JP2016084491A - 摺動システムおよび摺動部材 - Google Patents

摺動システムおよび摺動部材 Download PDF

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雅裕 鈴木
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Abstract

【課題】摺動部材に含まれるDLC膜の高負荷性能を向上させることができ、これにより、長寿命化を図ることができる摺動システムおよび摺動部材を提供すること。【解決手段】摺動システム50は、被摺動面201を有する被摺動部材200と、被摺動面201に摺動する摺動面103を有し、当該摺動面103の少なくとも一部がDLC−Si:H膜101を含む摺動部材100とを含む。DLC−Si:H膜101には、20at.%以上40at.%以下の水素と、5wt.%以上30wt.%以下の珪素とが添加されている。被摺動面201はAl2O3またはZrO2を用いて形成されている。【選択図】図1

Description

この発明は、摺動部材および被摺動部材を含む摺動システム、ならびに摺動部材に関する。
DLC(Diamond Like Carbon)膜は、摩擦摩耗特性および潤滑性に優れている。そのため、DLC膜は、摺動部材の摺動面に用いられている(たとえば下記特許文献1,2)。特許文献1,2に記載されているDLC膜は、膜組成に炭素だけでなく、水素および珪素も含む。
特開2011−001598号公報 特開2006−283970号公報
摺動部材の長寿命化を図るために、摺動面に採用されるDLC膜には、高負荷条件下での繰り返し摺動に対する耐久性、すなわち高負荷性能が求められる。DLC膜の高負荷性能は、基材に対するDLC膜の密着性だけでなく、被摺動部材(摺動の相手材)の摺動面の材質にも依存している。本願発明者らは、DLC膜の高負荷性能を高めるために、DLC膜の膜種と被摺動面の材質との組合せの最適化を検討している。
そこで、本発明の目的は、摺動部材に含まれるDLC膜の高負荷性能を向上させることができ、これにより、長寿命化が図られた摺動システムおよび摺動部材を提供することである。
前記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、被摺動面を有する被摺動部材と、前記被摺動面に摺動する摺動面を有し、当該摺動面の少なくとも一部がDLC膜を含む摺動部材とを含み、前記DLC膜は、20at.%以上40at.%以下の水素と、5wt.%以上30wt.%以下の珪素とを含有しており、前記被摺動面は、酸化セラミックスを用いて形成されている、摺動システムを提供する。
請求項2に記載の発明は、前記酸化セラミックスは、AlまたはZrOを含む、請求項1に記載の摺動システムである。
請求項3に記載の発明は、前記DLC膜の硬さは、前記被摺動面の硬さと同等以下であり、ナノインデンテーション法による硬さが8〜14GPaである、請求項1または2に記載の摺動システムである。
請求項4に記載の発明は、前記DLC膜の水に対する接触角は、73.0°以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の摺動システムである。
請求項5に記載の発明は、ラマン分光法を用いて測定された前記DLC膜のラマンスペクトルのGバンドの強度は、当該ラマンスペクトルのDバンドの強度の3〜4倍である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の摺動システムである。
請求項6に記載の発明は、前記DLC膜は、直流パルスプラズマCVD法を用いて、200℃以下の低温成膜環境下において、処理電圧700V以上1500V以下で、かつデューティ比5%以上20%以下の条件で成膜されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の摺動システムである。
前記目的を達成するための請求項7に記載の発明は、酸化セラミックスを用いて形成された被摺動面に摺動する摺動面を有し、前記摺動面の少なくとも一部がDLC膜を含む摺動部材とを含み、前記DLC膜は、20at.%以上40at.%以下の水素と、5wt.%以上30wt.%以下の珪素とを含有しており、前記被摺動面は、酸化セラミックスを用いて形成されている、摺動部材を提供する。
