JP2016118611A - 測光装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置 - Google Patents

測光装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】撮影シーンに拘わらず、露出オーバーを防止する。【解決手段】カメラ制御部41は焦点検出結果に応じて、合焦状態とのずれが所定の範囲にある焦点検出領域を合焦範囲領域として検出して、当該合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果を重み付けした後、測光結果に応じて第1の測光値を求める。また、カメラ制御部は測光結果に応じて第2の測光値を求め、合焦範囲領域の数が所定の数以上であると、第1および第2の測光値の差分および合焦範囲領域の数に応じて合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果の重み付けを行って測光結果に応じて第3の測光値を求めて、第3の測光値を被写体測光値とする。【選択図】図7

Description

本発明は、測光装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置に関し、特に、デジタルカメラなどの撮像装置で用いられる測光装置に関する。
一般に、デジタルカメラなどの撮像装置で用いられる測光装置では、逆光および順光など様々な撮影条件においても適正露出を得る必要がある。このため、測光装置では撮影画面を複数の測光領域に分割して、当該測光領域の各々で得られた測光値に応じて、所定のアルゴリズムを用いて被写体輝度を演算している。
例えば、この種の測光装置として、デフォーカス量に基づいて重み付けを行って第1の測光値を求めるとともに、デフォーカス量に応じた重み付けを行うことなく第2の測光値を求めるようにしたものがある(特許文献1参照)。
ここでは、デフォーカス量の分布に基づいて第1の測光値に対する重み付けが小さくなるように重み付け係数を決定して、被写体に対する露出の精度を高めるようにしている。
さらに、測光装置において、平均測光値がデフォーカス量に応じた重み付けを行った測光値(デフォーカス測光値)よりも所定値を超えて大きいか否かを判定するようにしたものがある(特許文献2)。
ここでは、平均測光値がデフォーカス測光値よりも所定値を超えて大きく、かつ撮影の際にフラッシュ発光を行う際には、露出制御値を算出する際のデフォーカス測光値に関する重み付けを減少させるようにしている。これによって、被写体に関する露出精度を高めつつ、フラッシュ発光を行った際の背景と被写体との露出バランスを改善するようにしている。
特開2012−194262号公報 特開2013−076951号公報
ところで、特許文献1又は2においては、多数の焦点検出領域に関するデフォーカス量に応じて合焦又は合焦近傍にあるとみなすことができる領域を主被写体領域と判定している。そして、主被写体領域における測光値の重み付けを大きくすることによって、主被写体に対する露出が適正となる確率を高くしている。
ところが、特許文献1又は2に記載の露出制御において、例えば、黒色のような反射率が極めて低い物体の直前に人物が存在し、かつ当該人物の大きさが小さい撮影シーンにおいては、露出が適正になる確率が低下する。
つまり、人物と黒い物体との距離が近いと、焦点検出領域の大部分においてデフォーカス量が合焦或いは合焦近傍にあるとことになる。その結果、黒い物体に対応する測光エリアで得られた測光値の重み付けが大きくなって、露出が露出オーバーになってしまうことがある。
さらに、近年、測光用センサーの解像度が向上にしている関係上、測光用センサーに対するレンズの結像性能が向上している。また、測光用センサーのダイナミックレンジが拡大されていることを考慮すると、上述のような撮影シーンでは露出オーバーになる頻度が増加してしまう。
従って、本発明の目的は、人物と黒い物体との距離が近いときに露出オーバーとなることを低減することのできる測光装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明による測光装置は、被写体を測光して被写体測光値を得る測光装置であって、複数の焦点検出領域を備え、前記被写体について前記焦点検出領域の各々で焦点検出結果を得る焦点検出手段と、複数の測光領域を備え、前記被写体について前記測光領域の各々で測光結果を得る測光手段と、前記焦点検出結果に応じて、合焦状態とのずれが所定の範囲にある焦点検出領域を合焦範囲領域として検出して、当該合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果を重み付けした後、前記測光結果に応じて第1の測光値を求める第1の演算手段と、前記測光結果に応じて第2の測光値を求める第2の演算手段と、前記合焦範囲領域の数が所定の数以上であると、前記第1の測光値と前記第2の測光値との差分および前記合焦範囲領域の数に応じて前記合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果の重み付けを行って、前記測光結果に応じて第3の測光値を求める演算処理を行い、前記第3の測光値を前記被写体測光値とする制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明による撮像装置は、上記の記載の測光装置と、前記被写体測光値に応じて前記被写体の撮影を制御する撮影制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明による制御方法は、複数の焦点検出領域を備え、被写体について前記焦点検出領域の各々で焦点検出結果を得る焦点検出手段と、複数の測光領域を備え、前記被写体について前記測光領域の各々で測光結果を得る測光手段とを有し、前記被写体を測光して被写体測光値を得る測光装置の制御方法であって、前記焦点検出結果に応じて、合焦状態とのずれが所定の範囲にある焦点検出領域を合焦範囲領域として検出して、当該合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果を重み付けした後、前記測光結果に応じて第1の測光値を求める第1の演算ステップと、前記測光結果に応じて第2の測光値を求める第2の演算ステップと、前記合焦範囲領域の数が所定の数以上であると、前記第1の測光値と前記第2の測光値との差分および前記合焦範囲領域の数に応じて前記合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果の重み付けを行って、前記測光結果に応じて第3の測光値を求める演算処理を行い、前記第3の測光値を前記被写体測光値とする制御ステップと、を有することを特徴とする。
