JP2016131129A - 密閉型二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンディショニング工程において高さ方向の変位が起こり難い密閉型二次電池を提供する。【解決手段】開口部を有するケース本体および該開口部を封止する蓋体を有するケースと、前記ケースに収容される電極体とを備える密閉型二次電池であって、前記ケースは、略直方体形状であって、一対の対向する幅広面34と、前記蓋体と対向する底面37とを有し、前記ケースの幅広面34および底面37に垂直な断面において、底面37を下とした場合に、前記ケースの底面37の中央部が、該底面の両端部よりも上に位置しており、前記ケース底面の端部の最下点38と前記ケース底面の中心点39とを結ぶ線の、前記ケース底面の両端部の最下点38同士を結ぶ線に対する角度が2°〜15°である密閉型二次電池とする。【選択図】図3
Description
本発明は、密閉型二次電池に関する。
近年、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池その他の種類の密閉型二次電池は、車両搭載用電源あるいはパソコンや携帯端末等の電源として重要性が高まっている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池は、車両搭載用の高出力電源として好ましく用いられている。
リチウムイオン二次電池をはじめとする密閉型二次電池は、通常、組み立てを終えた後、電池性能を安定させる等の目的から、充電−放電のサイクルを何度か繰り返す「コンディショニング工程」を経て実用に供される。コンディショニング工程においては、電極体からガスが発生し、これにより密閉型二次電池のケース内圧が上昇することによってケースが変形することがある。
そこで、特許文献1には、初期充電の際に、直方体形状の二次電池のケースの一対の幅広面を両側から拘束治具により挟み込んで押圧することにより、発生したガスに起因するケース内圧の上昇によるケースの変形を抑制する技術が提案されている。
しかしながら、上述の従来の技術では、密閉型二次電池のケース幅広面の変形は抑制できるものの、密閉型二次電池のケース底面が変形し得る。密閉型二次電池のケース底面が変形した場合には、密閉型二次電池の高さが変化する。高さが変化すると密閉型二次電池を複数組み合わせて組電池を構成する際に、高さ方向の位置ずれ(変位)が生じるという不都合が生じ得る。
そこで本発明は、密閉型二次電池における上記従来の課題を解決すべく創出されたものであり、その目的は、コンディショニング工程において高さ方向の変位が起こり難い密閉型二次電池を提供することを目的とする。
ここに開示される密閉型二次電池は、開口部を有するケース本体および該開口部を封止する蓋体を有するケースと、前記ケースに収容される電極体とを備える。前記ケースは、略直方体形状であって、一対の対向する幅広面と、前記蓋体と対向する底面とを有する。前記ケースの幅広面および底面に垂直な断面において、前記底面を下とした場合に、前記ケースの底面の中央部が、該底面の両端部よりも上に位置しており、前記ケース底面の端部の最下点と前記ケース底面の中心点とを結ぶ線の、前記ケース底面の両端部の最下点同士を結ぶ線に対する角度が2°〜15°である。このような構成によれば、コンディショニング工程において、密閉型二次電池の高さ方向の変位が起こり難い。
以下、図面を参照しながら、本発明による一実施形態を説明する。なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は、必ずしも実際の寸法関係を反映するものではない。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。
ここに開示される密閉型二次電池に係る好適な一実施形態として、リチウムイオン二次電池を例にして説明するが、本発明の適用対象をかかる電池に限定することを意図したものではない。本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、リチウムイオン二次電池、金属リチウム二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等のいわゆる蓄電池(すなわち化学電池)のほか、電気二重層キャパシタ等のキャパシタ(すなわち物理電池)を包含する。
