JP2016085595A - 紙葉類処理装置、紙葉類処理システム及び紙葉類処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】紙葉類の分類用種別の内容に応じて集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定することができ紙葉類処理装置を提供する。
【解決手段】紙葉類を処理する紙葉類処理装置は、紙葉類を識別する識別部55と、識別部55で識別された分類用種別の内容に基づいて紙葉類を集積する集積部と、集積部に集積される紙葉類の上限枚数を分類用種別の内容に紐付けて記憶したメイン記憶部56、スタッカ記憶部136から、集積部で集積される紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定するメイン制御部50,スタッカ制御部135と、を備える。
【選択図】図5
【解決手段】紙葉類を処理する紙葉類処理装置は、紙葉類を識別する識別部55と、識別部55で識別された分類用種別の内容に基づいて紙葉類を集積する集積部と、集積部に集積される紙葉類の上限枚数を分類用種別の内容に紐付けて記憶したメイン記憶部56、スタッカ記憶部136から、集積部で集積される紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定するメイン制御部50,スタッカ制御部135と、を備える。
【選択図】図5
Description
本発明は、紙葉類を処理する紙葉類処理装置、紙葉類処理システム及び紙葉類処理方法に関する。
従来から、紙葉類を受け入れるための受入部と、受入部で受け入れられた紙葉類を搬送するための搬送部と、搬送部で搬送された紙葉類を識別する識別部と、識別部で識別された紙葉類を集積する集積部とを備えた紙葉類処理装置が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。そして、特許文献2では、集積部で集積される上限枚数を適当な枚数に設定することが開示されている。
しかしながら、特許文献2で開示されているのは、あくまでも集積部で集積される紙葉類の上限枚数であり、紙葉類の分類用種別(例えば、通貨の種類、紙幣の金種、紙幣の刷種、紙葉類の正損、紙葉類の表裏又は紙葉類の方向)の内容に応じて、当該集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定することは全く想定されていない。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、紙葉類の分類用種別の内容に応じて集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定することができる紙葉類処理装置、紙葉類処理システム及び紙葉類処理方法を提供する。
本発明による紙葉類処理装置は
紙葉類を処理する紙葉類処理装置であって、
紙葉類を識別する識別部と、
前記識別部で識別された分類用種別の内容に基づいて紙葉類を集積する集積部と、
前記集積部に集積される紙葉類の上限枚数を前記分類用種別の内容に紐付けて記憶した記憶部から、前記集積部で集積される前記紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定する制御部と、
を備える。
紙葉類を処理する紙葉類処理装置であって、
紙葉類を識別する識別部と、
前記識別部で識別された分類用種別の内容に基づいて紙葉類を集積する集積部と、
前記集積部に集積される紙葉類の上限枚数を前記分類用種別の内容に紐付けて記憶した記憶部から、前記集積部で集積される前記紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定する制御部と、
を備える。
本発明による紙葉類処理装置において、
前記紙葉類の前記分類用種別は、通貨の種類、紙幣の金種、紙幣の刷種又は紙葉類の正損を含んでもよい。
前記紙葉類の前記分類用種別は、通貨の種類、紙幣の金種、紙幣の刷種又は紙葉類の正損を含んでもよい。
本発明による紙葉類処理装置において、
前記集積部は複数設けられており、
前記分類用種別は複数あり、
複数の前記分類用種別に第1の分類用種別が含まれ、
前記記憶部は、前記集積部に集積される紙葉類の上限枚数を、前記第1の分類用種別の複数の内容のそれぞれに紐付けて記憶しており、
2つ以上の前記集積部が前記第1の分類用種別の異なる内容に基づいて紙葉類を集積する場合は、前記第1の分類用種別の内容に基づいて前記2つ以上の集積部のそれぞれに集積される紙葉類の上限枚数が設定されてもよい。
前記集積部は複数設けられており、
前記分類用種別は複数あり、
複数の前記分類用種別に第1の分類用種別が含まれ、
前記記憶部は、前記集積部に集積される紙葉類の上限枚数を、前記第1の分類用種別の複数の内容のそれぞれに紐付けて記憶しており、
2つ以上の前記集積部が前記第1の分類用種別の異なる内容に基づいて紙葉類を集積する場合は、前記第1の分類用種別の内容に基づいて前記2つ以上の集積部のそれぞれに集積される紙葉類の上限枚数が設定されてもよい。
本発明による紙葉類処理装置において、
複数の前記分類用種別に前記第1の分類用種別及び第2の分類用種別が含まれ、
前記2つ以上の集積部において、異なる内容の前記第1の分類用種別からなり、かつ、同じ内容の前記第2の分類用種別からなる紙葉類が集積されてもよい。
複数の前記分類用種別に前記第1の分類用種別及び第2の分類用種別が含まれ、
前記2つ以上の集積部において、異なる内容の前記第1の分類用種別からなり、かつ、同じ内容の前記第2の分類用種別からなる紙葉類が集積されてもよい。
本発明による紙葉類処理装置において、
前記第1の分類用種別は紙幣の正損であり、
前記第2の分類用種別は紙幣の金種であってもよい。
前記第1の分類用種別は紙幣の正損であり、
前記第2の分類用種別は紙幣の金種であってもよい。
本発明による紙葉類処理装置において、
前記集積部で集積される紙葉類の前記分類用種別の内容が変更されたときに、前記集積部で集積される紙葉類の上限枚数を、変更後の前記分類用種別の内容に基づいて変更してもよい。
前記集積部で集積される紙葉類の前記分類用種別の内容が変更されたときに、前記集積部で集積される紙葉類の上限枚数を、変更後の前記分類用種別の内容に基づいて変更してもよい。
本発明による紙葉類処理装置において、
前記紙葉類の正損の内容は、外部装置で用いられるのに適した第一分類と、外部装置以外で用いられるのに適した第二分類と、利用されることに適さない第三分類とを含んでもよい。
前記紙葉類の正損の内容は、外部装置で用いられるのに適した第一分類と、外部装置以外で用いられるのに適した第二分類と、利用されることに適さない第三分類とを含んでもよい。
本発明による紙葉類処理装置において、
前記第一分類に対して設定される上限枚数は、前記第二分類に対して設定される上限枚数又は前記第三分類に対して設定される上限枚数よりも多くなっていてもよい。
前記第一分類に対して設定される上限枚数は、前記第二分類に対して設定される上限枚数又は前記第三分類に対して設定される上限枚数よりも多くなっていてもよい。
本発明による紙葉類処理装置において、
前記第二分類に対して設定される上限枚数は、前記第三分類に対して設定される上限枚数と同数又は略同数であってもよい。
前記第二分類に対して設定される上限枚数は、前記第三分類に対して設定される上限枚数と同数又は略同数であってもよい。
本発明による紙葉類処理装置において、
前記紙葉類の前記分類用種別は、紙葉類の表裏又は紙葉類の方向を含んでもよい。
前記紙葉類の前記分類用種別は、紙葉類の表裏又は紙葉類の方向を含んでもよい。
本発明による紙葉類処理装置において、
前記制御部は、前記識別部で識別された紙葉類の前記分類用種別の内容に基づいて、前記記憶部から当該紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該紙葉類が搬送された集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定してもよい。
前記制御部は、前記識別部で識別された紙葉類の前記分類用種別の内容に基づいて、前記記憶部から当該紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該紙葉類が搬送された集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定してもよい。
本発明による紙葉類処理装置において、
前記集積部で集積される紙葉類の前記分類用種別の内容が予め設定されており、
前記制御部は、予め設定された前記分類用種別の内容に基づいて、前記記憶部から当該紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、前記集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定してもよい。
前記集積部で集積される紙葉類の前記分類用種別の内容が予め設定されており、
前記制御部は、予め設定された前記分類用種別の内容に基づいて、前記記憶部から当該紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、前記集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定してもよい。
本発明による紙葉類処理装置において、
前記紙葉類の前記分類用種別の内容に紐付けられて前記記憶部で記憶されている、前記集積部に集積される紙葉類の上限枚数を変更するための変更モードに切替可能となっていてもよい。
前記紙葉類の前記分類用種別の内容に紐付けられて前記記憶部で記憶されている、前記集積部に集積される紙葉類の上限枚数を変更するための変更モードに切替可能となっていてもよい。
本発明による紙葉類処理システムは、
紙葉類を処理する紙葉類処理装置を含む紙葉類処理システムであって、
紙葉類を識別する識別部と、
前記識別部で識別された分類用種別の内容に基づいて紙葉類を集積する集積部と、
前記集積部に集積される紙葉類の上限枚数を紙葉類の前記分類用種別の内容に紐付けて記憶した記憶部と、
前記記憶部から前記集積部で集積される前記紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定する制御部と、
を備える。
紙葉類を処理する紙葉類処理装置を含む紙葉類処理システムであって、
紙葉類を識別する識別部と、
前記識別部で識別された分類用種別の内容に基づいて紙葉類を集積する集積部と、
前記集積部に集積される紙葉類の上限枚数を紙葉類の前記分類用種別の内容に紐付けて記憶した記憶部と、
前記記憶部から前記集積部で集積される前記紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定する制御部と、
を備える。
本発明による紙葉類処理方法は、
紙葉類を処理する紙葉類処理装置を用いた紙葉類処理方法であって、
識別部で紙葉類を識別することと、
前記識別部で識別された分類用種別の内容に基づいて紙葉類を集積部に集積することと、
を備え、
前記集積部に集積される紙葉類の上限枚数を紙葉類の前記分類用種別の内容に紐付けて記憶した記憶部から、前記集積部で集積される前記紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該集積部で集積される紙葉類の上限枚数が設定される。
紙葉類を処理する紙葉類処理装置を用いた紙葉類処理方法であって、
識別部で紙葉類を識別することと、
前記識別部で識別された分類用種別の内容に基づいて紙葉類を集積部に集積することと、
を備え、
前記集積部に集積される紙葉類の上限枚数を紙葉類の前記分類用種別の内容に紐付けて記憶した記憶部から、前記集積部で集積される前記紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該集積部で集積される紙葉類の上限枚数が設定される。
