JP2016121946A - ねじ深さ測定具 - Google Patents
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Abstract
【課題】めねじの有効深さを簡単かつ正確に測定できるねじ深さ測定具を提供する。
【解決手段】ねじ深さ測定具10は、おねじ部30の不完全ねじ部が切り取られた指標部により、めねじ71の不完全ねじ部におねじ部30は侵入できないので、完全ねじ部の先端の位置から軸部の後端までの長さAから、被測定物70の表面から軸部の後端までの長さBを減算して有効深さCを測定できる。おねじ部の先端から完全ねじ部の先端までの軸方向の長さを示す指標部があると、めねじの完全ねじ部と不完全ねじ部との境界におねじ部の完全ねじ部が達したときのおねじ部の先端から軸部の後端までの長さから、被測定物70の表面から軸部の後端までの長さを減算して有効深さを測定できる。
【選択図】図3
【解決手段】ねじ深さ測定具10は、おねじ部30の不完全ねじ部が切り取られた指標部により、めねじ71の不完全ねじ部におねじ部30は侵入できないので、完全ねじ部の先端の位置から軸部の後端までの長さAから、被測定物70の表面から軸部の後端までの長さBを減算して有効深さCを測定できる。おねじ部の先端から完全ねじ部の先端までの軸方向の長さを示す指標部があると、めねじの完全ねじ部と不完全ねじ部との境界におねじ部の完全ねじ部が達したときのおねじ部の先端から軸部の後端までの長さから、被測定物70の表面から軸部の後端までの長さを減算して有効深さを測定できる。
【選択図】図3
Description
本発明は、めねじの有効深さを測定するねじ深さ測定具に関するものである。
被測定物に形成されためねじの有効深さを測定する測定具として、先端におねじ部を設けた軸部をハウジングに形成された孔部に固定し、孔部と軸部との間に形成された間隙に摺動筒体を挿入し、摺動筒体の間隙への挿入距離を示す目盛を摺動筒体の外周表面に設けたものが知られている(特許文献1)。特許文献1に開示される技術では、被測定物におねじ部をねじ込みながら被測定物の表面に摺動筒体の先端を押し付け、目盛を読み取ることでめねじの有効深さを測定できる。
しかしながら上記従来の技術では、めねじの口元(被測定物の表面)に面取りや段差等が設けられている場合に、専用の摺動筒体を使用しなければめねじの有効深さを測定できないという問題点がある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、種々のめねじの口元の状態に柔軟に対応してめねじの有効深さを簡単かつ正確に測定できるねじ深さ測定具を提供することを目的とする。
この目的を達成するために請求項1記載のねじ深さ測定具によれば、軸状に形成された軸部の先端におねじ部が設けられる。指標部は、おねじ部の先端の不完全ねじ部が切り取られた又はおねじ部の先端から完全ねじ部の先端までの軸方向の長さを示す。先端の不完全ねじ部が切り取られた指標部をおねじ部が備える場合、めねじの不完全ねじ部におねじ部は侵入できないので、めねじの完全ねじ部と不完全ねじ部との境界におねじ部の完全ねじ部の先端が達したときに、おねじ部の軸方向の進行は止まる。従って、完全ねじ部の先端の位置から軸部の後端までの長さがわかれば、被測定物の表面から軸部の後端までの長さをノギス等の測定器で測定し、その測定値を減算することで、めねじの有効深さを測定できる。
また、おねじ部の先端から完全ねじ部の先端までの軸方向の長さを示す指標部をおねじ部が備える場合、めねじの不完全ねじ部におねじ部の先端の不完全ねじ部は進入するが、めねじの不完全ねじ部におねじ部の完全ねじ部は進入できない。そのため、めねじの完全ねじ部と不完全ねじ部との境界におねじ部の完全ねじ部の先端が達したときに、おねじ部の軸方向の進行は止まる。従って、おねじ部の先端から軸部の後端までの長さがわかれば、被測定物の表面から軸部の後端までの長さをノギス等の測定器で測定し、その測定値を減算することで、めねじの有効深さを測定できる。よって、種々のめねじの口元の状態に柔軟に対応してめねじの有効深さを簡単かつ正確に測定できる効果がある。
請求項2記載のねじ深さ測定具によれば、指標部は、おねじ部の先端の一部が切り取られた部位であり、軸線に沿っておねじ部の先端から後端側へ向かって延びる第1面と、第1面と連絡しつつ軸線と直交し完全ねじ部の先端を通る第2面とを備えている。完全ねじ部の先端の位置から軸部の後端までの長さは、第2面から軸部の後端までの距離なので、請求項1の効果に加え、完全ねじ部の先端の位置から軸部の後端までの長さをノギス等の測定器を用いて簡単に測定できる効果がある。また、軸線に沿っておねじ部の先端に延びる第1面があるので、おねじ部の先端をめねじに挿入し易くできる効果がある。
