JP2016133837A - 情報処理装置、プログラムに対するデータの引渡し方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、プログラムに対するデータの引渡し方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】プログラムから要求されたデータのダミーデータを当該プログラムに引き渡す場合でも、当該プログラムの利用可能な機能の制限を少なくするための技術を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、外部アプリケーションから連絡先アプリケーションに対して、連絡先データの引き渡しの要求があった場合、この外部アプリケーションの属性を示す属性情報を取得する(S5)。情報処理装置は、取得した属性情報に応じた方法で、連絡先データのダミーデータを生成する(S6)。ダミーデータは、例えば、SNSを利用して情報を発信するための、特定のアカウントを示すアカウント情報に関連づけられた連絡先データ、ランダムデータ、又は外部の通信端末が有する連絡先データベースの連絡先データである。情報処理装置は、生成したダミーデータを、外部アプリケーションに引き渡す(S7)。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数のプログラムでデータを共有する技術に関する。
様々な提供者によって提供された、様々な用途のアプリケーションプログラム(以下「アプリケーション」と省略する。)が流通している。アプリケーションのユーザにとっては、流通するアプリケーションの全てを安心、且つ安全に使用できるわけではない。例えば、個人情報等の端末内の情報にアクセスするアプリケーションによって、この情報が不正に利用されたり、外部に漏洩したりすることがある。
このような背景の下、特許文献1は、情報漏洩が生じる可能性があるアプリケーションを実行した場合にも、重要な情報の漏洩を防止するための技術を開示している。特許文献1に記載の技術では、起動されたアプリケーションに信頼性がある場合は、正規のデータファイルを、信頼性がない場合は、偽装データファイル(ダミーファイル)を、このアプリケーションに引き渡す。偽装データファイルは、漏洩すると問題が生じる情報が含まれていないデータファイルで、具体的には、偽情報又は無意味な文字列が記録されたデータファイルや、空データファイルである。
特開2014−10598号公報
例えば、SNS(Social Networking Service)のシステムを利用して、人と人とのコミュニケーションを支援する機能を含むアプリケーションは、アドレス帳等のデータベースに格納された通信端末の連絡先データを読み出して、これを利用する機能を含むことがある。仮にこのSNSに関連するアプリケーションの信頼性が低い場合、特許文献1に記載の技術では、実在する通信端末の連絡先データを含まない偽装データファイルを、このアプリケーションに引き渡す。この場合、連絡先データの不正な利用や漏洩から保護することはできるが、例えばユーザが、信頼性の低いアプリケーションを試用したい場合でも、その機能の多く、又は全てを利用できない可能性がある。このように、特許文献1に記載の技術では、偽装データファイルの引き渡し先のアプリケーションによって、そのアプリケーションの利用可能な機能が大きく制限されることがある。
そこで、本発明の目的は、プログラムから要求されたデータのダミーデータを当該プログラムに引き渡す場合でも、当該プログラムの利用可能な機能の制限を少なくするための技術を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明の情報処理装置は、第1のプログラムによって利用されるデータを記憶する記憶手段と、第2のプログラムの属性を示す属性情報を取得する属性取得手段と、前記第2のプログラムから、前記記憶手段に記憶されたデータの引き渡しが要求された場合に、取得された前記属性情報に応じた方法で生成されたダミーデータを、当該第2のプログラムに引き渡す引渡し手段とを備える。
本発明の情報処理装置において、前記記憶手段は、外部の通信端末の連絡先データを記憶し、前記引渡し手段は、前記属性情報が、前記第2のプログラムに通信機能が含まれることを示す場合に、前記記憶手段に記憶された連絡先データでない連絡先データを、前記ダミーデータとして当該第2のプログラムに引き渡してもよい。
この情報処理装置において、前記引渡し手段は、前記通信機能が、前記連絡先データと関連づけられたアカウント情報を用いて情報を発信する機能を含む場合に、特定の前記アカウント情報と関連づけられた前記連絡先データを、前記ダミーデータとして前記第2のプログラムに引き渡してもよい。
