JP2016133893A - 画像処理装置および画像処理装置の制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】精度よく背景色を決定することのできる画像処理装置および画像処理装置の制御プログラムを提供する。
【解決手段】画像処理装置は、たとえばG成分についてのセル内の領域の階調値の第1のヒストグラムを生成し、度数が大きい方の階調値を第1のピークとして決定し、度数が小さい方の階調値を第2のピークとして決定する。画像処理装置は、R成分およびB成分の各々のヒストグラムであって、第1のピークの階調値を有する第1の画素群の階調値のヒストグラムと、R成分およびB成分の各々のヒストグラムであって、第2のピークの階調値を有する第2の画素群の階調値のヒストグラムとを含む第2のヒストグラムを生成する。画像処理装置は、R成分およびB成分の各々において、第1の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数と、第2の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数とを比較することで、背景色を決定する。
【選択図】図9

Description

本発明は、画像処理装置および画像処理装置の制御プログラムに関する。より特定的には、本発明は、画像データの表領域のセル内の背景色を決定する画像処理装置および画像処理装置の制御プログラムに関する。
MFP(Multifunction Peripheral)は、スキャナー機能、ファクシミリ機能、複写機能、プリンターとしての機能、データ通信機能、およびサーバー機能を備えている。近年のMFPは、紙の原稿をスキャナーで読み取ることにより電子化する電子化機能を有している。MFPは、電子化機能として、原稿の読み取り画像をBMP形式、PDF形式、またはOOXML形式などの形式のデータで出力する機能を有している。これらの形式のうち、BMP形式やPDF形式は、オフィススイート(たとえばMicrosoft Office(登録商標)など)に含まれるソフトウェアであるオフィスソフト(たとえばMicrosoft Word(登録商標)やExcel(登録商標))で編集することのできないファイル形式である。これに対して、OOXML形式は、オフィスソフトで編集することのできるファイル形式である。
オフィスソフトで編集することのできるファイル形式では、画像を構成する文字、表領域、写真、および図形などが、それぞれに適したオブジェクトとして再現される。たとえば、写真はJPEG形式のオブジェクトに変換される。図形領域は図形オブジェクトに変換される。文字はテキストボックスに変換される。表領域は表オブジェクトに変換される。
ここでは画像内の表領域に注目する。表領域を表オブジェクトに変換する際には、表構造解析が行われる。表構造解析は、表領域の色空間(たとえばRGBなど)のパラメータに基づいて、表を構成する複数のセルの各々の座標情報を抽出する処理などを含んでいる。表構造解析では、複数のセルの各々の座標と、複数のセルの各々の内部の文字とを含む情報が得られるものの、セル内の背景色は得られない。なお、たとえばMicrosoft Officeでは、一般に、表を構成する複数のセルの各々には単一の背景色が割り当てられている。
従来の表構造解析に関する技術は、たとえば下記特許文献1〜4などに開示されている。下記特許文献1の技術では、明度値毎の画素数の分布を示す明度値ヒストグラムと、閾値毎に各画素の明度値を2値化したとき画像中に発生した黒の孤立点数の分布を示すヒストグラムと、白の孤立点数の分布を示すヒストグラムとを生成する。そして、明度値ヒストグラムを複数の明度領域に分割し、黒孤立点の数と白孤立点の数とが近似する部分のピークの明度値を持つ画素群を背景色に決定する。
下記特許文献2には、文字領域と背景(写真)領域との各々の輝度ヒストグラムの形状の特徴が異なることを利用して、文字領域か背景領域かを判定する技術が開示されている。下記特許文献2では、輝度色差算出部で算出した輝度値と色差値が、文字領域を構成する画素であるかどうかの判断を行い、文字領域を構成する画素以外の画素の輝度値のみを輝度ヒストグラム作成部に出力する。そして、カウント判断部から出力される輝度値を用いて作成した輝度ヒストグラムに基づいて、入力画像データの画質補正を行う。
下記特許文献3には、文字領域周辺から背景色を抽出し、背景色によって文字領域部分を塗りつぶすことで、背景画像の圧縮効率を向上する技術が開示されている。下記特許文献3では、原画像となる多値画像とこれに基づく2値画像とを用意し、2値画像に基づき特定の属性を持った画素を特定する。そして、特定の属性の有無に応じて、特定の属性を持った画素部分のみから構成される2値画像を生成するとともに、特定の属性を持った画素を背景色で埋めた多値画像を生成する。
下記特許文献4には、画像の3次元ヒストグラムの最頻値により文字色を抽出する技術が開示されている。
特開2001−76096号公報 特開2005−108208号公報 特開2005−12768号公報 特開2003−8909号公報
MFPのような画像処理装置において、画像の表領域のセル内の背景色を決定する方法としては、以下の方法が考えられる。画像処理装置は、画像の表領域に対して領域属性判定を行うことにより、画像から罫線領域、文字領域、およびセル内の背景領域を抽出する。次に画像処理装置は、セル内の背景領域について、色空間(ここではRGB)を構成するRGBの各々の成分についてのヒストグラムを生成する。次に画像処理装置は、RGBの各々の成分についてのヒストグラムから最頻値を抽出する。続いて画像処理装置は、抽出した最頻値を持つ色を背景色として決定する(この背景色の決定方法の詳細については、図23を用いて参考例として後述する)。
しかし、上述の方法では、領域属性判定の精度が悪い場合、本来は文字領域や罫線領域として抽出されるべき画素が、誤ってノイズとして背景領域として抽出されることがあった。RGBのうち一部の成分ではノイズの色成分が合算され、本来の背景色とは異なる色が背景色として決定され、精度良く背景色を決定することができなかった。
