JP2016118232A - Power transmission device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、遊星機構を用いて回転動力を変速して伝達する動力伝達装置に関するものである。 The present invention relates to a power transmission device that shifts and transmits rotational power using a planetary mechanism.
例えば特許文献1には、動力伝達装置として、遊星機構を用いて回転動力を変速する変速装置が開示されている。この変速装置は、遊星機構を構成する伝達要素として、2つの太陽歯車(サンギヤ、リングギヤ)と、各太陽歯車にそれぞれ噛合する段付き遊星歯車(複合遊星ギヤ)と、段付き遊星歯車を支持するキャリアと、を備える。また、特許文献2には、摩擦式の遊星機構が採用された動力伝達装置が開示されている。
For example,
このような動力伝達装置において変速比を変更する場合には、歯車諸元や摩擦車の外径の設計変更が必要となる。また、当該設計変更において、遊星機構を構成する伝達要素の少なくとも一部が変速比の変更後にも転用されるように歯車諸元等を設定することは容易でない。そのため、僅かな変速比の変更であっても伝達要素を再度製造する必要があり、製造コストの増加が懸念される。 When changing the gear ratio in such a power transmission device, it is necessary to change the design of the gear specifications and the outer diameter of the friction wheel. Further, in the design change, it is not easy to set the gear specifications and the like so that at least a part of the transmission element constituting the planetary mechanism is diverted even after the change of the transmission gear ratio. Therefore, it is necessary to manufacture the transmission element again even if the transmission ratio is slightly changed, and there is a concern about an increase in manufacturing cost.
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、歯車諸元の設計および変更を容易にし、製造コストの低減を図ることができる動力伝達装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of such circumstances, and an object of the present invention is to provide a power transmission device that facilitates the design and change of gear specifications and can reduce the manufacturing cost.
(請求項1)本発明に係る動力伝達装置は、中心軸線上に同軸に配置された第一太陽車および第二太陽車と、前記第一太陽車に係合する第一遊星車と、前記第一遊星車と一体的に回転する第一ホイール部材と、前記第二太陽車に係合する第二遊星車と、前記第二遊星車と一体的に回転する第二ホイール部材と、前記第一ホイール部材の外周および第二ホイール部材の外周に掛け渡されて、前記第一ホイール部材および前記第二ホイール部材との間で回転動力を伝達する伝動部材と、前記第一遊星車および前記第二遊星車を回転可能に支持するキャリアと、を備える。 (Claim 1) A power transmission device according to the present invention includes a first solar wheel and a second solar wheel arranged coaxially on a central axis, a first planetary wheel engaged with the first solar wheel, A first wheel member that rotates integrally with the first planetary wheel; a second planetary gear that engages with the second solar wheel; a second wheel member that rotates integrally with the second planetary wheel; A transmission member that is wound around the outer periphery of the one wheel member and the outer periphery of the second wheel member to transmit rotational power between the first wheel member and the second wheel member; the first planetary vehicle; And a carrier that rotatably supports the two planetary wheels.
請求項1に記載の発明によると、第一遊星車および第二遊星車は、互いに軸間距離によらず、伝動部材を介して回転動力を伝達可能である。つまり、本発明の動力伝達装置によると、遊星機構を構成する伝達要素の軸間距離の設定自由度が高く、歯車諸元の設計変更を容易にすることができる。そのため、変速比の変更の前後で共通の伝達要素を用いたり、比較的製造コストの低い遊星車やホイール部材を設計変更の対象にしたりすることで、動力伝達装置の製造コストの低減を図ることができる。 According to the first aspect of the present invention, the first planetary wheel and the second planetary wheel can transmit rotational power via the transmission member regardless of the inter-axis distance. That is, according to the power transmission device of the present invention, the degree of freedom in setting the distance between the axes of the transmission elements constituting the planetary mechanism is high, and the design change of the gear specifications can be facilitated. For this reason, the manufacturing cost of the power transmission device can be reduced by using a common transmission element before and after the change of the gear ratio, or by changing the design of a planetary wheel or wheel member with a relatively low manufacturing cost. Can do.
以下、本発明の動力伝達装置を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。実施形態において、動力伝達装置は、遊星機構を用いて、駆動源より入力した駆動力を減速して出力する減速装置に用いられた構成を例示する。 Hereinafter, an embodiment in which a power transmission device of the present invention is embodied will be described with reference to the drawings. In the embodiment, the power transmission device exemplifies a configuration used in a reduction gear that decelerates and outputs a driving force input from a driving source using a planetary mechanism.
