JP2016117575A - トレー保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者がトレーの出し入れを容易に行うことを可能とするとともに、誤動作を防止する。【解決手段】作業者が、第1駆動機構を動作させるための入力部となる第1入力部14と、作業者が第2駆動機構を動作させるための入力部となる第2入力部21と、が備えらており、第1入力部14と第2入力部21との間には、第2入力部21に対する第1入力部14の相対位置により、第2入力部21の動作を禁止する誤動作防止機構が搭載されている。この誤動作防止機構には、第2入力部21に直接的若しくは間接的に形成されて第2入力部21とともに運動する被嵌合部93aに嵌合する接触部94dが形成されており、相対位置に従って被嵌合部93aに接触部94dが嵌合することにより、第2入力部21の運動が阻止される。【選択図】図11

Description

本発明は、トレーを鉛直方向に複数並べて保持するトレー保持装置に係り、特に、作業者が各トレーの出し入れを容易に行うことが可能なトレー保持装置に関する。
トレーを鉛直方向に複数並べて保持するトレー保持装置は、既に知られており、例えば物品貯蔵用の棚として使用されている。トレー保持装置を物品貯蔵用の棚として利用している現場では、作業者が上記のトレー保持装置に対してトレーを出し入れし、トレー上に載置された物品(ワーク)を取り扱う。このようなトレーの出し入れ作業を立位姿勢の状態で行うことは、作業者、特に高齢の作業者の身体に負担を掛け、とりわけ、腰部への負担が大きくなる。
一方で、トレーの出し入れ作業を容易に行えるようになると、作業者の身体に掛かる負担は軽減する。例えば、作業者にとって楽な姿勢(具体的には、着座姿勢)でトレーの出し入れを行えるようになれば、作業者の腰部に係る負担は軽減する。ただし、かかる場合には、着座姿勢のままでトレーを持って当該トレーの出し入れを行うことになるので、腕、肩に掛かる負担が増加し、特に胸髄や頸髄に損傷を抱えた者の場合には健常者に比して作業時間が著しく増えてしまう。こうした事情を考慮し、より容易に行えて、かつ、作業負担を軽減するトレー保持装置の開発が求められている。このようなトレー保持装置の開発は、作業環境の改善により高齢者や障害者等を含む就労希望者に対して幅広く就労の機会を与える上でも重要となる。
ところで、トレー保持装置に対してトレーを出し入れするには、鉛直方向及び前後方向(換言すると、トレー保持装置の奥行方向)にトレーを搬送する必要がある。一方で、作業者が作業時に手を動かす範囲(作業時の動作範囲)については、トレーの出し入れを容易に行う上で、鉛直方向及び前後方向において過度に大きくなり過ぎないようにし、より望ましくは、着座姿勢のように楽な姿勢のままで腕や手を一定範囲で動かすことによってトレーを鉛直方向及び前後方向に移動させる機構が採用されるとよい。かかる機構の一例としては、例えば、特許文献1に記載された垂直循環式移動棚100が考えられる。
特許文献1に記載された垂直循環式移動棚100は、例えば作業者が着座姿勢のままでトレー103を鉛直方向及び前後方向に移動させることを可能とする装置である。この垂直循環式移動棚100について説明すると、図15に示すように、無端状の駆動チェーン101に支持アーム102を介してトレー103が取り付けられており、駆動チェーン101の動きに伴ってトレー103が鉛直方向及び前後方向に移動するように構成されている。図15は、従来のトレー保持装置の構成例を示した図であり、特許文献1に記載された垂直循環式移動棚100を幾分簡略化して図示している。
なお、図15に示すように、トレー103は、無端状の駆動チェーン101の前方部及び後方部にそれぞれ列を成して上下に並ぶように取り付けられており、トレー103同士の衝突を回避すべくトレー103間には適宜な間隔が形成されている。
特開平8−119414号公報
しかしながら、特許文献1に記載された垂直循環式移動棚100では、トレー103が無端状の駆動チェーン101の前方部及び後方部に取り付けられているので、奥行方向に少なくともトレー103二個分のスペースが必要となる。また、駆動チェーン101の上側折り返し位置にトレー103が達したとき、当該トレー103とその下方位置にあるトレー103とが干渉するのを回避すべく、鉛直方向において上記二個のトレー103の間にスペースを確保する必要がある。かかるスペースを確保しようとすると、その分、トレー103の取り付け個数(厳密には、上下に並べるトレー103の個数)を少なくしなければならなくなる。この結果、装置内に保持可能なトレー数が減ってしまい、装置の稼働効率(分かり易くは、単位床面積あたりのトレー数)が低下してしまう。
また、図15に示すように、無端状の駆動チェーン101の下端部が着座姿勢の作業者の脚と干渉するのを回避すべく、当該下端部が床面から幾分上方に離間するように駆動チェーン101を構成する場合がある。かかる場合、トレー103の取り付け個数は、より一層少なくなるので、装置の稼働効率が低下してしまう。
更に、取り出し対象のトレー103が最も手前側の位置に達したとき、着座姿勢の作業者は、当該取り出し対象のトレー103よりも下方に位置するトレー103が自己の脚と干渉するのを回避するように、取り出し対象のトレー103から幾分後退した位置に居るようになる。この結果、作業者は、取り出し対象のトレー103から後退した分だけ余計に手を伸ばさなければならなくなり、作業者にとっての作業性が低下してしまう。
そこで、装置の稼働効率や作業性を考慮しつつ、作業者がトレーの出し入れを容易に行うことができる装置の開発が望まれていた。
また、作業効率を求め、トレー103の移動操作を機構化するに伴い、誤操作を防止する誤動作防止機構も必要であり、このような誤動作防止機構を備えた装置の開発も同時に求められている。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、装置の稼働効率や作業性を考慮しつつ、作業者がトレーの出し入れを容易に行うことが可能であるとともに、誤動作を防止する対策のなされたトレー保持装置を提供することである。
前記課題は、本発明のトレー保持装置によれば、トレーを鉛直方向に複数並べて保持する固定枠と、該固定枠に対する前記トレーの出し入れ時に前記トレーを搬送する搬送機構と、を備えるトレー保持装置であって、前記搬送機構は、前記トレー保持装置の奥行方向において、前記固定枠と重なる第1位置と、該第1位置よりも手前側に位置する第2位置と、の間を移動する可動枠と、該可動枠に取り付けられ、前記トレーに設けられた被係合部と係合する係合部材と、作業者が行う操作を受け付けて前記係合部材を鉛直方向に移動させる第1駆動機構と、前記作業者が行う操作を受け付けて、前記可動枠を前記奥行方向に移動させる第2駆動機構と、を備え、前記作業者が前記第1駆動機構を動作させるための入力部となる第1入力部と、前記作業者が前記第2駆動機構を動作させるための入力部となる第2入力部と、が備えらており、前記第1入力部と前記第2入力部との間には、前記第2入力部に対する前記第1入力部の相対位置により、前記第2入力部の動作を禁止する誤動作防止機構が備えられており、該誤動作防止機構には、前記第2入力部に直接的若しくは間接的に形成されて前記第2入力部とともに運動する被嵌合部に嵌合する接触部が形成されており、前記相対位置に従い、前記被嵌合部に前記接触部が嵌合することにより、前記第2入力部の運動が阻止されることにより解決される。
このように、本発明においては、可動枠において、係合部材を鉛直方向に移動(上下動)させるトリガーとなる第1入力部と、可動枠自体を奥側から手前側へと移動させるトリガーとなる第2入力部が備えられている。
この構成により、係合部材を上下動させて目的のトレーを把持したり、その把持したトレーを可動枠とともに手前側に引き出したりすることが可能となっている。
しかし、係合部材が適切ではない位置にある場合(例えば、係合部材がトレーの被係合部を把持できない位置にある場合)に、可動枠が移動することは回避されるべきであり、本発明においては、回避機構である誤動作防止機構を備える構成とした。
つまり、係合部材を上下動させるトリガーとなる第1入力部と、可動枠を奥行方向に移動させるトリガーとなる第2入力部とに、誤動作防止機構(つまり、ロックを行う機構)を設けたものである。
この誤動作防止機構には、第2入力部に直接的若しくは間接的に備えられた被嵌合部に嵌合する接触部を設け、この接触部が被嵌合部に嵌合することにより、第2入力部を操作不能とした。つまり、嵌合構造により第2入力部を動かなくしたものである。
そして、第2入力部に対する前記第1入力部の相対位置により、前記第2入力部の動作を禁止する。
つまり、第1入力部の位置が所定位置である場合(例えば、係合部材がトレーの被係合部を把持できない位置等、可動枠を引き出すのに適さない位置にある場合)、には、接触部が被嵌合部に嵌合することにより、第2入力部を操作不能とした。
よって、適切な位置に係合部材が達していない場合に、可動枠が奥行方向に移動することを適正に防止することができる。
なお、第1入力部がトリガーとなる第1駆動機構、及び第2入力部がトリガーとなる第2駆動機構に関しては、公知の駆動機構が使用されていればよい。
つまり、公知の駆動機構によれば、第1入力部の移動位置と係合部材の高さ位置を関連づけることは容易であり、係合部材が被係合部を把持できない部分を認識することは公知の技術により容易に設計可能である。
そして、具体的には、上記のトレー保持装置において、請求項2に記載のように、前記接触部は、棒状部材の一端部に形成されるとともに、前記棒状部材の他端部には、被誘引部が形成されており、前記接触部は、前記第2入力部側に配置されるとともに、前記被誘引部は、前記第1入力部側に配置されて、前記棒状部材は前記第1入力部と前記第2入力部との間を移動可能となるよう構成され、前記第1入力部には、前記被誘引部を誘引する誘引部が、前記第1入力部に直接的若しくは間接的に配置されており、前記第1入力部の運動に伴って、前記誘引部は、前記被誘引部を誘引する位置と誘引しない位置とに変位し、前記被嵌合部に前記接触部が嵌合する状態においては、前記誘引部は前記被誘引部を誘引しない位置に配置され、前記被誘引部は、前記誘引部が前記被誘引部を誘引可能な位置に到達した場合、前記被誘引部を前記第1入力部側へと誘引して、前記被嵌合部への前記接触部の嵌合状態を解くと好適である。
