JP2016113805A - Construction method for wooden rigid-frame structure - Google Patents
Construction method for wooden rigid-frame structure Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016113805A JP2016113805A JP2014252702A JP2014252702A JP2016113805A JP 2016113805 A JP2016113805 A JP 2016113805A JP 2014252702 A JP2014252702 A JP 2014252702A JP 2014252702 A JP2014252702 A JP 2014252702A JP 2016113805 A JP2016113805 A JP 2016113805A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate
- joint
- length
- elongated plate
- elongated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
- Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
Abstract
Description
本発明は、耐力壁に依存せずに大開口部を実現できる木質ラーメン構造等の軸組構造体における柱や梁の部材が接合する個所、又は、CLT(直交集成板)やLVL(単板積層材)等の面材構造体における面材なる部材が接合する個所の木質構造の部材接合部補強金具、前記部材接合部補強金具を使用する軸組構造体又は面材構造体の木質構造体、前記部材接合部補強金具を軸組構造体又は面材構造体に使用する木質構造体補強方法に関する。 The present invention relates to a portion where a column or beam member joins in a frame structure such as a wooden frame structure that can realize a large opening without depending on a bearing wall, or a CLT (orthogonal laminated plate) or LVL (single plate). Laminated material), a wood structure member joining portion reinforcing bracket of a wood structure at a location where a member serving as a face material is joined, a frame structure using the member joining portion reinforcing bracket, or a wood structure of the face material structure The present invention also relates to a wooden structure reinforcing method in which the member joint reinforcing metal fitting is used for a frame structure or a face material structure.
軸組構造である木質ラーメン構造は、大開口部や大空間を実現することができるが、筋交いや耐力壁がないため、地震や風によって横から力が加わった場合に柱梁接合部で柱と梁が自由に回転できると建物として不安定となるので、地震や風に抵抗できるように柱と梁との接合部の剛接合化が要求されている。柱と梁との剛接合化の技術としては、例えば、特許文献1には、木造構造物における柱部材と梁部材とを、両者間に架橋させた金属板により連結する構造であって、前記金属板の前記柱部材への結合部と前記梁部材への結合部との間に、断面積が他の部分より小さい小断面部を設けた、柱と梁との接合の構造体が開示されている。
The wooden frame structure, which is a frame structure, can realize a large opening and a large space, but there are no braces or bearing walls, so when a force is applied from the side due to an earthquake or wind, columns are connected at the beam-column joint. If the beam can rotate freely, it will become unstable as a building, so it is required to make the joint between the column and beam rigid so that it can resist earthquakes and wind. As a technique for rigid connection between a column and a beam, for example,
また、木質ラーメン構造体の柱梁接合部の構造体としては、非特許文献1に、第一に、部材の見付け面を利用し、ドリフトピンやボルト等の曲げ降伏型金具を多数本配置して、そのせん断抵抗によってモーメントを伝達するタイプとして、図7に示すような、鋼板挿入ドリフトピン接合50の構造体が開示されている。
In addition, as a structure of the beam-to-column joint part of the wooden frame structure, Non-Patent
図7に示す鋼板挿入ドリフトピン接合50の構造体は、柱11に平板状の挿入鋼板ガセット板51が挿入される縦穴が穿孔され、梁12に挿入鋼板ガセット板51が挿入されるスリット53が形成され、挿入鋼板ガセット板51が柱11及び梁12に挿入後に、柱11に穿孔された孔と挿入鋼板ガセット板51に穿孔された孔54とを貫通させて複数のドリフトピン52が挿入され、梁12に穿孔された孔と挿入鋼板ガセット板51に穿孔された孔54とを貫通させて複数のドリフトピン52が挿入される構造である。
In the structure of the steel plate insertion
また、ひき板又は小角材をその繊維方向を互いにほぼ平行にして幅方向に並べ又は接着したものを、主としてその繊維方向を互いにほぼ直角にして積層接着し3層以上の構造を持たせた一般材であるCLTや、単板を主としてその繊維方向を互いにほぼ平行にして積層接着した一般材及び繊維方向が直交する単板を用いた場合にあっては、直交する単板の合計厚さが製品の厚さの30%未満であり、かつ、当該単板の枚数の構成比が30%以下である一般材のLVLは、ともに厚みのある積層された面材であり、これらの面材を木質構造体の壁等として使用する場合には、面材同士の接合部をボルトナットで締め付けて面材同士を固定化させることが一般的に実施されている。 In addition, a structure in which a sheet board or a small square material is arranged or bonded in the width direction with the fiber directions thereof being substantially parallel to each other, is mainly laminated and bonded with the fiber directions being substantially perpendicular to each other to have a structure of three or more layers. In the case of using a CLT which is a material, a general material which is laminated and bonded mainly with a single plate having its fiber direction substantially parallel to each other, and a single plate whose fiber directions are orthogonal to each other, the total thickness of the orthogonal single plates is The LVL of general materials that are less than 30% of the product thickness and the composition ratio of the number of the single plates is 30% or less are both laminated face materials having a thickness. When used as a wall or the like of a wooden structure, it is a common practice to fix the face materials together by fastening the joints between the face materials with bolts and nuts.
しかし、木質ラーメン構造である、特許文献1の木質構造体や、非特許文献1の木質構造体ともに、ラーメン構造の鉄骨や鉄筋コンクリート構造のような固さの剛接合には到達せず半剛接合の位置づけであり、そのために強い地震や強い風によって横から力が加わった場合には、柱梁接合部で柱と梁との角度が開いたり閉じたりするという問題があった。
However, both the wooden structure of
また、特許文献1の木質構造体や、非特許文献1の木質構造体は、あらかじめ梁や柱にスリットを加工して形成しなければならないため、新築時には施工可能であるが、建築後に接合部を補強しなければならない場合には施工困難であり補強ができにくいという問題があった。
In addition, the wooden structure of
また、CLTやLVLの接合部の締結方法は、ボルトナットや大型のネジによる締結の場合、大きな自然災害にも強くするために面材の接合部の剛接合化が求められていた。 Further, as for the fastening method of the joint portion of CLT or LVL, in the case of fastening with a bolt nut or a large screw, a rigid joining of the joint portion of the face material has been required in order to be strong against a large natural disaster.
そこで、本発明の目的は、木質構造体の建物の新築時又は建築後であっても容易に施工ができ、地震や風によって横から力が加わった場合の柱梁接合部の剛接合化を実現させる木質構造の部材接合部補強金具、その部材接合部補強金具を使用する木質構造体、及び、その部材接合部補強金具を木質構造体に使用する木質構造体補強方法を提供することである。 Therefore, an object of the present invention is to easily perform the construction even when a wooden structure is newly constructed or after construction, and to make a rigid joint of a column beam joint when force is applied from the side by an earthquake or wind. The present invention is to provide a wood structure member joint reinforcing metal fitting to be realized, a wooden structure using the member joint reinforcing metal fitting, and a wooden structure reinforcing method using the member joint reinforcing metal fitting for the wooden structure. .
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の部材接合部補強金具1は、木質構造の部材接合部4において部材間にわたり穿設された溝部13に嵌合固着する補強金具であって、平行な第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6の二つの細長状プレートと、前記第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6間に前記第1の細長状プレート及び第2の細長状プレートに対して、それぞれ垂直方向に固定配置する第3の細長状プレート7と、を備え、前記第3の細長状プレート7と、第1の細長状プレート5又は第2の細長状プレート6との接合部における入隅形状をR形状に形成し、第1及び第2の細長状プレート5、6の長さを同一にし、かつ前記長さを1としたときに第3の細長状プレート7の長さを前記第1又は第2の細長状プレート5、6の長さに対して、プレート比A=第3の細長状プレート7長さ/(第1又は第2の細長状プレート長さ5、6)で1〜2倍の長さを有する形態を基準形態とする場合に、前記第3の細長状プレート7の長さを変えずに、前記第1及び/又は第2の細長状プレート5、6の長さをプレート比B=(設定する第1又は第2の細長状プレート長さ5、6)/(基準形態における第1又は第2の細長状プレート長さ5、6)で1〜0.6倍の長さに設定することを特徴とする。
In order to solve the above-described problem, the member joint reinforcing
請求項2に記載の部材接合補強金具1は、請求項1において、第3の細長状プレート7の長さに対する、第1又は第2の細長状プレート5、6の長さの比を、第1、第2及び第3の細長状プレート5、6、7の長さを略同一としたプレート比A=1の基準形態の場合に、プレート比C=(設定する第1又は第2の細長状プレート5,6長さ)/第3の細長状プレート7で1〜0.6倍とし、又は、第1又は第2の細長状プレート5、6の長さに対して第3の細長状プレート7の長さの比を2倍としたプレート比A=2の基準形態の場合に、プレート比Cで0.5〜0.3倍とすることを特徴とする。
According to a second aspect of the present invention, in the member joining reinforcing
請求項3に記載の部材接合部補強金具1は、請求項1又は2において、第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6のそれぞれの中央位置に第3の細長状プレート7のそれぞれの端を接続させることを特徴とする.
According to a third aspect of the present invention, in the member joint reinforcing
請求項4に記載の部材接合部補強金具1は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、第1の細長状プレート5と第2の細長状プレート6とが、第3の細長状プレート7を隔てて対向するように配設されていることを特徴とする。
According to a fourth aspect of the present invention, in the member joint reinforcing
請求項5に記載の木質構造体8は、軸組構造又は面材構造の木質構造体8の部材接合部4において、接合する2つの部材にわたって、請求項1乃至4のいずれかに記載の部材接合部補強金具1が嵌設され、かつ部材間の接合面の方向と平行に第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6を嵌設することを特徴とする。
The
請求項6に記載の木質構造体8の施工方法は、軸組構造又は面材構造の木質構造体の部材接合部4において、接合する2つの部材にわたって、かつ第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6の方向が部材間の接合面の方向と平行になるように、請求項1乃至4のいずれかに記載の部材接合部補強金具1が形成する形状に倣って、溝部13を穿設する溝部穿設工程21と、形成された溝部13に接着剤を流し込む接着剤流し込み工程22と、接着剤を流し込んだ前記溝部13に前記部材接合部補強金具1を適宜手段で強制的に嵌合する嵌合固定工程23と、を備えていることを特徴とする。
The construction method of the
請求項1乃至4のいずれかに記載の部材接合部補強金具1は、簡易な構成の補強金具であるため、安価で容易に短納期で製作できるという効果を奏する。
Since the member joint reinforcing
また、従来の補強にさらに追加で補強できるので、従来の補強よりもさらに、木質ラーメン構造等の軸組構造、並びに、CLT又はLVLの面材構造の木質構造体8の各部材の接合部の剛接合化を大幅に高めることができ、地震や風によって横から力が加わった場合の部材接合部4の剛接合化を大幅に高めることができるという効果を奏する。
Further, since it can be further reinforced in addition to the conventional reinforcement, the joint structure of each member of the
さらに、柱、梁又は面材の表面から施工ができるので、新築のときのみでなく、既存の木質ラーメン構造の軸組構造の建造物や、既存のCLTやLVLの面材構造の建造物に対しても、容易に安価に短納期で追加施工することができるという効果を奏する。 In addition, since construction can be performed from the surface of pillars, beams, or face materials, not only for new construction, but also for existing wooden framed frame structures and existing CLT and LVL face structure structures. Even for this, it is possible to easily perform additional construction at a low cost with a short delivery time.
