JP2016101030A - 送電システムとその制御方法 - Google Patents

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みどり 大槻
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正 腰塚
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義基 中澤
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Abstract

【課題】洋上風力発電や海洋発電などの発電電力を低周波交流電力で送電する送電システムにおいて、周波数変換や交直変換の余剰分を抑え、コスト及び損失の低減を図る送電システムとその制御方法を提供する。【解決手段】風力発電機1が発電した交流電力を直流電力に変換するコンバータ2と、直流電力を商用周波数より周波数が低い低周波交流電力に変換するインバータ4と、低周波交流電力を送電する送電ケーブル5と、送電ケーブル5の受電端において低周波交流電力の周波数を商用周波数に変換するサイクロコンバータ7を有する。サイクロコンバータ7は、送電ケーブル5側は系統電圧の1/3の周波数で、かつ、送電ケーブル5側の交流電圧値が交流電圧指令値Vrefと等しくなるような交流電力を、送電ケーブル5側から負荷系統8側へと融通する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電力を長距離送電する場合の送電システムとその制御方法に関する。
近年、洋上風力発電システムや海洋発電システムなどの開発や実用化が進められている。これらのシステムは電力消費地から遠方に設置されることが多いため、送電ケーブルなどによる大容量の長距離送電が必要となる。一般的な商用周波数で交流ケーブルを用いて長距離送電を行う場合、送電距離に比例してケーブルキャパシタンスによる充電電流が増加するので、送電損失が増大し、送電システムの安定性が低下するという問題がある。
長距離送電時の損失は無効電流に影響される。ケーブルに交流電流を流すと、本来送電したい有効電流の他に、静電容量による無効電流が流れる。この無効電流Icの大きさは、(1)式であらわされる。
(数1)
Ic=2πf×C×l×V/√3 ……(1)
f:周波数、C:単位長あたり静電容量、l:ケーブル長さ、V:電圧
送電距離であるケーブル長さlが長くなると、無効電流Icが大きくなる。その結果、皮相電流I=SQRT(IP+IC)が大きくなって、ケーブルの抵抗分Rによる損失Ploss=I×Rが大きくなる。
長距離を送電する送電システムの安定性は送電ケーブルのインピーダンスに依存する。長距離送電で送電電流が大きくなると、送電ケーブルのインピーダンスによる電圧降下も大きくなる。インピーダンスZは、(2)式であらわされる。
(数2)
Z=(R+j2πf×L)×l ……(2)
f:周波数、R:単位長あたり抵抗、L:単位長あたりインダクタンス、l:ケーブル長さ
つまり、送電距離であるケーブル長さlが長くなれば、インピーダンスZが大きくなり、発電機の出力電圧に比べて負荷側の電圧が低下し、送電システムは安定運転が難しくなる。
損失の増大および安定性の低下を回避する送電システムとして、直流送電システムが検討されている。しかし、直流送電システムでは電流ゼロ点がないため、送電ケーブルで短絡や地絡などが発生すると、通常の機械式遮断器によって電流を遮断することができない。したがって、直流送電システムでは特殊な直流遮断器が必要となる。
また、交流送電システムでは絶縁性能に優れた固体絶縁ケーブルが使われるが、直流送電システムでは空間電荷が蓄積し易いため、油浸紙絶縁を施したOFケーブルを使わざるをえない。OFケーブルは固体絶縁ケーブルに比べて加工やメンテナンスが行いにくい。つまり、直流送電システムは直流遮断器やOFケーブルの導入が必須であり、直流送電システムにおいて交流送電システムと同等の保護を行おうとすると、コスト高を招いた。