更に、前記引渡し手段は、前記属性情報が、前記第2のプログラムに通信機能が含まれることを示す場合に、外部の通信端末が有するデータベースに格納された連絡先データを、前記ダミーデータとして当該第2のプログラムに引き渡してもよい。
更に、前記引渡し手段は、前記属性情報が、前記第2のプログラムに通信機能以外の機能が含まれることを示す場合に、文字が任意に配列したデータを、前記ダミーデータとして前記第2のプログラムに引き渡してもよい。
本発明の情報処理装置において、前記ダミーデータが前記第2のプログラムに引き渡された後、当該第2のプログラムの利用の状況に応じたタイミングで、前記記憶されたデータを当該第2のプログラムに引き渡すかどうかをユーザに問い合わせる問合せ手段と、前記問い合わせに対する応答を受け付ける応答受付手段とを備え、前記引渡し手段は、前記記憶されたデータを引き渡す旨の前記応答が受け付けられた場合には、当該データを、前記第2のプログラムに引き渡してもよい。
本発明のプログラムに対するデータの引渡し方法は、第1のプログラムによって利用されるデータを記憶する記憶手段にアクセスする情報処理装置が、第2のプログラムの属性を示す属性情報を取得するステップと、前記第2のプログラムから、前記記憶手段に記憶されたデータの引き渡しが要求された場合に、取得した前記属性情報に応じた方法で生成されたダミーデータを、当該第2のプログラムに引き渡すステップとを備える。
本発明のプログラムは、データを記憶する記憶手段にアクセスするコンピュータに、前記記憶手段に記憶されたデータを利用して所定の処理を実行するステップと、第2のプログラムの属性を示す属性情報を取得するステップと、前記第2のプログラムから、前記記憶手段に記憶されたデータの引き渡しが要求された場合に、取得した前記属性情報に応じた方法で生成されたダミーデータを、当該第2のプログラムに引き渡すステップとを実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、プログラムから要求されたデータのダミーデータを当該プログラムに引き渡す場合でも、当該プログラムの利用可能な機能の制限を少なくするための技術を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す図。 同実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図。 同実施形態に係る連絡先データベースの構成例を示す図。 同実施形態に係る連絡先アプリケーションの機能を示すブロック図。 同実施形態に係る情報処理装置が外部アプリケーションをインストールするときの処理を示すフローチャート。 同実施形態に係る情報処理装置が表示する問合せ画面の一例を示す図。 同実施形態に係るアプリケーション属性とダミーデータの生成方法との関係の一例を示す図。
[実施形態]
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の全体構成を示す図である。図1に示すように、情報処理システム1は、情報処理装置10と、複数の通信端末20(20A,20B,20C)と、情報管理サーバ30と、PC(Personal Computer)40とを備える。情報処理装置10、複数の通信端末20、情報管理サーバ30、及びPC40の各々は、ネットワークNWに接続して通信する。ネットワークNWは、ここでは、移動体通信網、固定電話網、ゲートウェイ及びインターネットを含むネットワーク(通信回線)である。
なお、図1には、通信端末20として、通信端末20A,20B,20Cの3台が示されているが、実際には多数存在する。
情報処理装置10は、プログラムに基づいて情報処理を実行する装置である。通信端末20は、ここでは汎用の通信端末装置である。情報処理装置10、及び複数の通信端末20の各々は、互いに異なるユーザによって使用(携帯)される。情報処理装置10、及び複数の通信端末20の各々は、ネットワークNWに無線により接続して、音声通信、及びデータ通信を行う。
なお、情報処理装置10、及び複数の通信端末20の各々は、ここではスマートフォンであるが、フィーチャーフォンやタブレット型コンピュータ等の携帯型の他の装置であってもよいし、パーソナル・コンピュータ等の据置型の装置であってもよい。また、情報処理装置10、及び複数の通信端末20の各々は、有線によりネットワークNWに接続してもよい。
