JP2016123730A - 身体活性化作用を有する羽毛、及びこれを用いた羽毛製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】人体に対して安全であり、身体活性化作用を有する羽毛および当該羽毛を用いた羽毛製品を提供する。
【解決手段】テラヘルツ波を発するメゾ構造体が固定化され、身体活性化作用を有する羽毛。当該羽毛を含む羽毛製品は、血行改善等の身体活性化作用を示すため、衣料類や寝具類など様々な用途で使用できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、身体活性化作用を有する身体活性化用羽毛、及びこれを用いた羽毛製品に関する。
ダウン、フェザーなど水鳥の羽毛は、保温、保湿性能、特に吸放湿性が優れ、近年消費者ニーズの高まりから衣料、寝具など生活衣料品として広く使用されている。
従来より羽毛に対し、消臭性や抗菌性等の機能性を付与した、機能性羽毛製品が開発されている。例えば、特許文献1には、消臭物質としてカテキンを固定化した消臭性羽毛が開示されている。また、特許文献2には、アルカリ剤の存在する水溶液中で、加水分解シルク、親水性基を有するジハロゲノトリアジン化合物で処理し、次いで酸性水溶液中で4級アンモニウム塩と処理する、あるいは、アルカリ剤の存在する水溶液中で、加水分解シルク、親水性基を有するジハロゲノトリアジン化合物、4級アンモニウム塩で処理した後に酸性にする処理を行ない、最後に水洗、乾燥を順次行う羽毛の改質方法により得られる羽毛は、抗菌、制菌性に優れ、当該羽毛を衣料類、寝具類に好適に適用できることが開示されている。
一方、羽毛製品に消臭性や抗菌性以外の機能性を付与した例として、遠赤外線を放射する物質を固定化した羽毛製品が報告されている。例えば、特許文献3には、そのサイズが概ね10nm〜1μmの範囲にある遠赤外線効果の高い素材の粉末を、羽毛の内部の顕微鏡的構造の枝に付着させてある羽毛を含む遠赤外線効果羽毛製品が開示されており、当該羽毛製品は、保温効果および遠赤外線効果を有していると説明されている。
特開2003−336176号公報 特開2010−100956号公報 特開2006−328549号公報
しかしながら、従来の遠赤外線放射物質を固定化した羽毛製品では、遠赤外線由来の効能を謳いながら実際にはデータが示されておらず、効能を有しているか不明なもの、さらには効能自体を有していないもの、効能を有しても実用には不十分であったり、効能の再現性が乏しいものも少なくないのが実状である。さらに、従来より遠赤外線放射の作用は科学的に実証されていないものも多くあり、真の作用に付いては、未だ明確にされていない部分も多い。
かかる状況下、本発明の目的は、人体に対して安全であり、身体活性化作用を有する身体活性化用羽毛および当該羽毛を用いた羽毛製品を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明者等が開発したテラヘルツ波を発するメゾ構造体を含有するミネラル機能水で処理した羽毛、及びこれを含む羽毛製品が、上記目的に合致することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
<1> テラヘルツ波を発する成分が固定化され、身体活性化作用を有する羽毛。
<2> 35℃で測定した波長範囲6〜14μmの放射率が、未加工羽毛よりも大きい前記<1>に記載の羽毛。
<3> 前記テラヘルツ波を発する成分が、テラヘルツ波を発するメゾ構造体である前記<1>または<2>に記載の羽毛。
<4> 身体活性化作用として、少なくとも血行改善作用を有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の羽毛。
<5> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の羽毛を含む羽毛製品。
<6> 衣料類または寝具類である前記<5>に記載の羽毛製品。
本発明によれば、人体に対して安全であり、身体活性化作用を有する身体活性化用羽毛および当該羽毛を用いた羽毛製品が提供される。
比較例の羽毛(未加工羽毛)の黒体に対する放射比率を示す図である(測定温度:35℃、波長範囲:4〜24μm)。 実施例の羽毛の黒体に対する放射比率を示す図である(測定温度:35℃、波長範囲:4〜24μm)。