本発明による制御プログラムは、複数の焦点検出領域を備え、被写体について前記焦点検出領域の各々で焦点検出結果を得る焦点検出手段と、複数の測光領域を備え、前記被写体について前記測光領域の各々で測光結果を得る測光手段とを有し、前記被写体を測光して被写体測光値を得る測光装置で用いられる制御プログラムであって、前記測光装置が備えるコンピュータに、前記焦点検出結果に応じて、合焦状態とのずれが所定の範囲にある焦点検出領域を合焦範囲領域として検出して、当該合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果を重み付けした後、前記測光結果に応じて第1の測光値を求める第1の演算ステップと、前記測光結果に応じて第2の測光値を求める第2の演算ステップと、前記合焦範囲領域の数が所定の数以上であると、前記第1の測光値と前記第2の測光値との差分および前記合焦範囲領域の数に応じて前記合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果の重み付けを行って、前記測光結果に応じて第3の測光値を求める演算処理を行い、前記第3の測光値を前記被写体測光値とする制御ステップと、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、人物と黒い物体との距離が近いときに露出オーバーとなることを低減することができる。
本発明の第1の実施形態による測光装置を備える撮像装置の一例についてその構成を示す断面図である。 図1に示す焦点検出用センサーの一例についてその構成を示す図である。 図1に示す測光用センサーの一例についてその構成を説明するための図であり、(a)は測光用センサーの受光面を複数の領域に分割した測光領域を示す図、(b)は測光領域の各々における受光画素の配列の一例を示す図である。 図1に示すファインダー光学系のファインダー視野において測光用センサーの視野と焦点検出用センサーの焦点検出領域との対応の一例を示す図である。 図1に示すカメラにおける制御系統の一例を説明するためのブロック図である。 図4に示すカメラにおける撮影処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図6に示す露出演算処理を説明するためフローチャートである。 図5に示すカメラ制御部で行われる第1および第2の補正係数の算出を説明するための図であり、(a)は合焦範囲測距点数と第1の補正係数との関係を示す図、(b)は輝度差と第2の補正係数との関係を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るカメラで行われる露出演算処理を説明するためのフローチャートである。 図9において所定の条件が満たされた場合の状態についてその一例を示す図である。 逆光シーンにおいて人物を撮影する際、その撮影倍率が高い場合の一例を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態による測光装置を備える撮像装置の一例について、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による測光装置を備える撮像装置の一例についてその構成を示す断面図である。
図示の撮像装置は、例えば、レンズ交換可能な一眼レフカメラ(以下単にカメラと呼ぶ)であり、カメラ本体1および交換レンズユニット(以下単に交換レンズと呼ぶ)2を有している。
カメラ本体1には、撮像素子12が備えられており、この撮像素子12は、例えば、CMOS又はCCDセンサーなどのエリア蓄積型の撮像素子である。撮像素子12の前面側には光学ローパスフィルター11が配置され、光学ローパスフィルター11の前にはメカニカルシャッター10が配置されている。
メカニカルシャッター10の前段には半透過性の主ミラー13が配置されている。そして、メカニカルシャッター10と主ミラー13との間には第1の反射ミラー14が配置されている。これら主ミラーおよび第1の反射ミラー14は、撮影の際には、図中上方に跳ね上がる。つまり、主ミラーおよび第1の反射ミラー14は、撮影の際には、交換レンズ2の光軸から退避する。
第1の反射ミラー14で反射した光の光軸上には、近軸的結像面15が規定され、この近軸的結像面15は第1の反射ミラー14に関して撮像素子12の結像面と共役な位置にある。
第2の反射ミラー16は第1の反射ミラー14で反射した光を反射して、焦点検出用センサー(AFセンサー)20に導く。第2の反射ミラー16と焦点検出用センサー20との間には、赤外カットフィルター17、絞り18、および2次結像レンズ19が配置されている。
なお、絞り18には2つの開口部が形成されている。焦点検出用センサー20は、例えば、CMOS又はCCDなどのエリア蓄積型光電変換素子を備えている。
図2は、図1に示す焦点検出用センサー20の一例についてその構成を示す図である。
焦点検出用センサー20は、図1に示す絞り18の2つの開口部にそれぞれ対応する受光センサー部20Aおよび20Bを有している。そして、これら受光センサー部20Aおよび20Bはそれぞれ多数の受光部に分割されている。
さらに、図示はしないが、焦点検出用センサー20は信号蓄積および信号処理用の周辺回路などが備えられ、これら周辺回路は受光センサー部20Aおよび20Bとともに、同一チップ上に集積されている。
