JP2016127043A - 固体撮像素子及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】オートフォーカスの精度を向上させる。
【解決手段】固体撮像素子は、光電変換膜と、所定の波長帯の光を反射する第1の反射部と、所定の波長帯の光を反射する第2の反射部とを備える。第1の反射部は、焦点検出に用いられる第1の画素の第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して第1の方向に偏った位置に配置され、第2の反射部は、焦点検出に用いられる第2の画素の第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して第1の方向と逆の第2の方向に偏った位置に配置されている。本技術は、例えば、CMOSイメージセンサ等の固体撮像素子に適用できる。
【選択図】図2
【解決手段】固体撮像素子は、光電変換膜と、所定の波長帯の光を反射する第1の反射部と、所定の波長帯の光を反射する第2の反射部とを備える。第1の反射部は、焦点検出に用いられる第1の画素の第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して第1の方向に偏った位置に配置され、第2の反射部は、焦点検出に用いられる第2の画素の第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して第1の方向と逆の第2の方向に偏った位置に配置されている。本技術は、例えば、CMOSイメージセンサ等の固体撮像素子に適用できる。
【選択図】図2
Description
本技術は、固体撮像素子及び電子機器に関し、特に、オートフォーカスの精度を向上させるようにした固体撮像素子及び電子機器に関する。
デジタルカメラ等の撮像装置のオートフォーカスの方式の1つに位相差AF方式がある。また、位相差AF方式の1つに、光の入射角に対する感度が非対称である焦点検出用画素を用いた瞳分割型位相差AF方式がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、半導体基板の上層に画像生成用の画像信号を取得するための光電変換膜を設け、半導体基板内に焦点検出用の位相差信号を取得するためのフォトダイオードを設けた構造が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された構造では、フォトダイオードには光電変換膜で吸収されずに透過した光のみが入射するため、入射光が弱く、フォトダイオードの受光感度が低くなる。そのため、高精度のオートフォーカスを実現することが難しい。
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、オートフォーカスの精度を向上させるようにするものである。
本技術の第1の側面の固体撮像素子は、第1の光電変換膜と、所定の波長帯の光を反射する第1の反射部と、前記所定の波長帯の光を反射する第2の反射部とを備え、前記第1の反射部は、焦点検出に用いられる第1の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して第1の方向に偏った位置に配置され、前記第2の反射部は、焦点検出に用いられる第2の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向と逆の第2の方向に偏った位置に配置されている。
前記所定の波長帯の光を透過する電極である上部電極と、前記上部電極より下層において、前記所定の波長帯の光を透過する電極である下部電極とさらに設けることができる。
前記第1の光電変換膜を、前記上部電極と前記下部電極の間に配置し、前記第1の反射部及び前記第2の反射部を、前記下部電極より下層に配置することができる。
前記第1の画素及び前記第2の画素において、前記上部電極及び前記下部電極のうち少なくとも一方を第1の電極及び第2の電極に分け、前記第1の電極を、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置し、前記第2の電極を、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置することができる。
前記第1の光電変換膜より下層に配置されている半導体基板と、各画素において、前記半導体基板内に配置されている光電変換部とをさらに設け、前記第1の反射部及び前記第2の反射部を、前記第1の光電変換膜と前記半導体基板の間に配置することができる。
前記所定の波長帯の光を反射する第3の反射部と、前記所定の波長帯の光を反射する第4の反射部とをさらに設け、前記第3の反射部を、前記第1の画素の前記光電変換部より下層において、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置し、前記第4の反射部を、前記第2の画素の前記光電変換部より下層において、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置することができる。
前記第1の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、前記第1の画素において前記光電変換部で発生した電荷に基づく信号、前記第2の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、及び、前記第2の画素において前記光電変換部で発生した電荷に基づく信号を、焦点検出に用いることができる。
前記第1の光電変換膜より下層に配置されている第2の光電変換膜をさらに設け、前記第1の反射部及び前記第2の反射部を、前記第1の光電変換膜と前記第2の光電変換膜の間に配置することができる。
前記所定の波長帯の光を反射する第3の反射部と、前記所定の波長帯の光を反射する第4の反射部とをさらに設け、前記第3の反射部を、前記第1の画素の前記第2の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置し、前記第4の反射部を、前記第2の画素の前記第2の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置することができる。
前記第1の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、前記第1の画素において前記第2の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、前記第2の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、及び、前記第2の画素において前記第2の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号を、焦点検出に用いることができる。
前記所定の波長帯の光を透過する電極である上部電極と、前記上部電極より下層に配置され、前記所定の波長帯の光を反射する電極である下部電極とをさらに設け、前記第1の光電変換膜を、前記上部電極と前記下部電極の間に配置し、前記下部電極に、前記第1の反射部及び前記第2の反射部を兼ねさせることができる。
前記第1の画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方を、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置し、前記第2の画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方を、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置することができる。
前記第1の画素及び第2の画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方を第1の電極及び第2の電極に分け、前記第1の電極を、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置し、前記第2の電極を、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置することができる。
焦点検出に用いる画素とは異なる画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方を前記第1の電極及び前記第2の電極に分けることができる。
前記所定の波長帯の光を反射する第3の反射部と、前記所定の波長帯の光を反射する第4の反射部とをさらに設け、前記第3の反射部を、焦点検出に用いられる第3の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向及び前記第2の方向と異なる第3の方向に偏った位置に配置し、前記第4の反射部を、焦点検出に用いられる第4の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第3の方向と逆の第4の方向に偏った位置に配置することができる。
各画素において前記第1の光電変換膜より上層に配置されているカラーフィルタをさらに設け、前記第1の画素及び前記第2の画素には、緑色の光を透過するカラーフィルタを配置することができる。
焦点検出に用いられる画素とは異なる各画素において、前記第1の光電変換膜より上層にカラーフィルタを配置し、前記焦点検出に用いられる画素において、カラーフィルタを配置しないようにすることができる。
前記第1の反射部及び前記第2の反射部を、金属膜により形成することができる。
本技術の第2の側面の電子機器は、光電変換膜と、所定の波長帯の光を反射する第1の反射部と、前記所定の波長帯の光を反射する第2の反射部とを備え、前記第1の反射部は、焦点検出に用いられる第1の画素の前記光電変換膜より下層において、光軸に対して第1の方向に偏った位置に配置され、前記第2の反射部は、焦点検出に用いられる第2の画素の前記光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向と逆の第2の方向に偏った位置に配置されている固体撮像素子を含む。
本技術の第1の側面又は第2の側面においては、第1の画素において、第1の光電変換膜を透過した光が第1の反射部により反射され、第2の画素において、前記第1の光電変換膜を透過した光が第2の反射部により反射される。
本技術の第1又は第2の側面によれば、オートフォーカスの精度を向上させることができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.固体撮像素子の一実施の形態
2.画素の第1の構成例(焦点検出用画素に反射部を設けた例)
3.画素の第2の構成例(焦点検出用画素の下部電極を分割した例)
4.画素の第3の構成例(下部電極が反射部を兼ねる例)
5.画素の第4の構成例(焦点検出用画素の反射部を兼用する下部電極を分割した例)
6.画素の第5の構成例(撮像用画素の反射部を兼用する下部電極も分割した例)
7.画素の第6の構成例(カラーフィルタを用いた例)
8.画素の第7の構成例(焦点検出用画素にカラーフィルタを配置しない例)
9.画素の第8の構成例(半導体基板に光電変換部を設けた例)
10.画素の第9の構成例(光電変換部の下層に反射部を設けた例)
11.画素の第10の構成例(半導体基板の光電変換部を2層構造にした例)
12.画素の第11の構成例(光電変換膜を3層構造にした例)
13.変形例
14.固体撮像素子の使用例
1.固体撮像素子の一実施の形態
2.画素の第1の構成例(焦点検出用画素に反射部を設けた例)
3.画素の第2の構成例(焦点検出用画素の下部電極を分割した例)
4.画素の第3の構成例(下部電極が反射部を兼ねる例)
5.画素の第4の構成例(焦点検出用画素の反射部を兼用する下部電極を分割した例)
6.画素の第5の構成例(撮像用画素の反射部を兼用する下部電極も分割した例)
7.画素の第6の構成例(カラーフィルタを用いた例)
8.画素の第7の構成例(焦点検出用画素にカラーフィルタを配置しない例)
9.画素の第8の構成例(半導体基板に光電変換部を設けた例)
10.画素の第9の構成例(光電変換部の下層に反射部を設けた例)
11.画素の第10の構成例(半導体基板の光電変換部を2層構造にした例)
12.画素の第11の構成例(光電変換膜を3層構造にした例)
13.変形例
14.固体撮像素子の使用例
<1.固体撮像素子の構成例>
図1は、本技術に係る固体撮像素子の一実施の形態を示すブロック図である。
図1は、本技術に係る固体撮像素子の一実施の形態を示すブロック図である。
図1の固体撮像素子1は、例えば、瞳分割型位相差AF方式の裏面照射型のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサからなる。固体撮像素子1は、例えばシリコンを用いた半導体基板11に、画素12が行列状に2次元配置されている画素アレイ部13と、その周辺の周辺回路部とを有して構成される。周辺回路部には、制御回路14、垂直駆動回路15、カラム信号処理回路16、水平駆動回路17、出力回路18等が含まれる。
画素12は、入射光の光量に応じた画素信号を生成して出力する。画素12には、図2等で後述するように、画像生成用の画素信号(以下、画像信号と称する)を生成する撮像用画素12Xと、焦点検出用の画素信号(以下、位相差信号と称する)を生成する焦点検出用画素12Pとがある。そして、画素アレイ部13内の少なくとも一部の画素12が、焦点検出用画素12Pとなっている。すなわち、固体撮像素子1は、通常の撮像用画素12Xの他に焦点検出用画素12Pが埋め込まれた像面位相差AF(オートフォーカス)方式の固体撮像素子である。
画素12は、例えば光電変換膜やフォトダイオードを用いた光電変換部と、複数の画素トランジスタ(いわゆるMOSトランジスタ)を有して成る。複数の画素トランジスタは、例えば、転送トランジスタ、選択トランジスタ、リセットトランジスタ、及び、増幅トランジスタの4つのMOSトランジスタで構成される。
また、画素12は、共有画素構造とすることもできる。この共有画素構造は、複数の光電変換部と、複数の転送トランジスタと、共有される1つのフローティングディフージョン(浮遊拡散領域)と、共有される1つずつの他の画素トランジスタとから構成される。すなわち、共有画素構造では、複数の単位画素を構成する光電変換部及び転送トランジスタが、他の1つずつの画素トランジスタを共有して構成される。
制御回路14は、動作モードなどを指令するデータ及び入力クロックを受け取り、固体撮像素子1の内部情報などのデータを出力する。すなわち、制御回路14は、垂直同期信号、水平同期信号及びマスタクロックに基づいて、垂直駆動回路15、カラム信号処理回路16及び水平駆動回路17などの動作の基準となるクロック信号や制御信号を生成する。そして、制御回路14は、生成したクロック信号や制御信号を、垂直駆動回路15、カラム信号処理回路16及び水平駆動回路17等に出力する。
垂直駆動回路15は、例えばシフトレジスタによって構成され、画素駆動配線19を選択し、選択された画素駆動配線19に画素12を駆動するためのパルスを供給し、行単位で画素12を駆動する。すなわち、垂直駆動回路15は、画素アレイ部13の各画素12を行単位で順次垂直方向に選択走査し、各画素12の光電変換部において受光量に応じて生成された信号電荷に基づく画素信号を、垂直信号線20を通してカラム信号処理回路16に供給する。
