JP2016123874A - 遊技機 - Google Patents

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敬大 ▲浜▼田
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巌 渕脇
Iwao Fuchiwaki
巌 渕脇
敏幸 宇佐見
Toshiyuki Usami
敏幸 宇佐見
禎幸 新宅
Sadayuki Shintaku
禎幸 新宅
隼人 太田
Hayato Ota
隼人 太田
勇志 野間
Yuji Noma
勇志 野間
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Abstract

【課題】可動物の動きによる遊技の興趣性を高めることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】所定の演出を行うパチンコ遊技機であって、互いに連結して長尺状をなし、演出用の下アゴ可動体61を構成する第1装飾体611A〜第6装飾体611Fと、第1装飾体611A〜第6装飾体611Fの各々に設けられた複数の接続端子651と、複数の接続端子651を直列で接続する接続ケーブル653とを備える。
【選択図】図45

Description

本発明は、遊技球の入賞によって大当たりの抽選を行うパチンコ遊技機や遊技媒体の投入の際の抽選結果を複数リールの停止時に図柄の組み合わせで表示するスロットマシン等の遊技機に関するものである。
例えば、特許文献1には、左可動役物と、右可動役物と、左可動役物の作動を規制する役物ストッパと、左可動役物が役物ストッパと接触する位置へ作動した際に、役物ストッパが無ければ左可動役物と接触する場所に設けられる電気配線とを備えることが開示されている。
特開2011-131021号公報
本発明は、可動物の動きによる遊技の興趣性を高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成する本発明は、次のような遊技機として実現される。この遊技機は、所定の演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、互いに連結され演出用の可動部を構成する複数の装飾体(例えば、第3装飾体611Cおよび第4装飾体611D)と、前記装飾体(第3装飾体611C)に設けられた接続端子と、一方側から延びて前記接続端子(例えば、第4接続端子651D)に接続される第1ケーブル(例えば、第3接続ケーブル653C)と、他方側から延びて前記接続端子(例えば、第4接続端子651D)に接続される第2ケーブル(例えば、第4接続ケーブル653D)とを備えることを特徴とすることができる。
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、可動物の動きによる遊技の興趣性を高めることが可能な遊技機を提供することができる。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 (a)は遊技盤の右下に配設された表示器の一例を示す拡大図であり、(b)はパチンコ遊技機の部分平面図である。 本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示す図である。 本実施の形態の遊技制御部の機能構成を示すブロック図である。 遊技制御部による基本処理の動作を示すフローチャートである。 遊技制御部による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。 本実施の形態の遊技制御部の主制御処理の動作を示すフローチャートである。 始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大当たり判定処理の内容を示すフローチャートである。 変動パターン選択処理の内容を示すフローチャートである。 停止中処理の内容を示すフローチャートである。 客待ち設定処理の内容を示すフローチャートである。 普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。 遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。 電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。 本実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図であり、(a)は大当たり乱数の構成例を示す図であり、(b)は大当たり図柄乱数の構成例を示す図であり、(c)はリーチ乱数の構成例を示す図であり、(d)は当たり乱数の構成例を示す図である。 変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例を示す図である。 コマンドの構成を示す図であり、(a)はコマンドのデータ構造を示す図であり、(b)はコマンドのビット列としての構造を示す図である。 演出制御部の動作を示すフローチャートであり、(a)はメイン処理を示す図、(b)は割り込み処理を示す図である。 コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 モードフラグの設定例を示す図である。 図20の演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図20の変動演出終了中処理の内容を示すフローチャートである。 図20の当たり演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図20のエンディング演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図20の客待ちコマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 演出ボタン処理の内容を示すフローチャートである。 可動役物の構成を説明する図である。 可動役物の上アゴ演出体および目玉演出体の昇降動作を説明する正面図である。 可動役物の上アゴ演出体の変形動作を説明する正面図である。 可動役物の目玉演出体の変形動作を説明する正面図である。 目玉演出体の他の動作を説明する正面図である。 上アゴ演出体による目玉演出体の変形動作を説明する正面図である。 可動役物の動き演出を説明する図である。 可動役物の動き演出を説明する図である。 可動役物の動き演出を説明する図である。 可動役物の変形例を説明する図である。 下アゴ演出体の斜視図である。 下アゴ可動体を説明するための図である。 下アゴ可動体の姿勢を説明するための図である。 下アゴ可動体の長さの変化を説明するための図である。 装飾体の軌跡を説明するための図である。 下アゴ可動体の伸縮機構を説明するための図である。 下アゴ駆動部の駆動機構を説明するための図である。 後側からみた下アゴ可動体の背面図である。 下アゴ可動体中央部の配線構造を説明するための図である。 下アゴ可動体における端部の配線構造を説明するための図である。 接続ケーブルの姿勢の変化を説明するための図である。 飾り部材の配置を説明するための図である。 飾り基板の前側面側を示す斜視図である。 飾り基板の後側面側を示す斜視図である。 ケーブル保持部を示す斜視図である。 下アゴ可動体の変形例を説明するための図である。 頬演出体の斜視図である。 右側頬演出体を説明するための図である。 頬可動体の姿勢を説明するための図である。 頬可動体が第2状態から第1状態へ切り替わる動作を説明する図である。 頬可動体の長さの変化を説明するための図である。 右側頬演出体および左側頬演出体の動作を説明するための図である。 上側支持体の伸縮機構を説明するための図である。 頬駆動部の駆動機構を説明するための図である。 後側からみた頬可動体の背面図である。 接続基板を説明するための図である。 第7搭載部の裏側面を説明する図である。 第7搭載部の表側面を説明する図である。 覆い部材を説明するための図である。 第6装飾体内部を後側からみた図である。 接続基板の姿勢の変化を説明するための図である。 頬可動体の変形例を説明するための図である。 第7搭載部の配線構造の変形例を説明するための図である。 可動役物の変形例を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、特別図柄抽選の判定結果を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像や後述の保留表示を用いた演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する始動ゲート(以下、単にゲートと呼ぶ)124と、が遊技盤110に配設されている。なお、図1において、ゲート124は、遊技領域111の左右にそれぞれ設けられており、左側のゲート124は124Lと記載し、右側のゲート124は124Rと記載している。また、ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器の作動契機となる入賞口をいう。具体的には、第1始動口121および第2始動口122には、入賞の際に遊技球の通過を検知するスイッチ(後述の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212)が設けられている。そして、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した際にこのスイッチが遊技球の通過を検知することが、特別図柄表示器を作動させる契機となる。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉作動すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば0.15秒ないし1.8秒間)および規定回数(例えば1回ないし3回)だけ開く。
パチンコ遊技機100は、遊技状態として、特別図柄抽選の当選確率に基づき、当選確率の低い低確率状態と、低確率状態よりも当選確率の高い高確率状態とを有している。そして、所定の条件に基づいて低確率状態と高確率状態とのいずれかの状態に制御される。なお、上記の低確率状態と高確率状態の他に、特別図柄抽選の当選確率が低確率状態よりも高く高確率状態よりも低い中確率状態を設定することも可能である。この場合、パチンコ遊技機100は、所定の条件に基づいて低確率状態、中確率状態および高確率状態のいずれかの状態に制御される。
また、パチンコ遊技機100は、第2始動口122への入賞機会が少ない時短無状態と、時短無状態よりも第2始動口122への入賞機会が多い時短状態とを有している。そして、所定の条件に基づいて時短無状態と時短状態とのいずれかの状態に制御される。時短状態とは、例えば、電動チューリップ123が開閉作動する際の開時間を延長すること、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にすること、あるいは普通図柄変動時間を短縮すること、のいずれか1つまたは複数の組合せによって制御される遊技状態である。なお、時短状態では、特別図柄の特別図柄変動時間が短縮されていても良い。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選を行わない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
本実施の形態では、遊技盤110の左下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、遊技盤110の裏面には、特別図柄抽選の判定等を含む遊技制御を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させたり、振動させたりする構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音により、告知や各種の演出を行う。枠ランプ157は、LED等の発光体で構成され、点灯・点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150には、開閉自在の前面枠(不図示)が設けられており、この前面枠は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、図2(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、図2(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。本実施の形態では、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、特別図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく特別図柄の変動表示動作を開始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(例えば4個)を限度に記憶され、その入賞した遊技球に対する特別図柄を始動させるための権利が、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。なお、普通図柄に関しても、特別図柄と同様の処理を行う。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未変動数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
さらに、表示器130は、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224を備えている。本実施の形態では、状態表示器224は、3個のLEDを配列した表示装置で構成されている。3個のLEDのうち1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄抽選の当選確率が高確率である高確率状態となっているか否かを点灯により報知するものである。他の1つは、パチンコ遊技機100の状態が、第2始動口122に入賞しやすい時短状態となっているか否かを点灯により報知するものである。さらに他の1つは、右打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)遊技者に有利な状態となっているか否かを点灯により報知するものである。なお、状態表示器224には、さらにLEDを設け、他の遊技状態に関する情報を報知するようにしても良い。
また、表示器130は、特別図柄抽選の抽選結果に応じて行われる大当たり遊技において大入賞口125が作動される際のラウンド数を表示するラウンド数表示器225を備えている。大当たり遊技については後述する。ラウンド数表示器225は、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって大当たり遊技における大入賞口125の作動ラウンド数が表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。例えば、演出において複数の画像の中から1つの画像を選択する操作を受け付ける場合を考える。この場合、例えば、遊技者は、十字に配列された4つのキーからなる演出キー162を操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを指示し、演出ボタン161を操作することにより、指示した画像を選択するような演出を採用することができる。また、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバーやダイヤル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部330と、を備えている。
メイン制御手段である遊技制御部200は、メイン基板としての図示しない遊技制御基板により構成されている。また、サブ制御手段である演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320および払出制御部330の各々は、サブ基板としての図示しない演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板により個別に構成されている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、特別図柄抽選の抽選結果の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の遊技状態を、高確率状態または低確率状態のいずれか、時短無状態または時短状態のいずれかで制御する。これにより、パチンコ遊技機100の遊技状態は、高確率状態および時短状態である高確率時短遊技状態、低確率状態および時短状態である低確率時短遊技状態、高確率状態および時短無状態である高確率時短無遊技状態、低確率状態および時短無状態である低確率時短無遊技状態のいずれかとなる。そして、遊技制御部200は、所定の条件に基づき、高確率状態と低確率状態とを切り替え、時短無状態と時短状態とを切り替える。また、遊技制御部200は、時短状態において、時短無状態よりも普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、電動チューリップ123の開時間を延長する等の制御を行う。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄抽選を行う。そして、特別図柄抽選の判定結果に応じて大当たり遊技等の特別遊技を行う。特別遊技において、遊技制御部200は、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。そして、遊技制御部200は、大当たり大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
また、遊技制御部200は、ゲート124を遊技球が通過したことを契機として普通図柄抽選を行う。そして、普通図柄抽選の判定結果に応じて電動チューリップの作動を制御する。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動中に遊技球が第1始動口121または第2始動口122へ入賞したことにより発生する保留や、普通図柄変動中に遊技球がゲート124を通過したことにより発生する保留の設定を行う。
さらに、遊技制御部200は、特別図柄抽選および普通図柄抽選の判定結果、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報、保留の設定情報等の遊技制御に伴う情報を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部330に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部330に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部330に指示しない。
払出制御部330が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部330から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、検知手段として、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、特別図柄の変動中に第1始動口121へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示器218と、特別図柄の変動中に第2始動口122へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄の変動中にゲート124を通過した未変動分の保留個数を表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板350が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部330から取得した、払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板350を介してホストコンピュータに送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の1つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。
ROM312には、さらに、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部330は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU331と、CPU331にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM332と、CPU331の作業用メモリ等として用いられるRAM333と、を備えている。
そして、払出制御部330は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部330は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部334を制御する。ここでの払出駆動部334は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部330には、払出駆動部334により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部335と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部336と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部337と、が接続されている。そして、払出制御部330は、払出球検出部335、球有り検出部336および満タン検出部337にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部330には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板340が接続されている。そして、払出制御部330は、例えば払出駆動部334に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部335にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板340を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部236と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。
乱数取得部231は、特別図柄抽選に用いられる乱数値と、普通図柄抽選に用いられる乱数値とを取得する。特別図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞したことを条件として、乱数の種類ごとに、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、特別図柄判定部234による判定に用いられる。詳しくは後述するが、特別図柄抽選に用いられる乱数としては、大当たりか否かを示す大当たり乱数、大当たりの種類を示す図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等が有る。
また、普通図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、ゲート124を遊技球が通過したことを条件として、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、普通図柄判定部232による判定に用いられる。なお、普通図柄抽選に用いられる乱数としては、当たりか否かを示す当たり乱数の他、当たりの種類を示す図柄乱数や変動パターン乱数等が設定される場合もある。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を制御する。
特別図柄判定部234は、特別図柄の変動開始時に、後述する図17に示すような乱数テーブルを用いて、特別図柄抽選の抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」等を判定する。すなわち、特別図柄判定部234は、乱数取得部231により取得された特別図柄抽選用の乱数値に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技等)を行うか否かを判定する。なお、特別図柄抽選は、乱数取得部231および特別図柄判定部234により行われる処理である。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態かの組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づく大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、高確率時短遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短遊技状態の大当たり)、低確率時短遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短遊技状態の大当たり)、高確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短無遊技状態の大当たり)、低確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短無遊技状態の大当たり)が有り得る。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば29.5秒経過または10個の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間(例えば0.1秒)だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば0.1秒だけ大入賞口125が開状態となる態様が所定回数(例えば15回)行われる小当たり遊技が行われる。なお、小当たり当選時には、小当たり遊技が終了した後においても小当たり当選前の遊技状態を継続する。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が高確率時短遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても高確率時短遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が低確率時短無遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても低確率時短無遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態のいずれも設定されない。
変動パターン選択部235は、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。具体的には、変動パターン選択部235は、大当たり遊技を行うか否かの判定結果およびリーチを行うか否かの判定結果等に基づいて、変動パターンを決定する。そして、変動パターン選択部235により選択された変動パターンに基づいて、特別図柄変動制御部233が特別図柄の変動を制御する。変動パターン選択部235および特別図柄変動制御部233の動作の詳細については後述する。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄判定部232は、普通図柄の変動開始時に、後述する図17(d)に示すような乱数テーブルを用いて、普通図柄の抽選結果が「当たりか否か」を判定する。すなわち、普通図柄判定部232は、乱数取得部231により取得された普通図柄抽選用の乱数値に基づいて、電動チューリップ123を開閉作動させる補助遊技を行うか否かを判定する。また、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合は、普通図柄判定部232は、判定結果が当たりであった場合の「当たりの種類」を判定する。なお、普通図柄抽選は、乱数取得部231および普通図柄判定部232により行われる処理である。
普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、普通図柄表示器223による普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部238は、普通図柄判定部232により普通図柄抽選において「当たり」と判定された場合に、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。
大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「大当たり」と判定された場合に、大当たり遊技として、当選した大当たりの種類に基づいて特定される作動パターンで大入賞口125の開放動作を制御する。また、大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「小当たり」と判定された場合に、小当たり遊技として、規定時間および規定回数だけ大入賞口125を開放する。
賞球処理部239は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部240は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部330への制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部241は、乱数取得部231が所定のタイミングで取得する各種の乱数値を更新する。
なお、本実施の形態の大入賞口125は、内部に、図示しない特別入賞口を有している。すなわち、大入賞口125に入球した遊技球は、内部に設けられる特別入賞口にも入球可能に構成されている。また、特別入賞口は、遊技制御部200によって、開閉が制御される。本実施の形態では、特別入賞口は、大当たり遊技が行われる際に、予め定められた開閉パターンに基づいて開閉する。
そして、特別入賞口に遊技球が入球した場合、大当たり遊技の終了後に、パチンコ遊技機100の状態が所定の遊技状態に移行する。本実施の形態では、特別入賞口に遊技球が入球した場合に、高確率状態に移行するように設定している。ここで、特別入賞口に入賞した場合に、大当たり遊技の終了後に移行させる所定の遊技状態としては、高確率状態に限らず、例えば時短状態や中確率状態などに移行するように設定しても良い。
なお、大入賞口125と特別入賞口とは一体に構成されることに限定されない。例えば、大入賞口125とは別に第2大入賞口を設け、この第2大入賞口が上述した特別入賞口として機能するように構成しても構わない。
〔遊技機の基本動作〕
次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理として、各種装置の初期化や初期設定を行う。そして、基本処理を行った後、遊技制御部200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。
図5−1は、遊技制御部200による基本処理の動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源が投入されると、まず、RAM203(図3参照)へのアクセスを許可する(ステップ(以下、ステップを「S」と記載する)101)。そして、遊技制御部200は、RAM203をクリアするためのRAMクリアスイッチがONとなっているか否かを判断する(S102)。
RAMクリアスイッチがOFFである場合(S102でNo)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時の動作に関するバックアップフラグがONとなっているか否かを判断する(S103)。
バックアップフラグがONである場合(S103でYes)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時に作成されたチェックサムが正常か否かを判断する(S104)。
チェックサムが正常である場合(S104でYes)、次に、遊技制御部200は、復帰処理を実行する(S105)。この復帰処理において、遊技制御部200は、電源が遮断された状態からの復旧に伴う、演出制御部300等のサブ制御手段の設定を行う。具体的には、遊技制御部200は、電源が遮断される際におけるパチンコ遊技機100の内部状態(大当たり遊技中か否か、高確率状態と低確率状態のいずれか、時短状態と時短無状態のいずれか)を反映させるように、サブ制御手段を設定するためのコマンドを演出制御部300へ出力する。また、この復帰処理において、遊技制御部200は、バックアップフラグをOFFにする。
一方、RAMクリアスイッチがON(S102でYes)、バックアップフラグがOFF(S103でNo)、チェックサムが異常(S104でNo)のいずれかに該当する場合、次に遊技制御部200は、初期化処理として、RAM203の記憶内容をクリアし(S106)、RAM203の作業領域を設定する(S107)。そして、遊技制御部200は、サブ制御手段を設定(初期化)するためのコマンドを演出制御部300へ出力し、サブ基板(サブ制御手段)の設定を行う(S108)。サブ基板の設定には、各サブ基板に搭載されているRAM303、313、323をクリアすること等が含まれる。
復帰処理(S105参照)が終了した後、またはサブ基板の設定(S108参照)が終了した後、遊技制御部200は、遊技制御に用いられる各種のカウンタおよびタイマーを設定する(S109)。そして、遊技制御部200は、割り込み許可(S110)、割り込み禁止(S111)、図柄乱数制御処理(S112)、初期値乱数更新処理(S113)、電源遮断フラグがONとなっているか否かの判断(S114)をループ処理として繰り返し実行する。
ここで、割り込み許可(S110)および割り込み禁止(S111)は、このループ処理(S110〜S114)の実行中に割り込み処理の実行を可能とするために設けられている。本実施の形態では、この割り込み処理により、遊技制御における主制御処理が実行される。主制御処理の詳細については後述する。
図柄乱数制御処理(S112)において、遊技制御部200は、特別図柄抽選で用いられる変動パターン乱数の更新を行う。
初期値乱数更新処理(S113)において、遊技制御部200は、遊技制御において用いられる各種の乱数値の初期値を更新する。
電源遮断フラグの判断において、電源遮断フラグがOFFである場合(S114でNo)、パチンコ遊技機100の電源は遮断されず、遊技制御部200は、ループ処理(S110〜S114)と共に割り込みによる主制御処理が繰り返し実行する。一方、電源遮断フラグがONである場合(S114でYes)、遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源を遮断するための処理(電源遮断時処理)を開始する。
図5−2は、遊技制御部200による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。
電源遮断時処理において、遊技制御部200は、まず、各種の出力を行うための出力ポートの設定をクリアする(S115)。次に、遊技制御部200は、チェックサムを作成し、RAM203に格納する(S116)。次に、遊技制御部200は、バックアップフラグをONにし(S117)、RAM203へのアクセスを禁止して(S118)、無限ループに移行する。
〔遊技機の主制御処理〕
次に、パチンコ遊技機100の主制御処理を説明する。
遊技制御部200は、主制御処理において、パチンコ遊技機100における遊技を制御すると共に、サブ制御手段である演出制御部300に対して演出の制御を指示し、払出制御部330に対して賞球の払い出しの制御を指示する。
図5−3は、遊技制御部200の主制御処理の動作を示すフローチャートである。
主制御処理は、遊技制御における一連の処理からなり、予め設定された一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行される。本実施の形態において、遊技制御部200は、予め設定された一定時間ごとに割り込みを発生させ、図5−1に示すループ処理の中で割り込みが許可(S110参照)されると、割り込み処理として主制御処理を実行する。図5−3に示すように、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(S501〜S506)。
乱数更新処理(S501)では、遊技制御部200は、乱数制御部241の機能(サブルーチン)を呼び出し、遊技制御部200による遊技制御で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(S502)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(S503)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200は、特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