本発明によれば、記憶部から、集積部で集積される紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定する。このため、紙葉類の分類用種別の内容に応じて集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定することができる。
第1の実施の形態
《構成》
以下、本発明に係る紙葉類処理装置、紙葉類処理システム及び紙葉類処理方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1乃至図9は本発明の実施の形態を説明するための図である。
《構成》
以下、本発明に係る紙葉類処理装置、紙葉類処理システム及び紙葉類処理方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1乃至図9は本発明の実施の形態を説明するための図である。
なお、本願において「紙葉類処理システム」は「紙葉類処理装置100」単体を含む概念として用いられている。このため、本願において「紙葉類処理システム」という文言を用いた場合には、紙葉類処理装置100そのものを意味することもあれば、紙葉類処理装置100とそれ以外の装置とを組み合わせたものを意味することもある。なお、本願における「紙葉類」とは、紙幣、小切手、商品券、帳票等のことを意味するが、代表的なものとしては紙幣を意味する。
図1及び図2に示すように、本実施の形態の紙葉類処理装置100は、筐体1と、筐体1に設けられて複数の紙葉類を受け入れる受入部11と、受入部11で受け入れられた紙葉類を1枚ずつ筐体1内に取り込む取込部10と、を備えている。図2に示すように、本実施の形態の紙葉類処理装置100は、取込部10から筐体1内に取り込まれた紙葉類を一枚ずつ搬送する搬送部70と、搬送部70で搬送されている紙葉類を識別して計数する識別部55と、後述するスタッカ60(60a−60h)に集積されない紙葉類をリジェクトする複数のリジェクト部65(65a,65b)と、を備えている。なお、本実施の形態の識別部55が紙幣を識別する際には、例えば、紙幣の金種、正損、表裏、刷種(新旧等)、方向、真偽、紙幣の記番号等を識別する。なお、識別部55は、搬送路を案内されている紙葉類の画像を読み取る画像読取センサ34を有しており、この画像読取センサ34によって読み取られた画像データに基づいて、例えば、紙幣の金種、正損、表裏、刷種、方向、真偽、紙幣の記番号等を識別する。通貨の内容としては、例えば、日本円、USドル、ユーロ、中国元、インドルピー等を挙げることができる。また、紙幣の金種としては、例えば1万円、1000円、100ドル、10ドル等を挙げることができる。
上述した取込部10は、図2に示すように、紙葉類を繰り出すフィードローラ10aと、フィードローラ10aに対向して設けられたゲートローラ(逆転ローラ)10bと、受入部11に収容された紙葉類をフィードローラ10aに向かって蹴り出すキッカローラ10c,10dと、を有している。また、搬送部70は、紙葉類を案内する搬送路と、この紙葉類に駆動力を付与する搬送ローラ及び/又は搬送ベルトと、搬送ローラ及び/又は搬送ベルトを駆動する駆動部71(図5参照)とを有している。
駆動部71は、図6に示すように、受入部11、識別部55、リジェクト部65等を含む上部ユニット105(図2参照)内に設けられ、当該上部ユニット105内における搬送ローラ(フィードローラ、ゲートローラ及びキッカローラを含む。)及び/又は搬送ベルト、羽根車66a,66b等を駆動する上部駆動部105aと、スタッカ60a−60dを含む第一スタッカユニット110(図2参照)内に設けられ、当該第一スタッカユニット110内における搬送ローラ及び/又は搬送ベルト、羽根車61a−61d等を駆動する第一下部駆動部110aと、スタッカ60e−60hを含む第二スタッカユニット120(図2参照)内に設けられ、当該第二スタッカユニット120内における搬送ローラ及び/又は搬送ベルト、羽根車61e−61h等を駆動する第二下部駆動部120aとを有している。
紙葉類の正損の内容は、外部装置で用いられるのに適した第一分類と、外部装置以外で用いられるのに適した第二分類と、利用されることに適さない第三分類とを含むものとなっていてもよい。紙葉類が紙幣である場合には、紙幣の正損は、例えば、銀行等の金融機関に設けられたATM等の紙幣処理装置(外部装置の一種)で利用できず、銀行等の金融機関の受付でも利用できない紙幣(いわゆる「UNFIT」紙幣:上記の第三分類に相当する。)と、銀行等の金融機関に設けられたATMでは利用できないが、銀行等の金融機関の受付では利用できる紙幣(いわゆる「Teller-FIT」紙幣:上記の第二分類に相当する。)、銀行等の金融機関に設けられたATMでも銀行等の金融機関の受付でも利用できる紙幣(いわゆる「ATM-FIT」紙幣:上記の第一分類に相当する)の3つに分類することができてもよい。また、このような態様に限られることはなく、紙葉類の正損の内容を正券と損券の2つに分類してもよい。
図1及び図2に示すように、リジェクト部65は、下方側に配置された第一リジェクト部65aと、上方側に配置された第二リジェクト部65bとを有している。例えば、第一リジェクト部65aには、識別異常や搬送異常であると判断された紙葉類が集積され、第二リジェクト部65bには、識別部55の真偽判定によって偽券であると判断された紙葉類が集積されてもよい。搬送異常とは、搬送部70によって紙葉類を搬送する際の異常を意味している。このような搬送異常としては、例えば、紙葉類が斜めに搬送されている場合(斜行)や、複数の紙葉類が重なって搬送されている場合(重送)や、複数の紙葉類が所定の間隔を隔てないで搬送されている場合(連鎖)等を挙げることができる。他方、識別異常とは、識別部55によって識別された情報が後述するメイン記憶部56等の記憶部に予め記憶された識別用情報と一致しない場合等を挙げることができる。
図2に示すように、搬送部70の搬送路には、紙葉類をリジェクト部65へと案内するための分岐部材46(46a,46b)が設けられている。より具体的には、紙葉類を第一リジェクト部65aへと案内するための分岐部材46aと、紙葉類を第二リジェクト部65bへと案内するための分岐部材46bとが設けられている。
また、分岐部材46aと第一リジェクト部65aとの間には、分岐部材46aによって案内された紙葉類が正常に第一リジェクト部65aへと案内されているかを検知するセンサ35aが設けられている。同様に、分岐部材46bと第二リジェクト部65bとの間には、分岐部材46bによって案内された紙葉類が正常に第二リジェクト部65bへと案内されているかを検知するセンサ35bが設けられている。
図2に示すように、スタッカ60a−60dの上部には、第一スタッカユニット110内の搬送部70を覆うようにして第一カバー49aが設けられている。同様に、スタッカ60e−60hの上部には、第二スタッカユニット120内の搬送部70を覆うようにして第二カバー49bが設けられている。
また、図2に示すように、本実施の形態の紙葉類処理装置100は、識別部55で識別された紙葉類を集積する複数(図1及び図2に示す態様では8個)のスタッカ60(60a−60h)を備えている。このスタッカ60a−60hは、前面が開口しており、オペレータはスタッカ60a−60h内の紙葉類を自由に取り出すことができる。なお、図1及び図2では一例として8個のスタッカ60a−60hが設けられている態様を用いて説明するが、スタッカ60a−60hの個数は8個未満であってもよいし8個よりも多くてもよい。また、本実施の形態では、前面が開口したスタッカ60a−60hを用いて説明しているが、これに限られることはなく、開口部を有さず筐体1内に完全に収容され、筐体1を開けないとアクセスできないスタッカを採用することもできる。なお、本実施の形態のスタッカ60a−60hは特許請求の範囲の「集積部」に含まれている。
図1に示すように、筐体1の正面側には、例えばタッチパネル等からなり所定の情報を表示するとともに、所定の情報を入力することができる操作表示部59が設けられている。この操作表示部59は、操作部及び表示部の両方の役割を果たしているが、このような態様に限られることはない。つまり、操作部と表示部とが別体となっていてもよい。また、本実施の形態では、筐体1の正面側には、操作表示部59に隣接してボタン式操作部58も設けられている。
図2に示すように、搬送部70には、搬送部70を通過する紙葉類を検知したり、紙葉類の有無を検知したりするための複数のセンサ33が設けられている。なお、受入部11に設けられたセンサ33は、受入部11内に紙葉類があるか否かを判断するために用いられる。また、分岐部材46bとスタッカ60aとの間に設けられたセンサ33は、リジェクト部65に案内されなかった紙葉類が、スタッカ60a−60hに向かって正常に案内されているかを検知するために用いられる。
図2に示すように、第一スタッカユニット110及び第二スタッカユニット120内の搬送路には、紙葉類が正常に搬送されているかを検知するセンサ31(31a−31g)や、紙葉類の案内されるスタッカ60a−60hを切り換える分岐部材41(41a−41g)が設けられている。また、これら分岐部材41a−41gの下流側には、分岐部材41a−41gによって分岐された紙葉類が正常にスタッカ60a−60hに案内されているかを検知するカウントセンサ32(32a−32h)が設けられている。
また、図1に示すように、筐体1には、スタッカ60a−60hの各々に対応して、各スタッカ60a−60hに集積されている紙葉類の種類(つまり後述する分類用種別)や枚数を表示するための個別表示部51a−51hが設けられている。この個別表示部51a−51hは、LCD等のディスプレイでもよいし、印刷された文字と発光素子との組み合わせでもよい。なお、個別表示部51a−51hに表示される紙葉類の種類は、例えば、通貨の種類、紙幣の金種、紙幣の刷種、紙葉類の正損、紙葉類の表裏、紙葉類の方向等である。紙葉類の方向は、表前、表後、裏前及び裏後の4方向ある。具体的には、紙葉類が紙幣である場合には、肖像が上でかつ肖像の頭の方から取り込まれる方向が表前、肖像が上でかつ頭と反対の方から取り込まれる方向が表後、肖像が下でかつ肖像の頭の方から取り込まれる方向が裏前、肖像が下でかつ頭と反対の方から取り込まれる方向が裏後となる。ちなみに、本実施の形態では、紙幣において肖像がある方を表面(おもてめん)と呼び、表面(おもてめん)と逆側の面を裏面と呼ぶ。
また、図2に示すように、スタッカ60a−60h内には、それぞれ、スタッカ60a−60h内の紙葉類の収納状況を検知する残留検知センサ36(36a−36h)が設けられている。
本実施の形態のスタッカ60a−60hでは、識別部55で識別された分類用種別の内容に基づいて紙葉類を集積できるようになっている。ここで、分類用種別とは、紙葉類を分類する際に用いられる種別であり、例えば、通貨の種類、紙幣の金種、紙幣の刷種、紙葉類の正損、紙葉類の表裏、紙葉類の方向等である。なお、操作表示部59及び/又は例えば紙葉類処理装置100を管理する管理装置等の外部装置500(図7及び図8参照)に設けられた外部表示部540等には、各スタッカ60a−60hに集積されている又は集積される予定の紙葉類の分類用種別の内容が表示されてもよい。また、上述したように、図1に示す個別表示部51a−51hが、各スタッカ60a−60hに集積されている又は集積される予定の紙葉類の分類用種別の内容を表示してもよい。ちなみに、本実施の形態において外部装置500とは、対象となっている装置以外の装置のことを意味し、例えば紙葉類処理装置100から見た場合には紙葉類処理装置100以外のあらゆる装置が外部装置500に該当する。