カラム信号処理回路16は、画素12の列ごとに配置されており、1行分の画素12から出力される信号に対して画素列ごとにノイズ除去などの信号処理を行う。例えば、カラム信号処理回路16は、画素固有の固定パターンノイズを除去するためのCDS(Correlated DoubleSampling:相関2重サンプリング)およびAD変換等の信号処理を行う。
水平駆動回路17は、例えばシフトレジスタによって構成され、水平走査パルスを順次出力することによって、カラム信号処理回路16の各々を順番に選択し、カラム信号処理回路16の各々から画素信号を水平信号線21に出力させる。
出力回路18は、カラム信号処理回路16の各々から水平信号線21を通して順次に供給される信号に対し、信号処理を行って出力する。出力回路18は、例えば、バファリングだけする場合もあるし、黒レベル調整、列ばらつき補正、各種デジタル信号処理等を行う場合もある。入出力端子22は、外部と信号のやりとりをする。
以上のように構成される固体撮像素子1は、CDS処理とAD変換処理を行うカラム信号処理回路16が画素列ごとに配置されたカラムAD方式と呼ばれるCMOSイメージセンサである。
<2.画素12の第1の構成例>
次に、図2を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第1の構成例について説明する。
次に、図2を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第1の構成例について説明する。
図2には、2つの撮像用画素12X1、焦点検出用画素12Pa1、及び、焦点検出用画素12Pb1の4つの画素の断面が模式的に示されている。焦点検出用画素12Pa1と焦点検出用画素12Pb1は、位相差を比較する画素対として画素アレイ部13内に配置される。
なお、図2では、便宜上、左から撮像用画素12X1、焦点検出用画素12Pa1、焦点検出用画素12Pb1、撮像用画素12X1の順に並べられているが、各画素12の画素アレイ部13内の配置は任意に決定することができ、この例に限定されない。
なお、以下、図2内の上方向を、固体撮像素子1の積層方向における上方向とし、図2内の下方向を、固体撮像素子1の積層方向における下方向とする。被写体からの光は、上方向から入射する。また、以下、固体撮像素子1の各層の上側の面を入射面又は上面と称し、各層の下側の面を底面又は下面と称する。さらに、以下、固体撮像素子1の積層方向を、上下方向又は深さ方向とも称する。
半導体基板11の上面には、層間絶縁膜101、下部電極103、光電変換膜104、上部電極105、層間膜106、オンチップレンズ107が、下から上に順番に積層されている。下部電極103及びオンチップレンズ107は、画素12毎に個別に形成されている。光電変換膜104及び上部電極105は、各画素12に共通に形成されている。
光電変換膜104は、下部電極103と上部電極105の間に挟まれており、下部電極103、光電変換膜104、及び、上部電極105により光電変換部が構成される。光電変換膜104は、例えば、有機光電変換材料で形成される。下部電極103及び上部電極105は、例えば、ITO(インジウム−リン−スズ酸化膜)等の可視光を透過する材料からなる透明電極である。
焦点検出用画素12Pa1の半導体基板11と下部電極103との間には、反射部102aが形成されている。焦点検出用画素12Pb1の半導体基板11と下部電極103との間には、反射部102bが形成されている。反射部102a及び反射部102bは、例えば、タングステンやアルミニウム等の可視光を反射する金属膜からなる。反射部102a及び反射部102bは、例えば、下部電極103から電荷を出力するための配線(不図示)と同一の材料の膜を用いて形成することが可能である。従って、反射部102a及び反射部102bは、配線形成工程において形成することができる。
図3は、反射部102a及び反射部102bの配置例を示している。なお、図3には、画素アレイ部13の画素12の一部が示されている。四角の各マスは画素12を表し、画素12内のP(x,y)は各画素12の座標を示している。また、マス内に反射部102aが示される画素12が、焦点検出用画素12Pa1であり、マス内に反射部102bが示される画素12が、焦点検出用画素12Pb1である。マス内に反射部102a及び反射部102bが示されていない画素12は、撮像用画素12X1である。
この例では、焦点検出用画素12Pa1と焦点検出用画素12Pb1が、左右に隣接するとともに、上下方向に並んでいる。より具体的には、焦点検出用画素12Pa1は、座標P(2,1)、座標P(2,2)、座標P(2,3)、及び、座標P(2,4)に配置されている。焦点検出用画素12Pb1は、座標P(3,1)、座標P(3,2)、座標P(3,3)、及び、座標P(3,4)に配置されている。その他の座標には、撮像用画素12X1が配置されている。
反射部102aは、縦長の矩形の形状を有し、焦点用検出画素12Pa1において、オンチップレンズ107の光軸に対して左方向に偏った位置に配置されている。また、反射部102aは、積層方向において、焦点用検出画素12Pa1のオンチップレンズ107を透過した入射光が光電変換膜104に入射する領域(以下、入射領域と称する)のほぼ左半分と重なるように配置されている。
反射部102bは、縦長の矩形の形状を有し、焦点用検出画素12Pb1において、オンチップレンズ107の光軸に対して右方向に偏った位置に配置されている。また、反射部102bは、積層方向において、焦点用検出画素12Pb1のオンチップレンズ107を透過した入射光が光電変換膜104に入射する領域(入射領域)のほぼ右半分と重なるように配置されている。
このように、反射部102aと反射部102bとは、光軸に対して互いに逆方向に配置される。
図2に戻り、半導体基板11の下には、層間絶縁膜108が形成されている。層間絶縁膜108内には、配線層(不図示)が形成されている。
撮像用画素12X1においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光が、光電変換膜104で光電変換される。そして、上部電極105及び下部電極103に所定の電圧が印加され、上部電極105及び下部電極103を介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極103との間の領域で発生した電荷が下部電極103から出力される。従って、光電変換膜104に直接入射した光により発生した電荷に基づく画像信号が、撮像用画素12X1から出力される。
焦点検出用画素12Pa1においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光が、光電変換膜104で光電変換される。また、光電変換膜104で吸収されずに透過した光のうち反射部102aにより反射された光が、光電変換膜104に再入射し、光電変換される。そして、上部電極105及び下部電極103を介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極103との間の領域で発生した電荷が下部電極103から出力される。従って、光電変換膜104に直接入射した光により発生した電荷、及び、反射部102aによる反射光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pa1から出力される。
焦点検出用画素12Pb1においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光が、光電変換膜104で光電変換される。また、光電変換膜104で吸収されずに透過した光のうち反射部102bにより反射された光が、光電変換膜104に再入射し、光電変換される。そして、上部電極105及び下部電極103を介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極103との間の領域で発生した電荷が下部電極103から出力される。従って、光電変換膜104に直接入射した光により発生した電荷、及び、反射部102bによる反射光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pb1から出力される。
従って、焦点検出用画素12Pa1と焦点検出用画素12Pb1とでは、同じ強さの入射光が入射しても、入射角により光電変換膜104の受光量が異なり、感度に差が生じる。例えば、図2内において右上から左下方向に斜めに傾いた光が入射した場合、焦点検出用画素12Pa1においては、反射部102aに入射し、光電変換膜104の方向に反射される反射光が増えるため、発生する電荷量が増える。そのため、焦点検出用画素12Pa1の感度が上がる。一方、焦点検出用画素12Pb1においては、反射部102bに入射し、光電変換膜104の方向に反射される反射光がほとんど増えないため、発生する電荷量はほとんど変化しない。そのため、焦点検出用画素12Pb1の感度はほとんど変化しない。図2内において左上から右下方向に斜めに傾いた光が入射する場合は、この逆となる。
このように、反射部102aと反射部102bとを光軸に対して互いに逆方向に配置することにより、焦点検出用画素12Pa1と焦点検出用画素12Pb1とで感度の入射角特性に差が生じる。その結果、固体撮像素子1を用いた撮像装置の焦点が合っていない場合、焦点検出用画素12Pa1からの位相差信号により形成される像と、焦点検出用画素12Pb1からの位相差信号により形成される像との間にズレが生じる。そして、この像のズレ量(位相ズレ量)に基づいて焦点位置のズレ量(デフォーカス量)が算出される。さらに、デフォーカス量に応じて、撮像装置のレンズの位置を調整することにより、撮像装置の焦点の自動調整(すなわち、オートフォーカス)が行われる。
また、焦点検出用画素12Pa1において、反射部102aからの反射光が光電変換膜104に再入射することにより、焦点検出用画素12Pa1の感度が向上する。焦点検出用画素12Pb1において、反射部102bからの反射光が光電変換膜104に再入射することにより、焦点検出用画素12Pb1の感度が向上する。その結果、焦点検出用画素12Pa1及び焦点検出用画素12Pb1の位相差信号のSN比が向上し、オートフォーカスの精度が向上する。
さらに、上述したように、反射部102a及び反射部102bは、固体撮像素子1の配線形成工程において形成することが可能である。従って、反射部102a及び反射部102bを形成することによる製造工数の増加がほとんど生じない。
また、反射部102a及び反射部102bが占めるスペースは小さいため、例えば、上述した特許文献1に開示されているように、半導体基板11内に焦点検出用のフォトダイオードを形成する場合と比べて、レイアウトの自由度が増す。そのため、例えば、信号の読み出し回路等の配置やサイズの制約により生じる回路特性の劣化が防止される。
なお、以上の説明では、オンチップレンズ107の光軸に対して、反射部102aが左方向に偏った位置に配置され、反射部102bが右方向に偏った位置に配置される例を示したが、この例に限定されるものではない。図4乃至図6は、反射部102a及び反射部102bの配置の変形例を示している。図4乃至図6には、図3と同様に、画素アレイ部13の画素12の一部が示されている。
図4の例では、焦点検出用画素12Pa1と焦点検出用画素12Pb1が、上下に隣接するとともに、左右方向に並んでいる。より具体的には、焦点検出用画素12Pa1は、座標P(1,2)、座標P(2,2)、座標P(3,2)、及び、座標P(4,2)に配置されている。焦点検出用画素12Pb1は、座標P(1,3)、座標P(2,3)、座標P(3,3)、及び、座標P(4,3)に配置されている。その他の座標には、撮像用画素12X1が配置されている。
反射部102aは、横長の矩形の形状を有し、焦点用検出画素12Pa1において、オンチップレンズ107の光軸に対して上方向に偏った位置に配置され、積層方向において、焦点用検出画素12Pa1の入射領域のほぼ上半分と重なっている。反射部102bは、横長の矩形の形状を有し、焦点用検出画素12Pb1において、オンチップレンズ107の光軸に対して下方向に偏った位置に配置され、積層方向において、焦点用検出画素12Pb1の入射領域のほぼ下半分と重なっている。
図5の例では、焦点検出用画素12Pa1と焦点検出用画素12Pb1が、互いに直交するように斜め方向に配置されている。より具体的には、焦点検出用画素12Pa1は、座標P(4,1)、座標P(3,2)、座標P(2,3)、及び、座標P(1,4)に配置されている。焦点検出用画素12Pb1は、座標P(1,1)、座標P(2,2)、座標P(3,3)、及び、座標P(4,4)に配置されている。その他の座標には、撮像用画素12X1が配置されている。
反射部102aは、直角二等辺三角形の形状を有し、焦点用検出画素12Pa1において、オンチップレンズ107の光軸に対して左上方向に偏った位置に配置され、積層方向において、焦点用検出画素12Pa1の入射領域のほぼ左上半分と重なっている。反射部102bは、直角二等辺三角形の形状を有し、焦点用検出画素12Pb1において、オンチップレンズ107の光軸に対して右下方向に偏った位置に配置され、積層方向において、焦点用検出画素12Pb1の入射領域のほぼ右下半分と重なっている。
図6の例では、焦点検出用画素12Pa1と焦点検出用画素12Pb1が、互いに直交するように斜め方向に配置されている。より具体的には、焦点検出用画素12Pa1は、座標P(4,1)、座標P(3,2)、座標P(2,3)、及び、座標P(1,4)に配置されている。焦点検出用画素12Pb1は、座標P(1,1)、座標P(2,2)、座標P(3,3)、及び、座標P(4,4)に配置されている。その他の座標には、撮像用画素12X1が配置されている。
反射部102aは、直角二等辺三角形の形状を有し、焦点用検出画素12Pa1において、オンチップレンズ107の光軸に対して右上方向に偏った位置に配置され、積層方向において、焦点用検出画素12Pa1の入射領域のほぼ右上半分と重なっている。反射部102bは、直角二等辺三角形の形状を有し、焦点用検出画素12Pb1において、オンチップレンズ107の光軸に対して左下方向に偏った位置に配置され、積層方向において、焦点用検出画素12Pb1の入射領域のほぼ左下半分と重なっている。
なお、焦点検出用画素12Pa1及び焦点検出用画素12Pb1の位置は、図3乃至図6に示した例に限定されるものではなく、任意の位置に配置することが可能である。
また、図3乃至図6に示した配置例のうち2以上を組み合わせることも可能である。例えば、反射部102aが図3に示される位置に配置された焦点検出用画素12Pa1、反射部102aが図4に示される位置に配置された焦点検出用画素12Pa1、反射部102bが図3に示される位置に配置された焦点検出用画素12Pb1、反射部102bが図4に示される位置に配置された焦点検出用画素12Pb1を、1つの固体撮像素子1内に設けることも可能である。
さらに、図3乃至図6に示される位置と異なる位置であって、オンチップレンズ107の光軸に対して互いに逆方向に偏った位置に、反射部102a及び反射部102bを配置することも可能である。