<実施形態>
(動力伝達装置1の全体構成)
実施形態の動力伝達装置1の全体構成について、図1〜図4を参照して説明する。この動力伝達装置1は、図1および図2に示すように、ハウジング2と、入力軸3と、出力軸4と、第一太陽歯車10と、第二太陽歯車20と、2つの第一遊星ユニット30と、2つの第二遊星ユニット40と、歯付きベルト50と、キャリア60とを備えて構成される。
<Embodiment>
(Overall configuration of power transmission device 1)
The overall configuration of the
ハウジング2は、減速装置の外周形状の一部を構成する固定部材である。入力軸3および出力軸4は、ハウジング2に中心軸線Acを中心にして回転可能に支持された軸部材である。入力軸3の一端は、例えば電動モータなどの駆動源の出力軸と一体回転するように連結される。出力軸4は、動力伝達装置1により減速された駆動力を出力する。
The
第一太陽歯車10(本発明の「第一太陽車」に相当する)および第二太陽歯車20(本発明の「第二太陽車」に相当する)は、中心軸線Ac上に同軸に配置される。本実施形態において、第一太陽歯車10および第二太陽歯車20は、内周面に内歯を形成された内歯車である。第一太陽歯車10は、ハウジング2に固定される。第二太陽歯車20は、第一太陽歯車10に対して中心軸線Ac周りに相対回転可能にハウジング2に設けられる。第二太陽歯車20は、出力軸4と一体的に回転するように当該出力軸4に連結される。また、本実施形態において、第二太陽歯車20は、第一太陽歯車10と同一の歯車諸元に設定される。
The first sun gear 10 (corresponding to the “first sun wheel” of the present invention) and the second sun gear 20 (corresponding to the “second sun wheel” of the present invention) are arranged coaxially on the central axis Ac. The In the present embodiment, the
2つの第一遊星ユニット30の各々は、図2および図3に示すように、中心軸線Acを中心に対称となる周方向位置に配置される。第一遊星ユニット30は、後述するキャリア60の第一キャリア部材70により回転軸線Ar1(図1の二点鎖線)周りに回転可能に支持される。第一遊星ユニット30は、第一遊星歯車31(本発明の「第一遊星車」に相当する)と、第一歯付きプーリ32(本発明の「第一ホイール部材」に相当する)と、第一遊星支持軸33と、キー部材34とを有する。
As shown in FIGS. 2 and 3, each of the two first
第一遊星歯車31は、図2に示すように、外周に外歯を形成された外歯車であり、第一太陽歯車10と噛合により係合する。第一遊星歯車31は、中心部に回転軸線Ar1方向に貫通する貫通穴31aが形成される。第一遊星歯車31は、貫通穴31aを挿通する第一遊星支持軸33の外周面に固定され、第一遊星支持軸33と一体的に回転する。
As shown in FIG. 2, the first
第一歯付きプーリ32は、図3に示すように、本実施形態において、外周面に外歯を形成された外歯車である。第一歯付きプーリ32は、歯付きベルト50の内歯51と噛合する。第一歯付きプーリ32は、図1に示すように、第一遊星歯車31と同軸上に配置され、第一遊星支持軸33に回転軸線Ar1周りの回転を規制される。
As shown in FIG. 3, the
具体的には、第一歯付きプーリ32は、図3に示すように、第一歯付きプーリ32の内周面に形成されたキー溝32aが第一遊星支持軸33の外周面に形成されたキー溝33aと対向するように配置される。この状態で、第一歯付きプーリ32は、それぞれのキー溝32a,33aにキー部材34が挿入されることによって、第一遊星支持軸33に対して周り止めされる。これにより、第一歯付きプーリ32は、第一遊星支持軸33を介して第一遊星歯車31に連結され、第一遊星歯車31と一体的に回転する。
Specifically, in the
2つの第二遊星ユニット40の各々は、図3および図4に示すように、中心軸線Acを中心に対称となる周方向位置に配置される。第二遊星ユニット40は、後述するキャリア60の第二キャリア部材80により回転軸線Ar2(図1の二点鎖線)周りに回転可能に支持される。第二遊星ユニット40は、第二遊星歯車41(本発明の「第二遊星車」に相当する)と、第二歯付きプーリ42(本発明の「第二ホイール部材」に相当する)と、第二遊星支持軸43と、キー部材44とを有する。
As shown in FIGS. 3 and 4, each of the two second
第二遊星歯車41は、図4に示すように、外周に外歯を形成された外歯車であり、第二太陽歯車20と噛合により係合する。第二遊星歯車41は、中心部に回転軸線Ar2方向に貫通する貫通穴41aが形成される。第二遊星歯車41は、貫通穴41aを挿通する第二遊星支持軸43の外周面に固定され、第二遊星支持軸43と一体的に回転する。また、本実施形態において、第二遊星歯車41は、第一遊星歯車31と同一の歯車諸元に設定される。
As shown in FIG. 4, the second
第二歯付きプーリ42は、図3に示すように、本実施形態において、外周面に外歯を形成された外歯車である。第二歯付きプーリ42は、図1および図3に示すように、中心軸線Ac方向において第一歯付きプーリ32と軸方向の位置が同一となるように配置される。第二歯付きプーリ42は、第一歯付きプーリ32と同様に、歯付きベルト50の内歯51と噛合する。第二歯付きプーリ42は、図1に示すように、第二遊星歯車41と同軸上に配置され、第二遊星支持軸43に回転軸線Ar2周りの回転を規制される。
As shown in FIG. 3, the second
具体的には、第二歯付きプーリ42は、図3に示すように、第二歯付きプーリ42の内周面に形成されたキー溝42aが第二遊星支持軸43の外周面に形成されたキー溝43aと対向するように配置される。この状態で、第二歯付きプーリ42は、それぞれのキー溝42a,43aにキー部材44が挿入されることによって、第二遊星支持軸43に対して周り止めされる。これにより、第二歯付きプーリ42は、第二遊星支持軸43を介して第二遊星歯車41に連結され、第二遊星歯車41と一体的に回転する。また、本実施形態において、第一歯付きプーリ32の歯数は、第二歯付きプーリ42の歯数と異なる値に設定される。
Specifically, as shown in FIG. 3, in the second
歯付きベルト50(本発明の「伝動部材」に相当する)は、図3に示すように、無端状のベルト部材である。歯付きベルト50は、第一歯付きプーリ32の外周および第二歯付きプーリ42の外周に掛け渡されて、第一歯付きプーリ32および第二歯付きプーリ42との間で回転動力を伝達する。歯付きベルト50は、第一歯付きプーリ32および第二歯付きプーリ42に噛合する内歯51を有する。また、歯付きベルト50は、本実施形態において、硬度が比較的高いゴムまたは樹脂などの弾性材料により形成される。これにより、歯付きベルト50は、回転する経路方向の衝撃を吸収可能に構成される。
The toothed belt 50 (corresponding to the “transmission member” of the present invention) is an endless belt member as shown in FIG. The
キャリア60は、入力軸3と同軸に配置される。キャリア60は、中心軸線Acを中心に対称となる周方向位置に配置された2つの第一遊星ユニット30、および2つの第二遊星ユニット40を回転可能に支持する。本実施形態において、キャリア60は、ハウジング2に中心軸線Acを中心にして回転可能に支持され、入力軸3に連結される。キャリア60の詳細構成については後述する。
