JP2016090229A - 光学特性測定用被検体及び光学特性測定方法 - Google Patents

光学特性測定用被検体及び光学特性測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016090229A
JP2016090229A JP2014220416A JP2014220416A JP2016090229A JP 2016090229 A JP2016090229 A JP 2016090229A JP 2014220416 A JP2014220416 A JP 2014220416A JP 2014220416 A JP2014220416 A JP 2014220416A JP 2016090229 A JP2016090229 A JP 2016090229A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
incident
optical path
optical
reflector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014220416A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6450564B2 (ja
Inventor
毅 村上
Takeshi Murakami
毅 村上
人見 光夫
Mitsuo Hitomi
光夫 人見
康宣 山崎
Yasunobu Yamazaki
康宣 山崎
誠一 前場
Seiichi Maeba
誠一 前場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP2014220416A priority Critical patent/JP6450564B2/ja
Publication of JP2016090229A publication Critical patent/JP2016090229A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6450564B2 publication Critical patent/JP6450564B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】 コンパクトな形状ながらも、所望する長さの光路長を確保可能な光学特性測定用被検体と、その被検体を用いた光学特性測定方法を提供する。【解決手段】 光の入射する入射部10と、入射した光が出射する出射部20と、入射部10から入射した光を出射部20まで導く導光部30と、を備え、導光部30は、入射した光が全反射する曲率の光路を有する構成としてある。【選択図】 図1