また、反射部102a及び反射部102bが、焦点用検出画素12Pa1又は焦点用検出画素12Pb1の入射領域と重なる領域は、入射領域の一部であれば、必ずしも入射領域の半分でなくてもよい。
<3.画素12の第2の構成例>
次に、図7を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第2の構成例について説明する。なお、図中、図2と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
次に、図7を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第2の構成例について説明する。なお、図中、図2と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
図7には、2つの撮像用画素12X2、焦点検出用画素12Pa2、及び、焦点検出用画素12Pb2の4つの画素の断面が、図2と同様に模式的に示されている。焦点検出用画素12Pa2と焦点検出用画素12Pb2は、位相差を比較する画素対として画素アレイ部13内に配置される。
なお、図7では、便宜上、左から撮像用画素12X2、焦点検出用画素12Pa2、焦点検出用画素12Pb2、撮像用画素12X2の順に並べられているが、各画素12の画素アレイ部13内の配置は任意に決定することができ、この例に限定されない。
撮像用画素12X2は、図2の撮像用画素12X1と同様の構成を有している。一方、焦点検出用画素12Pa2及び焦点検出用画素12Pb2は、図2の焦点検出用画素12Pa1及び焦点検出用画素12Pb1と構成が一部異なっている。
具体的には、焦点検出用画素12Pa2は、焦点検出用画素12Pa1と比較して、下部電極103の代わりに下部電極203a及び下部電極203bが設けられている点が異なる。焦点検出用画素12Pb2は、焦点検出用画素12Pb1と比較して、下部電極103の代わりに下部電極203a及び下部電極203bが設けられている点が異なる。
下部電極203a及び下部電極203bは、図2の下部電極103を左右にほぼ2等分した形状を有している。下部電極203aは、オンチップレンズ107の光軸に対して左方向に偏った位置に配置され、下部電極203bは、オンチップレンズ107の光軸に対して右方向に偏った位置に配置されている。また、下部電極203aは、図3の反射部102aとほぼ同じ形状となり、積層方向において反射部102aとほぼ重なっている。下部電極203bは、図3の反射部102bとほぼ同じ形状となり、積層方向において反射部102bとほぼ重なっている。
焦点検出用画素12Pa2においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光が、光電変換膜104で光電変換される。また、光電変換膜104で吸収されずに透過した光のうち反射部102bにより反射された光が、光電変換膜104に再入射し、光電変換される。そして、上部電極105及び下部電極203aを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極203aとの間の領域で発生した電荷が下部電極203aから出力される。また、上部電極105及び下部電極203bを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極203bとの間の領域で発生した不要電荷が、下部電極203bから外部に排出される。
従って、光電変換膜104に直接入射した光により発生した電荷、及び、反射部102bによる反射光により発生した電荷のうち、上部電極105と下部電極203aとの間の領域で発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pa2から出力される。
焦点検出用画素12Pb2においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光が、光電変換膜104で光電変換される。また、光電変換膜104で吸収されずに透過した光のうち反射部102aにより反射された光が、光電変換膜104に再入射し、光電変換される。そして、上部電極105及び下部電極203bを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極203bとの間の領域で発生した電荷が下部電極203bから出力される。また、上部電極105及び下部電極203aを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極203aとの間の領域で発生した不要電荷が、下部電極203bから外部に排出される。
従って、光電変換膜104に直接入射した光により発生した電荷、及び、反射部102aによる反射光により発生した電荷のうち、上部電極105と下部電極203bとの間の領域で発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pb2から出力される。
このように、反射部102a及び反射部102bだけでなく、下部電極203a及び下部電極203bにより位相差信号用の電荷の検出領域を規定することにより、焦点検出用画素12Pa2と焦点検出用画素12Pb2との感度の入射角特性の差がより大きくなる。また、焦点検出用画素12Pa2及び焦点検出用画素12Pb2において、焦点検出に用いられない不要電荷が外部に排出され、位相差信号への混入が防止される。その結果、位相ズレ量の検出精度、及び、オートフォーカスの精度が向上する。
なお、下部電極203a及び下部電極203bを、オンチップレンズ107の光軸に対して左右以外の互いに逆方向に配置することも可能である。例えば、下部電極203a及び下部電極203bを、図2の下部電極103を上下にほぼ2等分した形状とすることが可能である。この場合、下部電極203aは、オンチップレンズ107の光軸に対して上方向に偏った位置に配置され、下部電極203bは、オンチップレンズ107の光軸に対して下方向に偏った位置に配置される。また、下部電極203aは、図4の反射部102aとほぼ同じ形状となり、下部電極203bは、図4の反射部102bとほぼ同じ形状となる。
また、反射部102aは、下部電極203aの形状及び位置に合わせて、積層方向において、下部電極203aとほぼ重なるように形成される。反射部102bは、下部電極203bの形状及び位置に合わせて、積層方向において、下部電極203bとほぼ重なるように形成される。
<4.画素の第3の構成例>
次に、図8を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第3の構成例について説明する。なお、図中、図7と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
次に、図8を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第3の構成例について説明する。なお、図中、図7と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
図8には、2つの撮像用画素12X3、焦点検出用画素12Pa3、及び、焦点検出用画素12Pb3の4つの画素の断面が、図7と同様に模式的に示されている。焦点検出用画素12Pa3と焦点検出用画素12Pb3は、位相差を比較する画素対として画素アレイ部13内に配置される。
なお、図8では、便宜上、左から撮像用画素12X3、焦点検出用画素12Pa3、焦点検出用画素12Pb3、撮像用画素12X3の順に並べられているが、各画素12の画素アレイ部13内の配置は任意に決定することができ、この例に限定されない。
図8の構成例を図7の構成例と比較すると、下部電極103、下部電極203a、及び、下部電極203bの代わりに、下部電極303a乃至303cが設けられ、反射部102a及び反射部102bが設けられていない点が異なっている。
下部電極303aは、図7の下部電極103とほぼ同じ形状であり、撮像用画素12X3において、図7の下部電極103とほぼ同じ位置に配置される。下部電極303aは、例えば、可視光を反射する金属膜により形成され、反射部を兼ねる。
下部電極303bは、図7の下部電極203aとほぼ同じ形状であり、焦点検出用画素12Pa3において、図7の下部電極203aとほぼ同じ位置に配置される。下部電極303aは、例えば、可視光を反射する金属膜により形成され、反射部を兼ねる。
下部電極303cは、図7の下部電極203bとほぼ同じ形状であり、焦点検出用画素12Pb3において、図7の下部電極203bとほぼ同じ位置に配置される。下部電極303aは、例えば、可視光を反射する金属膜により形成され、反射部を兼ねる。
撮像用画素12X3においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光が、光電変換膜104で光電変換される。また、光電変換膜104で吸収されずに透過した光のうち下部電極303aにより反射された光が、光電変換膜104に再入射し、光電変換される。そして、上部電極105及び下部電極303aを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極303aとの間の領域で発生した電荷が下部電極303aから出力される。従って、光電変換膜104に直接入射した光により発生した電荷、及び、下部電極303aによる反射光により発生した電荷に基づく画像信号が、撮像用画素12X3から出力される。
焦点検出用画素12Pa3においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光が、光電変換膜104により光電変換される。また、光電変換膜104で吸収されずに透過した光のうち下部電極303bにより反射された光が、光電変換膜104に再入射し、光電変換される。そして、上部電極105及び下部電極303bを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極303bとの間の領域で発生した電荷が下部電極303bから出力される。従って、光電変換膜104に直接入射した光により発生した電荷、及び、下部電極303bによる反射光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pa3から出力される。
焦点検出用画素12Pb3においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光が、光電変換膜104により光電変換される。また、光電変換膜104で吸収されずに透過した光のうち下部電極303cにより反射された光が、光電変換膜104に再入射し、光電変換される。そして、上部電極105及び下部電極303cを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極303cとの間の領域で発生した電荷が下部電極303cから出力される。従って、光電変換膜104に直接入射した光により発生した電荷、及び、下部電極303cによる反射光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pb3から出力される。
このように、反射部を設けなくても、焦点検出用画素12Pa3及び焦点検出用画素12Pb3において、図7の焦点検出用画素12Pa2及び焦点検出用画素12Pb2とほぼ同等の位相差信号を得ることができる。
また、反射部を削除することによりレイアウトの自由度が増す。
さらに、撮像用画素12X3は、下部電極303aからの反射光を受光することにより感度が向上する。従って、固体撮像素子1により得られる画像の画質が向上する。
なお、下部電極303a及び下部電極303bは、オンチップレンズ107の光軸に対して左右以外の互いに逆方向に配置することも可能である
<5.画素の第4の構成例>
次に、図9を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第4の構成例について説明する。なお、図中、図8と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
次に、図9を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第4の構成例について説明する。なお、図中、図8と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
図9には、2つの撮像用画素12X4、焦点検出用画素12Pa4、及び、焦点検出用画素12Pb4の4つの画素の断面が、図8と同様に模式的に示されている。焦点検出用画素12Pa4と焦点検出用画素12Pb4は、位相差を比較する画素対として画素アレイ部13内に配置される。
なお、図9では、便宜上、左から撮像用画素12X4、焦点検出用画素12Pa4、焦点検出用画素12Pb4、撮像用画素12X4の順に並べられているが、各画素12の画素アレイ部13内の配置は任意に決定することができ、この例に限定されない。
撮像用画素12X4は、図8の撮像用画素12X3と同様の構成を有している。一方、焦点検出用画素12Pa4及び焦点検出用画素12Pb4は、図8の焦点検出用画素12Pa3及び焦点検出用画素12Pb3と構成が一部異なっている。
焦点検出用画素12Pa4は、焦点検出用画素12Pa3と比較して、下部電極303cが追加されている点が異なる。焦点検出用画素12Pb4は、焦点検出用画素12Pb3と比較して、下部電極303bが追加されている点が異なる。すなわち、焦点検出用画素12Pa4と焦点検出用画素12Pb4は、同じ構成を有しており、ともに下部電極303a及び下部電極303bが形成されている。また、焦点検出用画素12Pa4と焦点検出用画素12Pb4の下部電極は、図7の焦点検出用画素12Pa2と焦点検出用画素12Pb2の下部電極とほぼ同じ形状及び位置となる。
焦点検出用画素12Pa4においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光が、光電変換膜104で光電変換される。また、光電変換膜104で吸収されずに透過した光のうち下部電極303b及び下部電極303cにより反射された光が、光電変換膜104に再入射し、光電変換される。そして、上部電極105及び下部電極303bを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極303bとの間の領域で発生した電荷が下部電極303bから出力される。また、上部電極105及び下部電極303cを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極303cとの間の領域で発生した不要電荷が、下部電極303cから外部に排出される。
従って、光電変換膜104に直接入射した光により発生した電荷、及び、下部電極303b及び下部電極303cによる反射光により発生した電荷のうち、上部電極105と下部電極303bとの間の領域で発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pa4から出力される。