The
(キャリア60の詳細構成)
キャリア60の詳細構成について、図1、図2、図5A〜図8を参照して説明する。キャリア60は、中心軸部材61と、固定ボルト62,63と、第一キャリア部材70と、第二キャリア部材80とを有する。第一キャリア部材70は、図1に示すように、第一遊星歯車31および第一歯付きプーリ32を含む2つの第一遊星ユニット30を回転可能に支持する。第一キャリア部材70は、ハウジング2に対して相対回転可能に支持される。
(Detailed configuration of carrier 60)
A detailed configuration of the
第一キャリア部材70は、別々の部材である第一キャリアプレート71と、第一キャリアブロック72と、連結ボルト73とを有する。第一キャリアプレート71は、第一遊星ユニット30に対して動力伝達装置1の入力側(図1の左側)に配置される。第一キャリアブロック72は、第一遊星ユニット30に対して動力伝達装置1の出力側(図1の右側)に配置される。つまり、第一キャリアプレート71および第一キャリアブロック72は、中心軸線Ac方向の両側から2つの第一遊星ユニット30を挟むように対向して配置される。
The
第一キャリアプレート71は、中心軸線Acを中心に対称となる周方向位置において、図5Aに示すように、回転軸線Ar1方向に貫通する2つの軸孔71aが形成される。第一キャリアブロック72は、図4に示すように、第一キャリアプレート71の2つの軸孔71aとそれぞれ同軸上に位置する2つの軸孔72aが形成される。第一キャリアプレート71および第一キャリアブロック72は、それぞれの軸孔71a,72aに挿入された2つの第一遊星ユニット30の第一遊星支持軸33を回転軸線Ar1周りに回転可能に支持する。
As shown in FIG. 5A, the
第一キャリアプレート71は、図2、図5Aおよび図5Bに示すように、第一キャリアブロック72との対向面において中心軸線Ac方向に延伸する2本の連結部71bが形成される。それぞれの連結部71bは、図2に示すように、周方向において第一遊星歯車31と第二キャリア部材80の第二キャリアブロック82との間に位置する。また、第一キャリアブロック72は、第一キャリアプレート71の2本の連結部71bとそれぞれ同軸上に位置する2本の連結部72bが形成される(図6を参照)。
As shown in FIGS. 2, 5A and 5B, the
第一キャリアプレート71は、2本の連結部71bの端面が第一キャリアブロック72の2本の連結部72bの端面に接触した状態で、それぞれの連結部71b,72bの中心部を挿通する連結ボルト73により固定される(図2を参照)。このような構成により、第一キャリア部材70は、第一太陽歯車10と噛合する第一遊星歯車31を有する第一遊星ユニット30を自転運動および公転運動可能に支持する。
The
第二キャリア部材80は、図1に示すように、第二遊星歯車41および第二歯付きプーリ42を含む2つの第二遊星ユニット40を回転可能に支持する。第二キャリア部材80は、出力軸4を介してハウジング2に回転可能に支持される。これにより、第二キャリア部材80は、第一キャリア部材70に対して中心軸線Ac周りに相対回転可能に設けられる。
As shown in FIG. 1, the
第二キャリア部材80は、別々の部材である第二キャリアプレート81と、第二キャリアブロック82と、連結ボルト83とを有する。第二キャリアプレート81は、第二遊星ユニット40に対して動力伝達装置1の出力側(図1の右側)に配置される。第二キャリアブロック82は、第二遊星ユニット40に対して動力伝達装置1の入力側(図1の左側)に配置される。つまり、第二キャリアプレート81および第二キャリアブロック82は、中心軸線Ac方向の両側から2つの第二遊星ユニット40を挟むように対向して配置される。
The
第二キャリアプレート81は、中心軸線Acを中心に対称となる周方向位置において、図7Aに示すように、回転軸線Ar2方向に貫通する2つの軸孔81aが形成される。第二キャリアブロック82は、図2に示すように、第二キャリアプレート81の2つの軸孔81aとそれぞれ同軸上に位置する2つの軸孔82aが形成される。第二キャリアプレート81および第二キャリアブロック82は、それぞれの軸孔81a,82aに挿入された2つの第二遊星ユニット40の第二遊星支持軸43を回転軸線Ar2周りに回転可能に支持する。
As shown in FIG. 7A, the
第二キャリアプレート81は、図4、図7Aおよび図7Bに示すように、第二キャリアブロック82との対向面において中心軸線Ac方向に延伸する2本の連結部81bが形成される。それぞれの連結部81bは、図4に示すように、周方向において第二遊星歯車41と第一キャリア部材70の第一キャリアブロック72との間に位置する。また、第二キャリアブロック82は、第二キャリアプレート81の2本の連結部81bとそれぞれ同軸上に位置する2本の連結部82bが形成される(図8を参照)。
As shown in FIGS. 4, 7 </ b> A, and 7 </ b> B, the
第二キャリアプレート81は、2本の連結部81bの端面が第二キャリアブロック82の2本の連結部82bの端面に接触した状態で、それぞれの連結部81b,82bの中心部を挿通する連結ボルト83により固定される(図4を参照)。このような構成により、第二キャリア部材80は、第二太陽歯車20と噛合する第二遊星歯車41を有する第二遊星ユニット40を自転運動および公転運動可能に支持する。
The
ここで、第一遊星ユニット30および第二遊星ユニット40は、上述したように、2つの第一歯付きプーリ32の外周および2つの第二歯付きプーリ42の外周に歯付きベルト50が掛け渡されることによって、双方向の回転動力の伝達を可能に構成される。この歯付きベルト50の張り状態は、図3に示されるように、歯付きベルト50の回転する経路の長さとの関係によって変化する。当該経路の長さは、2つの第一歯付きプーリ32および2つの第二歯付きプーリ42の位置関係、即ちそれぞれの軸間距離(Ar1−Ar2間距離)に応じて変化する。
Here, as described above, in the first
より具体的には、図3の軸方向視において、それぞれの回転軸線Ar1,Ar2により構成される仮想四角形Qvが正方形に近付くに従って、歯付きベルト50の回転する経路の長さ(歯付きベルト50の必要長さ)が長くなる。当該経路の長さが長くなると、予め規定の長さに設定されている歯付きベルト50は、張力が高くなるように張り状態が遷移する。
More specifically, as viewed in the axial direction of FIG. 3, the length of the path of rotation of the toothed belt 50 (the
そのため、例えば動力伝達装置1の組付け工程において、第一キャリア部材70および第二キャリア部材80は、先ず、中心軸線Acと同軸に配置された中心軸部材61により芯出しされる。次に、第一キャリア部材70に対して第二キャリア部材80が相対回転され、当該回転に伴って第一歯付きプーリ32および第二歯付きプーリ42の軸間距離が変更される。これにより、歯付きベルト50の張り状態が調整される。
Therefore, for example, in the assembly process of the
その後に、第一キャリア部材70および第二キャリア部材80は、固定ボルト62,63を締め付けられることにより、所定の相対角度を維持した状態で連結される。このように、キャリア60(中心軸部材61、固定ボルト62,63、第一キャリア部材70、および第二キャリア部材80)は、歯付きベルト50の張り状態を調整するテンショナー機構を構成する。
Thereafter, the
(動力伝達装置1の動作および変速比の変更)
