JP2016116168A - オーディオ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次電池の容量を十分に使い切る装置を提供する。【解決手段】バッテリー21を電源として使用するポータブルスピーカー1は、バッテリーの内部抵抗とバッテリーから流れる電流との積が現在のバッテリーの電圧とバッテリーの終端電圧との差を超えないように、ポータブルスピーカー1から出力される音声信号のレベルを制御するマイクロコンピュータを含むコントロール部3を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池を電源として使用するオーディオ装置に関する。
リチウムイオン二次電池は、小型で高密度なエネルギーを有する。このため、リチウムイオン二次電池は、小型で長時間、大音量の再生を要求されるポータブルオーディオ装置の電源として使用されている。現在、ほとんどのポータブルオーディオ装置において、電源として、リチウムイオン二次電池が使用されている。
リチウムイオン二次電池は、使用条件が厳しく、特に、過放電・過充電は、大きな劣化を招くため、禁止されている。このため、リチウムイオン二次電池を電源として使用する装置では、リチウムイオン二次電池の放電が進み、リチウムイオン二次電池の電圧が終端電圧に達すると、プロテクトがかかり、電源がオフされるようになっている。
図5は、リチウムイオン二次電池の電圧(放電カーブ)を示すグラフである。縦軸は、電圧、横軸は、時間を示している。破線は、負荷(音声信号の振幅)が一定であり、消費電流が一定である場合を示している。実線は、負荷(音声信号の振幅)が変動し、消費電流が変動する場合を示している。通常、音声信号を再生すると、消費電流は変動する。このため、消費電流が大きくなると、電圧降下が大きくなる。上述のように、リチウムイオン二次電池を電源として使用する装置では、リチウムイオン二次電池の電圧が終端電圧に達すると、電源がオフされるようになっている。大きな電圧降下が発生し、リチウムイオン二次電池の残容量があるにもかかわらず、リチウムイオン二次電池の終端電圧に達すると(図5の円で囲んだ部分)、残容量がないとみなされ、電源がオフされてしまう。従って、従来の装置では、リチウムイオン二次電池の容量を十分に使いきれていないという問題がある。
特許第5298492号公報
特許文献1に記載の電子機器は、蓄電回路の電圧に応じて、音声信号を増幅するパワーアンプのゲインを調整する。これにより、パワーアンプによる消費電力が小さくなるため、蓄電回路の電圧が大きく降下し、電子機器の駆動が停止することが防止される。しかしながら、特許文献1に記載の電子機器では、音声信号の再生により、蓄電回路の電圧がいくら降下するかは判断することができない。すなわち、特許文献1に記載の技術を、リチウムイオン二次電池を電源として使用する装置に用いても、特許文献1に記載の技術は、消費電力の抑制のために、電圧を利用しているため、リチウムイオン二次電池の電圧がいくら降下するかを判断することはできない。従って、上述したリチウムイオン二次電池の容量を十分に使いきれていないという問題を解決することはできない。
本発明の目的は、二次電池の容量を十分に使い切ることができる装置を提供することである。
第1の発明のオーディオ装置は、二次電池を電源として使用するオーディオ装置において、前記二次電池の内部抵抗と前記二次電池から流れる電流との積が現在の前記二次電池の電圧と前記二次電池の終端電圧との差を超えないように、自装置から出力される音声信号のレベルを制御する制御部を備えることを特徴とする。
二次電池から流れる電流(消費電流)は、自装置から出力される音声信号のレベルで変動する。本発明では、制御部は、二次電池の内部抵抗と二次電池から流れる電流との積が現在の二次電池の電圧と二次電池の終端電圧との差を超えないように、自装置から出力される音声信号のレベルを制御する。従って、二次電池の内部抵抗と二次電池から流れる電流との積、すなわち、二次電池の電圧降下により、二次電池の電圧が、終端電圧に達することがない。このように、本発明によれば、二次電池の内部抵抗を利用しているため、二次電池の電圧がいくら降下するかを判断することができ、二次電池の電圧降下により、二次電池の電圧が、終端電圧に達することがない。従って、二次電池の容量を十分に使いきることができる。なお、例えば、制御部は、信号処理部により、音声信号のダイナミックレンジを調整(圧縮)させることにより、自装置から出力される音声信号のレベルを制御(抑制)する。
