JP2016121906A - 分析方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザアブレーション誘導結合プラズマ分析において、分析の定量性および精度を向上させる。
【解決手段】分析方法は、分析対象物を準備する工程S10と、液体と分析対象物とを含む混合物である液状試料を作製する工程S20と、液状試料を凍結して固体試料を得る工程S30と、固体試料に対してレーザアブレーション誘導結合プラズマ分析を実施する工程S40と、を備える。上記液状試料は、ヒアルロン酸を含むものであってもよい。
【選択図】図1
【解決手段】分析方法は、分析対象物を準備する工程S10と、液体と分析対象物とを含む混合物である液状試料を作製する工程S20と、液状試料を凍結して固体試料を得る工程S30と、固体試料に対してレーザアブレーション誘導結合プラズマ分析を実施する工程S40と、を備える。上記液状試料は、ヒアルロン酸を含むものであってもよい。
【選択図】図1
Description
本発明は分析方法に関するものである。
レーザアブレーション(Laser Ablation;LA)により試料を蒸発または微粒子化し、これを誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma;ICP)を利用した分析部に導入して試料を分析するレーザアブレーションICP質量分析、レーザアブレーションICP発光分析などのレーザアブレーション誘導結合プラズマ分析(以下、LA−ICP分析)が知られている。LA−ICP分析において、パラフィン、樹脂等のバインダ中に分析対象物を分散させて試料を作製する方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
しかし、上記特許文献1に開示された方法では、標準物質の作製が難しい。そのため、分析の定量性および精度が低下するという問題がある。
そこで、LA−ICP分析において、分析の定量性および精度を向上させることを目的の1つとする。
本発明に従った分析方法は、分析対象物を準備する工程と、液体と分析対象物とを含む混合物である液状試料を作製する工程と、液状試料を凍結して固体試料を得る工程と、固体試料に対してレーザアブレーション誘導結合プラズマ分析(LA−ICP分析)を実施する工程と、を備える。
上記分析方法によれば、LA−ICP分析において、分析の定量性および精度を向上させることができる。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。本願の分析方法は、分析対象物を準備する工程と、液体と分析対象物とを含む混合物である液状試料を作製する工程と、液状試料を凍結して固体試料を得る工程と、固体試料に対してレーザアブレーション誘導結合プラズマ分析(LA−ICP分析)を実施する工程と、を備える。
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。本願の分析方法は、分析対象物を準備する工程と、液体と分析対象物とを含む混合物である液状試料を作製する工程と、液状試料を凍結して固体試料を得る工程と、固体試料に対してレーザアブレーション誘導結合プラズマ分析(LA−ICP分析)を実施する工程と、を備える。
LA−ICP分析に供する試料においては、試料中に分析対象物が均一に分散していない場合、分析の定量性および精度が低下する。そのため、試料の作成に際しては、試料中に分析対象物を均一に分散させることが重要である。本願の分析方法においては、分析対象物と液体とを含む混合物である液状試料を作製したうえで、これを凍結して固体試料とする。そのため、液状試料中に分析対象物を均一に分散させ、これを凍結することにより分析対象物が均一に分散した固体試料を得ることができる。そして、この固体試料に対してLA−ICP分析を実施することにより、分析の定量性および精度が向上する。このように、本願の分析方法によれば、LA−ICP分析において、分析の定量性および精度を向上させることができる。
上記分析方法において、上記液状試料はヒアルロン酸を含んでいてもよい。保水力に優れたヒアルロン酸を液状試料に導入することにより、分析対象物が液状試料中に均一に分散した状態を維持することができる。そして、この液状試料を凍結することにより、分析対象物が均一に分散した固体試料を得ることが容易となる。
上記分析方法において、上記分析対象物は粉体であってもよい。粉体である分析対象物は、試料中に均一に分散させることが特に難しい。分析対象物が均一に分散した固体試料を得ることが可能な本願の分析方法は、試料中に均一に分散させることが特に難しい粉体の分析対象物に対しても有効に適用可能である。
上記分析方法において、上記粉体の粒径は500μm以下であってもよい。このようにすることにより、分析対象物をより確実に試料中に均一に分散させることができる。さらに確実に試料中に分析対象物を均一に分散させるためには、上記粉体の粒径は300μm以下であることが好ましい。
上記分析方法において、液状試料を作製する工程は、濃度既知の分析対象成分を上記液状試料に添加する工程を含んでいてもよい。これにより、標準添加法による分析対象物の分析が可能となる。
[本願発明の実施形態の詳細]
次に、本発明にかかる分析方法の一実施の形態を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
次に、本発明にかかる分析方法の一実施の形態を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態における分析方法では、まず工程(S10)として分析対象物準備工程が実施される。この工程(S10)では、たとえば所定成分の濃度を調査すべき分析対象物が準備される。分析対象物は、紛体であってもよい。分析対象物が粉体である場合、その粒径は500μm以下であることが好ましく、300μm以下であることがより好ましい。本実施の形態において、分析対象物は、たとえば窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化珪素、酸化ジルコニウムなどのセラミック粉末である。
