JP2016095153A - システム - Google Patents
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Abstract
【課題】自分の方に向かってくる待ち合わせ相手を早く見つけるための手間を少なくすること。【解決手段】検知手段102は、第1ユーザが行う所定の動作を検知する。検出手段105は、第2ユーザの位置から第1ユーザの位置に向かうルートを検出する。第2制御手段107は、検知手段102によって所定の動作が検知されたことを契機に、第2ユーザの位置から第1ユーザの位置に向かう方向を示す力覚を感じさせる力を発生させるように力覚デバイス30−2を制御する。第3取得手段108は、第1ユーザの元に向かう第2ユーザの移動の状況を表す状況情報を取得する。第1制御手段109は、第3取得手段108により取得された状況情報が表す移動の状況が発生条件を満たした場合に、第2ユーザがやってくる方向を示す力覚を感じさせる力を発生させるように力覚デバイス30−1を制御する。【選択図】図7
Description
本発明は、人間同士を対面させるための技術に関する。
特許文献1には、人間同士を対面させるためのシステムが開示されている。このシステムにおいては、対面誘導装置Aの位置情報を対面誘導装置Bへ送信し、対面誘導装置Bにおいて対面誘導装置Aの位置を目標位置として設定する。対面誘導装置Bは、設定した位置の方向の力ベクトルを発生させ、ユーザを案内する。
特許文献1では、対面誘導装置A、Bが互いに位置情報を送信して両装置で力ベクトルを繰り返し発生させることも記載されている。この場合、例えば対面誘導装置Aのユーザが自分のいる場所を待ち合わせ場所としてその場に留まっていると、対面誘導装置Aが発生させる力ベクトルによって、待ち合わせ相手である対面誘導装置Bのユーザが来る方向が表されることになる。これにより、対面誘導装置Aのユーザは、この力ベクトルが表す方向を注意して見ておくことで、待ち合わせ相手をより早く見つけることができる。
しかし、この方法では、対面誘導装置Bのユーザが移動を開始してから対面誘導装置Aが繰り返し力ベクトルを発生させるため、対面誘導装置Aのユーザが相手を早く見つけるためには、力ベクトルが発生している間、その相手が来る方向を見続けなければならず、相当な手間がかかる。
そこで、本発明は、自分の方に向かってくる待ち合わせ相手を早く見つけるための手間を少なくすることを目的とする。
そこで、本発明は、自分の方に向かってくる待ち合わせ相手を早く見つけるための手間を少なくすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、第1ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる第1装置の位置を目的地とする第2ユーザの移動の状況を表す情報を取得する取得手段と、取得された前記情報が表す移動の状況が条件を満たした場合に、前記第2ユーザがやってくる方向を示す力覚を感じさせる第1の力を発生させるように前記第1装置を制御する第1制御手段とを備えるシステムを提供する。
また、前記第1制御手段は、前記第1装置と前記第2ユーザとの距離、所定の時刻から経過した時間、前記目的地の属性、前記第2ユーザの移動の態様、または前記第2ユーザの属性に応じた強さの力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行ってもよい。
さらに、前記第1ユーザが行う所定の動作を検知する検知手段と、前記第2ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる第2装置を制御する第2制御手段であって、前記動作が検知されたことを契機に前記目的地に向かう方向を示す力覚を感じさせる第2の力を発生させるように前記第2装置を制御する第2制御手段とを備え、前記第1制御手段は、前記第1ユーザが行った前記動作の態様に応じた強さの力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行ってもよい。
さらに、前記第1ユーザが行う所定の動作を検知する検知手段と、前記第2ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる第2装置を制御する第2制御手段であって、前記動作が検知されたことを契機に前記目的地に向かう方向を示す力覚を感じさせる第2の力を発生させるように前記第2装置を制御する第2制御手段とを備え、前記第1制御手段は、前記第1ユーザが行った前記動作の態様に応じた強さの力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行ってもよい。
また、前記第2ユーザの位置から前記目的地に向かうルートを検出する検出手段と、前記第2ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる第2装置を制御する第2制御手段であって、前記第2ユーザの位置から前記ルートに沿って前記目的地に向かう方向を示す力覚を感じさせる力を発生させるように前記第2装置を制御する第2制御手段とを備え、前記第1制御手段は、検出された前記ルートに沿って前記第2ユーザがやってくる方向と、前記目的地から前記第2ユーザの位置を真っ直ぐ向いた方向とのうちのいずれかの方向を示す力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行ってもよい。
さらに、前記第1制御手段は、前記移動の状況が前記条件を満たしたときの前記第1装置と前記第2ユーザとの距離、所定の時刻から経過した時間、前記目的地の属性、前記第2ユーザの移動の態様、または前記第2ユーザの属性という状況に応じて定まる前記いずれかの方向を示す力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行ってもよい。
また、前記第1ユーザが行う所定の動作を検知する検知手段を備え、前記第2制御手段は、前記動作が検知されたことを契機に前記ルートに沿った方向を示す力覚を感じさせるように制御を行い、前記第1制御手段は、前記第1ユーザが行った前記動作の態様に応じて定まる前記いずれかの方向を示す力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行ってもよい。
さらに、前記第1制御手段は、前記移動の状況が前記条件を満たしたときの前記第1装置と前記第2ユーザとの距離、所定の時刻から経過した時間、前記目的地の属性、前記第2ユーザの移動の態様、または前記第2ユーザの属性という状況に応じて定まる前記いずれかの方向を示す力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行ってもよい。
また、前記第1ユーザが行う所定の動作を検知する検知手段を備え、前記第2制御手段は、前記動作が検知されたことを契機に前記ルートに沿った方向を示す力覚を感じさせるように制御を行い、前記第1制御手段は、前記第1ユーザが行った前記動作の態様に応じて定まる前記いずれかの方向を示す力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行ってもよい。
また、前記第2ユーザの位置から前記目的地に向かうルートであって、前記第1装置と前記第2ユーザとの距離、所定の時刻から経過した時間、前記目的地の属性、前記第2ユーザの移動の態様、または前記第2ユーザの属性に応じたルートを検出する検出手段を備え、前記第1制御手段は、検出された前記ルートに沿って前記第2ユーザがやってくる方向を示す力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行ってもよい。
さらに、前記第1ユーザが行う所定の動作を検知する検知手段と、前記第2ユーザの位置から前記目的地に向かうルートであって、前記第1ユーザが行った前記動作の態様に応じたルートを検出する検出手段と、前記第2ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる第2装置を制御する第2制御手段であって、検出された前記ルートに沿って前記目的地に向かう方向を示す力覚を感じさせる力を発生させるように前記第2装置を制御する第2制御手段とを備え、前記第1制御手段は、検出された前記ルートに沿って前記第2ユーザがやってくる方向を示す力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行ってもよい。
さらに、前記第1ユーザが行う所定の動作を検知する検知手段と、前記第2ユーザの位置から前記目的地に向かうルートであって、前記第1ユーザが行った前記動作の態様に応じたルートを検出する検出手段と、前記第2ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる第2装置を制御する第2制御手段であって、検出された前記ルートに沿って前記目的地に向かう方向を示す力覚を感じさせる力を発生させるように前記第2装置を制御する第2制御手段とを備え、前記第1制御手段は、検出された前記ルートに沿って前記第2ユーザがやってくる方向を示す力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行ってもよい。
また、前記条件は、前記目的地を含む領域に前記第2ユーザが到達した場合に満たされ、前記第1制御手段は、前記第1装置と前記第2ユーザとの距離、所定の時刻から経過した時間、前記目的地の属性、前記第2ユーザの移動の態様、または前記第2ユーザの属性に応じた大きさまたは形の前記領域を用いて前記条件が満たされたか否かを判断してもよい。
さらに、前記第1ユーザが行う所定の動作を検知する検知手段と、前記第2ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる第2装置を制御する第2制御手段であって、前記動作が検知されたことを契機に前記目的地に向かう方向を示す力覚を感じさせる第2の力を発生させるように前記第2装置を制御する第2制御手段とを備え、前記条件は、前記目的地を含む領域に前記第2ユーザが到達した場合に満たされ、前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる前記動作の態様に応じた大きさまたは形の前記領域を用いて前記条件が満たされたか否かを判断してもよい。
さらに、前記第1ユーザが行う所定の動作を検知する検知手段と、前記第2ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる第2装置を制御する第2制御手段であって、前記動作が検知されたことを契機に前記目的地に向かう方向を示す力覚を感じさせる第2の力を発生させるように前記第2装置を制御する第2制御手段とを備え、前記条件は、前記目的地を含む領域に前記第2ユーザが到達した場合に満たされ、前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる前記動作の態様に応じた大きさまたは形の前記領域を用いて前記条件が満たされたか否かを判断してもよい。
本発明によれば、自分の方に向かってくる待ち合わせ相手を早く見つけるための手間を少なくすることができる。
[1]第1実施形態
図1は第1実施形態に係る情報処理システム1の全体構成を表す。情報処理システム1は、第1ユーザ装置10と、第2ユーザ装置20と、力覚デバイス30−1及び30−2(これらを区別しない場合は「力覚デバイス30」という)と、ネットワーク2とを備える。情報処理システム1は、これらの装置等を協働させることで、離れた場所にいる人間同士を、具体的には第1ユーザ及び第2ユーザを対面させるための一連の処理を行う。
図1は第1実施形態に係る情報処理システム1の全体構成を表す。情報処理システム1は、第1ユーザ装置10と、第2ユーザ装置20と、力覚デバイス30−1及び30−2(これらを区別しない場合は「力覚デバイス30」という)と、ネットワーク2とを備える。情報処理システム1は、これらの装置等を協働させることで、離れた場所にいる人間同士を、具体的には第1ユーザ及び第2ユーザを対面させるための一連の処理を行う。
本実施形態では、ユーザAが第1ユーザ装置10及び力覚デバイス30−1を移動の際に持ち運びながら利用し、ユーザBが第2ユーザ装置20及び力覚デバイス30−2を移動の際に持ち運びながら利用する。情報処理システム1は、このユーザAを第1ユーザとし、ユーザBを第2ユーザとして、ユーザAの元までユーザBを導いて(案内して)対面させるための一連の処理を行う。
力覚デバイス30は、ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる装置である。力覚とは、装置が発生させた力がユーザの体に伝達することでそのユーザが感じる手応えのことである。つまり、力覚デバイス30は、ユーザに力覚(手応え)を与える装置ともいえる。力覚デバイス30は、手で掴むことができる大きさの装置であり、ユーザが手に持った状態で力を発生させることで、その手が感じる手応えを力覚としてユーザに感じさせることができる。さらに、力覚デバイス30は、一の方向を示す手応えを力覚としてユーザに感じさせる。
例えば力覚デバイス30−1は、第1ユーザであるユーザAに力覚を感じさせる力を発生させる装置(以下「第1装置」という)である。力覚デバイス30−1は、第2ユーザであるユーザBがやってくる方向(自分の元に向かってくる方向)を示す力覚を感じさせる力(以下「第1の力」という)を発生させる。これにより、ユーザAは、例えばユーザBが見える前であっても、第1装置である力覚デバイス30−1から感じた力覚が示す方向から自分の元に向かってユーザBがやってくることを認識する。
力覚デバイス30−2は、第2ユーザであるユーザBに力覚を感じさせる力を発生させる装置(以下「第2装置」という)である。力覚デバイス30−2は、ユーザBがユーザAの元に向かう際に進むべき方向を示す力覚を感じさせる力(以下「第2の力」という)を発生させる。ユーザBは、力覚デバイス30−2から感じた力覚が示す方向(例えば自分が引っ張られていると感じる方向)に移動することで、ユーザAの元まで導かれる。