焦点検出用画素12Pb4においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光が、光電変換膜104で光電変換される。また、光電変換膜104で吸収されずに透過した光のうち下部電極303b及び下部電極303cにより反射された光が、光電変換膜104に再入射し、光電変換される。そして、上部電極105及び下部電極303cを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極303cとの間の領域で発生した電荷が下部電極303cから出力される。また、上部電極105及び下部電極303bを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極303bとの間の領域で発生した不要電荷が、下部電極303bから外部に排出される。
従って、光電変換膜104に直接入射した光により発生した電荷、及び、下部電極303b及び下部電極303cによる反射光により発生した電荷のうち、上部電極105と下部電極303cとの間の領域で発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pb4から出力される。
従って、焦点検出用画素12Pa4と焦点検出用画素12Pb4において、焦点検出に用いられない不要電荷が外部に排出され、位相差信号への混入が防止される。その結果、位相ズレ量の検出精度、及び、オートフォーカスの精度が向上する。
また、図8の構成例と比較して、下部電極の配置が密になるため、下部電極が形成される層の平坦性が向上する。これにより、下部電極より上の層の平坦性も向上し、固体撮像素子1の生産性が向上する。
なお、図7の下部電極203a及び下部電極203bと同様に、下部電極303a及び下部電極303bをオンチップレンズ107の光軸に対して左右以外の互いに逆方向に配置することも可能である
<6.画素の第5の構成例>
次に、図10を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第5の構成例について説明する。なお、図中、図9と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
次に、図10を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第5の構成例について説明する。なお、図中、図9と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
図10には、2つの撮像用画素12X5、焦点検出用画素12Pa5、及び、焦点検出用画素12Pb5の4つの画素の断面が、図9と同様に模式的に示されている。焦点検出用画素12Pa5と焦点検出用画素12Pb5は、位相差を比較する画素対として画素アレイ部13内に配置される。
なお、図10では、便宜上、左から撮像用画素12X5、焦点検出用画素12Pa5、焦点検出用画素12Pb5、撮像用画素12X5の順に並べられているが、各画素12の画素アレイ部13内の配置は任意に決定することができ、この例に限定されない。
焦点検出用画素12Pa5及び焦点検出用画素12Pb5は、図9の焦点検出用画素12Pa4及び焦点検出用画素12Pb4と同様の構成を有している。一方、撮像用画素12X5は、図9の撮像用画素12X5と構成が一部異なっている。
撮像用画素12X5は、図9の撮像用画素12X4と比較して、下部電極303aの代わりに、下部電極303b及び下部電極303cが設けられている点が異なる。従って、撮像用画素12X5は、焦点検出用画素12Pa5及び焦点検出用画素12Pb5と同様の構成を有している。
撮像用画素12X5においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光が、光電変換膜104で光電変換される。また、光電変換膜104で吸収されずに透過した光のうち下部電極303b及び下部電極303cにより反射された光が、光電変換膜104に再入射し、光電変換される。そして、上部電極105及び下部電極303bに所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極303bとの間の領域で発生した電荷が下部電極303bから出力される。また、上部電極105及び下部電極303cに所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極303cとの間の領域で発生した電荷が、下部電極303cから出力される。そして、下部電極303bから出力された電荷と下部電極303cから出力された電荷とを足し合わせた電荷に基づく画像信号が、撮像用画素12X5から出力される。
このように、図10の構成例では、撮像用画素12X5、焦点検出用画素12Pa5、及び、焦点検出用画素12Pb5が同じ構成を有している。従って、例えば、固体撮像素子1の駆動時の設定により、画素アレイ部13の任意の画素12を焦点検出用画素12Pa5及び焦点検出用画素12Pb5に用いることができる。
また、例えば、オートフォーカス時のみ、一部又は全ての画素12を焦点検出用画素12Pa5及び焦点検出用画素12Pb5に用い、通常の撮影時には、全ての画素12を撮像用画素12X5に用いることができる。これにより、全ての画素から画像信号を得ることができ、焦点検出用画素を設けることによる画素の欠陥の発生が防止される。
なお、図7の下部電極203a及び下部電極203bと同様に、下部電極303a及び下部電極303bをオンチップレンズ107の光軸に対して左右以外の互いに逆方向に配置することも可能である
<7.画素の第6の構成例>
次に、図11を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第6の構成例について説明する。なお、図中、図7と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
次に、図11を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第6の構成例について説明する。なお、図中、図7と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
図11には、2つの撮像用画素12X6、焦点検出用画素12Pa6、及び、焦点検出用画素12Pb6の4つの画素の断面が、図7と同様に模式的に示されている。焦点検出用画素12Pa6と焦点検出用画素12Pb6は、位相差を比較する画素対として画素アレイ部13内に配置される。
なお、図11では、便宜上、左から撮像用画素12X6、焦点検出用画素12Pa6、焦点検出用画素12Pb6、撮像用画素12X6の順に並べられているが、各画素12の画素アレイ部13内の配置は任意に決定することができ、この例に限定されない。
図11の構成例を図7の構成例と比較すると、カラーフィルタ609R、カラーフィルタ609G、及び、カラーフィルタ609Bが、各画素12の層間膜106内に設けられている点が異なる。カラーフィルタ609Rは赤色の光を透過し、カラーフィルタ609Gは緑色の光を透過し、カラーフィルタ609Bは青色の光を透過する。また、光電変換膜104には、可視光の全ての波長域に対して感度を有する膜が用いられる。
撮像用画素12X6においては、層間膜106内にカラーフィルタ609R、カラーフィルタ609G、又は、カラーフィルタ609Bのいずれかが配置されている。ただし、図11には、カラーフィルタ609Gが配置された撮像用画素12X6は、図示されていない。カラーフィルタ609Rが配置された撮像用画素12X6は、赤色の光を検出し、カラーフィルタ609Gが配置された撮像用画素12X6は、緑色の光を検出し、カラーフィルタ609Bが配置された撮像用画素12X6は、青色の光を検出する。
一方、焦点検出用画素12Pa6及び焦点検出用画素12Pb6の各々には、カラーフィルタ609Gのみが配置され、カラーフィルタ609R及びカラーフィルタ609Bは配置されない。
人間の目は緑色に対する感度が最も高く、通常の固体撮像素子は、緑色の光に対する感度が高くなるように設計されている。このため、焦点検出用画素12Pa6及び焦点検出用画素12Pb6にカラーフィルタ609Gを設け、最も感度が高い緑色の光により位相差信号を生成することで、位相差信号のSN比が向上し、オートフォーカスの精度が向上する。
なお、例えば、赤色の被写体を撮影する場合には、赤色の信号の強度が高くなり、青色の被写体を撮影する場合には、青色の信号強度が高くなる。そこで、例えば、被写体の色や照明の色等に合わせて、焦点検出用画素12Pa6及び焦点検出用画素12Pb6のカラーフィルタの色を任意に選択できるようにしてもよい。
<8.画素の第7の構成例>
次に、図12を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第7の構成例について説明する。なお、図中、図11と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
次に、図12を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第7の構成例について説明する。なお、図中、図11と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
図12には、2つの撮像用画素12X7、焦点検出用画素12Pa7、及び、焦点検出用画素12Pb7の4つの画素の断面が、図11と同様に模式的に示されている。焦点検出用画素12Pa7と焦点検出用画素12Pb7は、位相差を比較する画素対として画素アレイ部13内に配置される。
なお、図12では、便宜上、左から撮像用画素12X7、焦点検出用画素12Pa7、焦点検出用画素12Pb7、撮像用画素12X7の順に並べられているが、各画素12の画素アレイ部13内の配置は任意に決定することができ、この例に限定されない。
撮像用画素12X7は、図11の撮像用画素12X6と同様の構成を有している。一方、焦点検出用画素12Pa7及び焦点検出用画素12Pb7は、図11の焦点検出用画素12Pa6及び焦点検出用画素12Pb6と構成が一部異なっている。具体的には、焦点検出用画素12Pa7及び焦点検出用画素12Pb7は、焦点検出用画素12Pa6及び焦点検出用画素12Pb6と比較して、カラーフィルタが設けられていない点が異なる。
従って、焦点検出用画素12Pa7及び焦点検出用画素12Pb7は、全ての波長の光を受光できるようになり、感度が向上する。その結果、位相差信号のSN比が向上し、オートフォーカスの精度が向上する。
<9.第8の実施の形態>
次に、図13を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第8の構成例について説明する。なお、図中、図7と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
次に、図13を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第8の構成例について説明する。なお、図中、図7と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
図13には、2つの撮像用画素12X8、焦点検出用画素12Pa8、及び、焦点検出用画素12Pb8の4つの画素の断面が、図7と同様に模式的に示されている。焦点検出用画素12Pa8と焦点検出用画素12Pb8は、位相差を比較する画素対として画素アレイ部13内に配置される。
なお、図13では、便宜上、左から撮像用画素12X8、焦点検出用画素12Pa8、焦点検出用画素12Pb8、撮像用画素12X8の順に並べられているが、各画素12の画素アレイ部13内の配置は任意に決定することができ、この例に限定されない。
図13の構成例を図7の構成例と比較すると、各画素12の半導体基板11内に光電変換部810が形成されている点が異なる。光電変換部810は、例えば、フォトダイオードからなる。
撮像用画素12X8においては、光電変換部810は、積層方向において下部電極103とほぼ重なるように配置されている。焦点検出用画素12Pa8及び焦点検出用画素12Pb8においては、光電変換部810は、積層方向におい下部電極203a及び下部電極203bとほぼ重なるように形成されている。すなわち、各画素12において、光電変換膜104と光電変換部810の2層の光電変換部が積層されている。
また、光電変換膜104は、例えば、所定の波長域W1の光に対して感度を有している。光電変換部810は、例えば、波長域W1とは異なる所定の波長域W2の光に対して感度を有している。なお、波長域W1及び波長域W2は、任意に設定することができる。
撮像用画素12X8においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光のうち波長域W1の光が、光電変換膜104で光電変換される。そして、上部電極105及び下部電極103を介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極103との間の領域で発生した電荷が下部電極103から出力される。
一方、光電変換膜104で吸収されずに透過した光は、光電変換部810に入射する。光電変換部810は、入射光のうち波長域W2の光を光電変換し、光電変換により発生した電荷を出力する。
従って、光電変換膜104に直接入射した光のうち波長域W1の光により発生した電荷に基づく画像信号が、撮像用画素12X8から出力される。また、光電変換膜104を透過し、光電変換部810に入射した光のうち波長域W2の光により発生した電荷に基づく画像信号が、撮像用画素12X8から出力される。
焦点検出用画素12Pa8においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光のうち波長域W1の光が、光電変換膜104で光電変換される。また、光電変換膜104で吸収されずに透過した光のうち反射部102aに入射した光が、反射部102aにより反射され、光電変換膜104に再入射する。そして、再入射した光のうち波長域W1の光が、光電変換膜104で光電変換される。上部電極105及び下部電極203aを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極203aとの間の領域で発生した電荷が下部電極203aから出力される。また、上部電極105及び下部電極203bを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極203bとの間の領域で発生した不要電荷が、下部電極203bから外部に排出される。
一方、光電変換膜104で吸収されずに透過した光の一部が、光電変換部810に入射する。このとき、反射部102aは、遮光版として機能し、透過光の光電変換部810への入射領域を、オンチップレンズ107の光軸に対して右方向に偏った領域に制限する。光電変換部810は、入射光のうち波長域W2の光を光電変換し、光電変換により発生した電荷を出力する。
従って、光電変換膜104に直接入射した光及び反射部102aによる反射光のうち、波長域W1の光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pa8から出力される。また、光電変換膜104を透過し、反射部102aにより入射領域が制限された光のうち、波長域W2の光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pa8から出力される。
