JP2016115530A - 端子金具付電線の端末止水構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】端子金具と絶縁被覆電線の結合部分を被覆する止水部の止水性能を安定確保できる端子金具付電線の端末止水構造を提供する。【解決手段】端子金具12に結合される絶縁被覆電線11の端部11eを被覆する樹脂製の止水ブロック13を備えた端子金具付電線の端末止水構造であって、止水ブロック13は、端子金具12および絶縁被覆電線11の端部11eの結合部分14を被覆するとともに絶縁被覆電線11の外皮11bの端部隣接外周面11dに密着する止水部31と、その止水部31から絶縁被覆電線11の外皮11bに沿って筒状に延びる筒状部32とを有しており、筒状部32は、止水部31に近い基端側の内周面32bでは全周にわたって絶縁被覆電線11の外皮11bの端部隣接外周面11dに密着する一方、止水部31から離れる先端側の内周面32dでは全周にわたって絶縁被覆電線11の外皮11bの端部隣接外周面11dから離間している。【選択図】図1

Description

本発明は、端子金具付電線の端末止水構造に関し、特に端子が装着された端末部に樹脂製の止水ブロックを備えた端子金具付電線の端末止水構造に関する。
車両に搭載されるアース電線等において、電気接続用の端子金具に結合される絶縁被覆電線の端部を被覆して防水(電線内部に対し止水)する樹脂製の止水ブロックを備えた端子金具付電線の端末止水構造を有するものがある。
この種の端子金具付電線の端末止水構造として、例えば端子金具と絶縁被覆電線の端部との圧着部を被覆する止水ブロックのモールド樹脂を端子金具側の本体部分で肉厚にする一方で、本体部分に隣接しつつ絶縁被覆電線の外皮端部を取り囲む部分では薄肉円筒状の低剛性部とし、低剛性部の端部を再び肉厚に戻して亀裂等の発生を抑制するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−134134号公報
しかしながら、前述のような従来の端子金具付電線の端末止水構造にあっては、端子金具と絶縁被覆電線の端部との圧着接続部が厚肉のモールド樹脂からなる止水ブロックの本体部分で被覆されるのに対して、圧着接続部に隣接する絶縁被覆樹脂の端部が止水ブロックの本体部分に隣接する薄肉円筒状の低剛性部分で被覆される構成であった。そのため、比較的太いアース用の絶縁被覆電線の曲げに伴って、低剛性部分の基端側(止水ブロックの本体部分と低剛性部の結合部分)とそこに接着する絶縁被覆電線の外皮の一部とに応力が集中し易く、電線の曲げや捩りを伴う曲げによる低剛性部のいわゆるこじり耐久性能や低剛性部におけるシール性の低下が懸念されていた。
そのため、例えばアース線を自動車のエンジンルーム内のような被水領域内でアース処理(車体側のアースポイントに接続)できず、車室内に取り回した上でアース処理するといった必要が生じ、電線長の増大によるコスト高や重量増加を招くという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決すべくなされたものであり、端子金具と絶縁被覆電線の結合部分を被覆する止水部の止水性能を安定確保することのできる端子金具付電線の端末止水構造を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的達成のため、電気接続用の端子金具に結合される絶縁被覆電線の端部を被覆する樹脂製の止水ブロックを備えた端子金具付電線の端末止水構造であって、前記止水ブロックは、前記端子金具および前記絶縁被覆電線の端部の結合部分を被覆するとともに前記絶縁被覆電線の外皮の端部外周面に密着する止水部と、該止水部から前記絶縁被覆電線の前記外皮に沿って筒状に延びる筒状部とを有しており、前記筒状部は、前記止水部に近い基端側の内周では全周にわたって前記絶縁被覆電線の外皮の端部外周面に密着する一方、前記止水部から離れる先端側の内周では全周にわたって前記絶縁被覆電線の外皮の端部外周面から離間していることを特徴とする。
