JP2016115811A - 描画装置、及び物品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】重ね合わせ精度の点で有利な描画装置を提供する。【解決手段】荷電粒子線で基板に描画を行う描画装置であって、前記基板を保持して可動のステージと、荷電粒子線のブランキングを行うブランキング部と、前記基板に照射される荷電粒子線を偏向して前記基板上における荷電粒子線の位置を調整する偏向器とを含み、第1方向に配列された複数の荷電粒子線を前記基板に照射する荷電粒子光学系と、前記ステージを前記第1方向に移動させながら、前記複数の荷電粒子線を前記基板上に多重に照射するように前記描画を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記複数の荷電粒子線が前記基板上の目標位置に照射されるように、前記ブランキングのタイミングに基づいて、前記偏向器による前記複数の荷電粒子線の前記第1方向における偏向量を制御する処理を行うことを特徴とする描画装置を提供する。【選択図】図4

Description

本発明は、描画装置、及び物品の製造方法に関する。
電子線などの荷電粒子線を用いた描画装置においては、基板上の各ショット領域に形成されたパターン(例えば、「ショットパターン」)に対して新たなパターンを重ね合わせて描画する重ね合わせ描画が行われている(特許文献1参照)。
重ね合わせ描画では、まず、複数のショットパターンの設計上の配列座標値に基づいて基板を移動させて、複数のショットパターンのうち幾つかのショットパターンの各位置を実測(計測)する。次いで、ショットパターンの設計上の座標値と、その実際の座標値とが一義的な関係(例えば、アフィン変換で表される関係)にあると仮定して、最小二乗法等を用いて当該関係のパラメータ(係数)を決定する。そして、当該関係及びショットパターンの設計上の座標値に基づいて、ショットパターンの実際の座標値を求め、かかる実際の座標値に基づいて基板を位置合わせ(位置決め)してパターンの描画を行う。
このような重ね合わせ描画においては、ショットパターンの座標値とともに、ショットパターンの歪み(倍率や回転など)も計測されうる。ショットパターンの歪みは、描画装置などのリソグラフィ装置の要因で発生する場合や、リソグラフィ以外の熱プロセスに起因する基板の変形で発生する場合がある。
図7(a)は、基板SBに形成された5行×5列のショットパターンの配列を示す図である。ここでは、実際のショットパターンSPを実線で示し、設計上のショットパターンSP’を破線で示している。このような基板SB(実際のショットパターンSP)に対して、複数の荷電粒子光学系CP1、CP2及びCP3を有する描画装置で重ね合わせ描画を行う様子を図7(b)に示す。図7(b)を参照するに、荷電粒子光学系CP1乃至CP3のそれぞれは、基板SBに対して5行×5列の荷電粒子線を射出する。そして、荷電粒子光学系CP1、CP2及びCP3に対して、基板SBを保持したステージを上方向に移動させることで、荷電粒子光学系CP1、CP2及びCP3のそれぞれがストライプ状の領域S1、S2及びS3を描画(ストライプ描画)する。ストライプ描画では、各荷電粒子光学系の基板の移動方向に配列された複数の荷電粒子線は、基板上の目標位置を多重に照射でき、各荷電粒子線の照射のオン/オフ(ブランキング制御)によって当該目標位置での荷電粒子線の照射量(ドーズ)が制御される。
荷電粒子光学系は、荷電粒子線を偏向する偏向器を有し、かかる偏向器は、基板上での複数の荷電粒子線(によって規定される描画領域)の位置を一括して調整する。ストライプ描画は、基板上のショットパターンの実際の位置に基づいて、各荷電粒子光学系の描画領域の位置を偏向器で調整しながら、ショットパターンに新たなパターンを重ね合わせて描画する。
特開昭62−144323号公報
しかしながら、基板に対する荷電粒子線の照射(非ブランキング)は、荷電粒子線の電流値やステージの速度に基づいて、一定の周期で行われる。従って、荷電粒子線の照射のタイミングで、荷電粒子光学系の描画領域が基板に形成されたショットパターンの描画開始位置(ショット端)を通過するとは限らない。その結果、当該タイミングのずれにより、重ね合わせ精度が低下しうる。