焦点検出用画素12Pb8においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光のうち波長域W1の光が、光電変換膜104で光電変換される。また、光電変換膜104で吸収されずに透過した光のうち反射部102bに入射した光が、反射部102bにより反射され、光電変換膜104に再入射する。そして、再入射した光のうち波長域W1の光が、光電変換膜104で光電変換される。上部電極105及び下部電極203bを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極203bとの間の領域で発生した電荷が下部電極203bから出力される。また、上部電極105及び下部電極203aを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極203aとの間の領域で発生した不要電荷が、下部電極203aから外部に排出される。
一方、光電変換膜104で吸収されずに透過した光の一部が、光電変換部810に入射する。このとき、反射部102bは、遮光版として機能し、透過光の光電変換部810への入射領域を、オンチップレンズ107の光軸に対して左方向に偏った領域に制限する。光電変換部810は、入射光のうち波長域W2の光を光電変換し、光電変換により発生した電荷を出力する。
従って、光電変換膜104に直接入射した光及び反射部102bによる反射光のうち、波長域W1の光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pb8から出力される。また、光電変換膜104を透過し、反射部102bにより入射領域が制限された光のうち、波長域W2の光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pb8から出力される。
ここで、焦点検出用画素12Pa8の反射部102aと、焦点検出用画素12Pb8の反射部102bとが、光軸に対して互いに逆方向に配置されているため、同じ強さの入射光が入射しても、入射角により光電変換膜104及び光電変換部810の受光量が異なる。その結果、焦点検出用画素12Pa8と焦点検出用画素12Pb8とでは、光電変換膜104及び光電変換部810の感度の入射角特性に差が生じる。そして、光電変換膜104により得られる電荷に基づく位相差信号と、光電変換部810により得られる電荷に基づく位相差信号の両方を用いることにより、位相ズレ量の検出精度、及び、オートフォーカスの精度がさらに向上する。
<10.第9の実施の形態>
次に、図14を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第9の構成例について説明する。なお、図中、図13と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
次に、図14を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第9の構成例について説明する。なお、図中、図13と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
図14には、2つの撮像用画素12X9、焦点検出用画素12Pa9、及び、焦点検出用画素12Pb9の4つの画素の断面が、図13と同様に模式的に示されている。焦点検出用画素12Pa9と焦点検出用画素12Pb9は、位相差を比較する画素対として画素アレイ部13内に配置される。
なお、図14では、便宜上、左から撮像用画素12X9、焦点検出用画素12Pa9、焦点検出用画素12Pb9、撮像用画素12X9の順に並べられているが、各画素12の画素アレイ部13内の配置は任意に決定することができ、この例に限定されない。
撮像用画素12X9は、図13の撮像用画素12X8と同様の構成を有している。一方、焦点検出用画素12Pa9及び焦点検出用画素12Pb9は、図13の焦点検出用画素12Pa8及び焦点検出用画素12Pb8と構成が一部異なっている。
具体的には、焦点検出用画素12Pa9は、焦点検出用画素12Pa8と比較して、反射部911aが層間絶縁膜108内に形成されている点が異なる。反射部911aは、積層方向において下部電極203bとほぼ重なる位置に形成されている。焦点検出用画素12Pb9は、焦点検出用画素12Pb8と比較して、反射部911bが層間絶縁膜108内に形成されている点が異なる。反射部911bは、積層方向において下部電極203aとほぼ重なる位置に形成されている。
焦点検出用画素12Pa9においては、図13の焦点検出用画素12Pa8と比較して、光電変換部810で吸収されずに透過した光のうち反射部911aに入射した光が、反射部911aにより反射され、光電変換部810に再入射する点が異なる。そして、再入射した光のうち波長域W2の光が、光電変換部810で光電変換される。従って、光電変換部810の感度が向上する。
焦点検出用画素12Pb9においては、図13の焦点検出用画素12Pb8と比較して、光電変換部810で吸収されずに透過した光のうち反射部911bに入射した光が、反射部911aにより反射され、光電変換部810に再入射する点が異なる。そして、再入射した光のうち波長域W2の光が、光電変換部810で光電変換される。従って、光電変換部810の感度が向上する。
このように、焦点検出用画素12Pa9及び焦点検出用画素12Pb9の光電変換部810の感度が向上することにより、位相差信号のSN比が向上し、オートフォーカスの精度が向上する。
なお、例えば、撮像用画素12X9の層間絶縁膜108内にも反射部を形成するようにしてもよい。この場合、撮像用画素12X9の反射部は、例えば、積層方向において上部電極105と重なるように形成される。これにより、撮像用画素12X9の光電変換部810の感度が向上し、画質が向上する。
<11.第10の実施の形態>
次に、図15を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第10の構成例について説明する。なお、図中、図13と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
次に、図15を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第10の構成例について説明する。なお、図中、図13と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
図15には、2つの撮像用画素12X10、焦点検出用画素12Pa10、及び、焦点検出用画素12Pb10の4つの画素の断面が、図13と同様に模式的に示されている。焦点検出用画素12Pa10と焦点検出用画素12Pb10は、位相差を比較する画素対として画素アレイ部13内に配置される。
なお、図15では、便宜上、左から撮像用画素12X10、焦点検出用画素12Pa10、焦点検出用画素12Pb10、撮像用画素12X10の順に並べられているが、各画素12の画素アレイ部13内の配置は任意に決定することができ、この例に限定されない。
図15の構成例を図13の構成例と比較すると、各画素12の半導体基板11内に、光電変換部810の代わりに、光電変換部1012A及び光電変換部1012Bが形成されている点が異なる。例えば、光電変換部1012A及び光電変換部1012Bは、フォトダイオードからなる。
各画素12の半導体基板11内において、光電変換部1012A及び光電変換部1012Bは、積層方向において所定の間隔を空けて積層されている。撮像用画素12X10においては、光電変換部1012A及び光電変換部1012Bは、積層方向において下部電極103とほぼ重なるように形成されている。焦点検出用画素12Pa10及び焦点検出用画素12Pb10においては、光電変換部1012A及び光電変換部1012Bは、積層方向において下部電極203a及び下部電極203bとほぼ重なるように形成されている。すなわち、各画素12において、光電変換膜104、光電変換部1012A、及び、光電変換部1012Bの3層の光電変換部が積層されている。
また、光電変換膜104は、所定の波長域W11の光に対して感度を有している。光電変換部1012Aは、波長域W11と異なる所定の波長域W12の光に対して感度を有している。光電変換部1012Bは、波長域W11及び波長域W12と異なる所定の波長域W13の光に対して感度を有している。なお、波長域W11乃至W13は、任意に設定することができる。例えば、波長域W11は緑色の光の波長域に設定され、波長域W12は青色の光の波長域に設定され、波長域W13は赤色の光の波長域に設定される。
撮像用画素12X10においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光のうち波長域W11の光が、光電変換膜104で光電変換される。そして、上部電極105及び下部電極103を介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極103との間の領域で発生した電荷が下部電極103から出力される。
一方、光電変換膜104で吸収されずに透過した光が、光電変換部1012Aに入射する。光電変換部1012Aは、入射光のうち波長域W12の光を光電変換し、光電変換により発生した電荷を出力する。
さらに、光電変換部1012Aで吸収されずに透過した光が、光電変換部1012Bに入射する。光電変換部1012Bは、入射光のうち波長域W13の光を光電変換し、光電変換により発生した電荷を出力する。
従って、光電変換膜104に直接入射した光のうち波長域W11の光により発生した電荷に基づく画像信号が、撮像用画素12X10から出力される。また、光電変換膜104を透過し、光電変換部1012Aに入射した光のうち波長域W12の光により発生した電荷に基づく画像信号が、撮像用画素12X10から出力される。さらに、光電変換膜104及び光電変換部1012Aを透過し、光電変換部1012Bに入射した光のうち波長域W13の光により発生した電荷に基づく画像信号が、撮像用画素12X10から出力される。
焦点検出用画素12Pa10においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光のうち波長域W11の光が、光電変換膜104で光電変換される。また、光電変換膜104で吸収されずに透過した光のうち反射部102aに入射した光が、反射部102aにより反射され、光電変換膜104に再入射する。そして、再入射した光のうち波長域W11の光が、光電変換膜104で光電変換される。上部電極105及び下部電極203aを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極203aとの間の領域で発生した電荷が下部電極203aから出力される。また、上部電極105及び下部電極203bを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極203bとの間の領域で発生した不要電荷が、下部電極203bから外部に排出される。
一方、光電変換膜104で吸収されずに透過した光の一部が、光電変換部1012Aに入射する。このとき、反射部102aは、遮光版として機能し、透過光の光電変換部1012Aへの入射領域を、オンチップレンズ107の光軸に対して右方向に偏った領域に制限する。光電変換部1012Aは、入射光のうち波長域W12の光を光電変換し、光電変換により発生した電荷を出力する。
さらに、光電変換部1012Aで吸収されずに透過した光が、光電変換部1012Bに入射する。このとき、透過光の光電変換部1012Bへの入射領域は、オンチップレンズ107の光軸に対して右方向に偏った領域に制限される。光電変換部1012Bは、入射光のうち波長域W13の光を光電変換し、光電変換により発生した電荷を出力する。
従って、光電変換膜104に直接入射した光及び反射部102aによる反射光のうち、波長域W11の光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pa10から出力される。また、光電変換膜104を透過し、反射部102aにより入射領域が制限された光のうち、波長域W12の光により発生した電荷に基づく位相差信号、及び、波長域W13の光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pa10から出力される。
焦点検出用画素12Pb10においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104に入射した光のうち波長域W11の光が、光電変換膜104で光電変換される。また、光電変換膜104で吸収されずに透過した光のうち反射部102bに入射した光が、反射部102bにより反射され、光電変換膜104に再入射する。そして、再入射した光のうち波長域W11の光が、光電変換膜104で光電変換される。上部電極105及び下部電極203bを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極203bとの間の領域で発生した電荷が下部電極203bから出力される。また、上部電極105及び下部電極203aを介して光電変換膜104に所定の電圧が印加されると、光電変換膜104の上部電極105と下部電極203aとの間の領域で発生した不要電荷が、下部電極203aから外部に排出される。
一方、光電変換膜104で吸収されずに透過した光の一部が、光電変換部1012Aに入射する。このとき、反射部102bは、遮光版として機能し、透過光の光電変換部1012Aへの入射領域を、オンチップレンズ107の光軸に対して左方向に偏った領域に制限する。光電変換部1012Aは、入射光のうち波長域W12の光を光電変換し、光電変換により発生した電荷を出力する。
さらに、光電変換部1012Aで吸収されずに透過した光が、光電変換部1012Bに入射する。このとき、透過光の光電変換部1012Bへの入射領域は、オンチップレンズ107の光軸に対して左方向に偏った領域に制限される。光電変換部1012Bは、入射光のうち波長域W13の光を光電変換し、光電変換により発生した電荷を出力する。
従って、光電変換膜104に直接入射した光及び反射部102bによる反射光のうち、波長域W11の光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pb10から出力される。また、光電変換膜104を透過し、反射部102bにより入射領域が制限された光のうち、波長域W12の光により発生した電荷に基づく位相差信号、及び、波長域W13の光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pb10から出力される。
ここで、焦点検出用画素12Pa10の反射部102aと、焦点検出用画素12Pb10の反射部102bとが、光軸に対して互いに逆方向に配置されているため、同じ強さの入射光が入射しても、入射角により光電変換膜104、光電変換部1012A、及び、光電変換部1012Bの受光量が異なる。その結果、焦点検出用画素12Pa10と焦点検出用画素12Pb10とでは、光電変換膜104、光電変換部1012A、及び、光電変換部1012Bの感度の入射角特性に差が生じる。そして、光電変換膜104により得られる電荷に基づく位相差信号、光電変換部1012Aにより得られる電荷に基づく位相差信号、及び、光電変換部1012Bにより得られる電荷に基づく位相差信号を用いることにより、位相ズレ量の検出精度、及び、オートフォーカスの精度がさらに向上する。