この構成により、本発明では、絶縁被覆電線にある程度以上の曲げが加わるとき、止水ブロックの筒状部の先端側の内周に絶縁被覆電線の外皮が接触し、そのとき、筒状部の基端側の内周と外皮の外周面との接着面にかかるこじり方向の負荷が軽減されることになる。したがって、筒状部の基端側におけるこじり耐久性能やシール性の低下が有効に抑制され、端子金具と絶縁被覆電線の結合部分を被覆する止水部の止水性能を安定確保することのできる端子金具付電線の端末止水構造となる。
本発明においては、前記絶縁被覆電線の長さ方向で前記筒状部の内周面が前記絶縁被覆電線の前記外皮の端部外周面から離間する筒状隙間の軸方向長さに対して、前記筒状隙間の半径方向の厚さが小さくなっているとよい。
この構成により、絶縁被覆電線に大きな曲げが加わる前に、止水ブロックの筒状部の先端側の内周に絶縁被覆電線の外皮を接触させて、筒状部の基端側の内周と外皮の外周面との接着面にかかるこじり方向の負荷を軽減できることになる。
また、本発明において、前記筒状隙間の前記半径方向の厚さは、前記筒状隙間の前記開口端側の部分で大きく、前記筒状隙間の前記内奥部側の部分で小さくなっているとよい。
この場合、絶縁被覆電線の外皮の外周面のうち筒状部の基端側の内周から軸方向外方側に離れた部分を筒状部の先端側の内周に接触させることが容易にできるので、筒状部の基端側の内周と外皮の外周面との接着面にかかるこじり方向の負荷をより有効に軽減でき、しかも、筒状部の肉厚を確保してその剛性を高めることができる。
さらに、本発明においては、前記筒状隙間の前記開口端側の部分を形成する前記筒状部の第1内周面が、前記筒状隙間の前記内奥部側の部分を形成する前記筒状部の第2内周面に対し拡径方向に傾斜していてもよい。
この構成により、第1内周面および第2内周面の長さや傾斜角度を適宜設定して、筒状部の基端側の内周と外皮の外周面との接着面にかかるこじり方向の負荷をより有効に軽減させるとともに、止水ブロックの筒状部の先端側や外皮にかかる応力を分散することができる。
なお、止水ブロックを形成する樹脂の硬度や弾性を絶縁被覆電線の外皮より大きく設定して、筒状部の先端側の強度を確保するとともに、筒状部の基端側の内周から内奥側に剥離が進行し難くなるようにすることもできる。また、止水ブロックの筒状部の先端側の内周に接触する絶縁被覆電線の外皮の表面を多段曲げ形状にするようにしてもよい。
本発明によれば、端子金具と絶縁被覆電線の結合部分を被覆する止水部の止水性能を安定確保することのできる端子金具付電線の端末止水構造を提供することができる。
本発明に係る端子金具付電線の端末止水構造の第1の実施の形態を示すその一部断面を含む要部正面図である。 図2(a)は、本発明に係る端子金具付電線の端末止水構造の第1の実施の形態を端子金具側から見た外観斜視図であり、図2(b)は、本発明に係る端子金具付電線の端末止水構造の第1の実施の形態を電線側から見た外観斜視図である。 図3(a)は、本発明に係る端子金具付電線の端末止水構造の第1の実施の形態を図1の左側から見た左側面図であり、図3(b)は、本発明に係る端子金具付電線の端末止水構造の第1の実施の形態を図1の右側から見た電線断面を含む右側面図である。 本発明に係る端子金具付電線の端末止水構造の第1の実施の形態を示すその要部平面図である。 本発明に係る端子金具付電線の端末止水構造の第1の実施の形態における絶縁被覆電線の曲げ時の撓み形状と止水ブロックの筒状部の先端側内周付近を示す部分拡大断面図である。 図6(a)は、本発明に係る端子金具付電線の端末止水構造の第2の実施の形態を示すその要部拡大断面図であり、図6(b)は、本発明に係る端子金具付電線の端末止水構造の第3の実施の形態を示すその要部拡大断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図5は、本発明に係る端子金具付電線の端末止水構造の第1の実施の形態を示している。この実施の形態は、本発明を自動車に搭載されるアース配線用の端子金具付電線を含むワイヤハーネスに適用した例である。