このような構成からなる動力伝達装置1は、第一太陽歯車10、第二太陽歯車20、第一遊星ユニット30、第二遊星ユニット40、歯付きベルト50、およびキャリア60を伝達要素とする遊星機構を備える。動力伝達装置1の遊星機構は、それぞれの伝達要素同士が噛み合いにより係合する噛み合い式を採用している。
(Operation of
The
動力伝達装置1は、入力軸3から回転動力が入力されると、キャリア60に支持された第一遊星ユニット30および第二遊星ユニット40が公転運動する。このとき、第一遊星ユニット30は、第一太陽歯車10と第一遊星歯車31との歯数差に基づく回転数で自転運動する。そして、第一遊星ユニット30と同様に公転運動する第二遊星ユニット40は、歯付きベルト50を介して第一遊星歯車31の回転動力を伝達される。このとき、第二遊星ユニット40は、第一歯付きプーリ32および第二歯付きプーリ42の歯数差に基づく回転数で自転運動する。
In the
第二遊星歯車41と噛合する第二太陽歯車20は、公転運動および自転運動する第二遊星ユニット40から回転動力を伝達される。動力伝達装置1の変速比は、第一太陽歯車10と第一遊星歯車31の歯数差、第一歯付きプーリ32および第二歯付きプーリ42の歯数差、第二遊星歯車41と第二太陽歯車20の歯数差とに応じて規定される。第二太陽歯車20の回転数は、動力伝達装置1の変速比と入力軸3の回転数との積となる。動力伝達装置1は、変速された回転動力を出力軸4へと伝達して出力する。
The
なお、上記のように、本実施形態においては、第一太陽歯車10および第二太陽歯車20が同一の歯車諸元に設定され、第一遊星歯車31および第二遊星歯車41が同一の歯車諸元に設定される。さらに、第一歯付きプーリ32の歯数は、第二歯付きプーリ42の歯数と異なる値に設定される。従って、動力伝達装置1は、歯付きベルト50を介して第一歯付きプーリ32から第二歯付きプーリ42に回転動力が伝達される際に、第一歯付きプーリ32と第二歯付きプーリ42の歯数差に応じて変速を行う。
As described above, in the present embodiment, the
また、動力伝達装置1において、変速比の変更が必要となることがある。このような場合に、一般には、要求された変速比となるように各歯車の歯数を設定し、その他の捻れ角や転位係数などの歯車諸元を設定する必要がある。また、2つの太陽歯車と2つの遊星歯車が各々噛合する遊星機構を動力伝達装置が採用する場合には、一般には、2つの遊星歯車が同軸上に配置された状態で連結された段付き遊星歯車が採用される(特許文献1を参照)。
Further, in the
このような構成では、大小の遊星歯車が一体的に同軸上に連結されるため、何れかの伝達要素の歯車諸元を変更すると、当該変更に伴って各歯車の軸間距離が変更される。そのため、キャリアの設計変更が必要になるなど製造コストの増大が懸念される。これに対して、本実施形態の動力伝達装置1は、上記のような構成により、第一遊星歯車31と第二遊星歯車41の軸間距離によらず、歯付きベルト50を介して第一遊星歯車31と第二遊星歯車41との間で回転動力を伝達することが可能となる。
In such a configuration, since the large and small planetary gears are integrally connected on the same axis, if the gear specifications of any of the transmission elements are changed, the inter-axis distance of each gear is changed in accordance with the change. . For this reason, there is a concern about an increase in manufacturing cost, such as the need to change the carrier design. On the other hand, the
そのため、動力伝達装置1において変速比の変更が必要な場合に、例えば歯数が異なる別の第一歯付きプーリ(または第二歯付きプーリ)に交換することで変速比を変更することができる。このとき、歯付きベルト50の回転時の経路が変更されて、歯付きベルト50の必要長さが変わる。これに対しては、テンショナー機構(キャリア60)の作動により第一歯付きプーリ32および第二歯付きプーリ42の軸間距離を変更することで、歯付きベルト50の張り状態を調整して対応することが可能である。
Therefore, when it is necessary to change the gear ratio in the
また、動力伝達装置1において、変速比の大きな変更(第一歯付きプーリ32および第二歯付きプーリ42の交換によって対応可能な変速比の変更幅を超える変更)が必要な場合がある。このような変速比の大きな変更に対応するためには、例えば第一太陽歯車10、第二太陽歯車20、第一遊星歯車31、および第二太陽歯車20の歯数を変更することで対応することが可能である。
Further, in the
(実施形態の構成による効果)
実施形態に係る動力伝達装置1は、第一遊星歯車31と一体的に回転する第一歯付きプーリ32と、第二遊星歯車41と一体的に回転する第二歯付きプーリ42と、第一歯付きプーリ32の外周および第二歯付きプーリ42の外周に掛け渡されて回転動力を伝達する歯付きベルト50とを備える。
(Effects of the configuration of the embodiment)
The
このような構成によると、第一遊星歯車31および第二遊星歯車41は、互いに軸間距離によらず、歯付きベルト50を介して回転動力を伝達可能である。つまり、本実施形態の動力伝達装置1においては、遊星機構を構成する伝達要素の軸間距離の設定自由度が高く、歯車諸元の設計および変更が容易となる。そのため、変速比の変更の前後で共通の伝達要素を用いたり、比較的製造コストの低い遊星車(第一遊星歯車31、第二遊星歯車41)やホイール部材(第一歯付きプーリ32、第二歯付きプーリ42)を設計変更の対象にしたりすることで、動力伝達装置1の製造コストの低減を図ることができる。
According to such a configuration, the first
また、動力伝達装置1の遊星機構の各伝達要素は、外歯または内歯をそれぞれ有し、相手要素と噛合により係合する。つまり、動力伝達装置1は、噛み合い式の遊星機構を採用する。このような構成によると、摩擦式の遊星機構と比較して強い回転動力を伝達することが可能となる。
Further, each transmission element of the planetary mechanism of the
また、本実施形態において、ホイール部材は、第一歯付きプーリ32および第二歯付きプーリ42である。伝動部材は、歯付きベルト50である。このような構成によると、回転動力の伝達に汎用的な歯付きベルト50を適用することができる。よって、専用の伝動部材が不要となり、製造コストを低減できる。
In the present embodiment, the wheel members are the first
さらに、歯付きベルト50は、弾性材料により形成される。このような構成によると、動力伝達装置1に入力される回転動力が変動したり反転したりした場合に生じる衝撃が弾性材料により形成された歯付きベルト50によって緩衝される。これにより、当該衝撃に伴って遊星機構を構成する伝達要素に加えられる荷重を低減することができ、動力伝達装置1の耐久性を向上できる。
Furthermore, the