請求項2に記載の部材接合部補強金具1は、請求項1に記載の発明と同じ効果を奏するとともに、部材接合部補強金具1としてH型鋼を適用させた場合にも剛接合化を実現できるという効果を奏する。
The member joining portion reinforcing
請求項3に記載の部材接合部補強金具1は、請求項1又は2と同じ効果を奏するともに、木質構造体の部材接合部に、例えば左右から揺動方向の繰り返し荷重が負荷されても、部材接合部補強金具1の形状が略T字型であるので前記接合部に加わる剥離方向の負荷に左右それぞれに対抗できることから、両部材をより剥離させにくくし剛接合化を実現できる。
The member joint portion reinforcing
請求項4に記載の部材接合部補強金具1は、請求項1乃至3のいずれかと同じ効果を奏するともに、例えば部材接合部補強金具1の形態が略コ字状の場合に、2つのコ字状の部材接合部補強金具1を対向させて、木質構造体の部材接合部に嵌設することによって、例えば左右から揺動方向の繰り返し荷重が負荷されても、2つのコ字状の部材接合部補強金具1によって、前記部材接合部に加わる剥離方向の負荷に左右それぞれに対抗できることから、両部材をより剥離させにくくし剛接合化を実現できる。
The member joint reinforcing
請求項5に記載の木質構造の部材接合部補強金具1を用いた木質構造体8は、請求項1乃至3のいずれかと同じ効果を奏するとともに、新築の木質ラーメン構造の建築物に対して、すでに配設されている、特許文献1の接合構造体や、非特許文献1の接合構造体などの接合構造に追加して、前記接合部の表面側から容易に安価に短納期で施工することができ、その施工によって柱梁接合部の剛接合化をさらに高めることができ、強い地震や強い風によって横から力が加わっても柱梁接合部4を変形させにくくできるという効果を奏する。
The
請求項6に記載の木質構造体8の施工方法は、請求項1乃至5のいずれかと同じ効果を奏するとともに、新築時の木質構造物又は既設の木質構造物に対して容易に施工でき、木質構造物の部材接合部の剛接合化を高めることができるという効果を奏する。
The construction method of the
本発明である木質構造の部材接合部補強金具1は、図1に示すように、木質構造の部材接合部4において部材間にわたり穿設された溝部13に嵌合固着する補強金具であって、平行な第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6の二つの細長状プレートと、前記第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6間に前記第1の細長状プレート及び第2の細長状プレートに対して、それぞれ垂直方向に固定配置する第3の細長状プレート7と、を備え、前記第3の細長状プレート7と、第1の細長状プレート5又は第2の細長状プレート6との接合部における入隅形状をR形状に形成し、第1及び第2の細長状プレート5、6の長さを同一にし、かつ前記長さを1としたときに第3の細長状プレート7の長さを前記第1又は第2の細長状プレート5、6の長さに対して、プレート比A=第3の細長状プレート7長さ/(第1又は第2の細長状プレート長さ5、6)で1〜2倍の長さを有する形態を基準形態とする場合に、前記第3の細長状プレート7の長さを変えずに、前記第1及び/又は第2の細長状プレート5、6の長さをプレート比B=(設定する第1又は第2の細長状プレート長さ5、6)/(基準形態における第1又は第2の細長状プレート長さ5、6)で1〜0.6倍の長さに設定する。
As shown in FIG. 1, a wood structure member joint reinforcing
第3の細長状プレート7と、第1の細長状プレート5又は第2の細長状プレート6との接合部に形成される入隅a、dにはR形状rを形成する。このR形状部は、圧延や鋳造で第1〜第3の細長状プレート5、6及び7と一体的に製造され、第1〜第3の細長状プレート5、6及び7が完成した後に隅肉溶接で後から形成されるものではない。第1乃至第3の細長状プレート5、6及び7と、入隅のR形状部とが一体的に造られることにより、木質構造物の柱梁接合部4又は面材85同士の接合部81に部材接合部補強金具1を嵌設したときの接合部の高い剛性が確保できる。
An R-shape r is formed at the corners a and d formed at the joint between the third
第3の細長状プレート7と第1の細長状プレート5とが垂直方向で固定される位置a、及び、第3の細長状プレート7と第2の細長状プレート6とが垂直方向で固定される位置dにおいて、それぞれR形状rを形成する。R形状rが形成されていることによって、第3の細長状プレート7と第1の細長状プレート5又は第2の細長状プレート6との位置関係が回転などによる変化が生じにくくなり、前記垂直方向で固定された第3の細長状プレートと、第1又は第2の細長状プレートとのそれぞれの直行する形態を固く維持できる。これにより、地震や風によって横から力が加わった場合にもしっかりと木質構造体の柱梁接合部又は面材接合部を剛接合化させる。
The position a where the third
また、部材接合補強金具1は、第3の細長状プレート7の長さに対する、第1又は第2の細長状プレート5、6の長さの比を、第1、第2及び第3の細長状プレート5、6、7の長さを略同一としたプレート比A=1の基準形態の場合に、プレート比C=(設定する第1又は第2の細長状プレート5,6長さ)/第3の細長状プレート7で1〜0.6倍とし、又は、第1又は第2の細長状プレート5、6の長さに対して第3の細長状プレート7の長さの比を2倍としたプレート比A=2の基準形態の場合に、プレート比Cで0.5〜0.3倍とする形態Dとする。
Further, the member joining reinforcing
また、部材接合部補強金具1は、第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6のそれぞれの中央位置に第3の細長状プレート7のそれぞれの端を接続させる形態Eとする。
Further, the member joint reinforcing
また、部材接合部補強金具1は、第1の細長状プレート5と第2の細長状プレート6とが、第3の細長状プレート7を隔てて対向するように配設される形態Fとする。
Further, the member joint reinforcing
部材接合部補強金具1の形態がH字状の場合は前記形態D、E及びFをすべて備えた形態であり、また、部材接合部補強金具1の形態が略コ字状である場合は形態Dと形態Fを備えた形態がある。H字状及び略コ字状の部材接合部補強金具1に限らず、すべての部材接合部補強金具1は、第3の細長状プレート7と、第1又は第2の細長状プレート5、6との4か所の入隅にはすべてR形状を形成させておくことが必要であり、第1又は第2の細長状のプレート5、6を切断するときも前記R形状は残す。
When the form of the member joint reinforcing
部材接合部補強金具1の適用対象が、木質ラーメン構造等の軸組構造の建築物、CLT(直交集成板)やLVL(単板積層材)等の面材構造の建造物であり、また、建築物として、個人住宅から共同住宅や校舎などの大規模木質構造を対象にするので、それぞれ木造建築物の柱や梁の大きさが異なることから、それぞれの柱や梁の大きさ及び柱梁接合部の形態、あるいは面材の厚みによって、部材接合部補強金具1の第1乃至第3の細長状プレート5、6、7の幅、長さ又は厚み、並びに、R形状などの寸法を、可能な限り長く厚くし大きなR形状になるように適宜設定する。
The application target of the member joint
次に、部材接合部補強金具1の形態がH字状を含むことから、H型鋼が部材接合部補強金具1として使用できることを説明する。部材接合部補強金具1の構成要素である、第1の細長状プレート5、第2の細長状プレート6及び第3の細長状プレート7が、図2(a)に示すように、それぞれH型鋼14の第1のフランジ15、第2のフランジ16及びウエブ17に相当する。そこで、H型鋼14を部材接合部補強金具1の所定の厚みで切断して造ることができる。あるいは、略コ字状にする場合には、H型鋼14を部材接合部補強金具1の所定の厚みで切断し、他端c側の長さL2を一端b側の長さL1より短くする場合にはさらにH型鋼14の第1のフランジ15及び第2のフランジ16を所定の長さに部分切断して、図2(b)に示すように造ることができる。
Next, since the form of the member joint reinforcing
また、図2(c)に示すようなH型鋼30には、広幅系列、中幅系列、細幅系列があり、高さ31(ウエブ長手寸法とフランジの板厚)と幅32(フランジ長手寸法)とで型式(呼称寸法)が定まっており、それぞれ断面寸法として、高さ31、幅32、上部のフランジ(第1の細長状プレートに相当)の板厚33、下部のフランジ(第2の細長状プレートに相当)の板厚34、ウエブ(第3の細長状プレート7に相当)の板厚35及びR36の大きさが規定されている。
Further, the H-shaped
H型鋼30を部材接合部に部材接合部補強金具1として使用する場合について説明する。例えば、木質ラーメン構造体2の柱梁接合部4の大きさや金具のタイプや大きさによって、柱梁接合部4内部に設ける補強金具と干渉せずかつ可能な限り大きいH型鋼30を選択する。選択した型式(呼称寸法)のH型鋼30の奥行方向37の長さを、柱梁接合部4の表面から柱11や梁12の内部に内設する補強金具までの寸法以下になるように決めて、その決めた奥行方向37の長さでH型鋼30を切断する。切断されたH型鋼14のフランジ(第1の細長状プレート及び第2の細長状プレートに相当)をさらに切断することによって部材接合部補強金具1を製造できる。部材接合部補強金具1としてH型鋼14を使用した場合は極めて安価に容易に迅速に製造することができる。
A case where the H-shaped
次に、部材接合部補強金具1を使用した木質構造体について説明する。例えば、部材接合部補強金具1を用いた木質ラーメン構造体2は、図3や図4に示すように、木質ラーメン構造体の柱梁接合部4に部材接合部補強金具1のみを使用するのではなく、図8や図10に示すように鋼板挿入ドリフトピン接合50とともに部材接合部補強金具1を施工する形態など、一般的に木質ラーメン構造体に施工されている金具に追加工して部材接合部補強金具1を施工する構造体である。
Next, a wooden structure using the member joint reinforcing
鋼板挿入ドリフトピン接合50の施工は、柱11や梁12の内部に金具挿入の孔やスリットを設けるため、建築後の補強施工が極めて困難であるが、本発明の部材接合部補強金具1を柱梁接合部4に施工するのは、柱11や梁12の表面側から施工できるため、木質ラーメン構造体2の建築物を新築するときであっても、建築後であっても、ともに容易に安価で短納期で施工できる。
The construction of the steel plate insertion drift pin joint 50 is because it is very difficult to reinforce after construction because the holes and slits for metal fitting insertion are provided inside the
木質ラーメン構造用の部材接合部補強金具1を用いた木質ラーメン構造体2は、柱梁接合部4において柱11と梁12にわたり、嵌合しようとする2つの部材接合部補強金具1の正面形状である略H字形状に倣って穿設された2つの溝部13に、それぞれ前記部材接合部補強金具1をハンマーで打ち込むなどの適宜手段で強制的に嵌合固定する。前記溝部13は、対向する2つの部材接合部補強金具1の第3の細長状プレート7又はウエブ17の間隔が柱梁接合部4においてできるだけ拡がるように穿孔する。拡がるように溝部13を穿孔した方が、柱梁接合部4が剛接合化される。
The
また、第3の細長状プレート6との接合部a、dから、第1の細長状プレート5又は第2の細長状プレート6の他端c側との長さL2を、一端b側との長さL1と同じ長さの場合は、木質ラーメン構造の柱梁接合部4において部材接合部補強金具1を勘合させる範囲が十分に有する場合に適し、一方、前記長さL2をR止まりまでの長さとする場合は、木質ラーメン構造の柱梁接合部4において部材接合部補強金具1を勘合させる範囲が狭い場合、又は、1か所の柱梁接合部4において2つの部材接合部補強金具1を間隔を広げて外方向に配設する場合に適する。1か所の柱梁接合部4において2つの部材接合部補強金具1を間隔を広げて外方向に配設する形態とすることによって、第3の細長状プレート6が2本嵌合固定されることから、地震や風によって横から力が加わった場合にもしっかりと木質ラーメン構造の柱梁接合部を剛接合化させる。
Further, the length L2 from the junctions a and d with the third
次に、木質構造体8の施工方法について説明する。例えば、部材接合部補強金具1を使用した木質ラーメン構造体の施工方法3は、図13に示すように、木質ラーメン構造の柱梁接合部4において柱11と梁13との両方にわたり、嵌合しようとする対向する2つの木質ラーメン構造用の部材接合部補強金具1の正面形状である略H字形状に倣って、一般的な金具の固定用のドリフトピン等を避けられる部位に、2カ所の溝部13をルーターなどの切削工具で穿設する溝部穿設工程21と、形成された2カ所の溝部13に接着剤を流し込む接着剤流し込み工程22と、接着剤を流し込んだ前記溝部13に前記部材接合部補強金具1をハンマーの打ち込み等の適宜手段で強制的に嵌合する嵌合固定工程23とを備えている。そして、嵌合固定工程23で接着剤が溝部13からはみ出てくるので、ヘラを使用してはみ出た接着剤で部材接合部補強金具1を覆い、かつ溝部13の周囲の表面を平らな面とする表面平面化工程24を設ける。
Next, the construction method of the
前記接着剤について説明する。前記接着剤は、部材接合部補強金具1を嵌合する前に、溝部13の底部に収縮しにくい接着剤、例えばエポキシ等の接着剤を流し込む。次に、接着剤が液状の状態のときに前記溝部13に部材接合部補強金具1を嵌合し、その後、ヘラで溝部13周囲の表面を平面にする。この接着剤によって柱梁接合部4に対する部材接合部補強金具1の固定化を強化し、これによって柱梁接合部4の剛接合化ができる。これにより、木質ラーメン構造体2の大開口部でありながら、耐震構造化ができ、地震や風荷重などによって横からの力が加わった場合に、柱梁接合部4の柱11と梁12との接合状態は固くなり剛接合化となる。
The adhesive will be described. The adhesive is poured into the bottom of the
前記接着剤としては、固まるときに収縮しない高力樹脂が適しており、例えばエポキシ系樹脂などがある。固まるときに収縮しないことで固まった後に溝部13に間隙が生じないし、間隙が存せずに接着剤が充填されていれば部材接合部補強金具1が動くということは生じない。また、硬化が早い樹脂の場合には柱梁接合部4の固定を早くでき固まる前に外力で接合が緩くなることがない。
As the adhesive, a high-strength resin that does not shrink when it hardens is suitable, for example, an epoxy resin. Since it does not shrink when it hardens, there is no gap in the
次に、木質ラーメン構造体2の柱梁接合部4の試験体として、図5に示すような集成材幅120mm×柱せい240mm×梁せい330mmを4組準備し、それぞれ図9に示すような鋼板挿入ドリフトピン接合50を実施し、さらに、図1に示すようなH型鋼から切断した部材接合部補強金具1を嵌合固定した試験体、図6(a)に示すようなアングル40を嵌合固定した試験体、図6(b)に示すような帯鉄41を嵌合固定した形態、さらに追加の補強をせずに柱梁接合部4に鋼板挿入ドリフトピン接合50のみを設けた形態について試験を実施した。
Next, as a test body of the beam-to-
試験に供した部材接合部補強金具1は、図1に示すような形態を有し、L1が74.5mm、L2が15mm、rが13r、高さ31が298mm、ウエブ17の板厚35が5.5mm、第1のフランジ及び第2のフランジの板厚がともに8mmであって、H型鋼から切断して造ったものである。
The member joint reinforcing
試験方法としては、図5に示すように、柱11側を横にし土台として固定し、梁12側を縦にして梁12側の荷重点Kに横方向から油圧ジャッキで加力する。そして柱梁接合部4の変形角θが所定値に到達したときのモーメントを比較した。柱梁接合部の変形角θが1/600rad、1/450rad、1/300rad、1/200rad、1/150rad、及び、1/100radの各3回の正負交番繰り返し加力とした。
As a test method, as shown in FIG. 5, the
加力をPとし、柱芯から加力点間寸法をSとし、柱梁接合面の四隅のそれぞれの変位値を変位計イ(図5における手前側で左側の点)の測定値、変位計ロ(図5における手前側で右側の点)の測定値、変位計ハ(図5における奥側で左側の点)の測定値、変位計ニ(図5における奥側で右側の点)の測定値とし、変位計間距離をHとする。そして、変位計イと変位計ハとの測定値の平均値をδ1とし、変位計ロと変位計ニとの測定値の平均値をδ2とする。これにより、柱梁接合部の変形角θは、(δ1−δ2)/Hで求められ、モーメントは(加力P×S)で求められる。実施例では、柱芯から加力点間寸法Sを1500mmとし、変位計間距離Hを330mmとした。また、試験機は、株式会社前川試験機製作所製の型式PS−10−B4(最大能力100kN)を使用した。
The applied force is P, the dimension between the applied points from the column core is S, and the displacement values at the four corners of the column beam joint surface are the measured values of the displacement meter a (the left point on the front side in FIG. 5), Measured value of (distant side in FIG. 5 on the right side), measured value of displacement gauge C (left side of the back side in FIG. 5), measured value of displacement gauge D (right side of the back side in FIG. 5) And the distance between the displacement gauges is H. The average value of the measured values of the displacement meter A and the displacement meter C is δ1, and the average value of the measured values of the displacement meter B and the displacement meter D is δ2. As a result, the deformation angle θ of the beam-column joint is determined by (δ1−δ2) / H, and the moment is determined by (force P × S). In the example, the dimension S between the applied points from the column core was 1500 mm, and the distance H between the displacement gauges was 330 mm. In addition, model PS-10-B4 (
試験結果を表1に示す。いずれの試験体も鋼板挿入ドリフトピン接合50を実施し、さらに追加で3種類の金具を補強した場合と補強しない場合の4例での同じ変形角θにおけるモーメントの比較試験結果である。 The test results are shown in Table 1. Each test body is a comparative test result of moments at the same deformation angle θ in four cases in which the steel sheet insertion drift pin joint 50 is performed and three types of metal fittings are additionally reinforced and not reinforced.