普通図柄処理では、遊技制御部200は、普通図柄変動制御部236および普通図柄判定部232の機能(サブルーチン)を呼び出し、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(S504)としては、大入賞口処理および電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200は、大入賞口動作制御部237の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて特別電動役物である大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200は、電動チューリップ動作制御部238の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて普通電動役物である電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(S505)では、遊技制御部200は、賞球処理部239の機能(サブルーチン)を呼び出し、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力処理(S506)では、遊技制御部200は、出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出し、演出制御用のコマンドを演出制御部300へ出力し、払い出し制御用のコマンドを払出制御部330へ出力する。演出制御用コマンドは、S502からS504までの各処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。払い出し制御用コマンドは、S505の処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。RAM203には、制御用コマンドの種類ごとに格納領域が設定されている。
出力制御部240は、出力処理(S506)においてRAM203の各制御用コマンドの格納領域を順に調べ、個々の格納領域に制御用コマンドが格納されていれば(すなわち、S502〜S505の処理で制御用コマンドが生成されていれば)、その制御用コマンドを読み出し、出力先(演出制御部300または払出制御部330)へ出力する。
本実施の形態では、図5−3に示したように、一連の主制御処理の最後に出力処理を行う。すなわち、第1の処理手段としての上記各機能によるS502〜S505の各処理において生成されたコマンドを、その各処理においてはRAM203の対応する格納領域に格納しておく。そして、これらの一連の処理の後に、第2の処理手段としての出力制御部240が、RAM203の格納領域に蓄積された、各処理で生成されたコマンドをまとめて出力する。言い換えれば、本実施の形態では、主制御処理を1サイクル実行すると、その1サイクルの実行において生成されたコマンドが、その1サイクルの実行における最後のコマンド生成が行われた後に、出力される。
〔遊技制御部のRAMの構成例〕
特に図示しないが、RAM203には、上記の主制御処理で生成されたコマンドを、コマンドの種類ごとに格納するコマンド格納領域が設けられる。
また、詳しくは後述するが、遊技制御部200から演出制御部300へ送られるコマンドは、例えば、コマンドの種類を示すコードと、コマンドの内容を示すデータとを含む2バイトの情報であり、主に1バイトでコードを記述し、他の1バイトでデータを記述している。コードは、例えば、特別図柄抽選や普通図柄抽選に関する停止図柄、変動パターン、保留、事前判定、大入賞口125や電動チューリップ123の作動指示、パチンコ遊技機100の動作に関わるエラーの報知等の情報の種類を特定する。データは、コードにより特定された情報の具体的な内容を特定する。例えば、特別図柄抽選における停止図柄の種類、選択された変動パターン、保留数等の情報や、大入賞口125の作動の具体的内容(開放または閉鎖)、エラー報知の開始または終了の指示等が記述される。
上述したRAM203の各コマンド格納領域には、1つのコマンド格納領域に対して一種類または複数種類のコマンドが対応付けられている。そして、図5−3に示した主制御処理において、遊技制御部200は、生成したコマンドを、そのコマンドに対応付けられているコマンド格納領域に格納していく。
ここで、主制御処理では、1サイクルの処理が実行される度に、必ずしも全てのコマンドが生成される訳ではない。例えば、第1始動口121や第2始動口122への入賞がないときは、特別図柄抽選の停止図柄や変動パターンに関するコマンドは生成されない。また、大入賞口125や電動チューリップ123の作動指示のコマンドは、これらの電動役物を作動させるべきタイミングでなければ生成されない。また、エラーを報知するコマンドは、そもそもエラーが発生していなければ生成されない。
したがって、主制御処理の出力処理(図5−3のS506参照)が行われる際には、通常、RAM203に設けられたコマンド格納領域のうち、いくつかのコマンド格納領域にはコマンドが格納されており、他のコマンド格納領域にはコマンドが格納されていない状態となる。
〔出力制御部による出力処理〕
次に、出力制御部240による出力処理(図5−3のS506)について説明する。
遊技制御部200の出力制御部240は、まず、RAM203に設けられたコマンド格納領域の1つに着目し、着目したコマンド格納領域にコマンドが格納されているか否かを調べる。そして、コマンドが格納されているならば、出力制御部240は、格納されているコマンドを読み出して演出制御部300へ出力する。
着目したコマンド格納領域にコマンドが格納されていなかった場合、コマンド格納領域に格納されていたコマンドを出力した後、出力制御部240は、未処理のコマンド格納領域が有るか否かを調べる。未処理のコマンド格納領域が有る場合、出力制御部240は、未処理のコマンド格納領域の1つに着目し、着目したコマンド格納領域に対するコマンドの有無の確認、出力を繰り返す。
そして、全てのコマンド格納領域に対して処理を行ったならば、出力処理を終了する。
以上のように、本実施の形態では、主制御処理を1サイクル実行した際に、その際のパチンコ遊技機100の状況に応じてコマンドが生成され、生成されたコマンドはRAM203のコマンド格納領域に格納される。そして、1サイクルの主制御処理の最後に、その1サイクルの実行で生成されたコマンドをまとめてRAM203のコマンド格納領域から読み出し、出力する。
このような構成としたことにより、主制御処理においては、生成したコマンドを出力するためには、出力制御部240の機能を1回呼び出すだけで良い。すなわち、コマンドを生成する度に、生成したコマンドを出力する機能(サブルーチン)を用意する必要がないため、制御命令の数を削減し、出力処理に関するプログラムのサイズの増大を抑制することができる。また、コマンドを生成する度に、生成したコマンドを出力する機能を呼び出す必要がないため、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
〔遊技機の基本動作の変形例〕
なお、図5−1乃至図5−3を参照して説明した動作例では、基本処理におけるループ処理の部分で割り込みを許可し、割り込み処理として一連の処理からなる主制御処理を実行した。しかしながら、主制御処理は、一定時間ごとに繰り返し実行されるように構成されていれば良く、具体的な実現手段(実行手順)は、図5−1乃至図5−3に示した例には限定されない。例えば、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れておき、所定のタイミングで経過時間を計測し、一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに主制御処理へ戻る構成としても良い。また、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れる一方で、図5−1乃至図5−3を参照して説明した動作と同様に、一定時間ごとに割り込みを発生させ、割り込みが発生したならば基本処理中に組み入れられた主制御処理へ戻る構成としても良い。
また、基本処理で生成されたコマンドを出力する場合は、原則として、コマンドを生成する度に、RAM203のコマンド格納領域に格納し、主制御処理における第2の処理手段である出力制御部240の機能を呼び出して出力する。基本処理は、電源投入時に行われる初期動作等の特別処理であり、電源投入時のパチンコ遊技機100の状態等の条件に基づく分岐により処理手順が変動する場合があるため、出力処理に漏れが無いように、生成したコマンドを速やかに出力するためである。なお、関連する複数の処理により連続的にコマンドが生成される場合等、具体的な処理の要請に応じて、複数のコマンドをRAM203のコマンド格納領域に格納し、まとめて出力する処理手順を採っても良い。
〔遊技制御部による乱数更新処理〕
特別図柄抽選等の遊技制御における各種の抽選に用いられる判定情報としての乱数値は、カウンタによって計数され、所定の初期値から始まって、図5−3に示す主制御処理の乱数更新処理(S501)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図6)およびゲートスイッチ処理(図7)で取得され、特別図柄処理(図8)や普通図柄処理(図13)で使用される。この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、計数された乱数値が、設定されている乱数の最大値(例えば、後述する図17(a)に示した大当たり乱数では299)に達した後は、再び初期値に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、更新間隔や初期値の情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、主制御処理から図5−1に示す基本処理に戻った後、S113の初期値乱数更新処理において、各乱数の初期値をランダムに変更する。
〔遊技制御部による始動口スイッチ処理〕
図6は、図5−3のS502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(S601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(S602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(S602でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(S602でYes)、次に遊技制御部200は、保留数U1の値を1加算する(S603)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された所定の格納領域に格納する(S604)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、先行するS501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により、後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当たりまたははずれを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後における時短状態か時短無状態、高確率状態と低確率状態、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数値、はずれのときにリーチ有り演出をするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
次に、遊技制御部200は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(S605)。この事前判定処理は、抽選結果の判定を図柄変動開始時ではなく始動口入賞時に(すなわちS605において)行うものである。なお、事前判定に基づく予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、遊技制御部200は、S603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットし(S606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。S605の事前判定処理が行われた場合は、保留数増加コマンドには、S605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図6を参照すると、次に遊技制御部200は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(S607)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第2始動口122の入賞における未変動分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(S608)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(S608でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(S608でYes)、次に遊技制御部200は、保留数U2の値を1加算する(S609)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された所定の格納領域に格納する(S610)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のS604と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値)、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)が取得される。このとき取得される乱数値は、S501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、遊技制御部200は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(S611)。この事前判定処理の内容は、上記のS605と同様である。この事前判定処理も、事前判定に基づく予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、遊技制御部200は、S609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットし(S612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。S611の事前判定処理が行われた場合は、保留数増加コマンドには、S611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
〔遊技制御部によるゲートスイッチ処理〕
図7は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(S701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(S702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(S702でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合(S702でYes)、次に遊技制御部200は、保留数Gの値を1加算する(S703)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された所定の格納領域に格納する(S704)。ここでは、ゲート124の入賞なので、普通図柄抽選のための乱数値(当たり乱数値など)が取得される。
S704で乱数値が取得された後、遊技制御部200は、S703による保留数Gの増加を演出制御部300に通知するための保留数G増加コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットし(S705)、ゲート124における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部による特別図柄処理〕
図8は、図5−3のS503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S801)。ここで、当たり遊技フラグは、パチンコ遊技機100が大当たり遊技中であることを識別するためにセットされるフラグである。実行中の大当たり遊技の種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグのいずれかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は大当たり遊技中であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(S801でYes)。一方、当たり遊技フラグがOFFである場合(S801でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(S802)。特別図柄変動中でない場合(S802でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未変動分の保留数U1、U2(図6参照)に関する処理を行う(S803〜S806)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(S803)。保留数U2が1以上である場合(S803でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(S804)。一方、保留数U2=0である場合は(S803でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(S805)。保留数U1が1以上である場合(S805でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(S806)。一方、保留数U1=0である場合は(S805でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(S816)。
なお、本実施の形態では、第2始動口122の入賞に係る保留数U2に関する処理を優先させて行った。すなわち、保留数U2が1以上である場合は保留数U2に関する処理を行い、保留数U2=0である場合に保留数U1に関する処理を行っている(S803〜S806参照)。これに対し、第1始動口121と第2始動口122のどちらの入賞かに関わらず、例えば入賞した順に保留数U1、U2を減算していくような制御とすることも可能である。
S804またはS806で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(S807)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグであり、客待ち設定処理(S816、図12参照)においてセットされる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(S808、S809)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222に変動表示される特別図柄の変動用の設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。なお、これらの情報は演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(S810)。そして、この設定内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットする(S811)。S811でセットされた変動開始コマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
S802で特別図柄変動中と判断された場合(S802でYes)、またはS811で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(S812)。すなわち、S810で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がS809の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S812でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(S812でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動をS808の大当たり判定処理で決定された図柄で停止する(S813)。後述する装飾図柄を停止させるための変動停止コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットする(S814)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(S815)。停止中処理の内容については後述する。S814でセットされた変動停止コマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図9は、大当たり判定処理(図8のS808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(S901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(S902、S905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のS604またはS610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
S901の乱数判定の結果が大当たりだった場合(S902でYes)、次に特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数値の判定を行う(S903)。この判定の結果に応じて、大当たりの種類(高確率状態か低確率状態、時短状態か時短無状態、長当たり、短当たり)が決定される。いずれの大当たりとなるかは、図6のS604またはS610で取得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちのいずれと一致したかによって決定される(図17(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S904)。
S901の乱数判定の結果が小当たりだった場合(S902でNo、S905でYes)、次に特別図柄判定部234は、小当たりであることを表す図柄(以下、小当たり図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S906)。
S901の乱数判定の結果が大当たりでも小当たりでもない場合(S902、S905でNo)、次に特別図柄判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S907)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図10は、変動パターン選択処理(図8のS809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、大当たり判定処理(図9)のS902の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1001)。そして、大当たりだった場合(S1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1002)。
一方、大当たりしなかった場合(S1001でNo)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数値の判定を行う(S1003)。リーチ演出を行うか否かは、図6のS604またはS610で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(c)参照)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(S1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1005)。また、リーチ演出を行わない場合(S1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである(図18参照)。
次に、変動パターン選択部235は、図6のS604またはS610で取得した変動パターン乱数値およびS1002、S1005、S1006でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数値の判定を行う(S1007)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、特別図柄抽選の結果が、大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か、といった状態の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる。
この後、変動パターン選択部235は、S1007で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1008)。S1008でセットされた変動パターンの設定情報は、図8のS811でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。本実施の形態で選択される変動パターンおよびその設定の詳細については後述する。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図11は、停止中処理(図8のS815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1101)。時短フラグがONである場合(S1101でYes)、遊技制御部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(S1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(S1103)。そして、抽選回数J=0であれば(S1103でYes)、時短フラグをOFFにする(S1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(S1101でNo)またはS1104で時短フラグをOFFにした後、あるいはS1102で減算した後の抽選回数Jの値が0でない場合(S1103でNo)、次に遊技制御部200は、RAM203のフラグ設定において高確率状態であることを示すフラグ(以下、確変フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1105)。なお、この確変フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、高確率時短遊技状態であり、確変フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、高確率時短無遊技状態である。
確変フラグがONである場合(S1105でYes)、遊技制御部200は、高確率状態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(S1106)、抽選回数Xが0になったか否かを調べる(S1107)。そして、抽選回数X=0であれば(S1107でYes)、確変フラグをOFFにする(S1108)。なお、確変フラグをONにする操作と、抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
確変フラグがOFFであった場合(S1105でNo)またはS1108で確変フラグをOFFにした後、あるいはS1106で減算した後の抽選回数Xの値が0でない場合(S1107でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1109)。そして、大当たりだった場合(S1109でYes)、次に遊技制御部200は、大当たりの種類が長当たりか否かを判断する(S1110)。
ここで、大当たりか否かの判断は、大当たり判定処理(図9)の判定結果に基づいて判断することができる。例えば、後述する図17(b)の図表に示す図柄のいずれかがセットされているならば、S1109でYesである。大当たり判定処理によりRAM203に、はずれ図柄または小当たり図柄がセットされているならば、S1109でNoである。
大当たりの種類が長当たりであった場合(S1110でYes)、遊技制御部200は、長当たり遊技フラグをONにする(S1111)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が長当たりである大当たり遊技状態(長当たり遊技状態)となる。なお、ここでは長当たりにおいて、高確率状態か低確率状態かを区別していない。高確率状態となるか低確率状態となるかは、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で該当するフラグをONにすることによって特定される。
大当たりの種類が長当たりでなかった場合(S1110でNo)、遊技制御部200は、短当たり遊技フラグをONにする(S1112)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が短当たりである大当たり遊技状態(短当たり遊技状態)となる。長当たりの場合と同様、短当たりの場合も高確率状態か低確率状態かを区別していない。
S1111またはS1112で当たり遊技フラグをONにした後、遊技制御部200は、抽選回数J、Xの値を初期化する(S1113)。また、S1101において時短フラグがONであって、S1103において抽選回数Jが0でなかった場合、遊技制御部200は、時短フラグをOFFにする(S1114)。同様に、S1105において確変フラグがONであって、S1107において抽選回数Xが0でなかった場合、遊技制御部200は、確変フラグをOFFにする(S1114)。
S1113で抽選回数J、Xの値を初期化した後、遊技制御部200は、オープニング動作を開始する(S1117)。ここで、オープニング動作の内容は、S1111、S1112のいずれで当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。すなわち、当たり遊技フラグの状態に応じて、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技状態において設定されたオープニング動作のいずれかが行われることとなる。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットして(S1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
これに対し、今回の特別図柄抽選の結果が大当たりでなかった場合(S1109でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選の結果が小当たりであったか否かを判断する(S1115)。小当たりでなかった場合は(S1115でNo)、停止中処理を終了する。
一方、小当たりであった場合(S1115でYes)、遊技制御部200は、小当たり遊技を開始して、停止中処理を終了する(S1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大入賞口125を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
図12は、客待ち設定処理(図8のS816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(S1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、そのまま処理を終了する(S1201でYes)。一方、客待ちフラグがOFFである場合、遊技制御部200は、客待ちコマンドを生成してRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットし(S1202)、客待ちフラグをONにする(S1203)。S1202でセットされた客待ちコマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。なお、客待ちフラグは、特別図柄の変動が停止して、保留が無い状態でセットされるフラグである(図8参照)。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
図13は、図5−3のS503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされるフラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易くなっている状態である(補助遊技状態)。
補助遊技フラグがONである場合、既に補助遊技状態となっており、普通図柄が停止している状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する(S1301でYes)。一方、補助遊技フラグがOFFである場合(S1301でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否かを判断する(S1302)。普通図柄変動中でない場合(S1302でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、普通図柄の未変動分の保留数G(図7参照)が1以上か判断する(S1303)。保留数G=0である場合は(S1303でNo)、普通図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(S1303でYes)、普通図柄変動制御部236は、保留数Gの値を1減算する(S1304)。そして、普通図柄判定部232が、今回の普通図柄抽選における当たり乱数値の判定を行って、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(S1305)。当選したか否かは、図7のS704で取得した当たり乱数の値が、後述する図17(d)に示すテーブル等において当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。なお、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合、普通図柄判定部232は、例えば、S1304で当たりと判定すると、次に当たりの種類に関する乱数値(当たり図柄乱数値)の判定を行って当たりの種類を特定する。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行う(S1306)。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄の変動時間の設定を行う(S1307)。この変動時間は、図11におけるS1104、S1114、後述の図15におけるS1504、S1507等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。すなわち、S1307による設定の際に時短フラグがONである場合は、短時間(例えば1.5秒)に設定され、時短フラグがOFFである場合は、長時間(例えば4.0秒)に設定される。この設定の後、普通図柄変動制御部236は、S1307の設定内容に基づき、図2(a)および図3に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する(S1308)。なお、普通図柄の変動パターンを抽選により決定することもできる。この場合、例えば、遊技球がゲート124を通過した際に、乱数取得部231が普通図柄の変動パターン乱数値を取得し、S1307において、普通図柄変動制御部236が普通図柄の変動パターン乱数値を判定することにより、変動時間が設定される。
S1308で普通図柄の変動を開始した後、またはS1302で普通図柄変動中と判断された場合(S1302でYes)、普通図柄変動制御部236は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1309)。すなわち、S1308で普通図柄の変動を開始してからの経過時間がS1307で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1309でNo)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合(S1309でYes)、普通図柄変動制御部236は、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する(S1310)。そして、普通図柄変動制御部236は、S1305の判定結果が当選であったか否かを判断する(S1311)。当選であったならば(S1311でYes)、補助遊技フラグをONにする(S1312)。一方、はずれであったならば(S1311でNo)、補助遊技フラグをONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
図14は、図5−3のS504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(S1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(S1401でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(S1402)。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合(S1402でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(S1403)。オープニング時間を経過していないならば、大入賞口125でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1403でNo)。一方、オープニング時間を経過したならば(S1403でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動設定を行い(S1404)、入賞個数Cを初期化(C=0)し(S1405)、大入賞口125の作動のラウンド数Rの値を現在の値から1加算して(S1406)、大入賞口125を作動開始(開放)する(S1407)。