以下、本発明について例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下の例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
本発明は、テラヘルツ波を発する成分が固定化され、身体活性化作用を有する身体活性化用羽毛(以下、「本発明の羽毛」と称す。)に関する。
本発明の羽毛は、テラヘルツ波を発しており、テラヘルツ波が生体組織に吸収されることにより、身体機能の活性化することができる。本発明における「身体活性化作用」とは、身体機能を活性化させる作用であり、具体的には血行改善、疲労回復、筋肉痛の予防と緩和、持久力と柔軟性の向上、精神集中力、運動機能の向上、皮膚環境の改善等の作用等を含む概念である。本発明の羽毛は、身体活性化作用の有用な作用の一つである、血行改善作用を少なくとも有することが好ましい。本発明の羽毛が、血行改善作用を有すると血行改善に起因する身体的機能の改善が期待できる。
以下、本発明の羽毛の原料、機能及びこれを含む応用製品についてより詳細に説明する。
(原料羽毛)
本発明の羽毛における原料となる原料羽毛(未加工羽毛)には、鳥類、特にあひる、ガチョウ、マスコビーダックなどの主として水鳥の羽毛が該当する。原料羽毛として、羽軸がなく柔らかな綿毛のダウン、胸部などに生えている少しカーブした羽軸をもつスモールフェザー、翼の部分に生えている硬質の軸を持つフェザーのいずれも使用できる。この中でも、特にダウンが好ましく、ダウン率(全羽毛に対するダウンの割合)が80%以上のものが好ましく用いられる。
また、原料羽毛は、そのまま使用してもよいが、通常、水鳥から採取してから、洗浄、乾燥、選別して本発明の羽毛の原料として使用される。また、再利用の古い羽毛も原料羽毛として使用できる。
原料羽毛は、予め混在するゴミ、ホコリ、垢、皮脂などの不純物を取り除いて使用するのが好ましい。
(テラヘルツ波を発する成分)
本発明において、「テラヘルツ波を発する成分」とは、波長4〜300μmの波長域の電磁波を発する成分を意味し、6〜14μmの波長域の電磁波を含むテラヘルツ波を発する。波長域6〜14μmの波長域の電磁波は育成電磁波と呼ばれることがあり、動植物の成長には不可欠とされる波長域である。
この波長域の電磁波がヒトの身体活性化作用にどのように作用しているかは現時点では完全に明らかでないが、テラヘルツ波がタンパク質を構成するアミノ酸の相互運動に吸収され、その立体構造を復元することで抹消血管の拡張と血流円滑化により血行を改善させ末梢及び中枢神経系をリラックスさせるものと推測される。このことは筋肉中に蓄積した乳酸などの老化物を回収し肝臓でグリコーゲンに再生する事による疲労回復と持久力の向上つながり、また血行改善により神経がリラックスし精神集中力と正確な運動機能の向上が期待できる。
また、6〜14μmの波長域の電磁波は、波長域は水分子が良く吸収する波長域であり、水はこの波長域によって活性化エネルギーを獲得し細かい水分子集合体に変化し、又はイオン化する。その結果、水分子の持つ固有波長と同調させて羽毛の表面にテラヘルツ波を発する成分を定着させると共に、羽毛の表面において軽度の電気分解現象を発生させ、これにより水分子はマイナスイオン優位の状態となる。マイナスイオン優位のイオンバランスは、抵抗力や免疫力の復活維持つまり健康の創造と維持に直接結びつくものである。マイナスイオン優位のイオンバランスを作り出すエネルギーを羽毛より有効なテラヘルツ波として発信するものであり、有効なテラヘルツ波である育成電磁波は、体内水分に活性エネルギーとして作用し、血液をさらさらにして弱アルカリの体質をつくり細胞活動を強化する可能性がある。また、空気性マイナスイオンという少イオンは、呼吸や経皮により、組織内に吸収され、体内活性酸素を消去し、腸内バクテリアを善玉菌優勢とする作用が期待できる。さらに脳波をアルファー波優位の状態に変える事が可能であり、これらの効能により健康を増進させ、リラックス状態の中で安眠効果が期待できる。
また、テラヘルツ波には、細胞内のSOD酵素等を活性化して疲労のもとの活性酸素の酸化力を抑制する働き(抗酸化作用)を強化する作用があることが予測され、これにより、肌環境を改善したり、酸化ストレスに負けない健康な体質を作ることが期待できる。
なお、上述した推定メカニズムは、あくまで現時点での推定されるものであり、将来的に上記と異なるメカニズムが発見された場合であっても、本発明の羽毛における有用な効能が制限的に解釈されるべきものではない。