なお、荷電粒子線の照射のタイミングを描画開始時刻と一致させるために、荷電粒子線の照射の周期よりも速い周期のクロックで、かかる周期の位相をシフトさせることが考えられる。ここで、荷電粒子線の照射の制御とステージの制御とを同期させるために、荷電粒子線の照射の制御には、ステージの位置を計測する干渉計のサンプリングクロックを逓倍したクロックが用いられている。従って、荷電粒子線の照射の周期の位相を任意にシフトさせるためには、そのためのクロックを、シフトさせる位相の分解能に対応する周波数まで逓倍する必要がある。
例えば、ステージの速度が1[m/s]とすると、描画の位置ずれを1[nm]以下に抑えるためには、荷電粒子線の照射を制御するためのクロックを1[GHz]以上の高速なクロックまで上げて位相をシフトさせる必要がある。従って、荷電粒子線の照射を制御するためのクロックは、スループットの向上や重ね合わせ精度の向上に伴い、実現困難な周波数まで上がることが懸念される。換言すれば、荷電粒子線の照射のタイミングと描画開始時刻とが一致するように、かかる照射の周期の位相をシフトさせるには困難(不利)な点がある。
本発明は、重ね合わせ精度の点で有利な描画装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての描画装置は、荷電粒子線で基板に描画を行う描画装置であって、前記基板を保持して可動のステージと、荷電粒子線のブランキングを行うブランキング部と、前記基板に照射される荷電粒子線を偏向して前記基板上における荷電粒子線の位置を調整する偏向器とを含み、第1方向に配列された複数の荷電粒子線を前記基板に照射する荷電粒子光学系と、前記ステージを前記第1方向に移動させながら、前記複数の荷電粒子線を前記基板上に多重に照射するように前記描画を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記複数の荷電粒子線が前記基板上の目標位置に照射されるように、前記ブランキングのタイミングに基づいて、前記偏向器による前記複数の荷電粒子線の前記第1方向における偏向量を制御する処理を行うことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、重ね合わせ精度の点で有利な描画装置を提供することができる。
本発明の一側面としての描画装置の構成を示す概略図である。 図1に示す描画装置の荷電粒子光学系の構成を示す概略図である。 図1に示す描画装置における描画処理を説明するための図である。 図1に示す描画装置における描画処理を説明するための図である。 図1に示す描画装置における描画処理を説明するための図である。 図1に示す描画装置における描画処理を説明するための図である。 重ね合わせ描画におけるストライプ描画を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一側面としての描画装置1の構成を示す概略図である。描画装置1は、荷電粒子線で基板に描画を行うリソグラフィ装置であって、本実施形態では、複数の荷電粒子光学系のそれぞれから射出される複数の荷電粒子線を用いて基板にパターンを描画する。ここで、荷電粒子線は、電子線に限定されるものではなく、例えば、イオンビームなどであってもよい。
描画装置1は、3つの荷電粒子光学系、即ち、第1荷電粒子光学系100A、第2荷電粒子光学系100B及び第3荷電粒子光学系100Cと、基板ステージ11と、検出部12とを有する。また、描画装置1は、ブランキング制御部13と、処理部14と、偏向器制御部15と、位置検出処理部16と、ステージ制御部17と、第1記憶部18と、データ変換部19と、第2記憶部20と、主制御部21とを有する。
第1荷電粒子光学系100A、第2荷電粒子光学系100B及び第3荷電粒子光学系100Cのそれぞれは、第1方向(列方向)及び第1方向に直交する方向(行方向)に複数の荷電粒子線を射出する。また、第1荷電粒子光学系100A、第2荷電粒子光学系100B及び第3荷電粒子光学系100Cのそれぞれは、複数の荷電粒子線を個別にオン/オフ(ブランキング制御)するブランキング機能を有する。
図2は、第1荷電粒子光学系100A、第2荷電粒子光学系100B及び第3荷電粒子光学系100Cとして適用可能な荷電粒子光学系100の構成を示す概略図である。荷電粒子光学系100は、荷電粒子源101と、コリメータレンズ102と、ブランキングアパーチャアレイ103と、静電型レンズ104と、磁界型レンズ105と、対物レンズ106と、偏向器107とを含む。