なお、特許文献1および2の技術には、セル毎に複数回の二値化処理が必要であるため、パフォーマンスが悪いという問題があった。特許文献3の技術には、文字画素周辺の網点領域や、読み取り誤差の影響により、文字画像周辺から適切な背景色が取得できないという問題があった。特に画像データの解像度を変換した場合には、文字領域と背景領域との境界は色情報が欠落するため、適切な背景色が取得できなかった。特許文献4の技術には、ヒストグラムの間隔が小さくなるほど、ヒストグラムを作成するのに必要なデータの容量が大きくなり、ヒストグラムにおけるピークを検出する速度が低下するという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、精度よく背景色を決定することのできる画像処理装置および画像処理装置の制御プログラムを提供することである。
本発明の一の局面に従う画像処理装置は、画像データからセル内の領域を選択する選択手段と、色空間の任意の一の成分についてのヒストグラムであって、セル内の領域の階調値のヒストグラムである第1のヒストグラムを生成する第1の生成手段と、第1のヒストグラムにおいて閾値を越える度数が2つの階調値に分布している場合に、度数が大きい方の階調値を第1のピークとして決定し、度数が小さい方の階調値を第2のピークとして決定するピーク決定手段と、色空間における一の成分とは異なる残りの成分の各々のヒストグラムであって、第1のピークの階調値を有する画素群である第1の画素群の階調値のヒストグラムと、残りの成分の各々のヒストグラムであって、第2のピークの階調値を有する画素群である第2の画素群の階調値のヒストグラムとを含む第2のヒストグラムを生成する第2の生成手段と、残りの成分の各々において、第1の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数と、第2の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数とを比較する比較手段と、残りの成分の各々において、第1の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数が、第2の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数よりも大きい場合に、第1の画素群の各成分の最頻値により表される色を背景色として決定する第1の色決定手段と、残りの成分の少なくとも1つの成分において、第1の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数が、第2の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数よりも小さい場合に、第2の画素群の各成分の最頻値により表される色を背景色として決定する第2の色決定手段とを備える。
上記画像処理装置において好ましくは、色空間はRGBである。
上記画像処理装置において好ましくは、第1のヒストグラムにおいて、閾値を越える度数が1つの階調値にのみ分布している場合に、色空間の任意の一の成分とは異なる他の一の成分についてのヒストグラムであって、セル内の領域の階調値のヒストグラムを第1のヒストグラムとして生成し直すヒストグラム再生成手段をさらに備える。
上記画像処理装置において好ましくは、第1のヒストグラムにおいて、閾値を越える度数が3つの階調値に分布している場合に、色空間を構成する各成分の最頻値により表される色を背景色として決定する第3の色決定手段をさらに含む。
上記画像処理装置において好ましくは、画像データから表領域を抽出する表抽出手段と、表領域を構成する複数の部分の各々を罫線、文字、およびその他の領域のうちいずれかの属性に区分する区分手段とをさらに備え、選択手段は、罫線または文字の属性に区分された部分を除く領域を選択する。
上記画像処理装置において好ましくは、選択手段は、罫線により規定されたセル内を構成する画素数が所定の最大サンプリング数を上回る場合に、セル内の一部の領域を選択する第1の選択手段と、罫線により規定されたセル内を構成する画素数が所定の最大サンプリング数を上回る場合に、セル内の全部の領域を選択する第2の選択手段とを含む。
本発明の他の局面に従う画像処理装置の制御プログラムは、画像データから任意のセル内の領域を選択する選択ステップと、色空間の任意の一の成分についてのヒストグラムであって、セル内の領域の階調値のヒストグラムである第1のヒストグラムを生成する第1の生成ステップと、第1のヒストグラムにおいて閾値を越える度数が2つの階調値に分布している場合に、度数が大きい方の階調値を第1のピークとして決定し、度数が小さい方の階調値を第2のピークとして決定するピーク決定ステップと、色空間における一の成分とは異なる残りの成分の各々のヒストグラムであって、第1のピークの階調値を有する画素群である第1の画素群の階調値のヒストグラムと、残りの成分の各々のヒストグラムであって、第2のピークの階調値を有する画素群である第2の画素群の階調値のヒストグラムとを含む第2のヒストグラムを生成する第2の生成ステップと、残りの成分の各々において、第1の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数と、第2の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数とを比較する比較ステップと、残りの成分の各々において、第1の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数が、第2の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数よりも大きい場合に、第1の画素群の各成分の最頻値により表される色を背景色として決定する第1の色決定ステップと、残りの成分の少なくとも1つの成分において、第1の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数が、第2の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数よりも小さい場合に、第2の画素群の各成分の最頻値により表される色を背景色として決定する第2の色決定ステップとをコンピューターに実行させる。
本発明によれば、精度よく背景色を決定することのできる画像処理装置および画像処理装置の制御プログラムを提供することができる。