第2の発明のオーディオ装置は、第1の発明のオーディオ装置において、前記音声信号のダイナミックレンジを調整する信号処理部をさらに備え、前記制御部は、前記二次電池の内部抵抗と前記二次電池から流れる電流との積が現在の前記二次電池の電圧と前記二次電池の終端電圧との差を超えない前記音声信号の前記ダイナミックレンジを決定し、決定した前記ダイナミックレンジに、前記信号処理部により前記音声信号を調整させることを特徴とする。
本発明では、信号処理部により、音声信号のダイナミックレンジを調整(圧縮)させることによって、自装置から出力される音声信号のレベルを制御(抑制)し、二次電池の内部抵抗と二次電池から流れる電流との積が現在の二次電池の電圧と二次電池の終端電圧との差を超えないようにすることができる。
第3の発明のオーディオ装置は、第2の発明のオーディオ装置において、前記ダイナミックレンジは、前記二次電池から流れても前記二次電圧の終端電圧を超えない最大許容電流と、前記二次電池の終端電圧と、スピーカー負荷と、の積の平方根を、増幅回路のゲインで割った値であることを特徴とする。
本発明では、二次電池から流れても二次電圧の終端電圧を超えない最大許容電流と、二次電圧の終端電圧と、スピーカー負荷と、の積の平方根を、増幅回路のゲインで割ることにより、ダイナミックレンジを決定することができる。
第4の発明のオーディオ装置は、第1の発明のオーディ装置において、音声信号を増幅する信号処理部をさらに備え、前記制御部は、前記二次電池の内部抵抗と前記二次電池から流れる電流との積が現在の前記二次電池の電圧と前記二次電池の終端電圧との差を超えない前記信号処理部によるゲインを決定し、決定した前記ゲインで、前記信号処理部により前記音声信号を増幅させることを特徴とする。
本発明では、信号処理部のゲインを変更することにより、自装置から出力される音声信号のレベルを制御することができる。
第5の発明のオーディオ装置は、第1の発明のオーディオ装置において、前記音声信号を増幅する増幅回路をさらに備え、前記制御部は、前記二次電池の内部抵抗と前記二次電池から流れる電流との積が現在の前記二次電池の電圧と前記二次電池の終端電圧との差を超えない前記増幅回路によるゲインを決定し、決定した前記ゲインで、前記増幅回路により前記音声信号を増幅させることを特徴とする。
本発明では、増幅回路のゲインを変更することにより、自装置から出力される音声信号のレベルを制御することができる。
第6の発明のオーディオ装置は、第1の発明のオーディオ装置において、前記音声信号のピークレベルを調整する信号処理部をさらに備え、前記制御部は、前記二次電池の内部抵抗と前記二次電池から流れる電流との積が現在の前記二次電池の電圧と前記二次電池の終端電圧との差を超えない前記音声信号の前記ピークレベルを決定し、決定した前記ピークレベルに、前記信号処理部により前記音声信号を調整させることを特徴とする。
本発明では、信号処理部により、音声信号のピークレベルを調整(圧縮)させる(コンプレッサー)ことによって、自装置から出力される音声信号のレベルを制御(抑制)し、二次電池の内部抵抗と二次電池から流れる電流との積が現在の二次電池の電圧と二次電池の終端電圧との差を超えないようにすることができる。また、音声信号のピークレベルが調整(圧縮)され、一時的にオーディオ装置から出力される音声信号のレベルが制御(抑制)されることになるため、ユーザーに違和感を与えることがない。
第7の発明のオーディオ装置は、第1〜第6の発明のいずれかのオーディオ装置において、前記二次電圧の内部抵抗は、前記電池から流れる電流が小さいときの第1電圧から、前記電池から流れる電流が大きいときの第2電圧を引いた値を、前記電池から流れる電流が大きい第2電流から、前記電池から流れる電流が小さい第1電流を引いた値で除した値であることを特徴とする
本発明では、電池から流れる電流が小さいときの第1電圧から、電池から流れる電流が大きいときの第2電圧を引いた値を、電池から流れる電流が大きい第2電流から、電池から流れる電流が小さい第1電流を引いた値で除することにより、内部抵抗を算出することができる。
第8の発明のオーディオ装置は、第1〜第7の発明のいずれかのオーディオ装置において、前記二次電池は、リチウムイオン二次電池であることを特徴とする。
本発明によれば、二次電池の容量を十分に使いきることができる。