まず、本実施形態の構成について説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態のワイヤハーネスは、端子金具付電線10を含んで構成されている。この端子金具付電線10は、絶縁被覆電線11(以下、単に電線11という)と、電線11の一端側に例えば圧着された端子金具12と、端子金具12に結合される電線11の一方の端部11eを被覆する樹脂製の止水ブロック13と、を含んで構成されている。
電線11は、複数本の導体素線で構成された軟銅より線等の芯線部11aと、その芯線部11aを長さ方向の略全域で被覆する塩化ビニル等の絶縁樹脂からなる外皮11bとを有する絶縁被覆電線である。
電線11は、アース電線等に使用されるも比較的大径(太物)の電線で、芯線部11aの断面積が例えば3mm以上のものであり、曲げ剛性が比較的高くなるものである。
電線11の一方の端部11eでは、外皮11bの端部から芯線部11aが所定の露出長さだけ突出するように露出している。なお、電線11の他方の端部は、詳細を図示しないが、例えばエンジンの制御装置あるいは補機(車両用電装品の一部)に接続されている。
端子金具12は、導電性のよい金属板を材料としてプレス加工された板端子、例えば丸形の板端子となっている。
図3および図4に示すように、端子金具12は、その一端側に、円環板状の接続部12aと、回り止めまたは誤組付け防止用の突起12bとを有している。
図1および図4中に隠れ線で示すように、端子金具12は、その他端側に、電線11の芯線部11aに圧着するようにかしめられたワイヤバレル部12cと、電線11の外皮11bに圧着するようにかしめられた絶縁樹脂バレル部12dとを有している。
そして、電線11の芯線部11aおよび外皮11bと端子金具12のワイヤバレル部12cおよび絶縁樹脂バレル部12dとは、端子金具12と電線11の一方の端部11eとの結合部分14を構成している。
端子金具12は、接続部12aを自動車の図示しない車体側の接地接続部、例えばエンジンルーム内の接地接続部にボルト締結されてアース処理されるようになっている。
端子金具12は、さらに、接続部12aと止水ブロック13内のワイヤバレル部12cとの間に、段付き曲げ加工された段付き曲げ部12eと、その段付き曲げ部12eを補強するリブ状の突出し曲げ加工部12fとを有している。
止水ブロック13は、芯線部11aの素線間の隙間や芯線部11aと外皮11bの間の隙間に浸透した状態で硬化した止水剤のモールド樹脂によって形成されている。
すなわち、止水ブロック13は、端子金具12に結合される電線11の一方の端部11eを止水剤の樹脂により被覆し止水するように成形型で成形されている。なお、未硬化の止水剤の樹脂を芯線部11aの素線間の隙間や芯線部11aと外皮11bの間の隙間に浸透させるために、例えば端子金具に結合する電線11の内部を負圧吸引して、電線11の内外に差圧を生じさせてもよい。
止水ブロック13の止水剤は、いわゆるホットメルト(登録商標)タイプの接着剤樹脂、例えば湿気硬化型のシリコン樹脂系のものであり、加熱、成形および硬化により、電線11の外皮11b、芯線部11aの素線、端子金具12等に対する接着性と、電線11の外皮11bに対し相対的に高硬度となる程度の剛性および若干の弾性を生じるものである。
また、止水ブロック13は、端子金具12と電線11の一方の端部11eとの結合部分14を被覆するとともに外皮11bの端部外周面に密着する止水部31と、その止水部31から電線11の外皮11bに沿って筒状に延びる筒状部32とを有している。
止水部31は、端子金具12と電線11の端部11eとの結合部分14の外形に対し略一定の止水剤樹脂の層厚となる概略形状を有しており、止水部31の外周面31aは、止水ブロック13の中央付近に段付き形状部31bを有している。