本発明の一実施の形態における画像処理装置100の概略的な構成を示す断面図である。 本発明の一実施の形態における画像処理装置100の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態における画像処理装置100のCPUの機能的構成を示すブロック図である。 変換前の画像データIMの構成を模式的に示す図である。 表領域TR1の構成を模式的に示す図である。 画像処理装置100が選択したセル内の領域SRの画素群の第1の例を模式的に示す図である。 セル内の領域SRの画素群が第1の例である場合の、セル内の領域SRの画素群の階調値と画素数とを示す表である。 セル内の領域SRの画素群が第1の例である場合において、G成分のヒストグラムを第1のヒストグラムとしたときの、第1のヒストグラムを模式的に示す図である。 セル内の領域SRの画素群が第1の例である場合において、G成分のヒストグラムを第1のヒストグラムとしたときの、第2のヒストグラムを模式的に示す図である。 セル内の領域SRの画素群が第1の例である場合において、R成分のヒストグラムを第1のヒストグラムとしたときの、第1のヒストグラムを模式的に示す図である。 セル内の領域SRの画素群が第1の例である場合において、R成分のヒストグラムを第1のヒストグラムとしたときの、第2のヒストグラムを模式的に示す図である。 画像処理装置100が選択したセル内の領域SRの画素群の第2の例を模式的に示す図である。 セル内の領域SRの画素群が第2の例である場合の、セル内の領域SRの画素群の階調値と画素数とを示す表である。 セル内の領域SRの画素群が第2の例である場合の、第1のヒストグラムを模式的に示す図である。 画像処理装置100が選択したセル内の領域SRの画素群の第3の例を模式的に示す図である。 セル内の領域SRの画素群が第3の例である場合の、セル内の領域SRの画素群の階調値と画素数とを示す表である。 セル内の領域SRの画素群が第3の例である場合のRGB各成分のヒストグラムを模式的に示す図である。 本発明の一実施の形態において、オフィスソフトで編集することのできないファイル形式の画像データをOOMXLファイルに変換する場合の、画像処理装置100の動作を示すフローチャートである。 図18の罫線解析処理(S109)のサブルーチンである。 図18のOCR処理(S117)のサブルーチンである。 図18のその他領域解析処理(S121)のサブルーチンの前半部分である。 図18のその他領域解析処理(S121)のサブルーチンの後半部分である。 参考例における背景色の決定方法を説明する図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。
本実施の形態では、画像処理装置がMFPである場合について説明する。画像処理装置は、MFPである場合の他、PC(Personal Computer)、スマートフォン、ファクシミリ装置、プリンター、または複写機などであってもよい。
始めに、本実施の形態における画像形成装置の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における画像処理装置100の概略的な構成を示す断面図である。図2は、本発明の一実施の形態における画像処理装置100の構成を示すブロック図である。
図1および図2を参照して、本実施の形態における画像処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、スキャナー104と、画像形成部105と、操作パネル106と、補助記憶装置107と、外部I/F108とを備えている。CPU101と、ROM102、RAM103、スキャナー104、画像形成部105、操作パネル106、補助記憶装置107、および外部I/F108の各々とは、相互に接続されており、通信が可能となっている。
CPU101は、画像処理装置100全体の動作を制御する。CPU101は、制御プログラムに基づいて処理を行う。ROM102は、CPU101が実行する制御プログラムや各種テーブルなどを記憶する。RAM103はCPU101の作業用のメモリであり、各種ジョブに関するデータを一時的に保存する。スキャナー104は、原稿の画像を読み取り、その画像データを作成する。
画像形成部105は、おおまかに、トナー像形成部、定着装置、および用紙搬送部などで構成される。画像形成部105は、たとえば電子写真方式で用紙に画像を形成する。トナー像形成部は、いわゆるタンデム方式で4色の画像を合成し、用紙(記録媒体)にカラー画像を形成する。トナー像形成部は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色について設けられた感光体と、感光体からトナー像が転写(1次転写)される中間転写ベルトと、中間転写ベルトから用紙に画像を転写(2次転写)する転写部などで構成される。定着装置は、加熱ローラーおよび加圧ローラーを有する。定着装置は、加熱ローラーと加圧ローラーとでトナー像が形成された用紙を挟みながら搬送し、その用紙に加熱および加圧を行なう。これにより、定着装置は、用紙に付着したトナーを溶融させて用紙に定着させ、用紙に画像を形成する。用紙搬送部は、給紙ローラー、搬送ローラー、およびそれらを駆動するモーターなどで構成されている。用紙搬送部は、用紙を給紙カセットから給紙して、画像処理装置100の筐体の内部で搬送する。また、用紙搬送部は、画像が形成された用紙を画像処理装置100の筐体から排紙トレイなどに排出する。
操作パネル106は、各種情報を表示する表示パネルと、表示パネルへの入力操作を検出する検出部とを含んでいる。補助記憶装置107は、画像データなどの各種情報を記憶する。外部I/F108は、ネットワークを通じて、ネットワーク上の外部機器(図示無し)との間で各種の情報を送受信する。
図3は、本発明の一実施の形態における画像処理装置100のCPUの機能的構成を示すブロック図である。
図3を参照して、本実施の形態における画像処理装置100は、オブジェクト抽出部151と、区分決定部152と、領域選択部153と、第1のヒストグラム生成部154と、ピーク決定部155と、第2のヒストグラム生成部156と、ピーク画素数比較部157と、背景色決定部158とを備えている。
オブジェクト抽出部151は、画像データから写真領域、文字領域、および表領域などを抽出する。
区分決定部152は、表領域を構成する複数の部分の各々を罫線、文字、およびその他の領域のうちいずれかの属性に区分する。
領域選択部153は、画像データからセル内の領域を選択する。
第1のヒストグラム生成部154は、第1のヒストグラムを生成する。第1のヒストグラムは、セル内の領域を構成する色空間の任意の一の成分についてのヒストグラムであって、セル内の領域の階調値のヒストグラムである。
ピーク決定部155は、第1のヒストグラムにおいて閾値を越える度数が2つの階調値に分布している場合に、度数が大きい方の階調値を第1のピークとして決定し、度数が小さい方の階調値を第2のピークとして決定する。