本発明の実施形態に係るポータブルスピーカーの構成を示すブロック図である。 コントール部、オーディオ部の構成を示すブロック図である。 マイクロコンピュータがダイナミックレンジを決定する処理動作を示すフローチャートである。 バッテリーの電圧(放電カーブ)とバッテリーから流れる電流とを示すグラフである。 バッテリーの電圧(放電カーブ)を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、リチウムイオン二次電池を電源として使用するオーディオ装置が、ポータブルスピーカーである場合について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るポータブルスピーカーの構成を示すブロック図である。図1に示すように、ポータブルスピーカー1は、バッテリー部2、コントロール部3、オーディオ部4、スピーカー5を備える。
(バッテリー部2)
バッテリー部2は、リチウムイオン二次電池(以下、「バッテリー」という。)21、充放電保護回路22、電圧センサ23、電流センサ24を有する。充放電保護回路22は、バッテリー21の充放電を制御する。電圧センサ23は、バッテリー21の電圧VBATを測定する。電流センサ24は、バッテリー21から流れる電流IBATを測定する。
(コントロール部3)
図2は、コントロール部、オーディオ部の構成を示すブロック図である。図2に示すように、コントロール部3は、A/Dコンバータ31、マイクロコンピュータ32を有する。A/Dコンバータ31は、電圧センサ23が測定したバッテリー21の電圧VBAT(アナログ値)をA/D変換する。また、A/Dコンバータ31は、電流センサ24が測定したバッテリー21から流れる電流IBAT(アナログ値)をA/D変換する。マイクロコンピュータ32(制御部)は、ポータブルスピーカー1の各部を制御する。また、マイクロコンピュータ32は、バッテリー21の内部抵抗RBATとバッテリー21から流れる電流IBATとの積が現在のバッテリー21の電圧VBATとバッテリー21の終端電圧VSHUTDOWNとの差を超えないように、ポータブルスピーカー1から出力される音声信号のレベルを制御する。マイクロコンピュータ32が実行する処理については後述する。
(オーディオ部4)
図2に示すように、オーディオ部4は、DSP41、D/Aコンバータ42、パワーアンプ43を有する。DSP41(信号処理部)は、デジタルオーディオプレーヤーから入力される音声信号に対して音声信号処理を行う。DSP41とデジタルオーディオプレーヤーとは、I2Sに従った通信を行う。また、DSP41とマイクロコンピュータ32とは、I2Cに従った通信を行う。D/Aコンバータ42は、DSP41が音声信号処理を行った音声信号(デジタルデータ)をD/A変換する。パワーアンプ43(増幅回路)は、D/Aコンバータ42がD/A変換した音声信号を増幅する。
(スピーカー5)
スピーカー5は、パワーアンプ43が増幅した音声信号に従って音声を出力する。
(ダイナミックレンジ決定処理)
マイクロコンピュータ32がダイナミックレンジを決定する処理動作について、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。マイクロコンピュータ32は、ポータブルスピーカー1のスタンバイをオフ、すなわち、音声信号の再生を開始した後(S1)、マイクロコンピュータ32は、軽負荷時(入力される音声信号の振幅が小さいとき)の消費電流を検出したか否かを示すflag0を0とする(flag0=0)(S2)。また、マイクロコンピュータ32は、重負荷時(入力される音声信号の振幅が大きいとき)の消費電流を検出したか否かを示すflag1を0とする(flag1=0)(S2)。flag0=0は、軽負荷時の消費電流を検出していないことを示す。flag0=1は、軽負荷時の消費電流を検出していることを示す。また、flag1=0は、重負荷時の消費電流を検出していないことを示す。flag1=1は、重負荷時の消費電流を検出していることを示す。S2の処理と並行して、マイクロコンピュータ32は、10秒毎に、バッテリー21の電圧VBATを電圧センサ23に、バッテリー21から流れる電流IBATを電流センサ24に、測定させる(S3)。このとき、A/Dコンバータ31は、電圧センサ23が測定したバッテリー21の電圧VBATと電流センサ24が測定したバッテリー21から流れる電流IBATとをA/D変換し、マイクロコンピュータ32に出力する。