情報管理サーバ30は、各種の情報を管理するサーバ装置である。情報管理サーバ30は、例えば、流通するアプリケーションの各々の属性(以下「アプリケーション属性」という。)を示す属性情報を管理する。アプリケーション属性は、本実施形態では、アプリケーションが含む機能に関する属性である。以下では、アプリケーション属性が、「コミュニケーション系」と、「通信系ゲーム」と、「非通信系ゲーム」と、「その他の通信系」と、「その他の非通信系」とに分類される例を説明する。本実施形態の属性情報は、このように直接的にアプリケーション属性を特定する情報である。ただし、属性情報は、テーブル処理等を経てアプリケーション属性を特定する情報等、間接的にアプリケーション属性を特定する情報(例えば、アプリケーションの識別子)であってもよい。
なお、ここで説明したアプリケーション属性はあくまで一例であり、例えば、アプリケーションの機能が細分化されてもよいし、別の機能に関するアプリケーション属性が採用されてもよい。
アプリケーション属性が「コミュニケーション系」であるアプリケーションは、通信機能を含むアプリケーションの一例で、例えば、SNSのシステムを利用して、ネットワークNWを介して情報を発信する機能を含む。この情報の発信には、ユーザ毎に割り当てられたアカウントが使用される。このアカウントを特定するアカウント情報は、例えばユーザIDを含み、連絡先データと関連づけられている。連絡先データは、例えば、電話番号又はメールアドレスである。
なお、本実施形態の通信機能は、ネットワークNWに接続して通信する処理を含む機能のことである。
アプリケーション属性が「通信系ゲーム」であるアプリケーションは、通信機能を含むアプリケーションの一例で、例えば、SNSのシステムにゲームシステムを組み込んだ、ソーシャルゲームを実行する機能を含む。ソーシャルゲームは、各ユーザがゲームサービスを利用している他のユーザと仲間になったり、仲間のユーザとコミュニケーションをとったりすることで、ユーザ同士が交流を持つことができるようになっている。
アプリケーション属性が「非通信系ゲーム」であるアプリケーションは、通信機能を含まないアプリケーション、又は通信機能を主機能(例えば、バージョンアップのための通信のみ行う)としない、ゲーム機能を含むアプリケーションである。アプリケーション属性が「非通信系ゲーム」であるアプリケーションは、例えばスタンドアロンでコンピュータゲームを進行させる機能を含む。
アプリケーション属性が「その他の通信系」であるアプリケーションは、通信機能を含むアプリケーションの一例である。このようなアプリケーションは、例えば、ネットワークNW上にデータをアップロード、又はネットワークNW上からデータをダウンロードする機能を含む。
アプリケーション属性が「その他の非通信系」であるアプリケーションは、通信機能以外の機能を含むアプリケーションの一例で、通信機能を含まないアプリケーション、又は通信機能を主機能としないアプリケーションである。このようなアプリケーションは、例えば、ネットワークNW上にデータをアップロードする機能、及びネットワークNW上からデータをダウンロードする機能を含まない。
情報管理サーバ30は、更に、クラウドサーバとしての機能を有する。情報管理サーバ30は、情報処理装置10、及び複数の通信端末20の各々に利用されるデータを記憶するクラウドサービスを提供する。情報管理サーバ30は、例えば、情報処理装置10、及び複数の通信端末20の各々に記憶されている連絡先データベースのコピーを記憶する。
PC40は、情報処理装置10と同じユーザによって使用されるコンピュータ装置である。PC40は、情報管理サーバ30にアクセスしてデータをダウンロードする機能を有する。
図2は、情報処理装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、操作部14と、表示部15と、通信部16と、記憶部17とを備える。
CPU11は、情報処理装置10の各部を制御する演算処理装置である。CPU11は、ROM12又は記憶部17にアクセスして、これらに記憶されたプログラムを、ワークエリアとしてのRAM13に読み出して実行する。例えば、CPU11は、RAM13上にプログラムを実行するための領域を確保し、この領域に、プログラム、及びこのプログラムで利用されるデータを展開する。
操作部14は、例えば、表示部15の表示面に重ねて設けられたタッチスクリーン、及び物理キーを有し、情報を入力するためのユーザの操作を受け付ける操作手段である。表示部15は、例えば液晶ディスプレイであり、各種の画像(画面)を表示して、ユーザに情報を報知する表示手段である。通信部16は、例えば無線通信回路及びアンテナを有し、ネットワークNWに無線により接続して、音声通信、及びデータ通信を行う通信手段である。記憶部17は、例えばEEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)又はフラッシュメモリを有し、各種のデータを記憶する記憶手段である。