また、本発明においては、第2入力部に対するロックの解除機構が備えられている。
つまり、接触部は、棒状部材の一端部に形成されるとともに、この他端部には、被誘引部が形成されている。そして接触部は、第2入力部側に配置されるとともに、被誘引部は、第1入力部側に配置され、棒状部材は第1入力部と第2入力部との間を移動可能となるよう構成されている。
そして、被誘引部は、誘引部が被誘引部を誘引可能な位置に到達した場合、被誘引部を第1入力部側へと誘引して、被嵌合部への前記接触部の嵌合状態を解くこととした。
よって、所定の位置に誘引部(第1入力部側に配設)を設定しておけば、所望の位置にて誤動作防止機構のロックを解除することができる。
つまり、上記の通り、係合部材の位置と第1入力部との位置関係を関連付けることは容易であるため、ロック解除を行うことが望ましい位置に誘引部を配置すれば、所望の位置にて誤動作防止機構のロックを簡易に解除することができる。
また、更に具体的には、請求項3に記載のように、前記第1入力部及び前記第2入力部は、ホイール状の回転ハンドルであり、前記第1入力部、前記第2入力部、前記誤動作防止機構、は前記可動枠から外側へと延出するメイン支承軸に支持されており、前記誤動作防止部材は、前記棒状部材が移動可能に挿通されているシリンダ装置と、前記メイン支承軸に固定されて前記シリンダ装置を支持するシリンダ支持部材と、前記誘引部が配置されている第1側プレートと、前記被嵌合部が形成される第2側プレートと、を有して構成されており、前記シリンダ装置は、筒状の円筒部の両開口から前記被誘引部及び前記接触部が各々出脱可能となるよう前記棒状部材が内挿されたものであり、前記第1側プレートは、前記第1入力部と連動可能に取付けられて、前記第1入力部の回転運動に伴い、前記誘引部を回転方向に変位させ、前記第1入力部の回転運動及びこれに伴う第1側プレートの回転運動に伴い、前記誘引部が前記被誘引部を誘引可能な位置に到達した際に、前記被誘引部を前記第1側プレートへと誘引して、前記被嵌合部への前記接触部の嵌合状態を解くよう構成されていると、効率的に誤動作防止機構によるロック及び解除を行うことができるため好適である。
更に、このとき、請求項4に記載のように、前記誘引部が前記被誘引部を誘引可能な位置とは、前記第1入力部の操作による前記係合部材の鉛直方向移動において、前記係合部材が前記トレーに設けられた前記被係合部と係合する垂直方向位置に整合する位置であると好適である。
このように構成されていると、係合部材がトレーを完全に把持していない状態で、可動枠が動くことを有効に阻止することができる。
また、具体的な適用構成としては、請求項5に記載のように、前記誘引部は、前記第1側プレートに配設されたマグネットであり、前記被誘引部は、前記棒状部材に形成された磁性部材若しくはマグネットであると好適である。
このように構成されていると、簡易に入手できるマグネットにて、ロック解除のための誘引を行うことが可能となる。
更に、このとき、請求項6に記載のように、前記シリンダ装置には、前記棒状部材を付勢する付勢部材が備えられており、該付勢部材の一端は、前記円筒部側に固定されるとともに、前記付勢部材の他端は、前記接触部に固定されており、前記接触部が前記被嵌合部に嵌合している状態においては、前記付勢部材は、前記接触部を前記被嵌合部方向に押圧しており、前記誘引部が前記被誘引部を誘引可能な位置に到達した場合には、前記被嵌合部方向への押圧力に抗って、前記誘引部が前記被誘引部を誘引するよう構成されていると好適である。
このように構成されていると、解除がはずれた場合に、付勢部材の復元力により、ロック方向へと棒状部材を復帰させることができる。
また、具体的な適用構成としては、前記付勢部材は、バネ部材であり、該バネ部材を収縮させながら、前記誘引部が前記被誘引部を誘引すると好適である。
このように構成されていると、簡易に入手できるバネ部材にて、棒状部材の復帰を行うことができる。また、解除状態にてバネ部材を収縮させた状態とすると、復帰のための復元力を形成できるため、効率的に復帰動作を実行できる。
本発明のトレー保持装置によれば、作業者がトレーの出し入れを容易に行うことが可能となるとともに、誤動作防止機構により、第1入力部の操作により移動する係合部材が所定の位置にない場合には、可動枠を奥行方向に移動させる第2入力部の操作を不可能とすることができる。
よって、第1入力部の操作により移動する係合部材が所定の位置にない場合、誤って第2入力部を操作することを有効に阻止することができる。
この所定位置を、係合部材がトレーの被係合部を把持する位置とすることにより、係合部がトレーの被係合部を把持していない状態での、可動枠の移動を有効に阻止することができる。
また、第1入力部の操作により移動する係合部材が所定の位置(例えば、係合部材がトレーの被係合部を把持する位置)にきた場合には、誤動作防止機構のロックを解除できる構造としたため、効率的に可動枠を奥行方向へと移動させることができる。
更に、付勢部材を配設することにより、ロック解除状態からの復帰を容易に行うことができる。
本実施形態に係るトレー保持装置の全体像を示す模式図である。 トレーの斜視図である。 トレー保持装置からトレーを取り出す様子を示す図である(その1)。 トレー保持装置からトレーを取り出す様子を示す図である(その2)。 固定枠の側面図である。 固定枠の正面図である。 可動枠付近の斜視図であり、第1駆動機構及び第2駆動機構の説明図である。 可動枠の背面図であり、第1駆動機構及び第2駆動機構の説明図である。 (A)は、係合部が突出部に係合する状態の係合部材を示す斜視図、(B)は、係合部が突出部に係合しない状態の係合部材を示す斜視図である。 (A)は、係合部が突出部に係合している状態を、図9のXA-XA断面を用いて示す正面図、(B)は、係合部が突出部に係合していない状態を、図9のXB-XB断面を用いて示す正面図である。 誤動作防止機構を示す模式図である。 誤動作防止機構の動作を示す説明図である。 (A)乃至(D)は、係合部材が奥側に移動して、トレーを延出部に載置する過程を示す図である。 (A)乃至(D)は、係合部材が手前側に移動して、トレーを延出部から搬出する過程を示す図である。 従来のトレー保持装置の構成例を示した図である。
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)について図面を参照しながら説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。特に、以下に述べる各部材の形状、材質及び配置位置等については、下記の実施形態に限定されるものではなく、適宜なものに変更することが可能である。
<<本実施形態に係るトレー保持装置1の基本構成>>
先ず、本実施形態に係るトレー保持装置(以下、本装置1)について、図1乃至図4を参照しながら、その基本構成を説明する。図1は、本装置1の全体像を示す模式図である。図2は、トレー2の斜視図である。図3及び図4は、本装置1からトレー2を取り出す様子を示す図である。なお、図1、図3及び図4では、本装置1を幾分簡略化して図示しており、トレー2上の被載置物や後述する第1駆動機構7及び第2駆動機構8等については図示を省略している。
本装置1は、図1に示すように、多段型の棚であり、棚板であるトレー2を鉛直方向に複数並べた状態で保持するものである。トレー2は、図2に示すように、上面視で長方形状の板となっており、出し入れ自在な状態で本装置1に保持されている。また、トレー2の上面には作業対象物が載置されており、本実施形態では、育成中の種苗が収容されたポットが載置されている。より具体的に説明すると、本装置1は、植物栽培工場で育成中の種苗を管理するための育苗棚として用いられる。そして、各トレー2上のポット内に収容された種苗は、所定の生育段階(例えば、定植可能な段階)となるまで本装置1内で育てられることになる。すなわち、本装置1は、育成中の種苗が載せられたトレー2を鉛直方向に複数並べて保持している。なお、本実施形態では、種苗が個体毎にポットに入れられた状態でトレー2に載せられていることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、トレー2上に発泡スチロールやアクリル材の板体(定植板)を置き、この板体に設けられた複数の穴の各々に種苗を植え込むことによって当該種苗をトレー2上に載せることとしてもよい。
また、本装置1内には種苗に対して光を照射する光源(不図示)が設置されており、より具体的には、各トレー2の上方位置に設置されている。これによりトレー2に向けて照射される光の照射量(照射強度)がトレー2の間で略均一となる。同様に、本装置1内には種苗に対して水や養液を散水するために、散水用ノズル(不図示)が各トレー2の上方位置に設置されており、これによりトレー2に対する散水量がトレー2間で略均一となる。
また、各トレー2の幅(トレー2の長手方向における長さ)については、作業効率の観点から極力多くのポットが載置されるように幾分長く設計されている。したがって、トレー2を保持する本装置1についても、その横幅方向における長さが幾分長くなるように構成されている。ここで、本装置1の「横幅方向」とは、本装置1の奥行方向及び鉛直方向と交差する方向であり、装置内に保持されたトレー2の長手方向と沿う方向である。
一方、本装置1では、鉛直方向においてトレー2上のポット内に収容された種苗が上方のトレー2と接触するのを回避する目的から、トレー2同士の間に所定高さの隙間を設けている。
ところで、所定の生育段階まで成長した種苗が収容されたポットについては、それが載せられたトレー2を本装置1から取り出して次の工程に移行させることとなる。また、新たに播種したポットについては、トレー2に載置した後、当該トレー2とともに本装置1の所定位置に入れ込むこととなる。このようにポット内の種苗に対して所定の作業を行う場合、それに付随してトレー2の出し入れを行う必要がある。