そして、止水部31は、段付き形状部31bの一方側の絶縁樹脂バレル部12d付近で電線11と端子金具12の結合部分14を取り囲む大径部31dと、段付き形状部31bの他方側で端子金具12の段付き曲げ部12eの近傍を取り囲む小径部31cとを有している。止水部31は、大径部31dにおいて端子金具12の板幅方向および板厚方向に最大幅となっており、小径部31cで端子金具12の板幅方向および板厚方向に最小幅となっている。
筒状部32は、結合部分14に隣接する電線11の外皮11bの端部外周面の一部、すなわち、外皮11bの端部11cに隣接する所定幅(軸方向長さ)の外周面である端部隣接外周面11dを取り囲んでいる。ここにいう端部隣接外周面11dは、電線11の外皮11bの端部11cのうち結合部分14での圧着の影響により縮径した範囲内でなく、結合部分14での圧着の影響によって縮径することなく一定径の円筒面形状をなしている外皮11bの端部外周面の一部であり、縮径した範囲に近い端部11cの外周面に隣接する一定幅領域の外周面である。
筒状部32は、止水部31に近い基端部32a側では全周にわたって電線11の外皮11bの端部隣接外周面11dに密着する基端側の内周面32bを形成し、止水部31から離れる先端部32c側では全周にわたって電線11の端部隣接外周面11dから離間する先端側の内周面32dを形成している。また、筒状部32の先端側の内周面32dが電線11の外皮11bの端部隣接外周面11dから離間する筒状隙間33の軸方向(電線11の長さ方向)の長さLに対して、筒状隙間33の半径方向の厚さtが小さくなっている。
さらに、筒状隙間33の半径方向の厚さtは、筒状隙間33のうち筒状部32の基端部32aから離れる開口端側で大きく、筒状隙間33のうち筒状部32の基端部32aに近い内奥部側で小さくなっており、筒状部32の先端側の内周面32dは、筒状部32の内奥側よりの開口端側で大径になっている。
より具体的には、図2に示すように、筒状部32の先端側の内周面32dのうち、筒状隙間33の内奥側部分を形成する内周面34a(第2内周面)は、筒状隙間33の最内奥部で最小径になり、筒状隙間33の開口端側で最大径となるよう電線11の中心軸線に対し傾斜角度θ1を有するテーパ面(円錐面)形状をなしている。
そして、この内周面34aに対して、筒状隙間33の開口端側に位置する筒状部32の内周面34b(第1内周面)は、さらに拡径方向(径方向の外方側)に傾斜しており、電線11の中心軸線に対し傾斜角度θ1より大きい傾斜角度θ2を有している。さらに、この内周面34bは、筒状隙間33の開口端となる筒状部32の先端面32eに近付くほど大径となるようにその傾斜角度θ2を増加させた形状となっている。
ただし、ここでは、筒状隙間33の開口端側の内周面34bが筒状隙間33の内奥部側の内周面34aに対し軸方向の長さが十分に小さく、R面取り状になっている。
筒状部32の半径方向の厚さは、先端面32e側でも電線11の外皮11bより厚くなっており、例えば電線11の半径以上に設定されるが、筒状隙間33の軸方向長さLより小さくてもよい。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施の形態の端子金具付電線10においては、図5に示すように、電線11にある程度以上の曲げ角度の曲げ(捩りを伴う曲げを含む)が加わると、止水ブロック13の筒状部32の先端側の内周面32dに電線11の外皮11bが接触する。そして、そのとき、筒状部32の基端側の内周面32bと外皮11bの端部隣接外周面11dとの接着面にかかるこじり方向の負荷が軽減される。
したがって、筒状部32の基端部32a側におけるこじり耐久性能やシール性の低下が有効に抑制され、端子金具12と電線11の端部11eとの結合部分14を被覆する止水部31の止水性能を安定確保することができる端子金具付電線の端末止水構造となる。
また、本実施形態では、電線11の長さ方向で筒状部32の先端側の内周面32dが電線11の外皮11bの端部隣接外周面11dから離間する筒状隙間33の軸方向長さLに対して、筒状隙間33の半径方向の厚さtが小さくなっている。したがって、電線11に筒状部32の基端側の内周面32bと外皮11bの端部隣接外周面11dとの接着面に悪影響を及ぼす程度に大きな曲げが加わるより前に、止水ブロック13の筒状部32の先端側の内周面32d、特に開口端側の内周面34bに電線11の外皮11bを接触させて、筒状部32の基端側の内周面32bと外皮11bの端部隣接外周面11dとの接着面にかかるこじり方向の負荷を軽減することができる。