次に、表1の試験結果に基づいて、比較対象の試験体のモーメントを1.00倍とし、本発明の部材接合部補強金具1の試験体のモーメントの倍率を求め、それぞれ表2〜表4に示す。 Next, based on the test results of Table 1, the moment of the test specimen to be compared was set to 1.00 times, and the magnification of the moment of the specimen of the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention was determined. 4 shows.
表2から、本発明の部材接合部補強金具1を使用すると、帯鉄41補強した場合に比較して、変形角θが1/200rad時の接合部モーメントは1.21倍強く、変形角θが1/150rad時の接合部モーメントは1.20倍強く、変形角θが1/120rad時の接合部モーメントは1.14倍強いことが示されている。
From Table 2, when the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention is used, the joint moment when the deformation angle θ is 1/200 rad is 1.21 times stronger than when the
表3から、本発明の部材接合部補強金具1を使用すると、アングル40補強した場合に比較して、変形角θが1/200rad時の接合部モーメントは1.12倍強く、変形角θが1/150rad時の接合部モーメントは1.14倍強く、変形角θが1/120rad時の接合部モーメントは1.11倍強いことが示されている。
From Table 3, when the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention is used, the joint moment when the deformation angle θ is 1/200 rad is 1.12 times stronger than when the
表4から、本発明の部材接合部補強金具1を使用すると、追加の補強をしない場合に比較して、変形角θが1/200rad時の接合部モーメントは2.14倍強く、変形角θが1/150rad時の接合部モーメントは2.17倍強く、変形角θが1/120rad時の接合部モーメントは2.05倍強いことが示されている。 From Table 4, when using the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention, the joint moment when the deformation angle θ is 1/200 rad is 2.14 times stronger than when no additional reinforcement is performed, and the deformation angle θ It is shown that the joint moment at 1/150 rad is 2.17 times stronger and the joint moment at the deformation angle θ is 1/120 rad is 2.05 times stronger.
以上から、部材接合部補強金具1は、従来実施されている金具に比較して2倍以上の剛接合化を実現し、アングル40や帯鉄41に比較して10%以上の剛接合化を実現できた。これにより、図4に示すような大開口部を実現する木質ラーメン構造体2の柱梁接合部4の剛接合化を実現でき、地震や風荷重に対して柱梁接合部4が曲げ変形しにくい木質ラーメン構造体2を実現した。
From the above, the member joining portion reinforcing
次に、本願発明の部材接合部補強金具1の効果について試験した。従来品は図9及び図10に示す鋼板挿入ドリフトピン接合金具である。供した従来品は図9に示すように、接合部の一方の部材83aに挿入鋼板ガセット板51用のスリット53を設け、ドリフトピン52挿入用の孔89bを穿設する。そして、挿入鋼板ガセット板51は、平板部にドリフトピン52挿入用の孔89cを穿設し、前記平板に垂直方向にナット87を設ける。もう一方の接合部材83bにはボルト挿入用孔89aを穿設する。よって、接合部材83aと接合部材83bとは挿入鋼板ガセット板51を介して取り付けられる。
Next, it tested about the effect of the member junction part reinforcement metal fitting 1 of this invention. The conventional product is a steel sheet insertion drift pin fitting shown in FIGS. As shown in FIG. 9, the provided conventional product is provided with a
このタイプに本願発明の部材接合部補強金具1を追加した場合とで比較した。試験方法は、実施例1と同じ方法を用いて実施した。その結果を、図16に示す。また、図16から、従来鉄金物Aの剛性を1としや場合の比較を表5に示す。 It compared with the case where the member junction part reinforcement metal fitting 1 of this invention is added to this type. The test method was carried out using the same method as in Example 1. The result is shown in FIG. Further, from FIG. 16, the rigidity of the conventional iron metal A is set to 1 and Table 5 shows a comparison in the case.
図16及び表5から、従来金物に本願発明の部材接合部補強金具1を追加すると、接合部の剛性は高まっていることが示されている。 FIG. 16 and Table 5 show that the rigidity of the joint is increased when the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention is added to the conventional hardware.
次に、面材に対する効果について試験した。図12に示す面材木質構造体に、図13に示すように締結具86に表面側に部材接合部補強金具1を嵌設し、床面から1600mmの高さの位置を横方向から油圧ジャッキで加圧した。変形角が正負交番繰り返しで1/600、1/450、1/300、1/200、1/150、1/100、その後、1/15radの変形角に向けて荷重をかけ、途中、最大荷重を超えて最大荷重の20%まで荷重が下がったところで終了した。その結果を、表6に示す。
Next, the effect on the face material was tested. The member-joint reinforcing
表6から、従来のボルトナット締結具に比較し、面材の剥離が生じにくくなり面材の接合部からの浮き上がりが生じにくくなった。 From Table 6, as compared with the conventional bolt and nut fastener, the peeling of the face material is less likely to occur and the lift from the joint portion of the face material is less likely to occur.
次に、フランジ長さと接合性との関連を調査した。図11に示すように梁又は柱を固定させて、部材接合部補強金具1を一方側のフランジを嵌設させて、他方側のフランジを1分間に25mmの速度で引っ張って最大荷重で比較した。部材接合部補強金具1はH型鋼(400×200×8×13×20)を使用し、梁又は柱に該当する固定側はE120−F330のベイマツスギ異樹種集成材を使用した。試験機は、株式会社前川試験機製作所製の型式HZS−50−LB1を使用した。その結果を図15に示す。
Next, the relationship between flange length and bondability was investigated. As shown in FIG. 11, the beam or the column is fixed, and the member joint reinforcing
図15より、フランジが左右対称なものが左右非対象のものより引張力が高いことは示され、H型鋼のフランジ長さをそのままの長さを1とする場合に1〜0.6倍の長さの範囲であれば引張力が高いことが示されている。 From FIG. 15, it is shown that the symmetric flange has higher tensile force than the left and right non-objects, and the length of the flange of the H-shaped steel is 1 to 0.6 times as long as 1 as it is. It is shown that the tensile force is high in the length range.
1 部材接合部補強金具
2 木質ラーメン構造体
3 木質ラーメン構造体の施工方法
4 接合部
5 第1の細長状プレート
6 第2の細長状プレート
7 第3の細長状プレート
8 木質構造体
10 柱梁接合部
11 柱
12 梁
13 溝部
14 H型鋼
15 第1のフランジ
16 第2のフランジ
17 ウエブ
21 溝部穿設工程
22 接着剤流し込み工程
23 嵌合固定工程
24 表面平面化工程
30 H型鋼
31 高さ
32 幅
33 板厚
34 板厚
35 板厚
36 R
37 奥行方向
40 アングル
41 帯鉄
50 鋼板挿入ドリフトピン接合
51 挿入鋼板ガセット板
52 ドリフトピン
53 スリット
54 孔
80 面材木質構造体
81 面材接合部
82 溝部
83a 接合部材
83b 接合部材
85 面材
86 締結具
87 ナット
88 ボルト
89a 孔
89b 孔
89c 孔
a 接合部
b 一端
c 他端
d 接合部
r R形状
L1 長さ
L2 長さ
DESCRIPTION OF
37
本発明は、耐力壁に依存せずに大開口部を実現できる木質ラーメン構造等の軸組構造体における柱や梁の部材が接合する個所、又は、CLT(直交集成板)やLVL(単板積層材)等の面材構造体における面材なる部材が接合する個所の木質構造の部材接合部補強金具、前記部材接合部補強金具を使用する軸組構造体又は面材構造体の木質構造体、前記部材接合部補強金具を軸組構造体又は面材構造体に使用する木質構造体補強方法に関する。 The present invention relates to a portion where a column or beam member joins in a frame structure such as a wooden frame structure that can realize a large opening without depending on a bearing wall, or a CLT (orthogonal laminated plate) or LVL (single plate). Laminated material), a wood structure member joining portion reinforcing bracket of a wood structure at a location where a member serving as a face material is joined, a frame structure using the member joining portion reinforcing bracket, or a wood structure of the face material structure The present invention also relates to a wooden structure reinforcing method in which the member joint reinforcing metal fitting is used for a frame structure or a face material structure.
軸組構造である木質ラーメン構造は、大開口部や大空間を実現することができるが、筋交いや耐力壁がないため、地震や風によって横から力が加わった場合に柱梁接合部で柱と梁が自由に回転できると建物として不安定となるので、地震や風に抵抗できるように柱と梁との接合部の剛接合化が要求されている。柱と梁との剛接合化の技術としては、例えば、特許文献1には、木造構造物における柱部材と梁部材とを、両者間に架橋させた金属板により連結する構造であって、前記金属板の前記柱部材への結合部と前記梁部材への結合部との間に、断面積が他の部分より小さい小断面部を設けた、柱と梁との接合の構造体が開示されている。
The wooden frame structure, which is a frame structure, can realize a large opening and a large space, but there are no braces or bearing walls, so when a force is applied from the side due to an earthquake or wind, columns are connected at the beam-column joint. If the beam can rotate freely, it will become unstable as a building, so it is required to make the joint between the column and beam rigid so that it can resist earthquakes and wind. As a technique for rigid connection between a column and a beam, for example,
また、木質ラーメン構造体の柱梁接合部の構造体としては、非特許文献1に、第一に、部材の見付け面を利用し、ドリフトピンやボルト等の曲げ降伏型金具を多数本配置して、そのせん断抵抗によってモーメントを伝達するタイプとして、図7に示すような、鋼板挿入ドリフトピン接合50の構造体が開示されている。
In addition, as a structure of the beam-to-column joint part of the wooden frame structure,
図7に示す鋼板挿入ドリフトピン接合50の構造体は、柱11に平板状の挿入鋼板ガセット板51が挿入される縦穴が穿孔され、梁12に挿入鋼板ガセット板51が挿入されるスリット53が形成され、挿入鋼板ガセット板51が柱11及び梁12に挿入後に、柱11に穿孔された孔と挿入鋼板ガセット板51に穿孔された孔54とを貫通させて複数のドリフトピン52が挿入され、梁12に穿孔された孔と挿入鋼板ガセット板51に穿孔された孔54とを貫通させて複数のドリフトピン52が挿入される構造である。
In the structure of the steel plate insertion drift pin joint 50 shown in FIG. 7, a vertical hole in which the flat insertion steel
また、ひき板又は小角材をその繊維方向を互いにほぼ平行にして幅方向に並べ又は接着したものを、主としてその繊維方向を互いにほぼ直角にして積層接着し3層以上の構造を持たせた一般材であるCLTや、単板を主としてその繊維方向を互いにほぼ平行にして積層接着した一般材及び繊維方向が直交する単板を用いた場合にあっては、直交する単板の合計厚さが製品の厚さの30%未満であり、かつ、当該単板の枚数の構成比が30%以下である一般材のLVLは、ともに厚みのある積層された面材であり、これらの面材を木質構造体の壁等として使用する場合には、面材同士の接合部をボルトナットで締め付けて面材同士を固定化させることが一般的に実施されている。 In addition, a structure in which a sheet board or a small square material is arranged or bonded in the width direction with the fiber directions thereof being substantially parallel to each other, is mainly laminated and bonded with the fiber directions being substantially perpendicular to each other to have a structure of three or more layers. In the case of using a CLT which is a material, a general material which is laminated and bonded mainly with a single plate having its fiber direction substantially parallel to each other, and a single plate whose fiber directions are orthogonal to each other, the total thickness of the orthogonal single plates is The LVL of general materials that are less than 30% of the product thickness and the composition ratio of the number of the single plates is 30% or less are both laminated face materials having a thickness. When used as a wall or the like of a wooden structure, it is a common practice to fix the face materials together by fastening the joints between the face materials with bolts and nuts.
しかし、木質ラーメン構造である、特許文献1の木質構造体や、非特許文献1の木質構造体ともに、ラーメン構造の鉄骨や鉄筋コンクリート構造のような固さの剛接合には到達せず半剛接合の位置づけであり、そのために強い地震や強い風によって横から力が加わった場合には、柱梁接合部で柱と梁との角度が開いたり閉じたりするという問題があった。
However, both the wooden structure of
また、特許文献1の木質構造体や、非特許文献1の木質構造体は、あらかじめ梁や柱にスリットを加工して形成しなければならないため、新築時には施工可能であるが、建築後に接合部を補強しなければならない場合には施工困難であり補強ができにくいという問題があった。
In addition, the wooden structure of
また、CLTやLVLの接合部の締結方法は、ボルトナットや大型のネジによる締結の場合、大きな自然災害にも強くするために面材の接合部の剛接合化が求められていた。 Further, as for the fastening method of the joint portion of CLT or LVL, in the case of fastening with a bolt nut or a large screw, a rigid joining of the joint portion of the face material has been required in order to be strong against a large natural disaster.
