JP2016086728A - 肝臓特異的組換えバキュロウイルス及び肝臓疾患治療剤 - Google Patents

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隆彦 田村
俊介 松下
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俊介 松下
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Sakahito Yoshida
栄人 吉田
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Abstract

【課題】従来のバキュロウイルスと比較して、肝臓特異的かつ高い遺伝子導入効率を有する肝臓特異的組換えバキュロウイルスの提供。
【解決手段】CSP(Circumsporozoite Protein)及び/又はTRAP(Thrombospondin-Related Adhesive Protein:トロンボスポンジン関連接着タンパク質)のアミノ酸配列をコードする遺伝子を含む組換えバキュロウイルスが、肝臓特異的かつ高い遺伝子導入効率を有することを見出した。
【選択図】なし

Description

本発明は、肝臓特異的組換えバキュロウイルス及び該バキュロウイルスを含む肝臓疾患治療剤に関する。
(遺伝子治療)
遺伝子治療は、細胞医療や再生医療と共に、画期的な治療法として開発されている。外来遺伝子の導入方法としては、リポソーム等の非ウイルスベクターがあるが、効率的にはウイルスベクターが最も優れている。レトロウイルスは、遺伝子を染色体内に導入する為、導入遺伝子の挿入部位によっては宿主細胞を癌化させる欠点が指摘されている。一方、アデノウイルスは、ほとんどのヒトが既に中和抗体を持っており、投与量が多くなる欠点が指摘されている。また、他のヒト病原ウイルスでは弱毒化や無毒化が施されているとはいえ,安全性の問題が皆無とは言えない。
さらに、現行のベクター技術では目的の遺伝子を目的の器官・組織・細胞にいかにして特異的かつ効率的よく導入するかという点に多くの問題点が残されている。このような問題点を克服するには、新しいウイルスベクターの開発が必須である(参照:非特許文献1)。
(バキュロウイルス)
昆虫を宿主とするバキュロウイルスは、約130kbp の環状2本鎖DNA をゲノムとして持ち、感染すると全タンパク質の30〜40 %が多角体蛋白質になるほどの強力な多角体プロモーターを有している。この性質を利用して,本ウイルスは昆虫細胞を用いた目的蛋白質の高度産生法として普及している。さらに、バキュロウイルスが昆虫細胞のみならず,広範な哺乳動物細胞にも外来遺伝子を導入できる技術が開発され、新しい遺伝子導入ベクターとして注目されている(参照:非特許文献1)。しかしながら、目的の遺伝子を目的の器官・組織・細胞にいかにして特異的かつ効率的よく導入するための開発が必要である。
バキュロウイルスを使用した遺伝子治療(特に、肝臓疾患治療)は、下記の報告がある。
(特許文献1)
特許文献1は、「(i)治療用のDNA塩基配列と、(ii)目的組織内における遺伝子発現のための促進物質と、付加的に(iii)エスタブリッシュメント・セクエンス(establishment sequence)を含有する昆虫ウイルスにてなる疾病を持つ宿主の遺伝子治療のための組織特異的ベクター。」を開示している。
しかし、特許文献1は、「TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子を含む肝臓特異的組換えバキュロウイルス」を開示又は示唆していない。
(特許文献2)
特許文献2は、「(a)ウイルスの外来エンベロープ蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列と、(b)前記エンベロープコーディング配列に作動的に連結された第1プロモーターと、(c)抗原蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列と、(d)前記抗原コーディング配列に作動的に連結された第2プロモーターとを含む組換えバキュロウイルス」を開示している。
しかし、特許文献2は、「TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子を含む肝臓特異的組換えバキュロウイルス」を開示又は示唆していない。
以上により、現状の遺伝子導入ベクターは、所望の遺伝子を目的の器官・組織・細胞(特に、肝臓)に特異的かつ効率的よく導入するための開発が必要である。
ウイルス 第53巻 第2号、pp.185-193, 2003
特表平10-501402号公報 国際公開2009/088256号公報