さらに、本実施形態では、筒状隙間33の半径方向の厚さtが、筒状隙間33の開口端側部分で大きく、筒状隙間33の内奥部側部分で小さくなっているので、電線11の外皮11bの端部隣接外周面11dのうち筒状部32の基端側の内周面32bから軸方向外方側に離れた部分を筒状部32の先端側の内周面32dに接触させることで、筒状部32の基端側の内周と外皮11bの外周面との接着面にかかるこじり方向の負荷をより有効に軽減できるとともに、筒状部32の肉厚を確保してその剛性を高めることができる。
加えて、本実施形態では、筒状隙間33の開口端側の部分を形成する筒状部32の内周面34bが、筒状隙間33の内奥部側の部分を形成する内周面34aに対し拡径方向に傾斜するよう、内周面34aの傾斜角度θ1より大きい傾斜角度θ2を有しているので、両内周面34b、34dの長さや傾斜角度θ1、θ2を適宜設定して、筒状部32の基端側の内周面32bと外皮11bの端部隣接外周面11dとの接着面にかかるこじり方向の負荷をより有効に軽減させるとともに、止水ブロック13の筒状部32の先端側や外皮11bにかかる応力を分散することができる。
また、止水ブロック13を形成する樹脂の硬度や弾性を電線11の外皮11bより大きく設定しているので、筒状部32の先端側の強度を確保するとともに、筒状部32の基端側の内周から内奥側に剥離が進行し難くなるようにすることができる。
このように、本実施形態においては、端子金具12と電線11の結合部分14を被覆する止水部31の止水性能を安定確保することのできる端子金具付電線の端末止水構造を提供することができる。
(第2の実施の形態)
図6(a)は、本発明に係る端子金具付電線の端末止水構造の第2の実施の形態を示している。なお、以下に説明する各実施の形態は、全体の概略構成が前述の第1の実施の形態と類似するものであり、止水ブロック13の止水部31から電線11側に突出する筒状部の形状のうつ先端側の内周形状のみが第1の実施の形態における筒状部32とは相違するものである。よって、以下の各実施形態の説明においては、第1の実施の形態と類似する構成については図1ないし図4に示した対応する構成要素の符号を用い、相違点についてのみ説明する。
図6(a)に示すように、第2の実施の形態においては、第1の実施に形態における筒状部32を筒状部42に変更して止水ブロック13を構成している。
筒状部42は、電線11の外皮11bの端部隣接外周面11dを取り囲んでいる。この筒状部42は、止水部31に近い基端部42a側では全周にわたって電線11の外皮11bの端部隣接外周面11dに密着する基端側の内周面42bを形成し、止水部31から離れる先端部42c側では全周にわたって電線11の端部隣接外周面11dから離間する先端側の内周面42dを形成している。
また、筒状部42の先端側の内周面42dが電線11の外皮11bの端部隣接外周面11dから離間する筒状隙間33の軸方向(電線11の長さ方向)の長さLに対して、筒状隙間33の半径方向の厚さtが小さくなっている。
さらに、筒状隙間33の半径方向の厚さtは、筒状隙間33のうち筒状部42の基端部42aから離れる開口端側で大きく、筒状隙間33のうち筒状部42の基端部42aに近い内奥部側で小さくなっており、筒状部42の先端側の内周面42dは、筒状部42の内奥側よりの開口端側で大径になっている。
より具体的には、図6(a)に示すように、筒状部42の先端側の内周面42dのうち、筒状隙間33の内奥側部分を形成する内周面44a(第2内周面)は、電線11の外皮11bに対し略同軸な円筒面形状をなしている。
一方、この内周面44aに対して、筒状隙間33の開口端側に位置する筒状部42の内周面44b(第1内周面)は、拡径方向(径方向の外方側)に傾斜しており、電線11の中心軸線に対し傾斜角度θ3を有している。この内周面44bは、筒状隙間33の開口端となる筒状部42の先端面42eの近付でR面取り状になっていてもよい。
