JP2016087140A - 超音波診断装置 - Google Patents

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昌弘 須田
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Abstract

【課題】超音波診断装置においてせん断波の測定に係る妥当性を評価する。【解決手段】せん断波測定部30は、測定期間における受信信号に基づいて、被検体内におけるせん断波の伝搬速度を算出する。測定評価部40は、測定期間の前後における受信信号(又は受信信号に対応した画像データ)に基づいて、せん断波測定部30による測定の評価情報を得る。測定評価部40は、測定の評価情報として、例えば、被検体内における組織の変位分布と相関係数分布を導出する。また、測定評価部40は、組織の変位分布と相関係数分布に基づいて、せん断波測定部30による測定が妥当か否かを判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、超音波診断装置に関し、特に、せん断波を測定する技術に関する。
超音波を送波して被検体内にせん断波を発生させ、被検体内を伝播するせん断波を超音波で測定し、せん断波の伝搬速度等に基づいて、被検体内における組織の硬さ等の診断情報を得る技術が知られている。例えば、特許文献1には、せん断波の測定において、バックグランドの動きを検知し、測定されたせん断波特性を調整する技術が開示されている。
特表2013−544615号公報
せん断波の測定は、組織等の測定対象が動かない状態で行われることが望ましい。ところが、例えば、被検体の拍動や呼吸等の体動により、その被検体内における測定対象が動いてしまう場合がある。測定中に被検体が大きく動いてしまうと、せん断波の測定に影響を及ぼしてしまい測定精度を低下させてしまう。
こうした背景事情に鑑み、本願の発明者は、超音波診断装置によりせん断波を測定する技術について研究開発を重ねてきた。本発明は、その研究開発の過程において成されたものであり、その目的は、超音波診断装置においてせん断波の測定に係る妥当性を評価することにある。
上記目的にかなう好適な超音波診断装置は、超音波の振動子と、超音波を送波するように振動子を制御する送信部と、振動子が受波した超音波の受信信号を得る受信部と、測定期間内の受信信号に基づいてせん断波を測定するせん断波測定部と、測定期間前の受信信号に対応した前データと当該測定期間後の受信信号に対応した後データの相関関係に基づいて、当該測定期間における測定の評価情報を得る測定評価部と、を有することを特徴とする。
上記装置によれば、せん断波の測定期間における測定の評価情報、例えば測定状態や測定結果を評価するための情報に基づいて、例えばせん断波の測定に係る妥当性を評価すること等が可能になる。
望ましい具体例において、前記測定評価部は、前記評価情報として、せん断波が測定される被検体内の複数サンプル点における組織の変位を示した変位分布を導出する、ことを特徴とする。
望ましい具体例において、前記測定評価部は、組織の変位が条件を満たすサンプル点数の比率を算出し、当該比率に基づいて前記測定期間における測定の良否を判定する、ことを特徴とする。
望ましい具体例において、前記超音波診断装置は、超音波画像内に組織の変位分布を反映させた表示画像を形成して表示することを特徴とする。
望ましい具体例において、前記測定評価部は、前記評価情報として、せん断波が測定される被検体内の複数サンプル点における相関係数を示した相関係数分布を導出する、ことを特徴とする。
望ましい具体例において、前記測定評価部は、複数サンプル点における相関係数の統計的な特徴量を算出し、当該特徴量に基づいて前記測定期間における測定の良否を判定することを特徴とする。
望ましい具体例において、前記超音波診断装置は、超音波画像内に相関係数分布を反映させた表示画像を形成して表示することを特徴とする。
本発明により、超音波診断装置においてせん断波の測定に係る妥当性を評価することが可能になる。
本発明の実施において好適な超音波診断装置の全体構成を示す図である。 せん断波の測定に係る具体例を説明するための図である。 測定期間と走査期間の具体例を説明するための図である。 変位分布と相関係数分布の導出例を説明するための図である。 変位分布に基づく表示画像の具体例を示す図である。 相関係数分布に基づく表示画像の具体例を示す図である。 測定結果メモリに記憶される測定結果の具体例を示す図である。