また、本実施の形態の紙葉類処理装置100は、図5に示すように、スタッカ60a−60hに集積される紙葉類の上限枚数を分類用種別の内容に紐付けて記憶したメイン記憶部56と、メイン記憶部56から各スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を設定するメイン制御部50も備えている。なお、メイン記憶部56は特許請求の範囲に記載された「記憶部」に含まれている。また、メイン制御部50は特許請求の範囲に記載された「制御部」に含まれている。
ところで、スタッカ60a−60hに集積される紙葉類の上限枚数を分類用種別の内容に紐付けて記憶するための記憶部は外部装置500に設けられていてもよい。また、本実施の形態ではメイン制御部50が紙葉類処理装置100内に設けられている態様を用いて説明するが、これに限られることはなく、紙葉類処理装置100の制御を行う制御部が外部装置500に設けられていてもよい。
一例としては、紙葉類処理装置100が、識別部55及びスタッカ60a−60hを有しており、外部装置500が、スタッカ60a−60hに集積される紙葉類の上限枚数を紙葉類の分類用種別の内容に紐付けて記憶した外部記憶部560と、外部記憶部560からスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を設定する外部制御部550とを有してもよい(図7及び図8参照)。この際、外部記憶部560と外部制御部550とは同じ外部装置500に設けられていてもよいが、別々の外部装置500に設けられていてもよい。なお、外部記憶部560は特許請求の範囲に記載された「記憶部」に含まれている。また、外部制御部550は特許請求の範囲に記載された「制御部」に含まれている。
また、別の例としては、紙葉類処理装置100が、識別部55、スタッカ60a−60h及びメイン制御部50を有しており、外部装置500が、スタッカ60a−60hに集積される紙葉類の上限枚数を紙葉類の分類用種別の内容に紐付けて記憶した外部記憶部560を有していてもよい。なお、この際、メイン制御部50は、外部記憶部560からスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を設定することとなる。
また、さらに別の例としては、紙葉類処理装置100が、識別部55、スタッカ60a−60h及びメイン記憶部56を有しており、外部装置500が、メイン記憶部56からスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を設定する外部制御部550を有してもよい。
ところで、外部装置500は、図7に示すように、一つの紙葉類処理装置100に対して一つだけ設けられてもよいが、図8に示すように、複数の紙葉類処理装置100が設けられた態様において、複数の紙葉類処理装置100に対して一つの外部装置500が設けられていてもよい。
図3は、本実施の形態による紙葉類処理装置100において、図4に示すように16個のスタッカ60a−60pが設けられている態様を例に取り、紙葉類処理装置100の内部に設置される基板の構成の概略を示したものである。図3に示す態様では、駆動部71は、上述した上部駆動部105a、第一下部駆動部110a及び第二下部駆動部120aの他に、スタッカ60i−60lを含む第三スタッカユニット130(図4参照)内に設けられ、当該第三スタッカユニット130内における搬送ローラ及び/又は搬送ベルト、羽根車61i−61l等を駆動する第三下部駆動部130a(図6参照)と、スタッカ60m−60pを含む第四スタッカユニット140(図4参照)内に設けられ、当該第四スタッカユニット140内における搬送ローラ及び/又は搬送ベルト、羽根車61m−61n等を駆動する第四下部駆動部140a(図6参照)とを有している。
また、図3に示す態様では、第一スタッカユニット110及び第二スタッカユニット120に対応した電源119が第一スタッカユニット110に設けられ、第三スタッカユニット130及び第四スタッカユニット140に対応した電源139が第三スタッカユニット130に設けられている。
なお、図4に示すスタッカ60i−60lの上部には、第三スタッカユニット130内の搬送部70を覆うようにして第三カバーが設けられ、スタッカ60m−60pの上部には、第四スタッカユニット140内の搬送部70を覆うようにして第四カバーが設けられてもよい。
図3に示すように、本実施の形態の紙葉類処理装置100は、CPUを含むメイン基板101と、メイン基板101に接続され、第一スタッカユニット110内に設けられた第一スタッカユニット駆動基板112と、メイン基板101に接続され、第二スタッカユニット120内に設けられた第二スタッカユニット駆動基板122と、メイン基板101にスタッカ基板131を介して接続され、第三スタッカユニット130内に設けられた第三スタッカユニット駆動基板132と、メイン基板101にスタッカ基板131を介して接続され、第四スタッカユニット140内に設けられた第四スタッカユニット駆動基板142と、を備えている。なお、スタッカ基板131は第三スタッカユニット130内に設けられるとともに、CPUを含んでいる。
第一スタッカユニット駆動基板112はメイン基板101からの指令を受けて第一下部駆動部110a等を駆動し、第二スタッカユニット駆動基板122はメイン基板101からの指令を受けて第二下部駆動部120a等を駆動し、第三スタッカユニット駆動基板132はスタッカ基板131(又はメイン基板101)からの指令を受けて第三下部駆動部130a等を駆動し、第四スタッカユニット駆動基板142はスタッカ基板131(又はメイン基板101)からの指令を受けて第四下部駆動部140a等を駆動するようになっている。
なお、スタッカ基板131は、スタッカ60i−60l内及びスタッカ60m−60p内に集積されている紙葉類の枚数、紙葉類の分類用種別等の様々な情報を記憶するスタッカ記憶部136(図5参照)と、第三スタッカユニット駆動基板132、第四スタッカユニット駆動基板142等を制御するスタッカ制御部135(図5参照)とを有している。スタッカ記憶部136は特許請求の範囲に記載された「記憶部」に含まれ、スタッカ制御部135は特許請求の範囲に記載された「制御部」に含まれることとなる。
スタッカ基板131はメイン基板101からの指令を受け、当該指令に基づいて第三スタッカユニット駆動基板132及び第四スタッカユニット駆動基板142に対して指令を送信するようになっている。また、スタッカ60i−60l内及びスタッカ60m−60p内に集積されている紙葉類の枚数、紙葉類の分類用種別等の情報は、スタッカ基板131で取得され、当該スタッカ基板131からメイン基板101へ送信されることとなる。
以下では、「記憶部56,136,560」という用語は、メイン記憶部56、スタッカ記憶部136及び外部記憶部560のいずれか1つ以上を示すものとして用いられ、「制御部50,135,550」という用語は、メイン制御部50、スタッカ制御部135及び外部制御部550のいずれか1つ以上を示すものとして用いられる。また、本実施の形態では以下において、特に断りがない限り、8個のスタッカ60a−60hを有する紙葉類処理装置(図1及び図2参照)を例に取って説明する。
本実施の形態では、紙葉類の分類用種別の内容に対応するスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を自由に設定することができる。このため、ある一つのスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の分類用種別の内容が、別の一つのスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の分類用種別の内容と異なる場合には、ある一つのスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を、別の一つのスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数と異なる枚数とすることもできる。
一例を示すと、記憶部56,136,560がスタッカ60a−60hに集積される紙葉類の上限枚数を、(複数ある分類用種別のうちの1つである)第1の分類用種別の複数の内容のそれぞれに紐付けて記憶している。そして、第1の分類用種別の異なる内容に基づいて紙葉類を集積する場合は、当該第1の分類用種別の内容に基づいて上限枚数が設定されることになる。ところで、異なる内容の第1の分類用種別に基づいて紙葉類を集積する少なくとも2つ以上のスタッカ60a−60hに対して、(複数ある分類用種別のうちの1つである)第2の分類用種別に関して同じ内容が設定されることもある。なお、一例として、第1の分類用種別は紙幣の正損であり、第2の分類用種別は紙幣の金種である。
また、ある一つのスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の分類用種別の内容を変更した場合は、当該一つのスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を、新たに設定された、変更後の分類用種別に基づいて設定し直すこともできる。
制御部50,135,550は、識別部55で識別された紙葉類の分類用種別の内容に基づいて、記憶部56,136,560から当該紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該紙葉類が搬送されたスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を設定するようにしてもよい。一例としては、制御部50,135,550は、識別部55で識別された紙葉類の分類用種別の内容に基づいて、当該分類用種別の内容の紙葉類を集積するためのスタッカ60a−60hが既に決定されているか否かを判断し、当該分類用種別の内容の紙葉類を集積するためのスタッカ60a−60hが既に決定されている場合には当該スタッカ60a−60hに当該紙葉類を搬送する。他方、当該分類用種別の内容の紙葉類を集積するためのスタッカ60a−60hが未だ決定されていない場合には、当該紙葉類が搬送されるスタッカ60a−60hを決定するとともに、記憶部56,136,560から当該紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該紙葉類が搬送されたスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を設定するようにしてもよい。なお、識別部55で識別された紙葉類の分類用種別の内容に基づいて、当該紙葉類の搬送先を決定する場合に関しては、後述する「自動決定モード」又は「動的決定モード」が用いられることとなる。
また、このような態様に限られることはなく、スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の分類用種別の内容が予め設定されていてもよい(この点に関しては、後述する「指定モード」参照)。この場合には、制御部50,135,550は、予め設定された分類用種別の内容に基づいて、記憶部56,136,560から当該紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を設定してもよい。
また、本実施の形態の紙葉類処理装置100は、スタッカ60a−60hに集積される紙葉類の上限枚数を変更するための変更モードに切替可能となっていてもよい。上限枚数は、紙葉類の分類用種別の内容に紐付けられて記憶部56,136,560で記憶されている。この変更モードに切り替わることで、分類用種別の内容、すなわち、通貨の種類、紙幣の金種、紙幣の刷種、紙葉類の正損、紙葉類の表裏及び紙葉類の方向のうちの一つ以上の各々に関して、その内容毎にスタッカ60a−60hに集積される紙葉類の上限枚数を設定することができる。ここで、一つのスタッカ60a−60hに対し、異なる分類用種別のそれぞれについて分類用種別の内容が設定され、設定された分類用種別の内容に紐付けられた上限枚数が異なる場合が考えられる。このような場合は、優先順位の高い分類用種別に紐付けられた上限枚数を設定したり、最も大きい上限枚数を設定したり、最も小さい上限枚数を設定したりすることで、上限枚数を一意に決定することができる。あるいは、操作者により選択された分類用種別に紐付けられた上限枚数を設定するようにしてもよい。