第2のヒストグラム生成部156は、第2のヒストグラムを生成する。第2のヒストグラムは、セル内の領域を構成する色空間の一の成分とは異なる残りの成分の各々のヒストグラムであって、第1のピークの階調値を有する画素群である第1の画素群の階調値のヒストグラムを含む。また第2のヒストグラムは、残りの成分の各々のヒストグラムであって、第2のピークの階調値を有する画素群である第2の画素群の階調値のヒストグラムを含む。
ピーク画素数比較部157は、残りの成分の各々において、第1の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数と、第2の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数とを比較する。
背景色決定部158は、少なくとも第1のヒストグラムに基づいて、セル内の領域の背景色(代表色)を決定する。
続いて、本実施の形態における画像処理装置100の動作の概要について説明する。
画像処理装置100は、オフィスソフトで編集することのできないファイル形式(たとえばBMP形式やPDF形式など)の画像データ(変換前の画像データ)を、オフィスソフトで編集することのできるファイル形式(たとえばOOXML形式など)の画像データに変換する。
図4は、変換前の画像データIMの構成を模式的に示す図である。なお画像データIMは、RGBの色空間を有しており、各成分は0から255までの256段階の明るさ(階調)で表されている。画像データIMの色空間は任意であり、RGBの他、たとえばCMYK、Labなどであってもよい。
図4を参照して、変換前の画像データIMは、表領域TR1と、図形領域TR2と、文字領域TR3と、写真領域TR4と、外縁領域TR5などを含んでいる。画像処理装置100は、画像データIMから上述の各領域を抽出する。画像処理装置100は、表領域TR1を表オブジェクトに変換し、図形領域TR2を図形オブジェクト(JPEG形式など)に変換し、文字領域TR3をテキストボックスに変換し、写真領域TR4を写真オブジェクト(JPEG形式など)に変換し、外縁領域TR5をJPEG形式の画像などに変換する。「オブジェクト」とは、オフィスソフトで編集することのできるファイル形式である。
図5は、表領域TR1の構成を模式的に示す図である。なお、図5では、表領域TR1に含まれる文字は、「*」として示されている。
図5を参照して、画像処理装置100は、表領域TR1を構成する複数の部分の各々を罫線R1、文字R2、およびその他の領域R3のうちいずれかの属性に区分する。罫線R1は、表の罫線R11と、表を構成する複数のセルの各々の内部に表示された文字R12とを含む領域である。文字R2は、表の外部に存在する文字の領域である。その他の領域R3は、セル内の背景R31と、表外の領域R32とを含む領域である。
続いて画像処理装置100は、罫線R1に対して表構造解析を行う。表構造解析では、複数のセルの各々の座標(表の罫線の位置)と、表を構成する複数のセルの各々の内部に表示された文字とを得ることができる。一方で、表構造解析では、複数のセルの各々の背景色(背景R31の色)を得ることはできない。つまり、表構造解析では、背景色を除く表の部分を再現可能である。
本実施の形態における画像処理装置100は、表構造解析によって得られた複数のセルの各々の座標に基づいて、任意のセル内の領域SRを選択し、領域SRに基づいて背景色を決定する。
画像処理装置100は、罫線R1および文字R2の属性に区分された部分を除く領域を、セル内の領域SRとして選択することが好ましい。罫線R1および文字R2の属性に区分された部分を除去することで、背景色を決定する際のノイズを低減することができるためである。
また画像処理装置100は、罫線R11により規定されたセル内を構成する画素数が所定の最大サンプリング数を上回る場合に、セル内の一部の領域を選択し、罫線R11により規定されたセル内を構成する画素数が所定の最大サンプリング数を上回る場合に、セル内の全部の領域を選択してもよい。これにより、セル内を構成する画素数が大きい場合にサンプリング数が増大することを抑止することができ、画像処理装置のパフォーマンスの低下を抑止することができる。
その後画像処理装置は、表構造解析の結果と、決定した背景色とに基づいて、表オブジェクトを生成する。
続いて、セル内の領域SRの画素群が第1〜第3の例の各々である場合について、画像処理装置100が実施する背景色の決定方法を順に説明する。なお、第1〜第3の例では、説明の便宜のため、セル内の領域SRは、罫線R11、文字R12、および背景R31の3つで構成されており、罫線R11、文字R12、および背景R31はいずれも単色であることを前提としている。
(第1の例)
図6は、画像処理装置100が選択したセル内の領域SRの画素群の第1の例を模式的に示す図である。図7は、セル内の領域SRの画素群が第1の例である場合の、セル内の領域SRの画素群の階調値と画素数とを示す表である。
図6および図7を参照して、セル内の領域SRは、背景色を決定するために選択された領域であるので、本来、背景R31のみが含まれるべきである。しかし、第1〜第3の例では、領域属性判定の精度の悪さに起因して、セル内の領域SRは、罫線R11および文字R12の画素をさらに含んでいる。つまり、第1〜第3の例の各々のセル内の領域SRは、罫線R11、文字R12、および背景R31の3つで構成されている。罫線R11、文字R12、および背景R31はいずれも単色である。
第1の例では、罫線R11は矩形であり、44個の黒(R=0、G=0、B=0)の画素から構成されている。文字R12は「MH」という文字であり、27個の赤(R=255、G=0,B=0)の画素から構成されている。背景R31は、64個の白(R=255、G=255、B=255)の画素から構成されている。第1の例では正解の背景色は白である。
図8は、セル内の領域SRの画素群が第1の例である場合において、G成分のヒストグラムを第1のヒストグラムとしたときの、第1のヒストグラムを模式的に示す図である。
図8を参照して、次に画像処理装置100は、セル内の領域SRの第1のヒストグラムを生成する。セル内の領域SRの第1のヒストグラムは、セル内の領域SRを構成する色空間の任意の一の成分(ここではG成分)についてのヒストグラムであって、セル内の領域SRの階調値のヒストグラムである。
