JP2016080710A - 楕円・円偏波合成開口レーダ並びにこれを搭載した航空機、人工衛星、車両、固定地上プラットフォーム及び成層圏プラットフォーム - Google Patents

楕円・円偏波合成開口レーダ並びにこれを搭載した航空機、人工衛星、車両、固定地上プラットフォーム及び成層圏プラットフォーム Download PDF

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Abstract

【課題】より詳細な情報を得ることができ、小型化の可能な合成開口レーダ及びこれを搭載した地上プラットフォーム及び自動車及び車両及び無人航空機及び航空機及び人工衛星及び成層圏プラットフォームを提供する。【解決手段】本発明の一観点に係る地上プラットフォーム、自動車、車両、無人航空機、航空機、人工衛星、または、成層圏プラットフォームは、楕円・円偏波合成開口レーダを搭載したものである。本発明により、より詳細な情報を得ることができる。【選択図】 図2

Description

本発明は、楕円・円偏波合成開口レーダ並びにこれを搭載した航空機、人工衛星、車両、固定地上プラットフォーム及び成層圏プラットフォームに関する。
無人航空機は、人間が立ち入ることのできない場所を飛行することが可能であり、例えば大規模災害の際、カメラやレーダ等の計測機器を搭載しその周辺の情報を収集することができ非常に有用である。
一般に、無人航空機には地表の情報を取得する装置として、合成開口レーダ(SAR)が搭載されている。この合成開口レーダに関する技術としては、例えば下記非特許文献1乃至7に、直線偏波を用いた技術が開示されている。
Y.Okada,S.nakamura,KIribe,Y.Kokota,M.Tsji,MTsuchida,K.Hariu,Y.Kankaku,S.Suzuki,Y.Osawa,and M.Shimada,"System Design of Swath,High Resolution,Full Polarimetric L−Band SAR Onboard ALOS−2," IEEE IGARSS 2013,pp.2408−2411,July 2013. A.Reigber,K.Papathanassiou,M.Jger and R.Scheiber,"First Results of Multispectral Polarimetry and Single−Pass PolinSAR with The F−SAR Airborne SAR Instrment," IEEE IGARSS 2013,July 2013. Y.Okada,T.Hamasaki,M.Tsuj,Iwamoto,K.hariu,Y.Kankaku,S.Suziki,anaared Y,Osawa,"Hardware Performance of L−Bande SAR System Onboard ALOS−2," IEEE IGARSS 2011,pp.894−897,July 2011. J.C.Yoon, K J.eum,Shin,J.H.Kim,and S.R.Lee,"KOMPSAT−5 SAR Design and Performance," The 3rd International Asia−Pacific Conference on Synthetic Aperture Radar(APSAR)2011,26−30 September 2011. Francesco Caltagirone,Guiseppe De Luca,Fabio Covello,Graziano,Giuseppe Angino,and Matteo Piemontese,"Status,Results,Potentiality and Evolution of COSMO−SKYMED,The Italian Earth Observation Constellation for Risk Management and Security," IEEE IGARSS 2010,pp.4393−4396,July 2010. Rolf Werninghaus and Stefan Buckreuss,"The TerraSAR−X Misson and System Design," IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing,Vol.48,No.2,pp.606−614,February 2010. Ury Naftaly and Ronit Levy−Nathansohn,"Overview of the TECWSAR Satellite Hardware and Mosaic Mode," IEEE Geoscience and Remote Sensing Letters,Vol.5,No.3,pp.423−426,July 2008.