次に、マイクロコンピュータ32は、測定したバッテリー21の電圧VBATが終端電圧VSHUTDOWN以下(VBAT≦VSHUTDOWN)であるか否かを判断する(S4)。マイクロコンピュータ32は、測定したバッテリー21の電圧が、終端電圧VSHUTDOWN以下であると判断した場合(S4:Yes)、電源をオフし、処理を終了する。
マイクロコンピュータ32は、測定したバッテリー21の電圧VBATが、終端電圧VSHUTDOWN以下でない(VBAT>VSHUTDOWN)と判断した場合(S4:No)、バッテリー21から流れる電流IBATが、軽負荷時の消費電流を検出するための閾値50mA以下(IBAT≦50mA)であるか否かを判断する(S5)。マイクロコンピュータ32は、バッテリー21から流れる電流IBATが軽負荷時の消費電流を検出するための閾値50mA以下である(IBAT≦50mA)と判断した場合(S5:Yes)、このときのIBATを軽負荷時の消費電流ISMALLとする(ISMALL=IBAT)(S6)。また、マイクロコンピュータ32は、このときのVBATを軽負荷時のバッテリー電圧VSMALLとする(VSMALL=VBAT)(S6)。また、マイクロコンピュータ32は、軽負荷時の消費電流を検出したか否かを示すフラグflag0を1とする(flag0=1)(S6)。
マイクロコンピュータ32は、バッテリー21から流れる電流IBATが軽負荷時の消費電流を検出するための閾値50mA以下でない(IBAT>50mA)と判断した場合(S5:No)、バッテリー21から流れる電流IBATが、重負荷時の消費電流を検出するための閾値500mA以上(IBAT≧500mA)であるか否かを判断する(S7)。マイクロコンピュータ32は、バッテリー21から流れる電流IBATが重負荷時の消費電流を検出するための閾値500mA以上である(IBAT≧500mA)と判断した場合(S7:Yes)、このときのIBATを重負荷時の消費電流ILARGEとする(ILARGE=IBAT)(S8)。マイクロコンピュータ32は、このときのVBATを重負荷時のバッテリー電圧VLARGEとする(VLARGE=VBAT)(S8)。また、マイクロコンピュータ32は、重負荷時の消費電流を検出したか否かを示すフラグflag1を1とする(flag1=1)(S8)。マイクロコンピュータ32は、重負荷時の消費電流を検出するための閾値500mA以上でない(IBAT<500mA)と判断した場合(S7:No)、S3の処理を行う。
S6、又は、S8の処理後、マイクロコンピュータ32は、軽負荷時の消費電流を検出したか否かを示すフラグflag0、重負荷時の消費電流を検出したか否かを示すフラグflag1がともに1(flag0=1、かつ、flag1=1)であるか否かを判断する(S9)。マイクロコンピュータ32は、軽負荷時の消費電流を検出したか否かを示すフラグflag0、重負荷時の消費電流を検出したか否かを示すフラグflag1がともに1(flag0=1、かつ、flag1=1)であると判断した場合(S9:Yes)、内部抵抗RBATを更新する(S10)。内部抵抗RBATの更新(算出)については後述する。
次に、マイクロコンピュータ32は、最大許容電流IMAXを計算する(S11)。最大許容電流IMAXは、ポータブルスピーカー1から出力される音声信号のレベルで変動する消費電流の最大許容値であり、バッテリー21から流れてもバッテリー21の終端電圧VSHUTDOWNを超えない値である。最大許容電流IMAXは、バッテリー21の無負荷時の電圧VBAT0と終端電圧VSHUTDOWNの差分をバッテリー21の内部抵抗RBATで割った値から、ポータブルスピーカー1の常時消費電流(ポータブルスピーカー1から出力される音声信号のレベルで変動しない)ISYSTEMを引いた値である。すなわち、
MAX=(VBAT0−VSHUTDOWN)÷RBAT−ISYSTEM
ここでは、常時消費電流ISYSTEMがあるため、無負荷時の電圧VBAT0を測定することはできない。かわりに、軽負荷時電圧VSMALLと軽負荷時電流ISMALLを用いて無負荷時の電圧VBAT0の計算を行う。
すなわち、
BAT0=VSMALL+ISMALL×RBAT
となる。よって、
MAX=(VSMALL−VSHUTDOWN)÷RBAT+ISMALL−ISYSTEM
