JP2016131565A - 低カリウム含有青果物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明では、土壌栽培によって、カリウム含有量の少ない青果物を収穫することを課題とする。【解決手段】周囲の土壌から隔離された隔離栽培領域内に、カリウム量が調整された配合土壌を入れ、栽培期間中のカリウム量を調整し低カリウム青果物を栽培する。【選択図】 図1
Description
本発明は、低カリウム含有青果物及びその栽培方法に関する。特に土壌栽培による低カリウム含有青果物を栽培する方法、及び当該栽培方法により得られた青果物に関する。
近年、植物工場で栽培する高付加価値野菜として、低カリウム野菜の栽培が脚光を浴びている。人口透析患者、慢性腎臓病患者等、医師からカリウム摂取制限を受けている患者数はわが国だけでも30万人程度はいると言われており、低カリウム野菜の潜在的な需要が高かったことから、低カリウム野菜が注目されていると考えられる。
腎不全患者は、腎臓のカリウム排泄能力が低下しているため、カリウムをうまく排泄することができない。その結果、不整脈、深刻な場合には心臓停止を引き起こす高カリウム血症となるおそれが生じる。
そのため、慢性腎臓病の病期にもよるが、腎不全患者は1日のカリウム摂取量を1,500〜2,000mg以下に制限する必要がある。カリウムは多くの食材に含まれているため、腎臓病患者はタンパク質や塩分の摂取に気をつけるとともに、カリウム摂取にも留意する必要がある。
しかしながら、カリウムは植物の三大栄養素の一つとして古くから知られているように、植物の成長には必須であり、野菜には必ず含まれている。カリウム含有量の少ない野菜を栽培することは、作物の成長阻害にもつながるため非常に難しい。したがって、これまでは治療や看護の現場では、野菜を茹でこぼす、水にさらすといった方法によりカリウムを減少させ、カリウム摂取制限に対応していた。そのため、腎臓病患者は、加熱処理を
行わずに、生の野菜や果物を摂取することは制限されていた。
行わずに、生の野菜や果物を摂取することは制限されていた。
最近、カリウム含有量の少ない野菜を提供する方法として、低カリウムホウレンソウや葉菜を栽培する方法が開示されている(例えば、特許文献1,2)。また、低カリウムのメロンや苺を水耕栽培で得る方法も開示されている(特許文献3)。
しかしながら、これら方法はすべて水耕栽培によるものであり、限られた葉物野菜、あるいは果物しか栽培できないという問題点があった。例えば、葉物野菜のうちでも、リーフレタス、ホウレンソウ、サンチュのような非結球系の葉物野菜は水耕栽培に向いているものの、結球系のキャベツ、白菜等の葉物野菜は水耕栽培には向かないとされている。
また、低カリウム野菜、果物を栽培することは、植物に必要なカリウムをカットする必要があることから、通常の水耕栽培より根腐れ、葉の黄変等の病変が生じやすく、安定して生産することは困難である。そのため播種から収穫までの栽培期間の短いリーフレタスでは比較的うまくいくものの、栽培期間の長い植物や、根や実に栄養分を蓄える根菜類、果物、実物等は成長に必要なカリウムを制限することにより、植物体の成長自体が阻害されることから、栽培は非常に困難であるとされている。
その点において、特許文献3で試みられたメロン、苺等の果物の低カリウム水耕栽培は画期的なものであったが、水耕栽培施設を長期間占有しなければ収穫することができないことから大規模水耕栽培を行うのは困難であった。
本発明は、水耕栽培では栽培することが困難な野菜、果物類を低カリウムで土壌栽培し、収穫することを課題としている。
今までカリウムを調節して作物を栽培することは厳密に栽培条件を調整可能な水耕栽培以外では困難であると考えられていた。水耕栽培であれば培養液の成分を調整することができるために、作物のカリウム供給を厳密に制御することができる。しかしながら、土壌栽培では土壌中のカリウムを厳密に調整することは不可能であるし、また、作物の生育時期によって培養土を換える、すなわち植え替えを行うことは、手間や根への悪影響を考えると現実的ではないことから、土壌栽培で低カリウム野菜を栽培することは全く試みられていなかった。