S1404の作動設定では、大入賞口125の作動パターンと、その作動パターンで作動させるラウンド数(作動ラウンド数)とが設定される。大入賞口125が作動する場合としては、特別図柄抽選で、長当たりまたは短当たりの大当たりであった場合と、小当たりであった場合がある。作動パターンおよびラウンド数は、これらの当たりの種類に応じて様々に設定される。なお、大当たり遊技においては、大入賞口125の作動を複数回(複数ラウンド)連続して行うことが規定されている。一例としては、長当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。短当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは0.1秒の開放を1回行う。小当たりの場合、例えば、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.1秒の開放を15回行う。ここで、短当たりでの作動と小当たりでの作動を上記の例で比較すると、共に0.1秒の開放が15回行われることとなる。すなわち、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同じであり、遊技盤110上の大入賞口125の動作のみから短当たりと小当たりとを区別することはできない。
また、別の例としては、長当たりでは、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行い、短当たりでは、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウンドでは0.9秒の開放を2回行い、小当たりでは、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.9秒の開放を2回行う。この場合も、短当たりでの作動と小当たりでの作動を比較すると、共に0.9秒の開放が2回行われることとなり、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同様となる。
なお、小当たりの際には、大入賞口125の開放累積時間が1.8秒以内に設定されなければならないことが法令により定められている。一方で、大当たり(長当たりまたは短当たり)の際には、大入賞口125を複数回連続開放させなければならない。そこで、上記のように小当たりでの作動と短当たりでの作動を外見上区別し難くしようとする場合、小当たりでは、1作動での開放累積時間が1.8秒以内を満たす範囲で、大入賞口125が2回以上開放する作動形態が設定され、短当たりでは、小当たりの開放回数と同数のラウンド数が設定される。
次に、大入賞口動作制御部237は、S1404で設定された作動パターンにおける開放時間を経過したか否かを判断する(S1408)。大入賞口125での開放状態が開放時間を経過していない場合(S1408でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する(S1409)。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、大入賞口125の作動状態(開放状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1409でNo)。一方、開放時間を経過したか(S1408でYes)、または入賞個数Cが規定個数に達した場合(S1409でYes)、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125を作動終了(閉口)する(S1410)。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数RがS1404で設定された最大値に達したか否かを判断する(S1411)。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(S1411でNo)。
大入賞口125の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(S1411でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング動作を開始する(S1412)。ここで、エンディング動作の内容は、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技において設定されたエンディング動作のうち、当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部237は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットする(S1413)。このエンディングコマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数Rを0にリセットした後(S1414)、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する(S1417)。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1417でNo)。一方、エンディング時間を経過したならば(S1417でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、遊技制御部200による遊技状態設定処理を経た後(S1418)、当たり遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する(S1419)。遊技状態設定処理の内容については後述する。
S1402で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合(S1402でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング中か否かを判断する(S1415)。そして、エンディング中であるならば(S1415でYes)、上記S1417以降の動作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば(S1415でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125が作動(開放)中か否かを判断する(S1416)。そして、作動中でないならば(S1416でNo)、上記S1405以降の動作を実行し、作動中であるならば(S1416でYes)、上記S1408以降の動作を実行する。
なお、前述した小当たり遊技で行われる演出は、短当たり遊技で行われる演出と同様であり、演出から短当たりと小当たりとを区別することはできない。
〔遊技状態設定処理〕
エンディング時間が経過した場合(S1417でYes)に実行される、遊技制御部200による遊技状態設定処理(S1418)の内容を図15に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図14のS1401で当たり遊技フラグがONとなっている。そこで、図15に示すように、遊技制御部200は、まず、その当たりの種類を判断する(S1501、S1502、S1503、S1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のS902、S903、S905と概ね同様であるので、S902、S903、S905の判断結果を用いても良い。
小当たりである場合(S1501でYes)、遊技状態(パチンコ遊技機100の内部状態)は変更しないので、遊技状態設定処理を終了する。
当たりの種類が低確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1501でNo、S1502、S1503でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにする(S1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が低確率時短遊技状態となる。また、遊技制御部200は、抽選回数Jの初期値を設定し(S1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、低確率時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、低確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、当たりの種類が低確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1501でNo、1502でYes、S1503でNo)、遊技制御部200は、時短フラグ、確変フラグともONにせずに処理を終了する。したがって、この大当たりの後の遊技に対するRAM203の遊技状態の設定は、低確率時短無遊技状態となる。
当たりの種類が高確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1501、S1502でNo、S1506でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにし(S1507)、抽選回数Jの初期値を設定する(S1508)。この場合の抽選回数Jの初期値は、図示の例では10000回である。また、遊技制御部200は、確変フラグをONにし(S1509)、抽選回数Xの初期値を設定する(S1510)。抽選回数Xの初期値は、図示の例では10000回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短遊技状態となる。そして、この高確率時短遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、当たりの種類が高確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1501、S1502、S1506でNo)、遊技制御部200は、確変フラグのみをONにし(S1509)、抽選回数Xの初期値(10000回)を設定する(S1510)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短無遊技状態となる。そして、この高確率時短無遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短無遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
図16は、図5−3のS504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(S1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(S1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(S1602)。
電動チューリップ123が作動中でない場合(S1602でNo)、電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い(S1603)、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる(S1604)。ここで、作動パターンは、図11におけるS1104、S1114、図15におけるS1504、S1507等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。例えば、S1603による設定の際に時短フラグがOFFである場合は、0.15秒の開放時間で1回開放する作動パターンが設定され、時短フラグがONである場合は、1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンが設定される。このように、通常、時短フラグがONであるとき(時短状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。なお、時短フラグがONの場合またはOFFの場合における電動チューリップ123の作動パターン(補助遊技の種類)を複数用意し、普通図柄処理(図13参照)で判定される当たりの種類に応じて、作動パターンを設定するように構成しても良い。
S1602で電動チューリップ123が作動中と判断された場合(S1602でYes)、またはS1604で電動チューリップ123を作動させた後、電動チューリップ動作制御部238は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断する(S1605)。開放時間を経過していなければ、電動チューリップ123の作動状態(開放状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する(S1605でNo)。一方、開放時間を経過したならば(S1605でYes)、電動チューリップ動作制御部238は、補助遊技フラグをOFFとして、電動チューリップ処理を終了する(S1606)。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施の形態において特別図柄抽選および普通図柄抽選で用いられる乱数(判定テーブル)の構成例を示す図である。
図17(a)には特別図柄抽選で用いられる大当たり乱数の構成例、図17(b)には特別図柄抽選で用いられる大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)には特別図柄抽選で用いられるリーチ乱数の構成例、図17(d)には普通図柄抽選で用いられる当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
図17(a)を参照すると、大当たり乱数の判定値として、大当たり遊技後のパチンコ遊技機100の遊技状態が低確率状態となる大当たり(以下、低確率状態の大当たり)と大当たり遊技後の遊技状態が高確率状態となる大当たり(以下、高確率状態の大当たり)の2種類と、小当たりとが設定されている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲は、いずれも0〜299の300個である。低確率状態の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当選値は1つだけが設定され、当選確率は1/300である。また高確率状態の特別図柄抽選の場合、当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。すなわち図示の例では、高確率状態で始動口121、122に入賞し特別図柄抽選が行われると、低確率状態で特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が10倍となる。また、小当たりの当選値は、低確率状態か高確率状態かに関わらず3個設定され、当選確率は3/300(=1/100)である。
図17(b)を参照すると、大当たり図柄には、低確率図柄A、低確率図柄B、高確率図柄A、高確率図柄B、潜確図柄の5種類が用意されている。ここで、低確率図柄Aおよび低確率図柄Bは、低確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち低確率図柄Aは長当たり(低確率時短遊技状態の大当たり)、低確率図柄Bは短当たり(低確率時短無遊技状態の大当たり)をそれぞれ表す。高確率図柄Aおよび高確率図柄Bは、高確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち高確率図柄Aは長当たり(高確率時短遊技状態の大当たり)、高確率図柄Bは短当たり(高確率時短無遊技状態の大当たり)をそれぞれ表す。潜確図柄は、高確率時短無遊技状態の大当たりであることを表す図柄である。したがって、高確率図柄Bと潜確図柄とは大当たり遊技後の遊技状態が同じであるが、潜確図柄は、高確率状態であることを遊技者に明確に報知しない潜伏演出を行う条件とするために高確率図柄Bとは分けて設けられている。乱数(大当たり図柄乱数)の値の範囲は0〜249の250個である。また、大当たり図柄乱数では、特別図柄抽選が行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定される。
低確率図柄Aでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として35個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Aでの当選となる確率は、35/250(=7/50)である。
低確率図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Bでの当選となる確率は、15/250(=3/50)である。
高確率図柄Aでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、175/250(=7/10)である。
高確率図柄Bでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として75個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、75/250(=3/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
潜確図柄では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として100個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に潜確図柄での当選となる確率は、100/250(=2/5)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
以上のように、図17(b)に示す例では、第1始動口121に入賞した場合の大当たりは、高確率時短無遊技状態の大当たり(高確率図柄B、潜確図柄)となる確率が高く、第2始動口122に入賞した場合の大当たりは、高確率時短遊技状態の大当たり(高確率図柄A)となる確率が高い。このように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122のいずれか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
次に、リーチ乱数の判定について説明する。
図17(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。ここで、リーチ演出は、特別図柄変動時に画像表示部114において行われる演出である。以下、リーチ演出を行わない特別図柄変動時の演出をリーチ無し演出と呼び、これに対応してリーチ演出をリーチ有り演出とも呼ぶ。
多くの場合、特別図柄変動時には、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222(以下、これらを区別しない場合は特別図柄表示器221、222と記載)の表示制御に連動させて、画像表示部114において装飾図柄を用いた演出が行われる。装飾図柄は、例えば、1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる図柄が三列表示されて構成される。そして、特別図柄表示器221、222における特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、画像表示部114に表示された装飾図柄がスクロールを開始する。また、特別図柄が停止表示されるのと同時に、装飾図柄も停止する。一般に、特別図柄抽選の判定結果が大当たりである場合、装飾図柄の停止表示では、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が三つ揃って並ぶ。この特別図柄の変動表示に伴って行われる装飾図柄を用いた演出を変動演出と呼ぶ。
リーチ有り演出においては、変動演出として、装飾図柄に関して次のような固有の動作が行われる。まず、装飾図柄のスクロールが停止して各図柄を停止表示する際に、まず、いずれか2つの図柄(数列)が先に停止する。このとき、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が停止表示される。次に、最後の一列がスクロール速度を徐々に遅くして、一直線上に同一の数字が三つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与える。このようなリーチ有り演出では、最後の1列のスクロールが停止する前に、さまざまなキャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりするいわゆるスーパーリーチ演出が行われる場合がある。また、リーチ有り演出と共に行われる上記の変動演出をリーチ時変動演出とも呼ぶ。
一方、リーチ無し演出においては、リーチ有り演出のような遊技者に期待感を与える演出がなされることなく、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が揃わない状態で図柄が停止表示する。
このように、リーチ乱数は、大当たり乱数の判定の結果がはずれであった場合に、画像表示部114においてリーチ有り演出を行うか、リーチ無し演出を行うかを決定するためのもので、所定の確率でリーチ有り演出が出現するようにして、遊技者に対して適度に期待感を与えるようにしている。
付言すると、大当たりに当選した場合には、リーチ有り演出が必ず行われ、最終的に横または斜めにわたる一直線上に、同一の数字が揃った状態で装飾図柄が停止表示する。これに対して、小当たりに当選した場合やはずれの場合のリーチ有り演出は、上記一直線上に、同一の数字が揃わない状態で装飾図柄が停止表示する。
次に、普通図柄抽選に用いられる当たり乱数の判定について説明する。
図17(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、9/10の確率で当選する。
また、特に図示していないが、普通図柄抽選で当たりと判定された場合に行われる補助遊技の内容(電動チューリップ123の開放パターン)が異なる複数の当たりを設定することができる。この場合、例えば、特別図柄抽選における大当たりの種類を特定する大当たり図柄乱数(図17(b)参照)と同様に、普通図柄抽選における当たりの種類を特定するための当たり図柄乱数が設定される。そして、遊技制御部200は、乱数取得部231により、ゲートスイッチ処理(図7参照)で当たり乱数の乱数値と共に、当たり図柄乱数の乱数値を取得し、特別図柄判定部234により、取得された乱数値に基づいて当たりの種類を特定する。
なお、図17の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
〔変動パターンの設定例〕
次に、図10に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例について説明する。
図18は、図10に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例を示す図である。
図18に示す例では、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合(図10のS1001でYesの場合)の変動パターンとして、3種類の変動パターンA〜Cが設定されている。また、特別図柄抽選の判定結果がはずれ(図10のS1001でNoの場合)であった場合の変動パターンとして、6種類の変動パターンD〜Iが設定されている。変動時間は、変動パターンAが90秒、変動パターンBが60秒、変動パターンCが30秒、変動パターンDが60秒、変動パターンEが30秒、変動パターンFが15秒、変動パターンGが13秒、変動パターンHが7秒、変動パターンIが3秒にそれぞれ設定されている。すなわち、特別図柄の変動パターンは、特別図柄抽選における判定結果および特別図柄の変動時間を定める。
また、変動パターンD〜Fは、リーチ演出が行われる場合(図10のS1004でYesの場合)に選択される変動パターンであり、変動パターンG〜Iは、リーチ演出が行われない場合(図10のS1004でNoの場合)に選択される変動パターンとして設定されている。変動パターンD〜Fのようにリーチ演出を伴う変動パターンによる特別図柄変動をリーチ変動とも呼ぶ。なお、特別図柄抽選の判定結果が大当たりのときには必ずリーチ演出を行うように構成しているため、変動パターンA〜Cが選択される場合においてリーチ演出の有無は参照されない。
さらに、変動パターンG〜Iのうち、変動パターンGは保留数が0個であるとき、変動パターンHは保留数が1個または2個であるとき、変動パターンIは保留数が3個または4個であるときにそれぞれ選択される変動パターンとして設定されている。すなわち、特別図柄抽選における判定の保留数が多いほど、特別図柄変動の平均時間が短くなるように設定されている。
遊技制御部200は、遊技球が始動口121、122に入賞した際に取得した変動パターン乱数値(図6のS604、S610参照)と、図18の設定例に示す判定結果、リーチ演出の有無、保留数等の条件とに基づいて特別図柄の変動パターンを決定する。そして、決定された特別図柄の変動パターンの情報は、変動開始コマンドに含まれて、遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。演出制御部300では、後述するように、特別図柄変動時の演出として、変動開始コマンドに含まれる変動パターンの情報に基づいて特定される変動時間に対応する(その変動時間で実行可能な)演出が選択されて実行される。
なお、図示はしていないが、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合に選択される変動パターンA〜Cのうち、最も高い割合で変動パターンAが選択され、次に高い割合で変動パターンBが選択され、最も低い割合で変動パターンCが選択されるように設定することができる。
また、図18に示した例では、遊技球が第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合とを区別していないが、第1始動口121と第2始動口122のいずれに入賞したかに応じて変動パターンの設定を異ならせることもできる。
〔制御コマンドの構成および伝送方式〕
ここで、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンド(演出制御用コマンドおよび設定用コマンド)の構成および伝送方式について説明する。
図19−1は、コマンドの構成を示す図である。図19−1(a)はコマンドのデータ構造を示し、図19−1(b)はコマンドのビット列としての構造を示す。
図19−1(a)に示すように、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドは、1コマンドが2バイトで構成される。このコマンドは、第1データ部としての1バイトの「コード部」と、第2データ部としての1バイトの「データ部」で構成されている。「コード部」には、コマンドの種類を示すコードが記述され、「データ部」には、コマンドの値を示すデータが記述される。このコマンドは、1本のシリアル信号により調歩同期を用いて、遊技制御部200から演出制御部300へ送信される。なお、より一般的には、第1データ部である「コード」は、aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定され、第2データ部である「データ」は、n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている。
調歩同期を用いるため、コマンドを構成する「コード部」および「データ部」の各々の先頭には1ビットのスタートビット(図中、「S」と記載されたビット)が設けられ、最後尾には1ビットのエンドビット(図中、「E」と記載されたビット)が設けられる。また、コマンドを構成する「コード部」および「データ部」の各々には1ビットのパリティビット(図中、「P」と記載されたビット)が設けられる。
図19−1(a)に示したように、コマンドを構成する「コード部」と「データ部」とは、どちらも1バイト(8ビット)のデータサイズを有する。そして、伝送される際、「コード部」および「データ部」には、それぞれ、スタートビット、エンドビットおよびパリティビットが設けられる。そのため、コマンドを受信する演出制御部300において、受信したデータ列がコマンドの「コード部」であるのか「データ部」であるのかを、データ列の外形から識別することは容易ではない。そこで、本実施の形態では、「コード部」と「データ部」とを識別するためのフラグを設定する。具体的には、「コード部」を構成する8ビット値の特定箇所の値と、「データ部」を構成する8ビット値のうち「コード部」の特定箇所に対応する箇所の値とが異なるようにする。
図19−1(b)に示す例では、「コード部」および「データ部」のそれぞれの先頭の1ビットをフラグとして用いている。すなわち、「コード部」を構成する8ビット値においては、先頭の1ビットの値を「1」とし、「データ部」を構成する8ビット値においては、先頭の1ビットの値を「0」とする。これにより、演出制御部300は、受信したデータ列のスタートビットに続く先頭の1ビットの値を調べることにより、そのデータ列が「コード部」か「データ部」かを識別することができる。なお、フラグの具体的な値は例示に過ぎず、「コード部」と「データ部」とを識別可能であれば、上記に示す値とは異なる値を用いても良い。また、本実施の形態では、「コード部」および「データ部」を各々8ビットのデータ列としているが、他のデータサイズ(aビット(aは2以上の整数))であっても、同様の手法により「コード部」と「データ部」とを識別することが可能である。
ここで、「コード部」は先頭の1ビットの値が「1」に特定されているので、「コード部」が取り得る値の範囲は、10000000B(=80H)から11111111B(=FFH)までの128個である。なお、各値に付された文字「B」は2進数表記であることを示し、文字「H」は16進数表記であることを示す。また、「データ部」は先頭の1ビットの値が「0」に特定されているので、「データ部」が取り得る値の範囲は、00000000B(=00H)から01111111B(=7FH)までの128個である。すなわち、図19−1(a)、(b)に示す構成によれば、各々128種類の値を取り得る、128種類のコマンドを設定することができる。そして、各コードの値と、遊技制御部200のRAM203(図3参照)の各コマンド格納領域とを対応付けておくことにより、生成されたコマンドは、そのコマンドが対応付けられたコマンド格納領域に格納されることとなる。
ところで、パチンコ遊技機100では、遊技状態や特別図柄抽選の判定結果等に応じて多くの種類の演出が実行される。そのため、演出制御用のコマンドも多くのコマンド数が用意される。特に、コマンドの具体的な内容を示す値である「データ部」は、上記の128個では不足することもあり得る(例えば、特別図柄の変動パターンを特定するコマンド等)。一方、コマンドの種類を示す「コード部」は、通常、上記の128個よりも小さい数で足りる。そこで、「コード部」のビット列の一部を、「データ部」の値を記述するために用いることが考えられる。
例えば、「コード部」の最後尾の1ビットを「データ部」の値の記述に用いる場合を考える。以下、「コード部」および「データ部」を構成する8ビットのビット列における各ビットを、第1ビット〜第8ビットと呼ぶ。また、「コード部」を構成するビット列とは別に、実際にコマンドの種類を示すコードの値を「コード値」と呼び、「データ部」を構成するビット列とは別に、実際にコマンドの値を示すデータの値を「データ値」と呼ぶ。すると、コード値は、「コード部」のビット列のうち、第1ビットから第7ビットまでを用いて記述され、データ値は、「データ部」のビット列の全て(第1ビットから第8ビットまで)と、「コード部」の第8ビットとを用いて記述される。
このように構成すれば、コード値の取り得る範囲は、第1ビットの値が「1」に特定されており、全体で7ビットのサイズであるので、1000000B(=40H)から1111111B(=7FH)までの64個である。また、データ値の取り得る範囲は、第1ビットの値が「0」に特定された「データ部」の8ビットで表現される128個と「コード部」の第8ビットの値「0」、「1」とを合わせて、256個である。したがって、データ値として256種類の値を持つコマンドを設定することが可能となる。データ値の具体的な範囲は、「データ部」の第1ビットの値が「0」に特定されているので、000000000B(=000H)〜001111111B(=07FH)、100000000B(=100H)〜101111111B(=17FH)となる。
別の見方によれば、上記の「コード部」の一部を用いてデータ値を記述する手法は、「コード部」における第8ビットの値のみが異なる2種類のコードを有するコマンドを、同一の種類のコマンドとして扱うことを意味する。例えば、変動パターンを特定するコマンドのコードの値を11011000B(=D8H)とした例において、上記の「コード部」の一部を用いてデータ値を記述する手法を用いると、「コード部」の値11011000B(=D8H)の第8ビットの値が「1」となった値11011001B(=D9H)を「コード部」の値とするコマンドも、変動パターンを特定するコマンドとして用いられることとなる。
なお、「コード部」の一部を用いてデータ値を記述する場合における上記の構成は例示に過ぎず、具体的なビット数や値は上記の構成例には限定されない。例えば、「コード部」の第7ビットおよび第8ビットを用いてデータ値を記述するように構成しても良い。より一般的には、「コード部」を構成する所定のビットと「データ部」を構成するビットとを用いてデータ値が記述され、「コード部」の残りの部分を構成するビットを用いてコード値が記述される。また、「コード部」および「データ部」のサイズをaビット、「コード部」においてデータ値の記述に用いられるデータのサイズをbビット(bはa−1よりも小さく、1以上の整数)とすると、データ値のサイズは、(a+b)ビットとなる。
また、扱うことができるデータ値の数を増やす手段としては、データ値を記述する「データ部」のビット列を増やすことも考えられる。例えば、データ値を記述するビット列として、「データ部1」と「データ部2」とを用意することが考えられる。この場合、各ビット列を8ビットとすれば、合計で16ビットのビット列によりデータ値を記述することが可能となる。「データ部1」と「データ部2」とを識別するために、8ビットのビット列のうち第2ビットをフラグとして用いることにすると、例えば、「データ部1」の第1ビットおよび第2ビットを「00B」とし、「データ部2」の第1ビットおよび第2ビットを「01B」とすることができる。なお、第1ビットは、「コード部」と識別するためのフラグとして値「0」となっている。すなわち、このようなデータ構成とする場合、「データ部1」と「データ部2」とを合わせた「データ部」に記述されるデータ値は、16ビットのビット列の1番目のビットおよび9番目のビットの値が、「データ部」であることを表す値「0」となる。より一般的には、同じサイズの複数の「データ部」によりデータ値が記述される場合、個々の「データ部」のサイズがaビットであれば、先頭からaビットごとに、「データ部」であることを表す値が記述される。
このように構成すると、「データ部1」の取り得る値の範囲は、00000000B(=00H)から00111111B(=3FH)までの64個であり、「データ部2」の取り得る値の範囲は、01000000B(=40H)から01111111B(=7FH)までの64個であるので、合計で4096(=64×64)個となる。なお、ここでは、「コード部」と「データ部」(「データ部1」および「データ部2」)とを識別するためのフラグとして第1ビットを用い、「データ部1」と「データ部2」とを識別するためのフラグとして第2ビットを用いることとしたが、第1、第2ビットを用いて4種類のビット列を識別するためのフラグを設定しても良い。例えば、「コード部」は第1、第2ビットの値を「11B」とし、「データ部」は第1、第2ビットの値を「00B」、「01B」、「10B」のいずれかとすることが考えられる。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図19−2は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図19−2(a)に示すメイン処理と、図19−2(b)に示す割り込み処理とからなる。図19−2(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(S1901)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(S1902)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる各種の乱数値を更新しながら(S1903)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、S1902で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図19−2(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(S1911)。このコマンド受信処理において、演出内容(演出パターン)が選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン161等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(S1912)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信処理を行う(S1913)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
〔演出制御部によるコマンド受信処理〕
図20は、コマンド受信処理(図19−2(b)のS1911)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(S2001)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(S606、S612)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが保留数増加コマンドであった場合(S2001でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている保留数の値を1加算し(S2002)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAM303にセットする(S2003)。