そこで、本発明の目的は、木質構造体の建物の新築時又は建築後であっても容易に施工ができ、地震や風によって横から力が加わった場合の柱梁接合部の剛接合化を実現させる木質構造の部材接合部補強金具、その部材接合部補強金具を使用する木質構造体、及び、その部材接合部補強金具を木質構造体に使用する木質構造体補強方法を提供することである。 Therefore, an object of the present invention is to easily perform the construction even when a wooden structure is newly constructed or after construction, and to make a rigid joint of a column beam joint when force is applied from the side by an earthquake or wind. The present invention is to provide a wood structure member joint reinforcing metal fitting to be realized, a wooden structure using the member joint reinforcing metal fitting, and a wooden structure reinforcing method using the member joint reinforcing metal fitting for the wooden structure. .
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の補強金具1は、木質ラーメン構造体2の部材接合部4において、既設された第1接合金具91に追加して、部材間にわたり穿設された溝部13に嵌合固着する第2接合金具92としての補強金具1であって、前記補強金具1は、平行な第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6の二つの細長状プレートと、前記第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6間に前記第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6に対して、それぞれ垂直方向に固定配置する第3の細長状プレート7と、を備え、部材間の接合面4に対して垂直方向に穿設された溝部13に第3の細長状プレート7を嵌合固着し、かつ部材間の接合面4の方向と平行に穿設された溝部13に第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6を嵌合固着し、前記第3の細長状プレート7と、第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6とのそれぞれの接合部の両側にR形状からなる入隅形状を形成することを特徴とする。
In order to solve the above-mentioned problem, the reinforcing
請求項2に記載の補強金具1は、請求項1において、第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6のそれぞれの中央位置に第3の細長状プレート7のそれぞれの端を接続させることを特徴とする.
According to a second aspect of the present invention, in the reinforcing
請求項3に記載の補強金具1は、請求項1又は2において、第1の細長状プレート5と第2の細長状プレート6とが、第3の細長状プレート7を隔てて対向するように配設されていることを特徴とする。
Reinforcing
請求項4に記載の木質ラーメン構造体2は、木質ラーメン構造体2の部材接合部4において、接合する2つの部材にわたって、請求項1乃至3のいずれかに記載の補強金具1を嵌設することを特徴とする。
In the
請求項5に記載の木質ラーメン構造体2の施工方法は、木質ラーメン構造体2の部材接合部4において、接合する2つの部材にわたって、第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6の方向が部材間の接合面の方向と平行になるように、かつ第3の細長状プレートの方向が部材間の接合面の方向に対して垂直になるように、請求項1乃至3のいずれかに記載の補強金具1が形成する形状に倣って、溝部13を穿設する溝部穿設工程21と、形成された溝部13に接着剤を流し込む接着剤流し込み工程22と、接着剤を流し込んだ前記溝部13に前記補強金具1を適宜手段で強制的に嵌合する嵌合固定工程23と、を備えていることを特徴とする。
Construction method of wooden
請求項1乃至3のいずれかに記載の部材接合部の補強金具1は、簡易な構成の補強金具であるため、安価で容易に短納期で製作できるという効果を奏する。
Since the reinforcing
また、従来の補強にさらに追加で補強できるので、従来の補強よりもさらに、木質ラーメン構造等の軸組構造、並びに、CLT又はLVLの面材構造の木質構造体8の各部材の接合部の剛接合化を大幅に高めることができ、地震や風によって横から力が加わった場合の部材接合部4の剛接合化を大幅に高めることができるという効果を奏する。
Further, since it can be further reinforced in addition to the conventional reinforcement, the joint structure of each member of the
さらに、柱、梁又は面材の表面から施工ができるので、新築のときのみでなく、既存の木質ラーメン構造の軸組構造の建造物や、既存のCLTやLVLの面材構造の建造物に対しても、容易に安価に短納期で追加施工することができるという効果を奏する。 In addition, since construction can be performed from the surface of pillars, beams, or face materials, not only for new construction, but also for existing wooden framed frame structures and existing CLT and LVL face structure structures. Even for this, it is possible to easily perform additional construction at a low cost with a short delivery time.
また、補強金具1としてH型鋼を適用させた場合にも剛接合化を実現できるという効果を奏する。
Further , even when H-shaped steel is applied as the reinforcing
請求項2に記載の補強金具1は、請求項1の発明と同じ効果を奏するともに、木質ラーメン構造体2の部材接合部に、例えば左右から揺動方向の繰り返し荷重が負荷されても、部材接合部の補強金具1の形状が略T字型であるので前記接合部に加わる剥離方向の負荷に左右それぞれに対抗できることから、両部材をより剥離させにくくし剛接合化を実現できる。
The reinforcing
請求項3に記載の補強金具1は、請求項1又は2と同じ効果を奏するともに、例えば補強金具1の形態が略コ字状の場合に、2つのコ字状の補強金具1を対向させて、木質ラーメン構造体2の部材接合部に嵌設することによって、例えば左右から揺動方向の繰り返し荷重が負荷されても、2つのコ字状の補強金具1によって、前記部材接合部に加わる剥離方向の負荷に左右それぞれに対抗できることから、両部材をより剥離させにくくし剛接合化を実現できる。
The reinforcing
請求項4に記載の木質ラーメン構造の部材接合部に補強金具1を用いた木質ラーメン構造体2は、請求項1乃至3のいずれかと同じ効果を奏するとともに、新築の木質ラーメン構造の建築物に対して、すでに配設されている、特許文献1の接合構造体や、非特許文献1の接合構造体などの接合構造に追加して、前記接合部の表面側から容易に安価に短納期で施工することができ、その施工によって柱梁接合部の剛接合化をさらに高めることができ、強い地震や強い風によって横から力が加わっても柱梁接合部4を変形させにくくできるという効果を奏する。
The
請求項5に記載の木質ラーメン構造体2の施工方法は、請求項1乃至4のいずれかと同じ効果を奏するとともに、新築時の木質ラーメン構造体2又は既設の木質ラーメン構造体2に対して容易に施工でき、木質ラーメン構造体2の部材接合部の剛接合化を高めることができるという効果を奏する。
The construction method of the
本発明である木質構造の部材接合部補強金具1は、図1に示すように、木質構造の部材接合部4において部材間にわたり穿設された溝部13に嵌合固着する補強金具であって、平行な第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6の二つの細長状プレートと、前記第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6間に前記第1の細長状プレート及び第2の細長状プレートに対して、それぞれ垂直方向に固定配置する第3の細長状プレート7と、を備え、前記第3の細長状プレート7と、第1の細長状プレート5又は第2の細長状プレート6との接合部における入隅形状をR形状に形成し、第1及び第2の細長状プレート5、6の長さを同一にし、かつ前記長さを1としたときに第3の細長状プレート7の長さを前記第1又は第2の細長状プレート5、6の長さに対して、プレート比A=第3の細長状プレート7長さ/(第1又は第2の細長状プレート長さ5、6)で1〜2倍の長さを有する形態を基準形態とする場合に、前記第3の細長状プレート7の長さを変えずに、前記第1及び/又は第2の細長状プレート5、6の長さをプレート比B=(設定する第1又は第2の細長状プレート長さ5、6)/(基準形態における第1又は第2の細長状プレート長さ5、6)で1〜0.6倍の長さに設定する。
As shown in FIG. 1, a wood structure member joint reinforcing
第3の細長状プレート7と、第1の細長状プレート5又は第2の細長状プレート6との接合部に形成される入隅a、dにはR形状rを形成する。このR形状部は、圧延や鋳造で第1〜第3の細長状プレート5、6及び7と一体的に製造され、第1〜第3の細長状プレート5、6及び7が完成した後に隅肉溶接で後から形成されるものではない。第1乃至第3の細長状プレート5、6及び7と、入隅のR形状部とが一体的に造られることにより、木質構造物の柱梁接合部4又は面材85同士の接合部81に部材接合部補強金具1を嵌設したときの接合部の高い剛性が確保できる。
An R-shape r is formed at the corners a and d formed at the joint between the third
第3の細長状プレート7と第1の細長状プレート5とが垂直方向で固定される位置a、及び、第3の細長状プレート7と第2の細長状プレート6とが垂直方向で固定される位置dにおいて、それぞれR形状rを形成する。R形状rが形成されていることによって、第3の細長状プレート7と第1の細長状プレート5又は第2の細長状プレート6との位置関係が回転などによる変化が生じにくくなり、前記垂直方向で固定された第3の細長状プレートと、第1又は第2の細長状プレートとのそれぞれの直行する形態を固く維持できる。これにより、地震や風によって横から力が加わった場合にもしっかりと木質構造体の柱梁接合部又は面材接合部を剛接合化させる。
The position a where the third
また、部材接合補強金具1は、第3の細長状プレート7の長さに対する、第1又は第2の細長状プレート5、6の長さの比を、第1、第2及び第3の細長状プレート5、6、7の長さを略同一としたプレート比A=1の基準形態の場合に、プレート比C=(設定する第1又は第2の細長状プレート5,6長さ)/第3の細長状プレート7で1〜0.6倍とし、又は、第1又は第2の細長状プレート5、6の長さに対して第3の細長状プレート7の長さの比を2倍としたプレート比A=2の基準形態の場合に、プレート比Cで0.5〜0.3倍とする形態Dとする。
Further, the member joining reinforcing
また、部材接合部補強金具1は、第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6のそれぞれの中央位置に第3の細長状プレート7のそれぞれの端を接続させる形態Eとする。
Further, the member joint reinforcing
また、部材接合部補強金具1は、第1の細長状プレート5と第2の細長状プレート6とが、第3の細長状プレート7を隔てて対向するように配設される形態Fとする。
Further, the member joint reinforcing
部材接合部補強金具1の形態がH字状の場合は前記形態D、E及びFをすべて備えた形態であり、また、部材接合部補強金具1の形態が略コ字状である場合は形態Dと形態Fを備えた形態がある。H字状及び略コ字状の部材接合部補強金具1に限らず、すべての部材接合部補強金具1は、第3の細長状プレート7と、第1又は第2の細長状プレート5、6との4か所の入隅にはすべてR形状を形成させておくことが必要であり、第1又は第2の細長状のプレート5、6を切断するときも前記R形状は残す。
When the form of the member joint reinforcing
部材接合部補強金具1の適用対象が、木質ラーメン構造等の軸組構造の建築物、CLT(直交集成板)やLVL(単板積層材)等の面材構造の建造物であり、また、建築物として、個人住宅から共同住宅や校舎などの大規模木質構造を対象にするので、それぞれ木造建築物の柱や梁の大きさが異なることから、それぞれの柱や梁の大きさ及び柱梁接合部の形態、あるいは面材の厚みによって、部材接合部補強金具1の第1乃至第3の細長状プレート5、6、7の幅、長さ又は厚み、並びに、R形状などの寸法を、可能な限り長く厚くし大きなR形状になるように適宜設定する。
The application target of the member joint
次に、部材接合部補強金具1の形態がH字状を含むことから、H型鋼が部材接合部補強金具1として使用できることを説明する。部材接合部補強金具1の構成要素である、第1の細長状プレート5、第2の細長状プレート6及び第3の細長状プレート7が、図2(a)に示すように、それぞれH型鋼14の第1のフランジ15、第2のフランジ16及びウエブ17に相当する。そこで、H型鋼14を部材接合部補強金具1の所定の厚みで切断して造ることができる。あるいは、略コ字状にする場合には、H型鋼14を部材接合部補強金具1の所定の厚みで切断し、他端c側の長さL2を一端b側の長さL1より短くする場合にはさらにH型鋼14の第1のフランジ15及び第2のフランジ16を所定の長さに部分切断して、図2(b)に示すように造ることができる。
Next, since the form of the member joint reinforcing
また、図2(c)に示すようなH型鋼30には、広幅系列、中幅系列、細幅系列があり、高さ31(ウエブ長手寸法とフランジの板厚)と幅32(フランジ長手寸法)とで型式(呼称寸法)が定まっており、それぞれ断面寸法として、高さ31、幅32、上部のフランジ(第1の細長状プレートに相当)の板厚33、下部のフランジ(第2の細長状プレートに相当)の板厚34、ウエブ(第3の細長状プレート7に相当)の板厚35及びR36の大きさが規定されている。
Further, the H-shaped
H型鋼30を部材接合部に部材接合部補強金具1として使用する場合について説明する。例えば、木質ラーメン構造体2の柱梁接合部4の大きさや金具のタイプや大きさによって、柱梁接合部4内部に設ける補強金具と干渉せずかつ可能な限り大きいH型鋼30を選択する。選択した型式(呼称寸法)のH型鋼30の奥行方向37の長さを、柱梁接合部4の表面から柱11や梁12の内部に内設する補強金具までの寸法以下になるように決めて、その決めた奥行方向37の長さでH型鋼30を切断する。切断されたH型鋼14のフランジ(第1の細長状プレート及び第2の細長状プレートに相当)をさらに切断することによって部材接合部補強金具1を製造できる。部材接合部補強金具1としてH型鋼14を使用した場合は極めて安価に容易に迅速に製造することができる。
A case where the H-shaped
次に、部材接合部補強金具1を使用した木質構造体について説明する。例えば、部材接合部補強金具1を用いた木質ラーメン構造体2は、図3や図4に示すように、木質ラーメン構造体の柱梁接合部4に部材接合部補強金具1のみを使用するのではなく、図8や図10に示すように鋼板挿入ドリフトピン接合50とともに部材接合部補強金具1を施工する形態など、一般的に木質ラーメン構造体に施工されている金具に追加工して部材接合部補強金具1を施工する構造体である。
Next, a wooden structure using the member joint reinforcing
鋼板挿入ドリフトピン接合50の施工は、柱11や梁12の内部に金具挿入の孔やスリットを設けるため、建築後の補強施工が極めて困難であるが、本発明の部材接合部補強金具1を柱梁接合部4に施工するのは、柱11や梁12の表面側から施工できるため、木質ラーメン構造体2の建築物を新築するときであっても、建築後であっても、ともに容易に安価で短納期で施工できる。
The construction of the steel plate insertion drift pin joint 50 is because it is very difficult to reinforce after construction because the holes and slits for metal fitting insertion are provided inside the