そこで、長距離を低損失且つ低コストで送電するシステムとして、低周波交流送電システムが期待されている。例えば特許文献1では、周波数変換装置の一種であるサイクロコンバータを用いた低周波交流送電システムが提案されている。低周波交流送電システムでは、送電ケーブルの送電端側のサイクロコンバータを利用して送電時の周波数を小さくすることにより、送電損失を低減することが可能である。また、インピーダンスも低下するので、電圧安定性も向上する。さらに、低周波交流送電システムでは、直流送電のように特殊な直流遮断器やOFケーブルを使用する必要がなく、コストの低減化が図れる。
特開2000−278867号公報
ところで、洋上風力発電システムや海洋発電システムなどに組み込まれる発電機では、風力や潮力などを受けて風車やタービンの回転速度が変動するので、発電電力の周波数は回転速度の変動に応じて変動する。そのため、風力発電所や海洋発電所などの発電機では、発電電力の周波数を制御すべく、発電した交流電力をコンバータによって直流電力に変換し、それをインバータで再度交流電力に変換している。
したがって、上記のコンバータおよびインバータを備えた発電システムにおいて前述の低周波交流送電システムを適用しようとすると、送電ケーブル送電端側にインバータとサイクロコンバータの両方が設置される。このとき、サイクロコンバータが、インバータにより直流から変換した交流電力を、低周波数の交流電力に変換するので、交直変換および周波数変換が過剰に行われることがあり、送電損失が増大するおそれがあった。また、低周波交流送電システムでは、低周波数の交流電力を商用周波数などの交流電力に戻す必要があるので、サイクロコンバータを送電ケーブルの送電端側と受電端側の両方に設置しなくてはならず、コストが増大した。
本発明の実施形態は、上記の課題を解決するために提案されたものであり、洋上風力発電や海洋発電などの発電電力を低周波交流電力で送電する送電システムにおいて、簡単な構成により周波数変換や交直変換の余剰分を抑えることができ、コストおよび損失の低減を図った送電システムとその制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の実施形態に係る送電システムは、次の構成要素(a)〜(d)を有することを特徴とする。
(a)発電機が発電した交流電力を直流電力に変換するコンバータ。
(b)前記直流電力を商用周波数より周波数が低い低周波交流電力に変換するインバータ。
(c)前記低周波交流電力を送電する送電ケーブルまたは送電線。
(d)前記送電ケーブルまたは送電線の受電端において前記低周波交流電力の周波数を商用周波数に変換する周波数変換装置。
本発明の第1の実施形態を示すシステム構成を示すブロック図。 第1の実施形態におけるインバータの入出力処理を示すフローチャート。 第1の実施形態におけるサイクロコンバータの入出力処理を示すフローチャート。 第1の実施形態において送電電力Pに対する負荷側電圧Vの特性を示すグラフ。 本発明の第2の実施形態を示すシステム構成を示すブロック図。
(1)第1の実施形態
(構成)
以下、本発明に係る第1の実施形態の構成について図1を参照して説明する。第1の実施形態は、洋上風力発電システムなどに組み込まれた風力発電機1から、遠く離れた負荷系統8へと送電を行う長距離送電システムであって、風力発電機1側に内蔵されるコンバータ2及びインバータ4と、周波数変換装置の一種であるサイクロコンバータ7とを組み合わせた低周波交流送電システムである。
風力発電機1にはコンバータ2が設置されている。コンバータ2には直流回路3を介してインバータ4が接続されている。コンバータ2による交直変換制御は、一般的な風力発電機1で行われる動作と同じである。コンバータ2は交流電力から変換した直流電力を、直流回路3を介してインバータ4に与える。
直流回路3には、直流回路3の直流電圧値を検出する直流電圧検出器9が設けられている。直流電圧検出器9には直流電圧制御回路10およびパルス発生回路13が順次接続されている。直流電圧制御回路10は直流電圧検出器9から直流回路3の直流電圧値を入力し、この直流電圧値が所定の直流電圧指令値Vdrefと等しくなるような制御信号を、パルス発生回路13へ出力する。