図1はリチウムイオン二次電池10の外形を模式的に示す斜視図であり、図2は、図1中のII−II線に沿う断面図である。図1および図2に示すリチウムイオン二次電池10では、大まかにいって、扁平形状の捲回電極体20と非水電解液(図示せず)とが電池ケース(即ち外装容器)30に収容されている。電池ケース30は、一端に開口部を有するケース本体31と、当該ケース本体31の開口部を封止する蓋体32とから構成される。電池ケース30は、略直方体形状を有しており、一対の対向する幅広面34と一対の対向する幅狭面35と上面36と底面37とを有している。上面36は蓋体32が備えられた面であり、底面37は、蓋体32と対向する面である。なお、本明細書において、蓋体32のある側を上、底面37のある側を下と定める。この底面37の具体的な構造については図2に垂直な断面図を用いて後述する。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルめっき鋼といった軽量で熱伝導性の良い金属材料が好ましく用いられ得る。また、図1および図2に示すように、蓋体32には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に当該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁33と、非水電解液を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。
ここに開示される捲回電極体20は、図2に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極60とを2枚の長尺状のセパレータ70を介して積層した積層体が、長尺方向に捲回され、扁平形状に成形されている。このような捲回電極体は、例えば、上記積層体を捲回した捲回体を側面方向から押しつぶして拉げさせることによって、扁平形状に成形することができる。
捲回電極体20の捲回軸方向の中央部分には、図2に示すように、捲回コア部分(即ち、正極50の正極活物質層54と、負極60の負極活物質層64と、セパレータ70とが積層されてなる積層構造)が形成されている。また、捲回電極体20の捲回軸方向の両端部では、正極活物質層非形成部分52aおよび負極活物質層非形成部分62aの一部が、それぞれ捲回コア部分から外方にはみ出ている。かかる正極側はみ出し部分(正極活物質層非形成部分52a)および負極側はみ出し部分(負極活物質層非形成部分62a)には、正極集電板42aおよび負極集電板44aがそれぞれ付設され、正極端子42および負極端子44とそれぞれ電気的に接続されている。
正極50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。正極活物質層54は、少なくとも正極活物質を含有する。かかる正極活物質としては、例えば層状構造やスピネル構造等のリチウム複合金属酸化物(例えば、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2、LiNiO2、LiCoO2、LiFeO2、LiMn2O4、LiNi0.5Mn1.5O4、LiFePO4等)が挙げられる。正極活物質層54は、活物質以外の成分、例えば導電材やバインダ等を含み得る。導電材としては、アセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。
このような正極50は、例えば以下のようにして作製することができる。まず、正極活物質と必要に応じて用いられる材料とを適当な溶媒(例えばN−メチル−2−ピロリドン)に分散させ、ペースト状(スラリー状)の組成物を調製し、次に、当該組成物の適当量を正極集電体52の表面に付与した後、乾燥により溶媒を除去することによって形成することができる。また、必要に応じて適当なプレス処理を施すことによって正極活物質層54の性状(例えば、平均厚み、活物質密度、空孔率等)を調整し得る。
負極60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極活物質層64は、少なくとも負極活物質を含有する。かかる負極活物質としては、例えば、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、スチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
このような負極60は、例えば上述の正極50の場合と同様にして作製することができる。即ち、負極活物質と必要に応じて用いられる材料とを適当な溶媒(例えばイオン交換水)に分散させ、ペースト状(スラリー状)の組成物を調製し、次に、当該組成物の適当量を負極集電体62の表面に付与した後、乾燥により溶媒を除去することによって形成することができる。また、必要に応じて適当なプレス処理を施すことによって負極活物質層64の性状(例えば、平均厚み、活物質密度、空孔率等)を調整し得る。