木質ラーメン構造用の部材接合部補強金具1を用いた木質ラーメン構造体2は、柱梁接合部4において柱11と梁12にわたり、嵌合しようとする2つの部材接合部補強金具1の正面形状である略H字形状に倣って穿設された2つの溝部13に、それぞれ前記部材接合部補強金具1をハンマーで打ち込むなどの適宜手段で強制的に嵌合固定する。前記溝部13は、対向する2つの部材接合部補強金具1の第3の細長状プレート7又はウエブ17の間隔が柱梁接合部4においてできるだけ拡がるように穿孔する。拡がるように溝部13を穿孔した方が、柱梁接合部4が剛接合化される。
The
また、第3の細長状プレート6との接合部a、dから、第1の細長状プレート5又は第2の細長状プレート6の他端c側との長さL2を、一端b側との長さL1と同じ長さの場合は、木質ラーメン構造の柱梁接合部4において部材接合部補強金具1を勘合させる範囲が十分に有する場合に適し、一方、前記長さL2をR止まりまでの長さとする場合は、木質ラーメン構造の柱梁接合部4において部材接合部補強金具1を勘合させる範囲が狭い場合、又は、1か所の柱梁接合部4において2つの部材接合部補強金具1を間隔を広げて外方向に配設する場合に適する。1か所の柱梁接合部4において2つの部材接合部補強金具1を間隔を広げて外方向に配設する形態とすることによって、第3の細長状プレート6が2本嵌合固定されることから、地震や風によって横から力が加わった場合にもしっかりと木質ラーメン構造の柱梁接合部を剛接合化させる。
Further, the length L2 from the junctions a and d with the third
次に、木質構造体8の施工方法について説明する。例えば、部材接合部補強金具1を使用した木質ラーメン構造体の施工方法3は、図13に示すように、木質ラーメン構造の柱梁接合部4において柱11と梁13との両方にわたり、嵌合しようとする対向する2つの木質ラーメン構造用の部材接合部補強金具1の正面形状である略H字形状に倣って、一般的な金具の固定用のドリフトピン等を避けられる部位に、2カ所の溝部13をルーターなどの切削工具で穿設する溝部穿設工程21と、形成された2カ所の溝部13に接着剤を流し込む接着剤流し込み工程22と、接着剤を流し込んだ前記溝部13に前記部材接合部補強金具1をハンマーの打ち込み等の適宜手段で強制的に嵌合する嵌合固定工程23とを備えている。そして、嵌合固定工程23で接着剤が溝部13からはみ出てくるので、ヘラを使用してはみ出た接着剤で部材接合部補強金具1を覆い、かつ溝部13の周囲の表面を平らな面とする表面平面化工程24を設ける。
Next, the construction method of the
前記接着剤について説明する。前記接着剤は、部材接合部補強金具1を嵌合する前に、溝部13の底部に収縮しにくい接着剤、例えばエポキシ等の接着剤を流し込む。次に、接着剤が液状の状態のときに前記溝部13に部材接合部補強金具1を嵌合し、その後、ヘラで溝部13周囲の表面を平面にする。この接着剤によって柱梁接合部4に対する部材接合部補強金具1の固定化を強化し、これによって柱梁接合部4の剛接合化ができる。これにより、木質ラーメン構造体2の大開口部でありながら、耐震構造化ができ、地震や風荷重などによって横からの力が加わった場合に、柱梁接合部4の柱11と梁12との接合状態は固くなり剛接合化となる。
The adhesive will be described. The adhesive is poured into the bottom of the
前記接着剤としては、固まるときに収縮しない高力樹脂が適しており、例えばエポキシ系樹脂などがある。固まるときに収縮しないことで固まった後に溝部13に間隙が生じないし、間隙が存せずに接着剤が充填されていれば部材接合部補強金具1が動くということは生じない。また、硬化が早い樹脂の場合には柱梁接合部4の固定を早くでき固まる前に外力で接合が緩くなることがない。
As the adhesive, a high-strength resin that does not shrink when it hardens is suitable, for example, an epoxy resin. Since it does not shrink when it hardens, there is no gap in the
次に、木質ラーメン構造体2の柱梁接合部4の試験体として、図5に示すような集成材幅120mm×柱せい240mm×梁せい330mmを4組準備し、それぞれ図9に示すような鋼板挿入ドリフトピン接合50を実施し、さらに、図1に示すようなH型鋼から切断した部材接合部補強金具1を嵌合固定した試験体、図6(a)に示すようなアングル40を嵌合固定した試験体、図6(b)に示すような帯鉄41を嵌合固定した形態、さらに追加の補強をせずに柱梁接合部4に鋼板挿入ドリフトピン接合50のみを設けた形態について試験を実施した。
Next, as a test body of the beam-to-
試験に供した部材接合部補強金具1は、図1に示すような形態を有し、L1が74.5mm、L2が15mm、rが13r、高さ31が298mm、ウエブ17の板厚35が5.5mm、第1のフランジ及び第2のフランジの板厚がともに8mmであって、H型鋼から切断して造ったものである。
The member joint reinforcing
試験方法としては、図5に示すように、柱11側を横にし土台として固定し、梁12側を縦にして梁12側の荷重点Kに横方向から油圧ジャッキで加力する。そして柱梁接合部4の変形角θが所定値に到達したときのモーメントを比較した。柱梁接合部の変形角θが1/600rad、1/450rad、1/300rad、1/200rad、1/150rad、及び、1/100radの各3回の正負交番繰り返し加力とした。
As a test method, as shown in FIG. 5, the
加力をPとし、柱芯から加力点間寸法をSとし、柱梁接合面の四隅のそれぞれの変位値を変位計イ(図5における手前側で左側の点)の測定値、変位計ロ(図5における手前側で右側の点)の測定値、変位計ハ(図5における奥側で左側の点)の測定値、変位計ニ(図5における奥側で右側の点)の測定値とし、変位計間距離をHとする。そして、変位計イと変位計ハとの測定値の平均値をδ1とし、変位計ロと変位計ニとの測定値の平均値をδ2とする。これにより、柱梁接合部の変形角θは、(δ1−δ2)/Hで求められ、モーメントは(加力P×S)で求められる。実施例では、柱芯から加力点間寸法Sを1500mmとし、変位計間距離Hを330mmとした。また、試験機は、株式会社前川試験機製作所製の型式PS−10−B4(最大能力100kN)を使用した。
The applied force is P, the dimension between the applied points from the column core is S, and the displacement values at the four corners of the column beam joint surface are the measured values of the displacement meter a (the left point on the front side in FIG. 5), Measured value of (distant side in FIG. 5 on the right side), measured value of displacement gauge C (left side of the back side in FIG. 5), measured value of displacement gauge D (right side of the back side in FIG. 5) And the distance between the displacement gauges is H. The average value of the measured values of the displacement meter A and the displacement meter C is δ1, and the average value of the measured values of the displacement meter B and the displacement meter D is δ2. As a result, the deformation angle θ of the beam-column joint is determined by (δ1−δ2) / H, and the moment is determined by (force P × S). In the example, the dimension S between the applied points from the column core was 1500 mm, and the distance H between the displacement gauges was 330 mm. In addition, model PS-10-B4 (
試験結果を表1に示す。いずれの試験体も鋼板挿入ドリフトピン接合50を実施し、さらに追加で3種類の金具を補強した場合と補強しない場合の4例での同じ変形角θにおけるモーメントの比較試験結果である。 The test results are shown in Table 1. Each test body is a comparative test result of moments at the same deformation angle θ in four cases in which the steel sheet insertion drift pin joint 50 is performed and three types of metal fittings are additionally reinforced and not reinforced.
次に、表1の試験結果に基づいて、比較対象の試験体のモーメントを1.00倍とし、本発明の部材接合部補強金具1の試験体のモーメントの倍率を求め、それぞれ表2〜表4に示す。 Next, based on the test results of Table 1, the moment of the test specimen to be compared was set to 1.00 times, and the magnification of the moment of the specimen of the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention was determined. 4 shows.
表2から、本発明の部材接合部補強金具1を使用すると、帯鉄41補強した場合に比較して、変形角θが1/200rad時の接合部モーメントは1.21倍強く、変形角θが1/150rad時の接合部モーメントは1.20倍強く、変形角θが1/120rad時の接合部モーメントは1.14倍強いことが示されている。
From Table 2, when the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention is used, the joint moment when the deformation angle θ is 1/200 rad is 1.21 times stronger than when the
表3から、本発明の部材接合部補強金具1を使用すると、アングル40補強した場合に比較して、変形角θが1/200rad時の接合部モーメントは1.12倍強く、変形角θが1/150rad時の接合部モーメントは1.14倍強く、変形角θが1/120rad時の接合部モーメントは1.11倍強いことが示されている。
From Table 3, when the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention is used, the joint moment when the deformation angle θ is 1/200 rad is 1.12 times stronger than when the
表4から、本発明の部材接合部補強金具1を使用すると、追加の補強をしない場合に比較して、変形角θが1/200rad時の接合部モーメントは2.14倍強く、変形角θが1/150rad時の接合部モーメントは2.17倍強く、変形角θが1/120rad時の接合部モーメントは2.05倍強いことが示されている。 From Table 4, when using the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention, the joint moment when the deformation angle θ is 1/200 rad is 2.14 times stronger than when no additional reinforcement is performed, and the deformation angle θ It is shown that the joint moment at 1/150 rad is 2.17 times stronger and the joint moment at the deformation angle θ is 1/120 rad is 2.05 times stronger.
以上から、部材接合部補強金具1は、従来実施されている金具に比較して2倍以上の剛接合化を実現し、アングル40や帯鉄41に比較して10%以上の剛接合化を実現できた。これにより、図4に示すような大開口部を実現する木質ラーメン構造体2の柱梁接合部4の剛接合化を実現でき、地震や風荷重に対して柱梁接合部4が曲げ変形しにくい木質ラーメン構造体2を実現した。
From the above, the member joining portion reinforcing
次に、本願発明の部材接合部補強金具1の効果について試験した。従来品は図9及び図10に示す鋼板挿入ドリフトピン接合金具である。供した従来品は図9に示すように、接合部の一方の部材83aに挿入鋼板ガセット板51用のスリット53を設け、ドリフトピン52挿入用の孔89bを穿設する。そして、挿入鋼板ガセット板51は、平板部にドリフトピン52挿入用の孔89cを穿設し、前記平板に垂直方向にナット87を設ける。もう一方の接合部材83bにはボルト挿入用孔89aを穿設する。よって、接合部材83aと接合部材83bとは挿入鋼板ガセット板51を介して取り付けられる。
Next, it tested about the effect of the member junction part reinforcement metal fitting 1 of this invention. The conventional product is a steel sheet insertion drift pin fitting shown in FIGS. As shown in FIG. 9, the provided conventional product is provided with a
このタイプに本願発明の部材接合部補強金具1を追加した場合とで比較した。試験方法は、実施例1と同じ方法を用いて実施した。その結果を、図16に示す。また、図16から、従来鉄金物Aの剛性を1としや場合の比較を表5に示す。 It compared with the case where the member junction part reinforcement metal fitting 1 of this invention is added to this type. The test method was carried out using the same method as in Example 1. The result is shown in FIG. Further, from FIG. 16, the rigidity of the conventional iron metal A is set to 1 and Table 5 shows a comparison in the case.
図16及び表5から、従来金物に本願発明の部材接合部補強金具1を追加すると、接合部の剛性は高まっていることが示されている。 FIG. 16 and Table 5 show that the rigidity of the joint is increased when the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention is added to the conventional hardware.
次に、面材に対する効果について試験した。図12に示す面材木質構造体に、図13に示すように締結具86に表面側に部材接合部補強金具1を嵌設し、床面から1600mmの高さの位置を横方向から油圧ジャッキで加圧した。変形角が正負交番繰り返しで1/600、1/450、1/300、1/200、1/150、1/100、その後、1/15radの変形角に向けて荷重をかけ、途中、最大荷重を超えて最大荷重の20%まで荷重が下がったところで終了した。その結果を、表6に示す。
Next, the effect on the face material was tested. The member-joint reinforcing
表6から、従来のボルトナット締結具に比較し、面材の剥離が生じにくくなり面材の接合部からの浮き上がりが生じにくくなった。 From Table 6, as compared with the conventional bolt and nut fastener, the peeling of the face material is less likely to occur and the lift from the joint portion of the face material is less likely to occur.