となる。マイクロコンピュータ32は、この計算を行って、最大許容電流IMAXを計算する。
次に、マイクロコンピュータ32は、DSP41の出力音声信号のダイナミックレンジを決定する(S12)。ここでいうダイナミックレンジとは、音声信号の振幅の範囲のことで、VDRは、フルスケール信号の振幅を表す。本実施形態では、マイクロコンピュータ32は、ダイナミックレンジVDRを終端電圧VSHUTDOWNと最大許容電流IMAXとスピーカー負荷RSPEAKERの積の平方根をパワーアンプ43のゲインAmpGainで割った値で決定する。
すなわち、
DR=(VSHUTDOWN×IMAX×RSPEAKER1/2÷AmpGain
である。
マイクロコンピュータ32は、この計算を行って、ダイナミックレンジVDRを決定する。
次に、マイクロコンピュータ32は、軽負荷時の消費電流を検出したか否かを示すフラグflag0を0(flag0=0)、重負荷時の消費電流を検出したか否かを示すフラグflag1を0にして(flag1=0)(S13)、S3の処理を行う。また、マイクロコンピュータ32は、軽負荷時の消費電流を検出したか否かを示すフラグflag0、重負荷時の消費電流を検出したか否かを示すフラグflag1がともに1(flag0=1、かつ、flag1=1)でないと判断した場合(S9:No)、S3の処理を行う。
このようにして、マイクロコンピュータ32は、バッテリー21の内部抵抗RBATとバッテリー21から流れる電流IBATとの積が現在のバッテリー21の電圧VBATとバッテリー21の終端電圧VSHUTDOWNとの差を超えない音声信号のダイナミックレンジVDRを決定する。マイクロコンピュータ32は、決定したダイナミックレンジVDRに、DSP41により音声信号を調整(圧縮)させる。
(内部抵抗算出(更新)処理)
マイクロコンピュータ32は、バッテリー21から流れる電流が小さいとき(軽負荷時)の第1電圧VSMALL、バッテリー21から流れる電流が小さい第1電流ISMALL、バッテリー21から流れる電流が大きいとき(重負荷時)の第2電圧VLARGE、バッテリー21から流れる電流が大きい第2電流ILARGEを用いて、内部抵抗RBATを算出する。マイクロコンピュータ32は、第1電圧VSMALLから第2電圧VLARGEを引いた値を、第2電流ILARGEから第1電流ISMALLを引いた値で除することにより、内部抵抗RBATを算出する。すなわち、
BAT=(VSMALL−VLARGE)/(ILARGE−ISMALL
である。マイクロコンピュータ32は、この式の計算を行って、内部抵抗RBATを算出する。
以上説明したように、バッテリー21から流れる電流IBAT(消費電流)は、ポータブルスピーカー1から出力される音声信号のレベルで変動する。本実施形態では、マイクロコンピュータ32は、バッテリー21の内部抵抗RBATとバッテリー21から流れる電流IBATとの積が現在のバッテリー21の電圧VBATとバッテリー21の終端電圧VSHUTDOWNとの差を超えないように、ポータブルスピーカー1から出力される音声信号のレベルを制御する。従って、バッテリー21の内部抵抗RBATとバッテリー21から流れる電流IBATとの積、すなわち、バッテリー21の電圧降下により、バッテリー21の電圧VBATが、終端電圧に達することがない。図4は、バッテリーの電圧(放電カーブ)とバッテリーから流れる電流とを示すグラフである。図4において、破線は、従来の装置におけるバッテリーの電圧、及び、バッテリーから流れる電流を示している。破線で示すように、従来の装置では、バッテリーの電圧が終端電圧に達している。実線は、ポータブルスピーカー1におけるバッテリー21の電圧VBATを示している。実線で示すように、ポータブルスピーカー1では、バッテリー21の電圧VBATが終端電圧VSHUTDOWNに達していない。これは、従来の装置に比べて、ポータブルスピーカー1から出力される音声信号のレベルが小さくなり、バッテリーから流れる電流IBATが抑制されているためである(図4における電流を示すグラフ参照。)。このように、本実施形態によれば、バッテリー21の内部抵抗RBATを利用しているため、バッテリー21の電圧VBATがいくら降下するかを判断することができ、バッテリー21の電圧降下により、バッテリー21の電圧VBATが、終端電圧VSHUTDOWNに達することがない。従って、バッテリー21の容量を十分に使いきることができる。