<12.第11の実施の形態>
次に、図16を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第11の構成例について説明する。なお、図中、図2と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
次に、図16を参照して、図1の固体撮像素子1の画素12の第11の構成例について説明する。なお、図中、図2と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
図16には、2つの撮像用画素12X11、焦点検出用画素12Pa11、及び、焦点検出用画素12Pb11の4つの画素の断面が、図2と同様に模式的に示されている。焦点検出用画素12Pa11と焦点検出用画素12Pb11は、位相差を比較する画素対として画素アレイ部13内に配置される。
なお、図16では、便宜上、左から撮像用画素12X11、焦点検出用画素12Pa11、焦点検出用画素12Pb11、撮像用画素12X11の順に並べられているが、各画素12の画素アレイ部13内の配置は任意に決定することができ、この例に限定されない。
図16の構成例を図2の構成例と比較すると、半導体基板11と層間膜106の間の構成が異なる。具体的には、層間絶縁膜101、下部電極103、光電変換膜104、及び、上部電極105の代わりに、層間絶縁膜101A乃至101C、下部電極103A乃至103C、光電変換膜104A乃至104C、及び、上部電極105A乃至105Cが形成されている。
半導体基板11と層間膜106の間には、層間絶縁膜101C、下部電極103C、光電変換膜104C、上部電極105C、層間絶縁膜101B、下部電極103B、光電変換膜104B、上部電極105B、層間絶縁膜101A、下部電極103A、光電変換膜104A、及び、上部電極105Aが、下から上に順番に積層されている。下部電極103A乃至103Cは、画素12毎に個別に形成されている。光電変換膜104A乃至104C、及び、上部電極105A乃至105Cは、各画素12に共通に形成されている。
光電変換膜104Aは、下部電極103Aと上部電極105Aの間に挟まれており、下部電極103A、光電変換膜104A、及び、上部電極105Aにより光電変換部が構成される。光電変換膜104Bは、下部電極103Bと上部電極105Bの間に挟まれており、下部電極103B、光電変換膜104B、及び、上部電極105Bにより光電変換部が構成される。光電変換膜104Cは、下部電極103Cと上部電極105Cの間に挟まれており、下部電極103C、光電変換膜104C、及び、上部電極105Cにより光電変換部が構成される。すなわち、光電変換膜により構成される光電変換部が、3層構造になっている。
光電変換膜104A乃至104Cは、例えば、有機光電変換材料で形成される。下部電極103A乃至103C、及び、上部電極105A乃至105Cは、例えば、ITOなどの可視光を透過する材料で形成されている透明電極である。
反射部102a、反射部102b、及び、下部電極103Aは、図2の反射部102a、反射部102b、及び、下部電極103とほぼ同じ位置に配置されている。下部電極103B及び下部電極103Cは、それぞれ積層方向において下部電極103Aとほぼ重なる位置に配置されている。
また、光電変換膜104Aは、所定の波長域W21の光に対して感度を有している。光電変換膜104Bは、波長域W21とは異なる所定の波長域W22の光に対して感度を有している。光電変換膜104Aは、波長域W21及び波長域W22とは異なる所定の波長域W23の光に対して感度を有している。なお、波長域W21乃至W23は、任意に設定することができる。例えば、波長域W21は緑色の光の波長域に設定され、波長域W22は青色の光の波長域に設定され、波長域W23は赤色の光の波長域に設定される。
撮像用画素12X11においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104Aに入射した光のうち波長域W21の光が、光電変換膜104Aで光電変換される。そして、上部電極105A及び下部電極103Aを介して光電変換膜104Aに所定の電圧が印加されると、光電変換膜104Aの上部電極105Aと下部電極103Aとの間の領域で発生した電荷が下部電極103Aから出力される。
一方、光電変換膜104Aで吸収されずに透過した光は、光電変換膜104Bに入射し、光電変換膜104Bに入射した光のうち波長域W22の光が、光電変換膜104Bで光電変換される。そして、上部電極105B及び下部電極103Bを介して光電変換膜104Bに所定の電圧が印加されると、光電変換膜104Bの上部電極105Bと下部電極103Bとの間の領域で発生した電荷が下部電極103Bから出力される。
また、光電変換膜104Bで吸収されずに透過した光は、光電変換膜104Cに入射し、光電変換膜104Cに入射した光のうち波長域W23の光が、光電変換膜104Cで光電変換される。そして、上部電極105C及び下部電極103Cを介して光電変換膜104Cに所定の電圧が印加されると、光電変換膜104Cの上部電極105Cと下部電極103Cとの間の領域で発生した電荷が下部電極103Cから出力される。
従って、光電変換膜104Aに直接入射した光のうち波長域W21の光により発生した電荷に基づく画像信号が、撮像用画素12X11から出力される。また、光電変換膜104Aを透過し、光電変換膜104Bに入射した光のうち、波長域W22の光により発生した電荷に基づく画像信号が、撮像用画素12X11から出力される。さらに、光電変換膜104A及び光電変換膜104Bを透過し、光電変換膜104Cに入射した光のうち、波長域W23の光により発生した電荷に基づく画像信号が、撮像用画素12X11から出力される。
焦点検出用画素12Pa11においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104Aに入射した光のうち波長域W21の光が、光電変換膜104Aで光電変換される。また、光電変換膜104Aで吸収されずに透過した光のうち反射部102aに入射した光が、反射部102aにより反射され、光電変換膜104Aに再入射する。そして、再入射した光のうち波長域W21の光が、光電変換膜104Aで光電変換される。上部電極105C及び下部電極103Aを介して光電変換膜104Aに所定の電圧が印加されると、光電変換膜104Aの上部電極105Aと下部電極103Aとの間の領域で発生した電荷が下部電極103Aから出力される。
一方、光電変換膜104Aで吸収されずに透過した光の一部が、光電変換膜104Bに入射する。このとき、反射部102aは、遮光版として機能し、透過光の光電変換膜104Bへの入射領域を、オンチップレンズ107の光軸に対して右方向に偏った領域に制限する。そして、光電変換膜104Bに入射した光のうち波長域W22の光が、光電変換膜104Bで光電変換される。上部電極105B及び下部電極103Bを介して光電変換膜104Bに所定の電圧が印加されると、光電変換膜104Bの上部電極105Bと下部電極103Bとの間の領域で発生した電荷が下部電極103Bから出力される。
さらに、光電変換膜104Bで吸収されずに透過した光が、光電変換膜104Cに入射する。このとき、透過光の光電変換膜104Cへの入射領域は、オンチップレンズ107の光軸に対して右方向に偏った領域に制限される。そして、光電変換膜104Cに入射した光のうち波長域W23の光が、光電変換膜104Cで光電変換される。そして、上部電極105C及び下部電極103Cを介して光電変換膜104Cに所定の電圧が印加されると、光電変換膜104Cの上部電極105Cと下部電極103Cとの間の領域で発生した電荷が下部電極103Cから出力される。
従って、光電変換膜104Aに直接入射した光及び反射部102aによる反射光のうち、波長域W21の光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pa11から出力される。また、光電変換膜104Aを透過し、反射部102aにより入射領域が制限された光のうち、波長域W22の光により発生した電荷に基づく位相差信号、及び、波長域W23の光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pa11から出力される。
焦点検出用画素12Pb11においては、オンチップレンズ107を介して光電変換膜104Aに入射した光のうち波長域W21の光が、光電変換膜104Aで光電変換される。また、光電変換膜104Aで吸収されずに透過した光のうち反射部102bに入射した光が、反射部102bにより反射され、光電変換膜104Aに再入射する。そして、再入射した光のうち波長域W21の光が、光電変換膜104Aで光電変換される。上部電極105C及び下部電極103Aを介して光電変換膜104Aに所定の電圧が印加されると、光電変換膜104Aの上部電極105Aと下部電極103Aとの間の領域で発生した電荷が下部電極103Aから出力される。
一方、光電変換膜104Aで吸収されずに透過した光の一部が、光電変換膜104Bに入射する。このとき、反射部102bは、遮光版として機能し、透過光の光電変換膜104Bへの入射領域を、オンチップレンズ107の光軸に対して左方向に偏った領域に制限する。そして、光電変換膜104Bに入射した光のうち波長域W22の光が、光電変換膜104Bで光電変換される。上部電極105B及び下部電極103Bを介して光電変換膜104Bに所定の電圧が印加されると、光電変換膜104Bの上部電極105Bと下部電極103Bとの間の領域で発生した電荷が下部電極103Bから出力される。
さらに、光電変換膜104Bで吸収されずに透過した光が、光電変換膜104Cに入射する。このとき、透過光の光電変換膜104Cへの入射領域は、オンチップレンズ107の光軸に対して左方向に偏った領域に制限される。そして、光電変換膜104Cに入射した光のうち波長域W23の光が、光電変換膜104Cで光電変換される。そして、上部電極105C及び下部電極103Cを介して光電変換膜104Cに所定の電圧が印加されると、光電変換膜104Cの上部電極105Cと下部電極103Cとの間の領域で発生した電荷が下部電極103Cから出力される。
従って、光電変換膜104Aに直接入射した光及び反射部102bによる反射光のうち、波長域W21の光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pb11から出力される。また、光電変換膜104Aを透過し、反射部102bにより入射領域が制限された光のうち、波長域W22の光により発生した電荷に基づく位相差信号、及び、波長域W23の光により発生した電荷に基づく位相差信号が、焦点検出用画素12Pb11から出力される。
ここで、焦点検出用画素12Pa11の反射部102aと、焦点検出用画素12Pb11の反射部102bとが、光軸に対して互いに逆方向に配置されているため、同じ強さの入射光が入射しても、入射角により光電変換膜104A乃至104Cの受光量が異なる。その結果、焦点検出用画素12Pa11と焦点検出用画素12Pb11とでは、光電変換膜104A乃至104Cの感度の入射角特性に差が生じる。そして、光電変換膜104Aにより得られる電荷に基づく位相差信号、光電変換膜104Bにより得られる電荷に基づく位相差信号、及び、光電変換膜104Cにより得られる電荷に基づく位相差信号を用いることにより、位相ズレ量の検出精度、及び、オートフォーカスの精度がさらに向上する。
<13.変形例>
以下、上述した本技術の実施の形態の変形例について説明する。
以下、上述した本技術の実施の形態の変形例について説明する。
{画素12の各構成例の組み合わせについて}
上述した画素12の各構成例は、可能な範囲で組み合わせることが可能である。
上述した画素12の各構成例は、可能な範囲で組み合わせることが可能である。
例えば、図11乃至図15の構成例において、下部電極203a及び下部電極203bの代わりに、図2の下部電極103を設けるようにしてもよい。
また、例えば、図8乃至図10の構成例において、図11又は図12の画素12の構成例のように、カラーフィルタを設けるようにしてもよい。
さらに、例えば、図16の構成例において、図7の画素12の構成例のように、各層の下部電極を2分割するようにしてもよい。
また、例えば、図16の構成例において、光電変換膜を光電変換膜104A及び光電変換膜104Bの2層構造にするようにしてもよい。そして、図14の構成例のように、焦点検出用画素12Pa11の下部電極103Bの下層に反射部911aを設け、焦点検出用画素12Pb11の下部電極103Bの下層に反射部911bを設けるようにしてもよい。
{上部電極及び下部電極に関する変形例}
上述した画素12の各構成例では、上部電極を各画素に共通に形成し、下部電極を画素毎に形成する例を示したが、例えば、下部電極を各画素に共通に形成し、上部電極を画素毎に形成したり、上部電極及び下部電極の両方を画素毎に形成したりすることも可能である。
上述した画素12の各構成例では、上部電極を各画素に共通に形成し、下部電極を画素毎に形成する例を示したが、例えば、下部電極を各画素に共通に形成し、上部電極を画素毎に形成したり、上部電極及び下部電極の両方を画素毎に形成したりすることも可能である。
また、例えば、下部電極を各画素に共通に形成し、上部電極を画素毎に形成する場合、図7及び図9乃至15の焦点検出用画素において、下部電極の代わりに上部電極を2分割するようにすればよい。さらに、例えば、下部電極を各画素に共通に形成し、上部電極を画素毎に形成する場合、図8の焦点検出用画素において、下部電極の代わりに上部電極を光軸に対して偏って配置するようにすればよい。また、例えば、下部電極を各画素に共通に形成し、上部電極を画素毎に形成する場合、図16の焦点検出用画素において、上部電極を2分割するようにすることが可能である。
さらに、例えば、上部電極及び下部電極の両方を画素毎に形成する場合、図7及び図9乃至16の焦点検出用画素において、上部電極及び下部電極の少なくとも一方を2分割するようにすればよい。また、例えば、上部電極及び下部電極の両方を画素毎に形成する場合、図8の焦点検出用画素において、上部電極及び下部電極のうち少なくとも一方を光軸に対して偏って配置するようにすればよい。さらに、例えば、上部電極及び下部電極の両方を画素毎に形成する場合、図16の焦点検出用画素において、上部電極及び下部電極の少なくとも一方を2分割するようにしてもよい。
{その他の変形例}
以上の説明では、可視光による像の撮像を行う例を示したが、例えば、可視光の波長帯の一部の光による像、可視光以外の波長帯の光(例えば、赤外光)による像、又は、可視光の波長帯の少なくとも一部、及び、可視光以外の波長帯を含む波長帯の光による像の撮像を行う場合にも本技術を適用することが可能である。そして、例えば、透過型の上部電極及び下部電極に、撮像対象となる波長帯の光を透過する膜を用い、反射型の下部電極及び反射部に、撮像対象となる波長帯の光を反射する膜を用いるようにすればよい。