本発明の羽毛は、35℃で測定した波長範囲6〜14μmの放射率が、未加工羽毛よりも大きいことが好ましい。このようなヒトの体温の領域(35℃)において、未加工羽毛より大きな放射率を有するため、本発明の羽毛及びこれを含む羽毛製品をヒトが身に着けた状態における身体活性化作用を得ることができる。
また、前記テラヘルツ波を発する成分の好ましい態様は、テラヘルツ波を発するメゾ構造体である。なお、メゾ構造体とはミクロとマクロの中間であるメゾスポピック領域の大きさ(粒径が50〜500nm程度)の構造体である。
テラヘルツ波を発するメゾ構造体は、当該メゾ構造体を含む機能水(以下、「ミネラル機能水」と称す場合がある。)は、本発明者が開発した特許第4817817号や特開2011−56366号公報で開示された装置を使用して、植物性原料及び化石サンゴ等の海洋動植物プランクトンの化石、石灰石、貝殻等のミネラル成分を原料として使用し、同文献で開示された方法に準じる方法で製造することができる。当該メゾ構造体は、構造内に自由電子補足性に基づくマイナス電位の自己発電力を持ち、更に水素吸蔵作用及びテラヘルツ電磁波の発生能力を有する。
このようにして製造される身体活性化作用を示すテラヘルツ波を発するメゾ構造体を含むミネラル機能水として、理研テクノ株式会社製のミネラル機能水(品番:MCウォーター A−20A−CA)を好適な一例として挙げることができる。
本発明の羽毛において、羽毛にテラヘルツ波を発する成分を固定化させる方法は、十分な身体活性化作用を得ることができるように、テラヘルツ波を発する成分の種類や固定化する量を考慮して、適宜好適な方法を選択すればよい。
一例を挙げると、テラヘルツ波を発する成分を含む溶液(例えば、上記メゾ構造体を含むミネラル機能水)と羽毛を接触させたのちに乾燥させることにより、羽毛に有効なテラヘルツ波放射機能を付加させることができる。テラヘルツ波を発する成分を含む溶液と羽毛を接触させる方法は特に限定はなく、当該溶液に羽毛を浸漬させる方法や、当該溶液を羽毛に塗工したり、スプレー塗布する方法が挙げられる。
なお、テラヘルツ波を発する成分を含む溶液を用いる場合、溶媒は、通常水であるが、
本発明の目的を損なわない範囲で、アルコール等の水以外の溶媒や、これらの混合溶媒であってもよい。また、当該溶液には、溶媒とテラヘルツ波を発する成分以外にも、任意の成分を含んでいてもよい。任意の成分としては、本発明の目的を損なわない添加物であれば特に限定はないが、例えば、公知のバインダー成分、分散剤、懸濁剤、乳剤等が挙げられる。また、混合割合は、本願発明の目的を損なわない範囲であれば任意である。
本発明の羽毛におけるテラヘルツ波を発する成分の固定化量は、ヒトの身体活性化作用(例えば、血行改善作用)が発現する量であれよく、テラヘルツ波を発する成分の種類や目的に応じて適宜決定される。
また、本発明の羽毛には、その効能を損なわない範囲で、任意の成分を含んでいてもよい。任意の成分としては、本発明の目的を損なわない添加物であれば特に限定はないが、例えば、公知の抗菌剤、消臭剤等が挙げられる。
本発明の羽毛におよる身体活性化作用は、特定の電磁波(テラヘルツ波)によって発現するため、必ずしもヒトの皮膚に直接接触させる必要はなく、直接接触させなくともテラヘルツ波が有効に届く範囲で身に着けていればばよく、すなわち、間接的に接触していればよい。そのため、ヒトに直接的に接触するもののみならず、間接的に接触する本発明の羽毛を含む羽毛製品として使用することができる。
(羽毛製品)
本発明の羽毛を含む羽毛製品は、本発明の羽毛を含む羽毛製品である。そのため、本発明の羽毛に起因するテラヘルツ波放射作用を有し、ヒトに対する身体活性化作用を有する。当該本発明の羽毛を含む羽毛製品は、それを身に着けることにより、本発明のミネラル機能水に起因する身体活性化作用を得ることができる。
本発明の羽毛を含む羽毛製品には限定はなく、マフラー、ショール、ダウンジャケットなどの防寒衣料、スキーウエアなどのスポーツ衣料などの衣料類、布団、枕などの寝具類、クッション、膝掛け、ルームシューズなどの小物類、その他各種の製品に加工することができる。