従来の装置では、最大出力3Wのアンプで、バッテリーの容量が10%以上残っている段階で、電源がオフされる。3000mAhのバッテリーであるとすると、300mAh以上が残っている。出力3Wの1/8が音楽再生による負荷であるとすると、電流量は、約124mAである。本実施形態では、バッテリー21の容量を十分に使いきることができるため、上述の条件では、300mAh÷124mA≒2.4時間、従来の装置に比べて、再生時間が延びることになる。
また、本実施形態では、バッテリー21の内部抵抗RBATを利用しているため、バッテリー21の劣化や温度上昇等によって内部抵抗RBATが上昇しても、再生時間を維持することができる。
なお、リチウムイオン二次電池の放電カーブの勾配は、緩やかでレンジが狭いので、出力される音声信号のレベルは制御(抑制)されるが、出力される音声信号のレベルの変化は少ない。また、出力される音声信号のレベルと、聴感上の音量感と、は比例していない。以上のことから、バッテリー21の電圧が小さくなるにつれて、出力される音声信号のレベルの抑制量が大きくなるが、影響は少ない。
また、本実施形態では、DSP41により、音声信号のダイナミックレンジを調整(圧縮)させることによって、ポータブルスピーカー1から出力される音声信号のレベルを制御(抑制)し、バッテリー21の内部抵抗RBATとバッテリー21から流れる電流IBATとの積が現在のバッテリー21の電圧VBATとバッテリー21の終端電圧VSHUTDOWNとの差を超えないようにすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は、上述の実施形態には限られるものではなく、以下に例示するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることが可能である。
上述の実施形態においては、マイクロコンピュータ32は、DSP41に音声信号のダイナミックレンジを調整させることにより、ポータブルスピーカー1から出力される音声信号のレベルを制御している。これに替えて、マイクロコンピュータ32は、パワーアンプ43のゲインを変更し、ポータブルスピーカー1から出力される音声信号のレベルを制御するようにしてもよい。
最大許容電流IMAXのときのパワーアンプ43の消費電流Pは、最大許容電流IMAXと終端電圧VSHUTDOWNの積、すなわち、
P=IMAX×VSHUTDOWN
である。また、この消費電力がすべてパワーアンプ43の出力電力として使われると考えると、このときの出力電圧VMAX(ピーク値)の2乗をスピーカー負荷RSPEAKERで割ったものになる。
P=V MAX÷RSPEAKER
すなわち、
MAX=(IMAX×VSHUTDOWN×RSPEAKER1/2
また、VMAXは、以下のように表される。DSP41のゲインをDSPGainとし、フルスケールの信号をVFULLSCALEとすると、
MAX=VFULLSCALE×DSPGain×AmpGain
よって、AmpGainは、以下の式によって決まる。
AmpGain=VMAX÷VFULLSCALE÷DSPGain
計算上、DSPGainが0dB以上の場合は、0dBである。マイクロコンピュータ32は、算出した値が、ひとつ前の値より、小さいときに、更新する。
マイクロコンピュータ32は、このような計算を行って、バッテリー21の内部抵抗RBATとバッテリー21から流れる電流IBATとの積が現在のバッテリー21の電圧VBATとバッテリー21の終端電圧VSHUTDOWNとの差を超えないパワーアンプ43によるゲインを決定する。この処理は、上述の実施形態におけるS17の処理に替えて実行される。また、マイクロコンピュータ32は、決定したゲインで、パワーアンプ43により音声信号を増幅させる。
また、マイクロコンピュータ32は、DSPGainを算出し、算出したゲインでDSP41により音声信号を増幅させるようにしてもよい。この場合、
DSPGain==VMAX÷VFULLSCALE÷AmpGain
となる。