なお、第1の反射ミラー14、第2の反射ミラー16、赤外カットフィルター17、絞り18、2次結像レンズ19、および焦点検出用センサー20までの構成によって、撮影画面における任意の位置で所謂像ずれ方式による焦点検出を行うことができる。
再び図1を参照して、主ミラー13の上方には、拡散性を有するピント板21が配置され、ピント板21の上側にはペンタプリズム22が配置されている。そして、プリズム22を通過した光は接眼レンズ23に入射する。
プリズム22の近傍には第3の反射ミラー24が配置され、第3の反射ミラー24で反射した光は集光レンズ25を介して測光用センサー26に導かれる。なお、測光用センサー26は被写体の輝度を示す輝度情報を得るためのものである。そして、測光用センサー26は、例えば、CMOS又はCCDなどのエリア蓄積型光電変換素子を有している。
図3は、図1に示す測光用センサー26の一例についてその構成を説明するための図である。そして、図3(a)は測光用センサー26の受光面を複数の領域に分割した測光領域を示す図であり、図3(b)は測光領域の各々における受光画素の配列の一例を示す図である。
図3(a)において、測光用センサー26はその受光面が複数の領域に分割されて、複数の測光領域が規定されている。そして、測光用センサー26は、測光領域毎に被写体に関する輝度情報を出力する。図示の例では、受光面は7行×9列の63個の測光領域に分割されており、測光領域PD11〜PD79が形成されている。
測光領域PD11〜PD79の各々は、図3(b)に示すように、複数の受光画素部updを有している。そして、測光におけるダイナミックレンジの拡大のため、受光画素部updの各々は受光面積が大きい高感度画素updhと受光面積が小さい低感度画素updlとを備えている。
ここでは、受光画素部updの出力として、高感度画素updhおよび低感度画素updlのいずれか一方の出力が選択される。選択の際には、飽和および黒つぶれがない画素出力が選択される。
なお、感度が異なる複数の画素を有する受光画素部を備える高ダイナミックレンジの測光用センサーを用いれば、広範囲に亘る被写体輝度を測光することができる。なお、測光用センサー26は受光画素部の他に信号増幅および信号処理用の周辺回路などが同一チップ上に集積されている。図3に示したセンサーはあくまで一例であり、測光用センサー26は、単一の感度の受光画素部を有する構成でなくてもよい。
再び図1を参照して、図示のカメラにおいては、ピント板21、ペンタプリズム22、および接眼レンズ23によってファインダー光学系が形成される。測光用センサー(AEセンサー)26には主ミラー13によって反射され、さらにピント板21によって拡散された光の一部が入射する。
図4は、図1に示すファインダー光学系のファインダー視野において測光用センサー26の視野と焦点検出用センサー20の焦点検出領域との対応の一例を示す図である。
図示のように、焦点検出領域としてS01〜S27の合計27領域が示されている。これら焦点検出領域S01〜S27はそれぞれ測光領域PD24〜PD26、PD32〜PD38、PD42〜PD48、PD52〜PD58、およびPD64〜PD66に対応した位置に配置される。
再び図1を参照して、カメラ本体1には交換レンズ(撮影レンズともいう)2を取り付けるためのマウント部27が設けられている。そして、このマウント部27には撮影レンズ2と通信を行うための接点部28が形成されている。
交換レンズ2は光学レンズ30a〜30eを備えるとともに、絞り31を有している。さらに、交換レンズ2の後端面には、カメラ本体1と通信を行うための接点部32が設けられるとともに、交換レンズ2をカメラ本体1に取り付けるためのマウント部33が設けられている。
図5は、図1に示すカメラにおける制御系統の一例を説明するためのブロック図である。なお、図5において、図1に示す構成要素と同一の構成要素については同一の参照番号を付す。
カメラ本体1には、カメラ制御部41が備えられている。カメラ制御部41は、例えば、演算装置(ALU)、ROM、RAM、A/Dコンバータ、タイマー(Timer)、およびシリアル通信ポート(SPI)を内蔵するワンチップマイクロコンピュータである。そして、カメラ制御部41はカメラ全体の制御を行う。
焦点検出用センサー(AFセンサー)20および測光用センサー(AEセンサー)26の出力信号は、カメラ制御部41に備えられたA/Dコンバータの入力端子に入力される。
信号処理回路43は、カメラ制御部41の制御下で撮像素子12を駆動制御して撮像素子12の出力である画像信号(撮像信号)をA/D変換した後、所定の信号処理を行って画像データとする。さらに、信号処理回路43は、画像データを記録する際には、圧縮処理又は合成処理などの所定の画像処理を行う。
メモリ44は、例えば、DRAMであり、信号処理回路43による信号処理の際のワーク用メモリとして用いられる。さらに、メモリ44は、表示器45に画像を表示する際のVRAMとして用いられる。
表示器45は、例えば、液晶パネルで構成されており、表示器45には各種の撮影情報および撮像の結果得られた画像が表示される。そして、カメラ制御41は表示器45を点灯制御する。記憶部46は、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリであり、信号処理回路43は画像データを記憶部46に記憶する。
図示のように、カメラ制御部41には第1のモータードライバー47、レリーズスイッチ(SW)49、およびシャッター駆動部50が接続されている。第1のモータードライバー47は、カメラ制御部41の制御下で、主ミラー13および第1の反射ミラー14のアップ・ダウン、そして、メカニカルシャッター10のチャージを行うための第1のモーター48を駆動する。
レリーズSW49はカメラ制御部41に対して撮影開始を指示するためのスイッチである。シャッター駆動部50は、カメラ制御部41の制御下でメカニカルシャッター10を駆動する。
カメラ本体1に備えられた接点部28は、カメラ制御部41に備えられたSPIに接続される。さらに、カメラ本体1に備えられた接続部29は、カメラ制御部41に備えられたSPIに接続される。