そして、本装置1によれば、トレー2の出し入れ作業を行う作業者は、椅子等に着座したままの状態で当該出し入れ作業を行うことが可能となる。つまり、本装置1を採用する植物栽培工場では、例えば長時間の立位作業が困難な高齢者や車椅子で生活する障害者にとって、着座姿勢のままでトレー2の出し入れを容易に行うことが可能となる。
本装置1を用いたトレー2の出し入れ作業について図1、図3及び図4を参照しながら説明する。トレー2の出し入れ作業について説明するにあたり、本装置1の構造について概説すると、本装置1は、床に対して固定された固定枠3を備え、固定枠3には複数のトレー2が鉛直方向に並んだ状態で保持されている。また、本装置1は、固定枠3に対するトレー2の出し入れ時にトレー2を搬送する搬送機構4を備えている。この搬送機構4は、ポットが載置された状態のトレー2(すなわち、育成中の種苗が載せられたトレー2)を搬送するものであり、固定枠3に対して相対移動可能な可動枠5と、可動枠5に取り付けられたトレー捕捉機構と、を有する。
可動枠5は、固定枠3に対して本装置1の奥行方向(以下、単に奥行方向)にスライド移動することで、固定枠3と重なる通常位置と、通常位置よりも手前側に位置する作業時位置との間を移動する。ここで、「通常位置」とは、本発明の第1位置に相当し、具体的には図1に示す可動枠5の位置であり、可動枠5の内側に固定枠3を収容する位置である。また、「作業時位置」とは、本発明の第2位置に相当し、具体的には図3や図4に示す可動枠5の位置であり、固定枠3の直ぐ手前側に位置して固定枠3と隣り合う位置である。
トレー捕捉機構は、トレー2の長手方向両端部(換言すると、本装置1の横幅方向におけるトレー2の両端部)と係合してトレー2を捕捉するものである。トレー捕捉機構により捕捉されたトレー2は、図3や図4に示すように、可動枠5の内側に位置するようになる。
また、トレー捕捉機構は、可動枠5に対して鉛直方向に移動可能に構成されており、トレー捕捉機構の上下動によって同機構に捕捉されたトレー2が、可動枠5内を鉛直方向に移動するようになる。
そして、トレー捕捉機構は、可動枠5に対して取り付けられているので、トレー捕捉機構がトレー2を捕捉した状態で可動枠5が奥行方向にスライド移動すると、トレー2が可動枠5に連れられて奥行方向に可動枠5とともに移動するようになる。
次に、以上のように構成された本装置1からトレー2を取り出す手順について説明する。
トレー2の出し入れ作業を行うにあたり、作業者は、本装置1の手前位置まで移動し、更に、固定枠3に保持された複数のトレー2中から一つのトレー2を対象トレーとして選択する。対象トレーを選択した後、作業者は、着座姿勢のままの状態で所定の操作を行う。かかる操作は、トレー捕捉機構を上下動させるための操作であり、当該操作が行われると、トレー捕捉機構は、鉛直方向において対象トレーと対応する位置まで移動する。ここで、「対象トレーと対応する位置」とは、当該位置から奥行方向手前側に向かってトレー捕捉機構が移動した際に対象トレーを捕捉することが可能な位置である。
その後、作業者は、着座姿勢のままの状態で第2の操作を行う。かかる操作は、通常位置にある可動枠5を作業時位置に向けて移動させるための操作であり、当該第2の操作が行われると、対象トレーを捕捉した状態のトレー捕捉機構とともに可動枠5が奥行方向にスライド移動する。そして、可動枠5が作業時位置に到達すると、対象トレーが奥行方向において固定枠3の手前位置に到達するようになる。その後、作業者が着座姿勢のままで再びトレー捕捉機構を上下動させるための操作を行うと、トレー捕捉機構が対象トレーを保持しながら上下動する。かかる上下動により対象トレーが所定の高さ(例えば、作業者が対象トレー上のポットを取り扱える程度の高さ)に到達すると、トレー2の取り出し作業が完了する。
また、以上の手順を逆に辿れば、作業者の手前に位置するトレー2を固定枠3の所定位置に入れ込む作業が行われるようになる。
なお、上記の可動枠5及びトレー捕捉機構は、それぞれ、作業者が行う操作が伝達されることにより、当該操作量に応じた距離だけ移動する。すなわち、本実施形態では、可動枠5及びトレー捕捉機構は、人力駆動のものであり、作業者は、可動枠5及びトレー捕捉機構の各々の移動量に応じた量だけ操作を行うこととなる。かかる構成により、電動型の可動枠5及びトレー捕捉機構を用いる構成では得られない効果が得られ、例えば、消費電力の削減、作業者の尊厳維持、及び、作業者にリハビリの機会を提供する等の副次的効果が得られるようになる。ただし、作業者の負担を軽減するために、適宜、電動アシスト機構を本装置1に搭載することとしてもよい。
以上のように本装置1では、作業者が着座姿勢の状態で行う操作によって、トレー2を鉛直方向及び奥行方向に沿って搬送することが可能となる。一方、本装置1ではトレー2を奥行方向に並べる必要がないことに加え、通常時には、可動枠5分の設置面積内に本装置1の略全体が収まるようになる。これにより、奥行方向において装置設置スペースがより省スペース化されることになる。
また、本装置1では、トレー2を個別搬送することが可能であるので、トレー2同士の干渉を避けながらすべてのトレー2を一斉に搬送する理由からトレー数を減らす(間引く)必要がない。このため、本装置1では、装置の稼働効率(すなわち、単位床面積あたりのトレー数)を比較的高水準で確保することが可能となる。更に、トレー2の出し入れ時には、対象トレーのみを移動させるので、対象トレー以外のトレー2が作業者の脚に干渉する事態が回避される。この結果、着座姿勢の作業者は、対象トレーに対して極力近付いた位置で作業を行うことが可能となり、余計に手を伸ばす必要がなく効率よく作業を行うことが可能となる。
<<本実施形態に係るトレー保持装置1各部の構成>>
本装置1は、前述したように、固定枠3と搬送機構4とを備えており、搬送機構4は、可動枠5と、トレー捕捉機構としての係合部材6と、第1駆動機構7と、第2駆動機構8とを有する。第1駆動機構7は、着座姿勢の作業者が行う操作を受け付けて係合部材6を鉛直方向に移動させる機構である。第2駆動機構8は、着座姿勢の作業者が行う操作を受け付けて可動枠5を奥行方向に移動させる機構である。
以下、本装置1に保持されるトレー2の構成、及び、上述した本装置1各部の構成を、それぞれ個別に説明する。
(トレー2について)
トレー2は、図2に示す外形形状を有しており、ポットの載置面を構成する板部2aと、板部2aの下面に取り付けられた略角柱状の土台部2bとを有する。土台部2bは、トレー2の長手方向に沿って延びており、トレー2の奥行方向において手前側と奥側にそれぞれ1つずつ設けられている。ここで、トレー2の奥行方向とは、本装置1に保持されているとき、あるいは、本装置1に対して出し入れするときに本装置1の奥行方向と略一致する方向である。また、「奥側(手前側)」とは、本装置1に保持されているとき、あるいは、本装置1に対して出し入れするときの奥側(手前側)のことである。
また、各土台部2bの両端部は、図2に示すように、板部2aの長手方向端よりも外側に幾分突出している。このように土台部2bの両端部は、トレー2の長手方向に沿って突出した突出部2cを形成している。突出部2cは、トレー2の四隅部近傍の四箇所から長手方向外側に延在している。
(固定枠3について)
固定枠3は、図5及び図6に図示する形状となるように組み立てられた金属製又は樹脂製の枠体である。図5及び図6は、固定枠3の概略図であり、図5は、固定枠3の側面図を、図6は、固定枠3の正面図をそれぞれ示している。
また、固定枠3は、固定枠3の後端部をなす基部枠3aと、基部枠3aの左右両端に設けられ奥行方向に沿って手前側に延出している延出部3bと、を備えている。延出部3bは、横幅方向において間隔を空けて左右に並んで対を成しており、また、左右一対の延出部3bが、本装置1のトレー保持数と同数だけ設けられており鉛直方向に並んでいる。そして、左右一対の延出部3bの上面にトレー2の突出部2cが載置されることで、図3に示すように、当該トレー2が固定枠3に保持されるようになる。
そして、複数対の延出部3bにおけるそれぞれの横幅方向外側の側面には、図5及び図6に示すように、主としてトレー2を延出部3bに載置するための調整部材10が所定の位置に固定されている。調整部材10の形状及び機能等の詳細については後述する。
また、左右一対の延出部3bの上面にトレー2の突出部2cが載置された状態では、図1に示すように、当該突出部2cの先端部分が横幅方向において延出部3bよりも幾分外側にはみ出ている。
(可動枠5について)
可動枠5は、図7及び図8に図示の外観を有する金属製又は樹脂製の枠体であり、その下端にはキャスタ5xが付いている。図7及び図8は、可動枠5の概略構成図であり、図7は斜視図を、図8は背面図をそれぞれ示している。
可動枠5は、横幅方向及び奥行方向において、固定枠3よりも一回り大きく形成されており、通常時には図1に示す位置、すなわち、通常位置に配置され、かかる通常位置にあるとき、可動枠5の内側に固定枠3が収容されている。そして、可動枠5は、固定枠3の側端部に沿うように奥行方向にスライド移動することで、通常位置と作業時位置との間を移動する。
また、可動枠5の両側端部(本装置1の横幅方向における可動枠5の両端部)は、それぞれ、図7に示すように矩形状の囲み部5aを形成しており、その内側には駆動チェーン11等が設置されている。この駆動チェーン11は、囲み部5a内に複数設けられた滑車12の間に掛け回されて無端経路を形成し、各滑車12は、囲み部5aや後述する操作力伝達軸19に対して支持されている。したがって、各滑車12が回転すると、これに連動する形で駆動チェーン11が循環移動するようになる。
このような機構は、両側の囲み部5a,5a双方に備えらえる。
また、第1駆動機構7及び第2駆動機構8が搭載されている。当該構成については、後に詳述する。