記憶部17が記憶するデータを説明する。記憶部17は、例えば、OS(Operating System)、及びこのOS上で動作する連絡先アプリケーション171を記憶する。連絡先アプリケーション171は、連絡先データベース173に格納された情報を利用する機能を含むアプリケーション(第1のプログラム)である。
また、記憶部17は、OS上で動作する外部アプリケーション172を記憶することがある。外部アプリケーション172は、連絡先データベース173に格納された連絡先データを用いて所定の機能を実行するためのアプリケーション(第2のプログラム)である。
更に、記憶部17は、連絡先データベース173を記憶する。連絡先データベース173は、複数の通信端末20の連絡先を示す連絡先データを格納したデータベースである。
図3は、連絡先データベース173の構成を示す図である。図3に示すように、連絡先データベース173は、通信端末20毎に1つのレコードを割り当てて、レコード番号と、名称と、カテゴリと、電話番号と、メールアドレスとの各情報を格納したデータベースである。
レコード番号は、各レコードに一意に割り当てられた番号である。レコード番号「001」、「002」、「003」の各レコードは、順に、通信端末20A,20B,20Cに対応している。名称は、通信端末20に割り当てられた名称で、例えば通信端末20のユーザの名称(氏名や店舗名等)である。カテゴリは、通信端末20のユーザの分類を示す。カテゴリは、ここでは、情報処理装置10のユーザと、通信端末20のユーザとの関係の分類を示す。電話番号は、通信端末20に割り当てられた音声通信を行うための電話番号である。メールアドレスは、通信端末20宛てに電子メールを送信するためのメールアドレスである。
なお、連絡先データベース173に登録される情報は、前掲の情報に限られない。例えば、SNSのアカウント情報等が登録されてもよい。
図4は、CPU11により実行される連絡先アプリケーション171の機能を示すブロック図である。連絡先アプリケーション171は、データベース管理手段111と、問合せ手段112と、応答受付手段113と、属性取得手段114と、生成手段115と、引渡し手段116とを含む。
データベース管理手段111は、連絡先データベース173の管理に関する処理を実行する。データベース管理手段111は、例えば、連絡先データベース173への連絡先データの格納(例えば登録や編集)、削除等の処理を行う。
問合せ手段112は、連絡先データベース173の連絡先データを、外部アプリケーション172に引き渡すかどうかをユーザに問い合わせる。問合せ手段112は、例えば、外部アプリケーション172から連絡先データの引き渡しの要求があった場合に、この問い合わせをする。
問合せ手段112は、連絡先データのダミーデータが外部アプリケーション172に引き渡された場合には、外部アプリケーション172の利用の状況に応じたタイミングで、この問い合わせをする。ダミーデータは、外部アプリケーション172から要求されたデータのダミーとして使用されるデータである。ダミーデータは、ここでは、連絡先データベース173に格納された連絡先データのダミーとして使用されるデータで、連絡先データと共通の形式で表される。このため、連絡先データと、そのダミーデータとは、文字数、及び使用可能な文字の規則(例えば、数字やアルファベット等の文字の種類)が共通する。ここでの文字には、「!」や「#」等の記号も含まれる。
応答受付手段113は、問合せ手段112による問い合わせに対する応答を、ユーザからの情報の入力により受け付ける。
属性取得手段114は、外部アプリケーション172のアプリケーション属性を示す属性情報を取得する。属性取得手段114は、ここでは、通信部16を介して情報管理サーバ30と通信することにより、属性情報を取得する。
生成手段115は、属性取得手段114により取得された属性情報(アプリケーション属性)に応じた方法で、ダミーデータを生成する。生成手段115は、ここでは、応答受付手段113によりダミーデータを利用する旨の応答が受け付けられた場合に、ダミーデータを生成する。ダミーデータは、その生成の方法によらないで、連絡先データと共通の形式となる。これにより、外部アプリケーション172は、ダミーデータを、本来利用の対象となるべき連絡先データ(即ち正規のデータ)として認識する。