Description

本発明は、光学特性の測定試料となる樹脂製の被検体及びこれを用いた光学特性測定方法に関し、特に、光学特性の測定に適した形状を有する光学特性測定用被検体と光学特性測定方法に関する。
一般に、無色透明又は有色透明(半透明を含む)な樹脂は、LED、ランプなどの照明装置において光学材料として利用されている。
例えば、車のヘッドライト周囲に配置されリング状に発光させたり、蛍光灯及び電球などの照明器具を被覆して発光態様を均一化させたり、スマートフォンなどに備える液晶表示装置の背面に面状発光体(バックライト導光板)として配置され液晶表示装置を均一に照射するなど、光の拡散、伝播を補助する目的で利用されている。
このような樹脂は、それぞれの用途に適した形状に成形されて初めてその光学的効果が発揮されるものの、そのような形状に成形する前の樹脂そのものの光学特性を測定することにより、事前に光学的効果が予測可能となる(例えば、特許文献1)。
特開2001−194302号公報
近年、このような光学的利用において求められる樹脂材料の特徴として、光の透過率が高く、特定波長光の吸収率の低い材料が好まれる傾向にある。
このような特徴を有する樹脂の光学特性として、例えば、光の透過率を測定するには、樹脂材料を所定の形状に成形した被検体を作製し、その被検体の端部より入射した入射光が樹脂材料内を伝播して出射したときの減衰率を測る必要があり、また、特定波長光の吸収率を測定するためには、被検体の端部より入射した入射光が材料内を伝播して出射したときの色差などを測定する必要がある。
しかしながら、元々光の透過率が高く、特定波長光の吸収率の低い材料の場合、被検体内を伝播した光が減衰するまで、又は特定波長の光が吸収されるまでには、長い光路長を要することになり、被検体自体の全長が短ければ、入射光と出射光の強度差等が明確に現れないことから、単位長さ当たりの減衰率や吸収率を求めるに際に、測定誤差が生じることになる。
そこで、被検体の全長を所望する長さとすることも考えられるが、その長さが、例えば、直線距離にして1から2メートル程度に及ぶときには、被検体の取り扱いが問題となるうえ、このような被検体を成形する金型も作製困難となり、ひいては、光学特性の測定自体が困難になる。
本発明は、上記の問題を解決するために提案されたものであり、コンパクトな形状ながらも、所望する長さの光路長を確保可能な光学特性測定用被検体と、その被検体を用いた光学特性測定方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の光学特性測定用被検体は、光の入射する入射部と、入射した光が出射する出射部と、前記入射部から入射した光を前記出射部まで導く導光部と、を備え、前記導光部は、入射した光が全反射する曲率の光路を有する構成としてある。
また、本発明の光学特性測定方法は、樹脂材料により形成された被検体に光を入射させる工程と、前記被検体内を伝播して出射された光を測定する工程と、を有し、前記被検体は、光の入射する入射部と、入射した光が出射する出射部と、前記入射部から入射した光を前記出射部まで導く導光部と、を備え、前記導光部は、入射した光が全反射する曲率の光路を有する方法としてある。
本発明の光学特性測定用被検体及びその被検体を用いた光学特性測定方法によれば、コンパクトな形状ながらも、所望する長さの光路長を確保できるので、樹脂材料の光学特性を正確に測定することができる。
本発明の一実施形態に係る光学特性測定用被検体の概略図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は裏面図である。 渦巻き光路における導光原理を説明するための説明図であり、(a)は本実施形態の光学特性測定用被検体を示し、(b)は他の光学特性測定用被検体を示す図である。 出射部の構成を示す図であり、(a)は三角柱状に形成された先端Rなし反射子の斜視図、(b)は三角柱状に形成された先端Rあり反射子の斜視図、(c)は光路長方向に沿った出射部の断面図である。 各出射部の入射部からの距離を示す図表である。 光路断面形状の違いが光の伝播方向に及ぼす影響を説明するための図であり、(a)は台形形状の光路断面図、(b)は矩形形状の光路断面図である。 半円柱状に形成された反射子の斜視図であり、(a)は反射子が隙間なく配置された形態を示し、(b)は反射子が隙間をもって配置された形態を示す図である。 半球状に形成された反射子の概略図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図である。 光学特性測定方法の説明図である。 入射部とゲートとの接続角がそれぞれ異なる光学特性測定用被検体の裏面図であり、(a)は接続角90°、(b)は接続角45°、(c)は接続角30°を示す図である。 出射部を光路長に亘って連続的に設けた場合と間欠的に設けた場合において、光路長と出射光強度との関係を示すグラフであり、(a)は光路長と相対輝度との関係を示すグラフ、(b)は光路長と光路断面を通過する光エネルギーとの関係を示すグラフである。 (a)は三角柱状反射子の先端形状の違いが輝度比(距離20cmの輝度を100としたときの比)に及ぼす影響を示すグラフ、(b)は光路断面形状の違いが輝度に及ぼす影響を示すグラフである。 光路長と出射光強度との関係を反射子形状別に示すグラフであり、(a)は反射子形状の違いが出射光強度に及ぼす影響を示すグラフ、(b)は反射子形状の違いが出射角度別強度に及ぼす影響を示すグラフである。