ここで、スタッカ60a−60hに集積する紙葉類の割当てモードについて説明する。割当てモードとは、紙葉類をスタッカ60a−60hに割当てるためのモードであり、指定モード、自動決定モード、動的決定モード、混合モード及び指定外モードがある。スタッカ60a−60hには、通貨の種類、紙幣の金種、紙幣の刷種、紙葉類の正損、紙葉類の表裏及び紙葉類の方向の各々について、指定モード、自動決定モード、動的決定モード、混合モード及び指定外モードのいずれかを設定することができる。これらの優先順位は、指定モード、自動決定モード、動的決定モード、混合モード及び指定外モードの順で下がり、以下の表1で示すような優先順位となっている(数値が大きいものが数値が小さいものと比較して優先される。)。
指定モードとは、スタッカ60a−60hに集積される紙葉類の分類用種別の内容を予め指定するモードである。例えば、通貨を指定モードで設定する場合は、USドル、円、ユーロ等のうちから1つの通貨が操作表示部59等から指定される。また、金種を指定モードで設定する場合には、その前に、通貨を指定モードで設定して、設定するスタッカ60a−60hにどの通貨を集積するか指定する必要がある。例えば、金種を指定モードで設定して100ドルを指定する場合は、その前に、通貨を指定モードで設定してUSドルを指定することになる。あるいは、指定モードで金種が設定された場合は、設定された金種の属する通貨が自動的に設定されるようにしてもよい。
次に、紙葉類を処理している間に、識別部55の識別結果に基づいてスタッカ60a−60hに集積される紙葉類を割り当てる第1自動決定モード、第2自動決定モード、第3自動決定モード、・・・、第n自動決定モードについて説明する。第1自動決定モードは、1取引分の紙葉類の処理において、識別部55が1番目に識別した分類用種別の内容を、対応するスタッカ60a−60hに集積する紙葉類の内容とするものである。例えば、スタッカ60aに対して、通貨に第1自動決定モードが設定され、識別部55が1番目に識別した紙幣がユーロ紙幣であった場合、スタッカ60aにはユーロが割り当てられ、以後、ユーロ紙幣と識別された紙幣はスタッカ60aに搬送され、集積される。
また、スタッカ60aに対して、通貨に指定モードが設定されてUSドルが指定され、金種に第1自動決定モードが設定されている場合、識別部55が1番目に識別したUSドル紙幣の金種が、スタッカ60aに割り当てられる。例えば識別部55が1番目に識別したUSドル紙幣が100ドルであった場合、スタッカ60aには100ドルが割り当てられる。
第2自動決定モードは、1取引分の紙葉類の処理において、識別部55が2番目に識別した分類用種別の内容を、対応するスタッカ60a−60hに集積する紙葉類の内容とするものである。例えば、スタッカ60aに対して通貨に第1自動決定モードが設定され、スタッカ60bに対して通貨に第2自動決定モードが設定され、識別部55が1番目に識別した紙幣がユーロ紙幣、2番目に識別した紙幣がUSドル紙幣であった場合、スタッカ60aには通貨としてユーロが割り当てられ、スタッカ60bには通貨としてUSドルが割り当てられる。
第3自動決定モードは、1取引分の紙葉類の処理において、識別部55が3番目に識別した分類用種別の内容を、対応するスタッカ60a−60hに集積する紙葉類の内容とするものである。さらに、第4自動決定モード、第5自動決定モード、・・・、第n自動決定モード等が設定できるようにしてもよい。
表1で示すように、自動決定モードは指定モードの次に優先度が高い。したがって、指定モードで指定されている分類用種別の内容がある場合は、これを除いた分類用種別の内容が、自動決定モードで決定される。例えば、スタッカ60aに対して通貨に指定モードが設定されてUSドルが指定され、スタッカ60bに対して通貨に第1自動決定モードが設定され、識別部55が最初に識別した紙幣がUSドル紙幣であった場合、USドル紙幣はスタッカ60aに搬送される。そして、USドル紙幣以外の通貨のうち、識別部55が1番目に識別した通貨が、スタッカ60bで集積される通貨として決定される。
なお、自動決定モードは複数のスタッカ60a−60hに対して設定することができる。例えば、スタッカ60a及びスタッカ60bに対して、通貨に第1自動決定モードが設定され、識別部55が1番目に識別した紙幣がユーロ紙幣であった場合、スタッカ60a及びスタッカ60bに集積される通貨としてユーロが割り当てられる。スタッカ60a−60hに対して、自動決定モードにより割り当てられた分類用種別の内容は、1取引分の紙幣の処理が終了した際にクリアされてもよい。
次に、動的決定モードについて説明する。動的決定モードは、紙葉類を処理している間に、識別部55の識別結果に基づいてスタッカ60a−60hに集積される紙葉類を割り当てるモードであるが、自動決定モードと異なり、何番目の紙葉類であっても割り当て可能となっている。識別した紙葉類の種別が、どのスタッカ60a−60hにも割り当てられておらず、割当てが決定していないスタッカ60a−60hのうち、動的決定モードが設定されているスタッカ60a−60hがある場合、そのスタッカ60a−60hに、識別した分類用種別の内容が割り当てられる。例えば、スタッカ60hに対して通貨に動的決定モードが設定され、スタッカ60a−60gで集積される通貨にドル及びユーロが割り当てられている状態で識別部55がインドルビーを識別した場合、スタッカ60hで集積される通貨にインドルビーが割り当てられる。
動的決定モードには、第1動的決定モード、第2動的決定モード(いわゆるダイナミックスタッカ)、第3動的決定モード(いわゆるダイナミックオール)がある。
第1動的決定モードでは、スタッカ60a−60hに集積される分類用種別の内容に関する情報が、1取引分の紙葉類の処理が終了するまで保持され、1取引分の紙葉類の処理が終了した時にクリアされる。第2動的決定モードでは、スタッカ60a−60hに集積される分類用種別に関する情報が、1取引分の紙葉類の処理が終了した時又は第2動的決定モードが設定された当該スタッカ60a−60h(1つのスタッカ60a−60h)から全ての紙葉類が抜き取られた時にクリアされる。第3動的決定モードでは、スタッカ60a−60hに集積される分類用種別に関する情報が、1取引分の紙葉類の処理が終了した時又は第3動的決定モードが設定された全てのスタッカ60a−60hから全ての紙葉類が抜き取られた時にクリアされる。例えば、スタッカ60f−65hに対して通貨に第3動的決定モードが設定され、スタッカ60a−65eに対して通貨にUSドルが割り当てられている状態で、識別部55がユーロ紙幣を識別した場合、スタッカ60f−65hで集積される通貨にユーロが割り当てられる。これら複数のスタッカ60f−65hに割り当てられた分類用種別の内容は、1取引分の紙葉類の処理が終了した時又はこれら複数のスタッカ60f−65hから全ての紙葉類が抜き取られた時にクリアされる。
次に、混合モードについて説明する。混合モードは、分類用種別の内容を問わず紙葉類を集積するモードである。混合モードは動的決定モードよりも優先度が低い。したがって、混合モードが設定されたスタッカ60a−60hには、指定モード、自動決定モード及び動的決定モードの一つ以上によって決定された分類用種別の内容以外のものが混合して集積される。
次に、指定外モードについて説明する。指定外モードは優先度が最も低く、指定外モードが設定されたスタッカ60a−60hは、他のスタッカ60a−60hに集積されない紙葉類が集積される。
ところで、図5に示すように、メイン制御部50には、取込部10、駆動部71、メイン記憶部56、識別部55、分岐部材41,46、リジェクト部65、センサ31−34,36、操作表示部59、ボタン式操作部58、スタッカ制御部135、スタッカ記憶部136等が接続されている。そして、メイン制御部50は当該メイン制御部50に接続された各構成要素から情報を取得したり、各構成要素に指令を与えたりするようになっている。
上述した態様とは異なり、図9に示すように、搬送部70で搬送された結束用の複数の紙葉類を集積するための複数の帯封一時保留部210(210a−210c)と、帯封一時保留部210a−210cに集積された紙葉類を結束帯で結束して紙葉類束を生成するための結束部250と、を有する紙葉類結束ユニット200が設けられてもよい。この場合には、当該帯封一時保留部210a−210も特許請求の範囲の「集積部」に含まれることとなる。この紙葉類結束ユニット200は、帯封一時保留部210a−210cから結束部250に結束用の紙葉類を搬送するための結束前搬送部220と、結束部250から紙葉類束を搬送するための結束後搬送部260と、結束後搬送部260で搬送される結束された紙葉類束を収容する紙葉類束集積部270も有している。なお、紙葉類束集積部270に収容された紙葉類束は、当該紙葉類束集積部270によって、束放出部(図示せず)から放出することができる。なお、図9に示す態様では、帯封一時保留部210a−210cに集積された紙葉類を、結束前搬送部220により結束部250に搬送する構成としたが、このような態様に限られることはなく、帯封一時保留部210a−210cに集積された状態の紙葉類を、そのまま結束部で結束する態様としてもよい。
また、図9に示すように、本実施の形態の紙葉類処理装置100は、紙葉類を反転させる紙葉類反転部91,95を含んだ紙葉類反転ユニット90も備えていてもよい。この紙葉類反転部91,95は、搬送部70で紙葉類を短手方向に搬送した場合、搬送されている紙葉類をその短手方向の向きが逆向きになるように表裏反転させる短手反転部95と、搬送部70で搬送されている紙葉類をその長手方向の向きが逆向きになるように表裏反転させる長手反転部91とを有している。なお、これら短手反転部95及び長手反転部91で紙葉類を反転させる方法の詳細についてはWO2010/097954号に開示されていることから、詳細な説明は省略する。
《方法》
次に、本実施の形態の紙葉類処理装置100又は紙葉類処理システムを用いた紙葉類処理方法について説明する。なお、以下では集積部としてスタッカ60a−60hを例に取って説明するが、これに限られることはなく、集積部として上述した帯封一時保留部210a−210c又はスタッカ60a−60h及び帯封一時保留部210a−210cの両方を採用することもできる。
次に、本実施の形態の紙葉類処理装置100又は紙葉類処理システムを用いた紙葉類処理方法について説明する。なお、以下では集積部としてスタッカ60a−60hを例に取って説明するが、これに限られることはなく、集積部として上述した帯封一時保留部210a−210c又はスタッカ60a−60h及び帯封一時保留部210a−210cの両方を採用することもできる。
まず、受入部11に処理の対象となる紙葉類が載置される(図1及び図2参照)。次に、受入部11に載置された紙葉類が筐体1内に取込部10によって取り込まれる。このように取込部10によって取り込まれた紙葉類は搬送部70で搬送され、識別部55で識別計数された後で、集積されるべきスタッカ60a−60hへと搬送される。なお、識別部55で正常に識別されなかった紙葉類はリジェクト紙葉類として例えばリジェクト部65a,65bへと搬送される。
識別部55で紙葉類が識別される際には、紙葉類の分類用種別の内容、すなわち、通貨の種類、紙幣の金種、紙幣の刷種、紙葉類の正損、紙葉類の表裏及び紙葉類の方向のいずれか1つ以上の内容が識別される。そして、この分類用種別の内容に基づいて、対応するスタッカ60a−60hへ紙葉類が搬送されることとなる。
