、「ダイトモはこちら」というメッセージとともに、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示されている。この表示は、チャンスボタン136を押下することによって、会員制サービスに係る画面が表示されることを遊技者に示唆している。この表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。
図215(e)、(f)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図215(e)に示す状態では、装飾図柄表示装置208には、「Aリーチは発展に期待だ」という姫キャラクタのセリフ(チュートリアル表示の一部)とともに、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示されている。この表示は、チャンスボタン136を押下することによって、姫キャラクタのセリフに応答する他のキャラクタのセリフ(続きのチュートリアル表示)が表示されることを遊技者に示唆している。この状態でチャンスボタン136が押下されると、図215(f)に示すように、「爺出現でチャンスアップだ」という爺キャラクタのセリフが表示される。図215(e)に示す姫キャラクタのセリフ、およびチャンスボタン136の押下を示唆するマークの表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。
図215(g)、(h)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図215(g)に示す状態では、装飾図柄表示装置208の画面上方には、現時点の演出ステージがAステージであることを報知する「〜Aステージ〜」というメッセージが表示されている。また、装飾図柄表示装置208の画面右方には、「ステチェンするなら」というメッセージとともに、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示されている。「ステチェンするなら」というメッセージ、およびチャンスボタン136の押下を示唆するマークは、ステージチェンジ可能な状態(例えば、変動開始直後など)で表示されるものであり、チャンスボタン136を押下することによって演出ステージがAステージから別のステージに切り替えられることを遊技者に示唆している。この状態でチャンスボタン136が押下されると、図215(h)に示すように、演出ステージがAステージからBステージに切り替わるとともに、装飾図柄表示装置208の画面上方に表示されるメッセージが「〜Aステージ〜」から「〜Bステージ〜」に切り替わる。また、演出ステージがBステージに切り替わった後にも、ステージチェンジ可能な状態であれば、装飾図柄表示装置208の画面右方に、「ステチェンするなら」というメッセージと、チャンスボタン136の押下を示唆するマークとが表示される。この表示は、チャンスボタン136を押下することによって、演出ステージがBステージから別のステージに切り替えられることを遊技者に示唆している。これらの「ステチェンするなら」というメッセージやチャンスボタン136の押下を示唆するマークは、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。
図216(a)は、チャンスボタン136に代えて、あるいはチャンスボタン136に加えて、遊技者による押下が可能な押ボタン式のスイッチとしてパチンコ機100に設けられ得る決定ボタン136aおよび選択ボタン136b、136cの構成の例を示している。図216(a)に示すように、決定ボタン136aは、円形状の平面形状を有している。左(または上)を選択する左選択ボタン136bは、「左」を示唆する平面形状(例えば、頂角が左側にする二等辺三角形状の形状、左向き矢印状の形状)を有しており、決定ボタン136aの左側に配置されている。右(または下)を選択する右選択ボタン136cは、「右」を示唆する平面形状(例えば、左選択ボタン136bと線対称の形状)を有しており、決定ボタン136aの右側に配置されている。
図216(b)、(c)は、図216(a)に示すボタン136a〜136cが設けられたパチンコ機100における装飾図柄表示装置208の表示の例を示している。図216(b)に示す状態では、図215(g)と同様に、装飾図柄表示装置208の画面上方には、現時点の演出ステージがAステージであることを報知する「〜Aステージ〜」というメッセージが表示されている。また、装飾図柄表示装置208の画面右方には、「Aステージ」というメッセージとともに、右選択ボタン136cの押下を示唆するマークが表示されている。「Aステージ」というメッセージ、および右選択ボタン136cの押下を示唆するマークは、ステージチェンジ可能な状態で表示されるものであり、右選択ボタン136cを押下することによって演出ステージがAステージから別のステージに切り替えられることを遊技者に示唆している。この状態で右選択ボタン136cが押下されると、図216(c)に示すように、演出ステージがAステージからBステージに切り替わるとともに、装飾図柄表示装置208の画面上方に表示されるメッセージが「〜Aステージ〜」から「〜Bステージ〜」に切り替わる。また、演出ステージがBステージに切り替わった後にも、ステージチェンジ可能な状態であれば、装飾図柄表示装置208の画面右方に、「Bステージ」というメッセージと、左選択ボタン136bの押下を示唆するマークとが表示される。この表示は、左選択ボタン136bを押下することによって、演出ステージがBステージから元のAステージに戻ることを遊技者に示唆している。これらの「Aステージ」、「Bステージ」というメッセージや、左選択ボタン136bまたは右選択ボタン136cの押下を示唆するマークは、遊技者に左選択ボタン136bまたは右選択ボタン136cの押下を要求する操作要求報知に該当する。図216(b)、(c)に示す操作要求報知は、図215(g)、(h)に示す操作要求報知と似ているが、図215(g)に示すボタン押下前の操作要求報知と、図215(h)に示すボタン押下後の操作要求報知とが同態様であるのに対し、図216(b)に示すボタン押下前の操作要求報知と、図216(c)に示すボタン押下後の操作要求報知とでは態様が異なっている。なお、A⇔B⇔C⇔Aのように3つのステージA、B、C(または4つ以上のステージ)が循環的に移行可能なタイプでもよい。この場合、図216(b)、(c)に示す操作要求報知では、左選択ボタン136bの押下を示唆するマーク、および右選択ボタン136cの押下を示唆するマークの両方が表示されるようにしてもよい。
また例えば、チャンスボタンが2つ設けられた遊技台において、第一のチャンスボタンの押下を要求する操作要求報知がなされている状態で第二のチャンスボタンを押下したときに所定の反応を示すようにしてもよい。
図216(d)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図216(d)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面中央には、チャンスボタン136を模したボタン画像と、メータを表すメータ動画像とが表示されている。メータ動画像は、例えば、横長長方形状の形状を有し、当該動画像の出現当初には全体が白色であり、時間の経過とともに左端から徐々に黒色部分が増加していく。これらのボタン画像およびメータ動画像は、チャンスボタン136を押下することを明示的に示唆するものではないが、当業者または遊技者であれば、これらの画像が、メータ動画像の全体が黒色となってしまう前にチャンスボタン136を押下すべきであることを暗示するものであることを認識できる。したがって、これらのボタン画像およびメータ動画像の表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。このように、操作要求報知には、所定の操作を明示的に要求する報知だけでなく、所定の操作が促されていることを当業者または遊技者が認識できるような報知も全て含まれる。なお、チャンスボタン136を押下すべきであることを暗示する報知は、3→2→1→0のようなカウントダウン表示を含んでいてもよい。
図216(e)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図216(e)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面上方には、現時点の演出モードが吉宗モードであることを報知する「吉宗モード」というメッセージが表示されている。特図保留数表示領域208fの上段には数字「3」が表示され、下段には数字「4」が表示されている。この表示は、特図1変動遊技の保留数が3つであり、特図2変動遊技の保留数が4つであることを報知している。特図保留数表示領域208fの下方には、遊技者にとって有利な状態に係る残り変動回数(例えば、時短の残り変動回数、ST機における確変の残り変動回数など)が表示されている(本例では「残70回」)。この表示は、遊技者に遊技球の打出し(始動口への入球)を要求する操作要求報知に該当する。
図216(f)、(g)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図216(f)に示すように、装飾図柄表示装置208の変動アイコン表示領域700の上方には、爺キャラクタ画像と、爺キャラクタのセリフとしての「家紋が止まれば吉宗チャンス」というメッセージと、が表示されている。これらは、普図変動に係る演出として表示され、後述するルーレットで「家紋」図柄が停止表示されれば所定のチャンスタイムが開始されることを示唆するものである。これらの爺キャラクタ画像およびメッセージは、遊技者に遊技球の打出し(始動口への入球)を要求する操作要求報知に該当する。
図216(g)に示すように、普図当りおよび電チューロング開放当り時に入賞した保留については、当該保留が消化される前後に、変動アイコン表示領域700またはその近傍で、特別なアニメーション演出が行われる。例えば、電チューロング開放当り時に入賞した特図2の保留に対応する保留アイコンが特図2保留アイコン表示領域702から変動アイコン表示領域700に移動すると(保留が消化されると)、装飾図柄の変動表示とは別に、変動アイコン表示領域700内でルーレットの回転(演出用図柄の変動表示)が開始される。所定時間経過後にルーレットが停止すると、変動アイコン表示領域700内には複数種類の演出用図柄のうちいずれかの図柄が表示される。その後、変動アイコン表示領域700に停止表示される演出用図柄に基づき、種々の演出が実行される。図216(g)に示す例では、特図2の保留に対応する保留アイコンが変動アイコン表示領域700に移動するとともにルーレットの回転が開始され、ルーレットの停止により「千両箱」図柄が表示され、その後、「千両箱」図柄が画面上方に向かって移動する。このような「千両箱」図柄の動作(本例では表示位置の移動)は、特図始動口への入球により増加した保留が消化されることにより実行される動作であるため、操作要求報知(例えば、遊技球の打出しを要求する報知)に関連する操作要求関連動作に該当する。「千両箱」図柄が画面上方に向かって移動する際、当該「千両箱」図柄は一時的に爺キャラクタ画像に重なる。したがって、操作要求関連動作(「千両箱」図柄の表示位置の移動)により、操作要求報知(爺キャラクタ画像の表示)の視認が困難になる。
図216(h)は、装飾図柄表示装置208のデモ表示の例を示している。図216(h)に示すように、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cには、はずれを報知する図柄組合せ「装飾2−装飾8−装飾0」が表示されている。第四図柄表示領域208eには、特図変動遊技が終了していることを示す白丸が表示され、特図保留数表示領域208fには、特図変動遊技の保留数が0であることを示す数字「0」が表示されている。すなわち、図柄表示領域208a〜208c、第四図柄表示領域208eおよび特図保留数表示領域208fは、この遊技台が空き台であることを表示している。これらの表示は、次の遊技者に遊技操作の開始を要求する操作要求報知に該当する場合がある。
また装飾図柄表示装置208の画面上方には、この遊技台が空き台(デモ中)であることを報知する「〜客待ち中〜」というメッセージが表示されている。この表示は、次の遊技者に遊技操作の開始を要求する操作要求報知に該当する場合がある。
また装飾図柄表示装置208の画面下方には、「ボタンPUSHでメニュー表示」というメッセージがテロップ表示されている。この表示は、チャンスボタン136を押下することによってメニュー画面(例えば、会員制サービスに係る画面)が表示されることを遊技者に示唆している。この表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。また、チャンスボタン136の押下に基づいて表示されるメニュー画面は、画面上に表示されている各種情報と重複して表示されるようにしてもよい。このようなメニュー画面の表示は、操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に認識困難となる動作に該当する場合がある。
図217(a)、(b)は、装飾図柄表示装置208、およびその周囲に設けられた演出可動体(可動役物)の例を示している。図217(a)、(b)に示す例では、装飾図柄表示装置208の周囲には、図207に示した演出可動体224に加えて、演出可動体800、802が設けられている。演出可動体224、800、802は、例えば、所定の演出抽選に当選した場合などに、所定の動作パターンで動作する。なお、以下の説明で「重なる」、「重ならない」とは、遊技者側から見たときのものである。
本例の演出可動体224の前腕部224bは、ステッピングモータで駆動されることにより、装飾図柄表示装置208の前方を画面に略平行な面内で回動可能である。前腕部224bは、一方の可動端位置(例えば、初期位置、待機位置)にある状態では装飾図柄表示装置208の画面とは重ならないようになっている(図217(a)参照)。また前腕部224bは、他方の可動端位置(例えば、最大可動端位置、演出位置)にある状態では装飾図柄表示装置208の画面の一部に重なるようになっている(図217(b)参照)。
演出可動体800は、パチンコ機100の機種名等が表示される横長平板状のパネルを備えている。演出可動体800は、不図示のステッピングモータで駆動されることにより、装飾図柄表示装置208の前方を画面に略平行な面内で上下方向に移動可能になっている。演出可動体800は、上方の可動端位置にある状態では装飾図柄表示装置208の画面上端よりも上方に位置し、画面とは重ならないようになっている(図217(a)参照)。また演出可動体800は、下方の可動端位置にある状態では装飾図柄表示装置208の画面の上方の一部に重なるようになっている(図217(b)参照)。本例では、演出可動体800が下方の可動端位置にある状態では、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cや第四図柄表示領域208e、特図保留数表示領域208f等が、演出可動体800により遮蔽されて視認できなくなる。ただし、第四図柄表示領域208eは、演出可動体800の位置に関わらず常に視認できるようになっていてもよい。
演出可動体802は、パンダを模した形状を有している。演出可動体802は、不図示のステッピングモータで駆動されることにより、装飾図柄表示装置208の前方を画面に略平行な面内で上下方向に移動可能になっている。本例では、装飾図柄表示装置208の前方に、画面下端と同程度の高さの水平なステージ(不図示)が設けられている。このステージには、演出可動体802の上下方向の移動が可能な開口部が設けられている。演出可動体802は、下方の可動端位置にある状態では、一部(本例ではパンダの頭部)のみがステージ上に露出し、他の部分(本例ではパンダの胴体、手足等)はステージの下方に格納されている(図217(a)参照)。またこの状態では、ステージ上にある演出可動体802の一部は、装飾図柄表示装置208の画面の下方の一部と重なるようになっている。ステージ下方に格納されている演出可動体802の他の部分は、遊技者からは視認できない。
また演出可動体802は、上方の可動端位置にある状態では、ほぼ全体がステージ上に現れる(図217(b)参照)。またこの状態では、演出可動体802のほぼ全体が装飾図柄表示装置208の画面の下方の一部と重なるようになっている。本例では、演出可動体802は、いずれの位置においても装飾図柄表示装置208の画面と重なるようになっているが、例えば下方の可動端位置にある状態では装飾図柄表示装置208の画面とは重ならないようになっていてもよい。
ここで、図217(b)のA部に示すように、下方の可動端位置にある演出可動体800と、上方の可動端位置にある演出可動体802とは、互いに接触しないようになっている。したがって、演出可動体800および802は、それぞれがいずれの位置にあっても互いに接触することはない。一方、図217(b)のB部に示すように、下方の可動端位置にある演出可動体800と、他方の可動端位置にある演出可動体224の前腕部224bとは、互いに接触する。このため、これらの演出可動体の動作パターンを規定する演出データは、演出可動体800および前腕部224bがこれらの位置に同時に到達しないように設計されている。
演出可動体224、800、802が装飾図柄表示装置208の画面と重なる位置に移動または回動すると、当該画面の一部が視認できなくなる場合がある。したがって、装飾図柄表示装置208の画面と重なる位置への演出可動体224、800、802の移動または回動は、装飾図柄表示装置208での操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に認識困難となる動作に該当する場合がある。
図218(a)〜(c)は、装飾図柄表示装置208の表示および遮蔽装置246の動作の例を示している。図218(a)に示す状態では、遮蔽装置246は全開状態にあり、装飾図柄表示装置208の画面全体が視認可能である。装飾図柄表示装置208の画面左上に位置する図柄表示領域208a〜208cでは、装飾図柄の変動表示が行われている。装飾図柄表示装置208の画面右下に位置する第四図柄表示領域208eには黒丸が表示されており、特図保留数表示領域208fには「3」が表示されている。装飾図柄表示装置208の画面左方には、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。このメッセージは、下皿満タンエラーの情報を含むコマンドを主制御部300から受信したことに基づく第1副制御部400の制御によって表示される。このメッセージは、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。
図218(b)に示す状態では、遮蔽装置246は全閉状態にあり、装飾図柄表示装置208の画面は遮蔽装置246の格子の孔から部分的にのみ視認可能である。これにより、装飾図柄表示装置208の変動中の装飾図柄、および「球抜きしてください」というメッセージは視認困難になっている。本例の遮蔽装置246(右扉246b)には、全閉状態における第四図柄表示領域208eおよび特図保留数表示領域208f(または第四図柄表示領域208eのみ)に対応する位置に、開口部246cが設けられている。これにより、遮蔽装置246が全閉状態であっても、第四図柄表示領域208eおよび特図保留数表示領域208f(または第四図柄表示領域208eのみ)は視認可能となっている。
遮蔽装置246が全閉状態にあるときには、装飾図柄表示装置208での表示態様を通常とは異なる態様としてもよい。例えば、図218(c)に示す例では、図柄表示領域208a〜208cが必要に応じて縮小および/または移動することにより、装飾図柄が遮蔽装置246(左扉246a)の格子の孔から容易に視認可能になっている。なお、扉が移動し終わったときには図218(b)または(c)に示すような状態であるが、扉の移動中は装飾図柄やメッセージ等がこれより視認困難な状態であってもよい。
遮蔽装置246の閉動作は、装飾図柄表示装置208での操作要求報知(「球抜きしてください」というメッセージ)の少なくとも一部が遊技者に認識困難となる動作に該当する。
なお、本例の遮蔽装置246に設けられてる隙間(孔)は、その周囲が部材によって「ロ」の字状に囲まれているが、遮蔽装置246には、周囲が部材によって「コ」の字状に囲まれた切欠き状の隙間が設けられていてもよい。
図218(d)〜(f)は、装飾図柄表示装置208の表示、および演出可動体の動作の例を示している。図218(d)〜(f)に示す例では、装飾図柄表示装置208の周囲には、演出可動体800、804が設けられている。
演出可動体800は、パチンコ機100の機種名等が表示される横長平板状のパネルを備えている。演出可動体800は、不図示のステッピングモータで駆動されることにより、装飾図柄表示装置208の前方を画面に略平行な面内で上下方向に移動可能になっている。演出可動体800は、少なくとも、装飾図柄表示装置208の画面とは重ならない位置と、装飾図柄表示装置208の画面の一部と重なる位置とをとり得るようになっている。演出可動体800は、例えば、移動の途中に一時的に第四図柄表示領域208eを遮蔽する場合があるが、第四図柄表示領域208eを遮蔽する位置では停止しないようになっていてもよい。
演出可動体804は、液晶表示装置等を用いたサブ表示装置を備えている。演出可動体804は、不図示のステッピングモータで駆動されることにより、装飾図柄表示装置208の前方を画面に略平行な面内で上下方向に移動可能になっている。本例では、演出可動体804の備えるサブ表示装置には、少なくとも、特図1の保留数と同数の保留アイコンを表示可能な特図1保留アイコン表示領域701が設けられている。また、サブ表示装置は、遊技者に所定の操作を要求するメッセージ等を表示可能になっている。
図218(d)に示す状態では、装飾図柄表示装置208の画面の下端部のごく一部が演出可動体804と重なっているが、装飾図柄表示装置208の実質的な表示の全てが視認可能である。装飾図柄表示装置208の画面左上に位置する図柄表示領域208a〜208cでは、装飾図柄の変動表示が行われている。装飾図柄表示装置208の画面右上に位置する第四図柄表示領域208eには黒丸が表示されており、特図保留数表示領域208fには「3」が表示されている。装飾図柄表示装置208の画面左下には、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。このメッセージは、下皿満タンエラーの情報を含むコマンドを主制御部300から受信したことに基づく第1副制御部400の制御によって表示される。このメッセージは、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。一方、演出可動体804に設けられた特図1保留アイコン表示領域701には、3つの保留アイコンが表示されている。図示していないが、もう一つの演出可動体800は、装飾図柄表示装置208の画面上端よりも上方に位置している。
図218(e)に示す状態では、演出可動体804が上方に少し移動するとともに、移動した演出可動体804のサブ表示装置には「チャンスボタン押せ」というメッセージが表示されている。このメッセージは、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。また、装飾図柄表示装置208に表示されている「球抜きしてください」というメッセージは、演出可動体804の移動により視認困難になっている。すなわち本例では、操作要求報知を表示する演出可動体804自体が、別の操作要求報知を視認困難にしている。なお、装飾図柄表示装置208の「球抜きしてください」というメッセージが視認困難になる代わりに、演出可動体804のサブ表示装置に同内容の表示がされるようにしてもよい。
図218(f)は、チャンスボタン136が押下された後の状態を示している。本例では、装飾図柄表示装置208の表示等によりチャンスボタン136の押下が示唆されている期間内にチャンスボタン136が押下され、かつ、所定の演出抽選に当選した場合に、演出可動体800が下方に移動する。なお、演出可動体800は、チャンスボタン136の押下が示唆されている期間内にチャンスボタン136が押下された場合には必ず動作するようになっていてもよい。図218(f)に示す状態では、演出可動体800は、下方に移動して装飾図柄表示装置208の画面に重なっている。本例では、チャンスボタン136の押下により下方に移動した演出可動体800は、装飾図柄表示装置208の画面の一部を遮蔽するが、当該画面のうち図柄表示領域208a〜208c、第四図柄表示領域208e、特図保留数表示領域208f、および操作要求報知(「球抜きしてください」というメッセージ)には重ならないように停止する。なお、下方に移動した演出可動体800は、装飾図柄表示装置208の操作要求報知(「球抜きしてください」というメッセージ)を遮蔽し、当該操作要求報知を視認困難にしてもよい。なお、装飾図柄表示装置208の画面に「チャンスボタンを押せ」という表示があり、チャンスボタンが押下されると演出可動体804が移動し、当該演出可動体804によって「チャンスボタンを押せ」の表示が視認困難になるようにしてもよい。
また、演出可動体800は、演出可動体804(サブ表示装置)と重なる位置にまで移動し、サブ表示装置の操作要求報知(「チャンスボタン押せ」というメッセージ)を遮蔽して当該操作要求報知を視認困難にしてもよい。すなわち、操作要求報知(例えば、「チャンスボタン押せ」というメッセージ)の少なくとも一部は、当該操作要求報知に関連する動作(例えば、チャンスボタン136の押下を少なくとも含む所定の条件が成立したことに基づいて実行される演出可動体800の移動動作)によって認識困難となるようにしてもよい。
装飾図柄表示装置208の画面と重なる位置への演出可動体800、804の移動、またはサブ表示装置の画面と重なる位置への演出可動体800の移動は、装飾図柄表示装置208またはサブ表示装置での操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に認識困難となる動作に該当する場合がある。
図219は、前面枠扉106に設けられる透明板部材118の構成の例を示している。図219に示すように、透明板部材118の一端部(本例では左上の端部)には、透明板部材118内に光を入射させる複数(例えば3つ)の光源850が設けられている。光源850としては例えばLED等が用いられる。複数の光源850は、透明板部材118の面内方向において比較的狭い所定の配置間隔で配置されている。また、透明板部材118の別の端部(本例では右下の端部)には、透明板部材118内に光を入射させる複数(例えば、光源850の個数と同数)の光源852が設けられている。光源852としては例えば光源850と同一のLED等が用いられる。複数の光源は、透明板部材118の面内方向において、光源850の配置間隔よりも広い配置間隔で配置されている。光源850、852は、例えば、第1副制御部400または第2副制御部500により発光制御され、所定条件が成立したときに発光する。
透明板部材118の第1領域118aにおける表面または裏面には、光源850からの光を反射または散乱させるドットパターン(例えば、多数の凹部、凸部、凹凸など)が形成されている。光源850からの光は、透明板部材118内に入射して内部を導光し、ドットパターンの形成された第1領域118aで反射または散乱して外部に取り出される。これにより、光源850が発光すると、遊技者には透明板部材118の第1領域118aが発光しているように視認される。光源850の配置間隔は比較的狭いため、光源850からの光のうち第1領域118aのドットパターンに入射する光の割合を高くすることができる。このため、第1領域118aの発光強度は比較的高くなる。
透明板部材118の第2領域118bにおける表面または裏面には、光源852からの光を反射または散乱させるドットパターン(例えば、多数の凹部、凸部、凹凸など)が形成されている。光源852からの光は、透明板部材118内に入射して内部を導光し、ドットパターンの形成された第2領域118bで反射または散乱して外部に取り出される。これにより、光源852が発光すると、遊技者には透明板部材118の第2領域118bが発光しているように視認される。光源852の配置間隔は光源850の配置間隔よりも広いため、光源852からの光は透明板部材118内で分散し易く、光源852からの光のうち第2領域118bのドットパターンに入射する光の割合が低くなり易い。このため、第2領域118bの発光強度は第1領域118aよりも低くなる場合がある。
透明板部材118の第1領域118aや第2領域118bが発光すると、遊技者から見て第1領域118aや第2領域118bの奥側に重なって配置される装飾図柄表示装置208等の表示装置は視認困難になる。このため、光源850、852の発光による第1領域118aや第2領域118bの発光は、装飾図柄表示装置208等の表示装置での操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に認識困難となる動作に該当する場合がある。
図220(a)、(b)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図220(a)に示す状態では、装飾図柄表示装置208には、「Aリーチは発展に期待だ」という姫キャラクタのセリフ(チュートリアル表示の一部)とともに、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示されている。この表示は、チャンスボタン136を押下することによって、姫キャラクタのセリフに応答する他のキャラクタのセリフ(続きのチュートリアル表示)が表示されることを遊技者に示唆している。この状態でチャンスボタン136が押下されると、図220(b)に示すように、「爺出現でチャンスアップだ」という爺キャラクタのセリフが表示される。爺キャラクタのセリフは、姫キャラクタのセリフと重なって手前のレイヤーに表示されるため、姫キャラクタのセリフは視認困難となっている。図220(a)に示す姫キャラクタのセリフ、およびチャンスボタン136の押下を示唆するマークの表示は、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。また、図220(b)に示す爺キャラクタのセリフの表示は、操作要求報知の少なくとも一部(姫キャラクタのセリフ)が遊技者に認識困難となる動作に該当する。本例では、チャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知の少なくとも一部(姫キャラクタのセリフ)は、当該操作要求報知に関連する動作(チャンスボタン136が押下されたことに基づいて実行される爺キャラクタのセリフの表示)によって遊技者に認識困難となっている。
図220(c)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図220(c)に示す状態では、装飾図柄表示装置208の画面中央には、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示されている。このマークは、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。また、装飾図柄表示装置208の画面左方には、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。このメッセージは、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。このメッセージの下方には、主人公キャラクタ画像が表示されている。主人公キャラクタ画像の背後には、主人公キャラクタのオーラを表すエフェクト画像が表示されている。このエフェクト画像は、主人公キャラクタ画像よりも奥で、「球抜きしてください」というメッセージよりも手前のレイヤーに配置されている。エフェクト画像は、遊技者によるチャンスボタン136の長押しによって徐々に大きくなっている。
図220(c)に示す状態のエフェクト画像は、「球抜きしてください」というメッセージに重なっており、当該メッセージを視認困難にしている。徐々に大きくなっているエフェクト画像の表示は、操作要求報知の少なくとも一部(「球抜きしてください」というメッセージ)が遊技者に認識困難となる動作に該当する。図220(c)に示す状態では、チャンスボタン136の押下を示唆するマークは、エフェクト画像によって視認困難にはなっていないが、エフェクト画像によって視認困難になるようにしてもよい。この場合、チャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知の少なくとも一部(チャンスボタン136の押下を示唆するマーク)は、当該操作要求報知に関連する動作(チャンスボタン136が長押しされたことに基づいて実行されるエフェクト画像の表示サイズの拡大)によって遊技者に認識困難となる。本例では、エフェクト画像の大きさと大当りの期待度とには関連性があり、例えば、大当りの期待度が高い場合にはエフェクト画像が大きくなり易い。また、エフェクト画像が大きい場合には操作要求報知が視認困難となる度合いが高くなり易い。結果として、大当りの期待度が高い場合には、操作要求報知が視認困難となる度合いが高くなり易い。
図220(d)は、装飾図柄表示装置208の表示の別の例を示している。図220(d)に示す状態では、チャンスボタン136の押下を示唆するマークが、「球抜きしてください」というメッセージの手前に重なって表示され、当該メッセージを視認困難にしている。この例では、「球抜きしてください」というメッセージ、およびチャンスボタン136の押下を示唆するマークは、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。また、チャンスボタン136の押下を示唆するマークの表示は、操作要求報知の少なくとも一部(「球抜きしてください」というメッセージ)が遊技者に認識困難となる動作に該当する。