インバータ4はコンバータ2から入力した直流電力を、商用周波数の1/3の周波数を持つ低周波交流電力に変換する。インバータ4には遮断器6を介して送電ケーブル5が接続されている。つまり、送電ケーブル5の送電端にインバータ4が設置されている。インバータ4と遮断器6との間には交流電圧検出器11および位相検出回路12が接続されており、位相検出回路12には前記パルス発生回路13が接続されている。このうち交流電圧検出器11はインバータ4が出力する交流電圧値を検出する。位相検出回路12は交流電圧検出器11の検出した交流電圧値から交流電圧位相検出値θLを演算し、これをパルス発生回路13へ与える。
パルス発生回路13は、直流電圧制御回路10が出力した制御信号と、位相検出回路12が出力した交流電圧位相検出値θLに基づいて、スイッチングパルス信号S1を生成し、これをインバータ4へ与える。これにより、インバータ4は送電ケーブル5側の交流電圧と同じ周波数で、且つ直流電圧が直流電圧指令値Vdrefと等しくなるような交流電力を送電ケーブル5に出力する。
インバータ4はコンバータ2からの直流電力を、商用周波数の1/3の周波数を持つ低周波交流電力に変換するとしたが、この商用周波数の1/3という低周波数は、サイクロコンバータ7によって決まる。つまり、インバータ4は、パルス発生回路13により、サイクロコンバータ7に入力する送電ケーブル5側の交流電圧の周波数に追従して運転される。
送電ケーブル5の受電電端には遮断器6’を介してサイクロコンバータ7が配置され、サイクロコンバータ7には負荷系統8が接続されている。サイクロコンバータ7は送電ケーブル5から送られてくる低周波交流電力の周波数を商用周波数に変換して、商用周波数の交流電力を負荷系統8に出力する。サイクロコンバータ7において、送電ケーブル5側を低周波回路側、負荷系統8側を商用周波数回路側とする。
サイクロコンバータ7の低周波回路側には、交流電圧検出器14が接続されている。交流電圧検出器14はサイクロコンバータ7に入力する低周波交流電力の交流電圧値を検出する。交流電圧検出器14には交流電圧制御回路15およびパルス発生回路18が順次接続されている。交流電圧制御回路15は交流電圧検出器14の検出値であるサイクロコンバータ7が入力する交流電圧値を取り込み、交流電圧検出器14の検出値が所定の交流電圧指令値Vrefと等しくなるような制御信号を、パルス発生回路18へ出力する。
サイクロコンバータ7の商用周波数回路側には交流電圧検出器16が接続されている。交流電圧検出器16はサイクロコンバータ7が負荷系統8に出力する交流電圧値を検出する。交流電圧検出器16には位相検出回路17および前記パルス発生回路18が順次接続されている。位相検出回路17は交流電圧検出器16から、サイクロコンバータ7が出力する交流電圧値を取り込み、そこから交流電圧の位相θHを演算して、これをパルス発生回路18へ与える。パルス発生回路18は、交流電圧制御回路15からの制御信号と、位相検出回路17からの電圧位相θHに基づいて、スイッチングパルス信号S2を生成し、これをサイクロコンバータ7へ与える。
この際、パルス発生回路18は、送電ケーブル5側の電圧発振周波数が負荷系統8側電圧の位相θHの発振周波数の1/3となるように、スイッチングパルス信号S2をサイクロコンバータ7へ与えて、サイクロコンバータ7の運転を行う。これにより、サイクロコンバータ7の負荷系統8側は系統電圧に同期しながら運転する。また、サイクロコンバータ7の送電ケーブル5側は系統電圧の1/3の周波数で、且つ送電ケーブル5側の交流電圧値が交流電圧指令値Vrefと等しくなるような交流電力を、送電ケーブル5側から負荷系統8側へと融通する。
(作用)
図1に示した送電システムの運転を行った場合、インバータ4とサイクロコンバー7の間で遮断器6、6’および送電ケーブル5を介して送電される交流電力は、サンクロコンバータ7により決まる系統周波数の1/3の周波数、例えば負荷系統が60Hzであれば20Hzである。すなわち、本実施形態に係る送電システムでは、サイクロコンバータ7に追従運転するインバータ4が、風力発電機1が発電した直流電力を20Hzの交流電力に変換し、変換した交流電力を、送電ケーブル5、遮断器6、6’を介してサイクロコンバータ7へと送る。サイクロコンバータ7は入力した20Hzを60Hzに変換した後、負荷系統8へと供給する。
