JP2016133800A - 調光素子、積層調光素子、調光方法、調光素子の製造方法 - Google Patents
調光素子、積層調光素子、調光方法、調光素子の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016133800A JP2016133800A JP2015010766A JP2015010766A JP2016133800A JP 2016133800 A JP2016133800 A JP 2016133800A JP 2015010766 A JP2015010766 A JP 2015010766A JP 2015010766 A JP2015010766 A JP 2015010766A JP 2016133800 A JP2016133800 A JP 2016133800A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- light control
- light
- environmental temperature
- selective reflection
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
Description
次に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
低分子液晶(E8 メルク社製)に、左回りの螺旋ねじれ力を発生させるカイラル剤(CNL617L 大立高分子社製)を、前記液晶複合物の重量に対して特定の添加濃度(10重量%、15重量%)で添加して液晶複合物を作製した。尚、以下より、添加濃度は、液晶複合物の重量を基準とする。又、特定のサイズ(2.54cm、1インチ)で平行配向処理が施された二枚のガラス基板の間に特定の厚み(25μm、50μm)を有するスペーサーを挿入して、試験用の調光素子のセルを組み立て、当該セルに前記液晶複合物を充填することで、実施例1の調光素子を作製した。
実施例1において、前記低分子液晶(E8)に、前記カイラル剤(CNL617L)を特定の添加濃度(15重量%)で添加するとともに、光重合性液晶モノマー(RM257 メルク社製)を特定の添加濃度(0、1、3、5重量%)で添加し、混合して液晶複合物を作製し、上述と同様の方法で、実施例2の調光素子を作製した。又、前記光重合性液晶モノマー(HCM−003)及び特定の添加濃度(0、5、8、10重量%)を変更して、上述と同様の方法で、実施例2の調光素子を作製した。尚、前記光重合性液晶モノマー(RM257)の異方性屈折率Δn(−)は0.18(−)であり、前記光重合性液晶モノマー(HCM−003)の異方性屈折率Δn(−)は0.20(−)である。
実施例1において、前記低分子液晶(E8)に前記カイラル剤(CNL617L)を特定の添加濃度(19重量%)で添加して液晶複合物を作製し、上述と同様の方法で、実施例3の調光素子を作製した。
実施例1において、前記低分子液晶(E8)に、第一のカイラル剤(CNL617L)を特定の添加濃度(19重量%)で添加するとともに、第二のカイラル剤(CB15)を特定の添加濃度(22重量%)で添加し、混合して液晶複合物を作製し、上述と同様の方法で、実施例4の調光素子を作製した。そして、実施例4の調光素子において、環境温度を23度から35度まで上昇させた場合の分光透過率を測定した。
実施例4において、前記低分子液晶(E8)に、第一のカイラル剤(CNL617L)を特定の添加濃度(20.0、29.5、28.0重量%)で添加するとともに、第二のカイラル剤(CB15)を特定の添加濃度(6.5、19.0、23.0重量%)で添加し、混合して液晶複合物を作製し、上述と同様の方法で、実施例5の調光素子を作製した。そして、実施例5の調光素子において、環境温度を23度から60度まで上昇させた場合の分光透過率を測定した。
実施例1において、前記低分子液晶(E8)に、前記カイラル剤(CNL617L)を特定の添加濃度(15重量%)で添加するとともに、光重合性液晶モノマー(NOA81 紫外線硬化型光学接着剤 NORLAND社製)を特定の添加濃度(1重量%)で添加し、混合して液晶複合物を作製し、上述と同様の方法で、実施例6の調光素子を作製した。そして、実施例6において、光の入射角度の変化に対する分光透過率の変化を測定した。調光素子のガラス基板の表面に対して垂直方向の入射角度を0度と定義し、入射角度が0度の状態で、実施例6の調光素子が設置された回転ステージの水平に対する角度を70度まで次第に増加させながら、調光素子の分光透過率を測定した。尚、実施例1−5、7−9で測定された分光透過率の入射角度は全て0度に設定されている。