本発明では、従来のバキュロウイルスと比較して、肝臓特異的かつ高い遺伝子導入効率を有する肝臓特異的組換えバキュロウイルスを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために研究した結果、CSP(Circumsporozoite Protein)及び/又はTRAP(Thrombospondin-Related Adhesive Protein:トロンボスポンジン関連接着タンパク質)のアミノ酸配列をコードする遺伝子を含む組換えバキュロウイルスが、肝臓特異的かつ高い遺伝子導入効率を有することを見出して、本発明を完成した。
本発明は以下の通りである。
1.以下を含む肝臓特異的組換えバキュロウイルス、
(1)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子、及び
(2)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子を発現可能なプロモーター。
2.前記肝臓特異的組換えバキュロウイルスは、以下を含む前項1に記載の肝臓特異的組換えバキュロウイルス、
(1)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子、
(2)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子を発現可能なプロモーター、
(3)所望の遺伝子、及び
(4)所望の遺伝子を発現可能なプロモーター。
3.前記肝臓特異的組換えバキュロウイルスは、以下を含む前項1又は2に記載の肝臓特異的組換えバキュロウイルス、
(1)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子、
(2)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子を発現可能なプロモーター、
(3)所望の遺伝子、
(4)所望の遺伝子を発現可能なプロモーター、
(5)ウイルス粒子の構成成分になり得るタンパク質のアミノ酸配列をコードする遺伝子、及び
(6)ウイルス粒子の構成成分になり得るタンパク質のアミノ酸配列をコードする遺伝子を発現可能なプロモーター。
4.前項1〜3のいずれか1に記載の肝臓特異的組換えバキュロウイルスを含む肝臓疾患治療剤。
5.以下の肝臓特異的組換えバキュロウイルスを含むマラリアワクチン、
(1)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子、
(2)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子を発現可能なプロモーター、
(3)所望の遺伝子としてのマラリア抗原の遺伝子、及び
(4)マラリア抗原の遺伝子を発現可能なプロモーター。
本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスは、従来のバキュロウイルスと比較して、下記の効果を有する。
(1)肝臓(肝臓細胞)に特異的に導入することができる。
(2)所望の遺伝子を高効率で遺伝子導入することができる。特に、他の肝臓標的ペプチドよりも導入効率が高い。
PfCSPの概要図 TRAPの概要図 肝臓特異的組換えバキュロウイルスの概要図{図中では、「gp64のリーダ-配列」及び「flag」の記載を省略している} 肝臓細胞での導入効率結果 肝臓細胞での特異的導入結果 公知の肝臓標的ペプチドとの導入効率の比較結果
(本発明の対象)
本発明の「肝臓特異的組換えバキュロウイルス」は、必須成分として、CSP及び/又はTRAPのアミノ酸配列をコードする遺伝子及び該遺伝子を発現可能なプロモーターを含む組換えバキュロウイルスであり、本発明の「肝臓疾患治療剤」は、該肝臓特異的組換えバキュロウイルスを含む。
以下で、本発明の対象を説明する。
(遺伝子)
本明細書において、遺伝子(DNA分子)とは、2本鎖DNAのみならず、それを構成するセンス鎖及びアンチセンス鎖という各1本鎖DNAを包含する趣旨であり、またその長さに制限されるものではない。
従って、本発明のCSP又はTRAPのアミノ酸配列をコードする遺伝子(ポリヌクレオチド)には、特に言及しない限り、ゲノムDNAを含む2本鎖DNA及びcDNAを含む1本鎖DNA(センス鎖)並びに該センス鎖と相補的な配列を有する1本鎖DNA(アンチセンス鎖)及び合成DNA、それらの断片のいずれもが含まれる。
(CSP)
CSPは、蚊からヒトに侵入するスポロゾイト期原虫の主要膜タンパク質である。約50kDaの分子量で、中央部には高い抗原性を有するアスパラギン-アラニン-アスパラギン-プロリンの4つのアミノ酸配列(NANP)の約40回の繰り返し配列が存在する。NANPに対するモノクローナル抗体をスポロゾイトと混ぜて肝細胞に振りかける侵入阻害実験により非常に高い侵入阻害を示すことから、CSPは肝細胞への侵入に重要な役割を果たしていると考えられている。