また、以上のような本実施形態では、次のようにしてインバータ4の入出力のバランスをとり、直流電圧を一定に保っている。図2のフローチャートに示すように、発電機1が発電しコンバータ2により直流に変換された発電電力と、インバータ4により交流電力に変換されて送電ケーブル5側へ出力される出力電力と損失分をあわせた値とを比較する(S11)。
そして、直流電圧が出力電力と損失分をあわせた値よりも大きいと(S11のYes)、直流回路3の電圧が上昇するので直流電圧検出器9はこれを検出する(S12)。直流電圧検出器9からの検出値を取り込んだ直流電圧制御回路10は制御信号を出力し、インバータ4の出力電力を増加させる。その結果、インバータ4に入力される発電電力と、インバータ4から出力される電力とバランスをとる(S13)。反対に、直流電力が、出力電力と損失分をあわせた値よりも小さい場合は(S11のNo)、直流電圧検出器9は直流回路3の電圧が低下したことを検出し(S14)、直流電圧制御回路10の制御信号によりインバータ4の出力電力が減少して、インバータ4の入出力とのバランスをとる(S15)。これにより、インバータ4に入力される直流電圧を一定に保つことができる。
また、本実施形態においては、次のようにしてサイクロコンバータ7の入出力のバランスをとっている。図3のフローチャートに示すように、送電ケーブル5側からサイクロコンバータ7へ入力される電力が、サイクロコンバータ7が負荷系統8へ出力する電力と損失分をあわせた値より大きいと(S21のYes)、送電ケーブル5側の交流電圧が上昇する。このとき、交流電圧検出器14は交流電圧の上昇を検出し(S22)、パルス発生回路18によるサイクロコンバータ7の交流電圧制御により、サイクロコンバータ7の出力電力が増加して、サイクロコンバータ7の入出力のバランスをとる(S23)。
逆に、送電ケーブル5側からサイクロコンバータ7へ入力される電力が、サイクロコンバータ7が負荷系統8へ出力する電力と損失分をあわせた値より小さいと(S21のNo)、送電ケーブル5側の交流電圧が低下する。その結果、交流電圧検出器14がこれを検出し(S24)、パルス発生回路18によるサイクロコンバータ7の交流電圧制御により、サイクロコンバータの出力電力が減少してバランスをとる(S25)。
上記の処理において各損失分は送電電力に比べると充分小さい値である。したがって、本実施形態ではインバータ4およびサイクロコンバータ7の入出力のバランスを取ることにより、風力発電機1により発電された電力とほぼ同じ電力を、負荷系統8へと確実に供給することができる。
また、本実施形態では、送電ケーブル5で短絡や地絡などの事故が発生した場合に、両端の遮断器6、6’が通常の交流送電系統と同様に電流ゼロ点で開放して事故を除去することができる。
(効果)
本実施形態を使用すると、発電機1の発電電力を、送電ケーブル5を介して、サイクロコンバータ7により決まる系統周波数の1/3の周波数の交流電力で、負荷系統8へ送電することができる。すなわち、交流送電時の周波数fを小さくすることで、前記(1)式からも明らかなように通常の交流送電に比べて送電損失を低減し、送電可能な電力を大きくすることができる。また、交流送電時の周波数fを小さくすることで、前記(2)式におけるインピーダンスZを低減し、電圧降下の面からも送電可能な電力を大きくすることができる。
図4に、周波数60Hzの場合と20Hzの場合の、送電電力と負荷側電圧の関係を示す特性の一例を示す。ケーブルの静電容量があるために送電電流が小さい領域では60Hz送電の方が20Hz送電の場合と比べて電圧が高い。しかし、送電電力が大きくなると、インピーダンスによる電圧降下により、60Hz送電の方が20Hz送電の場合と比べて電圧が大きく低下し、安定に送電できる電力の最大値は20Hzの方が2倍程度大きくなる。
以上の結果、本実施形態を使用した場合、洋上風力発電や海洋発電などの発電電力の電力損失を小さくすることができ、かつ直流遮断器のような特殊な機器を必要としないので、低コストで、遠方の負荷系統8へ電力を供給することができる。