図1は、本発明の実施において好適な超音波診断装置の全体構成を示す図である。プローブ10は、被検体(生体)内の組織、例えば臓器等の測定対象を含む領域に対して超音波を送受する超音波探触子である。プローブ10は、各々が超音波を送受または送波する複数の振動素子により構成される振動子を備えており、複数の振動素子が送信部12により送信制御されて送信ビームが形成される。
また、プローブ10が備える複数の振動素子が、測定対象を含む領域内から超音波を受波し、これにより得られた信号が受信部14へ出力され、受信部14が受信ビームを形成して受信ビームに沿って受信信号(エコーデータ)が収集される。なお、プローブ10は例えばコンベックス型が望ましいもののリニア型等であってもよい。
プローブ10は、測定対象となる組織を含む領域内においてせん断波を発生させる超音波(プッシュ波)を送波する機能と、せん断波に伴う組織の変位を測定する超音波(トラッキング波)を送受する機能と、画像形成用の超音波を送受する機能を備えている。
超音波の送波は、送信部12によって制御される。せん断波を発生させる場合、送信部12は、プッシュ波の送信信号をプローブ10が備える複数の振動素子へ出力し、これにより、プッシュ波の送信ビームが形成される。また、せん断波を測定する場合、送信部12は、トラッキング波の送信信号をプローブ10が備える複数の振動素子へ出力し、これによりトラッキング波の送信ビームが形成される。さらに、超音波画像を形成する場合、送信部12は、画像形成用の送信信号をプローブ10が備える複数の振動素子へ出力し、これにより、画像形成用の送信ビームが走査される。
また、受信部14は、プローブ10がトラッキング波を送受することにより複数の振動素子から得られる受波信号に基づいて、トラッキング波の受信ビームを形成し、その受信ビームに対応した受信信号を得る。さらに、受信部14は、プローブ10が画像形成用の超音波を送受することにより複数の振動素子から得られる受波信号に基づいて、画像形成用の受信ビームを形成し、その受信ビームに対応した受信信号を生成する。
画像形成用の超音波ビーム(送信ビームと受信ビーム)は、測定対象を含む二次元平面内において走査され、二次元平面内から画像形成用の受信信号が収集される。もちろん、画像形成用の超音波ビームが三次元空間内において立体的に走査され、三次元空間内から画像形成用の受信信号が収集されてもよい。
画像形成部20は、受信部14において収集された画像形成用の受信信号に基づいて、超音波の画像データを形成する。画像形成部20は、例えば測定対象である臓器等の組織を含む領域のBモード画像(断層画像)の画像データを形成する。なお、画像形成用の受信信号が三次元的に収集されている場合に、画像形成部20は、三次元超音波画像の画像データを形成してもよい。
せん断波測定部30は、受信部14から得られるトラッキング波の受信ビームに対応した受信信号に基づいて、被検体内のせん断波発生後における組織の変位を測定する。さらに、せん断波測定部30は、せん断波発生後における組織の変位に基づいて、被検体内におけるせん断波の伝搬速度を算出する。せん断波測定部30における測定結果は、測定結果メモリ32に記憶される。せん断波測定部30における処理については後に詳述する。
測定評価部40は、受信部14から得られる画像形成用の受信信号に基づいて、せん断波測定部30による測定の評価情報を得る。測定評価部40は、測定の評価情報として、例えば、被検体内における組織の変位分布と相関係数分布を導出する。また、測定評価部40は、組織の変位分布と相関係数分布に基づいて、せん断波測定部30による測定が妥当か否かを判定する。測定評価部40における処理については後に詳述する。
表示処理部60は、画像形成部20から得られる超音波画像の画像データと、測定結果メモリ32に記憶された測定結果と、測定評価部40から得られる評価情報に基づいて表示画像を形成する。表示処理部60において形成された表示画像は表示部62に表示される。
制御部70は、図1に示す超音波診断装置内を全体的に制御する。図1の超音波診断装置は、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、タッチパネル、その他のスイッチ類等で構成される操作デバイスを備えていることが望ましい。そして、制御部70による全体的な制御には、操作デバイス等を介してユーザから受け付けた指示も反映される。