力覚デバイス30はBluetooth(登録商標)での無線通信(以下「BT通信」という)を行う機能を有し、第1ユーザ装置10または第2ユーザ装置20とBT通信を行う。このBT通信によって、ユーザBをユーザAの元まで導くために必要なデータが第2ユーザ装置20から力覚デバイス30−2に供給され、ユーザBがやってくる方向を示すために必要なデータが第1ユーザ装置10から力覚デバイス30−1に供給される。
第2ユーザ装置20は、例えばスマートフォンや携帯電話機であり、前述したBT通信を行う機能を有し、力覚デバイス30−2とBT通信を行う。また、第2ユーザ装置20は、移動体通信を行う機能を有し、ネットワーク2を介した移動体通信を行う。ネットワーク2は、移動体通信網及びインターネットを含み、装置同士のデータのやり取りを仲介するシステムである。
第1ユーザ装置10は、例えばスマートフォンや携帯電話機であり、移動体通信を行う機能を有し、ネットワーク2を介した移動体通信を行う。また、第1ユーザ装置10は、自装置の位置を測定する機能を有し、測定した自装置の位置を表す位置情報を、ネットワーク2を介して第2ユーザ装置20に送信する。この位置情報は、第1ユーザ装置10を持ち運ぶユーザAの所在を表すことにもなり、この位置情報に基づいて力覚デバイス30−2がユーザBをユーザAの元に導く。
また、第1ユーザ装置10は、BT通信を行う機能を有し、力覚デバイス30−1とBT通信を行う。なお、BT通信は、第1ユーザ装置10及び第2ユーザ装置20がそれぞれ力覚デバイス30と行う通信の一例である。他にも、無線LAN(Local Area Network)の通信や有線通信など、ユーザが持ち運んでいる2つの装置間でデータをやり取りできるものであれば、どのような通信が行われてもよい。
図2は第1ユーザ装置10のハードウェア構成を表す。第1ユーザ装置10は、制御部11と、記憶部12と、UI(User Interface)部13と、第1通信部14と、第2通信部15と、測位部16と、センサ部17とを備えるコンピュータである。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びリアルタイムクロックを備え、CPUが、RAMをワークエリアとして用いてROMや記憶部12に記憶されたプログラムを実行することによって各部の動作を制御する。リアルタイムクロックは、現在の日時を算出してCPUに通知する。
記憶部12は、フラッシュメモリ等を備え、制御部11が制御に用いるデータやプログラムを記憶する記憶手段である。UI部13は、表示面とその表示面に重ねられたタッチパネルとを備える。UI部13は、ユーザからの操作を受け付ける受付手段であり、受け付けたユーザの操作に応じた操作データを制御部11に供給する。制御部11は、この操作データに応じた処理を行う。第1通信部14は、移動体通信を行うための通信回路を備え、移動体通信網を介した通信を行う。第2通信部15は、BT通信を行うための通信回路を備え、力覚デバイス30−1とBT通信を行う。
測位部16は、例えばGPS(Global Positioning System)の技術を用いて自装置の位置を例えば緯度及び経度によって測定する。測位部16は、測定した自装置の位置を示す測位データを生成して制御部11に供給する。センサ部17は、自装置(第1ユーザ装置10)の動き及び向きを検知するためのセンサを備える。本実施形態では、センサ部17は、3軸の加速度センサ及び3軸の地磁気センサを備え、自装置の加速度と、自装置が向いている方向(方位及び鉛直方向に対する傾き)とを表す値を測定する。
図3は第2ユーザ装置20のハードウェア構成を表す。第2ユーザ装置20は、制御部21と、記憶部22と、UI部23と、第1通信部24と、第2通信部25と、測位部26とを備えるコンピュータである。制御部21、記憶部22、UI部23、第1通信部24、第2通信部25及び測位部26は、図2に表された制御部11、記憶部12、UI部13、第1通信部14、第2通信部15及び測位部16と同種のハードウェアである。
図4は力覚デバイス30のハードウェア構成を表す。力覚デバイス30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、力発生部40と、筐体回転部50と、センサ部60とを備えるコンピュータである。制御部31及び記憶部32は、図2に表された制御部11及び記憶部12と同種のハードウェアである。通信部33は、BT通信を行うための通信回路を備え、第1ユーザ装置10または第2ユーザ装置20とBT通信を行う。
力発生部40は、自装置(力覚デバイス30)を手に持ったユーザが力覚として感じる力(例えば上述した第1の力や第2の力)を発生させるハードウェアである。力発生部40がそのような力を発生させる原理について、図5を参照して説明する。
図5は力発生部40の構成を表す。力発生部40は、円盤41と、クランク42と、軸部材43と、おもり44とを備える。円盤41は、外周円の中心を軸に回転可能に支持されており、モータによって駆動されて回転する。
図5は力発生部40の構成を表す。力発生部40は、円盤41と、クランク42と、軸部材43と、おもり44とを備える。円盤41は、外周円の中心を軸に回転可能に支持されており、モータによって駆動されて回転する。
クランク42は、2本の棒状の部材421及び422を有する。部材421の一端は筐体回転部50の円盤体に回転可能に取り付けられている。ここでいう回転可能とは、取り付けられた部分を中心に回転させることができるという意味である。部材421の他端は部材422の一端に回転可能に取り付けられている。部材421の中央にはスリット423が設けられており、スリット423には軸部材43が貫通している。軸部材43は、円盤41の軸との相対的な位置が変わらないように固定されている。円盤41が回転すると、部材421の一端側(円盤41に取り付けられている側)が円運動を行うとともに、軸部材43を支点として、他端側(部材422が取り付けられている側)も円運動を行う。部材422の他端はおもり44に回転可能に取り付けられている。
おもり44は、円盤41の外周円の法線方向に沿って、円盤41から離れる方向A1と円盤41に近づく方向A2に往復運動を行うように支持されている。このため、部材422の一端側が行う円運動は、部材422の他端側では直線に沿った往復運動に変換される。この往復運動においては、おもり44が方向A1に移動する期間の後半でのおもり44の加速度が、他の期間でのおもり44の加速度に比べて大幅に大きくなるようになっている。仮におもり44の加速度が方向A1及びA2で変わらなければ、人間はおもり44の移動を振動として感じるが、一方の方向(この場合方向A1)の加速度が他方の方向(この場合方向A2)の加速度に比べて十分に大きければ、人間は加速度が大きい方の方向へ自分を引っ張る力が発生していると錯覚する。力発生部40は、この錯覚を利用して、ユーザが力覚として感じる力を発生させる。
筐体回転部50は、力覚デバイス30の筐体を回転させるハードウェアである。筐体回転部50によって筐体が回転させられる様子を、図6を参照して説明する。
図6は力覚デバイス30の外観を表す。力覚デバイス30は、第1筐体34と、第2筐体35とを備える。これらの筺体はいずれも平たい円柱の形をしており、両筐体が合わさって1つの円柱の形となるように重ねられている。第2筐体35に比べて第1筐体34の方が内部の空間が広くなっており、第1筐体34の内部には力発生部40が固定されている。
図6は力覚デバイス30の外観を表す。力覚デバイス30は、第1筐体34と、第2筐体35とを備える。これらの筺体はいずれも平たい円柱の形をしており、両筐体が合わさって1つの円柱の形となるように重ねられている。第2筐体35に比べて第1筐体34の方が内部の空間が広くなっており、第1筐体34の内部には力発生部40が固定されている。
第1筐体34は、円柱の軸を中心として回転可能に第2筐体35と連結されている。筐体回転部50は、これらの筐体の内部に設けられている。筐体回転部50は、第1筐体34を決められた角度だけ回転させるステッピングモータを有し、図4の制御部31によって制御され、制御部31が指定した角度だけ第1筐体34を回転させる。ユーザが力覚デバイス30を手に持った状態で第1筐体34が回転することで、おもり44が加速する方向A1、すなわち、ユーザが引っ張られていると感じる方向が、前後左右のあらゆる方向に変化することになる。
センサ部60は、自装置(力覚デバイス30)の向きを検知するためのセンサを備える。本実施形態では、センサ部60は、3軸の地磁気センサを備え、自装置が向いている方向(方位及び鉛直方向に対する傾き)を表す値を測定する。センサ部60は、測定した結果を示す結果データを制御部31に供給する。情報処理システム1においては、上述したように、ユーザBが、力覚デバイス30−2から感じた力覚が示す方向に移動することで、ユーザAの元まで導かれる。
その際、ユーザBの向きが変化すると、ユーザBが手に持っている力覚デバイス30−2の向きも変化するため、おもり44が加速する方向A1も変化することになる。制御部31は、結果データが示す方向の変化に基づいて、力覚デバイス30−2の向きの変化を打ち消すように第1筐体34を回転させる。このようにして、ユーザBの向きが変わっても、ユーザBが力覚デバイス30−2から感じる力覚が示す方向が一定に保たれる。このような向きの変化はユーザAが手に持っている力覚デバイス30−1でも生じるため、力覚デバイス30−1も、力覚が示す方向が一定に保たれるように第1筐体34を回転させる。
第1ユーザ装置10、力覚デバイス30−1、第2ユーザ装置20及び力覚デバイス30−2の各記憶部には、前述したようにユーザ同士を対面させるためのプログラムが記憶されており、各制御部がそのプログラムを実行して各部を制御することで、以下に述べる機能が実現される。
図7は情報処理システム1が実現する機能構成を表す。情報処理システム1は、選択手段101と、検知手段102と、第1取得手段103と、第2取得手段104と、検出手段105と、報知手段106と、第2制御手段107と、第3取得手段108と、第1制御手段109とを備える。
図7は情報処理システム1が実現する機能構成を表す。情報処理システム1は、選択手段101と、検知手段102と、第1取得手段103と、第2取得手段104と、検出手段105と、報知手段106と、第2制御手段107と、第3取得手段108と、第1制御手段109とを備える。
選択手段101は、第1ユーザの元まで導く相手となる第2ユーザを選択する手段である。本実施形態では、上述したとおり、ユーザAが第1ユーザとなり、ユーザAの元まで導かれるユーザBが第2ユーザとなる。選択手段101は、第1ユーザであるユーザAが利用する第1ユーザ装置10によって実現される。第1ユーザ装置10の記憶部12には、ユーザAの元まで導くことが可能な他のユーザを表す情報(他のユーザの氏名や電話番号など)と、それらのユーザが利用するユーザ装置(第2ユーザ装置20と同様のユーザ装置であるものとする)の宛先(IP(Internet Protocol)アドレスなど)とを対応付けたテーブルが記憶されている。
選択手段101は、このテーブルが表すユーザの一覧をUI部13に表示させる。ユーザAがこの一覧が表示されている領域のいずれかをタップ(軽く叩く)する操作を行うと、選択手段101は、タップされた位置に表示されているユーザを、ユーザAの元まで導く相手(上記の第2ユーザ)として選択する。以下では、ここでユーザBが選択されたものとして説明をする。選択手段101は、選択を行った旨を検知手段102に通知し、選択した第2ユーザに対応付けられた宛先を第1取得手段103に通知する。
検知手段102は、第1ユーザが行う所定の動作を検知する手段である。検知手段102は、第1ユーザであるユーザAが利用する第1ユーザ装置10によって実現される。この所定の動作は、例えば情報処理システム1を提供する提供者によってその内容が定められている。第1ユーザが所定の動作を行うことで、後述するように、力覚デバイス30−2が上述した第2の力(ユーザBがユーザAの元に向かう際に進むべき方向を示す力覚を感じさせる力)を発生させることになる。つまり、所定の動作は、第2ユーザであるユーザBに対する力覚による案内が開始されるきっかけとなる動作である。
本実施形態では、第1ユーザが第2ユーザを引っ張る動作(第1ユーザが架空のロープを引っ張ってそのロープに繋がれた第2ユーザを自分の方に引っ張る動作)を表した動作が、所定の動作として定められている。具体的には、ユーザAが手に持った第1ユーザ装置10を自分の方に引き寄せる動作が所定の動作として定められている。検知手段102は、図3に示すセンサ部17が備えるセンサ群(3軸の加速度センサ及び3軸の地磁気センサ)の測定結果に基づいてこの引き寄せる動作を検知する。
本実施形態では、ユーザAが、前述したように自分の元に導く相手を選択してから引き寄せる動作を行うものとする。この場合、ユーザAは、第1ユーザ装置10を自分の胸の前あたりに掲げて選択の操作を行い、それから第1ユーザ装置10を一旦自分の体から引き離したのちに自分の方に引き寄せる動作を行う。このとき、ユーザAは、第1ユーザ装置10を持つ方の腕を曲げた状態から一旦伸ばし、再びその腕を曲げるという体の動きを行う。
ユーザAがこのように腕を動かすと、ユーザAが手に持った第1ユーザ装置10は、腕を伸ばす方向に移動し、腕を曲げたときにその反対方向に移動することになりやすい。また、その移動する距離は、ユーザAの腕の長さ未満となる。そこで、検知手段102は、上記センサ群の測定結果に基づいて、次の2つの条件が満たされた場合に、第1ユーザ装置10を自分の方に引き寄せる動作がユーザAによって行われたと判断する。以下では検知のために用いられるこれらの条件を「検知条件」という。
(1)第1ユーザ装置10が移動していない状態からユーザAの腕の長さ未満の距離だけ移動して停止した。
(2)第1ユーザ装置10が、(1)で停止したあとに続けて(1)で移動した方向とは反対の方向にユーザAの腕の長さ未満の距離だけ移動して停止した。
(2)第1ユーザ装置10が、(1)で停止したあとに続けて(1)で移動した方向とは反対の方向にユーザAの腕の長さ未満の距離だけ移動して停止した。