一方、駆動チェーン11には、図7に示すように、支持部取付部材71が取付けられており、この支持部取付部材71に、トレー2の手前側の突出部2cを支持する係合部材6、及び奥側の突出部2cを支持する直方体状の支持片36が取り付けられている。本実施形態では、トレー2が水平の姿勢に保たれるように、突出部2cが載置される係合部材6の後述する本体6aの上面と支持片36の上面とは、同じ高さに位置するように支持部取付部材71に取り付けられている。このように可動枠5の両側端部には、駆動チェーン11を介して係合部材6及び支持片36が取り付けられている。このため、可動枠5は、奥行方向にスライド移動する際、係合部材6及び支持片36と一体的にスライド移動することになる。
このような機構は、両側の囲み部5a,5a双方に備えらえる。
(係合部材6について)
次に、係合部材6の構成について、図9及び図10を参照して説明する。ここで、図9(A)は、係合部6iが突出部2cに係合する状態の係合部材6を示す斜視図、図9(B)は、係合部6iが突出部2cに係合しない状態の係合部材6を示す斜視図であり、図10(A)は、係合部6iが突出部2cに係合している状態を、一部に断面を用いて示す正面図、図10(B)は、係合部6iが突出部2cに係合していない状態を、一部に断面を用いて示す正面図である。
係合部材6は、可動枠5の奥側への移動に伴って、トレー2を延出部3b上に自動的に載置したり、逆に、可動枠5の手前側への移動に伴って、延出部3b上に載置されたトレー2を自動的に取り出したりする機能を有する。
係合部材6は、収容穴6eを有する本体6aと、この本体6aの一部を囲む側壁6b、係止壁6c及び天壁6dと、収容穴6e内に収容された圧縮ばね6f及び一部を収容された係合部6iと、係合部6iに一体的に形成されて調整部材10に当接する当接片6gと、から主に構成される。
本体6aは、トレー2の突出部2cを上側(本発明に係る一方向側)の面に載置するためのものであり、直方体状に形成されており、上下に延在して横幅方向に平行に二本形成された有底の収容穴6eを有する。収容穴6eは、後述する係合部6i及び圧縮ばね6fを収容するためのものである。また、収容穴6eの底の一部は、本体6aの下面まで貫通して形成されている。この貫通部分に、収容穴6eと本体6a外部とを連通する後述する連通棒6hが通されており、この連通棒6hには、本体6aの外に突出する後述する当接片6gが一体的に形成されている。
側壁6b、係止壁6cは、本体6aの隣接する二側面に取り付けられており、本体6aの二側面のうち、それぞれが取り付けられた面の幅に略一致する幅で形成されており、本体6aよりも上方に延在して形成されている。
特に、係止壁6cは、後述する二本の係合部6iが形成する面に平行に配設されている。なお、係止壁6cは、後述するように、突出部2cを係止可能なように本体6aよりも上方に延在していればよく、壁状のものに限定されず、ブロック状であってもよく、横幅方向に配設された2以上の突起から成るものであってもよい。
天壁6dは、本体6aと側壁6b及び係止壁6cを上方に投射したものと略同じ大きさで、本体6aの上面に平行に形成されており、側壁6b及び係止壁6cの上面にその下面を固定されている。
圧縮ばね6fは、次に説明する係合部6iを上方に付勢する機能を有し、本体6aに形成された二本の収容穴6eのそれぞれに一個ずつ収容されている。また、圧縮ばね6fは、その下端が収容穴6eの底に当接するように配置されている。
係合部6iは、トレー2の突出部2cに係合して、係合部材6の移動に伴ってトレー2を移動させる機能を有し、上下に長いピン状であり、二個配設されている。二個の係合部6iのそれぞれは、収容穴6eに下側の一部が収容されており、圧縮ばね6fの上端に下面が当接するように配設されている。
また、係合部6iの下面には、連通棒6hが下方に延在して一体的に形成されている。
連通棒6hは、収容穴6eの貫通部分を通って係合部6iと当接片6gとを接続する機能を有し、係合部6i及び圧縮ばね6fの内径よりも小径である。ここで、本発明に係る係合部は、係合部6iと連通棒6hとが一体的に形成されたものに係る概念である。
当接片6gは、固定枠3の延出部3bの側面に固定された後述する調整部材10に当接することにより、連通棒6hを介して係合部6iを上下方向に移動させる機能を有する。当接片6gは、棒状であり、可動枠5の横幅方向内側に本体6aから突出するように延在しており、その上面において二本の連通棒6hの下側(本発明に係る他方向側)と一体的に接続されている。
ここで、当接片6gに当接する調整部材10は、長方形状の取付部10aと、取付部10aの下側に連続して形成された倒立台形状の傾斜領域10bとを有し、上記のように、当接片6gに当接することで、係合部6iの本体6aからの突出高さを調整する機能を有する。
傾斜領域10bは、奥側に向かうほど下方に位置するように傾斜した面である手前側傾斜部10cと、手前側傾斜部10cの奥側端部から水平に延出する面である水平部10dと、水平部10dの奥側端部から奥側に向かうほど上方に位置するように傾斜した面である奥側傾斜部10eとから構成される。つまり、手前側傾斜部10c及び奥側傾斜部10eは、鉛直面から下方側に向くように、奥行方向において略対称に傾斜した面である。
調整部材10は、図5及び図6に示すように、複数の延出部3bのそれぞれに一個ずつ取り付けられている。具体的には、調整部材10は、延出部3bにおける固定枠3の横幅方向外側の側面に取付部10aで取り付けられている。
そして、係合部材6の係止壁6c及び係合部6iは、トレー2を捕捉するためにトレー2に設けられた被係合部、具体的にはトレー2の長手方向端部に設けられた突出部2cと係合する。より厳密に説明すると、左右一対の延出部3bの上面にトレー2の突出部2cが載置された状態では、当該突出部2cの先端部分が、横幅方向において延出部3bよりも幾分外側にはみ出ており、係合部材6は、外側にはみ出た突出部2cの先端部と係合する。
また、トレー2の長手方向両側に突出部2cが設けられていることに対応して、係合部材6も同様に可動枠5の横幅方向両側に設けられている。すなわち、トレー2は、二個の係合部材6によって捕捉されることになる。
係合部材6の配置位置について説明すると、前述したように、可動枠5の両側端部に形成された囲み部5aに配置された支持部取付部材71の手前側に係合部材6及び奥側に支持片36が取り付けられている。そして、横幅方向両端部にある囲み部5aのそれぞれに、同じ高さで支持部取付部材71(係合部材6及び支持片36)が取り付けられている。
また、本実施形態では、支持部取付部材71(係合部材6及び支持片36)が可動枠5に対して鉛直方向に移動可能な状態で取り付けられている。具体的には、本実施形態においては、2個の囲み部5a,5aに対して、それぞれ支持部取付部材71,71が取付けられており、同時にこれらを駆動するために各々に駆動チェーン11,11が配設されている。
より具体的に説明すると、駆動チェーン11,11が循環動作を行うと、駆動チェーン11に取り付けられた二個の支持部取付部材71,71(係合部材6及び支持片36)は、互いの位置関係を保ちながら鉛直方向に移動するようになる。係合部材6の詳細な動作については後述する。
(第1駆動機構7について)
第1駆動機構7は、着座姿勢の作業者により操作され、当該操作量に応じた移動量だけ係合部材6及び支持片36(支持部取付部材71)を鉛直方向に移動させるものであり、前述した駆動チェーン11及び滑車12の他、操作受付機構13を備えている。
操作受付機構13は、作業者の操作を受け付けて当該操作を所定の滑車12に伝達するものである。具体的な構成について説明すると、操作受付機構13は、図7及び図8に示すように、作業者の操作を受け付ける部分であるホイール状の第1操作ハンドル14と、第1入力側スプロケット16と、第1ローラーチェーン17と、第1出力側スプロケット18と、操作力伝達軸19と、メイン支承軸M1と、を有して構成されている。
囲み部5aの所定位置には、前方から奥側方向へと架橋するように配置された板状部材である第1機構取付け板51が備え付けらえている。
メイン支承軸M1は、この第1機構取付け板51の前方寄りの部分から外側へ向けて水平面と平行に突出するように配置されている。つまり、本装置1の横幅方向と平行に突出している。
なお、第1機構取付け板51は、当該位置を高さ方向の基準として、ホイール状の第1操作ハンドル14及び第2操作ハンドル21が取付けられることから、着座した状態の作業者がこれら第1操作ハンドル14及び第2操作ハンドル21を操作する際に便宜な高さに設置される。具体的には、下方よりであり、高さ500mm〜1000mm程度の箇所である。
操作力伝達軸19は、双方の囲み部5a,5aの下端を規定する各々の辺(地表面と水平に延びる各々の辺のうち下方に位置する側)の略中央部を貫通するようにわたされる棒状部材である。
この操作力伝達軸19の両端部は、双方の囲み部5a,5aの下端を規定する各々の辺の中央部に配設された軸受M2,M2により回転可能に支承されている。
なお、第1操作ハンドル14が配設される側においては、操作力伝達軸19の端部は、軸受M2により外側(つまり、第1操作ハンドル14が配置される側に突出しており、当該突出部を「伝達軸動力受け端部19a」と記す。
図7は、第1駆動機構7の説明図であり、第1駆動機構7の構成例を示す模式図である。
第1操作ハンドル14は、可動枠5から外側へ向けて水平面と平行に突出するメイン支承軸M1に回転可能に軸支されている。つまり、第1操作ハンドル14は、本装置1の横幅方向と平行な回転軸であるメイン支承軸M1を中心に回転する。
また、メイン支承軸M1には、第1入力側スプロケット16が回転可能に固定されているとともに、操作力伝達軸19を構成する伝達軸力受け端部19aには、第1出力側スプロケット18が固定されており、これら第1入力側スプロケット16と第1出力側スプロケット18間には、第1ローラーチェーン17が架け渡されている。