受信したコマンドが保留数増加コマンドでない場合(S2001でNo)、またはS2003の保留数増加コマンドのセット後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが変動開始コマンドか否かを判断する(S2004)。この変動開始コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した特別図柄処理においてセットされ(S811)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(S2004でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(S2005)。また、変動開始コマンドを受信した際は、演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得される。この乱数値は、図19−2(a)に示すメイン処理のS1903で定期的に更新される乱数値である。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンドでない場合(S2001およびS2004でNo)、またはS2005の演出選択処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが変動停止コマンドか否かを判断する(S2006)。この変動停止コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した特別図柄処理においてセットされ(S814)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(S2006でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(S2007)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンドおよび変動停止コマンドでない場合(S2001、S2004およびS2006でNo)、またはS2007の変動演出終了中処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるオープニングを開始するためのオープニングコマンドか否かを判断する(S2008)。このオープニングコマンドは、図11に示した停止中処理においてセットされ(S1118)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(S2008でYes)、演出制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(S2009)。また、オープニングコマンドを受信した際は、当たり演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得されるようにしても良い。この乱数値は、図19−2(a)に示すメイン処理のS1903で定期的に更新される乱数値である。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンド、変動停止コマンドおよびオープニングコマンドでない場合(S2001、S2004、S2006およびS2008でNo)、またはS2009の当たり演出選択処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるエンディングを開始するためのエンディングコマンドか否かを判断する(S2010)。このエンディングコマンドは、図14に示した大入賞口処理においてセットされ(S1413)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(S2010でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(S2011)。また、エンディングコマンドを受信した際は、エンディング演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得されるようにしても良い。この乱数値は、図19−2(a)に示すメイン処理のS1903で定期的に更新される乱数値である。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンドおよびエンディングコマンドでない場合(S2001、S2004、S2006、S2008およびS2010でNo)、またはS2011のエンディング演出選択処理の終了後にコマンドを受信した場合、次に演出制御部300は、受信したコマンドが客待ち状態に移行するための客待ちコマンド受信処理を実行する(S2012)。客待ちコマンド受信処理の詳細については後述する。
図21は、モードフラグの設定例を示す図である。
演出制御部300により演出が行われる場合、設定される演出モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この演出モードは、RAM303にセットされるモードフラグによって決定される。ここで、モードフラグは、0〜4の値のいずれかが設定されており、それぞれAモードからEモードまでの5種類の演出モードが割り当てられている。なお、モードフラグは、特別図柄抽選の抽選結果または特別図柄抽選の抽選回数に応じて設定される。
高確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ1が、低確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ2が、高確率図柄Bおよび低確率図柄Bの大当たりにはモードフラグ3が、潜確図柄の大当たりおよび小当たりにはモードフラグ4が、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。いずれの当たりにもモードフラグ0は割り当てられていない。なお、モードフラグ1〜4において、特別図柄抽選を所定回数実行することでモードフラグ0が設定される。
さらに、図21に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。後述するように、パラメータMの値は、特別図柄変動が行われ、停止する度に1ずつ減算される。
図22は、図20の演出選択処理(S2005)の内容を示すフローチャートである。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(S2201)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(S2202)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(S2203)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される演出モードに基づき、その演出モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(S2204)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットして、演出選択処理を終了する(S2205)。
S2204における図柄変動の演出パターンの選択処理では、演出モードと変動パターンと演出乱数(図19−2のS1903において更新されている乱数の1つであり、変動開始コマンド受信時に演出乱数値を取得している)とに基づいて演出パターンが決定される。ここで決定された演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示、実行する背景演出および予告演出が決定される。なお、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行われる演出表示である。この装飾図柄の変動表示において、リーチ演出等が実行される。
図23は、図20の変動演出終了中処理(S2007)の内容を示すフローチャートである。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(S2301)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(S2302)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり)か否かを判断する(S2303)。何らかの当たりである場合は(S2303でYes)、その当たりの種類に応じて、図21に示した設定例に基づきRAM303にセットされているモードフラグを変更する(S2304)。
一方、特別図柄抽選の抽選結果が当たりでない場合(S2303でNo)、次に演出制御部300は、モードフラグの値が0か否かを調べる(S2305)。モードフラグが0でない場合(S2305でNo)、演出制御部300は、パラメータMを1減算し(S2306)、Mの値が0になったか否かを調べる(S2307)。すなわち、パラメータMの値は、変動停止コマンドを受信した際に0となっていない限り、変動停止コマンドを受信する度に(すなわち特別図柄変動が停止する度に)1ずつ減算される。Mの値が0になったならば(S2307でYes)、演出制御部300は、モードフラグを0に設定する(S2308)。
S2305でモードフラグが0であった場合(S2305でYes)、S2307でパラメータMの値が0にならなかった場合(S2307でNo)、またはS2308でモードフラグを0に設定した後、あるいはS2304でモードフラグを変更した後、演出制御部300は、図柄変動の演出の終了を指示するための変動演出終了コマンドをRAM303にセットして、変動演出終了中処理を終了する(S2309)。ここで、図21を参照すると、S2304でモードフラグを変更した場合は、変動演出終了後の演出モードは当たりの種類に応じた演出モードとなる。また、S2305でモードフラグが0であった場合およびS2308でモードフラグを0に設定した場合は、変動演出終了後の演出モードはAモードとなる。また、S2307でパラメータMの値が0にならなかった場合は、これまでの演出モードが継続される。
図24は、図20の当たり演出選択処理(S2009)の内容を示すフローチャートである。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(S2401)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(当たり演出パターン)を選択する(S2402)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、当たり演出選択処理を終了する(S2403)。これにより、大当たり中の演出が決定される。なお、当たり演出パターンの選択(S2402)において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図25は、図20のエンディング演出選択処理(S2011)の内容を示すフローチャートである。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(S2501)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(S2502)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(S2503)。なお、エンディング演出パターンの選択(S2502)において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図26は、図20の客待ちコマンド受信処理(S2012)の内容を示すフローチャートである。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(S2601)。客待ちコマンドを受信した場合(S2601でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(S2602)、RAM303に保持されている計測フラグをONにする(S2603)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(S2601でNo)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(S2604)。計測フラグがOFFであれば(S2604でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
計測フラグがONである場合(S2604でYesまたはS2603でONにした後)、次に演出制御部300は、計測時間があらかじめ定められたタイムアップ時間に達したか否かを判断する(S2605)。タイムアップしていない場合(S2605でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。一方、タイムアップした場合(S2605でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグをOFFにし(S2606)、客待ち演出を行うための客待ち演出コマンドをRAM303にセットして客待ちコマンド受信処理を終了する(S2607)。
以上のようにしてコマンド受信処理が完了すると、RAM303には、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、当たり演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、客待ち演出コマンドのいずれかがセットされている。
図27は、演出ボタン処理(図19−2(b)のS1912)の内容を示すフローチャートである。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン161等の操作手段が操作されたか否かを判断する(S2701)。ここで、操作手段の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
演出ボタン161等の操作手段が操作されたならば(S2701でYes)、演出制御部300は、操作手段の操作内容を示す情報を含む演出ボタンコマンドをRAM303にセットして演出ボタン処理を終了する(S2702)。
この後、演出制御部300は、図19−2(b)のコマンド送信処理(S1913)を行って、上記のコマンド受信処理および演出ボタン処理でRAM303にセットされたコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信する。そして、画像/音響制御部310およびランプ制御部320が、受信したコマンドに基づき、画像表示部114への画像表示、音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等を制御して、設定された演出を実行する。
〔事前判定に基づく予告演出〕
次に、本実施の形態による事前判定に基づく予告演出について説明する。
本実施の形態では、図6を参照して説明したように、第1始動口121(図1参照)に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211(図3参照)がONとなった場合、および第2始動口122(図1参照)に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212(図3参照)がONとなった場合に、図柄変動時の特別図柄判定部234および変動パターン選択部235による判定(図8のS808、S809参照)に先立って、特別図柄抽選の抽選結果の事前判定(先読み)を行う(図6のS605、S611参照)。
また、本実施の形態では、上記の事前判定の結果に基づいて、判定結果を遊技者に示唆する予告演出(示唆演出)を行う。この予告演出は、事前判定が行われた入賞球(保留球)に対する図柄変動よりも先に行われる他の入賞球に対する図柄変動の際に実行される。本実施の形態では、保留球は、1つの始動口(第1始動口121または第2始動口122)につき4個を上限としている(図6参照)。また、第2始動口122の保留球の消化を優先するものとする。この場合、例えば、第2始動口122のある保留球について事前判定を行った場合、その保留球についての図柄変動が行われる前に、現在変動中の変動(当該変動と呼ぶ)を含め、最大で4個の入賞球についての図柄変動が行われることとなる。事前判定が行われた保留球に係る予告演出において、その保留球についての図柄変動が行われる前に複数回の図柄変動が行われる場合、その複数回の図柄変動にまたがる予告演出を行っても良い。
〔可動役物115について〕
次に、上述した可動役物115(図1参照)について説明する。
この可動役物115は、パチンコ遊技機100(図1参照)が行う演出のうち、動きの演出(動き演出)を担い、かつ必要に応じて光による演出(光演出)を担うように構成されている。
図28は、可動役物115の構成を説明する図である。同図の(a)は概略平面図、(b)は概略正面図であり、これらは、正確性よりも理解し易いように図示されたものである。
図28の(a)に示すように、可動役物115は、パチンコ遊技機100の平面視で画像表示部114の表示面114aよりも前側に位置する。また、可動役物115は、遊技盤110の一部を構成する遊技盤本体110Aの盤面Baよりも後ろ側に位置する。このように、可動役物115は、画像表示部114の表示面114aと遊技盤本体110Aの盤面Baとの間に位置する。
なお、ここにいう遊技盤本体110Aの盤面Baには、遊技くぎや風車等が配設される遊技領域111(図1参照)が形成される。また、ここにいう画像表示部114の表示面114aは、画像の表示が可能な例えば液晶の画面であり、正面視で矩形形状であり、より具体的には、横長の四角形状である。
本実施の形態では、可動役物115が盤面Baよりも後方に位置する構成を採用するが、可動役物115の一部が盤面Baよりも前方に位置するように構成する例も考えられる。
本実施の形態に係る遊技盤110の遊技盤本体110Aは、ベニヤ(合板、木)製ではなく、光を透過する樹脂製(非木材製)の板状部材であり、いわゆる透明遊技板である。このため、遊技盤本体110Aの後ろにある可動役物115の部分も、遊技者が視認可能である。
付言すると、遊技盤本体110Aは、凹凸形状や切欠き形状を成形により一体形成されるポリカーボネート(PC)製である。また、遊技盤本体110Aを、素材としてのアクリル製の板材を切削加工により凹凸形状や切欠き形状を形成する場合に適用することも考えられる。
なお、遊技盤本体110Aの表面ないし裏面にシール等を貼り付けることで、遊技盤本体110Aの後ろ側を隠すことが考えられる。かかる場合には、遊技盤本体110Aの後ろで待機する可動役物115が遊技者により視認困難になり、可動役物115が登場する動き演出に対する強い印象を遊技者に与えることが可能になる。
〔可動役物115の構成〕
図28の(b)に示すように、可動役物115は、左右方向(横方向)に延びる長手形状の上アゴ演出体4と、上アゴ演出体4よりも横方向の長さが短い目玉演出体5と、横方向に延びる下アゴ演出体6と、上下方向(縦方向)に延びる長尺状の頬演出体7と、を含んで構成されている。
なお、本実施の形態では、可動役物115を複数の可動物(各種演出体4〜7)で構成しているが、他の構成すなわち一つの可動物で構成することも考えられる。
可動役物115は、あるテーマないしモチーフを基に構成されている。本実施の形態に係る可動役物115は、人の顔をモチーフにして構成されている。すなわち、可動役物115の演出体4〜7の各々は、パーツを表すものであり、全体で顔を表すように配設されている。
より具体的には、上アゴ演出体4は顔の上アゴを表すものであり、目玉演出体5は顔の両目を表すものであり、下アゴ演出体6は顔の下アゴを表すものであり、頬演出体7は顔の頬を表すものである。これらは、顔の表情を変えるように動くことが可能である。このため、可動役物115の演出体4〜7を、顔の表情を表すための可動物ということができる。
このように、顔の表情を持つ可動役物115の場合、無意識に認識作用が働く顔を遊技盤110に配置することになり、遊技を開始する前の段階で他の機種との差別化を図ることが可能になる。
なお、本実施の形態では、人の顔をモチーフにし、顔のパーツとして上アゴ等を表す可動物を採用しているが、顔の他のパーツ例えば、額や眉毛、鼻、耳等を表す可動物を採用することも考えられる。また、顔に設けられている他のパーツ例えば舌や頭髪、額、各種のひげ、しわ等の容易に視認可能なパーツを可動物として採用することが考えられる。また、顔の輪郭を表すためのアゴ等を可動物として採用することも考えられる。
また、可動役物115を動物の顔ないし姿をモチーフにする例や、所定のキャラクタをモチーフにする例が考えられる。また、乗り物ないし建築物等の人工的なものをモチーフにする例や、風景ないし植物等の自然的なもの(天然物)をモチーフにする例のほか、これらを模式的に示す記号ないし公知周知な図形をモチーフにする例が考えられる。また、画面を持つテレビ等の家電や携帯電話等の携帯情報端末等をモチーフにする例も考えられる。
可動役物115を構成するこれらの各種演出体4〜7はいずれも可動物であり、動き演出を行うタイミングで動くことが可能である。
付言すると、ここにいう動き演出は、遊技中における所定条件を満たすことで実行する演出制御例が考えられる。変動演出におけるリーチ演出後の発展演出への移行の際または発展演出の際に、各種演出体4〜7の一部が動いたりその全部が動いたりするものである。
また、大当たり遊技中の場合とそれ以外の場合とで動きの態様を異ならしめたり、時短中の場合とそれ以外の場合とで動きの態様を異ならしめたりすることが考えられる。
また、高確率状態であることを遊技者に明確に報知しない潜伏演出において、演出抽選の結果に応じて可動役物115の動き態様が異なる場合や、事前判定の結果に応じて可動役物115の動き態様が異なる場合も考えられる。
また、大当たり終了後の図柄変動の回数が所定数に達すると高確率状態から低確率状態に移行する所謂ST機において、高確率状態の残り変動回数に応じて可動役物115の動き態様が異なる場合が考えられる。例えば、大当たり終了直後と所定数に近くなったときとで可動役物115の動き態様が異なる場合等である。
また、払い出し球の数に応じて可動役物115の動き態様が異なる場合が考えられる。
〔待機状態における各種演出体4〜7の位置関係〕
図28の(b)に示す可動役物115は、待機状態の場合を示す。すなわち、図28の(b)は、可動役物115の各種演出体4〜7が待機状態にある場合の相対的な位置関係を示している。
待機状態の上アゴ演出体4を基準に他の演出体5〜7の位置関係を説明すると、上アゴ演出体4の上側に目玉演出体5が位置し、上アゴ演出体4に対して目玉演出体5とは反対の側に下アゴ演出体6が位置する。そして、縦方向に延びる頬演出体7は、上アゴ演出体4と下アゴ演出体6との間に位置する。
言い換えると、可動役物115の各種演出体4〜7は、待機状態の場合、遊技盤本体110Aの略中央部に大きく形成された開口部の周りに位置する。このように、各種演出体4〜7は、遊技盤本体110Aの開口部の周縁部に沿って位置する。
より詳細には、待機状態の場合には、上アゴ演出体4および目玉演出体5は、遊技盤本体110Aの開口部上側に位置する。そして、開口部の上縁部に沿うように上アゴ演出体4が配設され、開口部の下縁部に沿うように下アゴ演出体6が配設され、開口部の左縁部および右縁部に沿うように頬演出体7が配設されている。
なお、上述したように、可動役物115は、遊技盤本体110Aと離間して後方に位置し、かつ、可動役物115の外形寸法が遊技盤本体110Aの開口部よりも大きい場合には、各種演出体4〜7は正面視で部分的に遊技盤本体110Aに隠されることになる。したがって、上述した各種演出体4〜7と開口部との位置関係は厳密なものでなくてもよいといえる。
〔待機状態における各種演出体4〜7の画像表示部114に対する位置関係〕
待機状態の各種演出体4〜7が正面視で画像表示部114との関係においていかなる位置にあるのかを図28の(b)により説明する。なお、可動役物115の各種演出体4〜7は、上述したように可動物であり、待機状態以外の状態の一つである演出状態では様々な動き演出を行う。
遊技盤本体110Aの開口部を通じて視認可能な画像表示部114が遊技盤110の正面視略中央に位置し、待機状態では、かかる画像表示部114との相対的な関係において各種演出体4〜7が位置しているということができる。
すなわち、画像表示部114の表示面114a(図28の(a)参照)における正面視略中央に対する上寄りの位置に上アゴ演出体4が待機し、下寄りには下アゴ演出体6が位置する。なお、目玉演出体5は、上アゴ演出体4の画像表示部114とは反対の側(上側)に位置する。
また、画像表示部114の中央に対する右寄りの位置および左寄りには、それぞれ頬演出体7が位置する。
言い換えると、可動物である上アゴ演出体4、目玉演出体5、下アゴ演出体6および頬演出体7が、表示面114aにおける所定領域114bを囲むように配置されている。すなわち、上アゴ演出体4、目玉演出体5、下アゴ演出体6および頬演出体7により画像表示部114の所定領域114bが取り囲まれており、遊技盤本体110Aの略中央位置の広い範囲に顔パーツを配置している。
言い換えると、所定領域114bのほぼ全周にわたり、動作することで顔の表情変化を表すための上アゴ演出体4等が配置されている。これにより、無意識に認識作用が働く顔の表情を変化させる演出が可能になる。
また、本実施の形態では、画像表示部114の上寄りの位置に上アゴ演出体4を配置し、画像表示部114の下寄りの位置に下アゴ演出体6を配置する構成であることから、これを見た遊技者は、口を大きく開いている状態であることを容易に認識し得る。したがって、遊技者が可動役物115を見たときのインパクトを高めることが可能になる。
このようなインパクトを高める作用は、遊技中はもちろん、遊技を開始する前にパチンコ遊技機100を見たときにも奏するものである。
〔画像表示部114の所定領域114bについて〕
次に、画像表示部114の表示面114aに設定される所定領域114bについて種々の変形例も含めて説明する。
図28の(b)に示すように、所定領域114bは、表示面114aの一部の領域に設定されるものである(表示面114aの一部領域の設定)。すなわち、各種演出体4〜7の全部または一部が正面視で画像表示部114の表示面114aと重なるように配設されており、各種演出体4〜7により囲まれる表示面114aの領域が所定領域114bとして設定される。
このように、本実施の形態では、各種演出体4〜7の全部または一部は、表示面114aを部分的に隠すように表示面114aの前に位置する。
所定領域114bを表示面114aの一部の領域とする場合には限られず、表示面114aの全領域が所定領域114bとして設定される例も考えられる(表示面114aの全領域設定)。かかる例では、各種演出体4〜7が正面視で画像表示部114をほぼ囲んで配設されることになり、例えば各種演出体4〜7のすべてが画像表示部114の表示面114aと重ならないようになる。
また、本実施の形態では、可動物に取り囲まれる所定領域114bを画像表示部114の表示面114aの正面視略中央としているが、これに限定されるものではない。すなわち、所定領域114bを表示面114aの任意の領域とするものである。したがって、所定領域114bを、正面視略中央以外の表示面114aの領域とする例が考えられる。例えば、表示面114aの4辺のうちいずれかの辺における縁部の一部領域としたり、表示面114aの縁に沿って複数の辺、例えば2辺や4辺にわたって延びる周縁領域としたり、表示面114aの四隅のいずれか一つの領域としたりする例である。
また、本実施の形態では、可動物に取り囲まれる所定領域114bを一つとしているが、複数とすることも考えられる(例えば図29の(c)に図示の所定領域114cを参照)。すなわち、所定領域114bを互いに異なる位置になるように複数設ける例である。
上述した本実施の形態ないし変形例では、所定領域114bを取り囲むものは固定物ではなく、可動物である。したがって、可動物が動くことによって所定領域114bが変化することが考えられる。すなわち、可動物の動きの種類に応じて、可動物に取り囲まれる所定領域114bが待機状態と演出状態とで、所定領域114bの面積が変わったり、所定領域114bの形状が変わったり、表示面114aに対する所定領域114bの位置が異なったりする場合がある(所定領域114bが変化する場合)。
また、可動物の動きの種類によっては、逆に、待機状態と演出状態とで所定領域114bの面積、大きさおよび位置が変わらない例も考えられる。例えば、可動役物115としての可動物が円環状ないしリング状のものであり、かつ、可動物の動きが遊技盤本体110Aの盤面Baと略平行な面内で回転中心の位置をほぼ変えずに回転する場合には、所定領域114bの変化が実質的にない(所定領域114bが変化しない場合)。
付言すると、上述した本実施の形態では、所定領域114bを取り囲む可動物を複数の演出体4〜7で構成しているが、単一すなわち一つの演出体で構成することも考えられる。例えば、所定形状の貫通穴を介して画像表示部114の所定領域114bを視認可能なフレーム状の枠部材(不図示)が画像表示部114に対して移動可能である例である。
かかる例では、枠部材が画像表示部114の表示面114aに沿って上方向や下方向、左方向、右方向に移動することが考えられる(平行移動)。枠部材が平行移動する場合には、移動する枠部材の貫通穴に対応する表示面114aの領域が所定領域114bとなり、所定領域114bには、枠部材の貫通穴を介して遊技者に見せるための画像が表示される。
このように、平行移動の場合には、枠部材の動きと所定領域114bの位置とが連動して演出が実行される演出制御例が考えられる。
また、複数の部材で一つの演出体を構成する例が考えられる。例えば、複数の円弧形状部材を互いに連結して円形が形成されるリング状の環状部材が、画像表示部114に対して回転可能である例もある。かかる例では、環状部材が画像表示部114の表示面114aに平行な回転面を有し、環状部材の半径方向内側に設定される回転中心の周りにぐるぐる回ることが考えられる(環状部材の回転)。
また、環状部材の動きとして、上述した回転運動のほかに、円形から他の形状例えば星形に変形する動きが考えられる(環状部材の変形)。
また、所定領域114bを取り囲む可動物を複数の演出体で構成する場合、複数の演出体の一部または全部が互いに異なる種類の動きを行う構成が考えられ、また、複数の演出体の一部または全部が同じ動きを行う構成も考えられる。
なお、所定領域114bについて説明したが、後述する所定領域114c(図29の(c)参照)についても略同じであることから、説明を省略することがある。
〔演出体4〜7の画像表示部114に対する位置関係の意義〕
ここで、従来から提案されている遊技機での可動体配置では、遊技中のみならず遊技開始前の段階で遊技に対する集中力を十分に高めることが困難であった。
そこで、遊技の興趣性を更に高めることが可能にするために、以下の構成を採用する。◆すなわち、本実施の形態に係る遊技機は、演出を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機100)であって、所定領域(例えば所定領域114b,114c)にて画像表示の演出を行う画像表示部(例えば画像表示部114)と、前記画像表示部(例えば画像表示部114)の前記所定領域(例えば所定領域114b,114c)を取り囲むように位置し、動きの演出を行う可動物(例えば可動役物115の上アゴ演出体4、目玉演出体5、下アゴ演出体6、頬演出体7)と、を備えることを特徴とするものである。
〔各種演出体4〜7の動きについて〕
可動役物115を構成する上アゴ演出体4、目玉演出体5、下アゴ演出体6および頬演出体7の各々は、種々の動きを行うように構成されている。人の顔をモチーフとする本実施の形態においては、顔の表情が変化するように行われる動きがある。すなわち、顔の表情が変わるように、各種演出体4〜7が動く。なお、各種演出体4〜7は、顔の表情変化とは関係のない動きを行う場合がある。
〔上アゴ演出体4および目玉演出体5が昇降する動き〕
上アゴ演出体4および目玉演出体5が昇降する動きについて説明する。
図29は、可動役物115の上アゴ演出体4および目玉演出体5の昇降動作を説明する正面図である。同図の(a)は、上アゴ演出体4が目玉演出体5と共に待機している場合、(b)は上アゴ演出体4が目玉演出体5と共に上下方向に移動している場合、(c)は上アゴ演出体4が目玉演出体5と離れて単独で上下方向に移動している場合を示す。なお、同図の(a)〜(c)はいずれも、下アゴ演出体6および頬演出体7を破線で図示する。
上アゴ演出体4が下降する場合は、図29の(a)、(b)および(c)の順に下方向に移動し、また、上アゴ演出体4が上昇する場合は、同図の(c)、(b)および(a)の順に上方向に移動する。
上アゴ演出体4は、上述したように、横方向(正面視左右方向)に延びる長手形状である。そして、横方向に延びる状態のまま、上下方向に移動する。さらに説明すると、上下移動の際に、上アゴ演出体4の姿勢が維持される場合のほか、上アゴ演出体4の姿勢が変わる場合も考えられる。
より具体的に説明すると、上アゴ演出体4および目玉演出体5は一体で、図29の(a)に示す位置から同図の(b)に示す位置に姿勢を維持したまま移動可能である。
また、上アゴ演出体4は、同図の(b)に示す位置から同図の(c)に示す位置に移動可能である。その一方で、目玉演出体5は、同図の(b)に示す位置までは下降するものの、上アゴ演出体4が同図の(c)に示す位置までは下降しない。すなわち、上アゴ演出体4と目玉演出体5とは、上下方向の移動可能距離が互いに異なる。
このため、目玉演出体5は下降動作の途中までは、上アゴ演出体4に随伴するが、下降端に達すると、上アゴ演出体4と分離する。
言い換えると、上アゴ演出体4は、目玉演出体5と共に下降する場合のほか、上アゴ演出体4単独で下降する場合がある。したがって、上アゴ演出体4の上下方向の移動区間Kには、上アゴ演出体4が目玉演出体5と共に下降する区間K1と、上アゴ演出体4が単独で下降する区間K2と、が含まれる。
画像表示部114の表示面114aにおける所定領域114bについて説明する。ここにいう所定領域114bを、上アゴ演出体4と下アゴ演出体6と頬演出体7とで囲まれる領域を指すとすると、上アゴ演出体4の下方向への移動に伴い、所定領域114bの面積は狭まっていく。
そして、上アゴ演出体4が単独で下降し始めると、上アゴ演出体4と目玉演出体5と頬演出体7とで囲まれる所定領域114cが新たに画定される。かかる所定領域114cは、上アゴ演出体4により所定領域114bと区分けされている。このように区分けされた所定領域114bと所定領域114cとで、互いに異なる内容の画像演出を行うことが考えられる。例えば、所定領域114bに演出ボタン161(図2の(b)参照)を押し下げる操作を指示する画像(操作指示画像)を表示し、かつ、所定領域114cには、特別図柄判定の結果を報知するための装飾図柄が変動する画像(図柄変動画像)を表示する画像演出例が考えられる。
なお、上アゴ演出体4により区分けされている所定領域114bおよび所定領域114cに、区分けとは関係なく一つの画像演出を行うことが考えられる。所定領域114bおよび所定領域114cを用いて例えば、所定キャラクタが動き回る画像(キャラクタの動き画像)を表示する画像演出例が考えられる。
〔上アゴ演出体4の昇降機構についての概要〕
上アゴ演出体4は、不図示の昇降機構に接続されており、かかる昇降機構の作用により昇降する。ここにいう昇降機構は、周知慣用の技術を用いて構成することが可能である。昇降機構の構成として、例えば上下に設けられた一対のプーリーに巻き掛けられるベルトに上アゴ演出体4を取り付け、プーリーを駆動回転させることにより上アゴ演出体4を昇降させる例が考えられる。また、昇降機構の他の構成として、例えば上アゴ演出体4が駆動源を備え、駆動源の駆動力で上下方向に延びるシャフトに沿って上アゴ演出体4が昇降する例が考えられる。
かかる上アゴ演出体4の昇降機構を、上アゴ演出体4の左端部および右端部の各々に配設する構成を採用することができる。かかる場合、左端部の昇降機構と右端部の昇降機構の両方に駆動源からの駆動力が伝達されるように構成することが考えられ、また、いずれか一方のみに駆動源からの駆動力が伝達され、他方には駆動源からの駆動力が伝達されないように構成することが考えられる。
また、上アゴ演出体4の左端部と右端部のいずれか一方に昇降機構を配設する構成を採用することも考えられる(片持ち構造)。
〔目玉演出体5の昇降機構についての概要〕
ここで、目玉演出体5は、不図示の昇降機構に接続されており、かかる昇降機構の作用により昇降する。ここにいう昇降機構は、周知慣用の技術を用いて構成することが可能である。
なお、駆動源の駆動力が目玉演出体5の昇降機構に伝達されることで目玉演出体5が昇降する例が考えられる。また、目玉演出体5の昇降機構には駆動力が伝達されず、上アゴ演出体4の昇降動作に伴い目玉演出体5が昇降する例が考えられる。前者の場合には、目玉演出体5を上アゴ演出体4の昇降とは独立して昇降させることが可能である一方で、昇降機構が複雑化するおそれがある。また、後者の場合には、昇降機構を簡略化することが可能である一方で、目玉演出体5を単独で昇降させることができず、動きの演出が制約されるおそれがある。
〔上アゴ演出体4および目玉演出体5が変形する動き〕
次に、上アゴ演出体4および目玉演出体5が変形する動きについて説明する。上アゴ演出体4の変形動作を図30で説明し、目玉演出体5の変形動作を図31で説明した後に、上アゴ演出体4および目玉演出体5が協働して行う変形動作を図33で説明する。また、目玉演出体5単体で行う他の動作について図32を用いて説明する。
〔上アゴ演出体4の構成〕
図30は、可動役物115の上アゴ演出体4の変形動作を説明する正面図であり、(a)は変形していない状態(変形前)を示し、(b)は変形している状態(変形後)を示す。なお、同図の(b)では、変形前後の比較のために変形前の上アゴ演出体4を破線で部分的に図示している。
図30の(a)および(b)に示すように、上アゴ演出体4は、上アゴ演出体4の横方向略中央に位置する中央位置部41aと、中央位置部41aの左側に位置する左位置部41bと、中央位置部41aの右側に位置する右位置部41cと、を含んで構成されている。
そして、中央位置部41aは、連結部41dにより左位置部41bと回転自在に連結されている。また、中央位置部41aは、連結部41eにより右位置部41cと回転自在に連結されている。
上アゴ演出体4は、下面に複数の上歯を持つ。すなわち、中央位置部41aの下面に前歯(中切歯)41a1が設けられ、左位置部41bの下面に左奥歯41b1が複数設けられ、右位置部41cの下面に右奥歯41c1が複数設けられている。