請求項3記載のねじ深さ測定具によれば、第2面はねじ山の頂を通る面であるので、一条ねじの場合、完全ねじ部の先端に第2面を正確に設けることができる。よって、請求項2の効果に加え、ねじ深さ測定具を精度良く作成できる効果がある。
請求項4記載のねじ深さ測定具によれば、第1面および第2面によって切り取られたねじ山を切り取る第3面を備えている。第3面は、軸線に沿っておねじ部の後端側へ向かって延びるので、請求項2又は3の効果に加え、おねじ部とめねじとを食い付き易くできる効果がある。
請求項5記載のねじ深さ測定具によれば、第1面、第2面および第3面によって切り取られたねじ山は、ねじ込まれるときの進行方向の端面が、谷底側に比べて山の頂側が進行方向の反対側へ向かって傾斜している。よって、請求項4の効果に加え、切り取られたねじ山とめねじとをさらに食い付き易くできる効果がある。
請求項6記載のねじ深さ測定具によれば、第1面、第2面および第3面によって切り取られたねじ山は、先細り部により、ねじ込まれるときの進行方向のねじ山の端面へ向かってフランクの軸方向における幅が次第に小さくなる。先細り部は、端面に連絡しているので、請求項4又は5の効果に加え、切り取られたねじ山とめねじとをさらに食い付き易くできる効果がある。
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1(a)は本発明の第1実施の形態におけるねじ深さ測定具10の正面図であり、図1(b)はねじ深さ測定具10の右側面図であり、図2はねじ深さ測定具10の左側面図である。なお、図1(b)は、柄23の先端側は切断面が図示されている。
図1(a)及び図1(b)に示すようにねじ深さ測定具10は、被測定物70(図3参照)に形成されためねじ71(止り穴)の有効深さ(被測定物70の表面からめねじ71の完全ねじ部と不完全ねじ部との境界の谷底までの深さ)を測定する測定具であり、軸状に形成された軸部20と、軸部20の先端に設けられたおねじ部30とを備えている。軸部20は、先端におねじ部30が形成された円筒部21と、円筒部21の外径より大きい外形をもつ柄23とを備えている。円筒部21は、おねじ部30との境界部に不完全ねじ部22が形成されている。おねじ部30は、一条の三角ねじが形成されている。
柄23は、軸方向の先端側の端面に孔部24が形成されている。孔部24は、軸線Oに沿って延び、柄23の後端へ向かうにつれて次第に幅が小さくなるテーパ状に形成されており、円筒部21が嵌挿されて固定される。柄23から円筒部21を取り外すことができるので、ねじ深さ測定具10を使用しておねじ部30が摩耗したときに交換できる。おねじ部30は、不完全ねじ部22に連続して形成された完全ねじ部31と、ねじ先に位置する先端部32と、先端部32に形成された指標部33とを備えている。
指標部33は、完全ねじ部31のねじ先の位置を示す部位であり、本実施の形態では、おねじ部30の先端の一部(不完全ねじ部)を切削具で切り取ることにより、指標部33が形成される。指標部33は、先端部32の一部が切り取られることで、軸線Oに沿って先端部32の端面から後端側(円筒部21側)へ向かって平面状に延びる第1面36と、第1面36と連絡しつつ軸線Oと直交し完全ねじ部31のねじ先のねじ山34を通る第2面37とが形成される。第2面37は、柄23の後端面と平行な平面である。
指標部33は、完全ねじ部31から不完全ねじ部へ移行するねじ山34一つ分の領域に形成されており、第2面37は、第2面37を同一面上に延長した仮想的な平面が、ねじ山34の頂35(軸線Oを通る頂35の断面形の軸方向における中点)を通る平面として形成されている。おねじ部30は一条ねじなので、第2面37は、軸線Oを挟んだ反対側のおねじ部30(図2参照)の完全ねじ部31の先端(完全ねじ部31とねじ先の不完全ねじ部との境界の谷底)に位置する。完全ねじ部31の先端に第2面37を正確に設け、且つ、第2面37に連絡する第1面36によって完全ねじ部31のねじ山の欠損を防ぐことができる。よって、ねじ深さ測定具10を精度良く作成できる。
第1面36及び第2面37によりねじ山34の一部を切り取って指標部33を形成するので、切り取られて残った先端部32の外形を小さくできる。よって、測定対象のめねじ71に添って先端部32(おねじ部30)を挿入し易くできる。また、第2面37を設けるので、ノギス等の汎用性の高い測定器を用いて、第2面37から軸部20の後端までの長さ、即ち完全ねじ部31の軸方向の先端(ねじ山34の頂35)から軸部20の後端までの長さを簡単かつ正確に測定できる。