荷電粒子源101は、例えば、LaBやBaO/W(ディスペンサカソード)などを荷電粒子線放出材として含む熱電子型の荷電粒子源である。コリメータレンズ102は、電界によって荷電粒子線を収束させる静電型レンズである。荷電粒子源101から放射された荷電粒子線は、コリメータレンズ102を介して、略平行な荷電粒子線となる。
ブランキングアパーチャアレイ103は、コリメータレンズ102からの略平行な荷電粒子線を、2次元に配列された開孔(不図示)で複数の荷電粒子線に分割する。また、ブランキングアパーチャアレイ103は、複数の荷電粒子線のそれぞれを個別に駆動可能な静電型の偏向器(不図示)を含み、ブランキング制御部13と協同して、複数の荷電粒子線のブランキングを一定の周期で行うブランキング部として機能する。なお、荷電粒子線のブランキングは、上述したような偏向器を含む構成ではなく、それ以外の公知の構成で行ってもよい。
静電型レンズ104及び磁界型レンズ105は、協同して、ブランキングアパーチャアレイ103の複数の開孔の中間像を形成する。対物レンズ106は、磁界型レンズであって、複数の開孔の中間像を基板に投影する。偏向器107は、ブランキングアパーチャアレイ103からの複数の荷電粒子線を一括して所定の方向に偏向して、複数の荷電粒子線によって規定される描画領域EAの位置を変更する。
図1に戻って、基板ステージ11は、基板10を保持して可動のステージである。基板ステージ11は、例えば、荷電粒子光学系100の光軸と直交するX−Y平面(水平面)内で移動可能なX−Yステージと、基板10を保持する(引き付ける)ための静電チャックとを含む。また、基板ステージ11には、荷電粒子線が入射する開口パターンを含み、荷電粒子線の位置を検出する検出器が配置されている。
検出部12は、基板10に形成されたマーク(例えば、アライメントマーク)にレジスト(感光剤)が感光しない波長の光を照射する照射系と、かかるマークで正反射された光の像を撮像する撮像素子とを含み、基板10に形成されたマークを検出する。
ブランキング制御部13は、第1荷電粒子光学系100A、第2荷電粒子光学系100B及び第3荷電粒子光学系100Cのそれぞれのブランキングアパーチャアレイ103を個別に制御する。処理部14は、バッファメモリやデータ処理回路を含み、第1荷電粒子光学系100A、第2荷電粒子光学系100B及び第3荷電粒子光学系100Cのそれぞれの制御データを生成する。
偏向器制御部15は、第1荷電粒子光学系100A、第2荷電粒子光学系100B及び第3荷電粒子光学系100Cのそれぞれの偏向器107を個別に制御する。位置検出処理部16は、検出部12からの出力(検出結果)に基づいて、基板10のショット領域のそれぞれの位置、即ち、基板上の各ショット領域に形成されたパターン(ショットパターン)の位置(目標位置)やショットパターンの歪みを特定する。ステージ制御部17は、基板ステージ11の位置を計測するレーザ干渉計(不図示)と協同して、基板ステージ11の位置決めを制御する。
第1記憶部18は、基板10に描画すべきパターンに対応する設計図形データを記憶するメモリである。データ変換部19は、第1記憶部18に記憶された設計図形データを、描画装置1で設定されている幅のストライプ単位に分割して、描画処理を容易に行えるようにするための中間図形データに変換する。第2記憶部20は、中間図形データを記憶するメモリである。
主制御部21は、CPUやメモリなどを含み、描画装置1の全体(各部)を制御する。主制御部21は、基板10に描画すべきパターンに応じて、中間図形データを処理部14(のバッファメモリ)に転送し、上述した描画装置1の各部を介して、描画装置1を統括的に制御する。また、本実施形態では、ブランキング制御部13、処理部14、偏向器制御部15、位置検出処理部16、ステージ制御部17、第1記憶部18、データ変換部19及び第2記憶部20が個別に構成されているが、これらの機能を主制御部21が有してもよい。
図3(a)乃至図3(c)は、描画装置1における描画処理を説明するための図である。図3(a)は、荷電粒子光学系100から射出され、基板上の描画領域EAを規定する複数の荷電粒子線の配列の一例を示す図である。本実施形態では、複数の荷電粒子線は、5行×20列の荷電粒子線で構成され、列ピッチに対して行ピッチが2倍になっている。このように、荷電粒子光学系100は、第1方向(列方向)及び第1方向に直交する方向(行方向)に配列された複数の荷電粒子線を射出する。また、荷電粒子光学系100は、上述したように、行方向において複数配置されている。基板ステージ11の移動方向は、図3(a)で矢印に示すように、紙面の上から下に向かう方向(第1方向)とする。