このような前歯41a1、左奥歯41b1および右奥歯41c1は、透光部材で構成され、後方に位置する発光源が発光することで発光演出が実行されるように構成されている。
また、上アゴ演出体4は、上アゴ演出体4の上側に位置する目玉演出体5を受ける受け部を持つ。すなわち、左位置部41bの上面に凹形状の左受け部41b2が形成され、右位置部41cの上面に凹形状の右受け部41c2が形成されている。左受け部41b2および右受け部41c2は、目玉演出体5の下部形状に対応する凹形状に形成されている。
なお、左受け部41b2および右受け部41c2の上面に、目玉演出体5の受け入れに伴う衝撃を緩和するためのゴム等の緩衝部材を貼り付ける例が考えられる。
また、上アゴ演出体4の左位置部41bには、後方からの光を透過する透過部41b3,41b4が形成されている。また、右位置部41cには、後方からの光を透過する透過部41c3,41c4が形成されている。
左位置部41bの透過部41b3は、左受け部41b2の位置から下方に稲妻状に延び、また、右位置部41cの透過部41c3は、右受け部41c2の位置から下方に稲妻状に延びている。左位置部41bの透過部41b4は右端に位置し、また、右位置部41cの透過部41c4は左端に位置する。
そして、左位置部41bにおいて透過部41b3,41b4以外の部分は、光を透過しないように形成され、また、右位置部41cにおいて透過部41c3,41c4以外の部分は、光を透過しないように形成されている。これにより、透過部41b3,41b4,41c3,41c4は、後方に位置する発光源が発光することで、その光で光演出を行う。
上述した連結部41d,41eは透光部材で構成され、透過部41b3,41b4,41c3,41c4と同じく、発光演出が可能である。
〔上アゴ演出体4の変形動作〕
このように構成される上アゴ演出体4は、図30の(a)に示すように、変形前は、左位置部41bの透過部41b4が中央位置部41aの左端と接するようであり、右位置部41cの透過部41c4が中央位置部41aの右端と接するようである。すなわち、中央位置部41aと左位置部41bとが連続するように見えると共に、中央位置部41aと右位置部41cとが連続するように見える。
言い換えると、変形前は中央位置部41aの下面と左位置部41bの下面とが互いに連続し、また、中央位置部41aの下面と右位置部41cの下面とが互いに連続している。すなわち、正面視で左位置部41bの下面、中央位置部41aの下面および右位置部41cの下面がなだらかな曲線状になっている。
このため、変形前は、一見すると、上アゴ演出体4は一体的な構造物であると認識し得るものであり、中央位置部41a、左位置部41bおよび右位置部41cの3つに分割されるとは認識し難い。
そして、変形後では、図30の(b)に示すように、上アゴ演出体4の左位置部41bが連結部41d周りを回転することで中央位置部41aに対して変位する。こうして、中央位置部41aと左位置部41bとが分割される。すなわち、左位置部41bの透過部41b4が中央位置部41aの左端と離れ、連結部41dの下側に比較的大きくて目立つ空間41fが形成されている。
また、右位置部41cが連結部41e周りを回転して中央位置部41aに対し変位することで、中央位置部41aと右位置部41cとが分割される。すなわち、右位置部41cの透過部41c4が中央位置部41aの右端と離れ、連結部41eの下側に比較的大きくて目立つ空間41gが形成されている。
言い換えると、変形後は、正面視で中央位置部41aの下面と左位置部41bの下面とが互いに分断され、また、中央位置部41aの下面と右位置部41cの下面とが互いに分断されている。
このように、図30の(a)に示す変形前では、左位置部41bおよび右位置部41cが中央位置部41aに対して斜め下方に延びており(上に凸形状)、同図の(b)に示す変形後の状態では、中央位置部41aに対し左位置部41bおよび右位置部41cが斜め上方に延びるようになる(下に凸形状)。
〔上アゴ演出体4の変形タイミング〕
上アゴ演出体4において行われる上述の変形は、任意のタイミングで行われるように構成することが考えられる。任意のタイミングとしては、上アゴ演出体4の一連の動きの中で予め定められたものであるとすることが考えられ、また、上アゴ演出体4の演出中において演出ボタン161が遊技者により操作されたときにすることも考えられる。
また、上アゴ演出体4が昇降する際、上アゴ演出体4が上下方向における所定の位置にあると変形する例も考えられる。かかる例での変形する所定の位置は、1箇所であっても複数箇所であってもよい。例えば、上アゴ演出体4が目玉演出体5と共に待機している位置(図29の(a)参照)で行う場合や、上アゴ演出体4が目玉演出体5と共に上下方向に移動する区間K1(同図の(b)参照)内で行う場合、上アゴ演出体4が目玉演出体5と離れて単独で上下方向に移動する区間K2(同図の(c)参照)内で行う場合等が考えられる。また、これら複数の場合のうち任意の組み合わせで行う場合も考えられる。
本実施の形態では、上アゴ演出体4において、中央位置部41aと左位置部41bとが分割すると共に中央位置部41aと右位置部41cとが分割するように構成されている。すなわち、左位置部41bの連結部41d周りの回転と右位置部41cの連結部41e周りの回転とが同時にないしほぼ同時に行われるように構成されている(左右同時の変形)。
しかしながら、これに限られず、左位置部41bの連結部41d周りの回転と右位置部41cの連結部41e周りの回転とが、別個独立にも行われるように構成することも考えられる。すなわち、中央位置部41aと左位置部41bとの分割が行われる一方で中央位置部41aと右位置部41cとの分割が行われない例や、逆に、中央位置部41aと右位置部41cとの分割が行われる一方で中央位置部41aと左位置部41bとの分割が行われない例である(左右別々の変形)。
〔上アゴ演出体4の変形機構〕
このような上アゴ演出体4を変形させるための機構としては、周知慣用の技術を用いて構成することが考えられる。
例えば、左位置部41bおよび/または右位置部41cの中央位置部41aに対する回転を、モータの駆動力が所定機構に伝達されることで実現する構成例が考えられる(モータによる変形動作)。
また、別の構成例としては、例えば、上アゴ演出体4の昇降動作に伴い、移動側の左位置部41bおよび/または右位置部41cが上下方向に関して位置固定の別部材と係合することにより、左位置部41bの連結部41d周りの回転および/または右位置部41cの連結部41e周りの回転が行われるものが考えられる(昇降に伴う係合による変形動作)。ここにいう別部材と係合することで変形前の状態から変形後の状態に移行し、係合しなくなると、変形後の状態から変形前の状態に戻る。
ここにいう別部材は、上アゴ演出体4の変形を行わずに上アゴ演出体4を昇降させるときに妨げとならないように、出没可能なものであることが考えられる。すなわち、上アゴ演出体4の変形を行うときに突出し、変形を行わないときには退避するように構成される。
当然ながら、ここにいう別部材は、上アゴ演出体4の昇降の移動端(上端ないし下端)に位置するときには、出没可能なものである必要はなく、固定物で構成することが可能である。
さらに説明すると、ここにいう別部材として、左位置部41bと係合するもの及び右位置部41cと係合するものという2つ用いる例が考えられる。また、ここにいう別部材として、左位置部41bと係合するものまたは右位置部41cと係合するもののいずれか1つを用いる例も考えられる。
後者の例では、例えば左位置部41bと係合する1つの別部材のみを用いることになる。より詳細には、1つの別部材が左位置部41bと係合することで左位置部41bが連結部41d周りを回転する場合、かかる左位置部41bの回転に連動して右位置部41cが連結部41e周りを回転するように構成する。かかる構成は、左位置部41bが中央位置部41aに対して回転すると右位置部41cも中央位置部41aに対して回転する機構(連動機構)を上アゴ演出体4が備えることになる。
かかる連動機構は、左位置部41bと別部材との係合が解除され、変形時に回転する方向とは逆の方向に左位置部41bが回転することで変形前の状態に戻ると、右位置部41cも変形前の状態に戻るように構成される。言い換えると、連動機構は、別部材と係合しない右位置部41cの回転が、左位置部41bの回転に追従するように構成される。
〔目玉演出体5の構成〕
図31は、可動役物115の目玉演出体5の変形動作を説明する正面図であり、(a)は変形していない状態(変形前)を示し、(b)は変形している状態(変形後)を示す。なお、同図の(b)では、変形前後の比較のために変形前の目玉演出体5を破線で部分的に図示している。
図31の(a)および(b)に示すように、目玉演出体5は、目玉演出体5の横方向略中央に位置する中央位置部51aと、中央位置部51aの左側に位置する左位置部51bと、中央位置部51aの右側に位置する右位置部51cと、を含んで構成されている。
そして、中央位置部51aは、連結部51dにより左位置部51bと回転自在に連結されている。また、中央位置部51aは、連結部51eにより右位置部51cと回転自在に連結されている。
また、目玉演出体5の中央位置部51aは、回転軸51fを有する。この回転軸51fは、目玉演出体5が遊技盤本体110Aないし画像表示部114(図28参照)に対して回転する際の回転中心となるものである。
ここで、目玉演出体5の左位置部51bは、人の眼球を模した眼球部51b1と、人の上まぶたを模した上まぶた部51b2と、人の下まぶたを模した下まぶた部51b3と、人のまつげを模したまつげ部51b4と、を持つ。また、右位置部51cは、人の眼球を模した眼球部51c1と、人の上まぶたを模した上まぶた部51c2と、人の下まぶたを模した下まぶた部51c3と、人のまつげを模したまつげ部51c4と、を持つ。
本実施の形態では、眼球部51b1,51c1およびまつげ部51b4,51c4は、上まぶた部51b2,51c2および下まぶた部51b3,51c3とは異なり、動くことが可能ではなく、左位置部51b、右位置部51cの各本体に固定されている。しかしながら、眼球部51b1,51c1とまつげ部51b4,51c4のいずれか一方または両方を、左位置部51b、右位置部51cの各本体に対して動くことが可能なように構成することも考えられる。
逆に、本実施の形態では、可動の上まぶた部51b2,51c2および下まぶた部51b3,51c3を、いずれか一方または両方を左位置部51b,51c1の本体に固定する例も考えられる。
〔目玉演出体5の変形動作〕
このように構成される目玉演出体5は、図31の(a)に示すように、変形前は、左位置部51bの眼球部51b1および右位置部51cの眼球部51c1は、その中心部が回転軸51fの上下方向位置と略同じである。
そして、変形後では、同図の(b)に示すように、目玉演出体5の左位置部51bが連結部51dを中心とする回転をし、また、右位置部51cが連結部51eを中心とする回転をすることによって中央位置部51aに対して変位する。すなわち、左位置部51bの眼球部51b1および右位置部51cの眼球部51c1の中心部は、回転軸51fに対する相対的な位置が変わり、回転軸51fの上下方向位置よりも上方になっている。
さらに説明すると、左位置部51bおよび右位置部51cの回転により、左位置部51bの上まぶた部51b2および右位置部51cの上まぶた部51c2の各々の向きが、変形の前後で変わる。すなわち、眼球部51b1,51c1を横切る上まぶた部51b2,51c2の下端は、変形前には略水平だったものの、変形後では中央位置部51aの方向に傾いている。
言い換えると、左位置部51bの上まぶた部51b2では、上まぶた部51b2の左側が上がって右側が下がっている。右位置部51cの上まぶた部51c2では、上まぶた部51c2の右側が上がって左側が下がっている。
なお、別の言い方をすると、変形により、左位置部51bの眼球部51b1と右位置部51cの眼球部51c1とが互いに近接する方向に移動する。
このような目玉演出体5の変形動作によって目の表情を変えることが可能になり、人の顔をモチーフとする可動役物115により表される顔の表情が変わる。すなわち、変形後には、変形前に比べて眼球部51b1,51c1の位置が高くなり、かつ、目尻が上がることで目がつり上がったように感じられる。このような吊り目は、顔の表情がきつくなり、怒った顔というように認識され得る。
さらに説明すると、目玉演出体5は、変形前には目頭と目尻が同じ高さであるものの、変形後には目尻が目頭よりも高くなっている。すなわち、上まぶた部51b2,51c2の横方向に延びる下端の線は、変形前には略水平であったものの、変形後には傾いて目尻側が上がっている。このような上まぶた部51b2,51c2の姿勢の変化は、上まぶた部51b2,51c2が上に上がっている状態(目を見開いた状態)に比べ、上述した吊り目をより強く認識させることが可能になる。
なお、本実施の形態では備えていないが、吊り目をさらに強く意識させるために、眉間にしわを寄せているとの印象を持つような構造とすることも考えられる。
また、本実施の形態では、目玉演出体5の変形によって吊り目を認識するような変形を採用するが、目の他の表情、例えば垂れ目を認識させるような変形も考えられる。
また、本実施の形態では、目玉演出体5の右目および左目を同じように変形動作させる例を説明するが、いずれか一方の目のみを変形動作させ他方は変形動作させないという変形も考えられる。
〔目玉演出体5の他の動作〕
本実施の形態では、目玉演出体5の左位置部51bにおいて、上まぶた部51b2および下まぶた部51b3は、人がまばたきをするように、眼球部51b1に対して動くことが可能である。同じく、右位置部51cにおいて、上まぶた部51c2および下まぶた部51c3は、人がまばたきをするように、眼球部51c1に対して動くことが可能である。
上まぶた部51b2,51c2および下まぶた部51b3,51c3が眼球部51b1,51c1に対して動くことにより、目の開き度合いを大きく変えることが可能になり、眼球部51b1,51c1の露出面積をより大きく変化させることが可能である。
このように、上まぶた部51b2,51c2のみならず、下まぶた部51b3,51c3も可動である。そして、後述するように、目を見開いた状態(図32の(a)参照)や目を閉じた状態(同図の(b)参照)に移行する際、上まぶた部51b2,51c2の移動量ないし回転量を少なくすることが可能になり、機構を簡素化することが可能になる。
上まぶた部51b2,51c2および下まぶた部51b3,51c3の動きについて、より具体的に説明する。
図32は、目玉演出体5の他の動作を説明する正面図である。同図の(a)は、眼球部51b1,51c1が上まぶた部51b2,51c2および下まぶた部51b3,51c3により隠されずに露出している状態を示す。また、同図の(b)は、上まぶた部51b2,51c2および下まぶた部51b3,51c3により眼球部51b1,51c1が隠されている状態を示す。
目玉演出体5の左位置部51bにおいて、上まぶた部51b2および下まぶた部51b3が後方に退避することで眼球部51b1の露出量が増えると、図32の(a)に示すように、左目が大きく見開いた状態になる。同じく、右位置部51cにおいて、上まぶた部51c2および下まぶた部51c3が後方に退避することで眼球部51c1の露出量が増えると、右目が大きく見開いた状態になる。
また、目玉演出体5の左位置部51bおよび右位置部51cにおいて、上まぶた部51b2,51c2および下まぶた部51b3,51c3が眼球部51b1,51c1を隠すように移動ないし回転すると、図32の(b)に示すように、左目および右目が閉じた状態になる。
このように、半目の状態(図31の(a)参照)から、図32の(a)に示すように目を大きく見開いた状態に移行したり同図の(b)に示すように目を閉じた状態に移行したりすると、吊り目の場合(図31の(b)参照)とは異なる顔の表情の変化を遊技者に認識させることが可能になる。
このような半目の状態(図31の(a)参照)、吊り目の状態(同図の(b)参照)のほか、図32の(a)に図示の目を見開いた状態および同図の(b)に図示の目を閉じた状態の中のいずれかから他の状態に移行させることで、様々な目の表情変化を実現することが可能になる。
なお、目玉演出体5の演出として、動きの演出以外の演出が考えられる。例えば、目の明るさを変える演出である。例えば、図32の(a)に図示の目を大きく見開いた状態は、半目の状態(図31の(a)参照)よりも眼球部51b1,51c1が明るく光るような演出である。
このような目の明るさが異なる演出について付言すると、眼球部51b1,51c1の後方に位置する光源の発光量が変化するように制御する例が考えられる。また、光源の発光量を変化させずに一定であるものの、上まぶた部51b2,51c2および下まぶた部51b3,51c3の開度を変えることにより、目の明るさが変わるようにする例も考えられる。
なお、顔の表情としては考え難い目の表情とすることも考えられる。例えば、目を見開いて吊り目になる場合や、閉じて吊り目になる場合等である。また、左目と右目とで明るさが変わるように制御する場合も考えられる。
また、図32では、両目が互いに同じ開き具合である場合を示しているが、左目と右目で開き具合を互いに異ならしめる例も考えられる。例えば、片目だけをまばたきさせるウィンク動作を行う場合である。
〔目玉演出体5の変形動作を実現する機構について〕
ここで、目玉演出体5の左位置部51bが連結部51dを中心として回転をし、右位置部51cが連結部51eを中心として回転をするための機構としては、種々のものが考えられる。例えば、左位置部51bおよび/または右位置部51cの中央位置部51aに対する回転を、モータ駆動力が所定機構に伝達されることで実現する構成例である。
また、上アゴ演出体4の変形動作を利用して目玉演出体5の変形動作を実現する構成例も考えられる。以下、具体的に説明する。なお、上アゴ演出体4の構成および変形動作を既に説明し(図30参照)、また、目玉演出体5の構成および変形動作も既に説明しているので(図31参照)、重複する説明を省略することがある。
図33は、上アゴ演出体4による目玉演出体5の変形動作を説明する正面図であり、(a)は変形していない状態(変形前)を示し、(b)は変形している状態(変形後)を示す。
図33の(a)に示すように、目玉演出体5の左位置部51bが上アゴ演出体4における左位置部41bの左受け部41b2に受け入れられ、かつ、右位置部51cが右位置部41cの左受け部41c2に受け入れられている。
そして、上アゴ演出体4の左位置部41bが連結部41d周りに回転すると、図33の(b)に示すように、左受け部41b2に受け入れられている目玉演出体5の左位置部51bは、連結部51d(図31参照)周りに回転する。同じく、上アゴ演出体4の右位置部41cが連結部41e周りに回転すると、右受け部41c2に受け入れられている目玉演出体5の右位置部51cは、連結部51e(図31参照)周りに回転する。
これにより、目玉演出体5の両目が吊り目になり、顔の表情が変わる。
このように、可動物としての上アゴ演出体4および目玉演出体5が互いに隣接し、両者が協働して顔の表情を変える動き演出を行っている。すなわち、上アゴ演出体4に載置されている目玉演出体5の変形動作は、上アゴ演出体4の変形動作に伴って行われる。このため、目玉演出体5の回転動作を実現する機構を簡素化することが可能になる。
なお、上アゴ演出体4および目玉演出体5は、後述するように、互いに離間した状態でいずれか一方または両方が単独で動きの演出を行う。
なお、目玉演出体5の変形動作は、目の表情を表す上まぶた部51b2,51c2および下まぶた部51b3,51c3の動作とは別に実行させることが可能である。したがって、図33の(b)に示す半目の状態での目玉演出体5の変形動作のほか、目を見開いた状態(図32の(a)参照)での目玉演出体5の変形動作や目を閉じた状態(同図の(b)参照)での目玉演出体5の変形動作を行うことが可能である。
〔可動役物115による動き演出について〕
次に、可動役物115により行われる動き演出について説明する。かかる動き演出は、可動物である上アゴ演出体4、目玉演出体5、下アゴ演出体6および頬演出体7の動きにより実現される。なお、上アゴ演出体4および目玉演出体5については上述しているが、下アゴ演出体6および頬演出体7はまだ説明していない。これら下アゴ演出体6および頬演出体7の各々は長尺形状であり、曲線状に変形可能である。下アゴ演出体6および頬演出体7についての詳細な構成や動きについては後述する。
図34、図35および図36は、可動役物115の動き演出を説明する図であり、各図の(a)、(b)、(c)および(d)は時系列で示している。また、図34の(d)の次に図35の(a)に移行し、同図の(d)の次に図36の(a)に移行する。
以下説明する可動役物115の一連の動き演出は、その一例を示すものであり、その一部のみを実行する演出例も考えられ、また、途中の動き演出を部分的に省略する演出例も考えられる。
なお、図34〜図36において待機状態を示すもの(図28の(b)および図29の(a)参照)は、開始時を示す図34の(a)と終了時を示す図36の(d)である。また、図34〜図36において可動役物115の位置が待機状態と同じものとしては、図34の(c)および図35の(c)である。すなわち、図34の(a)、同図の(c)、図35の(c)および図36の(d)における上アゴ演出体4、目玉演出体5、下アゴ演出体6および頬演出体7の相対的な位置関係は、互いに同じものである。
図34の(a)に示す待機状態では、上述したように、上アゴ演出体4の上側に目玉演出体5が位置し、上アゴ演出体4の下方に下アゴ演出体6が位置する。そして、上アゴ演出体4と下アゴ演出体6との間には、縦方向に延びる頬演出体7が位置する。そして、これら上アゴ演出体4、目玉演出体5、下アゴ演出体6および頬演出体7が画像表示部114の表示面114aを囲んでいる。囲まれた表示面114aが所定領域114bとされ、所定領域114bに画像を表示して画像演出を行うようになっている。
図34の(a)に示す待機状態では、目玉演出体5の眼球部51b1,51c1が半目の状態であり、動き演出が開始されると、同図の(b)に示すように、まず眼球部51b1,51c1が大きく見開いた状態に移行する。この際、目玉演出体5の眼球部51b1,51c1は、待機状態よりも明るくなる。なお、同図の(b)に示す場合は、目玉演出体5だけが動作して動き演出を行っており、上アゴ演出体4、下アゴ演出体6および頬演出体7はいずれも動作しておらず、待機状態のままである。
その後、目玉演出体5は、図34の(c)に示すように元に戻る。
次に、図34の(d)に示すように、上アゴ演出体4では、左位置部41bおよび右位置部41cが上方向に移動し、空間41f,41gが形成される。そして、上アゴ演出体4のかかる移動に伴い、目玉演出体5では、左位置部51bおよび右位置部51cが中央方向に傾くように上方向に移動する。これにより、目玉演出体5の左目および右目が吊り目になったような印象を与える。このように、上アゴ演出体4および目玉演出体5が協働し、吊り目に変える動き演出を行う。
なお、同図の(d)に示す場合は、上アゴ演出体4および目玉演出体5が動作して動き演出を行っており、下アゴ演出体6および頬演出体7は未動作である。
その後、図35の(a)に示すように、上アゴ演出体4と目玉演出体5との協働による吊り目への変化を維持したまま、下アゴ演出体6が動作し、動き演出に加わる。
下アゴ演出体6の姿勢は、横方向に延びる状態と画像表示部114の表示面114a略中央に向かって凸状の状態とのいずれかが選択される。下アゴ演出体6の姿勢が凸状の状態では、口角が下がるように見え、顔の表情が怒っているような印象を与える。
下アゴ演出体6が凸状の状態になると、所定領域114bの面積が減り、下アゴ演出体6により画定される領域114dが形成される。
なお、領域114dが形成された場合、所定領域114bに表示される画像(例えば図柄変動画像)とは別の内容の画像(操作指示画像)を領域114dに表示する演出制御例や、領域114dおよび所定領域114bで同じ内容の画像(キャラクタの動き画像)を表示する演出制御例が考えられる。付言すると、領域114dが形成される際に所定領域114cもまた形成される場合には、上述した区分けされた領域(所定領域114b,114c、領域114dのうちの任意の組み合わせ)がある場合、領域ごとに異なる内容の画像を表示したり区分けされた領域をまたがって同じ内容の画像を表示したりする演出制御例も考えられる。
さらに、下アゴ演出体6の動作に続き、図35の(b)に示すように、左右一対の頬演出体7の各々が動作し、動き演出に加わる。
頬演出体7の姿勢は、縦方向に延びる状態と画像表示部114の表示面114a略中央に向かって移動した状態とのいずれかが選択される。
頬演出体7が移動した状態になると、所定領域114bの面積が減る。そして、左側の頬演出体7により画定される領域114eが形成され、また、右側の頬演出体7により画定される領域114fが形成される。
なお、領域114eおよび/または領域114fが形成された場合、所定領域114bに表示される画像(例えば図柄変動画像)とは別の内容の画像(操作指示画像)を表示する演出制御例や、同じ内容の画像(キャラクタの動き画像)を表示する演出制御例が考えられる。付言すると、領域114e,114fが形成される際に所定領域114cもまた形成される場合には、上述した区分けされた領域(所定領域114b,114c、領域114e,114fのうちの任意の組み合わせ)がある場合、領域ごとに異なる内容の画像を表示したり区分けされた領域をまたがって同じ内容の画像を表示したりする演出制御例も考えられる。このような演出制御例は、領域114dを含む任意の組み合わせに対して行う例も考えられる。
図35の(b)に示す可動役物115による顔は、怒り顔であるような印象を与える。このように、上アゴ演出体4と目玉演出体5との協働による吊り目への変化(図34の(d)参照)、下アゴ演出体6の変化および左右一対の頬演出体7の変化を通じて、顔の表情変化を遊技者が感じることが可能になる。
なお、本実施の形態では、下アゴ演出体6の動作に続いて頬演出体7が動作する場合について説明するが、下アゴ演出体6および頬演出体7が同時に作動する例や、頬演出体7の動作に続いて下アゴ演出体6が動作する例が考えられる。
その後、上アゴ演出体4、目玉演出体5、下アゴ演出体6および頬演出体7のいずれも、図35の(c)に示すように元に戻る。
次に、昇降可能な上アゴ演出体4は、目玉演出体5と共に下降した後、図35の(d)に示すように、途中で目玉演出体5と分離してさらに下降する。目玉演出体5は、下降移動端に達すると下降動作を停止する。すなわち、上アゴ演出体4の移動下端は、目玉演出体5の移動下端よりも下側に位置する。このため、上アゴ演出体4は、途中まで目玉演出体5と共に下降するが、目玉演出体5の移動下端を過ぎると、単独で下降を続ける。
上アゴ演出体4は、下端移動端にて空間41f,41gが形成されるように変形する。すなわち、上アゴ演出体4において、左位置部41bおよび右位置部41cが中央位置部41aに対して上方に移動し、下に凸状となるように変形する。言い換えると、上アゴ演出体4は、中央位置部41aが下アゴ演出体6に近接するように変形している。
別の表現をすると、所定領域114bとは別の所定領域114cがより広い面積となるように、上アゴ演出体4が変形する。所定領域114bは、より狭い面積となるように上アゴ演出体4が変形する。
なお、図35の(d)に示す上アゴ演出体4における空間41f,41gは、同図の(a)に示す場合よりも大きくなっている。すなわち、左位置部41bおよび右位置部41cの中央位置部41aに対する移動量を比べると、図35の(d)の場合の方が同図の(a)に示す場合よりも多い。
そして、図36の(a)に示すように、目玉演出体5は、回転軸51fを中心として回転する。目玉演出体5の回転領域は、所定領域114c内に部分的に位置する。
かかる目玉演出体5の回転時には、上述したように、上アゴ演出体4の中央位置部41aが下方に移動しており、下アゴ演出体6に近接して位置する。すなわち、上アゴ演出体4は、中央位置部41aが目玉演出体5の回転領域から遠ざかるように変形する。このため、目玉演出体5が上アゴ演出体4と干渉することがより確実に回避される。
なお、目玉演出体5が一方向に回転する場合と双方向に回転する場合とが考えられる。
ここで、上アゴ演出体4および目玉演出体5は、例えば図35の(b)に示すように、両者が協働して動き演出を行う場合(第1の動き演出の一例)のほか、例えば図36の(a)に示すように、互いに離間して各々が単独で動き演出を行う場合(第2の動き演出の一例)がある。そして、協働する動き演出と単独での動き演出の切り替えは、演出制御部300のCPU301(制御手段の一例)により実行される。
なお、図35の(d)に示すように、上アゴ演出体4と目玉演出体5とが離間した後に、上アゴ演出体4が単独で動き演出を行う一方で、目玉演出体5が単独での動き演出を行わないという制御例もある。また、当然ながら、目玉演出体5が単独で動き演出を行う一方で、上アゴ演出体4が単独での動き演出を行わないという制御例もある。
一連の動き演出の説明に戻る。図36の(a)に示す場合の後、同図の(b)に示すように、目玉演出体5が元の姿勢に戻ると、上アゴ演出体4が元の姿勢に戻って上昇し、上アゴ演出体4が目玉演出体5に接近していく。さらなる上アゴ演出体4の上昇動作により、同図の(c)に示すように、上アゴ演出体4が目玉演出体5と接続した後に、同図の(d)に示すように、上アゴ演出体4および目玉演出体5は待機位置に戻る。
これにより、可動役物115の一連の動き演出は終了する。
なお、図34〜図36に示す可動役物115の一連の動き演出を部分的ないし全体的に実行して顔のパーツを動かすと、可動役物115による演出に幅を持たせることが可能になる。例えば、特別図柄判定の結果を報知する演出に顔の表情を変える動き演出を行うことで、遊技者が遊技する際に遊技の興趣性を更に高めることが可能になる。
ここで、可動役物115の上アゴ演出体4、目玉演出体5および下アゴ演出体6の相対的な位置関係について説明する。
可動役物115の上アゴ演出体4(移動体の一例)は、目玉演出体5に近い位置にある例えば図34の(b)に示す状態(第1の状態の一例)と、下アゴ演出体6に近い位置にある図35の(d)または図36の(a)に示す状態(第2の状態の一例)という2つの状態を持つ。すなわち、例えば図34の(b)に示す状態は、上アゴ演出体4が目玉演出体5に近く下アゴ演出体6から遠い位置にあり、図35の(d)または図36の(a)に示す状態は、上アゴ演出体4が下アゴ演出体6に近く目玉演出体5から遠い位置にある。
このような2つの状態の切り替えは、演出制御部300のCPU301(制御手段の一例)により実行される。
〔変形例〕
次に、可動役物115についての変形例を説明する。
図37は、可動役物の変形例を説明する図であり、同図の(a)は待機状態を示し、(b)は演出状態を示す。
変形例に係る可動役物115は、図37の(a)、(b)に示すように、可動物として上アゴ演出体4、目玉演出体5、下アゴ演出体6および頬演出体7を備えるほか、可動物である回転演出体6Aを備えている。この回転演出体6Aは長尺形状であり、その一端部6A1が回転可能に保持されている。
可動役物115の回転演出体6Aは、図37の(a)に示すように、他の可動物の後ろに収容されて待機している。より具体的には、回転演出体6Aは、下アゴ演出体6の背後に位置し、遊技者の視認が困難なように隠れている。
そして、回転演出体6Aは、動き演出を行うタイミングで、一端部6A1を中心に回転し、図37の(b)に示すように出現する。
このように、回転演出体6A(移動体の一例)は、同図の(a)に示す待機状態(第1の状態の一例)と同図の(b)に示す演出状態(第2の状態の一例)という2つの状態を持ち、待機状態では、正面視右側の頬演出体7に近い位置にあり、演出状態では、正面視左側の頬演出体7に近い位置にある。そして、2つの状態の切り替えは、演出制御部300のCPU301(制御手段の一例)により実行される。
〔可動役物115の動き演出についての意義〕
ここで、従来から提案されている遊技機での可動体演出では、遊技者の集中力等の維持を十分に図ることが困難であった。
そこで、遊技者が遊技する際に遊技の興趣性を更に高めることを可能にするために、以下の構成を採用する。
◆すなわち、本実施の形態に係る遊技機は、動き演出を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機100)であって、第1の可動物(例えば可動役物115の上アゴ演出体4)および第2の可動物(例えば可動役物115の目玉演出体5)と、隣接する前記第1の可動物(例えば可動役物115の上アゴ演出体4)および前記第2の可動物(例えば可動役物115の目玉演出体5)が協働して行う第1の動き演出と、互いに離間する当該第1の可動物(例えば可動役物115の上アゴ演出体4)および当該第2の可動物(例えば可動役物115の目玉演出体5)のいずれか一方または両方が単独で行う第2の動き演出と、を制御する制御手段(例えば演出制御部300のCPU301)と、を備えることを特徴とするものである。
◆また、本実施の形態に係る遊技機は、演出を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機100)であって、互いに離間して位置する第1の演出体(例えば可動役物115の目玉演出体5、右側の頬演出体7)および第2の演出体(例えば可動役物115の下アゴ演出体6、左側の頬演出体7)と、前記第1の演出体(例えば可動役物115の目玉演出体5、右側の頬演出体7)と前記第2の演出体(例えば可動役物115の下アゴ演出体6、左側の頬演出体7)との間での移動が可能に構成される移動体(例えば可動役物115の上アゴ演出体4、回転演出体6A)と、前記移動体(例えば可動役物115の上アゴ演出体4、回転演出体6A)が前記第1の演出体(例えば可動役物115の目玉演出体5、右側の頬演出体7)に近い位置にある第1の状態および当該移動体(例えば可動役物115の上アゴ演出体4、回転演出体6A)が前記第2の演出体(例えば可動役物115の下アゴ演出体6、左側の頬演出体7)に近い位置にある第2の状態を含む複数の状態のいずれかに移行する制御を行う制御手段(例えば演出制御部300のCPU301)と、を備えることを特徴とするものである。
次に、可動役物115が備える下アゴ演出体6について説明する。
<下アゴ演出体6>
図38は、下アゴ演出体6の斜視図である。
図38に示すように、下アゴ演出体6は、所定の演出を実行する下アゴ可動体61と、下アゴ可動体61を駆動する下アゴ駆動部63と、飾り部材78(後述)を備える。
下アゴ可動体61は、複数の関節を有する長尺状の役物である。言い替えると、下アゴ可動体61は、多関節体である。そして、下アゴ可動体61は、自身の長手方向と交差する方向において湾曲(屈曲)可能である。
下アゴ駆動部63は、下アゴ可動体61を支持するとともに、下アゴ可動体61の姿勢を切り替える駆動力を下アゴ可動体61に供給する。
<下アゴ可動体61>
図39は、下アゴ可動体61を説明するための図である。
図39に示すように、下アゴ可動体61は、第1装飾体611A〜第6装飾体611Fおよび第1連結体613A〜第5連結体613Eを備える。この下アゴ可動体61は、第1装飾体611A〜第6装飾体611Fと、第1連結体613A〜第5連結体613Eとを交互に並べて連結させることにより、長尺状に構成される。
第1装飾体611A〜第6装飾体611Fは、各々の前側側面にキャラクタの顔の造形が施されている小片である。
なお、以下の説明においては、第1装飾体611A〜第6装飾体611Fのいずれかを区別しない場合には、第1装飾体611A〜第6装飾体611Fの各々を、単に装飾体611ということがある。
第1連結体613A〜第5連結体613Eは、装飾体611同士を連結する小片である。第1連結体613A〜第5連結体613Eは、各々の両端にて装飾体611を回転可能に保持する。なお、詳細は後述するが、第1連結体613A〜第5連結体613Eは、装飾体611間の距離が変更可能となるように、装飾体611を保持する。
なお、以下の説明においては、第1連結体613A〜第5連結体613Eのいずれかを区別しない場合には、第1連結体613A〜第5連結体613Eの各々を、単に連結体613ということがある。
さて、第1装飾体611Aおよび第6装飾体611Fは、各々第1貫通孔615Aおよび第2貫通孔615Bを備える。この第1貫通孔615Aおよび第2貫通孔615Bは、各々の内部に、下アゴ駆動部63に設けられた支持軸639が挿入される。そして、下アゴ可動体61の両端(第1装飾体611Aおよび第6装飾体611F)は、下アゴ駆動部63の支持軸639によって、回転可能に支持される。
また、第1装飾体611Aおよび第6装飾体611Fは、各々の後側側面に第1ピン616Aおよび第2ピン616Bを備える。この第1ピン616Aおよび第2ピン616Bは、それぞれ第1貫通孔615Aおよび第2貫通孔615Bよりも、下アゴ可動体61の長手方向中央側に位置する。そして、第1ピン616Aおよび第2ピン616Bは、下アゴ駆動部63からの駆動を受け、上下方向に移動する(後述)。
また、第1装飾体611A〜第6装飾体611Fは、キャラクタがかぶる王冠を模した形状であり、かつキャラクタの歯(牙)を模した造形が施された王冠部617A〜617Fを各々備える。
また、第1装飾体611A〜第6装飾体611Fは、LED(Light Emitting Diode)などにより構成される発光体619A〜619Fを各々備える。この発光体619A〜619Fは、それぞれ王冠部617A〜617Fの後側に設けられ、王冠部617A〜617Fを光らせる。
<下アゴ可動体61の姿勢>
図40は、下アゴ可動体61の姿勢を説明するための図である。具体的には、図40(a)は第1状態の下アゴ可動体61を示し、図40(b)は第2状態の下アゴ可動体61を示す。
まず、図40(a)に示すように、下アゴ可動体61は、画像表示部114の外周に沿うように設けられる。具体的には、画像表示部114の下側の側面に沿って設けられる。
そして、この下アゴ可動体61は、上述のように、下アゴ駆動部63からの駆動を受けて姿勢を切り替える。具体的には、下アゴ可動体61は、図40(a)に示すような第1状態と、図40(b)に示すような第2状態とで切り替わる。
以下、第1状態および第2状態について各々説明をする。
まず、図40(a)に示すように、第1状態においては、下アゴ可動体61は、上側(一方向)に突出する向きに湾曲する。言い替えると、第1状態においては、下アゴ可動体61は、上側に凸の姿勢である。
また、第1状態においては、下アゴ可動体61が、下アゴ駆動部63の覆い部材638から遊技者が視認可能な位置まで突出する。言い替えると、第1状態においては、下アゴ可動体61が、画像表示部114中央に向けて突出する。さらに言い替えると、下アゴ可動体61が、遊技盤110(図1参照)の中央側に進出している状態である。なお、第1状態においては、下アゴ可動体61の両端(第1装飾体611Aおよび第6装飾体611Fの一部)は、覆い部材638に隠れた(覆われた)状態である。