また、第一歯付きプーリ32の歯数は、第二歯付きプーリ42の歯数と異なる値に設定される。これにより、第一歯付きプーリ32と第二歯付きプーリ42との間で回転動力を伝達する際に変速することが可能となる。そのため、装置全体として高い変速比を設定することが可能となる。また、本実施形態のように、第一太陽歯車10および第二太陽歯車20が同一の歯車諸元に設定され、且つ第一遊星歯車31および第二太陽歯車20が同一の歯車諸元にされた構成においても変速することが可能である。つまり、第一遊星歯車31および第二遊星歯車41を共通部品として動力伝達装置1を構成することが可能となり、装置の製造コストを低減できる。
Further, the number of teeth of the first
また、第二太陽歯車20は、第二遊星歯車41と噛合し、且つ第一太陽歯車10と同一の歯車諸元に設定された内歯車である。このような構成によると、第一太陽歯車10および第二太陽歯車20が内歯車である構成を採用していることから、少なくとも一方の太陽車が外歯車である構成と比較すると変速比を増大することができる。また、内歯車の製造コストは、一般に、外歯車の製造コストよりも比較的高くなる。特に異なる歯車諸元に設定された内歯車を形成する場合には、加工方法によっては製造コストの大幅な増大が懸念される。
The
しかしながら、上述した段付き遊星歯車を採用した遊星機構では、2つの遊星歯車が同軸上に配置された状態で連結されているため、2つの太陽歯車を同一の歯車諸元からなる内歯車とすることができない。これに対して、本実施形態の構成によると、第一遊星歯車31および第二遊星歯車41が所定の軸間距離をもって配置されることが許容されるため、第一太陽歯車10および第二太陽歯車20を同一の歯車諸元からなる内歯車とすることが可能となる。よって、動力伝達装置1は、変速比の増大を図りつつ、製造コストを低減できる。
However, in the planetary mechanism that employs the stepped planetary gear described above, the two planetary gears are connected in a coaxially arranged state, so the two sun gears are internal gears that have the same gear specifications. I can't. On the other hand, according to the configuration of the present embodiment, the first
また、キャリア60は、第一キャリア部材70に対して第二キャリア部材80を相対回転させて第一歯付きプーリ32および第二歯付きプーリ42の軸間距離を変更することにより、歯付きベルト50の張り状態を調整するテンショナー機構を構成する。このような構成によると、動力伝達装置1は、テンショナー機構(キャリア60)の作動によって歯付きベルト50の張り状態を調整して、好適な動作環境を維持できる。
Further, the
また、変速比に変更などに伴い遊星車(第一遊星歯車31、第二遊星歯車41)またはホイール部材(第一歯付きプーリ32、第二歯付きプーリ42)などの径が変更された場合においても、テンショナー機構の作動によりそれぞれの伝達要素間での回転動力の伝達が可能となる。よって、交換される伝達要素以外を変速比の変更の後にも流用することができるので、製造コストを低減できる。
Further, when the diameter of the planetary wheel (first
<実施形態の変形態様>
(動力伝達装置1の遊星機構)
実施形態において、第一歯付きプーリ32(第一ホイール部材)の外周および第二歯付きプーリ42(第二ホイール部材)の外周に掛け渡される伝動部材は、内歯51を有する歯付きベルト50である。また、第一、第二ホイール部材は、歯付きベルト50の内歯51と噛合する第一歯付きプーリ32および第二歯付きプーリ42である。これに対して、動力伝達装置1は、ホイール部材をスプロケットとし、且つ伝動部材をチェーン(ローラチェーン、サイレントチェーンを含む)としてもよい。このような構成においても実施形態と同様の効果を奏する。
<Modification of Embodiment>
(Planet mechanism of power transmission device 1)
In the embodiment, the transmission member that spans the outer periphery of the first toothed pulley 32 (first wheel member) and the outer periphery of the second toothed pulley 42 (second wheel member) includes the
また、実施形態において、動力伝達装置1は、伝達要素同士が噛み合いにより係合する噛み合い式の遊星機構を採用する。これに対して、動力伝達装置1は、伝達要素同士が摩擦により係合する摩擦式の遊星機構を採用してもよい。また、動力伝達装置1は、噛み合い式と摩擦式を適宜組み合わせた遊星機構を採用してもよい。例えば、第一、第二ホイール部材と伝動部材との間については摩擦による係合とし、第一太陽車と第一遊星車との間、および第二太陽車と第二遊星車との間については噛み合いによる係合としてもよい。
In the embodiment, the
実施形態において伝動部材は、無端状のベルト部材である歯付きベルト50とした。これに対して、動力伝達装置1の可動範囲が限られているなどの場合には、伝動部材は、第一ホイール部材および第二ホイール部材の外周のうち少なくとも一部に掛け渡される端部を有する構成としてもよい。このような構成においても実施形態と同様の効果を奏する。
In the embodiment, the transmission member is a
また、動力伝達装置1は、2つの第一歯付きプーリ32および2つの第二歯付きプーリ42の全てに掛け渡される1つの歯付きベルト50を備える。これに対して、各ホイール部材の間で回転動力が伝達されるように、複数の伝動部材を適宜配置してもよい。具体的には、動力伝達装置1は、1つの第一歯付きプーリ32および1つの第二歯付きプーリ42を1組として、2組のホイール部材にそれぞれ掛け渡される2つの歯付きベルト50を備える構成としてもよい。
Further, the
また、伝動部材は、複数のホイール部材の外周に掛け渡される際に、実施形態のようにホイール部材と内接する構成の他に、ホイール部材と外接する構成としてもよい。具体的には、伝動部材は、外周面に外歯を有する歯付きベルトとし、2つの第一歯付きプーリ32と内接するとともに、2つの第二歯付きプーリ42と外接する構成とする。このような構成においても実施形態と同様の効果を奏する。 Further, the transmission member may be configured to circumscribe the wheel member in addition to the configuration inscribed in the wheel member as in the embodiment when the transmission member is wound around the outer periphery of the plurality of wheel members. Specifically, the transmission member is a toothed belt having external teeth on the outer peripheral surface, and is inscribed with the two first toothed pulleys 32 and is in contact with the two second toothed pulleys 42. Even in such a configuration, the same effects as in the embodiment can be obtained.