ユーザAの腕の長さとしては、一般的な値(60cm〜100cm程度)が用いられてもよいし、ユーザ毎に設定した値が用いられてもよい。また、(2)の反対の方向は、厳密に180度反対向きである必要はなく、10度や20度程度のずれを許容してもよい。なお、これらの検知条件は、ユーザAが移動していない状態で上記の引き寄せる動作を行うことを前提としている。なぜなら、情報処理システム1においては、後述するようにこの動作が検知されたときの第1ユーザ装置10の位置までユーザBが導かれるが、ユーザAが移動してしまうと両ユーザが対面できなくなるからである。従って、腕の長さを超えて第1ユーザ装置10が移動した場合は、ユーザA自身が移動していることになり、検知手段102は上記の引き寄せる動作が行われていないと判断する。
検知手段102は、選択手段101からユーザAの元まで導く相手を選択した旨が通知されると、センサ部17に繰り返し測定を行わせる。この測定は、上記の検知条件を判断できる程度の頻度(例えば0.1秒間隔)で行われる。検知手段102は、測定された加速度及び方向を表す値から自装置の移動の有無、移動した距離及び方向を判断し、上述した検知条件が満たされたら、自装置を自分の方に引き寄せる動作がユーザAによって行われたと判断する。検知手段102は、こうして上記の動作を検知すると、その旨を第1取得手段103に通知する。
第1取得手段103は、検知手段102によって所定の動作が検知された場合に、第1ユーザの所在を表す位置(以下「第1位置」という)を示す第1位置情報を取得する手段である。この第1位置は、ユーザAの元まで導かれる相手、すなわちユーザBが向かう目的地となる位置である。第1取得手段103は第1ユーザ装置10によって実現される。第1取得手段103は、検知手段102から上記の引き寄せる動作が検知された旨が通知されると、図2に示す測位部16に位置を測定させる。第1取得手段103は、測定された自装置の位置を表す緯度及び経度の情報を、第1位置を示す第1位置情報として取得する。
第1ユーザ装置10はユーザAが持ち運びながら利用する装置であるから、第1ユーザ装置10が測定した自装置の位置は、第1ユーザであるユーザAの所在を表す位置、すなわち第1位置(目的地)とみなすことができる。また、この第1位置は、同じくユーザAが持ち運びながら利用する力覚デバイス30−1の所在を表す位置とみなすこともできる。つまり、第1位置は、第1ユーザ及び第1装置の所在を表す位置である。第1取得手段103は、取得した第1位置情報を検出手段105に移動体通信により供給する。また、第1取得手段103は、取得した第1位置情報を第3取得手段108にも供給する。
第2取得手段104は、第2ユーザの所在を表す位置(以下「第2位置」という)を示す第2位置情報を取得する手段である。この第2位置は、ユーザAの元まで導かれる相手、すなわちユーザBの現在地となる位置である。第2取得手段104は第2ユーザ装置20によって実現される。第2取得手段104は、図3に示す測位部26に位置を測定させ、測定された自装置の位置を表す緯度及び経度の情報を、第2位置を示す第2位置情報として取得する。
第2ユーザ装置20はユーザBが持ち運びながら利用する装置であるから、第2ユーザ装置20が測定した自装置の位置は、第2ユーザであるユーザBの所在を表す位置、すなわち第2位置(ユーザBの現在地)とみなすことができる。また、この第2位置は、同じくユーザBが持ち運びながら利用する力覚デバイス30−2の所在を表す位置とみなすこともできる。つまり、第2位置は、第2ユーザ及び第2装置の所在を表す位置である。
第2取得手段104は、後述する検出手段105から要求されたときに第2位置情報を取得して、取得した第2位置情報を検出手段105に供給する。そのあとも、第2取得手段104は、繰り返し第2位置情報を取得し、取得した第2位置情報を検出手段105に供給し、BT通信により第2制御手段107に供給する。また、第2取得手段104は、繰り返し取得した第2位置情報を、移動体通信により第1ユーザ装置10にも供給する。第2取得手段104が第2位置情報を繰り返し取得する時間の間隔については、第2制御手段107の説明において詳述する。
検出手段105は、上述した第2位置(第2ユーザ及び第2装置の所在を表す位置であり、第2ユーザの現在地)から第1位置(第1ユーザ及び第1装置の所在を表す位置であり、第2ユーザが向かう目的地)に向かうルートを検出する手段である。検出手段105は、第1取得手段103によって取得された第1位置情報及び第2取得手段104によって取得された第2位置情報に基づいてこのルートを検出する。検出手段105は、ユーザBが利用する第2ユーザ装置20によって実現される。
検出手段105は、第1取得手段103から第1位置情報が供給されると、第2取得手段104に第2位置情報を要求する。検出手段105は、その応答で第2取得手段104から供給された第2位置情報と、先に供給された第1位置情報を用いて、第2位置から第1位置に向かうルートの検出を行う。検出手段105は、例えば、インターネットの地図サービスで提供されているルート検索などの周知の技術を用いてルートを検出する。検出手段105は、検出したルートを表すルートデータを生成する。
ルートデータは、例えば、ルートの出発地(最初に取得された第2位置情報が表す第2位置)から目的地(取得された第1位置情報が示す第1位置)までの複数の地点の緯度及び経度を順番に並べたリストで表される。
図8はルートデータの一例を表す。この例では、「R1」、「R2」、「R3」、・・・、「R100」というルート上の各地点の緯度及び経度として、「X1、Y1」、「X2、Y2」、「X3、Y3」、・・・、「X100、Y100」が対応付けられたルートデータが表されている。地点R1はこのルートの出発地である。地点R100はこのルートの目的地である。
図8はルートデータの一例を表す。この例では、「R1」、「R2」、「R3」、・・・、「R100」というルート上の各地点の緯度及び経度として、「X1、Y1」、「X2、Y2」、「X3、Y3」、・・・、「X100、Y100」が対応付けられたルートデータが表されている。地点R1はこのルートの出発地である。地点R100はこのルートの目的地である。
検出手段105は、順番が連続する地点同士を直線で結んだときに、その直線上にユーザの移動を阻む物体(建物や河川など)が存在しない程度の間隔で並んだ複数の地点が含まれたルートデータを生成する。これにより、順番が連続する地点の間は、建物や河川などに邪魔されることなく、ユーザが真っ直ぐ移動することができるようになっている。検出手段105は、ルートを検出した旨を報知手段106に通知し、生成したルートデータをBT通信により第2制御手段107に供給する。
また、検出手段105は、前述したように第2取得手段104から繰り返し供給される第2位置情報が表す位置がルートから外れたか否かを判断する。検出手段105は、例えば第2位置情報が表す位置とルートとの距離が閾値を超えた場合に、ルートから外れたと判断する。検出手段105は、ルートから外れていないと判断した場合には何もしないが、ルートから外れたと判断した場合には、その位置からのルートを再度検出して新たなルートデータを生成し、生成した新たなルートデータを第2制御手段107に供給する。
報知手段106は、上述した第2の力の発生が開始されることを第2ユーザに報知する手段である。ここで、第2の力とは、上述したようにユーザBがユーザAの元に向かう際に進むべき方向を示す力覚を感じさせる力であり、言い換えると、ユーザBの所在を表す第2位置(ユーザBの現在地)からユーザAの所在を表す第1位置(ユーザBが向かう目的地)に向かう際に進むべき方向を示す力覚を感じさせる力である。報知手段106は、本実施形態では第2ユーザ装置20によって実現される。
報知手段106は、検出手段105からルートを検出した旨が通知されると、例えば「他のユーザがあなたを呼んでいます。力覚デバイスをお持ちください。」という文字列をUI部23に表示させる。表示された文字列を見たユーザBが力覚デバイス30を手に持つことで、力覚デバイス30が発生させる第2の力によってユーザBが力覚を感じることになる。なお、報知手段106は、第2ユーザ装置20が音を出力する機能を有していれば、音声により報知を行ってもよいし、第2ユーザ装置20がバイブレータ機能を有していれば、自装置を振動させることで報知を行ってもよい。
第2制御手段107は、上述した第2装置(第2ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる装置)である力覚デバイス30−2を制御する手段であり、本実施形態では力覚デバイス30−2自身によって実現される。第2制御手段107は、検出手段105によりルートが検出されたあとに第2取得手段104により取得された第2位置情報を用いて上述した第2の力を発生させるように第2装置を制御する。具体的には、第2制御手段107は、取得された第2位置情報が表す位置からこのルート(検出されたルート)に沿って第2位置から第1位置に向かう際に進むべき方向を示す力覚を感じさせる力を第2の力として発生させるように力覚デバイス30−2を制御する。この力覚が示す方向は、検出されたルート上を移動しているユーザBにとって、このルートを進んでユーザAの元にたどり着くために進むべき方向を表している。
第2制御手段107は、ルートデータが示す各地点のうち、第2取得手段104から供給された第2位置情報が表す位置を挟み、且つ、順番が連続する2つの地点を抽出する。第2制御手段107は、第2位置情報が表す位置から、抽出した2つの地点のうちの順番があとの地点(第1ユーザに近い方の地点)に向かう方向を特定する。こうして特定された方向は、検出されたルートに沿って第2位置(ユーザBの現在地)から第1位置(ユーザBが向かう目的地)に向かう方向、すなわちユーザBがユーザAの元に向かう際に進むべき方向となる。前述したように、順番が連続する地点の間はユーザが真っ直ぐ移動することができるようにルートデータが生成されているので、ユーザBが進めない方向(例えば建物や河川を通り抜ける方向)は特定されないようになっている。
第2制御手段107は、上記のとおり方向を特定すると、図5に示すおもり44が移動する方向A1(すなわちユーザが引っ張られていると感じる方向)が、特定した方向と一致するように筐体回転部50を制御する。この制御により第1筐体34が回転して上記の方向が一致すると、第2制御手段107は、力発生部40を制御しておもり44の往復運動を開始させる。第2制御手段107は、こうして特定した方向、すなわち検出されたルートに沿って第2位置から第1位置に向かう際に進むべき方向を示す力覚を感じさせる力を前述した第2の力として力覚デバイス30−2に発生させる。ユーザBは、この力覚を感じると、自分が進むべき方向に向かって手を引っ張ってもらっているような感覚を感じることになり、その方向に進むことで、検出されたルートに沿って移動することができる。
第2制御手段107は、本実施形態では、ユーザBがユーザAの元にたどり着くまで、ユーザBに力覚を感じさせ続ける。その間、第2制御手段107には、上述したとおり、第2取得手段104から繰り返し第2位置情報が供給される。このため、第2制御手段107は、第2位置情報が供給されるたびに、第2の力によってユーザBが感じる力覚が示す方向を、その時点において進むべき方向に更新する。具体的には、第2制御手段107は、おもり44が移動する方向A1がその時点において進むべき方向と一致するように、筐体回転部50を制御する。
第2取得手段104が第2位置情報を取得する時間の間隔が短いほど、力覚が示す方向がより頻繁に更新され、ユーザBがルートに沿って移動しやすくなる。一方で、この時間の間隔が短いほど、第2ユーザ装置20のバッテリーの消費が大きくなる。この時間の間隔の目安は次のように考えられる。例えば力覚が示す方向が更新される前にユーザBが曲がるべき曲がり角を通り過ぎてしまうということは避けるべきである。そのためには、ユーザBが曲がり角に差し掛かってからその曲がり角を通り過ぎるまでの期間内に、力覚が示す方向が更新される必要がある。
そこで、第2位置情報が取得される時間の間隔を少なくとも前述した曲がり角を通り過ぎるまでの期間よりも短くするとよい。例えば歩道の道幅が1mで、1秒間に1m(メートル)の速度でユーザBが歩いているとすれば、この期間は1秒間になる。従って、第2位置情報が取得される時間の間隔を、バッテリーの消費を抑えることを重視するのであれば例えば1秒毎とし、ユーザBの移動のしやすさを重視するのであれば、例えば0.5秒毎から0.1秒毎程度にするといった具合である。
以上のとおり、第2制御手段107は、検知手段102によって所定の動作が検知されたことを契機に、上述した第2の力を力覚デバイス30−2に発生させる。また、第2制御手段107は、検出手段105から新たなルートデータが供給された場合(すなわち第2ユーザがルートから外れた場合)には、その新たなルートデータが示すルートに沿って第2位置から第1位置に向かう際に進むべき方向を示す力覚を感じさせる第2の力を発生させる。この場合、第2制御手段107は、例えばそれまで用いていたルートデータを新たなルートデータで上書きすることで、新たなルートに沿った方向を示す力覚を感じさせる第2の力を発生させる。
第3取得手段108は、上述した第1位置(第1ユーザ及び第1装置の所在を表す位置)を目的地とする第2ユーザの移動の状況を表す情報(以下「状況情報」という)を取得する手段であり、本発明の「取得手段」の一例である。第3取得手段108は、ユーザAが利用する第1ユーザ装置10によって実現される。第3取得手段108は、本実施形態では、第1位置、すなわち目的地を含む所定の領域までユーザBが到達したか否かという移動の状況を表す状況情報を取得する。所定の領域としては、例えば目的地を中心として決められた半径を有する円形の領域が用いられる。この場合、状況情報は、ユーザBがこの領域の半径の距離まで目的地に近づいたか否かを表すことにもなる。
第3取得手段108には、上述したように、第1取得手段103から第1位置情報が供給され、第2取得手段104からの第2位置情報が繰り返し供給される。第1位置情報は上記のとおり第1位置、すなわち目的地を示し、繰り返し供給される第2位置情報はそれぞれが第2位置、すなわち第2ユーザであるユーザBの現在地を表す。これら目的地とユーザBの現在地との距離を算出すると、ユーザBが前述した所定の領域まで到達したか否かが表される。つまり、第3取得手段108は、これらの第1位置情報及び第2位置情報を、状況情報として取得する。第3取得手段108は、状況情報を取得するたびに取得した状況情報を第1制御手段109に供給する。