本実施形態においては、インバータ4により直流から変換した低周波交流電力を、送電ケーブル5の受電端に設置した1台のサイクロコンバータ7によって、商用周波数の交流電力に変換するので、交直変換および周波数変換が過剰に行われることがなく、送電損失およびコストを低下させることができる。これにより、送電性能および経済性の向上に寄与することができる。
(2)第2の実施形態
(構成)
図5は第2の実施形態に係る送電システムのシステム構成図である。上記図1に示した第1の実施形態では、1台の風力発電機1で発電された電力を、それぞれ1台のコンバータ2およびインバータ4を介して送電ケーブル5へ供給する構成であったが、これに対して、図5に示す第2の実施形態では、複数の風力発電機1、1a・・・・・・1xがそれぞれ、複数のコンバータ2、2a・・・・・・2x、複数のインバータ4、4a・・・・・・4xを介して送電ケーブル5へ供給する構成である。
ここで、各コンバータ2、2a・・・・・・2xは、それぞれ接続される風力発電機1、1a・・・・・・1xの発電電力を直流電力に変換するよう制御を行い、各インバータ4、4a・・・・・・4xは、それぞれ直流電圧検出器9、9a・・・・・・9xにより接続される直流回路3、3a・・・・・・3xの電圧値を検出し、その値が直流電圧指令値Vdrefと等しくなるよう直流電圧制御回路10、10a・・・・・・10xで制御を行い、直流電圧制御回路10、10a・・・・・・10xが出力した制御信号をパルス発生回路13、13a・・・・・・13xへ与える。
また、各位相検出回路12、12a・・・・・・12xではそれぞれ交流電圧検出器11、11a・・・・・・11xにより検出した交流電圧位相検出値θL、θLa・・・・・・θLxを演算してパルス発生回路13、13a・・・・・・13xへ与える。パルス発生回路13、13a・・・・・・13xでは、制御出力値と電圧位相検出値θL、θLa・・・・・・θLxに基づきインバータ4、4a・・・・・・4xへスイッチングパルス信号S1を与える。これにより、各インバータ4、4a・・・・・・4xは送電ケーブル5側交流電圧と同じ周波数で、直流電圧が指令値と等しくなるような交流電力を出力する。
送電ケーブル5からサイクロコンバータ7、さらには負荷系統8にわたる構成は、図1に示した第1の実施形態と同じである。すなわち、サイクロコンバータ7では、送電ケーブル5側の電圧を交流電圧検出値14により検出し、検出した電圧の大きさが、電圧指令値Vrefに等しくなるよう交流電圧制御回路15により制御を行い、制御信号を出力してパルス発生回路18へ与える。また、位相検出回路17では負荷系統側交流電圧の位相θHを演算してパルス発生回路18へ与える。
パルス発生回路18では、制御出力値と電圧位相θHに基づきサイクロコンバータ7へスイッチングパルス信号を与える。この際、送電ケーブル側の電圧発振周波数が負荷系統側電圧の位相θHの発振周波数の1/3となるようにスイッチングパルス信号S2を発生して運転を行う。これにより、サイクロコンバータ7は、負荷系統8側は系統電圧に同期しながら運転し、低周波回路側は系統側電圧の1/3の周波数で、低周波回路側の交流電圧の大きさが指令値と等しくなるような電力を、送電ケーブル5側から負荷系統8側へ融通する。
(作用)
図5に示した第2の実施形態の送電システムにより運転を行った場合、インバータ4、4a・・・・・・4xとサイクロコンバー7の間で遮断器6、6’および送電ケーブル5を介して送電される電力は、上記第1の実施形態と同じく、サンクロコンバータ7により決まる系統周波数の1/3の周波数、例えば負荷系統8が60Hzであれば20Hzである。
一方、各発電機1、1a・・・・・・1xが発電し、それぞれコンバータ2、2a・・・・・・2xにより直流に変換された発電電力が、インバータ4、4a・・・・・・4xにより交流電力に変換されて送電ケーブル5側へ出力される電力と損失分をあわせた値よりも大きい場合や小さい場合は、直流回路3、3a・・・・・・3xの電圧が上昇あるいは低下し、インバータ4、4a・・・・・・4xの直流電圧制御回路10、10a・・・・・・10xの制御により各インバータ4、4a・・・・・・4xの出力電力が増加あるいは減少してバランスをとる。これにより、各インバータ4、4a・・・・・・4xに入力される直流電圧を一定に保つことができる。