実施例1において、前記低分子液晶(E8)に前記カイラル剤(CNL617L)を特定の添加濃度(19重量%)で添加して液晶複合物を作製し、上述と同様の方法で、第一の調光素子を作製した。次に、前記低分子液晶(E8)に、右回りの螺旋ねじれ力を発生させるカイラル剤(CNL611R LTD製)を特定の添加濃度(12重量%)で添加して液晶複合物を作製し、上述と同様の方法で、第二の調光素子を作製した。そして、第一の調光素子と第二の調光素子とを積層させ、両者が当接するガラス基板の表面にオプティカルマッチング液を滴下し、第一の調光素子と第二の調光素子とを液浸して、実施例7の積層調光素子を作製した。
実施例1において、前記低分子液晶(E8)に、第一のカイラル剤(CNL617L)を特定の添加濃度(20.0重量%)で添加するとともに、第二のカイラル剤(CB15)を特定の添加濃度(6.5重量%)で添加し、混合して液晶複合物を作製し、上述と同様の方法で、第一の調光素子を作製した。尚、前記第一のカイラル剤の添加濃度が前記第二のカイラル剤の添加濃度より多いため、前記第一の調光素子の全体のカイラル剤の螺旋ねじれ力の螺旋ねじれ方向は、左回りである。又、前記低分子液晶(E8)に、左回りの螺旋ねじれ力を生じさせる第三のカイラル剤(NYC−22133L)を特定の添加濃度(10重量%)で添加して液晶複合物を作製し、上述と同様の方法で、第二の調光素子を作製した。そして、第一の調光素子と第二の調光素子とを積層させ、上述の同様の方法で、実施例8の積層調光素子を作製した。
実施例1において、前記低分子液晶(E8)に、第一のカイラル剤(CNL617L)を特定の添加濃度(15重量%)で添加するとともに、前記光重合性液晶モノマー(RM257)を特定の添加濃度(3重量%)で添加し、混合して液晶複合物を作製し、上述と同様の方法で、第一の調光素子を作製した。尚、前記第一の調光素子は、前記光重合性液晶モノマーを添加して光重合しているものの、前記第一の調光素子の全体のカイラル剤の螺旋ねじれ力の螺旋ねじれ方向は、前記第一のカイラル剤の螺旋ねじれ力の螺旋ねじれ方向と同様の左回りである。又、前記低分子液晶(E8)に、前記第一のカイラル剤(CNL617L)を特定の添加濃度(20重量%)で添加するとともに、第二のカイラル剤(CB15)を特定の添加濃度(6.5重量%)で添加し、混合して液晶複合物を作製し、上述と同様の方法で、第二の調光素子を作製した。尚、前記第一のカイラル剤の添加濃度が前記第二のカイラル剤の添加濃度より多いため、前記第二の調光素子の全体のカイラル剤の螺旋ねじれ力の螺旋ねじれ方向は、左回りである。そして、第一の調光素子と第二の調光素子とを積層させ、上述の同様の方法で、実施例9の積層調光素子を作製した。
実施例の(積層)調光素子の分光透過率或いは分光反射率は、下記の方法により測定した。先ず、白色のハロゲン光源からの光を光ファイバーによって案内し、コリメートレンズを介して平行光として、実施例の調光素子に照射する。一方、調光素子から透過される透過光を、もう一つのコリメートレンズ付の光ファイバーで受光し、この光ファイバーの特定の位置で二つに分岐して、一方に分岐された光ファイバーを可視域用の分光器の出力端子へ接続し、他方に分岐された光ファイバーを赤外域用の分光器の出力端子へ接続する。そして、これらの分光器内では、センサー感度に対応した波長域の分光強度がそれぞれのスペクトロメーターにより検出されて、端末装置へ送信される。これらの検出信号は端末装置内で合成されて表示されるため、可視光領域から赤外光領域までの広い範囲の波長領域において連続した分光透過率の解析を行うことが出来る(測定評価システム)。又、調光素子からの反射強度は、反射型の光ファイバー等を、当該調光素子の表面に接触させて測定される。尚、外部からペルチェ素子やシリコンラバーヒータ等を調光素子の周辺に接触させながら、環境温度の変化に対応する温度制御を行う場合は、前記調光素子の表面に対して反射型の光ファイバー等を直接接触させて測定することは困難であるため、この場合は、分光透過率を測定することで、調光素子の選択反射機能を評価した。
<実施例1>
図2(a)は、低分子液晶にカイラル剤のみを添加した実施例1の調光素子の分光透過率のグラフを示す。図2(a)に示すように、前記カイラル剤の添加濃度が10重量%である調光素子の透過率は、1400nmから1700nmまでの波長領域で50%まで減少しており、前記カイラル剤の濃度が15重量%である調光素子の透過率は、900nmから1100nmまでの波長領域で50%まで減少している。この透過率の減少領域が、実施例1の調光素子の選択反射の波長領域に対応する。図2(a)により、前記カイラル剤の添加濃度が10重量%から15重量%まで増加することで、当該カイラル剤の左回りの螺旋ねじれ力の制御により、前記低分子液晶の螺旋構造のピッチ長が短く設定され、選択反射の波長領域の中心波長が1500nmから1000nmまで短波長側に移動している。又、スペーサーの厚みが25μmから50μmに増加することで、選択反射の波長領域が長波長側に移動している。これは、スペーサーの厚みが厚くなると、ガラス基板の表面のラビング処理によるカイラル剤の螺旋ねじれ力の影響が減少したためと考えられる。ここで、太陽光に含まれる日射エネルギーは、波長領域が850nmから1200nmまでの範囲に大きな割合を占めているため、この波長領域での調光制御が省エネルギー化の観点で重要と考えられる。