本実施形態においても、第1の実施の形態と同様に、電線11にある程度以上の曲げ角度の曲げが加わるとき、電線11に筒状部42の基端側の内周面42bと外皮11bの端部隣接外周面11dとの接着面に悪影響を及ぼす程度に大きな曲げが加わるより前に、筒状部42の先端側の内周面42d、特に内奥部側の内周面44aと開口端側の内周面44bとの接続部分44cに電線11の外皮11bが接触して、筒状部42の基端側の内周面42bと外皮11bの端部隣接外周面11dとの接着面にかかるこじり方向の負荷が軽減される。
したがって、筒状部42の基端部42a側におけるこじり耐久性能やシール性の低下が有効に抑制され、端子金具12と電線11の端部11eとの結合部分14を被覆する止水部31の止水性能を安定確保することができる端子金具付電線の端末止水構造となる。
しかも、本実施形態では、筒状部42と電線11の外皮11bとの最初の接触点が内奥部側の内周面44aと開口端側の内周面44bとの接続部分44cになり、開口端側の内周面44bに接触する曲げ段階、さらにその後の曲げ段階と、曲げ角度が大きくなるときに、電線11に筒状部42の基端側の内周面42bと外皮11bの端部隣接外周面11dとの接着面に大きな曲げが加わることはない。また、電線11側から筒状部42に作用する圧力が軸力方向にも分散され、筒状部42の割れ等も有効に抑制できる。
(第3の実施の形態)
図6(b)は、本発明に係る端子金具付電線の端末止水構造の第3の実施の形態を示している。同図に示すように、第3の実施の形態においては、第1の実施に形態における筒状部32を筒状部52に変更して止水ブロック13を構成している。
筒状部52は、電線11の外皮11bの端部隣接外周面11dを取り囲んでいる。この筒状部52は、止水部31に近い基端部52a側では全周にわたって電線11の外皮11bの端部隣接外周面11dに密着する基端側の内周面52bを形成し、止水部31から離れる先端部52c側では全周にわたって電線11の端部隣接外周面11dから離間する先端側の内周面52dを形成している。
また、筒状部52の先端側の内周面52dが電線11の外皮11bの端部隣接外周面11dから離間する筒状隙間33の軸方向(電線11の長さ方向)の長さLに対して、筒状隙間33の半径方向の厚さtが小さくなっている。
さらに、筒状隙間33の半径方向の厚さtは、筒状隙間33のうち筒状部52の基端部52aから離れる開口端側で大きく、筒状隙間33のうち筒状部52の基端部52aに近い内奥部側で小さくなっており、筒状部52の先端側の内周面52dは、筒状部52の内奥側よりの開口端側で大径になっている。
より具体的には、図6(b)に示すように、筒状部52の先端側の内周面52dのうち、筒状隙間33の内奥側部分を形成する内周面54a(第2内周面)は、電線11の外皮11bに対し略同軸な円筒面形状をなしている。
一方、この内周面54aに対して、筒状隙間33の開口端側に位置する筒状部52の内周面54b(第1内周面)は、拡径方向(径方向の外方側)に傾斜するとともに、電線11の中心軸線に対するその傾斜角度θ4を筒状部52の先端面52eに近付くほど大きくなるように増加させている。
本実施形態においても、第1、第2の実施の形態と同様に、電線11にある程度以上の曲げ角度の曲げが加わるとき、電線11に筒状部52の基端側の内周面52bと外皮11bの端部隣接外周面11dとの接着面に悪影響を及ぼす程度に大きな曲げが加わるより前に、筒状部52の先端側の内周面52d、特に内奥部側の内周面54aと開口端側の内周面54bとの接続部分54cに電線11の外皮11bが接触して、筒状部52の基端側の内周面52bと外皮11bの端部隣接外周面11dとの接着面にかかるこじり方向の負荷が軽減される。
したがって、筒状部52の基端部52a側におけるこじり耐久性能やシール性の低下が有効に抑制され、端子金具12と電線11の端部11eとの結合部分14を被覆する止水部31の止水性能を安定確保することができる端子金具付電線の端末止水構造となる。