交換レンズ2には、レンズ制御部51が備えられている。レンズ制御部51は、例えば、ALU、ROM、RAM、タイマー、およびSPIを内蔵するワンチップマイクロコンピュータである。
第2のモータードライバー52は、レンズ制御部51の制御下で、焦点調節を行うための第2のモーター53を駆動する。第3のモータードライバー54は、レンズ制御部51の制御下で絞り31の駆動するための第3のモーター55を駆動する。
レンズ制御部51には、距離エンコーダー56およびズームエンコーダー57が接続されている。距離エンコーダー56は焦点調節レンズ(つまり、フォーカスレンズ)の繰り出し量、つまり、被写体距離を示す被写体距離情報を得る。ズームエンコーダー57は交換レンズ2に備えられたズームレンズの移動に応じて撮影の際に焦点距離を示す焦点距離情報を得る。接点部32はレンズ制御部51に備えられたSPIに接続される。
交換レンズ2がカメラ本体1に装着されると、接点部28および32が接続される。これによって、レンズ制御部51はカメラ制御部41とデータ通信が可能となる。そして、レンズ制御部51は、焦点検出および露出演算を行うために必要なレンズ固有の光学情報、被写体距離情報、および焦点距離情報をカメラ制御部41に送る。
カメラ制御41は焦点検出および露出演算によって得られた焦点調節情報および絞り情報をレンズ制御部51に送る。レンズ制御部51は焦点調節情報に応じて第2のモータードライバー52を制御するとともに、絞り情報に応じて第3のモータードライバー54を制御する。
図6は、図4に示すカメラにおける撮影処理の一例を説明するためのフローチャートである。なお、図示のフローチャートに係る処理は、カメラ制御部41の制御下で行われる。
いま、カメラに備えられた電源スイッチ(図示せず)がオンされると、カメラ制御部41が動作可能となる。そして、カメラ制御部41はレンズ制御部51から焦点検出および露出演算に必要なレンズ情報を得る(ステップS101:レンズ通信)。
続いて、カメラ制御部41は焦点検出用センサー20を制御して電荷蓄積(信号蓄積)を行い、信号蓄積が終了すると焦点検出用センサー20に蓄積された信号(つまり、電荷)を読み出す(ステップS102)。そして、カメラ制御部41は信号電荷をA/D変換して焦点検出用データを得て、焦点検出用データに対してシェーディング補正などのデータ補正を行う。
次に、カメラ制御部41はレンズ情報および焦点検出用データに応じて焦点検出領域毎に焦点検出を行って焦点検出結果を得る(ステップS103)。そして、カメラ制御部41は、合焦させるべき焦点検出領域を決定する。
焦点検出領域の決定に当たっては、例えば、カメラ制御部41はユーザーに指定された焦点検出領域を合焦させるべき焦点検出領域として決定する。なお、カメラ制御部41は、主被写体領域を合焦させるべき焦点検出領域として決定するようにしてもよい。
カメラ制御部41は合焦させるべき焦点検出領域における焦点検出結果に応じて合焦状態とするためのレンズ移動量を算出する。そして、カメラ制御部41は、当該レンズ駆動量をレンズ制御部51に送る。レンズ制御部51は、レンズ駆動量に基づいて第2のモータードライバー52を制御して第2のモーター53によって焦点調節用レンズを駆動する(ステップS103)。これによって、交換レンズ2は主被写体に対して合焦状態となる。
この際、焦点調節用レンズの駆動によって被写体距離情報が変化するので、レンズ制御部51はレンズ情報を更新する。
続いて、カメラ制御部41は交換レンズ2が主被写体に対して合焦状態になった状態において、焦点検出領域S01〜S27における焦点検出結果であるデフォーカス量(デフォーカス情報ともいう)を算出する(ステップS104)。
その後、カメラ制御部41は測光用センサー26について蓄積制御および信号読み出し制御を行う(ステップS105)。これによって、測光用センサー26は所定の時間の電荷蓄積を行って信号電荷を出力する。カメラ制御部41は当該信号電荷をA/D変換して測光用データとしてRAMに格納する。
次に、カメラ制御部41は、RAMに格納した測光用データに基づいて、後述するようにして、所定の露出演算処理を行う(ステップS106)。そして、カメラ制御部41は最適なシャッター速度、絞り値、および撮影感度を決定する。
次に、カメラ制御部41はレリーズSW49がオンとなったか否かを確認する(ステップS107)。レリーズSW49がオンとならないと(ステップS107において、NO)、カメラ制御部41はステップS101の処理に戻る。
レリーズSW49がオンとなると(ステップS107において、YES)、カメラ制御部41は撮像シーケンスを実行する(ステップS108)。ここでは、カメラ制御部41は第1のモータードライバー47を制御して第1のモーター48を駆動し主ミラー13および第1の反射ミラー14を跳ね上げる。
続いて、カメラ制御部41は、前述のステップ106で求めた絞り値をレンズ制御部51に送る。レンズ制御部51は、当該絞り値に基づいて第3のモータードライバー54を制御して第3のモーター55によって絞り31を駆動する。これによって、交換レンズ2は絞り込み状態となる。
次に、カメラ制御部41はシャッター駆動部50を制御してシャッター10を開放状態とする。これによって、撮像素子12には交換レンズ2を介して光学像が結像する。そして、カメラ制御部41は、前述のステップ106で求めたシャッター速度(つまり、シャッター開放時間)に応じた蓄積時間と撮像感度に応じた読み出しゲインとに基づいて信号処理回路43を制御する。これによって、撮像素子12において信号蓄積が行われる。つまり、撮像が行われる。
撮像が終了すると、カメラ制御部41はシャッター駆動部50を制御してシャッター10を遮光状態とする。これによって、撮像素子12が遮光される。その後、カメラ制御部41はレンズ制御部51に絞り31の開放を指示する。そして、レンズ制御部51は第3のモータードライバー54を制御して第3のモーター55によって絞り31を駆動する。これによって、交換レンズ2は絞り開放状態となる。