図220(e)、(f)は、装飾図柄表示装置208の表示、およびスピーカ120からの音声出力の例を示している。図220(e)に示す状態では、装飾図柄表示装置208の画面中央には、「PUSH!!」というメッセージとともにチャンスボタン136の押下を示唆するマークが表示されている。これらのメッセージおよびマークは、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知に該当する。また、装飾図柄表示装置208の画面左方には、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。このメッセージは、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。さらに、スピーカ120からは、「球を抜いてください」という音声メッセージが中音量で、所定の間隔で繰り返し出力されている。この音声メッセージの出力は、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。
この状態でチャンスボタン136が押下され、かつ、所定の演出抽選に当選すると、図220(f)に示すように、演出可動体800が装飾図柄表示装置208の画面と重なる位置に移動するとともに、スピーカ120からは「ジャキーン」という効果音が大音量で出力される。スピーカ120からは「球を抜いてください」という音声メッセージが中音量で繰り返し出力されているが、この音声メッセージは、上記の効果音が大音量で出力されることにより認識困難となっている。すなわち、「ジャキーン」という効果音の大音量での出力は、操作要求報知の少なくとも一部(「球を抜いてください」という音声メッセージの出力)が遊技者に認識困難となる動作に該当する。
図221は、装飾図柄表示装置208の画面に表示される第一の表示および第二の表示と、画面の手前を上下方向に移動可能であり第一の表示および第二の表示を遮蔽可能な遮蔽手段との関係の例を示している。図221および後述する図222〜図224において、第一の表示および第二の表示は、いずれも遊技者に所定の操作を要求する操作要求報知に該当するものとする。また図221〜図223において、遮蔽手段は、当該操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に視認困難となる動作を実行可能な動作手段に該当するものとする。第一の表示は画面下方に位置しており、第二の表示は第一の表示よりも上方に位置している。図221(a)〜(h)は、遮蔽手段が下方から上方に移動する様子を時系列で示している。
図221(a)に示す状態では、遮蔽手段(図221(a)では図示せず)は、装飾図柄表示装置208の画面下端よりも下方に位置している。この状態では、第一の表示および第二の表示は視認可能である。
図221(b)に示す状態では、遮蔽手段の上端部は、装飾図柄表示装置208の画面下端よりも上方に位置しているが、第一の表示よりも下方に位置している。この状態では、第一の表示および第二の表示は視認可能である。
図221(c)に示す状態では、遮蔽手段は、第一の表示の全体と重なっているが、第二の表示とは重なっていない。この状態では、第一の表示は視認困難(例えば、全体が視認不可能)であるが、第二の表示は視認可能である。
図221(d)に示す状態では、遮蔽手段は、第一の表示の全体と重なっているとともに、第二の表示の下部とも重なっている。この状態では、第一の表示は視認困難(例えば、全体が視認不可能)であり、第二の表示も視認困難(例えば、一部が視認不可能)である。
図221(e)に示す状態では、遮蔽手段は、第一の表示の上部と重なっているとともに、第二の表示の全体とも重なっている。この状態では、第一の表示は視認困難(例えば、一部が視認不可能)であり、第二の表示も視認困難(例えば、全体が視認不可能)である。
図221(f)に示す状態では、遮蔽手段は、第一の表示とは重なっていないが、第二の表示の全体と重なっている。この状態では、第一の表示は視認可能であるが、第二の表示は視認困難(例えば、全体が視認不可能)である。
図221(g)に示す状態では、遮蔽手段は、第一の表示とは重なっていないが、第二の表示の上部と重なっている。この状態では、第一の表示は視認可能であるが、第二の表示は視認困難(例えば、一部が視認不可能)である。
図221(h)に示す状態では、遮蔽手段は、第二の表示よりも上方に位置している。この状態では、第一の表示および第二の表示は視認可能である。
以上の説明では、隠すもの(遮蔽手段)が1つであり、隠されるもの(第一の表示、第2の表示)が2つである例を示したが、隠すものが2つ以上であってもよいし、隠されるものが1つまたは3つ以上であってもよい。
図222および図223は、装飾図柄表示装置208の画面に表示される第一の表示および第二の表示と、画面の手前を上下方向に移動可能な遮蔽手段との関係の例を示している。遮蔽手段の左右方向の幅は画面の幅よりも狭いものとする。また、遮蔽手段は、画面の左右方向中心部付近を上下方向に移動するものとする。図中の破線は、遮蔽手段の左端および右端の移動軌跡を表している。
図222(a)に示す例では、第一の表示および第二の表示はいずれも横長であり、それぞれの左右方向の幅は遮蔽手段の左右方向の幅よりも狭い。第一の表示の左端は遮蔽手段の左端の移動軌跡よりも右側に位置し、第一の表示の右端は遮蔽手段の右端の移動軌跡よりも左側に位置している。第二の表示の左端は遮蔽手段の左端の移動軌跡よりも左側に位置し、第二の表示の右端は遮蔽手段の右端の移動軌跡よりも左側に位置している。第一の表示および第二の表示の上下方向の高さは、いずれも遮蔽手段の上下方向の高さよりも低い。この場合、第一の表示は、遮蔽手段の位置によって、遮蔽手段とは重ならない非遮蔽状態(視認可能な状態)、一部が遮蔽手段と重なる一部遮蔽状態(一部が視認困難な状態)、全体が遮蔽手段と重なる全遮蔽状態(全体が視認困難な状態)、の3状態をとり得る。第二の表示は、遮蔽手段の位置によって、非遮蔽状態、一部遮蔽状態、の2状態をとり得る。第二の表示は全遮蔽状態をとることはない。例えば、遮蔽手段が下方の可動端から上方の可動端に向かって移動したとき、第一の表示は、非遮蔽状態→一部遮蔽状態→全遮蔽状態→一部遮蔽状態→非遮蔽状態の順に変化し、第二の表示は、非遮蔽状態→一部遮蔽状態→非遮蔽状態の順に変化する。
図222(b)に示す例では、第一の表示は図222(a)と同様であるが、第二の表示は縦長であり、画面の右端に配置されている。第二の表示は、遮蔽手段の右端の移動軌跡よりも右側に位置している。この場合、第一の表示は上記と同様の3状態をとり得る。第二の表示は、遮蔽手段がどの位置にあっても非遮蔽状態をとる。
図222(c)に示す例では、第一の表示は図222(a)と同様であるが、第二の表示は第一の表示の真上に配置されている。第一の表示および第二の表示はいずれも、遮蔽手段の左端の移動軌跡と右端の移動軌跡との間に位置している。また、第二の表示の上端部から第一の表示の下端部までの距離は、遮蔽手段の上下方向の高さよりも長いものとする。この場合、第一の表示および第二の表示はそれぞれ、遮蔽手段の位置によって、非遮蔽状態、一部遮蔽状態、全遮蔽状態、の3状態をとり得る。ただし、第一の表示および第二の表示の両方が同時に、全遮蔽状態をとることはない。
図222(d)に示す例では、図222(c)の配置と比較すると、第一の表示と第二の表示の配置が入れ替わっている。この場合、第一の表示および第二の表示はそれぞれ、遮蔽手段の位置によって、非遮蔽状態、一部遮蔽状態、全遮蔽状態、の3状態をとり得る。ただし、第一の表示および第二の表示の両方が同時に、全遮蔽状態をとることはない。
図223(a)に示す例では、図222(c)の配置と比較すると、第二の表示の左右方向の幅が遮蔽手段の左右方向の幅よりも広くなっている。第二の表示の左端は遮蔽手段の左端の移動軌跡よりも左側に位置し、第二の表示の右端は遮蔽手段の右端の移動軌跡よりも右側に位置している。この場合、第一の表示は非遮蔽状態、一部遮蔽状態、全遮蔽状態の3状態をとり得るのに対し、第二の表示は全遮蔽状態をとることはなく、非遮蔽状態、一部遮蔽状態の2状態をとり得る。
図223(b)に示す例では、第一の表示は画面の左寄りに配置され、第二の表示は第一の表示の右側に配置されている。第一の表示の左端から第二の表示の右端までの距離は、遮蔽手段の左右方向の幅よりも広くなっている。第一の表示の左端は、遮蔽手段の左端の移動軌跡よりも左側に位置している。第二の表示の右端は、遮蔽手段の右端の移動軌跡よりも右側に位置している。この場合、第一の表示および第二の表示はいずれも全遮蔽状態をとることはなく、非遮蔽状態、一部遮蔽状態の2状態をとり得る。
図223(c)に示す例では、図223(b)の配置と比較すると、遮蔽手段の幅が左側に広がっている。第一の表示の左端から第二の表示の右端までの距離は、遮蔽手段の左右方向の幅よりも広いが、第一の表示の左端は遮蔽手段の左端の移動軌跡よりも右側に位置している。この場合、第一の表示は非遮蔽状態、一部遮蔽状態、全遮蔽状態の3状態をとり得る。第二の表示は全遮蔽状態をとることはなく、非遮蔽状態、一部遮蔽状態の2状態をとり得る。
図223(d)に示す例では、第一の表示が第二の表示の左上に位置している。第一の表示の上端から第二の表示の下端までの距離は、遮蔽手段の上下方向の幅よりも長い。この場合、第一の表示は非遮蔽状態、一部遮蔽状態、全遮蔽状態の3状態をとり得る。第二の表示は全遮蔽状態をとることはなく、非遮蔽状態、一部遮蔽状態の2状態をとり得る。
図221〜図223では遮蔽手段が上下方向に移動する例について説明したが、遮蔽手段が別の方向(例えば、左右方向)に移動する例についても同様に考えることができる。
図224(a)〜(d)は、装飾図柄表示装置208の画面に表示される第一の表示および第二の表示の例を時系列で示している。第一の表示および第二の表示は、いずれも遊技者に所定の操作を要求する操作要求報知に該当するものとする。例えば、第一の表示は画面の左側に配置されており、第二の表示は画面の中央部下寄りに配置される。
図224(a)は、ある特図変動遊技が実行されている状態を示している。図柄表示領域208a〜208cでは装飾図柄の変動表示が行われており、第四図柄表示領域208eには、特図変動中であることを示す黒丸が表示されている。特図保留数表示領域208fには、特図保留数が3つであることを示す数字「3」が表示されている。この状態では、第一の表示および第二の表示の両方が画面に表示されている。
図224(b)は、特図変動遊技が終了した状態を示している。図柄表示領域208a〜208cにははずれを報知する図柄組合せが停止表示されており、第四図柄表示領域208eには特図変動停止中であることを示す白丸が表示されている。この状態では、依然として第一の表示および第二の表示の両方が画面に表示され続けている。
図224(c)は、次の特図変動遊技が開始された状態を示している。図柄表示領域208a〜208cでは装飾図柄の変動表示が開始され、第四図柄表示領域208eには特図変動中であることを示す黒丸が表示されている。特図保留数表示領域208fには、特図保留数が3から2に減少したことを示す数字「2」が表示されている。この状態では、第一の表示は表示され続けているが、第二の表示は消去されている。
図224(d)は、特図変動遊技が終了した状態を示している。図柄表示領域208a〜208cにははずれを報知する図柄組合せが停止表示されており、第四図柄表示領域208eには特図変動停止中であることを示す白丸が表示されている。この状態では、第一の表示が表示され続けている。
このように、操作要求報知に該当する表示には、複数変動期間に跨って表示され続けるもの(本例では第一の表示)と、次変動の開始とともに消去されるもの(本例では第二の表示)とがある。
図224(e)〜(h)は、装飾図柄表示装置208の画面に表示される第一の表示および第二の表示の別の例を時系列で示している。
図224(e)は、ある特図変動遊技が実行されている状態を示している。図柄表示領域208a〜208cでは装飾図柄の変動表示が行われており、第四図柄表示領域208eには、特図変動中であることを示す黒丸が表示されている。特図保留数表示領域208fには、特図保留数が3つであることを示す数字「3」が表示されている。この状態では、第一の表示が画面に表示されている。
図224(f)は、特図変動遊技が終了した状態を示している。図柄表示領域208a〜208cにははずれを報知する図柄組合せが停止表示されており、第四図柄表示領域208eには特図変動停止中であることを示す白丸が表示されている。この状態では、第一の表示に加えて第二の表示が新たに表示される。
図224(g)は、次の特図変動遊技が開始された状態を示している。図柄表示領域208a〜208cでは装飾図柄の変動表示が開始され、第四図柄表示領域208eには特図変動中であることを示す黒丸が表示されている。特図保留数表示領域208fには、特図保留数が3から2に減少したことを示す数字「2」が表示されている。この状態では、第一の表示は表示され続けているが、第二の表示は消去されている。
図224(h)は、特図変動遊技が終了した状態を示している。図柄表示領域208a〜208cにははずれを報知する図柄組合せが停止表示されており、第四図柄表示領域208eには特図変動停止中であることを示す白丸が表示されている。この状態では、第一の表示に加えて第二の表示が再び表示される。
このように、操作要求報知に該当する表示には、複数変動期間に跨って表示されるが、図柄停止表示期間中にのみ表示されて図柄変動表示期間中には消去されるもの(本例では第二の表示)がある。
図225は、本実施の形態のパチンコ機100で実行される演出の具体例1を時系列で示している。図225(a)〜(d)に示す例では、所定の演出開始条件が成立したことに基づき、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対決する対決演出が実行されるものとする。対決演出が開始されると、図225(a)に示すように、装飾図柄表示装置208には主人公キャラクタと敵キャラクタとの対決シーンの動画像が表示される。また、遊技者にチャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知として、「長押しで気合をためろ」という文字メッセージと、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を表す下向き矢印画像とが、画面の中央部に表示される。なお、本例の操作要求報知ではチャンスボタン136の長押し操作を要求しているが、チャンスボタン136の1回または複数回の押下(短押しでも可)を要求するものであってもよい。また、画面左方には、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知として、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。本例では、「球抜きしてください」というメッセージは主人公キャラクタの一部と重なっているが、重なっていなくてもよい。また本例では、「球抜きしてください」というメッセージは、主人公キャラクタ画像や後述するオーラ画像よりも手前のレイヤーに表示されているが、主人公キャラクタ画像やオーラ画像よりも奥のレイヤーに表示されてもよいし、主人公キャラクタ画像およびオーラ画像のうちの一方よりも奥で他方よりも手前のレイヤーに表示されてもよい。
遊技者によりチャンスボタン136が押下(例えば長押し)されると、本例では、図225(b)に示すように、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知が終了する。なお、チャンスボタン136が押下された後も、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知が表示され続けてもよい。また、対決シーンの動画像は引き続き表示されており、チャンスボタン136の長押し操作が行われると、長押し操作の時間の長さによって演出態様が変化する場合がある。本例では、チャンスボタン136の長押し操作が所定時間以上になると、主人公キャラクタの背後にはオーラ画像が表示される。図225(b)に示す状態では、比較的小さいオーラ画像が表示されている。「球抜きしてください」というメッセージは、オーラ画像が表示されることによって視認困難になっている。オーラ画像の表示は、装飾図柄表示装置208での操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に視認困難となる動作に該当する。
表示されるオーラ画像の大きさは、チャンスボタン136の長押し操作の時間が長くなるに従って徐々に大きくなる場合がある。例えば、図225(b)に示す状態からチャンスボタン136の長押し操作がさらに継続されると、図225(c)に示すように、オーラ画像の表示サイズが拡大される場合がある。オーラ画像の表示サイズが拡大されることによって、「球抜きしてください」というメッセージがさらに視認困難になる。オーラ画像の表示サイズの拡大は、装飾図柄表示装置208での操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に視認困難となる動作に該当する。
また、図225(c)に示す状態からチャンスボタン136の長押し操作がさらに継続されると、図225(d)に示すようにオーラ画像がさらに拡大される場合がある。オーラ画像が大きくなるほど、「球抜きしてください」というメッセージが視認困難となる度合いが高まる。本例では、オーラ画像が大きければ大きいほど期待度の高い演出であることを表している。当該演出におけるオーラ画像の大きさの上限は、当該変動開始時の乱数抽選等により予め決定されている。なお、遊技者がチャンスボタン136の長押し操作を途中でやめた場合には、オーラ画像の大きさは長押し操作をやめた時点での大きさに維持されてもよいし、オーラ画像の大きさが徐々に小さくなってもよい。
本例の演出表示が終了する時点でのオーラ画像の大きさは、予め決定されたオーラ画像の大きさの上限と、チャンスボタン136の長押し操作時間とによって決まる。例えば、オーラ画像の大きさの上限が最大値(例えば図225(d)に示す大きさ)に設定される確率は、当該変動の当否判定結果が大当りである場合には相対的に高く、当否判定結果がはずれである場合には相対的に低くなっている。また、オーラ画像の大きさの上限が最小値(例えば図225(b)に示す大きさ)に設定される確率は、当該変動の当否判定結果が大当りである場合には相対的に低く、当否判定結果がはずれである場合には相対的に高くなっている。
一方、予め決定されたオーラ画像の大きさの上限が最大値であったとしても、チャンスボタン136の長押し操作時間が短い場合には、オーラ画像の大きさが小さいままで演出表示が終了する場合がある。本例では、チャンスボタン136の長押し操作時間の上限は、当該演出の開始から終了までの時間(例えば、1変動期間、複数変動に跨って実行される演出の場合には当該複数変動期間)である。したがって、演出の期間そのものが短い場合、長押し操作時間が短くなり易いため、期待度の高い演出が実行され難い場合がある。これに対し、演出の期間が長い場合、長押し操作時間が長くなり易いため、期待度の高い演出が実行され易い場合がある。
本例では、「球抜きしてください」というメッセージは、オーラ画像よりも手前のレイヤーに表示されているため、視認困難の度合いが高まっても視認不能にはならない場合があるが、一部が視認不能になるようにしてもよいし、全体が視認不能になるようにしてもよい。
また本例では、操作要求報知(例えば、「球抜きしてください」というメッセージ)の少なくとも一部は、所定の動作(例えば、オーラ画像の表示、オーラ画像の表示サイズの拡大)によって遊技者に視認困難となる。ここで、操作要求報知の少なくとも一部が視認困難になる、という状態には、操作要求報知の一部が視認困難、操作要求報知の一部のみが視認困難、操作要求報知の全体が視認困難、操作要求報知の一部が視認不能、操作要求報知の一部のみが視認不能、操作要求報知の全体が視認不能、操作要求報知の一部が視認困難で他の一部が視認可能(視認容易)、操作要求報知の一部が視認不能で他の一部が視認可能(視認容易)、操作要求報知の一部が視認困難で他の一部が視認不能、操作要求報知の一部が視認困難で他の一部が視認不能でさらに他の一部が視認可能(視認容易)、などが含まれる。
図226は、本実施の形態のパチンコ機100で実行される演出の具体例2を時系列で示している。図226(a)〜(d)に示す例では、所定の演出開始条件が成立したことに基づき、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対決する対決演出が実行されるものとする。対決演出が開始されると、図226(a)に示すように、装飾図柄表示装置208には主人公キャラクタと敵キャラクタとの対決シーンの動画像が表示される。また、遊技者にチャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知として、「長押しで気合をためろ」という文字メッセージと、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を表す下向き矢印画像とが、画面の中央部に表示される。本例では、図225(a)とは異なり、「球抜きしてください」というメッセージは表示されていない。
遊技者によりチャンスボタン136が押下(例えば長押し)された場合、本例では、図226(b)に示すように、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知が依然として表示され続ける。図226(b)に示す状態では、主人公キャラクタ画像の背後に比較的小さいオーラ画像が表示されている。本例のオーラ画像は、主人公キャラクタ画像よりも奥で、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知よりも手前のレイヤーに表示されている。図226(b)に示す状態では、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知とオーラ画像とが重なっていないため、当該操作要求報知は視認困難ではない。
図226(c)に示す状態では、チャンスボタン136の長押し操作によってオーラ画像の表示サイズが拡大されている。拡大されたオーラ画像は、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知の一部と重なっている。これにより、当該操作要求報知の一部が視認不能となっている。
図226(d)に示す状態では、チャンスボタン136の長押し操作によってオーラ画像の表示サイズがさらに拡大されている。図226(c)と比較すると、オーラ画像の拡大によって、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知との重複部分(例えば、重複面積)が増加しており、当該操作要求報知の視認不能部分が増加している。
本例では、操作要求報知(例えば、チャンスボタン136の長押し操作を要求する表示)の少なくとも一部は、当該操作要求報知により要求された操作(例えば、チャンスボタン136の長押し操作)が行われたことを少なくとも含む所定条件が成立したことに基づいて実行される動作(例えば、オーラ画像の表示、オーラ画像の表示サイズの拡大)によって、遊技者に認識困難となる。
装飾図柄表示装置208において操作要求報知が表示されるレイヤーは、演出に関するもの(例えば、演出に関するボタン長押しの要求)については、図226に示す例のように相対的に奥側(例えば、オーラ画像よりも奥側)になる場合があり、システム的なもの(例えば、球抜きの要求、「店員を呼んでください」などの要求)については、図225に示す例のように相対的に手前側(例えば、オーラ画像よりも手前側)になる場合がある。
図227は、本実施の形態のパチンコ機100で実行される演出の具体例3を時系列で示している。図227(a)〜(d)に示す例では、図225と同様に、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知として、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。また、図226と同様に、遊技者にチャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知として、「長押しで気合をためろ」という文字メッセージと、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を表す下向き矢印画像とが表示されている。
遊技者によりチャンスボタン136が押下(例えば長押し)された場合、本例では、図227(b)に示すように、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知が依然として表示され続ける。図227(b)に示す状態では、主人公キャラクタ画像の背後に比較的小さいオーラ画像が表示されている。本例のオーラ画像は、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知および主人公キャラクタ画像よりも奥で、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知よりも手前のレイヤーに表示されている。図227(b)に示す状態では、オーラ画像は、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知の一部と重なっているが、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知とは重なっていない。したがって、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知は視認困難になっているが、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知は視認困難にはなっていない。
図227(c)に示す状態では、オーラ画像の表示サイズが拡大されている。これにより、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知とオーラ画像との重複部分が増加する。したがって、当該操作要求報知の視認困難の度合いが増加している。またオーラ画像は、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知とも重なる。これにより、当該操作要求報知も視認困難となる。
図227(d)に示す状態では、オーラ画像の表示サイズが更に拡大されている。これにより、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知とオーラ画像との重複部分がさらに増加しているため、当該操作要求報知の視認困難の度合いが増加している。また、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知とオーラ画像との重複部分がさらに増加しているため、当該操作要求報知の視認困難の度合いが増加している。
ここで、例えば図227(c)から図227(d)への変化において、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知、およびチャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知に関しては、いずれもオーラ画像との重複部分が増加している。ところが、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知はオーラ画像よりも手前のレイヤーに表示されているため、重複部分が増加したとしても視認困難の度合いはさほど増加しない場合がある(視認困難の度合いが全く変化しない場合や、視認困難の度合いが逆に減少する場合もある)。一方、チャンスボタン136の長押し操作を要求する操作要求報知はオーラ画像よりも奥のレイヤーに表示されているため、重複部分の増加が視認困難の度合いの増加に直結する場合がある。
図228は、本実施の形態のパチンコ機100で実行される演出の具体例4を示している。図228(a)に示す状態では、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対決する対決演出が開始されている。また、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知として、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。さらに、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知として、「PUSH!!」という文字メッセージと、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を表す下向き矢印画像とが表示されている。
遊技者によりチャンスボタン136が押下されると、本例では、対決演出の動画像や各種操作要求報知よりも手前のレイヤーに配置された小画面において、主人公キャラクタの表情を拡大した動画像が表示されるカットイン演出が行われる。本例では、信頼度(期待度)の異なる複数のカットイン演出が用意されている。カットイン演出の信頼度は、小画面に表示される主人公キャラクタの表情(例えば、気合の入った表情ほど信頼度が高い)や、小画面の上下方向の高さ(例えば、高さが高いほど(または上下の枠が太いほど)信頼度が高い)によって表される。
図228(b)は、信頼度の高いカットイン演出の例を示している。この例では、小画面の高さが高いため、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知、およびチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知はいずれも、手前のレイヤーに表示された小画面によって視認不能になっている。
図228(c)は、信頼度の低いカットイン演出の例を示している。この例では、小画面の高さが低いため、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知は当該小画面とは全く重なっていない。したがって、当該操作要求報知は全体が視認可能になっている。また、チャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知は、一部のみが当該小画面と重なっている。したがって、当該操作要求報知は一部のみが視認不能になっている。
図228(b)、(c)に示すように、本例では、カットイン演出の種類によって各種操作要求報知の視認困難度合いが異なっている。信頼度の高いカットイン演出ほど、各種操作要求報知の視認困難度合いが高い場合がある。
なお、チャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知は、カットイン演出の小画面が表示された後に消去してもよいし(図228(c)参照)、カットイン演出の小画面が表示されるとともに消去してもよい(図228(d)参照)。
図229は、本実施の形態のパチンコ機100で実行される演出の具体例5を示している。図229(a)に示す状態では、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対決する対決演出が開始されている。また、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知として、「球抜きしてください」というメッセージが表示されている。さらに、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知として、「PUSH!!」という文字メッセージと、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を表す下向き矢印画像とが表示されている。本例のボタン画像は、当該変動の信頼度が高いほど大きい表示サイズで表示される。図229(a)に示すボタン画像は標準サイズである。ボタン画像は、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知よりも手前のレイヤーに表示される。
図229(b)は、拡大サイズのボタン画像が表示されている状態を示している。拡大サイズのボタン画像は、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知の一部と重なっている。これにより、当該操作要求報知の一部は視認不能となっている。球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知の視認困難度合いは、ボタン画像の表示サイズが大きいほど高くなる。本例では、当該操作要求報知は、標準サイズのボタン画像が表示された場合には視認困難とはならず、拡大サイズのボタン画像が表示された場合にのみ視認困難となる。
図229(a)に示す状態(ボタン画像が標準サイズ)でチャンスボタン136が押下された場合と、図229(b)に示す状態(ボタン画像が拡大サイズ)でチャンスボタン136が押下された場合とでは、その後に実行される演出は同じであってもよいし同じでなくてもよいし必ず同じであってもよい。例えば、チャンスボタン136が押下されると、所定の演出可動体が動作する。この演出可動体の動作により、操作要求報知が視認困難になる場合がある。表示されているボタン画像の大きさによって異なる演出可動体が動作するようにしてもよいし、表示されているボタン画像の大きさによって演出可動体の動作パターン(例えば、可動範囲)が異なるようにしてもよい。
また、図229(a)に示す状態では、標準サイズのボタン画像の全体が不透過状態(透過率0%)になっている。このため、ボタン画像と重なっている部分の背景画像が視認不可能になっている。一方、図229(b)に示す状態では、拡大サイズのボタン画像の一部(側面部分)が透過状態(透過率100%)になっている。このため、ボタン画像の側面部分と重なっている、主人公キャラクタの一部、敵キャラクタの一部および背景画像の一部が視認可能になっている。このように、標準サイズで表示されている操作要求報知(ボタン画像)の全体が不透過状態になっており、拡大サイズで表示されている操作要求報知画像(ボタン画像)の一部が透過状態になっていてもよい。
なお、標準サイズのボタン画像の一部は透過状態になっていてもよい。また、拡大サイズで表示されている操作要求報知画像(ボタン画像)は、全体が不透過であってもよい。また、拡大サイズで表示されている操作要求報知画像(ボタン画像)の少なくとも一部の透過率は、0%〜100%であってもよい。また、操作要求報知画像(ボタン画像)の少なくとも一部の透過率は、時間の経過とともに徐々に上昇するようになっていてもよい。