一方、土壌で低カリウム青果物を栽培することができれば、栽培可能な作物の種類が水耕栽培に比べて増加すること、また、土壌で育てることにより設備費等も抑えられる等多くのメリットがある。そこで本発明者は、最初に混合する土壌のカリウム濃度を調整することにより、収穫時期の直前からカリウムが欠乏する状況を作り出し、低カリウム青果物を収穫することに成功した。
本発明の方法によって、メロン、トマト、バナナ、ラディッシュ、玉ねぎ、人参、馬鈴薯等、様々な青果物で低カリウム青果物を栽培することが可能となる。本発明の方法を応用することにより、これまで水耕栽培自体を行うことが困難であった作物であっても低カリウム青果物を収穫することが可能となった。
本発明は、土壌を用いて低カリウム青果物を栽培する方法であって、周囲の土壌から隔離された隔離栽培領域内に、全カリウム量及び固定カリウム量が調整された配合土壌を入れ、栽培期間中のカリウム量を調整することを特徴とする。
水耕栽培では限定された作物しか栽培することができなかったことから、配合土壌を用いる方法により、今まで水耕栽培で収穫するのが困難であった低カリウム野菜を栽培することが可能となった。
栽培ベッド等を用い、周囲の土壌とは隔離された領域で栽培することにより、植物が吸収する養分を完全に制御した状態で栽培することにより低カリウム青果物を栽培することができる。
また、カリウム含量の少ない土壌と、カリウム含量の多い土壌とを栽培する品種に合わせて配合する。播種から収穫までに必要なカリウム量は栽培する品種によって異なるが、収穫までに十分とされるカリウム量よりも、少ない量のカリウム量であって、植物が生育可能であるカリウム量を含有する配合土壌を用いることにより低カリウム青果物を収穫することが可能となる。
このとき土壌に含まれている全カリウム量と固定カリウム量を測定し配合することが重要である。土壌に含まれるカリウムとしては、水溶性カリウム、交換性カリウム、固定カリウムの3種類の形態がある。水溶性カリウムは土壌溶液中に溶解しているものを指し、交換性カリウムは土壌コロイド、すなわち粘土鉱物や腐植物に静電気的に吸着されているものを指し、固定カリウムは、一次鉱物、有機物、土壌微生物に含有されているものを指す。
水溶性カリウム、交換性カリウムは植物体が容易に吸収できる形態であるものの、固定カリウムは植物体が吸収しにくい形態である。土壌中のカリウムの全体量が元素分析によって明らかになっていたとしても、どのような形態でカリウムが含まれているか、その割合と量が、植物の成長にとっては非常に重要である。
すなわち土壌中の全カリウム量のうち、植物に吸収しやすい形態である水溶性カリウムと交換性カリウムがどの程度含まれているかが、植物の成長にとっては重要となる。また、土壌中のカリウムが欠乏してくると、固定カリウムが少しずつ土壌中に溶出してくることから、低カリウム青果物栽培においては固定カリウム量も重要である。したがって、土壌中の全カリウム量とともに、交換性カリウム、固定カリウム量を測定し、土壌に含まれるカリウムがどの程度植物に吸収されるかを推定し、配合土壌とすることが必要である。なお、水溶性カリウムはごく微量であることから、配合土壌を混合する際に無視することができる。
カリウム量を計算して配合することにより、植物が盛んに成長する時期には十分なカリウムが供給されるが、栽培期間の後半にはカリウムが欠乏し低カリウム状態となるような環境を作り出す。カリウム含量を人為的に調整した配合土壌により、様々な低カリウム青果物を栽培することが可能である。具体的には、カリウム含有量の少ない土壌を基本として、これに養分を多く含む沖積土を配合する。
本発明の土壌を用いて低カリウム青果物を栽培する方法は、前記配合土壌は、赤黄色土、褐色森林土、火山灰土の少なくともいずれか1つを配合することを特徴とする。
これらの土壌は土壌学上カリウム含量が少ないとされている。したがって、これらカリウム含量の少ない土壌をベースとし、カリウムが含まれる土壌を調整して混合し配合土壌とすることにより、必要量のカリウムを含有した配合土壌を調整することができる。作物によってカリウム量を調整した配合土壌を用いることにより、幅広い種類の低カリウム青果物を収穫することが可能となった。