さらに、カメラ制御部41は第1のモータードライバー47を制御して、第1のモーター48によって主ミラー13および第1の反射ミラー14をダウンさせるとともに、シャッター10のメカチャージを行う。
続いて、カメラ制御部41は信号処理回路43によって撮像素子12の出力である画像信号をA/D変換した後、所定の補正処理および補間処理を行う(ステップS109)。この際、カメラ制御部41は信号処理回路43によってホワイトバランス処理を行う。
例えば、信号処理回路43は画像を複数の領域に分割して、領域毎の色差信号に応じて被写体の白色領域を抽出する。そして、信号処理回路43は当該白色領域に基づいて画像全体における赤チャンネルおよび青チャンネルについてゲイン補正を行ってホワイトバランス処理(つまり、ホワイトバランス調整)を行う。
カメラ制御部41は、ホワイトバランス処理後の画像データを記録ファイルフォーマットに圧縮変換した後、記憶部46に記憶する。そして、カメラ制御部41は撮影処理を終了する。
図7は、図6に示す露出演算処理を説明するためフローチャートである。
図6で説明したようにして、RAMに画素毎の測光用データが格納される。カメラ制御部41は、測光領域(ブロック)PD11〜PD79毎に画素毎の測光用データを積分処理して、測光領域PD11〜PD79毎の測光値(測光データ:測光結果)を求める。そして、カメラ制御部41は、レンズ情報に基づいて測光領域PD11〜PD79毎の測光値を補正する(ステップS121)。
以下、測光領域PD11〜PD79に対応する補正後の測光値をそれぞれ測光値ED11〜ED79とする。
さらに、カメラ制御部41は、前述のステップ104で求めた焦点検出領域S01〜S27におけるデフォーカス量を、合焦状態との相違に応じて複数の段階に区分する。例えば、カメラ制御部41は、合焦状態にある焦点検出領域のデフォーカス量を基準デフォーカス量(0μm)とし、デフォーカス量を第1〜第4の段階の4段階に区分する。
ここでは、デフォーカス量が±25μm以下であるものは第1の段階とされ、デフォーカス量が±25μmを超えて±50μm以下のものは第2の段階とされる。そして、デフォーカス量が±50μmを超えて±100μm以下のものは第3の段階とされ、デフォーカス量が±100μmを超えるものは第4の段階とされる。
次に、カメラ制御部41は測光値ED11〜ED79に基づいて以下のように行方向および列方向毎の加算平均値(1次元射影データ)X1〜X9およびY1〜Y7を算出する(ステップS122)。
X1=Σ(EDx1)÷7、X2=Σ(EDx2)÷7、X3=Σ(EDx3)÷7、X4=Σ(EDx4)÷7、X5=Σ(EDx5)÷7、X6=Σ(EDx6)÷7、X7=Σ(EDx7)÷7、X8=Σ(EDx8)÷7、X9=Σ(EDx9)÷7、但し、x=1〜7である。
Y1=Σ(ED1y)÷9、Y2=Σ(ED2y)÷9、Y3=Σ(ED3y)÷9、Y4=Σ(ED4y)÷9、Y5=Σ(ED5y)÷9、Y6=Σ(ED6y)÷9、Y7=Σ(ED7y)÷9、但し、y=1〜9である。
続いて、カメラ制御部41は加算平均値(1次元射影データ)Y1〜Y7およびX1〜X9において最大の加算平均値を最大値Emaxとして検出する(ステップS123)。そして、カメラ制御部41は最大値Emaxに基づいて第1の露出補正値Ehcを求める(ステップS124)。
例えば、カメラ制御部41は最大値EmaxがBv値で”10”を超える場合には、次の式(1)によって第1の露出補正値Ehcを求める。
Ehc=(Emax−10)×0.25 (1)
なお、最大値EmaxがBv値で”10”を超える高輝度被写体は明るく写った方が好ましい場合が多く、このような補正を行うために最大値EmaxがBv値で”10”を超える場合に第1の露出補正値Ehcを求めることになる。また、上記の係数0.25は一例であり、高輝度被写体をどの程度明るく写るようにするかに応じて係数は決定される。
次に、カメラ制御部41は、前述のステップ103において合焦させるべき焦点検出領域として決定された焦点検出領域(以下単に合焦エリアと呼ぶ)に基づいて、次の第1〜第3の条件に場合わけを行って、被写体輝度値(全体平均測光値ともいう)Eaを算出する(ステップS125)。
第1の条件:合焦エリアが焦点検出領域S04、S05、S11、S12、S18、又はS19である場合、カメラ制御部41は次の式(2)によって被写体輝度値Eaを求める。
Ea={X1+X2+X3+X4+X5+X6+X7+0.5×(X8+X9)}÷8 (2)
第2の条件:合焦エリアが焦点検出領域S09、S10、S16、S17、S23、又はS24である場合、カメラ制御部41は次の式(3)によって被写体輝度値Eaを求める。
Ea={0.5×(X1+X2)+X3+X4+X5+X6+X7+X8+X9}÷8 (3)
第3の条件:合焦エリアが第1および第2の条件以外の焦点検出領域である場合、カメラ制御部41は次の式(4)によって被写体輝度値Eaを求める。
Ea={0.5×(X1+X9)+X2+X3+X4+X5+X6+X7+X8}÷8 (4)
続いて、カメラ制御部41は、デフォーカス量が第1〜第4の段階のいずれかに区分された焦点検出領域S01〜S27のデフォーカス量に応じて、当該焦点検出領域に対応する測光領域における測光値の重み付け係数Kdf(x,y)を決定する。
例えば、カメラ制御部41は第1〜第4の段階の区分に応じて、対応する測光領域の重み付け係数Kdf(x、y)を次のようにして決定する。ここで、(x、y)は測光領域PD11〜PD79の位置を示す。
デフォーカス量が第1の段階の場合には、カメラ制御部41は重み付け係数Kdf(x、y)=8とする。デフォーカス量が第2の段階の場合には、カメラ制御部41は重み付け係数Kdf(x、y)=4とする。
また、デフォーカス量が第3の段階の場合には、カメラ制御部41は重み付け係数Kdf(x、y)=2とする。そして、デフォーカス量が第4の段階の場合には、カメラ制御部41は重み付け係数Kdf(x、y)=0とする。
なお、測光領域PD11のように対応する焦点検出領域が存在しない測光領域については、重み付け係数Kdf(x、y)はゼロとされる。