以下、本発明に係る光学特性測定用被検体及び光学特性測定方法の好ましい実施形態について、各図を参照して説明する。
[光学特性測定用被検体]
本実施形態の光学特性測定用被検体1は、所定の樹脂材料の光学特性を測定するための樹脂製の被検体であり、図1に示すように、光の入射する入射部10と、入射した光が出射する出射部20と、入射部10から入射した光を出射部20まで導く導光部30と、を備えている。
樹脂材料は、測定試料となる合成樹脂であり、射出成形によって図1に示すような形状に成形することにより、当該合成樹脂の光学特性を測定するために、好ましい被検体とすることができる。
樹脂材料としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート、スチレン系樹脂、シクロポリオレフィン、及び塩化ビニール樹脂などの様々な合成樹脂を用いることができ、光が透過可能な程度の透光性を有するものであればその材料は特に限定されるものではない。
入射部10は、導光部30の中心から離れた位置に設けられる始端面であり、その近傍に所定の波長域を有する光源を配置することにより、光源からの光がこの始端面から導光部30内に入射されることになる。
入射部10から導光部30の中心に至るまでにはゲート40が設けられている。射出成形時に、このゲート40を介して溶融した樹脂材料が金型内に充填され、光学特性測定用被検体1が成形されることになる。
導光部30は、入射部10からの入射光を導光部30内に伝播させて出射部20から出射させるために、入射光を出射部20へ導く光路301を有している。
光路301は、渦巻き状に形成され、光路始端面となる入射部10から終端部50まで曲率が連続して変化するように構成されている。
このような光路301の始点となる入射部10の曲率半径R(外側半径)は40mm以上、好ましくは53mm以上、光路301間の隙間Sは5〜10mm、好ましくは6mmである。
また、光路301の光路幅Wは5〜15mm、好ましくは10mm、光路301の高さhは1〜5mmが、好ましくは2.5mmである。
このように光路301を渦巻き状に形成することにより、光路を直線形状にするよりも光学特性測定用被検体1をコンパクトに形成することができる。
このような好ましい曲率半径R及び光路幅Wは、図2に示すような導光原理から求めることができる。
図2は、光路301内を伝播する光Lの特性を示す図であり、θiは入射角、θcは臨界角を示している。
光Lは、伝播速度のそれぞれ異なる物質間(この場合では、樹脂と空気層)の境界面において、入射角θiが臨界角θcよりも大きいときには全反射し、入射角θiが臨界角θcよりも小さいときには所定の出射角をもって境界面から出射することが知られている。
例えば、樹脂材料がポリカーボネートの場合では、ポリカーボネートから空気への臨界角θcは約39.1°であることから、入射角θi≧39.1°では全反射し、入射角θi<39.1°ではポリカーボネートから空気へ出射することになる。
入射部10からの入射光を、その減衰を極力抑えながら出射部20へ導くためには、境界面において光が全反射を繰り返しながら伝播する必要があり、そのためには、入射角θiが臨界角θcよりも常に大きくなるように光路301を形成しなければならない。
ところが、光路301は渦巻き状に形成されていることから、図2(b)に示すように、曲率半径が小さいと、入射角θiが臨界角θcよりも小さくなることがある。このようなときには、光Lは全反射することなく、所定の出射角をもって光路301外に出射されることから、十分な光量の光Lを出射部20へ導くことができなくなる。
また、このとき、曲率半径のみならず光路幅Wも光を減衰させる要因となり、光路幅Wが所定値以上大きいと、光Lの伝播角が広がることから、図2(b)に示すように、境界面において入射角θiが臨界角θcよりも小さくなることがある。
そこで、本発明の光学特性測定用被検体1は、光路301を渦巻き状に形成しながらも、上記のような値に曲率半径R及び光路幅Wを規定することにより、入射部10からの入射光が全反射を繰り返しながら出射部20へ伝播するように形成されている。また、始点となる入射部10の曲率半径のみを規定したのは、入射部10から先では光が進むにつれて曲率半径が連続して大きくなり、それは全反射を促進する方向に作用するため、曲率半径の最も小さい部位に相当する入射部10の曲率半径のみを規定すれば必要にして十分だからである。
このように、入射した光の大部分を全反射させ、十分な光量の光を出射部20へ導くためには、入射部10の曲率半径Rは以下の式1により求めた値よりも大きくとることが必要である。
Figure 2016090229
例えば、臨界角θcが39.1°のポリカーボネートと空気では、Wが10mmの場合はRが27.1mm以上、Wが15mmの場合はRが40.6mm以上となる。
出射部20は、入射部10から入射され光路301内を伝播した光を、その伝播方向を制御することにより、被検体外に出射させる機能を有する部分であり、本実施形態では、始端面となる入射部10に対して直交する表面1aから出射させる構成を備えている。
このような構成を実現させるために、裏面1bに反射子20aを備えている。反射子20aは、本実施形態では、裏面1bから外方に向けて凸設形成されており、図3に示す例では、複数の三角柱をその長手方向を光路長方向に直交させるように並べて配置してある。
このような構成により、光路301内を伝播する光Lが、図3(c)に示すように、三角柱の傾斜面で反射され、裏面1b側から表面1a側に向けて出射されることになる。
このような三角柱タイプの反射子20aは、幅Wは4mm、高さhは0.5mm、ピッチPは0.5mm、傾斜角αは45°、配置数は10が好ましい。
幅W以外の縮尺を維持したまま細い三角柱とすることも可能であり、その場合、配置数を増加して光路長方向の長さを維持する。光路長方向の反射子領域の長さTはピッチPと配置数の積で決まる(T=P×配置数)。配置数は最低2個必要であり、5個以上が好ましい。なお、反射子の面積(W×T)は、入射光の減衰を考慮した場合、小さいほど好ましいが、一方で、出射光を受光するカメラ類・輝度計類・照度計類(以下、カメラと略す)の受光装置の測定径より大きいことが好ましい。
傾斜角αは、光Lの出射方向に影響を及ぼす因子であり、カメラなどの受光装置の位置に応じて適宜変更可能である。本実施形態では、カメラを表面1aに対して垂直(鉛直)方向に配置することから(図8参照)、傾斜角αは45°が好ましい。これにより、出射光の多くを表面1aに対して垂直方向に向けることができる。
また、配置数は光量の増減に影響を及ぼす因子であり、出射部20の数や間隔等に応じて適宜変更可能である。
また、三角柱タイプの反射子20aでは、先端の形状をR形状などの面取り加工を施すことなく、鋭利な形状とすることが好ましい。これは、先端をR形状とすると反射方向の定まらない光が増加し、表面1aに対して垂直方向に向かう光が減少するからである(図11(a)参照)。
このような反射子20aは、光路301上において複数設けられ、各反射子20aが光路301内を伝播する光を、その伝播方向をそれぞれ制御することにより、被検体外に出射させるようになっている。
本実施形態では、光路301上に8つの反射子201a〜208aが設けられ、これに応じて光学特性測定用被検体1は8つの出射部201〜208を備えていることになる。
このような出射部20(反射子20a)の数は、特に限定されるものではなく適宜選択可能であるものの、その配置に関しては一定の法則性を備えていることが好ましい。
例えば、本実施形態では、図1(a)に示すように、各出射部201〜208が正面視において、一の直線k上に位置するように配置されている。
このような配置により、各出射部20からの出射光をカメラなどの受光装置によって受光する際に、受光装置に備える受光素子、レンズ及び受光装置自体などを直線kに沿って走査(スキャン)させれば足りることから、走査時間が短縮され、測定の高速化が図られる。
このような法則性を実現するために、出射部201〜208は、図4に示すように、入射部10からそれぞれ固有の距離をもって配置され、入射部10からそれぞれ異なる光路長を有するようになっている。
また、各反射子20aは、それぞれ異なる形状とすることもできるが、同一の形状とすることが好ましい、これは、形状が異なると、出射光の強度も変化することから、光路長が光学特性(例えば、減衰率、色差など)に及ぼす影響を確認するためには、その他の影響を極力排除することが好ましいからである。
このように本実施形態では、入射部10(始端面)に対して直交する表面1aから光を出射させるように構成されていることから、光路301内を伝播する光Lを、裏面1bに設けられた反射子20aに向けるように制御する必要がある。
そこで、光路301は、以下に示す特徴的な断面形状を有している。
図5の各(i)は図1(a)に示すA−A断面図、図5の各(ii)は図1(a)に示すB−B断面図を示し、また、図5(a)は本発明の好ましい本実施形態、図5(b)は他の本実施形態を示している。
光路301の断面であって光路長方向に直交する断面の形状を、図5(b)の(i)に示すような矩形状に形成した場合、表面1a及び裏面1bに対して平行に進む光Lは、光路301が曲率を有していることから、図5(b)に示すように、光路幅W方向の境界面(両側面)で反射しながら光路301内を伝播するものの、光路高さh方向の境界面、すなわち、表面1a及び裏面1bに入射することはない。つまり、断面形状を矩形状とすると、このような表面1a及び裏面1bに対して平行に進む光Lが裏面1bに設けられた反射子20aに向かって積極的に進むことはない。
一方、本実施形態では、光路長方向に直交する断面の形状を、図5(a)の(i)に示すような台形状に形成してある。このようにすると、表面1a及び裏面1bに対して平行に進む光Lであっても、台形の斜辺に入射したときには、斜辺の傾斜角αに従って伝播方向が変更され、図5(a)に示すように、光路高さh方向に伝播可能な振れ角を得ることとなる。これにより、表面1a及び裏面1bに対して平行に進む光Lを、裏面1bに設けられた反射子20aに積極的に向かわせることができる。
このような伝播方向の制御に必要な傾斜角αは、2°〜30°であり、好ましくは、4°〜10°である。
また、本実施形態では、光路301内を伝播する光Lの方向性を揃える目的で、入射光の一部を光路301外に積極的に逃がす逃がし用出射部200を備えている。逃がし用出射部200は、他の出射部20よりも入射部10に近い位置に配置され(図1及び図4参照)、他の出射部20と同様、裏面1bに逃がし用反射子200aを有している。
このような逃がし用出射部200を備えることにより、入射部10から入射される光のうちで、光路高さh方向の振れ角を有する光が積極的に光路301外に出射され、方向性の揃った光Lが光路301内を伝播することとなる。これにより、外乱因子が抑制され、測定の精度を向上させることができる。
なお、逃がし用反射子200aは、他の反射子20aと同一の形状することもできるが、三角柱の配置数を他の反射子20aよりも多くするなどして、光路高さh方向の振れ角を有する光を積極的に光路301外に出射させる形状を採用することが好ましい。
また、逃がし用反射子200aを含む反射子20aの形状は、三角柱タイプが好ましいものの、その他の形態を有する反射子20aを採用することもできる。
例えば、図6に示すような半円柱タイプの反射子20aを採用することもでき、図7に示すような半球状タイプの反射子20aを採用することもできる。
半円柱タイプの反射子20aでは、図6(a)に示すように、半円柱を隙間なく配置することもできるが(半円柱Aタイプ)、図6(b)に示すように、隙間を空けて配置することもできる(半円柱Bタイプ)。
いずれのタイプでも、幅Wは4mm、高さhは73μm、ピッチPは352μmが好ましい。配置数は、図6(a)に示す例では14が好ましく、図6(b)に示すタイプでは10が好ましい。また、隙間Sは0.5mmが好ましい。
幅W以外の縮尺を維持したまま細い半円柱とすることも可能であり、その場合、配置数を増加して光路長方向の長さを維持する。高さhとピッチPは概ね1:5とすることが好ましい。
このような半円柱タイプの反射子20aの中では、隙間を空けて配置する半円柱Bタイプよりも、半円柱を隙間なく配置する半円柱Aタイプの方が、表面1aから出射する光の量が多くなる傾向にある(図12参照)。
また、このような半円柱タイプの反射子20aと、三角柱タイプの反射子20aとを比べると、表面1aから出射する光の量に大きな差はない(図12参照)。
半球状タイプの反射子20aでは、長さT×幅Wの範囲内において、直径Dは352μm、ピッチPは直径D〜1mm、ピッチPは直径D〜1mm、高さhは73μmが好ましい。
長さT×幅W以外の縮尺を維持したまま半球を縮小することも可能であり、その場合、配置数を増加して長さT×幅Wを維持する。高さhと直径Dは概ね1:5とすることが好ましい。
このような半球状タイプの反射子20aは、三角柱タイプ及び半円柱タイプの反射子20aよりも、表面1aから出射する光の量が少なくなる傾向にある(図12参照)。
[光学特性測定方法]
以上のように構成された光学特性測定用被検体1を用いて、当該被検体を構成する合成樹脂の光学特性を測定する方法について説明する。
光学特性測定用被検体1を所定の設置台300の上に載置する。このとき、裏面1b側が設置台300に面するように載置する。なお、設置台300は、黒などの光を吸収しやすい色彩を有することが好ましい。
続いて、図1(a)に示す入射部10の近傍に所定の波長域を有する光源を配置するとともに、光源からの光を入射部10に向けて照射する。
光源からの光は、光路始端面となる入射部10から導光部30内に入射され、光路301に沿って全反射を繰り返しながら、終端部50に向かって伝播する。
入射光が逃がし用出射部200に到達すると、ここで、光路高さh方向の振れ角を有する光が積極的に光路301外に出射され、それ以降は、方向性の揃った光Lが光路301内を伝播することになる。さらに、進むと光路長の最も短い出射部20である出射部201に到達する。
ここで、反射子201a方向に向かう光が、45°の傾斜面に反射して、表面1aに対して垂直方向に向けて出射される。
出射部201から出射されずにそのまま通過した光は、出射分の光量が相対的に減少するものの次の出射部202に到達する。ここでも、同様に、反射子202a方向に向かう光が、傾斜面に反射して、表面1aに対して垂直方向に向けて出射される。
以後、それぞれの出射部203〜208においても、上記の出射が繰り返されることになり、出射を免れた光が終端部50から出射されることになる。
一方、各出射部201〜208から出射された光は、表面1aに対して鉛直方向を受光面とするカメラ100により受光される。
各出射部201〜208は、直線k上に配置されていることから、例えば、カメラ100を直線kに沿って移動させることで、各出射部201〜208から出射された光の強度及び波長分布などの光学特性を測定することができる。
そして、光源の強度及び波長分布と、各出射部201〜208から出射された光の強度及び波長分布とを比較(例えば、比を算出)することで、当該被検体を構成する合成樹脂の光学特性(例えば、減衰率、特定波長の吸収率)を求めることができる。
このような光学特性を一の合成樹脂を基準として複数種類の合成樹脂について求めることで、被検体を同一形状に成形することを前提として、複数の合成樹脂同士の特性が相対的に比較可能となる。
以上説明したように、本実施形態の光学特性測定用被検体と、その被検体を用いた光学特性測定方法によれば、コンパクトな形状ながらも、所望する長さの光路長を確保することができるため、例えば、減衰率、特定波長の吸収率などの光学特性を測定することができる。
以上、本発明の光学特性測定用被検体及び光学特性測定方法の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る光学特性測定用被検体及び光学特性測定方法は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、本実施形態では、反射子20aを裏面1bに凸設形成したが、裏面1bに凹設形成することもできる。
また、本実施形態では、光路長方向に直交する断面の形状を台形形状としたが、光路幅W方向の少なくともいずれか一方の側面に傾斜角αを有すれば足りることから、断面の形状は台形形状でなくてもよい。
また、入射部10とゲート40を接続する角度は、特に限定するものではないが、例えば、図9に示すように、接続角βは、図(a)の90°、図(b)の45°、図(c)の30°の中からいずれかを選択することができる。このときには、入射部10において光漏れの最も少ない接続角βを有するものを選択することが好ましい。
また、本実施形態では逃がし用出射部200を設けてあるが、これに代えて又はこれに加えて、光源から入射部10までの間に偏光板を設けることもできる。これにより、方向性の揃った光を入射部10に入射させることができる。
また、本発明の光学特性測定用被検体は、樹脂材料の射出成形時における流動特性を評価するためのスパイラルフロー試験の成形品として利用することもできる。例えば、一定の成形条件(樹脂温度、射出圧力など)で成形したときの成形品において、入射部10から終端部50までの長さ(光路長)が長いほど樹脂の流動性が高いなどの評価を行うことができる。
また、上記スパイラルフロー試験によって成形された被検体の終端部50については、入射光と直交する方向の断面を、平面状に作製し、入射光と同軸上にカメラを設置することで、被検体を通過した光を測定することも可能である。
また、本発明に係る光学特性測定用被検体及び光学特性測定方法をより詳細に説明するために、以下のような測定資料を開示する。
例えば、図10は、出射部(反射子)を本実施形態のように間欠的に設けた例と、光路長に亘って連続的に設けた例において、光路長と出射部からの出射光の強度との関係を示すグラフであり、(a)は光路長と相対輝度との関係を示すグラフ、(b)は光路長と光路断面を通過する光エネルギーとの関係を示すグラフである。
これより、出射部(反射子)を光路長に亘って連続的に設けた例では、ある一定の光路長を境に光の強度(輝度)が極端に低下するものの、間欠的に設けた例では、出射部からのみ光が出射されることから、光の強度(輝度)が極端に低下することなく所定の光路長ごとに設けられた出射部ごとに徐々に低下することが分かる。また、間欠的に設けた例では、出射部以外からの出射光が確認できないことが分かる。
また、図11(a)は、三角柱タイプの反射子において先端形状の違いが輝度に及ぼす影響を示すグラフであり、これを見ると、先端R形状の例では、入射部10に比較的近い出射部において輝度が低下することから、先端Rなしの鋭利な形状の方が好ましいことが分かる。
また、図11(b)は、光路断面形状の違いが輝度に及ぼす影響を示すグラフであり、これを見ると、傾斜角αのない断面形状よりも、傾斜角αのある断面形状(特に傾斜角α=6°,10°)の方が出射部からの輝度が高いことから、傾斜角αが反射子20aに向かう光量の増加に寄与していることが分かる。
また、図12は、反射子形状の違いが出射光強度及び出射角度に及ぼす影響を示すグラフであり、(a)は光路長と出射光強度との関係を示すグラフ、(b)は出射角度(90°、30°)ごとの出射光強度を示すグラフである。
これらを見ると、三角柱タイプの反射子は、カメラ100の位置する90°方向への出射光強度に最も優れているといえる。
本発明は、樹脂材料の光学特性を測定するときの被検体及び測定方法として好適に利用することができる。
1 光学特性測定用被検体
10 入射部
20 出射部
30 導光部
301 光路
20a 反射子
100 カメラ
300 設置台

Claims (2)

  1. 光の入射する入射部と、
    入射した光が出射する出射部と、
    前記入射部から入射した光を前記出射部まで導く導光部と、を備え、
    前記導光部は、入射した光が全反射する曲率の光路を有する
    ことを特徴とする光学特性測定用被検体。
  2. 樹脂材料により形成された被検体に光を入射させる工程と、
    前記被検体内を伝播して出射された光を測定する工程と、を有し、
    前記被検体は、
    光の入射する入射部と、
    入射した光が出射する出射部と、
    前記入射部から入射した光を前記出射部まで導く導光部と、を備え、
    前記導光部は、入射した光が全反射する曲率の光路を有する
    ことを特徴とする光学特性測定方法。
JP2014220416A 2014-10-29 2014-10-29 光学特性測定用被検体及び光学特性測定方法 Active JP6450564B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014220416A JP6450564B2 (ja) 2014-10-29 2014-10-29 光学特性測定用被検体及び光学特性測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014220416A JP6450564B2 (ja) 2014-10-29 2014-10-29 光学特性測定用被検体及び光学特性測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016090229A true JP2016090229A (ja) 2016-05-23
JP6450564B2 JP6450564B2 (ja) 2019-01-09

Family

ID=56016656

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014220416A Active JP6450564B2 (ja) 2014-10-29 2014-10-29 光学特性測定用被検体及び光学特性測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6450564B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112021003256T5 (de) 2020-06-16 2023-03-30 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Polycarbonatharzzusammensetzung und Harzformkörper
DE112021003257T5 (de) 2020-06-16 2023-05-04 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Innenbereichkomponente für Fahrzeuglampe

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58162831A (ja) * 1982-03-23 1983-09-27 Nec Corp 光フアイバ接続損失の測定方法
JPH0868727A (ja) * 1994-08-31 1996-03-12 Ando Electric Co Ltd 光ファイバ曲げ器
JP2011515700A (ja) * 2008-03-27 2011-05-19 コーニング インコーポレイテッド 光ファイバの連続的測定システム
JP2014137296A (ja) * 2013-01-17 2014-07-28 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 生分解性樹脂の生分解進行度の検知方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58162831A (ja) * 1982-03-23 1983-09-27 Nec Corp 光フアイバ接続損失の測定方法
JPH0868727A (ja) * 1994-08-31 1996-03-12 Ando Electric Co Ltd 光ファイバ曲げ器
JP2011515700A (ja) * 2008-03-27 2011-05-19 コーニング インコーポレイテッド 光ファイバの連続的測定システム
JP2014137296A (ja) * 2013-01-17 2014-07-28 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 生分解性樹脂の生分解進行度の検知方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112021003256T5 (de) 2020-06-16 2023-03-30 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Polycarbonatharzzusammensetzung und Harzformkörper
DE112021003257T5 (de) 2020-06-16 2023-05-04 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Innenbereichkomponente für Fahrzeuglampe

Also Published As

Publication number Publication date
JP6450564B2 (ja) 2019-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5336880B2 (ja) 発光装置
US9715053B2 (en) Light guide, illuminating device and image reading apparatus
JP5172592B2 (ja) 光学素子および発光装置
JP5306799B2 (ja) 光学素子および発光装置
JP5144904B2 (ja) ドキュメント照射装置
KR20120030388A (ko) 기능 강화 구조체를 갖는 조명 기구
JP2010123309A (ja) 光学素子および発光装置
US9310546B2 (en) Backlight unit and display device having the same
US20140307433A1 (en) Reflective diffusion lens and lighting installation
JP2009176593A (ja) 照明装置及びこれを用いた表示装置
JP2008546139A (ja) 照明装置
JP2017195163A (ja) 導光板及び面照明装置
US20160266039A1 (en) Optical element, transmission probe, sample container, optical device, and immersion transmission measurement method
JP2018510468A (ja) 光ガイドを用いる照明システム、及び照明方法
JP6450564B2 (ja) 光学特性測定用被検体及び光学特性測定方法
US9995866B2 (en) Uniform illumination lighting module
JP2008153020A (ja) 導光体及び導光体発光ユニット
JP2016162714A (ja) 照明装置、表示装置および携帯用電子機器
JP5363884B2 (ja) 発光装置および光学素子
US10094521B2 (en) Light-emitting apparatus and light-emitting apparatus system
JP2006286505A (ja) 導光体とその製造方法及び光源装置
CN104515016A (zh) 一种led照明灯具
JP6157330B2 (ja) 照明装置およびイメージセンサ
JP2014011003A (ja) 照明装置
US20110141762A1 (en) Secondary optical system

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170519

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20170519

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180410

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6450564

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150