摺動面の少なくとも一部を、珪素および水素を含むDLC膜で形成し、かつ被摺動面を酸化セラミックスを用いて形成することで、当該DLC膜の臨界剥離荷重を高めることができる。そのため、摺動部材に含まれるDLC膜の高負荷性能を向上させることができる。これにより、長寿命化が図られた摺動システムおよび摺動部材を提供できる。
本発明の一実施形態に係る摺動システムの要部を拡大して示す断面図である。 図1に示すDLC−Si:H膜の作成に用いられるCVD装置の構成を模式的に示す図である。 摩擦摩耗試験を説明するための模式的な図である。 試験球の材質と臨界剥離荷重との関係を示すグラフである。 試験1の終了後の試験球(Al製)の表面状態を示す図である。 試験1の終了後の被膜(DLC−Si:H膜)の表面状態を示す図である。 試験3の終了後の試験球(SUJ2製)の表面状態を示す図である。 試験3の終了後の被膜(DLC−Si:H膜)の表面状態を示す図である。 被膜の膜種と臨界剥離荷重との関係を示すグラフである。 試験5の終了後の試験球(Al製)の表面の光学顕微鏡写真の画像図である。 試験5の終了後の被膜(DLC(a−C)膜)の表面状態を示す図である。 試験6の終了後の試験球(Al製)の表面の光学顕微鏡写真の画像図である。 試験6の終了後の被膜(DLC:H膜)の表面状態を示す図である。 試験7の終了後の試験球(Al製)の表面の光学顕微鏡写真の画像図である。 試験7の終了後の被膜(DLC(ta−C)膜)の表面状態を示す図である。 実施例3、比較例3、比較例4および比較例5における、各被膜の硬さと臨界剥離荷重との関係を示すグラフである。 実施例3、比較例3、比較例4および比較例5における、各被膜の水に対する接触角と臨界剥離荷重との関係を示すグラフである。 実施例3のラマンスぺクトルの強度と臨界剥離荷重との関係を示すグラフである。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る摺動システム50の要部を拡大して示す断面図である。摺動システム50は、摺動部材100と、摺動部材100にとって相手材である被摺動部材200とを含む。
摺動部材100は、表面を有する基材102と、基材102の表面の少なくとも一部を被覆するDLC−Si:H膜101とを含む。基材102は、たとえば、工具鋼、炭素鋼、ステンレス鋼、クロムモリブデン鋼などの鋼材を用いて形成されている。DLC−Si:H膜101は、炭素(C)、水素(H)および珪素(Si)を含む膜組成を有している。DLC−Si:H膜101の水素濃度(膜組成全体を1としたとき)は20at.%以上40at.%以下である。水素濃度が20at.%未満は、炭化水素系ガスを用いるため成膜できない。また、水素濃度が40at.%を超えると、軟質化および表面が粗れて摺動部材としては使用できない。DLC−Si:H膜101のSi添加濃度(膜組成全体を1としたとき)は5wt.%以上30wt.%以下である。珪素量が5wt.%未満は正確な濃度制御が行えない。また、珪素量が30wt.%を超えると、正常な成膜ができない。DLC−Si:H膜101の硬さは、後述する被摺動面201の硬さと同等以下であり、ナノインデンテーション法による硬さがたとえば8〜14GPaである。後述する図16に示すように、厳密には、12.5GPaを、DLC−Si:H膜101の、ナノインデンテーション法による硬さとして例示できる。
DLC−Si:H膜101の水に対する接触角は、73.0°以下(厳密には、70.0°±3°(測定誤差)以下)である。後述する図17に示すように71.1°を接触角として例示できる。後述するAlおよびZrOの水に対する接触角は、それぞれ約90°および約95°であるので、DLC−Si:H膜101は、被摺動面201よりも水に対する濡れ性が高いといえる。ラマン分光法を用いて測定されたDLCのラマンスペクトルは、1300cm−1付近にピークを有するDバンドと、1510cm−1付近にピークを有するGバンドとに波形分離できるのであるが、ラマン分光法を用いて測定されたDLC−Si:H膜101のラマンスペクトルのGバンドの強度は、当該ラマンスペクトルのDバンドの強度の3〜4倍である。