以上の説明では、可視光による像の撮像を行う例を示したが、例えば、可視光の波長帯の一部の光による像、可視光以外の波長帯の光(例えば、赤外光)による像、又は、可視光の波長帯の少なくとも一部、及び、可視光以外の波長帯を含む波長帯の光による像の撮像を行う場合にも本技術を適用することが可能である。そして、例えば、透過型の上部電極及び下部電極に、撮像対象となる波長帯の光を透過する膜を用い、反射型の下部電極及び反射部に、撮像対象となる波長帯の光を反射する膜を用いるようにすればよい。
また、図15の画素12の構成例では、光電変換部を2層にする例を示したが、3層以上にすることも可能である。
さらに、図16の画素12の構成例では、光電変換膜を3層にする例を示したが、2層又は4層以上にすることも可能である。
また、本技術は、CMOSイメージセンサ以外の光電変換膜を用いる固体撮像素子にも適用することが可能である。
さらに、本技術は、裏面照射型の固体撮像素子だけでなく、表面照射型の固体撮像素子にも適用することができる。
<14.固体撮像素子の使用例>
図17は、上述の固体撮像素子の使用例を示す図である。
図17は、上述の固体撮像素子の使用例を示す図である。
上述した固体撮像素子は、例えば、以下のように、可視光や、赤外光、紫外光、X線等の光をセンシングする様々なケースに使用することができる。
・デジタルカメラや、カメラ機能付きの携帯機器等の、鑑賞の用に供される画像を撮影する装置
・自動停止等の安全運転や、運転者の状態の認識等のために、自動車の前方や後方、周囲、車内等を撮影する車載用センサ、走行車両や道路を監視する監視カメラ、車両間等の測距を行う測距センサ等の、交通の用に供される装置
・ユーザのジェスチャを撮影して、そのジェスチャに従った機器操作を行うために、TVや、冷蔵庫、エアーコンディショナ等の家電に供される装置
・内視鏡や、赤外光の受光による血管撮影を行う装置等の、医療やヘルスケアの用に供される装置
・防犯用途の監視カメラや、人物認証用途のカメラ等の、セキュリティの用に供される装置
・肌を撮影する肌測定器や、頭皮を撮影するマイクロスコープ等の、美容の用に供される装置
・スポーツ用途等向けのアクションカメラやウェアラブルカメラ等の、スポーツの用に供される装置
・畑や作物の状態を監視するためのカメラ等の、農業の用に供される装置
・自動停止等の安全運転や、運転者の状態の認識等のために、自動車の前方や後方、周囲、車内等を撮影する車載用センサ、走行車両や道路を監視する監視カメラ、車両間等の測距を行う測距センサ等の、交通の用に供される装置
・ユーザのジェスチャを撮影して、そのジェスチャに従った機器操作を行うために、TVや、冷蔵庫、エアーコンディショナ等の家電に供される装置
・内視鏡や、赤外光の受光による血管撮影を行う装置等の、医療やヘルスケアの用に供される装置
・防犯用途の監視カメラや、人物認証用途のカメラ等の、セキュリティの用に供される装置
・肌を撮影する肌測定器や、頭皮を撮影するマイクロスコープ等の、美容の用に供される装置
・スポーツ用途等向けのアクションカメラやウェアラブルカメラ等の、スポーツの用に供される装置
・畑や作物の状態を監視するためのカメラ等の、農業の用に供される装置
{撮像装置}
図18は、本技術を適用した電子機器の一例である撮像装置(カメラ装置)1301の構成例を示すブロック図である。
図18は、本技術を適用した電子機器の一例である撮像装置(カメラ装置)1301の構成例を示すブロック図である。
図18に示すように、撮像装置1301は、レンズ群1311などを含む光学系、撮像素子1312、カメラ信号処理部であるDSP回路1313、フレームメモリ1314、表示装置1315、記録装置1316、操作系1317、及び、電源系1318等を有している。そして、DSP回路1313、フレームメモリ1314、表示装置1315、記録装置1316、操作系1317、及び、電源系1318がバスライン1319を介して相互に接続された構成となっている。
レンズ群1311は、被写体からの入射光(像光)を取り込んで撮像素子1312の撮像面上に結像する。撮像素子1312は、レンズ群1311によって撮像面上に結像された入射光の光量を画素単位で電気信号に変換して画素信号として出力する。
表示装置1315は、液晶表示装置や有機EL(electro luminescence)表示装置等のパネル型表示装置から成り、撮像素子1312で撮像された動画または静止画を表示する。記録装置1316は、撮像素子1312で撮像された動画または静止画を、メモリカードやビデオテープやDVD(Digital Versatile Disk)等の記録媒体に記録する。
操作系1317は、ユーザによる操作の下に、本撮像装置1301が持つ様々な機能について操作指令を発する。電源系1318は、DSP回路1313、フレームメモリ1314、表示装置1315、記録装置1316、及び、操作系1317の動作電源となる各種の電源を、これら供給対象に対して適宜供給する。
このような撮像装置1301は、ビデオカメラやデジタルスチルカメラ、更には、スマートフォン、携帯電話機等のモバイル機器向けカメラモジュールに適用される。そして、この撮像装置1301において、撮像素子1312として、上述した各実施形態に係る固体撮像素子を用いることができる。これにより、撮像装置1301の画質を向上させることができる。
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、上述した各実施の形態は、可能な範囲で組み合わせることができる。
また、例えば、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
第1の光電変換膜と、
所定の波長帯の光を反射する第1の反射部と、
前記所定の波長帯の光を反射する第2の反射部と
を備え、
前記第1の反射部は、焦点検出に用いられる第1の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の反射部は、焦点検出に用いられる第2の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向と逆の第2の方向に偏った位置に配置されている
固体撮像素子。
(2)
前記所定の波長帯の光を透過する電極である上部電極と、
前記上部電極より下層において、前記所定の波長帯の光を透過する電極である下部電極と
をさらに備え、
前記第1の光電変換膜は、前記上部電極と前記下部電極の間に配置され、
前記第1の反射部及び前記第2の反射部は、前記下部電極より下層に配置されている
前記(1)に記載の固体撮像素子。
(3)
前記第1の画素及び前記第2の画素において、前記上部電極及び前記下部電極のうち少なくとも一方が第1の電極及び第2の電極に分かれ、
前記第1の電極は、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の電極は、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置されている
前記(2)に記載の固体撮像素子。
(4)
前記第1の光電変換膜より下層に配置されている半導体基板と、
各画素において、前記半導体基板内に配置されている光電変換部と
をさらに備え、
前記第1の反射部及び前記第2の反射部は、前記第1の光電変換膜と前記半導体基板の間に配置されている
前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(5)
前記所定の波長帯の光を反射する第3の反射部と、
前記所定の波長帯の光を反射する第4の反射部と
をさらに備え、
前記第3の反射部は、前記第1の画素の前記光電変換部より下層において、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置され、
前記第4の反射部は、前記第2の画素の前記光電変換部より下層において、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置されている
前記(4)に記載の固体撮像素子。
(6)
前記第1の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、前記第1の画素において前記光電変換部で発生した電荷に基づく信号、前記第2の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、及び、前記第2の画素において前記光電変換部で発生した電荷に基づく信号が、焦点検出に用いられる
前記(4)又は(5)に記載の固体撮像素子。
(7)
前記第1の光電変換膜より下層に配置されている第2の光電変換膜を
さらに備え、
前記第1の反射部及び前記第2の反射部は、前記第1の光電変換膜と前記第2の光電変換膜の間に配置されている
前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(8)
前記所定の波長帯の光を反射する第3の反射部と
前記所定の波長帯の光を反射する第4の反射部と
をさらに備え、
前記第3の反射部は、前記第1の画素の前記第2の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置され、
前記第4の反射部は、前記第2の画素の前記第2の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置されている
前記(7)に記載の固体撮像素子。
(9)
前記第1の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、前記第1の画素において前記第2の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、前記第2の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、及び、前記第2の画素において前記第2の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号が、焦点検出に用いられる
前記(7)又は(8)に記載の固体撮像素子。
(10)
前記所定の波長帯の光を透過する電極である上部電極と、
前記上部電極より下層に配置され、前記所定の波長帯の光を反射する電極である下部電極と
をさらに備え、
前記第1の光電変換膜は、前記上部電極と前記下部電極の間に配置され、
前記下部電極が、前記第1の反射部及び前記第2の反射部を兼ねる
前記(1)に記載の固体撮像素子。
(11)
前記第1の画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方が、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方が、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置されている
前記(10)に記載の固体撮像素子。
(12)
前記第1の画素及び第2の画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方が第1の電極及び第2の電極に分かれ、
前記第1の電極は、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の電極は、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置されている
前記(10)に記載の固体撮像素子。
(13)
焦点検出に用いる画素とは異なる画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方が前記第1の電極及び前記第2の電極に分かれている
前記(12)に記載の固体撮像素子。
(14)
前記所定の波長帯の光を反射する第3の反射部と、
前記所定の波長帯の光を反射する第4の反射部と
をさらに備え、
前記第3の反射部は、焦点検出に用いられる第3の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向及び前記第2の方向と異なる第3の方向に偏った位置に配置され、
前記第4の反射部は、焦点検出に用いられる第4の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第3の方向と逆の第4の方向に偏った位置に配置されている
前記(1)乃至(13)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(15)
各画素において前記第1の光電変換膜より上層に配置されているカラーフィルタを
さらに備え、
前記第1の画素及び前記第2の画素には、緑色の光を透過するカラーフィルタが配置されている
前記(1)乃至(14)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(16)
焦点検出に用いられる画素とは異なる各画素において、前記第1の光電変換膜より上層にカラーフィルタが配置され、
前記焦点検出に用いられる画素において、カラーフィルタが配置されていない
前記(1)乃至(14)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(17)
前記第1の反射部及び前記第2の反射部は、金属膜により形成される
前記(1)乃至(16)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(18)
光電変換膜と、
所定の波長帯の光を反射する第1の反射部と、
前記所定の波長帯の光を反射する第2の反射部と
を備え、
前記第1の反射部は、焦点検出に用いられる第1の画素の前記光電変換膜より下層において、光軸に対して第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の反射部は、焦点検出に用いられる第2の画素の前記光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向と逆の第2の方向に偏った位置に配置されている
固体撮像素子を含む電子機器。
第1の光電変換膜と、
所定の波長帯の光を反射する第1の反射部と、
前記所定の波長帯の光を反射する第2の反射部と
を備え、
前記第1の反射部は、焦点検出に用いられる第1の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の反射部は、焦点検出に用いられる第2の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向と逆の第2の方向に偏った位置に配置されている
固体撮像素子。
(2)
前記所定の波長帯の光を透過する電極である上部電極と、
前記上部電極より下層において、前記所定の波長帯の光を透過する電極である下部電極と
をさらに備え、
前記第1の光電変換膜は、前記上部電極と前記下部電極の間に配置され、
前記第1の反射部及び前記第2の反射部は、前記下部電極より下層に配置されている
前記(1)に記載の固体撮像素子。
(3)
前記第1の画素及び前記第2の画素において、前記上部電極及び前記下部電極のうち少なくとも一方が第1の電極及び第2の電極に分かれ、
前記第1の電極は、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の電極は、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置されている
前記(2)に記載の固体撮像素子。
(4)
前記第1の光電変換膜より下層に配置されている半導体基板と、