第1制御手段109は、上述した第1装置(第1ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる装置)である力覚デバイス30−1を制御する手段であり、本実施形態では力覚デバイス30−1自身によって実現される。第1制御手段109は、第3取得手段108により取得された状況情報が表す移動の状況が条件を満たした場合にこの制御を行う。この条件を以下では「発生条件」という。本実施形態では、上述した第1位置(第1ユーザ及び第1装置の所在を表す位置であり、ユーザBが向かう目的地)を含む所定の領域に第2ユーザが到達した場合に満たされる発生条件が用いられる。所定の領域としては、例えば、この第1位置(すなわち目的地)を中心とした所定の半径の円形の領域が用いられる。所定の半径としては、例えば第2ユーザがもうすぐ目的地に到着する地点に到着したことを表す距離(100mや500mなど)が定められる。
第1制御手段109は、状況情報によって表される移動の状況が所定の領域に第2ユーザが到達したことを表す場合には発生条件が満たされたと判断し、到達していないことを表す場合には発生条件が満たされていないと判断する。第1制御手段109は、発生条件が満たされていないと判断した場合には何も行わない。一方、第1制御手段109は、発生条件が満たされたと判断すると、上述した第1の力(第2ユーザがやってくる方向を示す力覚を感じさせる力)を発生させるように第1装置である力覚デバイス30−1を制御する。
具体的には、第1制御手段109は、まず、供給された状況情報に含まれる第1位置情報及び最新の第2位置情報に基づいて、第1位置から第2位置(第2ユーザ及び第2装置の所在を表す位置であり、ユーザBの現在地)を真っ直ぐ向いた方向を特定する。第1制御手段109は、方向を特定すると、図5に示すおもり44が移動する方向A1(すなわちユーザが引っ張られていると感じる方向)が、特定した方向と一致するように筐体回転部50を制御する。これにより、第1制御手段109は、第2制御手段107と同様に、特定した方向を示す力覚を感じさせる力を第1の力として力覚デバイス30−1に発生させる。第1制御手段109は、例えば、ユーザAが力覚に気付いてその力覚が示す方向を確認するために必要な期間として定められた期間(例えば10秒や30秒など)の間、第1の力を発生させる制御を行い続ける。
このように、本実施形態では、第1制御手段109が状況情報に基づいて力覚の方向を特定する。つまり、状況情報は、力覚が示す方向を特定するためのパラメータとして用いられており、第3取得手段108は、力覚に関するパラメータを取得する手段としても機能している。情報処理システム1においては、そのような手段が第3取得手段108とは別に実現されていてもよいが、以降の例では、本実施形態と同様に、第3取得手段108が状況情報に加えて力覚に関するパラメータを取得するものとして説明する。
情報処理システム1は、上記の構成に基づいて、ユーザA及びBを対面させるための処理を行う。この処理において各装置が行う一連の動作の手順について、図9及び図10を参照して説明する。まず、図9では、力覚デバイス30−2による第2の力の発生が開始されるまでの動作を説明する。
図9は第2の力の発生が開始されるまでに各装置が行う動作手順の一例を表す。この動作手順は、第1ユーザであるユーザAが第2ユーザ(自分の元まで導く相手)を選択する操作を行うことを契機に開始される。まず、第1ユーザ装置10が、ユーザAの操作に基づいて第2ユーザを選択する(ステップS11)。ステップS11の動作は選択手段101が行う。
図9は第2の力の発生が開始されるまでに各装置が行う動作手順の一例を表す。この動作手順は、第1ユーザであるユーザAが第2ユーザ(自分の元まで導く相手)を選択する操作を行うことを契機に開始される。まず、第1ユーザ装置10が、ユーザAの操作に基づいて第2ユーザを選択する(ステップS11)。ステップS11の動作は選択手段101が行う。
次に、第1ユーザ装置10は、ユーザAが自装置を自分に引き寄せる動作を検知する(ステップS12)。続いて、第1ユーザ装置10は、自装置の位置を示す第1位置情報を取得し(ステップS13)、取得した第1位置情報を第2ユーザ装置20に供給する(ステップS14)。ステップS12の動作は検知手段102が行い、ステップS13及びS14の動作は第1取得手段103が行う。第1ユーザ装置10は、ステップS14で取得した第1位置情報を状況情報としても取得する(ステップS15)。ステップS15の動作は第3取得手段108が行う。
第2ユーザ装置20は、第1位置情報が供給されると、自装置の位置を表す第2位置情報を取得する(ステップS21)。次に、第2ユーザ装置20は、取得した第2位置情報とステップS14で供給された第1位置情報とに基づいてユーザBの現在地(第2位置)からユーザBが向かう目的地(第1位置)までのルートを検出し(ステップS22)、検出したルートを表すルートデータを生成する(ステップS23)。続いて、第2ユーザ装置20は、第2の力の発生が開始されることを第2ユーザに報知し(ステップS24)、また、ステップS23で生成したルートデータ及びステップS21で取得した第2位置情報を力覚デバイス30−2に供給する(ステップS25)。
ステップS21及びS25の動作は第2取得手段104が行い、ステップS24の動作は報知手段106が行う。ステップS22、S23及びS25の動作は検出手段105が行う。次に、力覚デバイス30−2は、第2位置情報が示す第2位置、すなわちユーザBの現在地と、ルートデータが示す次の地点の位置とに基づいてユーザBが進むべき方向を特定し(ステップS31)、特定した方向を示す力覚を感じさせる第2の力の発生を開始する(ステップS32)。ステップS31及びS32の動作は第2制御手段107が行う。
第2の力の発生が開始されたあとの動作について図10を参照して説明する。
図10は第2の力の発生開始後に各装置が行う動作手順の一例を表す。まず、第2ユーザ装置20は、第2位置情報を取得する(ステップS41)。次に、第2ユーザ装置20は、取得した第2位置情報が示すユーザBの現在地に基づき、ユーザBがルートから外れたか否かを判断し(ステップS42)、外れた(YES)と判断した場合には、その位置からの新たなルートを検出する(ステップS43)。ステップS41の動作は第2取得手段104が行い、ステップS42及びS43の動作は検出手段105が行う。ステップS42で外れていない(NO)と判断した場合、第2ユーザ装置20は、ステップS41で取得した第2位置情報を力覚デバイス30−2に供給する(ステップS44)。この場合、ステップS44の動作は第2取得手段104が行う。
図10は第2の力の発生開始後に各装置が行う動作手順の一例を表す。まず、第2ユーザ装置20は、第2位置情報を取得する(ステップS41)。次に、第2ユーザ装置20は、取得した第2位置情報が示すユーザBの現在地に基づき、ユーザBがルートから外れたか否かを判断し(ステップS42)、外れた(YES)と判断した場合には、その位置からの新たなルートを検出する(ステップS43)。ステップS41の動作は第2取得手段104が行い、ステップS42及びS43の動作は検出手段105が行う。ステップS42で外れていない(NO)と判断した場合、第2ユーザ装置20は、ステップS41で取得した第2位置情報を力覚デバイス30−2に供給する(ステップS44)。この場合、ステップS44の動作は第2取得手段104が行う。
なお、ステップS42で外れたと判断してルートが再度検出された場合には、第2ユーザ装置20は、ステップS44において、第2位置情報とともに新たに生成したルートデータを供給する。この場合、ステップS44の動作は第2取得手段104及び検出手段105が行う。力覚デバイス30−2は、ステップS25またはステップS44で供給されたルートデータ(ステップS44の方を優先する)と、ステップS42で供給された第2位置情報とに基づいて、ユーザBが進むべき方向を特定する(ステップS45)。力覚デバイス30−2は、ユーザBに感じさせる力覚が示す方向を、ステップS45で特定した方向に更新する(ステップS46)。ステップS45及びS46の動作は第2制御手段107が行う。
続いて、第2ユーザ装置20は、ユーザBが目的地(ユーザAの所在を表す位置)に到着したか否かを判断する(ステップS51)。第2ユーザ装置20は、例えば、第2位置情報が示す第2位置、すなわちユーザBの現在地と目的地との距離が所定の距離未満になった場合に、目的地に到着したと判断する。所定の距離としては、ユーザ同士が互いを視認することができる程度の距離(例えば10m程度)が定められるとよい。第2ユーザ装置20は、ステップS51で目的地に到着していない(NO)と判断した場合には、ステップS41に戻って動作を行う。
第2ユーザ装置20は、ステップS51で目的地に到着した(YES)と判断した場合、図10に示す例では、力覚デバイス30−2にその旨を通知する(ステップS52)。力覚デバイス30−2は、この通知を受けると、図5に示す円盤41の回転を終了させることで、図9のステップS32から続けてきた第2の力の発生を終了する(ステップS53)。また、第2ユーザ装置20は、自装置のUI部23に目的地に到着したことを表す文字列を表示して、目的地への到着をユーザBに報知する(ステップS54)。ステップS51、S52及びS54の動作は例えば報知手段106が行う。
第2ユーザ装置20は、ステップS44で第2位置情報を力覚デバイス30−2に供給するとともに、第2位置情報を第1ユーザ装置10に移動体通信により供給する(ステップS61)。第1ユーザ装置10は、供給された第2位置情報を状況情報として取得する(ステップS62)。次に、第1ユーザ装置10は、図9に表されたステップS15で取得した状況情報(第1位置情報)及びステップS62で取得した状況情報(第2位置情報)を力覚デバイス30−1にBT通信により供給する(ステップS63)。ステップS62及びS63の動作は第3取得手段108が行う。
力覚デバイス30−1は、供給された状況情報によって表される移動の状況が発生条件を満たしたか否かを判断する(ステップS64)。力覚デバイス30−1は、ステップS64で移動の状況が発生条件を満たしていない(NO)と判断した場合には、ステップS63に戻って動作を行う。力覚デバイス30−1は、ステップS64で移動の状況が発生条件を満たした(YES)と判断した場合には、供給された状況情報、すなわち第1位置情報及び第2位置情報に基づいて、第2ユーザがやってくる方向(本実施形態では第1位置から第2位置を真っ直ぐ向いた方向)を特定する(ステップS65)。力覚デバイス30−1は、こうして特定した方向を示す力覚を感じさせる力を第1の力として発生させる(ステップS66)。ステップS64、S65及びS66の動作は第1制御手段109が行う。
本実施形態では、上記のとおり、ユーザBの移動の状況が発生条件を満たした場合、すなわち、ユーザBが所定の領域まで到達した場合に、ユーザAは、ユーザBの方向を示す力覚を力覚デバイス30−1から感じることになる。これにより、ユーザAは、待ち合わせ相手であるユーザBがやってくる方向を知ることができ、ユーザBがどの方向からやってくるか分からない場合に比べて、ユーザBを早く見つけることができる。このようにユーザBがやってくる方向をユーザAに知らせるためには、本実施形態で述べた方法の他にも、例えば力覚デバイス30−1が、力覚デバイス30−2と同様に、ユーザAの位置からユーザBの元に向かうルートに沿った方向を示す力覚を感じさせる力を発生させる方法を代わりに用いることができる。
しかし、この代わりの方法では、力覚デバイス30−1が力覚を感じさせる力の発生を開始したあとその力が繰り返し発生し続けることになる。そのため、ユーザAは、ユーザBを早く見つけるためにはその力が発生し続けている間その力覚が示す方向を見続けていなければならず、大きな手間が必要になる。本実施形態では、ユーザBが所定の領域まで到達した場合に力覚を感じさせる力が発生するので、前述した代わりの方法を用いる場合に比べて、ユーザBを見つけるためにその力覚によって示される方向をユーザAが見続けなければならない時間が短くなり、ユーザAが自分の方に向かってくる待ち合わせ相手を早く見つけるための手間を少なくすることができる。
[2]第2実施形態
本発明の第2実施形態について、以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。第1実施形態では、ユーザAが感じる力覚の強さが変化しなかったが、第2実施形態では、その力覚の強さが変化する。
本発明の第2実施形態について、以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。第1実施形態では、ユーザAが感じる力覚の強さが変化しなかったが、第2実施形態では、その力覚の強さが変化する。
[2−1]ユーザ間の距離
第1制御手段109は、例えば、第1位置(第1ユーザ及び第1装置の所在を表す位置)と第2位置(第2ユーザ及び第2装置の所在を表す位置)との距離に応じた強さの力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。この距離は、第1ユーザであるユーザAと第2ユーザであるユーザBとの距離とみなすことができるので、以下では「ユーザ間の距離」という。第1制御手段109は、図5に表された円盤41の回転速度を変えることで力発生部40が発生させる力の大きさを変化させ、それによって力覚の強さを変化させる。この例では、状況情報が力覚に関するパラメータとして用いられる。第1制御手段109は、例えば、第3取得手段108から供給された状況情報に含まれる第2位置情報が表す第2位置と、同じく状況情報に含まれる第1位置情報が示す第1位置との距離をユーザ間の距離として算出する。
第1制御手段109は、例えば、第1位置(第1ユーザ及び第1装置の所在を表す位置)と第2位置(第2ユーザ及び第2装置の所在を表す位置)との距離に応じた強さの力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。この距離は、第1ユーザであるユーザAと第2ユーザであるユーザBとの距離とみなすことができるので、以下では「ユーザ間の距離」という。第1制御手段109は、図5に表された円盤41の回転速度を変えることで力発生部40が発生させる力の大きさを変化させ、それによって力覚の強さを変化させる。この例では、状況情報が力覚に関するパラメータとして用いられる。第1制御手段109は、例えば、第3取得手段108から供給された状況情報に含まれる第2位置情報が表す第2位置と、同じく状況情報に含まれる第1位置情報が示す第1位置との距離をユーザ間の距離として算出する。