引渡し手段116は、外部アプリケーション172から連絡先データの引き渡しが要求された場合に、連絡先データ、又はダミーデータを、外部アプリケーション172に引き渡す。引渡し手段116は、応答受付手段113により連絡先データベース173の連絡先データを利用する旨の応答が受け付けられた場合には、この連絡先データを、ダミーデータを利用する旨の応答が受け付けられた場合には、生成手段115により生成されたダミーデータを、外部アプリケーション172に引き渡す。この引き渡しとは、外部アプリケーション172が、連絡先データ、又はダミーデータを用いて所定の処理を実行できる状態にすることをいう。引渡し手段116は、例えば、RAM13上の外部アプリケーション172を実行するために確保された領域に、連絡先データを展開する。
図5は、情報処理装置10が外部アプリケーション172をインストールするときの処理を示すフローチャートである。
情報処理装置10のCPU11は、連絡先アプリケーション171をRAM13上に読み出して実行する。次に、CPU11は、外部アプリケーション172のインストールを開始する(ステップS1)。CPU11は、外部アプリケーション172により、連絡先データベース173に格納された連絡先データの引き渡しが要求されると、表示部15に問合せ画面を表示させる(ステップS2)。問合せ画面は、外部アプリケーション172に引き渡すデータをユーザに問い合わせるための画面である。CPU11は、ここでは、図6に示す問合せ画面Rを表示させる。図6に示すように、問合せ画面Rには、「本アプリケーションは、あなたの連絡先データベースを利用します。よろしいですか?」というメッセージのほか、「はい」というメッセージに関連づけられたソフトボタンB1と、「いいえ(インストールを中止します。)」というメッセージに関連づけられたソフトボタンB2と、「ダミーデータを利用する。」というメッセージに関連づけられたソフトボタンB3とを含む。
外部アプリケーション172を信頼できる場合等、連絡先データベース173の全ての連絡先データの引き渡しを許可する場合、ユーザは、ソフトボタンB1を選択する操作を行う。ユーザは、外部アプリケーション172を信頼できない場合等、連絡先データベース173の全ての連絡先データの引き渡しを拒否する場合は、ソフトボタンB2を選択する操作を行う。ユーザは、外部アプリケーション172の信頼度が低いもののこれを利用したい場合(例えば、試用する場合)等には、ソフトボタンB3を選択する操作を行う。
CPU11は、ユーザの操作に基づいて、問い合わせに対してユーザから受け付けた応答を判定する(ステップS3)。ソフトボタンB1が選択されたと判定した場合(ステップS3;全て許可)、CPU11は、連絡先データベース173に格納された全ての連絡先データを、外部アプリケーション172に引き渡す(ステップS4)。CPU11は、ここでは、RAM13上の外部アプリケーション172用に確保した領域に、連絡先データを展開する。
ステップS3で、ソフトボタンB2が選択されたと判定した場合(ステップS3;全て拒否)、CPU11は、連絡先データベース173の連絡先データを、外部アプリケーション172に引き渡さずに、図5の処理を終了する。
ステップS3で、ソフトボタンB3が選択されたと判定した場合(ステップS3;ダミー)、CPU11は、外部アプリケーション172のアプリケーション属性を示す属性情報を取得する(ステップS5)。CPU11は、通信部16を介して情報管理サーバ30に問い合わせることにより、外部アプリケーション172の属性情報を取得する。
次に、CPU11は、取得した属性情報に応じた方法で、ダミーデータを生成する(ステップS6)。
図7は、アプリケーション属性と、ダミーデータの生成方法との関係を示す図である。図7に示すように、CPU11は、アプリケーション属性として「コミュニケーション系」を示す属性情報を取得した場合、特定のアカウント情報と関連づけられた連絡先データを、ダミーデータとして生成する。このアカウント情報は、ネットワークNWを介して情報を発信するために使用される特定のアカウント(例えば、通信事業者の公式アカウント)を示す情報である。このアカウント情報に対応する連絡先データは、例えば、情報管理サーバ30に記憶されていてもよいし、連絡先アプリケーション171に格納されていてもよい。
CPU11は、アプリケーション属性として「通信系ゲーム」、又は「その他の通信系」を示す属性情報を取得した場合、通信端末20が有する連絡先データベースに格納された連絡先データを、ダミーデータとして生成する。この連絡先データベースは、例えば、情報処理装置10のユーザの家族が所有する、通信端末20Aが有するデータベースである。CPU11は、通信端末20Aに記憶されている連絡先データベースの連絡先データを、例えば、通信端末20Aとの通信により取得する。又は、CPU11は、通信端末20Aの連絡先データベースの連絡先データのコピーを、情報管理サーバ30又はPC40との通信により取得してもよい。