数あるマラリアの抗原の中でもCSPは、特にワクチン候補抗原として期待されており長年研究されている。マラリアのワクチンとして最も開発の進んでいるRTS,SもCSPを抗原としている。また、熱帯熱マライア原虫に発現しているPfCSPは4つのシステインで、立体構造を維持しており、この立体構造がマラリア原虫の肝臓侵入機構に重要な働きをしているという報告もある。
なお、本発明で使用するCSPは、好ましくは、原虫由来の塩基配列であるPfCSP(参照:図1)又は哺乳類に塩基配列を最適化し更に4つめのシステインを含んだsPfCSP2(参照:配列番号1)を用いる。
本発明で使用するCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子は、ウイルス表面にCSPの機能及び/又は形状を維持できれば、配列番号1又は配列番号2に記載のアミノ酸配列とは完全に一致するアミノ酸配列をコードする必要はない。
例えば、本発明で使用するCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子は、配列番号1又は配列番号2に記載のアミノ酸配列とは80%以上、85%以上、88%以上、90%以上、93%以上、95%以上、98%以上、99%以上の相同性(同一性)を有するアミノ酸配列をコードしていれば良い。
(TRAP)
TRAP(Thrombospondin-Related Adhesive Protein:トロンボスポンジン関連接着タンパク質)は、マラリア原虫のスポロゾイト上で発現される抗原である(参照:図2)。TRAPは、スポロゾイトが肝細胞に侵入、感染するのに必須であり、マラリアのワクチン抗原として機能するとの報告もある。また、TRAPは、約600アミノ酸からなっており、N末端側に肝細胞との結合に重要とされる部分があり、その後に繰り返し配列、膜貫通領域、細胞質領域を持つ。
本発明で使用するTRAPのアミノ酸配列をコードする遺伝子は、ウイルス表面にTRAP の機能及び/又は形状を維持できれば、配列番号3に記載のアミノ酸配列とは完全に一致するアミノ酸配列をコードする必要はない。
例えば、本発明で使用するTRAPのアミノ酸配列をコードする遺伝子は、配列番号3に記載のアミノ酸配列とは80%以上、85%以上、88%以上、90%以上、93%以上、95%以上、98%以上、99%以上の相同性(同一性)を有するアミノ酸配列をコードしていれば良い。
(所望の遺伝子)
本発明の「所望の遺伝子」とは、本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスを使用して、肝臓、肝組織、肝臓細胞中で発現させるタンパク質(所望のタンパク質)の遺伝子を意味し、特に限定されない。所望タンパク質は、本発明の肝臓特異的組換えウイルスが哺乳類細胞に導入されて、ウイルスDNAが核内に移行してから発現する。
所望の遺伝子がマラリア抗原を発現する遺伝子であれば、本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスは、マラリアワクチンになる。
所望の遺伝子が肝炎ウイルスの治療効果のあるタンパク質を発現する遺伝子であれば、本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスは、肝炎治療剤になる。
所望の遺伝子が肝臓癌の治療効果のあるタンパク質を発現する遺伝子であれば、本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスは、肝臓癌治療剤になる。
所望の遺伝子が血友病の治療効果のあるタンパク質を発現する遺伝子であれば、本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスは、血友病治療剤になる。
所望の遺伝子が肝硬変の治療効果のあるタンパク質を発現する遺伝子であれば、本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスは、肝硬変治療剤になる。
(肝臓疾患治療剤)
本発明の肝臓疾患治療剤(予防、抑制、軽減、緩和及び完治を含む)は、本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスを必須成分として、対象疾患として、肝炎、肝臓癌、血友病、肝硬変等である。
(マラリア抗原)
本発明の「マラリア抗原」とは、マラリア原虫のスポロゾイト期の抗原CSP(Circumsporozoite Protein)、TRAP(Thrombospondin-Related Adhesive Protein:トロンボスポンジン関連接着タンパク質)、メトロゾイト期抗原のMSP (Merozoite Surface Protein)1, 2, 3, 4, 5、AMA1(Apical Membrane Antigen 1)マラリア感染赤血球から分泌されるS抗原、マラリア感染赤血球のノブに存在するPfEMP1、SERA、TRAMP、伝播阻止ワクチン抗原 Pfs25, Pvs25等を例示することができる。