次に、図40(b)に示すように、第2状態においては、下アゴ可動体61は、下側(一方向と反対方向)に突出する向きに湾曲する。言い替えると、第2状態においては、下アゴ可動体61は、下側に凸の姿勢である。
また、第2状態においては、下アゴ可動体61が、下アゴ駆動部63の覆い部材638に覆われている。言い替えると、第2状態においては、下アゴ可動体61が、画像表示部114中央から離間する向きに突出する。さらに言い替えると、下アゴ可動体61が、遊技盤110(図1参照)の外周側に退避している状態である。
付言すると、図40(b)に示すように、第2状態においては、第1装飾体611A〜第6装飾体611Fのキャラクタの顔が、覆い部材638に隠れた状態である。一方で、下アゴ可動体61の王冠部617A〜617Fは、覆い部材638から遊技者が視認可能な位置に突出している。
なお、第1状態と第2状態との切り替えは、下アゴ可動体61が、下アゴ駆動部63からの駆動力を受けることを契機とする。そして、第1状態と第2状態とが切り替えられると、下アゴ可動体61の湾曲する向きが変化する。言い替えると、下アゴ可動体61の曲率が変化する。
また、下アゴ可動体61が第1状態と第2状態とを切り替えることにより、下アゴ可動体61が構成する顔の表情の変化を表す演出を実行する。例えば、下アゴ可動体61が上側に突出する第1状態により、例えば怒りの表情を表すことができる。また、下アゴ可動体61が下側に突出する第2状態により、例えば通常の表情を表すことができる。
また、図40においては、下アゴ可動体61の長手方向中央が最も突出するように湾曲することを示したが、これに限定されない。すなわち、下アゴ可動体61の長手方向中央以外が、最も突出するように下アゴ可動体61が湾曲してもよい。また、最も突出する箇所の長手方向における位置が、第1状態と第2状態とで互いに異なってもよい。さらに、第1状態および第2状態において、下アゴ可動体61が突出する向きも、一方向とその反対方向とに限定されるものではなく、一方向と、一方向以外の他方向とであってもよい。
また、上記では説明を省略したが、図示の例においては下アゴ駆動部63が、例えばポリウレタンなどの樹脂により形成される弾性部材636を備える。この弾性部材636は、第2状態である下アゴ可動体61の下側側面と対向する位置に設けられる。そして、下アゴ可動体61が第1状態から第2状態への切り替わる際、言い替えると下アゴ可動体61が下降する際に、弾性部材636に対して下アゴ可動体61が突き当たり停止する。このことにより、下アゴ可動体61が第1状態から第2状態へ切り替わる際に、下アゴ可動体61が受ける衝撃、あるいは下アゴ可動体61によって発生する音が抑制される。
<第1状態および第2状態の切替動作>
<下アゴ可動体61の長さ>
図41は、下アゴ可動体61の長さの変化を説明するための図である。
さて、下アゴ可動体61は、装飾体611同士の間隔が変化し得る(詳細は後述)。このことにより、下アゴ可動体61は、長手方向において伸縮可能である。
そして、下アゴ可動体61は、第1状態と第2状態とを切り替える際に、全体の長さを変化させる。
図41を参照しながら具体的に説明をすると、第1状態(実線で示す下アゴ可動体61参照)においては、下アゴ可動体61の長手方向長さは、長さL1である。また、第2状態(破線で示す下アゴ可動体61参照)においては、下アゴ可動体61の長手方向長さは、長さL2である。
ここで、下アゴ駆動部63の支持軸639間の距離は、長さL3である。また、長さL3は、長さL1あるいは長さL2よりも短い。さらに説明をすると、図示の例においては、長さL1>長さL2>長さL3の関係である。
そして、下アゴ可動体61は、例えば第1状態(実線で示す下アゴ可動体61参照)から第2状態(破線で示す下アゴ可動体61参照)へと切り替わる際には、長さL1から、長さL3を経て、長さL2になる。つまり、下アゴ可動体61は、第1状態と第2状態とで切り替わる際に、一旦収縮した後に、伸長する。このように、下アゴ可動体61は、湾曲向きの変更の際に長手方向において伸縮することで、固定された支持軸639の間を通過する際に、支持軸639の間で詰まり、動きが止まることが抑制される。
付言すると、下アゴ可動体61は、下アゴ駆動部63によって両端側が保持(固定)された状態で、湾曲の向きを変化させるものである。
<装飾体611の軌跡>
図42は、装飾体611の軌跡を説明するための図である。
さて、上述のように下アゴ可動体61が第1状態と第2状態とで切り替わることにともない、互いに連結されている装飾体611は、一斉に移動する。そして、図42に示すように、第1装飾体611A〜第6装飾体611F各々が描く軌跡DA〜DFは、互いに異なる。
さらに説明をすると、装飾体611の間隔、すなわち第1装飾体611A〜第6装飾体611F同士の距離を変化させながら(拡げながら/縮めながら)、下アゴ可動体61が上下方向に移動する。このことにより、第1装飾体611A〜第6装飾体611Fの各々に設けられたキャラクタの顔が互いに押し合いながら、それぞれ予測が困難な動きをし得る。
付言すると、第1装飾体611A〜第6装飾体611F各々の軌跡DA〜DFは、図示のように滑らかな曲線を描くものには限定されない。例えば、第1装飾体611A〜第6装飾体611F各々が互いに押し合うことにより、移動方向と交差する方向で振動(往復運動)を繰り返しながら移動する場合も考えられる。そして、このように往復する場合には、第1装飾体611A〜第6装飾体611F各々の軌跡DA〜DFは、ぎざぎざに屈曲した線(ジグザグ状の線)となる。
さて、下アゴ可動体61は、第1状態と第2状態とで切り替わる際に、下アゴ可動体61が所定の位置を通過するまでは、元の状態(第1状態および第2状態のいずれか)を維持しようとする。
さらに説明をすると、図示の例の下アゴ可動体61は、装飾体611同士が離間しようとする力(詳細は後述)により、下アゴ駆動部63の支持軸639よりも上側の領域EAにおいては、上側に突出しようとし、下アゴ駆動部63の支持軸639よりも下側の領域EBにおいては、下側に突出しようとする。
そして、下アゴ可動体61は、第1状態と第2状態とで切り替わる際には、下アゴ駆動部63からの駆動力を受けながら、徐々に曲率を変更する。すなわち、下アゴ可動体61が徐々に直線状に近づく。そして、所定の位置(例えば、下アゴ駆動部63の支持軸639同士を結ぶ直線LA)を通過すると、一気に曲率を変更する。このとき、下アゴ可動体61が、元の状態とは反対の向きに湾曲する。このように、下アゴ可動体61は、第1状態と第2状態とを切り替える過程において、曲率が変化する速度を、相対的に遅い速度から早い速度へと切り替える。
なお、図示の例においては、下アゴ可動体61は、第1状態と第2状態とのいずれかの状態となるように、下アゴ駆動部63により駆動を受ける。言い替えると、下アゴ可動体61が、直線LAに沿った直線状の姿勢、あるいは直線に近い姿勢を維持することは回避され、いずれかの向きに湾曲した状態となる。このように下アゴ可動体61を直線状の姿勢で待機することを回避し、湾曲した姿勢をとることで、待機中の下アゴ可動体61が、意図しないタイミングで突出することが抑制される。
<下アゴ可動体61の伸縮機構>
図43は、下アゴ可動体61の伸縮機構を説明するための図である。具体的には、図43(a)は後側からみた下アゴ可動体61の一部分解斜視図を示し、図43(b)は後側からみた下アゴ可動体61の背面図を示す。
次に、図43(a)および(b)を参照しながら、下アゴ可動体61を伸縮させる具体的な機構を説明する。
以下の説明においては、第4装飾体611Dおよび第3連結体613Cを例に説明する。なお、詳細な説明は省略するが、下アゴ可動体61における第1装飾体611A〜第6装飾体611Fは互いに同様の構造を有しており、第1連結体613A〜第5連結体613Eは、互いに同様の構造を有している。
図43(a)に示すように、第4装飾体611Dは、前側側面にキャラクタの顔の造形が施された装飾本体6113と、装飾本体6113に対して固定される抑え部6115とを備える。また、装飾本体6113は、2つのピン6117を備える。
また、第3連結体613Cは、連結本体6131と、連結本体6131を跨いで第3装飾体611Cおよび第4装飾体611Dの間に収縮して設けられるスプリング6133と、連結本体6131との間でスプリング6133を抑える抑え部6135とを備える。また、連結本体6131は、内部にピン6117が移動可能に配置されるスリット6137を備える。
そして、第3連結体613Cのスリット6137内に、第4装飾体611Dのピン6117と、第3装飾体611Cのピン6117とを配置しながら、第3連結体613Cは、第3装飾体611Cと第4装飾体611Dとを連結する(図43(b)参照)。
ここで、スプリング6133による付勢力を受けながら、スリット6137内でのピン6117の位置が変化する。このことにより、第3装飾体611Cと第4装飾体611Dとの距離が変化する。
このように構成される下アゴ可動体61は、連結体613を介して装飾体611同士の間隔を変えながら(矢印FA,FB参照)、第1状態あるいは第2状態を切り替える。
<下アゴ駆動部63の駆動機構>
図44は、下アゴ駆動部63の駆動機構を説明するための図である。
次に、図44を参照しながら、下アゴ駆動部63における下アゴ可動体61を駆動させる機構を具体的に説明する。
図44に示すように、下アゴ駆動部63は、駆動源631と、駆動源631からの駆動を受けて回転する第1ギア633、第2ギア635、および第3ギア637と、第1ギア633〜第3ギア637を介して駆動を受け上下方向に移動する駆動プレート643と、駆動プレート643を上側に付勢するスプリング647(第1スプリング647Aおよび第2スプリング647B)を備える。
駆動源631は、正転および逆転可能な駆動モータにより構成される。
第1ギア633〜第3ギア637は、例えば平歯車により構成される。また、第3ギア637は、側面に駆動ピン641を備える。
駆動プレート643は、上下方向に移動可能な板状部材である。この駆動プレート643は、内部に駆動ピン641が移動可能に配置される第1スリット644を備える。
また、駆動プレート643は、左右両側からそれぞれ上側に向けて延びる第1アーム646Aおよび第2アーム646Bを備える。そして、この第1アーム646Aおよび第2アーム646Bの各々の先端には、第2スリット645Aおよび第3スリット645Bが形成されている。そして、これらの第2スリット645Aおよび第3スリット645Bの内部には、下アゴ可動体61の第1ピン616Aおよび第2ピン616Bが、それぞれ移動可能に配置される。
第1スプリング647Aおよび第2スプリング647Bは、駆動プレート643が上側に移動する動作を補助する。付言すると、第1スプリング647Aおよび第2スプリング647Bは、駆動プレート643の上昇動作を確実に、あるいは高速に行うための構成である。
そして、駆動源631が正転および逆転することにともない、第1ギア633〜第3ギア637が回転する。このとき第3ギア637に設けられた駆動ピン641の位置が、上下方向において変化する。この駆動ピン641の上下にともない、駆動プレート643が上下方向に移動する。そして、駆動プレート643の上下にともない、第2スリット645Aおよび第3スリット645B内に配置された第1ピン616Aおよび第2ピン616Bが上下方向に押圧され、結果として下アゴ可動体61に駆動力が伝達される。この駆動力を受けた下アゴ可動体61は、第1状態と第2状態とで切り替わる。
なお、上述のように、下アゴ可動体61は、両端に同一の駆動源631からの駆動力を受ける。このことにより、下アゴ可動体61がより安定して第1状態と第2状態とで切り替わる。
また、下アゴ可動体61が受ける駆動力は、両端よりも長手方向中央側で、下アゴ可動体61の長手方向と交差する方向(図示の例では上下方向)に加えられる。したがって、例えば下アゴ可動体61の両端そのものを回転させる駆動力を加えるよりも、駆動力を小さくすることが可能となる。
また、下アゴ駆動部63は、下アゴ可動体61の長手方向の両端に力を加えながら、下アゴ可動体61の曲率を変更する。さらに説明をすると、下アゴ駆動部63は、下アゴ可動体61の長手方向中央部を支持しない。
この構成により、下アゴ可動体61の長手方向中央部周辺の設計が自由になる。また、画像表示部114における視認可能な領域も拡がる。さらに説明をすると、上側に突出する第1状態における下アゴ可動体61と、下アゴ駆動部63とにより挟まれる領域を通して、画像表示部114が視認可能となる(図40参照)。
また、下アゴ駆動部63が下アゴ可動体61の長手方向中央部を支持しない構成により、下アゴ可動体61の長手方向中央側において、装飾体611同士が横揺れ(装飾体611同士が互いに進退する向きの移動)しながら変形するなど、下アゴ可動体61がよりインパクトのある変形を行い得る。また、下アゴ可動体61は、両端側から中央部へ向けて波が向かうように変形し得る。
<下アゴ可動体61の配線構造>
図45は、後側からみた下アゴ可動体61の背面図である。
さて、上記で説明を省略した下アゴ可動体61の配線構造について説明をする。
図45に示すように、下アゴ可動体61は、第1装飾体611A〜第6装飾体611F各々に設けられる搭載基板650と、搭載基板650どうしを電気的に接続する接続ケーブル653と、接続ケーブル653を固定する固定具655と、接続ケーブル653を保護するカバー656とを備える。
図45に示すように、搭載基板650は、第1装飾体611A〜第6装飾体611F各々に設けられる第1搭載基板650A〜第6搭載基板650Fを有する。
この第1搭載基板650A〜第6搭載基板650Fは、各々の後側の面に接続端子(コネクタ)651(第1接続端子651A〜第8接続端子651H)が搭載される。また、第1搭載基板650A〜第6搭載基板650Fの前側の面には、発光体619A〜619F(図39参照)が搭載される。
接続ケーブル653は、第1接続ケーブル653A〜第7接続ケーブル653Gを有する。第1接続ケーブル653A〜第5接続ケーブル653Eは、第1接続端子651A〜第6接続端子651Fを直列で接続する。言い替えると、接続ケーブル653は、下アゴ可動体61の長手方向に沿って設けられる。なお、詳細は後述するが、第1接続ケーブル653A〜第5接続ケーブル653Eは、隣り合うケーブルの端部どうしが交差(クロス)するように配置される。
また、第6接続ケーブル653Fは、第1貫通孔615A内を通り、第7接続端子651Gに接続される。第7接続ケーブル653Gは、第2貫通孔615B内を通り、第8接続端子651Hに接続される。
なお、第1接続ケーブル653A〜第6接続ケーブル653Fは3本の電線を有し、第7接続ケーブル653Gは2本の電線を有する。例えば、第1接続ケーブル653A〜第6接続ケーブル653Fを構成する3本の電線の各々によって、発光体619A〜619F(図39参照)のG(緑)、R(赤)、B(青)の発光を制御する電気的信号を伝送することができる。付言すると、ここでは接続ケーブル653が3本(または2本)の電線を有する構成を例示したが、1本または4本以上の電線を有してもよい。
固定具655は、樹脂などにより形成される所謂結束バンドである。この固定具655は、第1固定具655A〜第4固定具655Dを有する。
第1固定具655A〜第4固定具655Dは、下アゴ可動体61の長手方向にて、第2接続端子651B〜第5接続端子651Eに対応する位置に各々設けられる。また、第1固定具655A〜第4固定具655Dは、抑え部6115に形成された貫通孔6116(図43(a)参照)に挿入して固定される。
これらの第1固定具655A〜第4固定具655Dは、隣接する第1接続ケーブル653A〜第5接続ケーブル653Eどうしを束ねて固定する。例えば、第1固定具655Aは、第1接続ケーブル653Aおよび第2接続ケーブル653Bを束ねて、抑え部6115に対して固定される。
カバー656は、第1装飾体611Aおよび第6装飾体611Fに設けられる板状部材である。このカバー656は、第1ピン616Aが貫通して設けられる第1カバー656Aと、第2ピン616Bが貫通して設けられる第2カバー656Bとを有する。
第1カバー656Aは、前後方向において、第1ピン616Aを駆動する第1アーム646A(図44参照)と接続ケーブル653(第1接続ケーブル653A)との間に設けられる。同様に、第2カバー656Bは、第2ピン616Bを駆動する第2アーム646B(図44参照)と接続ケーブル653(第5接続ケーブル653E)との間に設けられる。そして、第1カバー656Aおよび第2カバー656Bは、第1アーム646Aおよび第2アーム646Bによって、接続ケーブル653が損傷を受けることを抑制する。
<下アゴ可動体61中央部の配線構造>
図46は、下アゴ可動体61中央部の配線構造を説明するための図である。具体的には、図46(a)は第3接続ケーブル653C周辺の概略構成図であり、図46(b)は図46(a)のb−bにおける断面図であり、図46(c)は第3接続ケーブル653Cの接続関係を説明する図である。
次に、図46を参照しながら、下アゴ可動体61における長手方向中央部の配線構造、より具体的には、第1接続ケーブル653A〜第5接続ケーブル653Eの配線構造について説明する。
以下の説明においては、第3接続端子651Cと第4接続端子651Dとを接続する第3接続ケーブル653Cを例に説明する。なお、詳細な説明は省略するが、第1接続ケーブル653A〜第5接続ケーブル653Eは互いに同様の構造を有している。また、第2接続端子651B〜第5接続端子651Eは互いに同様の構造を有している。
図46(a)に示すように、第3接続ケーブル653Cは、第3接続端子651Cおよび第4接続端子651Dの間において、中央部が垂れ下がった姿勢(形状)、すなわち下に凸の姿勢で配置されている。また、第3接続ケーブル653Cは、両端側は第2固定具655Bおよび第3固定具655Cによって固定される。一方で、第3接続ケーブル653Cの中央部は、抑え部6135によって、所定の範囲の移動を許容しながら保持される。
なお、図示のように、第3接続ケーブル653Cが遊技者からみて下アゴ可動体61の裏面側に配置されることにより、第3接続ケーブル653Cが遊技者によって視認されることが抑制される。
ここで、抑え部6135による第3接続ケーブル653Cの保持について詳細に説明をする。まず、抑え部6135は、下アゴ可動体61の幅方向に延びる基材6132と、基材6132の長手方向中央部に設けられた円筒部6134と、基材6132の両端側に設けられた支持片6136と、基材6132および支持片6136を支持する支持壁6138とを有する。
なお、図示の抑え部6135は、下アゴ可動体61の長手方向および幅方向においてそれぞれ離間した支持片6136を、4つ備えている。また、図示の例においては、各支持片6136と、円筒部6134とは、互いに離間して設けられる。
図46(b)に示すように、第3接続ケーブル653Cは、前後方向において基材6132および支持片6136の間に設けられる。また、第3接続ケーブル653Cは、上下方向において円筒部6134および支持壁6138の間に設けられる。なお、第3接続ケーブル653Cは、左右方向において、円筒部6134を挟んで設けられた2つの支持片6136によって保持される(図46(a)参照)。
このような配置により、第3接続ケーブル653Cは、抑え部6135によって移動が制限される。このことにより、第3接続ケーブル653Cが、下アゴ可動体61の動作にともない下アゴ可動体61の幅方向(上下方向)に突出して、遊技者によって視認されることが抑制される。
また、図46(b)に示すように、第3接続ケーブル653Cは、前後方向において基材6132を挟んで、スプリング6133とは反対側に設けられている。その結果、第3接続ケーブル653Cが、スプリング6133と接触することが抑制される。このことにより、第3接続ケーブル653Cが損傷を受けることが抑制される。
なお、円筒部6134は、第3接続ケーブル653Cと対峙する外周面が湾曲している。このことにより、第3接続ケーブル653Cが損傷を受けることが抑制される。なお、図示の例とは異なり、第3接続ケーブル653Cは、円筒部6134の周りを周回して設けられてもよい。
次に、第3接続ケーブル653Cにより接続される第3接続端子651Cおよび第4接続端子651Dの関係について詳細に説明をする。
図46(c)に示すように、第3接続端子651Cおよび第4接続端子651Dは、複数(6つ)の端子ピン6521〜6526をそれぞれ有する。この端子ピン6521〜6526は、下アゴ可動体61の長手方向(図示の例では左右方向)に沿って設けられる。言い替えると、第3接続端子651Cおよび第4接続端子651Dは、一列に並べられた端子ピン6521〜6526を有する。このことにより、搭載基板650(図45参照)が小さい場合など、第3接続端子651Cおよび第4接続端子651Dを設置する箇所の寸法が小さい場合でも、搭載基板650に対する電気的な接続が可能となる。
ここで、一列に並べられた端子ピン6521〜6526のうち、一方側(図46(c)における右側)に位置する3つの端子ピン6521〜6523を第1ピン群652Aとし、他方側(図46(c)における左側)に位置する3つの端子ピン6524〜6526を第2ピン群652Bとする。
さて、第3接続ケーブル653Cは、第3接続端子651Cの第1ピン群652Aと、第4接続端子651Dの第2ピン群652Bとを接続する。言い替えると、第3接続ケーブル653Cは、第3接続端子651Cにおいて第4接続端子651Dから遠い側に位置する端子ピン6521〜6523と、第4接続端子651Dにおいて第3接続端子651Cから遠い側に位置する端子ピン6524〜6526とを接続する。
さらに説明をすると、第3接続ケーブル653Cを構成する電線の各々によって接続される、第3接続ケーブル653Cの端子ピン6521〜6526と、第4接続端子651Dの端子ピン6521〜6526とは、互いに対応する位置である。
具体的には、第3接続端子651Cの第1ピン群652Aにおいて、一端側(図中右側)に配置されている端子ピン6521と、第4接続端子651Dの第2ピン群652Bにおいて、一端側(図中右側)に配置されている端子ピン6524とが、第3接続ケーブル653Cによって接続される。同様に、第3接続端子651Cの第1ピン群652Aにおいて、他端側(図中左側)に配置されている端子ピン6523と、第4接続端子651Dの第2ピン群652Bにおいて、他端側(図中左側)に配置されている端子ピン6526とが、第3接続ケーブル653Cによって接続される。また、第3接続端子651Cの第1ピン群652Aの中央に配置されている端子ピン6522と、第4接続端子651Dの第2ピン群652Bの中央に配置されている端子ピン6525とが、第3接続ケーブル653Cによって接続される。
このような接続関係とすることにより、組立て時に、第3接続端子651Cおよび第4接続端子651Dを、第3接続ケーブル653Cで接続する作業が容易となる。
また、第3接続ケーブル653Cを構成する電線の長さの均一化することで、製造コストの低減が図れる。
ここで、第4接続端子651Dに対する第3接続ケーブル653Cおよび第4接続ケーブル653Dの接続について説明をする。図46(a)に示すように、第3接続ケーブル653Cは一方側(図中右側)から延びてきて、第4接続端子651Dに接続される。また、第4接続ケーブル653Dは、他方側(図中左側)から延びて第4接続端子651Dに接続される。すなわち、第4接続端子651Dに対して、互いに反対側から延びてくる第3接続ケーブル653Cおよび第4接続ケーブル653Dが接続される。
<下アゴ可動体61端部の配線構造>
図47は、下アゴ可動体61における端部の配線構造を説明するための図である。具体的には、図47(a)は下アゴ可動体61における第1接続ケーブル653A周辺の概略構成図であり、図47(b)は下アゴ可動体61における第5接続ケーブル653E周辺の概略構成図である。
次に、図47(a)を参照しながら、下アゴ可動体61における一方側の端部の配線構造について説明する。
まず、図47(a)に示すように、第1接続端子651Aは、複数(3つ)の端子ピン6541〜6543を有する。この端子ピン6541〜6543は、下アゴ可動体61の幅方向に沿って設けられる。言い替えると、第1接続端子651Aは、一列に並べられた端子ピン6541〜6543を有する。
また、第7接続端子651Gは、複数(3つ)の端子ピン6544〜6546を有する。この端子ピン6544〜6546は、下アゴ可動体61の長手方向に沿って設けられる。言い替えると、第7接続端子651Gは、第1接続端子651Aとは異なる向きで、一列に並べられた端子ピン6544〜6546を有する。
次に、図47(b)を参照しながら、下アゴ可動体61における他方側の端部の配線構造について説明する。
まず、図47(b)に示すように、第6接続端子651Fは、複数(3つ)の端子ピン6561〜6563を有する。この端子ピン6561〜6563は、下アゴ可動体61の幅方向に沿って設けられる。言い替えると、第6接続端子651Fは、一列に並べられた端子ピン6561〜6563を有する。
また、第8接続端子651Hは、複数(2つ)の端子ピン6564、6565を有する。この端子ピン6564、6565は、下アゴ可動体61の長手方向に沿って設けられる。言い替えると、第8接続端子651Hは、第6接続端子651Fとは異なる向きで、一列に並べられた端子ピン6564、6565を有する。
ここで、下アゴ演出体6を組み立てる作業について説明をする。下アゴ演出体6を組み立てる際には、まず下アゴ可動体61を組み上げた後に、この下アゴ可動体61を下アゴ駆動部63(図38参照)に対して取り付ける場合がある。
この場合において、下アゴ可動体61を組み上げた状態では、下アゴ可動体61の第1接続端子651A〜第6接続端子651Fに対しては、第1接続ケーブル653A〜第5接続ケーブル653Eが接続されている。一方、第7接続端子651Gおよび第8接続端子651Hに対しては、第6接続ケーブル653Fおよび第7接続ケーブル653Gは接続されてない。
そして、下アゴ可動体61を下アゴ駆動部63などに対して取り付ける際に、第6接続ケーブル653Fおよび第7接続ケーブル653Gが、第7接続端子651Gおよび第8接続端子651Hに接続される。
ここで、第1接続端子651Aと第7接続端子651Gとをそれぞれ別体の端子とし、第6接続端子651Fと第8接続端子651Hとをそれぞれ別体の端子とすることにより、第6接続ケーブル653Fおよび第7接続ケーブル653Gを接続する作業が容易となる。
<接続ケーブル653の姿勢の変化>
図48は、接続ケーブル653の姿勢の変化を説明するための図である。具体的には、図48(a)は第1状態の下アゴ可動体61における接続ケーブル653の姿勢を示し、図48(b)は第2状態の下アゴ可動体61における接続ケーブル653の姿勢を示す。
次に、図48を参照しながら、下アゴ可動体61の動作にともなう接続ケーブル653の姿勢の変化について説明をする。
図48(a)に示すように、下アゴ可動体61が第1状態であるとき、すなわち下アゴ可動体61が上側に突出する向きで湾曲する状態においては、第1接続端子651A〜第6接続端子651Fは互いに離間する。
一方、図48(b)に示すように、下アゴ可動体61が第2状態であるとき、すなわち下アゴ可動体61が下側に突出する向きで湾曲する状態においては、第1接続端子651A〜第6接続端子651Fは互いに接近する。
このことにより、第1接続端子651A〜第6接続端子651Fに接続される接続ケーブル653は、その姿勢を変化させる。具体的には、第1接続ケーブル653A〜第5接続ケーブル653Eの各々は、中央部が垂れ下がった姿勢を維持しながら、両端が拡がる配置(図48(a)参照)と、両端が狭まる配置(図48(b)参照)とを切り替える。
ここで、上述のように、第1接続ケーブル653A〜第5接続ケーブル653Eの各々は、隣り合うケーブルと交差して配置される。そして、上記のように第1接続ケーブル653A〜第5接続ケーブル653Eの各々が、両端を狭める配置においては、隣り合うケーブルの端部どうしが互いに集まる向きに力を受ける。
このことにより、第1接続端子651A〜第6接続端子651Fが第1接続ケーブル653A〜第5接続ケーブル653Eから受ける負荷が、軽減される。また、下アゴ可動体61の動作にともない第1接続ケーブル653A〜第5接続ケーブル653Eが、損傷を受けることが抑制される。
上記のように接続ケーブル653を構成することにより、下アゴ可動体61に対する安定的な電力の供給が確保される。
<飾り部材78>
図49は、飾り部材78の配置を説明するための図である。具体的には、図49(a)は前側からみたパチンコ遊技機100を示し、図49(b)は上側からみたパチンコ遊技機100を示す。
さて、上記のように、下アゴ演出体6は、飾り部材78を備える。さらに説明をすると、図49(a)に示すように、飾り部材78は、遊技盤110の下側であって、画像表示部114の下側の位置に設けられる。
また、図49(b)に示すように、飾り部材78は、前後方向においては、画像表示部114よりも前側であって、遊技盤本体110Aの盤面Baよりも後側に配置される。
さらに、飾り部材78は、所定の素子(電子部品)が搭載される飾り基板780を備える。そして、飾り部材78は、飾り基板780に搭載された素子により、遊技盤本体110Aの盤面Baを通過する光を照射するなどして、演出を実行する。
<飾り基板780>
図50は、飾り基板780の前側面781側を示す斜視図である。なお、図50においては、ケーブル保持部795(後述)および接続ケーブル797(後述)の記載を省略している。
図51は、飾り基板780の後側面783側を示す斜視図である。
次に、図50および図51を参照しながら、飾り基板780について説明をする。
図50に示すように、飾り基板780は、略長方形の板状部材であり、図中右上側(画像表示部114の中央側)に切り欠き780Aを備える。そして、飾り基板780は、前側面781および後側面783の両面に所定の素子を備える。
具体的に説明をすると、図50に示すように、飾り基板780は、前側面781に、発光体785(発光体785A〜785F)と、抵抗786(抵抗786A〜786F)と、コンデンサ787(コンデンサ787A、787B)と、集積回路788と、コネクタ789(表側コネクタ789A)と、これらの素子間を電気的に接続する接続パターン790(表側パターン790A)とを備える。
また、図51に示すように、飾り基板780は、後側面783に、コネクタ789(裏側コネクタ789B)と、前側面781に設けられた素子間を電気的に接続する接続パターン790(裏側パターン790B)と、ケーブル保持部795(詳細は後述)とを備える。なお、裏側コネクタ789Bには、飾り基板780に電気的な信号を供給する接続ケーブル797が接続される。
また、飾り基板780は、飾り基板780を他の部材に対して固定する固定具(ボルトなど)を挿入する貫通孔791(貫通孔791A〜貫通孔791K)を備える。
さらに、飾り基板780は、ケーブル保持部795を取り付けるための取付孔793を備える。この取付孔793は、飾り基板780の厚さ方向に貫通する開口である。また、取付孔793は、その内周が滑らかな湾曲面により形成されている。また、取付孔793は、図50に示すように前側からみて、飾り基板780における右上側に配置される。言い替えると、取付孔793は、切り欠き780Aの近傍に配置される。
なお、ここでは厚さ方向に貫通する開口として取付孔793を説明するが、飾り基板780において、ケーブル保持部795の一部と掛かり合うことにより、ケーブル保持部795を固定可能な部分であればよい。したがって、例えば凹部(凹み)など、他の形状であってももちろんよい。
<ケーブル保持部795>
図52は、ケーブル保持部795を示す斜視図である。
次に、図52を参照しながら、ケーブル保持部795について説明をする。
図52に示すように、ケーブル保持部795は、飾り基板780の取付孔793(図51参照)に、一部を挿入して固定される部材である。このケーブル保持部795は、複数の電線からなる接続ケーブル797(図51参照)を束ねて保持する、所謂結束バンドである。
より具体的には、ケーブル保持部795は、取付孔793に挿入される挿入部795Aと、接続ケーブル797を束ねる結束部795Bと、結束部795Bの結束を開放するための操作部795Cと、挿入部795Aおよび結束部795Bとの間に設けられる支柱部795Dと、弾性変形しながら挿入部795Aとの間で飾り基板780を挟み込む挟込部795Eとを備える。
なお、支柱部795Dは、略円柱状である。さらに説明をすると、支柱部795Dは、その外周が滑らかな湾曲面により形成されている。
このケーブル保持部795は、挿入部795Aを、飾り基板780の後側面783から取付孔793に挿入することで、飾り基板780に対して直接固定される。
この固定された状態において、挿入部795Aは、飾り基板780の前側面781側に貫通しており、飾り基板780の前側面781と掛かり合う。このことにより、挿入部795Aは、ケーブル保持部795が取付孔793から外れることを抑制する。
また、上記固定された状態においては、支柱部795Dは、取付孔793内に配置されている。ここで、上記のように、取付孔793および支柱部795Dは、湾曲面により形成されていることから、ケーブル保持部795は、支柱部795Dを中心としながら回転可能である。
さて、ケーブル保持部795は、飾り基板780において、設けられている素子の数がより少ない後側面783に設けられる。そして、ケーブル保持部795は、前後方向における飾り基板780よりも後側に、接続ケーブル797を保持する。このことにより、接続ケーブル797が、発光体785からの光を遮ることが抑制される。
また、図51に示すように、ケーブル保持部795は、取付孔793に挿入されることにより、飾り基板780の切り欠き780A近傍に配置される。そして、飾り基板780の上側、より具体的には切り欠き780A側から、伸びる接続ケーブル797を束ねて保持する。このとき、ケーブル保持部795は、飾り基板780の後側面783において、切り欠き780Aと裏側コネクタ789Bとの間に位置する。このようにケーブル保持部795を配置することにより、接続ケーブル797の長さが短くなる。したがって、例えば接続ケーブル797を伝送される信号が、ノイズの影響を受けることが抑制される。
ここで、ケーブル保持部795および接続ケーブル797の配置についてさらに説明をする。
まず、図51に示すように、ケーブル保持部795は、裏側コネクタ789Bを挟んで、接続ケーブル797(図中左上)と対向する位置に裏側パターン790Bが配置されている。そして、接続ケーブル797は、裏側コネクタ789Bにおける裏側パターン790Bと反対側の面に、接続される。
したがって、裏側パターン790Bと接続ケーブル797とが、互いに対峙しない配置となる。言い替えると、裏側パターン790Bと接続ケーブル797とが、交差しない配置となる。このことにより、裏側パターン790Bおよび接続ケーブル797の各々を流れる信号どうしが、互いに影響を与えることが抑制される。付言すると、ケーブル保持部795は、接続ケーブル797が、飾り基板780の後側面783において素子が搭載されていない領域を通過するように、接続ケーブル797を保持する。
また、上記のように、ケーブル保持部795は、取付孔793内で回転し得る。そして、この回転にともない、前側面781側および後側面783側においてケーブル保持部795が通過する領域内には、素子が存在しない。言い替えると、取付孔793は、飾り基板780に搭載された素子から予め離れた距離だけ離間した位置に形成される。このことにより、ケーブル保持部795が、取付孔793内で回転した際に、飾り基板780に搭載された素子と接触することが抑制される。
また、ケーブル保持部795は、挿入部795Aが取付孔793内に挿入された状態で、結束部795Bが接続ケーブル797を束ねて保持する。このとき、ケーブル保持部795は、飾り基板780の後側面783から離間した位置で接続ケーブル797を保持する。このことにより、接続ケーブル797を流れる信号が、飾り基板780に搭載された素子に与える影響が抑制される。
ここで、飾り部材78を組み立てる作業について説明をする。飾り部材78を組み立てる際には、まず、ケーブル保持部795の挿入部795Aが、取付孔793に挿入される。このことにより、飾り基板780に対して、ケーブル保持部795が固定される。そして、例えば、接続ケーブル797をケーブル保持部795に保持させた後に、接続ケーブル797を裏側コネクタ789Bに接続する。
このことにより、接続ケーブル797の飾り基板780に対する位置が安定し、裏側コネクタ789Bに対する接続ケーブル797の接続作業が容易となる。また、例えば、飾り基板780周辺のスペースが狭く、作業空間が制限されている場合であっても、接続ケーブル797の接続作業が容易となる。
また、上記のように、ケーブル保持部795は、取付孔793内で回転可能である。このことにより、組立時に、接続ケーブル797の向きを調整することが可能となり、接続ケーブル797の接続作業が容易となる。また、ケーブル保持部795が回転することにより、接続ケーブル797が損傷を受けることが抑制される。
なお、上記の説明においては、飾り基板780にケーブル保持部795を設けることを説明したが、これに限定されない。飾り基板780に限らず、演出制御基板(不図示)など他の基板に、ケーブル保持部795を設けてももちろんよい。また、上記の説明においては、飾り基板780にケーブル保持部795を直接固定することを説明したが、飾り基板780に対してケーブル保持部795が固定されていれば、飾り基板780およびケーブル保持部795の間に、他の部材が介在する構成であってもよい。
また、上記の説明においては、ケーブル保持部795が接続ケーブル797を保持することを説明したが、これに限定されない。例えば、ケーブル保持部795が、接続ケーブル797に替えて、あるいは接続ケーブル797とともに、他の部材を保持してもよい。
例えば、ケーブル保持部795が、飾り基板780とは異なる他の基板を保持する構成であってもよい。さらに説明をすると、ケーブル保持部795が他の基板を保持することによって、ケーブル保持部795が固定された飾り基板780と、ケーブル保持部795によって保持された他の基板とを並べて配置する構成であってもよい。
<下アゴ演出体6の変形例>
図53は、下アゴ可動体61の変形例を説明するための図である。具体的には、図53(a)は第1の変形例である下アゴ可動体610Aを示し、図53(b)は第2の変形例である下アゴ可動体610Bを示し、図53(c)は第3の変形例である下アゴ可動体610Cを示す。