図1に示す構成(符号を付された各機能ブロック)のうち、送信部12,受信部14,画像形成部20,せん断波測定部30,測定評価部40,表示処理部60の各部は、例えば電気電子回路やプロセッサ等のハードウェアを利用して実現することができ、その実現において必要に応じてメモリ等のデバイスが利用されてもよい。なお、上記各部に対応した機能が、CPUやプロセッサやメモリ等のハードウェアと、CPUやプロセッサの動作を規定するソフトウェア(プログラム)との協働により実現されてもよい。
測定結果メモリ32は、半導体メモリやハードディスク等の記憶デバイスで実現することができ、表示部62の好適な具体例は液晶ディスプレイ等である。そして、制御部70は、例えば、CPUやプロセッサやメモリ等のハードウェアと、CPUやプロセッサの動作を規定するソフトウェア(プログラム)との協働により実現することができる。なお、図1に示す構成のうち、プローブ10以外の全てまたは一部をコンピュータにより実現してもよい。
図1の超音波診断装置の全体構成は以上のとおりである。次に、図1の超音波診断装置によるせん断波の測定とその測定の評価について詳述する。なお、図1に示した各構成(各機能ブロック)については、以下の説明において図1の符号を利用する。
図2は、せん断波の測定に係る具体例を説明するための図である。図2(A)には、プローブ10を利用して形成されるプッシュ波の送信ビームPと、トラッキング波の超音波ビームT1,T2の具体例が図示されている。
図2(A)において、プッシュ波の送信ビームPは、X方向の位置pを通るように深さY方向に沿って形成される。例えば、図2(A)に示すX軸上の位置pを焦点としてプッシュ波の送信ビームPが形成される。位置pは、例えば、表示部62に表示される生体内の測定対象に関する超音波画像を確認した医師等のユーザ(検査者)により、所望の位置に設定される。
位置pを焦点として送信ビームPが形成されてプッシュ波が送波されると、生体内において、位置pとその近傍において比較的強いせん断波が発生する。図2(A)は、位置pにおいて発生するせん断のX方向における伝搬速度を測定する具体例を示している。
図2(A)の具体例では、トラッキング波の2本の超音波ビームT1,T2が形成される。超音波ビーム(送信ビームと受信ビーム)T1は、例えば図2(A)に示すX軸上の位置x1を通るように形成され、超音波ビーム(送信ビームと受信ビーム)T2は、例えば図2(A)に示すX軸上の位置x2を通るように形成される。位置x1と位置x2は、例えば、表示部62に表示される測定対象の超音波画像を確認したユーザにより所望の位置に設定されてもよいし、図1の超音波診断装置が、位置pからX方向に沿って所定の距離だけ離れた個所に位置x1と位置x2を設定してもよい。
図2(B)は、プッシュ波の送信ビームPとトラッキング波の超音波ビームT1,T2の生成タイミングの具体例を示している。図2(B)の横軸は時間軸tである。図2(B)において、期間Pは、プッシュ波の送信ビームPが形成される期間であり、期間T1,T2は、それぞれ、トラッキング波の超音波ビームT1,T2が形成される期間である。
期間P内においては、多数波のプッシュ波が送波される。例えば、期間P内において連続波の超音波が送波される。そして、例えば期間Pが終了した直後から位置pにおいてせん断波が発生する。
期間T1,T2においては、1波から数波程度のいわゆるパルス波のトラッキング波が送波され、そのパルス波に伴う反射波が受波される。例えば位置x1,x2を通る超音波ビームT1,T2が形成され、位置x1,x2を含む複数の深さにおいて受信信号が得られる。つまり、超音波ビームT1,T2の各々について、複数の深さから受信信号が得られる。
トラッキング波の送受は、複数の期間に亘って繰り返し行われる。つまり、図2(B)に示すように、期間T1,T2が交互に、例えばせん断波に伴う組織の変位が確認されるまで繰り返される。
せん断波測定部30は、トラッキングパルスの超音波ビームT1の受信データと超音波ビームT2の受信データに基づいて、位置x1,x2における変位を測定する。そして、せん断波測定部30は、例えば、位置pにおいて発生したせん断波の影響により、位置x1における組織の変位が最大となる時刻t1と、位置x2における組織の変位が最大となる時刻t2と、位置x1と位置x2の距離Δxと、に基づいて、せん断波のX軸方向の伝搬速度Vs=Δx/(t2−t1)を算出する。なお、せん断波の伝搬速度は、他の公知の手法を利用して算出されてもよい。さらに、せん断波の伝搬速度に基づいて、せん断波が測定された組織の弾性値などが算出されてもよい。