本発明において、「医療用衣服」とは、薬事法に定める医療機器におけるクラスIの一般医療機器としての衣服を意味する。また、「スポーツ用衣服」は、スポーツ(身体運動のすべてを含む概念)に使用される衣服を意味する。なお、「スポーツ」の種類は特に限定はなく、例えば、野球、サッカー等の球技、陸上競技、自転車、ランニング、ウォーキング、登山、トレッキング等が挙げられる。
医療用又はスポーツ用衣服の態様についても特に限定はなく、スパッツ、水着、スポーツ用タイツ、タイツ、ボディスーツなどが挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)テラヘルツ波を発する成分が固定化された羽毛の製造及び放射率の評価
本発明の実施例であるテラヘルツ波を発する成分が固定化された羽毛は、以下のように製造した。
テラヘルツ波を発するメゾ構造体を含有するミネラル機能水(理研テクノ株式会社製、品番:MCウォーター A−20A−CA)に対し、バインダー成分としてサクラ樹脂抽出物を全体の5重量%となるように添加して撹拌することにより、羽毛処理用溶液を得た。
当該羽毛処理用溶液をダウン(未洗浄)に噴霧加工し乾燥させたることによって、実施例の羽毛を得た。
得られた実施例の羽毛の黒体に対する放射率を日本電子株式会社製のFT−IR分光分析器(JIR−E500)を使用して測定した。測定温度は35℃、測定波長範囲4〜24μmである。また、比較例として、未加工の原料羽毛(ダウン)についても同様の評価を行った。
図1に比較例(未加工羽毛)、図2に実施例(処理済羽毛)の放射率測定の結果をそれぞれ示す。
図1の未加工羽毛において波長範囲4〜24μmでの放射を示すシグナルが測定されているが、羽毛自体に含まれる分子に起因するその分子構造固有の放射に相当する。これに対し、図2の実施例の羽毛では、同じ温度で測定した波長範囲4〜24μmのすべての領域で未加工羽毛より強いシグナルが測定された。この結果から、実施例の羽毛では、テラヘルツ波を発する成分が固定化され、波長範囲4〜24μm(育成電磁波の波長域6〜14μmを含む)における放射率を向上させていることが確認された。
(2)羽毛製品の評価
(2−1)ダウンベストでの評価
実施例の羽毛を充填したダウンベストを使用して、ダウンベスト着用時の安静時における血流速度及び血液流動性を評価した。
実施例のダウンベストとして、上記実施例の羽毛を充填したダウンベストを使用した。対照として、未加工の羽毛を充填したダウンベストを使用した。(どちらも原料羽毛として、ダウン率は90%の羽毛を使用した)。また、被験者は、健常な成年女子(54歳)である。
(血流速度、血流量の評価)
まず、ダウンベスト未着用の状態で20分間の血流速度と血流量の変化を測定した。その後、対照となる比較例のダウンベストを着用し、20分経過後から10分間の血流速度と血流量を測定した。同様に実施例のダウンベストでも測定試験を行った。
血流速度測定試験には、レーザードップラー血流計測定装置(FLO-N1-TWIN オメガウェーブ株式会社製)を使用した。なお、血流速度、血流量とも任意単位(a.u.)である。
表1に血流速度測定試験結果を示す。なお、表1の数値は、それぞれの条件で測定(各10回)を行い、10分間の平均血流速度と平均血流量を算出した値である。
また、表2にダウンベスト未着用時の血流量・血流速度を100%とした、実施例、比較例のダウンベスト着用時での血流量・血流速度の相対値(%)を示す。
表1,2より、比較例のダウンベスト着用時は、ダウンベスト未着用時と比較して、若干ながら血流量・血流速度が増加していることがわかる。これに対し、実施例のダウンベスト着用時では、比較例と比較してはるかに大きく、血流量・血流速度が増加していることが分かる。実施例と比較例の比較から、実施例のダウンベスト着用による血流量・血流速度の増加は、単にダウンベスト着用に起因する作用(例えば、体温向上)ではなく、実施例の羽毛が発するテラヘルツ波に起因すると考えられる。
(血液流動性の評価)
血液流動性試験には、血液流動性測定装置(MCFAN)(HR300 株式会社山久化成製)を使用した。なお、血流流動性測定(MCFAN)では、毛細管モデルとした7μm幅の微小流路を加工したシリコンチップに採血した血液を通過させ、通過した血液量が100μLに達するまでの所要時間を計測した。このシリコンチップを通過する所要時間をダウンベスト未着用時と比較例のダウンベスト着用時、被実施例のダウンベスト着用時とで数値を比較した。表3に血液流動性試験結果を示す。