カメラ制御部41は、次の式(5)によって測光領域毎の重み付け係数Kdf(x、y)の総和Kdfを求める。
Kdf=ΣKdf(x、y) (5)
続いて、カメラ制御部41は、焦点検出領域に対応する測光領域の測光値に付与される重み付け係数Kdf(x、y)に基づいて、次の式(6)によって重み付け加算平均被写体輝度値(合焦部輝度値ともいう)Edfを算出する(ステップS126)。
Edf=Σ{Kdf(x、y)×ED(x、y)}÷Kdf (6)
例えば、焦点検出領域S01におけるデフォーカス量が+30μmであるとすると、カメラ制御部41は、焦点検出領域S01に対応する測光領域PD24の重み付け係数Kdf(2、4)を”4”とする。また、焦点検出領域S02におけるデフォーカス量が+80μmであるとすると、カメラ制御部41は、焦点検出領域S02に対応する測光領域PD25の重み付け係数Kdf(2、5)を”2”とする。そして、カメラ制御部41は測光領域毎の重み付け係数を用いて重み付け加算平均被写体輝度値Edfを算出する。
なお、重み付け加算平均被写体輝度値Edfは合焦領域における平均輝度情報とみなすことができる。
次に、カメラ制御部41は、ステップS124〜S126で求めた第1の露出補正値Ehc、被写体輝度値Ea、および重み付け加算平均被写体輝度値Edfに基づいて、次の式(7)および式(8)によって第1の被写体輝度値Ee1および第2の被写体輝度値Ee2を求める(ステップS127)。
ここで、第1の被写体輝度値Ee1はデフォーカス量に基づく重み付けを加味した輝度値であり、第2の被写体輝度値Ee2はデフォーカス量に基づく重み付けを加味しない輝度値である。
Ee1=(Ea×56+Edf×Kdf)÷(56+Kdf)−Ehc (7)
Ee2=Ea−Ehc (8)
次に、カメラ制御部41は、前出の被写体距離情報および焦点距離情報に応じて撮影倍率を求める。そして、カメラ制御部41は撮影倍率が所定の倍率未満であるか否かを判定する(ステップS128)。
ところで、逆光において人物撮影を行う場合に撮影倍率が高いと、多数の焦点検出領域が合焦に近いデフォーカス量となることがある。ところが、逆光シーンにおいては、暗い領域に対応する測光領域の重み付けが高くなる方がよい。
ステップS128の処理は、逆光シーンなどのような撮影状況であるか否かを判定するために行われる。例えば、人物がかなりアップの撮影となる0.03倍の撮影倍率を所定の倍率(つまり、判定閾値)とする。
撮影倍率が所定の倍率未満であると(ステップS128において、YES)、カメラ制御部41は、第4の段階を除く第1〜第3の段階(合焦範囲)にある焦点検出領域の数を合焦範囲領域の数として求める。そして、カメラ制御部41は当該合焦範囲領域数が所定の数以上であるか否かを判定する(ステップS129)。ここで、所定の数は、例えば、”19”である。
合焦範囲領域数が所定の数以上であると(ステップS129において、YES)、カメラ制御部41は、第1〜第3の段階にある焦点検出領域の数(つまり、合焦範囲領域数)に応じて第1の補正係数Kfnを算出する(ステップS130)。
図8は、図5に示すカメラ制御部41に行われる第1および第2の補正係数の算出を説明するための図である。そして、図8(a)は合焦範囲領域数と第1の補正係数との関係を示す図であり、図8(b)は輝度差と第2の補正係数との関係を示す図である。
図8(a)に示すように、合焦範囲領域数の数が所定の数(ここでは、19)まで、第1の補正係数Kfnは100%であり、合焦範囲領域数が所定の数よりも増加するにつれて第1の補正係数Kfnは小さくなる。そして、合焦範囲領域数が全ての焦点検出領域の数となると(ここでは、27)、第1の補正係数Kfnは0%となる。
再び図7を参照して、カメラ制御部41は、次の式(9)によって第1の被写体輝度値Ee1と第2の被写体輝度値Ee2との差分である輝度差Δeeを求める(ステップS131)。
Δee=Ee1−Ee2 (9)
続いて、カメラ制御部41は輝度差Δeeに基づいて第2の補正係数Keeを算出する(ステップS132)。図8(b)に示すように、ここでは、第2の補正係数Keeは、輝度差Δeeが0.6段(0.6F)以下である場合には100%となる。
また、輝度差Δeeが増加するに応じて、第2の補正係数Keeは小さくなって、輝度差Δeeが1.8段以上の場合に、第2の補正係数Keeは0%となる。
次に、カメラ制御部41は、次の式(10)によって撮影を行う際の最終的な被写体輝度値(最終被写体輝度値)Eeを求める(ステップS133)。
Ee=(Ea×56+Edf×Kdfc)÷(56+Kdfc)−Ehc (10)
但し、Kdfc=Kdf×Kfn×Keeである。
ステップS133の処理においては、第1の補正係数Kfnおよび第2の補正係数Keeによって、合焦又は合焦近傍の測光領域における測光値の重み付けを下げて、最終被写体輝度値(被写体測光値)Eeを求めることになる。
ステップS133の処理の後、カメラ制御部41は、図6に示すステップS107の処理に進む。
合焦範囲領域数が所定の数未満であると(ステップS129において、NO)、カメラ制御部41は、第1の被写体輝度値Ee1を最終被写体輝度値Eeとする(ステップS134)。そして、カメラ制御部41は、図6に示すステップS107の処理に進む。
なお、撮影倍率が所定の倍率以上であると(ステップS128において、NO)、カメラ制御部41は、ステップS134の処理に進む。
このように、本発明の第1の実施形態では、撮影倍率が所定の倍率未満である際、合焦又は合焦近傍の焦点検出領域の数が所定の数以上である場合には、合焦又は合焦近傍の焦点検出領域の数に応じた第1の補正係数Kfnを求める。さらに、第1の被写体輝度値Ee1と第2の被写体輝度値Ee2との輝度差に応じた第2の補正係数Keeを求めて、これら第1および第2の補正係数KfnおよびKeeに応じて最終被写体輝度Eeを得る。
これによって、例えば、黒色のような低反射率の被写体が焦点検出領域の大部分を占めて、多数の焦点検出領域が合焦又は合焦近傍にあるという場合においても露出オーバーを防止することができる。つまり、撮影シーンに拘わらず露出オーバーを防止することができる。