図3(a)は、異方性屈折率が低い光重合性液晶モノマーの添加濃度を変化させた場合の実施例2の調光素子の分光透過率のグラフを示す。図3(a)に示すように、光重合性液晶モノマーを添加することで、選択反射の波長領域が短波長域に移動し、更に、添加濃度が増加することで、選択反射の波長領域が多少拡張していることが理解される。ここで、光重合性液晶モノマーの添加による選択反射の波長領域の短波長域への移動は、調光素子の内部でのポリマーのネットワーク形成に伴う内部収縮作用により、低分子液晶の螺旋構造のピッチ長が短くなったためと考えられる。
図5(a)は、環境温度変化をさせた場合の左回りの螺旋ねじれ力を生じさせるカイラル剤を添加した実施例3の調光素子の分光透過率のグラフを示す。図5(a)に示すように、環境温度が23度から50度まで上昇させた場合、調光素子の選択反射の中心波長は960nmから900nmまで短波長側に移動している。図5(b)は、環境温度を変化させた場合の右回りの螺旋ねじれ力を生じさせるカイラル剤を添加した実施例3の調光素子の分光透過率のグラフを示す。図5(b)に示すように、環境温度が23度から35度まで上昇する場合、調光素子の選択反射の中心波長は870nmから910nmまで長波長側に移動している。このように、螺旋ねじれ力の螺旋ねじれ方向の差異により、選択反射の波長領域の中心波長が短波長側か長波長側かのいずれかに移動することが判明した。
図7(a)は、環境温度を変化させた場合の一種類のカイラル剤を添加した実施例4の調光素子の分光透過率のグラフを示す。又、図7(b)は、環境温度を変化させた場合の二種類のカイラル剤を添加した実施例4の調光素子の分光透過率のグラフを示す。図7(a)に示すように、一種類のカイラル剤を添加した調光素子において、環境温度が23度から35度まで上昇すると、選択反射の波長領域の中心波長は、960nmから970nmまで10nmだけ短波長側に移動している。一方、図7(b)に示すように、二種類のカイラル剤を添加した調光素子において、環境温度が23度から35度まで上昇すると、選択反射の波長領域の中心波長は、1900nmから1450nm付近まで短波長側に大きく移動していることが理解される。
図8(a)は、環境温度を変化させた場合の一種類のカイラル剤(CNL617L、19.0重量%)を添加した実施例5の調光素子の分光透過率のグラフを示す。図8(b)は、環境温度を変化させた場合の二種類のカイラル剤(CNL617L、20.0重量%、CB15、6.5重量%)を添加した実施例5の調光素子の分光透過率のグラフを示す。図8(c)は、環境温度を変化させた場合の二種類のカイラル剤(CNL617L、29.5重量%、CB15、19.0重量%)を添加した実施例5の調光素子の分光透過率のグラフを示す。図8(a)、図8(b)に示すように、環境温度が23度の調光素子における選択反射の波長領域の中心波長は、いずれも950nm近傍であるが、環境温度が増加すると、二種類のカイラル剤を添加した調光素子における選択反射の波長領域は、一種類のカイラル剤を添加した調光素子のそれと比較して、顕著に短波長側に移動している。又、図8(c)に示すように、二種類のカイラル剤の添加濃度をそれぞれ増加させた場合、環境温度が23度の調光素子における選択反射の波長領域の中心波長は、800nmと短波長側に移動し、環境温度の増加に伴って、選択反射の波長領域は、更に顕著に短波長側に移動していることが理解される。
図14(a)は、光の入射角度を増加させた場合の実施例6の調光素子の分光透過率のグラフを示す。尚、図14(a)には、調光素子の表面のガラス基板に対して垂直方向の入射角度を0度としている。図14(a)に示すように、入射角度が0度から増加するに従って、選択反射の中心波長は950nmから短波長側の700nmまで移動していることが理解される。尚、選択反射の波長は、入射角度θの増加に伴って、入射角度0度の選択反射の波長にcosθの係数を乗算した値だけ短波長側に移動すると考えられている。又、入射角度が増加すると、選択反射の中心波長の近傍で透過率が顕著に減少している部分が生じることが観察される。この部分は、右回りの円偏光でも左回りでの円偏光でも反射が生じる全反射帯を示している。
