JP2016133798A - 照明システム - Google Patents
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Abstract
【課題】投影面に投影する映像を補正する際に、人が見て自然な映像で投影することができる照明システムを提供する。【解決手段】照明システム1は、映像及び照明光を投射する映像照明投射部10と、映像照明投射部10で投射した映像を撮像する撮像部20と、映像照明投射部10に入力する入力映像の信号特性を基準信号特性としたときに、この基準信号特性と撮像部20で撮像した映像の信号特性との差分を、画素領域ごとに演算する差分演算部41と、差分演算部41で演算した差分が予め定めた所定の閾値よりも大きい画素領域に対して、撮像した映像の信号特性を上記の基準信号特性に近づける信号特性補正部42と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、照明システムに関する。
スクリーン又は壁等の投影面の前面側から映像を投影するフロントプロジェクタが知られている。フロントプロジェクタを用いることによって、投影のための専用スクリーン以外の場所であっても、ユーザは任意の位置に映像を投影することができる。近年、このようなプロジェクタを用いて、立体物や動く人等に映像を投影するプロジェクションマッピングが行われている。
今後、プロジェクタの小型化及び軽量化に伴って、模様、汚れ又は凹凸等(以下、「模様等」と記載する)が存在する投影面に映像を投影することが増えると考えられる。しかし、投影面に模様等が存在すると、観察者は投影面に投影された映像が見づらくなる。
そこで、模様等が存在する投影面に投影する映像を補正することによって、あたかも模様等のない面に映像を投影したかのように見せる方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
模様等が存在する投影面に投影する映像を補正する方法としては、投影面に投影された映像をカメラ等で撮像し、撮像した映像に基づいてプロジェクタへの入力映像を補正する手法が一般的である。この方法は、例えば、カメラで撮像した映像について画素ごとに輝度値を算出して模様等を相殺するように入力映像を補正する。
しかしながら、このような補正を施して投影された映像を人が見ると、過補正した映像に見える場合がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、投影面に投影する映像を補正する際に、人が見て自然な映像で投影することができる照明システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る照明システムの一態様は、映像及び照明光を投射する映像照明投射部と、前記映像照明投射部で投射した映像を撮像する撮像部と、前記映像照明投射部に入力する入力映像の信号特性を基準信号特性としたときに、前記基準信号特性と前記撮像部で撮像した映像の信号特性との差分を、画素領域ごとに演算する差分演算部と、前記差分演算部で演算した前記差分が予め定めた所定の閾値よりも大きい画素領域に対して、前記撮像した映像の信号特性を前記基準信号特性に近づける信号特性補正部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るプログラムの一態様は、映像及び照明光を投射する映像照明投射部と前記映像照明投射部で投射した映像を撮像する撮像部とを備える照明システムにおける投影映像を補正する方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記方法は、前記映像照明投射部に入力する入力映像の信号特性を基準信号特性としたときに、前記基準信号特性と前記撮像部で撮像した映像の信号特性との差分を、画素領域ごとに演算するステップと、前記差分演算部で演算した前記差分が予め定めた所定の閾値よりも大きい画素領域に対して、前記撮像した映像の信号特性を前記基準信号特性に近づけるステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、投影面に投影する映像を補正する際に、人が見て自然な映像で投影することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、ステップ及びステップの順序等は、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
[照明システムの概略構成]