なお、図2の具体例においては、プッシュパルスの送信ビームPに対して、X軸の正方向側に、トラッキングパルスの超音波ビームT1,T2を形成しているが、プッシュパルスの送信ビームPに対して、X軸の負方向側にトラッキングパルスの超音波ビームT1,T2を形成して、X軸の負方向側に伝搬するせん断波を測定するようにしてもよい。もちろん、プッシュパルスの送信ビームPの位置pや、トラッキングパルスの超音波ビームT1,T2の位置x1,x2は、測定対象や測定状況等に応じて適切に設定されることが望ましい。
図2(B)に示す測定セットVsnは、プッシュパルスの送波が開始されてから、トラッキングパルスの送受信が完了するまでの1セットの期間である。せん断波の伝搬速度を算出するにあたり、測定セットVsnが複数回に亘って繰り返されてもよい。例えば、測定期間内において測定セットVsnが複数回に亘って繰り返され、測定期間前後の走査期間において、画像形成用の超音波ビームが走査される。
図3は、測定期間と走査期間の具体例を説明するための図である。図3には、図1の超音波診断装置による(1)送受信処理と(2)表示画像のシーケンスが図示されている。
せん断波の測定は、測定期間において行われる。せん断波の測定に先だって、つまり測定期間前の走査期間において、画像形成用の超音波ビーム(送信ビームと受信ビーム)が測定対象を含む被検体内において走査される。例えば、測定期間前の走査期間において、複数フレームに亘って画像形成用の超音波ビームが走査され、複数フレームに亘って得られた受信信号に基づいて、各フレームごとに超音波画像が形成される。
図3の具体例において、(1)送受信処理には、測定期間前の走査期間における最後の2フレームであるフレーム(n−1)とフレーム(n)における走査が図示されており、(2)表示画像には、フレーム(n−1)とフレーム(n)の超音波画像が図示されている。医師等のユーザは、例えば、測定期間前の走査期間に、表示画像として表示部62に表示される超音波画像を確認しながら、測定対象を含むせん断波の測定領域、つまりプッシュパルスとトラキングパルスを送波する領域を決定する。
せん断波の測定領域が決定されると、測定期間において、せん断波の測定が行われる。測定期間内において、せん断波の測定は複数回に亘って行われることが望ましい。例えば図3の(1)送受信処理に示す具体例のように、測定期間内において、測定セットVs1〜VsNまで、N回(Nは自然数)の測定が行われる。各測定セットVsn(n=1〜N)は、プッシュ波が送波される期間Pと、トラッキング波の2本の超音波ビームが繰り返し形成される期間T1,T2で構成される(図2参照)。
また、測定期間においては、画像形成用の超音波ビームの走査が停止され、例えば、測定期間前の走査期間に得られた超音波画像が表示される、図3の(2)表示画像の具体例では、測定期間において、走査期間の最後のフレーム(n)の超音波画像が表示される。なお、その超音波画像内に、プッシュ波とトラッキング波の位置を示すカーソルや、測定領域を示す関心領域(ROI)等が表示されてもよい。
測定期間が終了すると、測定期間後の走査期間において、画像形成用の超音波ビームが測定対象を含む被検体内において走査される。測定期間後の走査期間においては、少なくとも1フレームの走査が行われる。
図3の具体例において、(1)送受信処理には、測定期間後の走査期間におけるフレーム(n+1)の走査が図示されており、(2)表示画像には、フレーム(n+1)の超音波画像が図示されている。
そして、測定期間後の走査期間における走査が終了すると、超音波の送受が停止される休止期間が設けられ、プローブ10の振動子がクーリング(冷却)される。また、休止期間に、せん断波の測定結果が表示部62に表示される。
図1の超音波診断装置によれば、測定期間前後の走査期間に得られる受信信号に基づいて、測定期間におけるせん断波の測定に関する評価情報が得られる。測定評価部40は、測定期間前の受信信号に対応したデータと測定期間後の受信信号に対応したデータの相関関係に基づいて、測定期間における測定の評価情報を得る。測定評価部40は、評価情報として、例えば、せん断波が測定される領域内における組織の変位分布と相関係数分布を導出する。
図4は、変位分布と相関係数分布の導出例を説明するための図である。図4には、測定期間前の走査期間におけるフレーム(n)と、測定期間後の走査期間におけるフレーム(n+1)が図示されている(図3参照)。
測定評価部40は、フレーム(n)の受信信号(又は受信信号に基づく画像データ)とフレーム(n+1)の受信信号(又は受信信号に基づく画像データ)との間の相関関係に基づいて、組織の変位を推定して変位分布を導出する。