また、実施形態において、動力伝達装置1は、ホイール部材として2つの第一歯付きプーリ32および2つの第二歯付きプーリ42を備える。これに対して、動力伝達装置1は、第一ホイール部材および第二ホイール部材を少なくとも1つずつ有する構成であれば、ホイール部材の総数については適宜設定が可能である。但し、伝達可能な最大の回転動力、および回転のバランスなどの観点からは、実施形態にて例示した2つのホイール部材からなる構成が好適である。
In the embodiment, the
(遊星機構の歯車諸元など)
実施形態において、第一太陽歯車10および第二太陽歯車20は、同一の歯車諸元に設定される。これに対して、第一太陽歯車10および第二太陽歯車20は、要求される変速比などを勘案してそれぞれ異なる歯車諸元に設定される構成としてもよい。但し、比較的大きな変速比を設定可能としつつ、製造コストを低減するという観点からは、実施形態にて例示したように、第一太陽歯車10および第二太陽歯車20を同一の歯車諸元に設定された内歯車とする構成が好適である。また、同様に、第一遊星歯車31および第二太陽歯車20は、異なる歯車諸元に設定される構成としてもよい。第一歯付きプーリ32および第二歯付きプーリ42を同一の歯車諸元に設定して、これらを共通部品としてもよい。
(Planet mechanism gear specifications, etc.)
In the embodiment, the
また、実施形態において、第一太陽車(第一太陽歯車10)および第二太陽車(第二太陽歯車20)は、上記のように、ともに内歯車である構成とした。これに対して、第一太陽車および第二太陽車は、少なくとも一方を外接車とする構成を採用し得る。つまり、遊星機構が噛み合い式を採用する場合には、例えば第一太陽車を第一遊星歯車31と噛合する外歯車とし、且つ第二太陽車を第二遊星歯車41と噛合する外歯車としてもよい。さらに、第一太陽車および第二太陽車の何れか一方を内歯車とし、且つ他方を外歯車としてもよい。何れの構成においても、第一遊星車および第二遊星車が伝動部材を介して回転動力を伝達可能に構成され、実施形態と同様の効果を奏する。
In the embodiment, the first sun wheel (first sun gear 10) and the second sun wheel (second sun gear 20) are both internal gears as described above. On the other hand, the first solar wheel and the second solar wheel can adopt a configuration in which at least one of them is a circumscribed vehicle. In other words, when the planetary mechanism adopts the meshing type, for example, the first sun wheel may be an external gear that meshes with the first
(テンショナー機構)
実施形態において、第一キャリア部材70および第二キャリア部材80を相対回転可能な構造とすることにより、キャリア60が第一歯付きプーリ32および第二歯付きプーリ42の軸間距離を変更するテンショナー機構を構成するものとした。これに対して、動力伝達装置は、第一キャリア部材70および第二キャリア部材80の相対回転によらずに、伝動部材(歯付きベルト50)の張り状態を調整するテンショナー機構を備える構成としてもよい。
(Tensioner mechanism)
In the embodiment, the
具体的には、動力伝達装置101は、図9および図10に示すように、キャリア160およびテンショナー機構190を備える。キャリア160は、図10に示すように、中心軸線Ac周りに等間隔に且つ交互に配置された2つの第一遊星ユニット30および2つの第二遊星ユニット40を回転可能に支持する。また、第一キャリア部材70の第一キャリアプレート71は、第一キャリアブロック72と連結されるとともに、中心軸線Ac方向に隣接して配置される第二キャリア部材80の第二キャリアブロック82と連結される。
Specifically, the
また、第二キャリア部材80の第二キャリアプレート81は、第二キャリアブロック82と連結されるとともに、中心軸線Ac方向に隣接して配置される第二キャリアブロック72と連結される。これにより、第一キャリア部材70および第二キャリア部材80は、第一遊星ユニット30および第二遊星ユニット40を支持した状態で、相対回転不能に連結される。
The
テンショナー機構190は、図10に示すように、第一キャリア部材70の2本の連結部71b(72b)のうち一方に設けられる。テンショナー機構190は、外部から調整ボルト(図示しない)のネジ締め状態に伴ってローラ191が動力伝達装置101の径方向に移動する。これにより、ローラ191に外接する歯付きベルト50の回転時の経路が変更されて、歯付きベルト50の必要長さが変わる。これにより、歯付きベルト50の張り状態が調整される。このような構成においても、実施形態と同様の効果を奏する。但し、部品点数の低減などの観点からは、実施形態にて例示したように、キャリア60がテンショナー機構として機能する構成が好適である。
As shown in FIG. 10, the
<付記>
動力伝達装置1,101は、中心軸線Ac上に同軸に配置された第一太陽車(第一太陽歯車10)および第二太陽車(第二太陽歯車20)と、第一太陽車に係合する第一遊星車(第一遊星歯車31)と、第一遊星車と一体的に回転する第一ホイール部材(第一歯付きプーリ32)と、第二太陽車に係合する第二遊星車(第二遊星歯車41)と、第二遊星車と一体的に回転する第二ホイール部材(第二歯付きプーリ42)と、第一ホイール部材の外周および第二ホイール部材の外周に掛け渡されて、第一ホイール部材および第二ホイール部材との間で回転動力を伝達する伝動部材(歯付きベルト50)と、第一遊星車および第二遊星車を回転可能に支持するキャリア60,160と、を備える。
<Appendix>
The
このような構成によると、第一遊星車(第一遊星歯車31)および第二遊星車(第二遊星歯車41)は、互いに軸間距離によらず、伝動部材(歯付きベルト50)を介して回転動力を伝達可能である。つまり、上記の構成によると、遊星機構を構成する伝達要素の軸間距離の設定自由度が高く、歯車諸元の設計および変更が容易となる。そのため、変速比の変更の前後で共通の伝達要素を用いたり、比較的製造コストの低い遊星車(第一遊星歯車31、第二遊星歯車41)やホイール部材(第一歯付きプーリ32、第二歯付きプーリ42)を設計変更の対象にしたりすることで、動力伝達装置1の製造コストの低減を図ることができる。
According to such a configuration, the first planetary gear (first planetary gear 31) and the second planetary gear (second planetary gear 41) are connected to each other via the transmission member (toothed belt 50) regardless of the inter-axis distance. Rotational power can be transmitted. That is, according to the above configuration, the degree of freedom in setting the distance between the axes of the transmission elements constituting the planetary mechanism is high, and the design and change of the gear specifications are easy. Therefore, a common transmission element is used before and after the change of the gear ratio, or a planetary vehicle (first