次に、フランジ長さと接合性との関連を調査した。図11に示すように梁又は柱を固定させて、部材接合部補強金具1を一方側のフランジを嵌設させて、他方側のフランジを1分間に25mmの速度で引っ張って最大荷重で比較した。部材接合部補強金具1はH型鋼(400×200×8×13×20)を使用し、梁又は柱に該当する固定側はE120−F330のベイマツスギ異樹種集成材を使用した。試験機は、株式会社前川試験機製作所製の型式HZS−50−LB1を使用した。その結果を図15に示す。
Next, the relationship between flange length and bondability was investigated. As shown in FIG. 11, the beam or the column is fixed, and the member joint reinforcing
図15より、フランジが左右対称なものが左右非対象のものより引張力が高いことは示され、H型鋼のフランジ長さをそのままの長さを1とする場合に1〜0.6倍の長さの範囲であれば引張力が高いことが示されている。 From FIG. 15, it is shown that the symmetric flange has higher tensile force than the left and right non-objects, and the length of the flange of the H-shaped steel is 1 to 0.6 times as long as 1 as it is. It is shown that the tensile force is high in the length range.
1 補強金具
2 木質ラーメン構造体
3 木質ラーメン構造体の施工方法
4 接合部
5 第1の細長状プレート
6 第2の細長状プレート
7 第3の細長状プレート
8 木質構造体
10 柱梁接合部
11 柱
12 梁
13 溝部
14 H型鋼
15 第1のフランジ
16 第2のフランジ
17 ウエブ
21 溝部穿設工程
22 接着剤流し込み工程
23 嵌合固定工程
24 表面平面化工程
30 H型鋼
31 高さ
32 幅
33 板厚
34 板厚
35 板厚
36 R
37 奥行方向
40 アングル
41 帯鉄
50 鋼板挿入ドリフトピン接合
51 挿入鋼板ガセット板
52 ドリフトピン
53 スリット
54 孔
80 面材木質構造体
81 面材接合部
82 溝部
83a 接合部材
83b 接合部材
85 面材
86 締結具
87 ナット
88 ボルト
89a 孔
89b 孔
89c 孔
91 第1接合金具
92 第2接合金具
a 接合部
b 一端
c 他端
d 接合部
r R形状
L1 長さ
L2 長さ
DESCRIPTION OF
37
91 First joint fitting
92 2nd joining metal fitting a joining part b one end c other end d joining part r R shape L1 length L2 length
本発明は、耐力壁に依存せずに大開口部を実現できる木質ラーメン構造等の軸組構造体における柱や梁の部材が接合する個所、又は、CLT(直交集成板)やLVL(単板積層材)等の面材構造体における面材なる部材が接合する個所の木質構造の部材接合部補強金具、前記部材接合部補強金具を使用する軸組構造体又は面材構造体の木質構造体、前記部材接合部補強金具を軸組構造体又は面材構造体に使用する木質構造体補強方法に関する。 The present invention relates to a portion where a column or beam member joins in a frame structure such as a wooden frame structure that can realize a large opening without depending on a bearing wall, or a CLT (orthogonal laminated plate) or LVL (single plate). Laminated material), a wood structure member joining portion reinforcing bracket of a wood structure at a location where a member serving as a face material is joined, a frame structure using the member joining portion reinforcing bracket, or a wood structure of the face material structure The present invention also relates to a wooden structure reinforcing method in which the member joint reinforcing metal fitting is used for a frame structure or a face material structure.
軸組構造である木質ラーメン構造は、大開口部や大空間を実現することができるが、筋交いや耐力壁がないため、地震や風によって横から力が加わった場合に柱梁接合部で柱と梁が自由に回転できると建物として不安定となるので、地震や風に抵抗できるように柱と梁との接合部の剛接合化が要求されている。柱と梁との剛接合化の技術としては、例えば、特許文献1には、木造構造物における柱部材と梁部材とを、両者間に架橋させた金属板により連結する構造であって、前記金属板の前記柱部材への結合部と前記梁部材への結合部との間に、断面積が他の部分より小さい小断面部を設けた、柱と梁との接合の構造体が開示されている。
The wooden frame structure, which is a frame structure, can realize a large opening and a large space, but there are no braces or bearing walls, so when a force is applied from the side due to an earthquake or wind, columns are connected at the beam-column joint. If the beam can rotate freely, it will become unstable as a building, so it is required to make the joint between the column and beam rigid so that it can resist earthquakes and wind. As a technique for rigid connection between a column and a beam, for example,
また、木質ラーメン構造体の柱梁接合部の構造体としては、非特許文献1に、第一に、部材の見付け面を利用し、ドリフトピンやボルト等の曲げ降伏型金具を多数本配置して、そのせん断抵抗によってモーメントを伝達するタイプとして、図7に示すような、鋼板挿入ドリフトピン接合50の構造体が開示されている。
In addition, as a structure of the beam-to-column joint part of the wooden frame structure,
図7に示す鋼板挿入ドリフトピン接合50の構造体は、柱11に平板状の挿入鋼板ガセット板51が挿入される縦穴が穿孔され、梁12に挿入鋼板ガセット板51が挿入されるスリット53が形成され、挿入鋼板ガセット板51が柱11及び梁12に挿入後に、柱11に穿孔された孔と挿入鋼板ガセット板51に穿孔された孔54とを貫通させて複数のドリフトピン52が挿入され、梁12に穿孔された孔と挿入鋼板ガセット板51に穿孔された孔54とを貫通させて複数のドリフトピン52が挿入される構造である。
In the structure of the steel plate insertion drift pin joint 50 shown in FIG. 7, a vertical hole in which the flat insertion steel
また、ひき板又は小角材をその繊維方向を互いにほぼ平行にして幅方向に並べ又は接着したものを、主としてその繊維方向を互いにほぼ直角にして積層接着し3層以上の構造を持たせた一般材であるCLTや、単板を主としてその繊維方向を互いにほぼ平行にして積層接着した一般材及び繊維方向が直交する単板を用いた場合にあっては、直交する単板の合計厚さが製品の厚さの30%未満であり、かつ、当該単板の枚数の構成比が30%以下である一般材のLVLは、ともに厚みのある積層された面材であり、これらの面材を木質構造体の壁等として使用する場合には、面材同士の接合部をボルトナットで締め付けて面材同士を固定化させることが一般的に実施されている。 In addition, a structure in which a sheet board or a small square material is arranged or bonded in the width direction with the fiber directions thereof being substantially parallel to each other, is mainly laminated and bonded with the fiber directions being substantially perpendicular to each other to have a structure of three or more layers. In the case of using a CLT which is a material, a general material which is laminated and bonded mainly with a single plate having its fiber direction substantially parallel to each other, and a single plate whose fiber directions are orthogonal to each other, the total thickness of the orthogonal single plates is The LVLs of general materials that are less than 30% of the thickness of the product and the composition ratio of the number of the single plates is 30% or less are both laminated face materials having a thickness. When used as a wall or the like of a wooden structure, it is a common practice to fix the face materials together by fastening the joints between the face materials with bolts and nuts.
しかし、木質ラーメン構造である、特許文献1の木質構造体や、非特許文献1の木質構造体ともに、ラーメン構造の鉄骨や鉄筋コンクリート構造のような固さの剛接合には到達せず半剛接合の位置づけであり、そのために強い地震や強い風によって横から力が加わった場合には、柱梁接合部で柱と梁との角度が開いたり閉じたりするという問題があった。
However, both the wooden structure of
また、特許文献1の木質構造体や、非特許文献1の木質構造体は、あらかじめ梁や柱にスリットを加工して形成しなければならないため、新築時には施工可能であるが、建築後に接合部を補強しなければならない場合には施工困難であり補強ができにくいという問題があった。
In addition, the wooden structure of
また、CLTやLVLの接合部の締結方法は、ボルトナットや大型のネジによる締結の場合、大きな自然災害にも強くするために面材の接合部の剛接合化が求められていた。 Further, as for the fastening method of the joint portion of CLT or LVL, in the case of fastening with a bolt nut or a large screw, a rigid joining of the joint portion of the face material has been required in order to be strong against a large natural disaster.
そこで、本発明の目的は、木質構造体の建物の新築時又は建築後であっても容易に施工ができ、地震や風によって横から力が加わった場合の柱梁接合部の剛接合化を実現させる木質構造の部材接合部補強金具、その部材接合部補強金具を使用する木質構造体、及び、その部材接合部補強金具を木質構造体に使用する木質構造体補強方法を提供することである。 Therefore, an object of the present invention is to easily perform the construction even when a wooden structure is newly constructed or after construction, and to make a rigid joint of a column beam joint when force is applied from the side by an earthquake or wind. The present invention is to provide a wood structure member joint reinforcing metal fitting to be realized, a wooden structure using the member joint reinforcing metal fitting, and a wooden structure reinforcing method using the member joint reinforcing metal fitting for the wooden structure. .
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の木質ラーメン構造体の施工方法3は、木質ラーメン構造体2の部材接合部4において、既設された第1接合金具91に追加して、部材間にわたり穿設された溝部13に第2接合金具92としての補強金具1を嵌合固着する木質ラーメン構造体の施工方法3であって、
平行な第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6の二つの細長状プレートと、前記第1の細長状プレート5及び前記第2の細長状プレート6間に前記第1の細長状プレート5及び前記第2の細長状プレート6に対して、それぞれ垂直方向に固定配置する第3の細長状プレート7とを備え、前記第3の細長状プレート7と、前記第1の細長状プレート5及び前記第2の細長状プレート6とのそれぞれの接合部の両側にR形状からなる入隅形状を形成する補強金具1が形成する形状に倣って、接合する2つの部材にわたって、第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6の方向が部材間の接合面の方向と平行になるように、かつ第3の細長状プレート7の方向が部材間の接合面の方向に対して垂直になるように溝部13を穿設する溝部穿設工程21と、 形成された溝部13に接着剤を流し込む接着剤流し込み工程22と、 接着剤を流し込んだ前記溝部13に前記補強金具1を適宜手段で強制的に嵌合する嵌合固定工程23と、を備えていることを特徴とする。
In order to solve the above-mentioned problem, the
The first
請求項1に記載の木質ラーメン構造体の施工方法3は、新築時の木質ラーメン構造体2又は既設の木質ラーメン構造体2に対して容易に施工でき、木質ラーメン構造体2の部材接合部の剛接合化を高めることができるという効果を奏する。
また、従来の補強にさらに追加で補強できるので、従来の補強よりもさらに、木質ラーメン構造等の軸組構造、並びに、CLT又はLVLの面材構造の木質構造体8の各部材の接合部の剛接合化を大幅に高めることができ、地震や風によって横から力が加わった場合の部材接合部4の剛接合化を大幅に高めることができるという効果を奏する。
Further, since it can be further reinforced in addition to the conventional reinforcement, the joint structure of each member of the
さらに、柱、梁又は面材の表面から施工ができるので、新築のときのみでなく、既存の木質ラーメン構造の軸組構造の建造物や、既存のCLTやLVLの面材構造の建造物に対しても、容易に安価に短納期で追加施工することができるという効果を奏する。 In addition, since construction can be performed from the surface of pillars, beams, or face materials, not only for new construction, but also for existing wooden framed frame structures and existing CLT and LVL face structure structures. Even for this, it is possible to easily perform additional construction at a low cost with a short delivery time.