CPU11は、アプリケーション属性として「非通信系ゲーム」、又は「その他の非通信系」を示す属性情報を取得した場合、ランダムデータをダミーデータとして生成する。ランダムデータは、ここでは、文字が任意に配列したデータの一例である。ランダムデータは、使用する文字や、文字の並び順を無作為(ランダム)に決定したデータである。ランダムデータは、電話番号、メールアドレス又はSNSのアカウント情報等と同じ形式のデータである。ただし、ランダムデータは、実在する電話番号、メールアドレス又はSNSのアカウント情報等と異なることが望ましい。
なお、図7で説明したアプリケーション属性と、ダミーデータの生成方法との関係は、あくまで一例である。また、この関係は、情報処理装置10への情報の入力により、ユーザによって変更されてもよい。
図6に戻って説明する。
次に、CPU11は、生成したダミーデータを、外部アプリケーション172に引き渡す(ステップS7)。
アプリケーション属性が「コミュニケーション系」の場合、情報処理装置10のユーザは、特定のアカウントを用いて発信される情報を閲覧したり、このアカウントを使用するユーザとコミュニケーションをとったりすることができる。
このように、情報処理装置10が、アカウント情報と関連づけられた連絡先データを、ダミーデータとして引き渡すことにより、ユーザは、コミュニケーション系の機能を含む外部アプリケーション172の機能を利用することができる。
アプリケーション属性が「通信系ゲーム」の場合、情報処理装置10は、通信端末20が有する連絡先データベースに格納された連絡先データを用いて、他者とコミュニケーションをとりながら、ゲームを進行させることができる。アプリケーション属性が「その他の通信系」の場合も、情報処理装置10が、通信端末20が有する連絡先データベースに格納された連絡先データを用いることにより、ユーザは、通信機能を含む外部アプリケーション172の機能を利用できる。
ここにおいて、情報処理装置10が引き渡す連絡先データが、例えば家族等の親密度の高い一部のユーザの通信端末20に限定されることにより、外部アプリケーション172からの情報漏洩のリスクが少なくて済む。
アプリケーション属性が「非通信系ゲーム」の場合、情報処理装置10は、ランダムデータを用いて、ゲームを進行させることができる。アプリケーション属性が「その他の非通信系」の場合も、情報処理装置10がランダムデータを用いることにより、ユーザは、外部アプリケーション172の機能を利用できる。通信機能を含まない、又は通信機能を主機能としない外部アプリケーション172の場合は、実在する連絡先データが引き渡されなくとも、利用可能な機能の制限を受けにくいと考えられる。
また、ランダムデータは、連絡先データベース173に格納された連絡先データではないため、この連絡先データを漏洩から保護しつつ、ユーザは外部アプリケーション172の機能を利用できる。
なお、アプリケーション属性が「通信系ゲーム」又は「非通信系ゲーム」のアプリケーションは、いずれもゲーム機能という点で共通の機能を含む。しかし、アプリケーションが通信機能を含むか否かによって、ダミーデータの生成方法は異なっている。このことは、ゲーム機能に限らず、例えば公知の地図機能等の他の機能でもいえることである。
以上のようにして、情報処理装置10は、アプリケーション属性に応じた方法で生成されたダミーデータを、外部アプリケーション172に引き渡すことにより、ダミーデータを外部アプリケーション172に引き渡す場合でも、この外部アプリケーション172の利用可能な機能の制限を少なくすることができる。
ところで、情報処理装置10のCPU11は、外部アプリケーション172のインストールが行われるとき以外のタイミングで、連絡先データを引き渡すための制御を行ってもよい。
CPU11は、例えば、ダミーデータを外部アプリケーション172に引き渡した後、外部アプリケーション172の利用の状況に応じたタイミングで、連絡先データを引き渡すかどうかをユーザに問い合わせてもよい。CPU11は、例えば、外部アプリケーション172の利用の状況が、決められた条件を満たした場合に、図6で説明した問合せ画面Rを表示させる。この条件は、例えば、外部アプリケーション172の使用時間が閾値に到達したタイミングや、使用回数(起動回数)が閾値に到達したタイミング等に満たされる。これにより、情報処理装置10は、アプリケーションの本来の機能を利用可能にするための連絡先データを引き渡すかどうかを、適切なタイミングでユーザに判断させやすくすることができる。
[変形例]
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。本発明は、例えば、以下のような形態で実施することも可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