実施の形態に係る照明システム1の概略構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る照明システムの概略構成の一例を模式的に示す図である。図2は、同照明システムの概略構成を示すブロック図である。
実施の形態に係る照明システム1の概略構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る照明システムの概略構成の一例を模式的に示す図である。図2は、同照明システムの概略構成を示すブロック図である。
図1及び図2に示すように、照明システム1は、映像照明投射部10と、撮像部20と、照明部30と、制御部40とを備える。この照明システム1では、映像照明投射部10によって映像が投影される投影エリアと撮像部20によって撮像される撮像エリアとが重複している。なお、本明細書において、映像(画像)とは、静止画像及び動画像のいずれであってもよい。
映像照明投射部10は、投影面50に映像を投影する映像投影装置(映像投影部)の機能を有する。したがって、映像照明投射部10は、半導体レーザやランプ等の光源、レンズやミラー等の光学系、DLP又は液晶パネル等の表示素子、及び、投射レンズ等を有する。例えば、投影面50に投影するための入力映像が制御部40から映像照明投射部10に入力されると、映像照明投射部10の投射レンズから投影面50に向かって映像が投射される。
また、映像照明投射部10は、投影面50に照明光を照射する照明装置の機能を有する。例えば、投射レンズから投影面50に向かって照明光が投射される。なお、映像照明投射部10は、当該映像照明投射部10によって明るさ及び色成分を変更できるように調光機能及び調光機能を有していてもよい。
このように、映像照明投射部10は、映像及び照明光の両方を投射する装置であり、映像を投影する機能を有するだけではなく、照明光を照射する機能を有する。これにより、映像照明投射部10は、映像演出を行うだけではなく、照明演出も行うこともできる。この場合、映像と照明光とは、時間的にも空間的にも重なるように投射されていてもよいし、異なるタイミングで切り替えて投射されていてもよい。前者の場合、例えば、映像照明投射部10からは映像光と照明光とが重畳された映像が投射される。なお、映像照明投射部10において、照明光用の光源と映像光用の光源とは同じであってもよいし異なっていてもよい。
図1に示すように、映像照明投射部10からの映像は投影面50に投影される。本実施の形態では、映像照明投射部10は、照明部30による照明環境下で映像を投影する。したがって、映像照明投射部10からの映像は、投影面50に照明部30の照明光が照射された状態で投影面50に投影される。
投影面50は、平面及び立体面のいずれであってもよく、あらゆる構造物又は動植物を含む。本実施の形態において、投影面50は屋内の壁面である。映像照明投射部10は、例えば室内の天井に設置されるが、映像照明投射部10の設置箇所は天井に限るものではない。
撮像部20は、主に映像照明投射部10で投射した映像を撮像する装置であり、例えば、カメラである。撮像部20は、光学系及び撮像素子等を有する。撮像部20で撮像された映像は制御部40に送られる。撮像部20は、例えば、室内の天井に設置されるが、撮像部20の設置箇所は天井に限るものではない。
本実施の形態では、投影面50に照明部30の照明光が照射された状態で投影面50に映像が投影されるので、撮像部20は照明光で照射された映像を撮像する。
なお、本実施の形態では、映像照明投射部10と撮像部20とが別個の位置に設置されて映像照明投射部10の視点と撮像部20の視点とが異なっているが、映像照明投射部10と撮像部20とは同じ位置に設置されていてもよい。この場合、映像照明投射部10と撮像部20とが1つの装置で構成されて同一視点になっていてもよい。
照明部30は、照明光を照射する装置であり、例えば、室内の天井に設置されたシーリング又はダウンライト等の照明器具である。つまり、照明部30は、照明部30の周辺を照らす環境光として照明光を照射する。照明部30から照射される照明光は、照明部30の周辺に到達し、投影面50にも到達する。照明部30の照明光は、例えば白色光であるが、白色光に限るものではない。
照明部30は、LEDやランプ等の光源を有する。つまり、照明部30は、映像照明投射部10の光源とは異なる光源を有する。照明部30は、明るさ及び色成分を変更できるように調光機能及び調光機能を有していてもよい。例えば、照明部30は、照明制御部46からの制御信号に基づいて、光出力を大きくしたり小さくしたり、また、照明光の赤色成分、緑色成分及び青色成分を強くしたり弱くしたりすることができる。