(組換えバキュロウイルス)
本発明に用いるバキュロウイルスは、昆虫に感染を起す昆虫病原ウイルスで環状の二本鎖DNAを遺伝子として保有するDNAウイルスの一群(バキュロウイルス科)である。その中で、核多角体病ウイルス(Nuclear Polyhedorosis Virus: NPV)といわれる一群のウイルスは感染後期には感染細胞の核内に多角体と呼ばれる封入体を作る。多角体遺伝子の代わりに発現したい外来遺伝子を挿入してもウイルスは問題なく感染、増殖し、所望の外来遺伝子産物を大量に産生することから、所望のタンパク質の製造に利用されている。
本発明に用いられるバキュロウイルスとしては、オートグラファ核多角体病ウイルス(Autographa Californica Nuclear Polyhedorosis Virus: AcNPV)、及びカイコガ核多角体病ウイルス(Bombyx mori Nuclear Polyhedorosis Virus: BmNPV)、オルギア・シュードツガタ核多角体病ウイルス(Orgyia pseudotsugata Nuclear Polyhedorosis Virus: OpNPV)、マイマイガ核多角大病ウイルス(Lymantria disper Nuclear Polyhedorosis Virus: LdNPV)を例示できるが、特に好ましいのがAcNPVである。
なお、野生型、変異型、及び組換えバキュロウイルスDNAのいずれであってもよい。コトランスフェクトされる宿主細胞として、例えばヨトウガ細胞(Spodoptera frugiperda)などの昆虫細胞等が挙げられる。
(プロモーター)
本発明で使用可能なプロモーターは、組換えバキュロウイルス(特に、組換えバキュロウイルスの表面)にTRAP及び/又はCSPを発現させることができ、かつ、所望のタンパク質が、肝臓特異的組換えウイルスが哺乳類細胞に導入されて、さらにウイルスDNAが核内に移行してから、発現できれば特に限定されない。
特に、本発明者である吉田博士が開発したディアルプロモーター{哺乳類細胞内で働くプロモーター(例、CMVプロモーター)と昆虫細胞内で働くプロモーター(例、ポリへドリンプロモーター、pPolh)の2つのプロモーター制御下に、TRAP及び/又はCSPをコードする遺伝子、及び所望のタンパク質をコードする遺伝子(所望の遺伝子)を導入することを特徴とするプロモーター}が好ましい。
1つの実施形態において、一方が脊椎動物プロモーターで他方がバキュロウイルスのプロモーターである連結したデュアル・プロモーターの制御下に、昆虫細胞で発現可能なウイルス膜タンパク質をコードする遺伝子と、TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子とを含む融合遺伝子が組み込まれた構造体を含むトランスファーベクターを提供する。
このトランスファーベクターを、昆虫細胞中でバキュロウイルスDNAとコトランスフェクトすることにより、相同組換えを誘発し、バキュロウイルスのプロモーターの制御下にあり、昆虫細胞で発現し、発芽したウイルス粒子の構成成分となり得る融合タンパク質を産生することが可能な前記融合遺伝子をバキュロウイルスに組み込んだ組換えバキュロウイルスを得ることができる。
本発明に用いられるトランスファーベクターの構成成分の一つである哺乳動物プロモーター(哺乳動物細胞で機能し得るプロモーター)としては、サイトメガロウイルスプロモーター、SV40プロモーター、レトロウイルスプロモーター、メタロチオネインプロモーター、ヒートショックプロテインプロモーター、CAGプロモーター、エロンゲーションファクター1αプロモーター、アクチンプロモーター、ユビキチンプロモーター、アルブミンプロモーター、MHCクラスIIプロモーター等を例示できる。
鳥類のプロモーター(鳥類細胞で機能し得るプロモーター)としては、アクチンプロモーター、ヒートショックプロテインプロモーター、エロンゲーションファクタープロモーター、ユビキチンプロモーター、アルブミンプロモーター等を例示できる。
魚類のプロモーター(魚類細胞で機能し得るプロモーター)としては、アクチンプロモーター、ヒートショックプロテインプロモーター、エロンゲーションファクタープロモーター等を例示できる。
バキュロウイルスプロモーター(昆虫細胞で機能し得るプロモーター)としては、ポリヘドリンプロモーター、p10プロモーター、IE1プロモーター、p35プロモーター、p39プロモーター、gp64プロモーター等を例示できる。
(ウイルス粒子の構成成分になり得るタンパク質)