本実施の形態では、各スタッカ60a−60hに集積される紙葉類の上限枚数は、紙葉類の分類用種別の内容に紐付けて記憶部56,136,560で記憶されている。そして、当該記憶部56,136,560から、スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数が読み出されて、当該スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数が設定されることとなる。
スタッカ60a−60hで分類用種別のどの内容のものが集積されるかは、予め設定されてもよいが(上述した「指定モード」参照)、予め設定されておらず、識別部55で分類用種別の内容が読み取られた結果に基づいて、識別部55で識別された紙葉類が搬送されるスタッカ60a−60hが決定されてもよい(上述した「自動決定モード」及び「動的決定モード」参照)。スタッカ60a−60hで分類用種別のどの内容のものが集積されるか予め設定されている場合には、制御部50,135,550によって記憶部56,136,560から当該紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数が読み出されて、当該スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数が設定される。他方、スタッカ60a−60hで分類用種別のどの内容のものが集積されるか予め設定されていない場合には、識別部55で識別された紙葉類の分類用種別の内容に基づいて、制御部50,135,550によって当該分類用種別の内容の紙葉類を集積するためのスタッカ60a−60hが既に決定されているか否かが判断される。そして、当該分類用種別の内容の紙葉類を集積するためのスタッカ60a−60hが既に決定されている場合には当該スタッカ60a−60hに当該紙葉類が搬送される。他方、当該分類用種別の内容の紙葉類を集積するためのスタッカ60a−60hが未だ決定されていない場合には、制御部50,135,550によって当該紙葉類が搬送されるスタッカ60a−60hが決定されるとともに、記憶部56,136,560から当該紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数が読み出されて、当該紙葉類が搬送されたスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数が設定される。
ここで、分類用種別の一つである金種に関して「指定モード」が採用され、分類用種別一つである正損に関して「自動決定モード」が採用された場合を一例として挙げて説明する。なお、紙葉類の正損の内容が正券と損券の2つに分類される態様を用いて説明する。より具体的な例として、スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の金種に対して「指定モード」で5ユーロが指定され、スタッカ60a−60dで集積される紙葉類の正損に対して第1自動決定モードが採用され、スタッカ60e−60hで集積される紙葉類の正損に対して第2自動決定モードが採用された場合を挙げる。スタッカ60a−60hの正損に対しては、具体的な内容が設定されていない状態である。仮に5ユーロ紙幣に関して、5ユーロ紙幣の正券が1番目に流れ、5ユーロ紙幣の損券が2番目以降に流れた場合には、スタッカ60a−60dの正損の内容として正券が設定されてスタッカ60a−60dには5ユーロの正券が集積され、スタッカ60e−60hの正損の内容として損券が設定されてスタッカ60e−60hには5ユーロの損券が集積されることになる。仮に正券に対して上限枚数500枚が設定され、かつ、損券に対して上限枚数100枚が設定される場合には、スタッカ60a−60dに対して上限枚数500枚が設定され、スタッカ60e−60hに対して上限枚数100枚が設定されることになる。また、金種の内容である5ユーロに対しても上限枚数が設定されており、正損に対する上限枚数が金種に対する上限枚数よりも優先される場合にも、各スタッカ60a−60hに対して上述したのと同じ上限枚数が設定されることになる。
《効果》
次に、上述した構成からなる本実施の形態によって達成される効果であって、まだ述べていない効果又はとりわけ重要な効果について説明する。なお、以下でも集積部としてスタッカ60a−60hを例に取って説明するが、これに限られることはなく、集積部として帯封一時保留部210a−210cを採用することもでき、この場合にも同様の効果を奏することができる。
次に、上述した構成からなる本実施の形態によって達成される効果であって、まだ述べていない効果又はとりわけ重要な効果について説明する。なお、以下でも集積部としてスタッカ60a−60hを例に取って説明するが、これに限られることはなく、集積部として帯封一時保留部210a−210cを採用することもでき、この場合にも同様の効果を奏することができる。
本実施の形態によれば、記憶部56,136,560から、スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の分類用種別(例えば、通貨の種類、紙幣の金種、紙幣の刷種、紙葉類の正損、紙葉類の表裏又は紙葉類の方向)の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を設定する。このため、紙葉類の分類用種別の内容に応じてスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を設定することができる。
また、本実施の形態では、紙葉類の分類用種別の内容に対応するスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を自由に設定することができる。このため、複数のスタッカ60a−60hのうちの2つで集積される紙葉類の第1の分類用種別の内容が同じであっても、一方のスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の第2の分類用種別の内容が、他方のスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の第2の分類用種別の内容と異なる場合には、一方のスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を、他方のスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数と異なる枚数とすることもできる。
また、本実施の形態において、紙葉類を処理している間に識別部55で識別された紙葉類の分類用種別の内容に基づいて、記憶部56,136,560から当該紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該紙葉類が搬送されたスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を設定する場合には、実際に取引に含まれていた紙葉類の分類用種別の内容に応じて、当該分類用種別の内容に対応する上限枚数を所定のスタッカ60a−60hに設定することができる。この態様によれば、一枚も紙葉類が集積されないスタッカ60a−60hが発生することを極力抑えることができるとともに、当該スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数を分類用種別の内容に応じて設定するができる。なお、この態様は、主に、上述した「自動決定モード」及び「動的決定モード」のように、識別部55で識別された分類用種別の内容に基づいてスタッカ60a−60hで集積される分類用種別の内容が決定される場合に用いられる。
ちなみに、本実施の形態とは異なり、紙葉類の分類用種別の内容とは全く関係なく各スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の枚数を予め定める場合には、上述した「自動決定モード」又は「動的決定モード」において、分類用種別の内容に応じて集積される紙葉類の上限枚数を異ならせて設定することはできない。「自動決定モード」又は「動的決定モード」を採用したときには、各スタッカ60a−60hに集積される分類用種別の内容の紙葉類が予め定まらないためである。これに対して、本実施の形態によれば、「自動決定モード」又は「動的決定モード」を採用したときであっても、分類用種別の内容に応じて集積される紙葉類の上限枚数を異ならせて設定することができる点で有益である。
また、上述したように、スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の分類用種別の内容が予め設定されていてもよい(上述した「指定モード」参照)。この場合には、予め設定された分類用種別の内容に基づいて、記憶部56,136,560から当該紙葉類の分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数が読み出されて、当該スタッカ60a−60hで集積される紙葉類の上限枚数が設定されることとなる。このような態様によれば、予めどのスタッカ60a−60hにどの分類用種別の内容の紙葉類が集積されるかを決めることができ、かつ、当該スタッカ60a−60hに集積される紙葉類の上限枚数も設定することができる。
紙葉類の分類用種別が通貨である場合には、分類用種別の内容としての日本円、USドル、ユーロ、中国元、インドルビー等の所定の通貨に対して、集積される紙葉類の上限枚数を設定することができる。一例としては、スタッカ60hに集積される紙幣の上限枚数に関して、ユーロ紙幣を金種混合で100枚というように設定することができる。
また、分類用種別が金種である場合には、分類用種別の内容としての1万円、1000円、100ドル、10ドル、100ユーロ、10ユーロ等の金種に対して、集積される紙葉類の上限枚数を設定することができる。一例としては、スタッカ60aに集積される紙幣の上限枚数に関して、日本円の1000円を300枚というように設定することができる。
また、分類用種別が紙幣の刷種である場合には、分類用種別の内容としての新券や旧券等に対して、集積される紙葉類の上限枚数を設定することができる。一例としては、スタッカ60bに集積される紙幣の上限枚数に関して、USドルの100ドルの新券を500枚というように設定することができる。また、別の例としては、スタッカ60hに集積される紙幣の上限枚数に関して、通貨及び金種を混合状態として旧券100枚というように設定することもできる。
また、分類用種別が紙葉類の正損である場合には、分類用種別の内容に対して、集積される紙葉類の上限枚数を設定することができる。正損の分類用種別の内容には、外部装置500で用いられるのに適した第一分類と、外部装置500以外で用いられるのに適した第二分類と、利用されることに適さない第三分類とが含まれてもよい。このような態様によれば、紙葉類をその痛み具合等によって3つに分けることができ、かつ、当該3つの分類毎にスタッカ60a−60hで集積される際の上限枚数を設定することができる。
また、このように紙葉類の正損分類が3つに分けられる際には、第一分類(例えば「ATM-FIT」)に対して設定される上限枚数は、第二分類(例えば「Teller-FIT」)に対して設定される上限枚数及び/又は第三分類(例えば「UNFIT」)に対して設定される上限枚数よりも多くなっていてもよい。このような態様によれば、外部装置500で用いられ、使用枚数が一般的には多い(ATMのカセットには例えば2000枚程度の紙幣を収容することができる。)第一分類の紙葉類に対してより多くの枚数を上限とすることができる。他方、外部装置500以外で用いられ、使用枚数が一般的には多くない第二分類の紙葉類に対してより少ない枚数を上限とすることができる。また、再流通されず例えば中央銀行に返却されるだけの第三分類に関しても、より少ない枚数を上限とすることができる。また、このように集積される紙葉類の上限枚数を変えることで、一目見ただけで、当該スタッカ60a−60hに集積されている紙葉類が第一分類(例えば「ATM-FIT」)に属する紙葉類であることを操作者が把握することができ、作業効率を高めることができる。
また、第二分類(例えば「Teller-FIT」)に対して設定される上限枚数は、第三分類(例えば「UNFIT」)に対して設定される上限枚数と同数又は略同数(例えば1割以下の枚数の差しかない。)となっていてもよい。このようにすることで、第二分類としてスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の枚数と第三分類としてスタッカ60a−60hで集積される紙葉類の枚数とを同数又は略同数とすることができ、集積されている紙葉類の枚数に関して操作者が覚えなければならない負担を軽減することができる。
分類用種別が紙幣の正損を含む場合の具体的な例を示すと、スタッカ60a−60dに集積される紙幣の上限枚数に関して、USドルの100ドルの第一分類(例えば「ATM-FIT」)を500枚というように設定し、スタッカ60e−60gに集積される紙幣の上限枚数に関して、USドルの100ドルの第二分類(例えば「Teller-FIT」)を100枚というように設定し、スタッカ60hに集積される紙幣の上限枚数に関して、USドルの100ドルの第三分類(例えば「UNFIT」)を100枚というように設定することもできる。
なお、第二分類に対して設定される上限枚数は、第三分類に対して設定される上限枚数と同数となっている必要はなく、例えば、第二分類に対して設定される上限枚数は、第三分類に対して設定される上限枚数よりも多くなっていてもよいし、逆に、第三分類に対して設定される上限枚数よりも少なくなっていてもよい。また、同様に、第一分類に対して設定される上限枚数は、第二分類に対して設定される上限枚数及び/又は第三分類に対して設定される上限枚数よりも多くなっている必要はなく、逆に、第一分類に対して設定される上限枚数は、第二分類に対して設定される上限枚数及び/又は第三分類に対して設定される上限枚数よりも少なくなっていてもよい。
また、分類用種別が紙葉類の表裏を含む場合には、スタッカ60a−60hで集積される際に上面が表面(おもてめん)である紙葉類と、スタッカ60a−60hで集積される際に上面が裏面である紙葉類の各々に対して、集積される際の上限枚数を設定することができる。この場合の分類用種別の内容は、表面と裏面になる。一例としては、スタッカ60aに集積される紙幣の上限枚数として、日本円の1000円を上面が表面(おもてめん)となるものを200枚と設定し、スタッカ60bに集積される紙幣の上限枚数として、日本円の1000円を上面が裏面となるものを100枚と設定してもよい。また、別の例としては、スタッカ60hに集積される紙幣の上限枚数に関して、通貨及び金種を混合状態として上面が裏面(又は表面(おもてめん))となるものを500枚と設定することもできる。
また、分類用種別が紙葉類の方向を含む場合には、スタッカ60a−60hで集積される際に表前、表後、裏前及び裏後の各々の方向を向く紙葉類に対して、集積される際の上限枚数を設定することができる。この場合の分類用種別の内容は、表前、表後、裏前及び裏後になる。一例としては、スタッカ60aに集積される紙幣の上限枚数として、日本円の1000円で表前となるものを200枚と設定し、スタッカ60bに集積される紙幣の上限枚数として、日本円の1000円で表後となるものを200枚と設定し、スタッカ60cに集積される紙幣の上限枚数として、日本円の1000円で裏前となるものを100枚と設定し、スタッカ60dに集積される紙幣の上限枚数として、日本円の1000円で裏後となるものを100枚と設定してもよい。また、別の例としては、スタッカ60eに集積される紙幣の上限枚数として、通貨及び金種を混合状態として表前となるものを200枚と設定し、スタッカ60fに集積される紙幣の上限枚数として、通貨及び金種を混合状態として表後となるものを200枚と設定し、スタッカ60gに集積される紙幣の上限枚数として、通貨及び金種を混合状態として裏前となるものを100枚と設定し、スタッカ60hに集積される紙幣の上限枚数として、通貨及び金種を混合状態として裏後となるものを100枚と設定することもできる。
本実施の形態の紙葉類処理装置100が、紙葉類の分類用種別の内容に紐付けられて記憶部56,136,560で記憶されている紙葉類の上限枚数を変更するための変更モードに切替可能となっている場合には、分類用種別の内容、すなわち、通貨の種類、紙幣の金種、紙幣の刷種、紙葉類の正損、紙葉類の表裏及び紙葉類の方向のうちの一つ以上に関して、その内容毎にスタッカ60a−60hに集積される紙葉類の上限枚数を設定することができる。このため、必要となる分類用種別の内容毎に細かくスタッカ60a−60hで集積される上限枚数を設定することができる。
第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、一例として、図11に示すように16個のスタッカ60a−60pが設けられている態様を用いて説明するが、これはあくまでも例に過ぎず、スタッカ60a−60pの数は16個未満であってもよいし、16個よりも多くてもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、一例として、図11に示すように16個のスタッカ60a−60pが設けられている態様を用いて説明するが、これはあくまでも例に過ぎず、スタッカ60a−60pの数は16個未満であってもよいし、16個よりも多くてもよい。
本実施の形態では、紙葉類処理装置100が3つ以上のスタッカユニット110,120,130,140を有しており、複数のスタッカユニット110,120,130,140に対応した報知部81,82が設けられている態様となっている(図10及び図11参照)。より具体的には、本実施の形態の報知部81,82は、あるスタッカ60a−60pで所定枚数の紙葉類を集積した場合やエラーが発生した場合に、当該あるスタッカ60a−60pの大まかな場所やエラーが発生した大まかな場所を報知するようになっている。より具体的には、本実施の形態では、紙葉類処理装置100の正面側から見た場合の左側(もしくは左側端部近辺)及び/又は右側(もしくは右側端部近辺)の各々に報知部81,82が設けられてもよい(図11参照)。また、各スタッカユニット110,120,130,140に位置するスタッカユニット110,120,130,140に対応して報知部81,82が設けられてもよい。また、報知部81,82が一つしか設けられていないが、当該報知部81,82から報知される情報の違い、例えば発せられる音情報の違い(音や音声の違い)や、表示情報の違い(表示される色、文字、記号の違いや表示態様の違い)等によって、所定枚数の紙葉類を集積したスタッカ60a−60pの場所やエラーが発生したスタッカ60a−60pの場所を大まかに報知するようにしてもよい。なお、報知部81,82としては、パトライト(登録商標)やLEDのように操作者の視覚で認識できる表示報知部81や、ブザーのように操作者の聴覚で認識できる音声報知部82、又は、これら表示報知部81及び音声報知部82の両方等を採用することができる(図10参照)。
第2の実施の形態において、その他の構成は、第1の実施の形態と略同一の態様となっている。第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施の形態によれば、報知部81,82によって、あるスタッカ60a−60pで所定枚数の紙葉類を集積した場合やエラーが発生した場合に、当該あるスタッカ60a−60pの場所やエラーが発生した大まかな場所を報知することができる。このため、所定枚数の紙葉類を集積したスタッカ60a−60pの場所やエラーが発生したユニット105,110,120,130,140の場所を操作者が容易に認識することができる。この結果、操作者は自己が作業しなければならない個所を容易に認識することができ、作業効率を高めることができる。
また、紙葉類処理装置100の正面側から見た場合の左側(もしくは左側端部近辺)及び右側(もしくは右側端部近辺)の各々に報知部81,82が設けられている場合には(図11参照)、設置しなければならない報知部81,82の数を減らしつつ、操作者が何らしかの作業を行わなければならないユニット105,110,120,130,140の大まかな場所を報知部81,82によって操作者に知らせることができる。
また、紙葉類処理装置100の正面側から見た場合に左側に位置するスタッカユニット110,120のいずれかと、右側に位置するスタッカユニット130,140のいずれかに対応して報知部81,82が設けられている場合にも、同様に、設置しなければならない報知部81,82の数を減らしつつ、操作者が何らしかの作業を行わなければならないユニット105,110,120,130,140の大まかな場所を報知部81,82によって操作者に知らせることができる。
また、各スタッカユニット110,120,130,140に対応して報知部81,82が設けられている場合には、操作者が何らしかの作業を行わなければならないユニット105,110,120,130,140をピンポイントで特定することができ、作業効率をより高めることができる。
なお、本実施の形態では、上部ユニット105でエラーが発生した場合には、紙葉類処理装置100の正面側から見た場合に左端に位置するスタッカユニット110で所定枚数の紙葉類を集積した場合やエラーが発生した場合に報知を行う報知部81,82によって、所定の情報が報知されることとなる。
ちなみに、あるスタッカ60a−60pで所定枚数の紙葉類を集積した場合とエラーが発生した場合とで、報知部81,82による報知態様が異なっていてもよい。このような態様によれば、操作者は自己が行わなければならない作業がスタッカ60a−60pから単純に紙葉類を除去するだけであるのか、ユニット105,110,120,130,140内で発生したエラーを解除する必要があるのかを容易に把握することができる。
報知部81,82として、操作者の視覚で認識できる表示報知部81を採用している場合には、あるスタッカ60a−60pで所定枚数の紙葉類を集積した場合とエラーが発生した場合とで表示報知部81による表示態様を異ならせればよい。一例としてパトライトを用いた場合には、あるスタッカ60a−60pで所定枚数の紙葉類を集積した場合とエラーが発生した場合とでパトライトの表示態様を異ならせればよいし、他の例としてLEDを用いた場合には、あるスタッカ60a−60pで所定枚数の紙葉類を集積した場合には例えば「BATCH」というような文字情報を表示させ、エラーが発生した場合には例えば「ERROR」というような文字情報を表示させればよい。この際には、所定枚数の紙葉類を集積したスタッカ60a−60pを特定しつつスタッカ60a−60p内に所定枚数の紙葉類が集積された旨を表示して知らせてもよいし、エラーが発生したユニット105,110,120,130,140を特定しつつエラーが発生した旨を表示して知らせてもよい。
また、報知部81,82として、操作者の聴覚で認識できる音声報知部82を採用している場合には、あるスタッカ60a−60pで所定枚数の紙葉類を集積した場合とエラーが発生した場合とで音声報知部82による音声情報を異ならせればよい。一例としては、スタッカ60a−60p内に所定枚数の紙葉類が集積された旨を音声で知らせてもよいし、エラーが発生した旨を音声で知らせてもよい。なお、この際には、所定枚数の紙葉類を集積したスタッカ60a−60pを特定しつつスタッカ60a−60p内に所定枚数の紙葉類が集積された旨を音声で知らせてもよいし、エラーが発生したユニット105,110,120,130,140を特定しつつエラーが発生した旨を音声で知らせてもよい。ちなみに、エラーの種類に応じて報知部81,82による報知態様が異なっていてもよい。この場合には、操作者はどのようなエラーが発生したかも容易に把握することができるようになる。
また、音声報知部82がブザー等のような単純な音を発するだけの場合には、紙葉類処理装置100の正面側から見た場合に左側に位置する音声報知部82から発生される音と、右側に位置する音声報知部82から発生される音とで異なるものとしてもよい。この場合には、音の違いによっても、操作者はどのあたりで自己が作業を行わなければならないかを把握することができる。
ちなみに、あるスタッカ60a−60pで所定枚数の紙葉類を集積した場合には、個別表示部51a−51hでもその旨が表示されてもよい。このような個別表示部51a−51hでも表示を行うことで、どのスタッカ60a−60pで所定枚数の紙葉類を集積したかをピンポイントで特定することができる。
また、エラーが発生した場合には、エラーが発生した場所に対応して、スタッカユニット110,120,130,140に設けられた1つ、複数又は全ての個別表示部51a−51hの表示態様が通常時と異なるようになってもよい。一例としては、エラーが発生したスタッカユニット110,120,130,140に設けられた個別表示部51a−51hの1つ、複数又は全てがエラーを示す表示態様となる。このような態様によれば、報知部81,82を別途設けることなく、エラーが発生したユニット105,110,120,130,140の大まかな場所を操作者に知らせることができる。
また、あるスタッカ60a−60pで所定枚数の紙葉類を集積した場合にも、例えば一定時間の間、当該あるスタッカ60a−60pの場所に対応して、スタッカユニット110,120,130,140に設けられた1つ、複数又は全ての個別表示部51a−51hの表示態様が通常時と異なるようになってもよい。一例としては、所定枚数の紙葉類を集積したスタッカ60a−60pを含むスタッカユニット110,120,130,140に設けられた個別表示部51a−51hの1つ、複数又は全てが所定枚数の紙葉類が集積されたことを示す表示態様となる。このような態様によれば、報知部81,82を別途設けることなく、所定枚数の紙葉類を集積したユニット105,110,120,130,140の大まかな場所を操作者に知らせることができる。なお、一定時間の間、個別表示部51a−51hの表示態様が通常時と異なるようになった後で、所定枚数の紙葉類を集積したあるスタッカ60a−60pに対応する個別表示部51a−51hがその旨を表示してもよい。
ところで、上記では、第2の実施の形態が、第1の実施の形態と略同一の態様となっているとして説明したが、これに限られることはない。つまり、第2の実施の形態は第1の実施の形態から独立した態様となっていてもよい。このため、紙葉類処理装置100が3つ以上のスタッカユニット110,120,130,140を有しており、複数のスタッカユニット110,120,130,140に対応した報知部81,82が設けられていればよく、その他の限定は特に必要ない。
第3の実施の形態
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態では、あるユニット105,110,120,130,140内に設けられた駆動部105a,110a,120a,130a,140aと、当該あるユニット105,110,120,130,140とは別のユニット105,110,120,130,140内に設けられた駆動部105a,110a,120a,130a,140aの各々の駆動を独立して制御できるようになっている。具体的な例として図1及び図2に示すように8個のスタッカ60a−60hを有する紙葉類処理装置を挙げるとすると、上部ユニット105内に設けられた上部駆動部105a、スタッカ60a−60dを含む第一スタッカユニット110内に設けられた第一下部駆動部110a、及び、スタッカ60e−60hを含む第二スタッカユニット120内に設けられた第二下部駆動部120aの各々の駆動を独立して制御できるようになっている。
そして、紙葉類が通過することから利用が必要な場合にだけ、上部駆動部105a、第一下部駆動部110a及び第二下部駆動部120aの各々が駆動されるようにしてもよい。また、駆動部71の起動にある程度の時間がかかる場合には、上流側に位置する駆動部71、図1及び図2に示す態様では上部駆動部105a及び第一下部駆動部110aは紙葉類を処理している間は常時駆動されているが、第二下部駆動部120aは識別部55による識別結果に基づいて駆動が必要であると制御部50,135,550で判断された場合にだけ駆動されてもよい。
第3の実施の形態において、その他の構成は、第1の実施の形態と略同一の態様となっている。第3の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施の形態によれば、上部駆動部105a、第一下部駆動部110a及び第二下部駆動部120aの各々の駆動を独立して制御できるようになっている。このため、紙葉類が通過することから利用が必要な場合にだけ、上部駆動部105a、第一下部駆動部110a及び第二下部駆動部120aのうち駆動する必要があるもののみ駆動することができる。したがって、消費電力を抑制することができるし、無駄な駆動部71が駆動されることで発生する騒音を抑えることができる。
また、駆動部71の起動にある程度の時間がかかる場合であっても、上流側に位置する駆動部71は紙葉類を処理している間は常時駆動し、下流側に位置する駆動部71は識別部55による識別結果に基づいて駆動が必要であると制御部50,135,550で判断された場合にだけ駆動されるようにすれば、紙葉類の処理効率を下げることなく、省電力及び低騒音を実現することができる。
なお、本実施の形態による態様は、スタッカ60の数が多いほど有益である。以下では、一例として図4に示すように16個のスタッカ60a−60pが設けられている態様を用いて説明する。そして、上部駆動部105a、第一下部駆動部110a、第二下部駆動部120a、第三下部駆動部130a及び第四下部駆動部140aの各々の駆動を独立して制御できるようになっているものとする(図6参照)。
図4に示すような態様では、上述した「自動決定モード」及び「動的決定モード」ではスタッカ60i−60lやスタッカ60m−60pで紙葉類が集積される頻度が低くなる傾向がある。このため、紙葉類が通過することから利用が必要な場合にだけ、第三下部駆動部130a及び第四下部駆動部140aを駆動することで、より一層、消費電力を抑制することができるし、無駄な駆動部71が駆動されることで発生する騒音を抑えることができる。
また、図4に示すような態様で、駆動部71の起動にある程度の時間がかかる場合には、上流側に位置する駆動部71、例えば上部駆動部105a、第一下部駆動部110a及び第二下部駆動部120aは紙葉類を処理している間は常時駆動し、下流側に位置する駆動部71、例えば第三下部駆動部130a及び第四下部駆動部140a(又は第四下部駆動部140aのみ)には識別部55による識別結果に基づいて駆動が必要であると制御部50,135,550で判断された場合にだけ駆動するようにすれば、紙葉類の処理効率を下げることなく、省電力及び低騒音を実現することができる。なお、この態様では、識別部55で紙葉類が識別されてから当該紙葉類が第三スタッカユニット130(紙葉類の搬送方向において最後から2つ目のユニット)に搬送されるまでにはそれなりの時間がかかることから、紙葉類が第三スタッカユニット130に到達した時点で第三下部駆動部130aを駆動することができずに処理効率が下がる事態が発生する可能性を低くすることができる。
ところで、上記では、第3の実施の形態が、第1の実施の形態と略同一の態様となっているとして説明したが、これに限られることはない。つまり、第3の実施の形態は第1の実施の形態から独立した態様となっていてもよい。このため、あるユニット105,110,120,130,140内に設けられた駆動部105a,110a,120a,130a,140aと、当該あるユニット105,110,120,130,140とは別のユニット105,110,120,130,140内に設けられた駆動部105a,110a,120a,130a,140aの各々の駆動を独立して制御できるようになっていればよく、その他の限定は特に必要ない。
また、第3の実施の形態は第2の実施の形態と組み合わされて採用されてもよい。つまり、第3の実施の形態において、紙葉類処理装置100が3つ以上のスタッカユニット110,120,130,140を有しており、複数のスタッカユニット110,120,130,140に対応した報知部81,82が設けられていてもよい(図10及び図11参照)。
第4の実施の形態
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態でも、第3の実施の形態と同様、あるユニット105,110,120,130,140内に設けられた駆動部105a,110a,120a,130a,140aと、当該あるユニット105,110,120,130,140とは別のユニット105,110,120,130,140内に設けられた駆動部105a,110a,120a,130a,140aの各々の駆動を独立して制御できるようになっている。具体的な例として図4に示すように16個のスタッカ60a−60pを有する紙葉類処理装置を挙げるとすると、上部ユニット105内に設けられた上部駆動部105a、スタッカ60a−60dを含む第一スタッカユニット110内に設けられた第一下部駆動部110a、スタッカ60e−60hを含む第二スタッカユニット120内に設けられた第二下部駆動部120a、スタッカ60i−60lを含む第三スタッカユニット130内に設けられた第三下部駆動部130aと、スタッカ60m−60pを含む第四スタッカユニット140内に設けられた第四下部駆動部140aの各々の駆動を独立して制御できるようになっている。
そして、本実施の形態では、搬送異常等のエラーが発生した場合には、エラーが発生したユニット105,110,120,130,140内の駆動部71の駆動が停止されるが、エラーが発生したユニット105,110,120,130,140以外のユニット105,110,120,130,140では駆動部71の駆動は停止されずに、搬送中の紙葉類を適切なスタッカ60a−60p、例えば当該紙葉類の下流側に位置するスタッカ60a−60pのうち最も近くのスタッカ60a−60pへと搬送する態様となっている。なお、これはあくまでも一例であり、エラーが発生したユニット105,110,120,130,140以外のユニット105,110,120,130,140では、搬送中の紙葉類を当該紙葉類よりも下流側のスタッカ60a−60pへ搬送できるようになっていればよい。
第4の実施の形態において、その他の構成は、第1の実施の形態と略同一の態様となっている。第4の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施の形態によれば、搬送異常等のエラーが発生した場合であっても全てのユニット105,110,120,130,140内の駆動部71の駆動が停止されることはなく、エラーが発生したユニット105,110,120,130,140内の駆動部71の駆動だけが停止される。そして、エラーが発生したユニット105,110,120,130,140以外のユニット105,110,120,130,140では駆動部71の駆動は停止されずに、搬送中の紙葉類を適切なスタッカ60a−60p、例えば当該紙葉類の下流側に位置するスタッカ60a−60pのうち最も近くのスタッカ60a−60pへと搬送される。このため、エラーが発生していないユニット105,110,120,130,140内で搬送されている紙葉類をスタッカ60a−60pへと搬送することができ、当該紙葉類を取り除くために筐体1をわざわざ開ける必要がない。また、筐体1内に紙葉類が取り残される可能性を低減することができる。
この点について説明する。搬送異常等のエラーが発生した場合に、エラーが発生していないユニット105,110,120,130,140内の駆動部71の駆動が停止されると、当該ユニット105,110,120,130,140内にある紙葉類も筐体1を開けて回収する必要があるが、本実施の形態によれば、エラーが発生していないユニット105,110,120,130,140に関しては、このように筐体1を開けて当該ユニット105,110,120,130,140内にある紙葉類を回収する必要がない。このため、本実施の形態によれば、操作者の作業効率を高めることができるとともに、紙葉類が搬送路中に放置されてしまう事態が発生することを極力防止することができる。
また、本実施の形態によれば、エラーが発生していないスタッカユニット110,120,130,140のスタッカ60a−60pに紙葉類が搬送されることから、紙葉類が搬送されていないスタッカ60a−60pを含むスタッカユニット110,120,130,140でエラーが発生したと操作者は認識することができる。ところで、上部ユニット105でエラーが発生し、スタッカユニット110,120,130,140ではエラーが発生していない場合には、各スタッカユニット110,120,130,140のスタッカ60a−60pに紙葉類が搬送可能となる。したがって、各スタッカユニット110,120,130,140のスタッカ60a−60pに紙葉類が搬送された場合には、操作者は上部ユニット105で搬送異常等のエラーが発生したことを認識することができる。
次に、具体的な例を用いて説明する。この具体的な例においては、図4において、第三スタッカユニット130で紙葉類が詰まるエラーが発生した場合を想定して説明する。この場合には、第三下部駆動部130aの駆動が停止されるものの、それ以外の駆動部71、つまり、上部駆動部105a、第一下部駆動部110a、第二下部駆動部120a及び第四下部駆動部140aの駆動は停止されず、エラー発生時に上部ユニット105,第一スタッカユニット110、第二スタッカユニット120及び第四スタッカユニット140内に存在する紙葉類は、当該紙葉類の下流側に位置する最も近くのスタッカ60a−60pへと搬送されることとなる。このため、操作者は、上部ユニット105、第一スタッカユニット110、第二スタッカユニット120及び第四スタッカユニット140を開けることなく、第三スタッカユニット130のみを開けて当該第三スタッカユニット130内で詰まった紙葉類を除去すればよい。
ところで、上記では、第4の実施の形態が、第1の実施の形態と略同一の態様となっているとして説明したが、これに限られることはない。つまり、第4の実施の形態は第1の実施の形態から独立した態様となっていてもよい。このため、搬送異常等のエラーが発生した場合には、エラーが発生したユニット105,110,120,130,140内の駆動部71の駆動が停止されるが、エラーが発生したユニット105,110,120,130,140以外のユニット105,110,120,130,140では駆動部71の駆動は停止されずに、搬送中の紙葉類を適切なスタッカ60a−60pへと搬送する態様となっていればよく、その他の限定は特に必要ない。
また、第4の実施の形態は第2の実施の形態と組み合わされて採用されてもよい。つまり、第4の実施の形態において、紙葉類処理装置100が3つ以上のスタッカユニット110,120,130,140を有しており、複数のスタッカユニット110,120,130,140に対応した報知部81,82が設けられていてもよい(図10及び図11参照)。
最後になったが、上述した各実施の形態の記載及び図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって特許請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。
50 メイン制御部(制御部)
55 識別部
56 メイン記憶部(記憶部)
70 搬送部
71 駆動部
60a−60p スタッカ
105 上部ユニット
105a 上部駆動部
110 第一スタッカユニット
110a 第一下部駆動部
120 第二スタッカユニット
120a 第二下部駆動部
130 第三スタッカユニット
130a 第三下部駆動部
135 スタッカ制御部(制御部)
136 スタッカ記憶部(記憶部)
140 第四スタッカユニット
140a 第四下部駆動部
210a−210c 帯封一時保留部
500 外部装置
540 外部表示部
550 外部制御部(制御部)
560 外部記憶部(記憶部)
55 識別部
56 メイン記憶部(記憶部)
70 搬送部
71 駆動部
60a−60p スタッカ
105 上部ユニット
105a 上部駆動部
110 第一スタッカユニット
110a 第一下部駆動部
120 第二スタッカユニット
120a 第二下部駆動部
130 第三スタッカユニット
130a 第三下部駆動部
135 スタッカ制御部(制御部)
136 スタッカ記憶部(記憶部)
140 第四スタッカユニット
140a 第四下部駆動部
210a−210c 帯封一時保留部
500 外部装置
540 外部表示部
550 外部制御部(制御部)
560 外部記憶部(記憶部)
Claims (15)
- 紙葉類を処理する紙葉類処理装置において、
紙葉類を識別する識別部と、
前記識別部で識別された分類用種別の内容に基づいて紙葉類を集積する集積部と、
前記集積部に集積される紙葉類の上限枚数を前記分類用種別の内容に紐付けて記憶した記憶部から、前記集積部で集積される前記紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定する制御部と、
を備えたことを特徴とする紙葉類処理装置。 - 前記紙葉類の前記分類用種別は、通貨の種類、紙幣の金種、紙幣の刷種又は紙葉類の正損を含むことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理装置。
- 前記集積部は複数設けられており、
前記分類用種別は複数あり、
複数の前記分類用種別に第1の分類用種別が含まれ、
前記記憶部は、前記集積部に集積される紙葉類の上限枚数を、前記第1の分類用種別の複数の内容のそれぞれに紐付けて記憶しており、
2つ以上の前記集積部が前記第1の分類用種別の異なる内容に基づいて紙葉類を集積する場合は、前記第1の分類用種別の内容に基づいて前記2つ以上の集積部のそれぞれに集積される紙葉類の上限枚数が設定されることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の紙葉類処理装置。 - 複数の前記分類用種別に前記第1の分類用種別及び第2の分類用種別が含まれ、
前記2つ以上の集積部において、異なる内容の前記第1の分類用種別からなり、かつ、同じ内容の前記第2の分類用種別からなる紙葉類が集積されることを特徴とする請求項3に記載の紙葉類処理装置。 - 前記第1の分類用種別は紙幣の正損であり、
前記第2の分類用種別は紙幣の金種であることを特徴とする請求項4に記載の紙葉類処理装置。 - 前記集積部で集積される紙葉類の前記分類用種別の内容が変更されたときに、前記集積部で集積される紙葉類の上限枚数を、変更後の前記分類用種別の内容に基づいて変更することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の紙葉類処理装置。
- 前記紙葉類の正損の内容は、外部装置で用いられるのに適した第一分類と、外部装置以外で用いられるのに適した第二分類と、利用されることに適さない第三分類とを含むことを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の紙葉類処理装置。
- 前記第一分類に対して設定される上限枚数は、前記第二分類に対して設定される上限枚数又は前記第三分類に対して設定される上限枚数よりも多いことを特徴とする請求項7に記載の紙葉類処理装置。
- 前記第二分類に対して設定される上限枚数は、前記第三分類に対して設定される上限枚数と同数又は略同数であることを特徴とする請求項7又は8のいずれかに記載の紙葉類処理装置。
- 前記紙葉類の前記分類用種別は、紙葉類の表裏又は紙葉類の方向を含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の紙葉類処理装置。
- 前記制御部は、前記識別部で識別された紙葉類の前記分類用種別の内容に基づいて、前記記憶部から当該紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該紙葉類が搬送された集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の紙葉類処理装置。
- 前記集積部で集積される紙葉類の前記分類用種別の内容が予め設定されており、
前記制御部は、予め設定された前記分類用種別の内容に基づいて、前記記憶部から当該紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、前記集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の紙葉類処理装置。 - 前記記憶部で記憶されている前記上限枚数を変更するための変更モードに切替可能となっていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の紙葉類処理装置。
- 紙葉類を処理する紙葉類処理装置を含む紙葉類処理システムにおいて、
紙葉類を識別する識別部と、
前記識別部で識別された分類用種別の内容に基づいて紙葉類を集積する集積部と、
前記集積部に集積される紙葉類の上限枚数を紙葉類の前記分類用種別の内容に紐付けて記憶した記憶部と、
前記記憶部から前記集積部で集積される前記紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該集積部で集積される紙葉類の上限枚数を設定する制御部と、
を備えたことを特徴とする紙葉類処理システム。 - 紙葉類を処理する紙葉類処理装置を用いた紙葉類処理方法において、
識別部で紙葉類を識別することと、
前記識別部で識別された分類用種別の内容に基づいて紙葉類を集積部に集積することと、
を備え、
前記集積部に集積される紙葉類の上限枚数を紙葉類の前記分類用種別の内容に紐付けて記憶した記憶部から、前記集積部で集積される前記紙葉類の前記分類用種別の内容に対応した紙葉類の上限枚数を読み出して、当該集積部で集積される紙葉類の上限枚数が設定されることを特徴とする紙葉類処理方法。
Priority Applications (4)
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US15/520,590 US10286422B2 (en) | 2014-10-24 | 2015-09-15 | Paper sheet processing device, paper sheet processing system, and paper sheet processing method |
EP15853401.6A EP3211608B1 (en) | 2014-10-24 | 2015-09-15 | Paper sheet processing device, paper sheet processing system, and paper sheet processing method |
PCT/JP2015/076107 WO2016063658A1 (ja) | 2014-10-24 | 2015-09-15 | 紙葉類処理装置、紙葉類処理システム、及び紙葉類処理方法 |
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RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
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