第1入力側スプロケット16は第1操作ハンドル14と連れ回るよう構成されており、第1操作ハンドル14を回転操作すると、この回転操作出力により第1入力側スプロケット16が回転するとともに、第1ローラーチェーン17による当該回転力伝達により第1出力側スプロケット18が回転する。このとき、この第1出力側スプロケット18は操作力伝達軸19に固定されているため、この第1出力側スプロケット18の回転に伴い、操作力伝達軸19が回転する。
また、操作力伝達軸19において、一方の囲み部5a(第1操作ハンドル14配置側)の下端を規定する辺の内側中央部には、滑車12が固定されており(つまり、第1出力スプロケット18と滑車12とは、当該下端を規定する辺を挟んで水平方向に対面するよう固定されており)一方の囲み部5aの上端を規定する辺の中央部にもまた滑車12が回転可能に軸支されている。
そして、これらの滑車12,12間には、駆動チェーン11が架け渡されている。
よって、第1出力スプロケット18が回転すると、滑車12,12が駆動チェーン11を回転方向に準じて上下方向に送ることとなる。
また、操作力伝達軸19において、他方の囲み部5aの下端を規定する辺の内側中央部にもまた、滑車12が固定されているとともに、他方の囲み部5aの上端を規定する辺の中央部にもまた滑車12が回転可能に軸支されており、これらの滑車12,12間には、駆動チェーン11が架け渡されている。
これらの構成により、第1出力スプロケット18が回転すると、操作力伝達軸19に固定された下方の滑車12,12及びこれらの直上に備えられる滑車12,12により、各々に架け渡された駆動チェーン11,11が回転方向に準じて上下方向に送られることとなる。
また、駆動チェーン11,11には、支持部取付部材71,71が取付けられている。
つまり、滑車12,12に架け渡されたチェーンのうち奥側に配置される部分(滑車12,12に架け渡されて二重になっている部分のうち奥側に配置される部分)が、駆動チェーン11に固定される。
これにより、駆動チェーン11,11が滑車12,12の回転方向に準じて上下方向に送られると、これに付随して、支持部取付部材71,71が上下方向移動することとなる。
なお、本実施形態においては、一方の囲み部5aの前方端付近及び奥側付近には、上下方向に延びるように固定された補助バーM3,M3が取付けられている。
また、支持部取付部材71の長手方向(奥行方向)端部には、円筒形状の補助バー受け部材71a,71aが形成されており、この補助バー受け部材71a,71aには、補助バーM3,M3がパッキンを介して貫通している。
この補助バー受部71a,71aの補助バーM3,M3把持力は、支持部取付部材71の上下動に若干操作力を加える程度の把持力であり、駆動チェーン11と協同して支持部取付部71を停止位置へ安定して静止させる程度の把持力であると好適である。
このように、奥行き方向において、前方端及び奥側端において、支持部取付部材71を支持しているため、支持部取付部材71の移動及び静止が安定したものとなる。
なお、他方の囲み部5bに配置された支持部取付部材71もまた、同様の支持構造がとられている。
以上のように構成されているため、第1操作ハンドル14を、図7の白抜き矢印の方向に回転させると、同方向に第1入力側スプロケット16、第1出力側スプロケット18、操作力伝達軸19が回転し、これに伴い、4個の滑車が駆動チェーン11,11を上下方向に送り、これらに固定された支持部取付部材71を上昇させる。
また、第1操作ハンドル14を、図7の黒矢印の方向に回転させると、上記とは逆駆動となり、支持取付部材71を下降させることができる。
なお、本実施形態において、第1入力側スプロケット16、第1出力側スプロケット18、各滑車12のサイズを調整することにより、第1操作ハンドル14を1回転させると、固定枠3におけるトレー2,2間の間隔分、支持部取付部材71が上下移動するよう構成されている。
しかし、これに限られることはなく、第1操作ハンドル14の1回転操作に対応する支持部取付部材71の移動量については、固定枠3におけるトレー2,2間の間隔(鉛直方向における間隔)に1/n(nは自然数)を乗じた量に調整するよう構成されていてもよい。
以上のように構成された第1駆動機構7を作業者が操作すると(具体的には、第1操作ハンドル14を回転させると)、可動枠5に対して支持部取付部材71(係合部材6及び支持片36)が鉛直方向に移動することになる。このとき、支持部取付部材71に取付けられた係合部材6及び支持片36上にトレー2の突出部2cが支持された状態にあれば、当該トレー2が鉛直方向に沿って搬送されることとなる。換言すると、本装置1に搭載された搬送機構4は、トレー2の突出部2cを支持した状態の支持部取付部材71(係合部材6及び支持片36)を鉛直方向に移動させることで、当該トレー2を鉛直方向に沿って搬送することとなる。
(第2駆動機構8について)
第2駆動機構8は、着座姿勢の作業者により操作され、当該操作量に応じた移動量だけ可動枠5を奥行方向に移動させるものである。第2駆動機構8は、図7及び図8に示すように、作業者の操作を受け付ける部分であるホイール状の第2操作ハンドル21と、第2入力側スプロケット22と、第2ローラーチェーン23と、第2出力側スプロケット24と、第2出力側車輪稼働スプロケット25,25と、第2車輪稼働ローラーチェーン26と、2組の駆動輪27,27と、2組の駆動輪支承軸M4,M4と、メイン支承軸M1と、を有して構成されている。
メイン支承軸M1の外側端部には、第2入力側スプロケット22と、第2操作ハンドル21が、内側から順に回転可能に取付けられている。
つまり、メイン支承軸M1の内側方向(囲み部5a近傍)には、上述した第1操作ハンドル14、第1入力側スプロケット16が配設されているが、これらと、後述する誤動作防止機構9を挟んで外側(囲み部5aと離れる方向側)に、第2入力側スプロケット22及び第2操作ハンドル21が配置されることとなる。
このように構成されているため、第2操作ハンドル21は、本装置1の横幅方向と平行な回転軸であるメイン支承軸M1を中心に回転し、第2入力スプロケット22は、この第2操作ハンドル21と連れ回るよう構成されている。
なお、本実施形態においては、第2操作ハンドル21の中心部からは、外側へ向けて軸が突出しており、この軸には、下方へ延びる長尺板状の連絡板が配置されている。そしてこの連絡板の下端には、補助輪が配置されている。
駆動輪支承軸M4,M4は、棒状の軸であり、一方の囲み部5a(第1操作ハンドル14及び第2操作ハンドル21が配置される側の囲み部5a)の下方を規定する辺の手前側端部付近及び奥側端部付近に各々外側に向けて突出形成されており、これら駆動輪支承軸M4,M4の外側端部には、車輪である駆動輪27,27が固定されている。
なお、他方の囲み部5aにも同様の構成が形成されており、駆動輪支承軸M4,M4の外側端部には、車輪である駆動輪27,27が固定されている。
更に、駆動軸支承部M4は、その外側端部が、駆動輪27,27よりも外側へ突出しており、手前側に配設される駆動輪支承部M4は、奥側に拝察される駆動輪支承部M4よりも、より外側へ長く突出している。
手前側に配設される駆動輪支承部M4の外側突出部分には、第2出力側車輪稼働スプロケット25と、第2出力側スプロケット24が、内側から順に回転可能に支持されている。
この第2出力側スプロケット24と、上記第2入力側スプロケット22との間には、第2ローラーチェーン23が架け渡されている。
また、奥側に配設される駆動輪支承部M4の外側突出部分には、第2出力側車輪稼働スプロケット25が回転可能に支持されるが、当該突出部分は、第2出力側車輪稼働スプロケット25の厚み程度しかなく、よって、外側に無駄な突起が表出しないようになっている。
そして、手前側に配設された第2出力側車輪稼働スプロケット25と、奥側に配設された第2出力側車輪稼働スプロケット25との間には、第2車輪稼働ローラーチェーン26が架け渡されている。
このように構成されているため、第2操作ハンドル21を回転させると、この回転方向と同方向に第2入力側スプロケット22が回転し、これに伴い、第2ローラーチェーン23を介して第2出力側スプロケット24が回転する。この回転は、手前側の第2出力側車輪稼働スプロケット25に伝達されて、この第2出力側車輪稼働スプロケット25が回転するとともに手前側の駆動輪27が回転し、この回転は、第2車輪稼働ローラーチェーン26を介して奥側の第2出力側車輪稼働スプロケット25及び駆動輪27に伝達される。
このようにして、駆動輪27,27が回転し、可動枠5が水平方向へ移動する。
このとき、当該水平方向の移動に付随して、他の駆動輪27,27及び補助輪が同方向に回転して移動に加担する。
具体的には、可動枠5は、図7の白抜き矢印が示す方向に第2操作ハンドル21を回転させると手前側に移動し、黒抜き矢印が示す方向に第2操作ハンドル21を回転させると奥側に移動する。
なお、上記の駆動輪支承軸M4,M4を、双方の囲み部5a,5aを架橋するように渡して、駆動輪27,27と連結することにより、効率的に回転力伝達を行うように構成してもよい。
また、第2操作ハンドル21の操作量に付随する可動枠5の移動量は、第2入力側スプロケット22、第2入力側スプロケット24、第2出力側車輪稼働スプロケット25のギア比を変更することにより調整可能であり、好適な値に設定しておくことが望ましい。
以上のように構成された第2駆動機構8を作業者が操作すると(具体的には、第2操作ハンドル21を回転させると)、可動枠5が支持部取付部材71(係合部材6及び支持片36)とともに奥行方向に移動することになる。このとき、係合部材6がトレー2の突出部2cと係合した状態にあれば、当該トレー2が奥行方向に沿って搬送されることとなる。換言すると、本装置1に搭載された搬送機構4は、係合部材6がトレー2の突出部2cと係合している間に可動枠5が係合部材6とともに奥行方向に移動することで、上記トレー2を奥行方向に沿って搬送することとなる。
(誤動作防止機構について)
次いで、図11及び図12により、誤動作防止機構9について説明する。
誤動作防止機構9は、支持部取付部材71に取付けられた係合部材6及び支持片36が、トレー2の突出部2cを完全に把持していない状態で、第2駆動機構8が駆動する(すなわち、可動枠5が奥行方向に移動する)ことを禁止するための機構である。