(変形例1)
情報処理装置10のCPU11は、アカウント情報に関連づけられた連絡先データを、ダミーデータとして生成する場合に、ユーザに推奨する情報の発信に用いられるアカウント情報を特定し、特定したアカウント情報と関連づけられた連絡先データを、ダミーデータとしてもよい。例えば、CPU11は、記憶部17に記憶されたユーザの属性に対応するアカウント情報を特定する。このユーザの属性としては、ユーザの年齢や性別、趣味、特技等がある。CPU11は、ユーザの属性に基づいて、ユーザの嗜好に合った情報を発信するアカウントを特定し、このアカウントのアカウント情報に関連づけられた連絡先データを特定する。ユーザの属性と、このユーザに推奨する情報との関係については、どのようなアルゴリズムで求められてもよい。
(変形例2)
上述した実施形態では、情報処理装置10のCPU11は、外部アプリケーション172から連絡先データの引き渡しの要求があった場合に、アプリケーション属性を示す属性情報を取得し、ダミーデータを生成していた。属性情報の取得のタイミングや、ダミーデータの生成のタイミングは、この例に限られない。例えば、情報処理装置10のCPU11は、アプリケーション属性に応じたダミーデータを予め生成して、記憶部17等に記憶させておく。そして、CPU11は、外部アプリケーション172から連絡先データの引き渡しの要求があった場合には、アプリケーション属性に応じたダミーデータを読み出して、外部アプリケーション172に引き渡してもよい。
また、ダミーデータは、情報処理装置10以外の装置、例えば情報管理サーバ30によって生成されてもよい。
(変形例3)
アプリケーション属性は、アプリケーションが含む機能に関する属性以外の、アプリケーションに関する属性であってもよい。
アプリケーション属性は、例えば、アプリケーションの信頼度、又は、不特定多数若しくは特定の通信端末20のユーザによるアプリケーションの評価値であってもよい。信頼度の特定の方法は特に問わないが、情報管理サーバ30は、例えばアプリケーションのダウンロード数や実行回数、実行時間等の情報に基づいて、公知のアルゴリズムにより特定すればよい。また、評価値の特定の方法も特に問わず、情報管理サーバ30は、例えば、情報処理装置10、及び複数の通信端末20の各々から、各アプリケーションに対する評価に関する情報を受け付ける。
情報処理装置10は、例えば、信頼度又は評価値が高いアプリケーションには、ランダムデータ以外のダミーデータを引き渡すことを許可するが、信頼度又は評価値が低いアプリケーションには、常にランダムデータを引き渡す。また、アプリケーション属性は、アプリケーションの提供者(アプリケーションの作成者を含む。)であってもよい。この場合、情報処理装置10は、例えば、特定の提供者により提供されるアプリケーションには、ランダムデータ以外のダミーデータを引き渡すことを許可するが、それ以外の提供者により提供されるアプリケーションには、常にランダムデータを引き渡す。
以上のようにして、情報処理装置10は、アプリケーション属性に応じて、外部アプリケーション172に引き渡すダミーデータを生成することにより、連絡先データを漏洩から保護しつつ、アプリケーションの利用可能な機能の制限を少なくすることができる。
(変形例4)
本発明の第2のプログラムは、連絡先データ以外のデータの引き渡しを要求するプログラムであってもよい。例えば、本発明の第2のプログラムは、複数の装置で画像データ(例えば写真データ)を共有する機能を含むプログラムであってもよい。このプログラムは、情報処理装置10が実行する画像データの管理を行う第1のプログラムに、画像データの引き渡しを要求する。情報処理装置10は、ダミーデータを引き渡す場合、例えば、特定のアカウント情報を用いて配信される画像データや、予め記憶しておいたダミーの画像データを、上記第2のプログラムに引き渡せばよい。
(変形例5)
上述した実施形態で説明した構成及び動作の一部が省略されてもよい。
情報処理装置10は、ユーザに問い合わせることなく、外部アプリケーション172に、連絡先データ又はダミーデータを引き渡してもよい。情報処理装置10は、例えば、アプリケーション属性に対応して、連絡先データ又はダミーデータのどちらを引き渡すかが設定されていた場合には、この設定に従って連絡先データを引き渡してもよい。