制御部40は、映像照明投射部10、撮像部20及び照明部30を制御する装置である。制御部40は、映像照明投射部10、撮像部20及び照明部30に対して信号の送受信を行う機能を有する。例えば、映像照明投射部10、撮像部20及び照明部30に制御信号を送信したり、映像照明投射部10、撮像部20及び照明部30からの信号を受信したりする。信号の送受信は、有線及び無線のいずれであってもよい。
制御部40は、差分演算部41と、信号特性補正部42と、歪補正部43と、輝度補正部44と、記憶部45と、照明制御部46とを有する。
差分演算部41は、映像照明投射部10に入力する入力映像の信号特性である基準信号特性と撮像部20で撮像した映像の信号特性との差分を、画素領域ごとに演算する。差分演算対象の画素領域は、一画素であってもよいし、複数の画素を含む領域(全画素又は全画素の一部の領域)であってもよい。
差分演算部41は、例えば、基準信号特性及び撮像部20で撮像した映像の信号特性が輝度信号(輝度値)である場合、入力映像の輝度信号と撮像部20で撮像した映像の輝度信号とを画素領域ごとに比較し、輝度信号(輝度値)の差分値が所定の閾値よりも大きい画素を抽出する。
なお、差分演算部41は、基準信号特性及び撮像部20で撮像した映像の信号特性が色信号である場合についても、輝度信号を同様の処理を行うことができる。色信号としては、例えば、赤色成分信号、緑色成分信号、及び、青色成分信号である。
信号特性補正部42は、差分演算部41で演算した上記の差分が予め定めた所定の閾値よりも大きい画素領域に対して、撮像部20で撮像した映像の信号特性を基準映像の基準信号特性に近づける。つまり、信号特性補正部42は、撮像部20で撮像した映像の信号特性を補正する。
具体的には、信号特性補正部42は、例えば、基準信号特性及び撮像部20で撮像した映像の信号特性が輝度信号である場合、輝度信号の差分値が所定の閾値よりも大きい画素について、映像照明投射部10への入力レベルと撮像部20の撮像レベルとの関係(応答特性)を求める。
さらに、この場合、信号特性補正部42は、輝度信号の差分値が所定の閾値よりも大きい画素の周辺の画素のうち輝度信号の差分値が上記の閾値以下の画素について、差分値の平均値を求める。
さらに、この場合、信号特性補正部42は、輝度信号の差分値が上記の閾値よりも大きい画素について、求めた上記の応答特性に基づいて、撮像部20で撮像した補正前映像の輝度値を基準映像(入力映像)の輝度値から上記の差分の平均値を引いた値とするための各画素の入力レベルを算出し、入力レベルに従って入力映像を補正する。
なお、信号特性補正部42は、基準信号特性及び撮像部20で撮像した映像の信号特性が色信号である場合についても、輝度信号を同様の処理を行うことができる。
歪補正部43は、投影する映像の歪を補正する。歪補正部43は、例えば、撮像部20で撮像した映像をもとにして、映像照明投射部10から投影する映像の幾何学的な歪(台形歪)を補正する。
輝度補正部44は、投影する映像の輝度を補正する。輝度補正部44は、例えば、撮像部20で撮像した映像をもとにして、映像照明投射部10から投影する映像の全体又は一部の輝度を補正する。
記憶部45は、例えばメモリであり、制御部40で算出したデータを記憶する。例えば、記憶部45は、差分演算部41及び信号特性補正部42で算出したデータ等を記憶する。また、記憶部45は、制御部40による制御処理を行う際にも用いられ、例えば、差分演算部41、信号特性補正部42、歪補正部43及び輝度補正部44が各種データ処理や演算を行う際の作業領域として随時データを記憶する。また、記憶部45には、映像照明投射部10、撮像部20及び照明部30を制御するためのアプリケーションプログラム等が記憶されていてもよい。
照明制御部46は、照明部30が照射する照明光の明るさ及び色成分等を制御する。例えば、照明制御部46は、照明光の光出力が大きく又は小さくなるように、照明部30に制御信号を送信する。また、照明制御部46は、照明光の赤色成分、緑色成分及び青色成分のそれぞれが強くなるように又は弱くなるように、照明部30に制御信号を送信する。
[投影映像の補正方法]
次に、実施の形態に係る照明システムにおける投影映像の補正方法について、図1及び図2を参照しながら、図3を用いて説明する。図3は、実施の形態に係る照明システムにおける投影映像の補正方法を示すフローチャートである。なお、以下の方法における各ステップは、制御部40で行うことできるが、制御部40以外で行ってもよい。