しかしながら、上記いずれの技術も直線偏波を用いるものであって、直線偏波は地表層からの水平と垂直の散乱成分しか抽出できないといった課題がある。
また、合成開口レーダは人工衛星にも搭載可能であるが、人工衛星に搭載される合成開口レーダは一般に大型であり、数百kgから数千kgの質量となっており、膨大な開発費と打ち上げ費用がかかる等の課題もある。
そこで、本発明は上記課題に鑑み、円偏波情報である軸比、チルト角、楕円率等の、より詳細な情報を得ることができ、小型化の可能な楕円・円偏波合成開口レーダ並びにこれを搭載した航空機、人工衛星、車両、固定地上プラットフォーム及び成層圏プラットフォームを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の一観点に係る航空機は、楕円・円偏波合成開口レーダを搭載したものである。
また、本発明の他の一観点に係る人工衛星楕円・円偏波合成開口レーダを搭載したものである。
また、本発明の他の一観点に係る車両は、楕円・円偏波合成開口レーダを搭載したものである。ここで「車両」には、限定されるわけではないが、自動車、原動力月自転車、軽車両、汽車、列車、電車等を含む。
また本発明の他の一観点に係る固定地上プラットフォームは、楕円・円偏波合成開口レーダを搭載したものである。
また本発明の他の一観点に係る成層圏プラットフォームは、楕円・円偏波合成開口レーダを搭載したものである。
また本発明の他の一観点は、楕円・円偏波合成開口レーダである。なお、本観点の楕円・円偏波合成開口レーダは、ミリ波又はマイクロ波で動作するものであることが好ましい。
また本観点において、限定されるわけではないが、楕円・円偏波合成開口レーダがFPGAを含むプロセッサーモデュールを備えたものであることが好ましい。
ああ
また本観点において、限定されるわけではないが、楕円・円偏波合成開口レーダが、小型衛星用アンテナと、前記小型衛星用アンテナを展開する展開システムと、を備えていることが好ましい。
また本観点において、限定されるわけではないが、楕円・円偏波合成開口レーダが、地表面以外の対象物の形状等の情報を取得できるものであることが好ましい。
以上、本発明により、円偏波情報である軸比、チルト角、楕円率等の、より詳細な情報を得ることができ、小型化の可能な楕円・円偏波合成開口レーダ並びにこれを搭載した航空機、人工衛星、車両、固定地上プラットフォーム及び成層圏プラットフォームを提供することができる。より具体的には、本発明により、地表層のみならず、測定対象物の形状、姿勢、表面積、堆積などの、より詳細な情報を得ることができる
実施形態に係る楕円・円偏波合成開口レーダの構成を示すブロック図である。 実施形態に係る無人航空機のイメ−ジを示す図である。 実施形態に係る無人航空機の動作を説明するための図である。 実施形態に係る円偏波と直線偏波の相違を説明するための図である。 実施形態に係る人工衛星のイメ−ジを示す図である。 実施形態に係る人工衛星用の楕円・円偏波合成開口レーダの構成を示すブロック図である。 実施形態に係るアンテナの一例を示す図である。 実施形態に係るアンテナの一例の展開系を示す図である。 実施形態に係る人工衛星の動作を説明するための図である。 実施形態に係る楕円・円偏波合成開口レーダより得たチルト角の図である。 実施形態に係る車載用の楕円・円偏波合成開口レーダを示す図である。 実施形態に係る地上プラットフォーム用の楕円・円偏波合成開口レーダを示す図である。 実施形態に係る航空機(Boeing 737−200)搭載用の楕円・円偏波合成開口レーダを示す図である。 実施形態に係る成層圏プラットフォーム搭載用の楕円・円偏波合成開口レーダを示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態に記載された例示にのみ限定されるわけではない。
(実施形態1 楕円・円偏波合成開口レーダおよび無人航空機)
図1は、本実施形態に係る楕円・円偏波合成開口レーダ(以下「EP・CP−SAR」ともいう。)の構成を示すブロック図である。本図で示すように、本EP・CP−SARは、アンテナ、RFシステムモジュ−ル、SARプロセッサモジュ−ル、通信機器を少なくとも有している。