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。
非水電解液としては、典型的には有機溶媒(非水溶媒)中に、支持塩を含有させたものを用いることができる。
非水溶媒としては、一般的なリチウムイオン二次電池の電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。具体例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等が例示される。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。なかでも、比誘電率の高いECを含む非水溶媒を好適に用いることができる。
支持塩としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4等のリチウム塩を好適に用いることができる。特に好ましい支持塩として、LiPF6が挙げられる。支持塩の濃度は、好ましくは0.7mol/L〜1.3mol/Lであり、特に好ましくは凡そ1.0mol/Lである。
なお、上記非水電解液中には、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、上述した非水溶媒、支持塩以外の成分、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;ホウ素原子および/またはリン原子を含むオキサラト錯体化合物、ビニレンカーボナート(VC)、フルオロエチレンカーボナート(FEC)等の被膜形成剤;分散剤;増粘剤;等の各種添加剤を含み得る。
次に、リチウムイオン二次電池10のケース底面37の構造について、図3を用いて説明する。図3は、リチウムイオン二次電池30のケース底面近傍の構造を模式的に示す、ケースの幅広面34に垂直な断面図である。
図3において、リチウムイオン二次電池10のケース底面37では、中央部が端部よりも上に位置している。具体的には、底面37が、底面の端部の最下点38から直線的に中心点39に向かって傾斜することによって、底面37の中央部が端部よりも上に位置している。ここで、ケース底面の端部の最下点38とケース底面の中心点39とを結ぶ線の、ケース底面の両端部の最下点38同士を結ぶ線に対する角度αは2°〜15°である。
図4は、コンディショニング後のケース底面の端部の最下点38とケース底面の中心点39との高さ方向の距離(高さの差)、およびケース底面の端部の最下点38とケース底面の中心点39を結ぶ線の、ケース底面の両端部の最下点38同士を結ぶ線に対する角度の関係を示すグラフである。このグラフは、底面の中央部の位置が端部と同じ高さにある(よって底面は水平面になっている)従来のリチウムイオン二次電池について、コンディショニング後の底面の高さ方向の変位量を実測した値を用い、CAE(Computer Aided Engineering)により導き出したものである。グラフの縦軸は、ケース底面の端部の最下点38とケース底面の中心点39との距離を表すものであり、マイナスの値は、コンディショニングにより底面が下方に変位することを示している。したがって、値がマイナスの場合には、コンディショニングによりリチウムイオン二次電池10の高さ方向の変位が起こることになる。角度が0°の点が、従来技術に該当するものであり、距離の値がマイナスになっている。グラフを見ると、角度が上昇するにつれて距離の値が増えていくことがわかる。ここで、コンディショニングにおけるリチウムイオン二次電池の高さ方向の変位をなくすためには、グラフ縦軸の距離の値が0(mm)以上である必要がある。グラフにおいて、この値が0以上となるのは、角度が2°以上のときである。したがって、コンディショニング工程において高さ方向の変位が起こらないようにするためには、上述の角度αが2°以上であるべきことがわかる。一方で、上述の角度αが大きすぎると、ケース底面37の中央部が、電池ケース30内に収容された電極体20と接触する。そのため、角度αの上限は15°である。
コンディショニング工程において、高さ方向の変位を抑制するには、上述の角度αが2°〜15°であれば十分であり、したがって、電池ケース30の底面37の断面形状は、図3のものに限られない。そこで以下、リチウムイオン二次電池10の底面37の形状の変形例について説明する。