さらに、本発明の土壌を用いて低カリウム青果物を栽培する方法は、前記配合土壌にさらに粗大有機物を配合することを特徴とする。
本発明ではココピート、ピートモス等の粗大有機物を土壌改良材として加えることにより、カリウムを調整した状態で土壌の改良を行う。粗大有機物は一般的には土壌改良材として土壌に混合されるものであるが、微量のカリウムを含有しており、低カリウム栽培後期において、カリウム補給源として作用することになる。したがって、粗大有機物の種類、配合量も計算して混合する必要がある。
さらに、本発明の低カリウム青果物は、前記方法で得られることを特徴とする。
本発明の方法によって、青果物を栽培することによって、五訂増補日本食品標準成分表に記載されているカリウム値と比較して、メロン、玉ねぎであれば少なくとも50%程度、ジャガイモであれば60%程度のカリウムをカットすることができる。栽培条件によっては、メロンでは70%以上、ジャガイモでは80%以上、玉ねぎでも50%以上のカリウムをカットすることができる。どのような作物であっても同様の方法で生育に必要なカリウムを算出し、必要量のカリウムを含有するように土壌を混合して栽培することにより、低カリウム青果物を栽培することができる。
通常栽培では、作物の生育に必要な肥料を与え、栽培と収穫を行っているため、土壌中のカリウムの形態が問題となることはない。しかしながら、カリウム量を調整して低カリウム青果物を栽培する場合には、土壌中に含まれるカリウム量は勿論であるが、その形態が植物に利用しやすい形態であるか否かが植物体の生育に関わってくる。
本発明者らは、土壌栽培により低カリウム青果物を栽培するにあたって、土壌中の全カリウム量を調整するだけではなく、土壌中に存在するカリウムの形態も調節して、土壌を配合することにより、低カリウム青果物の土壌栽培に成功した。
以下、実施例を示しながら、本発明を詳細に説明するが、栽培品種だけではなく、栽培時期によっても、植物が必要とするカリウム量が異なるため、通常栽培に必要とされる施肥量を参考にしながら、土壌中のカリウム量を調整しなければならないことはいうまでもない。
[実施例1] 低カリウムメロン栽培
メロン品種としては、いわゆるマスクメロンの一品種である夏系27号をオオイを台木として用いて栽培した。また、本実施例の場合は、4月20日に播種し、7月28日に収穫を行った。
メロン品種としては、いわゆるマスクメロンの一品種である夏系27号をオオイを台木として用いて栽培した。また、本実施例の場合は、4月20日に播種し、7月28日に収穫を行った。
図1に播種から、収穫までの工程を示す。メロンは播種後、25〜30日、カリウムを含む完全栄養で育苗する。育苗期間の土壌は通常栽培の育苗に用いられる土壌と同様、肥料を完全に含む土壌を用いてよい。その後、栽培ベッドに定植し栽培する。栽培ベッドは、図2に示す慣行メロン栽培ベッド1に配合土壌2を入れて用いる。
植物は、栽培ベッドを用いることにより、配合土壌に含有される肥料のみで生育することになる。したがって、配合土壌に予め含有させておくカリウム、他の栄養分のみによって栽培することが可能である。カリウム量に関しては、前述のようにカリウムの土壌中での存在形態が重要であることから、どのような形態のカリウムがどの程度存在するか厳密に計算し、土壌を混合する必要がある。
また、配合肥料としては、魚カス、菜種カス等の専用有機栽培肥料を用いる。有機栽培肥料のカリウム含有量は、魚かすで0.5%、菜種かすで1.5%程度と、カリウム含有量は低い。また、有機栽培肥料は土壌微生物によってゆっくりと分解されることによって、植物に吸収されていくことから、元肥として土壌に混合することにより、受粉時期まで、カリウムがゆっくりと溶出し、植物体に吸収されていくことになる。
メロンの場合、果実、葉、茎等、植物体全体のカリウム量を測定した結果、通常栽培では、収穫時までに5900mgのカリウムが必要であると解析された。したがって、土壌に含まれる植物が吸収し得るカリウム量を必要量の1/2〜2/3程度に制限して、メロンを栽培すれば、低カリウムメロンを収穫することが可能であると考え、様々な割合で土壌を配合した試験区1〜5で実験栽培を行った。