DLC−Si:H膜101は、たとえば、直流パルスプラズマCVD(Direct Current Plasma−Chemical Vapor Deposition)法を用いて作成されている。直流パルスプラズマCVDでは、基材102に対して電圧が間欠的に印加される。したがって、基材102に対して電圧が印加され続ける直流プラズマCVD法に比べて、基材102の温度上昇に繋がる異常放電の発生が抑制される。これにより、DLC−Si:H膜101は、低温成膜環境(たとえば、200℃以下)に維持された状態で形成されている。DLC−Si:H膜101は、摺動部材100の摺動面103の少なくとも一部を形成し、被摺動部材200の被摺動面201と摺動する。摺動面103(すなわち基材102の表面)は、図1に示すように平坦平面であってもよいし、球面やその他の曲面であってもよい。
被摺動部材200は、酸化セラミックスを用いて形成されている。被摺動部材200の表面は、摺動面103の摺動相手である被摺動面201である。被摺動面201には被覆膜が形成されていない。すなわち、被摺動面201は、酸化セラミックスを用いて形成されている。この酸化セラミックスは、AlまたはZrOを含む。被摺動面201は、図1に示すように平坦平面であってもよいし、球面やその他の曲面であってもよい。ナノインデンテーション法によるAlの硬さは、約15.7である。Alの水に対する接触角は約95°である。ナノインデンテーション法によるZrOの硬さは、約12.3である。ZrOの水に対する接触角は約90°である。
摺動部材100の一例として、特殊軸受の軌道輪等、特殊環境下における摺動部材を挙げることができる。とくに、無潤滑条件下で被摺動部材に対して摺動する摺動部材、および真空状態で被摺動部材を例示できる。また、DLC−Si:H膜101は、耐食性および耐薬性に優れるため、水環境下で被摺動部材に対して摺動する摺動部材も、摺動部材100の一例として例示できる。
図2は、図1に示すDLC−Si:H膜101の作成に用いられるCVD装置1の構成を模式的に示す図である。
CVD装置1は、隔壁2で取り囲まれた処理室3と、処理室3内で基材102を保持する基台5と、処理室3内に成分ガス(原料ガスを含む。)を導入するためのガス導入管6と、処理室3内を真空排気するための排気系7と、処理室3内に導入されたガスをプラズマ化させるための直流パルス電圧を発生させる電源8とを備えている。
基台5は、水平姿勢をなす支持プレート9と、鉛直方向に延び、支持プレート9を支持する支持軸10とを備えている。この実施形態では、基台5として、支持プレート9が上下方向に3つ並んで配置された3段式のものが採用されている。しかしながら、2段式でも4段式以上であってもよいし、単段式であってもよい。基台5は、全体が鉄鋼材などの導電材料を用いて形成されている。基台5には電源8の負極が接続されている。基材102は、支持プレート9上に載置される。
また、処理室3の隔壁2は、ステンレス鋼等の導電材料を用いて形成されている。隔壁2には、電源8の正極が接続されている。隔壁2はアース接続されている。隔壁2と基台5とは絶縁部材11によって絶縁されている。そのため、隔壁2はアース電位に保たれている。電源8がオンされて直流パルス電圧が発生されると、隔壁2と基台5との間に電位差が生じる。
また、ガス導入管6は、処理室3内における基台5の上方を水平方向に延びている。ガス導入管6の基台5に対向する部分には、ガス導入管6の長手方向に沿って配列された多数のガス吐出孔12が形成されている。ガス吐出孔12から原料ガスが吐出されることにより、処理室3内に原料ガスが導入される。
ガス導入管6には、原料ガスおよびキャリアガスを含む成分ガスが供給される。原料ガスとしては、メタン(CH)やアセチレン(C)、ベンゼン(C)、トルエン(C)などの炭化水素系ガス、テトラメチルシランガス(Si(CH)やシロキサンなどの有機珪素化合物ガス、および水素ガス(H)などが供給されるようになっている。キャリアガスとしては、アルゴン(Ar)などが供給されるようになっている。ガス導入管6には、各成分ガスの供給源(ガスボンベや液体を収容する容器等)からそれぞれの成分ガスを処理室3に導くための複数の分岐導入管(図示しない)が接続されている。各分岐導入管には、各供給源からの成分ガスの流量を調節するための流量調節バルブ(図示しない)等が設けられている。また供給源のうち液体を収容する容器には、必要に応じて、液体を加熱するための加熱手段(図示しない)が設けられている。
排気系7は、処理室3に接続された第1の排気管13および第2の排気管14と、第1の開閉バルブ15、第2の開閉バルブ16および第3の開閉バルブ19と、第1のポンプ17および第2のポンプ18とを備えている。