次に、工程(S20)として液状試料作製工程が実施される。この工程(S20)では、工程(S10)において準備された分析対象物と液体とを含む混合物である液状試料が作製される。具体的には、図2を参照して、まず容器1が準備される。容器1は、熱伝導率の小さい材料、たとえばポリエチレンからなっている。容器1は、液状試料を保持する本体部11と、本体部11に接続され、本体部11を支持する一対の支持部12とを備えている。本体部11は、平面形状が二等辺三角形である6枚の平板が正六角錐の側面を構成するように組み合わされて構成されることにより、液状試料を保持するための正六角錐形状の保持空間を有している。支持部12は平面形状が長方形である平板形状を有している。支持部12は、本体部11の中心軸に平行に配置される。一対の支持部12は、六角形形状を有する本体部11の開口部の向かい合う一対の辺に対応する領域に接続される。支持部12は、長方形の一辺に対応する領域において、本体部11に接続される。
本実施の形態では、この容器1の本体部11により規定される保持空間内に、分析対象物および水が投入されるとともに、濃度を調査すべき分析対象成分の標準溶液(濃度既知の分析対象成分)が添加される。このとき、複数の、好ましくは3以上の標準溶液の添加量の異なる液状試料が作製される。図3を参照して、保持空間内の液状試料91が攪拌されることにより、分析対象物92は液状試料91中に均一に分散する。また、本実施の形態では、当該液状試料91にヒアルロン酸が添加される。ヒアルロン酸の添加量は、濃度10%以上95%以下の適切な範囲とすることが可能で、たとえば10%以上50%以下とすることが好ましい。これにより、分析対象物92が液状試料91中において均一に分散した状態を維持することができる。なお、ヒアルロン酸に代えて、またはヒアルロン酸とともに、液状試料91にはヒアルロン酸合成酵素が添加されてもよい。
次に、工程(S30)として凍結工程が実施される。この工程(S30)では、工程(S20)において作製された液状試料が、たとえば−20℃以下に冷却され、凍結される。具体的には、図3および図4を参照して、液状試料91を保持する容器1が、たとえば保冷容器31に保持された液体窒素41中に配置される。これにより、液状試料91が凍結し、分析対象物92が分散した固体試料99が得られる。
次に、工程(S40)としてLA−ICP工程が実施される。この工程(S40)では、工程(S10)〜(S30)により作製された固体試料99が、LA−ICP装置内に装填される。そして、容器1に保持された固体試料99の表面に対してレーザ光が照射される。これにより、固体試料99の表面が蒸発または微粒子化し、キャリアガスによりプラズマ内に運搬される。このようにして、固体試料99に対してLA−ICP分析が実施される。そして、標準溶液の添加量の異なる複数の固体試料99に対して同様の分析が実施され、分析対象成分の分析対象物92内における濃度が導出される(標準添加法)。以上の手順により、本実施の形態における分析方法を用いた試料の分析が完了する。なお、上記工程(S20)において、内部標準液を液状試料91に一定量添加することで、内部標準添加法による分析を実施してもよい。これにより、分析の精度を一層向上させることができる。
上記本実施の形態の分析方法においては、分析対象物92が均一に分散した液状試料91を凍結することにより分析対象物92が均一に分散した固体試料99を得ることができる。そして、この固体試料99に対してLA−ICP分析を実施することにより、分析の定量性および精度が向上する。このように、本実施の形態の分析方法によれば、LA−ICP分析(レーザアブレーションICP質量分析およびレーザアブレーションICP発光分析)において、分析の定量性および精度を向上させることができる。また、本実施の形態の分析方法においては、固体試料99の調整が簡便である。そのため、分析作業の効率化を図ることができる。
なお、上記実施の形態においては、分析対象物が粉体である場合について説明したが、分析対象物はこれに限られず、たとえば液体であってもよい。また、液状試料および固体試料を保持する容器として、角錐状の保持空間を有する容器1を例示したが、保持空間は円錐状であってもよい。液状試料および固体試料を保持する容器の形状は、容器内の固体試料への熱伝導が小さく、LA−ICP装置内において、またはLA−ICP装置への運搬時において固体試料が融解することを抑制できるものであればよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本願の分析方法は、分析の定量性および精度の向上が求められるLA−ICP分析に、特に有利に適用され得る。
1 容器
11 本体部
12 支持部
31 保冷容器
41 液体窒素
91 液状試料
92 分析対象物
99 固体試料
11 本体部
12 支持部
31 保冷容器
41 液体窒素
91 液状試料
92 分析対象物
99 固体試料
Claims (5)
- 分析対象物を準備する工程と、
液体と前記分析対象物とを含む混合物である液状試料を作製する工程と、
前記液状試料を凍結して固体試料を得る工程と、
前記固体試料に対してレーザアブレーション誘導結合プラズマ分析を実施する工程と、を備える、分析方法。 - 前記液状試料はヒアルロン酸を含む、請求項1に記載の分析方法。
- 前記分析対象物は粉体である、請求項1または2に記載の分析方法。
- 前記粉体の粒径は500μm以下である、請求項3に記載の分析方法。
- 前記液状試料を作製する工程は、濃度既知の分析対象物成分を前記液状試料に添加する工程を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の分析方法。
Priority Applications (1)
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2014
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