前記ウイルス粒子の構成成分になり得るタンパク質のアミノ酸をコードする遺伝子としては、例えば、gp64タンパク質(GenBank Accession No. L22858)、水疱性口内炎ウイルス糖タンパク質G(VSVG:GenBank Accession No. M21416 )、単純ヘルペスウイルス糖タンパク質(KOS:GenBank Accession No. K01760)、1型ヒト免疫不全ウイルスgp120 (GenBank Accession No. U47783)、ヒト呼吸器合胞体ウイルス膜糖タンパク質(GenBank Accession No. M86651)、A型インフルエンザウイルスヘマグルチニンタンパク質(GenBank Accession No. U38242)などの遺伝子、或いはバキュロウイルスに近縁のウイルスエンベロープタンパク質などの遺伝子を例示できる。本発明においては、下記実施例に示されるVSV-G TM (VSVGのトランスメンブレン領域) 遺伝子を好ましく例示できる。
本発明において、ウイルス粒子の構成成分となり得るタンパク質と「TRAP及び/又はCSP」との融合タンパク質が組換えバキュロウイルス表面上に提示される。
さらに、該組換えバキュロウイルスを脊椎動物(特に、哺乳動物)に投与すると、「TRAP及び/又はCSP」により、ウイルスDNAが特異的に肝臓、肝組織、肝細胞の核内に移行して、所望のタンパク質が産出され、該タンパク質の作用により、肝臓疾患治療剤として機能する。
(ウイルス表面に提示させるタンパク質)
本発明の組換えバキュロウイルスでは、「TRAP及び/又はCSP」のタンパク質以外のタンパク質(例えば、肝臓細胞導入効果を向上させる作用を有するタンパク質)を、ウイルス表面に、「TRAP及び/又はCSP」と同一又は別々に発現させることもできる。
例えば、補体制御因子であるDAF(decay accelerating factor)を例示することができる。
(組換えバキュロウイルスの製造)
組換えバキュロウイルスの製造は、所望の遺伝子、「TRAP及び/又はCSP」の遺伝子を含む融合遺伝子が組み込まれたトランスファーベクターを製造する工程、該トランスファーベクターとバキュロウイルスDNAとを宿主細胞にコトランスフェクションする工程、組換えバキュロウイルスを分離する工程を含む。
上記組換えバキュロウイルスの製造方法において、トランスファーベクターの宿主細胞への導入法及びこれによる形質転換法としては、特に限定されず一般的なこの分野で周知慣用技術となっている各種方法を採用することができる。
得られる組換えバキュロウイルスは、常法に従い培養でき、該培養により、「TRAP及び/又はCSP」の遺伝子とウイルス粒子の構成成分になり得るタンパク質のアミノ酸配列をコードするDNAとが融合した融合物(発現物)が、昆虫細胞の細胞内、細胞外又は細胞膜上に発現、生産(蓄積、分泌)される。
(本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスの使用例)
本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスの使用方法は、特に限定されないが、PBS(リン酸緩衝化生理食塩水)又は生理食塩水等に懸濁した肝臓特異的組換えバキュロウイルス懸濁液を局所(例えば、肝臓内)への直接注入、経鼻的・経気道的に吸入、又は血管内(例えば、動脈内、 静脈内及び門脈内)への投与が行われる。
(本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスをマラリアワクチンとしての使用例)
本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスをマラリアワクチンとしての使用方法としては、従来の方法を使用することができるが、好ましくはPriming-boosting法により、最初に、所望の遺伝子としてマラリア抗原のアミノ酸配列をコードする遺伝子を含むバキュロイルス以外の組換えウイルスタンパク質、マラリア抗原のアミノ酸配列をコードする遺伝子が導入されたプラスミドDNA、又はマラリア抗原のアミノ酸配列を有するタンパク質を脊椎動物、特にヒトを含む哺乳動物に筋肉内、経鼻的、又は経気道的に1回又は複数回投与した後、次に、本発明の組換えバキュロウイルスを1回又は複数回投与する。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
(肝臓特異的組換えバキュロウイルスの作成及び特性の確認)
本実施例では、「CSP(CSP全長型:配列番号1、CSP C末型:配列番号2)」又は「TRAP(配列番号3)」をウイルス表面上に発現できるバキュロウイルスを作成して、さらに該バキュロウイルスの特性を確認した。詳細は、以下の通りである。
(プラスミドの作製)