例えば、フレーム(n)内の複数のサンプル点SPについて、各サンプル点SPごとにフレーム(n+1)内における移動点SP´が探索され、そのサンプル点SPから移動点SP´までの変位(d)が算出される。なお、変位ベクトル(dx,dy)が算出されてもよい。フレーム(n+1)内において、各サンプル点SPとの相関関係が最も強い(相関係数が最大となる)点が、そのサンプル点SPの移動点SP´とされる。
なお、各サンプル点SPの変位を推定するにあたっては、公知の各種の手法を利用することができる。例えば、参考文献(特開2004−57652号公報)において、図6を利用して説明される空間相関法、図7を利用して説明されるドプラ法、図8を利用して説明される複合自己相関法などが、変位の推定における好適な具体例である。
測定評価部40は、フレーム内の複数のサンプル点SPについて、各サンプル点SPごとに変位(d)を算出し、複数のサンプル点SPにおける変位(d)を示した変位分布を導出する。
また、測定評価部40は、フレーム内の複数のサンプル点SPについて、各サンプル点SPごとに、そのサンプル点SPと移動点SP´との間の相関係数(相関値)を算出し、複数のサンプル点SPにおける相関係数を示した相関係数分布を導出する。
フレーム(n)とフレーム(n+1)の間において、つまり測定期間の前後において、相関係数が比較的大きければ、測定期間内において測定断面(例えばプッシュ波とトラッキング波が含まれる断面)のずれが小さいと推定され、さらに、組織の変位が比較的小さければ、測定期間内において測定対象を同じ測定箇所で測定できていると推定される。つまり、その測定期間におけるせん断波の測定が良好であることが推定される。
これに対し、測定期間の前後において、相関係数が比較的大きいものの、組織の変位が比較的大きければ、測定期間内において測定箇所が移動していると推定される。つまり、その測定期間におけるせん断波の測定が良好ではないことが推定される。また、測定期間の前後において、相関係数が比較的小さければ、測定期間内において測定断面がずれてしまっていると推定される。測定断面がずれてしまうと、組織の変位を評価する以前に、せん断波の測定が良好ではないことが推定される。
そこで、図1の超音波診断装置は、変位分布と相関係数分布に基づく表示画像を表示部62に表示し、例えば医師等のユーザに対して、せん断波の測定に係る評価情報を提供する。
図5は、変位分布に基づく表示画像の具体例を示す図である。表示処理部60は、画像形成部20から得られる超音波画像と、測定評価部40から得られる変位分布に基づいて変位表示画像を形成する。
変位表示画像には、せん断波の測定領域を示す関心領域(ROI)と、変位分布が得られている分布領域を示すことが望ましい。図5に示す具体例において、変位表示画像内には、せん断波の測定領域を示す関心領域が実線の矩形領域で示され、変位分布の分布領域が破線の矩形領域で示されている。
表示処理部60は、例えば、超音波画像内において、変位が比較的大きい部分、つまり変位が閾値よりも大きいサンプル点に対応した部分を明示した変位表示画像を形成する。例えば、フレーム(n)またはフレーム(n+1)の超音波画像内に、変位が比較的大きい部分に色づけ処理等を施した変位表示画像が形成される。もちろん、色づけ処理以外の表示態様により、変位の大きい部分が明示されてもよい。
これにより、例えば、表示部62に表示される変位表示画像を見た医師等のユーザが、分布領域内において色づけ処理を施された部分の面積が広い場合に、測定期間内において測定箇所が移動しており、その測定期間におけるせん断波の測定が良好ではないこと等を判断することが可能になる。
なお、超音波画像内に変位分布をそのまま表示させてもよい。例えば、各サンプル点ごとに、色付け処理等の表示処理により、そのサンプル点の変位の大きさを表現することにより、超音波画像内に変位分布を表示させてもよい。
図6は、相関係数分布に基づく表示画像の具体例を示す図である。表示処理部60は、画像形成部20から得られる超音波画像と、測定評価部40から得られる相関係数分布に基づいて、相関係数表示画像を形成する。
相関係数表示画像には、せん断波の測定領域を示す関心領域(ROI)と、相関係数分布が得られている分布領域を示すことが望ましい。図6に示す具体例において、相関係数表示画像内には、せん断波の測定領域を示す関心領域が実線の矩形領域で表示され、相関係数分布の分布領域が破線の矩形領域で表示されている。