上述の実施形態においては、マイクロコンピュータ32は、DSP41に音声信号のダイナミックレンジを調整させることにより、ポータブルスピーカー1から出力される音声信号のレベルを制御している。これに替えて、マイクロコンピュータ32は、DSP41により、音声信号のピークレベルを調整(圧縮)させる(コンプレッサー)ことによって、ポータブルスピーカー1から出力される音声信号のレベルを制御(抑制)するようにしてもよい。この場合、マイクロコンピュータ32は、バッテリー21の内部抵抗RBATとバッテリー21から流れる電流IBATとの積が現在のバッテリー21の電圧VBATとバッテリー21の終端電圧VSHUTDOWNを超えない音声信号の前記ピークレベルを決定し、決定したピークレベルに、DSP41により音声信号を調整(圧縮)させる。この場合、音声信号のピークレベルが調整(圧縮)され、一時的にポータブルスピーカー1から出力される音声信号のレベルが制御(抑制)されることになるため、ユーザーに違和感を与えることがない。
上述の実施形態においては、二次電池してリチウムイオン二次電池を例示した。これに限らず、その他の二次電池であってもよい。
上述の実施形態においては、二次電池を電源として使用するオーディオ装置として、ポータブルスピーカーを例示した。これに限らず、携帯オーディオプレーヤー、スマートフォン、ヘッドホンアンプ等であってもよい。
本発明は、二次電池を電源として使用するオーディオ装置に好適に採用され得る。
1 ポータブルスピーカー(オーディオ装置)
2 バッテリー部
21 バッテリー(二次電池、リチウムイオン二次電池)
3 コントロール部
32 マイクロコンピュータ(制御部)
4 オーディオ部
41 DSP(信号処理部)
43 パワーアンプ(増幅回路)
5 スピーカー

Claims (8)

  1. 二次電池を電源として使用するオーディオ装置において、
    前記二次電池の内部抵抗と前記二次電池から流れる電流との積が現在の前記二次電池の電圧と前記二次電池の終端電圧との差を超えないように、自装置から出力される音声信号のレベルを制御する制御部を備えることを特徴とするオーディオ装置。
  2. 前記音声信号のダイナミックレンジを調整する信号処理部をさらに備え、
    前記制御部は、前記二次電池の内部抵抗と前記二次電池から流れる電流との積が現在の前記二次電池の電圧と前記二次電池の終端電圧との差を超えない前記音声信号の前記ダイナミックレンジを決定し、決定した前記ダイナミックレンジに、前記信号処理部により前記音声信号を調整させることを特徴とする請求項1に記載のオーディオ装置。
  3. 前記ダイナミックレンジは、前記二次電池から流れても前記二次電圧の終端電圧を超えない最大許容電流と、前記二次電池の終端電圧と、スピーカー負荷と、の積の平方根を、増幅回路のゲインで割った値であることを特徴とする請求項2に記載のオーディオ装置。
  4. 音声信号を増幅する信号処理部をさらに備え、
    前記制御部は、前記二次電池の内部抵抗と前記二次電池から流れる電流との積が現在の前記二次電池の電圧と前記二次電池の終端電圧との差を超えない前記信号処理部によるゲインを決定し、決定した前記ゲインで、前記信号処理部により前記音声信号を増幅させることを特徴とする請求項1に記載のオーディオ装置。
  5. 前記音声信号を増幅する増幅回路をさらに備え、
    前記制御部は、前記二次電池の内部抵抗と前記二次電池から流れる電流との積が現在の前記二次電池の電圧と前記二次電池の終端電圧との差を超えない前記増幅回路によるゲインを決定し、決定した前記ゲインで、前記増幅回路により前記音声信号を増幅させることを特徴とする請求項1に記載のオーディオ装置。
  6. 前記音声信号のピークレベルを調整する信号処理部をさらに備え、
    前記制御部は、前記二次電池の内部抵抗と前記二次電池から流れる電流との積が現在の前記二次電池の電圧と前記二次電池の終端電圧との差を超えない前記音声信号の前記ピークレベルを決定し、決定した前記ピークレベルに、前記信号処理部により前記音声信号を調整させることを特徴とする請求項1に記載のオーディオ装置。
  7. 前記二次電圧の内部抵抗は、前記電池から流れる電流が小さいときの第1電圧から、前記電池から流れる電流が大きいときの第2電圧を引いた値を、前記電池から流れる電流が大きい第2電流から、前記電池から流れる電流が小さい第1電流を引いた値で除した値であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のオーでディオ装置。
  8. 前記二次電池は、リチウムイオン二次電池であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のオーディオ装置。
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