ここで、主制御部21は、基板ステージ11を移動させながら、列方向に配列された複数の荷電粒子線を基板上に多重に照射するように描画を制御する。図3(a)に示す荷電粒子線の対象列で、基板上の位置(Position)P1乃至P6と、基板上の位置P1乃至P6のそれぞれにおける荷電粒子線の照射量(露光量(Dose))との関係が図3(b)に示す関係となるように、基板に描画を行う場合を考える。全ての荷電粒子線は同一のクロックで基板に照射され、対象列の荷電粒子線の各行をj、k、l、m、nとし、基板ステージ11は単位クロック当たりに列ピッチ分移動する速度で列方向に連続的に移動させるものとする。
この場合、対象列の荷電粒子線の各行(j乃至n)の単位クロック当たりのオン/オフを、図3(c)に示すように設定(制御)すると、図3(b)に示すような関係が得られる。図3(c)において、点線は、基板上の各位置(P1乃至P6)に照射される各行(j乃至n)の荷電粒子線のオン(四角)/オフ(無印)を表す信号に相当する。これは、基板ステージ11が、単位クロックの2個分で、対象列の荷電粒子線の各行(j乃至n)のピッチ分移動するからである。図3(b)に示す関係は、単位クロック2個分ずらしたj、k、l、m、nの荷電粒子線の照射量を加算したものであり、列方向に配列された荷電粒子線が照射量の階調を制御するため、列方向に配列された全ての荷電粒子線が描画を終了しないと得られない。
図4(a)及び図4(b)を参照して、描画装置1における描画処理、詳細には、基板上のショットパターンに重ね合わせ描画を行う場合について説明する。基板ステージ11は、図4(a)に示すように、紙面の上から下に向かう方向に連続的に移動させるものとする。主制御部21は、本実施形態では、列方向に配列された複数の荷電粒子線が基板上の目標位置に照射されるように、荷電粒子線のオン/オフのタイミングに基づいて、偏向器107による複数の荷電粒子線の列方向における偏向量を制御する処理を行う。例えば、主制御部21は、偏向器107による複数の荷電粒子線の列方向への偏向量を調整する処理を、基板10の対象ショット領域に対する描画を開始するまでに行う。また、かかる処理は、荷電粒子線のオン/オフのタイミングに従って列方向に配列された複数の荷電粒子線のうち最も基板ステージ11の移動方向の側に位置する荷電粒子線が基板のショット領域の端(ショット端)に照射されるように行われる。
図4(a)において、描画開始位置は、対象ショット領域TSRに対する描画を開始する際における、複数の荷電粒子線によって規定される描画領域EAの先頭の(即ち、最も基板ステージ11の移動方向の側に位置する)荷電粒子線CB1の目標位置を示している。また、オン/オフ開始位置は、偏向器107を動作させない場合に、荷電粒子線のオン/オフのタイミングと、描画開始位置を描画領域EAが通過するタイミングとのずれによって、荷電粒子線CB1が実際に照射される基板上の位置を示している。本実施形態では、このような描画開始位置とオン/オフ開始位置との位置ずれ量を偏向量として偏向器107で荷電粒子線を偏向する。
具体的には、図5(b)に示すように、まず、レーザ干渉計(不図示)によって計測された現在及び過去の基板ステージ11の位置、及び、基板ステージ11の移動速度に基づいて、基板ステージ11の予測位置を求める。そして、描画領域EAが対象ショット領域TSRの描画開始位置(ショット端)を通過するまでの時間を求める。この際、レーザ干渉計によって基板ステージ11の位置を計測してから荷電粒子線を照射(オン)するまでの遅延を線形補間して求めてもよい。
次に、描画開始時刻(対象ショット領域TSRのショット端が描画開始位置に位置する第1時刻)と荷電粒子線のオン/オフのタイミング(第1時刻の前にブランキングを行う第2時刻)との差ΔTを求める。具体的には、描画開始時刻に最も近い荷電粒子線のオン/オフのクロック(周期Tb)との差分を求める。本実施形態では、差ΔTを、描画開始時刻後の荷電粒子線のオン/オフの遅れで説明しているが、描画開示時刻前の荷電粒子線のオン/オフの立ち上がりであってもよい。例えば、偏向器107での荷電粒子線の偏向量が小さくなるように選択すればよい。