第1制御手段109は、本実施形態では、第1位置及び第2位置の間の直線的な距離をユーザ間の距離として算出する。なお、第1制御手段109は、検出手段105が検出したルートに沿った両位置間の距離をユーザ間の距離として算出してもよい。この場合、検出手段105が生成したルートデータを第3取得手段108が力覚に関するパラメータとして取得して第1制御手段109に供給する。第1制御手段109は、供給されたルートデータを用いて、ルートに沿ったユーザ間の距離を算出する。
力覚デバイス30−1の記憶部32には、ユーザ間の距離と、力覚の強さと、円盤41の回転速度とを対応付けた第1強さテーブルが記憶されている。
図11は第1強さテーブルの一例を表す。この第1強さテーブルでは、「D1未満」、「D1以上D2未満」及び「D2以上」というユーザ間の距離に、「強」、「中」及び「弱」という力覚の強さと、「B1」、「B2」及び「B3」という回転速度とが対応付けられている。D1、D2はユーザ間の距離の大きさを判断するための閾値である。第1制御手段109は、図10に表されたステップS64で移動の状況が発生条件を満たした場合、すなわちユーザBが所定の領域まで到達した場合に、ユーザ間の距離を算出し、算出したユーザ間の距離に第1強さテーブルで対応付けられている強さの力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように、力覚デバイス30−1が有する力発生部40を制御する。
図11は第1強さテーブルの一例を表す。この第1強さテーブルでは、「D1未満」、「D1以上D2未満」及び「D2以上」というユーザ間の距離に、「強」、「中」及び「弱」という力覚の強さと、「B1」、「B2」及び「B3」という回転速度とが対応付けられている。D1、D2はユーザ間の距離の大きさを判断するための閾値である。第1制御手段109は、図10に表されたステップS64で移動の状況が発生条件を満たした場合、すなわちユーザBが所定の領域まで到達した場合に、ユーザ間の距離を算出し、算出したユーザ間の距離に第1強さテーブルで対応付けられている強さの力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように、力覚デバイス30−1が有する力発生部40を制御する。
[2−2]経過時間
また、第1制御手段109は、所定の時刻から経過した時間に応じた強さの力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。所定の時刻としては、例えば、待ち合わせの時刻が用いられる。第1制御手段109は、上記のとおりルートデータが供給されると、そのルートデータが示すルートに沿って出発地から目的地まで移動した場合に要する時間を算出し、現在時刻からその時間を経過させた時刻を待ち合わせ時刻として算出する。なお、この待ち合わせ時刻は、ユーザAが第1ユーザ装置10を操作することで変更されてもよいし、第1ユーザ装置10に記憶されているユーザAのスケジュールに基づいて決定されてもよい。
また、第1制御手段109は、所定の時刻から経過した時間に応じた強さの力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。所定の時刻としては、例えば、待ち合わせの時刻が用いられる。第1制御手段109は、上記のとおりルートデータが供給されると、そのルートデータが示すルートに沿って出発地から目的地まで移動した場合に要する時間を算出し、現在時刻からその時間を経過させた時刻を待ち合わせ時刻として算出する。なお、この待ち合わせ時刻は、ユーザAが第1ユーザ装置10を操作することで変更されてもよいし、第1ユーザ装置10に記憶されているユーザAのスケジュールに基づいて決定されてもよい。
また、所定の時刻としては、第2制御手段107による第2の力の発生が開始された時刻や、そのあとにユーザBが移動を開始した時刻などが用いられてもよい。第1制御手段109は、移動の状況が発生条件を満たした場合に、上記の経過時間に応じた強さの力覚を感じさせる第1の力を発生させる。力覚デバイス30−1の記憶部32には、経過時間と、力覚の強さとを対応付けた第2強さテーブルが記憶されている。なお、円盤41の回転速度は、図11の例と同様に力覚の強さと対応するので、これ以降のテーブルでは省略する。
図12は第2強さテーブルの一例を表す。この第2強さテーブルでは、「T1未満」、「T1以上T2未満」及び「T2以上」という経過時間に、「弱」、「中」及び「強」という力覚の強さが対応付けられている。T1、T2は経過時間の長さを判断するための閾値である。第1制御手段109は、移動の状況が発生条件を満たした場合に、上記の待ち合わせ時刻からの経過時間を算出し、算出した経過時間に第2強さテーブルで対応付けられている強さの力覚を感じさせる第1の力を発生させるように力覚デバイス30−1を制御する。
[2−3]目的地の属性
また、第1制御手段109は、目的地の属性(すなわち第1位置の属性)の属性に応じた強さの力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。目的地の属性としては、例えば、目的地が第2ユーザから見えるか否かという属性が用いられる。その場合、第1制御手段109は、上記のとおり供給される状況情報及びルートデータに基づいて、目的地がユーザBから見えるか否かを判断する。
また、第1制御手段109は、目的地の属性(すなわち第1位置の属性)の属性に応じた強さの力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。目的地の属性としては、例えば、目的地が第2ユーザから見えるか否かという属性が用いられる。その場合、第1制御手段109は、上記のとおり供給される状況情報及びルートデータに基づいて、目的地がユーザBから見えるか否かを判断する。
例えば力覚デバイス30−1の記憶部32には建物や地形の高さを含む3次元の情報を含む地図データが記憶されている。第1制御手段109は、この地図データ上で目的地と第2位置(ユーザBの現在地)とを結ぶ直線上に、ユーザBの視界を遮る物体(建物や高架など)が存在していれば目的地がユーザBから見えない状況になっていると判断し、それらの物体が存在しなければ目的地がユーザBから見える状況になっていると判断する。ただし、第1制御手段109は、目的地が高い建物や山の上などであってそれらの物体越しにユーザBの位置から見える場合には、目的地がユーザBから見える状況になっていると判断する。
力覚デバイス30−1の記憶部32には、目的地の属性と、力覚の強さとを対応付けた第3強さテーブルが記憶されている。
図13は第3強さテーブルの一例を表す。この第3強さテーブルでは、「第2ユーザから見えない」及び「第2ユーザから見える」という目的地の属性に、「強」及び「弱」という力覚の強さが対応付けられている。第1制御手段109は、前述したように目的地がユーザBから見えるか否かを判断すると、判断した結果に第3強さテーブルで対応付けられている強さの力覚を感じさせる第1の力を発生させるように力覚デバイス30−1を制御する。
図13は第3強さテーブルの一例を表す。この第3強さテーブルでは、「第2ユーザから見えない」及び「第2ユーザから見える」という目的地の属性に、「強」及び「弱」という力覚の強さが対応付けられている。第1制御手段109は、前述したように目的地がユーザBから見えるか否かを判断すると、判断した結果に第3強さテーブルで対応付けられている強さの力覚を感じさせる第1の力を発生させるように力覚デバイス30−1を制御する。
[2−4]第2ユーザの移動の態様
また、第1制御手段109は、第2ユーザの移動の態様に応じた強さの力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。移動の態様としては、例えば、第2ユーザが移動する速度が用いられる。その場合、第1制御手段109は、上記のとおり供給される状況情報が表すユーザBの位置の変化に基づいて、ユーザBの移動速度を算出する。
また、第1制御手段109は、第2ユーザの移動の態様に応じた強さの力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。移動の態様としては、例えば、第2ユーザが移動する速度が用いられる。その場合、第1制御手段109は、上記のとおり供給される状況情報が表すユーザBの位置の変化に基づいて、ユーザBの移動速度を算出する。
力覚デバイス30−1の記憶部32には、第2ユーザの移動速度と、力覚の強さとを対応付けた第4強さテーブルが記憶されている。
図14は第4強さテーブルの一例を表す。この第4強さテーブルでは、「V1未満」及び「V1以上」という第2ユーザの移動速度に、「弱」及び「強」という力覚の強さが対応付けられている。V1は移動速度の速さを判断するための閾値である。第1制御手段109は、前述したようにユーザBの移動速度を算出すると、算出した移動速度に第4強さテーブルで対応付けられている強さの力覚を感じさせる第1の力を発生させるように力覚デバイス30−1を制御する。
図14は第4強さテーブルの一例を表す。この第4強さテーブルでは、「V1未満」及び「V1以上」という第2ユーザの移動速度に、「弱」及び「強」という力覚の強さが対応付けられている。V1は移動速度の速さを判断するための閾値である。第1制御手段109は、前述したようにユーザBの移動速度を算出すると、算出した移動速度に第4強さテーブルで対応付けられている強さの力覚を感じさせる第1の力を発生させるように力覚デバイス30−1を制御する。
[2−5]第2ユーザの属性
また、第1制御手段109は、第2ユーザの属性に応じた強さの力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。第2ユーザの属性としては、例えば第1ユーザとの仕事上の関係(上司や部下、同僚など)や血縁関係(親子など)、出身の関係(同級生や同郷など)が用いられる。これらの属性は、例えば第1ユーザ装置10の記憶部12に記憶されており、第3取得手段108が力覚に関するパラメータとしてこれを取得して、第1制御手段109に供給する。なお、第3取得手段108は、外部のシステムやサービスから第2ユーザの属性を取得してもよい。
また、第1制御手段109は、第2ユーザの属性に応じた強さの力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。第2ユーザの属性としては、例えば第1ユーザとの仕事上の関係(上司や部下、同僚など)や血縁関係(親子など)、出身の関係(同級生や同郷など)が用いられる。これらの属性は、例えば第1ユーザ装置10の記憶部12に記憶されており、第3取得手段108が力覚に関するパラメータとしてこれを取得して、第1制御手段109に供給する。なお、第3取得手段108は、外部のシステムやサービスから第2ユーザの属性を取得してもよい。
力覚デバイス30−1の記憶部32には、第2ユーザの属性と、力覚の強さとを対応付けた第5強さテーブルが記憶されている。
図15は第5強さテーブルの一例を表す。この第5強さテーブルでは、「部下」、「同僚」及び「上司」という第2ユーザの属性に、「弱」、「中」及び「強」という力覚の強さが対応付けられている。第1制御手段109は、前述したように供給された第2ユーザの属性に第5強さテーブルで対応付けられている強さの力覚を感じさせる第1の力を発生させるように力覚デバイス30−1を制御する。
図15は第5強さテーブルの一例を表す。この第5強さテーブルでは、「部下」、「同僚」及び「上司」という第2ユーザの属性に、「弱」、「中」及び「強」という力覚の強さが対応付けられている。第1制御手段109は、前述したように供給された第2ユーザの属性に第5強さテーブルで対応付けられている強さの力覚を感じさせる第1の力を発生させるように力覚デバイス30−1を制御する。
[2−6]所定の動作の態様
また、第1制御手段109は、第1ユーザが行う所定の動作の態様に応じた強さの力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。所定の動作の態様としては、例えば、第1ユーザが行った所定の動作の回数が用いられる。この場合、検知手段102が、ユーザAが行った所定の動作の回数を計数する。検知手段102は、例えば、第1実施形態で述べた2つの検知条件が満たされたあと、決められた時間が経過するまでに再びそれら2つの検知条件が満たされると、ユーザAが行った動作の回数を1つ増加させる。
また、第1制御手段109は、第1ユーザが行う所定の動作の態様に応じた強さの力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。所定の動作の態様としては、例えば、第1ユーザが行った所定の動作の回数が用いられる。この場合、検知手段102が、ユーザAが行った所定の動作の回数を計数する。検知手段102は、例えば、第1実施形態で述べた2つの検知条件が満たされたあと、決められた時間が経過するまでに再びそれら2つの検知条件が満たされると、ユーザAが行った動作の回数を1つ増加させる。
決められた時間としては、所定の動作を行うために要する時間に、次の動作を開始するまでのインターバルとして許容する時間を加えた時間が用いられる。検知手段102は、時間内に検知条件が満たされなくなったときに、第1取得手段103に対して所定の動作を検知した旨を通知し、それとともに、計数した動作の回数を、第3取得手段108を介して力覚デバイス30−1に通知する。力覚デバイス30−1の記憶部32には、動作の回数と、力覚の強さとを対応付けた第6強さテーブルが記憶されている。