図15(a)は、環境温度が23度の場合の実施例7の第一の調光素子或いは第二の調光素子のみの分光透過率のグラフを示す。実施例7の第一の調光素子並びに第二の調光素子の選択反射の波長領域は、940nm−960nmの領域で重複している。図15(b)は、環境温度を変化させた場合の実施例7の積層調光素子の分光透過率のグラフを示す。図15(b)に示すように、環境温度が23度である積層調光素子の透過率は、上述した波長領域の重複領域(940nm−960nm)で約0%となっている。これは、螺旋ねじれ力の異なる二種類の調光素子を積層させることで、積層調光素子が、ハロゲンランプから発せられた光のうち、左回り並びに右回りの円偏光の両方を反射し、全ての光が反射され、透過光が殆ど生じなかったと考えられる。一方、重複領域以外の波長領域の850nm−1050nmの透過率は40%−50%であり、左回り並びに右回りの円偏光のいずれか一方を選択的に反射していると考えられる。又、環境温度が増加した場合、第一の調光素子のカイラル剤(CNL617L)並びに第二の調光素子のカイラル剤(CNL611R)は、いずれも螺旋ねじれ力を増加させる特性を有するため、選択反射の波長は短波長側に移動し、透過率が約0%の重複領域が900nm−920nmへ移動していることが理解される。
図16(a)は、環境温度を変化させた場合の実施例8の積層調光素子の分光透過率のグラフを示す。ここで、実施例8の調光素子のうち、第三のカイラル剤は、環境温度の増加に伴って、螺旋ねじれ力が減少し、選択反射の波長領域が長波長側に移動することが予め分かっている。この場合、図16(a)に示すように、環境温度が23度から35度まで上昇すると、選択反射の波長領域が、880nm−1040nmの範囲から900nm−1000nmの範囲まで一度狭くなるものの、環境温度が35度から50度まで上昇すると、選択反射の波長領域の範囲が800nm−1050nmの範囲まで広がるとともに、特定の波長領域の900nm−980nmの範囲では、選択反射が生じずに、透過率が増加するという不連続な選択反射の波長領域が観察される。つまり、二種類以上の調光素子を組み合わせることで、従来では成しえない不連続な選択反射の波長領域を有する帯域フィルターを作製することが出来ることが判明した。
図16(b)は、環境温度を変化させた場合の実施例9の積層調光素子の分光透過率のグラフを示す。実施例9の積層調光素子では、二つの調光素子に左回りの円偏光を反射させる特性を有している。図16(b)に示すように、環境温度が上昇すると、選択反射の波長領域の長波長端が1150nm近傍に固定されたまま、短波長端が短波長側に移動して、選択反射の波長領域が広がっていくことが理解される。又、環境温度が50度の場合、特定の波長領域の900nm−1040nmの範囲では、選択反射が生じずに、透過率が増加している。これは、実施例9の積層調光素子のうち、光重合性液晶モノマーを添加した第一の調光素子は、環境温度が増加しても、ポリマーのネットワークにより、低分子液晶分子の螺旋構造のピッチ長が固定されるため、選択反射の波長領域は移動しないことに起因する。一方、光重合性液晶モノマーを添加していない第二の調光素子は、環境温度が増加すると、選択反射の波長領域が短波長側に移動する。そのため、第一の調光素子における選択反射の波長領域と第二の調光素子における選択反射の波長領域との重複領域が無くなり、両者が離れてしまうため、この離れた領域に対応する特定の波長領域の900nm−1040nmの範囲では、選択反射が生じずに、透過率が上昇したと考えられる。このように、複数の調光素子を組み合わせることで、選択反射の波長領域のうち、特定の波長領域を固定したり、環境温度の上昇に応じて、選択反射の波長領域を移動させたり、特定の波長領域だけ、選択反射させずに透過率を増加させたりすることが可能となる。つまり、カイラル剤の種類や添加濃度、調光素子の組み合わせ形態により、選択反射の波長領域を高い自由度で任意に設計することが出来ることが判明した。
実施例1において、前記低分子液晶(E8)に前記カイラル剤(CNL617L)を特定の添加濃度(19重量%)で添加して液晶複合物を作製し、上述と同様の方法で、第一の調光素子を作製した。次に、前記低分子液晶(E8)に、右回りの螺旋ねじれ力を発生させるカイラル剤(CNL611R 大立高分子社製)を特定の添加濃度(12重量%)で添加して液晶複合物を作製し、上述と同様の方法で、第二の調光素子を作製した。そして、第一の調光素子と第二の調光素子とを積層させ、両者が当接するガラス基板の表面にオプティカルマッチング液を滴下し、第一の調光素子と第二の調光素子とを液浸して、実施例7の積層調光素子を作製した。
Claims (7)