図2は、本実施形態に係る無人航空機(以下「本航空機」という。)のイメ−ジを示す図である。本航空機は、本図で示すように、胴体部及び翼部を供えている。本胴体部にはエンジン及びプロペラを含む動力部、楕円・円偏波合成開口レーダ、これらを制御する制御装置が備えられており、翼部は、主翼及び尾翼を供えている。本航空機はこれらを備えることで飛行することができるものである。なお、動力部及び翼部に関しては、一般に知られている公知の部材を用いることができる。なお胴体部としては、十分な強度を保ち軽量化できるものであれば特に限定されず、例えばバルサ材、FRP、カ−ボンコンポジット等を用いることができる。この材料を採用することで、EP・CP−SARを無人航空機内に設置しても電波の送受信が可能となり、よりコンパクトなシステムの実現が可能となるとともに、風の抵抗の影響に関する心配がなくなり、安定的な観測ミッションを行うことができる。
本図で示すEP・CP−SARは、FPGAによるSARプロセッサモジュ−ル、窒素ガリウム(GaN)によるRFシステムモジュール、ケブラーハニカムによるアンテナ等を用いて実現でき、これにより、小型化及び軽量化が可能となり、無人航空機はもちろん、後述する人工衛星にも搭載することが可能となる。特に、小型化及び軽量化を図ることができるため、開発費及び打ち上げ費用を大幅に削減することができる。
FPGA(Field Programmable Gate Array)とは、CPUとメモリ、その他汎用論理ICを一つのICチップに搭載したデバイスで、ICチップの内部のデジタル構造をいつでも書き換えることができるものである。不揮発性の論理素子を使用しているので、一度書き込んだ回路情報は電源を切っても失われない。本発明では図1に示すように、RFシステムモジュ−ル、SARプロセッサモジュ−ル、通信機器や位置情報を制御するPCとの論理回路を構成する。
上記、同期回路信号のクロック周波数は、特に限定される訳ではないが、例えば50MHzから2GHzが望ましい。
またSARプロセッサモジュ−ルとは、SAR送信回路とSAR受信回路で構成され、送信回路は位相変化を計算し、チャープ信号出力回路で作成されたチャープ信号をRFシステムモジュールで増幅させてから、アンテナから送信する。受信回路は受信した楕円・円偏波信号のI成分(同相成分:In−phase)、Q成分(直交位相成分:Quadrature−phase)を計算し、FPGAに制御されて通信回路へ送られる。FPGAから出力するチャープ信号がディジタル・アナログ変換器(DAC)でデジタル信号からアナログ信号に変換して、RFシステムモジュールに流す。また、受信された信号がアナログ信号からデジタル信号にアナログ・デジタル変換器(ADC)で変換させる。サンプリング速度が制限されないが、DACとADCのサンプリング速度が50Mspsから10Gspsまでの範囲にあることが望ましい。
本実施形態において、アンテナは、楕円・円偏波を送信するとともに、反射して返ってくる楕円・円偏波を受信することのできるものである。
また本実施形態において、SARプロセッサモジュ−ルは、チャ−プパルス発生器と画像信号処理ユニットを含んで構成されており、チャ−プパルス発生器はFPGAによって必要なパルス形、長さ等を制御し、画像信号処理ユニットはSAR画像の生デ−タから高次レベル(シングルルックコンプレックス(SLC)等)の画像の処理を行う。RFシステムは減衰器の制御によって必要な出力電力を調整することができる。
チャープパルス発生器とは、楕円・円偏波合成開口レーダにおいては、左旋円偏波(LHCP:Left Hand Circularly Polarization)と右旋円偏波(RHCP:Right Hand Circularly Polarization)の間に、位相差を与え、周波数を時間とともに変化(Chirp)させ、送信信号を作成する装置である。送受信のチャープ周波数信号の周波数差からレーダから測定対象物体までの距離が求められる。
チャープ周波数は10Hzから2GHzが望ましい。
ここで画像信号処理ユニットとは、受信されたLHCPとRHCPの信号をFPGAによって転送された地上プラットフォームまたは自動車または車両または航空機または人工衛星または成層圏プラットフォームに搭載されたPC上で、画像に処理して送信データを作成するユニットである。また本処理ユニットは250MSPSから100GSPSの処理速度を有することが望ましい。
シングルルックコンレックス(SLC:Single Look Complex)とは、SAR処理ソフトウェアの一種で、スラントレンジ画像であり、速度、高度、入射角、パルス幅、周波数のバンド幅などに依存するが、アジマス方向約数cm〜数m、レンジ方向約数cm〜数mのピクセルスペーシングが可能である。複素データであり、ポラリメトリック解析、校正情報を元に画像解析可能である。通常の直線偏波ではHH(送信水平偏波、受信水平偏波)、HV(送信垂直偏波、受信水平偏波)、VH(送信水平偏波、受信垂直偏波)、VV(送信垂直偏波、受信垂直偏波)に用いるが、楕円・円偏波ではLL(送信左旋偏波、受信左旋偏波)、LR(送信右旋偏波、受信左旋偏波)、RL(送信左旋偏波、受信右旋偏波)、RR(送信右旋偏波、受信左旋偏波)を出力する。この偏波、位相、強度の情報より軸比(AXIAL RATIO)、チルト角、楕円率などの画像を抽出する。RHCPとLHCPの軸比の値は3dB以下が望ましい。
図3は、本航空機のEP・CP−SARの動作を説明するための図である。まず、本EP・CP−SARでは、左旋円偏波(LHCP)又は右旋円偏波(RHCP)のどちらか一方を送信して、地表における対象物の物理情報(形状、高さ、表面粗度、傾き、傾斜角等)によって円偏波(LHCPとRHCP)、直線偏波(水平偏波Hと垂直偏波V)、楕円偏波(左旋楕円偏波(LHEP)と右旋楕円偏波(RHEP))が散乱して、この両辺波を同時にLHCPとRHCPの受信アンテナで受信し、画像処理を行う。この両偏波の処理によって、軸比画像、チルト角画像、楕円率画像等を抽出でき、地表層関係の様々な情報を抽出することができ、マイクロ波リモ−トセンシングにおける新たな観測手法を提供することができる。
図4は直線偏波と円偏波の相違を示す図である。直線偏波の場合、垂直偏波(H)と水平偏波(V)を使用し、電磁波散乱の強度が対象物によって変化し、物体の形状と姿勢が垂直と水平以外では低い強度になる。また、受信アンテナも垂直と水平のアンテナを使用するので、散乱電磁波の抽出成分が水平と垂直のみである。これに対して、円偏波(LHCPとRHCP)を使用すると、あらゆる対象物体の形状、姿勢、面積、体積などによって電磁波散乱の強度を維持できるので、送信電力の効率化もでき、低電力のシステムを実現することができる。円偏波の受信アンテナ(LHCPとRHCP)は円偏波をはじめ、楕円偏波、直線偏波の散乱電磁波をすべて受信することができ、大量の情報を受信することができ、物体の形状、体積、面積、姿勢などのような新たな応用に活用できる。
軸比画像とは、左旋円偏波(LHCP)と右旋円偏波(RHCP)の受信信号の利得比または軸比画像を抽出する新画像である。この方法は、従来のSARセンサと比較して、プラットフォームの姿勢に依存しないし、地表層による散乱問題の高精度・低雑音で計測できる。地球表層環境・地殻変動の実態把握とその要因解析、大陸規模の植生3次元構造の変遷を中心とする表層・植生・土地被覆変動の研究とデータ解析・処理手法と検証などに応用できる。
ここでチルト角画像はEP・CP−SARで受信されたLCHPとRHCPの情報から物体の姿勢または傾きを抽出する(図4のEP・CP−SARの電磁波散乱も参照)。これにより、楕円偏波・円偏波合成開口レーダでは対象物(建設物、植生、斜面など)の姿勢、傾斜角などが分かる。
またここで楕円率画像とは、LHCPとRHCPの比較から楕円率の画像を作成するものである。具体的に、楕円率画像が1/cot (一軸比情報)の方程式で軸比画像から抽出することができる。軸比画像、チルト角画像の情報と組み合わせ、植生、雪氷、様々な土壌種類などによる楕円偏波の散乱実験の解析、直線偏波の結果との比較により、樹幹の高さ、標高データ(DEM)などが抽出可能である。また、土地被覆、災害監視、雪氷域と海洋域のモニタリングなどに応用できる。たとえば、土地被覆のマッピングでは、円偏波による森林と非森林域の分類、樹高、マングローブ、極地における雪氷の環境変化などのモニタリングに応用し、災害監視では、このセンサをグローバル地殻変動、火山活動などの観測に活用できる。また、微分干渉合成開口レーダ(DInSAR)、恒久的な散乱点を用いた合成開口レーダ干渉計測(PS−InSAR)などの手法で、このEP・CP−SARのデータを活用して、地殻変動を年間数mm〜数cm精度の変化を観測することができ、災害地、環境変化地域などを詳細かつ精密に観測することができる。
(実施形態2 人工衛星)
上記のとおりEP・CP−SARは、無人航空機に搭載することで地上においてより詳細な情報を得ることができ、小型化、軽量化が可能となるが、人工衛星に搭載することでこの効果はより顕著となる。図5に、本実施形態に係る人工衛星(以下「本人工衛星」という。)のイメ−ジ図を示しておく。本EP・CP−SARは、数百kgの小型の人工衛星にも、1000kg以上の大型の人工衛星にも搭載することができる。事例として、この図5に示すように人工衛星の小型化と軽量化のために、鉄製メッシュのパラボラアンテナを使用する。このアンテナによって打ち上げ時のアンテナの収納と、ロケットから離してから容易に展開することができる。
図6は、本人工衛星におけるEP・CP−SARの機能ブロックを示す図である。本図で示すように、本EP・CP−SARは、ミッション系、姿勢制御系、電力系、コマンドデ−タハンドリング系、通信系を備えて構成されている。これらは上記地上プラットフォーム、自動車、車両、無人航空機、航空機などと同様、FPGAにより構成することができ、これにより小型化、軽量化で安価なシステムを実現することができる。
また本実施形態において、ミッション系に属するアンテナは、上記のとおり楕円・円偏波を送信する一方、地表等によって反射された波を受信することができるものである限り限定されず、例えば図7で示すようなケブラ−ハニカムを使用する平面・マイクロストリップアンテナや、簡易収納可能で軽量なスパイラルアレ−アンテナ、単体大型スパイラルアンテナ、円錐型スパイラルアンテナ、ビームシェープ型アンテナ、ディスク又はパラボラアンテナであってもよい。
ここでケブラーハニカムとは、ケブラー繊維のハニカム構造の軽量化素材であり、EP・CP−SARの平面アンテナの実現で最適な材料である。この材料を使って、マイクロストリップの放射系、マイクロストリップラインもしくはスロットの給電系、グランドなどから構成して、平面アンテナを実現することができる。
またここでスパイラルアレーアンテナとは、複数のアンテナがスパイラル状に配列形成された導体板を備えるアレイアンテナで、複数のアンテナの径方向の配置間隔を、第1の周波数に基づいて決定した第1の部分と、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数に基づいて決定した第2の部分との間で、漸次変化させるようにしたことを特徴とするアレイアンテナである。複数のアンテナの径方向の配置間隔を、第1の周波数に基づいて決定した第1の部分と、第2の周波数に基づいて決定した第2の部分との間で、漸次変化させるようにしたことにより、簡易な構成でありながら、広い周波数帯域にわたって均一な周波数特性が得られる。
図8はメッシュパラボラアンテナを活用するEP・CP−SAR搭載人工衛星を示す。この図がこのアンテナの展開の様子を示す。打ち上げ時に収納された様子から、完全に展開するまでに過程を示す。このメッシュパラボラアンテナを使用することによって、人工衛星の小型化、軽量化、安価にすることができる。
図9は、本人工衛星のEP・CP−SARの動作を説明するための図である。本EP・CP−SARを搭載した人工衛星は、3軸姿勢制御を容易に行うことが可能であり、例えばストリップマップモ−ド、デュアルサイド観測モ−ド、スポットライトモ−ド、スキャンSARモ−ド、波観測モ−ド、スパイラル観測モ−ドを実現することができる。この様々な観測モ−ドによって、様々な解像度、入射角、偏波モ−ド等で地球又は惑星の表面を観測することができ、様々な情報を抽出することができる。
図10は富士山とその周辺におけるチルト角画像を示す。この図から、EP・CP−SAR画像による富士山とその周辺における対象物の姿勢または傾斜角の分布を示す。このチルト角より様々な対象物の状態を把握することができ、植生のバイオマスまたは体積、土砂崩れの観測、表面の傾斜角など抽出することができ、災害、環境変化、土木工事などに応用することができる。
図11は自動車搭載のEP・CP−SARの装置と実験の様子を示す。このシステムも車両または電車に搭載することができる。これによって道路・路面、高速道路周辺地面、トンネルなどの老化、空洞、土砂崩れ、路面の状態、ガスパイプの変形などを監視することができ、インフラの安全性を確認することができる。
図12は地上フラットフォーム搭載のEP・CP−SARシステムを示す。このシステムにより、火山活動、土砂崩れによる表面変化、活断層、インフラ(建物、道路、陸橋など)などの状態を監視することができ、数mm精度の変化を観測することができる。
図13は航空機(例:Boeing 737−200)に搭載するEP・CP−SARシステムを示す。このシステムは上空13km以下で運用することができる。このシステムによっていつでも対象地域を観測することができ、緊急災害監視に最適なシステムである。
図14は成層圏プラットフォームに搭載するEP・CP−SARシステムを示す。このシステムは上空13km以上で動作し、宇宙環境のシステムが必要である。このシステムは一般旅客機の運行高度より高く、安全運用が確保でき、広域を観測することができる。人工衛星の場合、システムの不具合、故障などが発生する場合、修理することができないが、この成層圏プラットフォームがいつでも修理することができるので、安価な地球表面観測ができる。人工衛星の打ち上げ費、運用設備などに比べ、安価に運用することができる。
(まとめ)
LHCPとRHCPの比較から軸比画像、チルト角画像、楕円率画像の情報と組み合わせて、以下の詳細情報を得る可能性が大きい。植生、雪氷、様々な土壌種類などによる楕円偏波の散乱実験の解析、直線偏波の結果との比較により、樹幹の高さ、標高データ(DEM)などが抽出可能である。また、土地被覆、災害監視、雪氷域と海洋域のモニタリングなどに応用できる。たとえば、土地被覆のマッピングでは、円偏波による森林と非森林域の分類、樹高、マングローブ、極地における雪氷の環境変化などのモニタリングに応用し、災害監視では、このセンサをグローバル地殻変動、火山活動などの観測に活用できる。以上により、新しい知見を得ることが可能である。
本発明は、楕円・円偏波合成開口レーダ及び地上プラットフォーム若しくは自動車若しくは車両若しくは無人航空機若しくは航空機若しくは人工衛星若しくは成層圏プラットフォームに搭載するシステムとして産業上の利用可能性がある。災害監視、環境観測、資源探査、惑星探査など、様々な分野に応用でき、新たなマイクロ波・ミリ波素子、画像処理、応用などの関連産業の発展に寄与する。

Claims (9)

  1. 楕円・円偏波合成開口レーダを搭載した航空機。
  2. 楕円・円偏波合成開口レーダを搭載した人工衛星。
  3. 楕円・円偏波合成開口レーダを搭載した車両。
  4. 楕円・円偏波合成開口レーダを搭載した固定地上プラットフォーム。
  5. 楕円・円偏波合成開口レーダを搭載した成層圏プラットフォーム。
  6. 楕円・円偏波合成開口レーダ。
  7. FPGAを含むプロセッサーモデュールを備えた請求項6記載の楕円・円偏波合成開口レーダ。
  8. 小型衛星用アンテナと、前記小型衛星用アンテナを展開する展開システムと、を備える請求項6記載の楕円・円偏波合成開口レーダ。
  9. 地表面以外の対象物の形状の情報を取得できる請求項6記載の楕円・円偏波合成開口レーダ。

JP2015207590A 2014-10-21 2015-10-21 楕円・円偏波合成開口レーダ並びにこれを搭載した航空機、人工衛星、車両、固定地上プラットフォーム及び成層圏プラットフォーム Pending JP2016080710A (ja)

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