しかも、本実施形態では、筒状部52と電線11の外皮11bとの最初の接触点が内奥部側の内周面54aと開口端側の内周面54bとの接続部分54cになり、それ以上の曲げ段階では、開口端側の内周面54bに沿って電線の曲げ角度が大きくなっても、電線11に筒状部52の基端側の内周面52bと外皮11bの端部隣接外周面11dとの接着面に大きな曲げが加わることはない。また、電線11側から筒状部52に作用する圧力が、軸力方向にも分散され、筒状部52の割れ等も有効に抑制できる。
なお、上述の各実施の形態においては、筒状部32、42、52の電線側端部の外周を比較的角ばった形状にしているが、比較的大きなR面取りまたはC面取り形状にしたり、テーパ形状にすることも考えられる。また、止水部31の外周面31aと筒状部32、42、52の外周面が連続する同一径の外周面となっていたが、止水部31と筒状部32、42、52の間で外周面に段差や湾曲があってもよい。さらに、筒状隙間33を形成する筒状部32、42、52の内周面32d、42d、52dをテーパ面やストレートの円筒面として図示したが、段付き面や母線が多角形に屈曲するような略円錐面であってもよい。
以上説明したように、本発明は、端子金具と絶縁被覆電線との結合部分を被覆する止水部の止水性能を安定確保することのできる端子金具付電線の端末止水構造を提供することができるものであり、端子が装着された端末部に樹脂製の止水ブロックを備えた端子金具付電線の端末止水構造全般に有用である。
10 端子金具付電線
11 電線(絶縁被覆電線)
11a 芯線部
11b 外皮
11c 端部(外皮の端部)
11d 端部隣接外周面(端部外周面の一部)
11e 端部(絶縁被覆電線の端部)
12 端子金具
12c ワイヤバレル部
12d 絶縁樹脂バレル部
13 止水ブロック
14 結合部分
31 止水部
32、42、52 筒状部
32a、42a、52a 基端部
32b、42b、52b 基端側の内周面
32c、42c、52c 先端部
32d、42d、52d 先端側の内周面
32e、42e、52e 先端面
33 筒状隙間
34a、44a、54a 内周面(内奥側部分を形成する内周面、第2内周面)
34b、44b、54b 内周面(開口端側部分を形成する内周面、第1内周面)
44c、54c 接続部分
θ1、θ2、θ3、θ4 傾斜角度

Claims (4)

  1. 電気接続用の端子金具に結合される絶縁被覆電線の端部を被覆する樹脂製の止水ブロックを備えた端子金具付電線の端末止水構造であって、
    前記止水ブロックは、前記端子金具および前記絶縁被覆電線の端部の結合部分を被覆するとともに前記絶縁被覆電線の外皮の端部外周面に密着する止水部と、該止水部から前記絶縁被覆電線の前記外皮に沿って筒状に延びる筒状部とを有しており、
    前記筒状部は、前記止水部に近い基端側の内周では全周にわたって前記絶縁被覆電線の外皮の端部外周面に密着する一方、前記止水部から離れる先端側の内周では全周にわたって前記絶縁被覆電線の外皮の端部外周面から離間していることを特徴とする端子金具付電線の端末止水構造。
  2. 前記絶縁被覆電線の長さ方向で前記筒状部の内周面が前記絶縁被覆電線の前記外皮の端部外周面から離間する筒状隙間の軸方向長さに対して、前記筒状隙間の半径方向の厚さが小さくなっていることを特徴とする請求項1に記載の端子金具付電線の端末止水構造。
  3. 前記筒状隙間の前記半径方向の厚さは、前記筒状隙間の前記開口端側の部分で大きく、前記筒状隙間の前記内奥部側の部分で小さくなっていることを特徴とする請求項2に記載の端子金具付電線の端末止水構造。
  4. 前記筒状隙間の前記開口端側の部分を形成する前記筒状部の第1内周面が、前記筒状隙間の前記内奥部側の部分を形成する前記筒状部の第2内周面に対し拡径方向に傾斜していることを特徴とする請求項3に記載の端子金具付電線の端末止水構造。
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