誤動作防止機構9は、シリンダ支持部材91、第1側プレート92、第2側プレート93、シリンダ装置94と、を有して構成されている。
シリンダ支持部材91は、円柱形状の鋼製部材であり、両底面部の中央部を貫通するように軸貫通孔91aが形成されており、この軸貫通孔91aにメイン支承軸M1が貫通した状態で固定されている。
更に、シリンダ支持部材91には、この両底面の所定箇所(同位置)を貫通するようにシリンダ装置貫通孔91bが形成されており、このシリンダ装置貫通孔91bには、シリンダ装置94が貫通した状態で固定されている。
これらの構成により、シリンダ装置94は、シリンダ装置支持部材91を介してメイン支軸M1に固定される。また、メイン支軸M1は地表面と平行に配置されているため、シリンダ装置94もまた、長手方向が地表面と平行となるように配置される。
また、第1側プレート92は、円盤状の部材であり、第1操作ハンドル14の中心部に固定されており、第1操作ハンドル14の回転に伴い連れ回るよう構成されている。
この第1側プレート92の周端付近の所定箇所には、円筒形状のプレート側マグネット92aが配設されている。これは、第2操作ハンドル21側を向く面に貼付固定されていてもよいし、埋設されていてもよい。
更に、第2側プレート93は、円盤状の部材であり、メイン支承軸M1に取付けられるとともに、第2入力側スプロケット22に取付けられている。そして、この第2側プレート93の周端付近の所定箇所には、嵌合孔93aが形成されている。
これらの位置、大きさ構成については、後述するシリンダ装置94の説明と併せて詳述する。
シリンダ装置94は、円筒状の円筒部94Aと、ピストン部94Cと、付勢バネ94Dと、を有して構成されている。
円筒部94Aは、円筒形状の鋼製部材であり、その中央部に配設された円盤形状の仕切り板94Bにより、内部が水平方向に仕切られている。
この仕切り板94Bの中央部分には、ロッド貫通孔94aが穿孔されている。
ピストン部94Cは、棒状のロッド94bと、このロッド94bの一端部(第1側プレート92側端部)に取付けられる円盤状の第1側接触部94cと、ロッド94bの他端部(第2側プレート93側端部)に取付けられる円筒形状の第2側接触部94dと、第1側接触部94cの自由端面に取付けられるシリンダ側マグネット94eと、を有して構成されている。
なお、第1側接触部94cの径は、第1側プレート92に配設されたマグネット92aの径とほぼ同一となるように構成されており、第2側接触部94dの径は、第2側プレート93に形成された嵌合孔93aに嵌合可能な径に形成されている。
また、ロッド94bの径は、仕切り板94Bに形成されたロッド貫通孔94aに貫通可能な径に設定されている。
更に、ロッド94bの径は、第1側接触部94cの径及び第2側接触部94dの径よりも小さくなるように構成されている。
そして、ピストン部94Cは、ロッド94bが仕切り板94Bに形成されたロッド貫通孔94aに貫通した状態で、第1側接触部94cの自由端部が、円筒部94Aの第1側プレート91側から突出するとともに、第2接触部94dの自由端部が、円筒部94Aの第2側プレート92側から突出するように、円筒部94Aに内挿されている。
そして、付勢バネ94Dは、一端部が仕切り版94Bに固定されるとともに、他端部が第2接触部94Dの内側底面(ロッド94bが固定される側の面)に取付けられている。
なお、シリンダ装置94がシリンダ支持部材91に支持された状態においては、シリンダ装置94(ロッド94b)は、その長手方向が地表面と平行となるように配置されており、ロッド94bは、第1側プレート92と第2側プレート93をわたる方向へと移動する。
またなお、付勢バネ94Dは、その一端部が、円筒部94A内部に形成された仕切り板94Bに固定された構成して説明したが、これに限られることはなく、その一端部が、円筒部94Aのどの位置に固定されていてもよい。
つまり、第1側接触部94c(シリンダ側マグネット94e)は、第1側プレート92と近接(接触)する位置と、第2側接触部94dが第2側プレート93に接触する位置の間を移動可能となっている。
また、第1側プレート92において、第1側接触部94c(シリンダ側マグネット94e)と近接(接触)することのできる位置の集合体となる円周上の所定位置にプレート側マグネット92aが配設されている。つまり、第1側接触部94cの自由端面には、シリンダ側マグネット94eが取付けられているため、第1操作ハンドル14の操作によって、シリンダ側マグネット94eに対向する位置にプレート側マグネット92aが到達すると、プレート側マグネット92aとシリンダ側マグネット94eとの引力により、シリンダ側マグネット94eがプレート側マグネット92aに誘引されて、ロッド94bが、第1側プレート部92方向へと移動する。
なお、プレート側マグネット92aの誘引力(磁力)が、第1側接触部94cを誘引するに十分であれば、シリンダ側マグネット94eを使用せずに、第1側接触部94cを磁性部材(鉄材等)で構成して誘引させてもよい。
また、第2側プレート93において、ロッド94bが延びる方向の延長上と第2側プレート93との交点部分には、嵌合孔93aが形成されている。つまり、第2側接触部94dの自由端面に対向する位置に嵌合孔93aが配設されており、ロッド94dと共に第2側接触部94dが第2プレート93方向に移動してくると、第2側接触部94dは、嵌合孔93aに嵌合することが可能となるよう構成されている。この状態においては、シリンダ装置94はシリンダ支持部材91に固定されていることから、操作者が力を加えても第2操作ハンドル21は操作することができなくなる。
次いで、図12により、誤動作防止機構9の動きを説明する。
プレート側マグネット92aは、前述の通り、第1側プレート92に配設されているが、第1側接触部94c(シリンダ側マグネット94e)とこのプレート側マグネット92aが対向する位置にきた際には、支持部取付部材71に取付けられた係合部材6及び支持片36がトレー2を把持できる位置に配置されるように設定されている。
本実施形態においては、第1操作ハンドル14を1回転すると、支持部取付部材71(係合部材6及び支持片36)が、上下方向に隣接するトレー2,2間を移動するように構成されているため、第1操作ハンドル14を一回転する毎に第1側接触部94c(シリンダ側マグネット94e)とプレート側マグネット92aとが対向することとなる。
図12(a)に示すように、第1側接触部94c(シリンダ側マグネット94e)とこのプレート側マグネット92aとが対向する位置にないときは、付勢バネ94Dは、付勢力F1で第2側接触部94dを第2側プレート93方向に押しており、このとき、第2側接触部94dの自由端側は、第2側プレート93に形成された嵌合孔93aに嵌合している。
この状態においては、シリンダ装置94がシリンダ支持部材91に固定されていることから、第2操作ハンドル21を操作することはできない。
つまり、図12(a)の状態においては、支持部取付部材71に取付けられた係合部材6及び支持片36は、トレー2を把持できる位置に配置されておらず(換言すれば、上下方向に隣接するトレー2,2間の位置に配置されている)、このような状態において、可動枠5を奥行方向に移動させることは適切ではないため、第2操作ハンドル21の操作を禁止し、第2駆動機構8が可動しないように構成したものである。
そして、操作者が、第1操作ハンドル14を回転させ、支持部取付部材71(係合部材6及び支持片36)をトレー2把持可能な位置へと移動させると、第1側プレート92に配設されたプレート側マグネット92aが第1側接触部94c(シリンダ側マグネット94e)と対向する位置へと移動してくる。
この状態を図12(B)に示した。
この状態においては、プレート側マグネット92aとシリンダ側マグネット94eとの引力により、シリンダ側マグネット94eがプレート側マグネット92aに誘引されて、ロッド94bが、付勢バネ94Dの付勢力F1に抗いながら、第1側プレート部92方向へと移動する。
なお、付勢バネ94Dの最大付勢力Fmax(プレート側マグネット92aにシリンダ側マグネット94eが接触した状態での付勢力)は、プレート側マグネット92aとシリンダ側マグネット94eとの引力よりも小さくなるように構成されており、よって、プレート側マグネット92aとシリンダ側マグネット94eとは接触することが可能となっている。
そして、ロッド94bが移動すると、第2側接触部94dの自由端側は、第2側プレート93に形成された嵌合孔93aから外れ、よって、第2操作ハンドル21は操作可能となる。
そして、再び、操作者が第1操作ハンドル14を操作すると、この操作に従って第1側プレート92が回動し、シリンダ側マグネット94eは、プレート側マグネット92aから物理的力により離隔される。
そうすると、磁力による引力が消滅するため、付勢バネ94Dの復元力によって、ピストン部94Cは、第2側プレート93側へと移動する。そして、図12(a)の状態に復帰させると、再度、支持部取付部材71に取付けられた係合部材6及び支持片36が、トレー2を把持できる位置に配置されるまで、第2操作ハンドル21の操作が禁止される。
<<本実施形態に係るトレー保持装置1の動作例>>
(第1駆動機構7及び第2駆動機構8の動作)
次に、本装置1の動作例として、所定の固定枠3(厳密には、トレー2が無く空いている固定枠3)の所定位置にトレー2を入れ込む手順について説明する。
固定枠3にトレー2を入れ込むにあたり、作業者は、トレー2の四隅近傍から突出する四本の突出部2cのうち、奥側の二本のそれぞれを可動枠5の奥側にある二個の支持片36のそれぞれに載置する。これとともに、作業者は、四本の突出部2cのうち手前側の二本のそれぞれを、可動枠5の手前側にある二個の係合部材6のそれぞれにおける係止壁6cと二本の係合部6iとの間であって本体6a上に載置する(図10(A)参照)。
そして、作業者は、固定枠3よりも幾分手前の位置に可動枠5とともに移動し、固定枠3の複数の延出部3bのうち、トレー2を入れ込む延出部3bを選定する。この際、作業者は、着座姿勢となっている。