次に、実施の形態に係る照明システムにおける投影映像の補正方法について、図1及び図2を参照しながら、図3を用いて説明する。図3は、実施の形態に係る照明システムにおける投影映像の補正方法を示すフローチャートである。なお、以下の方法における各ステップは、制御部40で行うことできるが、制御部40以外で行ってもよい。
図1に示すように、本実施の形態では、映像を投影する投影面50には矢印の模様が存在している。このため、映像照明投射部10に入力された入力画像を投影面50にそのまま投影すると、矢印の模様と投影された映像とが重なってしまい、投影された映像の背景として矢印の模様が映り込むように見えるので、観察者は投影された映像が見づらくなる。
この場合、投影面に投影された映像をカメラ等で撮像し、カメラで撮像した映像に基づいて画素ごとに輝度値を算出して模様等を相殺するように入力映像を補正することが考えられる。
しかしながら、上述のとおり、カメラの光軸が投影面に対して傾いている等により投影面上の各点とカメラとの距離が異なることがある。この場合、投影面上の各点は、カメラに至るまでの光路長が異なる。また、カメラで撮像する映像には、プロジェクタの投影ムラやカメラのホワイトバランス設定等の影響も受ける。
このように、投影面上の各点における光路長の違い、プロジェクタの投影ムラ又はカメラのホワイトバランス設定等の影響を受けた状態で投影面に投影された映像をカメラで撮像して補正すると、映像の一部又は全体が過補正した状態になってしまう場合がある。つまり、これまでの補正方法では、人の色順応を考慮せずに補正しているので、補正して投影された映像を人が見ると、部分的に又は全体的に過補正した映像に見える場合がある。
そこで、本実施の形態では、人が自然な映像として感じられるように、以下の手順によって投影する映像を補正している。なお、投影する映像を補正するに際し、照明部30は照明光を照射し続けている。つまり、投影面50は照明部30による照明環境下にあり、照明部30からの照明光は投影面50に照射されている。例えば、投影する映像の補正を開始する際、照明部30は初期の照明パターンで照明光を照射している。
図3に示すように、まず、映像照明投射部10と撮像部20(カメラ)との画素間の関係を求める(ステップS11)。例えば、投影面50が平面的である場合は、射影変換法等を用いて映像照明投射部10と撮像部20との画素間の関係を求めることができる。また、投影面50が立体的である場合は空間コード化法や位相シフト法等を用いて映像照明投射部10と撮像部20との画素間の関係を求めることができる。
例えば、位相シフト法を用いて上記画素間の関係を求める場合、輝度値が正弦波状に変化する縞パターンの位相をずらしながら複数枚にわたって投影及び撮像を行い、撮像された複数の投影映像から撮像部20の各画素において輝度値の初期位相を推定すればよい。この初期位相が映像照明投射部10上に設定したものであるため、撮像部20の各画素において求められた初期位相の推定値が、直接的に映像照明投射部10上の画素の位置を表すものとなる。
次に、求めた上記画素間の関係に基づいて、映像照明投射部10に入力する入力映像から基準となる映像(基準映像)を作成する(ステップS12)。つまり、本実施の形態では、基準映像として映像照明投射部10に入力される入力映像を用いており、映像照明投射部10に入力する入力映像(基準映像)の信号特性を基準信号特性としている。入力映像は、例えば、図4Aに示すような静止画像であり、この静止画像(入力映像)をもとに図4Bに示すような基準映像を作成する。
次に、求めた上記画素間の関係に基づいて、入力映像を映像照明投射部10によって投影面50に投影し、投影した映像を撮像部20によって撮像することにより補正前の映像(補正前映像)を取得する(ステップS13)。例えば、図4Aに示すような静止画像を投影面50に投影し、投影した映像から図4Cに示すような補正前映像を取得する。本実施の形態では投影面50に矢印の模様が存在するので、図4Cに示される補正前映像は、投影面50における矢印の模様と投影した映像とが重なった映像となっている。
このとき、入力映像は、予め歪の補正及び輝度の補正を行っておくとよい。歪が補正された入力映像は、撮像部20で撮像した映像をもとにして、歪補正部43によって投影する映像の歪を補正することで得られる。また、輝度が補正された入力映像は、撮像部20で撮像した映像をもとにして、輝度補正部44によって投影する映像の輝度を補正することで得られる。なお、入力映像の歪及び輝度の補正は、必ずしも行う必要はない。