表示処理部60は、例えば、超音波画像内において、相関係数が比較的小さい部分、つまり相関係数が閾値よりも小さいサンプル点に対応した部分を明示した相関係数表示画像を形成する。例えば、フレーム(n)またはフレーム(n+1)の超音波画像内に、相関係数が比較的小さい部分に色づけ処理等を施した相関係数表示画像が形成される。もちろん、色づけ処理以外の表示態様により、相関係数の小さい部分が明示されてもよい。
これにより、例えば、表示部62に表示される相関係数表示画像を見た医師等のユーザが、分布領域内において色づけ処理を施された部分の面積が広い場合に、測定期間内において測定断面がずれてしまっており、その測定期間におけるせん断波の測定が良好ではないこと等を判断することが可能になる。
なお、超音波画像内に相関係数分布をそのまま表示させてもよい。例えば、各サンプル点ごとに、色付け処理等の表示処理により、そのサンプル点の相関係数の大きさを表現することにより、超音波画像内に相関係数分布を表示させてもよい。
さらに、例えば医師等のユーザからの操作に応じて、変位表示画像(図5)と相関係数表示画像(図6)と超音波画像を切り替えて表示できることが望ましい。また、これらの画像を表示するにあたって、測定期間前のフレーム(例えばフレーム(n))に対応した画像と、測定期間後のフレーム(例えば、フレーム(n+1))に対応した画像を切り替えて表示できることが望ましい。なお、表示の切り替えにおいて、せん断波の測定領域を示す関心領域(ROI)は常に表示させておくことが望ましいものの、例えばユーザ操作に応じてROIの表示を消すようにしてもよい。
測定評価部40は、測定期間前後の受信信号(又は受信信号に基づく画像データ)から得られる変位分布と相関係数分布に基づいて、その測定期間における測定の良否、つまりせん断波の測定が妥当であったか否かを判定してもよい。
測定評価部40は、例えば変位分布に基づいて、その変位分布内の全サンプル点の中で変位が閾値以上となる比較的大きな変位に対応したサンプル点数の比率を算出し、その比率が変位の判定基準値以上の場合に、測定期間におけるせん断波の測定が良好ではない(妥当な測定ではない)と判定する。なお、変位分布内における複数サンプル点の変位に係る統計的な特徴量、例えば複数サンプル点における変位の平均値を算出し、その平均値が変位の平均基準値以上の場合に、測定が良好ではないと判定してもよい。
また、測定評価部40は、例えば相関係数分布に基づいて、その相関係数分布内における複数サンプル点の相関係数に係る統計的な特徴量、例えば複数サンプル点における相関係数の平均値を算出し、その平均値が相関係数の平均基準値以下の場合に、測定期間におけるせん断波の測定が良好ではない(妥当な測定ではない)と判定する。なお、相関係数分布内の全サンプル点の中で、相関係数が閾値以下となる比較的小さな相関係数に対応したサンプル点数の比率を算出し、その比率が相関係数の判定基準値以上の場合に、測定が良好ではないと判定してもよい。
さらに、測定評価部40において測定が良好でないと判定された場合には、その測定により得られた測定結果を測定結果メモリ32からクリア(削除)することが望ましい。
図7は、測定結果メモリ32に記憶される測定結果の具体例を示す図である。せん断波測定部30における測定結果は、測定結果メモリ32に記憶される。せん断波測定部30は、例えば、複数の試行回数ついて各試行回数ごとに、せん断波の測定結果を測定結果メモリ32に記憶する。
1回の試行回数は、1つの測定期間(図3参照)に対応している。複数の試行回数が実行される場合には、各試行回数ごとに、測定期間前の走査期間、測定期間、測定期間後の走査期間、休止期間(図3参照)の順に処理が実行される。
せん断波測定部30は、各試行回数ごとに、せん断波計測値、つまり、せん断波の伝搬速度を算出して測定結果メモリ32に記憶する。図7の具体例において、試行回数1におけるせん断波計測値は「100」であり、試行回数2におけるせん断波計測値は「110」である。
測定評価部40は、各試行回数ごとに、せん断波の測定に係る評価結果、つまり、変位評価値と相関係数評価値を算出して測定結果メモリ32に記憶する。図7の具体例において、変位評価値は変位分布内において変位が閾値以上となるサンプル点数の比率であり、試行回数1における変位評価値は「0.05(5パーセント)」であり、試行回数2における変位評価値は「0.08(8パーセント)」である。また、図7の具体例において、相関係数評価値は、相関係数分布内の複数サンプル点における相関係数の平均値であり、試行回数1における相関係数評価値は「0.90」であり、試行回数2における相関係数評価値は「0.87」である。