図16は第6強さテーブルの一例を表す。この第6強さテーブルでは、「C1未満」、「C1以上C2未満」及び「C2以上」という動作の回数に、「弱」、「中」及び「強」という力覚の強さが対応付けられている。C1、C2は動作の回数の多さを判断するための閾値である。第1制御手段109は、前述したとおり動作の回数が通知されると、その動作の回数に第6強さテーブルで対応付けられている強さの力覚を感じさせる第1の力を発生させるように力覚デバイス30−1を制御する。これにより、ユーザAは、自身が行った所定の動作の回数に応じた強さの力覚を感じることになる。
本実施形態では、上記のとおり、ユーザ間の距離、経過時間、目的地の属性、第2ユーザの属性といった各種の状況や、第1ユーザが行った所定の動作の態様、第2ユーザの移動の態様といったユーザの行為の態様に応じた強さの力覚を第1ユーザであるユーザAが感じることになる。これにより、ユーザAは、力覚を感じたときに、ユーザBが来る方向を知ることができるだけでなく、力覚の強さによって、その状況やユーザ(自分を含む)が行った行為がどのようなものであったかを知ることができる。例えば経過時間に応じた強さの力覚が提供される場合、ユーザAは、感じた力覚が強ければ経過時間が長く(図12のT2以上)、ユーザBの到着が遅かったことを知ることができ、感じた力覚が弱ければ経過時間が短かく(同じくT1未満)、ユーザBの到着が早かったことを知ることができる。
[3]第3実施形態
本発明の第3実施形態について、以下、第1及び第2実施形態と異なる点を中心に説明する。第1及び第2実施形態では、第1装置である力覚デバイス30−1が、第1ユーザの位置から第2ユーザの位置を真っ直ぐ向いた方向(以下「直進方向」という)を示す力覚を感じさせる力を第1の力として発生させたが、第3実施形態では、ルートに沿って第2ユーザがやってくる方向(以下「ルート方向」という)を示す力覚を感じさせる力も第1の力として発生させる。
本発明の第3実施形態について、以下、第1及び第2実施形態と異なる点を中心に説明する。第1及び第2実施形態では、第1装置である力覚デバイス30−1が、第1ユーザの位置から第2ユーザの位置を真っ直ぐ向いた方向(以下「直進方向」という)を示す力覚を感じさせる力を第1の力として発生させたが、第3実施形態では、ルートに沿って第2ユーザがやってくる方向(以下「ルート方向」という)を示す力覚を感じさせる力も第1の力として発生させる。
本実施形態では、第1制御手段109が、ルート方向と直進方向とのうちのいずれかの方向を示す力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。第3取得手段108は、力覚に関するパラメータとして、上述した状況情報及びルートデータを第1制御手段109に供給する。第1制御手段109は、供給されたこれらのパラメータが表す第1位置(ユーザBが向かう目的地)、第2位置(ユーザBの現在地)及びルート上の各地点の位置に基づいて、ルート方向及び直進方向をそれぞれ特定する。第1制御手段109は、例えば、第1ユーザが第1ユーザ装置10に対してルート方向及び直進方向のうちのいずれかの方向を選択する操作を行うことで、上述した移動の状況が発生条件を満たした場合に、選択された方向示す力覚を感じさせる第1の力を発生させるように力覚デバイス30−1を制御する。
また、第1制御手段109は、ルート方向及び直進方向のうち、第2実施形態で述べた各種の状況(ユーザ間の距離、経過時間、目的地の属性、第2ユーザの属性)やユーザの行為の態様(第2ユーザの移動の態様、所定の動作の態様)に応じて定まるいずれかの方向を示す力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。以下では第2ユーザの属性が用いられる例について説明する。力覚デバイス30−1の記憶部32には、第2ユーザの属性と、力覚が示す方向とを対応付けた第1方向テーブルが記憶されている。
図17は第1方向テーブルの一例を表す。この第1方向テーブルでは、「上司」及び「同僚、部下」という第2ユーザの属性に、「第1ユーザの方向」及び「ルートに沿った方向」という力覚が示す方向が対応付けられている。第1制御手段109は、移動の状況が発生条件を満たした場合に、第2実施形態と同様に第3取得手段108から供給された第2ユーザの属性に第1方向テーブルで対応付けられている方向を示す力覚を感じさせる第1の力を発生させるように、力覚デバイス30−1が有する筐体回転部50を制御する。こうして、第1制御手段109は、移動の状況が発生条件を満たしたときの第2ユーザの属性に応じて定まるいずれかの方向(ルート方向及び直進方向のうちのいずれか)を示す力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。
ユーザAは、ルート方向を示す力覚を感じると、ユーザBが最終的にユーザAの元に向かってくる方向を知ることができる。一方、直進方向を示す力覚を感じると、その時点でユーザBが所在している方向を知ることができる。例えばユーザBが目的地を中心とした半径100mの領域に到達したときに移動の状況が発生条件を満たす場合、その時点でユーザBが所在している方向(つまり直進方向)が分かれば、ユーザBがどの地点にいるかの見当をつけることができる。
図17の例であれば、ユーザAは上司が向かってきている場合には、必要であればそうやって見当をつけた地点まで相手を迎えに行くことができる。一方、直進方向が分かっても、最終的にユーザAの元に向かってくる方向は正確には分からないので、ルート方向が分かる場合に比べて、注意してユーザBを探さなければならない。よって、同僚や部下が向かってきている場合のように迎えにまで行く必要がない場合には、ルート方向を示す力覚が感じられることで、ユーザBをより簡単に探すことができるようになっている。
図17の例以外にも、例えば経過時間が用いられた場合、経過時間が長ければルート方向を示す力覚が感じられ、経過時間が短ければ直進方向を示す力覚が感じられる。また、第2ユーザの移動の態様が用いられた場合、移動速度が遅ければルート方向を示す力覚が感じられ、移動速度が速ければ直進方向を示す力覚が感じられる。また、他の状況や態様が用いられる場合も、第1制御手段109は、それらの状況や態様に応じて定まるいずれかの方向を示す力覚が感じられる。いずれの場合も、ユーザAが相手を迎えに行った方がよい場合には直進方向を示す力覚が感じられ、そこまでの必要はない場合にはルート方向を示す力覚が感じられるようになっているとよい。
[4]第4実施形態
本発明の第4実施形態について、以下、上記の各実施形態と異なる点を中心に説明する。上記の各実施形態では、1通りのルートが検出されたが、第4実施形態では、各種の状況やユーザの行為の態様に応じて複数通りのルートが検出される。
本発明の第4実施形態について、以下、上記の各実施形態と異なる点を中心に説明する。上記の各実施形態では、1通りのルートが検出されたが、第4実施形態では、各種の状況やユーザの行為の態様に応じて複数通りのルートが検出される。
本実施形態では、検出手段105が、上述した各種の状況(ユーザ間の距離、経過時間、目的地の属性、第2ユーザの属性)やユーザの行為の態様(第1ユーザが行った所定の動作の態様、第2ユーザの移動の態様)に応じたルートを検出する。以下では、第1ユーザが行った所定の動作の態様として、第1ユーザが第1ユーザ装置10を引き寄せる強さが用いられる例について説明する。
この例では、検知手段102が、第1ユーザが第1ユーザ装置10を引き寄せる動作を検知するとともに、その動作における第1ユーザ装置10が引き寄せられる強さを検知する。検知手段102は、例えば上述した検知条件(1)、(2)が満たされた場合に引き寄せる動作を検知する場合に、そのうちの(2)の検知条件が満たされたときの第1ユーザ装置10の移動、すなわち第1ユーザであるユーザAが自分の方に第1ユーザ装置10を引き寄せたときの移動における第1ユーザ装置10の平均速度を算出し、算出した平均速度を、上記の引き寄せる強さを表す値として検知する。
第1ユーザ装置10をユーザAが強く引き寄せようとするほど引き寄せ時の第1ユーザ装置10の移動速度が速くなりやすい。そのため、上記のとおり、平均速度が大きいほど強く引き寄せられていることを表すものとした。なお、引き寄せる強さを表す値として、平均速度ではなく最高速度が用いられてもよいし、速度の中間値が用いられてもよい。検知手段102は、検知した引き寄せる動作の強さを表す強さデータ(例えば平均速度を表すデータ)を、第1取得手段103を介してまたは直接に、検出手段105に供給する。
検出手段105は、検知手段102によって検知された強さ、すなわち第1ユーザが第1ユーザ装置10を引き寄せる強さに応じたルートを検出する。第2ユーザ装置20の記憶部22には、引き寄せる強さと、検出するルートとを対応付けたルートテーブルが記憶されている。
図18はルートテーブルの一例を表す。このルートテーブルでは、「W1以上」及び「W1未満」という、引き寄せる強さを表す値の範囲に、「ルートに沿った方向」及び「第1ユーザの方向」という検出するルートが対応付けられている。W1は検出するルートの切り替えを行うか否かを判断するための閾値である。
図18はルートテーブルの一例を表す。このルートテーブルでは、「W1以上」及び「W1未満」という、引き寄せる強さを表す値の範囲に、「ルートに沿った方向」及び「第1ユーザの方向」という検出するルートが対応付けられている。W1は検出するルートの切り替えを行うか否かを判断するための閾値である。
検出手段105には、前述したように検知手段102から強さデータが供給される。検出手段105は、供給された強さデータが示す値がW1以上であれば、「W1以上」という範囲にルートテーブルで対応付けられている「最短ルート」を検出し、この値が「W1未満」であれば、「W1未満」という範囲にルートテーブルで対応付けられている「遠回りルート」を検出する。
検出手段105は、「最短ルート」の場合、ルートに沿った距離が最短になるルートを検出する。また、検出手段105は、「遠回りルート」の場合、例えばユーザBが移動しやすいように狭い道を避けたルートを検出したり、曲がり角の少ないルートを検出したりする。これらのルートは、最短ルートとたまたま一致する場合を除き、最短ルートに比べたら遠回りのルートとなる。いずれのルートの検出も、周知の技術を用いて行われればよい。
第1制御手段109は、こうして検出されたルートに沿った方向を示す力覚を感じさせる力を第1の力として発生させるように第1装置を制御する。この例では、ユーザAが第1ユーザ装置10を強く(強さデータの値がW1以上となる強さで)引き寄せると、最短ルートが検出されてその最短ルートに沿ってユーザBが移動することになる。そして、移動の状況が発生条件を満たすと、その最短ルートに沿った方向を示す力覚を感じさせる第1の力を発生させるように力覚デバイス30−1が制御される。反対に、ユーザAが第1ユーザ装置10を弱く(強さデータの値がW1未満となる強さで)引き寄せると、遠回りルートが検出されてその遠回りルートに沿ってユーザBが移動し、その遠回りルートに沿った方向を示す力覚を感じさせる第1の力を発生させるように力覚デバイス30−1が制御される。
この例では、ユーザAは、第1ユーザ装置10を強く引き寄せることで最短ルートを検出させてユーザBを早く自分の元に到着するようにし、第1ユーザ装置10を弱く引き寄せることで遠回りルートを検出させてユーザBが少し時間をかけて自分の元に到着するよう仕向けることができる。つまり、ユーザAは、第1ユーザ装置10を引き寄せる強さを変えることで、ユーザBが自分の元に到着するタイミングを例えば自分の都合に合わせて変化させることができる。
また、その際に変化させたルートに沿った方向を示す力覚が提供されるので、ユーザAは、自分の都合でルートを変化させた場合でも、待ち合わせ相手を早く見つけるための手間を少なくすることができる。なお、図18の例以外に、他の各種の状況やユーザの行為の態様に応じたルートが検出される場合においても、ユーザBが目的地に到着するタイミングが早い方がよい場合には最短ルートが検出され、ゆっくりでよい場合には遠回りルートが検出されるようになっているとよい。
[5]第5実施形態
本発明の第5実施形態について、以下、上記の各実施形態と異なる点を中心に説明する。上記の各実施形態では、移動の状況が発生条件を満たすか否かを判断するために用いる所定の領域がいつも同じであったが、第5実施形態では、上述した状況や態様に応じて異なる領域が用いられる。
本発明の第5実施形態について、以下、上記の各実施形態と異なる点を中心に説明する。上記の各実施形態では、移動の状況が発生条件を満たすか否かを判断するために用いる所定の領域がいつも同じであったが、第5実施形態では、上述した状況や態様に応じて異なる領域が用いられる。
本実施形態では、第1制御手段109が、上述した各種の状況(ユーザ間の距離、経過時間、目的地の属性、第2ユーザの属性)やユーザの行為の態様(第1ユーザが行った所定の動作の態様、第2ユーザの移動の態様)に応じた大きさの領域を用いて発生条件が満たされたか否かを判断する。以下では、第1ユーザが行った所定の動作の態様として、所定の動作の回数が用いられる例について説明する。
この例では、第2実施形態と同様に、検知手段102が検知した動作の回数が第1制御手段109に通知される。力覚デバイス30−1の記憶部32には、動作の回数と、領域の大きさとを対応付けた領域テーブルが記憶されている。
図19は領域テーブルの一例を表す。この領域テーブルでは、「C11未満」、「C11以上C12未満」及び「C12以上」という動作の回数に、「小」、「中」及び「大」という領域の大きさが対応付けられている。C11、C12は動作の回数の多さを判断するための閾値である。領域の大きさは例えば小=100m、中=300m、大=500mというように、円形の領域の半径を表している。
図19は領域テーブルの一例を表す。この領域テーブルでは、「C11未満」、「C11以上C12未満」及び「C12以上」という動作の回数に、「小」、「中」及び「大」という領域の大きさが対応付けられている。C11、C12は動作の回数の多さを判断するための閾値である。領域の大きさは例えば小=100m、中=300m、大=500mというように、円形の領域の半径を表している。
第1制御手段109は、通知された動作の回数に領域テーブルで対応付けられている大きさの領域にユーザBが到達した場合に、発生条件が満たされたと判断して、第1の力を発生させるように第1装置を制御する。この例では、ユーザAが所定の動作を行う回数を増やすほど、第1の力が発生したときにユーザBの所在している地点が目的地から遠くなり、ユーザBがやってくる方向をユーザAが早めに知ることができるようになる。