メロン栽培は、予めカリウム含有量を測定した土壌A、B、粗大有機物であるココピートを様々な割合で混合した配合土壌を用いた。土壌Aは土壌学上、灰色低地土、土壌Bは淡色黒ボク土と分類される土壌である。表1、図3に土壌の成分分析の結果を、表2に土壌の混合割合を示す。表2で示した混合した土壌の割合はすべて容量%で表している。各土壌に元肥として加えた有機栽培肥料の量は同一である。
また、全カリウム量、固定カリウム量も測定した。測定は、土壌を硫酸で加熱し、有機物を分解後、カリボール法で土壌中の全カリウム量を測定し、カリボール法で測定した交換性カリウム量を引いた値を固定カリウム量とした。土壌A、Bの全カリウム量固定カリウム量を表3に示す。
表1、図3に示すように、A,Bどちらの土壌も交換性カリウム量はほとんど差がない。しかしながら、表3に示すように、全カリウム量、固定カリウム量は大きく異なっており、土壌Aは土壌Bの約2.3倍のカリウムを含む土壌となっている。なお、上述のとおり水溶性カリウム量は、用いた土壌ではごく微量であることから考慮する必要がない。土壌中の全カリウム量の合計は、試験区1が最も多く、次いで試験区3、2の順となっている。
本実施例の夏作のメロンの場合、土壌A、Bを様々な割合で混合し、粗大有機物、有機栽培肥料をさらに混合して用いている。上述のように粗大有機物であるココピートにもカリウムが含まれており、ゆっくりと溶出することが期待される。パーライトは、ほとんどカリウムを含まないことから、コントロールとして用いている。
また、窒素、リン酸、カルシウム、マグネシウム、その他各種微量元素を含む他の栄養素に関しては十分に与えて栽培を行う。
定植から受粉までの25〜30日の育成期間は、土壌に含まれている栄養分と、土壌に混合した有機栽培肥料により、植物体は完全栄養で生育する。基本的に元肥のみで栽培を行い、追肥は行わないものとする。
メロンの場合、受粉後の約50日間は、カリウムを与えずに栽培するカリウムカット期間である。育成期間の後期であるカリウムカット期間には、土壌中の水溶性カリウム、交換性カリウムはほとんど植物体に吸収され、土壌中には植物が利用しやすい形態のカリウムは存在しない。メロンは結実により種の完成や果実の肥大のために多くのカリウムを必要とする。しかしながら、固定カリウムしか土壌中に存在しないため、土壌からはわずかしかカリウムを吸収できず、主として植物体の葉や茎の樹液中に存在するカリウムが果実に移行することによって、果実は肥大する。
試験区5は果実が直径10cm程度と非常に小さいものしか収穫できなかった。カリウムが極端に少ないことから、果実が大きくならなかったものと考えられる。試験区5以外は通常栽培のものと遜色ない大きさの果実を収穫することができたので、試験区1〜4のメロンを収穫し、カリウム量を測定した。試験区1〜4で収穫したメロンのカリウム値を表4に示す。
どの試験区も通常栽培のメロンに比べ、カリウム値の低いメロンを得ることができた。特に試験区4は、コントロールに比べ1/3程度のカリウム値であった。しかしながら、カリウム欠乏による生育障害が出ているものが多く、安定して果実を収穫することが困難であると考えられる。
カリウム欠乏症の症状が作物に出ず、安定して生産できる配合土壌の条件は、試験区2及び試験区3であった。特に、試験区2は果実のカリウム値も通常栽培の1/2以下と低かったことから、灰色低地土、淡色黒ボク土を1:1の配合比とするのが、夏作メロンの場合には好ましいと結論付けた。
一般に土壌学上、土壌Aが分類される灰色低地土の方が、淡色黒ボク土よりも土壌中に含まれるカリウムの量は多い。これら実験区で得られた結果や、土壌学上の分類によるカリウム含有量を参考にし、土壌を混合し、さらに元肥の量を調節すればよい。
上記実験により、カリウム量がコントロールに比べ1/3程度のメロンが収穫できたことは、固定カリウムであっても土壌からカリウムが供給されることを示す。上記結果は、通常栽培に必要なカリウム量5900mgの約1/3程度のカリウム量がメロン一株あたりに供給されたことを示すが、一株あたりの培土である20リットル中には、土壌分析から計算すると交換性カリウムは10mg以下しか供給されない。また、培土に加えたココピートにはほとんどカリウムが含まれていない。したがって、残りは固定カリウムから供給されたものと考えられる。