pFastBacDualベクターにCMV-EGFP-GL3を新たに導入し、pFast-CMV-EGFP-GL3を作製した。さらに、タイトレーション用にp10プロモーター下流にDsRedを導入した。また、ポリヘドリンプロモーター下流にsPfCSP2-VSV-G TM、sPfCSP2-C- VSV-G TM又はTRAP- VSV-G TMをそれぞれ導入し、pFast-CMV-EGFP-GL3-p10-DsRed-Polh-gp64-flag-sPfCSP2- VSV-G TM(CSP全長型)、pFast-CMV-EGFP-GL3-p10-DsRed-Polh-gp64-flag-sPfCSP2-C- VSV-G TM(CSP C末型)、及びpFast-CMV-EGFP-GL3-p10-DsRed-Polh-gp64-flag-TRAP- VSV-G TM(TRAP型)を作成した。なお、さらに、基本型として、「CSP」又は「TRAP」を導入していないコントロールプラスミドも作成した。(参照:図3)。
pCMVは、哺乳動物細胞で作動するプロモーターであり、pPolh及びp10はバキュロウイルスで作動するプロモーターである。
EGFPは、導入遺伝子のタンパク質発現を確かめるために導入した自体公知の蛍光タンパク質をコードする遺伝子である。
DsRedは、ウイルスを定量するために導入した自体公知の蛍光タンパク質をコードする遺伝子である。
gp64(リーダー配列:配列番号4)は、CSP又はTRAPと融合させるエンベロープタンパク質(ウイルス粒子の構成成分になり得るタンパク質)である。
Flag(配列番号5)は、CSP又はTRAPのタンパク質発現を確かめるために導入したマーカータンパク質である。
VSV-G TM(配列番号6)は、CSP又はTRAPと融合させるエンベロープタンパク質(ウイルス粒子の構成成分になり得るタンパク質)である。
(バキュロウイルスへの導入と培養)
上記で作製したプラスミドを市販のBac-to-Bac(R)(ライフテクノロジーズ・ジャパン株式会社販売)を用いBacmidに遺伝子導入した。作製したBacmid をSf-9細胞にトランスフェクションし、ウイルスを作製した。さらに、該Sf-9細胞を培養し、25000rpm 4℃ 1hr超遠心を行い精製して、バキュロウイルスを回収した。
なお。下記の実施例で使用するために、MOI(Multiplicity of Infection:感染多重度)を1〜500まで調整した。
(バキュロウイルスの特性の確認)
バキュロウイルス表面上での「CSP」又は「TRAP」の発現を、α‐FLAG抗体(flagタグアミノ酸配列を特異的に認識する抗体)及び α-VSV-G抗体(VSV-Gアミノ酸配列を特異的に認識する抗体)用いて確認した。
全ての型(CSP全長型、CSP C末型、TRAP型及び基本型)では、哺乳動物に感染させることにより、EGFP蛍光を確認した。
CSP全長型、CSP C末型及びTRAP型では、電子顕微鏡画像では、ウイルス表面上にflagタグが発現していることを確認した。なお、基本型では、発現していないことを確認した。
CSP全長型、CSP C末型及びTRAP型のウェスタンブロッティングでは、flagタグ及びVSV-G TMの発現を確認した。なお、基本型では、発現していないことを確認した。
以上により、本実施例で作成したバキュロウイルス(CSP全長型、CSP C末型及びTRAP型)は、ウイルス表面上に、「CSP」又は「TRAP」及び「ウイルス粒子の構成成分になり得るタンパク質」を発現していることを確認した。
(本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスの肝細胞導入効率及び肝臓特異性の確認)
本実施例では、本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスの肝細胞導入効率及び肝臓特異性の確認をした。詳細は、以下の通りである。
(トランスダクションの方法)
○肝臓細胞(HepG2)でのトランスダクションの方法
HepG2細胞(1.0×104 cell/well)をコラーゲンコーティングした96ウェルプレートに播種し、DMEM(10%FBS、MEM-NEAA、ペニシリン-ストレプトマイシン)で24時間、37℃、5% CO2で培養した。次に、培地をPBS(-)に交換し、PBS(-)で希釈した実施例1で作成した各バキュロウイルス(CSP全長型、CSP C末型、TRAP型及び基本型)を各穴に添加した。次に、1時間、37℃、5% CO2でインキュベートし、ウイルスを除去し、その後培地に戻した。最後に、24時間後にルシフェラーゼアッセイを行い、トランスダクション効率を測定した。
○肝臓細胞ではないHeLa細胞(癌細胞)でのトランスダクションの方法
HeLa細胞(1.0×104 cell/well)をコラーゲンコーティングしていない96ウェルプレートに播種し、DMEM(10%FBS、MEM-NEAA、ペニシリン-ストレプトマイシン)で24時間、37℃、5% CO2で培養した。次に、培地をDMEM無血清培地に交換し、DMEMで希釈した実施例1で作成した各バキュロウイルス(CSP全長型、CSP C末型、TRAP型及び基本型)を各穴に添加した。次に、1時間、37℃、5% CO2でインキュベートし、ウイルスを除去し、その後培地に戻した。最後に、24時間後にルシフェラーゼアッセイを行い、トランスダクション効率を測定した。