これにより、ユーザAは、ユーザBがやってくる方向を早めに知りたければ動作の回数を多くし、直前に分かる程度でよければ動作の回数を少なくするというように、第1の力を発生させるタイミングを自分で調節することができる。なお、図19の例以外に、他の各種の状況やユーザの行為の態様に応じた大きさの領域が用いられる場合においても、ユーザBがやってくる方向を早めに知った方がよい場合には大きい領域が用いられ、直前に分かればよい場合には小さい領域が用いられるようになっているとよい。
また、第1制御手段109は、各種の状況やユーザの行為の態様に応じた形の領域を用いて発生条件が満たされたか否かを判断してもよい。領域の形としては、例えば円形や四角形、六角形などの他、目的地を含む区画の形や目的地まで通り沿いに歩いて5分の距離にある地点を含む形などが用いられる。円形などの所定の形の領域が用いられた場合、ユーザAは力覚を感じたときのユーザBと自分との絶対的な位置の関係(例えば円形の領域であれば自分との距離が領域の半径と等しくなっていること)を知ることができる。一方、区画や通り沿いの距離に基づく領域が用いられた場合、ユーザAは周囲の環境の中でユーザBがどのあたりにいるか(例えば同じ区画や徒歩5分の地点にいること)を知ることができる。
[4]変形例
上述した各実施形態は、それぞれが本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、上述した各実施形態及び以下に示す各変形例は、必要に応じてそれぞれ組み合わせて実施してもよい。
上述した各実施形態は、それぞれが本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、上述した各実施形態及び以下に示す各変形例は、必要に応じてそれぞれ組み合わせて実施してもよい。
[4−1]各機能を実現する装置
図7に示す各機能は、実施形態とは異なる装置によって実現されてもよい。
図20は本変形例の情報処理システム1aで実現される機能構成の一例を表す。情報処理システム1aは、ユーザAによって利用される力覚デバイス30−1aと、ユーザBによって利用される力覚デバイス30−2aとを備える。力覚デバイス30−1aは、図7に示す第1ユーザ装置10及び力覚デバイス30−1がそれぞれ備える各手段を全て備える。力覚デバイス30−2aは、第2ユーザ装置20及び力覚デバイス30−2がそれぞれ備える各手段を全て備える。このように、各ユーザ装置と力覚デバイスの機能を統合した装置が用いられてもよい。
図7に示す各機能は、実施形態とは異なる装置によって実現されてもよい。
図20は本変形例の情報処理システム1aで実現される機能構成の一例を表す。情報処理システム1aは、ユーザAによって利用される力覚デバイス30−1aと、ユーザBによって利用される力覚デバイス30−2aとを備える。力覚デバイス30−1aは、図7に示す第1ユーザ装置10及び力覚デバイス30−1がそれぞれ備える各手段を全て備える。力覚デバイス30−2aは、第2ユーザ装置20及び力覚デバイス30−2がそれぞれ備える各手段を全て備える。このように、各ユーザ装置と力覚デバイスの機能を統合した装置が用いられてもよい。
なお、図20の例以外にも、力覚デバイス30−1aの機能を3つ以上の装置で実現してもよいし、力覚デバイス30−2aの機能を3つ以上の装置で実現してもよい。また、複数の装置が協働して1つの手段を実現してもよい。例えば第1制御手段109が発生させる第1の力により感じられる力覚が示す方向及び強さを第1ユーザ装置10が決定して力覚デバイス30−1に通知するといった具合である。以上のように、情報処理システムが実現する各手段は、様々な装置によって実現されてもよい。
[4−2]引き寄せる動作の検知
検知手段102は実施形態とは異なる方法で所定の動作(第1ユーザ装置10をユーザAが自分の方に引き寄せる動作)を検知してもよい。例えば、相手を引っ張る動作を行う場合、通常は手を水平方向に沿って移動させるので、上述した検知条件(1)及び(2)における移動が水平方向に沿っていることを検知条件に加えてもよい。また、ユーザAが第1ユーザ装置10をポケットやカバンに入れたままたまたま検知条件(1)及び(2)を満たすように移動することも起こり得るので、移動の速度や加速度の範囲を制限したり、移動の開始から終了までの時間を制限したりして、人の移動と手の移動との違いを見分けるようにしてもよい。
検知手段102は実施形態とは異なる方法で所定の動作(第1ユーザ装置10をユーザAが自分の方に引き寄せる動作)を検知してもよい。例えば、相手を引っ張る動作を行う場合、通常は手を水平方向に沿って移動させるので、上述した検知条件(1)及び(2)における移動が水平方向に沿っていることを検知条件に加えてもよい。また、ユーザAが第1ユーザ装置10をポケットやカバンに入れたままたまたま検知条件(1)及び(2)を満たすように移動することも起こり得るので、移動の速度や加速度の範囲を制限したり、移動の開始から終了までの時間を制限したりして、人の移動と手の移動との違いを見分けるようにしてもよい。
また、第1ユーザ装置10が物体の接近を感知するセンサを備えていれば、検知条件(2)の移動が行われたあとに物体の接近が感知されたら動作を検知するようにしてもよい。この場合、ユーザAが引き寄せた第1ユーザ装置10を自分の体にくっつけるようにすることで、所定の動作が検知されることになる。この他にも、第1ユーザが第2ユーザを引っ張る動作を表した動作を検知することができるのであれば、検知手段102はどのような方法で検知を行ってもよい。
[4−3]所定の動作
検知手段102が検知する所定の動作は、上述したものに限らない。例えば、ユーザAが第1ユーザ装置10を持ち上げる動作やこれを振る動作、UI部13に対して特定の操作を行う動作、第1ユーザ装置10がマイクロフォンを有していれば特定の言葉を発する動作などが所定の動作として用いられてもよい。望ましくは、実施形態で述べた引き寄せる動作のように、第2ユーザに自分の元に来てもらうきっかけとなる動作として第1ユーザが直観的に覚えやすい動作が用いられるとよい。
検知手段102が検知する所定の動作は、上述したものに限らない。例えば、ユーザAが第1ユーザ装置10を持ち上げる動作やこれを振る動作、UI部13に対して特定の操作を行う動作、第1ユーザ装置10がマイクロフォンを有していれば特定の言葉を発する動作などが所定の動作として用いられてもよい。望ましくは、実施形態で述べた引き寄せる動作のように、第2ユーザに自分の元に来てもらうきっかけとなる動作として第1ユーザが直観的に覚えやすい動作が用いられるとよい。
[4−4]目的地の属性
実施形態とは異なる目的地の属性が用いられてもよい。例えば、目的地が見通しのよい場所か否かという属性が用いられてもよい。この場合、第1制御手段109は、例えば目的地が見通しのよい場所である場合にはルート方向を示す力覚を感じさせる第1の力を発生させ、見通しのよくない場所である場合には直進方向を示す力覚を感じさせる第1の力を発生させる。見通しがよい場所では、ルート方向が分かればユーザBを早めに見つけることができるが、例えば曲がり角が多く見通しが悪い場所では、ルート方向が分かってもユーザBが間近に来るまで見つけることができない。そのため、見通しがよくない場所では、直進方向が分かった方がユーザAにとって参考になる。
実施形態とは異なる目的地の属性が用いられてもよい。例えば、目的地が見通しのよい場所か否かという属性が用いられてもよい。この場合、第1制御手段109は、例えば目的地が見通しのよい場所である場合にはルート方向を示す力覚を感じさせる第1の力を発生させ、見通しのよくない場所である場合には直進方向を示す力覚を感じさせる第1の力を発生させる。見通しがよい場所では、ルート方向が分かればユーザBを早めに見つけることができるが、例えば曲がり角が多く見通しが悪い場所では、ルート方向が分かってもユーザBが間近に来るまで見つけることができない。そのため、見通しがよくない場所では、直進方向が分かった方がユーザAにとって参考になる。
[4−5]第2ユーザの移動の態様
実施形態とは異なる第2ユーザの移動の態様が用いられてもよい。例えば、第2ユーザが移動中に停止する頻度や移動速度の変化の大きさが用いられてもよい。この場合、第1制御手段109は、移動の状況が発生条件を満たしたときに、それまでに第3取得手段108から供給された状況情報が表すユーザBの位置に基づいて、ユーザBの移動中の停止頻度や移動速度の変化の大きさを算出する。停止頻度や移動速度の変化が大きいほど、ユーザBは感じられる力覚を確かめながら慎重に進んでいる可能性が高くなる。その場合、ユーザAが早めにユーザBを迎えに行けるようにするため、例えば停止頻度や移動速度の変化が大きいほど所定の領域を大きくする、というように用いられるとよい。
実施形態とは異なる第2ユーザの移動の態様が用いられてもよい。例えば、第2ユーザが移動中に停止する頻度や移動速度の変化の大きさが用いられてもよい。この場合、第1制御手段109は、移動の状況が発生条件を満たしたときに、それまでに第3取得手段108から供給された状況情報が表すユーザBの位置に基づいて、ユーザBの移動中の停止頻度や移動速度の変化の大きさを算出する。停止頻度や移動速度の変化が大きいほど、ユーザBは感じられる力覚を確かめながら慎重に進んでいる可能性が高くなる。その場合、ユーザAが早めにユーザBを迎えに行けるようにするため、例えば停止頻度や移動速度の変化が大きいほど所定の領域を大きくする、というように用いられるとよい。
[4−6]力覚デバイス
力覚デバイスは上述したものに限らない。例えば手に持って利用するものではなく、腕時計のように体に装着して利用するいわゆるウェアラブル装置であってもよい。また、例えば特開2008−32513で開示されている、力覚として感知される力ベクトルを発生させる装置が用いられてもよいし、その他の周知の技術で力覚をユーザに感じさせる装置が用いられてもよい。また、上述した力覚デバイスは、例えば第2ユーザの前後方向及び左右方向を軸とする2次元の方向を示す力覚を感じさせるものであったが、これに上下方向を加えた3次元の方向を示す力覚を感じさせるものであってもよい。これにより、第1ユーザが建物の2階以上にいたり地下にいたりする場合でも、その位置まで第2ユーザを導くことができる。
力覚デバイスは上述したものに限らない。例えば手に持って利用するものではなく、腕時計のように体に装着して利用するいわゆるウェアラブル装置であってもよい。また、例えば特開2008−32513で開示されている、力覚として感知される力ベクトルを発生させる装置が用いられてもよいし、その他の周知の技術で力覚をユーザに感じさせる装置が用いられてもよい。また、上述した力覚デバイスは、例えば第2ユーザの前後方向及び左右方向を軸とする2次元の方向を示す力覚を感じさせるものであったが、これに上下方向を加えた3次元の方向を示す力覚を感じさせるものであってもよい。これにより、第1ユーザが建物の2階以上にいたり地下にいたりする場合でも、その位置まで第2ユーザを導くことができる。
[4−7]第2ユーザがルートを外れた場合
実施形態では、第2ユーザがルートから外れた場合に、新たなルートを検出してその新たなルートに沿って第2ユーザが導かれたが、これに限らず、あくまで最初に検出されたルートに沿ってユーザBを導くようにしてもよい。その場合、第2制御手段107は、ルートから外れた位置を表す第2位置情報が供給されると、その位置から最初に検出されたルートに戻る方向を示す力覚を感じさせる力を第2の力として発生させるように制御を行う。
実施形態では、第2ユーザがルートから外れた場合に、新たなルートを検出してその新たなルートに沿って第2ユーザが導かれたが、これに限らず、あくまで最初に検出されたルートに沿ってユーザBを導くようにしてもよい。その場合、第2制御手段107は、ルートから外れた位置を表す第2位置情報が供給されると、その位置から最初に検出されたルートに戻る方向を示す力覚を感じさせる力を第2の力として発生させるように制御を行う。
[4−8]第1ユーザが移動した場合
実施形態では、第1ユーザが目的地から移動しないことが前提となっていたが、これに限らず、第1ユーザが移動した場合にも、新たなルートが検出されてもよい。この場合、例えば、第1取得手段103が、定期的に第1位置情報を取得し、取得した第1位置情報によって示される第1位置が、最後に第2ユーザ装置20に供給した第1位置情報によって示される第1位置から所定の距離以上離れた位置である場合に第1ユーザが移動したと判断する。第1取得手段103は、第1ユーザが移動したと判断すると、そのときに取得した第1位置情報を第2ユーザ装置20に供給する。検出手段105は、こうして供給された第1位置情報を用いて新たなルートを検出する。このようにして、第1ユーザが移動した場合にも、新たなルートに沿って第2ユーザを導くことができる。
実施形態では、第1ユーザが目的地から移動しないことが前提となっていたが、これに限らず、第1ユーザが移動した場合にも、新たなルートが検出されてもよい。この場合、例えば、第1取得手段103が、定期的に第1位置情報を取得し、取得した第1位置情報によって示される第1位置が、最後に第2ユーザ装置20に供給した第1位置情報によって示される第1位置から所定の距離以上離れた位置である場合に第1ユーザが移動したと判断する。第1取得手段103は、第1ユーザが移動したと判断すると、そのときに取得した第1位置情報を第2ユーザ装置20に供給する。検出手段105は、こうして供給された第1位置情報を用いて新たなルートを検出する。このようにして、第1ユーザが移動した場合にも、新たなルートに沿って第2ユーザを導くことができる。
[4−9]第2ユーザの移動
情報処理システムにおいては、第2ユーザが力覚デバイス30を有していなくてもよい。その場合、第2ユーザ装置20が例えば第1ユーザ装置10から供給された第1位置情報に基づいて目的地をユーザBに報知することで、報知された目的地に向けてユーザBが移動することができる。また、その場合でも、第2ユーザ装置20から供給される第2位置情報に基づいてユーザBが所定の領域に到達したことが判断されると、第1制御手段109が第1の力を発生させるように力覚デバイス30−1を制御する。これにより、実施形態と同様に、ユーザAが待ち合わせ相手を早く見つけるための手間を少なくすることができる。