この動作は、各発電機1、1a・・・・・・1xの発電状況に応じて、各コンバータ2、2a・・・・・・2x、インバータ4、4a・・・・・・4xで独立に行われる。例えばインバータ4では直流電圧を上昇させるために出力を減少している時に、別のインバータ4aでは直流電圧を低下させるために出力を増加するよう動作している可能などもある。こうして各インバータ4、4a・・・・・・4xから出力された電力の合計量が、遮断器6を介して送電ケーブル5へ与えられる。
一方、送電ケーブル5側からサイクロコンバータ7へ入力される電力、すなわち発電機1、1a・・・・・・1xの合計発電量が、サイクロコンバータ7が負荷系統8へ出力する電力と損失分をあわせた値より大きいと、送電ケーブル5側の交流電圧が上昇し、サイクロコンバータ7の交流電圧制御によりサイクロコンバータ7の出力電力が増加してバランスをとる。
逆に、サイクロコンバータ7へ入力される電力が、サイクロコンバータ7が出力する電力と損失分をあわせた値より小さいと、サイクロコンバータ7では低周波回路側の交流電圧が低下し、パルス発生回路18によるサイクロコンバータ7の交流電圧制御によりサイクロコンバータ出力電力が減少して、バランスをとる。
上記の処理において各損失分は送電電力に比べると充分小さい値の第2の実施形態においても、インバータ4およびサイクロコンバータ7の入出力のバランスを取ることにより、風力発電機1、1a・・・・・14xにより発電された電力とほぼ同じ電力を、負荷系統8へと確実に供給することができる。また、第2の実施形態でも、送電ケーブル5で短絡や地絡などの事故が発生した場合に、両端の遮断器6、6’が通常の交流送電系統と同様に電流ゼロ点で開放して事故を除去することができる。
(効果)
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様、負荷系統8の周波数よりも低い周波数で送電を行うことにより、通常の交流送電に比べて送電損失を低減し、送電可能な電力を大きくすることができる。また、一般的な機械式の遮断器で保護を行うことができ、加工やメンテナンスが行いやすく絶縁性能にすぐれた固体絶縁ケーブルを使用できるため、低コストで済む。
このような効果に加えて、第2の実施形態によれば、複数の発電機1が設置されたシステムにおいても、発電機1、1a・・・・・・1xの発電電力を、送電ケーブル5を介して、サイクロコンバータ7により決まる系統周波数の1/3の周波数の交流電力で負荷系統8へ送電できる。サイクロコンバータ7側で交流電圧の大きさを交流電圧指令値Vrefと等しくなるよう制御することにより、複数の発電機1の出力にバラツキがあっても、それらの発電量の合計値を安定して負荷系統8へ供給することができる。
(3)他の実施形態
上記の実施形態では、送電ケーデル5の負荷側で、低周波の交流電力を負荷系統8と同じ周波数の交流電力に変換する装置として、サイクロコンバータ7を使用する構成としたが、サイクロコンバータ7の代わりに、同期発電機と誘導機を同軸上に接続した一般的な回転型周波数変換器や、コンバータとインバータの組み合わせによる交直変換装置を使用しても、同様の動作および効果を得ることができる。
また上記の実施形態では、サイクロコンバータ7の低周波側の周波数を、負荷系統側周波数に対して一定の割合、例えば1/3をかけた値としたが、負荷系統8側の周波数に関係なく、一般的な商用周波数よりも小さい一定の周波数となるよう制御しても同様の動作および効果を得ることができる。
さらに、第2の実施形態では、複数の発電機の出力電力がそれぞれコンバータおよびインバータを介して、1か所の送電ケーブル5に供給され、1か所のサイクロコンバータ7で負荷系統8へ電力供給する構成としたが、送電ケーブル5が途中分岐して、分岐した先にそれぞれ発電機、コンバータ、インバータが接続され、それらが最終的に1か所のサイクロコンバータ7で負荷系統8へ電力供給する構成としても、同様の動作および効果を得ることができる。