なお、ボタン画像の側面のみが透過状態になっていてもよく、当該ボタン画像の上面(チャンスボタン136の上面(押下面)を表す部分)は不透過であってもよい。また、ボタン画像の上面のみが透過状態になっており、当該ボタン画像の側面は不透過になっていてもよい。
図229(c)に示す例では、拡大サイズのボタン画像よりも手前のレイヤーに、当該ボタン画像に重なって、「左右キーでモード変更」というメッセージが表示されている。このメッセージは、遊技者に選択ボタン136b、136c(図216(a)参照)の操作を要求する操作要求報知に該当する。このように、操作要求報知は、ボタン画像の手前のレイヤーに表示される場合もある。
図230は、本実施の形態のパチンコ機100で実行される演出の具体例6を示している。図230(a)は、大当り演出が開始された状態を示している。装飾図柄表示装置208の画面には、「大当り!!」というメッセージが表示されている。本例では、当該大当りのラウンド数は16Rであるが、この時点で遊技者には大当りのラウンド数が報知されていないものとする。
その後の図230(b)に示す状態では、「大当り!!」というメッセージが消去されるとともに、図柄表示領域208a〜208cには当選した図柄組合せが表示される。
その後の図230(c)に示す状態では、「球を抜いて下さい」というメッセージが表示されている。このメッセージは、下皿満タンエラーの情報を含むコマンドを主制御部300から受信したことに基づく第1副制御部400の制御によって表示される。このメッセージは、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。
その後の図230(d)に示す状態では、「家紋落下で16R大当り確定!!」というメッセージが表示されている。
その後の図230(e)に示す状態では、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知として、「押せ!!」というメッセージと、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を示す下向き矢印画像とが表示される。
本例では大当りのラウンド数が16Rであるため、チャンスボタン136が押下されると、図230(f)に示すように、家紋画像が上方から移動(落下)してくるアニメーションが表示される。これにより、大当りのラウンド数が16Rであることが遊技者に報知される。また、家紋画像は、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知(「球を抜いて下さい」というメッセージ)よりも手前に重なって表示されるため、当該操作要求報知の一部は家紋画像によって視認困難になる。すなわち、家紋画像が上方から移動してくるアニメーションの表示は、当該操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に視認困難となる動作に該当する。
その後の図230(g)に示す状態では、家紋画像が消去され、球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知の全体が視認可能となる。
図231は、本実施の形態のパチンコ機100で実行される演出の具体例7を示している。図231(a)は、リーチ発展後にSPリーチを選択させる演出が開始された状態を示している。この状態では、装飾図柄表示装置208の画面が横に三分割されている。左側の分割領域は期待度中(二つ星)のAリーチを表し、中央の分割領域は期待度高(三つ星)のBリーチを表し、右側の分割領域は期待度最高(五つ星)のXリーチを表している。また、画面中央部には、遊技者にチャンスボタン136の押下を要求する操作要求報知として、「ボタンで行き先を決めろ」というメッセージと、チャンスボタン136を表すボタン画像と、チャンスボタン136の押下操作を示す下向き矢印画像とが表示される。さらに、画面左側には、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知として、「球抜きして下さい」というメッセージが表示されている。
その後、図231(b)に示すように、3つの分割領域のうちいずれか1つを囲む太枠カーソルが3つの分割領域間を高速で移動し始める。太枠カーソルは、チャンスボタン136が押下されたタイミングで停止する。そして、停止した太枠カーソルで囲まれた分割領域に対応するリーチ演出が選択される。なお、どのリーチ演出が選択されるか、すなわち、太枠カーソルがどの分割領域を囲んだ状態で停止するか、は予め決定されていてもよい。
例えば、太枠カーソルが中央の分割領域を囲んだ状態で停止してBリーチが選択されると、図231(c)、(d)に示すように、中央の分割領域およびそれを囲む太枠カーソルが画面全体に拡大されるアニメーションが表示される。これにより、Bリーチが選択されたことが遊技者に報知される。このとき、太枠カーソルは、画面左側に表示された操作要求報知(「球抜きして下さい」というメッセージ)を横切るため、当該操作要求報知が視認困難になる。したがって、中央の分割領域およびそれを囲む太枠カーソルが画面全体に拡大されるアニメーションの表示は、操作要求報知の少なくとも一部が遊技者に視認困難となる動作に該当する。
以上説明したように、本実施の形態による遊技台は、第一および第二の制御を少なくとも実行可能な報知制御手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、遊技者により操作可能な複数の操作手段(例えば、チャンスボタン136、球排出レバー132など)と、情報を少なくとも報知可能な報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208、演出可動体804が備えるサブ表示装置、スピーカ120など)と、を備えた遊技台であって、前記報知制御手段は、第一の制御条件の成立があった場合に、前記第一の制御を少なくとも実行可能なものであり、前記報知制御手段は、第二の制御条件の成立があった場合に、前記第二の制御を少なくとも実行可能なものであり、前記第一の制御は、前記報知手段に、操作情報の報知を実行させる制御を少なくとも含むものであり、前記操作情報は、前記複数の操作手段のうちの一の操作手段の操作を促す情報を少なくとも含むものであり、前記操作情報の報知は、前記第二の制御(例えば、演出可動体を動作させる制御、遮蔽手段を移動させる制御、装飾図柄表示装置208において操作情報よりも手前のレイヤーにエフェクト画像を表示させる制御、光源850、852を発光させる制御など)が実行された場合に、少なくとも一部が遊技者に認識困難(例えば、視認困難)な状態となるものであり、前記第二の制御条件は、前記複数の操作手段のうちの一の操作手段が操作されたことを少なくとも含むものである、ことを特徴とする。
この構成によれば、操作手段の操作を促す操作情報を認識困難な状態にすることができるため、遊技者の注意を当該操作情報に引き付けることができる場合がある。また、演出を多様化することができるため、遊技者に飽きが生じるのを防止でき、遊技の興趣を向上できる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台において、当否判定条件の成立があった場合に、当否判定を少なくとも実行可能な当否判定手段(例えば、特図1関連抽選処理(ステップS231)、特図2関連抽選処理(ステップS229)など)をさらに有することを特徴とする。また、上記実施の形態による遊技台において、図柄変動条件の成立があった場合に、図柄変動を行った後、前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動停止表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、特図1表示装置212、特図2表示装置214、装飾図柄表示装置208など)をさらに有することを特徴とする。また、上記実施の形態による遊技台において、制御状態移行条件の成立があった場合に、第一の制御状態および第二の制御状態(例えば、第一の制御状態よりも有利度の高い制御状態、大当り遊技状態)の一方から他方に制御状態を少なくとも移行させることが可能な制御状態移行手段(例えば、特図1状態更新処理(ステップS227)、特図2状態更新処理(ステップS225)など)をさらに有することを特徴とする。
また、上記実施の形態による遊技台において、主制御手段(例えば、主制御部300など)と副制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500など)を少なくとも含む遊技制御手段を備え、前記主制御手段は、遊技の進行に関する制御を少なくとも実行可能なものであり、前記副制御手段は、前記主制御手段から送信される制御コマンドに基づいて演出に関する制御を少なくとも実行可能なものであることを特徴とする。
また、上記実施の形態による遊技台において、前記操作情報(例えば、球排出レバー132の操作を促す情報など)は、前記主制御手段が取得した情報(例えば、下皿満タンエラー情報、主制御部300から第1副制御部400に送信されるコマンドに含まれる情報など)に基づくものであってもよい。また、前記報知制御手段は、前記主制御手段と前記副制御手段とを含むものであってもよい。
上記実施の形態において、遊技者に操作手段(例えば、チャンスボタン136)の操作を示唆する報知は、当該操作手段自体の演出(例えば、チャンスボタン136の点灯、点滅、振動など)を含んでいてもよい。
次に、以上説明した本実施の形態によるパチンコ機100の特徴的構成について再度図図205〜図231を参照しつつ説明する。
(1)本実施の形態によるパチンコ機100は、
複数の操作手段(例えば、チャンスボタン136、球排出レバー132、選択ボタン136b、136c)と、
複数種類の表示を少なくとも実行可能な表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、
第一の制御を少なくとも実行可能な表示制御手段(例えば、第1副制御部400)と、
当否判定を少なくとも実行可能な当否判定手段(例えば、主制御部300、特図2関連抽選処理(ステップS229)、特図1関連抽選処理(ステップS231))と、
図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、特図1表示装置212、特図2表示装置214)と、
複数の制御状態の移行制御を少なくとも実行可能な制御状態移行手段(例えば、主制御部300、特図2状態更新処理(ステップS225)、特図1状態更新処理(ステップS227))と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第一の操作手段(例えば、チャンスボタン136)であり、
前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第二の操作手段(例えば、球排出レバー132)であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第一の表示(例えば、チャンスボタン136を表すボタン画像)であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第二の表示(例えば、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知(「球抜きしてください」))であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第三の表示(例えば、オーラ画像、家紋画像)であり、
前記表示制御手段は、第一の条件の成立があった場合に、前記第一の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の条件は、前記第一の表示の実行中に前記第一の操作手段が操作された場合に、成立する場合がある条件であり、
前記第一の制御は、前記表示手段に前記第三の表示を表示させる制御を少なくとも含むものであり、
前記第三の表示は、第一の期間において少なくとも表示可能なものであり、
前記第一の制御が実行された場合に、前記第二の表示の前面に前記第三の表示が表示されることで、該第二の表示の少なくとも一部(以下、「第一の領域」という。)は、前記第一の制御の実行前よりも実行後の方が、視認性が低くなるものであり、
前記第三の表示の少なくとも一部(以下、「第二の領域」という)は、前記第一の領域と重なる位置に表示されるものであり、
第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、
前記第一の制御手段からのコマンドに応じた制御を少なくとも実行可能な第二の制御手段(例えば、第1副制御部400)と、
を備え、
前記第二の制御手段は、前記コマンドに応じて、前記表示手段の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の操作手段は、操作された場合に、遊技球を貯留可能な貯留皿(例えば、下皿128)から該遊技球が排出されるように構成されたものであり、
前記第一の表示は、前記第一の操作手段の外観を示す画像を少なくとも含むものであり、
前記第二の表示は、遊技者に対して、前記貯留皿から前記遊技球を排出することを促す報知を少なくとも含むものであり、
前記第三の表示は、遊技を演出する演出表示である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、演出表示によって遊技球を貯留皿から排出することを促す報知の少なくとも一部の視認性を低くすることにより、演出表示に遊技者を集中させて楽しませることができる場合がある。
(2)上記パチンコ機100であって、
前記第三の表示の実行中に前記第二の表示が行われている状態において、前記第一の期間が経過することによって該第三の表示が消去される場合であっても、該第二の表示は継続して表示可能なものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第三の表示が消去された後に第二の表示を継続して表示させて、第二の操作手段の操作を遊技者が忘れることがないようにすることができる場合がある。
(3)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示は、前記第二の表示の実行中であっても表示可能なものであり、
前記第二の表示は、前記第一の表示の実行中であっても表示可能なものである、
ことを特徴とする。
(4)上記パチンコ機100であって、
前記第一の制御は、前記第二の表示の実行中であっても実行可能なものであり、
前記第一の制御は、前記第二の表示の非実行中であっても実行可能なものである、
ことを特徴とする。
(5)上記パチンコ機100であって、
前記表示制御手段は、第二の条件の成立があった場合に、第二の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の条件は、前記第二の表示の実行中に前記第二の操作手段が操作され場合に、成立する場合がある条件であり、
前記第二の制御は、前記表示手段に表示されている前記第二の表示を消去させる制御を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする。
(6)上記パチンコ機100であって、
前記表示制御手段は、第三の条件の成立があった場合に、第三の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記表示制御手段は、第四の条件の成立があった場合に、第四の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第三の制御は、前記表示手段に前記第一の表示を表示させる制御を少なくとも含むものであり、
前記第四の制御は、前記表示手段に前記第二の表示を表示させる制御を少なくとも含むものであり、
前記第一の表示は、第二の期間(例えば、チャンスボタン136の操作受付期間)において少なくとも表示可能なものである、
ことを特徴とする。
(7)上記パチンコ機100であって、
前記第二の期間は、前記第一の期間の開始前に開始される期間である、
ことを特徴とする。
(8)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示は、前記第一の操作手段の操作を促す表示を少なくとも含むものであり、
前記第二の表示は、前記第二の操作手段の操作を促す表示を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする。
(9)上記パチンコ機100であって、
前記第二の領域の透過率は100%ではない、
ことを特徴とする。
(10)上記パチンコ機100であって、
前記第一の制御が実行された場合に、前記第二の表示の前面に前記第三の表示が表示されることで、前記第一の制御の実行後における前記第一の領域は、視認不能となるものである、
ことを特徴とする。
(11)上記パチンコ機100であって、
前記第二の制御手段は、前記表示制御手段を少なくとも含んで構成されるものである、ことを特徴とする。
(12)上記パチンコ機100であって、
複数の制御基板を備え、
前記複数の制御基板のうちの少なくとも一つは、第一の制御基板(例えば、主基板156)であり、
前記複数の制御基板のうちの少なくとも一つは、第二の制御基板(例えば、第1副基板160)であり、
前記第一の制御手段は、前記第一の制御基板を少なくとも含んで構成されるものであり、
前記第二の制御手段は、前記第二の制御基板を少なくとも含んで構成されるものである、
ことを特徴とする。
(13)本実施の形態によるパチンコ機100は、
複数の操作手段(例えば、チャンスボタン136、球排出レバー132、選択ボタン136b、136c)と、
複数種類の表示を少なくとも実行可能な表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、
第一の制御を少なくとも実行可能な表示制御手段(例えば、第1副制御部400)と、
当否判定を少なくとも実行可能な当否判定手段(例えば、主制御部300、特図2関連抽選処理(ステップS229)、特図1関連抽選処理(ステップS231))と、
図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、特図1表示装置212、特図2表示装置214)と、
複数の制御状態の移行制御を少なくとも実行可能な制御状態移行手段(例えば、主制御部300、特図2状態更新処理(ステップS225)、特図1状態更新処理(ステップS227))と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第一の操作手段(例えば、チャンスボタン136)であり、
前記複数の操作手段のうちの少なくとも一つは、第二の操作手段(例えば、球排出レバー132)であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第一の表示(例えば、チャンスボタン136を表すボタン画像)であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第二の表示(例えば、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知(「球抜きしてください」))であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第三の表示(例えば、オーラ画像、家紋画像)であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第四の表示(例えば、主人公キャラクタの画像、敵キャラクタの画像)であり、
前記表示制御手段は、第一の条件の成立があった場合に、前記第一の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の条件は、前記第一の表示の実行中に前記第一の操作手段が操作された場合に、成立する場合がある条件であり、
前記第一の制御は、前記表示手段に前記第三の表示を表示させる制御を少なくとも含むものであり、
前記第三の表示は、第一の期間において少なくとも表示可能なものであり、
前記第一の制御が実行される前は、前記第二の表示の背面に前記第四の表示が表示されており、
前記第一の制御が実行された場合に、前記第二の表示の前面に前記第三の表示が表示されることで、該第二の表示の少なくとも一部(以下、「第一の領域」という。)は、前記第一の制御の実行前よりも実行後の方が、視認性が低くなるものであり、
前記第三の表示の少なくとも一部(以下、「第二の領域」という)は、前記第一の領域と重なる位置に表示されるものであり、
第一の制御手段(例えば、主制御部300)と、
前記第一の制御手段からのコマンドに応じた制御を少なくとも実行可能な第二の制御手段(例えば、第1副制御部400)と、
を備え、
前記第二の制御手段は、前記コマンドに応じて、前記表示手段の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の操作手段は、操作された場合に、遊技球を貯留可能な貯留皿(例えば、下皿128)から該遊技球が排出されるように構成されたものであり、
前記第一の表示は、前記第一の操作手段の外観を示す画像を少なくとも含むものであり、
前記第二の表示は、遊技者に対して、前記貯留皿から前記遊技球を排出することを促す報知を少なくとも含むものであり、
前記第三の表示は、遊技を演出する演出表示である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、演出表示によって遊技球を貯留皿から排出することを促す報知の少なくとも一部の視認性を低くすることにより、演出表示に遊技者を集中させて楽しませることができる場合がある。
(14)上記パチンコ機100であって、
前記第三の表示の実行中に前記第二の表示が行われている状態において、前記第一の期間が経過することによって該第三の表示が消去される場合であっても、該第二の表示は継続して表示可能なものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第三の表示が消去された後に第二の表示を継続して表示させて、第二の操作手段の操作を遊技者が忘れることがないようにすることができる場合がある。
(15)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示は、前記第二の表示の実行中であっても表示可能なものであり、
前記第二の表示は、前記第一の表示の実行中であっても表示可能なものである、
ことを特徴とする。
(16)上記パチンコ機100であって、
前記第一の制御は、前記第二の表示の実行中であっても実行可能なものであり、
前記第一の制御は、前記第二の表示の非実行中であっても実行可能なものである、
ことを特徴とする。
(17)上記パチンコ機100であって、
前記表示制御手段は、第二の条件の成立があった場合に、第二の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の条件は、前記第二の表示の実行中に前記第二の操作手段が操作され場合に、成立する場合がある条件であり、
前記第二の制御は、前記表示手段に表示されている前記第二の表示を消去させる制御を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする。
(18)上記パチンコ機100であって、
前記表示制御手段は、第三の条件の成立があった場合に、第三の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記表示制御手段は、第四の条件の成立があった場合に、第四の制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第三の制御は、前記表示手段に前記第一の表示を表示させる制御を少なくとも含むものであり、
前記第四の制御は、前記表示手段に前記第二の表示を表示させる制御を少なくとも含むものであり、
前記第一の表示は、第二の期間(例えば、チャンスボタン136の操作受付期間)において少なくとも表示可能なものである、
ことを特徴とする。
(19)上記パチンコ機100であって、
前記第二の期間は、前記第一の期間の開始前に開始される期間である、
ことを特徴とする。
(20)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示は、前記第一の操作手段の操作を促す表示を少なくとも含むものであり、
前記第二の表示は、前記第二の操作手段の操作を促す表示を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする。
(21)上記パチンコ機100であって、
前記第二の領域の透過率は100%ではない、
ことを特徴とする。
(22)上記パチンコ機100であって、
前記第二の制御手段は、前記表示制御手段を少なくとも含んで構成されるものである、ことを特徴とする。
(23)上記パチンコ機100であって、
複数の制御基板を備え、
前記複数の制御基板のうちの少なくとも一つは、第一の制御基板(例えば、主基板156)であり、
前記複数の制御基板のうちの少なくとも一つは、第二の制御基板(例えば、第1副基板160)であり、
前記第一の制御手段は、前記第一の制御基板を少なくとも含んで構成されるものであり、
前記第二の制御手段は、前記第二の制御基板を少なくとも含んで構成されるものである、
ことを特徴とする。
(24)本実施の形態によるパチンコ機100は、
複数種類の表示を少なくとも表示可能な表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)
を備えた遊技台であって、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第一の表示(例えば、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知(「球抜きしてください」))であり、
前記複数種類の表示のうちの少なくとも一つは、第二の表示(例えば、オーラ画像、家紋画像)であり、
前記表示手段は、第一の表示領域に前記第一の表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記表示手段は、第二の表示領域に前記第二の表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記第一の表示は、遊技球を排出することを促す報知を少なくとも含むものであり、
前記第二の表示は、前記第一の表示とは少なくとも異なるものであり、
前記第二の表示領域の少なくとも一部は、前記第一の表示領域の少なくとも一部と重なるものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、演出を多様化することができるため、遊技者に飽きが生じるのを防止でき、遊技の興趣を向上できる場合がある。
(25)上記パチンコ機100であって、
前記表示手段は、前記第一の表示の表示中に、前記第二の表示を少なくとも表示開始可能なものである、
ことを特徴とする。
(26)上記パチンコ機100であって、
前記表示手段は、前記第一の表示の非表示中に、前記第二の表示を少なくとも表示開始可能なものである、
ことを特徴とする。
(27)上記パチンコ機100であって、
前記表示手段は、前記第二の表示の表示中に、前記第一の表示を少なくとも表示開始可能なものである、
ことを特徴とする。
(28)上記パチンコ機100であって、
前記表示手段は、前記第二の表示の非表示中に、前記第一の表示を少なくとも表示開始可能なものである、
ことを特徴とする。
(29)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示の少なくとも一部は、前記第二の表示領域の少なくとも一部の領域に少なくとも表示可能なものである、
ことを特徴とする。
(30)上記パチンコ機100であって、
前記第二の表示の少なくとも一部は、前記第一の表示領域の少なくとも一部の領域に少なくとも表示可能なものである、
ことを特徴とする。
(31)上記パチンコ機100であって、
前記第二の表示の少なくとも一部は、前記第一の表示の少なくとも一部と重なるように少なくとも表示可能なものである、
ことを特徴とする。
(32)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示は、複数の文字(例えば、「球抜きしてください」というメッセージ)を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする。
(33)上記パチンコ機100であって、
前記複数の文字の少なくとも一部は、前記第二の表示の少なくとも一部と重なるように少なくとも表示可能なものである、
ことを特徴とする。
(34)上記パチンコ機100であって、
前記第二の表示の少なくとも一部は、前記複数の文字の少なくとも一部と重なるように少なくとも表示可能なものである、
ことを特徴とする。
(35)上記パチンコ機100であって、
前記複数の文字の少なくとも一部は、前記第二の表示の表示開始前と該第二の表示の表示開始後とで視認性が少なくとも異なるものである、
ことを特徴とする。
(36)上記パチンコ機100であって、
遊技球を貯留可能な貯留皿(例えば、下皿128)を備え、
前記第一の表示は、遊技者に対して、前記貯留皿から遊技球を排出することを促す報知を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする。
(37)上記パチンコ機100であって、
前記第二の表示は、遊技を演出する演出表示である、
ことを特徴とする。
(38)上記パチンコ機100であって、
遊技者が少なくとも操作可能な操作手段(例えば、球排出レバー132、チャンスボタン136)を備えた、
ことを特徴とする。
(39)上記パチンコ機100であって、
可動手段(例えば、演出可動体224、演出可動体800、演出可動体802、演出可動体804)を備え、
前記可動手段は、第一の位置に少なくとも移動可能なものであり、
前記可動手段は、第二の位置に少なくとも移動可能なものである、
ことを特徴とする。
(40)上記パチンコ機100であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
<<第7実施形態>>
次に、本発明の第7実施形態に係る遊技台について説明する。本実施の形態によるパチンコ機100の構成等については、第6実施形態によるパチンコ機100と同様であるため説明を省略する。以下、本実施の形態によるパチンコ機100において実行される演出の具体例について説明する。
図232は、本実施の形態の実施例2−1によるパチンコ機100の具体的演出を示している。図232(a)〜(f)はこの順に、本実施例によるパチンコ機100での具体的演出を時系列で示している。
本実施の形態によるパチンコ機100は、演出可動体806を有している。演出可動体806は、演出装置206の下方に設置されている。演出可動体806は、不図示のステッピングモータで駆動されることにより、装飾図柄表示装置208(第一の表示手段)の前方を画面に略平行な面内で上下方向に移動可能になっている。また、演出可動体806は、横長長方形の形状を有している。演出可動体806は、液晶表示装置等を用いたサブ表示装置808(第二の表示手段)を備えている。サブ表示装置808は、表示領域が演出可動体806の横長長方形状の枠806a内に位置するように、演出可動体806に固定されている。このため、サブ表示装置808は、演出可動体806と一体的に移動可能になっている。枠806aの外側の枠部807は、サブ表示装置808の額縁領域になっている。枠部807は、樹脂部材やLEDランプ等で装飾されていてもよい。
ここで、装飾図柄表示装置208と、サブ表示装置808(演出可動体806)との位置関係について説明する。これ以降、パチンコ機100を例えば島設備に設置した場合に、当該パチンコ機100に対面する遊技者に相対的に近い位置を「前」と表記し、当該「前」より遊技者に遠い位置を「後」と表記する。従って、例えば、遊技者により近い方を「前方」と表記し、当該「前方」より遊技者に遠い方を「後方」と表記する。また、遊技者により近い側を「前側」と表記し、当該「前側」より遊技者に遠い側を「後側」と表記する。
装飾図柄表示装置208と、サブ表示装置808(演出可動体806)とは、演出装置206に設置されている。演出装置206の後側から前側に向かって、装飾図柄表示装置208、サブ表示装置808(演出可動体806)の順に設置されている。言い換えると、サブ表示装置808は、装飾図柄表示装置208の前側に設けられている。演出装置206内の装飾図柄表示装置208とサブ表示装置808との間には、後側から順に、装飾部(例えば、後述する装飾部810)、演出可動体224、透明板(例えば、後述する導光板812)が設置されている。なお、装飾部、演出可動体224および透明板の並び順は、任意に変更することができる。また、当該透明板はなくてもよい。
また、演出装置206内のサブ表示装置(演出可動体806)の前側には、装飾部(例えば、後述する装飾部814)、透明板、前面ステージ244が後側からこの順に設置されている。当該透明板は、前面ステージの後側に遊技球が侵入するのを防ぐために設けられている。このため、当該透明板は、前面ステージ244からの遊技球の侵入を防ぐことができればよく、演出装置206の相対的下方(前面ステージ244の近傍)にのみ設置されていてもよいし、演出装置206の全面を覆うように設置されていてもよい。また、当該装飾部および当該透明板の並び順は、後側から前側に向かって、当該透明板、当該装飾板の順であってもよい。なお、当該透明板はなくてもよい。
図232〜図234では、装飾図柄表示装置208(第一の表示手段)と、演出可動体806と、サブ表示装置808(第二の表示手段)と、特図1表示装置212と、特図1保留ランプ218と、特図2表示装置214と、特図2保留ランプ220とを示している。説明を容易にするため各構成要素は図207に示す配置とは異ならせて示している。また、特図1表示装置212、特図2表示装置214、特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220の消灯部分を白抜きで表し、点灯部分を黒塗りで表している。