- 低分子液晶に、当該低分子液晶分子間の相互作用に右回り或いは左回りの螺旋ねじれ力を発生させる光学活性な液晶性化合物を少なくとも一種類添加した液晶複合物を、透明な平行配向処理された二枚の透明シートの間に充填させることで、前記透明シートの面に対して垂直な螺旋軸を有する低分子液晶の螺旋構造を形成させ、環境温度の変化に対応する前記液晶性化合物の螺旋ねじれ力の変化に基づいて、前記環境温度の変化に対して可視光から赤外光までの選択反射の波長領域を変更させることを特徴とする調光素子。
- 前記低分子液晶は、二種類以上の液晶性化合物が添加され、
前記液晶性化合物の螺旋ねじれ力のうち、左回りの螺旋ねじれ力は、右回りの螺旋ねじれ力に付された符号とは逆の符号を付して、前記液晶性化合物の螺旋ねじれ力と当該液晶性化合物の添加濃度とを乗算し、全ての液晶性化合物の乗算値を合算した合算値に基づいて、可視光から赤外光までの選択反射の波長領域を変更させる
請求項1に記載の調光素子。 - 前記低分子液晶は、光重合性液晶モノマーが前記液晶複合物の重量に対して10重量%以下の添加濃度で添加され、
前記液晶複合物は、前記二枚の透明シート間に充填された後に紫外線照射される
請求項1又は2に記載の調光素子。 - 本調光素子の透明シートの面に対して垂直方向の入射角度を0度とし、入射角度の増加に伴い、前記選択反射の波長領域を変更させる
請求項1−3のいずれか一項に記載の調光素子。 - 請求項1−4のいずれか一項に記載の調光素子を少なくとも二つ以上積層させ、前記環境温度の変化に対する、第一の調光素子に添加された第一の液晶性化合物の螺旋ねじれ力の変化が、前記環境温度の変化に対する、第二の調光素子に添加された第二の液晶性化合物の螺旋ねじれ力の変化と異なることで、前記環境温度の変化に対して前記選択反射の波長領域を不連続に変更させる積層調光素子。
- 請求項5に記載の積層調光素子を用いて、太陽光の透過率を制御する調光方法。
- 低分子液晶に、当該低分子液晶分子間の相互作用に右回り或いは左回りの螺旋ねじれ力を発生させる光学活性な液晶性化合物を少なくとも一種類添加した液晶複合物を、透明な平行配向処理された二枚の透明シートの間に充填させることで、前記透明シートの面に対して垂直な螺旋軸を有する低分子液晶の螺旋構造を形成させるステップを備え、
環境温度の変化に対応する前記液晶性化合物の螺旋ねじれ力の変化に基づいて、前記環境温度の変化に対して可視光から赤外光までの選択反射の波長領域を変更させる調光素子を製造する製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015010766A JP6058706B2 (ja) | 2015-01-22 | 2015-01-22 | 調光素子の製造方法、積層調光素子の製造方法、調光方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015010766A JP6058706B2 (ja) | 2015-01-22 | 2015-01-22 | 調光素子の製造方法、積層調光素子の製造方法、調光方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016133800A true JP2016133800A (ja) | 2016-07-25 |
JP6058706B2 JP6058706B2 (ja) | 2017-01-11 |
Family
ID=56437959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015010766A Expired - Fee Related JP6058706B2 (ja) | 2015-01-22 | 2015-01-22 | 調光素子の製造方法、積層調光素子の製造方法、調光方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6058706B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000267071A (ja) * | 1999-03-16 | 2000-09-29 | Fuji Xerox Co Ltd | 反射型液晶表示装置 |
JP2002357815A (ja) * | 2001-06-01 | 2002-12-13 | Japan Science & Technology Corp | 赤外線調光素子 |
JP2014081630A (ja) * | 2012-09-27 | 2014-05-08 | Mitsubishi Chemicals Corp | 液晶素子、該液晶素子を用いたスクリーン及びディスプレイ、液晶組成物、並びに液晶素子の製造方法 |
-
2015
- 2015-01-22 JP JP2015010766A patent/JP6058706B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000267071A (ja) * | 1999-03-16 | 2000-09-29 | Fuji Xerox Co Ltd | 反射型液晶表示装置 |