また、補強金具1は、簡易な構成の補強金具であるため、安価で容易に短納期で製作できるという効果を奏する。
Further, since the reinforcing
また、補強金具1としてH型鋼を適用させた場合にも剛接合化を実現できるという効果を奏する。
Further, even when H-shaped steel is applied as the reinforcing
本発明である木質構造の部材接合部補強金具1は、図1に示すように、木質構造の部材接合部4において部材間にわたり穿設された溝部13に嵌合固着する補強金具であって、平行な第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6の二つの細長状プレートと、前記第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6間に前記第1の細長状プレート及び第2の細長状プレートに対して、それぞれ垂直方向に固定配置する第3の細長状プレート7と、を備え、前記第3の細長状プレート7と、第1の細長状プレート5又は第2の細長状プレート6との接合部における入隅形状をR形状に形成し、第1及び第2の細長状プレート5、6の長さを同一にし、かつ前記長さを1としたときに第3の細長状プレート7の長さを前記第1又は第2の細長状プレート5、6の長さに対して、プレート比A=第3の細長状プレート7長さ/(第1又は第2の細長状プレート長さ5、6)で1〜2倍の長さを有する形態を基準形態とする場合に、前記第3の細長状プレート7の長さを変えずに、前記第1及び/又は第2の細長状プレート5、6の長さをプレート比B=(設定する第1又は第2の細長状プレート長さ5、6)/(基準形態における第1又は第2の細長状プレート長さ5、6)で1〜0.6倍の長さに設定する。
As shown in FIG. 1, a wood structure member joint reinforcing
第3の細長状プレート7と、第1の細長状プレート5又は第2の細長状プレート6との接合部に形成される入隅a、dにはR形状rを形成する。このR形状部は、圧延や鋳造で第1〜第3の細長状プレート5、6及び7と一体的に製造され、第1〜第3の細長状プレート5、6及び7が完成した後に隅肉溶接で後から形成されるものではない。第1乃至第3の細長状プレート5、6及び7と、入隅のR形状部とが一体的に造られることにより、木質構造物の柱梁接合部4又は面材85同士の接合部81に部材接合部補強金具1を嵌設したときの接合部の高い剛性が確保できる。
An R-shape r is formed at the corners a and d formed at the joint between the third
第3の細長状プレート7と第1の細長状プレート5とが垂直方向で固定される位置a、及び、第3の細長状プレート7と第2の細長状プレート6とが垂直方向で固定される位置dにおいて、それぞれR形状rを形成する。R形状rが形成されていることによって、第3の細長状プレート7と第1の細長状プレート5又は第2の細長状プレート6との位置関係が回転などによる変化が生じにくくなり、前記垂直方向で固定された第3の細長状プレートと、第1又は第2の細長状プレートとのそれぞれの直行する形態を固く維持できる。これにより、地震や風によって横から力が加わった場合にもしっかりと木質構造体の柱梁接合部又は面材接合部を剛接合化させる。
The position a where the third
また、部材接合補強金具1は、第3の細長状プレート7の長さに対する、第1又は第2の細長状プレート5、6の長さの比を、第1、第2及び第3の細長状プレート5、6、7の長さを略同一としたプレート比A=1の基準形態の場合に、プレート比C=(設定する第1又は第2の細長状プレート5,6長さ)/第3の細長状プレート7で1〜0.6倍とし、又は、第1又は第2の細長状プレート5、6の長さに対して第3の細長状プレート7の長さの比を2倍としたプレート比A=2の基準形態の場合に、プレート比Cで0.5〜0.3倍とする形態Dとする。
Further, the member joining reinforcing
また、部材接合部補強金具1は、第1の細長状プレート5及び第2の細長状プレート6のそれぞれの中央位置に第3の細長状プレート7のそれぞれの端を接続させる形態Eとする。
Further, the member joint reinforcing
また、部材接合部補強金具1は、第1の細長状プレート5と第2の細長状プレート6とが、第3の細長状プレート7を隔てて対向するように配設される形態Fとする。
Further, the member joint reinforcing
部材接合部補強金具1の形態がH字状の場合は前記形態D、E及びFをすべて備えた形態であり、また、部材接合部補強金具1の形態が略コ字状である場合は形態Dと形態Fを備えた形態がある。H字状及び略コ字状の部材接合部補強金具1に限らず、すべての部材接合部補強金具1は、第3の細長状プレート7と、第1又は第2の細長状プレート5、6との4か所の入隅にはすべてR形状を形成させておくことが必要であり、第1又は第2の細長状のプレート5、6を切断するときも前記R形状は残す。
When the form of the member joint reinforcing
部材接合部補強金具1の適用対象が、木質ラーメン構造等の軸組構造の建築物、CLT(直交集成板)やLVL(単板積層材)等の面材構造の建造物であり、また、建築物として、個人住宅から共同住宅や校舎などの大規模木質構造を対象にするので、それぞれ木造建築物の柱や梁の大きさが異なることから、それぞれの柱や梁の大きさ及び柱梁接合部の形態、あるいは面材の厚みによって、部材接合部補強金具1の第1乃至第3の細長状プレート5、6、7の幅、長さ又は厚み、並びに、R形状などの寸法を、可能な限り長く厚くし大きなR形状になるように適宜設定する。
The application target of the member joint
次に、部材接合部補強金具1の形態がH字状を含むことから、H型鋼が部材接合部補強金具1として使用できることを説明する。部材接合部補強金具1の構成要素である、第1の細長状プレート5、第2の細長状プレート6及び第3の細長状プレート7が、図2(a)に示すように、それぞれH型鋼14の第1のフランジ15、第2のフランジ16及びウエブ17に相当する。そこで、H型鋼14を部材接合部補強金具1の所定の厚みで切断して造ることができる。あるいは、略コ字状にする場合には、H型鋼14を部材接合部補強金具1の所定の厚みで切断し、他端c側の長さL2を一端b側の長さL1より短くする場合にはさらにH型鋼14の第1のフランジ15及び第2のフランジ16を所定の長さに部分切断して、図2(b)に示すように造ることができる。
Next, since the form of the member joint reinforcing
また、図2(c)に示すようなH型鋼30には、広幅系列、中幅系列、細幅系列があり、高さ31(ウエブ長手寸法とフランジの板厚)と幅32(フランジ長手寸法)とで型式(呼称寸法)が定まっており、それぞれ断面寸法として、高さ31、幅32、上部のフランジ(第1の細長状プレートに相当)の板厚33、下部のフランジ(第2の細長状プレートに相当)の板厚34、ウエブ(第3の細長状プレート7に相当)の板厚35及びR36の大きさが規定されている。
Further, the H-shaped
H型鋼30を部材接合部に部材接合部補強金具1として使用する場合について説明する。例えば、木質ラーメン構造体2の柱梁接合部4の大きさや金具のタイプや大きさによって、柱梁接合部4内部に設ける補強金具と干渉せずかつ可能な限り大きいH型鋼30を選択する。選択した型式(呼称寸法)のH型鋼30の奥行方向37の長さを、柱梁接合部4の表面から柱11や梁12の内部に内設する補強金具までの寸法以下になるように決めて、その決めた奥行方向37の長さでH型鋼30を切断する。切断されたH型鋼14のフランジ(第1の細長状プレート及び第2の細長状プレートに相当)をさらに切断することによって部材接合部補強金具1を製造できる。部材接合部補強金具1としてH型鋼14を使用した場合は極めて安価に容易に迅速に製造することができる。
A case where the H-shaped
次に、部材接合部補強金具1を使用した木質構造体について説明する。例えば、部材接合部補強金具1を用いた木質ラーメン構造体2は、図3や図4に示すように、木質ラーメン構造体の柱梁接合部4に部材接合部補強金具1のみを使用するのではなく、図8や図10に示すように鋼板挿入ドリフトピン接合50とともに部材接合部補強金具1を施工する形態など、一般的に木質ラーメン構造体に施工されている金具に追加工して部材接合部補強金具1を施工する構造体である。
Next, a wooden structure using the member joint reinforcing
鋼板挿入ドリフトピン接合50の施工は、柱11や梁12の内部に金具挿入の孔やスリットを設けるため、建築後の補強施工が極めて困難であるが、本発明の部材接合部補強金具1を柱梁接合部4に施工するのは、柱11や梁12の表面側から施工できるため、木質ラーメン構造体2の建築物を新築するときであっても、建築後であっても、ともに容易に安価で短納期で施工できる。
The construction of the steel plate insertion drift pin joint 50 is because it is very difficult to reinforce after construction because the holes and slits for metal fitting insertion are provided inside the
木質ラーメン構造用の部材接合部補強金具1を用いた木質ラーメン構造体2は、柱梁接合部4において柱11と梁12にわたり、嵌合しようとする2つの部材接合部補強金具1の正面形状である略H字形状に倣って穿設された2つの溝部13に、それぞれ前記部材接合部補強金具1をハンマーで打ち込むなどの適宜手段で強制的に嵌合固定する。前記溝部13は、対向する2つの部材接合部補強金具1の第3の細長状プレート7又はウエブ17の間隔が柱梁接合部4においてできるだけ拡がるように穿孔する。拡がるように溝部13を穿孔した方が、柱梁接合部4が剛接合化される。
The
また、第3の細長状プレート6との接合部a、dから、第1の細長状プレート5又は第2の細長状プレート6の他端c側との長さL2を、一端b側との長さL1と同じ長さの場合は、木質ラーメン構造の柱梁接合部4において部材接合部補強金具1を勘合させる範囲が十分に有する場合に適し、一方、前記長さL2をR止まりまでの長さとする場合は、木質ラーメン構造の柱梁接合部4において部材接合部補強金具1を勘合させる範囲が狭い場合、又は、1か所の柱梁接合部4において2つの部材接合部補強金具1を間隔を広げて外方向に配設する場合に適する。1か所の柱梁接合部4において2つの部材接合部補強金具1を間隔を広げて外方向に配設する形態とすることによって、第3の細長状プレート6が2本嵌合固定されることから、地震や風によって横から力が加わった場合にもしっかりと木質ラーメン構造の柱梁接合部を剛接合化させる。
Further, the length L2 from the junctions a and d with the third
次に、木質構造体8の施工方法について説明する。例えば、部材接合部補強金具1を使用した木質ラーメン構造体の施工方法3は、図13に示すように、木質ラーメン構造の柱梁接合部4において柱11と梁13との両方にわたり、嵌合しようとする対向する2つの木質ラーメン構造用の部材接合部補強金具1の正面形状である略H字形状に倣って、一般的な金具の固定用のドリフトピン等を避けられる部位に、2カ所の溝部13をルーターなどの切削工具で穿設する溝部穿設工程21と、形成された2カ所の溝部13に接着剤を流し込む接着剤流し込み工程22と、接着剤を流し込んだ前記溝部13に前記部材接合部補強金具1をハンマーの打ち込み等の適宜手段で強制的に嵌合する嵌合固定工程23とを備えている。そして、嵌合固定工程23で接着剤が溝部13からはみ出てくるので、ヘラを使用してはみ出た接着剤で部材接合部補強金具1を覆い、かつ溝部13の周囲の表面を平らな面とする表面平面化工程24を設ける。
Next, the construction method of the
前記接着剤について説明する。前記接着剤は、部材接合部補強金具1を嵌合する前に、溝部13の底部に収縮しにくい接着剤、例えばエポキシ等の接着剤を流し込む。次に、接着剤が液状の状態のときに前記溝部13に部材接合部補強金具1を嵌合し、その後、ヘラで溝部13周囲の表面を平面にする。この接着剤によって柱梁接合部4に対する部材接合部補強金具1の固定化を強化し、これによって柱梁接合部4の剛接合化ができる。これにより、木質ラーメン構造体2の大開口部でありながら、耐震構造化ができ、地震や風荷重などによって横からの力が加わった場合に、柱梁接合部4の柱11と梁12との接合状態は固くなり剛接合化となる。
The adhesive will be described. The adhesive is poured into the bottom of the
前記接着剤としては、固まるときに収縮しない高力樹脂が適しており、例えばエポキシ系樹脂などがある。固まるときに収縮しないことで固まった後に溝部13に間隙が生じないし、間隙が存せずに接着剤が充填されていれば部材接合部補強金具1が動くということは生じない。また、硬化が早い樹脂の場合には柱梁接合部4の固定を早くでき固まる前に外力で接合が緩くなることがない。
As the adhesive, a high-strength resin that does not shrink when it hardens is suitable, for example, an epoxy resin. Since it does not shrink when it hardens, there is no gap in the
次に、木質ラーメン構造体2の柱梁接合部4の試験体として、図5に示すような集成材幅120mm×柱せい240mm×梁せい330mmを4組準備し、それぞれ図9に示すような鋼板挿入ドリフトピン接合50を実施し、さらに、図1に示すようなH型鋼から切断した部材接合部補強金具1を嵌合固定した試験体、図6(a)に示すようなアングル40を嵌合固定した試験体、図6(b)に示すような帯鉄41を嵌合固定した形態、さらに追加の補強をせずに柱梁接合部4に鋼板挿入ドリフトピン接合50のみを設けた形態について試験を実施した。
Next, as a test body of the beam-to-
試験に供した部材接合部補強金具1は、図1に示すような形態を有し、L1が74.5mm、L2が15mm、rが13r、高さ31が298mm、ウエブ17の板厚35が5.5mm、第1のフランジ及び第2のフランジの板厚がともに8mmであって、H型鋼から切断して造ったものである。
The member joint reinforcing
試験方法としては、図5に示すように、柱11側を横にし土台として固定し、梁12側を縦にして梁12側の荷重点Kに横方向から油圧ジャッキで加力する。そして柱梁接合部4の変形角θが所定値に到達したときのモーメントを比較した。柱梁接合部の変形角θが1/600rad、1/450rad、1/300rad、1/200rad、1/150rad、及び、1/100radの各3回の正負交番繰り返し加力とした。
As a test method, as shown in FIG. 5, the
加力をPとし、柱芯から加力点間寸法をSとし、柱梁接合面の四隅のそれぞれの変位値を変位計イ(図5における手前側で左側の点)の測定値、変位計ロ(図5における手前側で右側の点)の測定値、変位計ハ(図5における奥側で左側の点)の測定値、変位計ニ(図5における奥側で右側の点)の測定値とし、変位計間距離をHとする。そして、変位計イと変位計ハとの測定値の平均値をδ1とし、変位計ロと変位計ニとの測定値の平均値をδ2とする。これにより、柱梁接合部の変形角θは、(δ1−δ2)/Hで求められ、モーメントは(加力P×S)で求められる。実施例では、柱芯から加力点間寸法Sを1500mmとし、変位計間距離Hを330mmとした。また、試験機は、株式会社前川試験機製作所製の型式PS−10−B4(最大能力100kN)を使用した。
The applied force is P, the dimension between the applied points from the column core is S, and the displacement values at the four corners of the column beam joint surface are the measured values of the displacement meter a (the left point on the front side in FIG. 5), Measured value of (distant side in FIG. 5 on the right side), measured value of displacement gauge C (left side of the back side in FIG. 5), measured value of displacement gauge D (right side of the back side in FIG. 5) And the distance between the displacement gauges is H. The average value of the measured values of the displacement meter A and the displacement meter C is δ1, and the average value of the measured values of the displacement meter B and the displacement meter D is δ2. As a result, the deformation angle θ of the beam-column joint is determined by (δ1−δ2) / H, and the moment is determined by (force P × S). In the example, the dimension S between the applied points from the column core was 1500 mm, and the distance H between the displacement gauges was 330 mm. In addition, model PS-10-B4 (
試験結果を表1に示す。いずれの試験体も鋼板挿入ドリフトピン接合50を実施し、さらに追加で3種類の金具を補強した場合と補強しない場合の4例での同じ変形角θにおけるモーメントの比較試験結果である。 The test results are shown in Table 1. Each test body is a comparative test result of moments at the same deformation angle θ in four cases in which the steel sheet insertion drift pin joint 50 is performed and three types of metal fittings are additionally reinforced and not reinforced.
次に、表1の試験結果に基づいて、比較対象の試験体のモーメントを1.00倍とし、本発明の部材接合部補強金具1の試験体のモーメントの倍率を求め、それぞれ表2〜表4に示す。 Next, based on the test results of Table 1, the moment of the test specimen to be compared was set to 1.00 times, and the magnification of the moment of the specimen of the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention was determined. 4 shows.