装飾図柄表示装置208の表示領域の下長辺(横辺)の中央からやや左側近傍には、保留アイコン表示領域710が設けられている。保留アイコン表示領域710では、1つまたは複数の保留アイコンを表示することが可能である。保留アイコン表示領域710では、保留アイコンの個数によって特図変動遊技の保留数を報知することが可能であるとともに、各保留アイコンの表示態様によって所定の信頼度で各保留に係る特図変動遊技の当否判定結果を先読み予告報知することが可能である。本例の保留アイコン表示領域710は最大4つの保留アイコンを表示可能であり、左から右に向かって、第1領域、第2領域、第3領域、第4領域の4つの領域に大まかに分かれている。第1〜第4の各領域は、それぞれ1番目〜4番目の保留順位に対応している。すなわち、第1領域には最先の(最も過去に記憶された)保留1に対応する保留アイコンが表示可能となっており、同様に第2〜第4領域には2〜4番目の保留2〜4に対応する保留アイコンがそれぞれ表示可能となっている。また本例の保留アイコン表示領域710では、特図1の保留アイコンのみを表示しているが、特図2の保留アイコンを併せて表示するようにしてももちろんよい。
また、装飾図柄表示装置208の表示領域の右短辺(縦辺)の下方には、2個の小さな正方形状の表示領域を備えた2つの第四図柄表示領域b1、b2が設けられている。上側の正方形表示領域が特図1用の特図1第四図柄表示領域b1であり、下側の正方形表示領域が特図2用の特図2第四図柄表示領域b2となっている。第四図柄は、特図変動遊技中は、正方形表示領域内が例えば所定の色で点滅を繰り返し、図柄停止表示中は例えば所定色で塗りつぶされている状態になる。本例およびこれ以降の例において、特図変動遊技中の第四図柄の正方形表示領域内は白抜きとし、正方形表示領域の輪郭だけを示すものとする。本例では、第四図柄表示領域b1、b2は遊技状態や演出の種類の如何にかかわらず、特図変動遊技の実行中には常時定位置に表示されている。
また、装飾図柄表示装置208の表示領域右短辺(縦辺)の中央付近には、長方形状の保留数表示領域712a、712bがそれぞれ設けられている。保留数表示領域712aは、特図1の保留数を表示し、保留数表示領域712bは、特図2の保留数を表示するようになっている。
図232(a)は、特図1変動遊技が終了して、装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域中央部の図柄表示領域208a〜208cに「装飾4−装飾1−装飾7」の装飾図柄が停止表示されて当該特図1変動遊技に係る当否判定結果がはずれであることが報知された状態を示している。特図1表示装置212には、当該特図1変動遊技がはずれであったことを示す特図I(第1はずれ図柄)が停止表示されている。特図2表示装置214には、前回の特図2変動遊技の当否判定結果がはずれであったことを示す特図Iが停止表示されている。また、特図1保留ランプ218の左から1〜4番目のLEDがそれぞれ点灯され、特図1の作動保留球の数(特図1の保留数)が4つであることが表示されており、特図2保留ランプ220の全てのLEDが消灯され、特図2の作動保留球の数(特図2の保留数)が0であることが表示されている。
特図1および特図2の双方の特図変動遊技は実行されていないので、2つの第四図柄表示領域b1、b2の双方とも所定色で塗りつぶされている。また、保留アイコン表示領域710の第1領域には保留アイコンa1、第2領域には保留アイコンa2、第3領域には保留アイコンa3、第4領域には保留アイコンa4がそれぞれ表示されている。保留アイコンa1〜a4の表示態様は、白色円形になっている。また、現時点での特図1の保留数は4つであるので、保留数表示領域712aには「4」と表示され、特図2の保留数は0であるので、保留数表示領域712bには「0」と表示されている。
また、演出可動体806は、初期位置(第一の位置)で停止している。本実施例によるパチンコ機100において、演出可動体806の初期位置は、装飾図柄表示装置208の下方になっている。演出可動体806が初期位置に位置している場合、演出可動体806と装飾図柄表示装置208とは、遊技者から見て重ならないようになっている。また、演出可動体806が初期位置で待機している場合、サブ表示装置808にはパチンコ機100の機種名(例えば、「CR吉宗」)が表示されている。
図232(a)から続く図232(b)は、特図1変動遊技が開始された状態を示している。特図1表示装置212では特図1の変動表示が実行され、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208c(左中右図柄表示領域208a、208b、208cという場合がある)では、装飾図柄の変動表示が実行されている。本実施例では、特図1変動遊技の実行中には、特図1表示装置212の7個のセグメントのうちの一つのセグメント(例えば、中央のセグメント)が点灯・消灯を繰り返している。また、特図2変動遊技の実行中には、特図2表示装置214の7個のセグメントのうちの一つのセグメント(例えば、中央のセグメント)が点灯・消灯を繰り返している。これにより、遊技者は各特図が変動表示されていることを確認することができる。
また、特図1の保留が1個消化されて、特図1の保留数が3個になったので、特図1保留ランプ218の左から1〜3番目のLEDがそれぞれ点灯され、保留アイコン表示領域710には、第1領域に保留アイコンa1が表示され、第2領域には保留アイコンa2が表示され、第3領域には保留アイコンa3が表示され、保留数表示領域712aには「3」と表示されて、特図1の保留数が3個であることが報知されている。
図232(b)から続く図232(c)は、実行中の特図1変動遊技の予告演出(リーチ演出)が開始された状態を示している。本例では、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに「ボタン連打で吉宗を応援しよう!」という文字列と、吉宗を応援する村人c5とが表示される。また、サブ表示装置808には、チャンスボタン136を模した画像と、殿様(吉宗)c1とが表示される。また、サブ表示装置808には、チャンスボタン136を模した画像の上方に「よーい」という文字列が表示されて、チャンスボタン136の操作受付期間が開始されることが報知されている。また、装飾図柄表示装置208の表示領域のほぼ中央に位置していた左中右図柄表示領域208a〜208cが縮小されて当該表示領域の右上方に移動され、装飾図柄の変動表示が実行される。
図232(c)から続く図232(d)は、チャンスボタン136の操作受付期間が開始された状態を示している。操作受付期間が開始されると、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには「連打!!」という文字列とが表示され、サブ表示装置808にはチャンスボタン136を模した画像を指す白抜き矢印が表示されて、遊技者にチャンスボタン136の連打を促す演出が実行される。また、サブ表示装置808には、チャンスボタン136を模した画像の下方に横長棒状のメータ画像が表示される。メータ画像は、長方形状の枠画像を備え、枠画像内の色つき部分の長さでチャンスボタン136の操作受付期間を示すようになっている。また、サブ表示装置808には「応援」という文字列が表示されて、殿様c1を応援する演出が実行されている。
図232(d)から続く図232(e)は、遊技者がチャンスボタン136を複数回連打した状態を示している。装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには、チャンスボタン136の押下回数(チャンスボタンセンサ426によるチャンスボタン136の押下検出回数)に応じた数の「頑張れ!」という文字列が表示される。
また、操作受付期間開始後に演出可動体806は、装飾図柄表示装置208の表示画面前方平面内を上方に向かって移動を開始する。パチンコ機100は、チャンスボタン136の連打回数に応じて演出可動体224を移動開始してもよいし、他の条件の成立(例えば、操作受付期間の開始、所定時間の経過)で移動開始してもよい。演出可動体806が装飾図柄表示装置208の前方を移動中には、演出可動体806およびサブ表示装置808と重なる装飾図柄表示装置208の表示領域に表示されている画像や図柄の全部または一部は視認不能になる。図232(e)に示す状態では、保留アイコンa3の全部が視認不能になっている。
また、図232(e)に示す時点で、下皿128に貯留されている遊技球(賞球)が満タンになったことを下皿満タンセンサが検知したことに基づいて、下皿満タンエラーが生じる。例えば、前回の大当り遊技中に何らかの理由によって払い出されなかった賞球がこの時点で払い出されたり、一般入賞口226への遊技球の入賞に基づく賞球の払い出しにより、大当り遊技中でない場合にも下皿満タンエラーが生じる場合がある。下皿満タンエラーが生じると、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dのほぼ中央に下皿満タンエラー表示(球抜き報知)703(第一の表示)が表示される。下皿満タンエラー表示703は、下皿満タンエラーの情報を含むコマンドを主制御部300から受信したことに基づく第1副制御部400の制御によって表示される。下皿満タンエラー表示703は、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。
また、図232(e)に示すように、下皿満タンエラー表示703は、帯状の帯画像と帯画像のほぼ中央に表示される「球を抜いてください」という文字列を有している。下皿満タンエラー表示の表示開始時には、帯状画像は黒色で不透過に表示される。また、「球を抜いてください」という文字列は白抜き文字で表示される。また、下皿満タンエラー表示703は、演出表示領域208dに表示されている村人c5および「頑張れ!」の文字列よりも手前のレイヤーに表示されている。このため、村人c5および「頑張れ!」の文字列の一部は視認不能になっている。また、特図2の保留数を示す保留数表示領域712bの「0」の表示は、下皿満タンエラー表示703よりも手前に表示されている。これにより、下皿満タンエラーの発生時においても、特図の保留数を正確に遊技者に認識させることができる場合がある。また、下皿満タンエラー表示703は、第四図柄表示領域b1、b2と重ならずに表示される。このため、下皿満タンエラーの発生時においても、第四図柄の視認性は低下しない。
図232(e)から続く図232(f)は、演出可動体806が装飾図柄表示装置208の表示画面前方平面内を上方に向かって移動している状態を示している。装飾図柄表示装置208の表示されている下皿満タンエラー表示703と、村人c5と、「頑張れ!」の一部は、演出可動体806およびサブ表示装置808で隠されて視認し難い状態(一部が視認不能)になっている。また、下皿満タンエラー表示703の帯画像は、不透過状態から透過状態に変化している。このため、下皿満タンエラー表示703と重なって表示されている「頑張れ!」の文字列が視認可能になる。このように、下皿満タンエラー表示703の帯画像は、不透過状態(透過率0%)と透過状態(透過率50%)とに交互に変化して表示される。帯画像の不透過、透過は、連続的に徐々に変化してもよいし、段階的に変化してもよい。
また、村人c5と、「頑張れ!」の文字列とは、演出可動体806およびサブ表示装置808で隠された後、装飾図柄表示装置208から消去される。なお、村人c5と、「頑張れ!」とは、演出表示領域208dに表示されている「連打!!」の表示とともに消去されてもよい。
図233は、本実施の形態の実施例2−1によるパチンコ機100の具体的演出を示している。図233(a)〜(f)は、図232(f)に引き続いて実行される演出であって、この順に時系列に並べられている。
図233(a)は、演出可動体806が装飾図柄表示装置208の表示画面前方平面内を移動して、装飾図柄表示装置208の表示領域前方のほぼ中央で停止した状態を示している。本例では、操作受付期間内にチャンスボタン136が規定回数操作された場合に、演出可動体806が移動完了位置である装飾図柄表示装置208の表示領域前方のほぼ中央まで移動するようになっている。これにより、装飾図柄表示装置208に表示されている下皿満タンエラー表示703の帯画像の一部と、「球を抜いてください」という文字列全体とが演出可動体806およびサブ表示装置808で隠されて視認不能になっている。また、下皿満タンエラー表示703の帯画像は、透過状態から黒色の不透過状態に変化して表示されている。なお、演出可動体806およびサブ表示装置808により、下皿満タンエラー表示703だけでなく、装飾図柄、保留アイコン、演出表示(例えば、村人c5、当該変動の予告演出、先読み予告演出)等の他の表示の少なくとも一部が隠されてもよい。また、演出可動体806およびサブ表示装置808により下皿満タンエラー表示703の少なくとも一部が隠されている場合、演出可動体806およびサブ表示装置808により、装飾図柄、保留アイコン、演出表示(例えば、村人c5、当該変動の予告演出、先読み予告演出)等の他の表示を隠さないようにしてもよい。また、下皿満タンエラー表示703の少なくとも一部が演出可動体806およびサブ表示装置808により隠されている場合、下皿満タンエラーが生じていることをサブ表示装置808に表示してもよい。この場合、装飾図柄表示装置208に下皿満タンエラー表示703が継続して表示されてもよいし、装飾図柄表示装置208およびサブ表示装置808で下皿満タンエラーの表示期間が重複する状態と、装飾図柄表示装置208またはサブ表示装置808の一方だけに下皿満タンエラー表示がされる状態とを含むようにしてもよい。また、装飾図柄表示装置208またはサブ表示装置808のいずれか一方の表示装置で下皿満タンエラー表示がされている場合に、他方の表示装置で下皿満タンエラー表示を表示しないようにしてもよい。
また、操作受付期間は終了しているので、装飾図柄表示装置208に表示されていた「連打!!」という文字列が徐々に消去され、サブ表示装置808に表示されていたチャンスボタン136を模した画像と、操作受付期間を示すメータ画像とは消去される。
また、村人c5が装飾図柄表示装置208から消去された後、サブ表示装置808において、ガッツポーズをした殿様c1と、村人c5との表示が開始される。サブ表示装置808におけるガッツポーズをした殿様c1と、村人c5との表示開始タイミングは、同じであってもよいし、いずれか一方が先であってもよい。
図233(a)から続く図233(b)は、ガッツポーズをした殿様c1と、村人c5とがサブ表示装置808に表示された状態を示している。また、下皿満タンエラー表示703の帯画像は、不透過状態(透過率0%)から透過状態(透過率50%)に徐々に変化している。
図233(b)から続く図233(c)は、下皿満タンエラー表示703の帯画像が不透過状態(透過率0%)に変化した状態を示している。また、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに表示されていた「連打!!」という文字列は消去されている。
図233(c)から続く図233(d)は、図柄表示領域208a〜208cでの「装飾7」のゆれ変動表示が開始された状態を示している。揺れ変動表示開始時には、装飾図柄表示装置208の表示領域のほぼ中央に図柄表示領域208a〜208cが移動して、装飾図柄のゆれ変動表示が開始される。これにより、図柄表示領域208a〜208cでは「装飾7−装飾7−装飾7」がゆれ変動表示される。演出可動体806は、装飾図柄表示装置208の表示領域前方のほぼ中央で停止した状態のままであるので、左右図柄表示領域208a、208cでゆれ変動表示されている左右の装飾図柄の一部と、中図柄表示領域208bでゆれ変動表示されている中央の装飾図柄の全部とは、演出可動体806およびサブ表示装置808で隠されて視認不能になっている。また、下皿満タンエラー表示703は、図柄表示領域208a〜208cに表示されている装飾図柄よりも手前のレイヤーに表示される。これにより、図柄表示領域208a〜208cでゆれ変動表示されている左右の装飾図柄の一部は、演出可動体806およびサブ表示装置808に加えて下皿満タンエラー表示703で隠されている。このため、図柄表示領域208a〜208cでいずれの装飾図柄がゆれ変動表示されているかを遊技者に認識させずに、実行中の特図1変動遊技で特別大当りに当選するかもしれないという期待感を遊技者に持たせることができる場合がある。
図233(d)から続く図233(e)は、下皿満タンエラー表示703が透過状態(透過率50%)に変化した状態を示している。これにより、図233(d)に示す状態と比較して、左中右図柄表示領域208a、208b、208cでゆれ変動されている装飾図柄の視認性が向上する。また、サブ表示装置808に表示されている吉宗c1と、村人c5とが徐々に消去される。
図233(e)から続く図233(f)は、演出可動体806が初期位置に向かって移動を開始した後の状態を示している。演出可動体806の移動により、下皿満タンエラー表示703の「球を抜いてください」の文字列が視認可能になっている。しかしながら、下皿満タンエラー表示703が不透過状態(透過率0%)に変化している。このため、遊技者は、左中右図柄表示領域208a〜208cに表示されている装飾図柄を認識することができない場合がある。また、演出可動体806の移動開始タイミングは、吉宗c1と、村人c5とが消去開始された後でもよいし、吉宗c1と、村人c5とが消去開始される前でもよいし、吉宗c1と、村人c5とが消去開始されるのと同時であってもよい。
本例に係る遊技台(例えば、図1に示すパチンコ機100)は、第一の指示表示(例えば、図232(d)〜(f)に示す「連打!!」の文字表示)を少なくとも表示可能な第一の表示手段(例えば、図232に示す装飾図柄表示装置208)と、第二の指示表示(例えば、図232(d)〜(f)に示す、チャンスボタン136を模した画像を指す白抜き矢印)を少なくとも表示可能な第二の表示手段(例えば、図232に示すサブ表示装置808)と、を備えた遊技台であって、前記第一の表示手段は、第一のディスプレイを含む手段であり、前記第二の表示手段は、第二のディスプレイを含む手段であり、前記第一のディスプレイと前記第二のディスプレイは別体であり、前記第一の表示手段の大きさは、前記第二の表示手段の大きさとは異なる大きさであり、前記第一の指示表示の表示期間の少なくとも一部と前記第二の指示表示の表示期間の少なくとも一部が重なる場合がある、ことを特徴とする遊技台である。
本例に係る遊技台によれば、第一の指示表示の表示期間の少なくとも一部と第二の指示表示の表示期間の少なくとも一部が重なる場合があるため、遊技者を2つの指示表示に気付かせやすくすることができ、表示手段に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。
また、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、図1に示すチャンスボタン136)を備え、前記第一の指示表示とは、前記操作手段の操作を指示する表示のことであってもよい。また、前記第二の指示表示とは、前記操作手段の操作を指示する表示のことであってもよい。また、前記第一の指示表示の表示態様は、前記第二の指示表示の表示態様とは異なる表示態様であってもよい。また、前記第二の表示手段は、操作有効期間表示(例えば、図232(d)〜(f)に示すメータ画像)を表示可能な手段であり、前記第一の指示表示の表示期間の少なくとも一部と前記操作有効期間表示の表示期間の少なくとも一部が重なる場合があってもよい。また、前記第一の表示手段と前記第二の表示手段のうちの一方は、前記第一の指示表示の表示期間の少なくとも一部と前記第二の指示表示の表示期間の少なくとも一部が重なる期間に、第三の指示表示(例えば、図232(e)に示す下皿満タンエラー表示(球抜き報知)703)を表示可能であってもよい。また、可動手段(例えば、図232に示す演出可動体806)を備えてもよい。
図234は、本実施の形態の実施例2−1によるパチンコ機100の具体的演出を示している。図234(a)〜(c)は、図233(f)に引き続いて実行される演出であって、この順に時系列に並べられている。
図234(a)は、演出可動体806が初期位置に向かって移動している状態を示している。また、下皿満タンエラー表示703は、透過状態(透過率50%)に変化している。これにより、左中右図柄表示領域208a〜208cにおいて「装飾7−装飾7−装飾7」がゆれ変動表示されているのを遊技者が認識できるようになる。また、サブ表示装置808では、吉宗c1と村人c5とが消去されて、「CR吉宗」の表示に徐々に表示色が濃くなるように表示されている。
図234(b)は、演出可動体806が初期位置で停止した状態を示している。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a〜208cでは「装飾7−装飾7−装飾7」がゆれ変動表示されている。また、下皿満タンエラー表示703は、不透過状態(透過率0%)に変化している。これにより、左中右図柄表示領域208a〜208cにおいてゆれ変動表示されている「装飾7−装飾7−装飾7」の一部が隠される。また、サブ表示装置808には、「CR吉宗」と表示されている。
図234(c)は、特図1変動遊技が終了した状態を示している。特図1表示装置212には「特図A」が停止表示され、装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a〜208cには「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示されて、「特図A」の大当り(15R特別大当り)に当選したことが報知される。また、第四図柄表示領域b1は所定色に塗りつぶされて表示され、特図1変動遊技が終了したことが報知される。また、下皿満タンエラー表示703は、透過状態(透過率50%)に変化している。下皿満タンエラー表示703は、下皿満タンエラーが解除されるまで(下皿満タンセンサが遊技球を検出しなくなるまで)表示され続ける。
本実施例によるパチンコ機100は、第一の表示手段としての装飾図柄表示装置208と、第二の表示手段としてのサブ表示装置808と、を備えている。
装飾図柄表示装置208は、第一の表示として下皿満タンエラー表示(球抜き報知)703を少なくとも表示可能なものである。
サブ表示装置808は、第二の表示として殿様c1、村人c5を少なくとも表示可能なものである。
下皿満タンエラー表示(球抜き報知)703の少なくとも一部は、サブ表示装置808が第一の状態である場合に、視認性が少なくとも低いものである。
第一の状態とは、サブ表示装置808により殿様c1、村人c5が少なくとも表示されている状態のことである、
本実施例によるパチンコ機100によれば、装飾図柄表示装置208に表示されている下皿満タンエラー表示703の視認性が低くなる場合があることにより、見え難いエラー表示がなされている装飾図柄表示装置208に遊技者を注目させて、遊技に集中させることができる場合がある。また、装飾図柄表示装置208に表示されている下皿満タンエラー表示703の視認性が低くなる場合があることにより、遊技者の視線を下皿満タンエラー表示703よりも見え易い殿様c1、村人c5に向けさせることができる場合がある。
球抜き報知は、貯留皿(例えば、上皿126、下皿128)が満タンであることを報知するエラー表示であってもよい。
球抜き報知は、特図変動遊技が終了した場合に非表示にされてもよい。この場合、次の特図変動遊技が開始したときに下皿満タンエラーを報知する表示が再度表示されるようにしてもよい。
球抜き報知は、特図表示装置に大当り図柄が停止表示された場合に非表示にされてもよい。この場合、下皿満タンエラーを報知する表示は、大当り遊技開始時に再度表示されてもよいし、大当り遊技開始時では非表示され、大当り遊技のラウンド中に再度表示されるようにしてもよい。
球抜き報知を一度非表示にした後に再度表示する場合、非表示にする前の態様と再度表示した時の態様を同じにしてもよく、異ならせてもよい。
また、装飾図柄表示装置208での球抜き報知の表示を非表示にした場合であっても、他の表示手段(例えば、LEDランプや、サブ表示装置808など)や音出力手段(例えば、スピーカ120)で下皿満タンエラーが生じていることを報知するようにしてもよい。
次に、本発明の第7実施形態の実施例2―2によるパチンコ機100について図235〜図238を用いて説明する。図235は、本実施例2−2によるパチンコ機100が備える装飾図柄表示装置208、装飾部810、導光板812および装飾部814の分解斜視図である。これ以降、パチンコ機100を例えば島設備に設置した場合に、当該パチンコ機100に対面する遊技者により近い面を「前面」と表記し、当該「前面」より遊技者に遠い面を「後面」と表記する。
図235に示すように、装飾図柄表示装置208、装飾部810、導光板812(第二の表示手段)、装飾部814が後側から前側にこの順に並んで配置されている。装飾部814は、前面ステージ244の後側に配置されている。図235では、装飾部810、814は横長平板状で簡略化して図示されている。装飾部810、814の前面には、例えば樹脂等で所定の形状に成形された装飾部材やランプ等が設置されている。また、装飾部810には、横長長方形状の開口部810aが開口されている。装飾部810は、開口部810aが装飾図柄表示装置208の画面に重なるように配置される。また、開口部810aの面積は、装飾図柄表示装置208の表示領域の面積よりも小さくなっている。このため、装飾図柄表示装置208の表示領域の一部が装飾部810により隠される。装飾図柄表示装置208の表示領域のうち開口部810aを介して視認される部分(図中、点線で囲んだ部分)が遊技者に視認可能な領域である。また、装飾図柄表示装置208の表示領域を囲む額縁領域805は遊技者に視認されないようになっている。
導光板812は、例えば、アクリル樹脂で形成されている。導光板812の側面には、複数のLEDランプ(不図示)が配置されている。また、導光板812の後面には、所定のパターンのレンズカットが形成されている。これにより、LEDランプから導光板812の側面に入射した光線は、導光板812の後面に形成されたレンズカットにより遊技者側に反射して、導光板812から出射する。導光板812から所定の絵柄(例えば、図235に示すように、殿様の顔の絵柄705(以下、殿様の顔705と称する))に所定色(例えば、赤、緑、青)で発光しているように遊技者に視認される。これにより、導光板812には、所定の絵柄が表示される。本例では導光板812に表示される絵柄は、殿様の顔705の一種類であるが、導光板812に複数の絵柄が表示されるようにしてもよい。また、点灯するLEDランプのパターンにより、導光板812に表示される絵柄を異ならせてもよい。また、導光板812に形成するレンズカットのパターンにより、導光板812に表示される絵柄(発光する模様)を異ならせてもよい。また、本例では、LEDランプの非点灯時は、装飾部810および装飾図柄表示装置208等の導光板812よりも後側に配置されているものが遊技者から視認可能となっている。なお、LEDランプの非点灯時も導光板812に表示される絵柄は遊技者から視認可能であるようにしてもよく、視認容易であるようにしてもよく、視認困難であるようにしてもよく、視認不能であるようにしてもよい。
導光板812の前側には、装飾部814が配置されている。装飾部814には、横長長方形状の開口部814aが開口されている。装飾部814は、開口部814aと導光板812の前面とが重なるように配置される。また、開口部814aの面積は、導光板812の表面積よりも小さくなっている。このため、導光板812の一部が装飾部814により隠される。導光板812の表面のうち開口部814aを介して視認される部分(図中、点線で囲んだ部分)が遊技者に視認可能な表示領域である。このため、導光板812の表示領域を囲む外周部812a(図中、点線の外側)は遊技者から見えないようになっている。また、本例では、導光板812の表面のうち開口部814aを介して視認される部分における絵柄以外の領域は、LEDランプの発光時、非発光を問わず、装飾部810および装飾図柄表示装置208等の導光板812よりも後側に配置されているものが遊技者から視認可能または視認容易となっている。
装飾図柄表示装置208、装飾部810、導光板812および装飾部814は、演出装置206内に設置される。装飾部810と、導光板812との間に、演出可動体224、800(図217参照)等の複数の演出可動体が配置されていてもよい。また、装飾図柄表示装置208と導光板812との間に複数の演出可動体が配置されていてもよい。また、導光板812と装飾部814との間に透明樹脂等で形成された透明板が配置されていてもよい。また、導光板812と装飾部814との間に一または複数の演出可動体(例えば、演出可動体806)が配置されていてもよい。また、当該演出可動体の前側に透明樹脂等で形成された透明板が配置されていてもよい。
次に、図236を用いて、装飾図柄表示装置208と導光板812とにより表示される表示例について説明する。図236は、装飾図柄表示装置208、装飾部810、導光板812および装飾部814を遊技者側から見た模式図である。
図236(a)に示すように、装飾部814の開口部814aを介して導光板812に表示されている殿様の顔705が視認される。また、装飾部810の開口部810aを介して装飾図柄表示装置208の表示領域の一部が視認される。
図236(b)は、装飾図柄表示装置208で実際に演出が実行されている状態を示している。また、図236(c)は、図236(b)から装飾部810、814および導光板812を取り除いて示す図である。図236(c)の点線で囲んだ領域は、開口部810aを介して遊技者が実際に視認可能な装飾図柄表示装置208の表示領域を示している。
図236(c)に示すように、装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a〜208cに「装飾4−装飾6−装飾7」が停止表されている。また、装飾図柄表示装置208の表示領域の右短辺(縦辺)の上方には、第四図柄表示領域b1、b2が設けられている。また、第四図柄表示領域b1、b2の下方には、保留数表示領域712a、712bがそれぞれ設けられている。また、保留アイコン表示領域710には、保留アイコンa1、a2、a3がそれぞれ表示されている。装飾図柄表示装置208が図236(c)に示すような演出を実行しているときに、導光板812に殿様の顔705が表示されると、図236(b)に示すように遊技者には視認される。殿様の顔705は、透明な導光板812に所定色で発光して表示されているので、後側が透過するように(後側が視認可能に)表示されている。このため、装飾図柄表示装置208に表示されている画像や図柄は、殿様の顔705と重なっている部分の視認性が相対的に低くなり、殿様の顔705と重なっていない部分の視認性が相対的に高くなっている。
また、図236(b)に示すように、第四図柄表示領域b1、b2および保留数表示領域712aの全体と、保留数表示領域712bのほぼ全体(保留数が数字で表示されている部分)とは、殿様の顔705に重ならないように表示されている。このため、導光板812に殿様の顔705が表示されている場合であっても、第四図柄表示領域b1、b2および保留数表示領域712a、712bの視認性を低下させることなく、遊技者は、特図変動遊技の実行有無や特図の保留数を容易に認識することができる場合がある。
保留数表示領域712a(特図1の保留数を表示)の全体または一部と保留数表示領域712b(特図2の保留数を表示)の全部または一部が殿様の顔705と重ならない位置に表示されるようにしてもよい。
保留アイコンおよび保留数表示領域712a、712bのうちの少なくとも一方が殿様の顔705と重なる位置に表示されていてもよく、他方が殿様の顔705と重ならない位置に表示されていてもよい。また、保留アイコンおよび保留数表示領域712a、712bの両方が殿様の顔705と重なる位置に表示されていてもよく、両方とも重ならない位置に配置されていてもよい。
次に、図237および図238を用いて、本実施例によるパチンコ機100の具体的演出について説明する。図237(a)〜(g)はこの順に、本実施例によるパチンコ機100での具体的演出を時系列で示している。
図237〜図238では、装飾図柄表示装置208を示し、装飾部810、814および導光板812の図示は省略している。また、導光板812の側面に配置されたLEDランプが発光して、導光板812に殿様の顔705が表示された場合には、殿様の顔705を装飾図柄表示装置208上に図示している。
図237(a)は、特図2変動遊技が終了して、装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域中央部の図柄表示領域208a〜208cに「装飾7−装飾7−装飾7」の装飾図柄が停止表示されて当該特図2変動遊技に係る当否判定結果が特別大当りであることが報知された状態を示している。特図2変動遊技が終了し、特図1および特図2の双方の特図変動遊技は実行されていないので、2つの第四図柄表示領域b1、b2の双方とも所定色で塗りつぶされている。
図237(a)に示す時点における遊技状態は、特図高確率普図高確率状態(電サポ付き確変状態)である。このため、装飾図柄表示装置208の表示領域の右上方には、「確変中」と表示され、特図高確率状態(確変状態)であることが報知されている。
また、本実施例によるパチンコ機100は、普図高確率状態(電サポ中)には、特図2の保留を示す保留アイコンのみを表示するようになっている。このため、保留アイコン表示領域710には、特図2の保留数を示す保留アイコンa11、a12、a13、a14が左方からこの順に表示されている。保留アイコンa11、a12、a13、a14は、この順に、1番目〜4番目の保留順位に対応している。すなわち、保留アイコンa11は保留順位が一番目の保留(最先の保留)を示し、保留アイコンa12は保留順位が二番目の保留を示し、保留アイコンa13は保留順位が3番目の保留を示し、保留アイコンa14は保留順位が4番目の保留を示している。また、保留アイコンa11〜a14の表示態様は、白色円形になっている。また、現時点での特図1の保留数は4つであるので、保留数表示領域712aには「4」と表示され、特図2の保留数は4であるので、保留数表示領域712bには「4」と表示されている。なお、パチンコ機100は、電サポ中であっても特図1の保留を示す保留アイコンを保留アイコン表示領域710に表示してもよい。