さて、上記では下アゴ可動体61を多関節体とすることを例示したが、これに限定されない。
図53(a)に示すように、弾性変形可能な部材により形成された棒状の部材により下アゴ可動体610Aを構成してもよい。この下アゴ可動体610Aは、自身の弾性により長さ方向において伸縮しながら、湾曲の向きを変化させる。
また、図53(b)に示すように、蛇腹状に形成された部材により下アゴ可動体610Bを構成してもよい。この下アゴ可動体610Bは、蛇腹部分を変形させて長さ方向において伸縮しながら、湾曲の向きを変化させる。
また、上記では下アゴ可動体61は、各々の関節に伸縮する機構を備える構成を説明したが、これに限定されない。下アゴ可動体61全体としての長さ(長手方向長さ)が伸縮すればよく、例えば下アゴ可動体61の少なくともいずれか1箇所に伸縮する機構を備える構成であってもよい。例えば、下アゴ可動体61の一端側に伸縮する機構を備える構成であってもよい。
さらに、上記では下アゴ可動体61が、湾曲する姿勢となることを説明したが、これに限定されない。
例えば、図53(c)に示す下アゴ可動体610Cのように、折れ曲がる姿勢となる構成であってもよい。さらに説明をすると、下アゴ可動体610Cのように、長手方向に沿ういずれかの位置で屈曲するように、下アゴ可動体610Cを構成してもよい。
付言すると、上記では下アゴ可動体61を多関節の役物として説明をしたが、下アゴ可動体61は、少なくとも1つの関節を備えればよい。したがって、例えば図53(c)に示す下アゴ可動体610Cのように、1つの関節を備える構成であってもよい。
また、上記では、下アゴ駆動部63が、下アゴ可動体61両端に下アゴ可動体61の長手方向と交差する方向に力を加えることを説明したが、これに限定されない。
例えば、下アゴ駆動部63が、下アゴ可動体61の一端に下アゴ可動体61の長手方向と交差する方向に力を加える構成であってもよい。あるいは、下アゴ可動体61にギアなどの回転体を設け、下アゴ駆動部63がこの回転体を回転駆動させる構成でもよい。
さて、上記では下アゴ可動体61は、長尺状であることを説明した。ここでの「長尺状」とは、長手方向とそれよりも短い幅方向を備える形状をいう。この長尺状の形状としては、板状の部材や、ひも状の部材、回転楕円体や、表面の一部が突出(陥没)する球体あるいは直方体などを含む。また、長尺状の形状に、長尺状の形状でない装飾用の部材を設ける構成であってもよい。
なお、上記図45などで説明した下アゴ可動体61の配線構造は、所定の演出にともない動く可動体に設けてもよい。また、この可動体は、枠部材150(図1参照)に設けられてもよい。また、可動体の形状は、特に限定されない。付言すると、所定の演出とは、上記の湾曲(屈曲)や、伸縮などだけでなく、変形、変位、移動、回転、分離、集合、屈曲、突出、退避、出現、消滅などを含む。
また、上記の説明においては、下アゴ可動体61が複数の接続端子651を備えることを説明したが、1つの接続端子651を備える構成であってもよい。具体的には、例えば、下アゴ可動体61が、1つの接続端子651と、この接続端子651に対して接続される2本の接続ケーブル653とを備える構成であってもよい。付言すると、この2本の接続ケーブル653は、互いに反対側から延びて接続端子651に接続される。
次に、可動役物115が備える頬演出体7について説明する。
<頬演出体7>
図54は、頬演出体7の斜視図である。
図54に示すように、頬演出体7は、右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bを有する。この右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bは、遊技者からみて画像表示部114を挟んで対向して設けられる。さらに説明をすると、右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bは、画像表示部114の外周、より具体的には画像表示部114の左側の側面および右側の側面に各々沿うように設けられる。
ここで、右側頬演出体7Aと左側頬演出体7Bとは、互いに鏡像の関係にある。すなわち、右側頬演出体7Aと左側頬演出体7Bとは、左右方向における構成(配置)が互いに入れ替わった関係である点を除き、同様に構成されている。
以下の説明においては、右側頬演出体7Aについて説明をする。
<右側頬演出体7A>
図55は、右側頬演出体7Aを説明するための図である。
図55に示すように、右側頬演出体7Aは、所定の演出を実行する頬可動体71と、頬可動体71を駆動する頬駆動部73とを備える。
頬可動体71は、複数の関節を有する長尺状の役物である。言い替えると、頬可動体71は、多関節体である。そして、頬可動体71は、自身の長手方向と交差する方向において湾曲(屈曲)可能である。
頬駆動部73は、頬可動体71を支持するとともに、頬可動体71の姿勢を切り替える駆動力を頬可動体71に供給する。
<頬可動体71>
次に、図55を参照しながら、頬可動体71の具体的な構成を説明する。
図55に示すように、頬可動体71は、第1装飾体711A〜第7装飾体711Gと、上側支持体713と、下側支持体715とを備える。この頬可動体71は、上側支持体713、第1装飾体711A〜第7装飾体711G、および下側支持体715をこの順で連結させることにより、長尺状に構成される。
第1装飾体711A〜第7装飾体711Gは、各々略直方体状の小片である。
なお、以下の説明においては、第1装飾体711A〜第7装飾体711Gのいずれかを区別しない場合には、第1装飾体711A〜第7装飾体711Gの各々を、単に装飾体711ということがある。
第1装飾体711A〜第6装飾体711Fは、それぞれ接続ピン712A〜712Fを長手方向の一端側(下側)に備える。そして、第1装飾体711A〜第6装飾体711Fは、接続ピン712A〜712Fを介して互いに回転可能に連結される。
また、第1装飾体711A〜第7装飾体711Gは、遊技者が後側から照射される光を視認可能な程度に透明な部材により構成した透過部717A〜717Gを備える。また、第1装飾体711A〜第7装飾体711Gは、LEDなどにより構成される発光体719A〜719Gを備える。この発光体719A〜719Gは、透過部717A〜717Gの後側に設けられ、透過部717A〜717Gを光らせる。
上側支持体713は、略直方体状の部材であり、頬駆動部73に設けられた支持軸739Aによって、回転可能に支持される。また、上側支持体713は、長手方向の一端側に接続ピン713Aを備える。そして、この接続ピン713Aに、第1装飾体711Aが回転可能に連結される。言い替えると、上側支持体713は、第1装飾体711A〜第6装飾体711Fが連結された部材の上側の端部を、頬駆動部73に対して回転可能に接続する。
下側支持体715は、略直方体状の部材であり、第7装飾体711Gに対して接続される。なお、図示の例においては、下側支持体715とは第7装飾体711Gと一体となって互いに固定されて構成される。
また、下側支持体715は、頬駆動部73に設けられた支持軸739Bによって、長手方向の中央側を回転可能に支持される。また、下側支持体715は、下側支持体715の長手方向に沿うスリット715Aを備える。このスリット715A内部には、頬駆動部73に設けられた駆動ピン7530が移動可能に配置される。そして、下側支持体715は、左右方向に移動する駆動ピン7530(頬駆動部73)からの駆動を受け、支持軸739Bを中心としながら回転する。
この下側支持体715は、第1装飾体711A〜第7装飾体711Gが連結された部材の下側の端部を、頬駆動部73に対して回転可能に接続する。
<頬可動体71の姿勢>
図56は、頬可動体71の姿勢を説明するための図である。具体的には、図56は第2状態の頬可動体71を示す。なお、上記の図55は第1状態の頬可動体71を示す。
図55および図56に示すように、頬可動体71は、頬駆動部73からの駆動を受けて姿勢を切り替える。具体的には、頬可動体71は、図55に示すような第1状態と、図56に示すような第2状態である姿勢とで切り替える。
以下、第1状態および第2状態について各々説明をする。
まず、図55に示すように、第1状態においては、頬可動体71は、左側(一方向)に突出する向きに湾曲する。言い替えると、第1状態においては、頬可動体71は、左側に凸の姿勢である。
また、第1状態においては、頬可動体71は、画像表示部114中央に向けて突出する。言い替えると、第1状態の頬可動体71は、遊技盤110(図1参照)の中央側に進出している状態である。
次に、図56に示すように、第2状態においては、頬可動体71は、右側(一方向と反対方向)に突出する向きに湾曲する。言い替えると、第2状態においては、頬可動体71は、右側に凸の姿勢である。
また、第2状態においては、頬可動体71は、画像表示部114中央から離間する向きに突出する。言い替えると、第2状態の頬可動体71は、遊技盤110(図1参照)の外周側に退避している状態である。
なお、第1状態と第2状態との切り替えは、頬可動体71が、頬駆動部73からの駆動力を受けることを契機とする。そして、第1状態と第2状態とが切り替えられることにより、頬可動体71の湾曲する向き、言い替えると、頬可動体71の曲率が変化する。
また、図56に示すように、頬駆動部73は、第2状態である頬可動体71の右側側面に沿う形状のリブ736を備える。そして、頬可動体71が第1状態から第2状態への切り替わる際に、頬可動体71がリブ736に突き当たり停止する。このことにより、頬可動体71が第1状態から第2状態へ切り替わる際に、頬可動体71の位置がより安定し得る。
ここで、図55および図56においては、頬可動体71の長手方向中央が最も突出するように湾曲することを説明したが、これに限定されない。すなわち、頬可動体71の長手方向中央以外が、最も突出するように頬可動体71が湾曲してもよい。また、最も突出する箇所の長手方向における位置が、第1状態と第2状態とで互いに異なってもよい。さらに、第1状態および第2状態において、頬可動体71が突出する向きも、一方向とその反対方向とに限定されるものではなく、一方向と、一方向以外の他方向とであってもよい。
なお、上記では説明を省略したが、図示の例においては、頬可動体71が第2状態(図56参照)である際に、略円弧状を形成するよう、第1装飾体711A〜第7装飾体711Gの左右の側面が曲面により形成されている。さらに説明をすると、第1装飾体711A〜第7装飾体711Gの右側側面は、上下方向中央部が突出するように湾曲し、第1装飾体711A〜第7装飾体711Gの左側側面は、上下方向中央部が凹むように湾曲している。
<第1状態および第2状態の切替動作>
図57は、頬可動体71が第2状態から第1状態へ切り替わる動作を説明する図である。
次に、図57を参照しながら、頬可動体71が、第2状態から第1状態へと切り替わる動作について説明をする。
まず、図57(a)に示すように、初期状態として頬可動体71が第2状態、すなわち右に凸の姿勢であるものとする。
次に、図57(b)に示すように、頬駆動部73の駆動ピン7530が右側移動する。この駆動ピン7530の移動にともない、下側支持体715は、支持軸739Bを中心に回転する。その結果、支持軸739Bを挟んで駆動ピン7530とは反対側に配置された第7装飾体711Gは、左側へと移動する。
そして、図57(b)、図57(c)および図57(d)に示すように、駆動ピン7530がさらに右側へ移動する。この駆動ピン7530の移動にともない、第7装飾体711G、第6装飾体711F、第5装飾体711E、第4装飾体711D、第3装飾体711C、第2装飾体711B、第1装飾体711Aが、この順で左側に向けて移動を開始する。
そして、図57(e)に示すように、頬可動体71が第1状態、すなわち左に凸の姿勢となる。
なお、詳細な説明は省略するが、頬可動体71の第1状態から第2状態への切り替えは、図57(e)に示すように第1状態(左に凸の姿勢)から、頬駆動部73の駆動ピン7530が左側に動くことにともない、図57(d)、図57(c)、図57(b)を経て、図57(a)に示すように第2状態(右に凸の姿勢)へと切り替わる。
このように頬可動体71が波型に変形しながら、頬可動体71が第1状態および第2状態の間で状態を切り替える。さらに説明すると、頬可動体71は、一端側(下端側)から他端側(上端側)へ向けて波が向かうように変形する。なお、このとき、頬可動体71を構成する第1装飾体711A〜第7装飾体711Gは、順次、長手方向と交差する方向で移動する。
さて、図示の例の頬可動体71は、長手方向を圧縮する向きに付勢する力(詳細は後述)を受けている。このことにより、頬可動体71は、第1状態と第2状態とで切り替わる際に、頬可動体71が所定の位置(状態)を通過するまでは、第1状態および第2状態の各々の状態を維持しようとする。
例えば、上記の所定の位置(状態)を、図57(c)に示す頬可動体71の姿勢とする。この場合、図57(b)の状態においては、頬可動体71は、右側に突出しようとする。言い替えると、図57(a)の状態になろうとする。
一方、図57(d)の状態においては、頬可動体71は、左側に突出しようとする。言い替えると、図57(e)の状態になろうとする。
このことにより、頬可動体71は、第1状態と第2状態とで切り替わる際に、頬駆動部73からの駆動力を受けながら、徐々に、曲率を変更する。そして、所定の状態(上記の例では図57(c))を通過すると、一気に曲率を変更する。このとき、元の状態とは反対の向きに湾曲する。このように、頬可動体71は、第1状態と第2状態とを切り替える過程において、曲率が変化する速度を、相対的に遅い速度から早い速度へと切り替える。
なお、図示の例においては、頬可動体71は、第1状態と第2状態とのいずれかの状態となるように、頬駆動部73により駆動を受ける。言い替えると、頬可動体71が、直線状の姿勢あるいは直線に近い姿勢を維持することは回避され、いずれかの向きに湾曲した状態となる。このように頬可動体71を直線状の姿勢で待機することを回避し、湾曲した姿勢をとるようにすることで、待機中の頬可動体71が、意図しないタイミングで突出することが抑制される。
<頬可動体71の長さ>
図58は、頬可動体71の長さの変化を説明するための図である。
さて、頬可動体71は、長手方向において伸縮可能に構成されている(詳細は後述)。そして、第1状態と第2状態とを切り替える際に、頬可動体71は、その全体の長さを変化させる。
図58を参照しながら具体的に説明をすると、第1状態(実線で示す頬可動体71参照)においては、頬可動体71の長手方向長さは、長さL4である。また、第2状態(破線で示す頬可動体71参照)においては、頬可動体71の長手方向長さは、長さL5である。
ここで、頬駆動部73の支持軸739Aおよび支持軸739B間の上下方向における距離は、長さL6である。また、長さL6は、長さL4あるいは長さL5よりも短い。さらに説明をすると、長さL5>長さL4>長さL6の関係である。
そして、頬可動体71は、例えば第1状態(実線で示す頬可動体71参照)から第2状態(破線で示す頬可動体71参照)へと切り替わる際には、長さL4から、長さL6を経て、L5になる。つまり、頬可動体71は、第1状態と第2状態とで切り替わる際に、一旦収縮した後に、伸長する。このように、頬可動体71は、湾曲向きの変更の際に長手方向において伸縮することで、固定された支持軸739Aおよび支持軸739Bの間を通過する際に、支持軸739Aおよび支持軸739Bの間で詰まり、動きが止まることが抑制される。
付言すると、頬可動体71は、頬駆動部73によって両端側が保持(固定)された状態で、湾曲の向きを変化させるものである。
<右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bの動作>
図59は、右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bの動作を説明するための図である。具体的には、図59(a)乃至(c)は、それぞれ右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bの各々の頬可動体71が湾曲している状態を示す。
次に、図59(a)乃至(c)を参照しながら、右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bの各々が備える頬可動体71の動作について説明をする。
右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bの各々が備える頬可動体71は、各頬可動体71の切り替え動作を同期させて演出を実行する。さらに説明をすると、右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bの動作により、頬可動体71が構成する顔の表情の変化を表す演出を実行する。
まず、図59(a)に示すように、右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bの各頬可動体71が、互いに接近する向きに湾曲する。すなわち、頬が狭まる(頬可動体71が内に凸)状態である。このように右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bを動作させることにより、例えば怒りの表情を表すことができる。
なお、右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bを動作させた状態になると、左側頬演出体7Bにより画定される領域114eが形成され、また、右側頬演出体7Aにより画定される領域114fが形成される。
また、図59(b)に示すように、右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bの各頬可動体71が、互いに離間する向きに湾曲する。すなわち、頬が膨らむ(頬可動体71が外に凸)状態である。このように右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bを動作させることにより、例えば通常の表情を表すことができる。
また、他の例としては、図59(a)のように頬が狭まる状態によって驚きの表情、図59(b)のように頬が膨らむ状態によって拗ねた表情を表してもよい。
そして、これらの表情を切り替えることで、例えばキャラクタの感情の変化を表すことが可能となる。
さて、図59(a)および(b)とは異なり、右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bの各頬可動体71が、同一方向に突出するよう湾曲してもよい。例えば、図59(c)に示すように、各頬可動体71が、ともに左側に湾曲してもよい。この状態により、例えば片側の頬が膨れたことを表してもよい。なお、図59(c)に示す状態においては、右側頬演出体7Aにより画定される領域114fが形成される。
なお、各頬可動体71の湾曲の向きを切り替えることで、複数(2つ)の頬可動体71に挟まれる空間が大きく変形する。さらに説明をすると、図示の例においては、遊技者が注目する画像表示部114の中央を挟んだ空間が大きく変形することで、遊技者に大きなインパクトが与えられる。
付言すると、右側頬演出体7Aおよび左側頬演出体7Bは、各々頬駆動部73(図55参照)を別で備えることから、各頬可動体71を独立して動作させてももちろんよい。
<上側支持体713の伸縮機構>
図60は、上側支持体713の伸縮機構を説明するための図である。具体的には、図60は、後側からみた上側支持体713を示す。
次に、図60を参照しながら、頬可動体71を伸縮させる具体的な機構を説明する。
図示の例においては、頬可動体71の上側支持体713が、頬可動体71の長手方向において伸縮可能に設けられている。
この上側支持体713は、第1部材713Bと、第2部材713Cと、圧縮コイル713Dとを備える。
まず、第1部材713Bは、略直方体状の部材であり、長手方向の一端側に、支持孔713Eを備える。この支持孔713Eの内部には、頬駆動部73の支持軸739Aが挿入される。また、第1部材713Bは、支持孔713Eとは反対側の端部から長手方向に延び、内部に第2部材713Cの一部をスライド可能に収容する開口713Gを備える。
また、第2部材713Cは、略直方体状の部材であり、長手方向の一端側に第1装飾体711Aが連結される接続ピン713Aを備える。そして、この第2部材713Cは、一端(上側の端部)が第1部材713Bの内部でスライドするように設けられる。また、第2部材713Cは、この一端から長手方向に延び、内部に圧縮コイル713Dを収容するスリット713Hを備える。
圧縮コイル713Dは、第2部材713Cのスリット713H内に圧縮して配置され、第1部材713Bの支持孔713Eと、第2部材713Cの接続ピン713Aとが離間する向きに、第1部材713Bおよび第2部材713Cを付勢する。すなわち、圧縮コイル713Dは、上側支持体713向きに力を加える。このことにより、圧縮コイル713Dは、頬可動体71に対して、頬可動体71を長手方向で圧縮する力を加える。
さて、圧縮コイル713Dの付勢力を受けながら、第1部材713Bの内部で第2部材713Cの位置が変化することにともない、頬可動体71の長手方向における長さが変化する。このことにより、頬可動体71全体が長手方向において伸縮する(矢印J参照)。
なお、上側支持体713が伸縮することにより、例えば図示の例とは異なり装飾体711の各々の間が伸縮する構成と比較して、組み付け作業が簡便となる。
<頬駆動部73の駆動機構>
図61は、頬駆動部73の駆動機構を説明するための図である。
次に、図61を参照しながら、頬駆動部73における頬可動体71を駆動させる機構を具体的に説明する。
図61に示すように、頬駆動部73は、駆動源7410と、駆動源7410からの駆動を受けて回転する第1ギア7430、第2ギア7450、第3ギア7470、および第4ギア7490と、第4ギア7490と噛み合うラックギア7510とを備える。
駆動源7410は、正転および逆転可能な駆動モータにより構成される。
第1ギア7430〜第4ギア7490は、例えば平歯車により構成される。
ラックギア7510は、駆動ピン7530を備えるとともに、左右方向に移動するよう構成されている。
そして、駆動源7410が正転および逆転することにともない、第1ギア7430〜第4ギア7490を介して駆動力が伝達され、ラックギア7510に設けられた駆動ピン7530が移動する(矢印K参照)。この駆動ピン7530の移動にともない、下側支持体715(および第7装飾体711G)が支持軸739Bを中心としながら回転し、結果として頬可動体71に駆動力が伝達される。
さて、頬駆動部73は、頬可動体71の長手方向の一端に力を加えながら、頬可動体71の曲率を変更する。さらに説明をすると、頬駆動部73は、頬可動体71の長手方向中央部を支持しない。
この構成により、頬可動体71の長手方向中央部周辺の設計が自由になる。また、画像表示部114における視認可能な領域も拡がる。さらに説明をすると、左側に突出する第1状態における頬可動体71と、頬駆動部73とにより挟まれる領域を通して、画像表示部114が視認可能となる(図54参照)。
<頬可動体71の配線構造>
図62は、後側からみた頬可動体71の背面図である。なお、図62においては、作図の都合上、覆い部材761(後述する図66参照)は記載していない。図63は、接続基板720を説明するための図である。
さて、上記で説明を省略した頬可動体71の配線構造について説明をする。
図62に示すように、頬可動体71は、接続基板720を備える。この接続基板720は、第1装飾体711A〜第7装飾体711Gの各々に対して電気的な接続を行う。
接続基板720は、例えばフレキシブルプリント回路基板(Flexible Printed Circuits、FPC)により構成され、任意の形状に変形可能な基板である。この接続基板720は、銅箔等の導電性金属を貼り合わせた基材に電気回路を形成した基板を、ポリイミドなど絶縁性を備えた薄膜(フィルム)でコーティングすることで構成される。
図62に示す接続基板720は、頬可動体71の長手方向に沿って設けられる長尺状の部材である。また、図示の例においては、接続基板720は、互いに直列で接続して設けられる第1接続基板721と第2接続基板722とを有する。
さらに説明をすると、第1接続基板721は、頬可動体71の上側、より具体的には第1装飾体711Aから第4装飾体711Dにわたって設けられる。また、第2接続基板722は、頬可動体71の下側、より具体的には第4装飾体711Dから第7装飾体711Gにわたって設けられる。そして、第1接続基板721の下側の端部と、第2接続基板722の上側の端部とは、第4装飾体711Dにおいて接続されている。
なお、第1接続基板721は、下側の端部において、下側から延びる接続ケーブル750に接続され、この接続ケーブル750を介して電気的な信号などを受ける。一方で、第1接続基板721の上側の端部に対して、電気的に接続されるケーブルなどはない。すなわち、頬可動体71を伸縮させる機構である上側支持体713が設けられる頬可動体71の端部側には、電気的に接続されるケーブルなどはない。
ここで、図62に示すように、第1接続基板721および第2接続基板722は、長尺状に形成された帯状部723と、略板状に形成された搭載部725と、帯状部723と搭載部725との間で折り曲げられる部分である折曲部726とを備える。
この第1接続基板721(または第2接続基板722)は、帯状部723と、搭載部725と、折曲部726とが連続する単一の基板により形成される。言い替えると、第1接続基板721は、帯状部723と、搭載部725と、折曲部726とを含む一体として形成された基板である。なお、第1接続基板721を一体の基板として形成することにより、頬可動体71の配線作業が容易となる。
帯状部723(第1帯状部723A、第2帯状部723B)は、側面を前後方向に向け蛇行しながら、頬可動体71に沿って配置される。さらに説明をすると、帯状部723は、接続ピン712A〜712Fに沿って湾曲する湾曲部727(第1湾曲部727A〜第6湾曲部727F)を備える。
なお、帯状部723は、頬可動体71の幅方向において一端側(図中左側、画像表示部114の外周側)に配置され、この帯状部723から頬可動体71の幅方向の他端側(図中右側、画像表示部114の中央側)に向けて搭載部725が伸びるように配置される。
搭載部725(第1搭載部725A〜第7搭載部725G)は、頬可動体71が演出を実行するための素子(電子部品)が搭載される。より具体的には、搭載部725の前側の面には、発光体719A〜719G(図55参照)が搭載される。また、搭載部725の後側の面には、抵抗724(第1抵抗724A、第2抵抗724B)などが搭載される。
また、搭載部725は、第1装飾体711A〜第7装飾体711Gに対して固定するための固定具(ボルトなど)が挿入される貫通孔728(第1貫通孔728A〜第7貫通孔728G)を備える。
さらに、第4搭載部725Dおよび第7搭載部725G裏側の面には、それぞれ第1コネクタ729A、第2コネクタ729Bを備える。ここで、第1コネクタ729Aには、第2接続基板722の上側の端部である接続端723Cが接続される。また、第2コネクタ729Bには、接続ケーブル750が接続される。
折曲部726(第1折曲部726A〜第7折曲部726G)は、帯状部723と搭載部725との間を接続する部分であり、図示の例においては、約90度折り曲げて設けられる。言い替えると、図示の例においては、帯状部723および搭載部725の各々の面が互いに90度をなす(図63参照)。
この折曲部726は、搭載部725よりも幅が狭い。言い替えると、折曲部726は、帯状部723と搭載部725との間でくびれている領域である。
このように幅が狭い折曲部726を備えることにより、第1接続基板721(または第2接続基板722)を成形する際に、例えば平面上に形成された第1接続基板721の折曲部726を折り曲げて、図63に示す形状とする作業が容易となる。また、折曲部726を目印とすることにより、帯状部723と搭載部725との間で折り曲げるべき位置が判別しやすくなる。
<第7搭載部725Gの配線構造>
図64は、第7搭載部725Gの裏側面を説明する図である。図65は、第7搭載部725Gの表側面を説明する図である。
次に、図64および図65を参照しながら、第7搭載部725Gの配線構造について説明をする。
図64に示すように、第7搭載部725Gは、裏側面に次の配線構造を備える。すなわち、第7搭載部725Gは、第2コネクタ729Bの端子(不図示)に各々接続される接続端子741(第1接続端子741A〜第10接続端子741J)と、接続端子741から帯状部723に延びる配線パターン743(第1配線パターン743A〜第7配線パターン743G)と、接続端子741から延びる接続体745(第1接続体745A〜第7接続体745G)と、第7搭載部725Gの厚さ方向に貫通して設けられる貫通部748(第1貫通部748A〜第9貫通部748I)と、基部751(第1基部751A〜第3基部751C)と、配線パターン743に沿って設けられる補助パターン753とを備える。
また、図65に示すように、第7搭載部725Gは、表側面に次の配線構造を備える。すなわち、接続端子741に対応する位置に設けられた端子支持部747(第1端子支持部747A、第2端子支持部747B)と、基部749(第1基部749A〜第3基部749C)とを備える。
なお、上記配線構造のうち、接続端子741(第1接続端子741A〜第10接続端子741J)は、第7搭載部725Gの裏側面に露出している部分であり、他の部分は、ベースフィルムにより覆われている。
さて、図64に示すように、第7搭載部725Gの裏側面には、第2コネクタ729Bが搭載される。また、第7搭載部725G(第2接続基板722)は、任意の形状に変形可能な基板の一部である。そして、この第2コネクタ729Bには、接続ケーブル750(図62参照)が接続される。この第2コネクタ729Bに接続ケーブル750を接続する作業によって、第7搭載部725Gの配線構造の一部に負荷がかかり、断線することが考えられる。あるいは、頬可動体71が動作することにともない、第7搭載部725Gの配線構造の一部が断線することも考えられる。そこで、本実施の形態においては、以下のような構造が採用されている。
まず、第1配線パターン743A、第2配線パターン743B、第4配線パターン743D〜第7配線パターン743Gは、接続部744(第1接続部744A、第2接続部744B、第4接続部744D〜第7接続部744G)と、延伸部746とを備える。
具体的に説明をすると、接続部744は、第2コネクタ729Bが取り付けられる領域である取付領域730において、接続端子741に接続される部分から取付領域730の中央部に向けて延びる。言い替えると、略長方形状に形成される接続端子741の各々における、取付領域730の中央部側の端部に対して、第1配線パターン743A、第2配線パターン743B、第4配線パターン743D〜第7配線パターン743Gは接続される。
ここで、取付領域730の中央部とは、取付領域730の縁部以外の部分をいう。この取付領域730の中央部は、接続端子741に接続される部分から最も近い縁部に向かう向き以外の方向である。言い替えると、取付領域730の中央部は、取付領域730の重心G側に向かう向きである。さらに説明をすると、配線パターン743、接続端子741に接続される部分を起点として、配線パターン743が接続される素子(発光体719A〜719Gや第1抵抗724A、第2抵抗724Bなど)から離れる向きに延びる。言い替えると、配線パターン743は、接続端子741に接続される部分を起点として、接続端子741を回り込むように延びる。
さて、延伸部746は、取付領域730の中央部に向けて延びた接続部744から、取付領域730の縁部に向けて延びる。言い替えると、第1配線パターン743A、第2配線パターン743B、第4配線パターン743D〜第7配線パターン743Gは、湾曲しながら取付領域730外に向けて延びる。
ここで、取付領域730は、第2コネクタ729Bが取り付けられることにより、剛性が増す領域である。したがって、上述のように、第1配線パターン743A、第2配線パターン743B、第4配線パターン743D〜第7配線パターン743Gが、接続端子741に接続される部分から取付領域730の中央部に向けて延びることにより、配線パターン743の断線が抑制される。言い替えると、第2コネクタ729Bの底部(不図示)を、第7搭載部725G(第2接続基板722)の剛性を増す部材として利用する。
また、第1配線パターン743A、第2配線パターン743B、第4配線パターン743D〜第7配線パターン743Gは、取付領域730の中央部から取付領域730の縁部に向けて延びる方向が互いに一致する。すなわち、第1配線パターン743A、第2配線パターン743B、第4配線パターン743D〜第7配線パターン743Gは、取付領域730の中央部から、一方向(図中左上から右下)に延びる。
このことにより、第1配線パターン743A、第2配線パターン743B、第4配線パターン743D〜第7配線パターン743Gが配置されている領域の剛性が増し、配線パターン743の断線が抑制される。付言すると、第1配線パターン743A、第2配線パターン743B、第4配線パターン743D〜第7配線パターン743Gが、応力を受けやすい第7折曲部726Gにて断線することが抑制される。
次に、第4接続端子741Dに接続される第3配線パターン743Cについて説明をする。この第3配線パターン743Cは、第4接続端子741Dを起点として、取付領域730から離れる方向に延びる。そして、第3配線パターン743Cは、湾曲する領域および取付領域730の縁部に沿う領域を介して、取付領域730外から取付領域730内に向けて延びる。
さらに、第3配線パターン743Cは、第1配線パターン743Aおよび第2配線パターン743Bと、第4配線パターン743D〜第7配線パターン743Gとに挟まれながら、取付領域730の中央部から、一方向(図中左上から右下)に延びる部分を介して、帯状部723に向けて延びる。このように、第3配線パターン743Cが第1配線パターン743Aなどにより挟み込まれることにより、第3配線パターン743Cの断線が抑制される。
次に、第4接続端子741Dに接続される第3接続体745Cについて説明をする。この第3接続体745Cは、第3接続部744Cと、第3延伸部746Cとを備える。
具体的に説明をすると、第3接続部744Cは、第4接続端子741Dを挟んで、第3配線パターン743Cとは反対側に向けて延びる。すなわち、第3接続体745Cは、第4接続端子741Dに接続される部分から取付領域730の中央部に向けて延びる。
また、第3延伸部746Cは、取付領域730の中央部に向けて延びる第3接続部744Cから、第2配線パターン743Bなどに沿う部分を介して、第2基部751Bへと接続される。なお、この第2基部751Bは、第4貫通部748Dおよび第5貫通部748Eを介して、第7搭載部725Gの表側面に形成された配線部(不図示)へと接続される。
ここで、例えば、この配線部(不図示)の接続先を、第3配線パターン743Cの接続先と一致させる構成とし得る。この構成においては、第4接続端子741Dに接続される経路として、第3接続体745Cを介して接続される経路と、第3配線パターン743Cを介して接続される経路との2つ(複数)が設けられる。この第3配線パターン743Cと第3接続体745Cという、第4接続端子741Dから互いに反対向きに延びる部分を介して接続されることにより、いずれか一方に断線が生じた場合であっても、信号などの伝達が行われ得る。いわば、第3配線パターン743Cおよび第3接続体745Cのいずれか一方を、予備の配線として用い得る。
さて、図示の第7搭載部725Gにおいては、さらに以下のような配線構造が採用されている。
まず、図65に示すように、接続端子741が配置される領域とは反対の面には、端子支持部747が配置されている。このことにより、第7搭載部725Gにおける接続端子741が配置される領域の剛性が高められている。
また、端子支持部747(第1端子支持部747A、第2端子支持部747B)は、第7搭載部725Gの表側面に形成された接続体745(第1接続体745A〜第2接続体745B、第4接続体745D〜第7接続体745G)を介して、基部751(第1基部751A〜第3基部751C)と接続されている。このことにより、接続端子741が配置される領域の剛性が高められている。なお、接続体745(第1接続体745A〜第2接続体745B、第4接続体745D〜第7接続体745G)は、例えば、接続端子741を電気的に接続する所謂はんだにより構成してもよい。
また、接続端子741のうち、折曲部726に最も近い第10接続端子741Jに接続される第7配線パターン743Gの幅が、配線パターン743の中で最も太くなるように構成されている。付言すると、第7配線パターン743Gは、第10接続端子741Jと接続される側の部分が、第7配線パターン743Gの他の部分、あるいは他の配線パターン743と比べて、幅が太くなるように構成されている。
また、補助パターン753は、第7搭載部725Gに設けられる切り欠き726Hに沿って設けられるとともに、第7搭載部725Gから帯状部723に向けて延びる。また、この補助パターン753は、第7搭載部725G側の部分が、帯状部723側の部分と比べて、幅が太くなるように構成されている。
さらに、第3基部751Cは、第7搭載部725Gの切り欠き726Hに沿って設けられている。
<覆い部材761>
図66は、覆い部材761を説明するための図である。
次に、図66を参照しながら、覆い部材761について説明をする。
図66に示すように、第1装飾体711A〜第7装飾体711Gは、内部に接続基板720が収容された第1装飾体711A〜第7装飾体711Gの裏面側を覆う覆い部材761を備える。
なお、以下の説明においては、覆い部材761のうち、第6装飾体711Fおよび第7装飾体711Gを覆う覆い部材761F,761Gを例に説明する。また、詳細な説明は省略するが、第1装飾体711A〜第7装飾体711Gを覆う覆い部材761の各々は、互いに同様の構造を有している(図60の覆い部材761A〜761D参照)。
覆い部材761は、第1装飾体711A〜第7装飾体711Gが、画像表示部114に衝突し、例えば画像表示部114が損傷を受けることを抑制する。
ここで、覆い部材761F、761Gは、第1装飾体711A〜第7装飾体711G各々を識別するための識別番号(図中「L2」など)が付された識別部763を備える。
また、覆い部材761Fは、内部の接続基板720を視認可能とする開口764を備える。
また、覆い部材761Gは、内部から第2コネクタ729Bを突出させる開口(不図示)と、この開口から突出する第2コネクタ729Bを挟んで、第2コネクタ729Bに対して接続される接続ケーブル750とは反対側の位置に、コネクタ保護壁765とを備える。