その後、着座姿勢の作業者は、第1駆動機構7が備える第1操作ハンドル14を回転させる。かかるハンドル操作は、係合部材6及び支持片36に支持されたトレー2を、選定された延出部3bの高さまで移動させるために行われるものである。第1駆動機構7は、当該ハンドル操作を受け付けることにより、可動枠5の横幅方向端部にそれぞれ設けられた係合部材6及び支持片36(支持部取付部71に取付けられている)を同時に移動させ、厳密には、1回転のハンドル操作あたりに所定量(本例では、1段分)だけ上下動させる。
そして、作業者は、鉛直方向において延出部3bの上面と対応する位置に、係合部材6の本体6aの上面及び支持片36の上面が到達するまで、上記のハンドル操作を繰り返す。
係合部材6の本体6aの上面及び支持片36の上面が選定した延出部3bの上面と鉛直方向において略一致する位置に至った後、着座姿勢の作業者は、第2駆動機構8が備える第2操作ハンドル21の外周面に手を掛けて回転させると、第2駆動機構8が当該ハンドル操作を受け付けて、通常位置にある可動枠5を作業時位置に向けて奥行方向に沿ってスライド移動させる。
この可動枠5の奥側へのスライド移動によって、係合部材6が奥側に移動することとなり、二個の係合部材6は、延出部3bの横幅方向外側に固定された二個の調整部材10と接触するようになる。そして、これら係合部材6が調整部材10に対して接触しながらスライドすることによって、トレー2は、自動的に固定枠3の延出部3b上に載置されることとなる。この係合部材6の動作については後述する。
その後、可動枠5が固定枠3に重なる通常位置に到達すると、作業者は、着座姿勢で第1駆動機構7が備える第1操作ハンドル14を操作して、係合部材6を後述する所定の位置に上昇又は下降させる。そして、第2駆動機構8を駆動して、固定枠3から可動枠5を手前側に引き離して、トレー2の搬入作業が完了する。
また、詳細については後述するが、上記の第1駆動機構7及び第2駆動機構8に係る一連の手順を逆に辿るように本装置1の各部が動作することにより、着座姿勢の作業者は、固定枠3に保持されたトレー2を可動枠5に取り出すことが可能となる。
(固定枠3へのトレー2の載置)
次に、可動枠5の奥側へのスライド移動に伴い、係合部材6が調整部材10に対して接触しながらスライドすることによって、自動的にトレー2が延出部3b上に載置されるまでの一連の流れについて、図13を参照しながら説明する。
図13の(A)乃至(D)は、係合部材6がトレー2を延出部3bに載置する過程を示す図であり、(A)、(B)、(C)、(D)の順に状態が変化するものとする。なお、係合部材6が調整部材10と接触するまでの一連の流れについては、可動枠5の横幅方向の両端部で共通しているので、以下では、可動枠5の横幅方向一端側のみに着目して説明する。
可動枠5の手前側であって、延出部3bよりも横幅方向外側に設けられた係合部材6は、可動枠5の奥側へのスライド移動に伴って、図13(A)に示すように奥側に移動する。このとき、係合部材6は、前述したように、鉛直方向において固定枠3の調整部材10と対応する位置にある。
より厳密に説明すると、横幅方向においては、当接片6gは本体6aの横幅方向内側に突出しており、横幅方向外側に延出部3bから突出する調整部材10に係合部材6のうち当接片6gのみが重なる位置にある。
また、高さ方向においては、自然状態における係合部材6の当接片6gの上端は、調整部材10の傾斜領域10bの上端と下端の間の位置にある。更に、詳細には後述するが、調整部材10に当接することによって、係合部6iが収容穴6eに収容されるように、当接片6gの上端から調整部材10の下端までの長さは、自然状態における係合部材6の係合部6iの上端が本体6aからの突出する長さよりも長い。
そして、可動枠5の奥側へのスライド移動により、係合部材6が対応する調整部材10に近付く。そして、図13(B)に示すように、係合部材6の当接片6gが、調整部材10の手前側傾斜部10cに当接して垂直抗力を受けることによって、圧縮ばね6fの付勢力に抗して下方に移動する。
これに伴って、当接片6gに連通棒6hを介して固定された係合部6iが、本体6aの収容穴6e内に収容される下方向に移動し、本体6aからの突出量が小さくなる。そして、図13(C)に示すように、当接片6gが、傾斜領域10bの水平部10dに当接する位置まで移動すると、係合部6iが完全に収容穴6e内に収容される。このため、係合部6iによる手前側からの支持がなくなった突出部2cは、接触する延出部3bの上面から受ける摩擦力によって、その位置に留まり、トレー2が固定枠3の延出部3b上に載置されることとなる。
なお、このように、延出部3bの摩擦力を生じさせるためには、延出部3bに接触する必要が当然にある。このため、係合部材6の本体6aの上面は、延出部3bの上面と同じか、若干低めに配置されている。
特に、本体6aの上面が延出部3bの上面よりも低い場合には、可動枠5の奥側への移動の際に、本体6aに載置された突出部2cが延出部3bにおける手前側の端部の角に当接することとなる。よって、その移動が阻害されないように、その手前側の端部の角は、その高さの差以上に面取りされている。更に、突出部2cが延出部3b上を奥行方向に移動する際に係合部6iが突出部2cの手前側の面を支持可能なように、自然状態の係合部6iが延出部3bの上面よりも上方に突出している。
そして、係合部材6が調整部材10を通過して奥側に移動すると、当接片6gに加わる調整部材10からの下方への荷重がなくなる。このため、調整部材10に連結された係合部6iは、圧縮ばね6fの上方への付勢力によって、本体6aから上方に突出することとなる。
そして、係合部材6が、調整部材10を通過して調整部材10の奥側に位置した状態において、上記のように、第1駆動機構7を駆動して、係合部材6及び支持片36を鉛直方向に移動させる。
ここで、他の延出部3b上に載置された他のトレー2を取り出さず、可動枠5を固定枠3から引き離す場合には、係合部材6及び支持片36の手前側の移動に固定枠3及びトレー2が干渉しない位置に鉛直方向に移動させることとなる。
具体的には、任意の延出部3b上に載置されたトレー2の突出部2cの上方から調整部材10の下方の範囲内に係合部材6及び支持片36が収まる高さ、又は、トレー2が載置されていない延出部3bの調整部材10に対応する高さに係合部材6及び支持片36を移動させることとなる。そして、第2駆動機構8を駆動して、固定枠3から可動枠5を手前側に引き離す。
一方、他のトレー2を取り出す場合は、図14(A)を参照して次に説明するように、本体6aの上面が他の延出部3bの上面と同じか、若干低い位置となるように係合部材6及び支持片36を移動させることとなる。
(固定枠3からのトレー2の搬出)
次に、可動枠5の手前側へのスライド移動に伴って、係合部材6がトレー2を延出部3b上から搬出するまでの一連の流れについて、図14を参照しながら説明する。
図14の(A)乃至(D)は、係合部材6が手前側に移動して、トレー2を延出部3bから搬出する過程を示す図であり、(A)、(B)、(C)、(D)の順に状態が変化するものとする。なお、係合部材6がトレー2を搬出するまでの一連の流れについては、可動枠5の横幅方向の両端部で共通しているので、以下では、可動枠5の横幅方向一端側のみに着目して説明する。
調整部材10の奥側であって、延出部3bよりも横幅方向外側に設けられた係合部材6は、可動枠5の手前側へのスライド移動に伴って、図14(A)に示すように手前側に移動する。このとき、係合部材6は、前述したように、鉛直方向において固定枠3の調整部材10と対応する位置にある。
より厳密に説明すると、横幅方向においては、当接片6gは本体6aの横幅方向内側に突出しており、横幅方向外側に延出部3bから突出する調整部材10に係合部材6のうち当接片6gのみが重なる位置にある。
また、高さ方向においては、自然状態における係合部材6の当接片6gの上端は、調整部材10の傾斜領域10bの上端と下端の間の位置にある。更に、詳細には後述するが、調整部材10に当接することによって、係合部6iが収容穴6eに収容されるように、当接片6gの上端から調整部材10の下端までの長さは、自然状態における係合部材6の係合部6iの上端が本体6aからの突出する長さよりも長い。
そして、可動枠5の手前側へのスライド移動により、係合部材6が対応する調整部材10に近付く。そして、係合部材6の当接片6gが、調整部材10の奥側傾斜部10eに当接して垂直抗力を受けることによって、圧縮ばね6fの付勢力に抗して下方に移動する。そして、図14(B)に示すように、当接片6gが、傾斜領域10bの水平部10dに当接する位置まで移動すると、係合部6iが完全に収容穴6e内に収容される。
このため、係合部6iは、係合部材6の手前側へのスライド移動の際に、調整部材10の上方に載置された突出部2cに当接しない。
そして、更に係合部材6が手前側に移動すると、図14(C)に示すように、係止壁6cが突出部2cの奥側の側面に当接する。そして、図14(D)に示すように、突出部2cを含むトレー2は、係止壁6cに支持されて、固定枠3から搬出されることとなる。
なお、係合部材6が調整部材10を通過して手前側に移動すると、当接片6gに加わる調整部材10からの下方への荷重がなくなるため、調整部材10に連結された係合部6iは、圧縮ばね6fの上方への付勢力によって、本体6aから上方に突出することとなる。
ここで、取り出したトレー2を他の延出部3b上に入れ込まず、可動枠5を固定枠3から引き離す場合には、引き続き第2駆動機構8を駆動して、固定枠3から可動枠5を手前側に引き離す。
一方、他の延出部3b上に搬出したトレー2を搬入する場合は、図13(A)に示したように、本体6aの上面が他の延出部3bの上面と同じか、若干低い位置となるように係合部材6及び支持片36を移動させて、図13に示した手順でトレー2を他の延出部3bに載置することとなる。
以上までに説明してきた手順にて本装置1の各部が動作することで、着座姿勢の作業者は、本装置1から一つのトレー2を容易に取り出し、自分の手前位置まで容易に搬送させることが可能となる。