次に、差ΔTに基づいて、描画開始位置とオン/オフ開始位置との位置ずれ量(描画開始時刻における基板ステージ11の位置とオン/オフ開始時刻における基板ステージ11の位置とのずれ量)を求める。例えば、描画開始位置とオン/オフ開始位置との位置ずれ量は、本実施形態では、差ΔT×基板ステージ11の移動速度となる。但し、差ΔT及び描画開始位置とオン/オフ開始位置との位置ずれ量に関しては、テスト基板などの基板に実際に描画を行い、その描画結果から求めてもよい。
そして、描画開始位置とオン/オフ開始位置との位置ずれ量に基づいて、描画開始位置とオン/オフ開始位置とが整合するように、偏向器107によって荷電粒子線を列方向に偏向して基板上における荷電粒子線の位置、即ち、描画領域EAの位置を調整する。換言すれば、描画開始位置とオン/オフ開始位置との位置ずれ量に対応する偏向量を、偏向器107による荷電粒子線の列方向への偏向量として決定する。
偏向器107による荷電粒子線の列方向への偏向は、描画開始時刻までに行う。また、描画開始位置とオン/オフ開始位置とを整合させるための列方向への偏向量は、描画開始位置から描画終了位置まで、偏向器107による荷電粒子線の偏向のオフセットとして保持する。換言すれば、対象ショット領域TSRに描画を行っている間にも、描画開始位置とオン/オフ開始位置とを整合させるために調整した偏向量を維持するように、偏向器107を制御する。
また、図7(a)に示したように、実際のショットパターンと設計上のショットパターンとの相対位置はショット領域ごとに異なる。従って、基板上の各ショット領域の位置、即ち、実際の各ショットパターンの位置に基づいて、描画開始位置とオン/オフ開始位置とを整合させるための列方向への偏向量を変更する必要がある。
具体的には、図5に示すように、まず、第1対象ショット領域TSR1における描画開始位置とオン/オフ開始位置とが整合するように、上述したように、偏向器107によって荷電粒子線を列方向に偏向して描画領域EAの位置を調整する。そして、描画開始位置から描画終了位置まで、即ち、第1対象ショット領域TSR1に描画を行っている間、描画開始位置とオン/オフ開始位置とを整合させるために調整した偏向量を維持するように、偏向器107を制御する。
次いで、第2対象ショット領域TSR2における描画開始位置とオン/オフ開始位置とが整合するように、上述したように、偏向器107によって荷電粒子線を列方向に偏向して描画領域EAの位置を調整する。そして、描画開始位置から描画終了位置まで、即ち、第2対象ショット領域TSR2に描画を行っている間、描画開始位置とオン/オフ開始位置とを整合させるために調整した偏向量を維持するように、偏向器107を制御する。
このように、基板上の2つのショット領域の間において、ショット領域のそれぞれの位置、即ち、実際のショットパターンの位置に基づいて、描画開始位置とオン/オフ開始位置とが整合するように、偏向器107による荷電粒子線の列方向への偏向量を変更する。これにより、基板10の全てのショット領域に対して、描画開始位置とオン/オフ開始位置とを整合させることができる。
これまでは、対象ショット領域における描画開始位置とオン/オフ開始位置との位置ずれ量に対応する偏向量を偏向器107で一度に偏向するオープン制御について説明した。但し、描画開始時刻からオン/オフ開始時刻まで、描画領域EA(荷電粒子線CB1)が描画開始位置に留まるように追従させる、所謂、フィードバック制御を行ってもよい。換言すれば、描画開始時刻とオン/オフ開始時刻との間において、ショット領域に最初に照射される荷電粒子線、即ち、最も基板ステージ11の移動方向の側に位置する荷電粒子線CB1がショット端に位置するように、偏向器107を制御する。
具体的には、図6に示すように、荷電粒子線CB1と描画開始位置との相対距離が偏向器107の偏向ストロークに入ったら、荷電粒子線CB1が描画開始位置に留まるように偏向器107を制御する。次いで、オン/オフ開始時刻(描画開始時刻後の最初の荷電粒子線のオン/オフのタイミング)になったら、荷電粒子線CB1を描画開始位置に留めるような偏向器107の制御を停止する。そして、その時点での偏向量を、描画開始位置から描画終了位置まで、即ち、対象ショット領域TSR2に描画を行っている間、偏向器107による荷電粒子線の偏向のオフセットとして保持する。