図1(b)に戻って説明する。第1面36によって一部が切り取られたねじ山34は、軸線Oに沿っておねじ部30の後端側へ向かって延びる第3面38によって、おねじ部30がめねじ71(図3参照)にねじ込まれるときの進行方向へ向かう部分(おねじ部30の一部)が切り取られている。第3面38は、指標部33を形成するために切り取られたおねじ部30の円筒の外面のねじ山を除去する円筒状(螺旋状)の曲面であり、第2面37よりおねじ部30の後端側であって、第1面36よりおねじ部30の進行方向(ねじ込まれるときの)へ向かって円筒の表面に沿って螺旋状に延びる面である。
第1面36、第2面37及び第3面38によってねじ山34が切り取られることで、めねじ71におねじ部30がねじ込まれるときの進行方向の端面39が、ねじ山34に形成される。第3面38によって、端面39よりおねじ部30がねじ込まれるときの進行方向の前方に位置するねじ山が除去されるので、おねじ部30を、測定対象のめねじ71に挿入し易くできると共に、おねじ部30(ねじ山34)とめねじ71とを食い付き易くできる。
端面39は、谷底側(図1(a)左側)に比べて頂35側(図1(a)右側)が、進行方向の反対側(図1(b)下側)へ向かって傾斜している。これにより、ねじ山34とめねじとをさらに食い付き易くできるので、めねじ71(測定対象)やおねじ部30(特に端面39)を傷付け難くできる。
次に図3を参照して、ねじ深さ測定具10の使用方法について説明する。図3は被測定物70にねじ込まれたねじ深さ測定具10の側面図である。測定者は、予め、第2面37から軸部20の後端までの長さA(図2参照)、即ち完全ねじ部31の先端(ねじ山34の頂35)から軸部20の後端までの長さAを、ノギス等の測定器を用いて測定しておく。
測定者は、ねじ深さ測定具10の柄23を手の指で摘まんで、過大な力を加えることなく被測定物70に形成されためねじ71(止り穴)へおねじ部30を手でねじ込む。指標部33によりおねじ部30の先端の不完全ねじ部が切り取られているので、めねじ71の不完全ねじ部におねじ部30は侵入できない。そのため、めねじ71の完全ねじ部と不完全ねじ部との境界の谷底におねじ部30の完全ねじ部31の先端(頂35)が達したときに、おねじ部30の軸方向の進行は止まる。次に、被測定物70から軸部20の後端(柄23の後端)までの長さBをノギス等の測定器を用いて測定する。既知の長さAから測定した長さBを減算することで、めねじ71の有効長さCを求めることができる。
ねじ深さ測定具10によれば、ノギス等の汎用性の高い測定器を用いて被測定物70から軸部20の後端(柄23の後端)までの長さBを実測し、有効長さを求めるので、めねじ71の口元(被測定物70の表面)に面取りや段差等が設けられている等の種々の口元の状態に柔軟に対応することができ、めねじ71の有効深さCを簡単かつ正確に測定できる。
次に図4を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、食い付きを良くするため、ねじ山34の端面39が、谷底側に比べて頂35側が進行方向の反対側へ向かって傾斜している場合について説明した。第2実施の形態では、端面39の食い付きをさらに良くする場合について説明する。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図4は第2実施の形態におけるねじ深さ測定具40の側面図である。
図4に示すようにねじ深さ測定具40は、おねじ部30のねじ先のねじ山34の端面39近傍に先細り部41が形成されている。先細り部41は、端面39に連絡する面であり、ねじ山34の端面39に連絡するフランクの軸心O方向の幅(軸線Oを含む断面形において測ったフランク間の幅)が、おねじ部30の進行方向(端面39)へ向かうにつれて次第に小さくなる(細くなる)部位である。第2面43は、軸線Oと直交する面であり、第2面43を同一面上に延長した仮想的な平面が、完全ねじ部31(ねじ山34)の先端の頂42を通る。完全ねじ部31の進行方向の先端に先細り部41が形成されているので、ねじ山34とめねじ71(図3参照)との食い付きをさらに良くすることができる。よって、測定対象のめねじ71やおねじ部30(特に端面39)を傷付け難くできる。
また、先細り部41は、頂42に面取りや若干の山払いを施すことができる。これにより、ねじ山34とめねじ71とが食い付くときにめねじ71をさらに傷付け難くできる。なお、軸線O方向における第2面43の位置と完全ねじ部31の先端の頂42の位置(頂42に面取りや山払いが施される場合は、軸線Oを通る頂42の断面形の軸方向における中点の位置)とを一致させているので、めねじ71の完全ねじ部と不完全ねじ部との境界を越えて、先細り部41がめねじ71の不完全ねじ部に進入することが原因の測定誤差を排除できる。