さらに、測定評価部40は、各試行回数ごとに、変位評価値と相関係数評価値に基づいて、測定期間におけるせん断波の測定の良否を判定する。測定評価部40は、例えば、各試行回数ごとに、変位評価値と相関係数評価値が共に良好であれば、その試行回数におけるせん断波計測値が良好(妥当)であると判定し、変位評価値と相関係数評価値の少なくとも一方が良好ではない場合に、その試行回数におけるせん断波計測値が良好ではない(妥当ではない)と判定する。そして、妥当ではないと判定された試行回数についての測定結果が、測定結果メモリ32からクリア(削除)される。
例えば、図7の具体例において、試行回数3の変位評価値が「0.85(85パーセント)」であり、変位の判定基準値(例えば10パーセント程度)を大きく超えているため良好ではない。また、相関係数評価値が「0.50」であり、相関係数の平均基準値(例えば0.70程度)以下となっているため良好ではない。そのため、測定評価部40は、試行回数3の測定結果が良好ではないと判定し、測定結果メモリ32から試行回数3の測定結果をクリアする。なおクリアされた記憶領域には、試行回数3以降に得られる測定結果が記憶される。
また、測定結果メモリ32には、複数の試行回数において得られた測定結果の平均値も記憶される。測定評価部40による評価後の測定結果メモリ32には、良好ではないと判定された測定結果がクリアされ、良好な測定結果のみが記憶されているため、測定結果の平均値、特にせん断波計測値の平均値の信頼性が高められる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態を包含する。
10 プローブ、12 送信部、14 受信部、20 画像形成部、30 せん断波測定部、32 測定結果メモリ、40 測定評価部、60 表示処理部、62 表示部、70 制御部。

Claims (7)

  1. 超音波の振動子と、
    超音波を送波するように振動子を制御する送信部と、
    振動子が受波した超音波の受信信号を得る受信部と、
    測定期間内の受信信号に基づいてせん断波を測定するせん断波測定部と、
    測定期間前の受信信号に対応した前データと当該測定期間後の受信信号に対応した後データの相関関係に基づいて、当該測定期間における測定の評価情報を得る測定評価部と、
    を有する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    前記測定評価部は、前記評価情報として、せん断波が測定される被検体内の複数サンプル点における組織の変位を示した変位分布を導出する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項2に記載の超音波診断装置において、
    前記測定評価部は、組織の変位が条件を満たすサンプル点数の比率を算出し、当該比率に基づいて前記測定期間における測定の良否を判定する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項2または3に記載の超音波診断装置において、
    超音波画像内に組織の変位分布を反映させた表示画像を形成して表示する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
    前記測定評価部は、前記評価情報として、せん断波が測定される被検体内の複数サンプル点における相関係数を示した相関係数分布を導出する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  6. 請求項5に記載の超音波診断装置において、
    前記測定評価部は、複数サンプル点における相関係数の統計的な特徴量を算出し、当該特徴量に基づいて前記測定期間における測定の良否を判定する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  7. 請求項5または6に記載の超音波診断装置において、
    超音波画像内に相関係数分布を反映させた表示画像を形成して表示する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7490840B2 (ja) 2016-07-22 2024-05-27 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 解析装置及び解析プログラム

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