このように、本実施形態の描画装置1は、描画開始位置とオン/オフ開始位置との位置ずれを補正して、荷電粒子線と基板10との相対的な位置合わせ精度(重ね合わせ精度)を高い精度で維持することができる。
描画装置1は基板に重ね合わせ描画を行うのに有利であるため、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。物品の製造方法は、基板に塗布された感光剤に描画装置1を用いて潜像パターンを形成する工程(基板に描画を行う工程)と、かかる工程で潜像パターンを形成された基板を現像する工程(描画を行われた基板を現像する工程)とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含みうる。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1:描画装置 11:基板ステージ 13:ブランキング制御部 15:偏向器制御部 21:主制御部 100、100A、100B、100C:荷電粒子光学系 103:ブランキングアパーチャアレイ 107:偏向器

Claims (10)

  1. 荷電粒子線で基板に描画を行う描画装置であって、
    前記基板を保持して可動のステージと、
    荷電粒子線のブランキングを行うブランキング部と、前記基板に照射される荷電粒子線を偏向して前記基板上における荷電粒子線の位置を調整する偏向器とを含み、第1方向に配列された複数の荷電粒子線を前記基板に照射する荷電粒子光学系と、
    前記ステージを前記第1方向に移動させながら、前記複数の荷電粒子線を前記基板上に多重に照射するように前記描画を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記複数の荷電粒子線が前記基板上の目標位置に照射されるように、前記ブランキングのタイミングに基づいて、前記偏向器による前記複数の荷電粒子線の前記第1方向における偏向量を制御する処理を行うことを特徴とする描画装置。
  2. 前記制御部は、前記基板上の2つのショット領域の間において前記処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
  3. 前記制御部は、前記基板上のショット領域に前記描画を行っている間にも、前記処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の描画装置。
  4. 前記制御部は、前記基板上のショット領域の端が描画開始位置に位置する第1時刻と、前記第1時刻の前に前記ブランキングを行う第2時刻とに基づいて、前記偏向量を制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の描画装置。
  5. 前記制御部は、前記第1時刻における前記ステージの位置と前記第2時刻における前記ステージの位置とに基づいて、前記偏向量を制御することを特徴とする請求項4に記載の描画装置。
  6. 前記制御部は、前記第1時刻と前記第2時刻との間において、前記複数の荷電粒子線のうち前記ショット領域に最初に照射される荷電粒子線が前記端に位置するように、前記偏向器を制御することを特徴とする請求項4に記載の描画装置。
  7. 前記基板に形成されたマークを検出する検出部を有し、
    前記制御部は、前記検出部の出力に基づいて、前記目標位置を特定することを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の描画装置。
  8. 前記制御部は、前記基板上の各ショット領域の位置に基づいて、前記偏向量を制御することを特徴とする請求項7に記載の描画装置。
  9. 前記荷電粒子光学系は、前記第1方向に直交する方向において複数配置されていることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の描画装置。
  10. 請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の描画装置を用いて基板に描画を行う工程と、
    前記工程で描画を行われた前記基板を現像する工程と、
    を有することを特徴とする物品の製造方法。
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