各画素において、前記半導体基板内に配置されている光電変換部と
をさらに備え、
前記第1の反射部及び前記第2の反射部は、前記第1の光電変換膜と前記半導体基板の間に配置されている
前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(5)
前記所定の波長帯の光を反射する第3の反射部と、
前記所定の波長帯の光を反射する第4の反射部と
をさらに備え、
前記第3の反射部は、前記第1の画素の前記光電変換部より下層において、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置され、
前記第4の反射部は、前記第2の画素の前記光電変換部より下層において、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置されている
前記(4)に記載の固体撮像素子。
(6)
前記第1の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、前記第1の画素において前記光電変換部で発生した電荷に基づく信号、前記第2の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、及び、前記第2の画素において前記光電変換部で発生した電荷に基づく信号が、焦点検出に用いられる
前記(4)又は(5)に記載の固体撮像素子。
(7)
前記第1の光電変換膜より下層に配置されている第2の光電変換膜を
さらに備え、
前記第1の反射部及び前記第2の反射部は、前記第1の光電変換膜と前記第2の光電変換膜の間に配置されている
前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(8)
前記所定の波長帯の光を反射する第3の反射部と
前記所定の波長帯の光を反射する第4の反射部と
をさらに備え、
前記第3の反射部は、前記第1の画素の前記第2の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置され、
前記第4の反射部は、前記第2の画素の前記第2の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置されている
前記(7)に記載の固体撮像素子。
(9)
前記第1の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、前記第1の画素において前記第2の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、前記第2の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、及び、前記第2の画素において前記第2の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号が、焦点検出に用いられる
前記(7)又は(8)に記載の固体撮像素子。
(10)
前記所定の波長帯の光を透過する電極である上部電極と、
前記上部電極より下層に配置され、前記所定の波長帯の光を反射する電極である下部電極と
をさらに備え、
前記第1の光電変換膜は、前記上部電極と前記下部電極の間に配置され、
前記下部電極が、前記第1の反射部及び前記第2の反射部を兼ねる
前記(1)に記載の固体撮像素子。
(11)
前記第1の画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方が、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方が、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置されている
前記(10)に記載の固体撮像素子。
(12)
前記第1の画素及び第2の画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方が第1の電極及び第2の電極に分かれ、
前記第1の電極は、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の電極は、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置されている
前記(10)に記載の固体撮像素子。
(13)
焦点検出に用いる画素とは異なる画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方が前記第1の電極及び前記第2の電極に分かれている
前記(12)に記載の固体撮像素子。
(14)
前記所定の波長帯の光を反射する第3の反射部と、
前記所定の波長帯の光を反射する第4の反射部と
をさらに備え、
前記第3の反射部は、焦点検出に用いられる第3の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向及び前記第2の方向と異なる第3の方向に偏った位置に配置され、
前記第4の反射部は、焦点検出に用いられる第4の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第3の方向と逆の第4の方向に偏った位置に配置されている
前記(1)乃至(13)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(15)
各画素において前記第1の光電変換膜より上層に配置されているカラーフィルタを
さらに備え、
前記第1の画素及び前記第2の画素には、緑色の光を透過するカラーフィルタが配置されている
前記(1)乃至(14)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(16)
焦点検出に用いられる画素とは異なる各画素において、前記第1の光電変換膜より上層にカラーフィルタが配置され、
前記焦点検出に用いられる画素において、カラーフィルタが配置されていない
前記(1)乃至(14)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(17)
前記第1の反射部及び前記第2の反射部は、金属膜により形成される
前記(1)乃至(16)のいずれかに記載の固体撮像素子。
(18)
光電変換膜と、
所定の波長帯の光を反射する第1の反射部と、
前記所定の波長帯の光を反射する第2の反射部と
を備え、
前記第1の反射部は、焦点検出に用いられる第1の画素の前記光電変換膜より下層において、光軸に対して第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の反射部は、焦点検出に用いられる第2の画素の前記光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向と逆の第2の方向に偏った位置に配置されている
固体撮像素子を含む電子機器。
1 固体撮像素子, 11 半導体基板, 12 画素, 12X1乃至12X11 撮像用画素, 12Pa1乃至12Pa11,12Pb1乃至12Pb11 焦点検出用画素, 13 画素アレイ部, 102a,102b 反射部, 103,103A乃至103C 下部電極, 104,104A乃至104C 光電変換膜, 105,105A乃至105C 上部電極, 107 オンチップレンズ, 203a,203b,303a乃至303c 下部電極, 609R,609G,609B カラーフィルタ, 810 光電変換部, 1301 撮像装置, 1312 撮像素子
Claims (18)
- 第1の光電変換膜と、
所定の波長帯の光を反射する第1の反射部と、
前記所定の波長帯の光を反射する第2の反射部と
を備え、
前記第1の反射部は、焦点検出に用いられる第1の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の反射部は、焦点検出に用いられる第2の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向と逆の第2の方向に偏った位置に配置されている
固体撮像素子。 - 前記所定の波長帯の光を透過する電極である上部電極と、
前記上部電極より下層において、前記所定の波長帯の光を透過する電極である下部電極と
をさらに備え、
前記第1の光電変換膜は、前記上部電極と前記下部電極の間に配置され、
前記第1の反射部及び前記第2の反射部は、前記下部電極より下層に配置されている
請求項1に記載の固体撮像素子。 - 前記第1の画素及び前記第2の画素において、前記上部電極及び前記下部電極のうち少なくとも一方が第1の電極及び第2の電極に分かれ、
前記第1の電極は、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の電極は、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置されている
請求項2に記載の固体撮像素子。 - 前記第1の光電変換膜より下層に配置されている半導体基板と、
各画素において、前記半導体基板内に配置されている光電変換部と
をさらに備え、
前記第1の反射部及び前記第2の反射部は、前記第1の光電変換膜と前記半導体基板の間に配置されている
請求項1に記載の固体撮像素子。 - 前記所定の波長帯の光を反射する第3の反射部と、
前記所定の波長帯の光を反射する第4の反射部と
をさらに備え、
前記第3の反射部は、前記第1の画素の前記光電変換部より下層において、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置され、
前記第4の反射部は、前記第2の画素の前記光電変換部より下層において、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置されている
請求項4に記載の固体撮像素子。 - 前記第1の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、前記第1の画素において前記光電変換部で発生した電荷に基づく信号、前記第2の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、及び、前記第2の画素において前記光電変換部で発生した電荷に基づく信号が、焦点検出に用いられる
請求項4に記載の固体撮像素子。 - 前記第1の光電変換膜より下層に配置されている第2の光電変換膜を
さらに備え、
前記第1の反射部及び前記第2の反射部は、前記第1の光電変換膜と前記第2の光電変換膜の間に配置されている
請求項1に記載の固体撮像素子。 - 前記所定の波長帯の光を反射する第3の反射部と、
前記所定の波長帯の光を反射する第4の反射部と
をさらに備え、
前記第3の反射部は、前記第1の画素の前記第2の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置され、
前記第4の反射部は、前記第2の画素の前記第2の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置されている
請求項7に記載の固体撮像素子。 - 前記第1の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、前記第1の画素において前記第2の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、前記第2の画素において前記第1の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号、及び、前記第2の画素において前記第2の光電変換膜で発生した電荷に基づく信号が、焦点検出に用いられる
請求項7に記載の固体撮像素子。 - 前記所定の波長帯の光を透過する電極である上部電極と、
前記上部電極より下層に配置され、前記所定の波長帯の光を反射する電極である下部電極と
をさらに備え、
前記第1の光電変換膜は、前記上部電極と前記下部電極の間に配置され、
前記下部電極が、前記第1の反射部及び前記第2の反射部を兼ねる
請求項1に記載の固体撮像素子。 - 前記第1の画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方が、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方が、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置されている
請求項10に記載の固体撮像素子。 - 前記第1の画素及び第2の画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方が第1の電極及び第2の電極に分かれ、
前記第1の電極は、光軸に対して前記第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の電極は、光軸に対して前記第2の方向に偏った位置に配置されている
請求項10に記載の固体撮像素子。 - 焦点検出に用いる画素とは異なる画素において、前記上部電極及び前記下部電極の少なくとも一方が前記第1の電極及び前記第2の電極に分かれている
請求項12に記載の固体撮像素子。 - 前記所定の波長帯の光を反射する第3の反射部と、
前記所定の波長帯の光を反射する第4の反射部と
をさらに備え、
前記第3の反射部は、焦点検出に用いられる第3の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向及び前記第2の方向と異なる第3の方向に偏った位置に配置され、
前記第4の反射部は、焦点検出に用いられる第4の画素の前記第1の光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第3の方向と逆の第4の方向に偏った位置に配置されている
請求項1に記載の固体撮像素子。 - 各画素において前記第1の光電変換膜より上層に配置されているカラーフィルタを
さらに備え、
前記第1の画素及び前記第2の画素には、緑色の光を透過するカラーフィルタが配置されている
請求項1に記載の固体撮像素子。 - 焦点検出に用いられる画素とは異なる各画素において、前記第1の光電変換膜より上層にカラーフィルタが配置され、
前記焦点検出に用いられる画素において、カラーフィルタが配置されていない
請求項1に記載の固体撮像素子。 - 前記第1の反射部及び前記第2の反射部は、金属膜により形成される
請求項1に記載の固体撮像素子。 - 光電変換膜と、
所定の波長帯の光を反射する第1の反射部と、
前記所定の波長帯の光を反射する第2の反射部と
を備え、
前記第1の反射部は、焦点検出に用いられる第1の画素の前記光電変換膜より下層において、光軸に対して第1の方向に偏った位置に配置され、
前記第2の反射部は、焦点検出に用いられる第2の画素の前記光電変換膜より下層において、光軸に対して前記第1の方向と逆の第2の方向に偏った位置に配置されている
固体撮像素子を含む電子機器。
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- 2014-12-26 JP JP2014264252A patent/JP2016127043A/ja active Pending
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