第一ホイール部材(第一歯付きプーリ32)および第二ホイール部材(第二歯付きプーリ42)は、外歯車である。伝動部材(歯付きベルト50)は、第一ホイール部材および第二ホイール部材に噛合する内歯51を有する。
このような構成によると、動力伝達装置1は、噛み合い式の遊星機構を採用する。よって、動力伝達装置1は、摩擦式の遊星機構と比較して強い回転動力を伝達することが可能となる。
The first wheel member (first toothed pulley 32) and the second wheel member (second toothed pulley 42) are external gears. The transmission member (toothed belt 50) has
According to such a configuration, the
第一ホイール部材および第二ホイール部材は、歯付きプーリ(第一歯付きプーリ32、第二歯付きプーリ42)である。伝動部材は、歯付きプーリに噛合し、弾性材料により形成された歯付きベルト50ある。
このような構成によると、動力伝達装置1に入力される回転動力が変動したり反転したりした場合に生じる衝撃が弾性材料により形成された歯付きベルト50によって緩衝される。これにより、当該衝撃に伴って遊星機構を構成する伝達要素に加えられる荷重を低減することができ、動力伝達装置1の耐久性を向上できる。
The first wheel member and the second wheel member are toothed pulleys (first
According to such a configuration, an impact generated when the rotational power input to the
第一ホイール部材および第二ホイール部材は、スプロケットである。伝動部材は、スプロケットに噛合するチェーンである。
このような構成によると、回転動力の伝達に汎用的なチェーンを伝動部材として適用することができる。よって、専用の伝動部材が不要となり、製造コストを低減できる。
The first wheel member and the second wheel member are sprockets. The transmission member is a chain that meshes with the sprocket.
According to such a configuration, a general-purpose chain can be applied as a transmission member to transmit rotational power. Therefore, a dedicated transmission member is not necessary, and the manufacturing cost can be reduced.
第一ホイール部材(第一歯付きプーリ32)の歯数は、第二ホイール部材(第二歯付きプーリ42)の歯数と異なる値に設定される。
これにより、第一ホイール部材(第一歯付きプーリ32)と第二ホイール部材(第二歯付きプーリ42)との間で回転動力を伝達する際に変速することが可能となる。そのため、装置全体として高い変速比を設定することが可能となる。また、第一太陽車(第一太陽歯車10)および第二太陽車(第二太陽歯車20)が同一の歯車諸元に設定され、且つ第一遊星車(第一遊星歯車31)および第二遊星車(第二太陽歯車20)が同一の歯車諸元にされた構成においても変速することが可能である。つまり、第一遊星車(第一遊星歯車31)および第二遊星車(第二遊星歯車41)を共通部品として動力伝達装置1を構成することが可能となり、装置の製造コストを低減できる。
The number of teeth of the first wheel member (the first toothed pulley 32) is set to a value different from the number of teeth of the second wheel member (the second toothed pulley 42).
Thereby, it becomes possible to change the speed when the rotational power is transmitted between the first wheel member (the first toothed pulley 32) and the second wheel member (the second toothed pulley 42). Therefore, it is possible to set a high gear ratio for the entire apparatus. The first sun wheel (first sun gear 10) and the second sun wheel (second sun gear 20) are set to the same gear specifications, and the first planetary wheel (first planetary gear 31) and the second sun wheel are set. Even in a configuration in which the planetary wheel (second sun gear 20) has the same gear specifications, the speed can be changed. That is, it is possible to configure the
第一遊星車(第一遊星歯車31)および第二遊星車(第二遊星歯車41)は、外歯車である。第一太陽車(第一太陽歯車10)は、第一遊星車と噛合する内歯車である。第二太陽車(第二太陽歯車20)は、第二遊星車と噛合し、且つ第一太陽車と同一の歯車諸元に設定された内歯車である。
このような構成によると、第一太陽車(第一太陽歯車10)および第二太陽車(第二太陽歯車20)が内歯車である構成を採用していることから、少なくとも一方の太陽車が外歯車である構成と比較すると変速比を増大することができる。また、第一遊星車(第一遊星歯車31)および第二遊星車(第二遊星歯車41)が所定の軸間距離をもって配置されることが許容されるため、第一太陽車(第一太陽歯車10)および第二太陽車(第二太陽歯車20)を同一の歯車諸元からなる内歯車とすることが可能となる。よって、動力伝達装置1は、変速比の増大を図りつつ、製造コストを低減できる。
The first planetary gear (first planetary gear 31) and the second planetary gear (second planetary gear 41) are external gears. The first sun wheel (first sun gear 10) is an internal gear that meshes with the first planetary wheel. The second sun wheel (second sun gear 20) is an internal gear that meshes with the second planetary wheel and is set to the same gear specifications as the first sun wheel.