図237(a)から続く図237(b)は、図237(a)で終了した特図2変動遊技で特別大当りに当選したことが報知されている状態を示している。特別大当りは(特図Aの大当り)は、大当り遊技後に遊技状態が確変状態(特図高確率状態)に移行する。装飾図柄表示装置208の画像表示領域から図柄表示領域208a〜208cが消滅して装飾図柄の停止表示は行われず、また、保留アイコン表示領域710も消滅して、保留アイコンは表示されない。それらに代えて、装飾図柄表示装置208の表示領域全体が演出表示領域208dとなって、「確変大当り」の文字列による特別大当り当選報知演出が実行されている。
図237(b)から続く図237(c)は、大当り遊技が開始された状態を示している。大当り遊技が開始されると、装飾図柄表示装置208の画像表示領域から図柄表示領域208a〜208cが消滅して装飾図柄の停止表示は行われない。また、本実施例によるパチンコ機100は、大当り遊技中であっても保留アイコン表示領域710に保留アイコンを表示する。
また、図237(c)に示す状態では、15R大当り遊技の第1ラウンド(1R)が実行されている。装飾図柄表示装置208の表示領域全体に広がった演出表示領域208dでは、浜辺の背景画像が表示されている。また、演出表示領域208dの右上は、大当り遊技の実行中のラウンド数を表示するラウンド数表示領域717になっており、ここでは「1R」と表示されて大当り遊技の第1ラウンドが実行中であることが報知されている。また、演出表示領域208dの左上は大当り種別を表示する大当り種別表示領域718となっており、ここでは「装飾7」が表示されて当該大当りが15R特別大当りであることが報知されている。
図237(c)から続く図237(d)は、大当り遊技が第6ラウンド(6R)に突入した状態を示している。ラウンド数表示領域717には「6R」と表示されて大当り遊技の第6ラウンドが実行中であることが報知されている。
図237(d)から続く図237(e)は、図237(a)〜図237(d)では表示されていなかった殿様の顔705(第二の表示)が導光板812に表示された状態を示している。殿様の顔705が導光板812に表示されたことにより、装飾図柄表示装置208による表示(例えば、背景画像の一部、保留アイコン、ラウンド数表示、大当り種別表示)の視認性が低下する。なお、図237(e)に示す時点は大当り遊技中の第6ラウンドであるので、ラウンド数表示領域717には「6R」と表示されている。
本実施例において、導光板812に表示される殿様の顔705は、特図先読み処理の結果、現時点で保留されている特図変動遊技に対する先読み結果に大当りがあると判定された場合(所謂、保留内連荘があると判定された場合)にのみ表示される。特図先読み処理では、主制御部300は、特図1および特図2のそれぞれにおいて増加した始動情報(新たに取得した始動情報)を先読みして、当否判定処理よりも前に停止図柄を事前判定し、事前判定結果(特図先読み結果)をRAM308内の先読み結果記憶部に記憶する。また、特図先読み処理は、図211に示す主制御部タイマ割込処理の入賞受付処理(ステップS217)内で実行される。例えば、図237(a)に示す時点までに実行された特図先読み処理において、保留内に大当りがあった場合、大当り遊技中に保留内連荘があることを殿様の顔705を表示することにより報知する。本実施例において、殿様の顔705は、保留内に大当りがあることを報知するプレミア演出(大当り確定の演出)として用いられる。
図237(e)から続く図237(f)は、大当り遊技中の可変入賞口234への遊技球の入賞に基づく賞球が下皿128に払い出され、下皿128が満タンになり、下皿満タンエラーが発生した状態を示している。下皿満タンエラーが生じると、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの左方に下皿満タンエラー表示(球抜き報知)704(第一の表示)が表示される。下皿満タンエラー表示704には、長方形状の枠と、当該枠内に表示される「球を抜いてください」という文字列とが含まれている。下皿満タンエラー表示704は、下皿満タンエラーの情報を含むコマンドを主制御部300から受信したことに基づく第1副制御部400の制御によって表示される。下皿満タンエラー表示704は、遊技者に球排出レバー132の操作を要求する操作要求報知に該当する。下皿満タンエラー表示704は、装飾図柄表示装置208の前側に配置された導光板812に殿様の顔705が表示されている場合には、視認性が相対的に低くなる。また、下皿満タンエラー表示704は、下皿128に貯留されている遊技球(賞球)が球排出レバー132の操作により例えばドル箱に排出されて、下皿満タンエラーが解除されるまで表示され続ける。
また、図237(f)に示すように、保留アイコンa13の表示色が白色から変化している(図中、右上がりのハッチングで示す)。パチンコ機100は、保留アイコンa13の表示色を変化させて、保留順位が3の特図2変動遊技に係る先読み結果が大当りであることを報知している。大当り遊技中に表示色の変化した保留アイコンa13は、保留内に大当りがあることを報知するプレミア演出(大当り確定の演出)として用いられる。なお、図237(f)に示す時点は大当り遊技中の第6ラウンドであるので、ラウンド数表示領域717には「6R」と表示されている。
図237(f)から続く図237(g)は、保留アイコンa13の表示色が図237(f)に示す時点からさらに変化した状態を示している(図中、クロスハッチングで示す)。このように、大当り遊技中に保留アイコンを用いて実行されるプレミア演出では、プレミア演出に用いられる保留アイコンの表示色が随時変化するようになっている。この保留アイコンの表示色の変化は、例えば、青色から、緑色、赤色へと連続的に変化していくものであってもよいし、保留アイコンが発光しているように変化していくものであってもよい。なお、図237(g)に示す時点は大当り遊技中の第6ラウンドであるので、ラウンド数表示領域717には「6R」と表示されている。
図238は、本実施の形態の実施例2−2によるパチンコ機100の具体的演出を示している。図238(a)〜(c)は、図237(g)に引き続いて実行される演出であって、この順に時系列に並べられている。
図238(a)は、保留アイコンa13の表示色の変化が完了した状態を示している。保留アイコンa13は、その後、対応する保留が消化されて消去されるまで、表示色の変化が完了した時の色で表示される。なお、特別遊技中(例えば、大当り遊技中)の保留アイコンの表示態様と通常遊技中(例えば、確変中、時短中、特図低確普図低確状態など)の保留アイコンの表示態様を異ならせるようにしてもよい。なお、図237(g)に示す時点は大当り遊技中の第6ラウンドであるので、ラウンド数表示領域717には「6R」と表示されている。
図238(a)から続く図238(b)は、導光板812の側面に配置されたLEDランプが消灯して、導光板812に表示されていた殿様の顔705が消去された状態を示している。本例では、プレミア演出に用いられる保留アイコンの表示色の変化が完了した後に殿様の顔705が消去される。なお、殿様の顔705の消去タイミングは、保留アイコンの変化完了タイミングよりも先であってもよく、同時であってもよく、後であってもよい。また、殿様の顔705が消去されたことにより、下皿満タンエラー表示704、背景画像の一部、保留アイコン、ラウンド数表示、大当り種別表示の視認性が向上する。なお、殿様の顔705は、複数のラウンド間に跨って表示されてもよい。
また、下皿満タンエラー表示704に含まれる「球を抜いてください」という文字列は、例えば、黒色で表示されている。また、当該文字列の背面に表示されている背景画像の海の部分は、例えば、濃い青色で表示されている。濃い青色に重なって黒色の「球を抜いてください」という文字列が表示されるので、下皿満タンエラー表示704の一部である当該文字列は見難くなっている。このように、背景画像の色によっては、下皿満タンエラー表示704の一部が見難くなる場合がある。
図238(b)から続く図238(c)では、大当り遊技の第6ラウンドが終了して、ラウンド間インターバルに突入した状態を示している。ラウンド間インターバルとは、大当り遊技中における1回のラウンドでの可変入賞口234の閉鎖から当該ラウンドの次のラウンドでの可変入賞口234が開放するまでの期間をいう。ラウンド間インターバルでは、ラウンド数表示領域717が消去されて、ラウンド数が表示されなくなる。また、ラウンド間インターバル中であっても下皿満タンエラー表示704は表示され続ける。また、殿様の顔705は、ラウンド間インターバルでも継続して表示されてもよく、ラウンド間インターバルでは非表示され、次のラウンドへ移行してから再度表示されてもよい。なお、ラウンド間インターバル中も終了したラウンドのラウンド数表示(例えば、6R)が継続して表示されていてもよく、可変入賞口234の開放と同時または開放した後に開始するラウンドのラウンド数表示(例えば、7R)が表示されてもよい。また、可変入賞口234の閉鎖(例えば、第6ラウンドにおける可変入賞口234の閉鎖)と同時または閉鎖した後に、次に開始するラウンド数表示(例えば、7R)が表示されてもよい。
図238(c)から続く図238(d)では、大当り遊技の第7ラウンドが開始された状態を示している。ラウンド間インターバルが終了して第7ラウンドが開始されたので、ラウンド数表示領域717が設けられて「7R」と表示されている。
図238(d)から続く図238(e)では、下皿満タンエラーが解除された状態を示している。例えば、遊技者によって球排出レバー132が操作されて下皿128に貯留されていた賞球(遊技球)がドル箱に排出されたので、下皿満タンエラーが解除される。これにより、下皿満タンエラー表示704が消去される。
図238(e)から続く図238(f)は、当該大当り遊技の最終ラウンドである第15ラウンドが終了する直前の状態を示している。ラウンド数表示領域717には「15R」と表示されて、大当り遊技の第15ラウンドが実行されていることが報知されている。
図238(f)から続く図238(g)は、大当り遊技が終了した状態を示している。直近の特図2変動遊技に係る当否判定結果は特別大当り(特図Aの大当り)であったので、当該大当り遊技の終了後には、遊技状態が特図高確率状態(確変状態)になる。また、直近の特図2変動遊技終了時の遊技状態も特図高確率状態である。このため、装飾図柄表示装置208の表示領域全体に拡大された演出表示領域208dには「確変継続!」と表示され、遊技状態が特図高確率状態に移行することが報知される。また、大当り遊技終了時には、保留アイコン表示領域710が消滅し、保留アイコンが表示されないようになっている。なお、大当り遊技終了時も保留アイコンを継続して表示させるようにしてもよい。
なお、ラウンド間インターバルにおいて、下皿満タンエラー表示704が非表示になるようにしてもよい。また、下皿満タンエラー発生時には、下皿満タンエラー表示704とともに、音声によるエラー報知を行うようにしてもよい。
また、殿様の顔705は、点灯と消灯を繰り返すようにして(導光板812の側面に設けられた複数のLEDランプの点灯と消灯を繰り返して)表示されてもよい。また、殿様の顔705は、点滅するように(複数のLEDランプを点滅させて)表示されてもよい。また、殿様の顔705は、所定の輝度(複数のLEDランプが所定の輝度で点灯し続けて)で表示され続けてもよい。
また、殿様の顔705は、単色で表示されてもよいし、時間の経過とともに色が連続的に変化するように表示されてもよいし、グラデーション表示されてもよい。
また、重大なエラー(例えば、遊技店の店員によって解除が必要なエラー)が発生した場合には、殿様の顔705を消去してもよい。
また、重大なエラーが発生しても、殿様の顔705が継続して表示されてもよい。
また、重大なエラーが発生した場合には、装飾図柄表示装置208でのラウンド数表示を別の表示に変更してもよい。
また、重大なエラーが発生した場合には、ラウンド数表示を含むすべての表示を非表示にし、重大なエラーが発生していることを報知する表示のみを表示するようにしてもよい。また、重大なエラーが発生しても、ラウンド数表示を継続させてもよい。
また、遊技中(大当り中、図柄変動中)に電断復電が発生した場合(例えば、落雷による電源電圧降下などの電気系統の異常が発生し、その後復電した場合)は、所定のタイミング(大当りラウンド中なら次のラウンドの開始、図柄変動中なら次変動の開始)まで演出表示を非表示にし、「電源復旧中」などの電源復帰表示を表示してもよい。また、「球を打ち出してください」などの表示を行ってもよい。この場合において、エラーが発生している場合は、エラーが発生していることを表示してもよい。また、重大なエラーのみ表示するようにしてもよい。また、エラー表示をせず、別の表示手段(例えば、LEDランプや、サブ表示装置808など)や音出力手段(例えば、スピーカ120)でエラーが発生していることを報知するようにしてもよい。
本実施例によるパチンコ機100は、第一の表示手段としての装飾図柄表示装置208と、第二の表示手段としての導光板812と、を備えている。
装飾図柄表示装置208は、第一の表示として下皿満タンエラー表示(球抜き報知)704を少なくとも表示可能なものである。
サブ表示装置808は、第二の表示として殿様の顔705を少なくとも表示可能なものである。
下皿満タンエラー表示(球抜き報知)704の少なくとも一部は、導光板812が第一の状態である場合に、視認性が少なくとも低くなるものである。
第一の状態は、導光板812により殿様の顔705が少なくとも表示されている状態のことである。
本実施例によるパチンコ機100によれば、装飾図柄表示装置208に表示されている下皿満タンエラー表示704の視認性が低くなる場合があることにより、見え難いエラー表示がなされている装飾図柄表示装置208に遊技者を注目させて、遊技に集中させることができる場合がある。また、装飾図柄表示装置208に表示されている下皿満タンエラー表示704の視認性が低くなる場合があることにより、遊技者の視線を下皿満タンエラー表示703よりも見え易い殿様の顔705に向けさせることができる場合がある。
なお、本実施の形態によるパチンコ機100おいて、装飾図柄表示装置208は、第一の表示として、後述の注意喚起報知演出722、右打ち報知演出724、注意喚起報知演出750、注意喚起報知演出772、第一の表示790を表示可能なものであってもよい。また、サブ表示装置808は、第二の表示として、後述の先読み予告報知演出730、740、電チューロング開放演出、電チューロング開放偽演出760、ユーザーレベル報知演出775、第二の表示792を表示可能なものであってもよい。
次に、以上説明した本実施の形態によるパチンコ機100の特徴的構成について再度図232〜図238を参照しつつ説明する。
(1)本実施の形態によるパチンコ機100は、
第一の表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、
第二の表示手段(例えば、サブ表示装置808、導光板812)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の表示手段は、第一の表示(例えば、下皿満タンエラー表示(球抜き報知)703、704、注意喚起報知演出722、右打ち報知演出724、注意喚起報知演出750、注意喚起報知演出772、第一の表示790)を少なくとも表示可能なものであり、
前記第二の表示手段は、第二の表示(例えば、演出表示、殿様c1、村人c5、殿様の顔705、先読み予告報知演出730、740、電チューロング開放演出、電チューロング開放偽演出760、ユーザーレベル報知演出775、第二の表示792)を少なくとも表示可能なものであり、
前記第一の表示の少なくとも一部は、前記第二の表示手段が第一の状態である場合に、視認性が少なくとも低いものであり、
前記第一の状態とは、前記第二の表示手段に前記第二の表示が少なくとも表示されている状態のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の表示手段に表示されている第一の表示の視認性が低くなる場合があることにより、第一の表示による報知内容を遊技者が認識しようとして第一の表示手段に注目し、遊技に遊技者を集中させることができる場合がある。また、第一の表示手段に表示されている第一の表示の視認性が低くなる場合があることにより、遊技者の視線を第一の表示よりも見え易い第二の表示に向けさせることができる場合がある。
第一の表示手段は、第一の表示と異なる一または複数の表示を表示可能なものであってもよい。
第二の表示手段は、第二の表示と異なる一または複数の表示を表示可能なものであってもよい。
第二の表示手段は、第二の表示のみを表示可能なものであってもよい。
第一の表示の全部または一部のみが、第二の表示手段が第一の状態である場合に、視認性が少なくとも低くなるものであってもよい。
第一の状態とは、第二の表示手段により第二の表示のみが表示されている状態のことであってもよい。
第一の状態とは、第二の表示手段により第二の表示を含む一又は複数の表示が表示されている状態のことであってもよい。
第一の表示の少なくとも一部は、第二の表示手段が第一の状態である場合に、視認性が少なくとも低くなるものであってもよい。
第一の表示の少なくとも一部は、第二の表示手段が第一の状態である場合に、視認性が少なくとも低い状態になるものであってもよい。
第一の状態は、第二の表示手段により第二の表示が少なくとも表示されている状態のことであってもよい。
(2)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示とは、遊技に関する表示(例えば、下皿満タンエラー表示(球抜き報知)703、704)のことであり、
前記第二の表示とは、演出表示(例えば、演出表示、殿様c1、村人c5、殿様の顔705)のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の表示手段に表示されている遊技に関する表示が、第二の表示手段に表示されている演出表示により見え難くなるため、第二の表示手段に表示された演出表示を遊技者に注目させることができる場合がある。
(3)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示の少なくとも一部は、前記第二の表示手段が第二の状態である場合に、前記第一の状態よりも視認性が少なくとも高くなるものであり、
前記第二の状態とは、前記第二の表示が前記第二の表示手段に少なくとも表示されていない状態のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第二の状態である場合は、第一の状態の場合よりも第一の表示の視認度が高くなるので、第一の状態の場合に第一の表示が表示されていることを遊技者に推測させやすくすることができる場合がある。
第一の表示の一部または全部は、第二の表示手段が第二の状態である場合に、第一の状態よりも視認性が高くなるものであってもよい。
第一の表示の一部または全部は、第二の表示手段が第二の状態である場合に、第一の状態を含む一または複数の状態よりも視認性が高くなるものであってもよい。
第一の表示の一部または全部は、第二の表示手段が第二の状態である場合に、第一の状態よりも視認性が高くなり、第一の状態と異なる一又は複数の状態よりも視認性が低くものであってもよい。
第二の状態とは、第二の表示を含む一または複数の表示が第二の表示手段に表示されていない状態のことであってもよい。
第二の状態は、第二の表示のみが第二の表示手段に表示されていない状態のことであってもよい。
(4)上記パチンコ機100であって、
第一の領域は、前記第一の状態において、第二の領域と少なくとも重なる位置に、少なくとも設けられたものであり、
前記第一の領域とは、前記第一の表示手段の少なくとも一部(例えば、遊技に関する表示を表示する領域、画像表示領域、額縁領域805)のことであり、
前記第二の領域とは、前記第二の表示手段の少なくとも一部(例えば、演出表示を表示する表示領域、画像表示領域、枠部807、外周部812a)のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の表示手段に表示されている第一の表示の視認性が低くなる場合があることにより、遊技者を第一の表示手段に注目させ、遊技に集中させることができる場合がある。また、第一の表示手段に表示されている第一の表示の視認性が低くなる場合があることにより、遊技者の視線を第一の表示よりも見え易い第二の表示に向けさせることができる場合がある。
第一の領域とは、第一の表示手段の一部の領域のみまたは全部の領域のことであってもよい。
第二の領域とは、第二の表示手段の一部のみまたは全部の領域のことであってもよい。
第一の領域とは、第一の状態において、第二の領域のみと重なる位置に設けられたものであってもよい。
第一の領域とは、第一の状態において、第二の領域を含む一または複数の領域と重なる一に設けられたものであってもよい。
(5)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示とは、エラー表示(例えば、下皿満タンエラー表示703、704)のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の状態である場合に、エラー表示の視認性を低下させることにより、遊技者にエラー表示を認識させる努力をさせて、エラー表示を注意深く遊技者に見させることができる場合がある。また、エラー表示が表示されたことにより、第二の表示(演出表示)を見逃してしまうことを防ぐことができる場合がある。
(6)上記パチンコ機100であって、
前記第二の表示手段は、前記第一の表示手段よりも前側に少なくとも設けられたものであり、
前記第二の表示は、前記第一の表示よりも前側に少なくとも表示されたものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の状態である場合に、第一の表示の前側に第二の表示を表示することで、第二の表示を遊技者に注目させやすくすることができる場合がある。また、第一の状態である場合に、第一の表示を第二の表示の後側に表示することにより、第一の表示を遊技者に注意深く見させることができる場合がある。
第二の表示手段は、第一の表示手段よりも前側に設けられたものであってもよい。
第二の表示手段は、第一の表示手段を含む一または複数の部品(例えば、表示手段、演出手段、可動手段、入賞手段(可変入賞手段、始動入賞手段など)、前面枠扉、透明板部材、など)よりも前側に設けられたものであってもよい。
第二の表示手段は、第一の表示手段よりも前側に設けられ、第一の表示手段と異なる部品(例えば、第一および第二の表示手段と異なる表示手段、演出手段、可動手段、入賞手段(可変入賞手段、始動入賞手段など)、前面枠扉、透明板部材、など)よりも後側に設けられたものであってもよい。
第二の表示は、第一の表示よりも前側に表示されたものであってもよい。
第二の表示は、第一の表示よりも前側に表示され、第一および第二の表示と異なる一または複数の表示よりも後側に表示されたものであってもよい。
第二の表示は、第一の表示を含む一または複数の表示よりも前側に表示されたものであってもよい。
(7)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示手段は、第一の表示領域(例えば、画像表示領域、遊技に関する表示を表示する領域)が少なくとも設けられたものであり、
前記第二の表示手段は、第二の表示領域(例えば、画像表示領域、演出表示を表示する表示領域)が少なくとも設けられたものであり。
前記第一の表示領域は、前記第一の表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記第二の表示領域は、前記第二の表示を少なくとも表示可能なものであり、
第三の表示領域は、前記第一の状態において、第四の表示領域と重なる位置に少なくとも設けられたものであり、
前記第三の表示領域とは、前記第一の表示領域の少なくとも一部のことであり、
前記第四の表示領域とは、前記第二の表示領域の少なくとも一部のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の状態である場合に、第三の表示領域と第四の表示領域が重なる位置に設けられるので、第一の表示領域に表示された第一の表示を遊技者に注意深く見させることができる場合がある。また、第二の表示領域に表示された第二の表示を遊技者に注目させることができる場合がある。
第一の表示手段は、第一の表示領域のみが設けられたものであってもよい。
第一の表示手段は、第一の表示領域を含む一または複数の表示領域が設けられたものであってもよい。
第二の表示手段は、第二の表示領域のみが設けられたものであってもよい。
第二の表示手段は、第二の表示領域を含む一または複数の表示領域が設けられたものであってもよい。
第一の表示領域は、第一の表示を含む一または複数の表示が表示可能なものであってもよい。
第一の表示領域は、第一の表示のみが表示可能なものであってもよい。
第二の表示領域は、第二の表示を含む一または複数の表示が表示可能なものであってもよい。
第二の表示領域は、第二の表示のみが表示可能なものであってもよい。
第三の表示領域は、第一の表示領域の一部または全部のことであってもよい。
第四の表示領域は、第二の表示領域の一部または全部のことであってもよい。
第三の表示領域の一部または全部は、第一の状態において、第四の表示領域の一部または全部と重なる位置に少なくとも設けられたものであってもよい。
(8)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示は、前記第二の表示よりも遊技者にとって重要度の高い情報(例えば、遊技店の店員または遊技者の操作を要求する情報(球抜き報知、エラー報知、チャンスボタンの押下要求報知など)を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技者にとって重要度の高い情報を含む表示(第一の表示)の一部が演出表示(第二の表示)の一部により視認度が低くなることにより、第一の表示手段へ遊技者の視線を向けやすくさせることができる場合がある。
第一の表示は、第二の表示よりも遊技者にとって重要度の高い情報のみを含む表示であってもよい。
第一の表示は、第二の表示よりも遊技者にとって重要度の高い複数の情報のみを含む表示であってもよい。
第一の表示は、第二の表示よりも遊技者に重要度の高い一または複数の情報と、第二の表示よりも重要度の低い一または複数の情報(例えば、キャラクタの画像や背景など)を含む表示であってもよい。
第一の表示は、第二の表示よりも遊技者に重要度の高い一または複数の情報と、第二の表示と異なる一または複数の表示よりも重要度の低い一または複数の情報(例えば、キャラクタの画像や背景など)を含む表示であってもよい。
(9)上記パチンコ機100であって、
遊技者が操作可能な位置に少なくとも設けられた操作手段(例えば、球排出レバー132)を備え、
前記第一の表示は、遊技者に対して、前記操作手段の操作を促す報知を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、演出表示によって操作手段の操作を促す報知の少なくとも一部の視認性を低くすることにより、演出表示に遊技者を集中させて楽しませることができる場合がある。
操作手段は、遊技者が操作可能な位置にのみ設けられたものであってもよい。
第一の表示は、遊技者に対して、操作手段の操作を促す報知のみを含むものであってもよい。
第一の表示は、遊技者に対して、操作手段の操作を促す報知を含む一または複数の報知を含むものであってもよい。
本実施の形態によるパチンコ機100は、演出手段(例えば、演出可動体806)をそなえている。演出手段は、少なくとも可動(例えば、移動、回転、振動)するものである。なお、演出手段は、移動、回転および振動のうちの一または二以上の動作が行われるものであってもよく、移動、回転、振動のすべてを実行可能なものであってもよい。また、演出手段は、第二の表示手段(例えば、サブ表示装置808、導光板812(PM板))が設けられたものであってもよい。
第一の表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)は動かない。また、第一の表示手段は、固定されている。
第二の表示手段の表示領域の少なくとも一部は、少なくとも透過可能なものである。第二の表示手段には、透過液晶表示装置が用いられてもよい。透過液晶表示装置は、表示領域の透過と不透過とを切り替えることができるようになっている。透過液晶表示装置の表示領域が透過している状態では、遊技者が当該表示領域の背面(後側)を視認することができるようになっている。
また、第二の表示手段の少なくとも一部は、少なくとも透過しているものである。第二の表示手段には、透明樹脂(例えば、アクリル)で形成された透明板やガラス板が用いられてもよい。透明板やガラス板の板面には所定パターンのレンズカットが形成されており、近傍に配置されLEDランプが発光すると、当該透明板や当該ガラス板は、レンズカットのパターンに基づいて、所定の絵柄に発光する。
なお、第二の表示手段の少なくとも一部の透過率は、0%でなくてもよい。
なお、第二の表示手段の全体が透過しているものであってもよい。
なお、第二の表示手段の少なくとも一部の透過率は、100%であってもよい。
なお、第二の表示手段の少なくとも一部を介して第一の表示手段の少なくとも一部を、少なくとも視認可能なものであってもよい。
なお、第二の表示手段の少なくとも一部を介して遊技領域の少なくとも一部を、少なくとも視認可能なものであってもよい。
なお、第二の表示手段の少なくとも一部の透過率は、第一の値であり、当該第一の値は0%より大きく、100%未満であってもよい。
なお、第二の表示手段の少なくとも一部または全体の透過率は段階的に変化するものでもよい。この段階的な変化とは、透過率が第一の値、第二の値、第三の値と順に変化することを示し、第一の値、第二の値、および第三の値はそれぞれ異なる値であってもよい。
なお、第二の表示手段の少なくとも一部または全体の透過率は、最も高い値および最も低い値の二つの値の一方から他方にだけ変化するものであってもよい。
なお、第二の表示手段の透過率の低い状態から高い状態へ変化させた後、当該高い状態から低い状態へ透過率を変化させるようにしてもよい。ここで、当該高い状態から低い状態に変化した透過率は、透過率の変化前の低い状態と同じ透過率であってもよく、異なる透過率であってもよい。
なお、第二の表示手段は可動可能(移動可能、回転可能、振動可能)な液晶表示装置であってもよい。
なお、本実施の形態によるパチンコ機100は、第三の表示手段を備え、第二の表示手段および第三の表示手段のうちの一方が少なくとも透過可能なものであってもよい。
なお、第二の表示手段および第三の表示手段の両方が少なくとも透過可能なものであってもよい。
なお、第二の表示手段および第三の表示手段のうちの一方のみが少なくとも透過可能なものであってもよい。
なお、第三の表示手段は、第二の表示手段と同様のものが用いられていてもよい。
なお、第三の表示手段は、可動可能(移動可能、回転可能、振動可能)な演出手段に設置されていてもよい。
なお、第三の表示手段は、第二の表示手段で実行可能な演出を実行してもよい。
なお、第二の表示手段に適用した技術事項は、第三の表示手段にも適用可能である。
なお、本実施の形態によるパチンコ機100は、さらなる表示手段(例えば、液晶表示装置や導光板で構成される表示手段)が設けられていてもよい。
なお、第二の表示の一部または全部の透過率は、100%ではないようにしてもよい。
なお、第二の表示の一部または全部の透過率は、0%でなくてもよい(第二の表示は透過していてもよい)。
なお、第二の表示の一部または全部の透過率は、0%であってもよい。(第二の表示は透過していなくてもよい)。
なお、第二の表示の全体が透過しているものであってもよい。
なお、第二の表示の一部のみが、透過率を100%にしてもよい。
なお、第二の表示の一部を介して第一の表示の一部または全部を視認可能なものであってもよい。
なお、第二の表示の一部を介して第一の表示を含む一または複数の表示の一部を視認可能なものであってもよい。
なお、第二の表示の一部を介して第一の表示を含む一または複数の表示の全部を視認可能なものであってもよい。
なお、第二の表示の一部を介して第一の表示以外の一または複数の表示の一部を視認可能なものであってもよい。
なお、第二の表示の一部を介して第一の表示以外の一または複数の表示の全部を視認可能なものであってもよい。
なお、第二の表示の一部または全部の透過率は、第一の値であり、当該第一の値は0%より大きく、100%未満であってもよい。
なお、第二の表示の一部または全体の透過率は段階的に変化するものでもよい。この段階的な変化とは、透過率が第一の値、第二の値、第三の値と順に変化することを示し、第一の値、第二の値、および第三の値はそれぞれ異なる値であってもよい。
なお、第二の表示の一部または全体の透過率は、最も高い値および最も低い値の二つの値の一方から他方にだけ変化するものであってもよい。
なお、第二の表示の透過率の低い状態から高い状態へ変化させた後、当該高い状態から低い状態へ透過率を変化させるようにしてもよい。ここで、当該高い状態から低い状態に変化した透過率は、透過率の変化前の低い状態と同じ透過率であってもよく、異なる透過率であってもよい。
これにより、第二の表示を見え易く、遊技者が第二の表示を見逃しにくくすることができる場合がある。
なお、第一の表示の一部または全部の透過率は、100%ではないようにしてもよい。
なお、第一の表示の一部または全部の透過率は、0%でなくてもよい(第二の表示は透過していてもよい)。
なお、第一の表示の透過率一部または全部のは、0%であってもよい。(第二の表示は透過していなくてもよい)。
なお、第一の表示の一部のみが、透過率を100%にしてもよい。
なお、第一の表示の一部を介して第二の表示の一部または全部を視認可能なものであってもよい。
なお、第一の表示の一部を介して第二の表示以外の一または複数の表示の一部を視認可能なものであってもよい。
なお、第一の表示の一部を介して第二の表示以外の一または複数の表示の全部を視認可能なものであってもよい。
なお、第一の表示の一部または全部の透過率は、第一の値であり、当該第一の値は0%より大きく、100%未満であってもよい。
なお、第一の表示の一部または全体の透過率は段階的に変化するものでもよい。この段階的な変化とは、透過率が第一の値、第二の値、第三の値と順に変化することを示し、第一の値、第二の値、および第三の値はそれぞれ異なる値であってもよい。
なお、第一の表示の一部または全体の透過率は、最も高い値および最も低い値の二つの値の一方から他方にだけ変化するものであってもよい。