画像処理装置100は、第1のヒストグラムにおいて閾値(たとえば度数10)を越える度数が2つの階調値に分布している場合(ピークの数が2個である場合)に、度数が大きい方の階調値を第1のピークとして決定し、度数が小さい方の階調値を第2のピークとして決定する。第1のピークを構成する画素は、背景色の候補となる。ここでは、Gの階調値が0であるピーク(度数71)が第1のピークとして決定され、Gの階調値が255であるピーク(度数64)が第2のピークとして決定される。第1のピークは、罫線R11および文字R12の画素群に起因するものである。第2のピークは、背景R31の画素群に起因するものである。
図9は、セル内の領域SRの画素群が第1の例である場合において、G成分のヒストグラムを第1のヒストグラムとしたときの、第2のヒストグラムを模式的に示す図である。
図9を参照して、次に画像処理装置100は、セル内の領域SRの第2のヒストグラムを生成する。セル内の領域SRの第2のヒストグラムは、図9(a)、図9(b)、図9(c)、および図9(d)の各々のヒストグラムを含んでいる。
図9(a)および(b)のヒストグラムは、セル内の領域SRを構成する色空間の上記一の成分とは異なる残りの成分(ここではR成分およびB成分)の各々のヒストグラムであって、第1のピークの階調値を有する画素群(ここでは罫線R11および文字R12の画素群)の階調値のヒストグラムである。図9(c)および図9(d)のヒストグラムは、残りの成分(ここではR成分およびB成分)の各々のヒストグラムであって、第2のピークの階調値を有する画素群(ここでは背景R31の画素群)の階調値のヒストグラムである。
続いて画像処理装置100は、R成分について、第1のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数(ここでは図9(a)において、R=0のときに最頻値44)と、第2のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数(ここでは図9(c)において、R=255のときに最頻値64)とを比較する。同様に画像処理装置100は、B成分について、第1のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数(ここでは図9(b)において、B=0のときに最頻値71)と、第2のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数(ここでは図9(d)において、B=255の時に最頻値64)とを比較する。
第1のピークが正解の背景色を含んでいない場合、第2のヒストグラムにおいて、色の分散により第1のピークの度数が減少する。従って、画像処理装置100は、R成分およびB成分のうち少なくとも1つの成分において、第1のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数が、第2のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数よりも小さい場合に、第2のピークの画素群のRGB各成分の最頻値により表される色を背景色として決定する。
図9(a)に示すR成分のヒストグラムでは、第1のピークの画素群の成分が分割され、第1のピークの度数が減少している。その結果、R成分では、第1のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数が、第2のピークの画素群の階調値のヒストグラム(図9(c))における最頻値の度数よりも小さくなっている。従って、画像処理装置100は、第2のピークの画素群のRGB各成分の最頻値(R=255、G=255、B=255)により表される色(ここでは白)を、背景色として決定する。
次に、セル内の領域SRの画素群が第1の例である場合において、R成分のヒストグラムを第1のヒストグラムとしたときの背景色の決定方法について説明する。
図10は、セル内の領域SRの画素群が第1の例である場合において、R成分のヒストグラムを第1のヒストグラムとしたときの、第1のヒストグラムを模式的に示す図である。
図10を参照して、画像処理装置100は、Rの階調値が255であるピーク(度数81)を第1のピークとして決定し、Rの階調値が0であるピーク(度数44)を第2のピークとして決定する。第1のピークは、文字R12および背景R31の画素群に起因するものである。第2のピークは、罫線R11の画素群に起因するものである。
図11は、セル内の領域SRの画素群が第1の例である場合において、R成分のヒストグラムを第1のヒストグラムとしたときの、第2のヒストグラムを模式的に示す図である。
図11を参照して、続いて画像処理装置100は、G成分について、第1のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数(ここでは図11(a)において、G=255のときに最頻値64)と、第2のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数(ここでは図11(c)において、G=0のときに最頻値44)とを比較する。同様に画像処理装置100は、B成分について、第1のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数(ここでは図11(b)において、B=255のときに最頻値64)と、第2のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数(ここでは図11(d)において、B=0の時に最頻値44)とを比較する。
第1のピークが正解の背景色を含んでいる場合、第2のヒストグラムにおいても、色の分散により第1のピークの度数が減少することはない。従って、画像処理装置100は、R成分およびB成分の各々において、第1のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数が、第2のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数よりも大きい場合に、第1のピークの画素群のRGB各成分の最頻値により表される色を背景色として決定する。
第1のピークについてのG成分のヒストグラム(図11(a))およびB成分のヒストグラム(図11(b))では、いずれも第1のピークの画素群の成分が分割されておらず、第1のピークの度数は減少していない。その結果、G成分およびB成分の各々において、第1のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数が、第2のピークの画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数よりも大きくなっている。従って、画像処理装置100は、第1のピークの画素群のRGB各成分の最頻値(R=255、G=255、B=255)により表される色(ここでは白)を、背景色として決定する。