情報処理システムにおいては、第2ユーザが力覚デバイス30を有していなくてもよい。その場合、第2ユーザ装置20が例えば第1ユーザ装置10から供給された第1位置情報に基づいて目的地をユーザBに報知することで、報知された目的地に向けてユーザBが移動することができる。また、その場合でも、第2ユーザ装置20から供給される第2位置情報に基づいてユーザBが所定の領域に到達したことが判断されると、第1制御手段109が第1の力を発生させるように力覚デバイス30−1を制御する。これにより、実施形態と同様に、ユーザAが待ち合わせ相手を早く見つけるための手間を少なくすることができる。
[4−10]発生条件
第1制御手段109は、実施形態とは異なる発生条件を用いてもよい。例えば、第1制御手段109は、検出されたルートが第1ユーザの最寄りの駅を通っている場合に、第2ユーザがその最寄りの駅に到着した場合に条件が満たされたと判断する。この条件を用いることで、ユーザAは、ユーザBが最寄りの駅の到着したことを知ることができる。また、第1制御手段109は、第2ユーザの移動速度が閾値以上である状態、すなわち乗り物で移動している状態から、閾値未満である状態、すなわち乗り物から降りて徒歩で移動している状態になったときに、条件が満たされたと判断する。この条件を用いることで、ユーザAは、ユーザBが乗り物を降りたことを知ることができる。
第1制御手段109は、実施形態とは異なる発生条件を用いてもよい。例えば、第1制御手段109は、検出されたルートが第1ユーザの最寄りの駅を通っている場合に、第2ユーザがその最寄りの駅に到着した場合に条件が満たされたと判断する。この条件を用いることで、ユーザAは、ユーザBが最寄りの駅の到着したことを知ることができる。また、第1制御手段109は、第2ユーザの移動速度が閾値以上である状態、すなわち乗り物で移動している状態から、閾値未満である状態、すなわち乗り物から降りて徒歩で移動している状態になったときに、条件が満たされたと判断する。この条件を用いることで、ユーザAは、ユーザBが乗り物を降りたことを知ることができる。
[4−11]第1の力を発生させる期間
第1制御手段109は、実施形態では決められた時間の間、第1の力を発生させ続けたが、これに限らない。第1制御手段109は、上述した各種の状況やユーザの行為の態様に応じた期間だけ第1の力を発生させるように制御を行ってもよい。例えば所定の動作の回数が多いほど、長い期間第1の力を発生させる。この場合、ユーザAは、所定の動作を行う回数を多くすることで、第1の力が発生したことにより確実に気付くようにすることができる。
第1制御手段109は、実施形態では決められた時間の間、第1の力を発生させ続けたが、これに限らない。第1制御手段109は、上述した各種の状況やユーザの行為の態様に応じた期間だけ第1の力を発生させるように制御を行ってもよい。例えば所定の動作の回数が多いほど、長い期間第1の力を発生させる。この場合、ユーザAは、所定の動作を行う回数を多くすることで、第1の力が発生したことにより確実に気付くようにすることができる。
[4−12]テーブルを用いた動作
図11等で説明した各種のテーブルを用いた動作は、それらの図に示したもの以外のテーブルを用いて行われてもよい。例えば、図11の例では3通りのユーザ間の距離を表す第1強さテーブルが用いられたが、2通りまたは4通り以上のユーザ間の距離を表す第1強さテーブルを用いた動作が行われてもよい。また、それらの動作が、テーブルを用いずに、数式や条件式などを用いて求められる値を用いてもよい。例えば図11の例であれば、ユーザ間の距離を回転速度に変換する数式を用いてユーザ間の距離から算出された回転速度で円盤41を回転させるように制御が行われる、といった具合である。要するに、これらの動作では、或る事項(図11の例であればユーザ間の距離)に応じて他の事項(同じく力覚の強さ)が決まるようになっていればよい。
図11等で説明した各種のテーブルを用いた動作は、それらの図に示したもの以外のテーブルを用いて行われてもよい。例えば、図11の例では3通りのユーザ間の距離を表す第1強さテーブルが用いられたが、2通りまたは4通り以上のユーザ間の距離を表す第1強さテーブルを用いた動作が行われてもよい。また、それらの動作が、テーブルを用いずに、数式や条件式などを用いて求められる値を用いてもよい。例えば図11の例であれば、ユーザ間の距離を回転速度に変換する数式を用いてユーザ間の距離から算出された回転速度で円盤41を回転させるように制御が行われる、といった具合である。要するに、これらの動作では、或る事項(図11の例であればユーザ間の距離)に応じて他の事項(同じく力覚の強さ)が決まるようになっていればよい。
[4−13]発明のカテゴリ
本発明は、第1ユーザ装置、第2ユーザ装置及び力覚デバイスという各装置の他、図7に示す各手段を実現する他の装置としても捉えられる。また、それらの装置を備える情報処理システムのようなシステムとしても捉えられる。また、本発明は、それらの装置が実施する処理を実現するための情報処理方法としても捉えられるし、それらの装置を制御するコンピュータを機能させるためのプログラムとしても捉えられる。このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してコンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態で提供されてもよい。
本発明は、第1ユーザ装置、第2ユーザ装置及び力覚デバイスという各装置の他、図7に示す各手段を実現する他の装置としても捉えられる。また、それらの装置を備える情報処理システムのようなシステムとしても捉えられる。また、本発明は、それらの装置が実施する処理を実現するための情報処理方法としても捉えられるし、それらの装置を制御するコンピュータを機能させるためのプログラムとしても捉えられる。このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してコンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態で提供されてもよい。
1…情報処理システム、2…ネットワーク、10…第1ユーザ装置、20…第2ユーザ装置、30…力覚デバイス、11、21、31…制御部、12、22、32…記憶部、13、23…UI部、14、24…第1通信部、15、25…第2通信部、16、26…測位部、17、60…センサ部、33…通信部、40…力発生部、50…筐体回転部、101…選択手段、102…検知手段、103…第1取得手段、104…第2取得手段、105…検出手段、106…報知手段、107…第2制御手段、108…第3取得手段、109…第1制御手段
Claims (10)
- 第1ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる第1装置の位置を目的地とする第2ユーザの移動の状況を表す情報を取得する取得手段と、
取得された前記情報が表す移動の状況が条件を満たした場合に、前記第2ユーザがやってくる方向を示す力覚を感じさせる第1の力を発生させるように前記第1装置を制御する第1制御手段と
を備えるシステム。 - 前記第1制御手段は、前記第1装置と前記第2ユーザとの距離、所定の時刻から経過した時間、前記目的地の属性、前記第2ユーザの移動の態様、または前記第2ユーザの属性に応じた強さの力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行う
請求項1に記載のシステム。 - 前記第1ユーザが行う所定の動作を検知する検知手段と、
前記第2ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる第2装置を制御する第2制御手段であって、前記動作が検知されたことを契機に前記目的地に向かう方向を示す力覚を感じさせる第2の力を発生させるように前記第2装置を制御する第2制御手段とを備え、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザが行った前記動作の態様に応じた強さの力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行う
請求項1に記載のシステム。 - 前記第2ユーザの位置から前記目的地に向かうルートを検出する検出手段と、
前記第2ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる第2装置を制御する第2制御手段であって、前記第2ユーザの位置から前記ルートに沿って前記目的地に向かう方向を示す力覚を感じさせる力を発生させるように前記第2装置を制御する第2制御手段とを備え、
前記第1制御手段は、検出された前記ルートに沿って前記第2ユーザがやってくる方向と、前記目的地から前記第2ユーザの位置を真っ直ぐ向いた方向とのうちのいずれかの方向を示す力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行う
請求項1から3までのいずれか1項に記載のシステム。 - 前記第1制御手段は、前記移動の状況が前記条件を満たしたときの前記第1装置と前記第2ユーザとの距離、所定の時刻から経過した時間、前記目的地の属性、前記第2ユーザの移動の態様、または前記第2ユーザの属性という状況に応じて定まる前記いずれかの方向を示す力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行う
請求項4に記載のシステム。 - 前記第1ユーザが行う所定の動作を検知する検知手段を備え、
前記第2制御手段は、前記動作が検知されたことを契機に前記ルートに沿った方向を示す力覚を感じさせるように制御を行い、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザが行った前記動作の態様に応じて定まる前記いずれかの方向を示す力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行う
請求項4に記載のシステム。 - 前記第2ユーザの位置から前記目的地に向かうルートであって、前記第1装置と前記第2ユーザとの距離、所定の時刻から経過した時間、前記目的地の属性、前記第2ユーザの移動の態様、または前記第2ユーザの属性に応じたルートを検出する検出手段を備え、
前記第1制御手段は、検出された前記ルートに沿って前記第2ユーザがやってくる方向を示す力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行う
請求項1から6までのいずれか1項に記載のシステム。 - 前記第1ユーザが行う所定の動作を検知する検知手段と、
前記第2ユーザの位置から前記目的地に向かうルートであって、前記第1ユーザが行った前記動作の態様に応じたルートを検出する検出手段と、
前記第2ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる第2装置を制御する第2制御手段であって、検出された前記ルートに沿って前記目的地に向かう方向を示す力覚を感じさせる力を発生させるように前記第2装置を制御する第2制御手段とを備え、
前記第1制御手段は、検出された前記ルートに沿って前記第2ユーザがやってくる方向を示す力覚を感じさせる力を前記第1の力として発生させるように制御を行う
請求項1から6までのいずれか1項に記載のシステム。 - 前記条件は、前記目的地を含む領域に前記第2ユーザが到達した場合に満たされ、
前記第1制御手段は、前記第1装置と前記第2ユーザとの距離、所定の時刻から経過した時間、前記目的地の属性、前記第2ユーザの移動の態様、または前記第2ユーザの属性に応じた大きさまたは形の前記領域を用いて前記条件が満たされたか否かを判断する
請求項1から8までのいずれか1項に記載のシステム。 - 前記第1ユーザが行う所定の動作を検知する検知手段と、
前記第2ユーザに力覚を感じさせる力を発生させる第2装置を制御する第2制御手段であって、前記動作が検知されたことを契機に前記目的地に向かう方向を示す力覚を感じさせる第2の力を発生させるように前記第2装置を制御する第2制御手段とを備え、
前記条件は、前記目的地を含む領域に前記第2ユーザが到達した場合に満たされ、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる前記動作の態様に応じた大きさまたは形の前記領域を用いて前記条件が満たされたか否かを判断する
請求項1から8までのいずれか1項に記載のシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014229787A JP2016095153A (ja) | 2014-11-12 | 2014-11-12 | システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014229787A JP2016095153A (ja) | 2014-11-12 | 2014-11-12 | システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016095153A true JP2016095153A (ja) | 2016-05-26 |
Family
ID=56071744
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014229787A Pending JP2016095153A (ja) | 2014-11-12 | 2014-11-12 | システム |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017228285A (ja) * | 2016-06-23 | 2017-12-28 | ハーマン インターナショナル インダストリーズ インコーポレイテッド | 擬似力装置 |
-
2014
- 2014-11-12 JP JP2014229787A patent/JP2016095153A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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