[第2の実施形態]
続いて、本発明の第2の実施形態による測光装置を備えるカメラの一例について説明する。なお、第2の実施形態に係るカメラの構成は、図1および図5に示すカメラと同様である。
第2の実施形態に係るカメラにおいても、撮影処理は図6で説明したフローチャートに応じて行われるが、第2の実施形態に係るカメラでは、露出演算処理が第1の実施形態に係るカメラと異なる。
図9は、本発明の第2の実施形態に係るカメラで行われる露出演算処理を説明するためのフローチャートである。なお、図示のフローチャートにおいて、図7に示すフローチャートのステップと同一のステップについては同一の参照符号を付して説明を省略する。
図9に示す例では、第1および第2の被写体輝度値Ee1およびEe2を求めた後、カメラ制御部41は、図7で説明したステップS129の処理に進む。そして、カメラ制御部41は、ステップS129において合焦範囲領域数が所定の数以上であるか否かを判定する。
合焦範囲領域数が所定の数以上であると(ステップS129において、YES)、カメラ制御部41は、画像データについて既知のテンプレートマッチングなどの形状認識処理に基づいて人物又は人物の顔領域を検出する(顔検出:ステップS229)。そして、カメラ制御部41は、当該検出結果に基づいて、人物又は人物の顔の位置およびその大きさを求めて人物情報を得る。
続いて、カメラ制御部41は、第1〜第3の条件の焦点検出領域(ここでは、合焦範囲領域部と呼ぶ)に対応する測光領域において連続する部分の大きさ、形状、および画像における位置を示す測光領域判定情報を得る(ステップS230)。そして、カメラ制御部41は人物情報と測光領域判定情報とを参照して、人物の位置および大きさと測光領域の大きさおよび配置とが所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS231)。ここでは、カメラ制御部41は人物の位置および大きさと測光領域の大きさおよび配置との一致度が低いか否かを判定する。
人物の位置および大きさと測光領域の大きさおよび配置とが所定の条件を満たすと(ステップS231において、YES)、つまり、人物の位置および大きさと測光領域の大きさおよび配置との一致度が低いと、カメラ制御部41は、図7で説明したステップS130の処理に進む。
図10は、図9において所定の条件が満たされた場合の状態についてその一例を示す図である。
図示の例では、複数の焦点検出領域S01〜S27の多数において、人物ではない黒い被写体についてそのデフォーカス量が第1〜第3の条件となっている状態が示されている。このような状態では、カメラ制御部41はステップS130の処理に進むことになる。
図11は、逆光シーンにおいて人物を撮影する際、その撮影倍率が高い場合の一例を示す図である。
図11に示す例では、撮影倍率が高いので(つまり、撮影倍率が所定の倍率以上であるので)、第1の実施形態においては、ステップS128の処理からステップS134の処理に進むことになる。
一方、第2の実施形態においては、ステップS231の処理において人物の位置および大きさと測光領域の大きさおよび配置との一致度が低いという所定の条件を満たせば、ステップS130の処理に進むことになる。
この結果、第2の実施形態では、撮影倍率に拘わらず、人物の位置および大きさと測光領域の大きさおよび配置とが所定の条件を満たせば、最終被写体輝度値Eeが求められることになる。
なお、人物の位置および大きさと測光領域の大きさおよび配置とが所定の条件を満たさないと(ステップS231において、NO)、カメラ制御部41は、図7で説明したステップS134の処理に進む。
また、ステップS229の処理で、人物又は人物の顔領域を検出できない場合には、カメラ制御部41は測光領域判定情報に基づいて当該測光領域判定情報が示す測光領域についてその人物らしさを判定する。そして、カメラ制御部41は測光領域判定情報が示す測光領域についてその人物らしさが所定の閾値よりも低いとステップS130の処理に進む。
このように、本発明の第2の実施形態では、撮影倍率に拘わらず、人物の位置および大きさと測光領域の大きさおよび配置とに応じて、最終被写体輝度値Eeを求めるか否かを決定する。これによって、撮影シーンに拘わらず、精度よく露出オーバーを防止することができる。
上述の説明から明らかなように、図5に示す例では、少なくともAFセンサー(焦点検出手段)20、AEセンサー(測光手段)20、およびカメラ制御部41が測光装置を構成する。さらに、カメラ制御部41は、第1の演算手段、第2の演算手段、制御手段、第1の検出手段、第2の検出手段、および撮影制御手段として機能する。
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
例えば、撮像素子12を用いて焦点検出を行う構成でもよいし、撮像素子12を用いて測光を行う構成でもよい。
また、焦点検出の方法もデフォーカス量を求める方法ではなく、コントラスト値を求める方法でもよく、コントラスト値に基づいてより合焦に近い焦点検出領域の重み付け係数を大きくするようにしてもよい。
さらに、上記の実施の形態の機能を制御方法として、この制御方法を測光装置に実行させるようにすればよい。また、上述の実施の形態の機能を有するプログラムを制御プログラムとして、当該制御プログラムを測光装置が備えるコンピュータに実行させるようにしてもよい。なお、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録される。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1 カメラ本体
2 交換レンズ
12 撮像素子
20 焦点検出用センサー(AFセンサー)
26 測光用センサー(AEセンサー)
41 カメラ制御部
43 信号処理回路
51 レンズ制御部
56 距離検出部(距離エンコーダー)
57 ズーム検出部(ズームエンコーダー)

Claims (12)

  1. 被写体を測光して被写体測光値を得る測光装置であって、