(第2の例)
図12は、画像処理装置100が選択したセル内の領域SRの画素群の第2の例を模式的に示す図である。図13は、セル内の領域SRの画素群が第2の例である場合の、セル内の領域SRの画素群の階調値と画素数とを示す表である。
図12および図13を参照して、第2の例のセル内の領域SRにおいて、罫線R11は矩形であり、44個のピンク(R=255、G=0、B=255)の画素から構成されている。文字R12は「MH」という文字であり、27個の赤(R=255、G=0,B=0)の画素から構成されている。背景R31は、64個の黄(R=255、G=255、B=0)の画素から構成されている。第2の例では正解の背景色は黄である。
図14は、セル内の領域SRの画素群が第2の例である場合の、第1のヒストグラムを模式的に示す図である。
図14(a)を参照して、画像処理装置100は、R成分についてのヒストグラムであって、セル内の領域SRの第1のヒストグラムを生成する。第1のヒストグラムにおいては、閾値を越える度数は1つの階調値(R=255)にのみ分布している(ピークの数は1個である)。
ピークの数が1個の場合には、そのピークを3色または2色に正確に分割することはできない。画像処理装置100は、この場合、図12(b)および(c)に示すように、R成分とは異なる他の一の成分(G成分またはB成分)についてのヒストグラムであって、セル内の領域SRの階調値のヒストグラムを第1のヒストグラムとして再生成する。言い換えれば、画像処理装置100は、第1のヒストグラムをG成分またはB成分のものに変更する。
図14(b)を参照して、G成分のヒストグラムでは、閾値を越える度数が2つの階調値に分布している。G成分のヒストグラムを第1のヒストグラムとして再生成する場合に、画像処理装置100は、Gの階調値が0であるピーク(度数71)を第1のピークとして決定し、Gの階調値が255であるピーク(度数64)を第2のピークとして決定する。
図14(c)を参照して、B成分のヒストグラムでは、閾値を越える度数が2つの階調値に分布している。B成分のヒストグラムを第1のヒストグラムとして再生成する場合に、画像処理装置100は、Bの階調値が0であるピーク(度数91)を第1のピークとして決定し、Gの階調値が255であるピーク(度数44)を第2のピークとして決定する。
その後、画像処理装置100は、第1の例の場合と同様の方法により背景色を決定する。よってその説明は繰り返さない。
(第3の例)
図15は、画像処理装置100が選択したセル内の領域SRの画素群の第3の例を模式的に示す図である。図16は、セル内の領域SRの画素群が第3の例である場合の、セル内の領域SRの画素群の階調値と画素数とを示す表である。
図15および図16を参照して、第3の例のセル内の領域SRにおいて、罫線R11は矩形であり、44個の灰色(R=128、G=128、B=128)の画素から構成されている。文字R12は「MH」という文字であり、27個の白(R=255、G=255,B=255)の画素から構成されている。背景R31は、64個の黒(R=0、G=0、B=0)の画素から構成されている。第3の例では正解の背景色は黒である。
図17は、セル内の領域SRの画素群が第3の例である場合のRGB各成分のヒストグラムを模式的に示す図である。図17(a)は、R成分のヒストグラムである。図17(b)は、G成分のヒストグラムである。図17(c)は、B成分のヒストグラムである。
図17を参照して、セル内の領域SRを構成する3つの色の成分に共通部分は無い。このため、第1のヒストグラムとして、RGBのうちいずれの成分のヒストグラムを採用した場合であっても、閾値を越える度数が3つの階調値(3つのピーク)に分布している(ピークの数は3個である)。
第1のヒストグラムにおけるピークの数が3個である場合には、第2のヒストグラムによる色の分割は不要となる。画像処理装置100は、色空間を構成するRGB各成分の最頻値により表される色を背景色(ここでは黒(R=0、G=0、B=0))として決定する。
図18は、本発明の一実施の形態において、オフィスソフトで編集することのできないファイル形式の画像データをOOMXLファイルに変換する場合の、画像処理装置100の動作を示すフローチャートである。
図18を参照して、画像処理装置100のCPU101は、原稿をスキャンし、画像データを得る(S101)。次にCPU101は、画像データから表領域などを抽出する(S103)。続いてCPU101は、表領域の各部分の属性(図5の罫線R1、文字R2、およびその他の領域R3)を区分する(S105)。次にCPU101は、表領域の各部分のうち未解析の一つの部分を抽出し、抽出した部分の属性が罫線(図5の罫線R1)であるか否かを判別する(S107)。
ステップS107において、抽出した部分の属性が罫線であると判別した場合(S107でYES)、CPU101は、後述する罫線解析処理を行い(S109)、ステップS111の処理へ進む。
ステップS107において、抽出した部分の属性が罫線でないと判別した場合(S107でNO)、CPU101は、抽出した部分の属性が文字であるか否かを判別する(S115)。
ステップS115において、抽出した部分の属性が文字(図5の文字R2)であると判別した場合(S115でYES)、CPU101は、後述するOCR(Optical Character Recognition)処理を行い(S117)、ステップS111の処理へ進む。
ステップS115において、抽出した部分の属性が文字でないと判別した場合(S115でNO)、CPU101は、抽出した部分の属性がその他の領域(図5のその他の領域R3)であると特定し(S119)、後述するその他領域解析処理を行い(S121)、ステップS111の処理へ進む。
ステップS111において、CPU101は、表領域中の全ての部分を変換済か否かを判別する(S111)。
ステップS111において、表領域中の全領域を変換済でないと判別した場合(S111でNO)、CPU101はステップS105の処理へ進む。
ステップS111において、表領域中の全領域を変換済であると判別した場合(S111でYES)、CPU101は、変換後のデータに基づいて表オブジェクトを再現する(S123)。続いてCPU101は、再現した表オブジェクトなどを含むOOMXLファイルを出力し(S125)、処理を終了する。
図19は、図18の罫線解析処理(S109)のサブルーチンである。