なお、第一の表示の透過率の低い状態から高い状態へ変化させた後、当該高い状態から低い状態へ透過率を変化させるようにしてもよい。ここで、当該高い状態から低い状態に変化した透過率は、透過率の変化前の低い状態と同じ透過率であってもよく、異なる透過率であってもよい。
上記の「第一の表示の少なくとも一部は、視認性が少なくとも低い」とは、遊技者から第一の表示の少なくとも一部が、少なくとも視認困難であることを示していてもよい。
上記の「第一の表示の少なくとも一部は、視認性が少なくとも低い」とは、遊技者から第一の表示の少なくとも一部が、少なくとも視認不能であることを示していてもよい。
第一の領域は、第一の表示領域の少なくとも一部を、少なくとも含む領域であってもよい。
第二の領域は、第二の表示領域の少なくとも一部を、少なくとも含む領域であってもよい。
第一の領域は、第二の表示領域の少なくとも一部を、少なくとも含む領域であってもよい。
第二の領域は、第一の表示領域の少なくとも一部を、少なくとも含む領域であってもよい。
なお、第一の領域は、第一の表示領域を含まないものであってもよい。ここで、第一の領域は、所謂センター役物の一部に該当する。
なお、第二の領域は、第二の表示領域を含まないものであってもよい。ここで、第二の領域は、サブ表示装置808の装飾部分などに該当する。
本実施の形態によるパチンコ機100には、エラーを少なくとも報知可能なエラー報知手段が設けられていてもよい。
エラー報知手段には、装飾ランプ(発光による報知)、スピーカー(音による報知)、導光板(透明板)(発光により文字や模様が浮き出る)、液晶(画像や文字による表示)などが含まれる。
第一の表示手段や第二の表示手段などの表示手段でエラー表示が行われる第一のエラーがある。
表示手段でエラー表示を行わない第二のエラーがある。
エラー表示は、第一のエラーのことである。
なお、第一のエラーは、エラー表示されない(エラー報知されない)と遊技者が気づきにくいエラーのことであってもよい。例えば、この第一のエラーは、扉開放エラーや下皿満タンエラー等である。
なお、第一のエラーは、遊技者に不正を警告するためのエラーのことであってもよい。パチンコ機100は、所定のセンサにより、外部からの電波、磁気、振動などを検知した場合に遊技者に不正を警告するためのエラー報知を行う。
なお、第一のエラーは、遊技店の店員にパチンコ機100の異常を報知するためのエラーであってもよい。パチンコ機100は、所定のセンサにより、外部からの電波、磁気、振動などを検知した場合にパチンコ機100の異常を報知するためのエラー報知を行う。
なお、第二のエラーは、すぐに解消する必要性が低いエラーであってもよい。この第二のエラーは、例えば、扉開放エラーや下皿満タンエラー等である。
なお、第二のエラーは、エラー表示しなくても遊技者が気づきやすいエラー(例えば、遊技球が発射できない、装飾図柄表示装置208に画像が表示されない、賞球が払出しされない、演出可動体224などが動作しないなどのエラー)であってもよい。
パチンコ機100に生じうるエラーには、例えば、遊技球の払い出し個数の異常に関するエラー、下皿が満タンの場合に報知される下皿満タンエラー(球抜き報知)、アタッカーや電チューの開放条件が成立していない場合にアタッカーや電チューへの遊技球の入賞が検知された場合に報知される異常入賞エラー。不正をセンサ(例えば、磁気や電波等)が検知した場合に不正行為として報知される不正を報知するエラー(電波センサエラー、磁気センサエラーなど)、パチンコ機100へ外部から振動が与えられた場合に報知される振動検知エラー(振動検知エラーは、大当り遊技中などの可変入賞口234が開放可能な状態の場合にのみ装飾図柄表示装置208などの表示手段で放置されてもよいし、いずれの遊技状態でも表示手段で放置されてもよい)、パチンコ機100の故障を報知する遊技機故障エラー、扉開放エラー、払出手段の異常に関する払出手段エラー、基板の接続不良に関するエラー、演出可動体224などの停止位置の異常に関するエラーなどがある。
上記エラーのうち、いずれが第一のエラーであってもよい。また、上記エラーのうち、いずれが第二のエラーであってもよい。
また、上記エラーは、大当り遊技中などの可変入賞口234が開放可能な状態の場合にのみ装飾図柄表示装置208などの表示手段で放置されてもよいし、いずれの遊技状態でも表示手段で放置されてもよい。
本実施の形態によるパチンコ機100は、遊技球を少なくとも貯留可能な貯留皿(例えば、下皿128)を備える
上記の操作手段は、操作された場合に、貯留皿に貯留された遊技球が少なくとも排出可能なものである。
上記の第一の表示は、遊技者に対して、貯留皿から遊技球を排出することを促す報知を少なくとも含むものである。
この構成によれば、遊技球を貯留皿から排出させることを促す報知の少なくとも一部が演出表示によって隠されることで、当該報知の視認性が低下することにより、演出表示に遊技者を集中させて楽しませることができる場合がある。
本実施の形態によるパチンコ機100は、第一の操作手段(例えば、球排出レバー132)を備える。
本実施の形態によるパチンコ機100は、第二の操作手段(例えば、チャンスボタン136)を備える。
上記の操作手段は、第一の操作手段および第二の操作手段のうちの少なくとも一方の操作手段であってもよい。
なお、操作手段は、チャンスボタンであってもよい。
なお、操作手段は、返却ボタン(例えば、返却操作ボタン142)であってもよい。
なお、操作手段は、貸出ボタン(例えば、球貸操作ボタン140)であってもよい。
本実施の形態によるパチンコ機100は、可動可能(例えば、移動可能、回転可能、振動可能)な可動表示装置を複数備えていてもよい。可動表示装置には、例えば、液晶表示装置が用いられている。
複数の可動表示装置の一つが移動することによって、第一の表示の一部の視認性が低下するようにしてもよい。
複数の可動表示装置の一つが移動することによって、第一の表示の全体の視認性が低下するようにしてもよい。
複数の可動表示装置が移動することによって、第一の表示の一部または全体の視認性が低下するようにしてもよい。
複数の可動表示装置の一つだけが移動することによって、第一の表示の一部または全体の視認性が低下するようにしてもよい。
複数の演出可動体の一つが可動表示装置であってもよい。
可動表示装置の表示領域の少なくとも一部は、少なくとも透過可能なものである。可動表示装置には、透過液晶表示装置が用いられてもよい。透過液晶表示装置は、表示領域の透過と不透過とを切り替えることができるようになっている。透過液晶表示装置の表示領域が透過している状態では、遊技者が当該表示領域の背面(後側)を視認することができるようになっている。
また、可動表示装置の少なくとも一部は、少なくとも透過しているものである。可動表示装置には、透明樹脂(例えば、アクリル)で形成された透明板やガラス板が用いられてもよい。透明板やガラス板の板面には所定パターンのレンズカットが形成されており、近傍に配置されLEDランプが発光すると、当該透明板や当該ガラス板は、レンズカットのパターンに基づいて、所定の絵柄に発光する。
なお、可動表示装置の少なくとも一部の透過率は、0%でなくてもよい。
なお、可動表示装置の全体が透過しているものであってもよい。
なお、可動表示装置の少なくとも一部の透過率は、100%であってもよい。
なお、可動表示装置の少なくとも一部を介して第一の表示手段の少なくとも一部を、少なくとも視認可能なものであってもよい。
なお、可動表示装置の少なくとも一部を介して遊技領域の少なくとも一部を、少なくとも視認可能なものであってもよい。
なお、可動表示装置の少なくとも一部の透過率は、第一の値であり、当該第一の値は0%より大きく、100%未満であってもよい。
なお、可動表示装置の少なくとも一部または全体の透過率は段階的に変化するものでもよい、この段階的な変化とは、透過率が第一の値、第二の値、第三の値と順に変化することを示し、第一の値、第二の値、および第三の値はそれぞれ異なる値であってもよい。
なお、可動表示装置の少なくとも一部または全体の透過率は、最も高い値および最も低い値の二つの値の一方から他方にだけ変化するものであってもよい。
なお、可動表示装置の透過率の低い状態から高い状態へ変化させた後、当該高い状態から低い状態へ透過率を変化させるようにしてもよい。ここで、当該高い状態から低い状態に変化した透過率は、透過率の変化前の低い状態と同じ透過率であってもよく、異なる透過率であってもよい。
第一の表示と第二の表示とがそれぞれ表示された場合に、第一の表示の視認性が相対的に高くなり、第二の表示の視認性が相対的に低くなるようにしてもよい。
遊技に関する表示には、例えば、エラー表示、操作要求報知、注意喚起表示、演出表示、予告表示、ユーザーモード表示(メニュー表示、ミッション表示、音量・輝度調整表示)、デモ表示、電源投入表示(電源投入中、電源復帰中など)、などが挙げられる。
遊技者が球発射ハンドルを134操作中に、遊技球の発射強度を少なくとも変更可能な操作手段(発射強度変更操作手段)が設けられていてもよい。遊技球の発射強度は、発射強度変更操作手段が操作されている場合にのみ強くなるように変更されるようにしてもよい。遊技球の発射強度は、発射強度変更操作手段が1回操作されたことに基づいて、強くなるように変更されるようにしてもよい。この場合、さらに発射強度変更操作手段が1回操作されると、遊技球の発射強度が元に戻るようになっていてもよい。
第一の表示の一例として、発射強度変更操作手段が操作されていることを報知可能な表示、発射強度変更操作手段の操作を促す表示、発射強度変更操作手段の操作解除を促す(例えば、押下式の発射強度変更操作手段から手を離すよう促す)表示、発射強度変更操作手段の操作を連想させる表示(例えば、電チューロング開放演出のルーレット演出で発射強度変更操作手段を連想させる画像(例えば、右打ちで大当り遊技を行う場合において、実行中の特図変動遊技の大当り確定の予告表示)が停止した場合)などが挙げられる。
発射強度変更操作手段に関する表示は、複数の遊技状態に応じて(例えば、電サポ中と非電サポ中など)表示態様が異なるのであってもよい。この場合、例えば、一方の遊技状態(電サポ中)の表示態様の発射強度変更操作手段に関する表示の少なくとも一部は第二の表示によって隠されてもよく、また、他方の遊技状態(非電サポ中)の表示態様の発射強度変更操作手段に関する表示は第二の表示によって隠されないようにしてもよい。また、例えば、一方の遊技状態(電サポ中)の表示態様の発射強度変更操作手段に関する表示の少なくとも一部は第二の表示によって隠されないようにしてもよく、また、他方の遊技状態(非電サポ中)の表示態様の発射強度変更操作手段に関する表示は、第二の表示によって隠されてもよい。
なお、発射強度変更操作手段に関する表示は、右打ち報知(例えば、後述の右打ち報知演出724)と異なる表示態様であってもよく、右打ち報知に含まれる表示態様であってもよく、右打ち報知と同じ表示態様であってもよい。
なお、右打ち報知と発射強度変更操作手段に関する表示は、表示される期間が一部重複するものであってもよい。電サポ終了時に「左にハンドルを戻してください」と報知される期間は、例えば、電サポ終了から4回目の特図変動遊技が終了するまでの期間であり、「発射強度変更操作手段から手を離してください」と報知される期間は、例えば、電サポ終了から1回目の特図変動遊技が終了するまでの期間である。
<<第8実施形態>>
次に、本発明の第8実施形態に係る遊技台について図239〜図247を用いて説明する。本実施の形態によるパチンコ機100の構成等については、第6実施形態によるパチンコ機100と同様であるため説明を省略する。以下、本実施の形態によるパチンコ機100において実行される演出の具体例について説明する。
まず、図239を用いて本実施の形態の実施例3−1によるパチンコ機100について説明する。
図239(a)および図239(b)は、特図変動遊技中における装飾図柄表示装置208での表示例を示している。図239(a)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面左上に位置する図柄表示領域208a〜208cでは、装飾図柄の変動表示が行われている。図239では、図柄表示領域208a〜208cにおける装飾図柄の変動を下向きの太矢印で表している。装飾図柄表示装置208の画面右上には、第四図柄を表示可能な第四図柄表示領域208eと、特図変動遊技の保留数を数字で表示する特図保留数表示領域208fとが設けられている。第四図柄表示領域208eには、特図変動中であることを示す黒丸が表示されている。特図保留数表示領域208fには、特図1変動遊技の保留数が3つであることを示す数字「3」が表示されている。
また、図239(a)に示すように、下皿満タンエラー表示704が表示されており、下皿満タンエラーが発生していることが報知されている。また、本例では、下皿満タンエラーとともに、球タンク150内の遊技球がなくなった、または、所定数以下になって球不足エラーが生じている。この球不足エラーは、例えば、パチンコ機100が設置されている島設備において遊技球が詰まった場合等に生じる場合がある。また、下皿満タンエラーは遊技者による球排出レバー132の操作によって解除可能であるが、球不足エラーは、遊技店においては遊技店員によってのみ解除可能なエラーである。このため、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dのほぼ中央には「球不足エラー 店員を呼んでください」という文字列を含む球不足エラー表示706が表示され、球不足エラーが発生していること、および、球不足エラーを解除するためには遊技店の店員による操作が必要であることが遊技者に報知されている。
また、図239(a)に示す時点では、チャンスボタン136の操作有効期間となっており、球不足エラー表示706の下方には、チャンスボタン136を表す画像と当該画像を指す下向きの矢印とを含むチャンスボタン操作要求表示707が表示されて、遊技者にチャンスボタン136の操作を促している。また、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの下方には、女の子(チビ姫)のキャラクタ画像と、女の子のセリフ「Aリーチは発展に期待だ」という吹き出し画像とを含むチュートリアル表示708が表示されている。チュートリアル表示では、遊技中に実行される演出についての説明等がなされる。本例のチュートリアル表示708は、本実施例によるパチンコ機100に設けられている複数のリーチ演出のうちAリーチが実行されると、その後にリーチ演出が発展する可能性あることを示唆している。
図239(b)は、図239(a)に示す状態から遊技者によってチャンスボタン136が操作(一回の押下)された後の状態を示している。チャンスボタン136が操作されたことに基づいて、爺のキャラクタ画像と、爺のセリフ「爺出現でチャンスアップだ」という吹き出し画像とを含むチュートリアル表示709が表示される。これにより、実行中の特図変動遊技において大当り信頼度の相対的に高い演出が実行されることが示唆される。また、チュートリアル表示709は、下皿満タンエラー表示704よりも手前のレイヤーに表示される。また、チュートリアル表示709は、下皿満タンエラー表示704の少なくとも一部と重なるように表示される。このため、チュートリアル表示709によって下皿満タンエラー表示704の少なくとも一部が隠されて、下皿満タンエラー表示704の視認性が低下する。一方、チュートリアル表示709は、球不足エラー表示706とは重ならないように表示される。このため、チュートリアル表示709の表示時であっても、球不足エラー表示706の視認性は低下しない。また、チュートリアル表示709は、第四図柄表示領域208eおよび特図保留数表示領域208fには重ならないように表示される。このため、チュートリアル表示709の表示時であっても、第四図柄および特図保留数表示の視認性は低下しない。
次に、図239(c)〜図239(e)に示す演出について説明する。図239(c)は、特図変動遊技中における装飾図柄表示装置208での表示例を示している。図239(c)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面左上に位置する図柄表示領域208a〜208cでは、装飾図柄の変動表示が行われている。第四図柄表示領域208eには、特図変動中であることを示す黒丸が表示されている。特図保留数表示領域208fには、特図1変動遊技の保留数が3つであることを示す数字「3」が表示されている。
また、下皿満タンエラーが発生しているので、演出表示領域208dの左方には下皿満タンエラー表示704が表示されている。図239(e)において、下皿満タンエラー表示704の奥のレイヤーに表示されている背景は白色になっている。このため、下皿満タンエラー表示704の黒色で表示されている「球を抜いてください」という文字列の視認性は相対的に高くなっている。
ここで、図239(d)に示すように、当該特図変動遊技の実行中に宇宙で殿様とパンダとが対決する演出が開始される。演出表示領域208dには、刀を構えた殿様の画像と、ボクシンググローブをはめたパンダの画像と、対決場所である宇宙の背景画像が表示される。下皿満タンエラー表示704は、例えば、殿様の画像よりも手前のレイヤーに表示される。また、下皿満タンエラー表示704および殿様の画像よりも奥のレイヤーに表示される背景画像の宇宙空間部分は黒に近い灰色で表示される。このため、下皿満タンエラー表示704の黒色で表示されている「球を抜いてください」という文字列の視認性は相対的に低下している。また、装飾図柄や特図保留数表示の視認性も同様に低下している。一方で、図239(c)では黒丸で表示されていた第四図柄は、図239(d)に示す演出が開始されると、その輪郭部分が白抜きで表示される。このため、図239(d)に示す演出が開始されても、遊技者に第四図柄を認識させ易くして特図変動遊技の実行中であることを分かり易くすることができる場合がある。なお、第四図柄は、常に輪郭部分が白抜きで表示されていてもよい。つまり、どのような状態においても第四図柄は視認容易であるようにされてもよい。
また、図239(e)は、図239(c)に示す下皿満タンエラー表示704に遊技者が気付いて球排出レバーを操作して、下皿満タンエラーが解除された後に、殿様とパンダとが対決する演出が開始された状態を示している。下皿満タンエラーが解除されているので、下皿満タンエラー表示704は消去されている。また、図239(d)と図239(e)とを比較すると、図239(e)の方が殿様の画像の視認性が高くなっている。このように、エラー(例えば、下皿満タンエラー)未発生時の方がエラー発生時よりも演出表示(例えば、殿様等のキャラクタ画像)の視認性を高くすることができる。
次に、図239(f)および図239(g)に示す演出について説明する。図239(f)に示すように、装飾図柄表示装置208の画面中央に位置する図柄表示領域208a〜208cでは、装飾図柄の変動表示が行われている。装飾図柄表示装置208の画面右上に位置する第四図柄表示領域208eには黒丸が表示されており、特図保留数表示領域208fには「3」が表示されている。装飾図柄表示装置208の画面下方には、当該特図変動遊技に対応する変動アイコンを表示可能な変動アイコン表示領域700と、変動アイコン表示領域700の左方に位置し、特図1変動遊技の保留数と同数の保留アイコン(例えば、円形の画像)を表示可能な特図1保留アイコン表示領域701と、変動アイコン表示領域700の右方に位置し、特図2変動遊技の保留数と同数の保留アイコンを表示可能な特図2保留アイコン表示領域702と、が設けられている。本例では、変動アイコン表示領域700には変動アイコンが表示されておらず、特図1保留アイコン表示領域701には3つの保留アイコンが表示されており、特図2保留アイコン表示領域702には保留アイコンが表示されていない。本例では、特図保留数表示領域208fで保留数を表示しつつ、特図1保留アイコン表示領域701でも保留数を表示している。
また、図柄表示領域208a〜208cの少なくとも一部と重なるようにチュートリアル表示708が表示されている。チュートリアル表示708は、装飾図柄よりも手前のレイヤーで表示される。このため、装飾図柄の少なくとも一部は、チュートリアル表示708で隠されて視認性が低下している。
図239(g)は、当該特図変動遊技の実行中に遮蔽手段816が装飾図柄表示装置208の前方を画面に略平行な面内を上方向に向かって移動している状態を示している。図中、遮蔽手段816の左下方に示す上向きの矢印は、遮蔽手段816の移動方向を示している。遮蔽手段816は、装飾図柄表示装置208の前方に移動することにより、装飾図柄表示装置208での表示を遮蔽することが可能である。遮蔽手段816としては、例えば、前述の演出可動体800、802、804、806等が挙げられる。
本例では、遮蔽手段816と装飾図柄表示装置208の表示領域の下端とが重なると、変動アイコン表示領域700、特図1保留アイコン表示領域701、特図2保留アイコン表示領域702が消滅して、全ての保留アイコンが消去される。また、チュートリアル表示708も消去される。また、変動アイコンが表示されていた場合には、変動アイコンも消去してもよい。また、装飾図柄表示装置208の画面の中央に位置していた図柄表示領域208a〜208cは、当該画面の例えば左上方に移動する。これにより、図柄表示領域208a〜208cは、遮蔽手段816と重ならず遮蔽されない。このように、遮蔽手段816の移動を伴う演出の実行時において、装飾図柄を隠さないようにする。
なお、遮蔽手段816の移動を伴う演出の実行時において、保留アイコンや変動アイコンを表示するようにしてもよい。また、遮蔽手段816の移動中には、装飾図柄表示装置208にエフェクト画像等が表示されてもよい。また、当該エフェクト画像の少なくとも一部は、遮蔽手段816で隠されてもよい。また、遮蔽手段816の移動を伴う演出の実行時には、特図保留数表示領域208fが消滅して特図保留数が消去されてもよいし、装飾図柄表示装置208には第四図柄のみが表示されてもよい。
本実施の形態によるパチンコ機100は、表示手段として装飾図柄表示装置208を備えている。
装飾図柄表示装置208は、第一の表示として、例えば、下皿満タンエラー表示(球抜き報知)704、を少なくとも表示可能なものである。
装飾図柄表示装置208は、第二の表示としてチュートリアル表示709を少なくとも表示可能なものである。
装飾図柄表示装置208は、第三の表示として球不足エラー表示706を少なくとも表示可能なものである。
下皿満タンエラー表示(球抜き報知)704の少なくとも一部は、装飾図柄表示装置208が第一の状態である場合に、視認性が少なくとも低くなるものである。
第一の状態は、装飾図柄表示装置208にチュートリアル表示709が少なくとも表示されている状態のことである。
球不足エラー表示706は、装飾図柄表示装置208が第一の状態である場合に、下皿満タンエラー表示(球抜き報知)704よりも視認性が少なくとも高い位置に、少なくとも表示されるものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、下皿満タンエラー表示(球抜き報知)704の視認性が低くなる場合があるので、下皿満タンエラー表示(球抜き報知)704による報知内容を認識しようとして装飾図柄表示装置208に遊技者を注目させて、遊技に遊技者を集中させることができる場合がある。また、装飾図柄表示装置208に表示されている下皿満タンエラー表示(球抜き報知)704の視認性が低くなる合があるので、遊技者の視線をチュートリアル表示709に向けさせることができる場合がある。また、第一の状態でも球不足エラー表示706は確認しやすいので、遊技者がチュートリアル表示709を見つつも球不足エラー表示706を確認しやすくなる場合がある。
次に、図240〜図245を用いて本実施の形態の実施例3−2によるパチンコ機100について説明する。本実施例によるパチンコ機100は、例えば、注意喚起報知演出、電チューロング開放演出(詳細は後述)、あるいは先読み報知演出等の複数の報知演出を実行可能な装飾図柄表示装置208を備えている。図240は、装飾図柄表示装置208の画像表示領域で表示可能な注意喚起報知(第一の表示)について説明するテーブルである。
注意喚起報知は、遊技の利益には直接的には無関係な事項について遊技者に注意を喚起する報知である。遊技の利益には遊技者に利益として付与される賞球およびそれに関する情報が含まれる。注意喚起報知の内容は遊技の利益に直結しないため、遊技者が注意喚起報知を無視したり注意喚起報知に従わない場合でも遊技の利益に影響はない。但し、注意喚起報知は、遊技の利益以外の遊技者の利益に影響を及ぼす可能性のある、例えば身体的、精神的、あるいは金銭的なものを含む。
なお、遊技者に利益として付与されるものは上述の賞球(所謂ぱちんこ球)に限るものではなく、例えばメダル等であってもよい。また、必ずしも賞球やメダル等の実物が遊技者に付与される必要は無く、例えば先ず電子的に利益が遊技者に付与され、当該電子的な利益を遊技者が遊技に用いたり、実物の賞球に変換できてもよい。もちろん遊技者に実物が付与されず、遊技者が電子的な利益を景品に交換できてもよい。
また、遊技に関係する利益としては、当該利益を用いて、遊技台で再度遊技を行うことができるものと規定してもよい。逆に言えば、遊技に関係しない利益とは、当該利益を用いも遊技台で再度遊技を行うことができないものと規定してもよい。
図240に示すテーブルには、九つの注意喚起報知(遊技の利益に少なくとも関係しない報知)が例示されている。図240では各注意喚起報知の名称とともに報知内容および報知タイミングを示している。
名称が「年齢制限」の注意喚起報知は、報知内容が「18歳未満の遊技および遊技場への入場は、法律で規制されております。」であり、報知タイミングは「デモ中」である。つまり、報知タイミングは、特図変動遊技が非作動中であること、およびアタッカが非作動中であることを前提としている。「年齢制限」の注意喚起報知に従わなかった場合に生じる遊技者の不利益として、遊技利益を得られたとしても、景品への交換が認められないという金銭的不利益がある。
名称が「攻略法」の注意喚起報知は、報知内容が「悪質な攻略法販売にご注意ください。」であり、報知タイミングは「デモ中」である。「攻略法」の注意喚起報知に従わなかった場合に生じる遊技者の不利益として、無為な情報に金銭を支払う恐れがある金銭的不利益がある。
名称が「遊技時間」の注意喚起報知は、報知内容が「長時間遊技される場合には、適度に休憩を挟んでください。」であり、報知タイミングは「デモ中/遊技開始後2時間経過」である。「遊技時間」の注意喚起報知に従わなかった場合に生じる遊技者の不利益として、長時間の遊技による遊技者の身体機能の低下、疲労などの身体的不利益がある。
名称が「演出」の注意喚起報知は、報知内容が「光源を長時間直視しないようにしてください。演出装置に指など挟まないよう注意してください。適切な音量、光量で遊技をお楽しみください。」であり、報知タイミングは「デモ中/音量、光量調整中」である。「演出」の注意喚起報知に従わなかった場合に生じる遊技者の不利益として、大音量での遊技による聴力低下、高輝度のランプの点灯や点滅による光過敏性発作等の身体的不利益がある。
名称が「二次利用制限」の注意喚起報知は、報知内容が「本遊技機における写真や動画等のインターネットへのアップロードを禁止します。」であり、報知タイミングは「デモ中/演出実行時」である。「二次利用制限」の注意喚起報知に従わなかった場合に生じる遊技者の不利益として、法令違反による罰金や禁固刑等の金銭・社会地位的不利益がある。
名称が「投資抑止」の注意喚起報知は、報知内容が「過度の投資にご注意ください。パチンコ・パチスロは、適度に楽しむ遊びです。」であり、報知タイミングは「デモ中/前回の大当りから所定の回転数経過」である。「投資抑止」の注意喚起報知に従わなかった場合に生じる遊技者の不利益としては投資失敗による金銭的不利益がある。
名称が「取り忘れ防止」の注意喚起報知は、報知内容が「プリペイドカードの取り忘れや盗難にご注意ください。」であり、報知タイミングは「大当り終了時/電サポ状態終了時」である。「取り忘れ防止」の注意喚起報知に従わなかった場合に生じる遊技者の不利益として、取り忘れたプリペイドカード内の残金の逸失による金銭的不利益がある。
なお、当該「取り忘れ防止」の注意喚起報知を上述のタイミング以外のタイミングで行ってもよい。例えば、通常遊技状態において発生した大当り(所謂「初当たり」)の終了時に「取り忘れ防止」注意喚起報知を報知し、当該大当りを契機として発生した連荘中の大当りの終了時には「取り忘れ防止」注意喚起報知を報知しなくてもよい。また、大当りが発生した場合であっても、当該大当りによって遊技者が得られる利益が他の大当りよりも小さかったり、利益が得られない大当りの場合には「取り忘れ防止」注意喚起報知が報知されなくてもよい。そもそも遊技者によるプリペイドカードの取り忘れは、プリペイドカードに残金が残った状態で、利益が付与された場合に、当該利益に遊技者の意識がいってしまい、残金が残っているプリペイドカードの存在を忘れてしまうことで発生するため、遊技者に利益が付与された直後に当該「取り忘れ防止」注意喚起が報知されることが望ましく、また、遊技者がプリペイドカードの存在を忘れてしまう程度の利益が付与された後で報知されることが望ましい。さらに、「取り忘れ防止」注意喚起報知が最も奏功する契機としては、遊技者が遊技をやめるタイミングであるため、連荘終了時(例えば、時短付与なしの通常大当りを引いた場合や、ST機におけるSTの終了時等の遊技者にとって有利な状態が終了するタイミング)に当該「取り忘れ防止」注意喚起報知が報知されることが望ましい。
また、特図高確率状態(確変)に突入してから最初の大当りに基づく大当り遊技終了時に「取り忘れ防止」注意喚起報知を報知してもよい。また、特図高確率状態(確変)でその後の遊技状態が特図低確率状態に移行する大当り(15R大当り、突然時短の大当り、突然通常の大当り)に基づく大当り遊技終了時に「取り忘れ防止」注意喚起報知を報知してもよい。また、特図低確率状態でその後の遊技状態が特図低確率状態に維持される大当り(15R大当り、突然時短の大当り、突然通常の大当り)に当選したことに基づく大当り遊技終了時に「取り忘れ防止」注意喚起報知を報知してなくてもよい。また、特図低確率状態でその後の遊技状態が特図低確率状態に維持される大当り(15R大当り、突然時短の大当り、突然通常の大当り)に当選したことに基づく大当り遊技終了時に「取り忘れ防止」注意喚起報知を報知してなくてもよい。
名称が「破損防止」の注意喚起報知は、報知内容が「破損の恐れがありますので、強い力で操作手段を操作しないでください。」であり、報知タイミングは「デモ中/演出実行時」である。「破損防止」の注意喚起報知に従わなかった場合に生じる遊技者の不利益として、操作手段の破損により怪我をするという身体的不利益がある。
名称が「撮り忘れ防止」の注意喚起報知は、報知内容が「ユーザーモード設定中です。遊技終了時の2次元バーコードの撮り忘れにご注意ください。」であり、報知タイミングは「デモ中/ユーザーモード設定中(常時)」である。「撮り忘れ防止」の注意喚起報知に従わなかった場合に生じる遊技者の不利益として、設定したユーザーモードの内容が消えてしまうという遊技的不利益がある。ただし、金銭に関わる遊技不利益ではない。
なお、上記の注意喚起報知の報知タイミングは、上述のタイミングで必ず実行されなくてもよい。また、上述の報知タイミング以外のタイミングで実行される場合があってもよい。また、上記の注意喚起報知は例示であって、上記以外の注意喚起報知を実行してももちろんよい。
また、注意喚起報知(遊技の利益に少なくとも関係しない報知)は、例示したものに限らず、報知された内容に遊技者が従わなかった場合に、当該遊技者に遊技利益とは異なる不利益が発生するものであればよい。
図241は、本実施の形態によるパチンコ機100で特図変動遊技が実行されている状態、大当り遊技が実行されている状態、あるいは特図変動遊技も大当り遊技も実行されていない状態での各種報知演出の表示例を示している。図241(a)〜(l)のそれぞれと、図242〜図245内の各図は、図207に示す遊技盤200から、装飾図柄表示装置208と、普図表示装置210と、特図1表示装置212と、特図2表示装置214と、普図保留ランプ216と、特図1保留ランプ218と、特図2保留ランプ220と、可変入賞口234(以下、「大盤振舞アタッカー234」と称する場合がある)とを抜き出して示している。説明を容易にするため各構成要素は図207に示す配置とは異ならせて示している。
本実施の形態によるパチンコ機100は、いわゆる右打ち機用の遊技盤を有している。右打ち機では、球発射ハンドル134の操作によって遊技球の打ち出し強度を変化させることにより、遊技球の落下経路を演出装置206より右側の右側経路と演出装置206より左側の左側経路とに打ち分けることができる。
普図始動口228、特図2始動口232および可変入賞口234は、右側経路上に配置されている。このため、普通図柄始動口228、特図1始動口230、特図2始動口232(開放状態)、可変入賞口234(開放状態)等への入球のし易さは、右側経路を落下する遊技球と左側経路を落下する遊技球とで異なる。
普図始動口228、特図2始動口232および可変入賞口234のそれぞれについては、これらの普図始動口228、特図2始動口232および可変入賞口234が右側経路上に配置されているため、右側経路を落下する遊技球の入球は相対的に容易であり、左側経路を落下する遊技球の入球は相対的に困難または不可能である。これに対し、特図1始動口230は、遊技釘238の配列パターンやワープ装置242等の存在の影響によって、左側経路を落下する遊技球の入球は相対的に容易であり、右側経路を落下する遊技球の入球は相対的に困難である。なお、本実施の形態では右打ち機を例に挙げているが、右打ち機以外であってもよい。また、左側経路に普図始動口をさらに設けてもよい。また、特図2始動口232を遊技盤の中央下方に配置して、右側経路を落下する遊技球と、左側経路を落下する遊技球との特図2始動口230への入球し易さを同じにしてもよい。
図241(a)に示す状態では、普図保留ランプ216が全て消灯しており、普図の保留がないことが報知されている。また、普図表示装置210には普図Bが停止表示されており、普図変動遊技がはずれであったことが報知されている。特図1保留ランプ218は全て消灯しており、特図1の保留がないことが報知されている。また、特図1表示装置212には特図Iが停止表示されており、前回の特図1変動遊技がはずれであったことが報知されている。特図2保留ランプ220は左側のLEDが1つ点灯して他の3つは消灯しており、特図2の保留が1つあることが報知されている。また、特図2表示装置214には特図Aが停止表示されており、今回の特図2変動遊技が15R特別大当りであることが報知されている。