次に、基準映像の基準信号特性(映像照明投射部10に入力する入力映像の信号特性)と撮像部20で撮像した映像の信号特性との差分を、画素領域ごとに演算する(ステップS14)。この差分の演算は、差分演算部41によって行われる。
差分を演算する画素領域は、例えば、一画素、又は、複数の画素を含む領域である。つまり、上記差分の演算は、一画素単位で行ってもよいし、複数の画素をまとめた単位で行ってもよい。また、基準信号特性及び撮像部20で撮像した映像の信号特性は、例えば輝度信号である。
具体的には、このステップでは、入力映像の輝度信号(基準信号特性)と撮像部20で撮像した映像の輝度信号とを画素ごとに比較し、輝度信号(輝度値)の差分値が所定の閾値よりも大きい画素を抽出する。図4Dは、輝度信号の差分(差分値)が所定の閾値よりも大きい画素(図中の白色部分)を示している。なお、本実施の形態において、画素ごとの比較は、全画素について行っている。
次に、差分演算部41で演算した上記の差分が予め定めた所定の閾値よりも大きい画素領域に対して、撮像部20で撮像した映像の信号特性を基準映像の基準信号特性に近づける(ステップS15)。この信号特性の補正は、信号特性補正部42によって行われる。
具体的には、このステップでは、まず、輝度信号の差分値が所定の閾値よりも大きい画素について、映像照明投射部10への入力レベルと撮像部20の撮像レベルとの関係(応答特性)を求める。例えば、R(赤色)、G(緑色)及びB(青色)の入力レベルについて、入力レベルと撮像レベルとの関係を求める。図5A〜図5Cに、求めた応答特性の一例を示す。図5A、図5B及び図5Cは、R、G、Bの各々における入力レベルと撮像レベルとの関係を示している。
さらに、その画素の周辺の画素のうち輝度信号の差分値が上記の閾値以下の画素について、差分値の平均値を求める。なお、ここで求める値は、平均値である必要はなく、中央値又は画素間の距離に応じた線形補間値等、当該画素の周辺の画素の差分の傾向を反映した値であれば何でもよい。
次に、輝度信号の差分値が上記の閾値よりも大きい画素を補正対象の画素とし、この補正対象の画素について、求めた上記の応答特性に基づいて、補正前映像(図4C)の輝度値を基準映像(図4B)の輝度値から上記の差分の平均値を引いた値とするための各画素の入力レベルを算出し、入力レベルに従って入力映像を補正する。つまり、補正対象の画素について、各画素の差分を相殺する補正値を求めて入力映像を補正する。このように、本実施の形態では、輝度信号の差分値が所定の閾値よりも大きい画素のみについて補正し、輝度信号の差分値が所定の閾値以下の画素については補正しない。
その後、補正した入力映像を映像照明投射部10で投影して、撮像部20で撮像することにより補正後の映像(補正後映像)を取得する。
そして、補正後映像を入力映像として投影する。これにより、図4Eに示すように、投影面50に実在する矢印の模様が相殺されたような補正後映像が投影面50に投影される。つまり、あたかも模様のない面に入力映像を投影したかのように見せることができる。
以上のような方法で入力映像を補正することによって、模様等が存在する投影面50に対して観察者に模様等を感じさせずに自然な映像を投影することができる。また、過補正することなく、人が見て自然な映像で投影することができる。
なお、本実施の形態では、照明部30による照明環境下で映像の補正を行っている。この場合、照明部30の照明光として、撮像部20の分光感度と人の視覚の分光感度との違いを目立ちにくくする光を用いて、R、G、Bのうち優先する色を記憶部45に記憶し、この記憶された色について、照明光を一定量だけ強くしてステップS13〜ステップS15を実行してもよい。
記憶する色(優先する色)は、以下の方法で決定することができる。なお、ここでは、照明光がR、G、Bの各色成分を自由に制御できることを想定している。
一般的に知られている人の視覚の分光感度と、使用する撮像部20(カメラ)の分光感度とが、例えば青色成分について図6Aの関係にあるとする。また、映像照明投射部10の青色成分のスペクトルと、青色に関する照明光のスペクトルとが、図6Bの関係にあるとする。この場合、図6A及び図6Bに示すように、人の視覚と撮像部20との特性がよく一致する波長範囲Aには照明光のスペクトルが多く含まれているが、映像照明投射部10の青色成分のスペクトルは波長範囲Aから大きくはみ出していること。したがって、照明光を用いた方が、人が投影映像を見た結果と撮像された映像との差が小さくなることが期待されるため、ここでは青(B)を記憶しておく。なお、赤(R)及び緑(G)についても同様に考えることができる。
[まとめ]