そして、支持部取付部材71に取付けられた係合部材6及び支持片36が、トレー2を把持できる位置に配置されるまで、第2操作ハンドル21の操作が禁止される。
しかし、支持部取付部材71に取付けられた係合部材6及び支持片36が、トレー2を把持できる位置に配置に配置されると、プレート側マグネット92aとシリンダ側マグネット94eとの引力により、シリンダ側マグネット94eがプレート側マグネット92aに誘引されて、操作禁止を解除する。
このように、誤動作防止機構9の働きにより、誤動作を禁止することが可能となるとともに、解除もまた自動的かつ簡易なものとなる。
なお、係合部材6は、横幅方向にある一対の延出部3bに対応する位置における手前側にそれぞれ設けられるものとして説明した。しかし、これに限定されず、上記位置における手前側又は奥側のいずれかに少なくとも一箇所に設けられていればよい。
このように、係合部材6が手前側又は奥側のいずれかに少なくとも1つずつ設けられていることで、固定枠3に対するトレー2の搬送時に、当接片6g又は係止壁6cからトレー2に加わる合力が、重心からずれた位置に加わることを回避できる。このため、トレー2に回転モーメントが加わることを回避でき、奥行方向の位置ずれを防止しながらトレー2を奥行方向に移動させることができる。
また、上記実施形態においては、係止壁6cをトレー2に係止させて、トレー2を固定枠3から取り出す構成についても説明した。しかし、固定枠3に入れ込む用途にのみ搬送機構4を用いる場合には、係止壁6cは必ずしも必要な構成ではない。係止壁6cが無い場合においては、通常位置から作業時位置への可動枠5の移動に際して、係合部6iは収容穴6e内に収まり突出部2cに当接する部材が何もない。このため、トレー2を載置した後、係合部材6を鉛直方向に動作させなくともトレー2に干渉せずに、可動枠5を固定枠3から離すことができる。
<<本装置1の他の利用用途・利用者等について>>
上記の実施形態では、本装置1が植物栽培工場に設置され、種苗の育成棚として利用されるケースを例に挙げて説明した。ただし、本装置1の利用用途については、上記の内容に限定されるものではない。具体的に説明すると、本装置1は、前述したように、その設置面積をより小さくするという利点を有している。かかる利点を活かすことにより、植物栽培工場以外の場所、例えば、住宅等の建物において普段は通路として利用されている空間や、クローゼットのように奥行が狭く手前側に開口が形成された空間に本装置1を設置することも可能である。
また、上記の実施形態では、立位作業が困難な高齢者や車椅子で生活する障害者が着座姿勢のままでトレー2の出し入れを行うために本装置1が利用されるケースを例に挙げて説明した。ただし、本装置1の利用者については、上記の内容に限定されるものではない。当然ながら健常者が立位姿勢のままでトレー2の出し入れ操作を行うときであっても、本装置1を用いることで当該操作を容易に行うことが可能となる。したがって、本装置1は、トレー2の出し入れ操作を含む作業が行われる環境(作業環境)を改善する目的のために利用されるものであり、老若男女や作業姿勢を問わず幅広く適用可能である。
1 本装置(トレー保持装置)
2 トレー、2a 板部
2b 土台部、2c 突出部(被係合部)
3 固定枠、3a 基部枠
3b 延出部、4 搬送機構
5 可動枠、5a 囲み部、51 第1機構取付け板
6 係合部材
6a 本体、6b 側壁
6c 係止壁、6d 天壁
6e 収容穴、6f 圧縮ばね
6g 当接片、6h 連通棒
6i 係合部
7 第1駆動機構
11 駆動チェーン、12 滑車
M3 補助バー
支持部材取付部71、71a 補助バー受け部材
13 操作受付機構
M1 メイン支承軸、M2 軸受
14 第1操作ハンドル(第1入力部)、16 第1入力側スプロケット
17 第1ローラーチェーン、18 第1出力側スプロケット
19 操作力伝達軸、19s 伝達動力受け端部
8 第2駆動機構
M4 駆動輪支承軸
21 第2操作ハンドル(第2入力部)、22 第2入力スプロケット
23 第2ローラーチェーン、24 第2出力側スプロケット
25 第2出力側車輪稼働スプロケット、26 第2車輪稼働ローラーチェーン
27 駆動輪
9 誤動作防止機構
91 シリンダ支持部材、91a 軸貫通孔、91b シリンダ装置貫通孔
92 第1側プレート、92a プレート側マグネット
93 第2側プレート、93a 嵌合孔(被嵌合部)
94 シリンダ装置
94A 円筒部、94B 仕切り板、94a ロッド貫通孔
94C ピストン部、94b ロッド(棒状部材)
94c 第1側接触部、94d 第2側接触部(接触部)
94e シリンダ側マグネット
94D 付勢バネ
10 調整部材
10a 取付部、10b 傾斜領域
10c 手前側傾斜部、10d 水平部
10e 奥側傾斜部、11 駆動チェーン
36 支持片
(従来技術)
101 駆動チェーン、102 支持アーム、103 トレー

Claims (7)

  1. トレーを鉛直方向に複数並べて保持する固定枠と、該固定枠に対する前記トレーの出し入れ時に前記トレーを搬送する搬送機構と、を備えるトレー保持装置であって、
    前記搬送機構は、
    前記トレー保持装置の奥行方向において、前記固定枠と重なる第1位置と、該第1位置よりも手前側に位置する第2位置と、の間を移動する可動枠と、
    該可動枠に取り付けられ、前記トレーに設けられた被係合部と係合する係合部材と、
    作業者が行う操作を受け付けて前記係合部材を鉛直方向に移動させる第1駆動機構と、
    前記作業者が行う操作を受け付けて、前記可動枠を前記奥行方向に移動させる第2駆動機構と、を備え、
    前記作業者が前記第1駆動機構を動作させるための入力部となる第1入力部と、前記作業者が前記第2駆動機構を動作させるための入力部となる第2入力部と、が備えらており、
    前記第1入力部と前記第2入力部との間には、前記第2入力部に対する前記第1入力部の相対位置により、前記第2入力部の動作を禁止する誤動作防止機構が備えられており、
    該誤動作防止機構には、前記第2入力部に直接的若しくは間接的に形成されて前記第2入力部とともに運動する被嵌合部に嵌合する接触部が形成されており、
    前記相対位置に従い、前記被嵌合部に前記接触部が嵌合することにより、前記第2入力部の運動が阻止されることを特徴とするトレー保持装置。
  2. 前記接触部は、棒状部材の一端部に形成されるとともに、前記棒状部材の他端部には、被誘引部が形成されており、
    前記接触部は、前記第2入力部側に配置されるとともに、前記被誘引部は、前記第1入力部側に配置されて、前記棒状部材は前記第1入力部と前記第2入力部との間を移動可能となるよう構成され、
    前記第1入力部には、前記被誘引部を誘引する誘引部が、前記第1入力部に直接的若しくは間接的に配置されており、
    前記第1入力部の運動に伴って、前記誘引部は、前記被誘引部を誘引する位置と誘引しない位置とに変位し、
    前記被嵌合部に前記接触部が嵌合する状態においては、前記誘引部は前記被誘引部を誘引しない位置に配置され、
    前記被誘引部は、前記誘引部が前記被誘引部を誘引可能な位置に到達した場合、前記被誘引部を前記第1入力部側へと誘引して、前記被嵌合部への前記接触部の嵌合状態を解くことを特徴とする請求項1に記載のトレー保持装置。
  3. 前記第1入力部及び前記第2入力部は、ホイール状の回転ハンドルであり、
    前記第1入力部、前記第2入力部、前記誤動作防止機構、は前記可動枠から外側へと延出するメイン支承軸に支持されており、
    前記誤動作防止部材は、前記棒状部材が移動可能に挿通されているシリンダ装置と、前記メイン支承軸に固定されて前記シリンダ装置を支持するシリンダ支持部材と、前記誘引部が配置されている第1側プレートと、前記被嵌合部が形成される第2側プレートと、を有して構成されており、
    前記シリンダ装置は、筒状の円筒部の両開口から前記被誘引部及び前記接触部が各々出脱可能となるよう前記棒状部材が内挿されたものであり、
    前記第1側プレートは、前記第1入力部と連動可能に取付けられて、前記第1入力部の回転運動に伴い、前記誘引部を回転方向に変位させ、
    前記第1入力部の回転運動及びこれに伴う第1側プレートの回転運動に伴い、前記誘引部が前記被誘引部を誘引可能な位置に到達した際に、前記被誘引部を前記第1側プレートへと誘引して、前記被嵌合部への前記接触部の嵌合状態を解くことを特徴とする請求項2に記載のトレー保持装置。
  4. 前記誘引部が前記被誘引部を誘引可能な位置とは、
    前記第1入力部の操作による前記係合部材の鉛直方向移動において、前記係合部材が前記トレーに設けられた前記被係合部と係合する鉛直方向位置に整合する位置であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のトレー保持装置。
  5. 前記誘引部は、前記第1側プレートに配設されたマグネットであり、
    前記被誘引部は、前記棒状部材に形成された磁性部材若しくはマグネットであることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のトレー保持装置。
  6. 前記シリンダ装置には、前記棒状部材を付勢する付勢部材が備えられており、
    該付勢部材の一端は、前記円筒部側に固定されるとともに、前記付勢部材の他端は、前記接触部に固定されており、
    前記接触部が前記被嵌合部に嵌合している状態においては、前記付勢部材は、前記接触部を前記被嵌合部方向に押圧しており、
    前記誘引部が前記被誘引部を誘引可能な位置に到達した場合には、前記被嵌合部方向への押圧力に抗って、前記誘引部が前記被誘引部を誘引することを特徴とする請求項2乃至請求項5いずれか一項に記載のトレー保持装置。
  7. 前記付勢部材は、バネ部材であり、該バネ部材を収縮させながら、前記誘引部が前記被誘引部を誘引することを特徴とする請求項6に記載のトレー保持装置。
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