上述した実施形態の情報処理装置10のCPU11が実現する機能は、複数のプログラムの組み合わせによって実現され、又は、複数のハードウェア資源の連係によって実現され得る。CPU11の機能がプログラムを用いて実現される場合、このプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD(Hard Disk Drive)、FD(Flexible Disk))等)、光記録媒体(光ディスク等)、光磁気記録媒体、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供されてもよいし、ネットワークを介して配信されてもよい。また、本発明は、クラウドコンピューティングを用いて実現されてもよい。また、本発明は、プログラムに対するデータの引渡し方法として把握することも可能である。
1…情報処理システム、10…情報処理装置、11…CPU、111…データベース管理手段、112…問合せ手段、113…応答受付手段、114…属性取得手段、115…生成手段、116…引渡し手段、12…ROM、13…RAM、14…操作部、15…表示部、16…通信部、17…記憶部、171…連絡先アプリケーション、172…外部アプリケーション、173…連絡先データベース、20,20A,20B,20C…通信端末、30…情報管理サーバ、40…PC

Claims (8)

  1. 第1のプログラムによって利用されるデータを記憶する記憶手段と、
    第2のプログラムの属性を示す属性情報を取得する属性取得手段と、
    前記第2のプログラムから、前記記憶手段に記憶されたデータの引き渡しが要求された場合に、取得された前記属性情報に応じた方法で生成されたダミーデータを、当該第2のプログラムに引き渡す引渡し手段と
    を備える情報処理装置。
  2. 前記記憶手段は、外部の通信端末の連絡先データを記憶し、
    前記引渡し手段は、
    前記属性情報が、前記第2のプログラムに通信機能が含まれることを示す場合に、前記記憶手段に記憶された連絡先データでない連絡先データを、前記ダミーデータとして当該第2のプログラムに引き渡す
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記引渡し手段は、
    前記通信機能が、前記連絡先データと関連づけられたアカウント情報を用いて情報を発信する機能を含む場合に、特定の前記アカウント情報と関連づけられた前記連絡先データを、前記ダミーデータとして前記第2のプログラムに引き渡す
    ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記引渡し手段は、
    前記属性情報が、前記第2のプログラムに通信機能が含まれることを示す場合に、外部の通信端末が有するデータベースに格納された連絡先データを、前記ダミーデータとして当該第2のプログラムに引き渡す
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記引渡し手段は、
    前記属性情報が、前記第2のプログラムに通信機能以外の機能が含まれることを示す場合に、文字が任意に配列したデータを、前記ダミーデータとして前記第2のプログラムに引き渡す
    ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記ダミーデータが前記第2のプログラムに引き渡された後、当該第2のプログラムの利用の状況に応じたタイミングで、前記記憶されたデータを当該第2のプログラムに引き渡すかどうかをユーザに問い合わせる問合せ手段と、
    前記問い合わせに対する応答を受け付ける応答受付手段と
    を備え、
    前記引渡し手段は、
    前記記憶されたデータを引き渡す旨の前記応答が受け付けられた場合には、当該データを、前記第2のプログラムに引き渡す
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 第1のプログラムによって利用されるデータを記憶する記憶手段にアクセスする情報処理装置が、
    第2のプログラムの属性を示す属性情報を取得するステップと、
    前記第2のプログラムから、前記記憶手段に記憶されたデータの引き渡しが要求された場合に、取得した前記属性情報に応じた方法で生成されたダミーデータを、当該第2のプログラムに引き渡すステップと
    を備えるプログラムに対するデータの引渡し方法。
  8. データを記憶する記憶手段にアクセスするコンピュータに、
    前記記憶手段に記憶されたデータを利用して所定の処理を実行するステップと、
    第2のプログラムの属性を示す属性情報を取得するステップと、
    前記第2のプログラムから、前記記憶手段に記憶されたデータの引き渡しが要求された場合に、取得した前記属性情報に応じた方法で生成されたダミーデータを、当該第2のプログラムに引き渡すステップと
    を実行させるためのプログラム。
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