次に図5及び図6を参照して第3実施の形態について説明する。第1実施の形態および第2実施の形態では、不完全ねじ部と完全ねじ部31との境界を示す指標部34がねじ先に形成される場合について説明した。これに対し第3実施の形態では、おねじ部60の先端から完全ねじ部61の先端までの軸方向の長さを表示する指標部65を設ける場合について説明する。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図5(a)は第3実施の形態におけるねじ深さ測定具50の正面図であり、図5(b)はねじ深さ測定具50の側面図である。
図5(a)及び図5(b)に示すようにねじ深さ測定具50は、軸部20と、軸部20の先端に設けられたおねじ部60とを備えている。おねじ部60は、一条の三角ねじが形成されている。おねじ部60は、不完全ねじ部22に連続して形成された完全ねじ部61と、ねじ先に位置する先端部62とを備えている。先端部62は、完全ねじ部61に連続して形成された不完全ねじ部63と、不完全ねじ部63の先端に設けられた案内部64とを備えている。案内部64は、めねじ71(図6参照)の内壁に添って挿入を案内する部分であり、本実施の形態では、パイロット先が設けられている。
指標部65は、おねじ部60の先端から完全ねじ部61の先端の頂まで(先端部62)の軸方向の長さを表示する部位であり、本実施の形態では、円筒部21の円筒面に数値(長さD)が刻設されている。指標部65は、ねじ深さ測定具50の製造者が、先端部62の軸方向の長さを予め測定することにより円筒部21に設けられる。
次に図6を参照して、ねじ深さ測定具50の使用方法について説明する。図6は被測定物70にねじ込まれたねじ深さ測定具50の側面図である。測定者は、予め、先端部64(図5(b)参照)の先端から軸部20の後端までの長さE(図6参照)をノギス等の測定器を用いて測定しておく。
測定者は、ねじ深さ測定具50の柄23を手の指で摘まんで、過大な力を加えることなく被測定物70に形成されためねじ71(止り穴)へおねじ部60を手でねじ込む。めねじ71の不完全ねじ部におねじ部60の先端の不完全ねじ部63は進入するが、めねじ71の不完全ねじ部におねじ部60の完全ねじ部61は進入できない。そのため、めねじ71の完全ねじ部と不完全ねじ部との境界の谷底におねじ部60の完全ねじ部61の先端の頂が達したときに、おねじ部60の軸方向の進行は止まる。次に、被測定物70から軸部20の後端(柄23の後端)までの長さFをノギス等の測定器を用いて測定する。既知の長さEから、測定した長さFと指標部65に表示された長さDとを減算することで、めねじ71の有効長さGを求めることができる。
ねじ深さ測定具50によれば、ノギス等の汎用性の高い測定器を用いて被測定物70から軸部20の後端(柄23の後端)までの長さFを実測し、有効長さを求めるので、めねじ71の口元(被測定物70の表面)に面取りや段差等が設けられている等の口元の状態に柔軟に対応することができ、めねじ71の有効深さGを簡単かつ正確に測定できる。また、第1実施の形態と比較して、おねじ部60の先端を切り取る作業を要しないので、ねじ深さ測定具50の製造を容易にできる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
上記各実施の形態では、円筒部21に柄23を取り付けて軸部20を形成する場合について説明したが、柄23は必ずしも必要ではない。柄23を取り付けることなく、円筒部21を指で摘まんでめねじ71にねじ込むことは当然可能である。その場合には、円筒部21が軸部20を構成する。
上記各実施の形態では、一条の三角ねじによりおねじ部30,60が形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他のねじによりおねじ部を形成することは当然可能である。他のねじとしては、例えば、台形ねじ、角ねじ、のこ歯ねじ、丸ねじ、ミニチュアねじ等が挙げられる。また、おねじ部を二条ねじ以上の多条ねじとすることは当然可能である。
上記各実施の形態では、円筒の外面にねじ山が形成されるおねじ部30,60をもつものについて説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、円すいの外面にねじ山が形成されるおねじ部を採用することは当然可能である。