図19を参照して、罫線解析処理において、CPU101は、抽出した表に対して表構造解析を行う(S201)。表構造解析はOCR処理を含む。続いてCPU101は、表構造解析の結果として、表を構成する複数のセルの各々の座標と、複数のセルの各々の内部の文字とを出力し(S203)、背景色を除く表の部分を再現し(S205)、リターンする。
図20は、図18のOCR処理(S117)のサブルーチンである。
図20を参照して、OCR処理において、CPU101は、抽出した文字に対してOCR処理を行う(S301)。続いてCPU101は、OCR処理の結果として、テキストおよびテキストの座標を出力し(S303)、文字を再現し(S305)、リターンする。
図21および図22は、図18のその他領域解析処理(S121)のサブルーチンである。
図21を参照して、その他領域解析処理において、CPU101は、その他の領域を構成する画素群のRGBの各成分を出力する(S401)。次にCPU101は、表構造解析(図19のS201)で、表を構成する複数のセルの各々の座標を出力したか否かを判別する(S403)。
ステップS403において、表を構成する複数のセルの各々の座標を出力しないと判別した場合(S403でNO)、CPU101はセル内の領域を選択できない。この場合CPU101は、その他の領域の変換を行わずにリターンする。
ステップS403において、表を構成する複数のセルの各々の座標を出力したと判別した場合(S403でYES)、CPU101は、セル内の領域(図5のセル内の背景R31)と表外の領域(図5の表外の領域R32)とに区分する(S405)。続いてCPU101は、セル内の領域を選択し、選択した領域の画素をサンプリングする(S407)。続いてCPU101は、サンプリングした画素のRGB成分のうち任意の一つの成分を選択し(S409)、選択した成分についての第1のヒストグラムを生成する(S411)。
図22を参照して、ステップS411の処理に続いて、CPU101は、第1のヒストグラムで現れたピークの数を判別する。
ステップS413において、第1のヒストグラムで現れたピークの数が1個であると判別した場合(S413で1個)、CPU101は、別の成分で第1のヒストグラムを再生成し(S427)、ステップS413の処理へ進む。
ステップS413において、第1のヒストグラムで現れたピークの数が3個であると判別した場合(S413で3個)、CPU101は、RGB各成分の最も大きいピークの階調値により表される色を背景色として採用し、ステップS431の処理へ進む。
ステップS413において、第1のヒストグラムで現れたピークの数が2個であると判別した場合(S413で2個)、CPU101は、第1および第2のピークを検出し(S414)、第2のヒストグラムを生成する(S415)。続いてCPU101は、第1のピーク最頻値の度数と第2のピーク最頻値の度数とを比較し(S417)、残りの成分についての第2のヒストグラムの各々で、第1のピーク最頻値の度数が第2のピーク最頻値の度数よりも大きいか否かを判別する(S419)。
ステップS419において、残りの成分についての第2のヒストグラムのいずれでも、第1のピーク最頻値の度数が第2のピーク最頻値の度数よりも大きいと判別した場合(S419でYES)、CPU101は、第1のピークの画素群のRGB各成分の最頻値により表される色を背景色として決定し(S423)、ステップS431の処理へ進む。
ステップS419において、残りの成分について少なくともいずれか1つの成分についての第2のヒストグラムで、第1のピーク最頻値の度数が第2のピーク最頻値の度数よりも小さいと判別した場合(S419でNO)、CPU101は、第2のピークの画素群のRGB各成分の最頻値により表される色を背景色として決定し(S421)、ステップS431の処理へ進む。
ステップS431において、CPU101は、表構造解析の結果に基づいて再現した表(図19のS205)に背景色を適用する(S431)。続いてCPU101は、表外の領域をJPEG画像に圧縮することにより、表外の領域を再現し(S433)、リターンする。
[実施の形態の効果]
上述の実施の形態によれば、表領域のセル内の背景色を決定する際に選択したセル内の領域にノイズ(誤判定した文字領域、罫線付近のボケ、または網点読み取りによる画素の乱れなど)が含まれていても、背景色を精度良く決定することができる。
図23は、参考例における背景色の決定方法を説明する図である。ここでは、セル内の領域の画素群が図6に示す第1の例のものとする。
図23を参照して、参考例では、セル内の背景領域のRGBの各々の成分についてのヒストグラムが生成される。次に、RGBの各々の成分についてのヒストグラムから最頻値が抽出され、抽出した最頻値を持つ赤(R=255、G=0、B=0)が背景色として決定される。第1の例では、罫線R11および文字R12が、G成分およびB成分で同じ階調値を有している。その結果、参考例ではG成分およびB成分において誤った判断がなされ、正解の背景色である白(R=255、G=255、B=255)とは異なる色が背景色として決定される。このように、参考例では、1つのピークに複数の色の色成分が含まれる場合に、背景色の誤決定が起こりやすくなる。上述の実施の形態によれば、参考例のような背景色の誤決定を回避することができる。
上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアにより行っても、ハードウェア回路を用いて行ってもよい。また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザーに提供することにしてもよい。プログラムは、CPUなどのコンピューターにより実行される。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。
上述の実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 画像処理装置
101 CPU(Central Processing Unit)
102 ROM(Read Only Memory)
103 RAM(Random Access Memory)
104 スキャナー
105 画像形成部
106 操作パネル
107 補助記憶装置
108 外部I/F
151 オブジェクト抽出部
152 区分決定部
153 領域選択部
154 第1のヒストグラム生成部
155 ピーク決定部
156 第2のヒストグラム生成部
157 ピーク画素数比較部