図5に、リチウムイオン二次電池10の底面の形状の一変形例を示す。本変形例では、底面は、端部の最下点38から一度上方に傾斜した後下方に傾斜し、再び上方に傾斜して中心点39に到達している。その結果、ケース底面37の断面は波形状となっている。ケース底面の端部の最下点38とケース底面の中心点39とを結ぶ線の、ケース底面の両端部の最下点38同士を結ぶ線に対する角度αは2°〜15°である。本変形例では、端部の最下点38からまず上方に傾斜しているが、このときの傾斜角は15°を超えている。そして、続いて逆に下方に傾斜している。このように、ケース底面の端部の最下点38とケース底面の中心点39とを結ぶ線の、ケース底面の両端部の最下点38同士を結ぶ線に対する角度αが2°〜15°である限り、ケースの底面37において、ケース底面の両端部の最下点38同士を結ぶ線に対する角度が15°を超えて傾斜した部分があってもよいし、逆に、下方(マイナスの角度)に傾斜した部分があってもよい。
図6に、リチウムイオン二次電池10の底面の形状の別の変形例を示す。本変形例では、アーチを描きながらケース底面37の中央部が端部よりも高くなっている(上に位置している)。ケース底面の端部の最下点38とケース底面の中心点39とを結ぶ線の、ケース底面の両端部の最下点38同士を結ぶ線に対する角度αは2°〜15°である。このように、ケース底面の端部の最下点38とケース底面の中心点39とを結ぶ線の、ケース底面の両端部の最下点38同士を結ぶ線に対する角度αが2°〜15°である限り、ケース底面37の形状には、曲線形状が含まれていてもよい。
図7に、リチウムイオン二次電池10の底面の形状のさらに別の変形例を示す。本変形例では、ケース底面37が、端部の最下点38から上方に急激に立ち上がり、そこから平面を形成している。その結果、ケース底面37の断面は凹形状となっている。ケース底面の端部の最下点38とケース底面の中心点39とを結ぶ線の、ケース底面の両端部の最下点同士38を結ぶ線に対する角度αは2°〜15°である。このようにケース底面の端部の最下点38とケース底面の中心点39とを結ぶ線の、ケース底面の両端部の最下点38同士を結ぶ線に対する角度αが2°〜15°である限り、ケース底面37の形状には、水平面が含まれていてもよく、ケース底面37のほとんどが水平面であってもよい。
これらのような底面形状は、リチウムイオン二次電池10を幅広面34(前面)から見た場合に、ケース底面37の長手方向の一方の端部から他方の端部まで続いていることが望ましい。ただし、ケース底面37の加工上等の理由からケース底面37の長手方向の端部は、本実施形態の効果を損なわない範囲内であれば、上記とは異なる底面形状をとることができる。例えば、図7の変形例を挙げれば、ケース底面37の長手方向および幅方向の端部の位置が低くなって、底面全体で凹形状を形成していてもよい。
次にリチウムイオン二次電池10のコンディショニングについて説明する。リチウムイオン二次電池10のコンディショニングは、常法に従い実施することができる。一例として、図8は、コンディショニングのために拘束されたリチウムイオン二次電池10を示す。リチウムイオン二次電池10は、拘束治具80により拘束されている。拘束治具80は、電池ケース30の幅広面34を両側から挟み込む一対の拘束板82を有している。拘束板82同士は、4本のボルト84によって連結されている。ボルト84の締め付け具合によって、拘束板82間の間隔が調整され、また、拘束板82に挟まれた電池ケース30の幅広面34に印加される拘束圧が調整される。
拘束圧が低すぎると、電極体に十分な拘束力が行きわたらず面内に電圧ばらつきが生じ、負極でリチウムの析出が起こる場合がある。一方で、拘束圧が高すぎると、ケース本体と蓋体との接合部に応力がかかり、漏れが発生するおそれがある。また、電極体を構成するセパレータの強度を超えて拘束してしまうと、開回路状態の電圧保持性が失われたりする。よって、このような観点から拘束圧は適切な値が選択され、例えば0.2MPa〜1MPaである。
コンディショニング時の具体的な充放電処理については特に制限されず、対象となる二次電池を性能良く活性化し得る各種の条件での充放電処理等を行うことができる。例えば、適切な充電量の充電を行った後、所定の時間にわたって放置し、所定の電圧まで放電する操作を繰り返すこと等を行えばよい。
なお、コンディショニングにより、電池ケース30が変形しうる。したがって、ここに開示されるリチウムイオン二次電池において、ケースの幅広面34および底面37に垂直な断面において、底面37を下とした場合に、ケースの底面37の中央部が、底面37の両端部よりも上に位置しており、ケース底面の端部の最下点38と前記ケース底面の中心点39とを結ぶ線の、前記ケース底面の両端部の最下点38同士を結ぶ線に対する角度が2°〜15°であるのは、主に、コンディショニング前のとき、およびコンディショニング後に電池の内圧を減圧してコンディショニング前の内圧まで戻して変形が戻ったときである。