装飾図柄表示装置208の画像表示領域には図柄表示領域208a〜208cのいずれにも装飾図柄の「装飾7」が停止表示されて、今回の特図2変動遊技の結果が15R特別大当りであることが報知されている。演出表示領域208d内の左下側には変動アイコン表示領域711が配置され、円形模様に「八」、「代」、「将」、「軍」の文字を均等に配した絵柄の変動アイコンが表示されている。変動アイコン表示領域711の右側には特図1または特図2の保留を表示する特図保留表示領域713が配置され、円形模様に「八」、「代」、「将」、「軍」の文字を均等に配した、変動アイコンと同じ絵柄の保留アイコン713aが1つ表示され、特図2の保留が1つあることが報知されている。また、大盤振舞アタッカー234の開閉状態は閉状態である。
図241(a)に続く図241(b)に示す状態では、大当り遊技開始演出が実行されている。大当り遊技開始演出では、装飾図柄表示装置208の画像表示領域から図柄表示領域208a〜208cが消滅して装飾図柄の停止表示は行われず、また、変動アイコン表示領域711および特図保留表示領域713も消滅して、変動アイコンや保留アイコンは表示されない。それらに代えて、装飾図柄表示装置208の表示領域全体が演出表示領域208dとなって、「大盤振舞大当り」の文字列による大当り遊技開始演出715が表示されている。また、大盤振舞アタッカー234の開閉状態は閉状態である。
図241(b)に続く図241(c)に示す状態では、15R大当り遊技の第1ラウンド(1R)が実行されている。装飾図柄表示装置208の表示領域全体に広がった演出表示領域208dでは、中央部の広い領域で大当り遊技時演出716が実行されている。演出表示領域208dの左上は、大当り遊技の実行中のラウンド数を表示するラウンド数表示領域717になっており、ここでは「1R」と表示されて第1ラウンドの大当り遊技が実行中であることが報知されている。演出表示領域208dの右上は大当り種別を表示する大当り種別表示領域718となっており、ここでは「装飾7」が表示されて当該大当りが15R特別大当りであることが報知されている。また、大盤振舞アタッカー234の扉部材が所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)で開閉する。
図241(c)に続く図241(d)に示す状態では、15R大当り遊技の第15ラウンド(15R)が実行されている。装飾図柄表示装置208の表示領域全体に広がった演出表示領域208dでは、中央部の広い領域で大当り遊技時演出716が実行されている。ラウンド数表示領域717には「15R」が表示されて第15ラウンドの大当り遊技が実行中であることが報知されている。大当り種別表示領域718には「装飾7」が表示されて当該大当りが15R特別大当りであることが報知されている。また、大盤振舞アタッカー234の扉部材が所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)で開閉する。また、普図保留ランプ216が2つ点灯しており、大当り遊技中に普図の保留が2つ増加したことが報知されている。また、普図表示装置210では普図変動遊技が実行されている。
図241(d)に続く図241(e)に示す状態では、大当り遊技終了演出が実行されている。大当り遊技終了演出では、装飾図柄表示装置208の表示領域全体が演出表示領域208dとなって、「確変突入じゃ!」の文字列を含むキャラクタ画像による確変報知演出720が表示されている。確変報知演出720では、大当り遊技後の遊技状態が確変状態になっていることを報知している。大盤振舞アタッカー234の開閉状態は閉状態である。また、普図保留ランプ216が2つ点灯しており、普図の保留が2つあることが報知されている。また、普図表示装置210では引き続き普図変動遊技が実行されている。
図241(e)に続く図241(f)に示す状態では、大当り遊技終了演出が引き続き実行されている。装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dでは確変報知演出720が終了して、「取り忘れ防止」の注意喚起報知を行う注意喚起報知演出722が開始されている。注意喚起報知演出722では、演出表示領域208dの中央に大きく、ICカード挿入口から矢印に沿ってICカードが出てくるアニメーションが表示され、演出表示領域208dの上段右端から「ICカードの取り忘れに」の文字列が左に向かって順次出現するアニメーションが表示され、演出表示領域208dの下段左端から「ご注意ください」の文字列が右に向かって逆順に出現するアニメーションが表示される。また、大盤振舞アタッカー234の開閉状態は閉状態である。また、普図保留ランプ216が2つ点灯しており、普図の保留が2つあることが報知されている。また、普図表示装置210には普図Bが停止表示されており、普図変動遊技がはずれであったことが報知されている。
図241(f)に続く図241(g)に示す状態では、大当り遊技終了演出が引き続き実行されている。「取り忘れ防止」を注意喚起する注意喚起報知演出722が引き続き実行されている。大盤振舞アタッカー234の開閉状態は閉状態である。また、普図保留ランプ216が1つ点灯しており、普図の保留が1つあることが報知されている。また、普図表示装置210では普図変動遊技が開始されている。
図241(g)に続く図241(h)に示す状態では、大当り遊技終了演出が引き続き実行されている。注意喚起報知演出722は引き続き実行されている。大盤振舞アタッカー234の開閉状態は閉状態である。また、普図保留ランプ216が1つ点灯しており、普図の保留が1つあることが報知されている。また、普図表示装置210では普図変動遊技が引き続き実行されている。
図241(h)に続く図241(i)に示す状態では、「取り忘れ防止」の注意喚起報知演出722は終了しており、図241(a)における特図2変動遊技が終了した状態の装飾図柄の停止図柄が再度表示され、次の特図2変動遊技の開始直前の状態が表示されている。また、普図保留ランプ216が1つ点灯しており、普図の保留が1つあることが報知されている。また、普図表示装置210では普図変動遊技が引き続き実行されている。
図241(i)に続く図241(j)に示す状態では、特図2変動遊技が開始された直後の状態を示している。図241(j)に示すように、特図2保留ランプ220の一番左のLEDランプが消灯し、特図2表示装置214では特図2の変動表示が開始される。図柄表示領域208a〜208cでは、装飾図柄の変動表示が開始される。また、特図保留表示領域713では、保留アイコン713aの数を1つ減少させる保留減少アニメーションの表示が開始される。本例の保留減少アニメーションは、特図保留表示領域713内の保留アイコン713aを全体として左方向に移動させて、変動アイコン表示領域711に移動させるものである。特図2保留ランプ220は、一番左のLEDランプを消灯することにより、特図2の保留が1から0に減少したことを報知している。
また、直近の大当りが特図Aの大当りであったので、大当り遊技終了後には、遊技状態が電サポ状態(普図高確率状態)に移行する。本実施の形態によるパチンコ機100は、普図始動口228および特図2始動口232が右側経路上に配置されている。このため、遊技状態が電サポ状態である場合には、遊技者は右打ちで遊技球を打ち出して遊技を行う。このため、演出表示領域208dの上下段には、遊技者に右打ちをすべきことを知らせるために、右打ち報知演出724が開始されている。右打ち報知演出724では、演出表示領域208dの上段左端から黒色の帯状のテロップに白字の「⇒右打ち⇒⇒」の文字列が、右に向かって逆順に移動するアニメーションが表示され、演出表示領域208dの下段右端から黒色の帯状のテロップに白字の「⇒右打ち⇒⇒」の文字列が、左に向かって順次移動するアニメーションが表示されている。また、普図保留ランプ216が1つ点灯しており、普図の保留が1つあることが報知されている。また、普図表示装置210では普図変動遊技が引き続き実行されている。
図241(j)に続く図241(k)に示す状態では、引き続き特図2変動遊技の開始状態を示しており、保留減少アニメーションが実行されている状態を示している。保留アイコン713aが、図241(j)に示されている状態よりもさらに変動アイコン表示領域711の方向に移動した状態を示している。右打ち報知演出724は引き続き実行されている。また、普図保留ランプ216が1つ点灯しており、普図の保留が1つあることが報知されている。また、普図表示装置210では普図変動遊技が引き続き実行されている。
図241(k)に続く図241(l)に示す状態では、引き続き特図2変動遊技の実行中の状態を示している。演出表示領域208d内の左下側の変動アイコン表示領域711には変動アイコンが表示されて、現時点で特図変動遊技の実行中であることが報知されている。変動アイコン表示領域711の右側の特図保留表示領域713には保留アイコンがなく、特図2の保留がないことが報知されている。また、大盤振舞アタッカー234の開閉状態は閉状態である。
特図1保留ランプ218は全て消灯しており、特図1の保留がないことが報知されている。また、特図1表示装置212には特図Iが停止表示されており、前回の特図1変動遊技がはずれであったことが報知されている。特図2保留ランプ220は全て消灯しており、特図2の保留がないことが報知されている。また、特図2表示装置214では特図2の変動遊技が実行されている。また、普図保留ランプ216が1つ点灯しており、普図の保留が1つあることが報知されている。また、普図表示装置210では普図変動遊技が実行されている。また、演出表示領域208dの上下段には、遊技者に右打ちをすべきことを知らせるために、黒色の帯状のテロップに白字で左端から右端に向かって、「右」、「打」、「ち」、「⇒」、または「⇒⇒」の文字列が順次移動するアニメーションで右打ち報知演出724が実行されている。
図241(e)〜図241(h)に示す状態は、特図変動遊技が停止中であるとともに可変入賞口234が動作しない期間である大当り終了インターバルである。大当り終了インターバル中は、遊技者により発射された遊技球が普図始動口228を通過したことに基づく普図変動遊技が作動可能なので遊技中ではあるものの、特図変動遊技と可変入賞口234の開閉動作は非作動となる期間なので、遊技球を発射する意義が他の期間よりも薄い期間であると言える。
図242は、本実施の形態によるパチンコ機100で特図変動遊技が実行されている状態、大当り遊技が実行されている状態、あるいは特図変動遊技も大当り遊技も実行されていない状態での各種報知演出の実施例3−2を示している。図242(a)〜(e)に示す状態は、図242(a)〜(e)と同一なのでそれらの説明は省略する。
また、図242(f)〜図242(i)の期間は、図241(f)〜(h)と同一である。図242(f)に示す状態では、大当り遊技終了演出が引き続き実行されている。装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dでは図241(e)と同様の確変報知演出720が終了して、図241(f)と同様の「取り忘れ防止」の注意喚起のための注意喚起報知演出722が開始されている。大盤振舞アタッカー234の開閉状態は閉状態である。また、普図保留ランプ216が2つ点灯しており、普図の保留が2つあることが報知されている。また、普図表示装置210には普図Bが停止表示されており、普図変動遊技がはずれであったことが報知されている。
図242(f)ではさらに、特図先読み処理で特図2の保留を先読みして停止図柄を事前判定した結果に基づく先読み予告報知の演出が開始された状態を示している。特図先読み処理では、主制御部300は、特図1および特図2のそれぞれにおいて増加した始動情報(新たに取得した始動情報)を先読みして、当否判定処理よりも前に停止図柄を事前判定し、事前判定結果(特図先読み結果)をRAM308内の先読み結果記憶部に記憶する。また、特図先読み処理は、図211に示す主制御部タイマ割込処理の入賞受付処理(ステップS217)内で実行される。
先読み予告報知(第二の表示)の報知条件は、注意喚起報知演出722(第一の表示)の報知中で、かつ、特図変動遊技の非作動中および大盤振舞アタッカー234の非作動中(閉状態の維持)である。図242(f)に示す先読み予告報知演出730では、家紋を表す画像が、注意喚起報知演出722を隠すように演出表示領域208dの中央に表示される。但し、図242(f)では、先読み予告報知演出730の画像の透過率が比較的高く設定されており、遊技者は先読み予告報知演出730の画像を通して注意喚起報知演出722を視認可能である。
図242(g)に示す状態ではさらに、先読み予告報知演出730の画像の透過率が徐々に低くなり、遊技者は先読み予告報知演出730の画像を通して注意喚起報知演出722を視認することが困難になる。こうすることにより、遊技者は、初めは注意喚起報知演出722に注目するが、次第に先読み予告報知演出730に注目するようになる。
図242(h)に示す状態ではさらに、先読み予告報知演出730の画像の透過率が0%になり、遊技者は先読み予告報知演出730の画像を通しては注意喚起報知演出722を視認できなくなっている。このように図242に示す例では、特図2の保留の先読み結果に基づいて実行された先読み予告報知によって、ICカード抜き取り忘れ防止のための注意喚起報知が隠される。なお、先読み予告報知は大当り確定のものでなくてもよく、偽の先読み予告報知の実行により、注意喚起報知の視認を妨げてもよい。
図242(h)に続く図242(i)では、先読み予告報知演出730が終了して、先読み予告報知演出730で隠されていた「取り忘れ防止」の注意喚起報知演出722が視認可能になった状態を示している。図242(i)に続く図242(j)は図241(l)に示す状態と同一であるので説明は省略する。
図242(k)に示す状態では、特図2表示装置214には特図Aが停止表示されており、今回の特図2変動遊技が15R特別大当りであったことが報知されている。装飾図柄表示装置208の画像表示領域には図柄表示領域208a〜208cのいずれにも装飾図柄の「装飾7」が停止表示されて、今回の特図2変動遊技の結果が15R特別大当りであることが報知されている。また、特図2保留ランプ220は全てのLEDが点灯しており、特図2の保留が4つあることが報知されている。また、特図保留表示領域713には、円形模様に「八」、「代」、「将」、「軍」の文字を均等に配した絵柄の保留アイコン713b、713c、713d、713eがそれぞれ表示されている。なお、特図変動遊技が終了して大当りとなっている場合には、変動アイコンおよび保留アイコンを非表示にしてもよい。また、大当り時に非表示とするのは、変動アイコンまたは保留アイコンのいずれか一方のみでもよい。
このように、所定の報知タイミングで注意喚起報知の演出を実行することにより、注意喚起報知によって遊技者の注目を集めつつ、注目の集まった状態で注意喚起報知を他の報知によって隠すことで、他の報知に遊技者を注目させることができる。また、注意喚起報知は遊技の利益(遊技球の多少)に関係しないため、他の報知で隠しても、遊技者が遊技において最も関心を持つ遊技の利益に影響を与えることがない。
図243は、本実施の形態によるパチンコ機100で特図変動遊技が実行されている状態、大当り遊技が実行されている状態、あるいは特図変動遊技も大当り遊技も実行されていない状態での各種報知演出の実施例3−3を示している。図243(a)〜(k)については、先読み予告報知の演出が異なる以外は図242(a)〜(k)と同一であるため同一部分に関する説明は省略する。
図243(f)〜(h)は、装飾図柄表示装置208の表示領域全体が演出表示領域208dとなり、図242(f)〜(h)に示す先読み予告報知演出730に代えて、演出表示領域208dの全体を黒表示にして白抜きの文字列を表示させて先読み予告を報知する先読み予告報知演出740が実行されている状態を示している。先読み予告報知(第二の表示)の報知条件は、注意喚起報知演出722(第一の表示)の報知中で、且つ、特図変動遊技の非作動中および大盤振舞アタッカー234の非作動中(閉状態の維持)である。先読み予告報知演出730では演出表示領域208dが黒色で塗りつぶされるため、注意喚起報知演出722が実行されていても遊技者は注意喚起の画像を視認できない。注意喚起報知演出722の代わりに先読み予告報知演出740が行われているとも言える。なお、注意喚起報知演出722と先読み予告報知演出740の演出実行時間は同じでも異なっていてもよい。
このように、他の演出(例えば、先読み報知演出)が実行されることで、注意喚起報知演出が一切実行されなくてもよい。また、他の演出が実行されることで、注意喚起報知演出を別の報知態様に切り替えてもよい。例えば、画像表示と音声報知とで行われていた注意喚起報知の報知態様を音声報知のみに切り替えたり、本来行われるはずであった報知態様とは全く異なる報知態様に変更したりしてもよい。
図243(h)に続く図243(i)では、先読み予告報知演出730が終了して、先読み予告報知演出730で隠されていた「取り忘れ防止」の注意喚起報知演出722が視認可能になった状態を示している。このように、注意喚起報知演出722の実行期間全てではなく一部を先読み予告報知演出730で隠し、残りの期間は注意喚起報知演出722が確認できるように構成してもよい。
図244は、本実施の形態によるパチンコ機100で特図変動遊技が実行されている状態、大当り遊技が実行されている状態、あるいは特図変動遊技も大当り遊技も実行されていない状態での各種報知演出の実施例3−4を示している。図244(a)に示す状態では、普図保留ランプ216の4つのLEDのうち左側の2つが点灯しており、普図の保留が2つあることが報知されている。また、普図表示装置210には普図変動遊技が実行されている。特図1保留ランプ218は全て消灯しており、特図1の保留がないことが報知されている。また、特図1表示装置212には特図1の変動遊技が実行されている。特図2保留ランプ220は全て消灯しており、特図2の保留がないことが報知されている。また、特図2表示装置214には特図Jが停止表示されており、前回の特図2変動遊技がはずれであったことが報知されている。
装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cで「装飾1」から「装飾10」が順次上から下に移動する装飾図柄の変動表示(図中、下向きの矢印で示す)が実行されている。変動アイコン表示領域711には変動アイコンが表示されて、現時点で特図1変動遊技の実行中であることが報知されている。特図保留表示領域713には保留アイコンが表示されておらず、特図1および特図2の保留がないことが報知されている。
図244(a)に続く図244(b)に示す状態では、普図保留ランプ216の4つのLEDのうち左側の2つが点灯しており、普図の保留が2つあることが報知されている。また、普図表示装置210では引き続き普図変動遊技が実行されている。特図1保留ランプ218は全て消灯しており、特図1の保留がないことが報知されている。また、特図1表示装置212には特図Iが停止表示されており、当該特図1の変動遊技の結果がはずれであったことが報知されている。特図2保留ランプ220は全て消灯しており、特図2の保留がないことが報知されている。また、特図2表示装置214には特図Jが停止表示されており、前回の特図2変動遊技がはずれであったことが報知されている。
装飾図柄表示装置208の画像表示領域の図柄表示領域208a〜208cには「装飾6−装飾1−装飾2」が停止表示されて、今回の特図1変動遊技の結果がはずれであることが報知されている。変動アイコン表示領域711には変動アイコンが表示されておらず、特図変動遊技が非作動中であることが報知されている。特図保留表示領域7には保留アイコンが表示されておらず、特図2の保留がないことが報知されている。
図244(c)は、図244(b)に示す状態から所定時間が経過したデモ演出期間中の状態を示している。注意喚起報知が含まれるデモ演出は、特図の変動停止から所定時間の経過に基づいて実行される。また、注意喚起報知が含まれるデモ演出は、普図が変動している最中であっても実行される。デモ演出期間中は装飾図柄表示装置208の表示領域全体が演出表示領域208dとして使用され、図柄表示領域208a〜208cは表示されず、変動アイコン表示領域711と特図保留表示領域713も表示されない。デモ演出期間中には演出表示領域208dの下段にチャンスボタン136の画像とともに「チャンスボタンでメニュー呼び出し」の文字列が表示されて、遊技者がチャンスボタン136を押下すると各種メニューを呼び出せることが報知されている。図244(c)では、図240に示す「年齢制限」の注意を喚起する注意喚起報知演出750が実行されている。また、普図表示装置210では引き続き普図変動遊技が実行されている。
図244(c)に続く図244(d)は、デモ演出期間中であって、注意喚起報知演出750の内容が図240に示す「年齢制限」から「攻略法」に変更された状態を示している。また、普図表示装置210では引き続き普図変動遊技が実行されている。
また、演出表示領域208d内の右下側には電チューロング開放演出領域が配置されている。本例では、当該普図変動遊技の当否判定結果は停止図柄が普図B(はずれ)であるものとする。デモ期間中は電チューロング開放演出の実行が規制されていない。電チューロング開放演出とは、非時短中(非電サポ中)における普図変動遊技中に実行可能な演出であり、普図変動遊技に当選して特図2始動口(電チュー)232が長時間(例えば、約5秒)および/または複数回開放(以下、ロング開放と称する場合がある)するか否かを煽る演出のことである。なお、普図変動停止後も普図停止図柄に基づいて電チューロング開放演出(例えば、「電チュー開放中!」のような報知演出)を継続するようにしてもよい。
本例では、普図変動遊技の当り判定ではずれとなっているが、第1副制御部400の実行した抽選処理において、特図2始動口(電チュー)232がロング開放するかもしれないことを煽る電チューロング開放偽演出の実行に当選し、電チューロング開放偽演出760が電チューロング開放演出領域で実行されている。電チューロング開放偽演出760として、「お助けチャンス抽せん中」の表示とともに、武士のキャラクタが抽選機を操作している画像が表示されて、普図変動遊技に当選して特図2始動口232がロング開放するかもしれないと遊技者に期待させる煽り演出が実行されている。
電チューロング開放演出による普図変動遊技の結果の予告報知(第二の表示)の報知条件は、注意喚起報知演出750(第一の表示)の実行中で、且つ、特図変動遊技の非作動中および大盤振舞アタッカー234の非作動中(閉状態の維持)であるのに加えて、電チューロング開放演出の実行が規制されていないこと、および普図変動遊技の停止図柄が普図B(はずれ)である場合には、電チューロング開放偽演出の実行に当選することである。
図244(d)に示すように、電チューロング開放偽演出760により注意喚起報知演出750の一部が隠されて、遊技者が当該一部を確認するのを困難にしている。注意喚起報知演出750では、第一の表示部として電チューロング開放演出領域と重なる部分と、第二の表示部として電チューロング開放演出領域と重ならない部分とを含んでいる。このため、注意喚起報知演出750と電チューロング開放偽演出760が同時に実行されている場合であっても、注意喚起報知演出750の少なくとも一部は遊技者に認識可能となる。注意喚起報知の少なくとも一部を敢えて遊技者に視認させることで、電チューロング開放偽演出760はより遊技者の注目を集めることができる。このように、所定の報知タイミングで注意喚起報知の演出を実行することにより、注意喚起報知によって遊技者の注目を集めつつ、注目の集まった状態で注意喚起報知を他の報知によって隠すことで、他の報知に遊技者を注目させることができる。
図244(d)に続く図244(e)は、デモ演出期間中であって、注意喚起報知演出750の内容が図240に示す「攻略法」から「演出」に変更された状態を示している。また、普図表示装置210では普図Bが停止表示されて普図変動遊技がはずれであることが報知されている。また、電チューロング開放偽演出760は、「お助けチャンス抽せん中」と武士の表示とともに「残念」の文字が表示されて、普図変動遊技の結果がはずれで特図2始動口232が開放しないことが報知される。
図244(e)に続く図244(f)は、デモ演出期間中であって、注意喚起報知演出750の内容が図240に示す「演出」から「投資抑止」に変更された状態を示している。図244(f)に示す状態では、普図保留ランプ216の4つのLEDのうち左側の1つが点灯しており、普図の保留が1つあることが報知されている。また、普図表示装置210には普図変動遊技が実行されている。
図244(f)に続く図244(g)は、遊技者がチャンスボタン136を押下して装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dにメニュー画像を表示させたユーザーメニュー演出770を実行している状態を示している。なお、普図表示装置210では普図変動遊技が実行されている。ユーザーメニュー演出770が開始されると、デモ演出が中止されるため注意喚起報知演出750も終了する。こうすることにより、デモ演出中に行われた注意喚起報知を遊技者による操作で隠すことができる。遊技者がチャンスボタン136を操作したことに基づいてユーザーメニューの表示が開始されると、実行されていたデモ演出が中止されるので、注意喚起報知を不要と考えている遊技者がデモ演出を任意に中止することができる。
本実施例によるパチンコ機100は、遊技者が操作可能な設定操作部を有している。設定操作部は、例えば、球貯留皿付扉108のチャンスボタン136近傍に配置されている。設定操作部は、設定者(例えば、遊技者、遊技店員)による押下が可能な押ボタン式のスイッチとして、確定(OK)ボタンと、確定ボタンの上方に位置する上ボタンと、確定ボタンの下方に位置する下ボタンと、確定ボタンの右方に位置する右ボタンと、確定ボタンの左方に位置する左ボタンと、右ボタンのさらに右方に位置するキャンセル(C)ボタンとを備えている。また、設定操作部は、各ボタンのそれぞれの押下を検出する操作部センサを備えている。本例の設定操作部は、各ボタンおよび操作部センサが一体化したユニット構造を有している。設定操作部の各ボタンのうち少なくとも1つは、所定条件が成立したときの遊技者の操作によって各種演出装置206(図207参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタンとして機能するようになっていてもよい。
図244(g)に続く図244(h)は、遊技者が設定操作部のボタンを操作してメニュー画像に表示されている「終了」アイコンにポインタを移動させてユーザーメニュー演出770を終了させようとしている状態を示している。
図244(h)に続く図244(i)は、ユーザーメニュー演出770の終了後の状態を示している。普図保留ランプ216の4つのLEDのうち左側の2つが点灯しており、普図の保留が2つあることが報知されている。また、普図表示装置210では引き続き普図変動遊技が実行されている。装飾図柄表示装置208は図244(b)に示す状態と同様の表示に戻る。図244(i)に示す状態の表示から所定の時間が経過すると再度デモ演出が実行される。このときのデモ演出の内容は最初から開始されてもよいし中断された位置から引き続いて実行されてもよい。
図245は、本実施の形態によるパチンコ機100で特図変動遊技が実行されている状態、大当り遊技が実行されている状態、あるいは特図変動遊技も大当り遊技も実行されていない状態での各種報知演出の実施例3−5を示している。
図245(a)は、ユーザーメニュー演出770が実行されている状態を示している。演出表示領域208dの上段には「メニュー」の文字列が中央に配置されたタイトルバーが表示されている。画面左側には上から下に向かって順に、「会員登録」、「パスワード入力」、「バーコード発行」、「データクリア」、「音量・光量調整」、「終了」と記載された6つのアイコンが並んでいる。6つのアイコンのうち、「バーコード発行」と「データクリア」はパスワード入力後に選択可能となるためこの時点では選択不可能を示す低明度に表示されている。6つのアイコンの右側には、選択可能なアイコンを指し示す手形のポインタが配置されている。図245(a)では「パスワード入力」アイコンの右側にポインタが位置している。画面右側には「爺」のキャラクタ画像が表示され、吹き出しの中に「項目を選んで決定するのじゃ」という文字列が表示されて、遊技者に対して操作説明に関する注意喚起報知演出772が実行されている。
図245(a)に続く図245(b)は、遊技者が設定操作部のボタンを操作して、メニュー画像に表示されている「パスワード入力」アイコンにポインタを位置させて設定操作部の確定ボタンを押下した結果、演出表示領域208dにパスワード入力画面が表示された状態を示している。演出表示領域208dの上段には「パスワード入力」の文字列が中央に配置されたタイトルバーが表示されている。画面左側には4桁の数字を入力する入力領域が表示されている。入力領域にはすでに上位2桁に「15」が入力されている。下位2桁には未入力を示す「**」が表示されている。画面右側にはテンキーが表示され、ポインタが「5」の位置にあることが示されている。
図245(b)に続く図245(c)は、遊技者がポインタをテンキーの「OK」アイコンに位置させて、設定操作部の確定ボタンを押下した結果、パチンコ機100側から「パスワードの入力を受け付けました」という報知が表示された状態を示している。
図245(c)に続く図245(d)は、パスワード入力が受け付けられた結果、「バーコード発行」と「データクリア」も高明度になって選択可能になった状態を示している。また、画面右側には「爺」のキャラクタ画像が表示され、吹き出しの中に「項目を選んで決定するのじゃ」という文字列が表示されて、遊技者に対して操作説明に関する注意喚起報知演出772が実行されている。また、演出表示領域208dの右上角部には遊技者の現時点の到達レベルが250であり、遊技における称号が「将軍」であることを報知するユーザーレベル報知演出775が実行されている。ユーザーレベル報知演出775は、遊技者にユーザーレベルを確認させるとともにユーザーモードが設定中であることを意識させる注意喚起報知でもある。図245(d)に示すように、ユーザーレベル報知演出775により操作説明に関する注意喚起報知演出772の一部が隠されて、遊技者が注意喚起報知演出772の一部を視認できなくなっている。このように、所定の報知タイミングで注意喚起報知の演出を実行することにより、注意喚起報知によって遊技者の注目を集めつつ、注目の集まった状態で注意喚起報知を他の報知によって隠すことで、他の報知に遊技者を注目させることができる。
また、図245(d)は、遊技者が設定操作部のボタンを操作してメニュー画像に表示されている「終了」アイコンにポインタを移動させてユーザーメニュー演出770を終了させようとしている状態を示している。
図245(d)に続く図245(e)は、遊技者が設定操作部のボタンを操作して、メニュー画像に表示されている「終了」アイコンにポインタを位置させて設定操作部の確定ボタンを押下した結果、ユーザーメニュー画像から遷移した状態を示している。図245(e)に示す演出表示領域208dでは、ユーザーレベル報知演出775とともに、「爺」のキャラクタ画像が表示され、吹き出しの中に「遊技終了時の2次元バーコードの撮り忘れに注意するんじゃぞ」という文字列が表示されて、遊技者に対して操作説明に関する注意喚起報知演出780が実行されている。図245(e)に示すように、ユーザーレベル報知演出775により操作説明に関する注意喚起報知演出780の一部が隠されている。これにより、遊技者は注意喚起報知演出780の一部を確認するのが困難になっている。このように、注意喚起報知によって遊技者の注目を集めつつ、注目の集まった状態で注意喚起報知を他の報知によって隠すことで、他の報知に遊技者を注目させることができる。また、ユーザーモードの設定は遊技者の任意であるため、遊技者に対して操作説明に関する注意喚起報知演出780自体が遊技者の任意により実行されたものであるとみなすこともできる。本実施例では、遊技者の任意により実行された注意喚起報知演出780を敢えてユーザーレベル報知演出775で隠している。
図245(e)に続く図245(f)は、特図1始動口230に遊技球が入球して特図1変動遊技が開始された状態を示している。当該特図1変動遊技が開始されると、操作説明を報知する演出780は終了して非表示となり、装飾図柄表示装置208の表示領域に左中右図柄表示領域208a、208b、208cが設定されて、装飾図柄の変動表示が行われる。特図変動遊技の最中にもユーザーレベル報知演出775は実行されており、遊技者に対しユーザーモードが設定中であることを注意喚起する注意喚起報知としても機能している。ユーザーレベル報知演出775はユーザーモードの設定中は常時実行されるようになっている。ユーザーレベル報知演出775により、遊技者は、ユーザーモード設定中であること、ひいては2次元バーコードの発行を忘れないようにすべきであることの注意喚起をユーザーモードの設定中に常時受けることができる。
なお、注意喚起報知の実行可否や実行タイミング等を遊技者により設定できるようにしてもよい。例えば、時刻を設定し、設定された時刻になったことを遊技者に報知するアラーム機能が作動した際に実行される報知の少なくとも一部を他の報知により隠すようにしてもよい。
ユーザーモードは遊技者が任意に設定可能である。ユーザーモード設定中は、遊技利益とは異なる利益が遊技者に与えられる場合がある。例えば、特別なポイントが付与されたり、演出のカスタマイズ機能が付与されたり、特別な画像やサウンドを選択できるようになったり、特別な称号等が付与されたり、ミッション達成リストを閲覧できたり、遊技累計データ等を参照したりすることができるという利益が得られる。ユーザーモード設定中は、ユーザーモードが設定されていることを注意喚起するユーザーレベル報知演出775や、ユーザーモード終了時に特別な操作を行わない限り、今回遊技のデータが反映されないことを注意するための操作説明に関する注意喚起報知演出772が行われる。
ある遊技者にとっては非常に重要であり、また別の遊技者にとっては全く重要ではないデータに関する注意喚起報知(例えば、注意喚起報知演出772)を他の報知(例えば、ユーザーレベル報知演出775)により阻害することで、遊技者のとらえ方によって異なる印象を与えることができる。これにより当該他の報知を行った場合には、特定の遊技者のみを当該他の報知に注目させることができる。