JP2002357815A (ja) * | 2001-06-01 | 2002-12-13 | Japan Science & Technology Corp | 赤外線調光素子 |
JP2014081630A (ja) * | 2012-09-27 | 2014-05-08 | Mitsubishi Chemicals Corp | 液晶素子、該液晶素子を用いたスクリーン及びディスプレイ、液晶組成物、並びに液晶素子の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6058706B2 (ja) | 2017-01-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN102066992B (zh) | 反射性和热反射性表面的眩光管理 | |
JP6073395B2 (ja) | 屈折性光学構造を組み込んだ温度応答切換型光学フィルタ | |
JP5558350B2 (ja) | 温度応答切換式反射型光シャッタ | |
ES2616252T3 (es) | Filtro óptico conmutado térmicamente que incorpora una arquitectura de huésped-hospedador | |
US6710823B2 (en) | Electro-optical glazing structures having reflection and transparent modes of operation | |
US6912018B2 (en) | Electro-optical glazing structures having total-reflection and transparent modes of operation for use in dynamical control of electromagnetic radiation | |
US20050007506A1 (en) | Electro-optical glazing structures having reflection and transparent modes of operation | |
US9045933B2 (en) | Energy-efficient smart window system | |
WO1998038547A9 (en) | Electro-optical glazing structures having reflection and transparent modes of operation | |
WO2017101817A1 (zh) | 一种基于电响应的红外反射器件 | |
JP5493073B2 (ja) | 太陽光透過制御素子 | |
JP6058706B2 (ja) | 調光素子の製造方法、積層調光素子の製造方法、調光方法 | |
JP2009300629A (ja) | 感温型光制御素子及びその作製方法 | |
Zakirullin | An optical filter with angular selectivity of the light transmission | |
Lee et al. | Smart windows with functions of reflective display and indoor temperature-control |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160617 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20160617 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20160801 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160902 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160930 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161125 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161207 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6058706 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |