JP2016088134A - 走行制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】接触が避けられない状況下において、最善の運転行動を実行させる。【解決手段】自車両(V1)の周囲に存在する障害物の位置を含む障害物情報と、自車両の位置を含む自車情報とを取得する情報取得機能と、予め想定された自車両と障害物とが接触する接触状況と、接触状況における障害物情報と自車情報の対応情報と、接触状況において発生する損害度と、が対応づけられた危険予知情報310を参照し、接触状況において発生する損害度が最も低い運転行動を自車両に実行させる制御情報を出力する制御機能と、を実行する制御装置10を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の走行制御装置に関する。
この種の装置に関し、他車両の移動可能範囲を予め設定し、他車両と衝突する可能性が有る場合には、他車両と衝突しないように走行支援制御を実行する技術が知られている(特許文献1)。
特開2006−256493号公報
しかしながら、従来の技術では、自車両が、他車両、歩行者その他の障害物との接触を回避できない場合に、適切な運転行動を判断できないという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、自車両が障害物との接触を回避できない場合であっても、適切な運転行動を判断する走行制御装置を提供する。
本発明は、予め想定された自車両と障害物とが接触する接触状況と、接触状況における障害物情報と自車情報と位置関係の組み合わせと、接触状況において発生する損害度と、が対応づけられた危険予知情報を参照し、接触状況において発生する損害度が低い運転行動を自車両に実行させることにより、上記課題を解決する。
本発明によれば、危険予知情報を参照して、発生する損害度が最も低くなる運転行動を自車両に実行させるので、万が一、自車両と障害物との接触が避けられない状況が生じた場合であっても、発生する損害度をできる限り低減させることができる。
本実施形態に係る危険予知情報を用いた走行制御システムのブロック構成図である。 本実施形態の危険予知情報を説明するための図である。 本実施形態の走行制御システムの制御手順を示すフローチャート図である。 図3に示す制御手順のステップS104のサブルーチンを示すフローチャート図である。 図3に示す制御手順のステップS103の危険予知情報の記憶処理のサブルーチンを示すフローチャート図である。 自車両と他車両の接触が想定される第1場面の一例を説明するための図である。 自車両と他車両の接触が想定される第2場面の一例を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明に係る車両の走行制御装置を、車両に搭載された走行制御システムに適用した場合を例にして説明する。本発明の走行制御装置の実施の形態は限定されず、車両側と情報の授受が可能な携帯端末装置に適用することもできる。走行制御装置、走行制御システム、及び携帯端末装置は、いずれも演算処理を実行するコンピュータである。
図1は、走行制御システム1のブロック構成を示す図である。本実施形態の走行制御システム1は、車両に搭載され、走行制御装置100と車載装置200と記憶装置300とを備える。
本実施形態の走行制御装置100は、自車両が走行している車線を認識し、車線のレーンマーカの位置と自車両の位置とが所定の関係を維持するように、自車両の動きを制御する車線逸脱防止機能(レーンキープサポート機能)を備える。本実施形態の走行制御装置100は車線の中央を自車両が走行するように、自車両の動きを制御する。走行制御装置100は、車線のレーンマーカから自車両までの路幅方向に沿う距離が所定値域となるように、自車両の動きを制御してもよい。なお、本実施形態におけるレーンマーカは、レーンを規定する機能を有するものであれば限定されず、路面に描かれた線図であってもよいし、レーンの間に存在する植栽であってもよいし、レーンの路肩側に存在するガードレール、縁石、歩道、二輪車専用道路などの道路構造物であってもよい。また、レーンマーカは、レーンの路肩側に存在する看板、標識、店舗、街路樹などの不動の物体であってもよい。
走行制御装置100は通信装置20を有し、車載装置200は通信装置40を有し、両装置は有線通信又は無線通信により互いに情報の授受を行う。
まず、車載装置200について説明する。
本実施形態の車載装置200は、検出装置50と、センサ60と、車両コントローラ70と、駆動装置80と、操舵装置90と、出力装置110と、ナビゲーション装置120とを備える。車載装置200を構成する各装置は、相互に情報の授受を行うためにCAN(Controller Area Network)その他の車載LANによって接続されている。
以下、車載装置200を構成する各装置についてそれぞれ説明する。
検出装置50は、自車両の周囲の状況を検出する。検出装置50は、自車両の周囲に存在する障害物を含む対象物の存在及びその存在位置を検出する。特に限定されないが、本実施形態の検出装置50はカメラ51を含む。本実施形態のカメラ51は、例えばCCD等の撮像素子を備える撮像装置である。カメラ51は自車両の所定の位置に設置され、自車両の周囲の障害物を含む対象物を撮像する。自車両の周囲は、自車両の前方、後方、前方側方、後方側方を含む。カメラ51は、自車両の後方に設けられ、自車両の後方(真後ろ及び側方を含む)の対象物を撮像してもよい。カメラ51により撮像される対象物は、標識などの静止物体、歩行者・他車両などの移動物体を含む。障害物は、ガードレール、中央分離帯、縁石などの道路構造物を含む。障害物は、歩行者のほか、二輪車、四輪車などの他車両を含む。
また、検出装置50は、画像データを解析し、その解析結果に基づいて対象物の種別を識別してもよい。検出装置50は、パターンマッチング技術などを用いて、画像データに含まれる対象物が、車両であるか、歩行者であるか、標識であるか否かを識別する。また、検出装置50は、画像データから対象物(障害物)の像を抽出し、その像の大きさや形状から対象物(障害物)の具体的な種別(四輪車、二輪車、バス、トラック、工事車両など)や、車種(小型車、大型車)や、特殊車両(緊急自動車など)を識別できる。さらに、検出装置50は、画像データに含まれるナンバープレートに表記された識別子から、その車両の種別、車種を識別できる。検出装置50は、画像データに含まれる歩行者が大人であるか、子供であるかを認識できる。
検出装置50は、取得した画像データを処理し、自車両の周囲に存在する対象物の位置に基づいて、自車両から対象物までの距離を取得する。特に、検出装置50は、障害物と自車両との位置関係を取得する。カメラ51は、赤外線カメラ、ステレオカメラでもよい。
なお、本実施形態の検出装置50はレーダー装置52を用いてもよい。レーダー装置52としては、ミリ波レーダー、レーザーレーダー、超音波レーダーなどの出願時に知られた方式のものを用いることができる。
本実施形態のセンサ60は、操舵角センサ61、車速センサ62を備える。操舵角センサ61は、自車両の操舵量、操舵速度、操舵加速度などの操舵に関する操舵情報を検出し、車両コントローラ70、走行制御装置100へ送出する。車速センサ62は、自車両の車速、加速度を検出し、車両コントローラ70、走行制御装置100へ送出する。
本実施形態の車両コントローラ70は、エンジンコントロールユニット(Engine Control Unit, ECU)などの車載コンピュータであり、車両の運転状態を電子的に制御する。本実施形態の車両としては、電動モータを走行駆動源として備える電気自動車、内燃機関を走行駆動源として備えるエンジン自動車、電動モータ及び内燃機関の両方を走行駆動源として備えるハイブリッド自動車を例示できる。なお、電動モータを走行駆動源とする電気自動車やハイブリッド自動車には、二次電池を電動モータの電源とするタイプや燃料電池を電動モータの電源とするタイプのものも含まれる。
本実施形態の駆動装置80は、自車両V1の駆動機構を備える。駆動機構には、上述した走行駆動源である電動モータ及び/又は内燃機関、これら走行駆動源からの出力を駆動輪に伝達するドライブシャフトや自動変速機を含む動力伝達装置、及び車輪を制動する制動装置81などが含まれる。駆動装置80は、アクセル操作及びブレーキ操作による入力信号、車両コントローラ70又は走行制御装置100から取得した制御信号に基づいてこれら駆動機構の各制御信号を生成し、車両の加減速を含む走行制御を実行する。駆動装置80に制御情報を送出することにより、車両の加減速を含む走行制御を自動的に行うことができる。なお、ハイブリッド自動車の場合には、車両の走行状態に応じた電動モータと内燃機関とのそれぞれに出力するトルク配分も駆動装置80に送出される。
本実施形態の操舵装置90は、ステアリングアクチュエータを備える。ステアリングアクチュエータは、ステアリングのコラムシャフトに取り付けられるモータ等を含む。操舵装置90は、車両コントローラ70から取得した制御信号、又はステアリング操作により入力信号に基づいて車両の進行方向の変更制御を実行する。車両コントローラ70は、操舵量を含む制御情報を操舵装置90に送出することにより、進行方向の変更制御を実行する。また、走行制御装置100は、車両の各輪の制動量をコントロールすることにより車両の進行方向の変更制御を実行してもよい。この場合、車両コントローラ70は、各輪の制動量を含む制御情報を制動装置81へ送出することにより、車両の進行方向の変更制御を実行する。
本実施形態のナビゲーション装置120は、自車両の現在位置から目的地までの経路を設定し、後述する出力装置110を介して経路案内情報を出力する。ナビゲーション装置120は、位置検出装置121と、道路種別、道路幅、道路形状その他の道路情報122と、道路情報122が各地点に対応づけられた地図情報123とを有する。本実施形態の位置検出装置121は、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System, GPS)を備え、走行中の車両の走行位置(緯度・経度)を検出する。ナビゲーション装置120は、位置検出装置121により検出された自車両の現在位置に基づいて、自車両が走行する道路リンクを特定する。本実施形態の道路情報122は、各道路リンクの識別情報ごとに、交差点の位置、交差点の進行方向、交差点の種別その他の交差点に関する情報を対応づけて記憶する。また、本実施形態の道路情報122は、各道路リンクの識別情報ごとに、道路種別、道路幅、道路形状、追い越しの可否(隣接レーンへの進入の可否)その他の道路に関する情報を対応づけて記憶する。自車両が走行する道路種別、道路幅、道路形状は、走行制御処理において、自車両が走行する目標経路の算出に用いられる。なお、本実施形態における目標経路は、自車両V1が将来通過する一つ又は複数の地点の特定情報(座標情報)を含む。本実施形態の目標経路は、自車両V1の次の走行位置を示唆する一つの点を少なくとも含む。目標経路は、連続した線により構成されてもよいし、離散的な点により構成されてもよい。
本実施形態の出力装置110は、走行支援に関する各種の情報をユーザ又は周囲の車両の乗員に向けて出力する。本実施形態において、出力装置110は、運転行動に基づく走行制御に関する情報を出力する。目標経路上を自車両に走行させる制御情報に応じた情報として、操舵操作や加減速が実行されることをディスプレイ111、スピーカ112、のほか車室外ランプ、車室内ランプを介して、自車両の乗員又は他車両の乗員に予め知らせる。また、本実施形態の出力装置110は、通信装置40を介して、高度道路交通システム(Intelligent Transpo Systems:ITS)などの外部装置に走行支援に関する各種の情報を出力してもよい。高度道路交通システムなどの外部装置は、車両の速度、操舵情報、走行経路などを含む走行支援に関する情報を、複数の車両の交通管理に用いる。これにより、自車両の乗員及び/他車両の乗員は、走行制御される自車両の挙動に応じた対応ができる。
記憶装置300は、後述する危険予知情報310を読み込み可能な状態で記憶する。記憶装置300は、車載装置の一部として構成されてもよいし、車載装置とは物理的に別の装置として構成してもよい。危険予知情報310は、通信回線を介してアクセス可能な状態で存在すればよいので、関連づけをしつつ分散して存在させてもよい。
以下、本実施形態の走行制御装置100について説明する。
図1に示すように、本実施形態の走行制御装置100は、制御装置10と、通信装置20と、出力装置30とを備える。通信装置20は、車載装置200との情報の授受を行う。出力装置30は、先述した車載装置200の出力装置110と同様の機能を有する。出力装置30として、車載装置200の出力装置110を用いてもよい。
走行制御装置100の制御装置10は、自車両の走行制御を実行させるプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)12と、このROM12に格納されたプログラムを実行することで、走行制御装置100として機能する動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)11と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)13と、を備えるコンピュータである。
本実施形態に係る走行制御装置100の制御装置10は、情報取得機能と、制御機能とを有する。また、本実施形態の制御装置10は、蓄積機能をさらに備える。本実施形態の制御装置10は、上記機能を実現するためのソフトウェアと、上述したハードウェアの協働により各機能を実行する。
以下、本実施形態に係る走行制御装置100の各機能について説明する。
まず、制御装置10の情報取得機能について説明する。制御装置10は、自車両の周囲に存在する障害物の位置を含む障害物情報を取得する。制御装置10は、先述した検出装置50から障害物情報を取得する。障害物情報は、自車両と障害物との位置関係を含む。位置関係には、位置の経時的な変化(相対速度)、速度の経時的な変化(相対加速度)を含む。
他車両と自車両とが車車間通信をすることが可能であれば、自車両の制御装置10は、他車両の車速センサが検出した他車両の車速、加速度を障害物情報として取得してもよい。もちろん、制御装置10は、高度道路交通システムの外部装置から他車両の位置、速度、加速度を含む障害物情報を取得することもできる。
制御装置10は、自車両の位置を含む自車情報を取得する。自車両の位置は、ナビゲーション装置120の位置検出装置121により取得できる。自車情報は、自車両の車速、加速度を含む。制御装置10は、自車両の速度を車速センサ62から取得する。自車両の速度は、自車両の位置の経時的な変化に基づいて取得することもできる。自車両の加速度は、自車両の速度から求めることができる。自車情報は、自車両の現在位置と車速から求められた、将来の時刻における自車両の位置を含む。将来の時刻における自車両の位置に基づいて、将来の時刻における自車両と対象物との位置関係を求めることができる。
次に、制御装置10の制御機能について説明する。
制御装置10は、読み込み可能な危険予知情報310を参照する。
まず、本実施形態の危険予知情報310について説明する。本実施形態の危険予知情報310の一例を図2に示す。本実施形態の危険予知情報310は、予め想定された自車両と障害物とが接触する接触状況と、接触状況における障害物情報と自車情報の位置関係の組み合わせと、接触状況において発生する損害度と、が対応づけられたデータ構造を有する。
本実施形態の危険予知情報310の接触状況は、実際の道路において想定される自車両と障害物とが接触する状況である。車両と障害物(歩行者、二輪車、四輪車、標識、道路構造物を含む)とが接触する状況は、道路形状、交差点・合流・分岐・右左折の形態によって異なる。このため、危険予知情報310は、道路ごと、道路リンクごと、交差点ごとなどの地点ごとに求めることが好ましい。道路リンクは所定のノード(地点)によって区切られる道路区間である。道路リンクは、地図情報123において定義されてもよい。
本実施形態の危険予知情報310の対応情報は、自車両と障害物とが接触状況となる場合における障害物情報と自車情報とを対応づけた情報である。具体的に、対応情報は、自車両と障害物とが接触するタイミングの前後の所定時間内における障害物の位置情報と自車両の位置情報とを経時的に対応づけた情報である。自車両の移動軌跡と、これと接点を有する(すなわち、接触する)障害物の移動軌跡とにおいて、障害物の移動軌跡(移動位置の集合)と、自車両の移動軌跡(移動位置の集合)とを対応づけることにより、対応情報を得る。実際には、自車両と障害物とが接触する場合に、自車両と障害物がどのような移動軌跡を辿るかというシミュレーションを行い、そのシミュレーションにおける自車両の位置情報と障害物の位置情報とを対応づけて、対応情報を得る。
本実施形態の対応情報における障害物情報は現在位置を含む。本実施形態の対応情報における障害物情報は現在位置から移動可能な領域を含む。移動可能な領域に関する障害物情報は、その移動可能な領域の外延の位置(座標)を含む。障害物が移動可能な距離は、障害物の属性によって異なる。このため、本実施形態では、障害物の移動可能な距離に応じて、対応情報における障害物の位置情報に幅を持たせる。つまり、対応情報において、障害物情報の現在位置から移動可能な範囲に含まれる位置情報と、自車両の位置情報とがそれぞれ対応づけられる。例えば、障害物が歩行者である場合には、大人と子供ではその移動可能な範囲が異なる。本実施形態では、障害物の属性に応じて移動可能な範囲を設定し、その範囲について対応情報を作成する。これにより、障害物が移動することを考慮した対応情報を含む危険予知情報を得ることができる。
なお、対応情報は、実際の走行中の車両の移動軌跡から求めてもよい。
本実施形態の危険予知情報310の損害度は、自車両と障害物とが接触した場合に発生する損害の度合である。障害物の属性に応じて損害の度合を定義してもよい。たとえば、障害物が歩行者である場合、障害物が二輪車である場合、障害物が自車両に対して対向走行する対向他車両である場合、障害物が自車両の後方を走行する後続他車両である場合、障害物がガードレールなどの道路構造物である場合、などの障害物の属性に応じて損害の度合を定義する。一例であるが、障害物が歩行者である場合の損害の度合を最も高く設定し、歩行者に対する損害度>二輪車に対する損害度>対向車両に対する損害度>後続車両に対する損害度>道路構造物に対する損害度と定義してもよい。また、障害物の属性が同じ車両であっても、その車両が大型車かトラックかによって発生する損害は異なる。また、障害物の属性が同じ二輪車であっても、それが自転車かオートバイかによって発生する損害は異なる。本実施形態では、第1属性「車両」に加えて、下位の属性である第2属性「大型車」「小型車」ごとに損害度を定義するので、接触自に生じる損害の度合を高い精度で認識できる。
上述した危険予知情報310は、予め作成し、記憶装置300に記憶しておくことができる。
ところで、実際の交通においては、道路の形状、道路の交差角度、道路の勾配、交差する道路の路幅などにより、発生する接触状況は異なる。また、自車両と障害物との接触状況における障害物情報(移動軌道)と自車情報(移動軌道)との対応情報も、実際の道路によって異なる場合がある。
本実施形態の制御装置10は、実際の走行時における自車情報及び障害物情報に基づいて危険予知情報310を蓄積する蓄積機能を有する。
ここで、制御装置10の蓄積機能について説明する。
制御装置10は、自車両が所定領域に進入した場合には、検出した障害物情報と自車情報とに基づいて自車両と障害物とが接触する接触状況を予測する。所定領域は、交差点、合流地点、分岐地点、右左折地点などの接触が発生しやすい場所を基準に定義される。交差点等から交通の上流方向及び下流方向に所定距離の区間を所定領域として設定する。所定領域はナビゲーション装置120の地図情報123において定義してもよい。自車両の現在位置が所定領域に属したタイミングにおいて、蓄積機能を動作させる。
制御装置10は、自車両が検出した障害物の位置情報から、障害物の移動軌跡を求める。また、制御装置10は、自車両の位置情報から自車両の移動軌跡を求める。これらの移動軌跡に基づいて、接触状況を推測する。
さらに、制御装置10は、推測された接触状況において発生する損害度を算出する。損害度と、接触状況と、その接触状況における障害物情報と自車情報との対応情報とを互いに関連づけて、危険予知情報310として記憶装置300に蓄積する。記憶装置300は、車両に搭載してもよいし、車両外に設けてもよい。記憶装置300は、集約された一つの装置として構成してもよいし、分散配置された複数の装置として構成してもよい。危険予知情報310は、多数のデータに基づいて形成され、多数の車両に利用されることが好ましい。このため、記憶装置300は多数の走行制御装置100がアクセス可能な通信回線網上に設けることが好ましい。もちろん、記憶装置300を車両に搭載し、一時的に記憶した危険予知情報を通信を介して共有の記憶装置300へ送信してもよい。
このように、実際の路上における位置情報に基づいて生成した危険予知情報310は、実際に発生する接触状況に合致する。精度の高い対応情報を含む危険予知情報310を用いることにより、実行する運転行動は適切なものとなる。また、各交差点において起こりやすい接触状況を実際の位置関係に即して記憶できる。自車両が接触状況に陥ったときに、複数の障害物との接触状況を判断する処理の負荷は高い。事前に各走行シーンに応じて生じる接触状況を蓄積しておくことにより、接触状況に陥ったときには、制御装置10(ハードウェア)の処理能力を運転行動の判断・実行に振り向けることができる。
本実施形態の制御装置10は、上述した危険予知情報310を参照し、接触状況において発生する損害度が最も低い運転行動を自車両に実行させる制御情報を出力する。運転行動は、自車両が辿るべき目標経路、自車両の制動行動、自車両の操舵行動を含む。運転行動は、危険予知情報310に含まれる対応情報に基づいて求めることができる。
本実施形態の走行制御装置100によれば、危険予知情報310を参照して、発生する損害度が最も低くなる運転行動を自車両に実行させるので、万が一、自車両と障害物との接触が避けられない状況が生じた場合に、発生する損害度をできる限り低減させることができる。
本実施形態の制御装置10は、取得した障害物情報と自車情報とに基づいて自車両が障害物に接触する可能性を算出し、その可能性が所定閾値以上である場合に、損害度が最も低い運転行動を自車両に実行させる。本実施形態の制御装置10は、自車両が障害物に接触する可能性が高い場合に限って、損害度が最も低いと予測される運転行動を自車両に実行させる。本処理における所定閾値は、接触が避けられないと判断される場合を判断できる閾値である。
本実施形態の走行制御装置100によれば、接触が避けられないという最悪の状況に限って、危険予知情報310を参照して低損害の運転行動を求める処理を行うので、通常運転制御における処理負荷を低減させることができる。
続いて、本実施形態の走行制御装置100の制御手順を、図3〜図5のフローチャートに基づいて説明する。なお、各ステップでの処理の内容は、上述したとおりであるため、ここでは処理の流れを中心に説明する。
まず、図3に基づいて、走行制御の全体の手順について説明する。
ステップS101において、制御装置10は、少なくとも自車両V1の位置を含む自車情報を取得する。自車情報は、自車両V1の車速・加速度を含んでもよい。ステップS102において、制御装置10は、自車両V1の周囲に存在する障害物を含む対象物の存在、位置等を含む障害物情報を取得する。障害物情報における障害物は、道路構造物、標識などの静止物、歩行者・他車両などの移動物を含む。障害物情報は、障害物の存在、位置、速度、加速度を含んでもよい。先述したように、検出装置50は、カメラ51の撮像画像から障害物以外の対象物(信号機、路面の標識など)を検出できる。
ステップS103において、制御装置10は、接触状況を認識する。
また、ステップS104において、制御装置10は、認識した接触状況に基づいて、運転行動を決定する。運転行動の決定処理のサブルーチンについては、図4において説明する。
ステップS105において、制御装置10は、運転行動を実現する目標経路を算出する。目標経路は、自車両V1が走行する一又は複数の目標座標を含む。各目標座標は、目標横位置(目標X座標)と目標縦位置(目標Y座標)とを含む。算出された一又は複数の目標座標と自車両V1の現在位置とを結ぶことにより、目標経路を求める。なお、ステップS105に示す目標座標の算出方法については後述する。
ステップ106において、制御装置10は、ステップS105で算出された目標座標の目標横位置を取得する。また、ステップS107において、制御装置10は、自車両V1の現在の横位置とステップS106で取得した目標横位置との比較結果に基づいて、横位置に関するフィードバックゲインを算出する。
そして、ステップS108において、制御装置10は、自車両V1の実際の横位置と、現在位置に対応する目標横位置と、ステップS107のフィードバックゲインとに基づいて、目標横位置上を自車両V1に移動させるために必要な操舵角や操舵角速度等に関する目標制御値を算出する。ステップS112において、制御装置10は、目標制御値を車載装置200に出力する。これにより、自車両V1は、目標横位置により定義される目標経路上を走行する。なお、ステップS105において複数の目標座標が設定される場合には、目標横位置を取得する度にステップS106〜S112の処理を繰り返し、取得した目標横位置のそれぞれについての制御値を車載装置200に出力する。
ステップS109において、制御装置10は、ステップS105で算出された一又は複数の目標座標についての目標縦位置を取得する。また、ステップS110において、制御装置10は、自車両V1の現在の縦位置、現在位置における車速及び加減速と、現在の縦位置に対応する目標縦位置、その目標縦位置における車速及び加減速との比較結果に基づいて、縦位置に関するフィードバックゲインを算出する。そして、ステップS111において、制御装置10は、目標縦位置に応じた車速および加減速度と、ステップS110で算出された縦位置のフィードバックゲインとに基づいて、縦位置に関する目標制御値を算出する。ステップS109〜S112の処理は、先述したステップS106〜S108,S112と同様に、目標縦位置を取得する度に繰り返し、取得した目標横位置のそれぞれについての制御値を車載装置200に出力する。
ここで、縦方向の目標制御値とは、目標縦位置に応じた加減速度および車速を実現するための駆動機構の動作(エンジン自動車にあっては内燃機関の動作、電気自動車系にあっては電動モータ動作を含み、ハイブリッド自動車にあっては内燃機関と電動モータとのトルク配分も含む)およびブレーキ動作についての制御値である。たとえば、エンジン自動車にあっては、制御機能は、現在および目標とするそれぞれの加減速度および車速の算出値に基づいて、目標吸入空気量(スロットルバルブの目標開度)と目標燃料噴射量を算出し、これを駆動装置80へ送出する。なお、制御機能は、加減速度および車速を算出し、これらを車両コントローラ70へ送出し、車両コントローラ70において、これら加減速度および車速を実現するための駆動機構の動作(エンジン自動車にあっては内燃機関の動作、電気自動車系にあっては電動モータ動作を含み、ハイブリッド自動車にあっては内燃機関と電動モータとのトルク配分も含む)およびブレーキ動作についての制御値をそれぞれ算出してもよい。
そして、ステップS112に進み、制御装置10は、ステップS111で算出された縦方向の目標制御値を、車載装置200に出力する。車両コントローラ70は、車両の進行方向の変更制御及び駆動制御を実行し、自車両に目標横位置及び目標縦位置によって定義される目標経路上を走行させる。
ステップS113において、制御装置10は、出力装置110に情報を提示させる。出力装置110に提示させる情報は、ステップS104において決定された運転行動である。例えば、「左に寄って停止します」「交差点を通過してから左に寄って停止します」といった運転行動の内容であってもよいし、ステップS105〜S111において算出された運転行動に応じた目標経路の形状であってもよいし、ステップS112において車載装置200へ出力された目標制御値であってもよい。
ステップS114において、ドライバがステアリング操作等をしたか否か、ドライバの操作介入の有無を判断する。ドライバの操作が検出されなければ、ステップS101へ戻り、新たな対象物の設定、目標経路の算出及び走行制御を繰り返す。他方、ドライバが操作をした場合には、ステップS115に進み、走行制御を中断する。次のステップS116において、走行制御を中断した旨の情報を提示する。
続いて、図4のフローチャートに基づいて、本実施形態の走行制御装置100の運転行動の決定処理(図3 S104)のサブルーチンについて説明する。
自車情報、自車情報及び障害物情報を取得し、接触状況を認識した後(ステップS103)、ステップS1において、制御装置10は、障害物情報と自車情報とに基づいて自車両が障害物に接触する可能性を算出する。算出した可能性が所定の第1閾値以上である場合には、ステップS2へ進み、運転行動の決定処理を実行する。算出した可能性が所定の第1閾値未満である場合には、ステップS201に進み、制御装置10は、認識した接触状況を記憶装置300に蓄積する。本処理のサブルーチンについては、図5に基づいて説明する。
ステップS2において、制御装置10は、現在の自車情報及び障害物情報に基づいて、現在の状況(位置関係)におけるシミュレーションを実行する。自車両が採りうる移動軌道と、他車両が採りうる移動軌道とを算出する。
ステップS3において、制御装置10は、自車両の移動軌道と他車両の移動軌道に基づいて、自車両と他車両とが接触を回避する軌道を探索する。この場合において、本実施形態の制御装置10は、操舵による移動(直進・右・左)をした場合と、制動(維持・減速)をした場合との6パターンの移動軌道を算出する。接触を回避できる軌道が探索できれば、ステップS6へ進み、探索した回避軌道に従って移動する運転行動を採用する。
制御装置10は接触可能性を所定周期で継続的に判断する。ステップS4において、制御装置10は、回避軌道が探索できないまま、接触可能性が第2閾値以上(>第1閾値以上)になったと判断した場合には、ステップS5に進む。
ステップS5において、制御装置10は、危険予知情報310を読み込む。制御装置10は、危険予知情報310の損害度を参照し、接触状況において発生する損害度が最も低い運転行動を、実行する運転行動として決定する。その後、図3のステップS104以降の処理を行う。
次に、図5に基づいて、危険予知情報310の蓄積処理について説明する。
ステップS11において、本実施形態の制御装置10は、危険予知情報を収集する場所として予め設定された所定領域内に自車両が進入したか否かを判断する。所定領域は交差点、合流地点、分岐地点、右左折地点など、接触状況が発生しやすい地点を基準に設定される。所定領域は、ナビゲーション装置120の地図情報123上に定義され、自車両の現在位置が所定領域に属した場合には、ステップS12に進む。
ステップS12において、本実施形態の制御装置10は、現在取得した自車情報及び障害物情報に基づいて、自車両の移動軌道及び障害物の移動軌道をシミュレーションする。さらに、ステップS13において、回避操舵を行った場合の自車両及び障害物の移動軌道、制動操作を行った場合の自車両及び障害物の移動軌道をシミュレーションする。
さらに、ステップS13において、本実施形態の制御装置10は、自車両と障害物とが接触する場合における損害度を算出する。制御装置10は、障害物の属性(歩行者、二輪車、車両、道路構造物など)に応じて損害度を算出する。制御装置10は、障害物の大きさ・重量に応じて、その運動エネルギーに基づく損害度を算出する。また、自車両の構造、大きさに基づいて、自車両の損害度を算出する。損害度は、評価可能な加算の数値として表現される。
ステップS15において、本実施形態の制御装置10は、シミュレーションした接触状況、位置関係の対応情報、及び損害度を、危険予知情報310に記憶する。危険予知情報310は、接触が回避できる場合においても蓄積可能である。制御装置10は、回避可能な接触状況位置関係の対応情報、及び損害度を、危険予知情報310に記憶する。記憶したら、ステップS101以降の処理を繰り返す。
実際の走行における危険予知情報310を予め蓄積しておくことにより、接触状態において実行する運転行動の判断を短時間で実行できる。交差点において起こりうる自車両と障害物との接触の可能性をすべて想定しようとすると、障害物の数を限定することができないので、その情報量は莫大となる。
なお、本例では、接触可能性が第1閾値未満である場合に、危険予知情報の蓄積処理を行う。これは、接触可能性が第1閾値以上である場合には、接触を回避するための運転行動を探索する処理、接触を避けられない場合の運転行動を探索する処理にハードウェア資源を集中させる趣旨である。ハードウェアの処理能力が十分に高い場合には、接触可能性が第1閾値以上の場合に危険予知情報の蓄積処理を実行してもよい。
図6A及び図6Bは、自車両V1が交差点を通過する場面の一例を示す図である。図6Aに示す場面において、自車両V1は、交差点Sに接近している。自車両Vの走行レーンの路肩側にはガードレールGLが設置されている。自車両V1の後方には他車両V2が後続走行している。交差点Sを挟んで、自車両V1の対向車線には、他車両V3が左折するために待機している。自車両V1の右側からは二輪車が横断歩道を通行しようとしている。自車両V1の直前の横断歩道には歩行者M1が存在する。
制御装置10は、歩行者M1が移動可能な範囲を考慮して、歩行者M1の移動軌道と、自車両V1の移動軌道とをシミュレートする。例えば、自車両V1の交通を指示する信号が青色(通過許可)である場合の歩行者M1の移動可能な範囲は、その信号が黄色や赤色である場合の歩行者M1の移動可能な範囲よりも狭い。自車両V1の通行が許可されている場合には、歩行者M1の交通を指示する歩行者用信号は赤になっているはずであるので、歩行者M1の通行は許可されておらず、その移動可能な範囲は狭いと予測できるからである。移動可能範囲を状況に応じて設定するのは、交差点における自車両V1と複数の障害物M1,V2等の移動軌道を算出する演算負荷を低減させるためである。
図6Bは、歩行者用信号が赤であるにもかかわらず、歩行者M1が飛び出してきた場面における、自車両V1の運転行動を示す図である。
歩行者M1との接触可能性が第1閾値以上となった場合には(図4のステップS1に対応)、現在取得した障害物情報及び自車情報に基づいて、障害物及び自車両の移動軌道をシミュレートする(図4のステップS2に対応)。このとき、制御装置10は、自車両V1と歩行者M1との接触、自車両V1と後続他車両V2との後突、自車両V1と右折他車両V3との接触、自車両V1と二輪車M2との接触を考慮し、すべての組み合わせについての移動軌道を求める。このとき、制御装置10は、危険予知情報310を参照し、自車両V1の現在位置と一致する対応情報、自車両V1と障害物との位置関係が一致する対応情報を読み込む。危険予知情報310において、対応情報は接触状況に対応づけられているため、接触状況を迅速に判断できる。
接触状況における自車両V1と障害物の対応関係を参照し、回避軌道を探索する。例えば、減速、停止の運転行動、左右への進行方向を変化させる運転行動により接触が回避できるかどうかを判断する。回避軌道が探索できたら、その回避軌道により運転行動を実行する(図4のステップS3に対応)。
他方、回避軌道が探索できずに、接触が避けられない場合には、危険予知情報310の損害度(図4のステップS3、S4、S5に対応)を読み込む。特に限定されないが、図6Bに示す接触状況において、損害度が最も高いのは歩行者M1と自車両V1との接触である。次に損害度が高いのは、二輪車M2と自車両V1との接触である。次に損害度が高いのは、右折他車両V3と自車両V1との接触である。次に損害度が高いのは、後続他車両V2と自車両V1との接触である。最も損害度が低いのは、自車両V1の側方とガードレールGLの接触である。
制御装置10は、損害度の最も低い、自車両V1の側方面をガードレールGLに接触させ、ガードレールGLによって自車両V1を停止させる運転行動の採用を決定する(図4のステップS6に対応)。制御装置10は、決定した運転行動を自車両に実行させる(図3のステップS104以降に対応)。自車両V1の自損が発生するものの、この運転行動により、自車両V1と歩行者M1との接触は回避できる。また、自車両V1が路肩側に移動するので、後続他車両V2は右側に進行方向を変化させて自車両V1に後突することを回避できる。自車両V1はガードレールGLに接触して停止するので、二輪車M2及び右折他車両V3との接触も回避できる。
もしも、自車両V1が歩行者M1のみに着目し、障害物が所定距離以内であるから制動するという単純な運転行動を自車両がとった場合には、後続他車両が自車両V1に後突するという別の接触状況が発生する。また、自車両V1が歩行者M1のみに着目し、障害物が所定距離以内であるから回避のための操舵をするという単純な運転行動をとった場合には、二輪車M2、右折他車両V3と接触する可能性がある。このように多くの障害物が複雑に関係する場面において、損害度を最も小さくする運転行動を判断することは困難である。
最も好ましいのは、接触状況が発生しないことである。しかし、現実には、事故がやむを得ず生じてしまう場合がある。車両の自動走行を試みるにあたり、接触状態が発生するという最悪の事態に対して、事前に接触回避の準備をしておくことは好ましいことである。本実施形態の走行制御装置100によれば、最善の走行制御を実行しつつも、最悪の事態が発生した場合にも、損害を可能な限り小さく留める運転行動を実行させることができる。このように、事前に準備をしておくことにより、接触状況が発生したときに、ハードウェア資源を有効に活用し、効率的に事態を好転させることができる。
本実施形態では、接触状況と、障害物情報と自車情報の対応情報と、損害度とを関連づけた危険予知情報310を参照し、最も損害度が低くなる障害物と自車両との位置関係を求め、それを実現する運転行動を自車両に実行させるので、接触状況が発生してしまった場合において、その状況において最善の運転行動を実行できる。
本発明の実施形態の走行制御装置100は、以上のように構成され動作するので、以下の効果を奏する。
[1]本実施形態の走行制御装置100によれば、危険予知情報310を参照して、発生する損害度が最も低くなる運転行動を自車両に実行させるので、万が一、自車両と障害物との接触が避けられない状況が生じた場合であっても、発生する損害度をできる限り低減させることができる。
[2]本実施形態の走行制御装置100によれば、障害物情報と自車情報とに基づいて自車両が障害物に接触する可能性を算出し、その可能性が所定閾値以上である場合に、損害度が最も低い運転行動を自車両に実行させる。このように、接触が避けられないという最悪の状況に限って、危険予知情報310を参照して低損害の運転行動を求める処理を行うので、通常運転制御における処理負荷を低減させることができる。
[3]本実施形態の走行制御装置100によれば、障害物の移動可能な距離に応じて、対応情報における障害物の位置情報に幅を持たせるので、障害物が実際に移動することを考慮した対応情報を含む危険予知情報を得ることができる。
[4]本実施形態の走行制御装置100によれば、実際に発生する接触状況に合致した精度の高い対応情報を含む危険予知情報310を生成できるので、適切な運転行動を自車両に実行させることができる。また、自車両が接触状況に陥ったときに、接触状況をシミュレートする処理を実行するのでは、ハードウェアの負荷は高くなってしまう。事前に危険予知情報310を準備しておくことにより、接触状況に陥ったときには、危険予知情報310を参照すれば、接触状況における位置関係及び損害度を取得できる。この結果、自車両が接触状況に陥ったときに、制御装置10の処理能力を運転行動の判断・実行に振り向けることができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
すなわち、本明細書では、本発明に係る走行制御装置の一態様として、車載装置200ともに走行制御システム1を構成する走行制御装置100を例にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本明細書では、本発明に係る、情報取得手段と、制御手段とを備える走行制御装置の一例として、情報取得機能と、制御機能とを実行する制御装置10を備える走行制御装置100を例にして説明するが、これに限定されるものではない。
本明細書では、本発明に係る蓄積手段をさらに備える走行制御装置の一例として、制御装置10が蓄積機能を実行する走行制御装置100を例にして説明するが、これに限定されるものではない。
1…走行制御システム
100…走行制御装置
10…制御装置
11…CPU
12…ROM
13…RAM
20…通信装置
30…出力装置
31…ディスプレイ
32…スピーカ
200…車載装置
40…通信装置
50…検出装置
51…カメラ
52…レーダー装置
60…センサ
61…操舵角センサ
62…車速センサ
70…車両コントローラ
80…駆動装置
90…操舵装置
110…出力装置
111…ディスプレイ
112…スピーカ
113…車室外ランプ
114…車室内ランプ
120…ナビゲーション装置
121…位置検出装置
122…道路情報
123…地図情報
300…記憶装置
310…危険予知情報

Claims (4)

  1. 自車両の周囲に存在する障害物の位置を含む障害物情報と、前記自車両の位置を含む自車情報とを取得する情報取得手段と、
    予め想定された前記自車両と前記障害物とが接触する接触状況と、前記接触状況における前記障害物情報と前記自車情報の対応情報と、前記接触状況において発生する損害度と、が対応づけられた危険予知情報を参照し、前記接触状況において発生する損害度が最も低い運転行動を前記自車両に実行させる制御情報を出力する制御手段と、を有する走行制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記取得した前記障害物情報と前記自車情報とに基づいて前記自車両が前記障害物に接触する可能性を算出し、当該可能性が所定閾値以上である場合に、前記損害度が最も低い運転行動を前記自車両に実行させる制御情報を出力する請求項1に記載の走行制御装置。
  3. 前記障害物情報は、前記障害物の現在位置から移動可能な領域を含む請求項1又は2に記載の走行制御装置。
  4. 前記自車両が所定領域に進入した場合に、前記障害物情報と前記自車情報とに基づいて前記自車両と前記障害物とが接触する接触状況を予測するとともに、前記接触状況において発生する損害度を算出し、
    前記損害度と、前記接触状況と、当該接触状況における前記障害物情報と前記自車情報との対応情報とを、互いに関連づけて、前記危険予知情報として蓄積する蓄積手段をさらに備える請求項1〜3の何れか一項に記載の走行制御装置。
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