According to such a configuration, since the first sun wheel (first sun gear 10) and the second sun wheel (second sun gear 20) are configured to be internal gears, at least one of the sun wheels is The gear ratio can be increased as compared with a configuration that is an external gear. In addition, since the first planetary gear (first planetary gear 31) and the second planetary gear (second planetary gear 41) are allowed to be arranged with a predetermined inter-axis distance, The gear 10) and the second sun wheel (second sun gear 20) can be internal gears having the same gear specifications. Therefore, the
キャリア60は、第一遊星車(第一遊星歯車31)および第一ホイール部材(第一歯付きプーリ32)を回転可能に支持する第一キャリア部材70と、第一キャリア部材70に対して中心軸線Ac周りに相対回転可能に設けられ、第二遊星車(第二遊星歯車41)および第二ホイール部材(第二歯付きプーリ42)を回転可能に支持する第二キャリア部材80と、を有する。キャリア60は、第一キャリア部材70に対して第二キャリア部材80を相対回転させて第一ホイール部材および第二ホイール部材の軸間距離を変更することにより、伝動部材(歯付きベルト50)の張り状態を調整するテンショナー機構を構成する。
このような構成によると、動力伝達装置1は、テンショナー機構(キャリア60)の作動によって伝動部材(歯付きベルト50)の張り状態を調整して、好適な動作環境を維持できる。また、変速比に変更などに伴い遊星車(第一遊星歯車31、第二遊星歯車41)またはホイール部材(第一歯付きプーリ32、第二歯付きプーリ42)などの径が変更された場合においても、テンショナー機構の作動によりそれぞれの伝達要素間での回転動力の伝達が可能となる。よって、交換される伝達要素以外を変速比の変更の後にも流用することができるので、製造コストを低減できる。
The
According to such a configuration, the
1,101:動力伝達装置、 10:第一太陽歯車(第一太陽車)、 20:第二太陽歯車(第二太陽車)、 30:第一遊星ユニット、 31:第一遊星歯車(第一遊星車)、 32:第一歯付きプーリ(第一ホイール部材)、 40:第二遊星ユニット、 41:第二遊星歯車(第二遊星車)、 42:第二歯付きプーリ(第一ホイール部材)、 50:歯付きベルト(伝動部材)、 51:内歯、 60,160:キャリア(テンショナー機構)、 70:第一キャリア部材、 80:第二キャリア部材、 Ac:中心軸線 1, 101: Power transmission device, 10: First sun gear (first sun wheel), 20: Second sun gear (second sun wheel), 30: First planetary unit, 31: First planetary gear (first Planetary wheel), 32: first toothed pulley (first wheel member), 40: second planetary unit, 41: second planetary gear (second planetary wheel), 42: second toothed pulley (first wheel member) ), 50: toothed belt (transmission member), 51: internal teeth, 60, 160: carrier (tensioner mechanism), 70: first carrier member, 80: second carrier member, Ac: central axis
Claims (7)
前記第一太陽車に係合する第一遊星車と、
前記第一遊星車と一体的に回転する第一ホイール部材と、
前記第二太陽車に係合する第二遊星車と、
前記第二遊星車と一体的に回転する第二ホイール部材と、
前記第一ホイール部材の外周および前記第二ホイール部材の外周に掛け渡されて、前記第一ホイール部材および前記第二ホイール部材との間で回転動力を伝達する伝動部材と、
前記第一遊星車および前記第二遊星車を回転可能に支持するキャリアと、
を備える動力伝達装置。 A first solar wheel and a second solar wheel arranged coaxially on the central axis;
A first planetary gear engaging the first solar wheel;
A first wheel member that rotates integrally with the first planetary vehicle;
A second planetary gear engaged with the second solar wheel;
A second wheel member that rotates integrally with the second planetary vehicle;
A transmission member that is wound around the outer periphery of the first wheel member and the outer periphery of the second wheel member, and transmits rotational power between the first wheel member and the second wheel member;
A carrier that rotatably supports the first planetary wheel and the second planetary vehicle;
A power transmission device comprising:
前記伝動部材は、前記第一ホイール部材および前記第二ホイール部材に噛合する内歯を有する、請求項1に記載の動力伝達装置。 The first wheel member and the second wheel member are external gears,
The power transmission device according to claim 1, wherein the transmission member has internal teeth that mesh with the first wheel member and the second wheel member.
前記伝動部材は、前記歯付きプーリに噛合し、弾性材料により形成された歯付きベルトある、請求項2に記載の動力伝達装置。 The first wheel member and the second wheel member are toothed pulleys;
The power transmission device according to claim 2, wherein the transmission member is a toothed belt that meshes with the toothed pulley and is formed of an elastic material.
前記伝動部材は、前記スプロケットに噛合するチェーンである、請求項2に記載の動力伝達装置。 The first wheel member and the second wheel member are sprockets,
The power transmission device according to claim 2, wherein the transmission member is a chain that meshes with the sprocket.
前記第一太陽車は、前記第一遊星車と噛合する内歯車であり、
前記第二太陽車は、前記第二遊星車と噛合し、且つ前記第一太陽車と同一の歯車諸元に設定された内歯車である、請求項1〜5の何れか一項に記載の動力伝達装置。 The first planetary vehicle and the second planetary vehicle are external gears,
The first sun wheel is an internal gear that meshes with the first planetary wheel,
The second sun wheel is an internal gear that meshes with the second planetary wheel and is set to the same gear specifications as the first sun wheel. Power transmission device.
前記第一遊星車および前記第一ホイール部材を回転可能に支持する第一キャリア部材と、
前記第一キャリア部材に対して前記中心軸線周りに相対回転可能に設けられ、前記第二遊星車および前記第二ホイール部材を回転可能に支持する第二キャリア部材と、を有し、
前記第一キャリア部材に対して前記第二キャリア部材を相対回転させて前記第一ホイール部材および前記第二ホイール部材の軸間距離を変更することにより、前記伝動部材の張り状態を調整するテンショナー機構を構成する、請求項1〜6の何れか一項に記載の動力伝達装置。 The carrier is
A first carrier member rotatably supporting the first planetary wheel and the first wheel member;
A second carrier member provided so as to be relatively rotatable around the central axis with respect to the first carrier member, and rotatably supporting the second planetary wheel and the second wheel member;
A tensioner mechanism that adjusts the tension state of the transmission member by changing the inter-axis distance between the first wheel member and the second wheel member by rotating the second carrier member relative to the first carrier member. The power transmission device according to any one of claims 1 to 6, comprising:
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Cited By (1)
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CN113719555A (en) * | 2021-08-30 | 2021-11-30 | 上海汉图科技有限公司 | One-way gear transmission system and printer |
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- 2014-12-19 JP JP2014257387A patent/JP2016118232A/en active Pending
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