上記第1実施の形態では、おねじ部30の軸方向にねじ山34を切り取る第1面36が平面の場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第1面を、複数の平面を有する面(多面)や曲面とすることは当然可能である。第2面37と連絡して第1面36により不完全ねじ部の一部を切り取ることができれば良いからである。
上記第1実施の形態では、ねじ山34を切り取る第2面37がねじ山34の頂35を通る場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、ねじ山34の任意の箇所を第2面で切り取ることは当然可能である。第1面36と連絡する第2面37により、完全ねじ部31から不完全ねじ部に移行するねじ山の一部を切り取ることができれば良いからである。
なお、おねじ部30の先端に不完全ねじ部の一部が残存する場合には、おねじ部30の先端から完全ねじ部31の先端までの長さを表示する指標部65を設ける。即ち、指標部65によって、おねじ部30の先端から完全ねじ部31の先端までの長さを測定者に知らせる。おねじ部30の先端から完全ねじ部31の先端までの長さがわかれば、測定者は、その長さの分だけ差し引いたりおねじ部30のねじ込み深さを浅くしたりすることで、めねじ71の有効長さを求めることができるからである。
上記第3実施の形態では、先端部62の軸方向の長さDを円筒部21の円筒面に表示する指標部65を備える場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、指標部65を他の手段に代えることは当然可能である。他の手段としては、例えば、ねじ深さ測定具50の容器に長さDを表示する手段、紙製、金属製、合成樹脂製等の記録媒体(紙やプレート等)に長さDを表示し、ねじ深さ測定具50の包装に同梱する手段が挙げられる。
上記第3実施の形態では、案内部64としてパイロット先を設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の案内部を設けることは当然可能である。他の案内部としては、例えば、面取り先、丸先、平先、棒先、半棒先、とがり先などが挙げられる。
上記第3実施の形態では、先端部62に案内部64を設ける場合について説明したが、案内部64は必ずしも必要ではない。案内部64を設けることなく、おねじ部60を形成することは当然可能である。その場合には、不完全ねじ部63が先端部62を構成する。
10,40,50 ねじ深さ測定具
20 軸部
30,60 おねじ部
31,61 完全ねじ部
33,65 指標部
34 ねじ山
35,42 頂
36 第1面
37,43 第2面
38 第3面
39 端面
41 先細り部
O 軸線
20 軸部
30,60 おねじ部
31,61 完全ねじ部
33,65 指標部
34 ねじ山
35,42 頂
36 第1面
37,43 第2面
38 第3面
39 端面
41 先細り部
O 軸線
Claims (6)
- 軸状に形成された軸部と、
前記軸部の先端に設けられたおねじ部と、
前記おねじ部の先端の不完全ねじ部が切り取られた又は前記おねじ部の先端から前記完全ねじ部の先端までの軸方向の長さを示す指標部と、を備えていることを特徴とするねじ深さ測定具。 - 前記指標部は、前記おねじ部の先端の一部が切り取られた部位であり、軸線に沿って前記おねじ部の先端から後端側へ向かって延びる第1面と、前記第1面と連絡しつつ前記軸線と直交し前記完全ねじ部の先端を通る第2面とを備えていることを特徴とする請求項1記載のねじ深さ測定具。
- 前記第2面は、ねじ山の頂を通る面であることを特徴とする請求項2記載のねじ深さ測定具。
- 前記第1面および前記第2面によって切り取られたねじ山を切り取る面であって、前記軸線に沿って前記おねじ部の後端側へ向かって延びる第3面を備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載のねじ深さ測定具。
- 前記第1面、前記第2面および前記第3面によって切り取られたねじ山は、ねじ込まれるときの進行方向の端面が、谷底側に比べて山の頂側が進行方向の反対側へ向かって傾斜していることを特徴とする請求項4記載のねじ深さ測定具。
- 前記第1面、前記第2面および前記第3面によって切り取られたねじ山は、ねじ込まれるときの進行方向の前記ねじ山の端面へ向かってフランクの軸方向における幅が次第に小さくなる先細り部を備え、
前記先細り部は、前記端面に連絡していることを特徴とする請求項4又は5に記載のねじ深さ測定具。
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