以上、本実施の形態に係る照明システム1によれば、映像照明投射部10と、撮像部20と、基準映像の基準信号特性と撮像部20で撮像した映像の信号特性との差分を画素領域ごとに演算する差分演算部41と、差分演算部41で演算した差分が予め定めた所定の閾値よりも大きい画素領域に対して、撮像部20で撮像した映像の信号特性を基準映像の基準信号特性に近づける信号特性補正部42とを備える。
以上、本実施の形態に係る照明システム1によれば、映像照明投射部10と、撮像部20と、基準映像の基準信号特性と撮像部20で撮像した映像の信号特性との差分を画素領域ごとに演算する差分演算部41と、差分演算部41で演算した差分が予め定めた所定の閾値よりも大きい画素領域に対して、撮像部20で撮像した映像の信号特性を基準映像の基準信号特性に近づける信号特性補正部42とを備える。
このように、照明システム1では、基準映像の基準信号特性と撮像部20で撮像した映像の信号特性との差分が所定の閾値よりも大きい画素領域のみについて入力映像を補正している。
つまり、本実施の形態では、基準映像の基準信号特性と撮像部20で撮像した映像の信号特性と差分を画素ごとに抽出し、このうち全体の平均値から大きくずれている画素領域だけを補正対象として選択し、その選択した画素領域についての各画素の差分を相殺するように入力映像を補正している。例えば、映像の各画素がどちらにずれているかをベクトル化して、一旦正規化してヒストグラムをとり平均化する。そして、平均値から大きくずれている画素を補正対象として補正する一方で、平均値からあまりずれていない画素については補正対象とはせずにあえて補正しないことにする。
これにより、模様等が存在する投影面に投影する映像を撮像部20で撮像して補正する際に、過補正することを抑制することができるので、人が見て自然な映像(補正後映像)で投影することができる。
また、本実施の形態において、基準映像の信号特性及び撮像部20で撮像した信号特性は、輝度信号を含んでいる。
これにより、人が見て輝度が自然な映像(補正後映像)で投影することができる。
また、本実施の形態において、基準映像の信号特性及び撮像部20で撮像した信号特性は、色信号を含んでいる。
これにより、人が見て色が自然な映像(補正後映像)で投影することができる。
また、本実施の形態において、照明部30からの照明光は、撮像部20の分光感度と人の視覚の分光感度との違いを目立ちにくくする光であるとよい。
これにより、人の目で見てよく補正されたように感じる映像を得ることができる。したがって、人が見たときに、より一層自然な映像(補正後映像)で投影することができる。
また、本実施の形態において、入力映像を補正する際は、入力映像に対して歪の補正及び輝度の補正を行うとよい。
これにより、人が一層見やすい映像(補正後映像)で投影することができる。
(その他変形例等)
以上、本発明に係る照明システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
以上、本発明に係る照明システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記の実施の形態では、基準信号特性及び撮像部20で撮像した映像の信号特性は、輝度信号及び色信号のうちの輝度信号のみの場合について説明したが、輝度信号及び色信号のうちの色信号のみを含む場合、又は、輝度信号と色信号との両方を含む場合であってもよい。
また、上記の実施の形態では、照明部30による照明環境下で映像の投影と撮像とを行っているが、これに限るものではなく、照明部30を消灯させた状態で映像の投影と撮像とを行ってもよい。つまり、照明部30を動作させることなく、映像の補正を行ってもよい。
その他、上記の実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記の実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
また、上記の説明において、制御部40における各構成は、回路であってもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
また、上記の制御部40の動作として説明した処理は、コンピュータが実行してもよい。例えば、コンピュータが、プロセッサ(CPU)、メモリ及び入出力回路等のハードウェア資源を用いてプログラムを実行することによって、上記の各処理を実行する。具体的には、プロセッサが処理対象のデータをメモリ又は入出力回路等から取得してデータを演算したり、演算結果をメモリ又は入出力回路等に出力したりすることによって、各処理を実行する。一例として、制御部40はノートPCである。