さらに、コントロールとして、肝臓標的ペプチドであるHBVのpres1ペプチド(肝細胞表面のレセプターと結合する作用を有する)を「CSP」又は「TRAP」の代わりに導入した組換えバキュロウイルス(Pres1型)を作成した。
(トランスダクションの結果)
トランスダクションの結果を図4〜図6に示す。
図4の結果から明らかなように、本発明のCSP全長型、CSP C末型及びTRAP型は、MOIを上げることにより、肝臓細胞での導入効率が高くなることを確認した。なお、基本型(CSP又はTRAPをウイルス表面に発現していないバキュロウイルスウイルス)は、MOIの数値にかかわらず、導入効率が向上しなかった。これにより、バキュロウイルスウイルス表面にCSP又はTRAPを発現させることにより、肝臓細胞(肝臓、肝組織)への導入効率を向上させることができることを確認した。
図5の結果から明らかなように、本発明のCSP全長型、CSP C末型及びTRAP型は、MOIを上げることにより、肝臓細胞での導入効率が高くなることを確認した。特に、MOI 100のCSP全長型、CSP C末型及びTRAP型は、基本型と比較して、それぞれ、198倍、412倍及び737倍で導入効率が向上した。一方、CSP全長型、CSP C末型及びTRAP型は、MOIの数値にかかわらず、非肝臓細胞での導入効率は向上しなかった。これにより、バキュロウイルスウイルス表面にCSP又はTRAPを発現させることにより、肝臓細胞特異的に導入させることができることを確認した。
図6の結果から明らかなように、本発明のCSP全長型、CSP C末型及びTRAP型は、公知の肝臓標的ペプチドを発現したバキュロウイルス(Pres1型)と比較して、それぞれ、5.0倍、6.3倍及び16倍の導入効率を示した。
加えて、MOIは、10〜500、好ましくは30〜400、より好ましくは50〜300、最も好ましくは100〜200であることを確認した。
(総論)
上記実施例の結果より、本発明の肝臓特異的組換えバキュロウイルスは、従来のバキュロウイルスと比較して、以下の効果を有することを確認した。
(1)肝臓(肝臓細胞)に特異的に導入することができる。
(2)所望の遺伝子を高効率で遺伝子導入することができる。特に、他の肝臓標的ペプチドよりも導入効率が高い。
本発明によれば、新規な肝臓特異的組換えバキュロウイルスを提供することができる。

Claims (5)

  1. 以下を含む肝臓特異的組換えバキュロウイルス、
    (1)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子、及び
    (2)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子を発現可能なプロモーター。
  2. 前記肝臓特異的組換えバキュロウイルスは、以下を含む請求項1に記載の肝臓特異的組換えバキュロウイルス、
    (1)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子、
    (2)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子を発現可能なプロモーター、
    (3)所望の遺伝子、及び
    (4)所望の遺伝子を発現可能なプロモーター。
  3. 前記肝臓特異的組換えバキュロウイルスは、以下を含む請求項1又は2に記載の肝臓特異的組換えバキュロウイルス、
    (1)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子、
    (2)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子を発現可能なプロモーター、
    (3)所望の遺伝子、
    (4)所望の遺伝子を発現可能なプロモーター、
    (5)ウイルス粒子の構成成分になり得るタンパク質のアミノ酸配列をコードする遺伝子、及び
    (6)ウイルス粒子の構成成分になり得るタンパク質のアミノ酸配列をコードする遺伝子を発現可能なプロモーター。
  4. 請求項1〜3のいずれか1に記載の肝臓特異的組換えバキュロウイルスを含む肝臓疾患治療剤。
  5. 以下の肝臓特異的組換えバキュロウイルスを含むマラリアワクチン、
    (1)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子、
    (2)TRAP及び/又はCSPのアミノ酸配列をコードする遺伝子を発現可能なプロモーター、
    (3)所望の遺伝子としてのマラリア抗原の遺伝子、及び
    (4)マラリア抗原の遺伝子を発現可能なプロモーター。
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