第1の排気管13の途中部には、第1の開閉バルブ15および第1のポンプ17が、処理室3側からこの順で介装されている。第1のポンプ17としては、たとえば油回転真空ポンプ(ロータリポンプ)やダイヤフラム真空ポンプなどの低真空ポンプが採用される。油回転真空ポンプは、油によってロータ、ステータおよび摺動翼板などの部品の間の気密空間および無効空間の減少を図る容積移送式真空ポンプである。第1のポンプ17として採用される油回転真空ポンプとしては、回転翼型油回転真空ポンプや揺動ピストン型真空ポンプが挙げられる。
また、第2の排気管14の先端は、第1の排気管13における第1の開閉バルブ15と第1のポンプ17との間に接続されている。第2の排気管14の途中部には、第2の開閉バルブ16、第2のポンプ18および第3の開閉バルブ19が、処理室3側からこの順で介装されている。第2のポンプ18としては、たとえばターボ分子ポンプ、油拡散ポンプなどの高真空ポンプが採用される。処理室3内の気体は、第1のポンプ17および第2のポンプ18によって処理室3から排出される。
次に、図1および図2を参照しながら、DLC−Si:H膜101の成膜工程について説明する。
まず、処理室3内に基材102を搬入し、基材102を、その表面を上方に向けた状態で基台5のプレート9上に載置する。
次いで、処理室3内が減圧される。具体的には、第1のポンプ17が駆動開始させられると共に、開閉バルブ15,16,19のうち第1の開閉バルブ15が開かれることにより、処理室3内が第1のポンプ17のみによって真空排気される。処理室3内が所定の真空度まで真空排気された時点で第1の開閉バルブ15が閉じられる。次いで、第2のポンプ18が駆動開始させられると共に第3の開閉バルブ19が開かれた後、第2の開閉バルブ16が開かれることにより、第1および第2のポンプ17,18によって処理室3内がさらに真空排気される。
処理室3内が所定の真空度に達した時点で第2の開閉バルブ16が閉じられ、第2のポンプ18が停止させられ、第3の開閉バルブ19が閉じられ、そして、第1の開閉バルブ15が閉じられる。また、供給源(図示しない)からガス導入管6に成分ガスが供給される。成分ガスは、ガス吐出孔12を介して処理室3内に導入され、その後、第1の開閉バルブ15が開かれる。この状態で、第1のポンプ17だけで排気を続け、目的の真空度に調整する。
この成膜工程では、DLC膜の成膜に先立って、イオンボンバード処理が実行される。そのため、処理室3内に先ず導入される成分ガスは、たとえば、水素ガスおよびアルゴンガスである。水素ガスおよびアルゴンガスは、それぞれ、プラズマを安定化させる作用を有する。成分ガスは、水素ガスを含まずにアルゴンガスだけであってもよい。
電源8がオンされて、高圧の直流パルス電圧が基台5に印加される。これにより、隔壁2と基台5との間に電位差が生じ、処理室3内にプラズマが発生する。基台5に印加されるパルス電圧の電圧値は、当初約700V(負極性)であり、その後、時間の経過に伴って、約1000V(負極性)、約1500V(負極性)と段階的に上昇させられる。また、直流パルス電圧のデューティ比(パルス幅τを周波数fの逆数(1/f)で表されるパルス周期で除算した値)は、たとえば約5%に設定されている。印加電圧値やデューティ比をこのような低値に設定したのは、電源8オン時に万が一異常放電が発生するようなことがあっても、その状態が長く続かないようにしたものである。また、周波数fは200Hz以上2000Hz以下、たとえば約1000Hz程度に設定するのが好ましい。電源8から基台5に印加される直流パルス電圧の波形がパルス状であるので、かかる高電圧が印加されても処理室3内に異常放電は生じない。処理温度をたとえば200℃以下の低温に抑制できる。
プラズマの発生により、処理室3内において成分ガスからイオンやラジカルが生成するとともに、このイオンやラジカルが電位差に基づいて基材102の表面に打ち付けられることにより、基材102の表面に吸着された異分子等をスパッタリング除去したり、基材102の表面を活性化したり、基材102の表面の原子配列等を改質したりできる(イオンボンバード処理)。
処理室3内の真空度は、イオンボンバード処理の開始時に約20Pa程度の中真空に設定される。イオンボンバード処理の開始後、処理室3内の圧力は、約10Pa単位で段階的に上昇させられ、200Paの低真空に達した後、その圧力のまま維持される。
電源8がオンにされてから予め定める処理時間が経過すると、処理室3への水素ガスおよびアルゴンガスの供給が停止させられる。これにより、イオンボンバード処理が終了する。次いで、DLC−Si:H膜101の成膜(形成)が行われる。
具体的には、処理室3内の真空排気を継続しながら、供給源(図示しない)からガス導入管6に原料ガスを含む成分ガスが供給される。この成分ガスがガス吐出孔12を介して処理室3内に導入される。このとき処理室3内に導入される成分ガスは、原料ガスとして、たとえば炭化水素系ガス、有機珪素化合物ガスおよび水素ガスである。また、アルゴンもキャリアガスとして供給される。
DLC−Si:H膜101の成膜は、基台5に印加されるパルス電圧の電圧値が約1000V(負極性)、直流パルス電圧のデューティ比が約10%、処理室3内の圧力が200Paの条件で行われる。この場合も、イオンボンバード処理と同様、処理温度をたとえば200℃以下の低温に抑制でき、これにより、低温成膜環境下でDLC−Si:H膜101を成膜できる。
DLC−Si:H膜101の成膜開始から、所定の時間が経過すると、電源8がオフされるとともに、成分ガスの導入が停止される。その後、第1のポンプ17による排気を続けながら常温まで冷却させられる。次いで第1の開閉バルブ15を閉じ、代わってリークバルブ(図示しない)を開いて処理室3内に外気を導入して処理室3内を常圧に戻した後、処理室3から基材102が取り出される。これにより、基材102の表面がDLC−Si:H膜101によって被覆された摺動部材100が製造される。
次に、摩擦摩耗試験について説明する。
図3は、摩擦摩耗試験を説明するための模式的な図である。摩擦摩耗試験の試験機として、ボールオンプレート摩擦試験機を用いた。摩擦摩耗試験では、DLCを含む被膜302によって表面が被覆された基板301を、試験片として用いた。被膜302の膜厚は2.5μmである。基板301は、高速度工具鋼(SKH4)製である。基板301の摺動の相手材として、直径4.8mmの試験球303を用いた。
摩擦摩耗試験では、試験球303として、実施例1、実施例2、比較例1および比較例2の4種類の試験球を用いた。
<実施例1>
試験球303として、Al製の球を用いた。
<実施例2>
試験球303として、ZrO製の球を用いた。
<比較例1>
試験球303として、SUJ2製の球を用いた。
<比較例2>
試験球303として、Si製の球を用いた。
また、摩擦摩耗試験では、被膜302として、実施例3、比較例3、比較例4および比較例5の4種類の被膜を用いた。
<実施例3>
被膜302として、前述のDLC−Si:H膜101(図1参照)を用いた。DLC−Si:H膜101は、むろん前述した直流パルスプラズマCVD法を用いて生成されている。
<比較例3>
被膜302として、a−C(アモルファスカーボン)型のDLC膜(以下、「DLC(a−C)膜」という。)を用いた。DLC(a−C)膜は、水素を含まない、いわゆる水素フリーDLCである。DLC(a−C)膜のナノインデンテーション法による硬さはたとえば約18GPaである。DLC(a−C)膜の水に対する接触角は、73.7°である。
<比較例4>
被膜302として、a−C:H(水素化アモルファスカーボン)型のDLC膜(以下、「DLC:H膜」という場合がある。)を用いた。DLC:H膜は、水素を含む、いわゆる水素含有DLCである。DLC:H膜のナノインデンテーション法による硬さはたとえば約20GPaである。DLC:H膜の水に対する接触角は、75.3°である。
<比較例5>
被膜302として、ta−C(テトラへドラルアモルファスカーボン)型のDLC膜(以下、「DLC(ta−C)膜」という。)を用いた。DLC(ta−C)膜は、水素を含まない、いわゆる水素フリーDLCである。DLC(ta−C)膜のナノインデンテーション法による硬さはたとえば約60GPaである。DLC(ta−C)膜の水に対する接触角は、76.3°である。
摩擦摩耗試験として、以下の試験1〜試験7を行った。試験片である基板301を、被膜302を形成した面を試験面として、試験機にセットした後、速度2Hz、ストローク10mm、無潤滑という試験条件の下、試験球303を介して基板301に与える荷重の大きさを10N〜400Nの範囲で変化させ、臨界剥離荷重(被膜302が基板301から剥離した時点の荷重)の測定を行った。
試験1〜試験4の結果を図4に示す。図4は、相手材である試験球303の材質と臨界剥離荷重との関係を示すグラフである。試験1では、荷重を400Nまで上昇させても被膜302が剥離せず、摩擦摩耗試験を打ち切った。そのため、実際の臨界剥離荷重の値は400Nを超えるが、図4には、実施例1に対応する臨界剥離荷重として400Nを示し、さらに「打切り」と付している(後述する図9、図16および図17についても同様)。
図4に示すように、被膜302がDLC−Si:H膜101(図1参照)である場合、相手材として、試験球303が、AlやZrO等の酸化セラミックス製であると、臨界剥離荷重が高かった。とくに、試験球303がAl製である場合に、臨界剥離荷重が著しく高かった。このことは、試験球303を酸化セラミックス製とすることにより、試験球303の表面(すなわち被摺動面)に移着物が生成され易くなったことに起因すると考えられる。図4から、DLC−Si:H膜101の相手材(被摺動面201(図1参照))が酸化セラミックス製である場合、DLC−Si:H膜101の高負荷性能を向上させることができることがわかる。とくに、DLC−Si:H膜101の相手材(被摺動面201)がAl製である場合、DLC−Si:H膜101の高負荷性能を著しく向上させることができることがわかる。
図5は、試験1の終了後の試験球303(Al製)の表面状態を示す図である。図6は、試験1の終了後の被膜302(DLC−Si:H膜101)の表面状態を示す図である。図7は、試験3の終了後の試験球303(SUJ2製)の表面状態を示す図である。図8は、試験3の終了後の被膜302(DLC−Si:H膜101)の表面状態を示す図である。図5(A)および図7(A)は、試験球303の表面の光学顕微鏡写真の画像図であり、図5(B)および図7(B)は、試験球303の表面高さの分布(試験球303の摺接領域を、試験球303の中心を通る平面で切断したときの表面高さの分布。)を示す図である。図6(A)および図8(A)は、被膜302(DLC−Si:H膜101)の表面の光学顕微鏡写真の画像図であり、図6(B)および図8(B)は、被膜302(DLC−Si:H膜101)の表面高さの分布を示す図である。
図6(A),(B)に示すように、Al製の試験球303を用いた試験1では、400Nの高荷重を加えても、被膜302(DLC−Si:H膜101)は剥離しなかった。これに対し、図8(A),(B)に示すように、SUJ2製の試験球303を用いた試験3では、低荷重を加えるだけで、被膜302(DLC−Si:H膜101)は剥離している。このことから、DLC−Si:H膜101(図1参照)を被膜302として用いる場合には、相手材(被摺動面201(図1参照))の材質をAlとすると、DLC−Si:H膜101の高負荷性能を著しく向上させることができる、ということが確認できる。
また、Al製の試験球303を用いた試験1では、図5(A)に示すように、試験球303の表面に摺動痕はわずかにあった。しかしながら、図5(B)に示すように、摺動に伴う摩耗量は少なかった。これに対し、SUJ製の試験球303を用いた試験3では、図7(A),(B)に示すように、試験後の試験球303の表面に大きな摺動痕が付され、表面の摩耗量も多かった。このことから、DLC−Si:H膜101(図1参照)の相手材(被摺動面201)がAl製である場合に、相手材自身の摩耗を低減できることがわかる。
試験1および試験5〜試験7の結果を図9に示す。図9は、被膜302の膜種と臨界剥離荷重との関係を示すグラフである。
図9に示すように、試験球303がAl製である場合には、DLC−Si:H膜101(図1参照)を被膜302として用いた場合に最も臨界剥離荷重が高かった。また、DLC(a−C)膜およびDLC:H膜を被膜302として用いた場合にも、比較的高い臨界剥離荷重を示した。DLC(ta−C)膜を被膜302として用いた場合には、臨界剥離荷重が低かった。図9から、被膜302の相手材(被摺動面201(図1参照))が酸化セラミックス製である場合、DLC−Si:H膜101を被膜302として採用すると、被膜302の高負荷性能を向上させることができることがわかる。
図4および図9から、DLC−Si:H膜101とAl(酸化セラミックス)との組合せが、DLC−Si:H膜101に非常に優れた高負荷性能を発揮させることができる、DLC膜の膜種と被摺動面201(図1参照)の材質との組合せであることがわかる。
図10は、試験5の終了後の試験球303(Al製)の表面の光学顕微鏡写真の画像図である。図11は、試験5の終了後の被膜302(DLC(a−C)膜)の表面状態を示す図である。図12は、試験6の終了後の試験球303(Al製)の表面の光学顕微鏡写真の画像図である。図13は、試験6の終了後の被膜302(DLC:H膜)の表面状態を示す図である。図14は、試験7の終了後の試験球303(Al製)の表面の光学顕微鏡写真の画像図である。図15は、試験7の終了後の被膜302(DLC(ta−C))の表面状態を示す図である。図11(A)、図13(A)および図15(A)は、被膜302の表面の光学顕微鏡写真の画像図である。図11(B)、図13(B)および図15(B)は、被膜302の表面高さの分布を示す図である。
図6(A),(B)を参照して前述したように、DLC−Si:H膜101を被膜302として用いた試験1では、400Nの高荷重を加えても、被膜302(DLC−Si:H膜101)は剥離しなかった。これに対し、図11(A),(B)、図13(A),(B)および図15(A),(B)に示すように、DLC−Si:H膜101を除く被膜302を用いた試験5,6,7では、高荷重または低荷重を加えることにより、被膜302は剥離している。このことから、相手材(被摺動面201)の材質をAlとする場合には、被膜302の膜質としてDLC−Si:H膜を採用すると、当該被膜302の高負荷性能を著しく向上させることができる、ということが確認できる。
また、DLC−Si:H膜101を除く被膜302を用いた試験5,6,7では、図10、図12および図14に示すように、試験後の試験球303の表面に大きな摺動痕が付されていた。このことから、被膜302がDLC−Si:H膜101である場合に、被膜302の摩耗を低減できることがわかる。
図16は、実施例3、比較例3、比較例4および比較例5における、各被膜302(図3参照)の硬さと臨界剥離荷重との関係を示すグラフである。図16から、被膜302の硬さが低減するにつれて、臨界剥離荷重が向上することがわかる。とくに、ナノインデンテーション法による被膜302の硬さが14GPa以下である場合に、臨界剥離荷重が極めて向上することがわかる。ナノインデンテーション法による硬さが8GPa未満の被膜302(DLC−Si:H膜101)を成膜することはできない。したがって、ナノインデンテーション法による被膜302の硬さが8GPa以上14GPa以下であると、高負荷特性を発揮することがわかる。
図17は、実施例3、比較例3、比較例4および比較例5における、各被膜302(図3参照)の水に対する接触角と臨界剥離荷重との関係を示すグラフである。図17から、被膜302の水に対する接触角が低減するにつれて、臨界剥離荷重が向上することがわかる。とくに、被膜302の水に対する接触角が73.0°以下である場合に、臨界剥離荷重が極めて向上することがわかる。
ところで、DLCは、グラファイト結合(sp結合)とアモルファス構造との両方が混在した構造を有している。そのため、DLCの特性(物性)は、当該DLC膜に含まれるグラファイト結合とアモルファス構造との比に大きく依存している。ラマン分光法を用いて測定されたDLC−Si:H膜101のラマンスペクトルは、ラマン分光法を用いて測定されたDLCのラマンスペクトルは、1300cm−1付近にピークを有するDバンドと、1510cm−1付近にピークを有するGバンドとに波形分離できる。
図18は、実施例3のラマンスぺクトルの強度と臨界剥離荷重との関係を示すグラフである。図18に示すように、ラマン分光法を用いて測定されたDLC−Si:H膜101のラマンスペクトルのGバンドの強度は、当該ラマンスペクトルのDバンドの強度の3.4倍である(Dバンドの強度は681cpsであり、Gバンドの強度は2348cpsである)。すなわち、DLC−Si:H膜101のラマンスペクトルのGバンドの強度は、当該ラマンスペクトルのDバンドの強度の3〜4倍であれば、酸化セラミックス製の相手材に対して摺動する場合に、DLC−Si:H膜101が優れた高負荷性能を発揮することがわかる。
以上によりこの実施形態によれば、摺動面103の少なくとも一部をDLC−Si:H膜101で形成し、かつ被摺動面201を酸化セラミックスを用いて形成している。DLC−Si:H膜101の相手材(被摺動面201)が酸化セラミックスを用いて形成されている場合、被摺動面201に移着物が生成し易くなり、これにより、DLC−Si:H膜101の高負荷性能を向上させることができ、これにより、高負荷条件下であっても、DLC−Si:H膜101が基材102から剥離するのを抑制または防止できる。ゆえに、摺動システム50および摺動部材100の長寿命化を図ることができる。
また、DLC−Si:H膜101の基材102からの剥離を抑制または防止できるから、摺動システム50および摺動部材100の信頼性および安全性の向上させることができる。
さらに、DLC−Si:H膜101の高負荷性能が向上するから、DLC−Si:H膜101の摩擦摩耗特性の更なる向上を図ることもできる。
また、無潤滑条件下で摺動する摺動部材として摺動部材100を採用すれば、無潤滑条件下であっても被覆膜(DLC−Si:H膜101)が基材102から剥離し難い。そのため、潤滑剤(潤滑油やグリース)や、当該潤滑剤を収容するタンクを設ける必要がなくなる。その結果、摺動システム50の小型化および軽量化を図ることができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、本発明は他の形態で実施することもできる。
たとえば、直流パルスプラズマCVD法を用いて形成されたDLC−Si:H膜101について説明したが、DLC−Si:H膜101は、直流パルスプラズマCVD法ではなく、他のプラズマCVD法(たとえば直流プラズマCVD法や高周波プラズマCVD法)を用いて形成された膜であってもよい。また、DLC−Si:H膜101は、イオンビームスパッタ法や、DC(直流)スパッタ法、RF(高周波)スパッタ法、マグネトロンスパッタ法を用いて形成された膜であってもよい。
また、DLC−Si:H膜101は、炭素、水素、珪素の他、さらに金属元素(鉄(Fe)等)を含む膜であってもよい。
また、DLC−Si:H膜101と基材102との間に中間層が介在されていてもよい。この中間層として、TiN、CrN、TiCrN、TiAlNなどの金属窒化物、TiCなどの金属炭化物、およびTiCNなどの金属炭窒化物を例示することができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
50…摺動システム、100…摺動部材、101…DLC−Si:H膜(DLC膜)、103…摺動面、200…被摺動部材、201…被摺動面

Claims (7)

  1. 被摺動面を有する被摺動部材と、
    前記被摺動面に摺動する摺動面を有し、前記摺動面の少なくとも一部がDLC膜を含む摺動部材とを含み、
    前記DLC膜には、20at.%以上40at.%以下の水素と、5wt.%以上30wt.%以下の珪素とを含有しており、
    前記被摺動面は、酸化セラミックスを用いて形成されている、摺動システム。
  2. 前記酸化セラミックスは、AlまたはZrOを含む、請求項1に記載の摺動システム。
  3. 前記DLC膜の硬さは、前記被摺動面の硬さと同等以下であり、ナノインデンテーション法による硬さが8〜14GPaである、請求項1または2に記載の摺動システム。
  4. 前記DLC膜の水に対する接触角は、73.0°以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の摺動システム。
  5. ラマン分光法を用いて測定された前記DLC膜のラマンスペクトルのGバンドの強度は、当該ラマンスペクトルのDバンドの強度の3〜4倍である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の摺動システム。
  6. 前記DLC膜は、直流パルスプラズマCVD法を用いて、200℃以下の低温成膜環境下において、処理電圧700V以上1500V以下で、かつデューティ比5%以上20%以下の条件で成膜されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の摺動システム。
  7. 酸化セラミックスを用いて形成された被摺動面に摺動する摺動面を有し、前記摺動面の少なくとも一部がDLC膜を含む摺動部材とを含み、
    前記DLC膜は、20at.%以上40at.%以下の水素と、5wt.%以上30wt.%以下の珪素とを含有しており、
    前記被摺動面は、酸化セラミックスを用いて形成されている、摺動部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017227260A (ja) * 2016-06-22 2017-12-28 株式会社酉島製作所 耐摩耗部材およびこれを用いたメカニカルシール

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