また、上記の各処理を実行するためのプログラムが、コンピュータ読み取り可能なCD−ROM等の非一時的な記録媒体に記録されてもよい。この場合、コンピュータが、非一時的な記録媒体からプログラムを読み出して、プログラムを実行することにより、各処理を実行する。例えば、上記照明システムにおける方法をコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのようなプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現したりすることもできる。
1 照明システム
10 映像照明投射部
20 撮像部
30 照明部
41 差分演算部
42 信号特性補正部
10 映像照明投射部
20 撮像部
30 照明部
41 差分演算部
42 信号特性補正部
Claims (6)
- 映像及び照明光を投射する映像照明投射部と、
前記映像照明投射部で投射した映像を撮像する撮像部と、
前記映像照明投射部に入力する入力映像の信号特性を基準信号特性としたときに、前記基準信号特性と前記撮像部で撮像した映像の信号特性との差分を、画素領域ごとに演算する差分演算部と、
前記差分演算部で演算した前記差分が予め定めた所定の閾値よりも大きい画素領域に対して、前記撮像した映像の信号特性を前記基準信号特性に近づける信号特性補正部と、を備える
照明システム。 - 前記画素領域は、一画素、又は、複数の画素を含む領域である
請求項1に記載の照明システム。 - 前記信号特性は、輝度信号を含む
請求項1又は2記載の照明システム。 - 前記信号特性は、色信号を含む
請求項1乃至3の何れか1項に記載の照明システム。 - さらに、前記撮像部の分光感度と人の視覚の分光感度との違いを目立ちにくくする光を照射する照明部を備える
請求項1乃至4の何れか1項に記載の照明システム。 - 映像及び照明光を投射する映像照明投射部と前記映像照明投射部で投射した映像を撮像する撮像部とを備える照明システムにおける投影映像を補正する方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記方法は、
前記映像照明投射部に入力する入力映像の信号特性を基準信号特性としたときに、前記基準信号特性と前記撮像部で撮像した映像の信号特性との差分を、画素領域ごとに演算するステップと、
前記差分演算部で演算した前記差分が予め定めた所定の閾値よりも大きい画素領域に対して、前記撮像した映像の信号特性を前記基準信号特性に近づけるステップと、を含む、
プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015010730A JP2016133798A (ja) | 2015-01-22 | 2015-01-22 | 照明システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015010730A JP2016133798A (ja) | 2015-01-22 | 2015-01-22 | 照明システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2016133798A true JP2016133798A (ja) | 2016-07-25 |
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ID=56438179
Family Applications (1)
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JP2015010730A Pending JP2016133798A (ja) | 2015-01-22 | 2015-01-22 | 照明システム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2016133798A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024023889A1 (ja) * | 2022-07-25 | 2024-02-01 | 株式会社コーセー | シミュレーションシステム及びシミュレーション方法 |
-
2015
- 2015-01-22 JP JP2015010730A patent/JP2016133798A/ja active Pending
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