158 背景色決定部
IM 画像データ
R1,R11 罫線
R2,R12 文字
R3 その他の領域
R31 セル内の背景
R32 表外の領域
SR セル内の領域
TR1 表領域
TR2 図形領域
TR3 文字領域
TR4 写真領域
TR5 外縁領域

Claims (7)

  1. 画像データからセル内の領域を選択する選択手段と、
    色空間の任意の一の成分についてのヒストグラムであって、前記セル内の領域の階調値のヒストグラムである第1のヒストグラムを生成する第1の生成手段と、
    前記第1のヒストグラムにおいて閾値を越える度数が2つの階調値に分布している場合に、度数が大きい方の階調値を第1のピークとして決定し、度数が小さい方の階調値を第2のピークとして決定するピーク決定手段と、
    前記色空間における前記一の成分とは異なる残りの成分の各々のヒストグラムであって、前記第1のピークの階調値を有する画素群である第1の画素群の階調値のヒストグラムと、前記残りの成分の各々のヒストグラムであって、前記第2のピークの階調値を有する画素群である第2の画素群の階調値のヒストグラムとを含む第2のヒストグラムを生成する第2の生成手段と、
    前記残りの成分の各々において、前記第1の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数と、前記第2の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数とを比較する比較手段と、
    前記残りの成分の各々において、前記第1の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数が、前記第2の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数よりも大きい場合に、前記第1の画素群の各成分の最頻値により表される色を背景色として決定する第1の色決定手段と、
    前記残りの成分の少なくとも1つの成分において、前記第1の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数が、前記第2の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数よりも小さい場合に、前記第2の画素群の各成分の最頻値により表される色を背景色として決定する第2の色決定手段とを備えた、画像処理装置。
  2. 前記色空間はRGBである、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1のヒストグラムにおいて、閾値を越える度数が1つの階調値にのみ分布している場合に、前記色空間の前記任意の一の成分とは異なる他の一の成分についてのヒストグラムであって、前記セル内の領域の階調値のヒストグラムを前記第1のヒストグラムとして生成し直すヒストグラム再生成手段をさらに備えた、請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記第1のヒストグラムにおいて、閾値を越える度数が3つの階調値に分布している場合に、前記色空間を構成する各成分の最頻値により表される色を背景色として決定する第3の色決定手段をさらに含む、請求項1〜3のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 前記画像データから表領域を抽出する表抽出手段と、
    前記表領域を構成する複数の部分の各々を罫線、文字、およびその他の領域のうちいずれかの属性に区分する区分手段とをさらに備え、
    前記選択手段は、前記罫線または文字の属性に区分された部分を除く領域を選択する、請求項1〜4のいずれかに記載の画像処理装置。
  6. 前記選択手段は、
    前記罫線により規定されたセル内を構成する画素数が所定の最大サンプリング数を上回る場合に、前記セル内の一部の領域を選択する第1の選択手段と、
    前記罫線により規定されたセル内を構成する画素数が所定の最大サンプリング数を上回る場合に、前記セル内の全部の領域を選択する第2の選択手段とを含む、請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 画像データから任意のセル内の領域を選択する選択ステップと、
    色空間の任意の一の成分についてのヒストグラムであって、前記セル内の領域の階調値のヒストグラムである第1のヒストグラムを生成する第1の生成ステップと、
    前記第1のヒストグラムにおいて閾値を越える度数が2つの階調値に分布している場合に、度数が大きい方の階調値を第1のピークとして決定し、度数が小さい方の階調値を第2のピークとして決定するピーク決定ステップと、
    前記色空間における前記一の成分とは異なる残りの成分の各々のヒストグラムであって、前記第1のピークの階調値を有する画素群である第1の画素群の階調値のヒストグラムと、前記残りの成分の各々のヒストグラムであって、前記第2のピークの階調値を有する画素群である第2の画素群の階調値のヒストグラムとを含む第2のヒストグラムを生成する第2の生成ステップと、
    前記残りの成分の各々において、前記第1の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数と、前記第2の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数とを比較する比較ステップと、
    前記残りの成分の各々において、前記第1の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数が、前記第2の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数よりも大きい場合に、前記第1の画素群の各成分の最頻値により表される色を背景色として決定する第1の色決定ステップと、
    前記残りの成分の少なくとも1つの成分において、前記第1の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数が、前記第2の画素群の階調値のヒストグラムにおける最頻値の度数よりも小さい場合に、前記第2の画素群の各成分の最頻値により表される色を背景色として決定する第2の色決定ステップとをコンピューターに実行させる、画像処理装置の制御プログラム。
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