固定カリウムは植物体が容易に吸収できる形態のカリウムではないこと、固定カリウムといっても、溶解しやすさは土壌によって異なることから、簡単に比較できるわけではないが、固定カリウムの約1/10000程度が水溶性カリウムとして利用可能であると考えられる。上記結果を踏まえ、固定カリウムから供給されるカリウム量を計算に入れて、土壌の配合を調整し、さらに、不足分は粗大有機物、元肥により補充した配合土壌を調整すればよい。
季節によって植物が必要とするカリウム量も異なるが、メロンの場合、定植後、受粉までの約30日の期間は肥料が十分に供給される必要があり、受粉後収穫まではカリウムの供給が断たれるように土壌の配合を調整する必要がある(図1)。それには、土壌から供給されるカリウムを通常栽培の1/2〜1/3以下とすればよい。定植から受粉までのカリウムが十分でない場合には、メロンの場合、果実が十分に成長せず、ネット形成も不良となる。
メロンの場合、春作、秋作等、実施例で示した以外の季節であれば、植物のカリウム要求性は当然異なってくる。したがって、季節に応じて、淡色黒ボク土1に対して、灰色低地土を0.6〜2.0の範囲で、混合した配合土壌でメロンを栽培することが好ましい。
[実施例2] 他の低カリウム野菜の栽培
メロン栽培と同様に収穫時に植物体全体のカリウム量を測定し、生育に必要なカリウム量を算出し、生育に必要なカリウム量の1/3〜1/2を供給可能なように土壌の配合を行い、玉ねぎ、ジャガイモの栽培を行った。結果を表5に示す。なお、カット率は、五訂増補日本食品成分表を基準、すなわち100%として、どの程度のカリウムを含有するかを示す。
メロン栽培と同様に収穫時に植物体全体のカリウム量を測定し、生育に必要なカリウム量を算出し、生育に必要なカリウム量の1/3〜1/2を供給可能なように土壌の配合を行い、玉ねぎ、ジャガイモの栽培を行った。結果を表5に示す。なお、カット率は、五訂増補日本食品成分表を基準、すなわち100%として、どの程度のカリウムを含有するかを示す。
以上、示してきたように、周囲の土壌から隔離した環境で、固定カリウムを含めた全カリウム量を測定したうえで土壌を配合し、作物を栽培することによって、低カリウム作物を栽培することが可能になった。
Claims (2)
- 土壌を用いて栽培する低カリウム青果物であって、
周囲の土壌から隔離された隔離栽培領域内に、
全カリウム量から固定カリウム量を引いたカリウム量が、収穫時までに必要なカリウム量の1/2〜1/3になるように、
全カリウム量及び固定カリウム量が調整された配合土壌を入れ、
栽培期間中のカリウム量を調整して栽培することによって得られる低カリウム結球系葉物野菜、根菜類、実物野菜、又はバナナであることを特徴とする低カリウム青果物。 - 請求項1に記載の低カリウム青果物が、
トマト、バナナ、ラディッシュ、玉ねぎ、人参、又は馬鈴薯であることを特徴とする低カリウム青果物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2015198353A JP2016131565A (ja) | 2015-10-06 | 2015-10-06 | 低カリウム含有青果物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2015008756A Division JP5828362B1 (ja) | 2015-01-20 | 2015-01-20 | 低カリウム含有青果物及びその栽培方法 |
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---|---|
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Family Applications (1)
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