    複数の焦点検出領域を備え、前記被写体について前記焦点検出領域の各々で焦点検出結果を得る焦点検出手段と、
    複数の測光領域を備え、前記被写体について前記測光領域の各々で測光結果を得る測光手段と、
    前記焦点検出結果に応じて、合焦状態とのずれが所定の範囲にある焦点検出領域を合焦範囲領域として検出して、当該合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果を重み付けした後、前記測光結果に応じて第1の測光値を求める第1の演算手段と、
    前記測光結果に応じて第2の測光値を求める第2の演算手段と、
    前記合焦範囲領域の数が所定の数以上であると、前記第1の測光値と前記第2の測光値との差分および前記合焦範囲領域の数に応じて前記合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果の重み付けを行って、前記測光結果に応じて第3の測光値を求める演算処理を行い、前記第3の測光値を前記被写体測光値とする制御手段と、
    を有することを特徴とする測光装置。
  2. 前記制御手段は、前記合焦範囲領域の数が所定の数未満であると、前記第1の測光値を前記被写体測光値とすることを特徴とする請求項1に記載の測光装置。
  3. 前記制御手段は、前記被写体を撮影する際の撮影倍率が所定の倍率未満であると、前記合焦範囲領域の数が所定の数以上であるか否かを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の測光装置。
  4. 前記制御手段は、前記撮影倍率が所定の倍率以上であると。前記第1の測光値を前記被写体測光値とすることを特徴とする請求項3に記載の測光装置。
  5. 前記制御手段は、前記合焦範囲領域の数に応じた第1の補正係数と前記差分に応じた第2の補正係数を求めて、前記第1の補正係数および前記第2の補正係数に基づいて前記合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果の重み付けを補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の測光装置。
  6. 前記第1の補正係数は前記合焦範囲領域の数が多くなるにつれて小さくなることを特徴とする請求項5に記載の測光装置。
  7. 前記第2の補正係数は前記差分が大きくなるにつれて小さくなることを特徴とする請求項5又は6に記載の測光装置。
  8. 前記測光手段で得られた画像において前記被写体を検出する第1の検出手段と、
    前記合焦範囲領域に対応する測光領域の位置および大きさを検出する第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段による検出結果と前記第2の検出結果とが所定の条件を満たすと、前記制御手段は前記演算処理を行って、前記第3の測光値を前記被写体測光値とすることを特徴とする請求項1に記載の測光装置。
  9. 前記制御手段は、前記第1の検出手段による検出結果と前記第2の検出結果とが所定の条件を満たさないと、前記第1の測光値を前記被写体測光値とすることを特徴とする請求項8に記載の測光装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の測光装置と、
    前記被写体測光値に応じて前記被写体の撮影を制御する撮影制御手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  11. 複数の焦点検出領域を備え、被写体について前記焦点検出領域の各々で焦点検出結果を得る焦点検出手段と、複数の測光領域を備え、前記被写体について前記測光領域の各々で測光結果を得る測光手段とを有し、前記被写体を測光して被写体測光値を得る測光装置の制御方法であって、
    前記焦点検出結果に応じて、合焦状態のずれが所定の範囲にある焦点検出領域を合焦範囲領域として検出して、当該合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果を重み付けした後、前記測光結果に応じて第1の測光値を求める第1の演算ステップと、
    前記測光結果に応じて第2の測光値を求める第2の演算ステップと、
    前記合焦範囲領域の数が所定の数以上であると、前記第1の測光値と前記第2の測光値との差分および前記合焦範囲領域の数に応じて前記合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果の重み付けを行って、前記測光結果に応じて第3の測光値を求める演算処理を行い、前記第3の測光値を前記被写体測光値とする制御ステップと、
    を有することを特徴とする制御方法。
  12. 複数の焦点検出領域を備え、被写体について前記焦点検出領域の各々で焦点検出結果を得る焦点検出手段と、複数の測光領域を備え、前記被写体について前記測光領域の各々で測光結果を得る測光手段とを有し、前記被写体を測光して被写体測光値を得る測光装置で用いられる制御プログラムであって、
    前記測光装置が備えるコンピュータに、
    前記焦点検出結果に応じて、合焦状態とのずれが所定の範囲にある焦点検出領域を合焦範囲領域として検出して、当該合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果を重み付けした後、前記測光結果に応じて第1の測光値を求める第1の演算ステップと、
    前記測光結果に応じて第2の測光値を求める第2の演算ステップと、
    前記合焦範囲領域の数が所定の数以上であると、前記第1の測光値と前記第2の測光値との差分および前記合焦範囲領域の数に応じて前記合焦範囲領域に対応する測光領域で得られた測光結果の重み付けを行って、前記測光結果に応じて第3の測光値を求める演算処理を行い、前記第3の測光値を前記被写体測光値とする制御ステップと、
    を実行させることを特徴とする制御プログラム。
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