次に、図246を用いて装飾図柄表示装置208での表示の視認性が変化する例について説明する。まず、図246(a)〜(f)を用いて、第一の表示790と第二の表示792との視認性が変化する例について説明する。
図246(a)の左方に示すように、第一の表示790と第二の表示792とが所定の間隔を設けて表示されている。この状態で、例えば、チャンスボタン136が押下されると、図246(a)の右方に示すように、第一の表示790の一部に重なるように第二の表示792が表示される。このように、第一の表示790の前面に第二の表示792を表示することで、第一の表示790および第二の表示792の視認性を変化させ、第一の表示790を第二の表示792よりも見え難くし、第二の表示792を第一の表示790よりも見え易くすることができる場合がある。また、図246(a)の左方に示す状態から右方に示す状態に表示を切り替える場合、段階的に表示を切り替えるようにしてもよい。例えば、表示切替開始とともに、第一の表示790が第二の表示792に向かって移動するようにしてもよい。これにより、第一の表示790が第二の表示792に重ならないで移動している場合、移動している第一の表示790に注目を集めて、第一の表示790を停止している第二の表示792よりも見え易くすることができる場合がある。
また、図246(a)の右方に示す状態から左方に示す状態に第一の表示790および第二の表示792の表示を切り替えてもよい。これにより、第一の表示790および第二の表示792の視認性を変化さることができる。また、図246(a)の右方に示す状態から左方に示す状態に表示を切り替える場合、段階的に表示を切り替えるようにしてもよい。例えば、表示切替開始とともに、第一の表示790が第二の表示792から徐々に離れていくようにしてもよい。これにより、第一の表示790が第二の表示792に重なって移動している場合に移動している第一の表示790を停止している第二の表示792よりも見え難くし、第一の表示790が第二の表示792に重ならないで移動している場合に移動している第一の表示790を停止している第二の表示792よりも見え易くすることができる場合がある。
また、図246(b)の左方に示すように、第一の表示790を第二の表示792の前面に表示させて、第一の表示790と第二の表示792とを重ねて表示している場合に、例えば、チャンスボタン136の押下に基づいて、図2094(b)の右方に示すように第二の表示792の表示色を濃くなるように変化させてもよい。これにより、第二の表示792の表示色が変化している場合には、表示色が変化している第二の表示792を何も変化していない第一の表示790よりも見え易くし、表示色の変化終了後には第一の表示790よりも背面に表示されている第二の表示792を第一の表示790よりも見え難くすることができる場合がある。
また、図246(b)の右方に示す状態から左方に示す状態に第一の表示790および第二の表示792の表示を切り替えてもよい。このように、第一の表示790と第二の表示792とを重ねたまま、第二の表示792の表示色を薄くなるように変化させるとで、第二の表示792の前面に重なっている第一の表示790をより見え易くし、第二の表示792をより見え難くすることができる場合がある。
また、図246(c)の左方に示すように、第一の表示790と第二の表示792とが所定の間隔D1を設けて表示されている。この状態で、例えば、チャンスボタン136が押下されると、図246(c)の右方に示すように、第一の表示790と第二の表示792との間隔がD2(D1>D2)になる。これにより、第一の表示790および第二の表示792の視認性を変化させて、第一の表示790と第二の表示792とを区別し難くすることができる場合がある。
また、図246(c)の右方に示す状態から左方に示す状態に第一の表示790および第二の表示792の表示を切り替えてもよい。これにより、第一の表示790および第二の表示792の視認性を変化させて、第一の表示790と第二の表示792とを区別し易くすることができる場合がある。
また、図246(c)の左方に示す状態から右方に示す状態に、または右方に示す状態から左方に示す状態に段階的に切り替える場合、移動している表示に注目を集めて、第一の表示790および第二の表示792のうち移動させる方の表示を移動させない方の表示よりも見え易くすることができる場合がある。
また、図246(d)の左方に示すように、第一の表示790を第二の表示792よりも前面に表示して、第一の表示790と第二の表示792とを重ねて表示している場合に、例えば、チャンスボタン136の押下に基づいて、図246(d)の右方に示すように、第一の表示790と第二の表示792との前後関係を逆転させて、第二の表示792を第一の表示790よりも前面に表示するようにしてもよい。このように、第一の表示790の背面に表示されていた第二の表示792を第一の表示790の前面に表示することで第二の表示792を第一の表示790よりも見え易くし、第一の表示790を第二の表示792よりも見え難くすることができる場合がある。
また、図246(d)の右方に示す状態から左方に示す状態に第一の表示790および第二の表示792の表示を切り替えてもよい。第二の表示792の背面に表示されていた第一の表示790を第二の表示792の前面に表示することで第一の表示790を第二の表示792よりも見え易くし、第二の表示792を第一の表示790よりも見え難くすることができる場合がある。
また、図246(e)の左方に示すように、第一の表示790を第二の表示792よりも前面に表示して、第一の表示790と第二の表示792とを重ねて、第一の表示790を第二の表示792よりも明るく表示している場合に、例えば、チャンスボタン136の押下に基づいて、図246(e)の右方に示すように、第一の表示790および第二の表示792の表示色を変化させてもよい。この場合、表示色の変化後も第一の表示790を第二の表示792よりも明るく表示することで、第一の表示790が第二の表示792よりも見え易い状態を維持することができる場合がある。
また、図246(e)の右方に示す状態から左方に示す状態に第一の表示790および第二の表示792の表示を切り替えてもよい。このように、第一の表示790および第二の表示792をともに明るくする表示色の変化後も第一の表示790を第二の表示792よりも明るく表示することで、第一の表示790が第二の表示792よりも見え易い状態を維持することができる場合がある。
第一の表示790および第二の表示792には、装飾図柄、保留アイコン、変動アイコン、キャラクタ画像または背景画像等の演出表示、エラー表示、操作要求報知の表示、チュートリアル表示などが含まれる。第一の表示790と第二の表示792とは、異なる種類の表示(例えば、エラー表示と装飾図柄の表示)との組み合わせであってもよいし、同じ種類の表示(例えば、3つ装飾図柄のうちの2つ、保留アイコン同士)の組み合わせであってもよい。また、第一の表示790と第二の表示792との視認性を変化させて、第一の表示790および第二の表示792の少なくとも一部または一部のみの視認性を変化させてもよい。これにより、第一の表示790および第二の表示792の一方を他方より見え難く(見え易く)することができる場合がある。
図246(f)の左方に示すように、背景が白色である場合、薄墨色で表示されている第一の表示790は、濃い灰色で表示されている第二の表示792よりも見え難くなっている。このように、背景が白色である場合には、白色に近い薄墨色で表示されている第一の表示790が相対的に見え難くなり、黒色に近い灰色で表示されている第二の表示792が相対的に見え易くなる。
一方、図246(f)の右方に示すように、第一の表示790および第二の表示792の表示色は図246(f)の左方に示す状態から変化せずに、背景のみが白色から黒色に変化した場合には、白色に近い薄墨色で表示されている第一の表示790が相対的に見え易くなり、黒色に近い灰色で表示されている第二の表示792が相対的に見え難くなる。このように、第一の表示790および第二の表示792自体が変化しない場合であっても、背景の色の変化により第一の表示790および第二の表示792の視認性が変化する場合がある。
また、図246(a)〜(f)では、第一の表示790および第二の表示792の2つの表示の視認性が変化する例を示したが、視認性の変化に関係しない表示(例えば、第三の表示)があってもよい。例えば、表示A、表示B、表示Cの3つが装飾図柄表示装置208に表示されている場合に、表示Aが第一の表示790に対応し、表示Bが第二の表示792に対応していてもよい。この場合、表示Aと表示Bとの視認性を変化させつつ、表示Cの視認性を維持することができる場合がある。また、表示Bが第一の表示790に対応し、表示Cが第二の表示792に対応していてもよい。この場合、表示Bと表示Cとの視認性を変化させつつ、表示Aの視認性を維持することができる場合がある。また、表示Cが第一の表示790に対応し、表示Aが第二の表示792に対応していてもよい。この場合、表示Cと表示Aとの視認性を変化させつつ、表示Bの視認性を維持することができる場合がある。
また、図246(a)〜(f)では、第一の表示790および第二の表示792の2つ表示の視認性が変化する例を示したが、視認性の変化に関係する表示が3つ以上あってもよい。例えば、表示Aおよび表示Bが第一の表示790に対応し、表示Cが第二の表示792に対応していてもよい。また、表示Bおよび表示Cが第一の表示790に対応し、表示Aが第二の表示792に対応していてもよい。また、表示Cおよび表示Aが第一の表示790に対応し、表示Bが第二の表示792に対応していてもよい。また、表示Aが第一の表示790に対応し、表示Bおよび表示Cが第二の表示792に対応していてもよい。また、表示Bが第一の表示790に対応し、表示Aおよび表示Cが第二の表示792に対応していてもよい。また、表示C第一の表示790に対応し、表示Aおよび表示Bが第二の表示792に対応していてもよい。これにより、3つの表示の視認性を変化させて、遊技者をこの3つの表示に注目させることができる場合がある。
また、図246(g)に示すように、保留アイコンa1〜a4を表示している保留アイコン表示領域794の背景色がその他の背景色と異なっており、保留アイコン表示領域794が明確に区別することができる場合に、保留アイコン表示領域794内で図246(a)〜(e)に示す表示の切り替えを行う場合には、装飾図柄表示装置208の表示領域内で演出表示の視認性が変化する領域を保留アイコン表示領域794内だけに留めることができる場合がある。
次に、図247を用いて、明度差(コントラスト)によって二つの表示の視認性が変化する例について説明する。図247は、R(赤色)、G(緑色)およびB(青色)の階調レベルを0階調値〜255階調値間で40階調レベルずつ変化させた場合のカラーチャートを示している。本例では、円形画像と、当該円形画像と重なって表示される正方形画像との階調レベルを変化させた例について説明する。円形画像と、正方形画像とは、円の中心と正方形の対角線の交点とが一致するように重なって表示される。また、円形画像の円の直径は、正方形画像の一辺の長さよりも短くなっている。また、円形画像は、正方形画像よりも手前のレイヤーに表示される。また、円形画像および正方形画像の透過率は0%になっている。
図247のカラーチャートにおいて、縦方向には円形画像のR値、G値、B値が示され、横方向には正方形画像のR値、G値、B値が示されている。本例では、円形画像のR値、G値、B値を同じにして、各色の階調値を0、40、80、120、160、200、240、255に変化させている。同様に、正方形画像のR値、G値、B値を同じにして、各色の階調値を0、40、80、120、160、200、240、255に変化させている。
例えば、図247の第1行第1列に示すように、円形画像のR値、G値およびB値が0(RGB(0、0、0))であり、正方形画像のR値、G値およびB値が0(RGB(0、0、0))である場合、円形画像と正方形画像とは黒色で表示されているので両者を区別して認識することができない。また、図247の第8行第8列に示すように、円形画像のR値、G値およびB値が255(RGB(255、255、255))であり、正方形画像のR値、G値およびB値が255(RGB(255、255、255))である場合、円形画像と正方形画像とは白色で表示されているので両者を区別して認識することができない。このように、円形画像と正方形画像とに明度差が小さい場合、正方形画像中に表示される円形画像の視認性は相対的に低くなる。
一方、図247の第8行第1列に示すように、円形画像のR値、G値およびB値が255(RGB(255、255、255))であり、正方形画像のR値、G値およびB値が0(RGB(0、0、0))である場合、円形画像は白色で表示され、正方形画像は黒色で表示されているので、両者の識別は容易である。また、図247の第1行第8列に示すように、円形画像のR値、G値およびB値が0(RGB(0、0、0))であり、正方形画像のR値、G値およびB値が255(RGB(255、255、255))である場合、円形画像は黒色で表示され、正方形画像は白色で表示されているので、両者の識別は容易である。このように、円形画像と正方形画像との明度差が大きい場合、正方形画像中に表示される円形画像の視認性は相対的に高くなる。
このように、二つの画像が重なって表示される場合、当該二つの画像の明度差を同じまたは小さくすれば、当該二つの画像の識別を困難にして、当該二つの画像の視認性も低下させることができる。また、当該二つの画像の明度差を大きくすれば、当該二つの画像の識別を容易にして、当該二つの画像の視認性も向上させることができる。
遊技者による画像の視認性を向上させるには、重なって表示される二つの画像のうちの奥のレイヤーに表示される画像と、手前のレイヤーに表示される画像とに明度差(コントラスト差)をつけることが効果的である。また、遊技者の表示の視認性を向上させるために、奥のレイヤーに表示される画像と、手前のレイヤーに表示される画像とに色相差や彩度差をつけてもよい。しかしながら、奥のレイヤーに表示される画像と、手前のレイヤーに表示される画像との色相が異なっていても、明度および彩度がほぼ同じであると、当該二つの画像の視認性が低下する。このため、当該二つの画像の視認性を向上させるには、当該二つの画像に明度差をつけるのが最も効果的である。
次に、以上説明した本実施の形態によるパチンコ機100の特徴的構成について再度図239〜図247を参照しつつ説明する。
(1)本実施の形態によるパチンコ機100は、
表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、第一の表示(例えば、下皿満タンエラー表示(球抜き報知)704、注意喚起報知演出722、右打ち報知演出724、注意喚起報知演出750、注意喚起報知演出772、第一の表示790)を少なくとも表示可能なものであり、
前記表示手段は、第二の表示(例えば、演出表示、チュートリアル表示709、先読み予告報知演出730、740、電チューロング開放演出、電チューロング開放偽演出760、ユーザーレベル報知演出775、第二の表示792)を少なくとも表示可能なものであり、
前記表示手段は、第三の表示(例えば、球不足エラー表示706、第四図柄表示領域208eに表示される第四図柄、特図保留数表示領域208fに表示される特図の保留数)を少なくとも表示可能なものであり、
前記第一の表示の少なくとも一部は、前記表示手段が第一の状態である場合に、視認性が少なくとも低いものであり、
前記第一の状態とは、前記表示手段に前記第二の表示が少なくとも表示されている状態のことであり、
前記第三の表示の少なくとも一部は、前記表示手段が前記第一の状態である場合に、前記第一の表示よりも視認性が少なくとも高いものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の表示の視認性が低くなる場合があるので、第一の表示による報知内容を認識しようとして遊技者を表示手段に注目させて、遊技に遊技者を集中させることができる場合がある。また、表示手段に表示されている第一の表示の視認性が低くなる合があるので、遊技者の視線を第二の表示に向けさせることができる場合がある。また、第一の状態でも第三の表示は確認しやすいので、遊技者が第二の表示を見つつも第三の表示を確認しやすくなる場合がある。
第一の表示は、表示手段における第一の表示位置に表示されるものであってもよい。
第二の表示は、表示手段における第二の表示位置に表示されるものであってもよい。
第三の表示は、表示手段における第三の表示位置に表示されるものであってもよい。
第三の表示位置は、表示手段が第一の状態である場合に、第一の表示位置よりも視認性が高い位置であってもよい。
第一の表示位置は、表示手段が第一の状態である場合に、第三の表示位置よりも視認性が低い位置であってもよい。
第一の表示位置は、表示手段が第一の状態である場合に、第二の表示位置よりも視認性が低い位置であってもよい。
・第三の表示の一部または全部は、表示手段が第一の状態である場合に、第一の表示よりも視認性が少なくとも高いものであってもよい。
(2)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示とは、遊技に関する表示のことであり、
前記第二の表示とは、演出表示のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技に関する表示が演出表示により見え難くなるため、演出表示を遊技者に注目させることができる場合がある。また演出表示が表示されていても遊技者は第三の表示は確認しやすいので、演出表示を見つつも第三の表示を確認しやすくなる場合がある。
(3)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示の少なくとも一部は、前記表示手段が第二の状態である場合に、前記第一の状態よりも視認性が少なくとも高くなるものであり、
前記第二の状態とは、前記第二の表示が前記表示手段に少なくとも表示されていない状態のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第二の状態である場合は、第一の状態の場合よりも第一の表示の視認度が高くなることにより、第一の状態の場合に第一の表示が表示されていることを遊技者が推測しやすくするなる場合がある。
第一の表示の一部または全部は、表示手段が第二の状態である場合に、第一の状態よりも視認性が高くなるものであってもよい。
第一の表示の一部または全部は、表示手段が第二の状態である場合に、第一の状態を含む一または複数の状態よりも視認性が高くなるものであってもよい。
第一の表示の一部または全部は、表示手段が第二の状態である場合に、第一の状態よりも視認性が高くなり、第一の状態および第二の状態と異なる一または複数の状態よりも視認性が低くなるものであってもよい。
第二の状態は、第二の表示を含む一または複数の表示が表示手段に表示されていない状態のことであってもよい。
第二の状態は、第二の表示のみが表示手段に表示されていない状態のことであってもよい。
(4)上記パチンコ機100であって、
前記第二の表示は、前記第一の表示よりも前側に少なくとも表示されているものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の状態である場合に、第一の表示の前側に第二の表示が表示されるので、第二の表示を遊技者に注目させやすくすることができる場合がある。また、第一の状態である場合に、第一の表示が第二の表示の後側に表示されるので、第一の表示を注意深く遊技者に見させることができる場合がある。
第二の表示は、第一の表示よりも前側に表示されたものであってもよい。
第二の表示は、第一の表示を含む一または複数の表示よりも前側に表示されたものであってもよい。
第二の表示は、第一の表示よりも前側に表示され、第一の表示以外の一または複数の表示よりも後ろ側に表示されたものであってもよい。
(5)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示とは、エラー表示のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、第一の状態である場合に、エラー表示の視認性を低下させることにより、エラー表示の報知内容を認識しようと遊技者に思わせて、エラー表示を注意深く遊技者に見させることができる場合がある。また、エラー表示よりも第二の表示の視認性が高いので、第二の表示を遊技者が見逃してしまうことを防ぐことができる場合がある。また、エラー表示がされているときも第三の表示を確認しやすくすることができる場合がある。
(6)上記パチンコ機100であって、
前記第一の表示は、前記第二の表示よりも遊技者にとって重要度の高い情報を少なくとも含むものであり、
前記第三の表示は、前記第二の表示よりも遊技者にとって重要度の高い情報を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技者にとって重要度の高い情報を含む第一の表示の一部の視認性が演出表示の一部によって隠されて低下するので、遊技の視線を表示手段へ向けやせさすことができる場合がある。また、遊技者にとって重要度の高い第三の表示は、第一の状態であっても容易に確認することができるので、遊技者が安心して遊技を行うことができる場合がある。
第一の表示は、第二の表示よりも遊技者にとって重要度の高い情報のみを含む表示であってもよい。
第一の表示は、第二の表示よりも遊技者にとって重要度の高い複数の情報のみを含む表示であってもよい。
第一の表示は、第二の表示よりも遊技者に重要度の高い一または複数の情報と、第二の表示よりも重要度の低い一または複数の情報(例えば、キャラクタの画像や背景など)を含む表示であってもよい。
第一の表示は、第二の表示よりも遊技者に重要度の高い一または複数の情報と、第二の表示と異なる一または複数の表示よりも重要度の低い一または複数の情報(例えば、キャラクタの画像や背景など)を含む表示であってもよい。
第三の表示は、第二の表示よりも遊技者にとって重要度の高い情報のみを含む表示であってもよい。
第三の表示は、第二の表示よりも遊技者にとって重要度の高い複数の情報のみを含む表示であってもよい。
第三の表示は、第二の表示よりも遊技者に重要度の高い一または複数の情報と、第二の表示よりも重要度の低い一または複数の情報(例えば、キャラクタの画像や背景など)を含む表示であってもよい。
第三の表示は、第二の表示よりも遊技者に重要度の高い一または複数の情報と、第二の表示と異なる一または複数の表示よりも重要度の低い一または複数の情報(例えば、キャラクタの画像や背景など)を含む表示であってもよい。
(7)上記パチンコ機100であって、
遊技者が操作可能な位置に少なくとも設けられた操作手段(例えば、球排出レバー132、チャンスボタン136)を備え、
前記第一の表示は、遊技者に対して、前記操作手段の操作を促す報知を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、演出表示によって操作手段の操作を促す報知の少なくとも一部が隠されて、当該報知の少なくとも一部の視認性が低下するので、演出表示に遊技者を集中させて遊技を楽しませることができる場合がある。また、演出表示に遊技者を集中させつつも、第三の表示の確認させやすくすることができる場合がある。
上記の「第一の表示よりも視認性が少なくとも高い位置」とは、第二の表示が表示されている場合に、遊技者が常に第三の表示を少なくとも確認可能な位置のことである。これにより、第一の表示が第二の表示によって隠されて、第二の表示の視認性が低くなっている場合であっても、第三の表示は遊技者から常に確認可能なので、第三の表示を見逃しにくくすることができる場合がある。
上記の「遊技者にとって重要度の高い情報」とは、遊技球の払出に関する情報(例えば、球抜き報知や払出手段に関するエラーなど)を少なくとも含むものであってもよい。これにより、遊技者が遊技の利益に関わる情報を見逃すことを防ぐことができる場合がある。
また、上記の「遊技者にとって重要度の高い情報」とは、遊技の進行に関する情報(例えば、第四図柄(変動中であることを示す)、装飾図柄の変動表示、保留アイコン、打ち方報知(右打ち報知、「ハンドルを左に戻せ」の報知など)を少なくとも含むものであってもよい。
また、「遊技者にとって重要度の高い情報」とは、パチンコ機100の異常に関する情報(基板の接続異常や演出可動体の位置検知異常など)を少なくとも含むものであってもよい。
また、上記の「遊技者にとって重要度の高い情報」とは、不正に関する情報(電波センサーエラー、磁気センサーエラーなど)を少なくとも含むものであってもよい。
本実施の形態によるパチンコ機100は、第一の表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備えていてもよい。
本実施の形態によるパチンコ機100は、第二の表示手段(例えば、サブ表示装置808)を備えていてもよい。
上記の「表示手段」は、第一の表示手段および第二の表示手段のうちの少なくとも一方の表示手段のことであってもよい。
また、本実施の形態によるパチンコ機100には、普図の当り図柄が2種類設けられていてもよい。例えば、一方の当り図柄に当選すると、非電サポ中でも遊技球が特図2始動口232に4つ入球可能に羽根部材232aが開くようなっており、他方の当り図柄に当選すると非電サポ中には遊技球が特図2始動口232に入球不可能な程度に羽根部材232aが開くようになっていてもよい。非電サポ中に当該他方の当り図柄に当選した場合、電チューロング開放演出では、普図変動遊技ではずれた場合と同じ演出が実行されてもよい。
なお、以上説明した実施の形態および各種変形例は、相互に組み合わせて実施可能である。
本発明は、遊技台としてパチンコ機を例に挙げたが、これに限るものではなく、スロットマシン、アレンジボール遊技機、雀球遊技機、スマートボール、所定数の遊技球を循環して使用する封入式遊技機(例えば、封入式ぱちんこ機)等に適用してもよい。本発明の適用可能なぱちんこ機は、球を封入し、封入した球をぱちんこ機内で循環させて使用する封入式ぱちんこ機であってもよく、この封入式ぱちんこ機は、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
上記実施の形態による遊技台は、例えば以下のように表現される。
(付記2−1)
第一の表示手段と、
第二の表示手段と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の表示手段は、第一の表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記第二の表示手段は、第二の表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記第一の表示の少なくとも一部は、前記第二の表示手段が第一の状態である場合に、視認性が少なくとも低いものであり、
前記第一の状態とは、前記第二の表示手段に前記第二の表示が少なくとも表示されている状態のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記2−2)
付記2−1に記載の遊技台であって、
前記第一の表示とは、遊技に関する表示のことであり、
前記第二の表示とは、演出表示のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記2−3)
付記2−1または2−2に記載の遊技台であって、
前記第一の表示の少なくとも一部は、前記第二の表示手段が第二の状態である場合に、前記第一の状態よりも視認性が少なくとも高くなるものであり、
前記第二の状態とは、前記第二の表示が前記第二の表示手段に少なくとも表示されていない状態のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記2−4)
付記2−1乃至2−3のいずれか一項に記載の遊技台であって、
第一の領域は、前記第一の状態において、第二の領域と少なくとも重なる位置に、少なくとも設けられたものであり、
前記第一の領域とは、前記第一の表示手段の少なくとも一部のことであり、
前記第二の領域とは、前記第二の表示手段の少なくとも一部のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記2−5)
付記2−1乃至2−4のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の表示とは、エラー表示のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記2−6)
付記2−1乃至2−5のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第二の表示手段は、前記第一の表示手段よりも前側に少なくとも設けられたものであり、
前記第二の表示は、前記第一の表示よりも前側に少なくとも表示されたものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記2−7)
付記2−1乃至2−6のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の表示手段は、第一の表示領域が少なくとも設けられたものであり、
前記第二の表示手段は、第二の表示領域が少なくとも設けられたものであり、
前記第一の表示領域は、前記第一の表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記第二の表示領域は、前記第二の表示を少なくとも表示可能なものであり、
第三の表示領域は、前記第一の状態において、第四の表示領域と重なる位置に少なくとも設けられたものであり、
前記第三の表示領域とは、前記第一の表示領域の少なくとも一部のことであり、
前記第四の表示領域とは、前記第二の表示領域の少なくとも一部のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記2−8)
付記2−1乃至2−7のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の表示は、前記第二の表示よりも遊技者にとって重要度の高い情報を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記2−9)
付記2−1乃至2−8のいずれか一項に記載の遊技台であって、
遊技者が操作可能な位置に少なくとも設けられた操作手段を備え、
前記第一の表示は、遊技者に対して、前記操作手段の操作を促す報知を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする遊技台。
上記実施の形態による遊技台は、例えば以下のように表現される。
(付記3−1)
表示手段を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、第一の表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記表示手段は、第二の表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記表示手段は、第三の表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記第一の表示の少なくとも一部は、前記表示手段が第一の状態である場合に、視認性が少なくとも低いものであり、
前記第一の状態とは、前記表示手段に前記第二の表示が少なくとも表示されている状態のことであり、
前記第三の表示の少なくとも一部は、前記表示手段が前記第一の状態である場合に、前記第一の表示よりも視認性が少なくとも高いものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記3−2)
付記3−1に記載の遊技台であって、
前記第一の表示とは、遊技に関する表示のことであり、
前記第二の表示とは、演出表示のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記3−3)
付記3−1または3−2に記載の遊技台であって、
前記第一の表示の少なくとも一部は、前記表示手段が第二の状態である場合に、前記第一の状態よりも視認性が少なくとも高くなるものであり、
前記第二の状態とは、前記第二の表示が前記表示手段に少なくとも表示されていない状態のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記3−4)
付記3−1乃至3−3のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第二の表示は、前記第一の表示よりも前側に少なくとも表示されているものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記3−5)
付記3−1乃至3−4のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の表示とは、エラー表示のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記3−6)
付記3−1乃至3−5のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の表示は、前記第二の表示よりも遊技者にとって重要度の高い情報を少なくとも含むものであり、
前記第三の表示は、前記第二の表示よりも遊技者にとって重要度の高い情報を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記3−7)
付記3−1乃至3−6のいずれか一項に記載の遊技台であって、
遊技者が操作可能な位置に少なくとも設けられた操作手段を備え、
前記第一の表示は、遊技者に対して、前記操作手段の操作を促す報知を少なくとも含むものである、
ことを特徴とする遊技台。
なお、本発明に係る遊技台は、電子的な賞を付与する封入式遊技機や、メダルレスのスロットマシンに適用することもできる。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、上記実施形態1〜8の各実施例に記載した複数の構成のうち、1つまたは複数の構成に記載している内容を、他の構成に適用したり、上記実施形態1〜8の異なる実施例に記載した複数の構成を組み合わせることで、より遊技の幅を広げられる場合がある。