なお、上記の実施形態は、本明細書において一例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図するものではない。すなわち、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことが可能である。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1、1a・・・・・・1x 風力発電機
2、2a・・・・・・2x コンバータ
3、3a・・・・・・3x 直流回路
4、4a・・・・・・4x インバータ
5 送電ケーブル
6、6’ 遮断器
7 サイクロコンバータ
8 負荷系統
9、9a・・・・・・9x 直流電圧検出器
10、10a・・・・・・10x 直流電圧制御回路
11、11a・・・・・・11x 交流電圧検出器
12、12a・・・・・・12x 位相検出回路
13、13a・・・・・・13x パルス発生回路
14 交流電圧検出器
15 交流電圧制御回路
16 交流電圧検出器
17 位相検出器、
18 パルス発生回路
Vdref 直流電圧指令値
Vref 交流電圧指令値
θL 電圧位相検出値(低周波側)
θH 電圧位相検出値(負荷系統側)

Claims (7)

  1. 発電機が発電した交流電力を直流電力に変換するコンバータと、
    前記直流電力を商用周波数より周波数が低い低周波交流電力に変換するインバータと、
    前記低周波交流電力を送電する送電ケーブルまたは送電線を備えた送電システムにおいて、
    前記送電ケーブルまたは送電線の受電端において前記低周波交流電力の周波数を商用周波数に変換する周波数変換装置を有することを特徴とする送電システム。
  2. 前記周波数変換装置の入力側の周波数に追従して運転するように前記インバータを制御するインバータ制御部を有することを特徴とする請求項1に記載の送電システム。
  3. 前記インバータに入力する前記直流電力の直流電圧が一定となるように制御する直流電圧制御部を有することを特徴とする請求項1または2項に記載の送電システム。
  4. 前記周波数変換装置に入力する前記交流電力の交流電圧が交流電圧指令値に近づくように制御する交流電圧制御部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の送電システム。
  5. 前記コンバータおよび前記インバータを複数台並列に設置することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の送電システム。
  6. 前記送電ケーブルまたは送電線の両端に遮断器を設置したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の送電システム。
  7. コンピュータを用いて、
    コンバータにより発電機が発電した交流電力を直流電力に変換するステップと、
    インバータにより前記直流電力を商用周波数より低い周波数の交流電力に変換するステップと、
    送電ケーブルまたは送電線により前記交流電力を送電するステップを含む送電システムの制御方法において、
    前記送電ケーブルまたは送電線の受電端に設置した周波数変換装置により前記交流電力の周波数を商用周波数より低い周波数から商用周波数に変換するステップを含むことを特徴とする送電システムの制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017225330A (ja) * 2016-06-14 2017-12-21 パナソニックIpマネジメント株式会社 電力変換回路、電力変換装置、電力送信装置、電力受信装置、及び電力伝送システム
CN113659612A (zh) * 2021-07-02 2021-11-16 东方电气风电有限公司 一种基于海上风电母线式系统的风力发电机组运行方法

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