このコネクタ保護壁765は、第2コネクタ729Bに対して接続ケーブル750が接続される際などに、第2コネクタ729Bを支持することにより、第7搭載部725Gにかかる負荷を低減する。
<頬可動体71内部の基板支持構造>
図67は、第6装飾体711F内部を後側からみた図である。
次に、図67を参照しながら、頬可動体71内部の基板支持構造、より具体的には、第1装飾体711A〜第7装飾体711G各々の内部における、接続基板720(第1接続基板721、第2接続基板722)を支持するための構造について説明する。
以下の説明においては、第6装飾体711Fを例に説明する。なお、詳細な説明は省略するが、第1装飾体711A〜第7装飾体711G内部は互いに同様の構造を有している。
図67に示すように、第6装飾体711Fは、内部に接続基板720を支持するための構成(所謂リブ)を備える。具体的には、第6装飾体711Fは、接続ピン712Fの外周に沿って設けられる第1湾曲体7311、接続ピン712Fの径方向に沿って延びる第1径方向体7312、頬可動体71の長手方向に沿って延びかつ第6装飾体711Fの幅方向端部に位置する第1長手方向体7313、頬可動体71の長手方向に沿って延びる第2長手方向体7314、接続ピン712Eの径方向に沿って延びる第2径方向体7315、接続ピン712Eの外周に沿って設けられる第2湾曲体7316、接続基板720の第6貫通孔728F(図63参照)内に挿入される固定ピン7317、覆い部材761を固定するためのボルト孔7318を備える。
第1湾曲体7311は、接続ピン712Fとの間で第2帯状部723B(第6湾曲部727F)を支持する。第1径方向体7312は、接続ピン712Fの径方向に沿うように第2帯状部723Bを支持する。第1長手方向体7313および第2長手方向体7314は、第2帯状部723Bを頬可動体71の長手方向に沿うように支持する。第2径方向体7315は、接続ピン712Eの径方向に沿うように第2帯状部723Bを支持する。第2湾曲体7316は、接続ピン712Eとの間で第2帯状部723B(第5湾曲部727E)を支持する。
ここで、第2長手方向体7314は、側面で、第2接続基板722の第2帯状部723Bを支持するとともに、上面(図中手前側の面)で、第2接続基板722の第6搭載部725Fを支持する。
また、固定ピン7317が第6貫通孔728F内に挿入されることにより、第6搭載部725Fの位置が固定される。
また、第6装飾体711Fと第7装飾体711Gとが、接続ピン712Fを中心として回転することを許容するため、第6装飾体711Fの第1径方向体7312と第7装飾体711Gの第2径方向体7315とは離間可能な位置に設けられ、第6装飾体711Fの第1湾曲体7311と第7装飾体711Gの第2湾曲体7316とは離間可能な位置に設けられる。
同様に、第6装飾体711Fと第5装飾体711Eとが、接続ピン712Eを中心として回転することを許容するため、第6装飾体711Fの第2径方向体7315と第5装飾体711Eの第1径方向体7312とは離間可能な位置に設けられ、第6装飾体711Fの第2湾曲体7316と第5装飾体711Eの第1湾曲体7311とは離間可能な位置に設けられる。
<接続基板720の姿勢の変化>
図68は、接続基板720の姿勢の変化を説明するための図である。具体的には、図68(a)は第1状態の頬可動体71における接続基板720の姿勢を示し、図68(b)は第2状態の頬可動体71における接続基板720の姿勢を示す。
次に、図68を参照しながら、頬可動体71の動作にともなう接続基板720の姿勢の変化について説明をする。
図68(a)に示すように、頬可動体71が第1状態であるとき、すなわち画像表示部114(図54参照)中央に向けて突出している状態においては、湾曲部727(第1湾曲部727A〜第6湾曲部727F)は拡がった姿勢となる。
一方、図68(b)に示すように、頬可動体71が第2状態であるとき、すなわち頬可動体71が画像表示部114中央から離間する向きに突出している状態においては、湾曲部727は、第1状態よりも狭まった姿勢となる(破線で示す第3湾曲部727C参照)。
このように、接続基板720は、湾曲部727を変形させながら、接続基板720全体の姿勢を変化させる。言い替えると、接続基板720の帯状部723が、頬可動体71の動きにともない変形することにより、接続基板720全体の姿勢が変化する。
なお、湾曲部727は、上述のように拡げる/狭めることに替えて、あるいは拡げる/狭めることに加えて、湾曲している部分の径の大きさを変化させながら、接続基板720の姿勢を変化させてもよい。
すなわち、図68(a)に示すように、頬可動体71が第1状態であるときには、湾曲部727はその径の大きさを小さくし、図68(b)に示すように、頬可動体71が第2状態であるときには、湾曲部727はその径の大きさを大きくしてもよい。
さて、上記のように接続基板720は、頬可動体71の幅方向に蛇行しながら、頬可動体71の長手方向に沿って設けられる。この接続基板720は、弾性変形することにより、頬可動体71の姿勢の変化を補助する付勢部材として機能し得る。
また、上記のように接続基板720を構成することにより、頬可動体71に対する安定的な電力の供給が確保される。
<頬演出体7の変形例>
図69は、頬可動体71の変形例を説明するための図である。具体的には、図69(a)は第1の変形例である刀演出体710Aを示し、図69(b)は第2の変形例である蛇演出体710Bを示し、図69(c)は第3の変形例である長尺演出体710C〜710Fを示し、図69(d)は第4の変形例である屈曲演出体710Gを示す。
さて、上記では頬可動体71を説明したが、曲率が変化する構成あるいは湾曲の向きが変化する構成であれば、形状は特に限定されない。
例えば、図69(a)に示すように、頬可動体71は、刀の形状を模した刀演出体710Aにより構成してもよい。さらに説明をすると、図69(a―1)に示す通常時の刀演出体710Aは直線に近い形状である。一方、図69(a―2)に示す演出動作時は、刀演出体710Aの曲率が変化し、湾曲する。すなわち、刀がしなる。このことにより、刀が勢いよく振り下ろされる動作を表現してもよい。
また、例えば、図69(b)に示すように、頬可動体71は、蛇の形状を模した蛇演出体710Bにより構成してもよい。この蛇演出体710Bの曲率が変化する(湾曲の向きが変化する)ことにより、蛇が這う動作を表現してもよい。
また、例えば、図69(c)に示すように、頬可動体71は、複数の長尺演出体710C〜710Fを並べて構成してもよい。この長尺演出体710C〜710Fは、同期して動作(曲率を変化)させてもよいし、各々別個に動作させてもよい。例えば、複数の長尺演出体710C〜710Fの各々の曲率を別個に変化させることにより、滝が流れる様子を表現してもよい。
さて、上記では頬可動体71を多関節とすることを例示したが、これに限定されない。頬可動体71を弾性変形可能な部材により形成された棒状の部材や、蛇腹状に形成された部材により構成されてもよい。
また、頬可動体71は、頬可動体71の一端側に伸縮する機構(上側支持体713)を備える構成を説明したが、全体としての長さが伸縮すればよく、例えば頬可動体71の中央側に伸縮する機構を備える構成であってもよい。あるいは、頬可動体71の各々の関節に伸縮する機構を有する構成であってもよい。
さらに、上記では頬可動体71が、湾曲する姿勢となることを説明したが、これに限定されない。
例えば、図69(d)に示す屈曲演出体710Gのように、折れ曲がる姿勢となる構成であってもよい。さらに説明をすると、屈曲演出体710Gのように、長手方向に沿ういずれかの位置で、屈曲するように構成してもよい。
付言すると、上記では頬可動体71を多関節の役物として説明をしたが、頬可動体71は、少なくとも1つの関節を備えればよい。したがって、例えば図69(d)に示す屈曲演出体710Gのように、1つの関節を備える構成であってもよい。
また、上記では、頬駆動部73が、頬可動体71の一端に頬可動体71の長手方向と交差する方向に力を加える構成を説明したが、これに限定されない。
例えば頬駆動部73が、頬可動体71の両端に、頬可動体71の長手方向と交差する方向に力を加える構成であってもよい。あるいは、頬可動体71にギアなどの回転体を設け、頬駆動部73がこの回転体を回転駆動させる構成でもよい。
さて、上記では頬可動体71は、長尺状であることを説明した。ここでの「長尺状」とは、長手方向とそれよりも短い幅方向を備える形状をいう。この長尺状の形状としては、板状の部材や、ひも状の部材、回転楕円体や、表面の一部が突出あるいは陥没する球体、直方体などを含む。また、長尺状の形状に、長尺状の形状でない装飾用の部材を設ける構成であってもよい。
なお、上記図62などで説明した頬可動体71の配線構造は、所定の演出にともない動く可動体に設けてもよい。また、この可動体は、枠部材150(図1参照)に設けられてもよい。また、可動体の形状は、特に限定されない。付言すると、所定の演出とは、上記の湾曲(屈曲)や、伸縮などだけでなく、変形、変位、移動、回転、分離、集合、屈曲、突出、退避、出現、消滅などを含む。
<第7搭載部725Gの説明および変形例>
図70は、第7搭載部725Gの配線構造の変形例を説明するための図である。
さて、上記では、図64を参照しながら、第7搭載部725Gの配線構造について説明をした。
ここで、第7搭載部725Gの配線構造は、図64に示す構造に限定されるものではない。すなわち、第2コネクタ729Bの底部(不図示)を、第7搭載部725G(第2接続基板722)の剛性を増す部材として利用する構成であれば、他の構成であってもよい。
例えば、図70(a)に示す第7搭載部7251Gのように構成してもよい。すなわち、図示の第7配線パターン7431Gのように、第10接続端子741Jから、第10接続端子741Jを挟んで延伸部746とは反対側に延びる第7接続部7441Gを備える構成であってもよい。なお、第7接続部7441Gは、延伸部746とは反対側に延びる部分から第10接続端子741Jに沿って湾曲する部分を備える。
また、図70(b)に示す第7搭載部7253Gのように構成してもよい。すなわち、図示の第7配線パターン7433Gのように、取付領域730の重心G側に向けて延びる第7接続部7443Gを備える構成であってもよい。なお、第7接続部7443Gは、取付領域730の重心G側に向けて延びる部分から、湾曲部を介して、この重心G側に向かう向きとは反対方向に延びる部分を備える。
さて、上記図64の説明においては、第7配線パターン743Gの幅が、配線パターン743の中で最も太くなるように構成されることを説明した。ここで、第7配線パターン743Gが設けられている領域の剛性が高められる構成であれば、これに限定されない。
例えば図70(c)に示す第7搭載部7255Gのように構成してもよい。すなわち、第7配線パターン7435Gのように、第7接続部7445Gの幅が変化しない構成であってもよい。さらに説明をすると、第7接続部7445Gの幅と延伸部746の幅とが一致する構成であってもよい。また、図70(c)に示す構成においては、第7搭載部の表側面(紙面裏側面)には、基部7491が設けられる。
さて、上記図64の説明においては、接続体745(第1接続体745A〜第2接続体745B、第4接続体745D〜第7接続体745G)を備えることを説明した。
ここで、図70(c)および(d)に示すような第8接続体745H〜第11接続体745Kを備える構成であってもよい。
具体的に説明をすると、図70(c)に示す第7搭載部7255Gのように、第10接続端子741Jに接続される部分から取付領域730の中央部(図中右上)に向けて延びる第8接続体745Hを備える構成であってもよい。また、第10接続端子741Jに接続される部分から取付領域730の縁部(図中右下)に向けて延びる第9接続体745Iを備える構成であってもよい。なお、第8接続体745Hおよび第9接続体745Iは、互いに交差(直交)する向きに配置される。また、第8接続体745Hおよび第9接続体745Iのうち、いずれか一方が設けられる構成であってもよい。
また、図70(d)に示す第7搭載部7257Gのように、第7配線パターン7437Gの幅が、配線パターン743の中で最も太くなる構成において、第10接続体745Jおよび第11接続体745Kを備える構成であってもよい。図示の第10接続体745Jおよび第11接続体745Kは、第10接続端子741Jに接続される部分から、それぞれ取付領域730の中央部(図中右上)に向けて延びるか、取付領域730の縁部(図中右下)に向けて延びる。なお、第10接続体745Jおよび第11接続体745Kは、互いに交差(直交)する向きに配置される。また、第10接続体745Jおよび第11接続体745Kのうち、いずれか一方が設けられる構成であってもよい。
<下アゴ演出体6および頬演出体7の動作タイミング>
さて、上記下アゴ演出体6および頬演出体7の演出は、例えばパチンコ遊技機100の遊技状態を報知するために実行される。このことにより、遊技者は、下アゴ演出体6および頬演出体7の演出を見ることにより、パチンコ遊技機100の遊技状態を把握あるいは推測することができる。
具体的には、例えば、抽選の結果、遊技状態が、高確率状態となった際、あるいは時短状態となった際などに、下アゴ演出体6および頬演出体7のいずれか一方または両方が演出を実行する。より具体的には、下アゴ演出体6における下アゴ可動体61の湾曲の向き、頬演出体7における頬可動体71の湾曲の向きが切り替わる。このことにより、遊技者は遊技状態を知ることができる。
さらに説明をすると、例えば、画像表示部114において遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄が表示された後に、下アゴ演出体6の下アゴ可動体61および頬演出体7の頬可動体71それぞれの湾曲の向きが切り替わることにより、ユーザは高確率状態となったことを推測することができる。
なお、下アゴ演出体6および頬演出体7を動作させるタイミングは、抽選結果を報知するための装飾図柄が表示された後に限定されない。例えば、装飾図柄の変動開始から変動停止までの変動演出が行われる際であってもよい。また、特定の遊技状態に移行する前や、特定の遊技状態に移行した後の所定のタイミングでもよい。さらに、図1に示すように、第2大入賞口127に遊技球が入賞し、例えば高確率状態に移行する際や時短状態に移行する際に、下アゴ演出体6および頬演出体7のいずれか一方または両方を動作させるようにしても良い。
ここで、下アゴ演出体6および頬演出体7の演出は、必ずしも下アゴ可動体61および頬可動体71の湾曲向きの変更を伴わなくともよい。例えば、下アゴ可動体61および頬可動体71の湾曲向きを変更しない範囲において、下アゴ可動体61および頬可動体71の曲率を変化させ、再び曲率を戻す動作を繰り返す(揺動する)ことで、下アゴ演出体6および頬演出体7による演出を実行してもよい。このような演出を行うことにより、下アゴ演出体6および頬演出体7の湾曲向きの切替動作に対する遊技者の期待感を煽ることが可能となる。
<可動役物115の変形例>
図71は、可動役物115の変形例を説明するための図である。さらに説明をすると、図71は、可動役物115が設けられたスロットマシン900の概略側面図である。
さて、上記の説明においては、可動役物115(上アゴ演出体4、目玉演出体5、下アゴ演出体6および頬演出体7)がパチンコ遊技機100に設けられることを詳細に説明したが、パチンコ遊技機100以外の遊技機に設けられてもよい。
例えば、図71に示すように、スロットマシン900に、上アゴ演出体4、目玉演出体5、下アゴ演出体6および頬演出体7が設けられてもよい。
さらに説明をすると、図71に示すスロットマシン900は、回転しながら複数種類の図柄を例えば上から下へと循環させるように表示するリール901と、メダルが投入されるメダル投入口903と、リール901の回転を開始させるために操作される操作レバー905と、リール901の回転を停止させるために操作されるストップボタン907と、メダルが払い出されるメダル払出口909と、遊技に応じて表示による演出や情報表示を行う液晶ディスプレイ911と、液晶ディスプレイ911の前面を覆う透明板913とを備える。
また、このスロットマシン900は、液晶ディスプレイ911と透明板913との間の前後方向における空間に、上アゴ演出体4、目玉演出体5、下アゴ演出体6および頬演出体7を備える。そして、下アゴ演出体6および頬演出体7は、上記のように、湾曲の向きを切り替える演出を実行する。
◆上記のように、本実施の形態では、可動物の動きにより、遊技の興趣性を高めることが可能な遊技機を提供するために、以下の構成を採用した。
すなわち、所定の演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、長尺状に形成されるとともに、長手方向と交差する方向に湾曲可能である装飾部(例えば、下アゴ可動体61)と、前記装飾部(例えば、下アゴ可動体61)が一方向に湾曲する第1状態と、当該一方向以外の他方向に湾曲する第2状態とを切り替える切替手段(例えば、下アゴ駆動部63)とを備えることを特徴とすることができる。
また、所定の演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、長尺状に形成されるとともに、長手方向と交差する方向に屈曲可能である装飾部(例えば、下アゴ可動体61)と、前記装飾部(例えば、下アゴ可動体61)が一方向に屈曲する第1状態と、当該一方向以外の他方向に屈曲する第2状態とを切り替える切替手段(例えば、下アゴ駆動部63)とを備えることを特徴とすることができる。
◆上記のように、本実施の形態では、可動物の動きにより、遊技の興趣性を高めることが可能な遊技機を提供するために、以下の構成を採用した。
すなわち、所定の演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、長尺状に形成されるとともに、自身の長手方向と交差する方向に湾曲可能である第1装飾部(例えば、右側頬演出体7A)と、前記第1装飾部(例えば、右側頬演出体7A)から離れて設けられ、長尺状に形成されるとともに、自身の長手方向と交差する方向に湾曲可能である第2装飾部(例えば、左側頬演出体7B)と、前記第1装飾部(例えば、右側頬演出体7A)および前記第2装飾部(例えば、左側頬演出体7B)が互いに接近する向きに湾曲する第1状態と、当該第1装飾部(例えば、右側頬演出体7A)および当該第2装飾部(例えば、左側頬演出体7B)が互いに離間する向きに湾曲する第2状態とを切り替える切替手段(演出制御部300)とを備えることを特徴とすることができる。
また、所定の演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、長尺状に形成されるとともに、自身の長手方向と交差する方向に屈曲可能である第1装飾部(例えば、右側頬演出体7A)と、前記第1装飾部(例えば、右側頬演出体7A)から離れて設けられ、長尺状に形成されるとともに、自身の長手方向と交差する方向に屈曲可能である第2装飾部(例えば、左側頬演出体7B)と、前記第1装飾部(例えば、右側頬演出体7A)および前記第2装飾部(例えば、左側頬演出体7B)が互いに接近する向きに屈曲する第1状態と、当該第1装飾部(例えば、右側頬演出体7A)および当該第2装飾部(例えば、左側頬演出体7B)が互いに離間する向きに屈曲する第2状態とを切り替える切替手段(演出制御部300)とを備えることを特徴とすることができる。
◆上記のように、本実施の形態では、可動物の動きによる遊技の興趣性を高めることが可能な遊技機を提供するために、以下の構成を採用した。
すなわち、所定の演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、互いに連結して長尺状をなし、演出用の可動部(例えば、下アゴ可動体61)を構成する複数の装飾体(例えば、第1装飾体611A)と、前記複数の装飾体(例えば、第1装飾体611A)の各々に設けられた複数の接続端子(例えば、接続端子651)と、前記複数の接続端子(例えば、接続端子651)を直列で接続するケーブル(例えば、接続ケーブル653)とを備えることを特徴とすることができる。
また、より詳細には、前記複数の装飾体(例えば、第1装飾体611A)のうちの第1の装飾体(例えば、第3装飾体611C)に設けられ、前記可動部(例えば、下アゴ可動体61)の長手方向に並んで設けられた複数の接点(例えば、端子ピン6521)を有する第1の接続端子(例えば、第3接続端子651C)と、前記複数の装飾体(例えば、第1装飾体611A)のうちの前記第1の装飾体(例えば、第3装飾体611C)に連結される第2の装飾体(例えば、第4装飾体611D)に設けられ、前記可動部(例えば、下アゴ可動体61)の長手方向に並んで設けられた複数の接点(例えば、端子ピン6524)を有する第2の接続端子(例えば、第4接続端子651D)とを備え、前記ケーブル(例えば、接続ケーブル653)は、前記第1の接続端子(例えば、第3接続端子651C)における前記第2の接続端子(例えば、第4接続端子651D)から遠い側に位置する接点(例えば、端子ピン6521)と、当該第2の接続端子(例えば、第4接続端子651D)における当該第1の接続端子(例えば、第3接続端子651C)から遠い側に位置する接点(例えば、端子ピン6524)とを接続することを特徴とすることができる。
また、所定の演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、前記所定の演出にともなって動く可動部(例えば、下アゴ可動体61)と、前記可動部(例えば、下アゴ可動体61)に設けられた接続端子(例えば、第4接続端子651D)と、一方側から延びて前記接続端子(例えば、第4接続端子651D)に接続される第1ケーブル(例えば、第3接続ケーブル653C)と、他方側から延びて前記接続端子(例えば、第4接続端子651D)に接続される第2ケーブル(例えば、第4接続ケーブル653D)とを備えることを特徴とすることができる。
◆上記のように、本実施の形態では、可動物の動きによる遊技の興趣性を高めることが可能な遊技機を提供するために、以下の構成を採用した。
すなわち、所定の演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、複数の装飾体(例えば、第1装飾体711A)が連結されて長尺状をなす可動部(例えば、頬可動体71)と、前記可動部(例えば、頬可動体71)に設けられる配線基板(例えば、第2接続基板722)とを備え、前記配線基板(例えば、第2接続基板722)は、前記複数の装飾体(例えば、第1装飾体711A)の各々に設けられ、電子部品が装着される複数の装着部(例えば、第7搭載部725G)と、前記複数の装着部(例えば、第7搭載部725G)の各々を互いに電気的に接続する接続部(例えば、第2帯状部723B)とを有し、前記複数の装着部(例えば、第7搭載部725G)および前記接続部(例えば、第2帯状部723B)は、連続する単一の基板により形成されていることを特徴とすることができる。
また、所定の演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、前記所定の演出にともなって動く可動部(例えば、頬可動体71)と、前記可動部(例えば、頬可動体71)に設けられる配線基板(例えば、第2接続基板722)とを備え、前記配線基板(例えば、第2接続基板722)は、電子部品が装着される複数の装着部(例えば、第7搭載部725G)と、前記複数の装着部(例えば、第7搭載部725G)の各々を互いに電気的に接続する接続部(例えば、第2帯状部723B)とを有し、前記接続部(例えば、第2帯状部723B)は、前記可動部(例えば、頬可動体71)の動きにともない変形し、前記複数の装着部(例えば、第7搭載部725G)および前記接続部(例えば、第2帯状部723B)は、連続する単一の基板により形成されていることを特徴とすることができる。
◆上記のように、本実施の形態では、可動物の動きによる遊技の興趣性を高めることが可能な遊技機を提供するために、以下の構成を採用した。
すなわち、所定の演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、前記所定の演出にともない動く可動体(例えば、頬可動体71)は、配線パターン(例えば、配線パターン743)を有するとともに、前記可動体(例えば、頬可動体71)の動きにともない変形する配線基板(例えば、第2接続基板722)と、前記配線基板(例えば、第2接続基板722)の前記配線パターン(例えば、配線パターン743)と接続される接続端子(例えば、接続端子741)を有し、当該配線基板(例えば、第2接続基板722)上に設けられるコネクタ(例えば、第2コネクタ729B)とを備え、前記配線基板(例えば、第2接続基板722)の前記配線パターン(例えば、配線パターン743)は、前記配線基板(例えば、第2接続基板722)において前記コネクタ(例えば、第2コネクタ729B)が取り付けられる取付領域(例えば、取付領域730)にて、前記接続端子(例えば、接続端子741)に接続される部分から当該取付領域(例えば、取付領域730)の中央部に向けて延びる第1部(例えば、接続部744)と、前記配線基板(例えば、第2接続基板722)の前記取付領域(例えば、取付領域730)にて前記第1部(例えば、接続部744)から延び、当該取付領域(例えば、取付領域730)の縁部に向けて延びる第2部(例えば、延伸部746)とを有することを特徴とすることができる。
また、より詳細には、前記配線基板(例えば、第2接続基板722)の前記配線パターン(例えば、配線パターン743)は、前記配線パターン(例えば、配線パターン743)を構成する複数のパターン線(例えば、第3配線パターン743C)を有するとともに、前記複数のパターン線(例えば、第3配線パターン743C)の1つであり、前記第1部(例えば、接続部744)および前記第2部(例えば、延伸部746)を備える第1パターン線(例えば、第3接続体745C)と、前記複数のパターン線(例えば、第3配線パターン743C)の他の1つであり、前記接続端子(例えば、第4接続端子741D)に接続される部分を起点として、前記取付領域(例えば、取付領域730)から離れる向きに延びる第2パターン線(例えば、第3配線パターン743C)とを有することを特徴とすることができる。
また、所定の演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、前記所定の演出にともない動く可動体(例えば、頬可動体71)は、配線パターン(例えば、配線パターン743)を有するとともに、前記可動体(例えば、頬可動体71)の動きにともない変形する配線基板(例えば、第2接続基板722)と、前記配線基板(例えば、第2接続基板722)の前記配線パターン(例えば、配線パターン743)と接続される接続端子(例えば、接続端子741)を有し、当該配線基板(例えば、第2接続基板722)上に設けられるコネクタ(例えば、第2コネクタ729B)と、前記配線基板(例えば、第2接続基板722)に設けられるとともに、前記配線パターン(例えば、配線パターン743)を介して前記コネクタ(例えば、第2コネクタ729B)と接続される素子(例えば、抵抗724)とを備え、前記配線基板(例えば、第2接続基板722)の前記配線パターン(例えば、配線パターン743)は、前記配線基板(例えば、第2接続基板722)において前記コネクタ(例えば、第2コネクタ729B)が取り付けられる取付領域(例えば、取付領域730)にて、前記接続端子(例えば、接続端子741)に接続される部分を起点として前記素子(例えば、抵抗724)から離れる向きに延びる部分(例えば、接続部744)を有することを特徴とすることができる。
◆上記のように、本実施の形態では、可動物の動きによる遊技の興趣性を高めることが可能な遊技機を提供するために、以下の構成を採用した。
すなわち、所定の演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、前記所定の演出を行う演出体(例えば、下アゴ演出体6)は、取付孔(例えば、取付孔793)が形成された回路基板(例えば、飾り基板780)と、前記回路基板(例えば、飾り基板780)に対して電気的に接続されるケーブル(例えば、接続ケーブル797)と、前記回路基板(例えば、飾り基板780)の前記取付孔(例えば、取付孔793)に装着され、前記ケーブル(例えば、接続ケーブル797)を保持する保持部(例えば、ケーブル保持部795)とを備えることを特徴とすることができる。
以上、本書にて可動役物115における種々の構造や制御等について説明したが、説明した内容の全部または一部を他の構造や制御等に応用ないし組み合わせることは、本書に言及がない場合であっても可能である。また、種々の変形例についても言及したが、かかる変形例の内容を他の構造や制御等に応用ないし組み合わせることは、本書に言及がない場合であっても可能である。
なお、本実施の形態では、遊技制御部200の主制御処理において、主制御処理の各処理で生成されたコマンドを最後にまとめて演出制御部300へ出力する動作について説明した(図5−3参照)。
また、本実施の形態では、電源復帰時に、遊技制御部200により初期的に実行される基本処理において、設定の初期化を指示するコマンド等を演出制御部300へ出力するために、主制御処理で用いられる出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出して実行することについて説明した(図5−1参照)。
また、本実施の形態では、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドを「コード部」と「データ部」とで構成し、各々の先頭ビットに識別用のフラグを設けることについて説明した(図19−1参照)。
また、本実施の形態では、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドの「コード部」の一部を、データ値を記述するために用いる構成について説明した。
〔本実施の形態の技術的特徴〕
◆上記のように、本実施の形態では、遊技制御手段の動作を制御する制御命令の増加を削減するため、遊技制御部200により所定の時間間隔で繰り返し実行される主制御処理において、1サイクルの主制御処理の最後に、その1サイクルの実行で生成されたコマンドをまとめて、演出制御部300へ出力することとした。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
一連の前記主制御処理を1サイクル実行する度に、当該1サイクルの実行により生成された前記データを、当該1サイクルの実行における最後のデータの生成が行われた後に出力する出力手段(例えば、出力制御部240)と、
前記出力手段(例えば、出力制御部240)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
を備える。
このようにすれば、生成されたデータごとに出力処理を行う必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。また、データが生成される度に出力処理を行う必要がないため、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、
前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、前記主制御処理において生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶させ、
前記出力手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力する。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、上記の目的を達成する他の遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理とは異なる条件にしたがって当該主制御処理とは異なる特別処理を実行する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、前記データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記主制御処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、
遊技の進行に基づく処理を行うと共に、当該処理を実行して得られた情報を含むデータを生成する1または複数の第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)を呼び出して実行する部分と、
前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)の実行により生成されたデータを前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する第2の処理手段(例えば、出力制御部240)を呼び出して実行する部分と、を含み、
前記特別処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、
遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)の設定を行う設定処理を実行する部分と、
前記設定処理において生成されたデータを、前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)を呼び出して、前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する部分と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、特別処理で生成されたデータの出力処理を行うために個別の制御命令を用意する必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、
前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、
前記主制御処理における前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)は、処理の実行により生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に順次記憶させ、
前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力し、
前記特別処理における前記設定処理では、前記設定処理において生成されたデータを、前記記憶手段(例えば、RAM203)における所定の前記記憶領域に記憶させる。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、本実施の形態では、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させるため、第1データ部である「コード」の所定のビットと、第2データ部である「データ」の所定のビットを、「コード」と「データ」とを識別するためのフラグとして用いた。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、
n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、先頭の1ビットの値を認識することにより、第1データ部と第2データ部とを明確に区別することができるため、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させることができることができる。
また、より好ましくは、上記の遊技機において、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データの前記第2データ部(例えば、「データ」)は、先頭からaビットごとに、先頭の1ビットの値と同じ値が設定される。
このようにすれば、第2データ部のサイズが大きい場合でも、特定のサイズごとに切り分けて、各々が第2データ部であることを識別することが容易となる。
◆また、本実施の形態では、実行対象の変動パターンを特定するコマンドを送信する場合のように、大きなサイズのデータを送る必要がある場合にも、遊技制御手段から演出制御手段へ送られるデータ全体のサイズの増大を抑制するため、第1データ部である「コード」の所定のビットをデータ値を記述するために用い、「コード」の一部と第2データ部である「データ」とでデータ値を記述する手法を提案した。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、
n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含み、
前記第1データ部(例えば、「コード」)を構成する所定のビットと、前記第2データ部(例えば、「データ」)を構成するビットとを用いて、所定の種類のデータが記録され、当該第1データ部(例えば、「コード」)における当該所定のビットを除く残りのビットを用いて、当該所定の種類のデータとは異なる他の種類のデータが記録される構成とすることができる。
また、上記の目的を達成する他の本発明による遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、
aビットのサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含み、
前記第1データ部(例えば、「コード」)を構成するbビット(bはa−1よりも小さく、1以上の整数)と、前記第2データ部(例えば、「データ」)を構成するaビットとを用いて、(a+b)ビットのサイズのデータが記録される構成とすることができる。
上記のような構成とすれば、第1データ部および第2データ部の合計サイズを変えることなく、第2データ部に記録されるべきデータのサイズを、より大きくすることが可能となるため、遊技制御手段から演出制御手段へ大きなサイズのデータを送る場合に、伝送されるデータ全体のサイズの増大を抑制することができる。
61…下アゴ可動体(可動部の一例)
100…パチンコ遊技機(遊技機の一例)
611C…第3装飾体(装飾体の一例)
651…接続端子(接続端子の一例)
653…接続ケーブル(ケーブルの一例)

Claims (1)

  1. 所定の演出を行う遊技機であって、
    互いに連結され演出用の可動部を構成する複数の装飾体と、
    前記装飾体に設けられた接続端子と、
    一方側から延びて前記接続端子に接続される第1ケーブルと、
    他方側から延びて前記接続端子に接続される第2ケーブルと
    を備えることを特徴とする遊技機。
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