リチウムイオン二次電池10は、複数個を組み合わせて、組電池とすることができる。本実施形態のリチウムイオン電池10は、コンディショニング時に高さ方向の変位が少ないため、組電池とした際の高さ方向の位置ずれが生じにくく、組電池として使用することが有利である。
図9にリチウムイオン二次電池10を組電池とした一例を示す。図9は、組電池100の斜視図である。組電池100は、複数の充放電可能な単電池(リチウムイオン二次電池)10が直列に接続されて構成されている。図示した例では、同形状の4個の単電池10(10A、10B、10C、10D)が一定の間隔で直列に配列されている。なお、配列される単電池10の個数はこれに限られない。
隣接する単電池10間において一方の正極端子42と他方の負極端子44とが端子間接続具46によって電気的に接続される。このように各単電池10を直列に接続することにより、所望する電圧の組電池100が構築される。
本実施形態の単電池10は、所定方向に配列され且つ当該配列方向に荷重が加えられた状態で拘束されている。具体的には、複数の単電池10は、それぞれの正極端子42および負極端子44が交互に配置されるように一つずつ反転させて配置されており、電池ケース30の幅広面が対向する方向に配列される。
そして、配列させた単電池10の周囲には、複数の単電池10をまとめて拘束する拘束部材が配備される。即ち、単電池配列方向の最外側に位置する単電池10の更に外側には、一対の拘束板90A,90Bが配置される。また、当該一対の拘束板90A,90Bを架橋するように締付け用ビーム材92が取り付けられる。そして、ビーム材92の端部をビス94により拘束板90A,90Bに締め付け且つ固定することによって上記単電池10をその配列方向に所定の荷重が加わるように拘束することができる。ビーム材92の締め付け具合に応じたレベルで、締め付け方向(即ち配列方向)への拘束荷重(面圧)が各単電池10の容器側壁に加えられる。
また、このように拘束された単電池10間の間隙の少なくとも一箇所(図示した例では単電池10Aと単電池10Bとの間、単電池10Bと単電池10Cとの間、および単電池10Cと単電池10Dとの間)には仕切り板96が配置されている。なお、図9では、仕切り板96を簡略化して平板状に図示している。
組電池100は、高性能を発揮し得ることから、例えば、車両に搭載される電源として好適である。したがって、上述のリチウムイオン二次電池10は、組電池100として構成することにより、ハイブリッド自動車、電気自動車のように電動機を備えた車両に搭載されるモーター用の電源(典型的には駆動用電源)として好適に使用され得る。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 リチウムイオン二次電池
20 捲回電極体
30 電池ケース
31 電池ケース本体
32 蓋体
33 安全弁
34 ケース幅広面
35 ケース幅狭面
36 ケース上面
37 ケース底面
38 ケース底面の端部の最下点
39 ケース底面の中心点
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータ
20 捲回電極体
30 電池ケース
31 電池ケース本体
32 蓋体
33 安全弁
34 ケース幅広面
35 ケース幅狭面
36 ケース上面
37 ケース底面
38 ケース底面の端部の最下点
39 ケース底面の中心点
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータ
Claims (1)
- 開口部を有するケース本体および該開口部を封止する蓋体を有するケースと、
前記ケースに収容される電極体とを備える密閉型二次電池であって、
前記ケースは、略直方体形状であって、一対の対向する幅広面と、前記蓋体と対向する底面とを有し、
前記ケースの幅広面および底面に垂直な断面において、前記底面を下とした場合に、前記ケースの底面の中央部が、該底面の両端部よりも上に位置しており、
前記ケース底面の端部の最下点と前記ケース底面の中心点とを結ぶ線の、前記ケース底面の両端部の最下点同士を結ぶ線に対する角度が2°〜15°である密閉型二次電池。
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