表3より、ダウンベスト未着用時に対して、実施例のダウンベストを着用した時に通過所要時間が45.0秒から40.2秒に短縮された。一方で、比較例のダウンベスト着用時の通過所要時間は44.8秒であり、未着用時に対して通過所要時間(45.0秒)とほとんど変わらなかった。
以上の結果から、血流速度測定試験及び血液流動性試験において、テラヘルツ波を発する成分が固定化された羽毛を含む実施例のダウンベストの血行改善作用が確認された。
(2−2)羽毛布団での評価
上記実施例の羽毛を充填した羽毛布団を実施例群として使用した。未加工の羽毛を充填した羽毛布団を対照群として使用した。
羽毛布団に充填された羽毛のダウン率はどちらも90%のものを使用した。(条件統一のための予備試験期間の3週間は、対照羽毛布団を使用した。)
羽毛布団の羽毛重量とサイズは、一般的に量販店等で出回っている羽毛布団に合わせて作成した。キルトはトライアングルキルトを使用し、布団側地と布団カバーの生地は綿100%のものを使用した。
被験者は乾燥肌傾向の成人女性を対象とし、肌環境の改善効果を確認する臨床試験を三重大学医学部皮膚科にて実施した。
試験期間は冬期(2014年)4週間、二群平行二重盲検試験を対照群32名と実施例群31名にて、被験者の肌の保湿・バリア機能・皮膚の拡大写真判定・冷え性等の身体アンケート・使用感アンケート及び有害事象の有無(皮膚科専門医による問診・視診)を実施した。試験時の条件は、配布された羽毛布団を就寝時に被験者の上にかかるように使用することとした。
また、気候変動による寒さが気になる場合は、羽毛布団の上から被験者の愛用している毛布を1枚被せることとした。睡眠は被験者の自宅でとってもらい、肌環境の測定は被験者に三重大学内の皮膚科-機能食品研究所 皮膚測定室にて実施した。
被験者選出は、スクリーニング測定(皮膚測定と皮膚科専門医による問診・視診)により選出した。
対照群の羽毛布団を3週間使用してもらい、前処理とした。4週間目からは実施例の羽毛を充填した羽毛布団を使用してもらい、4週間使用し続け、本試験とした。本試験時は毎日日誌を記入してもらうほか、本試験1週間前と本試験4週間終了後の2回は皮膚科医による問診、皮膚の拡大写真撮影、使用感アンケートと身体アンケートを行った。
測定は、洗顔後、温度22(±2℃)、相対湿度50%±5%にて15分の馴化をし、各種測定と問診、視診を行った。洗顔は、前被験者同一の洗顔料とクレンジング剤を使用し、条件統一のためクレンジング剤が不要なメイク状態でも使用した。
各種測定方法と評価等は下記の通りである。
(i)肌の保湿性測定(角層水分量測定)
表皮角層水分測定装置(SKICON-200EX アイ・ビイ・エス株式会社製)を使用し、高周波電流に対する伝導度を指標として角層水分量を7回測定し、最大値および最小値を除いた5回の平均値を用いた。
(ii)バリア機能測定(経表皮水分蒸散量測定)
経表皮水分蒸散量測定装置(Tewameter TM300 CourageKhazaka社製)を用いて、皮膚表面の温湿度を1回測定することにより、水分蒸散量を算出した。
(iii)角質の傷みの拡大写真判定
被験部皮膚を特殊観察装置で拡大撮影(約30倍)し、皮膚科専門医が写真映像をもとに角質の傷みについて 5 段階評価(角質の傷みが少ないほど数値が下がる)した。写真撮影は、3Gen 社 dermlite II Pro および Nikon D310018-55VR Kit を用いた。
本発明の羽毛を含む羽毛製品は、ヒトの身体機能を活性化することができるため、一般の衣料や寝具用途、医療用途、スポーツ用途など様々な用途で使用できる。

Claims (6)

  1. テラヘルツ波を発する成分が固定化され、身体活性化作用を有することを特徴とする羽毛。
  2. 35℃で測定した波長範囲6〜14μmの放射率が、未加工羽毛よりも大きい請求項1に記載の羽毛。
  3. 前記テラヘルツ波を発する成分が、テラヘルツ波を発するメゾ構造体である請求項1または2に記載の羽毛。
  4. 身体活性化作用として、少なくとも血行改善作用を有する請求項1から3のいずれかに記載の羽毛。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の羽毛を含むことを特徴とする羽毛製品。
  6. 衣料類または寝具類である請求項5に記載の羽毛製品。
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