表2から、本発明の部材接合部補強金具1を使用すると、帯鉄41補強した場合に比較して、変形角θが1/200rad時の接合部モーメントは1.21倍強く、変形角θが1/150rad時の接合部モーメントは1.20倍強く、変形角θが1/120rad時の接合部モーメントは1.14倍強いことが示されている。
From Table 2, when the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention is used, the joint moment when the deformation angle θ is 1/200 rad is 1.21 times stronger than when the
表3から、本発明の部材接合部補強金具1を使用すると、アングル40補強した場合に比較して、変形角θが1/200rad時の接合部モーメントは1.12倍強く、変形角θが1/150rad時の接合部モーメントは1.14倍強く、変形角θが1/120rad時の接合部モーメントは1.11倍強いことが示されている。
From Table 3, when the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention is used, the joint moment when the deformation angle θ is 1/200 rad is 1.12 times stronger than when the
表4から、本発明の部材接合部補強金具1を使用すると、追加の補強をしない場合に比較して、変形角θが1/200rad時の接合部モーメントは2.14倍強く、変形角θが1/150rad時の接合部モーメントは2.17倍強く、変形角θが1/120rad時の接合部モーメントは2.05倍強いことが示されている。 From Table 4, when using the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention, the joint moment when the deformation angle θ is 1/200 rad is 2.14 times stronger than when no additional reinforcement is performed, and the deformation angle θ It is shown that the joint moment at 1/150 rad is 2.17 times stronger and the joint moment at the deformation angle θ is 1/120 rad is 2.05 times stronger.
以上から、部材接合部補強金具1は、従来実施されている金具に比較して2倍以上の剛接合化を実現し、アングル40や帯鉄41に比較して10%以上の剛接合化を実現できた。これにより、図4に示すような大開口部を実現する木質ラーメン構造体2の柱梁接合部4の剛接合化を実現でき、地震や風荷重に対して柱梁接合部4が曲げ変形しにくい木質ラーメン構造体2を実現した。
From the above, the member joining portion reinforcing
次に、本願発明の部材接合部補強金具1の効果について試験した。従来品は図9及び図10に示す鋼板挿入ドリフトピン接合金具である。供した従来品は図9に示すように、接合部の一方の部材83aに挿入鋼板ガセット板51用のスリット53を設け、ドリフトピン52挿入用の孔89bを穿設する。そして、挿入鋼板ガセット板51は、平板部にドリフトピン52挿入用の孔89cを穿設し、前記平板に垂直方向にナット87を設ける。もう一方の接合部材83bにはボルト挿入用孔89aを穿設する。よって、接合部材83aと接合部材83bとは挿入鋼板ガセット板51を介して取り付けられる。
Next, it tested about the effect of the member junction part reinforcement metal fitting 1 of this invention. The conventional product is a steel sheet insertion drift pin fitting shown in FIGS. As shown in FIG. 9, the provided conventional product is provided with a
このタイプに本願発明の部材接合部補強金具1を追加した場合とで比較した。試験方法は、実施例1と同じ方法を用いて実施した。その結果を、図16に示す。また、図16から、従来鉄金物Aの剛性を1としや場合の比較を表5に示す。 It compared with the case where the member junction part reinforcement metal fitting 1 of this invention is added to this type. The test method was carried out using the same method as in Example 1. The result is shown in FIG. Further, from FIG. 16, the rigidity of the conventional iron metal A is set to 1 and Table 5 shows a comparison in the case.
図16及び表5から、従来金物に本願発明の部材接合部補強金具1を追加すると、接合部の剛性は高まっていることが示されている。 FIG. 16 and Table 5 show that the rigidity of the joint is increased when the member joint reinforcing metal fitting 1 of the present invention is added to the conventional hardware.
次に、面材に対する効果について試験した。図12に示す面材木質構造体に、図13に示すように締結具86に表面側に部材接合部補強金具1を嵌設し、床面から1600mmの高さの位置を横方向から油圧ジャッキで加圧した。変形角が正負交番繰り返しで1/600、1/450、1/300、1/200、1/150、1/100、その後、1/15radの変形角に向けて荷重をかけ、途中、最大荷重を超えて最大荷重の20%まで荷重が下がったところで終了した。その結果を、表6に示す。
Next, the effect on the face material was tested. The member-joint reinforcing
表6から、従来のボルトナット締結具に比較し、面材の剥離が生じにくくなり面材の接合部からの浮き上がりが生じにくくなった。 From Table 6, as compared with the conventional bolt and nut fastener, the peeling of the face material is less likely to occur and the lift from the joint portion of the face material is less likely to occur.
次に、フランジ長さと接合性との関連を調査した。図11に示すように梁又は柱を固定させて、部材接合部補強金具1を一方側のフランジを嵌設させて、他方側のフランジを1分間に25mmの速度で引っ張って最大荷重で比較した。部材接合部補強金具1はH型鋼(400×200×8×13×20)を使用し、梁又は柱に該当する固定側はE120−F330のベイマツスギ異樹種集成材を使用した。試験機は、株式会社前川試験機製作所製の型式HZS−50−LB1を使用した。その結果を図15に示す。
Next, the relationship between flange length and bondability was investigated. As shown in FIG. 11, the beam or the column is fixed, and the member joint reinforcing
図15より、フランジが左右対称なものが左右非対象のものより引張力が高いことは示され、H型鋼のフランジ長さをそのままの長さを1とする場合に1〜0.6倍の長さの範囲であれば引張力が高いことが示されている。 From FIG. 15, it is shown that the symmetric flange has higher tensile force than the left and right non-objects, and the length of the flange of the H-shaped steel is 1 to 0.6 times as long as 1 as it is. It is shown that the tensile force is high in the length range.
1 補強金具
2 木質ラーメン構造体
3 木質ラーメン構造体の施工方法
4 接合部
5 第1の細長状プレート
6 第2の細長状プレート
7 第3の細長状プレート
8 木質構造体
10 柱梁接合部
11 柱
12 梁
13 溝部
14 H型鋼
15 第1のフランジ
16 第2のフランジ
17 ウエブ
21 溝部穿設工程
22 接着剤流し込み工程
23 嵌合固定工程
24 表面平面化工程
30 H型鋼
31 高さ
32 幅
33 板厚
34 板厚
35 板厚
36 R
37 奥行方向
40 アングル
41 帯鉄
50 鋼板挿入ドリフトピン接合
51 挿入鋼板ガセット板
52 ドリフトピン
53 スリット
54 孔
80 面材木質構造体
81 面材接合部
82 溝部
83a 接合部材
83b 接合部材
85 面材
86 締結具
87 ナット
88 ボルト
89a 孔
89b 孔
89c 孔
91 第1接合金具
92 第2接合金具
a 接合部
b 一端
c 他端
d 接合部
r R形状
L1 長さ
L2 長さ
DESCRIPTION OF
37
Claims (6)
平行な第1の細長状プレート及び第2の細長状プレートの二つの細長状プレートと、
前記第1の細長状プレート及び第2の細長状プレート間に前記第1の細長状プレート及び第2の細長状プレートに対して、それぞれ垂直方向に固定配置する第3の細長状プレートと、を備え、
前記第3の細長状プレートと、第1の細長状プレート又は第2の細長状プレートとの接合部における入隅形状をR形状に形成し、
第1及び第2の細長状プレートの長さを同一にし、かつ前記長さを1としたときに第3の細長状プレートの長さを前記第1又は第2の細長状プレートの長さに対して、プレート比A=第3の細長状プレート長さ/(第1又は第2の細長状プレート長さ)で1〜2倍の長さを有する形態を基準形態とする場合に、前記第3の細長状プレートの長さを変えずに、前記第1及び/又は第2の細長状プレートの長さを、プレート比B=(設定する第1又は第2の細長状プレート長さ)/(基準形態における第1又は第2の細長状プレート長さ)で1〜0.6倍の長さに設定することを特徴とする部材接合補強金具。 Reinforcing metal fitting that fits and secures into a groove formed between members in a member joint portion of a wooden structure,
Two elongated plates, a first elongated plate and a second elongated plate in parallel;
A third elongate plate fixedly arranged in a vertical direction with respect to the first elongate plate and the second elongate plate between the first elongate plate and the second elongate plate; Prepared,
Forming a corner shape at the junction between the third elongated plate and the first elongated plate or the second elongated plate into an R shape;
When the lengths of the first and second elongated plates are the same and the length is 1, the length of the third elongated plate is set to the length of the first or second elongated plate. On the other hand, when the form having a length of 1 to 2 times with the plate ratio A = third elongated plate length / (first or second elongated plate length) is used as the reference form, the first 3 without changing the length of the three elongated plates, the length of the first and / or second elongated plate is set to the plate ratio B = (set first or second elongated plate length) / A member-joining reinforcing metal fitting, which is set to a length of 1 to 0.6 times (the length of the first or second elongated plate in the reference form).
形成された溝部に接着剤を流し込む接着剤流し込み工程と、
接着剤を流し込んだ前記溝部に前記部材接合部補強金具を適宜手段で強制的に嵌合する嵌合固定工程と、を備えていることを特徴とする木質構造体の施工方法。 In the member joint portion of the wooden structure of the shaft structure or the face material structure, the direction of the first elongated plate and the second elongated plate is parallel to the direction of the joint surface between the members over the two members to be joined. A groove part drilling step for drilling a groove part according to the shape formed by the member joint reinforcing metal fitting according to any one of claims 1 to 4,
An adhesive pouring step for pouring the adhesive into the formed groove,
A fitting and fixing step of forcibly fitting the member joint reinforcing metal fittings into the grooves into which the adhesive has been poured by appropriate means.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014252702A JP5834376B1 (en) | 2014-12-15 | 2014-12-15 | Construction method of wooden ramen structure |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014252702A JP5834376B1 (en) | 2014-12-15 | 2014-12-15 | Construction method of wooden ramen structure |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015156637A Division JP6429239B2 (en) | 2015-08-07 | 2015-08-07 | Wooden ramen structure and reinforcing metal fitting for the wooden ramen structure |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5834376B1 JP5834376B1 (en) | 2015-12-24 |
JP2016113805A true JP2016113805A (en) | 2016-06-23 |
Family
ID=54933146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014252702A Expired - Fee Related JP5834376B1 (en) | 2014-12-15 | 2014-12-15 | Construction method of wooden ramen structure |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5834376B1 (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017203350A (en) * | 2016-05-13 | 2017-11-16 | 義邦 大倉 | Connection structure |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6429239B2 (en) * | 2015-08-07 | 2018-11-28 | 広島県 | Wooden ramen structure and reinforcing metal fitting for the wooden ramen structure |
CN105735531B (en) * | 2016-04-08 | 2019-01-29 | 安徽富煌钢构股份有限公司 | Wall Panel in Steel Structure Residence and ground connecting node |
JP6990549B2 (en) * | 2017-09-27 | 2022-02-03 | 大成建設株式会社 | Wood structural panels, wood structural panel joint structures, and wall slab buildings |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5891249A (en) * | 1981-11-27 | 1983-05-31 | 中谷 真人 | Joint metal fitting for wood building |
JPS608303U (en) * | 1983-06-28 | 1985-01-21 | 田平 規明 | Construction material connection device |
JPS62151301U (en) * | 1986-01-22 | 1987-09-25 | ||
JPH10219851A (en) * | 1997-02-10 | 1998-08-18 | Space Syst:Kk | Joint metal for wooden housing and joint mounting method |
JP2002038591A (en) * | 2000-07-26 | 2002-02-06 | Ohbayashi Corp | Joint construction between column and beam in wooden construction |
JP4181512B2 (en) * | 2004-02-17 | 2008-11-19 | 三井ホーム株式会社 | Joint structure of wood shafts |
JP5311533B2 (en) * | 2007-09-27 | 2013-10-09 | 広島県 | Joint reinforcement structure and opening reinforcement structure in wooden frame construction |
JP2011153437A (en) * | 2010-01-26 | 2011-08-11 | Norimine Okura | Reinforcing hardware |
-
2014
- 2014-12-15 JP JP2014252702A patent/JP5834376B1/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017203350A (en) * | 2016-05-13 | 2017-11-16 | 義邦 大倉 | Connection structure |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5834376B1 (en) | 2015-12-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN109610650B (en) | Method for calculating bending resistance bearing capacity and bending moment-corner curve of steel pipe concrete column-steel beam cross-core bolt connection node | |
KR101880494B1 (en) | Core wall seismic reinforcement structure and construction method of the same | |
KR102079008B1 (en) | E-z connecting structure for beam and column wherein the end-moment and bending resistibility are reinforced | |
JP5834376B1 (en) | Construction method of wooden ramen structure | |
US10900220B2 (en) | Concrete weldment | |
JP6429239B2 (en) | Wooden ramen structure and reinforcing metal fitting for the wooden ramen structure | |
JP4014216B2 (en) | Structure material, connection structure, and connection method of structure material | |
JP5967642B2 (en) | Building reinforcement structure | |
JP5607384B2 (en) | Construction method for beam-column joints | |
JP4853422B2 (en) | Gate frame with connection of composite beams and wooden columns | |
CN105544867A (en) | A steel-concrete composite special-shaped column | |
CN105604245A (en) | Production method of steel-section-concrete +-shaped section column | |
JP2011226166A (en) | Bearing wall structure of wooden framework building | |
KR20090102599A (en) | Reinforcement | |
KR101297110B1 (en) | Concrete filled tube | |
JP6353647B2 (en) | Seismic isolation device joint structure | |
JP3851563B2 (en) | Frame reinforcement structure and its construction method | |
JP2010084477A (en) | Seismic control structure | |
JP6633940B2 (en) | Reinforcement structure of column and beam frame | |
CN105275113A (en) | Rhombus steel grid shear wall structure | |
JP7520617B2 (en) | building | |
KR100935305B1 (en) | Reinforcement and method for joining plates | |
JP7137978B2 (en) | Plate-shaped member for pillar | |
JP5248784B2 (en) | Column and beam joint structure | |
JP2017128871A (en) | Anchorage structure for column main reinforcement, and building comprising the same |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150929 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20151016 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5834376 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |